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農林水産省

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食料・農業・農村政策審議会畜産部会委員と加工・流通業者との意見交換会 議事概要

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PDF版:議事概要(PDF:436KB)

参加者からの主な意見・発言等はこちら

 

  1. 日時:平成26年度11月12日(水曜日)13時00分~17時10分
  2. 場所:農林水産省 7階 共用第7・8会議室
  3. 出席者:市川委員、石澤委員、大西委員、近藤委員、笹﨑委員、築道委員、那須委員、廣野委員、藤井委員

 

 

 

(生乳、牛乳・乳製品関係)

  

【ホクレン・関東生乳販売農業協同組合連合会から資料に沿って説明】

 

(廣野委員)

ホクレン資料1-4で、実搾乳量キロ当たりの所得は、乳代から何を差し引いたものか。

 

(板東常務)

表の下部に記載しているが、所得は「粗収益-〔生産費総額-(家族労働費+自己資本利子+自作地地代)〕」で計算している。これは、農水省の牛乳乳製品の統計データから引用している。

 

(大西委員)

一点目として、ホクレン資料2-1で安定的な供給とあるが、例えば搾乳ロボットの導入について、小さい酪農家が導入するに当たっての注意点等があれば示して欲しい。

二点目として、コントラクターやTMRセンターの取組を加速させるにはどういう方法があるか。

三点目として、流通コストの合理化について具体的な計画があればお聞かせ願いたい。

四点目として、乳価を決定するためには交渉力の強化が必要だが、何か打開策を考えているのか。

 

(板東常務)

 一点目について。北海道では年間出荷量が1,000トンを超える酪農家をメガファームと呼んでおり、我々も法人の設立から活用までを指導している。現在は、法人化の問題として人手が不足しており、搾乳回数を2回に減らしているといった実態がある。そうした課題に対して搾乳ロボットの導入を、とのことだが、そもそも搾乳ロボットはオランダ等でよく使われているが、オランダやスウェーデンでは専ら小さな個人経営がロボットを使っている。一方、65頭を搾れるロボット1台が3,000万円程度かかる上に、牛舎の設計から変更する必要があるため、付帯設備等も含めると総額でロボットの本体価格の倍程度の費用がかかる。そこが導入の障害になっており、国に支援をお願いしている。

 二点目のコントラクター、TMRについて。農協あるいは生産者が必要に迫られて作った組織と考えており、コントラクターがあれば、個々の農家に農作業機械が必要なくなるなど、コスト軽減につながる。コントラクターの取組が始まって10数年しか経っておらず、大きな変化はまだ見えていないが、ようやくコストダウンが見えてきたところ。また、TMRセンターには大きな初期投資がかかる。ここでも農家が出資してやっていくのは非常に厳しいので、この点については国からの後押しをお願いしたいと考えている。今後も、これらを活用しながら牛を減らさないようにしていく。

 

(持田常務)

 三点目の集送乳合理化について。CSの再編により、H17年の42箇所から、現在は32箇所と10箇所減っている。一方、乳業者への直送が全体の25%程度あるので、残りの75%をCSで処理している。1CS当たり平均処理量は70トン/日と規模が小さく、今後も再編合理化を進める。直近では、国の支援を受けてH20年度には茨城で、H23年度には千葉でCSを再編設置した。今後32箇所という数字を減らせるよう、1日当たりのCSの処理数量を考慮しながら会員と相談して更なる再編計画を実施していく。また、現在送乳車が約160台あるが、車両を15トンよりも大型化することにより効率化できるところがあれば対応していく。そういうところでコストを削減していく。

 四点目の乳価交渉については、こちらも何とか交渉力を強化したいと思っている。しかし、強化するために現状で何ができるかというと、なかなか難しい。聞き及んでいるところでは、乳業メーカーと流通(大手販売店)の力関係が1:9ということ。乳業の力は小さく、乳業者には中小の系統もあるので、こういうところがきちんと牛乳への販売価格に転嫁できるような乳価設定にすることを考えないと、乳価交渉力の強化は進まない。

