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肉用牛の遺伝性疾患に係る遺伝子型検査結果について(平成21年2月)

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平成21年2月2日
農林水産省
生産局畜産部畜産振興課畜産技術室

このことについて、別添(エクセル:732KB)のとおり種雄牛の遺伝子型検査結果をまとめましたので、公表致します。これらの遺伝性疾患に係る原因遺伝子をヘテロの状態で保因(遺伝子を1つ持つ場合)していても発症することはないため、健康状態は正常牛と全く変わりませんが、原因遺伝子をホモの状態で保有(遺伝子を2つ持つ場合:対で持つ場合)し、発症した場合には、経済的な損失を伴う可能性があることから、遺伝性疾患に係る遺伝子型を保因する種雄牛については、適切な交配がなされますようよろしくお願い致します。

なお、公表に当たっての留意事項は以下のとおりです。

  1. 公表対象
    平成19年度までに検査を行った雄牛のうち、検査申請時の所有者が公表に同意した雄牛のうち現在供用されている種雄牛及び今後供用見込みのある候補種雄牛を公表対象と致しました。
  2. 牛の分類
    雄牛の飼養されている県別に分類しましたが、独立行政法人家畜改良センター及び社団法人家畜改良事業団の所有牛については、所有者で分類しました。
  3. その他
    平成19年5月11日付けで公表した眼球形成異常症の遺伝子型検査の結果を公表しています。

参考:肉用牛の遺伝性疾患の概要

  1. 第13因子欠損症

    [1]症状:新生児期に臍帯出血・腹腔内出血を起こし、生後、数日から数ヵ月の内に多くが死亡。

    [2]原因:血液凝固第13因子の欠損(第23染色体に原因遺伝子が存在)
    [3]遺伝子型検査の開始:平成9年6月
  2. バンド3欠損症

    [1]症状:赤血球の膜タンパク質異常により赤血球が脆弱化し、子牛が重度の溶血性貧血、黄疸、脾腫、虚弱を起こし、ほとんどが死亡。

    [2]原因:赤血球膜蛋白質を構成するバンド3タンパク質の欠損(第19染色体に原因遺伝子が存在)
    [3]遺伝子型検査の開始:平成9年6月
  3. クローディン16欠損症

    [1]症状:腎機能が損なわれ尿毒症を呈し死に至るが、致死的な状態に至るまで数ヵ月程度を要し、個体により発症時期にバラツキ。蹄の異常伸長が見られる場合がある。

    [2]原因:糸球体や尿細管の上皮細胞の隙間を構成するクローディン16タンパク質の欠損(第1染色体に原因遺伝子が存在)

    [3]遺伝子型検査の開始:平成11年5月
  4. モリブデン補酵素欠損症

    [1]症状:出生時は正常であるが、2ヶ月齢前後から尿路結石を原因とする腎障害による発育遅延及び蹄の異常伸長を呈し、発症した子牛については7~8ヵ月齢までにほとんどが死亡。

    [2]原因:キサンチンを尿酸に変化させる過程に関与するモリブデン補酵素硫化酵素遺伝子の変異(第24染色体に原因遺伝子が存在)

    [3]遺伝子型検査の開始:平成13年12月
  5. チェディアックヒガシ症候群

    [1]症状:止血不全(打撲や去勢時に出血が止まりにくい)や血腫を主徴とするが、その他に体毛の淡色化、赤目が発生。また、白血球、特に好酸球に巨大顆粒が存在。発症した場合も致死性は低く、対症療法として輸血は有効。

    [2]原因:止血不全は血小板機能の異常、体毛の淡色化、赤目はメラニン顆粒の異常(第28染色体に原因遺伝子が存在)

    [3]遺伝子型検査の開始:平成13年12月
  6. 眼球形成異常症

[1]症状:出生時から水晶体や虹彩が認められず、小眼球症を呈し、完全に盲目。

[2]原因:眼球形成に係る機能遺伝子への1塩基挿入による変異(第18染色体に原因遺伝子が存在)

[3]遺伝子型検査の開始:平成19年5月

お問い合わせ先

生産局畜産部畜産振興課畜産技術室
担当者:岡本、塚口
代表:03-3502-8111(内線4923)