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平成16年開催第4回農林水産省政策評価会・議事録

開催日時:平成16年6月18日(金曜日)午前9時30分~12時00分
開催場所:農林水産省第2特別会議室
出席者:(委員)今村委員(座長)、秋岡委員、大木委員、大山委員、加藤委員、田中委員、森本委員
(当省)大臣官房政策評価審議官、企画評価課長、環境政策課長、総合食料局食料企画課長、消費・安全局総務課長、生産局生産政策室長、経営局経営政策課長、農村振興局農村整備総合調整室長、林野庁企画課長、水産庁企画課長ほか

 

(今村座長)
ただいまから、農林水産省政策評価会を始めたいと思います。

本日は、お暑いところを、また、朝早くからありがとうございます。本日は、平成15年度政策の実績評価結果を議題といたしまして、皆さんにご意見をいただきたいと存じます。

本日の進め方は、前回と同様に、前半を総合食料局、消費・安全局、生産局、経営局、後半を農村振興局、林野庁、水産庁、環境政策課に分けて進めたいと思います。前半と後半では各局の担当課長が交代いたしますので、あらかじめご承知おき願いたいと思います。なお、本日の会議は、委員の方々はいろいろご都合がおありですので、12時ちょうどで終わりたいと思っております。

それでは、議事に移りまして、主要政策分野の実績評価結果(案)につきまして、第2回の評価に引き続き、ご意見をいただきたく存じます。資料は、委員の皆様に事前にお送りしておりましたが、まず、企画評価課から総括的な事項について簡単に説明いただいた後、前半の総合食料局、消費・安全局、生産局、経営局における評価結果について、各局庁政策評価担当課長より、第2回評価会からの変更点を中心に説明していただきたいと思います。

それでは、内畠調査官、よろしくお願いいたします。

 

(内畠調査官)
おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。

まず初めに、農林省側が上着をとらせていただいておりますが、これは軽装の励行ということで、地球温暖化防止のために、冷房の温度を上げるかわりに、ネクタイも外して構わないということでやらせていただいております。私は寒がりなので着ておりますが、よろしくお願いいたします。

まず、資料の確認をいたします。

資料1といたしまして、委員の方は緑色のカバーのファイルになっているものですが、「主要政策分野の実績評価結果(案)」でございます。その次に、資料2といたしまして、達成ランクを一覧表にした横長の紙でございます。資料3といたしまして、これは次回の主要議題になりますが、農林水産省政策評価結果の概要でございます。これは後ほど時間をとって説明をさせていただきます。資料4といたしまして、今後のスケジュールという1枚紙と、別途、「全分野の実績評価結果(案)」という分厚いファイルがございます。

それでは、以後、資料1に基づきまして、先ほど座長からもお話がありましたが、第2回に説明しました点からの修正点を中心に各局庁の課室長から説明をいたしたいと思います。

修正部分には波線が付してありますのでご参照いただきたいと思いますが、まず、第2回以降にデータ等がはまりましてそれに基づいて改善の所見を書いております。また、一番最後に枠で囲みまして企画評価課長の所見を書いてございます。実績評価の場合、3段階の評価となっておりまして、各局の政策評価担当課が評価結果書をつくりますが、企画評価課長の所見として、その評価結果が適切なものであるかどうかという観点からまずコメントし、改善の方向についてさらに踏み込むべき点があれば、それについてのコメントをし、さらに来年度以降の評価の改善に向けた目標値の妥当性等についても、必要があるものについてはコメントをしております。

なお、事前にお配りしましたものからの修正点については、ファイルの一番上に色刷りの1枚紙があると思いますので、ご参照いただきたいと思います。これについては必要に応じて課室長から説明があろうかと思います。

それでは、総合食料局から始めますので、よろしくお願いいたします。

 

(中村食料企画課長)
総合食料局部分でございます。まず、3―2食品産業対策でございます。3―2―2ページに目標値に対する実績というところで、前回の第2回政策評価会の時点では暫定値でございましたが、数値が確定いたしましたので、同じ数値で50.6%ということです。

それから、その下のサブ指標でございますが、これは技術開発事業における課題評価についてA又はBの割合が90%以上という目標でございましたけれど、まだこれは確定していません。6月下旬確定の予定でございますので、次回にご説明いたしたいと思います。

それから、その下の所見でございます。エでございますが、外食産業の売上高を記載しております。この数値が確定いたしまして、1人当たりの外食支出額の減少、法人交際費の低迷といった理由で、6年連続で前年実績を下回っておりまして、対前年比98.3%となっております。

ページを飛んでいただきまして、3―2―7ページでございます。これは第2回の政策評価会で大木委員からご指摘があった関係ですが、もう1度戻っていただいて恐縮ですけれど、3―2―4ページの真ん中あたりに12年度、13年度と年度が書いてございますが、12年度のところに大豆の契約栽培や相対取引の割合というものがあって、「大豆だけですか」というご質問がありました。その時に、「12年度は大豆しか資料がありませんでしたからこういう記述をしたのです」ということを申し上げまして、先ほどの3―2―7ページの備考のところにそのことについて注意書きを加えたということでございます。

それから、この関係では、前回の政策評価会におきまして、当該目標値は契約によって現状調達している食品製造業者の割合であって、「何%ぐらい国産原料を使っているとか、もうちょっとかゆいところに手の届くようなことがないのですか」とのご指摘もいただいておりますので、次回のこの分野の評価に対する指標設定において、その辺は何かできないかということを現在検討中でございますので、これは15年度のものでございますが、16年度に向けて検討中でございます。

それから、次の項目の米の需給政策で、7―2という項目でございます。これにつきましては修正点は特段ございません。地域水田農業ビジョンに向けた取り組み状況ですが、7―2―1ページの(2) サブ指標に対応する数字は、7―2―2ページの上の方にサブ指標 2,765市町村(3月上旬時点)とございます。これは今、新しい数字に更新すべく作業中ですが、これも6月下旬にならないと確定いたしませんので、今回は特段の修正はないということでございます。ただ、この米の需給政策につきましては、前々回の政策評価会で目標値の取り方についていろいろなご意見をいただいたところでございますので、どういうものにしようかということで、これも16年度の目標値設定に向けて今検討をしているところでございます。

生産量とMA米輸入量と備蓄量、それぞれで設定するのがいいのか、それとも、ちょっと割り切って主食用ということに主眼を置いて設定するのがいいのか、その辺も含めて検討中でございますので、申し添えておきたいと思います。

 

(今村座長)
ありがとうございました。引き続きまして、消費・安全局の實重消費・安全局総務課長からお願いいたします。

 

(實重消費・安全局総務課長)
消費・安全局総務課長の實重でございます。よろしくお願いいたします。

1―2をごらんいただきたいと思います。家畜衛生対策の資料をつけさせていただいております。前回の送付資料から若干修正させていただきました点として、1―2―2ページの表頭の各欄に[ 1 ]~[ 4 ]とありますが、ちょっとみにくいものですから、それぞれの意味を付させていただきました。この表は縦にみるようになっておりまして、目標値、実績、達成状況、達成ランクとなっております。

特に[ 1 ]について議論があったわけでございますが、海外家畜伝染病の侵入防止という政策目標は達成されたかどうか、目標自体、新しい疾病の発生がないこと、発生があった場合はきちっと対策が講じられることと、こうなっておるわけでございます。

