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農林水産省

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新たな避難指示区域設定後の家畜の取扱いについてのQ&A

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 平成24年7月5日現在

  • 4月5日に原子力災害対策本部長から福島県知事に対して、原子力災害対策特別措置法第20条第3項の規定に基づき、新たに避難指示区域が設定された後の家畜の取扱いについて、原則安楽死としつつ、出荷制限等の一定の条件の下、「通い」が可能となった農場等での飼養管理も認めることを指示しました。(URL)http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_sinko/120405.html
  • このことを踏まえ、ご質問の多いものについて、Q&Aを取りまとめました。
  • Q&Aは、皆様からのご質問や今後の検討に合わせて、随時更新します。

 

新たな総理指示について

Q1. 24年4月5日の総理指示により、20km圏内の家畜はどう扱われるのですか。

A1. 4月1日の川内村、田村市における警戒区域の一部解除を皮切りに、今後 20km圏内への立入がより柔軟になり、「通い」による飼養管理が可能になる地域が拡大すると考えられます。
このため、4月5日に総理指示を発出し、20km圏内に残された家畜の取扱いについて、原則、家畜に苦痛を与えない方法によって処分(安楽死処分)することとしつつ、出荷の制限やマーキング等の条件を満たす場合に限り、「通い」が可能となった所有者の農場等での飼養管理も認めることとしました。詳しくは後段(Q17~)の「飼養継続の条件について」をご覧ください。

  

Q2. 20km圏内の家畜について、なぜ、処分するのですか。

A2. 20km圏内が23年4月に警戒区域として設定された後においては、同区域内での家畜の飼養管理がそれまで以上に困難となりました。このため、衰弱して餓死を招くという状況を放置することは農家の方々にとってもつらい状況であることなどを考慮して、国として家畜に苦痛を与えない方法によって処分せざるを得ないと判断し、23年5月12日、原子力災害対策本部長(総理大臣)から福島県知事に対し、同区域内の家畜に苦痛を与えない方法によって処分することの指示がなされました。
24年4月5日の総理指示においても、これまで警戒区域内で生育していた家畜は放射性物質に汚染された水や飼料を摂取している可能性があり、このような家畜を食用等に用いることは困難であると判断し、所有者のご意向を踏まえた上で引き続き苦痛を与えない方法により処分することとしています。

 

Q3. 家畜の処分を強制することはできるのですか。

A3. 原則、家畜の所有者の方の同意をいただいて行うものです。

 

Q4. 家畜の所有者の意向の確認はどのように行うのですか。

A4. 所有者の方から予め苦痛を与えない方法により処分することについて同意をいただけていない家畜については、所有者の方に対し電話連絡等により意向確認を行っています。

 

Q5. 農家は処分に同意しないと、賠償金をもらえないのですか。

A5. 同意・不同意は、賠償金の請求とは関係ありません。原子力損害賠償紛争審査会による第一次指針において、管理が不能になったために財物としての価値を喪失した場合も損害として認められる旨が盛り込まれています。このため、23年8月以降、警戒区域内の家畜の損害賠償の支払が行われてきています。

 

Q6. 原子力災害対策本部が家畜の処分を指示する法的根拠はなんですか。

A6. 原子力災害対策特別措置法(平成11年法律第156号)第20条第3項の規定に基づき、原子力災害対策本部長から福島県知事に対して指示を行ったものです。

 

苦痛を与えない方法による処分について

Q7. 苦痛を与えない方法による処分は具体的にどのような方法をとるのですか。国際基準等に即したものといえるのですか。

A7. 家畜にできるだけ苦痛を与えないよう、薬剤を使用し、鎮静→麻酔→筋弛緩の3段階で行うこととしています。この方法は、家畜衛生等に関する国際機関である国際獣疫事務局(OIE)の規定や米国獣医師会の推奨する方法に即した方法となっています。

 

Q8. その方法に従って処分が行われたことをどのように確認するのですか。

A8. 苦痛を与えない方法による処分は獣医師が行い、同行の処分チーム員が決められた方法に従って処分が行われたことを確認しています。

 

