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国営事業(こくえいじぎょう)「新川流域地区(しんかわりゅういきちく)」について

西蒲原地域(にしかんばらちいき)では、田(た)んぼや畑(はたけ)にとっていらない水(みず)を汲(く)み上げて川(かわ)や海(うみ)にはき出すための「排水機場(はいすいきじょう)」がたくさんあります。

排水機場は何十年も前につくられ利用されてきました。しかし、年数(ねんすう)が経過(けいか)するといろいろな問題(もんだい)が起(お)きてきました。

写真(しゃしん)のようにポンプがさびてしまって、水をはき出す力が弱(よわ)くなったり、機械(きかい)が動(うご)かなくなったりしています。またコンクリートの壁(かべ)がはがれて危険(きけん)になっています。 

 ガイドケーシング腐食状況

 

農林水産省(のうりんすいさんしょう)では、新川河口排水機場(しんかわかこうはいすいきじょう)、新川右岸排水機場(しんかわうがんはいすいきじょう)の2つの排水機場を改修(かいしゅう)【悪(わる)い所(ところ)や傷(いた)んだ所(ところ)に手を入れて直(なお)すこと】する工事をしています。

ここでは排水機場にはどのような役割があるかについてお話しをします。

新川河口排水機場のポンプの大きさ

水は何もしないと高いところから低いところに流(なが)れていきます。雨(あめ)が降(ふ)ると田んぼや畑に水が貯(た)まってしまうので、いらない水をくみ上げ川にはき出(だ)すのがポンプの役目(やくめ)です。下の写真は、くみ立てたポンプの羽根車(はねぐるま)です。大きさは4.2メートルもあり、大人二人分を上回っています。

 羽根車工場製作

 

新川河口排水機場は、羽根車が全部(ぜんぶ)で6台あります。全(すべ)て動かすとどのくらいの量(りょう)の水をはき出すことができるのでしょうか。たとえば小学校の25メートルのプールに水が貯(た)まっているとします。このプールの水をはき出すのにどれだけの時間がかかるのでしょうか。

新川右岸排水機場は約(やく)8秒(びょう)、新川河口排水機場は1秒(びょう)しかかかりません。それだけたくさんの量の水をわずかの時間ではき出すことができるのです。

なぜ西蒲原地域にポンプが必要なの?

田んぼ、畑だけでなく住宅(じゅうたく)、道路(どうろ)のある西蒲原地域は、海や川より低いところにあるところが少なくありません。もしポンプが壊(こわ)れたときに雨が降(ふ)ると田んぼや道路は水に浸(つ)かってしまいます。

 湛水被害のイメージ

湛水被害のイメージ 


私(わたし)たちが安心(あんしん)して米を食べたり、生活したりすることができるのは、排水機場が働(はたら)き続(つづ)けることによって、いらない水を川や海にはき出しているからです。ポンプ場は田んぼや生活にとっても重要(じゅうよう)な施設(しせつ)となっています。

事業効果(じぎょうこうか)

写真は、今から30年以上前の1978年(昭和(しょうわ)53年)6月、新潟地方で発生した大雨の写真(しゃしん)です。当時の巻(まき)町(今の西蒲区)は、田んぼや道路が水に浸(つ)かってしまいました。

新潟市「旧巻町」堀山地内の湛水被害状況

新潟市(旧巻町)堀山地内の湛水被害状況 

 

その後、大通川放水路(おおどおりがわほうすいろ)を造(つく)って大通川の水を海に流すようにしました。

そして、平成16年7月に大雨が発生(はっせい)しました。このとき、新川河口排水機場や大通川放水路が働(はたら)き、機能(きのう)を発揮(はっき)し水をはき出すことができたので、湛水被害(たんすいひがい)はほとんど発生(はっせい)しませんでした。

新々樋曽山隧道呑口16年7月

平成16年7月新潟・福島豪雨における新々樋曽山隧道呑口 

 

羽根車の製作(せいさく)

ポンプの羽根車はどうやって組(く)み立てられるのでしょうか?

