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日時:平成23年 3月 3日(木曜日)13時30分~16時 場所:福井県国際交流会館 第1会議室 参加者:農林漁業体験に取り組んでいる団体等、県・市町担当者及び教育関係(PDF:57KB) 参加人数:20名(他事務局7名) |
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事例発表:ロハス越前 |
(1)食と農をつなげる取組みを協働で』
ロハス越前 事務局長 田中 滋子 氏
ロハス越前は、農家と伝統産業に関わる人たちで構成する民間団体で、農家民宿を核とした農業体験の受け入れ、教育ファームなどに取組んでいます。
転作で作られた地元の大豆を使って子どもたちに味噌作り体験を行ってきましたが、市町合併時に行政の予算がつかなくなり、この取組みができなくなりました。
そこで、学校に対し体験の継続のために、ロハス越前が取組む「大豆のオーナー」の一環として大豆を作ることからできないかという提案をしました。農家が生育の世話をやってくれて、子どもたちは、種まき、草取り、土寄せ、収穫、味噌作りを行います。
平成21年度から全て手作業で行っており、シカやイノシシの被害も経験しました。今年度の加工体験は、石臼でのきな粉挽き、湯葉作り、味噌作り、豆腐作りを行いました。豆乳を絞ってホットプレートで作った湯葉や、きな粉をまぶした米粉団子はとてもおいしかったです。
学校の費用負担は、一般の方と同じオーナー料金と味噌加工用麹代・塩代の実費で、学校へは約10kgの大豆を補償します。学校の負担は、補助金や学級費などから出ているようです。ロハス越前の負担は、農家への謝礼、加工場へのバス送迎代、農具代などですが、補助金で対応しております。
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事例発表を聞く参加者 |
取組みを広く知ってもらうために子どもたちは体験の様子などをまとめた展示物を作成し、市の食育フェアで発表したり、学校内で発表会を行っています。来年度は学校の総合の時間がなくなりますが、学校側はこの取組を続けたいという意向があり、移動に時間がかからないように体験畑を学校近くに確保して欲しいという要望を聞いています。
しかし、学校での体験は、先生によって関心を持ってもらえるかもらえないかが大きく影響します。大豆の取組みだけが体験ではないので、他の取組みを行っているのかもしれませんが、先生方にこのような取組みに時間を割くことが大事だということを認識していただけるといいかなと思います。
一方、先生が認識していても、教育委員会に伝わっていないことがあります。素晴らしい取組みを行っている学校のことを教育委員会には知られていないことがあります。発表会があることの案内をしても、教育委員会からは出席していただけません。行政(農政)と教育委員会と連携して取組めるといいと思います。
多くの学校に取組んでもらうためには、学校に近い畑を確保し、体験活動に興味をもって取組む農家を増やすことが課題です。
また、ロハス越前と農家だけでは大変なので、他の団体などと連携し、ネットワーク作りをしなければなりません。行政との協働、例えばバス代の負担など行政にできることは何かということを考えていただけると、もっと色んな所で色んな形で取組みを広げていけるのではないでしょうか。この事業が大事だということを行政も学校もわかっていただけると、経費をお互いが負担し、続けていけるのではないかと思います。農家の確保については、あそこにはあの農家がいるというような情報を行政が掴んでいると思うので、情報提供をしていただけると取組みも広がるのではないでしょうか。
ロハス越前は、補助金に頼らず継続していける方法の模索をしなければなりません。
これまで、いろんな補助金を使って取組んで来ましたが、補助金がなくなったとしてもロハス越前の事業としては継続したいと考えています。
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事例発表:鯖江市 |
(2)『子どもたちと農家の学校給食畑を設置し、地産地消の学校給食を目指して』
鯖江市役所 農林政策課 主任 仲倉 由紀 氏
鯖江市は、昨年度から、県の「子どもたちと農家の学校給食畑設置事業(平成21~23年度)」に取り組んでおり、3年間で全小学校(12校)で取組みます。事業の目的は、学校単位に子どもたちと農家が共にふれあう学校給食畑を設置し、学校給食での地場産農産物の利用拡大を図るというものです。事業内容は二つあり、一つは学校給食畑設置事業で、子どもたちの体験学習の場とするための支援です。二つめは学校給食畑整備事業で、休耕地等の活用、冬期の地場産野菜の供給拡大のための支援で、実施には3名以上の生産者のグループが必要となります。