Q9. 放れ畜はどのように捕獲し、どのように所有者を確認するのですか。

A9. 放れ畜は飼料等により捕獲柵内におびき寄せて捕獲しています。牛の場合には、耳標に記された個体識別番号により所有者の確認を行っています。

 

埋却について

Q10. 家畜の死体はどのように処理をしているのですか。

A10. 消毒と一時埋却による処理を行うこととしています。また、死亡家畜の放射性セシウム濃度を推定するため表面線量を計測するとともに、各埋却地の埋却頭数の記録も行っています。なお、その際には、遮水シート等を敷くなど地下水等に影響のないように配慮しています。

 

Q11. 埋却により家畜伝染病や放射性物質の拡散を防ぐことはできますか。

A11. 埋却方法については、家畜伝染病の埋却方法を参考に実施しています。
当該方法は、22年に宮崎県で発生した口蹄疫において処分を行った家畜の埋却の際と同様のものであり、宮崎県の例でも、河川からの距離や高さ、掘削時の湧水の有無、埋却頭数、過度な踏圧等の回避に配慮すれば大きな問題は生じておらず、安全な方法と考えています。
また、土壌30cmの被覆により、放射線による人体への影響度合い(放射線線量当量率(μSv/hなど))は、1/40程度になるとされており(平成23年7月28日付け環境省事務連絡「一般廃棄物焼却施設における焼却灰等の一時保管について」)、通常の埋却方法において十分に放射性物質の拡散を防ぐことができると考えています。

  

警戒区域外への移動・警戒区域内での放牧について

Q12. 内部被ばくの程度を調べた上で、線量の低い家畜は、警戒区域外に持ち出すといったことはできないのですか。

A12. 体内に取り込まれている放射性物質の量を調べるには、と畜した上で測定する必要がありますが、警戒区域等20km圏内の家畜でこれを行うことは困難です。また、ペット等と異なり、受入先の地域の畜産物に対する風評にも、慎重に配慮する必要があります。

 

Q13. 警戒区域内において放牧等により飼養管理することはできないのですか。

A13. 警戒区域内への住民等の立入は引き続き原則禁じられていますので、現時点では同区域内で飼育管理することは困難です。

 

Q14. 放射線被曝等の研究の一環として、警戒区域内から家畜を持ち出すことは可能ですか。

A14. 警戒区域内では、家畜の給餌等の飼養管理を適正に行うことができず、また、飼養状況の確認もできず放射性物質に汚染された水や飼料を摂取している可能性があるため、原則として、区域外へ持ち出すことはできません。
しかしながら、研究利用など家畜の特例的な取扱の要望がある場合には、具体的な管理計画等を策定し、移動先の自治体の了承を得た上で、まずは市町村・福島県に御相談願います。福島県が必要に応じて国と協議して判断することとなります。

 

Q15. 警戒区域内に存在していた家畜を研究利用に供するためにはどのような条件を満たす必要がありますか。

A15. (ア)公益性が認められること、(イ)公的機関が責任を持って管理すること、(ウ)子孫を含め食用に供されないこと等の条件を満たす必要があり、また、福島県や関係自治体等の意向を十分確認して対応する必要があります。

 

Q16. 南相馬市の馬はなぜ、警戒区域から移動したのですか。

A16. 南相馬市の馬については、同市の伝統行事である相馬野馬追(そうまのまおい)に用いる馬として、(ア)公益性があること、(イ)食用に供さないこと、(ウ)南相馬市が責任を持って管理すること等の条件の下で、特例的に区域外への移動が認められたものです。

 

