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北陸農政局

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掲載日:平成30年11月7日

クローズアップ北陸農政局長賞


平成29年度に北陸農政局長賞を受賞された方々の取組や現在の様子をご紹介します。

水・土・里ネット東陽(みどりネットとうよう) (福井県鯖江市)


【受賞名】多面的機能発揮促進事業優良活動表彰(多面的機能支払部門)

【表彰目的】「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律(平成26年法律第78号)」に基づき、北陸農政局の管内において取り組まれている「多面的機能発揮促進事業」のうち、優良な活動を表彰し、関係者の意欲の高揚を図るとともに、同事業による各種の取組の推進に資することを目的としています。

1.受賞概要

今回お話しを伺った事務局の堀さん(右)と事務職員の根木さん(左)
今回お話しを伺った事務局の堀さん(右)と
事務職員の根木さん(左)

大型草刈機を使用した体制を広域組織として整備することで、高齢化する農業者や地域住民の作業労力の軽減を図り、施設の更新については集落へ直営施工参加の意思表示による優先的な実施を行い経費の削減に繋げています。

また、ビオトープ活用による学習会や景観植物の植栽等の環境保全活動に加え、小学校と連携して農業体験を行うことで伝統的農法の保全・継承に繋がる活動や、排水槽用地を利用したバイオリンコンサートの開催と広報活動(パネル展示)にも取り組まれています。

 

 

 

 

2.受賞に対する思いをお聞かせ下さい。

  地区の風景
地区の風景

受賞により知名度が上がり、県外からの視察の申し入れや各種研修会等の講師に招かれるなど、いろいろ注目されるようになりました。
当市の広報誌にも取り上げて頂きましたので、市民にも活動が周知されたものと思っています。

10年以上携わっていますが、このような賞を頂くことは考えていませんでした。役員の皆さんの励みにもなりますので大変有難いことと感じております。

 

3. 取組に際し苦労した点や現在の状況等をお聞かせ下さい。

大型草刈り機の作業  農道の草刈り
大型草刈り機の作業

農道の草刈り

小学生の田植体験 花壇への植栽
小学生の田植体験

花壇への植栽

取組を始めたのは平成19年の制度創設の時からで、中野地区8集落で「水・土・里ネット中野」を立ち上げました。
しかし、当時は、草刈りやゴミ拾いという社会奉仕活動を行うことに対して国から交付金が交付されることに疑問を持たれたり、環境に関する取組も必要とのことで、一体何をすれば良いのかわからないなど疑心暗鬼になっている地区の人達を説得することが一番の苦労でした。

当中野地区においては、現在、事務局として利用している鯖江市環境教育支援センター(エコネットさばえ)が、以前から農作業体験や生き物調査等の環境保全活動等に取り組んでいたので、上手く連携できたのは幸いでした。

立ち上げ後は比較的順調でしたが、その後、他の地区で高齢化等で活動が継続できなくなる組織が増えてきたため、市から受け入れを要請されるようになるとともに組織が拡大していきました。
また、平成27年度からは、対象となる農用地の面積規模により交付金の上限が定められるなど、いわゆる広域化が推進されるようにもなりました。
このため、更に受け入れが加速し、150ヘクタールだった対象面積が一気に300ヘクタールに拡大しました。

現在も、受け入れは続いており、受賞当時21集落で500ヘクタール規模だった対象面積が、1年を経たず27集落で650ヘクタール規模となり、更に、来年度も増加する予定です。
現在、「東陽」という地名を組織名に使っていますが、既に東陽地区外の組織も受け入れており、名称変更を検討しているところです。

当組織は、各地区の活動内容は地区ごとにお任せしており、地区の対象面積に応じて交付される交付金についても、地区ごとに使います。
しかし、交付金は、事務局において一括管理しているので、全地区の役員が参加する委員会において、日当や各種機械の借り上げ単価の目安や農道・水路の補修等の順番を決定し、時には、地区間で交付金を融通し合いながら活用しています。

なお、組織の拡大とともに専任の事務職員を雇用し事務の効率化を進めたことで、各地区は、活動後に事務局へ所定の作業日誌を1枚(領収書等を添付)提出するのみとなり、事務作業が簡略化されました。
当交付金は、農業用施設や農村環境に関することに対して幅広く活用できるため使い勝手が良く好評です。  

4.今後の目標をお聞かせ下さい。

制度に取り組んだ当初から、ほぼ毎年度、組織が拡大していったため、交付要件となっている各種活動や取組に対応することで精一杯でした。
 
今後は、組織内の土木作業経験者等を中心に構成した「直営施工応援隊」による施設等の自主施工を再開したいと思っています。
この取組は、現地調査、測量、設計書作成、工事施工と一連の作業を行うため、施工費を4割程度に削減でき、また、工期に縛られることがないため丁寧に仕事ができます。
今後、この他にもいろいろと活動を充実させることを考えています。

自主施工の様子1 自主施工の様子2
自主施工の様子

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ダイヤルイン:0776-30-1611
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