ホーム > 組織・政策 > 審議会 > その他の旧審議会 > 農林水産省政策評価会 > 平成16年開催第2回農林水産省政策評価会・議事録


ここから本文です。

平成16年開催第2回農林水産省政策評価会・議事録

開催日時:平成16年4月20日(火曜日) 午後2時~5時30分

開催場所:農林水産省第2特別会議室

出席者:(委員)今村委員(座長)、秋岡委員、大木委員、大山委員、加藤委員、田中委員、森本委員

(当省)大臣官房政策評価審議官、企画評価課長、、環境政策課長、総合食料局食料企画課長、消費・安全局総務課長、生産局生産政策室長、経営局経営政策課長、農村振興局農村政策課長、林野庁企画課長、水産庁企画課長ほか

1.開会
(今村座長)

それでは、時間がまいりましたので、これから第2回の政策評価会を始めたいと思います。

本日は、平成15年度政策の実績評価結果を議題としまして皆さんのご意見をいただきたいと存じます。

本日の進め方といたしましては、主要政策分野の評価結果につきまして、前半を総合食料局、消費・安全局、生産局、経営局、後半を農村振興局、林野庁、水産庁、官房環境政策課に分けて、前半の説明、意見交換をまず行い、休憩をとりまして、その後、後半の説明、意見の交換という形で進めていきたいと思っております。前半と後半では説明者が交代しますので、あらかじめご承知いただきたいと思います。

なお、本日の会議はおおむね4時半ごろをめどに予定しております。

まず最初に、4月1日付で就任されました山田政策評価審議官から一言ご挨拶いただきたいと思います。

(山田政策評価審議官)

ただいまご紹介をいただきました山田でございます。今座長からお話がありましたように、4月1日に政策評価審議官というポストができました。これは農水省は政策評価が非常に重要だということだと思いますけれども、ポストができまして初代の政策評価審議官ということで任命をされましたので、よろしくお願いいたします。

政策評価につきましては、もう皆様の方が先輩でございますので特に申し上げることはないのですけれども、これまで農水省は他省に先駆けてやってきておりますので、今後ともぜひよろしくお願いしたいと思います。

農水省では基本計画の見直しを今検討を進めておりまして、この評価会のメンバーの方の中にも政策審議会の方でいろいろご議論いただいている方もおられますけれども、この基本計画の見直しに当たりましては、情勢の変化、施策の効果に関します評価を踏まえて所要の変更を行うこととされておりますので、ぜひとも活発なご議論をお願いしたいと思います。特に本年の評価といたしましては、政策全般に対する実績評価のほかに、今申し上げました基本計画の見直しに関連をいたしまして、自給率とか耕地利用率、構造展望について総合評価を実施していただくということになっておりますので、ぜひともこの点もよろしくお願いをしたいと思います。

また、最近の情勢といたしましては、12月におきますアメリカでのBSEの発生とか鳥インフルエンザの発生とか、食品の安全・安心に対する国民の関心も非常に高まっておりますので、そういう点からもまた本年も厳しい視点でご意見をお伺いしたいと思っております。

本日は15年度施策についての実績評価結果のご意見をいただくということでございますので、ぜひともよろしくお願いいたします。以上でございます。

2.議事
(今村座長)

ありがとうございました。それでは、早速議事に入りたいと思います。

政策評価結果案につきましては、委員の皆様に事前にお送りしておりますのでお読みいただいたと思いますが、まず企画評価課より評価結果の概要について総括的な説明をいただいた後に、前半の各局庁政策評価担当課長より主要政策分野の評価結果について説明を引き続いてお願いしたいと思います。

それでは、まず横山調査官からお願いいたします。

(企画評価課横山調査官)

企画評価課の横山でございます。よろしくお願いいたします。

お手元に資料1といたしまして茶色いファイルにとじた資料、それから紙が何枚か、それから分厚い「全政策分野の実績評価結果」というのがお配りしてあるかと思います。本日の説明は、基本的には「主要政策分野の実績評価結果」ということで資料1に基づいて各局庁から行わせていただければと考えております。

ファイルをあけていただきまして「資料1」と右肩にありますものでございますが、その中で各局庁別に合わせて15の政策分野を挙げております。農水省の15年度の政策評価におきましては、政策分野は全部で59ございますけれども、当評価課において審議の重点化ということで重点的にご議論いただく項目として、この15の政策分野を選ばせていただいております。

選ぶに当たりましての考え方でございますけれども、各局庁の施策の中心になる分野及び国民の関心が高い問題が発生している分野中心に選ぶということでございまして、本年度につきましては食料・農業・農村基本計画の見直し、あるいは先ほど政策評価審議官のごあいさつにもありましたけれども、鳥インフルエンザ等々の問題が発生したというようなことも踏まえまして、お手元にあります15の政策分野を選ばせていただいております。

このファイルとは別に資料2ということで横長の一覧表が配付してございます。これはすべての59政策分野につきまして、現段階での評価を一覧表にとりまとめたものでございます。全部で142 の目標値がありますけれども、現時点ではそのうちの82が入っているということでございまして、今後4月に向けて随時新しい数値が入ってくるということでございます。

以上でございますが、これから各政策分野につきまして政策評価の担当課長、室長からご説明させていただければと思います。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは、総合食料局、消費・安全局、生産局、経営局からそれぞれの主要政策分野の説明をお願いいたします。議論の時間を十分にとりたいので、説明は可能な限り簡略にお願いいたします。

それでは、最初に総合食料局中村食料企画課長からお願いいたします。

(中村食料企画課長)

食料企画課長の中村でございます。それでは、資料1をお開きいただきたいと思います。2つの分野について説明させていただきます。

1つ目は、3-2というインデックスがついていると思いますけれども、食品産業分野でございます。この3-2-1ページに「目標値」が掲げてございますけれども、国内農業者等と契約による原料調達を行っている食品製造業の割合を50%以上、サブ指標といたしまして技術開発事業における課題評価がAまたはBのものが90%以上としたところでございます。

その結果につきましては、ページをめくっていただきまして3-2-2ページをごらんいただきたいと思います。上に「有効性評価」というのがございます。目標値につきましては50.6%ということで達成状況101.2 %、ランクAとなっております。

「所見」というところのイの部分をごらんいただきたいと思いますけれども、消費者の安全・安心への関心の高まり等から結びつきの機運が高まっている、そういう風が吹いているという中で、地方食品産業協議会等を通じた推進体制の整備がうまく働いたのかなと思っております。

また上の方に戻っていただきますけれども、「サブ指標」の技術力向上の評価結果につきましては、6月下旬ころに結果が判明いたしますので、次回記述をさせていただくということになります。

3-2-3ページに「必要性評価」という記述がございますけれども、食品産業は、食料供給に不可欠な存在でありますとともに国内農業の発展のためにもその健全な発展と経営体質の強化が重要でございますので、連携の強化、技術力の向上に資する施策が必要であるということにしております。

「改善の方向」としましては、目標値は達成したことになっておりますけれども、消費者の安全・安心への関心の高まり等にこたえることが必要でありますので、引き続き連携、強化のための支援を行うとともに、技術開発、特に国内農水産物等の加工適性の向上のための技術開発等を支援していくことが必要というふうにしております。

2つ目でございます。7-2というインデックスがございますが、「米の需給政策」でございます。最初の7-2-1ページに「目標値」がございます。平成16米穀年度のお米の供給量を 1,162万トン、「サブ指標」につきましては地域水田農業ビジョン策定に向けた取り組みがちゃんと行われているかということでございます。

下の方に「有効性評価」の記述がございますが、目標値に対する実績は1,057万トンということで119 %の達成状況となっておりますが、ランクづけは行っておりません。理由につきましては、次のページのちょうど真ん中あたりに書いてございます。「このようなことから」というところをごらんいただきたいのですけれども、お米が過剰基調のもと、潜在消費仕向量からいかに削減できたかを評価する考え方でこれまで来ております。その考え方によりますと105 万トンの減少ということはいい状況ということになるわけでありますが、その主たる要因が10年ぶりの冷夏による不作ということでございますので、ちょっとランクづけするのはどうかなということで、しておりません。

それから、サブ指標につきましては、ビジョンをつくる取り組みがかなり進んでいる市町村が2,765市町村と96%に達しておりますので、Aランクとさせていただいております。

一番下に「必要性評価」が書いてございますけれども、主食でございます米につきましては、過不足なく供給が図られることが重要でございます。需給調整や備蓄等を行うことが必要であるというふうにしております。

最後に「改善の方向」ということで右のページに書いてありますが、米政策はいよいよ16年度から新しい政策に移行いたしますので、その着実な推進が必要ということを書いてございます。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。それでは、引き続きまして消費・安全局、奥原総務課長よりお願いします。

(奥原消費・安全局総務課長)

消費・安全局の総務課長でございます。インデックスの1-2というところをお開きいただきたいと思います。消費・安全局は2つございますが、1つが家畜衛生対策でございます。そのページの「目標値」のところをみていただきますと4つございますが、大きいポイントは[ 1 ]のところでございます。家畜伝染病の侵入防止ということで、我が国に存在しない家畜伝染病または新しい疾病の発生がないこと、それから発生があった場合は侵入防止対策の見直し・強化、蔓延防止対策等が講じられること、これが非常に重要な目標値になっております。

1枚めくっていただきまして、1-2-3というところに「所見」が書いてございますが、[ 1 ]の「海外伝染病の侵入防止」というところでございます。ここで問題になりますのは鳥のインフルエンザの発生でございまして、昨年の暮れから韓国でも相当蔓延をしておりまして、日本でも警戒をいたしておりましたが、1月12日に山口県で79年ぶりにこの病気が発生しております。その後、大分、京都というふうに発生をしております。京都は2つの農場で出ておりますので、都合4件ということになっております。

この中でも山口県、大分県のケースにつきましては通報が非常に早かったということもありまして、既に昨年の秋につくっておりました防疫マニュアルに基づいて防疫対策が的確に行われて移動制限も速やかに解除になりましたが、この3つ目の京都府のケース、ここでは養鶏業者の通報が全く行われておりません。その結果、養鶏業者は告発をし、逮捕もされておりますが、通報がなかったということで被害がかなり拡大をしております。この業者が出荷をしていた食鳥処理場の方でほかの鳥にも感染が認められるといったようなことで、かなり大きな問題に発展いたしました。

その関係で、農水省だけではなくて政府全体で関係閣僚会議も開きまして総合的な対策を決めて、消費者の不安を払拭するような対策や蔓延防止対策の強化などいろいろやっているということでございます。

特に家畜伝染病予防法の改正案を現在の国会に出しておりまして、早期の通報をきちんとやってもらうために、通報しなかったときのペナルティー、これは既にあったわけですけれども、そのペナルティーを強化をする。もう1つ、発生をしたときにその周囲一定の半径を描きまして、この地域につきましては鳥の移動制限をかけることになりますが、この移動制限を受けたところの農家についての補てんをする。こういったものを法律上制度化する。こういった法律の改正案を出しております。

したがって、伝染病の発生を防ぐことができなかったということが1つございますが、発生した場合の侵入防止対策の見直し強化、あるいは蔓延防止対策もこれまでやってはおりますけれども、これについては反省すべき点もいろいろございまして、特に法律改正も既に国会に出しているという状況でございますので、達成ランクについては判定しない、バーということにさせていただいております。

もう1つ、次のインデックスをみていただきます。2-3というところでございます。こちらの方は「食生活のあり方を見つめ直す幅広い活動の展開」ということで、食生活の改善ということでございます。

そこで目標値になっておりますのは「望ましい栄養バランスの実現」ということで脂質の熱量の割合を減らしていって、平成16年度には28%のところまで下げていくということが1つございます。

[ 2 ]といたしまして、食品の食べ残しを減少させるという意味で、供給熱量と摂取熱量の差をだんだん小さくしていって、16年度には665 キロカロリーまで減らすということになっております。

サブ指標といたしまして「一般消費者の食生活指針に関する認知度」を40%まで上げていくということになっております。

1枚めくっていただきまして2-3-2というところでございます。まだ数字が出てないものがございますが、[ 1 ]の「望ましい栄養バランスの実現」、この脂質のところの摂取量を減らす話でございます。ここにつきましては年度ごとの目標も達成できていないという状況で、かえってふえているということでございますので、達成ランクはCということにしております。

それから、「サブ指標」の[ 1 ]でございますけれども、「一般消費者の食生活指針に関する認知度」、これについても予定を全く達成をしておりませんので、これもCということで、この食生活の改善についての政策の推進が非常に難しいということを浮き彫りにしております。

この点につきましては、現在国会に議員立法で食育基本法が出されておりまして、食育の場合には、食生活の改善について、農水省だけではなくて文部科学省、厚生労働省、いろいろな省庁が関係いたしますが、この関係省庁が緊密に連携をとって政府全体としてこの食育を推進する、こういった法律をつくるべく、議員立法の法律が国会にかかっております。こういった法律の施行の後は、この法律にのっとっていろいろな対策を打っていく。

消費拡大対策につきましても、従来はともしますと単品の、例えば野菜なら野菜、牛乳なら牛乳の消費拡大に重点を置かれた対策になっておりますが、そういったものを総合的な食生活の改善という形の方向に政策の見直しを進めていく、そういう必要があると思っております。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして生産局、佐南谷生産政策室長からお願いします。

(佐南谷生産政策室長)

生産局の生産政策室長でございます。生産局の関係では7本ございます政策分野のうち2本ということで、米麦等の生産対策と畜産物の生産対策についてご説明申し上げようと思います。

まず、私どもの政策評価の基本的な考え方につきまして申し上げますと、基本的に農業の基本計画の生産努力目標を達成するために生産局としてどういった対応をすべきかというような観点で考えておりまして、基本的には生産努力目標の達成のために関係者が取り組むべき課題の解決ということで、主として生産コスト面、品質面、この2つの側面から政策評価をしたいというようなことで取り組んでおります。

まず、1点目に資料3-3でございますけれども、この中で我々が目標ということで取り上げておりますのは、例えば米につきましては需要の動向に即した計画的な生産をする。それから、低コスト化、多様なニーズに対応した生産流通体制の確立を進める。こういった基本計画の観点からみまして、まずは米の生産コストを削減するということが大切な課題であろうということで、平成16年に向けて7%のコストを削減するということを目標として掲げております。

同様に麦類につきましては小麦で代表させておりますけれども、品質の向上なり安定化、生産のコストの削減、こういった2つの面からアプローチするということで、基本的に製めん評点を上げる、生産コストを削減していく、このようなことで評価しようとしております。

大豆につきましては、多収化、生産コストの低減、収量の安定化、品質のばらつきを少なくする、こういった面が重要であると考えております。品質面のアプローチということにつきましては、大豆の用途が煮豆とか納豆とか豆腐とかさまざまあり、製めん評点といったような形のアプローチはできないものですから、契約栽培の増加、こういったものを目標値ということで考えております。

現時点の評価の状況でございますけれども、残念ながらまだデータが十分に出そろっていないというような状況にありまして、次のページをごらんいただきますと、目標の[ 4 ]ということで、これは交付金対象大豆における契約栽培数量についてだけデータが出ておりまして、その他につきましては現在のところまだ集計中でございます。

大豆の契約栽培面積につきましては、ごらんのとおり、達成状況としては273 %というようなことで達成されておりまして、基本的には平成15年度におきまして加工業者との結びつきが定着しつつあることや消費者が望む安全あるいは安心というニーズに合致した取り組みがなされたということで大幅に増加したと考えておりまして、今後ともこれらの結びつきを強化され、国産大豆の生産、消費が増加するような形で政策を進めてまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、これらにつきましては今後データが出そろいました段階で改めて所見等も添えましてまたご説明申し上げたいと思っております。

続きまして3-6「畜産物の生産対策」ということでございますが、これにつきましては、基本的に畜産物の主要分野ということで牛乳・乳製品、食肉、飼料作物、この3つに分類して我々は評価を行っております。

そのうち、まず牛乳・乳製品関係でございますけれども、基本計画において掲げられた目標の中から生乳の生産量と乳牛1頭当たりの労働時間、この2点から評価をしようといたしております。

