IV 漁業生産環境の変化と我が国漁業の対応

 最近の我が国漁業を取り巻く生産環境を概観すると,我が国周辺水域においては,水産資源が総じて低水準にあり,このため,引き続き資源管理型漁業への積極的な取組やつくり育てる漁業の推進等により資源を回復,増加させることが重要な課題となっている。また,赤潮,油濁等による漁業被害や有機すず化合物,プラスチック類等の廃棄物等による海洋汚染等の問題が生じているほか,各種開発事業に伴う漁業への影響に対する配慮が重要となっている。

 一方,国際情勢をみると,近年の公海における漁獲強度の増大を背景として,公海漁業資源管理の在り方に関する議論が活発化しているほか,海洋生物保護へ向けての動きがみられている。我が国としては,公海資源の持続的利用を図っていくために,科学的根拠に基づいた保存・管理体制を確立すること,海洋生物の保存や海洋環境の保全に積極的に取り組み,環境と調和した漁業を実践すること等が重要となっている。