下の達成状況の欄をごらんいただきますと、鳥インフルエンザが発生したと。その意味では、我が国に存在しないものが発生したと。ただ、きちっと対策が講じられたと。そういう意味では、この定性的な目標値からいいますとここはAランクになるわけでございますが、ただ、この政策の実施状況を踏まえて対策自体を改善していくということで、法律改正も先般させていただいたところでございますので、目標自体がこれでよいのかどうなのか、達成ランクのところはそういうことで「-」にさせていただいているわけでございます。

次の1―2―3、1―2―4ページをごらんいただきますと、「反省を要する点」とありましたのを「改善を要する点」というように、前回の送付資料から修正させていただいております。これは、我が国では、鳥インフルエンザの発生から終息して現在発生していない状況になっておりますが、これまでの間が大変短期間でございまして、現在、まだアジアの諸国を中心に発生している国もございます。そういう中で、ある意味では国際的にも評価されているといいますか、対策自体は大変有効に短期間にできたのではないかと思っております。ただ、届け出をすべき業者の方が届け出を怠っていたために被害が拡大したという点がございました。それに対しては、その後、4月に法律の改正案を提出いたしまして、5月末に法律が成立をしております。届け出義務の強化、家畜伝染病予防法の一部改正といったことを行っているところでございます。

そうした面も含めまして、目標の設定自体のあり方、そして、その目標とそれを受けて実施した施策の評価やその施策の見直しのあり方、こういったことは今後の検討課題であろうと思っておりますが、行政としてはかなり的確に処理できたのではないかと思っておりますので、「反省」という言葉は、むしろここは「改善を要する」という表現にさせていただいた方がいいのではないかと思って、このように修正したところでございます。

大変恐縮でございますが、少し戻っていただきまして、1―2―2ページの[ 2 ]、[ 3 ]、[ 4 ]でございますが、[ 2 ]疾病の清浄化、[ 3 ]清浄性の維持、[ 4 ]動物等医薬品等の改善率、これらにつきましては、その他のさまざまな疾病関係でございます。これらは県から数字を上げてもらっておりまして、既にその数字は大体まとまってきておりますが、最終的に県に個別に確認をいたしましたり調整をいたしまして、そういうことをやっております。そういう意味で、達成状況欄が未確定となっておりまして、数字が6月末確定予定、次回のときにきちっとしたものがお出しできるように準備中でございますが、内容は大体わかっておりまして、特にみんな問題はございません。すべて達成となる見込みでございます。

2―3をごらんいただきたいと思います。これは食生活の問題でございます。2―3―1ページにございますように、目標自体がある意味で大変難しい目標でございまして、望ましい栄養バランスの実現、脂質の熱量割合が日本人はちょっと高過ぎるので、これを下げていこうという目標でございます。

[ 2 ]は、廃棄や食べ残しの数量をカロリーベースで減少させていこうという目標でございます。

(2) サブ指標としては、[ 1 ]一般消費者の食生活指針に対する認知度、[ 2 ]食育推進ボランティアによる食生活や食品の安全性等に関する指導を受けた人の数といったことでございまして、サブ指標の方はやや行政が直接行う内容でございますが、(1)の目標値の方は、行政が個々の国民の方々のライフスタイルの総和によって実現すべき事柄であります。

そういう意味で、2―3―2ページをごらんいただきますと、(1) [ 1 ]栄養バランスのところは、脂質の熱量割合を28%にするという目標ですが、14年度実績では29%で、達成できていないということでCランクでございます。こういう目標自体は行政の努力によって実現すべきことでありますが、ほかの目標のあり方と比べて難しい面がございます。ほかの表示ですとか、動物医薬品等の目標値は、違反があった場合に指導する、それが 100%治ったかどうかということで評価していただくわけでございますが、こういった国民個々のライフスタイルにかかわるようなものをどのように目標として掲げていくことが可能なのか、また、その達成を図りながらどのように施策を評価し直すことができるのか、このあたりは引き続き議論をさせていただきたいと思っております。
それから、[ 2 ]の「5月ごろ」というところを前回から修正させていただきまして、「6月下旬に」にさせていただいております。これは他省庁さんの統計データを使う必要がございまして、それに基づいてこちらでまた計算をし直すという作業が必要でございます。今回、そういう意味で間に合っていないわけでございますが、内容は、他省庁さんの統計データも出ておりますのでわかっておりまして、廃棄や食べ残しは減少はしておりますが、やはり目標にしたのにはまだまだ達成できていない、Cランクのみという実情でございます。

同様に、サブ指標の[ 2 ]のボランティアが食生活の指導をした人の数ですが、これは50万人を目標としておりまして、これも県からのデータの集計中で、確認をしておりますので、若干おくれていて恐縮でございますが、こちらの方はことしの目標は39万人であったのに対して、60万人以上という大幅な超過達成になっているのが実情でございます。そのあたりも確定させていただきまして、次回、提出させていただきたいと思っているところでございます。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。引き続きまして、生産局の佐南谷生産政策室長よりお願いいたします。

 

(佐南谷生産政策室長)
おはようございます。生産局の生産政策室長でございます。前々回に私どもの方から、米麦等の生産対策と畜産物の生産対策についてご説明申し上げまして、その追加的なデータが得られましたので、今回、その改正された点を中心にご説明したいと思います。

具体的な資料の説明に入ります前に、第2回のご審議におきまして、大山委員の方から、政策評価をするに当たって、私どもが趨勢値を使って、その趨勢値と目標値との間で実績を評価するというやり方について、わかりにくい面があるのではないかといったご指摘をいただきまして、そういう趨勢値を使ったやり方とそうではないやり方について検討いたしまして、今回、達成度の評価方法を改めることにしました。

もともと、私どもで趨勢値を使いまして評価をしたというのは、簡単に申しますと、政策的な介入がなかりせばどうであったかということと、政策介入の結果を比べることによって、できるだけ政策介入の効果というものを取り出して評価したいという考え方でやっていたわけでございますが、例えば、平成15年の評価であれば、平成14年までの政策の効果とか、あるいは経済情勢といった外部要因によって目標の実績値が変わってくるものですから、そういうものをできるだけ排除して平成15年の政策の効果というものを評価したいと考えていったわけです。

具体的には基準値から目標値に向かって実績値が変動していく中で、過去の趨勢が、追い風の場合もありますし、非常に厳しい状況のこともあるわけですが、そういったものを加味して評価しようということをしたと。こういうことをやった背景といたしましては、政策評価を初めて行おうとした平成13年時点では、実績値というものが目標値に諸般の事情から達しない場合があっても、少なくともその実績値というのは趨勢値を上回るという状況がありまして、実績が基準値を下回るということはありませんでしたし、その後、趨勢値を用いた評価を始めてからも、生産対策関係の指標で趨勢や基準値を下回るものも見当たらず、消費対策関係の指標では若干基準値や趨勢値を下回ってマイナス表示になるものがある程度ということで、すう勢を用いた評価を行っていても目標値の評価は概ね実際の状況に近いということでございました。

しかしながら、最近になりまして、実績値が目標に達しないばかりか、趨勢値や基準値をも下回る、スタート地点をも下回るといった生産関係の指標というものが出てまいりまして、後ほど具体的にご説明いたしますが、生乳の生産量や肉牛の生産量といったものが出てきまして、達成率がマイナスの表示になるということが生じて、まずマイナス表示の指標が増加している状況にあります。