2ページ目をちょっとごらんいただきたいのですけれども、これの達成の動向ということです。資料でいきますと目標の[ 1 ]というところでございます。現時点ではまだ1月分までのデータを使用した推計ということになりますけれども、生乳生産量につきましてはおおむね前年度と同水準になると見込んでおります。それから、目標の[ 3 ]になりますけれども、搾乳牛1頭当たりの労働時間につきましては、前年度よりも若干低減いたしました。規模拡大による効率化が徐々に限界に近づきつつあるということで、低減のスピードは非常に弱くなっておりまして、今後新たな家畜の飼養技術としての搾乳ロボットの導入などの機械化を進めていく、このような技術開発が必要であると思っております。

続きまして、食肉の関係でございますけれども、基本計画におきましては牛肉、豚肉、鶏肉のそれぞれに課題が挙げられておりまして、労働の軽減、コストの低減、品質向上、生産の増加、業務用、加工用への対応、こういったさまざまな面からのアプローチが考えられております。

具体的な指標ということでございます。恐縮ですが、1ページ目に戻っていただきたいのですけれども、[ 2 ]といたしまして肉類の生産数量、[ 4 ]のところで肉用牛1頭当たりの労働時間、[ 5 ]で豚1頭当たりの労働時間、こういったもので評価をしようと考えております。現在までのところ1月までのデータしかございませんけれども、米国におけるBSEの発生、あるいは鳥インフルエンザの影響につきましても、どの程度のものがあるかというのは今後みきわめていかなければいけないと考えております。

現時点のところの評価です。恐縮ですが、また2ページ目になります。まず労働時間につきましては、乳用牛と同様に前年度より若干低減しましたけれども、規模拡大による効率化は徐々に限界に近づきつつあるということで、新しい家畜飼養技術を開発していく必要が生じておると考えております。

それから、自給飼料の生産ということでございますけれども、これにつきましては、目標値といたしましては[ 6 ]の飼料作物の作付面積と[ 7 ]の自給飼料の生産費用価といった2つの指標で評価しようと考えております。

平成15年度の実績としては、そこにもございますように、作付面積につきましては前年並みを確保いたしましたが、目標には達しないというような状況にございます。それから、生産費用価につきましては、コントラクター等の普及により作業効率の向上があったというようなことから低減するような状況にございます。

これらにつきましても、まだ集計中のデータ等がございますので、全体が出そろった段階で総合的な評価をしてまたご報告をさせていただきたいと考えております。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして経営局、今井経営政策課長お願いします。

(今井経営政策課長)

経営政策課長の今井でございます。それでは、経営局関連で2つの実績評価についてご説明させていただきます。

インデックスの6-1でございます。「認定農業者等意欲ある農業者の育成」という項目でございます。この政策分野の目標値につきましては、1のところに書いてありますように、経営改善計画の認定数、すなわち認定農業者の認定数が目標値になっておりまして、それに対します平成15年度の達成状況のランクは評価Aになっております。

評価結果ですけれども、この政策目標につきましては、これまでの政策評価会でも毎回ご議論いただいておりますように、認定農業者の数の達成度の評価がAであればいいというものではなく、「有効性評価」の「所見」にも今回記述しておりますように、経営改善計画に盛り込まれた具体的な規模拡大とか所得向上、そういった経営改善に関する目標の達成度という質の面にも目配りをした施策の推進と評価が必要であると考えております。

そうした考え方に基づきまして、6-1-2から6-1-3の中段までかけて紹介しておりますけれども、経営改善計画の達成状況の評価に資するようにということで、15年度の事業といたしまして認定農業者の経営改善計画達成に有効な支援手法のあり方に関するアンケート調査を実施したところでございます。その結果を1ページ半ぐらいにわたって紹介しておりますけれども、こうした調査結果を分析した上で、さらに有効な施策のあり方を検討していく必要があるのではないかと考えております。現在このアンケート調査の分析のとりまとめをしておりますので、まとまったところでまた委員の皆さんにもお届けしたいと思っております。

6-1-3の下段の方に紹介しておりますけれども、もう一点、認定農業者制度にこれまで寄せられておりました現場からの意見とか、この政策評価会での指摘も踏まえまして、昨年6月には認定農業者制度の運用を行う都道府県、市町村に対しまして制度の運用改善のためのガイドラインを局長名で発出いたしました。何点かそのポイントはあるわけですけれども、中心の1つとして認定後のフォローアップをきちっとやるようにということをガイドラインとして発出したところでございます。

「必要性評価」ですけれども、効率的かつ安定的な農業経営の育成というのは農政の最重要課題の一つでありますので、その際、この認定農業者制度というのは担い手育成の基幹的制度として運用していく必要があると考えておりますけれども、制度の改善方法といたしましては、先ほど紹介いたしましたように昨年6月にガイドラインを出しておりますので、当面は制度の運用改善のガイドラインの徹底を図るということ、もう1つは食料・農業・農村基本計画の見直しにおきまして、認定農業者に対する支援施策のあり方について検討していくということが必要であると考えております。

次はインデックスの6-5でございます。「担い手への農地利用集積の促進」というテーマでございます。この政策分野の目標値は、1のところに書いてありますように、担い手に対する農地の集積面積でございます。この目標に対します平成15年度の達成状況のランクは、集積面積がこれまでの累計になっているということもありまして、Bランクにとどまっております。

「評価結果」でございますけれども、この分野につきましては、「有効性評価」の「所見」にも記述しておりますとおり、単年度の集積面積の増加面積というのが昨年度を上回っているのですけれども、目標としている農地の流動化による担い手への集積テンポは全体として今鈍化してきておりますので、それを加速していかなければいけないということだと思います。

そうした中で次のページ、6-5-2でも紹介しておりますように、全体としては集積のテンポはおくれているのですけれども、各地域におきましては地域の実態に即した利用集積の取り組みが行われておりますので、農林水産省としても各地域で創意工夫を凝らして取り組まれているそうした取り組みの効果を検証していく必要があるだろうと。

それに加えまして6-5-2の下段のところで紹介しておりますけれども、昨年、規模拡大指向農家との話し合い等も行いまして、その際に出されている要望、意見の中にもあるのですが、農地の流動化につきましては、単に担い手農家に対して面積を集積させればいいというわけではなくて、効率的な営農の実現のためにはいかに面としてまとまった形で担い手に利用集積をしていくのかといった利用集積の仕方の問題も重要な課題であると考えております。

そうしたことから、「必要性評価」ですけれども、6-5-3の下のところになります。担い手への農地の利用集積というのは望ましい農業構造の実現のために欠くことのできないものでありますので、現在米政策改革の水田農業ビジョンづくりと一体となって取り組んでおりますけれども、何といっても集落段階における話し合いと合意形成が基礎となりますので、流動化の加速策、集団的な農地利用の集積の方策、それを実現するための集落の話し合い等の体制のあり方といった施策面での効果的な対応方策につきまして、食料・農業・農村基本計画の見直しの中において検討していきたいということでございます。

なお、「改善の方向」の一番最後のところにちょっと記述しておりますけれども、本政策分野につきましては、本年度が政策評価上の目標年度となっておりますので、次年度以降の適切な目標設定のあり方についても本年度検討していく考えでございます。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。以上、前半部分につきまして大変要領よく報告いただきました。

それでは、今各局庁から説明があったことについて、どうぞ委員の皆さん、どなたからでも結構ですが、ご意見いただきたいと思います。可能ならば総合食料局、消費・安全局というふうに説明順にご意見いただければありがたいのですが。ほかにまたがっても結構ですので、よろしくお願いいたします。どうぞ、加藤さん。

(加藤委員)

それでは、食料企画課長さんにお尋ねをしたいと思います。これは3-2も、その後にご説明のあった7-2にも関係することなのですが、私がかねてから疑問をもっていることです。FTA(フリー・トレード・アグリメント)と食料自給率の向上という政策の問題なのです。実はFTAについていろいろな議論があるというのは私は新聞紙上でしか知っておりませんが、しばらく前まではメキシコとFTAのことをやっていて、たしか豚肉の問題が非常に大きな問題で、農林水産省が非常に頑張って、私からみると極めてよく頑張って、一旦それを破談にしたと理解しているわけです。

もちろん他の分野の人、特に工業製品とか、そういったFTAに絡む人たちからみると、農水省は一体何を考えてるんだ、こういう批判があったと思っていますが、私自身は食料の自給率を高めるというのが農水省にとって最も基本的な施策であるべきだと思っているし、農水省自身がそのようにお考えになって40%か45%、そのような政策を掲げているという中にあって、FTAの精神というのは、どこかよその国で安い米をつくっていれば買ってくればいいじゃないか、豚肉はメキシコでつくった方が日本でつくるよりも安いんだったらそれを買ってきた方がいいいじゃないか、狭い意味の経済合理性からいくとまさにそういうことになると思うのですが、環境とか地域の文化といった伝統的な農業及び食料の背後にある極めて大事な環境、文化、さまざまなものが単なる短期的な価格のコストの差によって、あるときはある国からもってき、ある国はあるときあるところからもってくるというようなことはおかしいと思っているわけです。

ところが、メキシコとの間で破談になったというのはまことに結構と思っていたら、どうもBSEの問題や何かが起こってきたせいか何か知りませんけれども、今度は一転して農水省が賛成してメキシコとの間に合意ができたと聞いているわけです。それに加えて、新聞によると、今東南アジア、例えばタイだとかそういうところとFTAの話が進んでいて、そうなると日本で米をつくるよりもタイでつくった方がよっぽど安いわけですから、米の輸入をFTAを結んでその中でもっと進めようじゃないかという話になる。

そうだとすると、例えば今ご説明のあった3-2の国内農業者との間で50%以上だとか、そもそもそんなことよりも何よりも農水省が恐らく最も大事だと思っている自給率を上げようという政策と背馳するのではないかと思っているわけですが、その辺をまずどうお考えになっていらっしゃるのかということと、最初メキシコとの間で不調にさせていながら、その後合意した理由は一体何なのか。別に私は非難をしているとかなんとかという意味ではなくて、私からみると農水省の行政の極めて本質的な問題だと思いますので、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

(今村座長)

これは相当広範な問題ですから、皆川企画評価課長にお願いしたいと思います。

(皆川企画評価課長)

FTAの推進と日本国内農業の関係ということだと思うのですが、農林水産省も当然内閣の一員として農林水産大臣が閣僚として全体政策としてどう対応するかということについては、FTAについていいますと、国全体としては進められるべきところから進めようという方向になっております。

では農業関係なりでどのようになっていくのかということなのですが、いってみますと国内農業の構造をいかに強くしていくかというものとのテンポというのですか、それを乗り越えて、それをもっと上回るようなテンポで市場開放みたいなことなんかとてもできない。競争力の強化を図っていくという国内農政のテンポ、さらには安全・安心というようなことをより消費者に理解していただきながら国内農産物をちゃんと消費者に買ってもらう、消費者との結びつきを強化する、そういったものを強めていくということの農政の方向と全く相反するような形で、ただやみくもにということではないんだ、そのような立場でおります。

そういう意味で、やはり基本的に自給率を余り下げないという意味でいいますと、特に大切な米の自給体制みたいなものをいかに守っていけるのかとか、その他の作目でも国内的に頑張るところを頑張っていくということとあわせて、実は日本の食料自給率自体は今40%ということですから6割は海外依存しているわけですが、その中に例えば多様な熱帯果実もさまざまございますし、畜産物についても国産以外でもかなり供給をすることによってそれなりの食生活が保たれているという面もあります。

その中でFTAをただ単に特定国の輸入が総体の輸入量を増やすということだけではなくて、いっぱいある輸出国の中で、そこのところとの関係が結ばれることによって総体的に貿易転換が起こるということもございまして、その意味では全体の障壁といいますか、国を守っていくための障壁全般を下げてしまうという形には直結しない部分もございますので、そういう意味で相手国の産品とか、さらには先方の農業事情を踏まえながら是々非々で産品ごとにできることできないことというような中でぎりぎりの交渉をしているというのが実態でございます。

メキシコについて、昨年の10月、農水省が頑張って壊れたというような見方もあるわけですが、というよりは、FTAですからすべての貿易分野、それ以外の経済連携が入っているわけですけれども、メキシコ側の国内的な調整が特に工業製品の分野でついておらなくて、そのための最後の局面で――実は豚肉等についてはある程度の線で、このぐらいだったらぎりぎり貿易転換効果なり全体の需要の中で自給率がえらく下がるという形に転化しない範囲で何とかなるという線で結んでいたわけです。ところが、最後のところで自国の中の調整がついていない分野をこのままでは結べないということで、メキシコ側が最後にちょっと野放図の、ややレベルを超えた要求を突きつけてきて壊してきたという格好だったのです。

今回、先方の国内調整が進んだということで、昨年の10月にこのくらいだったらぎりぎり大きく国内農業に影響を与えないだろうという範囲で結んでいたラインとほぼ同様の水準で今回の場合は結べたということで最終的な大筋合意というところまで来たということだろうと思います。

今後とも是々非々でやらなければいかん。ただ、その中でFTAに関して全体の内閣の方針としてある程度できるところからやっていこうということにもなっておりますので、その意味で関与のあり方としては極力積極的に、ただ、やれることやれないことをうまくマネージしながらFTAにこれから臨んでいこうと考えているところです。

FTAというのはWTOと違いまして2国間ですので、そういう意味での障害はどうしてもある部分については――分野としてFTAに入っていないということになりますとFTAになりませんので入らなければいかんわけですが、その中での特定の産品についての配慮は比較的できるというやり方がいろいろ許容されるのです。

実はアメリカと豪州、ここは農業関係でいうと非常に強い国々ですけれども、それぞれが今回FTAに大筋合意しているわけですが、アメリカもアメリカの弱い酪農製品だとか何かというのはさわっていないのです。牛肉も彼らは輸入国ですから、豪州からの輸入は余り促進するような格好では締結していない。そういう意味で、農業関係でいうと、悪い言葉でいいますと丸裸になっていいような国でも、そういった特定の産品でなかなか難しい部分についてはうまくかいくぐりながらFTA総体を結ぶということを優先して交渉していますので、とにかくメキシコとある程度是々非々でそれなりにできていると思いますので、今後とも国内農業施策を非常に難しい局面に立たせるような形ではなくて、上手にマネージをしながらできないだろうかということで対応したいと思っております。

(今村座長)

よろしいですか。

(加藤委員)

すみません。この件で時間をとって恐縮です。もちろん今皆川評価課長さんがおっしゃったこと、私も理解はよくできます。もとより冒頭におっしゃったように、農水省といえども小泉内閣の一員である、全くそのとおりだと思います。ですから、全体的に今の与党体制の中で貿易の自由化というのは大きな流れだ、そういう流れの中で農業を交渉していくということ、しかも今ご説明があったようにFTAというのはWTOと違って2国間であって、かついろいろな条件をつけ合うことも比較的容易である、そういうことで国内の農水省が追求している全体的な自給率の向上とか日本の農業を守るということに背馳しないように最大限の努力をします、それはよくわかりました。ぜひそういうことでやっていただきたいと思います。

ただ、私が危惧するのは、そうやってメキシコとできた、どことできたとやっていくうちにだんだん丸裸になっていかないかということ。特に政府全体の流れが自由化が善であるという前提で、私は基本的に自由化自体が工業製品とかそういったものは大変結構だと思うのですが、農業の場合は、こと食に関しては自由化が本当にいいのかという問題を常に疑問に思っていまして、はっきりいえば食に関しては他の工業製品とは違った考え方でいくべきではないかと私自身は思っているわけです。一般論で大変恐縮ですけれども、ぜひ安易な妥協をしないで農水省の最も大事な政策である食料自給を守り――自給率を守ることよりも日本の農業を守るということでしょうが、それをぜひやっていただきたいなと思います。

政府内ではなかなか闘いが難しいという場合には、どんどん国民に投げかけてもらいたいなと思います。私たちは別に農業の専門家でも何でもないですが、環境という問題からみても日本の農業が衰退していくというのは極めてゆゆしい問題だと思っていまして、NGOとか一般の人間、簡単にいえば世論を巻き込んでいきながら、それがどのくらいの力があるかは別として、常に国民に話をしていくということでないと日本の自給率全体を上げるということもなかなか難しいと思うのです。

そういう意味で、政府内で協議をしていくと総理もいるし、経済産業省もいるし、日本経団連もあるし、いろいろなのがあるからなかなか難しいことだとは思うのですが、応援を外に求めるということも役所もやってもいいのではないかと思っております。