 生産者も厳しいが乳業も厳しいところがあるので、消費が落ちないよう、消費者に向けたアピールなど、協力できるところは協力していく。

 

(石澤委員)

 ホクレン資料7ページで、飼料費・乳牛償却費が上がっている一方で家族労働費が下がっている要因を教えて欲しい。

 

(板東常務)

 生産費の推移は農林水産省の公表資料を使っており、これに副産物費や様々なプラス要因が入る。

 まず、エサ代が近年の配合飼料価格高騰により上がっている。また、経産牛頭数が減っており、乳牛の価格が高止まっている一方で、供用期間が短くなり乳牛償却費が高くなっている。これは、高泌乳牛に改良してきた結果、肢蹄の怪我が増えてきたことが原因かと思われる。

 一方、大規模化により、全体では1頭当たりの家族労働費は下がっているが、家族経営体はこの分の所得が減少しており、いずれにしても厳しい環境にある。

 

(市川委員)

 色々なコストが上昇している中、生乳の基準が様々にあると聞いている。例えば体細胞数とか乳脂肪率。これをそのままにするのではなし、お互いのために早期に議論・決定をすべきではないか。

 また、先ほど話があったが、高泌乳牛への改良により供用期間が短くなっていることは問題ではないか。家畜改良の進め方はこのままでよいのか疑問。生産者と家畜改良を行う者で、どちらも納得できる点を見つけるべき。

 

 (板東常務)

 北海道では乳業者との間で体細胞数の基準を決めておらず、体細胞数は乳房炎のバロメーターとして位置付けている。体細胞数で価格差を付けているが、バロメーターとは、例えば体細胞数が20万/㎖を超えると牛群の中に1~2頭乳房炎の牛がいるとか、10万/㎖以下だと乳房炎の牛はいないといった具合。

 体細胞数基準はあくまで自主基準値であり、生産者自ら乳代の格差をつけているが、乳業者より受入拒否ということはない。また生産の中で活用しており、生産者側として自主規制の値を緩めたほうが良いという議論になっていない。

 乳脂肪率に関しては、乳牛の改良の方向になるが、北海道では冬場は既に4.0%以上となっており、夏場でも3.6~7%程度となっている。このため、現在の3.5%の基準はゆうに超えており、基準を下げる必要はないと考えている。このように、このことが北海道の生乳生産に著しい影響を与えているとは考えていない。逆に乳脂肪率が高いのが北海道の特徴であるので、乳脂肪率を抑えるという立場には立っていない。また、最近はバターが足りないので、乳脂肪率が欲しいところでもある。

 乳牛の改良の方向について、世界中でも色々な改良の方向があるが、世界では大きく分けて2つの改良の方向がある。一つは、ヨーロッパ型やアメリカ型のように高泌乳を求めていき、効率の良い生乳生産を目指すやり方。もう一つは、NZ・オーストラリア型のような土地に立脚した、出来るだけ低コストを目指すやり方。しかし、雪の多い北海道において放牧した場合には、おそらく乳量が半減すると思われ、生乳を必要としている乳業者もあり実現は難しい。改良の方向は色々あり、我々も意見を出させていただいている。

 

(藤井委員)

 指定団体制度のあり方について、再考するという話があるがホクレンとして今後具体的にどうするのか。一点目として、今後のあり方をどう考えているのか。二点目として、最近の大型法人のアウトサイダー化についてどう考えているのか。三点目として、今後5~10年後をどう考えているのか。今後の生乳の需給等を現実的に見るとどうなるか。

 

 (板東常務)

