第5回 フードガイド(仮称)検討会 議事次第
日時 : 平成17年5月31日(火曜日)10時00分~12時00分
場所 : 厚生労働省専用第15会議室
1.開会
2.フードガイド(仮称)の図案について
3.フードガイド(仮称)のターゲット編案について
4.フードガイド(仮称)検討会報告書骨子案について
5.閉会
出席者:
【委員(五十音順)】伊藤 俊一 | 社団法人日本フードサービス協会会員企業・株式会社ジョナサン広報担当 |
伊藤 廣幸 | 社団法人日本フランチャイズチェーン協会CVS担当部長・株式会社ローソンFCサポートステーションシニアリーダー |
尾坂 昇治 | 株式会社シナジー代表取締役 |
武見 ゆかり | 女子栄養大学栄養学部教授 |
田中 清三 | 全国飲食業生活衛生同業組合連合会会長(代理 加藤隆 副会長) |
津志田 藤二郎 | 独立行政法人食品総合研究所食品機能部長 |
中村 丁次 | 社団法人日本栄養士会会長 |
永田 浩三 | 日本放送協会番組制作局情報番組センター部長 |
服部 幸應 | 学校法人服部学園理事長 |
早渕 仁美 | 福岡女子大学人間環境学部教授 |
針谷 順子 | 高知大学教育学部教授 |
松谷 満子 | 財団法人日本食生活協会会長 |
宮川 誠一 | 日本スーパーマーケット協会販売促進委員会委員・株式会社ライフコーポレーション首都圏販売促進部首都圏販売演出課長 |
吉池 信男 | 独立行政法人国立健康・栄養研究所研究企画・評価主幹(座長) |
【事務局】
岡島 敦子 | 厚生労働省大臣官房審議官 |
高橋 直人 | 農林水産省大臣官房審議官 |
中島 誠 | 厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長 |
姫田 尚 | 農林水産省消費・安全局消費者情報官 |
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
定刻になりましたので、第5回フードガイド(仮称)検討会を始めさせていただきます。
本日は横田委員が御都合により欠席です。また、尾坂委員が遅れてお越しになるとのことです。それから、田中委員の代理として、加藤様に出席いただいております。
まず初めに、配付資料の確認をいたします。
座席表、本日の議事次第でございます。
それから、資料1として「焦点を絞った問題提起について(素案)」。
資料2として「フードガイド(仮称)検討会報告書骨子(案)」ということでございます。
以上でございますが、不足がございましたら事務局にお申出ください。
それでは、フードガイドについて御議論いただきたいと思いますが、まず、名称については、商標登録をされると今後の使用に制限がかかるおそれがございますので、検討会の委員の皆様と個別に御相談させていただいて、最終的な決定を行いたいと思いますので御了承ください。
カメラ撮りは、ここまででお願いいたします。
それから、作業部会からデザイン案の御説明をいただく際にスライドを使用することとなっておりますが、従来どおり写真撮影等を行わないようによろしくお願いいたしたいと思います。
それでは、進行は吉池座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
吉池座長
おはようございます。
それでは、議事に入りたいと思います。まず、今日最初の議題でございますが「フードガイド(仮称)」のデザインについて御議論いただきたいと思っております。先ほど名称については事務局から御説明がありましたが、仮称というままで今日の議事は進めてさせていただきたいと思いますが、「(仮称)」と言っていると長いので、「フードガイド」と言ったときには仮称がついているという解釈で言葉を使っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、第3回の検討会以降、作業部会でデザイン案についての検討を進めてまいりました。作業部会の武見先生から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
武見委員
作業部会の方では前回までの検討会での議論を踏まえ、栄養学的な立場からデータの整理等を行って、かつ、一般の方にいかにわかりやすくお伝えするかということに配慮しながら、デザイン面については尾坂委員にお願いして、今日の案を作成してまいりました。
デザイン登用・流用のトラブルが起こる可能性がありますので、資料についてはこれまでと同様、委員と事務局に限りお手元に配付しております。あとは、あちらの方にパワーポイントで出る形になっておりますので、よろしくお願いします。お手元の資料は、後ほど回収させていただくということで、よろしくお願いいたします。
(パワーポイントを使って説明)
では、まず全体の形状と色についてというところをお話したいと思います。全体は前回からお話しておりますとおり、主食、主菜、副菜という3つの基本に牛乳・乳製品と果物、それらがちょうど「こま」の部分に入っている形で表現されています。菓子と嗜好飲料については、左側にあります「ヒモ」のところに表現するということで、前回合意いただいた形のイラストをベースに、今日も同じものをお示ししております。
「こま」のイメージを持たせるためと、食事ということで少しやわらかみということも含めて、下の方をやや丸みを持たせたデザインにしてあります。
あと、作業部会の方では、上の方に水とお茶という軸をつけましたが、それを下にもつけた方が「こま」らしいのではないかとか、「ヒモ」はもう少し下がいいのではないかとかいろいろ議論が出ましたけれども、最終的にはデザインとして、いかにすっきりとわかりやすくするかという尾坂委員の意見もありまして、前回と同じこの形、下のところが少し膨らみを持っているという形になっております。
次に、「こま」の中身について少し説明していきたいと思います。まず、この「こま」の絵に示されている料理ですけれども、これは前回の検討会で出ました意見を踏まえて、一日分としてどのくらい食べたらいいかという摂取量の数字です。ちょうど右側に後から細かく説明しますが、主食が6~7つと書いてあるあの数字と左側の絵で示されているものは一致する、整合性をとる形で絵を配置しております。
一番上の主食のところからまいりますと、主食は主材料に由来する、つまり穀物に由来する炭水化物40gを1つという数え方をして、一日に6~7つということになりました。これはちょうど、そこにおにぎりの絵が出ておりますけれども、コンビニエンスストアで販売されているおにぎり1個が、ちょうどこの1つ分ということになりますし、比較的わかりやすい単位だろうということで、この単位にいたしました。
2段目の副菜ですが、これは主材料、つまり野菜、芋、きのこ、海草などの素材重量として70gを1つと数えます。そうすると、一日にとる量としては5~6つという単位になりました。
3段目の主菜ですけれども、これは主材料に由来するたんぱく質6gを1つという数え方をして、一日にとる量としては3~5つということになってまいります。
その下に行きまして、左側の牛乳・乳製品です。これは主材料に由来するカルシウム量を基準として、カルシウム100mgを1つという数え方をします。そうすると、一日として2つという数字が出てまいりました。
一番下、右側の果物ですけれども、これは主材料に由来する素材重量として100gを1つと数えます。そうすると、一日にとる量としては2つというような感じになります。
それから、左側の「ヒモ」で示しました菓子・嗜好飲料ですけれども、これはパブリック・コメントでもいろいろ御意見のあったことを踏まえまして、「楽しく適度に」ということで、やはり何と言っても食事の楽しさとか豊かさということにつながる部分だろうということで、こういう表現を加えました。
また、油脂と調味料についてですが、これらは料理に含まれているものということで、イラストには特に表現しないということでまとめてきました。ただし、報告書の方には油脂等を控えめにとることの必要性、あるいはきちんと適量とることの必要性などがわかるような形で、きちんとしたものを記述していくということが必要だということで、作業部会では意見がまとまりました。
もう一点、いわゆる上から「主食、副菜、主菜」と、より多くとってほしいものから上から順番に並べていることで、従来「主食、主菜、副菜」という並びでフレーズのように使ってきたものと異なるという御意見もいただきましたけれども、今回やはり何をたくさんとったらいいかということがわかるような形で「主食、副菜、主菜」の順で並べさせていただくということでよいのではないかということになりました。
あと、色につきましても、前回少し暗い色目だったものについて、もう少し明るい感じがいいという御意見で、その辺も尾坂委員の方で全体に明るいトーンに直していただいております。
それから、水分のところは水分というよりは実際、水とお茶ということで、上の心棒のところに示す表現にいたしました。
以上が、大きな全体の枠になります。
それから、右側の方に文字情報ということで載せておりますけれども、「こま」の絵の右側に、例えば、主食であれば「6~7つ(SV)」、これはサービングという国際的に使われている単位と整合性を持たせるためにSVということも表示しております。これはある程度、専門家とか積極的に活用される方向けの情報かもしれませんので、一般向けにはもう少しわかりやすいものとして、更にその右に、主食のところであれば「御飯(中盛りだったら4杯程度)」、その下の副菜であれば、ここは比較的わかりやすいかもしれませんが、「野菜料理であれば5皿程度」というような、一般の方にとってもイメージしやすい更に追加的な文字情報も載せた形にしております。この辺も前回いただいた御意見を踏まえた内容になっております。
更に、今1つ、2つということで、基準はそれぞれ主食とか副菜、主菜と違うんですが、では、一体ふだん食べている料理だったらどのくらいなんだろうかということを、更にその右側に例を示しております。主食のところに1つ分で御飯小盛りとかおにぎりという形になっております。これも、こういうものがあることで左側の「こま」の部分のイラストが具体的によくわかるのではないかということになります。
例えば、主食のところで御説明すれば、「こま」の中を見ていただくと、トーストで1つ、御飯が2膳ありますから2つ、3つ、おにぎりで4つ、5つときます。うどんが右側の料理例を見ていただきますと2つ分ということになります。当然うどんの量が多いですので。そうすると、ちょうど1段目が1つ、2つ、3つ、4つ、7つという形で7つ分ということに合うような形で整理してまいります。以下、丁寧には説明しませんけれども、同じような形で専門的な知識がなくても、ある程度理解していただけるような形で今回のデザインを考えさせていただきました。
以上です。
吉池座長
ありがとうございました。