(今村座長)

それではご提言として承っておきます。

そのほかどなたか。どうぞ、大木さん。

(大木委員)

幾つかお尋ねしたいと思います。

まず、3-2の「目標値」のところです。大豆の話が出ていましたけれども、これは農産物のことですね。実績は大豆だけのことですけれども、これは農産物のことではないかなと思っています。3-2-4では大豆ということを説明していますけれども、3-2-18のところでは何も書いていない。とりわけ大豆というのは非組み換えの需要が大きいわけですから契約が増加するのは当たり前だと思いますけれども、そこら辺の説明がなくて、突然大豆だけのことがありまして、参考のところにパンのことがぱっと出てくるのです。ここら辺のところがわかりにくいということが1つです。

もう1つは、7-2のところでお米の供給量が1,162万トン、これは評価を行わないということは妥当だと私も思います。これは冷害があったからつけないということで、冷害がなかったとしたら1,162万トン以下なら幾らでもよい評価ができたのかなという感じに受けとめられます。だから、耕作の放棄地があって500万トンになっても800万トンから900万トンになってもAはつけられるようになっているのかなという感じがします。それから、水田は国土のために何%必要であるのかということ、それに応じて下限の生産量は決まってくると思いますけれども、ここら辺のところを考えますと 1,162万トン以下とするか、それともプラマイいくらというふうに、ぴたっと書くのではなくてそのようにした方がわかりやすいと思います。

それから、1-2の安全のところです。反省もあり、見直しをしていますというご説明もございましたけれども、ペットを含めて動物検疫の強化ということ、輸入禁止などの対策をとるべきだと思っております。今まで動物検疫のところに重きを置いていなかったように思います。でも、これから人畜共通の感染症ということを考えますと、ここら辺の対策もきちんと入れた方がよろしいと思います。

もう1つは2-3のところです。食生活指針の改善はなかなか難しいというお話もございましたが、これだけの関係の課がありますよね。果樹花き課、牛乳乳製品課、こんなにたくさんの課があって人任せになっていないのかなという感じがいたします。どの課が責任をもつのか。例えばパンフレットを配るのも、おまえの課がここはやりなさい、やりなさいというふうになっていくのかなという感じと、認知度のことをみましても、認知度はいつになっても低いわけです。例えば生産局野菜課ではどのくらい認知されているのかというのを分析して、自分の課はどのくらい認知されているか、水産加工のところはどれくらい認知されているのかということがあって、その認知度のターゲットが若い人にどうなっているのかこうなっているのかというのがあって、それから細かい分析をしていっているのかどうかということがここではわかりません。そういうのがなくて、ただ全体的にこれだけです、これだけですというのはちょっと評価しにくいような感じがいたしますので、ここら辺の工夫も必要ではないかという感じがいたします。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは、初めに中村食料企画課長から。

(中村食料企画課長)

最初に3-2の食品産業対策、ページでいいますと3-2-4ページのところだと思います。今大豆といわれて初めて私も気がついたのですが、実はこれは目標値を13年度以降変えております。と申しますのも、12年度までは大豆の契約栽培・相対取引の割合、この資料しか私どもございませんでしたので、それに係る数値を目標として掲げさせていただいて、その達成度合いということで判断しておりました。13年度からは、食品製造業者の方にアンケートを毎年行いまして、そこで実際に農家とか農協の方と結びついている実態、今後の希望、そういうものをとらせていただいております。

ということで、今は大豆という特定の品目に限定をせずに、農・畜・水産物が中心だと思いますけれども、そういうもの生産者と食品製造業者の結びつきということで評価させていただいております。

(大木委員)

大豆だけではない?12年度が大豆だから、ずっとこれが引っ張ってきて大豆のことをしているとみえてしまったわけです。

(中村食料企画課長)

そういうことでございます。

(大木委員)

はい。

(中村食料企画課長)

もう1つ、お米の関係で7-2の需給政策の方でございますが、7-2-2ページをお開きいただきたいと思います。今大木委員からご指摘のあった点は確かに1つの論点かなということで内部でもいろいろ議論をしていたわけです。ただ、今までお米の世界は過剰基調であったということで、余り少な過ぎるとまた問題かもしれませんけれども、できるだけ低ければ低い方がいいよという考え方で評価をしてきたという経緯がございます。両方あり得るということであれば、ある一定の需要に対してどっちに振れたかという評価の仕方もあるのかなと思うのですが、これまでずっと傾向的に過剰基調であったということから、それよりも低ければ――特にそれが反映されるのは生産調整の取り組みがどれくらいうまくいったかということでそういうところを評価してきたということでありまもありますが、して、今回も達成率は、かなり高い数値となっております。ただ、大木委員が最初に評価していただきましたように、今回は余りに外部要因が大き過ぎて、ランク付けするのはどうかということでバーとさせていただいたところです。問題意識は私どもももってこれに臨んではおります。ただ、まだまだ過剰基調というところがありますので、そういう評価でも構わないのかなと思っております。

(今村座長)

よろしゅうございますか。

(大木委員)

はい。

(今村座長)

それでは、次に奥原総務課長。

(奥原消費・安全局総務課長)

まず家畜衛生の関係でございますが、ご指摘いただきましたとおり、人畜共通感染症は非常に重要な問題だと我々も思っております。特に消費・安全局ができましたのもBSEのときの農水省の対応に原因があるわけですが、家畜だけでうつっていく病気と人までうつる病気をきちんと分けて考えないといけないと思います。

今回の鳥のインフルエンザも、鳥のインフルエンザそのものは鳥から鳥へということでありますが、これが接触をした場合には人にうつる場合がある、あるいは人から人にうつるインフルエンザにタイプが変わっていく可能性もあるということで、これも人畜共通感染症の一種でありますので、マスコミの取り扱いも非常に大きくなる。これに対して、例えば豚のコレラみたいなものは人にうつりませんので、マスコミの扱いも大分違ってくるわけです。したがって、人にうつる可能性のあるものは相当神経を使いながらやっていかないといけないと我々も自覚をしております。

この消費・安全局ができましてから、正直いいまして、局の仕事の8割方、家畜衛生の関係の仕事をやっているのです。コイのヘルペスから始まりまして、BSEも国内でも何例も出ておりますし、アメリカのBSEも出る、鳥のインフルエンザも出るということで、この仕事のウエートが非常に大きくなっておりますし、これからも相当気をつけてやっていきたいと思います。

特に外国から入ってくるところの検疫、これは相当注意しなければいけないということでございまして、鳥のインフルエンザにつきましても、食品を食べて人にうつるということはないわけですが、これも外国から鶏肉が入ってきますと、その残飯等を野鳥が食べることで感染をし、これが家畜の方にうつっていく可能性もありますので、家畜伝染病予防法の観点で国境でとめるということをやっております。

普通は発生した国から通報があって輸入をとめるということをやっておりますが、それでは東南アジアの国々との関係ではうまく輸入停止ができません。待っているといつまでたってもとめらないことになりますので、例えば報道があった場合にすぐにその国に照会を出す。照会を出しても「発生してません」という回答が返ってくることもありますが、その場合に大臣が記者会見で「現地の方にこちらから人を送って調査をしてみたい」というような発言をしますと、その日の夕方になって「実は発生してました」という連絡が向こうから来るというようなこともありまして、単に待っているだけではなくて、こちらの方から積極的に調べるということも含めてこの国境措置をきちんとやっていきたいと思っております。これは気をつけてやっていきたいと思います。

もう1つ、食生活の関係の方でございますけれども、ご指摘がありましたとおり、この関係、担当している課が非常に多い形になっております。特に品目ごとの消費拡大ということで、まさに品目を担当している課がそれぞれ自分の品目の消費拡大予算をもつということになっておりまして、それとは別に食生活全体の関係をうちの局の消費者情報官がやっているということでございます。このやり方が食生活全体の改善をする上でいろいろな問題を抱えていると我々も思っておりまして、今回Cという評価をせざるを得ないわけですけれども、そのことを1つのきっかけにして、これからの食生活の改善の取り組み、政策の仕組みも含めましてよく検討させていただきたいと思います。

品目ごとの問題も当然ありますけれども、全体として日本人の食生活を本当に健康なものにしていく、それから地域でとれたものをきちんと食べるような形にしていくということを含めて総合的な食生活の取り組みをもっと強化しないといけないと思います。各課に分かれている分、ある意味では財源はあるのです。これの使い方をさらに次の予算に向けて工夫をさせていただきたいと思っております。

(今村座長)

よろしゅうございますか。

ではどなたか。森本さん。

(森本委員)

結構よくできていると思いますので、重箱の隅をつつくような話になるかと思いますが、よろしくお願いします。

3-2-1でいきますと、「サブ指標」に「技術力の向上」とあるわけですが、「技術力」というのは大体どういったものを指すのかなとちょっと疑問に感じたものでご質問と、7-2-2、大木先生からもご質問があったわけですが、米の需給対策でいいますと、これは評価する必要はないのではないかなという気もするのです。もともと生産調整というものは需給調整をとるための施策であるわけだから、このように天気によってできが悪ければアンダーバーでしない。結局、天気がよくて量が多かったら逆に今度はBになるのかというと、それも何となく違和感があるなという気がするのです。

今度も新たな産地づくりの中で生産調整は面積配分から量の配分になるわけですので、量の配分ということからすれば、本年度の出来高によって来年度の作付面積が当然変わってくるわけですよね。そうなってくると、需給政策というのはその時点でやっていることであって、その後評価に値するのかなと。逆にいえば、そのことによって米価がどうなったのかなということの方が本来は評価につながっていくのではないかなと思うのです。私は生産者ですから、本来は価格は高い方がいいのです。でも、消費者の立場からいえば安い方がいいのだと思うのです。今年はお米の価格は高いと思います、量が少ないですから。そうすると、そのことが本当にいいのかというと、僕にはそれはわからない。生産者からすればありがたい話ですけれども。

そうすると、(2)の「必要性評価」あたりにしても、「備蓄運営」と書いてあるけれども、備蓄にしても154 万トンことしはあったのでよかったという話ですが、ならば備蓄というのは最低どのくらいの水準もっていかなければならないのかというのは農水省としては示しておかなければならない数字なのかもしれません。

それと、この中にも米、米、米という言い方があるのですが、僕あたりからすれば「需要に応じた国産米の供給が」というような文章でも本来いいのではないか。逆にいえば、日本の米が少ないのであれば外国から輸入すればいい、結局、消費者に対して米の供給ができればいいという発想なのか、それとも国内産の中で消費者に対して安定的に供給するということが大事なのか、そういうことを考えていくとこの文章についても読みながら少しの違和感がありました。

それと1-2でございますが、家畜衛生の方です。これは奥原課長に、質問ではないのですが、口蹄疫の関係で稲わらの外国からの輸入を少なくするためにということでキロ30円なりの助成事業でやっていますね。あれも1つの家畜衛生対策に入ってくるのではないか。ちょっとみていて、こういう数字だけではなくてそういったところの数字も若干入ってくるのかなという気がいたしました。

それと、2-3-1の「食品の廃棄や食べ残しの減少」の部分の665キロカロリーという数字の出し方をちょっと教えていただきたいと思います。

それの関係で今度は3-3-1なのですが、全く同じような感じで米の生産コストの7%、この数字の出し方というのはどのようにして設定しているのか。だんだん重箱の隅になってきているのですけれども……。

この数字の出し方の意味をなぜ聞くかというと、今度新たな産地づくりが始まります。そうなってくると集落営農とかが進んでくるわけです。そうなってくるとこの数字の設定の仕方もすごく変わってくると思うのです。今までのやり方と今度の集落営農あたりを進めていく上でのコストの削減という形にすれば、僕はこの数字の出し方ががらっと変わってくるのではないかなという気がするのです。生産局としてこの数字の出し方を将来的にも考えておられるのかというのをちょっとお聞かせ願いたいと思います。

経営局に関しましてはすばらしくよくやられていますので、私がいうほど……。ただ、専門部会にいろいろことし出させていただきまして1つ疑問に思ったのは、公共工事の量に認定農家数が反映するような数式ができているのです。私はそれが1つ数に走る原因ではないのかなと思うわけです。当然数が多い方が市町村としては事業を大きくできる、その部分で数に走った部分があるのではないかと思います。これは当然経営局だけの問題ではないと思うのです。生産局にしろ農村振興局にしろ、当然この話は出てくると思うのです。その辺のところの見直し、これは逆に企画評価課長の方がいいのかもしれませんけれども、その辺の意見をちょっとお聞かせいただければと思います。

(今村座長)

それでは、中村課長から順を追ってお願いし、最後は皆川課長から。

(中村食料企画課長)

それでは、最初に3-2の技術力の向上ということでしたけれども、国内の食品製造業が発展をするということが1つ私たちの命題としてあるわけです。製造業ですからいろいろな加工をするということですので、国内農業生産との結びつきというようなこともありますけれども、そういう結びつきを容易にする、または外国の製品との差別化を図っていく、そのためにはコスト低減を図る、そういうことのために当然のことながらいろいろな技術を開発しないといけないということで、それを開発をしてちゃんと身につけて使ってもらえるようになるか。そのために、国としてもそういう技術開発のお助けをしているので、役立つようなお助けができたかどうかということで、A、B、C、Dといった評価をしているということです。

実際に農林水産省が加工分野の技術開発でやっていることといいますと、資料にも事業名が出てきますけれども、こういう分野での技術開発について手を挙げなさいというのを出すわけです。15年度でいいますと百何件手が挙がってくるわけですが、事前に1回、そこで評価をします。これはうまく役に立つかもしれない、だめかもしれない、それを絞り込んで、結局31件絞り込みをしました。その結果、31件の技術開発が15年度で行われたわけですが、それが本当に役に立つようなものとしてできたのかどうかということを、まだ結果は出ていませんけれども、6月ぐらいまでに外部評価をして、A、B、C、Dのランクづけをします。そして、うまくいったものがいっぱい出てきていれば役に立ってる、そうするときっと食品産業でも役に立って力がついていくだろうねということをやっている。質問の趣旨に合っていたかどうかわかりませんけれども、そういう流れになっているわけです。

お米の方は、この需給政策をどうみるかということにも絡んでくるのだと思うのですが、一応このペーパーはお米の国民に対する安定供給というところに力点を置いてつくられています。その関係で、例えば先ほど国産米だけでいいのではないかという話がありましたけれども、供給という意味ではMA米も入っています。加工用途ということを考えると、MA米は主食用としては10万トンぐらいしか行っていませんが、加工用途により多く行っているということもあるので、総体として国産主食用というところ以外も含めて全供給量で計算をし、なおかつそういう評価の仕方をしているということでございます。

需給政策をどの範囲でみるかという見方の問題かもしれませんし、もともとこの分野を政策評価の対象にしようとしたときに、確かに森本委員おっしゃるとおり、おてんとうさんに左右される部分が非常に大きいので、どこまでうまく評価できるかというところは私どももいつも思っているところです。ただ、これはいろいろなお金も使ってやっている分野で、いろいろな意味で重要な分野でございますので、この分野を抜きにするわけにもいかないなということで、1つの指標として総供給量というところでとらえさせていただいているということでございます。

(今村座長)

では奥原さん。

(奥原消費・安全局総務課長)

稲わらの話ですけれども、消費・安全局の予算ではありませんので詳しく承知をしておりませんから、ちょっと調べさせていただいて、その上でここに計上するかどうか検討させていただきたいと思います。

それから、供給熱量と摂取熱量の話ですけれども、ここはデータのとり方からきちんとご説明をしないと意味のあるご説明にならないので、ちょっと整理をさせていただいて、また次回以降お出ししたいと思います。

(今村座長)

佐南谷さん。

(佐南谷生産政策室長)

米の生産コストの7%というつくり方ですけれども、資料の3-3-1の下の方に基本的な考え方をご説明しております。基本的には基本計画に沿った形の生産を展開するという意味で、またいわゆる経営展望の中で生産コストについては、さまざまな生産のタイプがあるのですけれども、基本的にはこの中で6から8割の生産費の水準を想定しているということが1つでございます。

