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中国四国農政局

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    那賀川農地防災事業所

    コラム―金長神社(きんちょうじんじゃ)

    小松島(こまつしま)湾に臨む日峰山(ひのみねさん)のふもとにある金長神社は、昭和14年(1939)に新興(しんこう)キネマ(後の大映)が製作した映画「阿波(あわ)狸(たぬき)合戦」の主人公、「金長たぬき」をまつった一風変わった神社です。

    「阿波狸合戦」は、小松島に残る民話から作られた映画で、話は、江戸時代末期のこと、染物屋の主人・茂右衛門(もえもん)に助けられたたぬきの金長は、その恩に報いるため、守り神となって、陰ながら店を助け、大いに繁盛させます。喜んだ茂右衛門は、庭に祠(やしろ)を建てて金長に感謝します。しかし、数年後、金長は、四国のたぬきの首長である六右衛門(ろくえもん)たぬきと合戦となり、戦いには勝ったものの、致命傷を受けてしまいます。茂右衛門に助けてもらった礼を告げ、金長は静かに息を引き取り、金長の生き様に感激した茂右衛門は、正一位(しょういちい)金長大明神としてまつったといいます。話の真偽は定かではありませんが、茂右衛門は、小松島に実在した人物で、明治維新の頃までは、実際に染物屋の裏庭に、祠もあったそうです。

    この映画「阿波狸合戦」は、空前の大ヒットとなり、感激した映画会社の社長によって、日峰山の山中に「金長神社本宮」が造られました。現在、山のふもとにある「金長神社」は、昭和31年(1956)、戦後の再映画化の後に建てられたものです。社殿(しゃでん)の中には、たぬきの置物がたくさん奉納され、商売繁盛にご利益があるといいます。金長たぬきは、現在も小松島の人たちに愛されており、町のあちこちに、ユーモラスなたぬきの銅像や置きもの、モニュメントが飾られています。平成6年上映のアニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」にも、金長神社は登場しています。

    【写真】金長神社

    金長神社写真 

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