ここまで行き着くまでには作業部会の先生方には、かなり細かいデータの吟味、更には、各料理等をどう表現するか等についていろいろと御検討いただきました。また、尾坂委員には、それを具現化して表すことについて大変な御努力をいただきました。ここでお礼を申し上げたいと思います。
さて、今、武見委員から御説明をいただいたところでございますが、事務局から何か補足する点はございますか。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
フードガイドのデザインにつきましては、次回公表したいと考えております。第3回で論点となった部分については、作業部会で今お話のように、かなり議論していただいて本日の案が出てきたと考えております。委員の皆様には、できましたら、完成に向けての御意見をいただけると幸いでございます。
なお、検討会でキャッチフレーズについて御議論いただきました。今後、食品関係の事業者の方が、さまざまな場面でこのフードガイドのイラストを活用していただくということを考えますと、固定的なキャッチフレーズをつけてしまうより、その場、その場に応じて適したものをある程度自由につけていただいて活用いただくということにした方が、現場での普及がしやすいのではないかと考えております。それについても、また御意見をいただければ幸いでございます。
吉池座長
先ほどの武見先生の御説明の中には、これまでの検討会の中で委員の先生方から御意見をちょうだいしたことについては、かなり反映をし、また、それについての説明もあったかと思いますが、サービングサイズということについてはさまざまな御意見がある中で、苦肉の策として「つ(SV)」ということで表現しているということでございます。これについても、またよい御意見があればいただきたいと思います。今、情報官の方からお話がありましたように、できるだけ完成に向けての御意見をちょうだいしたいと存じているところでございます。
それでは、このイラスト、また、どのように料理等を表現し、数値として表していくかということについて御意見等をいただきたいと思います。
針谷委員
作業してまいりました針谷ですが、尾坂委員の方には何回かお願いしているところですが、全体的には大変御苦労いただきまして、ありがとうございました。少し料理を担当しております立場から、部分的に微調整をお願いしたいなと思っているところが幾つかあります。これは前もってお願いしているところですが、例えば、御飯の1膳と言ったときに、やはり日本人の感覚からすると、器よりちょっと上に上がっているという感じが御飯の感じかなと思うので、1.5のところを少し多めにしていただいた方がいいのではないかとか、例えば、主菜のところのお皿のサイズが、目玉焼が大きくてハンバーグ、から揚げが小さくて、小さい感じはとてもよく出ているんですけれども、文化としてメインディッシュのお皿のサイズというのは同じ方がいいのではないかというような微調整の部分も幾つかお願いしたいと思っております。以上です。
吉池座長
今の微調整についてのことでございますが、これまでもこのような細かいやりとりを作業部会と尾坂委員の方でさせていただいております。この場で御飯の高さがどこがいいという議論をするつもりはございませんので、同じような事柄でお気付きの点があったら、事務局の方にお知らせいただくということで進めたいと思います。
服部委員
これは、例えば主菜、副菜とございますけれども、6~7サーブしていく、5~6、3~5と、縦に足していった場合、何キロカロリーぐらいになるようにできているんでしょうか。今後の問題かもしれませんし、きっと誰かからいつか出るんじゃないかと思うんです。足してみたら、やたら少なかったり、オーバーしたりするとまずいから、その辺がどういうふうになっているのかが1つ。
それと、少年期、青年期、老年期という場合に、これは大体標準何歳ぐらいになっていたかちょっと忘れてしまったものですから、大体平均をとられていると思うんですけれども。
あと、色彩の面で言うと、むしろ右の四角でできている方の薄い感じの方がスッと入るような気がしたんです。こちらは、ちょっとまだ濃くて、私から言うと色彩感覚的にはきついような気がしているので、これは個人的な意見です。
あと、サービングの絵が、委員会で随分御議論なさった結果だろうと思うんですが、これは日本人が食べるんですから、当然これでいいと思うんですけれども、わからない人はこれだけ食べてればいいんだと思う人がいたら困るなというぐらい、どうしてもこれは制約されてしまうんですよね。象徴的なものしか載せておりませんが。ですから、私が思ったのは、フードガイドに関しては、本当にアメリカとか他のまねをする必要はないんだけれども、食材が載って、左の5つ横になっているところに具体的に、一つ一つがおそばであったり、御飯であったり、野菜炒めであったりという方が、すごくすっきりしている気がしたんですけれども、今更こんなことを言ったらまたやり直しというのはえらいことになりますから、ただ、一言で言いますと、もう少しフッと入ってくる、「あ、格好いい」とか「おしゃれ」という感じにするには、そういうところを見ていかないと、別にこれはおしゃれのためにやるわけではないですけれども、みんなに普及させるためには、おしゃれ感というのは絶対必要だと思っていますので、それをちょっと感じました。
吉池座長
今、服部委員から幾つか御指摘をいただいたわけですが、このような食事の組み合わせをした場合、栄養学的な観点からどのような幅に収まるかについて、検討しながら進めてきたわけでございます。米国においてのフードガイドでも3つのグループが想定されているということで、基本的には同じような形で、これより少ないグループと多いグループをバリエーションとして考えていく予定です。これが真ん中になりますので、多くの成人女性、また、男性でも比較的身体活動量の低い人が、ここに収まってきます。エネルギーベースでいくと、2,000~2,200kcalくらいのところを、まず標準的に考え、それを想定して整理しているところでございます。具体的に、このような組み合わせを考えつつ、また後ほど出てまいりますけれども、報告書の中ではこれだけをとっていれば良いということにならないように、更にいろいろな料理等の例を載せていく予定です。それについての資料も載せていくということでございますし、また組み合わせ方に関しても、大体の幅を検討しております。その辺について、早渕委員の方から補足をお願いいたしたいと思います。
早渕委員
私の方から若干補足をさせていただきます。服部委員の御質問の件ですが、一応この図は一日に何をどれだけ食べたらいいかというのがパッと見てわかるようにということで、尾坂委員にも本当にいいデザインを作っていただいて御苦労をお掛けし、ありがとうございました。私どもも何をどれだけというときに、確かにすっきりさせたい、でも、やはりいろいろなものが食べられるんだよというのも表現したいといことで、主食のところにもパンから麺まで入っているんですね。それで、実はこれ全部、基本的には武見委員の御説明のように、サービングに合わせて入れています。これを実際に計算しますと、ほぼ2,500calになります。また、お魚とハンバーグがあるのでしっかり食べられるようですが、実はハンバーグは65gと小ぶりなんです。そして、お魚も45gとか非常に小さい、マイワシの塩焼きですごく小さいんですね。ただ、いろいろなものを入れたいということで全部小ぶりなんです。冷やっこも非常に小さいんですね。これは50gですから、味噌汁に入るお豆腐ぐらいですごく少ないんですが、いろいろ入れたいということで、ちょっと無理しています。ただ、それでもたったこれだけしか食べないようなんですが、たんぱく質としては100gぐらいになるんですね。
一応この中に入っているもの全部とりあえず計算しますと、うどんの麺の汁がありますので、実は食塩は15gぐらいになって、ちょっと大目ですけれども、エネルギー、たんぱく質、他の栄養素に関しては、ほとんどきちんとカバーできるんです。そういうことを一応、確認しております。
服部委員
今のに追加で。実は、外食産業が今後カロリー表示をして、その委員会もあったときに、目安になるものがない。カロリーだけ書いてあっても、どれを現場で、レストランでとったらいいかわからないんだったら、カロリー表示したって意味がないじゃないかと。では、その教育は何だということになったわけですね。そうなってくると、例えば、このフードガイドというのは一目見てというのが今後レストラン等に張られた場合、今のカロリーの問題とどういうものをとったらいいのかというのが、フレンチの店に行った場合には、もっとすごいメニューが出るわけですよ。それと、イタリアンもあればいろいろなものがあるわけですね。そんなものは盛り込めるはずがないんですけれども、それは先ほど座長が言われたように、別の部分ではカバーできるということだと思うんですが、外食産業の方々が現場でメニューを選ぶお客さんのために、大体このくらいのカロリーであろうというものは、独自にそういう外食産業がいじって使えるような、そういう枠というのが残っているんでしょうか。それとも、それはなくて、これを出さないといけないんでしょうか。その辺はどうなんでしょうか。
吉池座長
さまざまな料理を個々にどう表していくかについては、前回食品提供側からのいろいろなアイデアをいただいたところでありまして、まず、一日としての全体像を示すことになります。それを想定して、日本人であれば恐らく、この「こま」とは程遠い食生活をしている人も少なくないだろうけれども、大体イメージとしてはわかる。このイメージを持っていただきながら、あるフレンチレストランに行ったとすると、一食のメニューの中で、この「こま」の塗り分けの中でおおよそ幾つになるということが表現できれば、その一つ一つの料理については、別に「こま」の上に載っていなくても、そこはいいのだろうと思われます。実際に「こま」の色を塗り分けたりとか、いろいろな工夫をしていただいたわけです。
そういうものを展開していくに当たって、どう考え、どう使えるのかという活用の事例等について、また、基本的なデータとなるものについては、今日最後に御議論いただく報告書の中に入れていく予定です。その議論の中でこういう資料があった方が良いものについては、それが今回の報告書ですぐカバーできるものなのか、あるいは別途、普及啓発のためにデータを充実させ、より広く活用いただけるようにいろいろな形で提供していくかは両方が考えられますけれども、今、服部委員がおっしゃられたような実際にどう展開していくのかということについての議論は、後ほどしていきたいと思っています。
松谷委員
先ほどの武見先生のお話の中で、サービングという問題を今日は仮称でとおっしゃっていましたけれども、国際性という感覚をこの中で入れていくと、そういうような問題がいろいろ出るんですが、あくまでも日本のすべての国民のさまざまな対象に向かってやっていくということを考えていくと、国際性というのは後についてくる問題であって、初めから考える問題ではないような感じがしたのが一つ。
