事業概要
事業の目的と必要性
地区の概要
本地区は、新潟県北東部に位置し、加治川扇状地の背後に連なる雄大な山々から流れ出る清流加治川の水が潤す広大な水田地帯であり、県下でも有数の農業地帯です。
本地区の営農は、コシヒカリに代表される水稲を中心として、水田の畑利用による大豆、アスパラガス等を組み合わせた農業生産が展開されており、食料供給基地として重要な役割を担っています。
事業の目的と必要性
本地区のかんがい用水は、国営加治川農業水利事業(昭和39年度~昭和49年度)により造成された、内の倉ダム、加治川第1頭首工及び加治川第2頭首工等の農業水利施設により供給されています。
しかしながら、事業完了後約40年が経過し、ダム、頭首工及び用水路等の老朽化が進行し維持管理に多大な労力と経費を要しています。
また、営農形態の変化(前歴事業完了後、中生品種であるコシヒカリの作付けが急増)に伴う用水需要の増加から、用水不足が発生しています。
このため、本事業により老朽化が進行している施設の改修を行うとともに、水源施設の整備を行い、併せて関連事業により末端用水路の改修や区画整理を実施することで、用水の安定供給と営農の合理化を図り、農業生産性の維持向上及び農業経営の安定に資するものです。
内の倉ダム(下流より望む)
加治川第1頭首工
加治川右岸頭首工(旧:大庄屋江頭首工)
加治川第2頭首工
事業の内容
受益面積及び関係市町
主要工事計画
- ダム(改修) 1箇所
- 頭首工(改修) 3箇所
- ため池(新設) 1箇所
- 用水路(改修) 21.2km
- 水管理施設(改修) 1式
総事業費と予定工期
事業概要図
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地区の課題と対策
本地区は、現在、大きく分けて2つの課題を抱えています。
地区の課題
(1)用水不足の課題
国営加治川農業水利事業(昭和39年~昭和49年)完了後、中生コシヒカリの作付けが急増し、河川渇水期の8月~9月上旬にかけて用水需要が高まってきています。これにより、地区内では用水不足となり、輪番制取水を余儀なくされています。
(2)施設の老朽化の課題
本地区の基幹水利施設は、造成後約40年が経過し各施設の老朽化が進行しています。これにより、施設の維持管理に多大な労力と経費を要することになっています。
本事業においては、この課題に対し、次の対策を講じることとしています。
対策
(1)用水不足対策
本事業の用水計画では、10年に1回程度発生する渇水に対しても安定した農業用水を供給する計画としていますが、現在の内の倉ダムだけでは不足を生じることとなったため、新たにため池を造成します。
また、水管理施設の改修を行い、公平で効率的な用水の分配、ダム放流管理の適正化を図ります。
湛水管理の実施(新たな営農指導への対応)
平成24年 内の倉ダムの渇水状況
平成30年 内の倉ダムの渇水状況
用水計画
用水系統別のかんがい面積等は次のとおりとなっています。
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主要工事計画
お問合せ先
加治川二期農業水利事業所
〒957-0072 新潟県新発田市日渡96番地 新発田地方合同庁舎4階
TEL:0254-27-1510