 指定団体制度は、過去に1地域に1団体であったものを、分割もしくは広域化という議論があり、結論として広域化となった経過にある。指定団体は生産者の代表として乳業者との乳価交渉を行うわけだが、複数の指定団体となると、乳業者は必然的に安い生乳を求めることとなり、これに加えて現在の指定団体は需給調整機能も有しており、日々の需要を逃さないということもやっている。分割となると集送乳の合理化も難しくなることから、指定団体の分割は生産者にデメリットが多い。

 また、弾力化通知の話について、指定団体の中にありながら、いろいろなことが出来るというのは国の配慮もあり方針が示されたわけで、良い事だと捉えている。生産者や需要者からの要望に柔軟に応えていく形を我々で深化させていきたい。今回、新たな弾力化の指針が示されたので、どういうことが出来るかについて、次回の販売委員会等で検討していく。

 二点目の、大型法人が地元の農協をやめて府県の業者に生乳を出荷したことは、非常に残念であり、思いとどまって欲しかったと考えている。我々のこれまでの取組が大きく間違っているとは思っていない。我々は酪農家の皆さんが生きていくために活動してきたと自負している。経営の大型化コストアップの原因となっていることも理解するが、これまで乳業者の協力を得て乳価も引き上げてきており、乳価だけでは難しい。いずれにしても、今後北海道の生産者が一つにまとまって大きな力を発揮してほしい。

 

 (持田常務)

 Jミルクの需給の見通しでは、10年後には現在より生乳が100万トン減少するとされている。特に都府県の減少が大きい。そうなると最終的には乳製品の国内需要に国産では対応できなくなると思う。そういうことがないように国内の消費は国内で守れるよう、会員と努力していきたいと思う。

 

 (藤井委員)

 市場の減退よりも生産の減退の方が先という認識か。

 

 (持田常務)

 そうである。

 

 (近藤委員)

 消費者の立場から。消費者は大手のブランドで安心かつ安価な製品が欲しい一方で、高くても色々な味わいの製品が欲しいとも思っている。生産者の中にはそういう方向を望んでいる人もいるのではないか。他の農産物にはそういった製品があるので、酪農でも可能ではないか。

 

 (板東常務)

 生乳には一定のコストがかかるが、安価な製品が多く売れると生産コストを下回り生乳の再生産ができなくなる。また、色々な味わいに関しては、例えばジャージー牛から生産される生乳を使った牛乳とホルスタインのものでは違うが、同じホルスタインではほとんど違わない。北海道と都府県での差もない。そもそも都府県の牛は北海道産の牛が多い。同じ牛から生産されているので差別化は難しい。そのような中、例えば放牧でやってみたいという方がいれば、我々も販売面でサポートしていきたい。

 

【事業者(永利牛乳株式会社・大山乳業農業協同組合)、新日本スーパーマーケット協会から説明】

 

(那須委員)

 味は価格にどのように反映されているのか。

 

(村尾本部長)

 牛乳が苦手な人であっても、低温殺菌牛乳は焦げ臭がなく飲めるという話を聞く。ただし、殺菌効率が悪いため価格が割高になる。味は個人によっても体調によっても感じ方が異なるため、これに基づく価格設定は困難。

 

(大西委員)

 中小乳業でしかできない取組はあるのか。

 

(長谷川社長)

 地域に根ざしている乳業は生産現場を訴えながら販売していく戦略。一般的に牛乳の味には差異が認められていないため、こうした点について理解してもらえる販売先を見つけている。

 

(幅田組合長)

 大山ではビン牛乳と生協を中心とした産直での取組。体細胞数や生菌数の改善を図り乳質を向上させてきた。交流事業を通じて消費者にPRを行っている。

 

(大西委員)

 差別化した製品を製造する乳業もいれば、PBを製造する乳業もいるため、個別に支援を考えなければならない。

 

(幅田組合長)

 再編により県内には大山乳業1社となったが、小回りがきかなくなったという意見もある。

 

(廣野委員)

 飲用習慣定着の観点から、学校給食で低温殺菌牛乳を供給してもらいたい。

 

(幅田組合長)

