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事業概要 |
更新日:平成21年3月31日
国営総合常願寺川沿岸農地防災事業の概要事業の目的 / 横江頭首工:改修計画の概要 / 横江頭首工:基本的考え方 / 横江頭首工施工計画 / 左岸連絡水路橋施工計画
事業の目的
常願寺川の計画高水流量も建設当時は 3,100m3/sでしたが、施設整備事業を実施するに至った要因でもある昭和44年8月11日の大洪水を契機に、昭和50年には計画高水流量が約5割増しの4,600m3/sに改められました。 このため、施設の洪水流下能力の不足や施設の構造上の安全性に問題が生じるなど低下した施設機能を回復し、災害を未然に防止することにより農業生産の維持及び農業経営の安定化を図り、併せて国土の保全に資するため、平成 11年度から国営総合農地防災事業として、横江頭首工と左岸連絡水路橋の改修を行うこととなりました。
横江頭首工の改修計画(1)改修計画の概要![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 横江頭首工は昭和 27年度に完成した、堰高14.1m、堰長149.0mの重力式フローティング型の頭首工であり、ダムに近い頭首工といえます。 横江頭首工から取水された用水は富山平野の農地にかんがいされているほか、幹線水路を経由した用水は沿岸の立山町上水への導水と幹線用水路上に設置されている北陸電力(株)の水力発電に使用されています。 本頭首工の上流は、立山カルデラから流出した崩壊土砂約100万m3が堰体の天端まで堆積しており、砂防ダムとしての機能も果たしているといえます。 横江頭首工が位置する河床の勾配は約 1/20と急勾配となっており、洪水時には土石の流出が甚だしく、度重なる土石流と堰堤落差によって、エプロン部は磨耗と損傷が顕著となっています。 築造後半世紀を経過した本頭首工は施設自体の磨耗・損傷のほか、常願寺川の計画洪水量が建設時3,100 m3/sに対し、現在では4,600 m3/sに見直された結果安全性に不安のある施設となったことから、国営総合農地防災事業により補強(改修)を行うものです。 (2)基本的考え方本頭首工の改修計画を立案するにあたって、以下の課題を解決すべく策定しました。 1)構造上の安全性の確保常願寺川の計画洪水量が 3,100 m3/sから4,600 m3/sに改訂されたことにより、構造上の安全性にどういう影響がでるのか検討する必要があります。 構造上の安全性については、堰体の転倒や滑動、浸透水による揚圧力などの検討を行うこととなりますが、この場合、堰体の上下流の水位を変化させ、また、常時、地震時について計算することとなります。 本頭首工の場合、上流側が計画洪水位で、下流側が水なしの条件下において構造上最も危険側となります。つまり、計画洪水量が増加するということは、河川水位が上昇することとなり、このことが構造上の安全性に大きく影響することとなります。 第一に、上流側の水平方向と鉛直方向の水圧荷重が増加し、堰体の滑動や転倒、垂直荷重が増加することにより基礎地盤の反力に影響することとなります。 第二に、上下流の水位差が増加することにより、浸透水が増加し、下流エプロン部の揚圧力の上昇や基礎地盤の洗掘を助長します。 第三に、洪水流量そのものの増加に伴いより大きな転石や土石流によって、エプロン部と堰体の天端・下流側面の損傷が進行する恐れがあります。 これら技術的課題に対して表1の工法を採用することしました。採用した工法のうち保護工については、既設の頭首工で採用された工法です。石積工は、50年前に堰体の天端と下流側面に施されたものですが、堰体から脱落することなく、堰体を保護し続けています。 2)洪水流下断面の確保既設の横江頭首工は、土砂吐ゲート7.5m×4.65m 1門、洪水吐ゲート7.65m×3.0m 2門と堰長全体に対してゲート部分の可動堰区間が短く、ゲートの門柱が5本、管理橋の橋脚が4本と多く、また、管理橋の桁下高さが低い構造となっており、流下断面が小さい構造となっています。 