既に野菜を学校へ供給している生産者がいる場合は良いのですが、そのような状況にない学校は生産者を見つけることが課題です。また、500人以上の学校では、ある程度の量の野菜が必要なので、大規模生産者の協力が必要となりますが、大規模生産者からは自らの仕事が大変で学校の畑に行く時間はないと断られました。児童数の多い学校は大抵街中にあり、その学校近くには生産者もおらず、畑もないという状況です。その中で、生産者ひとりひとりにお願いに上がり、協力していただける生産者に取組みのお世話をしてもらっています。
限られた時間での体験なので畑への移動に時間を掛けられないのですが、学校近くに畑を探すことは難しい状況です。
畑もある程度の広さがないと体験はできないし、作付する野菜の種類も少なくなります。野菜を給食へ利用するためには、献立との調整、天候、体験の時間が揃わないと難しいのです。
また、生産者からの学校給食畑をやろうという思いと学校のやりましょうという思いが一致しないと積極的に子どもたちに体験をさせられません。昨年はその温度差がかなりあり、生産者からは「これだけ頑張っているのだから、もう少し学校は協力して欲しい。」、学校からは「一生懸命取組んでいるのに、生産者からはもうこのくらいでいいだろうと言われる。」との声がありました。
今後は、生産者グループ間の交流・情報交換会や給食畑の見学を行おうと思います。というのは、生産者グループから「他のグループはどのようなことをやっているのか知りたい、いいところは取り入れたい。」という意見が出ているからです。また、生産者へ給食に必要な野菜を作って欲しいとお願いしても、作るのが難しいから作れないと言われるので、栽培講習会も行いたいです。
また、農業に従事する方は高齢者が多く、若い方はほとんどいません。高齢の生産者は、自分が倒れたらこの事業はどうなるのか、との不安があります。地域の多くの方たちに協力していただけるよう、地域にこの事業をもっともっと浸透させる取組みができたらなと思っています。
一方、学校側が野菜を注文するにあたり、協力してくれる生産者が増えために注文先が複数となり大変になってきたので、窓口を一本化し、学校側に迷惑がかからないようにしていきたいと思います。
この事業は継続していくことでより良くなっていきます。平成21年度から取組んでいる学校は、平成22年度もスムーズに取組めました。継続により生産者も学校も取組み方がわかってきて、うまく事業が進められます。生産者と学校とで隔たりのあった思いも段々縮まり、事業がうまく回るようになってきているので、是非継続していけたらと思います。県の予算は平成23年度でなくなりますが、できれば市で予算化するなり、県に予算を要請するなりして継続できるよう行政としてもやっていきたいです。
参加者が3グループに分かれて話し合いを行い、その後、話された内容についてグループごとに報告をしました。
○Aグループ
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【ロハス越前】
体験を受け入れる農家は約80軒あり、農家が通常耕作している田畑で体験をしています。加工体験はロハスの建物(もやいの郷)で行い、加工の講師は地域の有償ボランティア約40名に依頼しています。
【福井市農政企画課】
中山間地域において、来年度は10回目となる棚田オーナーに取組みますが、高齢者が多く継続しての取組みが難しいところです。また、壮年者の気持ちが前向きではなく、継続するというこ
とでは課題があります。しかし、リピーター率が60%あり、来年度は、3つのコース(全て手作業、手作業と機械、主に機械)で行いますが、リピーターは全て手作業コースを選択されています。
【鯖江市豊小学校】
これまでは収穫のみの体験でしたが、来年度は各学年で作物を決めて、播種、草取り、収穫の3つの体験を行う予定です。体験は夏野菜なので、収穫時期が夏休みとなることや天候に左右されることが課題です。子どもたちは、野菜を収穫した時の表情が一番良く、野菜嫌いも少なくなっています。総合の時間が減っていく中、体験を続ける時間を作ることが難しくなります。
【中央会】
JAが体験の手伝いをしたいが、忙しくて関われないという状況もあります。ほ場の確保も大変なので、地域のネットワークを作って継続できたら良いと思います。
○Bグループ
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【(社)ふくい・くらしの研究所】
農林水産省の教育ファームモデル事業に2年間取り組みました。今も体験は家族を対象に、年間をとおして活動しています。年間の会費と販売金、それに自己資金でなんとか回しているような状態です。
学校給食畑は、学校の活動日以外は親も立ち入れない雰囲気があるので、活動日以外で親子で畑へ入ることが出来れば、親は子どもの様子に気づくことが出来るし、親子でのコミュニケ-ションも持てます。PTAを巻き込み、親子で参加できる体制になれば、より効果的ではないでしょうか。また、体験する回数を多くしないと成長過程を十分見ることができません。