2点目としては、構造展望の中でこういった人たちが水田作の農地利用の6割を占めるというようなことを見込んでおりまして、そうした生産構造が実現することによって平成22年度の米の生産コストが大体2割削減するというようなことが基本計画にございますので、これをベースに考えまして、[ 4 ]にございますように、この2割削減というのをこの10年間でどういった形で達成するか、一直線でやるのか、あるいはしり上がりかと。実はしり上がりで考えているわけなのですけれども、しり上がりで考えた理由は、生産コストの削減に資する施策ということで、基盤整備なり技術普及なり産業体系の定着と。これには一定の時間がかかるだろうということで、前半の5年間ではこの2割の削減目標の3分の1を達成するというような考え方に立ちまして7%というふうに置いております。

(今村座長)

それでは今井課長。

(今井経営政策課長)

認定農業者の数の問題ですけれども、森本委員がいわれたように2つあって、事業採択の方の問題と認定農業者の運用の問題があるのだと思います。事業採択の方の問題はそちらの方の問題としてきちっとしなければいけないと思いますけれども、運用の方の問題としても、事業の採択をしたいと思うと認定農業者の数がどんどんふえていってしまうというような運用をしていたのでは制度の信頼感も揺るぎかねませんので、昨年6月に出しました「運用改善のガイドライン」という中では、認定する際には、だれもがこの人は認定農業者に認定されるのにふさわしいなと思うような人が認定されるように、審査会的な認定の体制づくりをして透明性の確保をしつつ認定のばらつきが余り出ないようにしております。今そういった体制づくりをしているところでもございますので、そういう方向で制度の運用改善をしようと思っているということをご紹介させていただきたいと思います。

以上です。

(皆川企画評価課長)

今の今井課長の答えで大体尽きていると思いますけれども、森本さんおっしゃるように事業採択要件みたいな部分に認定農家の今の状況がどう反映されているかということも含めて、全体そういった新しい基本計画の中で認定農家の位置づけをどうするか、担い手としてどういう人を位置づけていくのか、またそれを支援するためにどういう施策をするのかという中で、今要件がどのようになっているのかというのも横並びでもう一回チェックしてみたいと思います。

(今村座長)

それでは大山さん。

(大山委員)

私もいろいろな先生方の意見を聞かせていただいて、ああ、やっぱり同じようなことを考えるんだなと思っていました。それは特にどこで感じるかというと、私はこの前もたしか申し上げたと思うのですが、目標のつくり方がかなり難しい、そこでこれからもっともっと工夫をしていただきたいというのが私の全般的な意見です。それにつきまして3つばかり簡単にコメントさせていただきます。

一番最初の米の需給のところです。先ほど大木さん、森本さんがおっしゃったことと関連するのですが、今の達成率119 %というのはやはり意味が通じないのです。これの出し方をみますと、潜在目標生産量と供給量、MA米の実績値との差、その他の供給量の値、等に基づいています。我々はそれぞれのところに関心があるわけです。つまり潜在目標値はともかくとして、天候の影響等によって不確定性のある部分というのが供給量、生産量なわけです。ところが、2番目のMA米実績値というのはかなり政策的なところで決定され、コントロールできる部分なわけですね。3番目の備蓄に絡むようなところも政策に絡めるようなところです。ですから、これらの3つを一緒くたにしてしまうと119 %というふうに出て、評価ができませんと申し上げたわけです。

だから、このスタイルでやっていく以上はどういう形にしてもA、B、Cの評価ができないのではないかということで、何がいろいろ問題になるかというのを考えたときに、先ほどどなたかもおっしゃったのですけれども、問題になるのは国内分の供給量でトータルでどの程度の幅をもたせて農水省側としての目標にするか。今度は備蓄に関してどのくらいが適正だと考えるのか。供給量の中でも計画流通米と計画外のところがありますが、計画の部分が減少して計画外が上昇している、あれはそのままほうっておくのか、あるいはもうちょっと何かの基準で目標をつくりたいのか。先ほど大木さんもいわれたのですけれども、必ずしも点の目標ではなくて幅でいいのですが、農水省側として何か出した方がいいのではないか。今のスタイルで全体の119 %を出す出し方をもうちょっと工夫することによって何か目標がつくれるのではないかなというのが一番最初のところです。

2番目は、これも大木さんおっしゃった2-3の「食生活のあり方を見つめ直す幅広い活動の展開」のところなのですけれども、食料品目別にお米、大豆、食肉、脂質の何とかと目標をつくっておられます。これ自体、栄養バランスをよくしましょう、脂質を減らしましょう、それはわかるのですけれども、一方で食料自給率というのをかなり強調しておられるわけですね。ですから、それとのつながりをつくっていただきたい、それで目標をつくっていただきたい。つまりこの品目をこうするということが食料自給率の点からもこういう貢献があるんです、あるいはここはマイナスになるんだけれども、食生活の改善というところからするといいんです、そういうのがわかるような形といいますか、そういうつながりを出していただければ、目標としてそれが何%ぐらい達成できたのか、どの程度重要なのかというのが我々にとってもわかりやすいのです。

たまたま品目をみますと食料自給率の計算の品目と同じ品目で、ちょうど全部ぴったり合った形で出ているわけです。ですから、やりやすいと思うのです。ですから、そういうことを考えて、ここを改善するのが自給率にこれぐらいインパクトがあるんですというような情報を提供していただければ、我々としてもじゃ協力しようとか、何かそういうのが出てくるのではないかと思います。ただ何をふやしましょう、何を減らしましょう、何%にしましょうというのよりも、むしろそういうところを強調していただきたいというのが2番目のところです。

最後の3番目は、3-6の「畜産物の生産対策」をみせていただいたのですけれども、これの目標値の設定のところはもうちょっと工夫していただきたいというのが正直なところです。つまりあれをみますと、改善量がどのくらいかということと趨勢値の差に対して実際に改善量マイナス趨勢値としますと、趨勢値というのが非常に恣意的な感じがするのです。そうではないのかもしれないのですけれども、少なくとも我々がみている範囲では。

これは数値的に恐らくかなり安定しないというか、27%とかマイナス何%と非常にばらつきのある不安定な解釈のしようがないような数値が出てきています。どうして不安定になるかというと、要するに改善目標量から趨勢量の差を引いた形でそれに対して何%かというやり方がむしろ問題で、こういう形ですと改善量と趨勢量が近い場合には非常に不安定になってしまう傾向が出てくるのではないかと思うのです。趨勢値というのがわけがわからないといいますか、一番わかりやすいのはどれくらい改善したか、つまり基準年を決めて、10年先ぐらいの目標年を決めて、それに対する改善量に対して実績がどのくらい貢献したか、今の時点では10年の目標期間に対して5年ぐらいたっているからこのくらいの達成率だというふうに解釈することができる。ですから、そのようにシンプルな形にすればもうちょっとわかりやすくなるのではないかなというのが私の意見です。

それに関してですけれども、ここでは生乳とか牛の関係、肉の関係、飼料の関係と大きく3グループぐらいにして目標がそれぞれにあったのですが、この中には実は自給率との関係がありますというコメントがどこかに書いてあるのです。所見の中にちらっとみつかったのですけれども、それがどのように食料自給率と関係をしていて、ここで目標を達成することがそれにどのくらい貢献するかというのはちゃんと明らかにしていただいた方がいいのではないかと思います。

肉に関しても牛と鶏と豚、これはいいのですけれども、それぞれに単独で目標と実績値が出ています。こういうのは我々は消費傾向というか、過去のデータがあるわけですね。ですから、そういうのを踏まえた上で全体として肉の消費傾向の中で牛、豚、鶏というのをどのような形の目標をつくるかというあたりをつくって――先ほど説明のときは3つグループになっているわけですね。ですから、これを単発でやるのではなくて全体としてつないだ形で日本人の肉の消費量に関しては牛と鶏と豚に関してどのように目標をつくり、あるいはそれが自給率にこうなる、食生活の改善にこうなるというような話をつないでいただければ、と思います。それから、1頭当たりの労働時間とか何かの話もありましたけれども、あそこももう少しいろいろ工夫をすれば、私はかなりわかりやすいあれができるのではないかなと。

余り時間をとってはなんですから、以上で終わります。

(今村座長)

田中さん。

(田中委員)

皆さんのおっしゃることはもっともだと思いながら聞いていました。特に今大山さんがおっしゃった話というのはこの会がスタートしたときから議論の中心で、各局とも心を砕いてこられたことだと思います。私は4年目になると思いますが、初めごろと今とをみますと、各局の説明はうんと進んできたと思います。非常に敵対的な――といったら悪いのですけれども、感じを受けていたことから本当にどうやったら自分たちの仕事を評価できるのかということにいっている、不十分ながらもそういう感じを受けるようになりました。特に大山さんがおっしゃっていた自給率とのつながりというのは基本でして、だからこそ政策ツリーを考えた。それぞれの予算がどう本来最大の目的としているところにつながっていくのか、寄与しているのか、これは非常に難しいです。それぞれの政策でいろいろな事業があります。今度はまたそれぞれの個別の事業の事業評価があります。それぞれの個別の事業がそれぞれどう政策に反映しているのかということに心を砕いていると思われますが、それは大山先生がおっしゃるとおりなので、なお工夫をしてもらいたいと思っております。これは感想であります。

米の需給の問題でありますけれども、森本さんがおっしゃることはもっともな話で、これは評価するのかねということがありますが、私は基本的に評価すべきであると。それは予算を使っているからということではなくて、今度も米については政策を大きく転換されました。天候に左右されることは当然あります。ありますけれども、政策が生きているか生きていないのかという評価にならないといかんと思うのです。それが政策評価だろうと思います、もちろん天候に支配されるけれども。そういう意味からいえば、その方法は考えなくてはいけないけれども、評価すべきだと思っています。

それから、認定農家の話ですが、認定農家を育てていくことは非常に重要だと思います。これに選ばれていないからあれですけれども、私がもう1つ聞きたいのは農業生産法人なんかにどのくらい集中してきておるのか。全体の農地の集積が認定農家でどのくらいで、ゴーイングコンサーンにどう進んでいるのか。私はできれば認定農家より生産法人にどんどん集積していった方が健全ではないかと思っているのですが、その片一方のことが書いてないのでそこら辺はいかがなものかなという感じをもっております。教えてもらえればありがたい。きょうの問題ではありませんけれども、裏の問題として当然ある。

それから、認定農家は森本さんの専売特許ですけれども、私も1ついわせてもらうと、担い手というのは一体何なのかということですね。その人に事業をいろいろ集中するという政策上のそれはあると思うのですが、担い手とは一体何なのかなと常々お話を伺いながら……。手段として農業を維持し、振興するというのだけれども、担い手自体をどのように農水省はとらえておられるのかというのがどうもよくわからないので、できればお聞きしたいということであります。

(今村座長)

ありがとうございました。秋岡さんも多分関連すると思いますから。

(秋岡委員)

2つほど。

1つは、1-2-3の海外伝染病のところなのですけれども、私は今回の鳥インフルエンザが起こってからの対応はすごくよかったのではないかなと個人的にはすごく評価をしているのです。ここのところで今回は達成ランクはバーにするとなっているのですけれども、この問題をどう考えてどう評価していくのかというのは、そもそも農水省の政策とは何なのかというのを考える上ですごく大事なケースだと思うのです。

というのは、先ほどから米の生産量の話で日が照ったとか照らないとかありますけれども、政策としてできることとできないことがありますよね。できないことはできないので、例えば海岸伝染病も水際でとめるといって、それがうまくいっているうちはいいのですけれども、今みたいに人も物もどんどん自由に行き来するし、ましてや鳥は勝手に飛んでくる、水際ではとめられないとなったときに、入ってしまった後に例えばどこでどういう政策をするべきであって、それがなされたのか。水際でとめてしまうともうそこでおしまいだと思うのですけれども、これからは多分入ってくることあり得べしという方にかなりウエートをかけていかないといけないと思うのです。

例えば今回のケースで入ってしまった後にこういうこと、こういうこと、こういうことがあって、政策としてできることはこれとこれとこれ、例えば通報しなかったなんていうのは農水省の政策以前の問題で、もしかすると文部省の教育とかそっちに行くべきことかもしれなくて、起こった事柄を要因別に整理していって、政策としてどうだったんだというのを別にチェックしていって、この評価書に入れるか入れないかは別にして政策として何ができてどうだったのかというのをみていくことはすごく大事なことなのではないかなと思うのです。

それをみていった最後のところにぜひ入れていただきたいのが、多分侵入防止のところの最後にあると思うのですが、国民に対してこれは安全であるとかこうしてほしいということをどれだけきちんと伝えられたのかということも本当はこの政策の中にあるべきことであって、例えばもしアメリカとかだったらああいう会見をするときにはちゃんとコーディネーターの人がついてやると思うのです。例えば同じことをしゃべってもうさん臭そうに聞こえる人と、ああこの人がいうならもっともだというしゃべり方とか人の雰囲気がありますよね。でも、本来そこまで含めて国民にこれは大丈夫ですとかと伝えるのが多分農水省の仕事だということを考えれば、そこまでやって評価してみるということもすごく大事なことなのではないのかなと思います。

もう1つは質問なのですけれども、6-1-2の下の(3)にアンケートのところがあるのですが、これは認定農業者の人に対してとっているアンケートですよね。アンケートに答えている人は認定農業者の人だけなのですか。

(今井経営政策課長)

認定農業者の人と認定農業者に対していろいろ経営改善の支援をする支援センター、農業委員会だとかそういう機関の人。別々ですけれども、両方に。

(秋岡委員)

ああ、そうですか。でも、要は認定農業者とその周りにいる人々ということでよね。そうすると、「まあまあ役に立つ」と「非常に役に立つ」を足すと53%ですよね。不特定多数にアンケートをとって半分ぐらいの人が「よかった」といったのだと、まあよかったということだと思えるのですけれども、すごくターゲットを絞っている対象に対して、しかもよかれと思ってやっていることについて反応を聞いて、約半分の人が役に立たないといっているのはなぜなんだろうというのがすごく不思議なのですが、どうしてなのでしょう。

(今井経営政策課長)

これは前々からいわれていることなのですけれども、認定農業者に対するメリット措置が十分用意されていないという問題がありまして、今までの農政がすべての農家を平等に扱うようなことをしてきたものですから、認定農業者になったからといって、認定農業者だけにしか講じられない施策が少ないと、なってもならなかったときと余り変わらないんじゃないのかというような意向がまだまだ根強いんですということのあらわれなのではないかと我々としては受けとめて、そういうことがあらわされているアンケート結果だと理解していただければありがたいなと。

(秋岡委員)

そうすると「非常に役に立つ」という人が9%もいるということが逆に不思議なのですけれども。

(今井経営政策課長)

それはその下の[ 2 ]のところに書いてあるのとセットでみていただいて、機会があったらこの辺の説明も一度させていただきたいのですけれども、認定農業者に対するメリット措置として大きなものとして、33%と書いてあります「スーパーLなどの認定農業者向け資金」があるわけです。非常に低利な資金を貸すのがありまして、この資金の融通を受けた人にとってはものすごくよかったと思ってくれるわけですけれども、認定農業者17万人だとかそういう人がすべて毎年融資を受けるわけではないものですから、認定農業者になっても融資を受けない人からみれば、そんなにお金も借りなかったからメリットがなかったかなというのが一般的な実感だということだと思います。

(今村座長)

では一応よろしいですか。

(秋岡委員)

はい。

(今村座長)

それでは、あと3人の方々から次々質問出たものを、整理しませんけれども、記憶にあるでしょうから、それぞれ……。

私もいっぱい質問があるのですが、それは我慢しまして1つだけ。3-6、畜産の話。これは目標値を決めたのはいいのですが、例えば生産性を労働時間なんかでいろいろやって、その達成度がどうかというようなことでやるわけですが、片方でふん尿処理の問題だとか、生産性を上げればふん尿処理がうまくいかないとか、耕畜連携だとか建前上はいうわけですが、いろいろ問題があるわけですよね。生産対策だったらその裏面の問題、片方で飼料作物、ぐっと減っていますよね。当然のことながら輸入の粗飼料を買ってきたりした方がはるかに生産性は上がりますよね。その辺の日の当たる面と片方の影の面、両方あわせて考えなくてはならん。畜産というのはその辺が非常に大事なのではないかというのをちょっと一面的じゃないかと思ったのです。

