質問8:本事業の実施により、旧吉野川で取水している上水道、工業用水への影響はないのですか?回答8. 上工水の利水に関しては、次のとおり影響を与えないと考えています。 (1)取水量 本事業の取水計画では、既得の上工水の水利権量を侵さないように、吉野川本川流量が一定量以下になると本川での取水を制限して下流への流下量を確保することとしていますので、従前と同様に上工水の取水量は確保されます。 (2)取水位 上工水の取水は河口堰湛水域で取水されています。今後とも河口堰の3湛2落操作(※1)は継続され、湛水位も変化しませんので上工水の取水位は確保されます。 (3)川の水質 水質予測結果によれば、事業後においても変化は小さく、環境基準値も満たすことが予測されています。また、平成26年の柿原取水口からの取水開始後も、段階的取水(※2)や河川環境調査を実施しており、引き続き慎重に対処していく考えです。 1 「3湛2落」 5日間を1サイクルとした河口堰の開閉操作を指します。 (3湛2落・・・水を3日間湛(たた)えて2日間落とす) 5日間のうち、3日間(3湛操作)は河口堰を閉めて堰上流に水を溜めることにより取水を行うことができます。 また、2日間(2落操作)は河口堰を引き潮に合わせて開け、堰上流の水を下流に流すことで低地の排水を行うことができます。 2 「段階的取水」 取水口からの取水量を、初めから全量での取水を行わずに、数ヵ年をかけて段階的に取水量を計画量まで増やしていく方法です。 段階的取水の実施により、河川に生じる変化はよりゆるやかなものとなり、十分なモニタリングと分析が可能になります。また、万が一予測の範囲を超える影響が出現した場合にも、早期の発見と適切な対応を行うことが可能になります。 |
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