4 水産物の消費拡大対策

 ア 水産物の消費拡大を図るため,地域水産物についての情報収集・提供,若年層に対する消費拡大対策等を実施したほか,講習会の開催等専門家の理解促進のための施策を講じた。

 また,水産物の表示の適正化を推進するため,水産物表示ガイドラインに対する生産者,流通関係者及び消費者の理解を深め,その普及・定着を図った。

 イ 新たに,水産物の高付加価値化と消費者への高品質な水産物の供給を図るため,水産物の品質劣化メカニズムの解明等によって,これらの科学的知見に基づく高度な品質保持技術の開発を行う水産物品質保持技術開発基礎調査事業を実施した。

 ウ 水産加工品を含むJAS規格及び品質表示基準について,取り巻く情勢の変化を踏まえ,見直しを推進した。

 エ 食料消費,食行動が多様化する中で,我が国の食文化の優れた点を維持・発展させ,食料消費の適正化及び安全で良質な食料の安定供給に資するため,食文化に関する国際シンポジウム等新たな食文化創造へ向けての提案の場を設けた。また,世代によっては食生活の乱れが顕在化していることや消費者の食品に対する安心感の喪失等が大きな問題となっていることから,食生活に関する消費者意識の喚起を行い,消費者の自発的食生活改善行動を促進することを目的として,食に関連する団体・企業,消費者団体等が一体となって,現在の食生活の課題や望ましい食生活,食品の安全・品質に係る啓発活動等を行うための体制を整備したほか,消費者と生産者の橋渡しとなる「食と農の応援団」による運動を推進した。さらに,一般消費者への啓発活動の核となる消費者リーダーに対して研修や生産者との交流を実施したほか,地域特産品認証制度の普及,地域食品等の利用拡大を図るための情報提供,地域色豊かな食品の発掘・継承等を目的とした調査,消費者の環境に配慮した食行動への取組を促進するための地域における自主的な取組に対する支援等を行った。

 このほか,高齢者・視覚障害者にとって買物や外食がしやすい食生活環境づくりを推進した。

 オ 消費者行政ニーズの増大等に対応して,農林水産消費技術センターの検査・分析能力の向上を図りつつ,食品等に関する情報提供を実施したほか,同センターによる消費者相談の広域的,機動的な展開等の対策の強化を行った。

 カ 全国の主要都市に食料品消費モニター(全国で約1,000名)を設置し,消費者の意見・要望等を常時把握したほか,相談体制の整備を図るため,商品テスト機関連絡会議の全国及び地域での開催,農林水産消費技術センターにおける都道府県消費生活センター職員等の研修並びに地方公共団体からの依頼に基づく食品等の品質及び表示に関する知識の普及・啓発のための講師派遣を行った。

 キ 消費者と行政,食品産業界,生産者団体あるいは消費者相互の対話交流を一層促進するため,農林水産本省,地方農政局,農林水産消費技術センター,食料事務所の「消費者の部屋」又は「消費者コーナー」の充実を図った。また,農林水産本省の「消費者の部屋」と地方の「消費者の部屋」を結ぶ消費者相談情報ネットワーク(光ファイリングシステム等による地方との連携)の活用による効率的な相談対応を図った。