さらに、実績が基準値を上回って目標に向かって前進している、状況が改善している場合であっても、趨勢値を下回ってしまえばマイナスの評価になるということになりますし、実績値が基準値を下回って状況がさらに悪くなっているという場合も、当然、マイナス数値になるわけですので、こういった目標に向かってとにかく前進をしている、目標に近づいているけれども趨勢値の下に行くかどうかということでまたマイナスになってしまうということで、マイナスのもつ意味というものが判然としないという面も出てきましたので、今回、そういうことを改めようかと考えて、達成度の評価方法を改めることにしました。

ということでございまして、平成15年度の評価に当たりましては、こういう考え方によりまして、基準値と目標値の差を分母にいたしまして、基準値と実績値の差を分子として達成度を評価するということに変えております。
今回は参考のために趨勢値を用いた場合の達成度の評価と、趨勢値を用いなかった場合の達成度の評価というものを評価書に記載しております。

前置きが長くなりましたが、具体的な資料に沿ってご説明申し上げたいと思います。

まず、資料3―3、米麦等の生産対策でございます。3―3―2ページで、新たにコメの生産コストにかかわる代替指標――目標[ 1 ]代替指標でございますが、この水稲の作付面積7ha以上層の作付面積シェアというものが出ております。これが実績値として10.7%となりまして、前年に比べて若干上昇はしておりますが、評価結果としては、達成度が41%ということで、Cとなっております。

この代替指標につきましては、水稲の生産費調査結果が毎年の実績評価時期に間に合わないということから、水稲作付面積7ha以上層の大規模農家層のシェアをみまして、これが高まれば生産コストが下がるであろうということで採用しておりまして、平成15年度の場合は目標は14%ということでございました。
次に、小麦の生産コストにつきましても新しくデータが得られて記入しております。目標[ 3 ]でございます。60kg当たりの生産コストが 8,543円という実績値がございまして、平成15年の目標の 8,600円に対して、達成率は趨勢値を用いますと110%、趨勢値を用いない場合ですと 117%となりまして、達成度はAとなっております。これも1つは、趨勢値を使うか使わないかによりまして、この場合は追い風が吹いていましたので、その追い風分を控除するということをしない結果、評価が上がるということになっております。

しかしながら、平成14年度の小麦の生産費と比べますと、昨年の場合は悪天候等によって小麦の作柄が悪く、また、単収が低かったということがございまして、生産費は上がっております。

また、サブ指標として出てまいります1等麦比率につきましても、悪天候等の影響で59. 6にとどまっておりまして、品質等についても目標には達しなかったということになっており、これらの状況を踏まえまして、3―3―3ページの所見欄については所見を記入してございます。

いずれにいたしましても、米麦等の生産対策につきましては、ことしから産地づくり対策が開始されておりますので、今後は地域の特性に応じた適切な米麦等の生産づくりが行われると思いますので、実績評価につきましても、米麦等の生産対策としてふさわしい目標値をまた考えていきたいと思います。

引き続きまして、3―6の畜産物の生産対策に移らさせていただきたいと思います。畜産物の生産対策の関係では、3―6―2ページですが、生乳生産量と食肉生産量が新しく把握されております。

目標[ 1 ]の生乳生産量ですが、生乳生産量につきましては、最近、乳牛の飼養頭数が減少するということに伴いまして減少傾向にあったわけですが、昨年には、冷夏であったこともありまして、夏の間の搾乳量の落ち込みが例年ほどではなかったということで、全体としては平成14年を上回る水準となっております。

目標[ 2 ]の食肉の生産量でございますが、前回の報告時点では、年度末の情報がなく、アメリカにおけるBSEの発生や我が国の鳥インフルエンザの発生がどういう影響を与えるかということにつきまして注視していたわけでございますが、最終的には、15年度のデータをみますと、平成14年に比べまして平成15年は牛肉の生産量が減少しておりますけれど、これを詳しく分析いたしますと、国内でBSEが発生した結果、本来であれば平成13年に生産出荷されるはずだった牛肉が、14年にスライドして生産された結果、その分の落ち込みが15年に来ていると。こういう特殊事情が見受けられるようでございます。

食肉全体といたしましては、牛肉の減少はありましたけれど、代替需要に応じて豚肉の生産量が増加したと。鳥肉についても、鳥インフルエンザの影響というのは限定的なものであったということでございますので、総体としては前年に比べて生産量が増加したということになっております。

この生乳生産量と肉類生産量につきまして趨勢値を使った場合と使わなかった場合の結果が対照的にあらわれておりますので、少しご説明いたしますと、生乳の生産量につきましては、目標ももちろん増産させる、趨勢につきましても増加するということになったわけですが、今回、この趨勢値を外したことによりまして、趨勢による順風分のげたが外れるということがありましたので、評価が- 118%から-42%となっております。肉類の方は、逆にその趨勢値の方が落ちるという中で、その落ちるものを挽回するという目標を立てておりましたので、逆に24%のものが49%となっているわけでございます。
畜産につきましては、生産の効率化と衛生的な生産技術の定着が必要になると考えておりますので、今後は飼料の自給率を向上させるような自給飼料の生産対策ということもあわせてとり進めてまいりたいと考えておりまして、今ご説明した内容につきましても、所見内にコンパクトに記述をしております。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。それでは、引き続きまして、経営局の今井経営政策課長からお願いいたします。

 

(今井経営政策課長)
経営政策課長の今井でございます。経営局関係の2項目についてご説明いたします。

まず、6―1の認定農業者制度について、6―1―1ページ、評価結果の15年度の実績の数値ですが、前回、推計値で21万 3,000経営体というものを入れておりましたけれど、速報値が出まして、結果的には同じ数字でしたので、そこだけを変えております。

所見等につきましては、修正した点はございません。

続きまして、6―5の農地の利用集積についてですが、こちらにつきましては、数値も含めまして変更したことはございません。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。

 

(内畠調査官)
先ほど言い忘れましたが、消費・安全局からも説明がありましたけれど、2―3の「食費生活のあり方を見つめ直す幅広い活動の展開」でございますが、これについてはデータがはまっておりませんで、改善の方向も書いておりませんので、次回の評価会でもう1度議論をさせていただきます。本日はこれを除いたものについてご意見を賜ればと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

(今村座長)
それでは、一応説明は終わりましたので、委員の皆さんのどなたからでも結構ですので、またどの分野からでも結構ですので、ご意見をよろしくお願いいたします。

 

(加藤委員)
私自身は、この評価会でもいつもばかの一つ覚えのように同じことをいっておりますが、要するに、自給率を高めるというのはあらゆる意味で、単に農水省の施策がそうなっているということだけではなく、例えば、私のように環境問題をやっている人間からみても、環境を守るという点で農業がしっかりしてくれなければ困ると、そのように思っている人間からみても、自給率がすごく大事だと常に思っているわけです。

そういう意味で、この3―2の製造業者と農業との連携を強化して、できるだけ国内の農産物を使って食品産業がしっかりやってくれたらいいと、この施策自体はまことに結構ではないかと思うわけです。

ただ、私も前から疑問に思っていたのは、日本の食品製造業者に国内産の農作物をたくさん使ってくれよと、そういう施策の手法として技術力の向上というものが上がっていて、なぜこの技術力の向上というのがそういうものとつながるのかなと。私などからみれば、食品製造業で国内の農産物を使ったら、それに応じて税金を少し安くすると、技術的にはそういういろいろな手法があり得ると思いますが、簡単にいえば、国内の農産物を60%使ってやればこれだけ安くなり、70%になったらもう少し安くすると、そういうことで価格差というもののダメージを少しでも和らげてあげると。そういうことによって日本の食品製造業が国内の農産物をたくさん使うというインセンティブになると、そういう政策は非常にいいと思うのですが、そういう手段はここには書かれていなくて、技術力の向上であると。