ア)土砂吐・洪水吐ゲートの拡幅可動堰区間の延長と門柱の減少を図るため土砂吐ゲートと洪水吐ゲートを拡幅し、ゲート幅員 20mと40mのものをそれぞれ1門設置することとしました。また、ゲートの材質は、常願寺川が急流河川で洪水時には転石が多く流下し、土砂なども高速で流下するため、強度や維持管理を勘案し、ステンレスを採用しています。また、ゲート形式は、ゲート下端部の洪水流下等の水理特性や経済性等を勘案し、シェル構造ローラーゲートとしました。 イ)管理橋の付け替え管理橋の橋脚の減少と桁下高さを確保するため、管理橋の付け替えを行います。 3)沈砂能力の確保本頭首工の上流は、河川流量の変動が大きく、河床変動が著しい山間渓流部であり、堰上流に静水域がとれないため、取水時に大量の土砂混入します。また、上水や発電用水を取水しており、小洪水時にも取水を停止できないため、より土砂混入が多くなります。 取水工下流の現況の幹線水路には、第1沈砂池と第2沈砂池が設置されていますが、第2沈砂池下流においても堆砂が発生しており、既設沈砂池の機能低下が見られます。このため、沈砂能力を高めるため、沈砂池の拡幅などの改修を行うこととしています。さらに、既設の沈砂池は 1連しかないため、排砂時は取水が不可能であることから、沈砂池内に導流壁を設け6連水路とすることとしました。 4)生態系への配慮既設横江頭首工の堰高は 14.1mと落差が大きいため魚道は設置されていません。河川法改正に伴い環境に配慮した河川整備が求められているなか、国土交通省においても、上流の砂防ダムで魚道の設置を進めており、今回の横江頭首工の改修で魚道を新設することで、上流域までの魚の遡上が可能となります。この魚道の延長は、頭首工に設置するコンクリートの魚道としては日本最大級のものとなることから、技術的な観点から十分な検討を行うため、専門の先生からアドバイスを頂く魚道検討委員会を設置し、検討を行いました。
施工計画横江頭首工施工計画横江頭首工は、農業用水、水道用水、発電用水の取水施設として供用されている施設であり、改修計画に当っては、取水施設としての機能を有した状態で工事実施しなければならない制約があり、取水しながら工事を実施しなければなりません。 また、仮回し水路のスペースがなく、急流河川であることから出水期の 4月から9月は工事ができません。 このため、河川を半分締め切り工事を行わなければならず、毎年10月から3月の非出水期の6ケ月間に、仮締め切りの設置と撤去、改修工事を行わなければなりません。 このことから、本頭首工の改修工事は、平成 13年度から平成20年度までの8ヶ年に亘る工期で、極力取水不能期間を短縮する工事工程としています。 横江頭首工断面図(改修計画固定堰部)
横江頭首工正面図(改修計画上流から下流を望む)
横江頭首工の概要図
左岸連絡水路橋施工計画通常、河川においては、梅雨や台風等の降雨により河川の流量が増加し洪水発生の恐れがある期間は河川内で工事はできません。 そのため河川内での工事期間を10月~4月の非出水期とする制約があり、旧橋の撤去まで5カ年の期間を掛け改修を行うこととしています。 平成16年度は橋脚の施工であり、常願寺川は暴れ川のため河床には0.5m程度の転石が混在しており、橋脚基礎工の施工に当たり仮設鋼矢板を直接建て込めず、オールケーシング掘削機を用いて先行掘削し掘削した部分を砂に置き換え施工を行いました。 平成17年度は橋梁上部工のアーチ部の施工を予定しており、一部、常願寺川の流水流下断面を確保する部分はガーター(桁)を架け、他の部分は支柱式支保工を立ち上げて、3径間同時にコンクリートを打設することとしています。 平成18年度はコンクリートダブルデッキ構造である水路と道路の上部工の施工を行い、19年度は水路橋落差工部分と両岸分水工の施工を行い、最終の20年度には旧水路橋を撤去し改修計画を完了させることとしています。 新旧水路橋位置
計画一般平面図
左岸連絡水路橋
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整備部防災課
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