【鯖江市中河小学校】
学校給食畑を平成22年度から始め、校区内の生産者の畑と校内の学級園で栽培、収穫し、これらを給食や調理実習で使用しています。教育ファームは、教育活動のカリキュラムに入っていないと時間が取れないことが多く、時間の確保が難しいです。
鯖江市食育推進委員会では、学年ごとに食育の年間計画を検討し、農作業体験は学校で取組むこととしています。しかし、カリキュラムにない活動は年度途中には入れにくく、また、農作業体験などを次年度のカリキュラムへ入れることになっていても、担当教諭の異動で体験がなくなることもあります。英語教育などの指定校になってしまうと、体験学習がカリキュラムから外されることもあります。
学校では、色々な取組みが求められていますが、学校教育の活動全体の中で、農業を教科と関連付けながら計画的に進めていくことが体験を継続するということではないかと思います。
【敦賀市農務課】
田んぼの学校(田植えと稲刈りの農作業体験)を始めて10年ですが、体験学習に対して学校側の理解はあります。また、圃場は市内4軒の農家に協力頂いています。収穫した米は、学校での調理実習に使ったり、子どもたちが自宅へ持ち帰ったりしました。体験学習の様子を掲載したオリジナル新聞を作成し、学校へ配付している農家もあります。私もほ場の様子を撮影し、市のホームページで紹介しています。
最近の農業に関する情勢や、農作業体験学習がどう農家に影響するのかが明確ではないということで、この事業が始まった頃から比べると体験への協力農家が減ってきています。
【JA花咲ふくい 生産指導課】
丸岡支所に勤務した時の話ですが、生産者のほ場やハウスでの収穫体験を行い、収穫物は学校給食で利用してもらっていました。また、植え付けから収穫までの農作業体験や収穫感謝祭などは、三世代の交流の場にもなっていました。
農作業体験は主に青壮年部が担っているのですが、最近は本来の業務が忙しくなり、食育部分が手薄になってきていると思います。
また、学校へ農作業体験のメニューを進めても、良いことだとは言われますが取組まなかったり、体験に熱心な先生やそうでない先生もおられるので学校間や学校内でも差が見られると思います。
○Cグループ
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【きたの考房】
3年前から畑を借りて、親子を対象に種まきから収穫までの体験を実施しています。
【JAみはま 営農課】
年3回「弁当の日」を設けるよう学校や教育委員会へ働き掛けています。小学5、6年生を対象に7校中4校で取組んでいますが、校長会へ働きかけたところ、来年度は7校全校で取組むこととなりました。行政とJAが一体となって取組めたらいいと思います。
【鯖江市鳥羽小学校】
学校給食畑に取組んでいます。鯖江市には保冷庫があり、野菜は2週間程度保存できるので、学校ごとにどんな野菜を作るか決めておくとよいのではないでしょうか。学校では総合の時間がなくなるので、家庭科の時間を使うというのはいかがでしょうか。
【越前市 農政課】
市では地域の生産者グループを育成し、グループで育てた野菜を学校給食へ取り入れる取組みを行っています。この取組みは17校中7校で実施していますが、給食食材のニーズと作る野菜が合わない状況が課題です。
市街地の大規模校で農業体験をさせることが難しいので、生産者と市民(市街地の子ども中心)との交流の場を年に一度設けています。また、教育現場との情報交換が足りないと感じています。
【福井県 販売開拓課】
今日は、学校給食畑の現場での話を聞けてよかったです。地場野菜は、なかなか学校給食へ回りませんが、県としては直売所の支援や伝統野菜の推進に力を入れていきます。
○グループごとの報告後、参加者から質問
Q.今後、教育ファームはどうなっていくのでしょうか。
また、こうした取組を広げていくには、小中学校への働きかけが必要なので、文部科学省や県の担当部署へ要請して欲しいと思います。
A.農林漁業体験は生産現場への関心や理解を深めるだけでなく、食生活が自然の恩恵の上に成り立っていることなどの理解を深める上でも重要とされています。今後は教育ファームに限らず、幅広く農林漁業体験として進めてまいります。
それから、文部科学省などへの要請も本省では行っていますが、カリキュラムの変更や地域の事情などもあり、農林漁業体験を推進するように指示してもらうことは難しい状況です。ですが、当局や県などを通じて各学校に地道に要請したこともあり、取り組む学校も増えてきています。
これからも地道に要請や情報推進を図ることで、こうした取組を広めていきたいと考えています。
(北陸農政局回答)
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消費・安全部消費生活課
担当者:食育推進係
代表:076-263-2161(内線3717)
ダイヤルイン:076-232-4227
FAX:076-261-9523