もう一つは、これを今言ったように外食産業、そのほかという形の中でもどう使っていくかということがあるわけですが、これは厚生労働省にお尋ねなんですけれども、外食の栄養価表示というのは今後も存続するわけなんですよね。それとの絡みの中で、あれもつけろ、これもつけろという形になるのか、栄養価表示というのは糖尿病、そのほかの人たちにとって一回の食事の栄養価表示ということを、自分がどれを選ぶかということを栄養価表示という線である程度政策的にやっていっている、そのときにこれとの関連はどうするんだろうかということが、ちょっと今のお話の中で疑問じゃなくて、もう少し知りたいなと思いました。
吉池座長
今、具体的な今後の展開ということで、栄養表示とのかかわりについての御質問をいただいたわけですが、それについて、事務局の方はいかがでございましょうか。
中島生活習慣病対策室長(厚生労働省)
生活習慣病対策室長でございます。御質問の外食成分表示との絡みでございますけれども、外食成分表示については、基本的には任意の制度になっているということですが、基本的には、このフードガイドでの単位表示の在り方と外食成分表示の在り方、国民にとってわかりやすい形で整合性がとれるに超したことはないのだろうと思っておりまして、そうしたことも含めて、今後どのように考えていくのかというのは今後の課題だろうと思っています。まずは、このフードガイドの検討会で、このサービングサイズというものの合理性みたいなものを十分御議論いただいて、それが大変説得力のあるものであるということであれば、それは当然、外食成分表示の方にもその考え方は応用できるのかなと思っておりますので、本検討会で十分御議論いただければありがたいと思っております。
武見委員
今のことに関してなんですけれども、こちらでフードガイドが策定された後に、当然外食とかコンビニあるいはスーパーマーケット、そうしたところでの展開というところでは、農林水産省の方で予定としてはその準備も進んでいるようです。
その中で、関係者の方とこの間たまたまお話する機会があったんですけれども、やはり今まで任意でやってきているカロリー表示とかそういうものとどうしていくかということについては、当然、整合性をとってうまい形ができれば一番いいだろうということを業界側の方も考えていらっしゃるようですし、さっき服部先生から出た、例えばイタリアンはどうする、フレンチはどうするの話も、やはりいろいろな業態がある中でどうしていくかということを、実際やる側の方たちも入っていただいて整理するような方向で進んでいくということは準備が進んでいるようなので、その辺でも、ここでの検討会の結果を十分に踏まえた形で進めばいいなと思っております。
それから、松谷先生から出た国際性のことなんですが、「サービング」という外国で使われているこの言葉をどうするかということについて、前回の検討会でも「サービング」でもかえって目新しくていいんじゃないかという御意見も幾つか出ていたと思うんですね。あのときは、たしか「盛り」とかいろいろな御意見があったと思うんですが、作業部会の方では結果として「つ」という表現で、1つ、2つ、3つと誰でも数えやすい、それから、平皿だろうと、小鉢だろうと使えるということで「つ」というのが一番いいんじゃないかということで考えてきたわけです。しかしながら、「サービング」というのを全く消してしまうのではなく、ここにお示ししたような形でつけておくことが、結果としては後でいいとおっしゃった、まさに国際的にもどういう整合性があるのかということを説明しやすくなるのではないかということで、今日お示ししたということです。言葉が足りなくて申し訳ございませんでした。
永田委員
今後、肥満対策とかいろいろな形で、この図を使って展開していかれる基本の図だと思うんですけれども、では、その対策の基本になるのは一日の食べる量とバランスということだと思うんですが、その精神がこの図の中には非常に鮮やかに描かれていて、私は議論の当初からサービングということについて、どちらかといえばネガティブな発言をしてきましたけれども、「つ」ということでいろいろ御検討になって、こういう形で表現されているレベルであれば入りやすいかなとも思いました。だから、今後の展開の憲法みたいなものでしょうから、基本としては非常によくできているなという印象を持ちました。
早渕委員
どうもありがとうございました。永田委員さんから、心強いメッセージをいただきました。
ちょっと補足なんですが、これは「何をどれだけ」を示しているんですが、実はこれは洋風か和風かでカロリーが全然変わってくるんですね。主食のところには炭水化物の意味を、それから、主菜のところにはたんぱく質の意味を持たせておりまして、脂肪というのがここでは必ずしもカバーされていませんので、脂肪に関してはカロリーに反映されるということで、やはり栄養表示という意味を持たせるとしたら、これがどんな栄養価値があるよということに関しては、エネルギーと食塩はこれに反映されないので、最低それぐらいの表示はこれに加えなければいけないかなという話はしております。そこら辺もまた展開のところで御検討をよろしくお願いしたいと思います。
吉池座長
今の早渕委員の事柄については、調理に使う油も含めてどう表現をするのか、何らかの表現をした方が良いのではないかという御意見であったわけですが、アメリカのピラミッドのように概念的に表現していても、実際には調理する人以外は見えないわけですね。そうしたときに、今回の区分として調理に使う油と表現することは難しいのだろうと思われます。食塩も自分で醤油をかけるとか、塩をかける以外は、料理の中に隠れてしまっています。したがって、この絵を基本としながらも、いろいろな解説ですとか、ほかの補助的なメッセージとして、それらのところはカバーをしていかなければいけないと思います。当然、今、早渕委員が言われたように、いわゆる洋風・和風というか、どのくらい油を使う料理なのかということによってカロリーが変わってきてしまうわけですから、そういうものについては、組み分けをしながら表現していくということは作業部会で議論していますが、そこを更にこの絵に表現すると複雑過ぎるので、少し引っ込んだところで、しかも、しっかり伝わるような形で整理していきたいと思っています。
尾坂委員
さまざまな意見をありがとうございます。私がデザインをやらせていただいておりまして、本当に熱意のある意見が毎回、毎回飛んでくるわけですね。これをかわすわけにもいかず、勿論受け止めながら、ただ、日本人というのは私も例えばお寺の研究とか昔やっていたんですけれども、抽象とか濃縮ということにものすごい才能があるわけで、料理でもちょっと置くことによって盛衰を表すとかあるじゃないですか。そういうことを考えていかないと、全部てんこ盛りになりますと、さっき服部先生が言われたように、非常にもたもたしたおしゃれ感のない、感性が低いように思われてしまうんですね。これからそういうところを整理していく方がいいのではないかと。皆さんの熱い考えをみんなに伝わるような形で共通言語化して、もう少しやわらかく整理していきたいと思います。
あと、色も、主食が今まで黄色、副菜が緑、これはほとんど昔、私どもが小さいときに使った学童色という、本当に6色や7色の中から選んだような色なんです。これも今の子どもたちは既に色数がすごく多くて、非常にセンスがいいものですからわかるんですね。赤の範囲とか緑の範囲をもう少し広げてとらえていくのもいいんじゃないかと思っています。ですから、恐らく皆さんが見て、右の方が色がきれいだと思うんですね。左はちょっときついなという感じが私などもしています。ただ、実はこれほどきつい色は使っていません。カラー印刷でたまたまこういう色になっているわけです。ですから、パソコン上で見たり、作図規程で印刷するときはもう少しやわらかくなるんですが、それでもまだちょっときついかなと。
それとあと、これが感性を持って見えるかどうかというのは、文字の配置にもよります。今は、文字をわざと何もデザインとして目に触らないように普通の文字で、普通に真ん中のレイアウトでやっています。これを端に寄せたり、英語を入れたりすると格好よく見えるということもありますので、これからそういう細かいところを調整していくべきかなと思っております。
あと、これは一つの総体の図みたいなもので、それを使おうと思ったらもっと単純化して、先ほどの料理ごとに6サービングから7サービングというパラメーター、数値化してグラフに入れるだけ、料理はとってとか、いろいろな活用方法を今後考えていって展開する、その一つの基盤みたいなものであるととらえてもらって、一生懸命皆さんの意見を受け取りながら、また皆さんの知恵をいただきながら頑張っておりますので、今後調整をかけていきたいと思います。
吉池座長
更に格好よくしていただけるということで、御期待ください。
何か御意見ございますか。
加藤委員
私たち外食産業の飲食店がこの中で担う分野というのはおそらく集中されて、特に一般に関係があるのはお昼のお弁当だろうと思います。はっきり申し上げて、今、栄養の中心は、お昼を中心にしてその栄養素をたくさんとる方、夜はむしろ控え目の方、食生活でいろいろなパターンがあると思うんです。朝の食事ならこの中から選べば、トーストと目玉焼きと生野菜と牛乳ぐらいが恐らく定番だろうと思うんです。だから、お昼をどうとらせるかということになりますと、単価とかいろいろありますが、その辺のことで役割を担っていかなければならないし、また、夜の目的は若干違うんじゃないかと思うので、我々は3食お客さん皆様方の健康管理にはほど遠い中の補助で、先ほども出た栄養分析の中で、病人その他については参考にしていただいて、後で調整をとっていただくというのがあくまでも基本でございますので、その中で我々がどういう役割をしたらいいかということを十分認識して、皆さんの御理解を得ていただかなければならない、このように考えております。
以上でございます。
吉池座長
ありがとうございます。
どのように展開していくかについては、この後焦点を絞った活用ということ、また、報告書にどう盛り込むかということもありますので、そちらでも議論をしたいと思いますが、まず、デザイン全般について今日いただいた意見を踏まえ、更に格好よくしていただけるということです。服部委員の方から御指摘があったわけですが、今までの議論の中で少し困難さはありながらも、やはり食卓の上、また、レストラン等外食等で食べる、口に入る形で整理しようということで進んできましたので、素材ベースで載せるということについては今からは考えないということで基本的に進めさせていただきたいと思っております。
まず、デザインについて、更に特段に御意見があれば承って、SVについてコメントがあればいただきたいと思います。絵としては、大体このような形でよろしいでしょうか。
