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平成19年度 豊かなむらづくり表彰事業 受賞地区

白山市立山島公民館(北陸農政局長賞)

県名(所在地) 石川県白山市安吉町(山島地区)
名称(代表者) 白山市立山島公民館(館長:中川 欣一)
組織の規模・性格 旧市町村単位の集団・地縁的な集団

山島地区は、金沢市近郊にあるため、新興住宅団地や工場団地の造成に伴う人口の増加、混住化の進展が著しい地区である。このような中で、家庭排水の流入による農業用水の水質悪化と農薬等の使用や農作業に伴う騒音等の問題が発生したことから、山島公民館が中心となり、地域住民と連携して、「ほたるの里づくり」に取り組んだ。

環境に配慮した持続性の高い農業を実践するため、「ほたる」の生息地における除草剤の使用中止や酪農家から出たふん尿をたい肥化し、ほ場に還元する耕畜連携による循環型農業、ナシ生産部会員全戸がエコ農業者の認定を受けるなど活動を行っている。

さらに小学生を対象に農業体験や伝統文化を伝える「山島ふるさと塾」を開講し、子供を健全育成した点が豊かなむらづくりに大きく貢献した。

19配置図(石川)

むらづくりの動機・背景

山島地区は、手取川により形成された扇状地と豊富な水に支えられて発展してきた。

この豊富な水を求めて工業団地の進出や、金沢市近郊という良好な条件により新興住宅団地が造成され、急激な人口の増加と混住化が進展してきた。

このような中で、地区内農家からは新たな住民の増加に伴い、家庭排水が農業用水に流入することによる用水の水質悪化から農業生産に悪影響が懸念される一方、新興団地等の新住民は、農薬・除草剤の使用や農作業に伴う騒音によって生活環境に悪影響が出るのではないかと、相互に不安が募る状況になりつつあった。

生産・生活環境の悪化から、地区住民の一体感が失われる不安を抱いた公民館は、昭和30年代頃までは当地区にも多く生息し、乱舞していた「ほたる」を子ども達と一緒になって再現することで、将来を見据えた地域づくりが出来ると考え、農業用水の改善を通じて新旧住民一体となったむらづくりを展開している。

地区の概要

人口 3,436人
世帯数 総世帯数 1,029戸
販売農家数 163戸(専業:14戸、1兼:28戸、2兼:121戸)
農用地の状況 田 261ha、畑 8ha、樹園地 18ha
主要作目
()内農業産出額
水稲 238ha(435百万円)、乳用牛 490頭(332百万円)、果樹 17ha(120百万円)

山島地区は、霊峰白山を源とする一級河川の手取川により形成された扇状地の入口部に位置し、豊富な水と起伏の少ない土地条件を活かして、昔から米づくりを中心とした農業が展開されてきた。

しかし、近年は、加賀産業道路や国道8号線を中心とした道路網の整備等により、県都金沢市までは車で30分程度と交通の便が極めて良好な土地条件のため、新興住宅及び工場団地の造成に伴う都市人口の増加、混住化の進展著しい地区となっている。

むらづくりへの取組・活動状況

(1) 山島ほたるの里づくり

公民館が母体となって山島ほたるの里づくり」特別委員会を平成14年に設立し、各集落の農業生産組合、町内会、青年団、婦人会等各団体の長の中から10名を特別委員として選任、ほたるの飼育や放流、生息地の整備や鑑賞会を開催している。

また、地区の情報収集や推進活動の中心となる実働班として、各町内会から1名、合計20名の「ほたるのおじさん」を選出し、町内会及び関係団体との連絡調整を取りながら、事業運営が実施されている。

また、活動はボランティアであることから、ビオトープ等の施設整備においては、県や市、手取川七ヶ用水管理組合等の実施する事業を活用し、活動の充実と活性化を図っている。 

ほたるの飼育

ほたるの飼育

第1回ほたるサミット

第1回ほたるサミット

(2) 山島ふるさと塾

少子化、核家族化や地域と子ども達の関係が希薄化するなど、子ども達を取り巻く社会情勢の変化の中で、子ども達の健全な育成と友達意識の醸成のため、学童を対象とした「山島ふるさと塾」を開講し、地域の歴史や伝統文化の伝承、農業体験(田植え、稲刈り、いも掘り)を取り入れ、物づくりの大切さや喜びを感じ取ることで、人間形成とともに農業に対する理解を深める活動を、家庭と学校、そして地域が三位一体となって取り組んでいる。

田植え体験

田植え体験

読み聞かせ

読み聞かせ

(3) 環境に配慮した持続性の高い農業の実践

大豆のブロックローテーション

大豆のブロックローテーション

「ほたる」の生息地における除草剤の中止や酪農家から出たふん尿をたい肥化し、ほ場に還元する耕畜連携による循環型農業、ナシ生産部会員全戸がエコ農業者の認証を受けるなど活動を行っている。

また、大区画に合わせた大型機械の導入による作業の効率化、生産コスト削減、転作作物の団地化によるブロックローテーションに取り組んできたが、時代の経過とともに組合員の高齢化や担い手不足が顕在化し、組合役員に経理から管理作業まで集中する傾向が見られた。

このため、新たに地区全体の水稲の防除と転作大豆の受託作業を主業務とした営農をサポートする組織として、地区の農家全戸が参加した「株式会社 ヤマジマ」を設立した。


山島夏祭り

山島夏祭り

(4) 農地・水・環境保全対策の取組

JAや町内会、PTA等とともに団体が一体となって「山島の郷環境保全協議会」を設立し、水田にコイを放して雑草の繁殖を抑える自然農法に取り組み、地域ぐるみで環境保全活動に取り組んでいる。


お問い合わせ先

企画調整室  
担当者:地域農政調整官、計画推進係
代表:076-263-2161(内線3217)
ダイヤルイン:076-232-4206
FAX:076-232-4218

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