 学乳事業で4円/本の補助が出る仕組みとなっている。鳥取県でも今年度から取り組んでいる。

 

(廣野委員)

 評判はどうか。

 

(幅田組合長)

 口当たりで違和感を訴える人もいるが概ね好評。

 

(石澤委員)

 取引でパワーバランスが生じている(メーカーと量販で1対9とも)。今後どのように解決すればよいのか。

 

(村尾本部長)

 ライフスタイルによって商品選択される情勢。小売業も利益を上げる必要があり、健全な経営を維持するという意味でも価値が理解されるような商品が求められる。生産者を含め協同して取り組んでいく必要があるとの認識。

 

(藤井委員)

 少子高齢化の影響で商品構成や需要はどのように変動するのか。

 

(村尾本部長)

 栄養機能に着目した製品が求められる。量ではない。来年度から始まる機能性表示制度には関心を持っており、乳製品の機能が更に伝われば摂取頻度は高まるものと思う。

 

                                                            

(牛肉関係)

 

【日本食肉格付協会、事業者(JA全農ミートフーズ株式会社)から資料に沿って説明】

 

(腰塚理事長)

 食肉流通業の現状を簡単に説明すると厳しい状況である。我々の組合の会員の仲卸業者数は、昭和42年には48社であったのに対し、現在は28社となっている。また小売業者数についても昭和50年には4870社であったのに対し、現在は950社と減少している。これは、高齢化等により倒産や廃業に追い込まれた結果であり、食肉流通業の厳しい現状を示している。

 食肉の流通が複雑との意見もあったが、現在はそんなことはない。昔は、枝肉での流通が主であり流通業者がカットを行っていたが、今は食肉市場に併設している加工場で顧客が要望する規格にまでカットして販売しているので、流通過程で食肉を取り扱う業者が少なくなり以前に比べて単純になっている。また、価格が高いとの意見もあったが、これは小売りや消費者の要望が厳しくなったことが原因でもある。店頭でスライサーに乗せればよい状態の部分肉を求めるようになったため、これまで以上にきれいにトリミングすることが必要となった。会議資料では部分肉から精肉への歩留率が90%と記載されているが、最近はきれいにトリミングすることを求められるので、実際は55%程度かと思う。比較的歩留率の良いサーロインでも75%程度。

 また、食肉需要には季節性があり、夏は焼肉、冬はすき焼き用の肉の需要が高まる傾向にあったのだが、最近はこのパターンが崩れてきており在庫の管理が難しくなっている。それに加えて、ミスジ等の希少部位がテレビでよく宣伝されるようになり、もっとうまい部分があるにもかかわらず、これらの部位の引き合いが強くなっているが、ミスジは1頭から4kg程度しか取れないため、求めに応じた供給が難しく、卸としても辛い状況。

 なお、資料の中で、赤身肉の需要が高まっているとの説明があったが、消費者がおいしいと満足できる赤身肉は、格付等級の低い牛肉のことでは無く、5等級、4等級の和牛のサシの少ないモモ肉などであると思う。また、オレイン酸やグルタミン酸等の話があったが、一部の数字では無く、全体的なバランスが重要と考える。

 

(藤井委員)

 海外における日本の格付規格の浸透状況はどんな状況か。また普及活動を行っていれば教えてもらいたい。

 

(菅原部長)

 海外への5等級の高級部位を輸出していたが、最近は4等級も輸出し始めたところ。その際には格付の書類もセットで出しているので、これが普及に繋がっており、結果として一定の理解は得られている状況。

 

(藤井委員)

 格付は文化として大きな意味があり、文化の輸出も重要と考える。格付は外国にはないものを作り上げており、海外を見ると十分に差別化が図れているのではないか。もっと押し出すべきと思う。

 

(築道委員)

 青島専務の説明の中で、将来的にはおいしさの指標としてオレイン酸を検討しているとあったが、肉そのもののおいしさは熟成によって刻々と変化するものであり、おいしさの指標としては難しいと思う。不飽和脂肪酸の割合を見るとの理解でよいのか。