中村委員
よくできたフードガイドだと思って関心いたしました。これを是非、普及したいと思っております。
ちょっと気になっているのは、先日、御存知のようにアメリカがマイピラミッドを新しく発表いたしまして、この日本のフードガイドがアメリカのマイピラミッドの後に出ていきますので、アメリカのものよりもすぐれたものでなくてはいけないと私は思っています。今回、かつてのフードピラミッドからマイピラミッドに変わったことにはいくつか特徴があるわけですが、それらを全部考慮しながらやっていきますと、また、これを全部ひっくり返していかなければいけないという状況が生じます。そこで、それを少し意識しながら作るという方がいいと思うのです。一つの特徴に、今回、運動を入れたというところがありまして、ピラミッドを人が上がっていく姿がデザインしてあります。ただ、この「こま」の方は、そういうことを表現しなくても、「こま」が回転する、運動をすれば安定性がよくなるというので、「こま」という自体に運動という概念が入っているので、これはすばらしいだろうと私は思うのです。でも、そのことをまず一つは説明文の中に、「こま」は回転しなければ安定性が保てないということを表現すると同時に、このデザインの中にちょっとそういうところを入れるとすると、例えば、「ひも」をもう一本つけて運動にするとか、右肩のところに「ひも」を一本少し出すとか工夫したらいかがでしょうか。
吉池座長
ありがとうございます。
運動というのは非常に大事なポイントなわけですし、また、このフードガイドと並行するような形で運動についても施策的な展開がされているように伺っております。その辺食べるということと運動ということについての展開、見通しも含めて、事務局からお話しいただけますか。
中島生活習慣病対策室長(厚生労働省)
あくまで方向性でございまして、まだ確としたことを申し上げる段階ではございませんが、実は、栄養・食生活については食事摂取基準、食生活指針、そして、このフードガイドという形の構成で施策を展開していきたい。その意味で、このフードガイドというのはこれまでのポピュレーションアプローチの発想も転換するということで画期的なものだと、大変当省としては期待しているということです。
それから、運動については実は、栄養と比べて専門家の育成なり施策の体系化が若干遅れているのだろうという感じがしております。実は、食事摂取基準に対応するものとして運動所要量というものがございまして、食生活指針に対応するものとして運動指針というものがございます。ただ、運動所要量については平成元年だったと思いますが、作ったきりでございますし、運動指針というものも平成5年に作ったきりでございまして、某新聞等の取材を受けた担当係長が、私も知らないというコメントをして、それが担当者も知らないと言っているというぐらい埋もれてしまっているという残念なことになっているわけです。ついては、平成17年度に運動所要量をしっかり見直すということを考えているのが1つ。
それから、2つ目には、運動指針といったものも併せて見直したいと。その際には、栄養・食生活分野における食生活指針とフードガイドの両方の要素を持ったものを運動指針として見直したいなと思っていまして、運動指針というのとエクササイズガイドというのを2つ作るというのもいかがかと思っていますので、運動指針、エクササイズガイドという形で、このフードガイドで御提示いただいたような発想・知恵を活用させていただいて、運動分野でもやっていきたい、そのようなものを作る方向で平成17年度検討することが1つ。
それから、もう一つは、栄養と運動というのが、ともすればこれまでバラバラな形で施策展開がなされてきておりますので、今後は、栄養、運動、更には禁煙指導も含めたたばこも含めて、一体としてのアプローチができないかというような工夫も要るのかなと思っておりまして、ポピュレーションアプローチ及びハイリスクアプローチ、双方において栄養、運動といったものが連携・一体化したような指導体制なり情報普及ができないかということを、今後検討させていただきたいと思っています。
以上です。
吉池座長
ただいま御説明いただいたように、今後、運動ということも併せていろいろな展開がされていくということですが、現時点では、今の中村委員からの御意見等も踏まえて、できる範囲でうまくデザインなり報告書なりに盛り込んでいくというような形で進めさせていただきたいと思います。
津志田委員
毎回非常によくなっているので感心しているのですけれども、1つ確認なんですが、水・お茶のところは議論されませんでしたけれども、この面積は一応、摂取量をある程度反映しているのかどうか、それを確認したいと思います。
吉池座長
水・お茶については、この並びで主食に対してこれがどのくらいの割合の体積なり面積になっているかとか、そういう検討はしておりません。概念的に心棒のところで大事なものが通っているというような表現でございます。
津志田委員
もし、可能性があれば少し御検討された方が、何か説明、あるいは質問があった場合に宜しいのかなと思いました。
吉池座長
そこは、報告書の本編のところで整理できる範囲で試みたいと思います。また対象によっても違う話で、例えば、高齢者等では特段気をつけなければいけない問題など出てきますので、うまく整合性をとりながら、表せる範囲で考えたいと思います。
伊藤委員
すばらしいデザインをありがとうございます。一日に必要な量もビジュアルに表現されており、非常にわかりやすくなってきたと思います。又、サービングにつきましても、「つ」という言葉で非常にやわらかく表現されました。とても数えやすく、そして、なじみやすいかなと感じております。
1点、絵の方でちょっと気になりました。おにぎりの絵ですが、経木で包むような感じでしょうか。家庭では実際にこういう物で包むかなと、若干違和感を感じました。非常に細かい話で恐縮ですが、個人的にそんなことをちょっと思いましたので、よろしくお願いします。
吉池座長
御指摘ありがとうございます。おにぎりの絵だけでも、恐らくメールが10往復ぐらいしているんじゃないかと私は記憶していて、その中で生まれた絵かと思います。細かい議論をしていると、おにぎりだけで1時間経ってしまいますので、針谷委員に簡単にコメントをいただきたいと思います。
針谷委員
基本的には、食卓にということでそのまま乗ることはないだろうという、食卓のイメージということでやりました。
それで、先ほどからいろいろな御意見をいただいておりますけれども、食事の量というのは大体一食量でやりますので、その範囲の中で一食量をどう表現するかということでありますとか、カロリーとこの料理のサービングサイズであるとか需給率ということで、二次元でこれから表現していくような、いろいろな視点で表現していくようなものは、後ほど座長の方から御提案があるかと思いますが、資料の方でやろうということになっておりますので、また御意見いただきたいと思います。よろしくお願いします。
吉池座長
今「つ(SV)」ということについてもコメントをいただきました。指折り数えてもわかるという意味合いでこういう表現をしておりますが、右の方の図をごらんいただくと「0.5つ分」とか「1.5つ分」とか、そのまま読むと舌をかみそうな表現があるわけですが、これは「1つ半」とか「半分」とか適宜言い換えていただければいいのだろうと思います。とは言いながら、専門家の中でいろいろ議論をする中で、半個分というのもまた舌をかみそうなので、そこはSVということを表記することによって、ある程度足したりの計算ができるようになると思います。そういうところではSVということを一方で使いながら、実際にはなるべくやわらかい形での表現ということで、現時点での一番良い表現ということで、作業部会の方で考えたものでございます。この表現ぶりも含めて、御意見があればいただきたいと思います。今のところは、これにどうしても反対だという御意見はないように思っておりますが、いかがでしょうか。
宮川委員
こちらの図案の方は、非常にきれいでわかりやすい図になっていると思うんですけれども、この図案の実際の運用の点なんですが、こちらの図案の方は目的としては購買のときの判断基準であるとか、健康のバランスを考えるときの一つの指針として使ってもらおうというのが目的だと思うんですね。その中で、色もこういう形でわかりやすくなっていますし、具体的な食材も素人でも大体グループとしてはわかりやすいようになっているかなと思っています。
実際に、例えばこれを見せるケースを考えたときに、具体的にこういう食事だとか食材を図として載せているわけですけれども、ケースとしては柔軟性ということを考えたときに、必ずしも余り大きなサイズで表現できないケースもあろうかと思いますので、実際の運用の面では色だけで表現するというようなことも一部考えなくてはいけないのかなと。
それから、先ほど色目のいろいろな御意見の中で、きれいな色というようなお話もあったんですが、一方では、見やすい色ということも実際の運用面では必要なのかなということもポイントとしてあるのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
吉池座長
御意見ありがとうございます。
それでは、今回いろいろいただきました御意見を踏まえまして、イラスト案については大方この方向で多少の調整、更によりよいものにしていき、次回の報告書案においてお示しさせていただきたいと思っております。いただいた御意見の取扱いについは、座長の私に御一任いただけたらと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
吉池座長
それでは、議事の最初の課題については、これで終わりにさせていただきます。次のターゲットを絞った問題提起ということでございますが、まず、事務局から御説明をお願いしたいと思います。
中島生活習慣病対策室長(厚生労働省)
資料1でございます。後ほどフードガイド検討会報告書骨子ということで資料2の方で説明申し上げる部分の、いわゆるターゲット編、焦点を絞った問題提起ということでございます。本検討会でも重ねてお話を申し上げておりますが、生活習慣病予防という観点から、今後の栄養・食生活の在り方というのは、やはりターゲットを絞って、そして、せめてこれだけはという知識を重点的に普及啓発していくということが必要かと思っております。「健康日本21」という国民運動でも、栄養を初めとする9分野70項目という形で掲げさせていただいていますが、国民の方にその70項目すべてをきちんと実践と言われても、なかなか忙しいということでございますので、食生活の分野でも重点目標というのをしっかり提示していく必要があるということで、ターゲットを絞り、かつ、特に実践していただきたいことというものを絞った上で、このフードガイドの活用といったものも広がっていけばということで、このようなターゲット編というものを報告書の中に盛り込んでいただければと思って作成したものでございます。