技術力の向上がなぜそういう具合に結びつくのかなと思って、本日は非常に詳しい資料が出ていましたので、中を少しみさせていただきましたら、もちろん非常にまじめな部分もありますが、よくみると、例えば、「季刊外食産業研究」というのを年間4回250部印刷して会員企業やマスコミ等に配りましたというのも、技術力の向上ということで結構お金で使われているわけですね。これだけにお金が使われているわけではありませんが。

それから、「季刊食料政策研究」というものを年8回 700部ずつ印刷して、大学や研究に使いましたと。そうかと思うと、さらに、新製品開発を行うために24の団体に対して支援を行いましたと。そして、それによって1億6,000万円ほどお金を使いましたと。今、私が申し上げているのは3―2―14から3―2―15ページあたりですが、さらに、地域特産農産物36品目の認定基準の策定を 970万円ほどお金を使って行いますと。
一体どうして、これが日本の食品産業に国内のものを奨励する強力な政策手段になるのかなと。回り回って、風が吹けばおけ屋がもうかる式の説明をすれば、それはなにがしかの説明はできるのでしょうけれど、私にいわせれば、風が吹けばおけ屋がもうかる式の話がずらっと並んでいるなということで、どうしてこういう政策になっているのだろうかということが非常に疑問です。

仮に、36品目の認証基準の認定が行われたと、そこにお金を使いましたというなら、それはそれで結構ですが、評価するときはこれが実際にどのくらい本当に活用されていったかということにならないと、例えば36品目が50品目になったところで、何品目の認定基準をつくったからといって、それが現実に食品産業で使われなければ何の意味もないわけですから。今、私が例に挙げたようことだけにお金を使っているということをいいたいわけでは決してありませんが。

それから、容器包装リサイクル法関係にかなり使っているわけですね。中小企業のために容器包装リサイクル法の施行に関するいろいろな説明会をやったりいろいろやるのに、なぜこれを使うと国内農産物をたくさん使うことになるのかというのがわからない。

非常にはっきりいうと、政策の大目標は非常にいいのですが、むしろもっともっと強化して、先ほどいいましたように税制の優遇策などを考えてもらう方がいいのに、業界団体などに補助金をばらまいて、雑誌をつくりましたとか、研修会をやりましたとか、そういうことで技術力の向上と称しているというのは、甚だ解せないなということでございます。その辺についてご説明いただければ非常に幸せです。

 

(今村座長)
それでは、まず質問全体を出していただきまして、お答えは後でまとめてということにいたしたいと思います。

 

(大山委員)
気がついたところだけいわせていただきたいと思いますが、1つ目は、コメの需給政策ということで先ほど課長から説明がありまして非常にわかって、今、問題として目標についてもかなり検討しておられるということも私は十分わかりましたから、その辺はぜひいいアイデアを出していただきたいというのが私の希望です。

それで、それにつきまして意見をいわせていただきたいのですが、先ほどおっしゃったように、今の目標というのは 119%という達成度合いが出ているにもかかわらず、何もいえないというのは、ちょっとストレスがたまるといいいますか。ですから、何とかしていただきたい。つまり、119%だったら、本来は「達成は十分です」といわなければいけないわけですね。それをいわないというか、いえないというか、ところがやはり何か改正をしなければいけないというところがあるわけで、その場合に、先ほどおっしゃった生産量絡みのところ、あるいはMA米の供給とのバランス、そしてその他の在庫を含めたもの、そういう3つぐらいに分けてやるというのは、1つの改善策として、今の形よりはわかりやすくなるという点で、非常にいいのではないかと思います。

その場合も、問題になるのはやはり一番最初の項ではないかと思います。潜在生産量というものがあって、実績生産量というものがあって、目標生産量というものがあるわけですから、かなり人為的につくった数字の目標生産量というものがあって、ここが私はどうもなかなか理解がしにくいところです。

むしろ実績生産量と潜在生産量というのは割とリンクするような感じがするわけです。どうしてかといいますと、潜在生産量というのは前の生産量と調整量を入れた形で出しているわけですね。ですから、それに対して実績がどのくらいいったかという形になると非常にわかりやすくて、それは原因としては、調整の部分が非常にむだだったのか、調整が非常に効率的な政策ができなかったため、作らないでやってしまったところがあったがために、潜在生産量のところに達成できなかったのか、あるいは気候的な原因で生産の実績が下がったのかとか、そういう理由が割とはっきりするのではないかと思います。

ですから、実績生産量と潜在生産量の関係をみるというのが、わかりやすい形にする1つの方法ではないかなと思います。

それから、これは供給側からみているわけですが、先ほどもちょっとおっしゃったと思いますけれど、需要の方からも何か入れた方がいいような感じがするんです。その入れ方が難しいとは思いますが、つまり、需要にマッチしたコメづくりをやりたいというのを盛んにおっしゃっているわけですから、何らかの形でそこを目標の中に入れられないかというのが私の希望です。

例えば、コストなどがやはり入ってくるかもしれませんが、米の種類というかブランドというか、そういうものもある程度入れた形が、需要の1つのあらわし方として、そういう形で目標というものが何かつくれるのではないかなと。つまり、需要が変わっている、国民の嗜好が変わっているというのもそういう意味では入ってくるでしょうから、その辺がアイデアとしては1つ考えられるのではないかと思います。

それから、気候不順が達成状況に影響したというのはあちこちでいっておられるわけですが、気候不順というのは自然なことですから、それでCをとっても、説明としてはCということを堂々とおっしゃって、それは今回の場合は、政策的というよりも、自然というものが大きな原因ですということをいっていただいた方がいいのではないか。つまり、気候不順があったがために達成度の評価を控えるというのは、ちょっと納得がいかないので、むしろそれは評価をしていただいた上で、気候の影響が大きかったのですということをやっていただきたいと思います。

それから、3―3の米と麦の生産対策については室長から詳しい説明があって、趨勢値の問題はわかったのですが、その関連のところでコメントさせていただきたいと思います。ここのところは、この間も何かのときにちょっと議論になったかとも思いますが、いろいろな指標をとっていただいて、目標を設定していただいて載せていただいているのはいいのですが、もう少しわかりやすい形で整理をしていただきたいと思います。

つまり、中でおっしゃっていることは、国民の食生活のバランスとか自給率といった話があるわけですから、そういう観点から眺めた場合に、ここの生産対策というのはかなり多くの品種、多くの要因をカバーしているわけですね。ですから、そういう違う観点からみた場合に、どの目標というものが大事で、どの目標がこういう観点からすると非常に重要なのだとか、そういうプライオリティや重要性というものがわかるようにしていただけると、それでまた行政の方で、「食生活のバランスが大事なのだから、こういうプライオリティで、こちらがより重要である」という主張をされるなり、あるいは「自給率の観点からするとこちらが重要だから、それを重視したい」といったアイデアが出せるのではないかと思います。ですから、そういう整理をやっていただければと思います。

それから、ここでは幾つかの細かい目標を出していただいていますが、平均値だけに注目しておられるわけですね。そうしますと、平均値というのはどのくらいばらつきがあるのかとか、格差があるのかというのをちょっと知りたいわけです。平均の趨勢がこうなっています、あるいは目標はこれぐらい達成されましたというのはいいのですが、もしかしたら、例えばコメの生産コストでもいいのですが、非常にばらつきがあるのではないかとか、それがどういう種類のばらつきなのか、地域的なばらつきなのか、あるいは生産体制によるばらつきなのか、あるいは業者の方のばらつきなのかと、そういうのが何かわかるような形で、そういう情報も出していただけたら、平均値だけよりももう少しわかりやすくなるのではないかなと思います。

