4 資源管理型漁業の推進

 水産業をめぐる内外の厳しい情勢の下で,我が国周辺水域の水産資源の維持・増大と安定的な漁業生産の確保を図るためには,関係漁業者の自主的な取組によって資源管理を実施していくことが重要な課題となっている。このため,「海洋水産資源開発促進法」(昭和46年法律第60号)に基づき漁業者団体等による水産資源の自主的な管理を促進したほか,国,都道府県,漁業者団体等の関係機関が一体となって,資源管理型漁業の全国的な推進及び定着化を図るための総合的な対策を実施した。

 ア 資源管理型漁業の実践の成果をより一層漁業経営に反映させるため,従来の単一魚種を対象とした取組に加え,新たに漁業種類又は複数の魚種を対象とした取組,さらにはそれらの取組を側面支援するための漁業支出の削減,漁業収入の増大等の取組を,地域の住民の理解と協力を得つつ,地域の漁業実態に即して計画的かつ効果的に展開した(複合的資源管理型漁業促進対策事業)。

 また,新たに,都道府県が地先水産資源を適切に保存・管理するために必要となる高度な資源評価体制を確立するための研修会等を実施したほか,沖合水産資源の管理について漁業者の合意形成に必要な情報を提供するための総合的調査を拡充強化した。

 さらに,漁協系統組織による指導・普及,経営改善方策を示す漁業経営プランの開発,我が国周辺水域の水産資源の調査,漁場生産力及びそのメカニズムの把握並びにモデル化の検討,卓越年級群の発生等に対応可能な漁業管理モデルの開発等を実施した。

 イ 資源管理型漁業の定着を図るため,計画的かつ効率的な増養殖場造成等を内容とする資源管理推進増養殖場整備事業及び築いそ,漁場管理強化施設等の整備を行う資源管理型漁業促進対策事業を実施した。

 ウ 資源の減少が著しく,禁止区域の設定,体長制限,網目規制等だけでは資源を回復させることが困難な業種については,関係漁業者が一体となって減船,漁船の小型化等を行い,経営の安定にも配慮しつつ,資源管理体制への円滑な移行等を図る基幹漁業総合再編推進事業を実施した。

 エ 資源管理の実施に伴い必要となる減収見合いの経営資金等の融通を措置した(水産物生産流通等高度化資金,融資枠300億円)。