資料1は素案と書いてございます。あくまで素案でございまして、今後、更に作業部会の方でこれをたたき台に、更に大いに御検討を深めていただいて、よりリファインされたものにしていただければ大変ありがたいと思っております。
1ページでございます。まず、肥満の現状というのと生活習慣病との関係という観点から幾つかのグラフ、図表等を使っております。いわゆる男性肥満が今や3割。それから、2つ目の図で、肥満の原因というのは過食・摂食パターンの異常、それから、運動不足、そうしたものが糖尿、高血圧、高脂血等となり、それがやがては疾患につながっていくということ。
一番下の図でございますけれども、肥満の方を見た場合に、8割の方がもう何らかの疾患を有しておられる状況ということで、肥満の予防というものが大変重要になってくるということでございます。
2ページ目でございまして、そうした観点からは前回も説明いたしましたが、いわゆる血糖値が高い、血圧が高い等々の問題というのは、個別のバラバラした疾患ではないんだと。メタボリックシンドロームということで代謝異常が根本にあるわけで、それが症状として血糖値の高さ、血圧の高さに現れているということ。そういう意味では、薬を使っているのでは氷山の一つを削るだけのことなので、根本としては運動と食生活といったものを徹底していくということが氷山そのものの縮小につながって、健康な生活習慣、更には快適な生活実感といったことになっているということでございます。
そうした観点から3ページでございますけれども、生活習慣という点では、1に運動、2に食事、しっかり禁煙、5に薬ということで、運動と食事はほぼ同列とは考えておりますけれども、こうしたことだろうと。薬というのは最後で、運動、栄養、たばこということをしっかり生活習慣の変容として組み込んでいただきたい。
そして、焦点としては、肥満のターゲットである男性、食事のバランスを失いがちな単身者、そして、子育てを担う世代、これからの世代にきちんとした生活習慣を教育していく世代ということにターゲットを当てていけばいいと。そういう中で、運動と食生活の改善という点では、ここに書いているような「健康日本21」では、このような目標値を提示して施策を推進してきたということでございます。
こうした、いわゆる基本的な食事と生活習慣病予防との関係を総論として提示させていだたいた後、4ページ以下、ターゲットごとにこのような情報をフードガイドを活用して提示していきたいということでございます。
4ページは、肥満を防止していく青壮年の男性ということでございまして、まずは、3つのキャッチフレーズということで、1つは、バランスを基本に夕食は軽めにとるということ。そして、2つ目に、油料理を控えていくということのメッセージ、そして、5ページでございますが、野菜をしっかり摂っていくという、この3つのメッセージに特に絞って働きかけていく必要がある。バランス、油、野菜、そして、こうしたメッセージといったものをフードガイド等の成果を活用して普及啓発していくということがいいのかなということでございます。
6ページでございますが、既に、本検討会等でお示しした統計資料を再整理しております。いわゆる国民に御理解いただくためにも、肥満の現状、それから、若い世代ほどなかなか油っこいものを食べています。外食の頻度が高い人、若い世代ほど野菜を摂っていませんよということを国民の方に御理解いただくようなデータを示しております。
7ページ、単身者ということでございますが、まず、共通のものとしてバランスと夕食は軽めにということ。そして、2つ目は、いわゆる朝食を欠食するという割合が徐々に高まりつつありますので、朝食をしっかり食べていただくということが重要だということでございます。7ページの下の枠に書いてございますが、朝食の欠食といったものは朝を抜くということですので、昼・晩で一日のエネルギー量をとるということで、どうしても食事の摂取量が1回ごと多くなっていく、過食になっていくということ。そうした問題点といったものを訴えていくということでございます。
8ページでございまして、3つ目のメッセージとしては、当然野菜ということを入れております。
9ページでございますが、野菜の摂取量に関する上2つのデータと、9ページでは欠食率のデータといったものを入れているというところでございます。
10ページでございます。子育てを担う世代ということで、まずは食事のバランスが基本ということと、朝食を欠かさず、3食食べるということを家庭で習慣にしていただく。それから、野菜をしっかり摂っていただくという、この3つを軸にメッセージを発信していく。
12ページでございますが、特に、20歳代の女性といったものは低体重の割合が高いという問題点と、小児肥満の増加のデータ、それから、日本スポーツ振興センターで小学校5年生と中学校2年生の家庭に聞いたところ、やはり家庭における食生活が乱れているということを実感されているというデータをつけて、国民の間にアラームを鳴らしていく。このフードガイドを活用して、ターゲットを絞った問題提起をしていきたいと思っております。
以上でございます。
吉池座長
ありがとうございました。
今、ターゲットとして3つの対象というのが提示されまして、前々回の御議論の中で学校を通じた子どもたちへのアプローチという御意見もあったかと思いますが、文部科学省の今後の展開については、また普及啓発の中でお考えいただくのだろうと理解しています。今日の議論ではこの3つを中心として、ここに議論の焦点を絞って御議論いただきたいと思います。学校、その他の取り組みは、また後の課題ということでお願いしていきたいと思います。
特に、この3つのターゲット集団において、それぞれ3つの具体的なメッセージ、目標の案として掲げていただいているわけですが、その中身について、3つがよいのか、もっとこういう内容が重要ではないかとか、表現があるのではないかということについての具体的な御意見をいただきたく思います。また、更に詳細な検討についてはワーキンググループでも行っていく予定でございます。いかがでしょうか。御意見・御質問等をいただきたいと思います。
針谷委員
全体の構成については大変わかりやすく理解させていただきました。フードガイドをより活用していただくという点から、1つだけ御意見を申し上げたいと思っております。
5ページ、8ページ、11ページ、いずれの各ライフステージのところに野菜が一日5皿程度と表現されているんですが、5ページを開いていただきますと、一番下のところに「1皿は、片手程度の大きさのお皿が目安です」という表現内容があります。このことについては、既にいろいろなところで御紹介もされているかとは思いますし、ちょうど片手程度の量になることも材料によってはあるかと思いますけれども、今フードガイドは皿単位、器単位ということで1つ、あるいはサービングサイズというのを決めてきたと思いますので、摂取目標を料理単位で見たときに、2つの基準が出てくるということは混乱になるのではないかということが1つ。
もう一つ、一皿分が片手程度、日本の料理の場合には皿もあり、少し深めの鉢もありというような感じですので、これはいかがなものかと考えましたけれども、いかがでしょうか。
吉池座長
御指摘ありがとうございます。今、御提示いただいている事務局案につきましては、大まかな内容をお示しいただいていると思いますので、この委員会や作業部会の議論をより具体的に反映させることについては、これから作業部会の宿題になるだろうと理解しております。例えば、「SV」ということも表現されていますが、実際には「つ(SV)」ということで表現しようかということになっていますので、その辺の修正・確認は事務局と作業部会で詰めていきたいと思っています。今日の議論は、項目立てそのものについて、また、それをどういう方向で推し進めていくかについて御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
伊藤委員
私も、前々回この3つのターゲットのところで、一番最後の子育てを担う世代のところ、最近の子どもの食生活云々ということでちょっと発言させていただきましたけれども、私もよくわかりませんのが、今、食育というのが多分厚生労働省さんと文部科学省さんでやっていらっしゃると思うんですが、このフードガイドとのその食育との関連性というのは、もしお示しできるようでしたら、ちょっと教えていただきたいんですが。
吉池座長
事務局の方から御説明をお願いします。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
食育というのは、今、食育基本法などが国会で審議されておりますが、基本的に、1つはこのフードガイドのような栄養教育がございます。それから、基本的な食品の安全教育というものもございます。それから、いわゆる農業生産から食卓に上るまでのフードチェーン全体をしっかり理解していただくということがございます。それから、4つ目として食文化、はしの使い方なども含めて、我が国の食文化あるいは地域の食文化というものを伝えていくという、この4つの大きな柱がございます。そういうものも含めて食育ということで、取りくんでいます。また、ターゲットは子どもだけではなくて、赤ちゃんからお年寄りまですべてということで、かなり広範にわたります。食育そのものは、いわゆる知育、徳育、体育の基本になるものというようなこと言われており、そういう意味では概念的にはかなり広いものです。我々は、栄養教育の重要なパーツとして、フードガイドというものを位置付けていけるのではないかと考えているところでございます。
吉池座長
御意見ございますか。
松谷委員
今、農林水産省のおっしゃられたことについて、私は全く同感でございまして、私たちは栄養改善推進とは言わないで、食生活文化の担い手として地域の中で実践者をつくっていこうという形で今まで長いこと、40年にわたってやってまいりました。その中で、やはり日本の食文化という問題は非常に大事で、そして、食べ物、自給率の問題もありますけれども、幅広い活動の中でこれが生きていくのだろうと思って、私たちは印刷物を待っているところなので、これができたら、お許しがあればすぐに入れていこうということで待機しているところなんです。ですから、これがいつごろ完成するかということを、今日は何か方向が見えるのかなと思って、後ほど出るのかもわかりませんけれども、待っているところです。