それから、3―3―13ページで申し上げたいのは、ここで「生産コスト7%削減」という意味の説明がありますが、この説明がわかりにくいといいますか、非常に煩雑といいますか、もう少しすっきりしていただきたいと思います。「7%以上」というのはどうやって出てきたのかというのは私も関心があったものですからみてみたのですが、大体はわかるのですけれど、ここの書き方はもう少しすっきりしていただきたいと思います。

例えば、2つの話が一緒になっているわけですね。生産コストは6割から8割にしたいのだと。それはわかる。もう1つは、家族経営農業が面積に占めるシェアというのを6割にみているのですと。その話をつないだ上で、「それを合成して」と書いてあるのですが、そういうのは我々にはちょっとわからない。現況から2割削減というところを出すためのロジックがそうなっているわけですが、そこはわかりにくい。その後の話も余りわからない。それから、代替目標の指標が出ているわけですが、これと生産コストの削減の話は、ここの書き方からするとつながりがありそうなのですけれど、そこがはっきりしないので、ぜひわかりやすい形にしていただきたいと思います。

それから、細かい話ですが、こういう数字の出し方なんですけれど、片一方で7%といっていて、片一方で 15.36%という、こういう有効数字が非常に違う形で出てきますと、片一方は1けたで、片一方は4けたで、どうしてここが4けたなのか、それほど意味があるのかどうかというのは疑問になりますから、もうちょっとラフな数字の方がわかりやすくていいのではないかと思います。

 

(大木委員)
3―2の食品産業対策ですけれど、これは評価委員会の意見も参考にしていただいておりますし、よろしいのではないかと思っております。

それから、7―2ですけれど、先ほど大山委員からもご意見が出ていましたが、確かにこれは適正な評価水準をどうするかというのは非常に難しいと思っておりますけれど、16年度の目標で検討中というご説明でございましたし、いいものをつくっていただけたらなと思っております。

それから、1―2の家畜衛生のところですけれど、1―2―14ページにとてもいい表をつけていただきまして、人畜以外の表も、家畜伝染病の概要がきちんとなっていまして、この表は私どもは保存したいと思っているくらいの表ですので、ありがとうございました。

もう1つは、生産局のところで、おコメと麦と大豆がございますね。たしか前回のときは、大豆というのは契約栽培の増加を目標値にしているということですが、品質面では難しいというお話ではございましたけれど、国産大豆といいますと、私ども消費者もそうですけれど、国産というのは非常に高品質の大豆というイメージが強いんです。加工食品の方たちも、高品質の大豆だというのを売り文句にしているところがあると思います。それで、今、値段も非常に高くなってきていますけれど、一方、新聞の記事をみますと、品質の悪い大豆が結構多く出ているということも聞きますと、契約だけをするということではなく、その中身も何とか工夫をして見極められるような対策がないものかなと感じております。

 

(秋岡委員)
3―2の一番最初の食品産業対策のところでちょっと教えていただきたいのですが、私はロジックがよくわからなくて、3―2―3ページの必要性評価のところですけれど、ここを読むと、食品産業は中小企業が多くて経営基盤が脆弱で、ひいては農業と連携する必要があるという筋なのですけれど、このロジックがよくわからなくて。ここで農業の連携というのは、国内の生産物の調達ということですよね。ですから、経営基盤が脆弱で、構造の変化に対応できない食品産業がこれからやっていくためには、国内農産物の調達をふやすべきであると、そういう流れにみえるのですが、その流れの意味がよくわからないんです。

経営基盤が不安定なので安定的な供給を求めるというのだったら、国内で経営してもいいし、海外のすごく安いところで経営してもいいしと思うのですが、そのロジックの流れで国内調達比率みたいな話になってきてしまうのが、勉強不足かもしれませんが、意味がよくわかりませんでした。

むしろ、食品製造業者と農業の連携強化の本当の意味が食品産業側にあるのではなくて、これから農業の構造が変わっていく中で、生産者の側がそういう意識をもって食品製造業ともっとかかわりを深めていきましょうという意味のことだったら、何となくわかるのですけれど。でも、それだったら、ここの農家に出てくるいろいろな指標なども違ってしまうのかなと思って。済みませんが、ここは理解がよくできなかったので、教えてください。

もう1つは、1―2の家畜衛生対策ですけれど、前にも同じことを申し上げたかもしれませんが、鳥インフルエンザも、あれは何か飛んできたとかいろいろな説があって、政策として防ぎ切れるものと防ぎ切れないものというのがありますよね。それがインフルエンザだけではなくて、人間の往来でも、例えば入国管理をやっていてもいろいろな問題が起こるように、これだけグローバル化して自由に人と物が往来できる世の中をつくっていきましょうみたいな世界的な動きがある中で、なかなか防ぎ切れなくなっている。

この家畜衛生対策をみていると、日本人のガンバリズムで、とにかく防ぐのだという気持ちはよくわかるのですけれど、いつまでも「防ぐのが目標です」ということでいいのかなと。でも、これをうまくしないと責任回避とかいわれてしまうんですけれど、やはり防げないものがある。むしろ防げなかったときに、その後のリスク管理とかプロセス管理のところのチェックがどれだけできて、反省というのか改善というのか、次につなげていくことがどれだけできたかというようにシフトしないと、一国の政策だけでストップできるものというのは減ってしまっているので、大丈夫かなという感想です。

それから、家畜衛生対策の中でコイヘルペスの話などが出てきますけれど、その産地などで全滅してしまったところがありますね。この対策はわかったのですけれど、そういう全滅してしまった産地をどうするかというのは別の担当の人が政策としてやっていらっしゃるということでしょうか、という質問です。

以上です。

 

(森本委員)
これは昔、自分が聞いていたことの確認なんですけれど、7―2―2ページで、外国産輸入量の77万トンというのを入れてありますね。昔、ミニマムアクセスで入れた分は市場経済には影響を与えないという内容で、最初、ミニマムアクセスを受け入れたような記憶があるのですが、このように書いてあるということは、基本的に市場に影響を与えるということを前提で今は農水省は動いていると考えていいのでしょうか。

それから、2―3で實重課長にお聞きしたいのは、望ましい栄養バランスあたりで、28%とか29%という数字が出ているわけですが、これと自給率とはどういう関係になるのかなというのが率直な疑問なので、この数字がどのように自給率にも影響を与えるのかということをお聞きしたいと思います。

それから、2―3―2ページの必要性評価ですが、この必要性評価というのはすごく大事な部分の文章になると思うのですけれど、読むと、ただの問題の羅列にしかなっていないような気がしたんです。「食べ残しや食品の廃棄の増加等により栄養バランスの偏り」というのは、逆にいえば、好き嫌いが栄養バランスの偏りを引き起こしているのであって、その辺の関係が、自給率の低下なども本来はそれが一番最初に来るべき文言ではないのかなとも思いまして、この必要性評価を何度か読んでみたのですが、ただ問題がいっぱい書いてはあるのですけれど、その流れが、今の秋岡さんにいわすと「ロジックがよくわからない」――ロジックの意味を田中先生に今聞きましたので。