 

(青島専務)

 現在は、オレイン酸やアミノ酸など様々な成分の研究が進められている状況であるが、その中でオレイン酸については関係団体と共同して調査に取り組んでいる状況であり、現在進行中である。

なお、オレイン酸については、格付規格の見直しではなく、オプションとして、将来的には付加できるか検討しているところ。

 

(大西委員)

 オレイン酸のようなおいしさの指標も一つではあるが、例えば機能性に着目してアプローチすることもできるのではないか。また、菅原部長の資料では輸出における課題が挙げられていたが、HACCPの導入等、産地側の課題についてお聞きしたい。

 

(青島専務)

 格付結果の色々なデータ、例としてBMSNo.等を消費者に情報提供しても簡単に理解してもらえないだろうし、今まで要望がなかったこともあってやっていない。間違った形で情報提供すると消費者が混乱することにもなるので、情報の出し方については今後検討していきたい。

 

(菅原部長)

 まず輸出には2国間での輸出条件の締結が必要になり、その上で、基本的にはHACCPが必要となる。条件の厳しさについては国によって異なっており、タイやマカオは比較的緩い。現在は古いと畜場が多く、輸出対応施設に再編しようとしても億単位の資金が必要となってしまう状況。ただし、新たに建設する処理場については、輸出にも対応したものとしている傾向。

 

(那須委員)

 現場は格付に翻弄されている。格付が良くなるように飼料を決めたり、飼養管理を変更したりコストがかかる。格付がなくなった場合、どうなるのか。

 

(青島専務)

 中央市場で格付は価格形成の目安となっており、地方での取引にも当てはまる。統一した規格で建値がはっきりすることで流通の合理化に寄与していると考えているが、仮に格付がなくなると目安がなくなるということとなるので、混乱が生じると思われる。

 

(那須委員)

 数年間は混乱するだろうが、その後は、流通業者の判断で取引することでも良いのでは。5等級と4等級の価格が逆転することがあっても構わないのか聞きたい。

 

(青島専務)

 それはあって良いと思う。

 

(市川委員)

 スーパーで見かける牛肉は高級なものから標準的なものまで並べてあるが、格付の表示は見ることがない。消費者は格付けの恩恵を受けていないのではないか。消費者にとっては格付の意味がないと思っている。標準的な牛肉は高い、高い牛肉は買えないと思っている。格付や卸・小売りの流れで、どこのコストを下げればもっと買いやすくなるのか。

 

 (腰塚理事長)

 牛肉の価格が高いというが、消費者の要望が厳しくなったことも原因である。昔は、すき焼きをしたいとお客さんが言えば、脂のあるカタロースと味のあるモモやバラを、肉屋がおいしくてかつ価格の安くなる組合せを考えて販売していたのだが、今は、表示の問題が厳しくなって、単一の部位別に包装して販売する様になっている。セットにすると表示作業が煩雑になるし、単一部位で売れば余る部位が出たりして、結局、消費者は、前より高い値段を払うことになってしまっている。

 

(那須委員)

 私が経営する「てっぽこ」ではうちももとそとももをセットにした物を販売しているのだが、このようなやり方もあるのではないか。

 

(腰塚理事長)

 直販では、そのような販売も可能であるが、スーパーや一般的な小売店では、部位別での販売が基本となる。

 

(石澤委員)

 鶏卵については生産者とスーパーの力関係が1:9と聞いているが、食肉ではどのような状況か。また、全国にはいろんな市場があって、それぞれの価格が決められるが、それをどのように扱うのか。

 

(腰塚理事長)

 お客様は神様なので、顧客の言うことは聞く。食肉小売店は店舗毎に特徴がある。肉質は一定の範囲で、色々な銘柄の肉を取り扱う店や、銘柄を統一しているが肉質に多少のバラツキがある店等。最終的にどの店で購入するかは消費者が決めることであるが、きちんとした店は、それに応じた適切な価格で牛肉を提供しており、消費者との間でも信頼関係は築けている。