そのほかありますが、そこだけ追加して、では中村課長から順次。

(中村食料企画課長)

米の関係の目標ですけれども、平成16年度から新しい施策に入りますので、そこで目標設定をこうした施策もにらみながらどうしていくかということだと思います。大山委員を初めご指摘のありました点を頭に置きつつ、今のままの目標設定だとどうも合格点をいただけないみたいですから、16年度の目標設定はよく考えてみたいと思います。

その際、森本委員のときにもご質問がありましたが、備蓄の水準は今のところ政府としては100万トンという水準を1つのポイントとして設定しています。そのポイントを目指して上下に動いていく。今は100万トン水準から落ちている状況にあります。70万トンぐらいになっています。これをまた政府米といいますか、買い付けを行って今度はまた戻していくという作業。これを一遍にやると生産が振れてくるということになりますので、できるだけ早い方がいいのですけれども、何年かかけて 100万トン水準を目指していきます。その間に豊凶があって少し揺れるということがありますけれども、そういうことを施策としてはやっていくということになります。

もう1点だけ、新しい施策になりましたので、計画外、計画内という区分、自主流通米という概念がなくなりました。こうしたことも踏まえつつ目標値を考えてまいりたいと思っております。

(今村座長)

それでは奥原総務課長。

(奥原消費・安全局総務課長)

まず家畜伝染病の関係でございますけれども、インフルエンザの関係では農水省もやることをやったんじゃないかというありがたいお言葉をいただきました。我々もそれなりにやってきたという自負はあります。昨年の9月に発生したときの防疫マニュアル、技術的なマニュアルをつくっておりますし、去年の12月に韓国で猛威を振るったときも警戒を呼びかける通達もその時点で出しております。出しておりますが、京都も山口、大分のように処理がされた場合にはうまくいったということになったのだと思いますけれども、京都の事例は余りにもインパクトが大き過ぎたという思いが我々はあるのです。通報がなかった。これは文部科学省の教育の問題だというのもありますが、我々としてもやるべきことはあったわけです。

その後、今やっているのは何かといいますと、1,000羽以上飼っている大きい養鶏業者の方に毎週1回、県庁の方に自分のところで鶏が異常に死んだことがあったかどうか報告をしていただく。それを県庁がまとめた形で農水省の方に出していただいて、それを毎週プレス発表するというようなこともやっております。こういうことをもっと早くからやっていれば京都の事例もこんな大きい話にならなかったのではないかといったような思いもございますし、京都のケースを踏まえて我々はさらに勉強しなければいけないことがいろいろあるのではないかと思っております。

例えば京都のケースも25万羽飼っている大きいところですが、もっと大きいところで起きたらどうなるのか、都市部周辺で起きたときにどうするのか、そういう話もよく考えておかなければいけません。いつまでも自衛隊の力を使って処理をするということでもないと思いますし、現在カナダの方では1,900万羽の処理が進んでおりまして、そういった外国での処理の仕方もいろいろ勉強して、さらにこれについては次に備えていくということも必要だと思っております。

それから、食品の安全行政の観点は、この昨年7月に発足をしたばかりということもありますし、本当にどこまで定着をし、確立をしてきたのかという思いが我々もあるのです。局としては発想を変えて安全・安心を第一に考えて仕事をするつもりでおりますが、これが省全体の話になっているかというと、必ずしもそうでない面もある。むしろ安全・安心で1つの局をつくったことによって、ほかのところが産業振興の方にむしろ発想として純化してしまうといったような気分も我々は感じておりまして、省全体に安全・安心を本当に仕事の根っこに据えてやっていくという体制をつくるという意味におきまして、現時点で食品の安全に関する話、特に大きいテーマについて我々の方からこれはAでしたというふうに判定をするような状況にはなかなかならないのではないかなと感じております。

もう1つ、食生活との関係で自給率との絡みで目標の設定の仕方を見直すべきだという話がございまして、もっともだと思います。基本計画の議論も進んでおりますので、それとの兼ね合いも含めてよく検討させていただきたいと思います。

ただ、自給率の話を考えるときには、品目別の食生活の話だけではないテーマがあるのではないか。今回アメリカでBSEが発生して輸入をとめましたし、インフルエンザの関係でも中国、タイからとめているということがございます。このときに一般のスーパー等で売られている食品の方について消費者の方から輸入を再開してくれないと困るという話は聞こえてこないわけですが、外食産業の方からは早く輸入を再開してほしいという声が聞こえてくる。これの意味するところは一体何なのかと考えてみますと、自給率を考えるときに外食における原料農産物の話は避けて通れない話があるのではなかろうかと思います。そのように考えますと、品目別にどうするかということだけではなくて、食生活のスタイルそのものを含めて目標値の設定の仕方をよく考えなければいけないところがあるのではないかと思いますので、これはいろいろな角度から検討させていただきたいと思っております。

(今村座長)

それでは佐南谷室長。

(佐南谷生産政策室長)

大山委員から目標値のとり方につきまして、趨勢値をベースに我々の政策を評価するのはいかがなものか、特に趨勢値の出し方に何らかの形で作為なり恣意が働いていればなおさらわかりにくいのではないかとご意見をちょうだいしました。その点については我々も自覚しておりまして、それぞれの政策に対する最も適切な目標のつくり方を考えなければいけないのではないだろうかと、これも一般論なのですけれども思っておりまして、特定の基準年をベースに、まさに絶対値でやったらいいという場合ももちろんあると思いますし、趨勢値をベースに考えざるを得ないような場合もあろうかと思います。私もこの場でそれぞれにつきましてご説明するような材料もないのですけれども、きょう承りましたご意見を踏まえてこれから考えてまいりたいと思っております。

それから、確かに今回の畜産物につきましては、従来非常に細かく分かれていました政策分野を思い切って1つにまとめたというような面がありまして、畜産物とくくっておりますけれども、中には牛乳・乳製品、食肉生産、飼料生産があり、こういった評価をしてみましてもばらつきがあって、全体としてなかなかメッセージがはっきりわからないというようなこともあろうかと思いますので、そういった点も今回ある意味で試みとして大きくくくったということではございますが、またこれから考えてまいりたいと思っております。

それから、座長からお話のありましたふん尿とか耕畜連携、こういった面についてもあわせて考えるべきなのではないかという点につきましてもそのとおりだと思っております。ただ、家畜のふん尿関係等につきましては、きょうはご説明はいたしませんでしたけれども、畜産物の生産対策の分野とは別に農畜産業の環境保全対策というような政策分野がございまして、そういった中でカバーしていることを付言させていただきたいと思います。

(今村座長)

ありがとうございました。今井さん、まだありますか。

(今井経営政策課長)

田中委員から農業生産法人に対する農地の利用集積の話がございました。認定農業者として認定されている農業生産法人もかなりの率ございますし、農業生産法人の数自体がまだまだ少ないということもありまして、区分して分析はしていないのですけれども、今どんな動きになっているか分析をしまして報告をしていきたいと思います。

もう一点、担い手のとらえ方という話がありまして、先ほど皆川課長からもありましたけれども、経営構造政策からみた担い手と地域社会の担い手というのはおのずととらえ方が違うと思うのです。他産業並みの労働時間で他産業並みの生涯所得が得られる効率的かつ安定的な農業経営で日本の農業生産の相当部分が担われるようにしていきたいというのが新しい基本法の方向ですので、究極的には効率的かつ安定的な農業経営が担い手なのだろうと。政策的に支援していく対象としては効率的かつ安定的な農業経営を目指して経営改善に努力する人、制度的にはそれが認定農業者ということになりますので、一応はそういう整理はしているのですけれども、先ほど皆川課長からありましたように、基本計画の見直しの議論の中でも、今食料・農業・農村政策審議会の企画部会の中でもいろいろ議論がされておりますので、そういった議論も踏まえて今一度考え方の整理はしなければいけないと考えているところでございます。

以上です。

(田中委員)

単に米だけではなくて主要な農産物について認定農家にどれぐらい経年的に集積していくかというのが1つの大きな観点になりますね。

(今井経営政策課長)

はい。

(今村座長)

それでは、まだあるかと思いますし皆川企画評価課長もいいたいことがあるのでしょうけれども、いいですか。時間の関係でこの辺で前半部分を終わりまして、5分かそのあたり休憩をとります。

実は皆さんにご連絡が行っていると思いますが、文書課長から行政効率化の問題について後でということになっていますが、この調子でいくと4時半にとても終わりそうもない、どうしても5時ぐらいがめどなので、その後どのくらいかかるかわかりませんが、時間の方、よろしくお願いしたいと思います。

では、ちょっと休憩いたします。

〔休憩〕

(今村座長)

それでは、時間が押せ押せだものですから、後半部分に入りたいと思います。

それでは、後半部分に入りまして、農村振興局、林野庁、水産庁、環境政策課からそれぞれ主要政策分野についての評価結果について簡潔にお願いいたします。農村振興局は佐藤農村政策課長、林野庁は岡田企画課長、水産庁は須藤企画課長、大臣官房の菊地環境政策課長、4人の方々からご説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

(佐藤農村政策課長)

農村政策課長の佐藤でございます。農村振興局の主要政策分野としては2つございまして、{ 3 }-5-(2)の「地域の特性に応じた農業生産基盤の整備・保全」、{ 4 }-9-(1)の「都市と農村の交流」、この2つについて説明いたします。

まず5-2-1というページですが、「地域の特性に応じた農業生産基盤の整備・保全」についてです。まず、この分野見直しの経緯について簡単に説明いたします。一昨年閣議決定されました政府の「骨太方針2002」を踏まえまして、公共事業の長期計画についての計画策定の重点が従来は事業量であったわけですが、これが計画によって達成される成果目標に転換されるということになったわけでありまして、これに伴いまして公共事業長期計画に係る政策分野につきましては、計画目標に照らして評価するというような形で見直しが行われたわけでございます。したがいまして、この政策分野につきましても、昨年の10月に閣議決定された新たな土地改良長期計画に定められた成果目標によって評価することとしたわけでございます。

まず1の「目標値」でございますが、新たな土地改良長期計画の成果目標をそのまま用いて評価することとしておりまして、5つの成果目標を具体的に設定しております。[ 1 ]は基盤整備完了地区におきまし、て意欲と能力のある経営体、いわゆる担い手でありますけれども、こういったところに利用集積された農地の面積割合、これが事業の実施前に比べて20ポイント以上増加しているということでございます。

[ 2 ]が、基盤整備によって汎用化された水田面積に対しまして実際に作付された面積の割合、これを耕地利用率という形で 105%以上に向上させるということでございます。

[ 3 ]ですけれども、安定的な用水供給機能と排水条件を基幹水路4万 5千キロメートルにおいて確保するために、建設後の経過年数が長く機能低下のおそれのある基幹水路の機能をきちんと確保するということを目標としております。この括弧内のアンダーラインがついている部分は事前ペーパーにはなかった部分でございますが、内容を明確化するために追加しております。

[ 4 ]は、災害によって被害を受けるおそれのある農用地面積、これを14年度の100万ヘクタールから19年度までに76万ヘクタールに減少させるということでして、裏返しますと24万ヘクタールにつきまして被害を防止するということでございます。

[ 5 ]ですが、田園自然環境創造の取り組み、これを19年度までに新たに1,200地域において着手するということを設定しております。

15年度の目標値でございますが、[ 1 ]につきましては、担い手に利用集積されました農地面積の割合の増加分として20ポイントと設定しております。

[ 2 ]は区画整理、暗渠排水等の整備後の耕地利用率として105 %。

[ 3 ]は、基幹水路4万5千キロメートルのうち機能低下のおそれのある建設後の経過年数が長い水路ということで、耐用年数を経過した水路の延長ということで9,800キロメートルを目標値としております。

[ 4 ]は、湛水や地すべり等により被害のおそれのある農用地面積、これを15年度には95万ヘクタールに減少させるということでございます。

次のページ、[ 5 ]でありますけれども、田園環境整備マスタープランに位置づけられました環境創造地域におきまして、15年度には田園自然環境の創造に新たに240地域で着手するといった目標をそれぞれ設定したわけです。

2の「評価結果」ですけれども、先ほど申し上げました新たな土地改良長期計画に即した実績評価としましては今回が初めての評価ということになるわけでして、15年度の実績値については現在集計中でございます。したがいまして、次回以降の政策評価会に実績と所見等についてはお諮りしたいと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。

(2)の「必要性評価」ですが、これは土地改良長期計画に基づく考え方をそのまま示しておりますので、詳細は省略いたします。

以下は政策評価シートになりますので、説明は省かせていただきます。

2つ目の「都市と農村の交流」でございますが、ページは9-1-1です。

まず1の「目標値」ですけれども、いずれも16年度を目標年度としております。

まず[ 1 ]のグリーン・ツーリズム関係ですが、農村をグリーン・ツーリズム関係で訪れる人口を1,200万人から1,400万人という設定をしています。

[ 2 ]は「市民農園の整備促進」でありますけれども、整備区画数を18万区画と設定しております。

[ 3 ]は「都市及びその周辺地域における農業の振興」ということで、三大都市圏の農業産出額の全国に占める割合ということで6%を維持するというものです。

それから、15年度の目標値でございますが、[ 1 ]の「グリーン・ツーリズム人口」につきましては農家民宿の宿泊者数を指標として、農家民宿の年間開業数の増加、稼働率の向上によりまして毎年80万人から100万人程度増加していくということを見込んでおります。その結果、16年度には1,200万人から1,400万人という幅をもたせた数字を設定しまして、11年度から16年度まで各年均等に増加すると見込み、15年度につきましては 1,120万人から 1,300万人というような設定をしております。

[ 2 ]の「市民農園の整備促進」ですけれども、これにつきましてはこれまでの年間の増加数の平均値、これによる増加が今後も継続するというような形で見込みまして、15年度は16万 8,379区画という設定をしています。なお、事前にお送りした資料では若干数字が違っておりましたので、アンダーラインのついた部分を修正してございます。

次のページですが、[ 3 ]の「都市及びその周辺の地域における農業の振興」についてですけれども、三大都市圏の農業産出額の全国に占める割合を6%として毎年維持するということでして、15年度も同様の水準を維持するものとして設定しています。ただ、15年度につきましては実績値がまだ出ていないということでして、三大都市圏の農業粗収益319 万円、これは平成9年から13年の平均値ですが、これを代替指標として用いることとしております。

2の「評価結果」でございますが、[ 1 ]のグリーン・ツーリズム人口につきましては、15年度実績は900万人から1,000万人ということでして、達成状況28%、達成ランクCということで達成状況は十分でないという所見でございます。その要因ですが、景気低迷により観光目的の宿泊者数全体が減少しております。また、受け入れ側となる農村地域の情報発信が十分でないというようなことなどがその要因としてあるわけです。

それから、[ 2 ]の市民農園区画数ですが、前年比 4,975区画増の15万 5,530区画にとどまっておりまして、達成状況77%、達成ランクBという位置づけです。これにつきましては、市町村あるいは農協等による開設数の伸びが鈍化していることが主な要因ではないかと考えております。

[ 3 ]の代替指標であります三大都市圏における農業粗収益は304万円ということでして、達成状況95%、達成ランクAということです。したがいまして、この点につきましては目標は達成されたと見込まれるわけです。

次のページ、(2)の「必要性評価」でありますけれども、3つの事項とも主に都市住民のニーズにこたえるという観点から今後とも政策推進の必要性は高いと考えられるわけです。

3の「改善の方向」です。まず[ 1 ]の「グリーン・ツーリズム人口」ですけれども、これにつきましては「新グリーン・ツーリズム総合推進対策」による効果的な情報発信、あるいは受け皿となります「美しい農山漁村づくり」対策、これらの一層の推進に努めていくとともに構造改革特区による規制緩和を活用してグリーン・ツーリズムの推進に積極的に取り組んでいくことが必要だということです。

次のページの「市民農園の整備促進」でありますけれども、これにつきましては構造改革特区の特例により開設主体が拡大できるということですので、こういった措置を活用しながら希望者のニーズに合った整備推進に努めていくことが必要だということです。

[ 3 ]の「都市及びその周辺の地域における農業の振興」でありますけれども、これにつきましては、都市住民の参画も得ました農業振興ビジョンの策定、ボランティアの参加のための仕組みづくりへの支援、直売所の設置を進めていくということが必要だと考えております。