それから、厚生労働省さんの方に申し上げたいのは、3ページをご覧になっていただくと、前提はわかります、肥満が多い、糖尿病が多いというのは現実でございます。ここの中で、生活習慣の改善の目標というのが出ているわけです。1に運動、2に食事、しっかり禁煙、5に薬、その間の発症・重症化予防の基本は、個人の生活習慣を改善することであるという前提のもとに立ってこれを言っているわけです。今後いろいろやるときには、この「発症」という言葉をとって生活習慣の改善の目標は1に運動、2に食事、しっかり禁煙、5に薬、こういう使い方だけはしてほしくないと私は思っているんです。重症化予防の基本がこういうことであって、モータリゼーションが進んで生活の機能性・合理化が進んでいる今日、私たちは取り込むのは食べることは楽しくて、楽で、そして、皆さん方も経済的にある程度ゆとりがあって、日本全国どこに行っても食べ物がたくさん豊かにある、世界の食べ物があると。ですから、食べる方は楽しくて、楽で、本当に皆さん方が食べて満足するという世界の中で、エネルギーを捨てる、放出するということの運動がなかなか伴っていないという中でこういうことが起こっているわけですから、今は運動は大事だろうと思いますけれども、この順序はこの間があって初めて成り立つものであるということだけは、私は申し上げたいと思います。人が生きる基本は食事なんですから、だから、食生活という問題がやはり前提にないといけないので、この順序というのは長いこと今までは食事、運動という形で来ていたのに、突然に今の現状の中でこういう順序に変わっていくということについて、私はいささかの疑問を持っているということを申し上げたいと思います。
吉池座長
このターゲット編の対象とすべき集団については記載があるわけですが、そもそも何のためにといったときに、中心的な課題は生活習慣病の予防であり、また、一部重症化の予防があるのかもしれませんが、それだけに特化するのか、もう少し広がりを持った目標に向かって、このターゲット編を展開するのかという議論にもなろうかと思います。また、そういう中で、運動、食事の位置付け、どう表現するかというようなことについては今後の展開も含めて御説明もいただきたいと思いますが、今はまず議論を内容の方に戻したいと思います。
例えば、30~60歳代男性の方々へといったときに、食事のバランス、油料理を控えるということと、野菜という3つが挙げられておりますが、この3つの取り上げ方について、まず、御意見をいただけますでしょうか。油については、「こま」の絵の中ではなかなか表現しにくいということで、こういう中で特別に取り上げてきちんと伝えるということが重要だと思います。夕食は軽めにということについては、確かに肥満の予防という意味では大事なことですが、外食しても余り飲み過ぎないで、食べ過ぎないでというメッセージにもなろうかと思いますので、その辺のことも含めて御意見いただきたいと思います。
永田委員
日常的に健康のためのいろいろな情報を提供している人間として、最近の実感をちょっとヒントとして申し上げたいと思うんですが、先日の集まりで、男たちにちゃんと行動変容を促す情報というのは、とても出しにくいので、なかなか効果が上げにくいと申しましたが、いろいろうちの番組の仲間に調べさせて、「難問解決!ご近所の底力」という番組をやっていますけれども、実は地域で中高年男性が主体的に本当に肥満対策に取り組んで効果を上げているという例はたくさんありまして、具体的には申しませんが、そのツボは、実は男性と女性でちょっと情報の受け止め方が違うだろうという実感を持ちました。男性の方は、やはり理屈で納得して、本当にためになるぞということでストンと腹に落ちれば、やる人は結構多いということです。女性は、自分のためにどうなのかということを感性として受け止めてやっていくという傾向があるようです。頭でわかって、ちゃんと納得すると男たちはやるんだぞというのが、私たちの現場のディレクターの共通する意見でした。
では、どうするかということで、実は私は毎日おへそ周りを測っているんですけれども、女性は90cm、男は85cmを超えると危ないということは、番組でやると結構納得して、毎日測る人というのは増えてくるんですよ。私はちなみに92cmなのでだめなんですが、では、85cmにするために7cmへこまそうというのは、納得すると男はやるんじゃないかなと実は私の体験としても思ったりしています。ちょっと乱雑な意見で恐縮なんですが、つまりBMIも勿論結構なんですけれども、おなか周りというのはすごくわかりやすいし、自分で毎日測定しやすいものでもあるので、そんなものをちょっとお入れになると、よいかなと思いました。
それから、前はちょっとペシミスティックに男たちに訴え掛けるのは難しいと申しましたが、訂正させていただいて、やれているところは地域としてはあるんだということを申し上げたいと思います。
吉池座長
ありがとうございます。
運動などによって消費されるエネルギーと、食べたエネルギーのバランスというのは、実は代謝も個人差があって、食事摂取基準の中でも実際に体重などの体の変化を見ながらバランスをとりましょうという話になっております。その体重よりも更におなか周りということがより関心を集め、しかも、リスクとしての重要な指標ということもわかってきていますので、そういう体側の指標からもうまくフィードバックをしながら、食事について意識して考えようという両面からのアプローチがあって、より実効性のあるものになるのだろうと思います。こういう食事に対するメッセージとともに、今、永田委員がおっしゃったようなことも何らかの形でうまく入れていけると良いと思っております。
ほかに何かございますか。
早渕委員
この素案を拝見しますと、ほぼ大事なところを押さえてくださっているんですけれども、これで気になりますのは、食塩のことに関してほとんど触れられていないんですね。やはり日本人は高血圧も多いですし、食塩の摂取量もなかなか減らない状況において、外食がどんどん増えれば、当然、外食の味付けで日本人の食塩の摂取量も大きく変わっていきます。やはり食塩の摂取量、このフードガイドもそうですけれども、食塩の表示をするかしないかで、やはり外食産業での作り方も全然変わってくると思うんです。特に、今回は副菜の品数が増えますので、副菜は本当に味付けでものすごく変わってくるんですね。本当にちょっとした工夫で塩分を減らすことができますので、そういう工夫も期待しまして、やはり食塩の表示をする、何らかの食塩のことは触れたいなと思うんですが、そこら辺はいかがでしょうか。
吉池座長
食塩については、日本の伝統的な大きな課題であり、また、随分と克服をされながらも、生活習慣病のリスクという点でもいまだに大きな問題であると思っていますので、生活習慣病に焦点を絞った中でも、食塩についてはどこかで触れる必要はあるかと思います。その辺いかがでございましょうか。日本には長い減塩運動の歴史等もございますが、食塩の扱いについて御意見があったら、いただきたいと思います。
針谷委員
食塩ズバリではないんですけれども、先ほど来申し上げていますが、一食単位のイメージというのがどれくらいなのかという中に、食塩量なども含めて表示できると、具体的には一食単位で皆さんとっていますので、わかりやすいのではないかと思っているところです。
それと、結果的には作業部会でやりなさいということに帰ってきそうな気がしていますが、せっかく1つあるいはサービングサイズと出てきていますので、例えば、4ページのエネルギー量と脂質の量なども、サービングサイズと脂質量がどうなっているかとか、エネルギー量がどうなっているかというので、サービングサイズを理解していただいて、サービングサイズで日常の摂取行動が変わるような図表の工夫なども加えながら、徹頭徹尾フードガイドの活用がうまくいくような形での内容にしていただきたいと思っております。
吉池座長
今おっしゃられたような方向で、作業部会でいろいろな料理等についてのデータベースを整理し、フードガイド本体とのつながりをつけ、さらにターゲット編での具体的な例示につなげていくということです。今、事務局からの案では、仮にはめている表現もあるわけですが、それについては、より具体的にわかりやすく表現していくことになろうかと思います。
また、共通の事柄として野菜を取り上げているわけですが、そこについてはいかがでしょうか。先ほどの食塩のことも出ましたが、そのほかでも結構ですが、具体的なこの3つの柱について御意見があればいただきたいと思います。
武見委員
確認させていただきたいんですが、要するに、この3つのターゲット層が今回フードガイドを策定するに当たってあるわけですけれども、その方たちにどんなメッセージのポイントを伝えるかということも検討ととらえていいんですよね。というのは、例えば4ページを見ていますけれども、1.食事はバランスが基本、夕食は軽めにとか一種標語のように出てきているので、そのことではなくて、要するに食事はバランスということを一つ押さえる、油のこととエネルギーのことを押さえる、野菜のことを押さえるということが今、議論されていると考えてよろしいですか。というのは、正直言って、このキャッチフレーズでは誰も振り向かないだろうなというか、具体的にどうしていくのかというのはかなり工夫しないと、中身はわかるんですけれども、その辺がこういう検討会で出てきたときにどう扱われるのかというのが、ちょっと気になったんです。
言いたいことは、要するに、これだけ見ても、「ああ、そうなの」で終わってしまうということが、とても気になったので。そういう意味で、先ほどの早渕先生から出たような食塩のことも取り上げた方がいいんじゃないかとか、そういうことですよね。そう考えてよろしいですか。
吉池座長
キャッチフレーズについては、姫田情報官からも少し御説明がありましたが、余り固定的にとらわれずに、その目的・場に応じてフレキシブルに魅力的なものを作っていただくことになります。これについても、重点的に取り組んでいくことを整理をする方向で、キャッチフレーズ的に、固定的ではなく使うという理解で整理していけば良いと思っております。
また、報告書の全体構成の中で、このターゲット編をどう位置付け、肉付けていくかという議論にもつながると思いますので、一度報告書全般の構成について検討しながら、また、必要に応じてこのターゲット編についての議論をしていきたいと思います。
それでは、資料2の報告書骨子案について、事務局から御説明をお願いします。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
資料2に「フードガイド(仮称)検討会報告書骨子(案)」というのがございます。まず順番に、フードガイドについて、そして、フードガイドの活用について、最後に参考資料をつけるという構成にしたいと考えております。
まず、1つ目のフードガイドの作成の目的では、設置要領で書いたとおりのものを記述しようと考えております。
2つ目のフードガイドのイラストでございますが、これは今日御議論いただいたイラストと料理例、さらに、別途、専門家向けとしてイラストで表示しているそれぞれの料理の分量を詳細に解説した資料も掲載するということを考えております。
