上川総合振興局産業振興部上川農業改良普及センター及びかみかわ食育推進ネットワークでは、11月25日、上川農業改良普及センターにおいて「食育シンポジウム」を開催しました。
このシンポジウムは、「食」の源である「農業」について理解を深め、北海道らしい食育の取り組みを総合的に推進するため開催され、上川管内の農業者及び関係機関の担当者など約50人が参加し、基調講演とパネルディスカッションが行われました。

はじめに、主催者を代表して、上川農業改良普及センター岩谷所長から「食育は、農業及び次世代を担う農業後継者を理解いただくために、消費者への情報発信が重要」と挨拶がありました。
基調講演は、北海道食育コーディネーターの古屋農園(旭川市)古屋 勝 氏から、「出会いを楽しみに・本物に出会う食育の場を」と題し、農業や食べ物への思いや、農業体験を受け入れてきた体験談について話がありました。
古屋 氏が農業体験をとおして伝えていることは、「農業とは『いのち』を生み出す生業(なりわい)であり、食べ物は『いのち』を育み、次世代につなぐもの。食べ物の価値は、味や価格、安全性の他に環境にもつながっており、『孤食、個食、戸食、小食、五食、呆食、崩食、豊食、飽食、放食』が問題となっているが、料理を作ってくれる人や、農業、生産者への感謝の念を忘れないでほしい」と話がありました。
また、「見ること」、「触れること」、「食べること」を実際に行うことで、田んぼに入ることをためらっていた子どもたちが、次第に笑顔に変わって活き活きとすることや、「もみ、玄米、精米」の区別がつかない子どもや先生がいること、自給率の話から世界の食糧事情を知ると食べ残しが減ったことなど、農業体験の受け入れや出前授業で見えてきたことについても話がありました。
さらに、「食料」と違って「食糧」は「いのち」をつなぐものであり、21世紀には「もったいない」の心を育て無駄をなくすこと、農業は安心の見えるつながりを作ることが大切であると訴えられました。

パネルディスカッションは、パネリストに有限会社 多田農園の多田代表、名寄グリーンツーリズム推進協議会の水間会長、有限会社 アグリテック企画営業部の田中部長の3人を迎え、講演された古屋 氏をコーディネーターに「上川における農業体験型修学旅行受入の推進方向について」と題して行われました。
各パネリストから、「受け入れ先の掘り起こしに苦労したが、生徒から手紙をもらって嬉しかった」や、「万が一のために保険を適用している」、「食事は受け入れた生徒と一緒に作ることで、手間がかからなかった」などが発言され、近隣の宿泊施設との連携や、上川で完結できる行程の必要性について、討論がされました。
参加者からは、「受け入れ農家は昼食の準備などで、特に女性に負担が大きい」、「『農業体験を受けて食べることの大切さが分った』と言われて嬉しかった」などの発言がありました。
最後に、コーディネーターから今後の課題として、各地域の情報交換の必要性や、女性の負担を軽減するための男性の協力体制などが整理され、「このような機会を設けてネットワーク作りができればと思う」とまとめられました。
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