以下は政策評価シートの関係なので省かせていただきます。なお、9-1-11ページの政策手段シートの一番下にあります「美しいふるさと・国づくり推進事業」を追加、修正しています。

以上です。

(今村座長)

ありがとうございました。

では、続きまして林野庁の岡田企画課長から。

(岡田林野庁企画課長)

企画課長でございます。よろしくお願いします。

次に6-6の「効率的かつ安定的な林業経営の育成」の政策分野につきましてご説明いたします。この政策分野は目標は1つ、サブ指標を2つ掲げてございます。目標の「効率的かつ安定的な林業経営を担い得る者」につきましては、これらの者が我が国の素材生産量、造林・保育面積の6ないし7割を担えるように森林・林業基本計画の木材の供給目標、これは2,500万m3で設定しておりますけれども、これを踏まえまして設定をしております。

しかし、目標値に関しますデータの把握は5年ごとに行われるということでございますので、代替目標といたしましては林業経営改善計画、この新規認定者数を平成13年から15年度までの5カ年で150 とすることとしまして、引き続き評価を行ったところでございます。

実績値は6-6-1のところにございます表のとおりでございますけれども、施業転換資金等の農林漁業金融公庫資金の借り入れ、あるいは課税の特例等の受け入れを視野に入れまして経営基盤の強化を図る林業経営体が増え、単年度及び累計とも引き続き 100%を超える達成率になる見込みでございます。今後これらの新規認定者が真の担い手になるように経営改善の成果についての検証が必要であると考えております。

さらにまた、ページをめくっていただきましたところに記述してございますけれども、森林整備の中心的な担い手である森林組合が森林組合改革プランを着実に実施し、体制強化を図るということになっておるわけでございまして、ここらを早急に支援していく必要があるということでございます。

サブ指標の新規就業者数、林業労働災害件数につきましては、6月までに実績を把握して評価を行うということにいたしております。

6-6-2の3の「改善の方向」についてでございます。厳しい中でも効率的かつ安定的な林業経営を担い得る者を育成して、これらの林業経営が林業生産の相当の部分を担うという林業構造を確立するために都道府県ごとに林業・木材産業構造改革プログラムを策定してもらっておりますけれども、このプログラムに基づきまして林業経営を担い得る者の育成・確保、林業就業者の確保・育成、労働安全対策の推進を着実に図るということでございます。

また、現在実施されています緑の雇用対策を始め、林業就業者への支援に対する取り組み成果を検証しつつ、引き続きこれらの取り組みを推進する必要があると考えておるわけであります。

以下は政策評価シートでございます。説明は省かせていただきます。

次に11-3の「森林の整備」の政策分野につきましてご説明いたします。この政策分野は、目標は4つ、サブ指標は3つ掲げてございます。目標としまして民有林の目標が2つ、国有林の目標が2つ、それぞれ複層林などの多様な森林を造成するという目標で、森林・林業基本計画、あるいは全国森林計画などで定める目標等を踏まえて設定しているところであります。

サブ指標が3つございまして、そのうちの2つが健全な森林育成のための間伐の実施でございます。3つ目のサブ指標は、林野庁が実施しております国際協力関係の事業の有効性につきましてアンケート調査を行い、その結果で評価するという方式でございます。

実績値は11-3-1のところに掲げた表のとおりでございますが、民有林の2つの目標につきましては、木材需要量の伸び悩み等を背景として立木価格が一層低下したということから、林業の採算性がさらに悪化しまして伐採面積が低位にとどまったということによりまして、達成率はさらに低下する見込みでございます。

今後とも材価の上昇がなかなか見込めないという中でございますので、民有林につきましては目標値と実績値の乖離がさらに拡大しているということから、さらに森林のもつ多面的な機能の発揮に資する適切な施業の推進が必要だと考えているわけであります。

また、国有林の2つの目標につきましては、「国有林野の管理経営に関する基本計画」等に基づきまして計画的に森林の造成・整備を実施した結果、目標を達成する見込みであります。

それから、サブ指標の間伐についてでございますけれども、民有林、国有林とも健全な森林を育成するため計画的に事業を推進し、目標を達成する見込みということになっております。特に民有林につきましては、平成12年度から緊急間伐5カ年対策を実施しておりまして、毎年度対策前の1.5倍規模の間伐が実施されていること、また地方自治体等の関係者による積極的な間伐推進の取り組みが定着してきたということ、間伐材利用のための多様な取り組みが行われるようになったことなどから一定の成果がみられるようになってきております。しかしながら、森林・林業を取り巻く状況が依然厳しく、適切な間伐が十分に実施されない森林も見受けられますので、引き続き間伐等の森林施業の着実な実施が必要であると考えております。

もう1つのサブ指標であります海外における持続可能な森林経営への寄与度につきましては、アンケート調査結果を5月までにとりまとめるということになっておりますので、その上で評価を行う予定でございます。

「改善の方向」でございます。これにつきましては、1つといたしまして、林業の採算性の悪化等によりまして適正な施業が行われていない森林が増加する中で健全な森林の整備を推進することは、地球温暖化防止のための森林吸収源を確保する上でも極めて重要な課題と考えております。今後、適切な森林の整備を図るために、いわゆる放置林の解消に努める必要があり、さらに森林の機能が継続的に発揮されるよう、引き続き長伐期施業、複層林施業への誘導等も進めていく必要があると考えております。

なお、目標につきましては、今後平成16年度を始期とします「全国森林計画」及び「森林整備保全事業計画」の改訂作業を現在行っておりまして、それを踏まえまして見直しを行うというふうに予定をしておるところでございます。

以下は政策シートでございますので、説明は省略させていただきます。

以上でございます。

(今村座長)

それでは、水産庁の須藤企画課長から。

(須藤水産庁企画課長)

水産庁企画課長の須藤でございます。よろしくお願いいたします。

お手元にございます資料の3-11の「つくり育てる漁業の推進」と10-3の「漁村地域における総合的整備の推進」、ここの政策評価結果につきましてご説明をさせていただきます。

最初に3-11の「つくり育てる漁業の推進」でございます。もしかしたら私の配付資料だけかもしれませんが、乱丁で3-11-1のページの前に3-11-14のページが紛れ込んでございます。これをみると実は逆にわかりやすくて、つくり育てる漁業の推進の目標値の設定の考え方は、つくり育てる漁業の全体のものの中に大きく分けまして2つのそれを支える考え方がございまして、種づくり、場づくりといったものによる資源の増殖と一定の区画内で営む養殖業の発展のためにどうするかというものと2つの大きいカテゴリーで評価がございます。ただ、前者につきましては、種づくりによるものと場づくりによるものが大きく政策として分かれてくるものでございます。それに従いまして目標値、サブ指標をそれぞれつくり上げてきているというのが考え方になっているわけでございます。したがいまして、その目標値は全体としてとらえるということから、関係漁業の生産量を平成18年度に201 万 6,000トンまでもっていく。サブ指標につきましては、先ほどいいました細かいところのそれぞれ一つ一つをとれるようにという工夫から3つございます。

[ 1 ]が持続的養殖生産確保法という養殖の場づくりについて規定しているものでございますが、漁場改善計画を策定した漁協に係る養殖生産量の海面養殖業の総生産量に占める割合を平成18年度に60%。

2番目は、藻場・干潟といった水産動植物生息環境の保全・創造面積、これを水産基盤整備事業によりまして1万 5,600ヘクタールまでもっていこうと。

3番目が赤潮の発生件数ということで、漁場環境の維持保全の機能をとらえる一指標?として活用いたしまして、その被害件数の割合を13%以下に抑制するという考え方でこれをつくってございます。

これについて、現在のところその実績の出ているものにつきましては、サブ指標の[ 1 ]と[ 3 ]でございます。3-11-2の「2 評価結果」のところに出ているわけでございますけれども、15年度の実績が出ているのはサブ指標の方の[ 1 ]と[ 3 ]でございます。[ 1 ]の方が36.0%、[ 3 ]の方が11.9%ということになってございます。それぞれ15年度の中間的な目標、それは18年度までの目標値を各年になだらかに配分してつくり上げているものでございまして、それの数値については政策評価シート等の中に書いてございますが、それと照らし合わせて達成状況、達成ランクを判断いたしましたところ、サブ指標の[ 1 ]につきましては達成ランクB、[ 3 ]については達成ランクAという結果になってございます。

目標値の方の実績は、4月下旬のとりまとめで現在集計中でございます。また、サブ指標の[ 2 ]の関係も5月中旬とりまとめということで、まだできていない状況でございます。

これらの状況を踏まえましての現在のところの所見でございます。サブ指標[ 1 ]の海面養殖の割合につきましては、38%というのが15年の目標でございますが、この目標に対しまして実績36%ということになりまして、おおむね達成されていると考えてございます。ただ、海面養殖の中でも無給餌養殖といわれてございます海草とか貝類といったもの、つまりえさをやらないで養殖をする形態のものでございますが、これについては漁場環境に与える影響が魚類に比べて少ないこともございまして、計画の策定が進んでいないという状況もございますので、適切な支援を行うことにより、より一層計画の進展が見込まれるように進めていきたいと考えてございます。

また、[ 3 ]の赤潮の発生件数を低く抑えようという方の目標でございますが、15年度の目標では13%以下に抑制しようというものについて11.9%でございましたので、目標を達成していると考えてございます。

「必要性評価」でございますけれども、将来にわたりまして国民に対する水産物の供給を確保するために、養殖や放流の推進、養殖漁場の改善、水質の保全等が必要であると考えてございます。

また、「改善の方向」ということでございますけれども、3-11-3でございます。海面養殖業の総生産量の割合について、引き続き漁協の間の調整等を続ける努力を行いまして目標の達成に努めるとともに、漁場の効率的な利用や簡便な環境測定方法の開発等により計画策定の推進に努めるといたしまして、全体の改善方向については他の指標が出そろった段階で行う予定でございます。

政策評価シートにつきましては省略させていただきます。

続いて、「漁村地域における総合的整備の推進」でございまして、10-3でございます。これについては、そこに書いてございます目標値とサブ指標。

「目標値」の方は2つ。漁場集落排水施設による処理人口の比率を40%程度まで平成18年度を目標として上げていく。それから、地域住民等の漁村整備に対する満足度を毎年 100%を目標にするということ。

「サブ指標」として、[ 1 ]交流を目的に施設整備等が行われた地区のうち交流の促進された地区の割合は 100%。

[ 2 ]として、津波・高潮による災害から一定の水準の安全性が確保されていない漁村の面積を1,000ヘクタール削減する。これを平成19年度までに順次実施していく。

これを15年度で各年に分けているわけですが、これの目標のうち現段階でその実績を集計しているものは、残念ながら目標値の[ 1 ]のところでございます。[ 1 ]の漁業集落排水施設による処理人口の比率のみが今のところ数字が出ているものでございまして、それ以外は現在まさに集計中で、4月下旬にその結果を出せるよう鋭意作成をしているところでございます。

したがいまして、目標値の[ 1 ]の結果でございますけれども、15年度の目標は集落排水処理施設による処理人口比率31%程度にするという目標になりますが、これの15年度の実績につきまして、10-3-2の「評価結果」のところに掲げてございます。31%でございます。ちょうど同じ数字でございまして、達成状況としては100%という言い方をしてよろしいのではないか。達成ランクはそういう意味ではAと位置づけることが可能と思っております。

「所見」でございますが、たった1つだけの指標ではございますけれども、[ 1 ]の排水処理施設の処理人口につきましては、現時点での推計値では100%の達成を果たし得たということでございました。その他の目標につきましては、現在とりまとめ中であるということをこの中に書いてございます。

また、10-3-3のページの頭のところにございます「必要性評価」でございますが、地域の水産業の発展と住みやすい漁村にするために、特性に応じた基盤の整備、生活環境の整備や国民の理解と関心を深め、都市と漁村の交流の推進が必要である旨、それが重要であることをうたってございます。

「改善の方向」は、先ほど申しましたとおり、まだ数字集計中であるということがありますので、その集計の主たる作業のアンケート分析結果の提出を待ちまして、記載を全体的に修正するということで全体的な改善の方向をその際に出していこうと考えてございます。

政策評価シートの関係は説明を省略させていただきます。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは官房の菊地環境政策課長お願いします。

(菊地環境政策課長)

環境政策課長の菊地でございます。ご説明申し上げます。

資料ナンバー11-6でございます。地球環境保全対策、いわば政府全体で定めております地球温暖化対策についての農林水産省の取り組みをまとめてございます。総合食料局に始まりまして技術会議あるいは林野庁とさまざまにわたってございますが、この地球温暖化対策の中で具体的な数値目標が示されておりますのがこの2つでございます。

1の「目標値」でございますけれども、1つ目が農地土壌からの二酸化炭素排出抑制対策42万トン、これは二酸化炭素換算でございます。もう1つが森林の吸収源対策といたしまして 4,770万トン、これも二酸化炭素換算でございます。この2つが数値目標が示されております。ご案内のように、地球温暖化対策につきましては、京都議定書に基づきまして我が国は1990年基準から6%の削減、例えばCO2等につきまして6%の削減を行うということを国際約束しております。それが目標年度が2010年でございます。それに向けていろいろな対策が講じられておりますが、この2つの対策の現状についてご説明いたします。

なお、サブ指標といたしまして、森林の関係につきましては算定方法が今後政府間の協議によって定まりますので、サブ指標といたしまして森林の造成面積と保安林の配備目標面積を掲げさせていただいております。

目標値の設定の考え方でございます。[ 1 ]の方は農地土壌から排出される二酸化炭素の対策でございます。ここに書いてございますように、畑地土壌では有機質を多く含む土壌が多い、あるいは高温多湿で有機物の分解速度が速いなどによりまして、二酸化炭素の排出源となっているということでございます。このために緑肥栽培なり堆肥投入によって土壌の炭素が蓄積されるような対策を講じていこうという内容でございます。

今申し上げましたように、具体的には緑肥栽培なり持続性の高い農業生産方式の導入によりまして2002年の6万2,000ヘクタールから2008年までに毎年1.3 万ヘクタールの農地における緑肥栽培などの導入を促進するということでございます。

もう1つ、森林の方でございます。これにつきましては、京都議定書で認められております上限値の限度の吸収量の確保ということでございまして、これが4,770万トン(二酸化炭素換算)でございます。炭素換算でございますと1,310万トンということでございます。

ただ、次のページでございますが、具体的な算定方法は今後の議論でございますので、先ほど申し上げましたように、森林の造成面積と保安林の配備面積をサブ指標としております。

では具体的にどうなっているかでございますけれども、農地土壌のところにつきましては、15年度実績でございますとかなり進んでおりまして、20.5万トンのCO2の削減となってきております。これは達成状況91%というところでございます。

一方、森林の方でございますと、造成面積につきましては15年度は8万1,000ヘクタールの目標に対しまして4万 8,000ヘクタールということで約60%でございます。保安林につきましては、1千万ヘクタール弱に対しまして1千万ヘクタールをちょっと上回るという程度でございまして、101 %でございます。

このように農地土壌からのところにつきましては、おおむね計画どおり進んでおるのが現状でございます。しかしながら、森林の方につきましては、例えば森林造成面積については59%の達成率となっているといったことでございます。背景には、先ほどもご説明がありましたように、立木価格の低迷とか、それに伴う森林所有者の伐採意欲の減退などによってなかなか進んでいないといった状況ではないかと思っております。

「必要性の評価」でございます。ご案内のように地球の環境問題、特に温暖化問題につきましては、この20世紀の間に地球全体の平均気温は0.6 度上昇したといわれております。また、特に1990年代は過去1,000年の間で最も暑い10年であった、あるいは北極の氷の厚さが約40%減少したといわれております。このように地球温暖化問題につきましては、我が国だけではなくて国境を越えて各国協調した形で取り組んでいかなければいけないと思っております。その中で農業、林業、水産業といったものは環境と深いかかわりがございますので、農林水産業のもっている特性を生かした形での環境問題への対応が必要ではないかと思っております。

「改善の方向」のところでございます。やはり温暖化対策のためには森林の吸収源対策の推進が必要でございますので、機能区分に応じた伐採とか森林施業といったことを森林所有者に働きかけていくのはもとより、何としてもあらゆる方法、あらゆる工夫、あらゆる努力をして森林の吸収源対策の推進に努めていく必要があるのではないかと思っております。