それから、3番目にフードガイドの内容についてということで、フードガイドの主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物、という区分についての解説、それから、菓子・嗜好飲料、を「こま」の「ひも」として表現したことの理由、それから、先ほども議論の中でありましたけれども、油脂・調味料についての、これはフードガイドのイラストには入ってきませんが、そのとり方についての解説を記述していただくということにしたいと思います。
表現の方法としては、まず、これはフードガイドの今回の基本でございますが、料理にしたということについての解説。それから、一日単位とすることの理由。そして、区分ごとの摂取量の基準、そして、数量の設定方法の根拠などについて解説をしていただくということにしたいと思います。
ここまでが、フードガイドそのものについての中身でございまして、次にどう活用していくかということでございます。
フードガイドの活用方法として、まずは、成人一般向けとして、実際にフードガイドを使って朝・昼・夕食ごとの具体的な活用方法を解説する。これが基本的なところです。それから、先ほど御議論いただきました、焦点を絞った活用ということで、30~60歳代の男性肥満者、単身者、子育てを担う世代で、フードガイドをどう使ってもらうかというようなことを、例を示して実際の活用に役立てるように解説していただければと。
それから、今後の普及に向けてということで、これは都道府県・市町村での活用方法ということで、自治体での施策や地域活動での実際の活用の方向性について、記述していただくと。
それから、特に、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食などの食品産業での活用方法ということで、第4回の検討会で示していただいたように、食品産業分野において、消費者の食事の選択場面で活用されるようにしていくかということは非常に大切なところでございます。しっかりと普及についての取り組みを記述していただきたいと思っています。
それから、栄養士などの専門家での活用方法ということで、それぞれの専門家の方々が栄養指導される場面での活用の方法というようなことも記述していきたい。
参考資料といたしましては、主な料理・食品のサービングサイズの一覧、またフードガイドのイラストの作図規程を、尾坂委員に作っていただくということ。それから、フードガイドの使用基準ということ、実際の活用の場で、できるだけ使いやすいようにということが基本だろうと思いますが、最低限の使用基準を決めていくということ。それから、食生活指針などということです。
特に、作図規程につきましては、実際にポスターを掲示していただくということ、それから、食品の包装に書いていただくというようないろいろな場面がございますので、ルールについての説明をしたいということでございます。
それから、使用基準というのは食品産業で、基本的には著作権をフリーでやりたい、自由に使っていただくということですので、最低限の使用基準をということにしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
吉池座長
今、御説明いただきましたが、3部構成を案として考えているということです。Iのフードガイドについて、イラスト及びその内容についての説明は、これまで本検討会で議論し、また、作業部会で整理したことについて十分な理解・活用が図られるように報告をしていくということで、これについては、皆さん大きな御異論はないものと思っております。
また、IIIの参考資料については、今日既に御意見もいただいたところもありますけれども、実際にいろいろな場で応用していくために必要な情報を、例えば、1番の主な料理・食品の一覧表ということで、作業部会の方で検討している内容です。これについては具体的な点を各担当の先生方に少し補足していただけたらと思いますが、作図規程ですとか使用基準ということで、当面必要な情報については、これらの形で載せていく予定としています。勿論、実際の展開をしていく上で、より具体的な形での表現はこの検討委員会の報告書を超えて、いろいろなところで検討・整理がされるだろうと聞いております。いずれにしてもIとIIIはそのような形で整理をしていく予定としております。
今日、特に委員の方々から御意見・御議論いただきたいことは、先ほどのターゲット編も含めて、実際、活用に向けてどういうことを盛り込んでいったら良いのかについて、中心的に御意見をいただきたいと思います。このIIの活用について大きく2つに分けております。
まず、1つは、食事を選択し、自ら食べる側をどうしていくかということについて書かれているわけで、成人一般に対して一般的なことを整理していきます。
その次のページでございますが、普及啓発、活用という観点からは、食べる側をいろいろなところで支援していくものは、都道府県・市町村等の自治体、これは健康部局もあるでしょうし、農政部局もあります。また、スーパー、コンビニ、外食等、食事を提供する側や、管理栄養士等の専門家という側からを物事を表していこうとしています。既に委員からは、普及啓発に向けてこういう取り組みが必要ではないかという御意見をいただいております。特に、この報告書の骨子をどうしていくかという観点から、御意見をいただきたいと思います。
松谷委員
IIの2の普及活用に向けてのところで、3番目に管理栄養士さんが、これは当然私が中心になるだろうと思います。お役所の方々に言わせると「等」があるから、そのほかも入るんだとおっしゃられるかもわかりませんけれども、この言葉についてはちょっと抵抗感があります。地域住民の中でも学習している人たちはいっぱいいますし、農業関係の人だって、そのほか、消費者の学習している人もいっぱいいるわけですから、「等」でもって片付けるのだったら、いささか問題ありと私は思います。
武見委員
実は私も同じことを考えておりました。そういう意味では、例えば、先ほど食育との関係がどうなっているのかという御質問がありましたけれども、食育の中にはいわゆる文化のことを扱うとか、あと、農業体験などを中心に、そうした生産との関係を扱うとかいろいろな活動をやっている方たちがいらして、そういう方たちはどこに入るのかというと、(1)(2)(3)に入らないと思うんですね。例えば、そういう農業体験をやっても、副菜の野菜のこととかつなげ方がいろいろあるわけで、むしろ積極的にそういう方たちにもこれを知っていただいてやっていただくという活用に向けての(4)を立てていただくことが大事ではないかと思いますけれども。
針谷委員
それと関連しているかと思いますが、食べる側の方のターゲットからは外された学童期の子どもたちなんですけれども、その普及活動の情報を提供する側、食べ物だけではなくて情報を提供する側ということで、学校教育の位置付けを是非お願いしたいと思っています。今までなかなか子どもたちへの普及というのが表に出てこなかった部分もありますし、やはり小さいときからの習慣ということがとても大事だと思いますので、是非、IIの2の(4)でも(5)でもいいですけれども、そこに1つ入れていただきたいと思います。
吉池座長
松谷委員、武見委員からいただいた意見については、この中に含める方向で検討できるかと思います。しかし、学校での今後の活用の方向を現時点でどこまでどう整理できるかについては、事務局からコメントをいただきたいと思います。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
まず、基本的には、今おっしゃった(4)については、(1)の地域活動の中とかそういうことで考えていたものですから、座長のおっしゃるような方向でできるのではないかと思っています。
学校教育については、一旦フードガイドをしっかりと作り上げてから、学校教育の中でどういうふうに位置付けていくかということも、また再度議論していくことになるかと思っております。今は、農水省と厚労省でやっておりますけれども、今後、文部科学省とも連携をとりながらやっていくということで、次のステップの課題としていきたいと思っております。
吉池座長
それでは、現時点の整理としては、明示をしないで、その次のステップとして学校の方の取り組みを期待していくというようなことになりますか。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
これは基本の成人一般向けのフードガイドでございますので、対象とならない人の分をどうするか、また、フードガイドの展開を図ってくる中で、次のステップとしての学校教育の中でどう取り組んでいくかということを文部科学省と3省連携してやってまいりたいと考えております。
吉池座長
いずれにしても、学童については今日に限らず、各委員から重要だという御指摘がありますので、前向き・積極的に進めていただきたいと思います。
ほかに何かございますか。
早渕委員
今、御説明いただいたんですが、できれば「今後の普及活用に向けて」の3番目のところを、先ほど武見委員と松谷委員から出ておりますように「食や栄養の専門家における活用」としていただいて、4番目に「教育・分野における活用」のような形では入れられないんですか。分野的にできれば入れておいていただきたいと思いますし、その他というくくりも先ほどありましたけれども、食や栄養の専門家に全部含んでしまった方がよくないですか。そこら辺でできれば、ある程度大きくくくっていただければありがたいと思いました。
吉池座長
そこは大事だということについては、それぞれ御意見が出たところですので、最終的にどう整理・表現をするかということについては、事務局の方と調整しながら進めていきたいと思います。基本的に、先生方から大事なこととして御指摘いただいたことについては、できるだけ反映させていきたいと思います。
ほかに何かございますか。また、こういう中で、特にターゲット編の記述についてもまた御意見があればいただきたいと思います。
武見委員
今、永田委員の顔を見ながら思ったんですけれども、「今後の普及活用に向けて」で、例えばマスメディアみたいなものに担っていただきたいものとか、その辺というのは総論の中に入ってくるレベルなのかどうなのか。例えば、スーパーマーケット、いわゆる食品産業系はかなり具体的になるのだと思うんですが、実は一般の方の情報源としてマスメディアはすごく大きいというところで、どう位置付くのかなというのを聞かせていただければと思います。
永田委員
おっしゃるとおりだと思います。すごく役割は大きいし、資料1の2ページに最終ゴールが「達成感・快適さの実感」とありまして、やはり私は運動というのはこうしなさいというのがゴールじゃなくて、こうしなさいと言われてこうしたら、こうよくなった、だから、続けてみようというものだと思うんですよ。だから、30~60歳代男性の肥満をなくしていくというためにこうしなさいというのがちゃんと説得力を持つためには、こうしたらこうなりますというメッセージをフードガイドを出すときというのは、すごくチャンスだと思うんですけれども、そのときに併せて、ターゲット編として出すときに、つまりバランスよい食事をしていけばこうなりますというのが言えると、本当はいいかなと思いました。