飼養継続の条件について

Q17. 警戒区域の解除等により「通い」が可能となった所有者については、どのような条件を満たせば20km圏内に残された家畜の飼養継続が可能となりますか。

A17. 所有者は、飼養を予定している市町村の了承を得た上で福島県に誓約書を提出し、国及び福島県の職員等から、引渡し前に誓約書の履行が確実であると見込まれることの確認を受けるとともに、引渡し後は、国及び福島県の職員等により、誓約書の履行が確実に行われていることの巡回確認を受けることで、当該家畜の飼養継続が可能となります。
また、上記誓約書には、新たな総理指示に基づき福島県が提示する飼養管理の条件として、(ア)当該家畜を20km圏外に移動させない、(イ)当該家畜及びそれから生産された畜産物を出荷しない、(ウ)当該家畜は逸走するおそれのない囲いのある専用の場所で飼養管理する、(エ)当該家畜に対して、種付け、人工授精及び受精卵移植その他の繁殖行為を行わない、(オ)当該家畜が牛の場合は法に基づき個体識別番号を表示した耳標を装着する、(カ)(オ)の措置に加えマーキングを施す(Q19参照)、(キ)飼料の暫定許容値以下の清浄な飼料を与える等の内容を盛り込む必要があります。

 

Q18. 飼養継続可能とされた牛が出荷されないようどのように確認するのですか。

A18. 飼養を継続する場合には、牛に区別可能なマーキングを付するとともに、福島県は、国の協力を得て定期的に巡回して確認を行うこととしています。また、食肉市場関係者等に対し、これらの牛の個体識別番号のリストを提供するとともに、マーキングのある牛の受入を控えるよう要請していくこととしています。

 

Q19. どのようなマーキングを行うのですか。

A19. 見やすく単純な図形であること等を考慮して、牡牛座のシンボルをマーキングすることとしています。
(マークの掲載先)http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/gijutsu/anraku_qa/pdf/katiku_mark.pdf(PDF:37KB)

 

Q20. マーキングはどのような方法で行うのですか。

A20. 牛の体毛を特殊な方法で低温処理することにより、脱色してマーキングを行うこととしています。

 

Q21. 捕獲した牛の所有者はどのように探すのですか。

A21. 耳標がある牛については、個体識別番号をもとに所有者を特定することが可能です。また、耳標がない牛であっても、捕獲された畜舎などの場所や一緒にいた耳標のある牛についての情報などを参考に市町村を通じて畜産農家に連絡を行うなど、所有者が特定されるよう努めることとしています。

 

Q22. なぜ繁殖を制限するのですか。

A22. 捕獲された放れ畜は、警戒区域の設定等により飼養管理を適正に行うことができず、放射性物質に汚染された水や飼料を摂取している可能性があり、内部被曝による放射性物質の蓄積等の懸念も否定出来ません。また、このような放れ畜は、その子孫も食用としての流通を防止すべきと考えられることから、繁殖を制限することとしています。

 

Q23. 飼養継続していた家畜が死亡した場合には、死体の処理はどうなるのですか。

A23. 飼養者は、家畜が死亡した場合に備えて、予め埋却場所を確保するなど、処理方法を明らかにしておく必要があります。その上で家畜が死亡した場合には、県や市町村の関係部署に相談の上、化製場等に関する法律(昭和23法律第140号)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律137号)に基づいて適正に処理する必要があります。

 

Q24. 飼養継続する家畜の排せつ物は、どうなるのですか。

A24. 飼養者は、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律(平成11年法律第112号)に基づき適切に管理する必要があります。また、堆肥化した場合であっても飼養場所を設置した農場から流通することはできません。

 

Q25. 飼養継続の際に暫定許容値以下の清浄な飼料を与えるのはなぜですか。

A25. 捕獲された放れ畜を警戒区域の設定が解除された区域で飼養継続する場合、当該家畜は畜産物の生産に供することは出来ませんが、ふん尿を介した環境汚染の防止等の観点から、畜産物の生産に供される家畜と同様に暫定許容値以下の飼料を与えることが適当であると考えています。

 


 

 

お問い合わせ先

生産局畜産部畜産振興課
担当者:能登、澤村
代表:03-3502-8111(内線4924)
ダイヤルイン:03-6744-2276
FAX:03-3502-0887

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