まず工場で羽根車を組み立て、排水機場まで運(はこ)び込(こ)みます。その後、クレーンで羽根車をつり下げて据(す)え付けます。

羽根車工場製作

羽根車工場製作

羽根車据付

羽根車据付

羽根車据付後

羽根車据付後  

 

新川河口排水機場の概要(がいよう)

新川河口排水機場はどのようなしくみになっているのでしょうか

図の右上にあるのが、新川自然排水樋門(しんかわしぜんはいすいひもん)です。海が近いため潮(しお)が満(み)ちたときに大雨が降(ふ)ると水を海にはき出すことができません。これを防ぐために、樋門(ひもん)で川をせき止めて海の水が川に入らないようにします。
また、排水機場には川から流れてくるゴミなどがポンプに入って故障(こしょう)しないよう、前方の除塵機(じょじんき)で取り除きます。

 

 新川河口排水機場概要図

 

ポンプの機能(きのう)

ポンプはどのような仕組みになっているのでしょうか。

通過(つうか)した水は、除塵機、二次スクリーンを通ります。

ポンプ本体部分は、外側がケーシングに囲まれていて筒(つつ)のような形になっています。水はその部分を通過します。
はき出した水は、下流の方の水が高くなっているので、逆流防止弁(ぎゃくりゅうぼうしべん)で水が上流に戻(もど)らないようにします。

 新川河口排水機場ポンプ構造

 

用語(ようご)の説明(せつめい)

  • 悪水(あくすい)…雨水(あまみず)を含めた排水(はいすい)の総称(そうしょう)
  • 干拓(かんたく)…水面(すいめん)や低湿地(ていしっち)などを堤防(ていぼう)で締め切って、堤防内にたまった水を抜(ぬ)き、乾(かわ)かし農地(のうち)を造(つく)ること
  • 吸水槽(きゅうすいそう)…吸込管(すいこみかん)に空気を吸引(きゅういん)することなくポンプ運転を行うため、導水路(どうすいろ)からの流水の水位および水流の安定を図(はか)り、ポンプまたは吸込管を水中に潜没(せんぼつ)させる水槽(すいそう)
  • 除塵機(じょじんき)…スクリーンに流着(りゅうちゃく)するごみを取除く装置(そうち)
  • ショートカット…著(いちじる)しく屈曲(くっきょく)した流路を直線形状に直して流路を短絡(たんらく)するために開削(かいさく)される水路
  • 隧道(ずいどう)…流水(りゅうすい)を流すためのトンネル。水路(すいろ)トンネルともいう。
  • スクリーン…水中の浮遊物(ふゆうぶつ)などの流入(りゅうにゅう)を防ぎ、ポンプの損傷(そんしょう)を防止(ぼうし)するために吸水槽(きゅうすいそう)入口(いりぐち)に設(もう)ける設備(せつび)
  • 建屋(たてや)…ポンプ設備(せつび)を収容保護(しゅうようほご)し、運転管理(うんてんかんり)するための上屋建築物(うわやけんちくぶつ)
  • 吐水槽(とすいそう)…ポンプの吐出管(はきだしかん)から吐出される水流を減勢(げんせい)し、接続する水路へ円滑(えんかつ)に移行させるための水槽(すいそう)
  • 樋(ひ)…河川(かせん)やため池から用水(ようすい)を導水(どうすい)したり排水を河川に落水(らくすい)させたりするために設置された管で、竹や木、土管、石、レンガなどで造られた。用水量(ようすいりょう)(位(い))や排水量(はいすいりょう)(位(い))を調節するために樋門(ひもん)が併設(へいせつ)された。
  • 分水路(ぶんすいろ)…河道(かどう)沿いに市街地(しがいち)があったり河口に港湾施設(こうわんしせつ)があったりして改修(かいしゅう)が困難(こんなん)な場合に造られるもの
  • 放水路(ほうすいろ)…洪水処理(こうずいしょり)または土砂排除(どしゃはいじょ)の目的で洪水の一部または全部を流すために本川から分派(ぶんぱ)させて作られた水路
  • 輪中(わじゅう)…地区外(ちくがい)からの水の浸入(しんにゅう)を防ぐため全域が堤防(ていぼう)で囲(かこ)まれた地帯  

お問い合わせ先

新川流域農業水利事業所
〒953-0041 新潟県新潟市西蒲区巻甲5488
電話:0256-73-6200
FAX:0256-72-1716

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