なお、ちなみに、先ほど申し上げました京都議定書の6%削減というのは、1990年レベルでございますと二酸化炭素換算で7,000万トンくらいの削減でございます。ところが、2001年段階ですと1990年に対しまして逆に5.2 %の増加になってございます。ですから、2001年に比べますと1億3,000万トンくらいのCO2の削減を2010年に向けて取り組んでいかなければいけないという状況でございます。

なお、農林水産業部門における二酸化炭素の排出量につきましては、1990年を基準といたしますと最近では約10%くらいの減少といったようなところになってございます。この問題は、農林水産業だけではなく、国民生活のありとあらゆる部門でのさまざまな努力によって解決していかなければいけませんし、特にその中で6%削減のうち3.9%が森林の吸収源という役割でございます。農林水産省のいろいろな努力はもとより、国民各界各層の方々のご支援、ご理解のもとにこの吸収源対策を進めていく必要があるのではないかなと思っている次第でございます。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。時間が大分迫っておりますので、お一方ずつというよりも、それぞれご意見をいただいて、必要な答弁を担当課長さんからお願いしたいと思います。どうぞどなたからでも、どの分野からでも結構ですので、よろしくお願いします。

(加藤委員)

それでは、私なりに関心をもっています森林の問題、どうして関心をもっているかといえば、いうまでもなく、先ほど菊地課長のご説明がありましたように、特に気候変動問題に非常に深く関係しているという意味でご質問いたします。

まず、端的に6-1-1に目標値が書いてあって、サブ目標値、林業就業者数6万人、このようになっているわけですが、私どもがいろいろなところで聞いている範囲では、とにかく林業というのは先ほどの食料よりも――食料はそれでもまだ4割の自給率ですが、林業というのは2割ぐらいで非常に惨たんたる状況になっていて、かつ林業就業者というのが皆高齢者ばかりでどうなるかわからないという話になっています。だから6万人というと、ここには労働力としての質の問題が余り入っていなくて絶対数だけでいいのかなという疑問をもちます。難しい問題だと思いますが、そういう面からの工夫も必要ではないかと思っております。

同様に、例えば11-3-1にも目標が出ています。例えば間伐量が 700万m3だとか、何ヘクタールとかと書いてあるのですが、特にサブ指標の方の間伐でいくと、これが一体どのくらい使われているのか。間伐はしたけれども、そのままほとんど山林の中に捨ておく。運び出して有効に活用しようと思うと、もちろんコストがかかったりいろいろなことがあってとてもできないというので、間伐はしたけれども、そのまま捨ておく。そうすると、例えばいろいろな問題が発生して森林の荒廃とか治山治水に悪影響を与えるということになるわけです。ですから、難しいかもしれませんけれども、サブ指標の中に間伐したものの利用率のようなもの、どのくらい有効に利用したかというようなものも目標として入れていただくとありがたいなと思います。

最後の菊地課長のところのCO2絡みの話ですけれども、これもまたサブ指標で恐縮なのですが、森林の造成面積8万1,400ヘクタール、これと先ほどの林野庁企画課の数字は何か整合性があるのかなと。多分整合性があるに違いないと思いますけれども、複層林とかいろいろな技術的な用語が書いてあって、それとこの81.4とどのように関連するのかなというのがちょっと知りたいなと思います。

そのほか全般的に林野関係が、私どもが聞いているのに比べて評価がA、せいぜいBぐらいで、いずれもいいんですね。どちらかというといいことになっている。例えば11-3-2をみると、括弧つきではありますけれども、Aばかり。私どもが森林関係者にいろいろと聞いている惨たんたる状態だというのと随分違うなという印象があります。私の方が間違っているのか、私に情報を伝えてくれている現場にいる林野関係の人たちがペシミスティックな方ばかりがいらっしゃるのか、ちょっとその辺わからないのですが、この評価が常日頃私自身の情報網で聞いていることとかなり違うなというのが率直なところです。別にそれを批判しているのではなくて、そういう現状から林野行政は出発すべきだと思っていまして、そういう意味で林野庁としてもAに近いというご認識なのかどうかというのを最後に聞いておきたいと思います。

(今村座長)

ありがとうございました。どうぞ、秋岡さん。

(秋岡委員)

グリーン・ツーリズムのことについて伺いたいのですけれども、グリーン・ツーリズムが目標よりもふえていないというところで、景気も悪くて観光宿泊客も減っているしという所見が書いてあります。1つは、このグリーン・ツーリズム人口の目標の伸び、どのくらいふえるかと決めるときに、需要がどれだけあるかではなくて、むしろ供給側からいっていますよね。農村の民宿の稼働率が何%アップして何軒ふやすから何人ふえるといっている計算がもともと無理があるのか。例えば需要がものすごく多くて供給が足りないという状態だと、供給量をふやすから需要がふえる、だからグリーン・ツーリズム人口がふえるだろうというのが成り立つと思うのですけれども、その前提条件にちょっと問題があったかなということ。

それは別にしても、9-1-6のところをみていただくとグリーン・ツーリズム人口の推移と観光目的宿泊客の推移の表が出ていて、確かにコメントにあるように観光宿泊数全体がふえていない状況下なのでグリーン・ツーリズム人口が横ばいでふえていないというのは成り立つのですけれども、これは別の読み方をすると、観光目的の宿泊者数が減っているにもかかわらずグリーン・ツーリズム人口が横ばいであるということは、もしかしたら何のリンケージもないのかもしれないという見方もできるのではないかと思うのです。だから、グリーン・ツーリズムをやりたいと思う人が観光をやりたいと思う人とは違うマーケットなのかもしれない。もしかしたら永遠に12人に1人はグリーン・ツーリズムに行きたいと思うけれども、12人中11人は余り興味をもたないような割と指向性の強いマーケット、例えばオペラだとか歌舞伎は多分そういうところがあると思うのです。お財布と関係なく、人口の割合の何%かはすごく興味をもつ人がいるけれども、それ以上はふえないというマーケットは必ずあると思うのです。もしかしてグリーン・ツーリズムがそうであるかもしれない。この表からそのように読むこともできると思うので、その可能性があるとしたら単に景気が悪いからふえないというよりも、そこのマーケットの質がどうなのかということを分析しないと、このまま供給量をふやしていくと農村でグリーン・ツーリズムの供給側がダブってしまうということになりかねないので、そのあたりは4年続けて横ばいだということの質をどう読むのかというのはことしあたり微妙な問題なのかな、そんな感想です。

(今村座長)

ありがとうございました。そのほかございますか。どうぞ、森本さん。

(森本委員)

グリーン・ツーリズム関係ではリピーターの割合はどのくらいいるのかなというのをちょっとお伺いしたいなと。ただ単に数だけだとすごく多いような感じがするので。

それと、「改善の方向」の中で、外国の方々に来ていただくために標識とか案内板の設置というのがたしか専門部会で出ていたような気がしたのです。こっちの方には書いてないので、そういったものも視野に入っているのかなということです。

それと、水産のサブ指標の津波・高潮による災害からというので「200ヘクタールの削減」と書いてあるのですけれども、これは「ヘクタール」という数値が正しいのですか。何となく農地だとヘクタールと考えるのだけれども、漁村の面積をヘクタールでみるというのはすごく違和感があって、普通平米でみないのかなという気がいたしました。

それと地球環境保全のところなのですが、二酸化炭素42万トンとか4,770万トン、その数値もそうなのですけれども、「トン」という意味、どれぐらいの量なのかがちょっとわからないのです。専門家がみればわかるのだろうけれども、普通にみればどのくらいの量なのかというのがちょっとピンとこないものですから若干教えていただければと思います。

(今村座長)

ありがとうございました。そのほかの方ございますか。では大山さんどうぞ。

(大山委員)

先ほども加藤先生の方からもちょっとあったと思いますけれども、林野庁の方の6-6の評価のところです。需要が落ちていて経営を成立させるのにかなり厳しいというのはわかるのですけれども、そういうことを考えた場合に、就業者数がどのくらいの目標で安定的に経営できるのがどのくらい欲しいというのはわかるのですけれども、その前にどういう戦略があるのかというあたり、例えば国産の需要を増やすためにどういう戦略があって、材木の種類によってはかなり需要があるとか、付加価値をつけることによってかなり成功しているような例があるとか、需要を増やすような戦略がどの辺にあるかというのを見極めた上でちょっとでも需要を増やすような戦略がないかというところで目標をつくって、それに対して5年、10年を先をみた場合にどの程度達成できるかというあたりを考える。そうでないと、ただ単に従業者数を増やすというのはちょっと無理がある。それで需要が減ってます減ってますというのではかなり無理があるのではないかなというのが一番の印象です。

もう1つは、先ほど間伐の内訳について、あるいは処理の仕方についてというのも加藤先生がおっしゃったのですけれども、まさにそうなのですが、そこのところで目標値がかなりいい中で達成状況が五十何%、多様な森林の造成が少ないというのが出ていますね。あるいは31%なんていう非常に低いところが出ていますよね。少なくとも情報としてこういうのがわかったとしたら、ではどういう種類のものが低い原因になっているのか、あるいは何が一番ネックになっているのかというあたりの新しい目標といいますか、戦略といいいますか、そういうのをこういう情報からつくっていかれて、それで対策を考えるというようなことも考えたらいいのではないかと思います。

それから、これも加藤先生がさっきおっしゃったのですけれども、CO2との話は、治水保全効果と気候変動、CO2の吸収効果ですか、そこはできるだけリンクしていただいた方がアピールすると思うのです。つまり森林を整備するということはこれぐらい貢献しているんだということをエクスプリシットにアピールするような、11-6と最初の方の11-3をつないだ形の目標をつくっていただければと思います。

最後に、ちょっとわからなかったのは、11-6-2のところなのですけれども、森林造成面積について59%の達成率になった。これの分析として価格が低下して採算性が悪くなって意欲が減退して低くなったというのがあるのですけれども、これはCO2のあれからするとむしろ伐採しない、つまり森林として存在している方が貢献をしているのではないか。聞いただけですから余り詳しいところまでわからないのですが、この分析のところがちょっと疑問になりました。

以上です。

(今村座長)

ありがとうございました。では大木さん。

(大木委員)

先ほど大山委員のおっしゃった意見と同じようなのですけれども、11-3のところで間伐の実施量がありますが、利用率があるとよいということで、例えば公共のものとかでも、こういう間伐の利用、どういうところに働きかけた結果こうなったと、働きかけているということはこういうところに必要ではないかと思うのです。実施をするための働きかけ。利用率はこのくらいあるというのが欲しいですけれども、その前にこういうところに働きかけた結果こうなっていますという働きかけの動き、こういうのもあるとよいと思います。

もう1つ、9-1-2のところで市民農園が伸び率が鈍化しているとなっていますけれども、結構これをやりたい人が多いわけです。これがどうして伸びないのかという分析はどのようになっているのかというのがわかるともっと効率よくなるのではないかと思います。

以上です。

(今村座長)

田中さん何かございますか。どうぞ。

(田中委員)

さっきの今井課長に対する質問との関連なのですけれども、先ほど、担い手にどれだけ農地が集積するかという質問をしましたよね。農業生産法人に対する集積を考えるべきではないか、それがどうなっているかという質問をしたのですけれども、整備した農地が意欲と能力のある経営体に利用集積が20ポイント以上増加するということが5-2-1に書いてある。あっちは担い手を担当しているから担い手の方から――担い手は意欲と能力があるわけでしょう。意欲と能力のある経営体というのには担い手は当然入って、それに農業生産法人なんか入るわけですか。片一方は農地全体を考える、こっちは改良した農地、整備した農地を相手にして考えている。両方で違うアプローチをしておられるのだけれども、両方の課はどう連携しておられて、どう協力し――どっちかでやればいいように思うのだけれども……。気持ちはわかるのです。気持ちはわかるのだけれども、両方のこの問題はどうなっているのかなと。

それから、耕地利用率なのですけれども、この場合は整備された農地についての利用率なのですね。農地全体ではないですね。

(佐藤農村政策課長)

これは水稲と畑地と両方ですね。汎用化できるものとして整備したもののうち実際作付を行ったところを耕地利用率という形で出していますので。

(田中委員)

さっきの今井さんのところとの関係だけをお伺いしておけばと思ったのです。趣旨はわかるかしら。もう一回いうと、意欲と能力のある経営体に整備された農地がどう集積しているかというのが佐藤さんのところの話ですよね。

(佐藤農村政策課長)

ええ。

(田中委員)

今井さんの方は農地全体が担い手にどう集積しているか。ご担当が違うから違うことをいわれるのはいいのだけれども、どういう連携をとっておられるのかなと。連携して意味があるのかどうなのか問題なのですけれども、こっちは整備するから整備したものがどう使われるか、あるいは意欲と能力ある経営体というのは担い手と――農業生産法人は皆意欲と能力があるのかしら。

(佐藤農村政策課長)

一応入るようになっています。

(田中委員)

農業生産法人は入るんだね。

(佐藤農村政策課長)

ええ。

(田中委員)

これは生産法人が入っている、向こうは担い手だけの問題であるというふうに理解しておけばいいわけですね。両方でやっておられると。向こうは農地全体、こっちは整備したものと。こっちも何が問題なのかよくわからないのだけれども、担当が違うから違うことをいっておられるのかなというふうなひとり言です。

(今村座長)

それでは、一渡りご意見いただきました。順番に今のご質問等にお答えいただくことにいたします。私いろいろあるのですが、1点だけお聞きしたいのです。5-2の佐藤農村政策課長がご報告いただいたところで基盤の整備と保全の両方あるわけです。保全というのは維持管理等々、水利施設等々の維持管理というのは目標の中に入っていないのですが、これは各地で大変問題ですね。土地改良区がちゃんとしているところもあるし、土地改良区がだめになったところもあるし、そもそもそういうシステムができなかったところも結構あるわけです。事業の中身には保全というのは維持管理まで含むのだろうと思うのです。その辺が余り入っていないので、施設整備はできた、また防災その他いろいろ問題があるところは整備するということはわかるのですが、維持管理・保全というあたりはどういうことになっているか、ちょっとお聞きしたいと思います。

それでは、一渡りご意見いただきましたので、ご質問事項について佐藤政策課長から順次ご回答いただきたいと思います。

(佐藤農村政策課長)

まず、グリーン・ツーリズムの関係で秋岡委員と森本委員のお2人からご意見が出ました。

まず秋岡委員のお話ですけれども、確かに今の指標のあり方が供給サイドに偏っていてニーズを適切に反映していない、もう少しマーケットの質について分析すべきだという点についてはおっしゃるとおりでありますので、今後指標の見直しに当たっては、そういった観点を踏まえながら検討をしていきたいと考えております。

特にグリーン・ツーリズムの場合には目的とか内容がバラエティーに富んでおり、グリーン・ツーリズム自体の範囲を明確にとらえることはなかなか難しいという状況にもあります。現在指標としているグリーン・ツーリズム人口は農家民宿に宿泊した方の数を推計値で挙げているわけですけれども、非常に精度が低いデータではないかと思っております。今後新しいデータをつくる際にはいろいろな仕組みを整備していく必要があると考えております。今後、2005年に農業センサスがありますので、その際に今の農家民宿数だけではなく、これに例えば観光農園数とか利用者数、農家レストラン数、利用者数とか、総合的なデータを整備することによってもう少しきちんとした指標の出し方を詰めてみたいと考えており、またこのような形で分析を進めますので、ご理解いただきたいと思っております。

それから、森本委員の方でリピーターについてお話があったのですが、現在のやり方ではリピーター数は出ておりません。ただ、この問題につきましても、今後の検討課題として取り上げさせていただきたいと思っております。

同じく森本委員から、「改善方向」の中で外国人にもう少し農村に来てもらうような取り組みがないのではないかというお話がありましたけれども、これはこの「改善方向」の中で9-1-3に「外国人旅行者等も訪れる農山漁村資源を活用した『一地域一観光』の取り組みを支援し」ということで、国交省のビジットジャパンと連携しながら外国人にも農村部に行っていただくような取り組みを行っております。特に紹介はしなかったのですが、こういった取り組みも現実に行っております。

(森本委員)