それから、3―3―1ページですが、米生産コストとか小麦の生産コストとか大豆の生産コストを下げるというのは、本来、私たち生産者が自ら努力することではないのかなと。これは別に農水省からいわれてすることではなくて、少しでも利益を上げようとすれば、まず自らが取り組まなければならない問題であって、そういうものを農水省が数字的な目標を出してと、そういう話なのかなと。今度の基本計画にもちょっと関連してくると思いますけれど、自分たちが取り組まなければならない問題と、国が関与しなければならない問題、その辺が私自身が近ごろわかりにくくなっている部分があるんです。

それから、3―3―3ページで、水稲作付規模ha以上の作付面積の話が出ていますが、この7ha以上の集積のその県別の資料というものが当然あると思いますので、県別の資料を出していただければと思います。

それから、3―6―3ページで、牛乳生産量についの所見ですが、「減少傾向にあったが、天候の影響等により産乳量は前年と同程度になった」と書いてあります。ということは、結局、天候の影響が従来どおりであったらどの程度減っていたのか。結局、これはただ単にこういうことで産乳量は変わりませんでしたという言いわけとして書いてあるのですが、本当にそのままいっていたらどのくらいの低下になっていたのかなと。その低下の数字が本来一番問題になる数字だと思うのです。ですから、これはそういうところをもう少し考える文章にしなければならないのかなと。改善の方向にいろいろ書いてはありますけれど、その改善あたりも若干わかりにくい。このくらいで大丈夫なのかなというのがありましたので。

それから、6―1の経営局に関しましては、私も認定農家に関しては今までいろいろいってきたので、もうある程度すごくよくできていると思います。ただ、6―1―2ページの(3) 制度・政策に対する評価及び意見の中で、「役立っているか」に対して、「5割程度の人たちが役立っていると評価」と書いてありますが、その「5割程度」というのは数字的にどうなのかと。5割もみんなが役立っていると思っているからいいじゃないかと思うのか、5割しかいいと思っていないのか、その辺のベクトルを経営局としてはどのように考えておられるのか。

それから、6―1―3ページで、[ 4 ]各機関の一元化の必要性と書いてありますが、これは私の勉強不足なので、どういうものを一元化と考えてこういうアンケートをとられたのかなと思いました。

 

(田中委員)
もう皆さんおっしゃったので、取り立てていうこともないのですが、特に加藤さんがおっしゃった問題で、一言でいえば、現実にやっていることが政策にどんなふうに役に立っているのかと。これはこの委員会の基本なのですが、従来から、予算をとって何かして、それで「やりました、やりました」とアウトプットを示して、それで仕事をしたような気になるわけですが、本来の目的とする政策に、ほかの言葉を使えば、どう寄与しているのかということが基本なわけです。そこのところが1つずつみるとよくわからないことがたくさんあるんです。

「どうしました」、「こうしました」と書いてあるのですが、それがどう効果が出たかを調べることは非常に難しい。難しいけれど、それを追求するためにやっているわけです。これはどの項目についても一々いえば全部そうなので、いいませんが、初めからずっと気になっていることなんです。

それから、大山先生がいわれた話で、コメの目標値の設定をどうするか検討中だと私は受けとめたのですが、天候に左右されるというこの表示の仕方ですけれど、かつて、農水省の方では、何%達成というのを表示されて、メンバーが入れかわったわけですが、それに対して、「それはおかしいんじゃないか。天候に非常に影響されるようなことは何%ということをいうべきではない」と、かつてそういう意見もあった。また、大山先生のおっしゃるような意見も確かにあったんです。その辺をどう考えるのか。

いってみれば、いかなる場合でも天候に左右されるので、大きく左右される場合とそうでない場合とがありますね。かつてそういう議論があったのを思い出しながら聞いていたのですが、今度、見直しされる場合に、その辺をもう1回考えるのか、それとは別に目標値の設定自体を違った角度からとらえようとしておられるのか。これからの問題だと思いますが、私自身は大山さんの意見に賛成なのですが、なかなか難しい問題ではあると思います。こうしておいて、その理由を説明すればいいというのも1つの方法だし、これは非常に天候に影響されたのだから、この際は棚上げしておこうというのも1つの考え方だとは思っています。難しいので、私は判断できません。

それから、1つだけ皆さんのおっしゃっていないことで気になったのは、1―2の家畜衛生対策ですが、このこと自体ではなくて、私が聞きたいのは、この2~3日でどこかの新聞で論評が書いてあった気がしますが、法律改正して、通報をきちんとしなかったら罰則を強化することにしたと。それはそれでいいのだけれど、しかし、それだけでは機能しないのではないかという記事があったような気がします。

それはなぜかというと、小規模の経営者なら通報もするでしょうけれど、もう何千羽とかということになると、それ自体が経営が大変になるので、何か補償制度のようなものと抱き合わせて――それは何も国が補助金をやれという意味ではありません。そういうシステムがあるのか、今どうなっているのか。つまり、処分すれば経営者は大変な負担になりますね。そこが負担にならないような、保険制度とか共済制度とか、何かシステムができ上がっていればいいのですが、あるいは補助金の補てん制度があればいいのですが、それが抱き合わせにならないと、法律で規制だけしても機能しないんじゃないかと。私も、それはもっともな話かなと思います。

したがって、これは秋岡さんもおっしゃったような気がしますが、行政の政策の限界があるとは思いますけれど、通報してそれを守らせるというのは1つの方法なのですけれど、それが有効な制度でなければいけないと思うのですが、そういうことを十分検討してこの対策を立てていらっしゃるのかどうなのか。そうでなければ、システムをつくるだけでは仕方ない。有効なシステムでなければいけない。

逆にいうと、法律は整備したけれども、人が死んだわけでもないし、漏れているものの把握の仕方はしようがないですね。それで、いってこないから 100%よくやったのだろうと自分たちでいっていればいい話なのかどうか。そういう漏れをチェックする仕掛けはあるのかどうなのか。その辺が、説明を聞きながら気になっておりました。

以上です。

 

(今村座長)
以上、委員の皆様からご質問やご意見がございましたけれど、これは整理はいたしませんので、総合食料局の中村課長、消費・安全局の實重課長、生産局の佐南谷室長、そして経営局の今井課長の順番で、時間の制約があるものですから、的確にお答えいただきたいと思います。

特に、田中委員から最後にご指摘がありましたことで、つまり、いろいろやっていることは結果としてどういう効果をもたらしているのだと、この問題はきょうはちょっと無理かもしれませんので、総合評価の次回の折に少し突っ込んだ議論をすることにいたしまして、今出ました質問に的確に回答をお願いいたします。

 

(中村食料企画課長)
それでは、食品産業の関係で加藤委員からございました件につきまして、記述の仕方にも問題があるのかも知れませんが、国内農産物との連携強化の目標値については、極論しますと1つのパーツなわけです。全体として、食品産業の健全な発展というものがあって、本当は直接的にそれをあらわす指標があれば、ご指摘のような問題は生じなかったと思います。健全な発展のために何をするか。
1つは、国内農業との連携、1つは基盤の強化、それと環境負荷の低減と幾つかの柱があり、大きな目標の食品産業の健全な発展の下にそれらが柱としてある。このことは食料・農業・農村基本計画においてそのような柱が立っています。そして、その中で一番使えそうな目標値として連携強化を置いたのですが、これだけでは偏り過ぎているということで、補足するサブ指標として、基盤強化に資するような技術力の向上に係るものを置いたところであります。

連携のために技術力強化があるわけではなくて、先ほどの秋岡委員のご質問にも関係してくるわけですが、連携強化と技術力の向上は、少しは重なり合っているかも知れませんが、それぞれ独立のもの、それを並べて書いてあるというのが、3ページのこの必要性評価の記述でございます。論理的に、Aがあって、だからBだとは、実はここは書いていないわけであります。

