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北陸農政局

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事業効果

西蒲原の排水

西蒲原の排水

新川河口排水機場について

日本海や周辺河川水位より低い西蒲原地域は、これまで数次にわたり整備されてきたポンプによる強制排水に頼らざるを得ません。
新川河口排水機場は洪水時に新川を締切り、機械排水して新川水位を下げることで新川治水系の排水機場の排水機能の回復と、新川流下能力の増加を図っています。一方、通常時は自然排水樋門を通じて自然流下させることで、排水管理の合理化を図っています。

新川河口排水機場概要図
河口
樋門

新川河口排水機場のポンプの大きさ

新川河口排水機場は、ポンプの口径が4.2メートルと非常に大きいものです。全国的にも大きな部類に入るものと思われます。
下の写真は、新川河口排水機場のポンプ羽根車を組み立てたときの写真です。平均的な大人2人分の身長を上回ります。

ポンプの概要図
羽根車の取付

排水量について

排水量については、ある一定の地域に降る雨の量に応じて決められています。
新川河口排水機場のポンプは毎秒240立方メートルの水を吸い込み、外へ排出することが出来ます。一体どれぐらいの能力を持っているかというと、たとえば小学校のプール(長さ25メートル、幅10メートル、深さ1メートルとします。)に入っている水を、新川河口排水機場は約1.5秒で吸い込み排出することが出来る能力を持っています。

事業の必要性

なぜ西蒲原地域にポンプは必要なの?

西蒲原地域の地形を見てみると、田んぼ等の農地や私達の住んでいるところは日本海や周りの河川の水位よりも低い所に位置していることから、排水を自然に流すことが不可能であるので、ポンプ(排水機)による排水に頼らざるを得ない状況となっています。
そのため、ポンプというのはこの西蒲原地域の農業基盤を安定にするための施設であると同時に、私達のくらしに必要不可欠なものとなっています。




被災事例(昭和53年度西蒲原地域湛水被害状況)

ポンプが故障して動かなくなった場合、ひとたび雨が降ったときに甚大な被害が起こります。
下の写真は、昭和53年度に発生した西蒲原地域の湛水被害状況の写真です。見てのとおり田んぼや道路等が水浸しになっています。 今まで実施された数々の土地改良事業を経て現在の姿になっていますが、今まで作ったポンプが故障していざというときに動かないということになれば大変な事態になってしまいます。

巻町堀山地内
巻町堀山地内(今の新潟市西蒲区)より西方を望む。右側は巻南小学校

昭和53年6月26日豪雨時の状況

昭和53年豪雨

低平な輪中地帯からなる西蒲原地域の安定は、排水ポンプの稼動の上に成り立っているものであり、万一、排水ポンプが停止した場合には地域の30%が水没することになります。
計画基準雨量(10分の1 確率降雨、3日連続190.2mm)の場合、農地のみならず、家屋の床下・床上浸水被害が広範囲に発生し、一般資産、公共土木施設の想定被害額は100億円超に上るとされています。

事業効果の発現状況

前述の昭和53年度の豪雨を契機として国営西蒲原排水事業が計画され、平成15年度に事業が完了しました。
「平成16年7月新潟・福島豪雨」では、三条・長岡地域を中心に甚大な水害被害をもたらしました。
しかし、三条・長岡地域の下流域にあたる本地区では西蒲原排水事業において新設・改修された排水路および排水機場が機能したことにより、新潟県全体では甚大な被害が発生しましたが、本地区では湛水被害はほとんど発生していません。

平成16年7月新潟・福島豪雨における新々樋曽山隧道呑口
平成16年7月新潟・福島豪雨における新々樋曽山隧道呑口

さらに、「平成23年7月新潟・福島豪雨」では、新潟県全体では甚大な被害が発生しましたが、西蒲原地域においては排水施設の効果が発揮され、農作物や農業用施設等の被害を軽減しました。

豪雨時の鎧潟排水機場
平成16年7月新潟・福島豪雨における新々樋曽山隧道呑口

お問合せ先

新川流域農業水利事業所

〒953-0041 新潟県新潟市西蒲区巻甲5488
電話:0256-73-6200

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