 

【全国食肉事業協同組合連合会、日本ハム・ソーセージ工業協同組合から資料に沿って説明、事業者(人形町今半)からの提出資料を事務方から代読】

 

(大西委員)

 今半の高岡副社長の資料の末尾に記載のある、「格付規格でも考慮されているが結果が公表されていない要素(肉の締まり・きめ、脂肪の色沢等)」については、流通段階で評価されているのか。

 

(小林専務)

 100%に近い割合で評価されていると思う。肉の締まりやきめ、脂肪の色沢は消費者も見て分かるので、評価は必要不可欠。ただ、枝肉の格付け時にこれら要素が考慮されているので、仕入れ時は(これら要素ではなく、)5等級、4等級を指標にしているということ。

その他にも、枝肉の格付けに反映されない要素としてモモ抜け等があるが、これらは部分肉にした際に、顧客のニーズに合わせて出荷先を決めているのが現状。例えばスーパー等では、ロース芯が大きな牛肉では無く、スライサーのサイズに応じたロース芯の小さい肉が好まれる傾向もある。

 

(笹崎委員)

 枝肉の格付けの中身には賛否両論があるということは理解している。流通段階での規格がこんなにも細かくなった理由としては、流通過程の偽装事件等で工場やお店の信頼が失われたからではないのか。トレーサビリティシステムも本来は販売店が信頼を失わなければ必要ない制度であったのに、BSEやミートホープ等の事件が重なったので急遽必要となったもの。

 格付システムにしても、部分肉の格付と枝肉の格付はどうしても差が出てくるので、部分肉に格付情報を表示するのであれば枝肉ではなく部分肉の格付が必要となる。全ての部分肉に格付を行うとなると、さらに経費がかさむので、さらにコストを下げるという消費者ニーズには合致しなくなるだろう。

 はっきり言うと、美味い牛肉はなかなか安くは買えない。御馳走として食べるものである。そういう意味では、中評価以下の牛肉については、和牛と同じ御馳走としての格付けではなく、簡便的に加工品としての格付けを行うなどの方法が考えられてよいと思う。一頭丸ごと精肉として売るのは難しいのだから、コストを下げる工夫が必要である。

 結論として言いたいことは、販売店側が、消費者側に伝えたいことをしっかりと伝えるべきであるということ。枝肉の格付等の仕組を消費者は知らないだろうが、全ての情報を取捨選択せずにすべて伝えることはかえって経費がかさむだけで終わってしまうのではないか。ただし、取捨選択の際に信頼性が失われないように留意しなければならない。個人的な意見としては、枝肉の規格については今のままで良いと考えているが、加工用の肉については思い切ってコスト削減の工夫をしなければますます海外産の牛肉に勝てない。

 

(鈴木畜産総合推進室長)

 肉の卸売と小売を兼業している者なら川上と川下の意見を両方聞き、生産から販売まで一体となった販売戦略を構築できると思うのだが、そのような取組は行われているか。

 

(小林専務)

 生産者からの共同購入や、生産者と消費者の意見交換会を実施している。その他、消費者を生産地に連れて行ったり、加工場を見学したりといった取組を行っている。移動のバスの中で色々と話ができるので、消費者側にもきちんと情報が伝わるようだ。

マスコミ等の影響力は強く、ランイチを例に挙げると、イチボよりランプの方がロースに近くて良い肉なのに、イチボの方が希少で良い肉であると勘違いされている。HP等で情報提供はしているが、十分には伝わっていないというのが現状。

 

―以上―

お問い合わせ先

生産局畜産部畜産企画課畜産総合推進室
代表:03-3502-8111(内線4893)
ダイヤルイン:03-3501-1083
FAX:03-3501-1386

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