それで、秋岡委員がおしゃったように、特に連携の強化の問題は、食品産業側だけの問題ではない。確かにおっしゃるとおりで、これは自給率の問題とも絡みますが、食品産業の原料に国産農産物がマッチしないとか、ニーズに合わないことが自給率向上の足かせになっている部分もあります。それは食品産業の側だけが頑張ってみてもどうしようもない部分で、定時・定量・定規格のものが供給できるかどうかという部分もあります。今回の政策評価は食品産業分野の方からみていますもので、実はそちらの観点が入っていないという状況になっているわけでございます。

それから、後ろの方の手段シートの関係では、それぞれアウトプットを簡潔に書くということとなっていたはずで、その方針をどうするかは全体として受けとめていくべき問題と考えております。

それから、お米の関係は、いただきましたご意見も踏まえつつ考えたいと思います。需要の方、ブランドとかそういう話もありますけれど、これは販売戦略の問題も片やあって、できるかどうかも含めて検討したいと思います。

それから、森本委員の方からMA米の77万トンの話がありましたが、これはMA米輸入が転作に影響を及ぼさないということでございます。77万トンのうち20万トンが加工用、主食用はSBS方式で輸入する10万トン、そして援助用で20万トン程度、そのほかに毎年積み上がっていくのが20万トン程度ということでございますが、それが転作目標数量に、反映させないようにやっているところでございます。

 

(實重消費・安全局総務課長)
消費・安全局総務課長でございます。4点お答えしたいと思います。

秋岡委員からのコイヘルペスの関係でございますが、これは魚の疾病ということでございます。経営には通常さまざまなリスクが伴うわけでございます。農作物なども病害虫ということがございますし、あるいは天災・災害といったことがございます。基本的には、コイヘルペスの疾病の発生もそういう経営のリスクの範囲であろうと思っております。担当セクションでございますが、私ども消費・安全局は昨年7月にできまして、ちょうど1年になろうとしておりますが、考え方としては、生産振興のセクションと、リスク管理のセクションを切り離すということで、リスク管理を担当するセクションとして消費・安全局が設置されております。そういう意味で、生産振興関係は水産庁の担当になりますが、コイヘルペスに伴う被害に関しては、基本的な考え方はやはり経営のリスクの範囲内ということであろうと思っております。

2点目の、森本委員からの自給率との関係でございますが、このもともとの計算の仕方でございますけれど、脂質については食料自給表から出しております。それから、食べ残しとか残渣につきましては、厚生労働省の国民栄養調査で国民の摂取量がわかりますのと、食べ残しを含めて実際に消費した量は食料自給率レポートという農水省の調査でわかります。その差を出しまして、少し諸元を調整いたしまして、食べ残しの量がわかるということになっております。

これらと自給率は直接的にどうこうというのはなかなか難しい面もありますが、現在の基本計画を策定する際の食料自給率の算定に当たりましても、消費の方をどう改善していったらいいか、生産をどう改善していったらいいかということで、積算の中には入っているわけでございます。ですから、これからまた自給率の議論もしていく必要があるわけでございますが、そういう中でまたご議論を賜ればと思っております。

第3に、こういった脂質の減少といったことの必要性についてですが、これはわかりにくいということですから、文章は工夫してみたいと思いますが、基本的には、今、国民が全体に生活習慣病がふえるとか栄養バランスが崩れている、そういう方向に年々いっているのではないか。脂質の方も下げるのが目標なのですが、むしろ上がるような状況にございまして、このままでは国民の健康・栄養という面でも適切ではないのではないか。そういう必要性の認識がございます。文章については検討してみたいと思っております。

4点目ですが、田中委員からの鳥インフルエンザに関する罰則の関係でございますが、全くご指摘のとおりだと思っております。特に鳥インフルエンザの場合は移動制限をかけますが、移動制限をかけますと、通常、牛や豚ですとその移動制限期間中は出荷しないで、制限期間が解除されましてから出荷すればいいのですが、卵などの場合は腐ってしまいますので、あるいは期間が過ぎると出荷できないということになってしまいます。そういうことも含めまして、今回の家畜伝染病予防法の改正の中では、そういう移動制限をかけられた業者の方に対する助成措置もあわせて規定いたしました。

そういう意味では、この罰則の部分と助成の部分とをあわせまして、よく普及をいたしまして、特に都道府県が普及をしたり、また農場でどういうことが起こっているかということを日常的に把握していただくために、各県に家畜保健衛生所なども何カ所もあって、そこで指導監督しているわけでございますが、そういうところとよく連携をとりながら進めさせていただきたいと思っております。

 

(佐南谷生産政策室長)
まず、大山委員からご指摘のありました指標の整理の考え方ということでございますが、米麦の関係でも、農水省はさまざまな政策目的で政策介入をしているわけですけれど、この政策評価につきましては、生産的な側面からみまして特に重要なポイントは何かというと、いいものを安いコストでつくるということで、生産コストと品質の2つを主要な切り口として、生産対策に関する評価というのはしております。

それで、大木委員からも大豆の品質の問題で、契約栽培数量だけが唯一の指標なのかといったご指摘もございました。我々も、大豆につきましても、どういう形で品質の向上というものを評価すべきかということで、今、我々が承知する中では、一番適切なのは大豆の契約栽培数量であろうということでやっておりますが、その品質を評価する上でも、ほかにもいい指標があれば、そういうものも考えていきたいと思っております。

また、大山先生のご指摘に戻りまして、平均値のみを指標としてみれば、さまざまな地域ごとのニュアンスとか生産体系ごとのニュアンスというのはなかなか浮き出てこないだろうと。もちろんそういう側面もあろうかと思いまして、そこのところは、全体をみるか、どこまで個別に入るかというのは、トレードオフの関係にあるだろうと思いますので、こういった全体の生産対策を評価する上で、適切なやり方があるのであれば、そういう細かいことにも必要があればまた分け入るということを考えておりますが、今のところは、こういう形でみるのはやむを得ないのかなと思っております。

それから、コメの生産性の7%の説明について非常にわかりづらいというご指摘がございました。確かに私がみても難しいようですので、もう少し工夫のしようがないか、考えてみようかと思っております。

次に米の生産コスト削減目標7%ですが、この7%と申しますのは、基本計画の中でコメの生産コストを2割削減するという目標がセットされておりますので、その目標に向けてやっていくと。そして、当面、この政策評価が考えている中では、そのうちの3分の1程度やるということで、7%というものを置いているということでございます。7haの県別の指標は資料としてございますので、後ほど提出したいと思います。

それから、生乳について、夏場が涼しかったということで、牛の夏バテがなくて生産量がふえたと。もしその天候理由がなかりせばの場合の生産量につきまして、どうなのかというご指摘がございました。牛乳の場合は一般的に頭数減を1頭当たりの生産増ということで今はカバーしてきているという傾向がございますので、仮に夏場の涼しさというものがなかったら、1頭当たりの生乳量がどの程度まで伸びたかというのは、また趨勢値を使って一定の前提のもとに試算するということになると思いますが、一定の前提でそれが計算できるかどうか、また相談しまして、後ほど提出させていただきたいと思います。

 

(今井経営政策課長)
森本委員からのご指摘の2点についてでございます。

まず、1点目ですが、認定農業者はその制度が役立っていると思っている人が5割ぐらいの水準であることをどう思うのかということですが、制度が施策の対象者に支えられて継続的に運営していけるようにするという観点からは、もっと高くないとおかしいというのが担当者としての感想です。

