ホーム > 食育地域レポート > 食を学ぼう!なるほど講座(第4回)
農林水産省北海道農政事務所では、消費者が日々の生活の中で感じた、食に対する不安や疑問に対して、科学的な見地からの情報提供を推進するため「食を学ぼう!なるほど講座」を札幌市消費者センターと共同で開催しています。
本年度4回目の講座は、10月4日、札幌エルプラザにおいて、農林水産分野における様々な先端技術を利用した研究開発に関する国民理解の増進を図ることを目的として、農林水産省農林水産技術会議事務局が全国で実施している「農林水産先端技術に関するコミュニケーション」の一つとして開催し、25人の参加をいただきました。
今回は、農林水産省農林水産技術会議事務局から農作物の遺伝子組換え技術について、ブロッコリーからのDNA抽出実験を交えた情報提供を行い、順天堂大学医学部公衆衛生学講座助教 堀口 逸子 氏をコーディネーターに、参加者と意見交換を行いました。
【ブロッコリーからのDNA抽出実験】
農林水産技術会議事務局技術政策課 飛鳥 武昭係長から、遺伝子やDNA、ブロッコリーからのDNA抽出実験の手順に関する説明を行った後、ブロッコリーのDNAを可視化し、その存在を実感していただくための実験を参加者に体験していただきました。
参加者は、自身で抽出した肉眼で見えるDNAを興味深く見つめていました。

続いて、農林水産技術会議事務局技術政策課 奥田 充課長補佐から、農林水産省が行っている研究開発や遺伝子組換え農産物の現状について情報提供を行いました。
【農林水産省が行っている研究開発について】
農林水産省では、新たな農林水産研究基本計画において、経済・社会に大きな変化をもたらす農林水産研究開発を実施しており、①食料問題の解決や低炭素社会型農林水産業システムを目指す「グリーン・イノベーション」②農業や食品をとおして国民の健康維持を進めている「ライフ・イノベーション」③「イノベーション」を支える基礎研究を、三本の柱として進めており、農作物の遺伝子組換技術もその一つとして行っていることを説明しました。
【遺伝子組換え農産物の現状について】
はじめに、平成22年における遺伝子組換え農作物が世界で栽培されている面積は、1億4,800万ヘクタールであり、世界の耕地面積の約10%、北海道の面積の17.7倍という面積で作られているとの説明をしました。
《1 遺伝子組換え技術について》
ほぼすべての生物にDNAがあり、親から子に受け継がれ、そのDNAの中に遺伝子がある。遺伝子は、タンパク質を構成するアミノ酸の配列を決定し、アミノ酸の並びによって、様々な性質のタンパク質が作られる。遺伝子組換え技術は、ある生き物から特定のタンパク質を作る遺伝子をとりだし、改良しようとする生き物の細胞にその遺伝子を導入することによって、その細胞が新たなタンパク質に由来する性質を持つようにすることの説明をし、また、遺伝子組換え農作物の例や「遺伝子組換え技術でなければ達成できないものに利用する研究開発を農林水産省では推奨している」ことなどを説明しました。
《2 安全性評価の仕組みについて》
日本における安全性評価の仕組みとして、生物多様性への影響評価(野生生物を駆逐しない、有害物質を出さない、交雑種に置き換わることがない)、食品としての安全性評価(毒性、アレルギー誘発性など)、飼料としての安全性評価(家畜に対する安全性、人の健康への影響など)を行っていることなどを説明しました。
《3 利用の現状について》
現在、遺伝子組換え食品として承認されている作物や食品表示制度について、また、各国での栽培状況や輸入の状況などについて説明をしました。

情報提供後、参加者から質問表に記入していただく形式で、質疑応答を含めた意見交換を行いました。
参加いただいた方からは、「取組の現状や安全性評価の仕組みを理解することができた」、「今後の研究に期待する」、「関心が深まった」などのほか「やはり不安が残る」、「安全性の取組が良く分かったが、安全性についてまだ信用できない」など、多くの感想をいただきました。
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消費・安全部消費生活課
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