吉池座長
ありがとうございます。
今、主にターゲット編等で具体的に実際にフードガイドを使おうかなという個人に対して、具体的にどのようなインセンティブなりが示せるかということです。フードガイドを見ながらやっていくとこうなるのだということを示すことができると、より魅力的になるかと思います。その辺どこまでどう表現できるかについては、また作業部会と事務局の方での整理の課題としたいと思います。今、マスメディアでの普及啓発について御意見がでましたが、勿論、チャンネルとしては非常に大きいわけですけれども、ここの並びから言うと、活用方法に関するノウハウ的な色彩が強いので、同じ並びでは整理しにくいのかと思います。それよりも、このフードガイドをどう施策的に展開していくのかというような、総論的な中でのマスメディアの期待される役割が整理できれば良いと思います。
また、(2)で外食、スーパー、コンビニにおける活用法ということで、これについては既に前回の検討会でいろいろな例示をいただきまして、大変勉強させていただいたわけですが、項目だけではなく、この中で具体的にここは特に重点を置いた方がいいのではないかという御意見もあれば、いただきたいと思います。
伊藤委員
私の方でも、このフードガイドの検討会を進めていく中で、我が社内の商品開発の人間とも若干この辺の進行というか、もし、こういった形で行ったらうちの会社としてはどのような形で表現ができるのか、また、その可能性があるのかということで、今のところヒアリングを進めているという状況なんです。正直申しまして、ある単品の料理で、主食、副菜といったバランスをきちんと表示して、これを食べるのだったら、例えばサラダを1品足しましょうねということをやっていくと、私どもとしても、ここは余り経営の話をする場所ではないかとは思うんですが、非常に厳しい外食産業と言われております。昨年の全体の市場規模も下がっておるという中で、健康増進というか、健康づくりに役立ちながら、一つ経営的にもメリットがあるというような、非常に下世話な話になってくるかもしれませんけれども、ただ、先ほども申しましたように、1品1品やることの大変さというのは、さほどないのかなという印象を持っています。ただし、これも再三申し上げていますように、会社の規模ですとか、スタッフの数によって若干の違いはあるかと思うんですが、外食のところでも今後フードガイド検討会の進行に応じて、実際に準備をしていかなければいけないなという話をしておるんですけれども、そこのところはフードサービス協会などと足並みをそろえていきながら、いい形で表現できればいいなとは思っております。
吉池座長
ほかにございますか。
松谷委員
ごめんなさい、非常に細かいか、それとも重大だと言ったらいいのか知らないですけれども、ここにも空間がありますから、料理例という中でお魚というのは日本の場合は、海に囲まれて魚の新鮮なもの、お刺身という生で食べるという文化が日本の文化として特徴があると思うんですね。この中を見ると、揚げるだの、焼き魚といってもこれはアジぐらいの大きさかどうは私は知りませんけれども、そして、お寿司といのうが今世界で広がっていっているというのは、米と生のお魚が乗って、生を少し外国では変化させているかどうか知りませんが、生で食べるという形でお刺身ぐらいは入れていただかないと、日本の食生活じゃないなという感じはここの中で感じましたから、小さいことかもわかりませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
吉池座長
ありがとうございます。御意見として承っておきます。作業部会で、更に検討しながら、実際のデザイン、その他の面も併せて最後の調整をしていきたいと思います。 また、報告書の骨子案の方に戻らせていただきますが、提供側、栄養指導の場面での活用ということもございますが、その辺について、いかがでございましょうか。
尾坂委員
私は、こういう栄養学の素人なものですから、素人としての意見になってしまうんですが、この焦点を絞った問題提起、これは素人にとっては非常にわかりやすく、よくできているなと思いました。委員の先生方というのは、やはり非常に細かいところまで目が行くんですけれども、我々素人はざくっと何となく知識を入れたいなという意味では、非常にわかりやすかったと思います。
ただ、この中で、私どもの生活の中で、これは使い方で食というものを考えるときに、適当に食べてサプリメントをとれば栄養バランスがとれていると思ってしまうんですね。それをさっき、この中にもありますけれども、食の組み合わせでコストもサプリメントにかけているコストというのはものすごく大きいわけですね。そっちを食に回せるようなところがわかるものがこの中に入っていれば非常にうれしないと思いました。
以上です。
吉池座長
前回、日本栄養士会の方でも、この普及啓発のためにいろいろな取組を展開してくださるということを中村委員からいただいたわけです。どのようなことがこの中で盛り込まれれば、管理栄養士・栄養士の方々がこれをより積極的に使って今後展開されるのかということについて、中村委員いかがでしょうか。
中村委員
栄養の教育をしていくという方法にはたくさんの方法論がありまして、それは専門家が1人いたら1つの方法があるぐらい、ある種多様化しているわけであります。それはそれで私はいいと思うのです。しかし、そのことによって国民の誤解を生じたり、混乱が生じたりしたら大変なことになります。やはり教育の基本となる方法論は、栄養の専門家がきちんとしたものを作っていかないといけない。それにいろいろ対象別に応用してわかりやすいツールを作り、方法を展開するのは重要なことだろうと思います。例えば、年齢別あるいは生活の場面別で、主食のところから幾つ、副菜のところから幾つ、主菜のところから幾つという、その基本となる部分はきちんと提示していかないといけません。それは食事摂取基準と合わせる必要があります。サイエンティフィックなベースを崩してまで教育方法を多様化するというのは、私は賛成できません。そこはきちんとした方がいいと考えています。
松谷委員
ちょっと関連で。栄養指導的な言葉ではなくて、食生活指針ですし、食生活指導とか、もう少し一般の方たちがわかるような言葉を使っていただいた方がいいと思います。そして、その中には本当に幅広いものがいろいろあるわけですから、やはり厚生労働省としてはこう使いたいでしょうけれども、私たちは現実の問題として見れば、栄養指導的なことではなくて、食生活というような幅でとらえていただければと思っています。
吉池座長
今の表現ぶりのことも含めて、いろいろな場面、場面、状況によってこういう使い方がある、その中でどういう活用方法をしていくかという、今おっしゃったように、できるだけ幅広いとらえ方をしながら、この部分は整理をしていきたいと思います。
参考資料のところで、特に主な料理・食品の一覧表がどのような形で示されるかということも今後、このフードガイドを活用していく上では重要なことになると思います。この点について、少し針谷委員の方からコメントをいただけますでしょうか。
針谷委員
今、作業を進めているところです。基本的には、国民栄養調査結果の頻度の高い料理を基軸にして、これから食べて欲しいもの、日本の文化として是非欲しいものというような料理をピックアップいたしまして、主食、主菜、副菜、100の料理を今検討しているところです。そこに今非常に悩みの大きいところが、特にメインディッシュなんですけれども、主菜のところにどういう付け合わせをするかということで、付け合せの内容によっては大変栄養量の変化の大きいものになってしまいますので、その辺を今検討中ですので、また御意見をいただきたいと思います。
吉池座長
時間的なこともありますし、これは幅を広げたらきりがないので、今御説明があったような形の100ぐらいの料理について、これも膨大な作業なわけですが、整理をしております。
それと同時に、今回のこの整理をするための基本的なルールというものもお示しします。今後、特に外食産業等を中心として、少し今回のフードガイドの土俵に乗せるためのいろいろなデータベースが更に出てくると、そういうものも活用しながら、より幅広い、それこそフレンチとかイタリアンというものについてもカバーができていくような展開に向けての土台の部分として、御理解をいただければと思います。
それでは、この骨子の案につきましても、今後の普及活用についてより幅広く、また、表現ぶり等、項目立て等も少し工夫をしていくということで、具体的には私と事務局、作業部会にお預けいただいて、次の案を御提示していくという方向で進めたいと思います。
また、ターゲット編についても、いただきました御意見を踏まえて、個別的な検討を進めていきたいと思っております。
それでは、そのほか本日議論すべき事項等がございますか。特段ございませんでしたら、今後のスケジュールについて事務局からお願いいたします。
姫田消費・安全局消費者情報官(農林水産省)
第6回は6月下旬に開催する予定でございます。検討内容は、フードガイド検討会報告書案についてということにいたしたいと思います。報告書案については、座長とも相談しながら作成したいということで考えております。
それで、次回の検討会におきましては、まず、フードガイドの名称、そして、イラスト、を検討会として決定していただきたいと考えておりますので、各委員におかれましては御出席の方をよろしくお願いいたしたいと思います。
吉池座長
ただいま今後の進め方について御説明いただきましたが、それについて何か御質問、また、更に聞きたいということはございませんでしょうか。
それでは、次回に向けていろいろと作業を進めなければいけないわけでございますが、特に作業部会の先生方、更に御負担をかけることになるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
今日は細かい御意見もいろいろといただきました。作業部会は、次回は約1週間後を想定して今、日程調整をしておりますので、例えば、お皿の大きさがこうとかああということも含めてお気付きの点がありましたら、今週中ぐらいに事務局の方にお寄せいただければ、そこも含めて次回の作業部会で検討していきたいと思います。
本日は、お忙しいところどうもお集まりいただき、また、活発な御意見をいただきまして、ありがとうございました。幸い、中心的な議題であるイラストの大きな枠、また、どのように表現するかについては、委員の先生方から基本的なコンセンサスが得られ、あとは、仕上げを待つだけというところになったかと思います。大変うれしく思っております。
それでは、特になければ、これで第5回フードガイド検討会を閉会させていただきたいと思います。本日は、どうもありがとうございました。