3.事業の効果水質改善、塩害の防止による生産性の向上本事業によって用水と排水を分離した水路が整備されることで、地区内では下流部まで吉野川のきれいな水を利用した営農が可能となり、基幹作物である 水稲やれんこんなどの作物の収量増加や品質向上が見込まれます。 満潮時などに、地下水を通して水路や農地まで上がってくる海水を薄めるために、水路に供給される淡水。 【グラフ】水質改善による生産性向上の見込み 【グラフ】塩害防止による生産性向上の見込み
維持管理の負担軽減【写真】ゴミが集まった樋門付近の様子 本事業や関連事業が行われることで、農地に水を運ぶ役割は、 柿原堰(かきはらぜき)と第十堰に新設される取水口とそこから延びる幹線水路が担うことになります。 老朽化により機能低下の著しい既存の取水樋門やポンプ場などは廃止され、また新しい水管理システムも導入されるため、水管理にかかる時間的、費用的な負担は、これまでと比べて大きく軽減されるほか、災害の未然防止にもつながります。 地下水のかん養吉野川下流域は、これまで地区内の約400か所を超える井戸から、地下水が汲み上げられ農業に使われてきました。また、地下水の利用は、農業以外でも行われてきたため、この地域では地下水位の低下・塩水化や地盤沈下が生じ、現在では取水規制が設けられています。 本事業により、柿原堰と第十堰の取水口と幹線水路が新設され、吉野川の水が供給されるようになれば、地区内400か所を超える井戸から地下水が汲み上げられることは無くなるため、地盤沈下の進行を未然に防止するとともに地下水かん養機能の回復が見込めます。 【図】地下水取水規制指定地域 |
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