しているのはわかったのです。外国人の方もわかりやすいような標識をつくる、たしか専門部会でそこまで突っ込んだ話がしてあったような気がしたのです。だから、逆にいえばこっちの方にそれが書いていないから、「改善の方向」の中にそこまで突っ込んでもいいのではないのだろうかと。やってないとはいっていないです。

(佐藤農村政策課長)

そういったこともできるだけわかりやすく書き込みたいと思います。

それから、大木委員から市民農園について整備率が低くて伸びが鈍化しているということについて分析の必要はないかというお話がありました。これにつきましては、昨年、各都道府県の市民農園担当部局に対して調査を行っておりまして、その回答をみますと、全体の55%の都道府県におきまして市民農園の利用希望者数が増加している一方で、開設数が伸びない原因としては、需要を賄うだけの用地がない、あるいは土地について財産的な価値が高いためになかなか他人に貸すようなことを農地所有者の方で希望していない、こうした用地サイドの問題がかなり深刻になっているようであります。

その一方で開設しても採算が合わないとか、管理費、人件費等が負担になるといった財政上の問題もありまして、希望者は多いのですけれども、開設者側の方でいろいろ問題を抱えておりましてなかなか伸びていないという状況でございます。

ただ、昨年、構造改革特区の中でこの開設者の拡大が認められ、これが今年の4月ぐらいからふえてくると予想しておりますので、今後は少しずつふえてくるのではないかと思っております。また、こういった調査をいろいろな形で進めていきたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。

それから、田中委員から出された担い手の問題でありますけれども、前段の方の議論をお聞きしてなかったのでお答えになるかどうかわかりませんが、私どもとしては、担い手への施策集中化と重点化の観点から、まず事業の対象者については担い手にある程度絞り込むような方向で見直していこうという方向で考えておりますし、また事業採択に当たりましては、担い手が優先的に対象者となるように要件の見直し改善を行っているということでございます。ですから、そういった意味で経営局の考え方と異なっているというわけではないので、その点はよく連携しながらやっているという点はご理解いただきたいと思っております。

(岡田林野庁企画課長)

続きまして、林野関係についてのご質問がございましたので、お答えいたします。

まず、加藤委員から就業者のことで質はどうかというご質問がございましたけれども、私ども、林業就業者のうち4分の1、25%が65歳以上だということで、労働力の質という面では大変厳しい状況かなと思っています。そのために、今回はまた緑の雇用なりで都会からの人を受け入れながら若返りを図るという政策展開を図っているところでございます。

これは15年度に始めて、16年度は当初からということでやっておりますので、その成果自体はまだ我々の方も把握しきれておりませんけれども、さらに把握して検証していきたいと思っております。

間伐材につきましては、間伐材は面積で把握しておるのですけれども、間伐量といたしましては、強度の間伐をするか、あるいは少し軽目の間伐をするかということによりましても材積の量は相当変わってこようかと思っております。そのために間伐材の利用について、量での把握はなかなか難しゅうございまして、あくまでも推計で3割、あるいは4割という話もございます。ちょっと粗っぽい数字になるものですから具体的な目標としては掲げてございませんけれども、現実には間伐材が使われなければ間伐整備は進まないという認識は全くそのとおりだと思っております。ご承知かと思いますが、農林水産省で「隗より始めよ」ということで、具体的には木材利用行動計画をつくっています。その中でも間伐材につきまして公共土木工事で目標を2倍するというふうに掲げまして、まず農林水産省から始める、それから他省庁にもこういうことをやっているのでそちらの方もよろしくというふうな動きの中で進めさせていただいているわけでございます。

いずれにいたしましても、なかなか数字を把握しがたいことと、利用率という面で把握しかねているため、結果はどれだけ間伐の整備の面積ができたかということに集約されてこようかと思いますので、その中で目標数値を示させていただきたい。

ただ、分析の中では、間伐材の利用の動きに向けてどれだけの働きかけをしたのか、先ほど大木委員からご質問がございましたけれども、分析の中でどれだけ間伐材の利用について努力したか、精査できているかということについても、どのように分析の中で具体的にあらわせるか、それはまだ検討させていただきたいと思ってございます。

それから、8万1,400ヘクタールの話が加藤委員から出ましたが、これは森林整備の数字の11-3の方の32万ヘクタールの方の内数ということになっております。

それからAが多いかどうか、林業の厳しさについての認識ということでございますけれども、結局厳しさが一番如実に出ておりますのが先ほど申し上げました達成状況が52%となっている部分、これはつまり主伐が進まない。材価が低迷して、伐って、さらにまたそこから再投資をしていくという姿がなかなか描けないということを如実にあらわしている部分でございまして、ここに一番厳しさがあらわれているのではないかと思っております。

間伐の方は公共事業として財政的な支援をしながら進めるという部分があるのですけれども、主伐というのは林業者の側の判断に一番かかってくるわけでございますので、できるだけ材価の中でも林業経営をしていただくということについての林業全般の環境整備をしていかなければならないと考えております。

そのために、木材需要のご質問がございましたけれども、国産材の利用量を上げていくということは大変重要かと思います。現在、杉の中丸太の価格は米材のツガ丸太よりも下がっているということであります。それは価格の面では使いやすくなったとともに、それの価格でしか引き取られないという実態をあらわしている数値だろうと思いますので、今回の政策評価書の中では木材利用のところに掲げさせていただきましたけれども、集成材、合板用の素材に今の価格だと引き取って利用するという事業者もかなりあらわれてきたということでございます。一方で、集成材に使われますと一気に量がはけるという我々にとっては大変ありがたいなという部分がございますので、できるだけ日本の杉材を使ってもらうということで目標を掲げながら需要拡大につなげていきたい。在庫、流通、加工という分野への進出ということになろうかと思います。

一方でもともとの中小工務店への国産材の流れ、顔の見える木材での家づくりといっておるのですけれども、そういうことを進めながら中小工務店とのつながりも大事にしながら国産材の利用を高めていくということも施策として進めていきたいと思っておるわけでございます。

それから、大山委員からございましたCO2の貢献のアピールとして目標をどう掲げたらわかりやすいのかというお話かと思いますが、CO2の吸収量に算定されるかどうかというのは、人の手が加わった森林かどうか、それをどう増やすかということにかかっております。それは森林造成、保育間伐をどれだけやったかということになりますので、今回森林の造成という面積も目標数値に掲げておりますし、間伐も削減指標で掲げられておりますので、これの目標値をきちっと達成することがとりもなおさずCO2の吸収源となる森林の整備になるということだと思っておりまして、そこの目標を進めるということで、地球温暖化防止対策についても進めておるのだということも目標数値としてあらわしていきたいと思っております。

それから、伐採しなければCO2が出なくて実は得ではないかという点でございますが、もちろん伐採すれば今の第1約束期間での約束事としては、伐採すればCO2を出すという約束になっております。ただ、伐って新しい木をまた植えることによりまして、非常に成長力が高い、CO2も吸収するということで、伐採すればその分CO2ということではマイナスになりますけれども、新たな植林を行うことによりましてCO2については吸収面ではプラスになると理解をしております。

(大山委員)

それは時間的なずれがある?

(岡田林野庁企画課長)

もちろんございます。ただ、そういうことによりまして我々の頭の設計上も、実際には伐るということも前提の上で森林を伐採し、保育、間伐していくという全体の循環的な流れをつくることで目標の3.9 %に向けて進めることができると考えております。伐採量も当然織り込み済みの中で3.9 %は進めていくと考えております。

(田中委員)

その点でCO2の吸収量は樹齢とともにどのように変わっていくのか。人間と同じでお年寄りになればだめになるだろうし、樹種によっても違うと思いますが、そういうのを参考にまた教えていただけたらありがたいと思います。それが1点。

もう一点は、加藤さんが聞いたことについて林野の企画課長さんは的確に答えていないというのはちょっと言い過ぎかもわからないけれども、加藤先生が指摘した問題、高齢化して大変だというのが一般の認識なのに、何でこんなにAとかBばかりになるのだ、これはごく自然な感想だと思うのです。そこでなぜこういう目標値にしたのかという説明がないから、政策になかったのかということがないからそういう質問になると思うのです。しかし、基本法もできて長期的にみればどうだという話までされないと説明にならんのではないかと老婆心ながら思いますが、いかがですか。

(岡田林野庁企画課長)

ご指摘のとおりでございまして、実は効率的かつ安定的な林業経営が6~7割を占めるようにしていきたいということなのです。これはセンサスの具体的な細かい数字がないと検証できないという問題がございまして、そのために今回代替目標でお示しさせていただいたということでございますので、その意味ではセカンドベストの方法で何とかやらせていただきたいと思っております。その点でAかどうかということになりますと、そういう数字を全部みた上で検証させていただいた上で、また目標の達成として本当にどうなのかということもご助言賜れればと思っております。

(佐藤農村政策課長)

先ほどの今村座長のご指摘について、整備以外に保全、維持管理があるのではないかという点でありますけれども、おっしゃるように土地改良施設等につきましては、既存ストックの有効活用という観点から、日々の維持管理活動を含む適切な管理が更新整備と並びまして非常に重要だと私ども認識しております。ですから、先ほどの5-2の[ 3 ]の用排水路の関係ですけれども、ここで9,800キロメートル、これは先ほど申しましたように耐用年数を超過しまして機能障害の発生するおそれの高い水路でありますけれども、これにつきましては整備によって機能をカバーするだけではなく、管理と整備をあわせて適切な機能を確保するという観点から目標値として挙げているものでありまして、この意味では保全関係のものが含まれているということでございます。

(須藤水産庁企画課長)

水産関係では森本委員より1つご指摘がございましたのでご説明いたします。

漁村における総合的整備の推進のサブ指標で津波・高潮による災害から一定の水準の安全性が確保されていない漁村の面積をヘクタールで表記しているというところでございます。恐らくこれはある意味で生活空間の広がりの単位として、普通であれば平米の方が生活感覚にマッチしているのではないかなというご指摘だと思います。ここの計算の仕方は一種の災害の計算のやり方で、防潮堤を海岸のところにつくって、それで高潮なり津波の高さを想定されるものから後背に控えている漁村がどの程度守れるかというのを機械的に算定しているやり方で、一つ一つの防潮堤の長さは非常に広いものですから、大体ヘクタールのやり方をとっております。

同じような算定の方法、社会資本整備重点計画、農水省以外にも国土交通省なり警察庁が入ってつくっている計画ですけれども、そういったもので災害の関係でとっている指標でも、例えば津波・高潮そのものですが、これもヘクタールの単位をとっていますし、地震の防護施設による崩壊での水害の関係の施設、その地域の算定の仕方でもヘクタールをとってやっていますので、こういった関係で生活空間での災害から守られている空間の広がりを示すときには、今のところヘクタールで一般的に示しているというものを用いまして、こちらでも同様にヘクタールを使って表記をしているところであります。

(森本委員)

これをみるのは一般の人じゃないですか。だから、それは書く側の基本が一般的なものであって、みる側が一般的にみたときには、結果的にそれが一般的かというと違うような気がします。書く方の一般的な考え方と、これを一般に公開したときに、これが一般的なのかというのは若干わかりにくいような気がいたします。これは当然後でいろいろな一般の人たちから意見をもらうときも、間違いなくわかりにくいのではないかなという気はします。

(須藤水産庁企画課)

貴重なご指摘ですので、またそこら辺は検討させていただきます。

(今村座長)

菊地環境政策課長、お願いします。

(菊地環境政策課長)

加藤先生から森林の造成面積はどういうことかということでございました。この資料の11-3-13をちょっとお開きください。上の方に目標値が書いてございまして[ 1 ]がございます。「複層林等多様な森林」ということでございまして、2つ目の表で平成15、7.1 万ヘクタール、これは民有林でございます。それから、下がっていただきまして[ 3 ]のところ、国有林のところでございまして、下の方に「以上により、目標値は(3,800ha+6,600ha)」ということでございまして約1万ヘクタール。これを足すと8万1,000ヘクタールでございます。要は人工造林、単層林改良、樹下植栽など、民有林、国有林の数字でございます。それが1点。

もう1つ、ダブるかもしれませんが、伐らない方がいいのではないかというご指摘ですけれども、1ついえることは、森林は循環的な利用が可能な資源であるということをご理解いただければと思います。成長過程においてはCO2をたくさん吸収します。一方、伐った後は例えば私どもの住宅とかテーブルとか、場合によっては今日出ておりますこの缶に間伐材が使われているという形で、いろいろな面での利用がございます。そして、最終的には燃やすことによって確かに空中にCO2が排出されますが、それをまたきちんと植林していけば吸収する。循環的な利用でございます。例えばこれがペットボトルでございますと逆に出しっ放し、これですとまた戻すということで、カーボンニュートラルなものだということでございます。我々の生活にとっても木材は一方で大変利用価値がある。そういったものを両面で循環的に使っていくということで大切にしていきたいなと思っている次第でございます。

それから、イメージがわかないということでございまして、なかなか難しい質問でございます。確かにここにもCO2が漂っているわけでございますが、全然重さを感じないということです。一方で、例えばガソリンスタンドに行ってガソリンを入れてもらうと、液体ですと重さがわかる。車が走っている間にどんどん空中にCO2が発生しているわけでございます。

例えば一例でございますけれども、日本のマイカーをもっている平均的な家庭で年間どのくらいのCO2を排出するか。それは電力として、ガソリンとして、灯油として、都市ガスとしていろいろな面でCO2を使うことによって排出していますが、一般的な平均家庭で1年間に5,900キログラムのCO2を出している。大体6トン出しているというイメージでございます。きょうもこのように冷房が入ってございますが、この冷房を入れるためにもCO2が排出されている。もう少し温度を高めていただければなというのがあるわけでございます。

そういった状況でございまして、結局私どものいろいろな生活の場面で、CO2ということで気体なものですからなかなかわかりませんけれども、実際はガソリンを入れているときとか灯油をみると確かに重さがあるなということでイメージをもっていただければなと思う次第でございます。

以上でございます。

(今村座長)

ありがとうございました。

それでは、最後になりましたが、皆川企画評価課長から総括的にご意見。

(皆川企画評価課長)

大分時間もたって大変恐縮ですが、お手元にございますカートカン、これは実は解説しておりませんでした。これはまさに間伐材を循環型の容器として使えるようなものとして最近農水省では推奨しておりまして、これを売っている自動販売機が省内にもございます。ぜひ何らかの場でご宣伝いただければと思っております。

(田中委員)

コストはどうなのですか。

(皆川企画評価課長)

一応通常の飲料としての価格自体は同じです。

(田中委員)

缶との比較のコスト。CO2は別にすれば。

(岡田林野庁企画課長)

若干高目でございます。営業に向けられる範囲で飲み込めるということであります。

(森本委員)

これは田んぼとか山の中に落ちていたら自然と土に戻っていくということですか。

(皆川企画評価課長)

紙でございますので。若干コーティングしていますから、コーティングの部分なりがどのようになるかちょっとありますけれども……。バイオマスプラスチックではないので、それもあわせてやると全く循環してしまうかもしれません。

それと、きょうご質問のあった中でFTAに関して最近どうなっているかという資料と食料自給率を食生活の方からどうみたらいいかというのでいろいろと工夫いたしました資料をつくっておりますので、お帰りにお持ち帰りいただいてぜひごらんいただければと思います。

(今村座長)

それでは、きょうは予定より1時間オーバーしたのですが、最後に横山調査官から今後のスケジュールにつきましてちょっとご紹介ください。

(企画評価課横山調査官)

第3回目から第5回目までにつきましては日程を調整させていただいております。次回は6月4日金曜日9時半からということでございまして、政策手段別評価につきましてご意見を賜ればと考えております。

また、本日いただきましたご指摘につきましても、次回以降変えさせていただければと思っております。

以上です。

3.閉会

(今村座長)

ありがとうございました。それでは、次回は6月4日、朝になりますが、開催いたします。

それでは、これで本日の議論すべて終わりましたけれども、これまで同様に政策評価会に提出された資料は、農林水産省ホームページにより直ちに公表されることとなります。また、本日の会議の議事録につきましては、委員の皆様方のご確認をいただいた上で、発言者の名前とともに公表することにさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、以上できょうの会議は終わりたいと思います。ありがとうございました。

――了――

ページトップへ

農林水産省案内

リンク集


アクセス・地図