2点目、アンケート項目の支援機関の一元化というのはどういうことなのかということですが、明確に定義づけてアンケートを行ったわけではないのですけれど、我々が想定していましたのは、組織自体を1本化するという意味と、もう1つは、窓口が1カ所で複数の機関からの支援が受けられるようなこと。その2つのことを思って項目を立てたのですが、多分、アンケートに答えた人の意識というのもそんなことで答えてもらったのではないのかなと思っております。

 

(森本委員)
その組織というのはどの辺を指しているのですか。

 

(今井経営政策課長)
農業委員会、農協、普及、あとは農地保有合理化法人、県の公社とか、そういうところだと思います。

 

(今村座長)
それでは、田中委員からの全体を通しての質問は大きい問題ですから、次回に回すことにいたしまして、前半はこれで終わりまして、5分ほど休憩したいと思います。

 

(加藤委員)
先ほどの私の質問に対する課長さんのご説明はそれなりにわかりましたけれど、私は、そのこと自体がかなり問題があると思っております。それは何も農水省だけではなく、通産省も、私がかつていた環境庁も同じようなものですけれど、今まで霞が関いうのは、業界を指導するとか強化すると称して、補助金を出したりいろいろなことをやってきたわけですね。まさに霞が関と業界との関係というのはそういうことで、そこに非常に密接なつながりがあったと。

そういうことで、食品製造業というのはひ弱だからと称して、それこそ雑誌をつくることまで補助金を出してやろうといった行政をやってきたと。このこと自体が私はかなり問題だと思います。これは農水省に限らず、この食品に限らずやってきたということだと思います。これは大きな問題だと思いますので後で議論したいと思いますが。

こういう業を支援する行政の典型は通産省がよくやってきたわけですけれど、そういう役所が支援したところはみんな衰退しているということですね。むしろ支援しなかったところの方が強く大きく伸びているとよくいわれます。食品というのは1日3回だれもが食べなければいけませんから、食品業界全体が衰退するということは全くあり得ないと思いますけれど、もし農水省が自給率を上げるということを本気になって考えているのだったら、食品製造業を扱うものに対して補助金ではなくて税でもって面倒をみると。

今、低公害車のハイブリッド車などがすごく売れています。これはなぜ売れたかというと、トヨタとかホンダに補助金を出したから売れているのではなくて、税制でもって売れているわけですね。私はたまたまハイブリッド車を買おうと思ったら、ものすごく人気があって、6カ月も待たされて、やっと明日か明後日納車なんです。これはそれに対して税の面で面倒をみられるということですね。そして、それがものすごくきくというわけです。

ですから、食品製造業で国内農産物を使うときに税制というものを考えてほしい。いろいろな業界に補助金をばらまくというのは、恐らく三位一体改革が進んでいくとやりたくてもできなくなると思いますが、それとの絡みでしっかり考えていただきたいと思っています。

それから、望ましい食生活のあり方を見直すというのはこの次の議論だということですから、この次にもう1回議論したいと思いますが、例えば食べ残しというのは、いかにも農水省で考えていることだなという印象は避けられません。今、食品で問題になっているのは子供なんですね。じいさん、ばあさんたちは、農水省がこんなに一生懸命いわなくても、元気で生きたいと思うからサプリメントをとったりいろいろなことを一生懸命やっているわけですね。ところが、今、子供たちがものすごい状態にあるわけです。信じられないような食生活をしている。これは貧しくてそうなっているわけでも何でもないんです。個食、偏食、過食と、これはむしろ旧文部省に関係することだと思いますが、食生活のあり方といえばむしろこちらの方が大事なわけです。

けれど、農水省という範疇だとそういうことがなかなかいえないということで、「認知していますか」というような聞き方になるのだと思いますけれど、この辺はちょっと問題だなと思っています。これはないものねだりみたいなもので恐縮ですが、感想的に申し上げました。

 

(今村座長)
ありがとうございました。今の加藤委員のご意見も含めて、次回、効果的に議論を突っ込んでやりたいと思っておりますので、その折にまたよろしくお願いいたします。

それでは、少し休憩をとりたいと思います。

 

(暫時休憩)

 

(今村座長)
それでは、再開したいと思います。

後半の農村振興局、林野庁、水産庁、環境政策課の評価結果につきまして、各局庁政策評価担当課長より、第2回評価会からの変更点を中心に説明をお願いいたします。

まず、農村振興局は雑賀農村整備総合調整室長よりお願いいたします。

 

(雑賀農村整備総合調整室長)
農村整備総合調整室長でございます。お手元の資料に沿ってご説明させていただきます。

5―2―1ページをごらんいただきたいと思います。こちらは前回ご説明したところではございますが、前回、目標値の設定について、昨年10月に閣議決定されました土地改良長期計画ですが、こちらは今までは事業量というものを目標に置いて長期計画を立てていたわけですが、今回からは、成果目標というものを目標に据えて土地改良長期計画を立てるという形に変えておりまして、今回の政策評価の方も成果目標をベースにした土地改良長期計画というものを用いて評価をさせていただきたいということで、それをベースにした成果目標を設定させていただいているというところは、前回ご説明させていただいたところでございます。

次の5―2―2ページをみていただきますと、前回は、目標値のご説明だけはさせていただきましたが、実績値というものがまだデータとして出そろっておりませんで、今回、初めて実績値をご説明することになります。

まず、所見の[ 1 ]農地利用集積の農地割合を20ポイント増加させたいというところの目標値を設定していたわけでございますが、この結果が、目標に対する増加割合が17ポイント、20に対する17ということで、達成度はBランクとなっております。ただ、特にこちらの場合は圃場整備事業等を実施した直後にどれだけの利用集積が進んだか、事業完了時点でどれだけの利用集積が進んだかというところを調べておりまして、実際、事業が完了した後、こういう利用集積というのは進むというところもございまして、若干、目標からは下回っておりますが、これで終わるという世界ではなくて、今後、こういう事業の中のソフトなどでもいろいろ支援もしておりますし、その他いろいろな形における助成などの政策措置がございますので、今後、もう少し伸びていくのではないかということを考えております。

それから、2番目の問題として、耕地利用率ですが、これも 105%に上昇させたいという目標を設定したわけでございますが、こちらの結果も出ておりまして、結果としては 102%で、工事実施前の数値が97%ということでございまして、実際には5ポイント増加しているわけですが、目標 105%ということで、8ポイント増加に対して5ポイントとなっておりますので、パーセンデージでいえば63%となりますので、結果としてBランクとなっております。ただ、こちらの方も、工事が完了した直後における耕地の利用率というものみておりますので、これも工事が終わった後しばらくして、またいろいろな施策も相まって利用率が伸びていくというところもございますので、今後、どういう形になるのか、もう少し伸びるのではないかというところは考えております。

それから、3番目の基幹水路の問題ですが、こちらは機能低下の恐れがある建設後経過年数が長い水路に着目して、そういった水路が何kmぐらいあるのか、これは昨年度の実績でいえば 9,800kmあるわけですが、そういったものに対して安定的な用水供給ができているかという目標を設定しているわけですが、結果として9,645kmにおいては問題なく用水供給が行われたと。残りの 155km程度につきましては、水路の崩壊とか若干問題がありましたが、達成度としては全体の98%供給できたということで、Aランクとなっております。

それから、防災の関係で、湛水や地すべり等による被害の恐れのある農用地を 100万haから95万haに減少するという目標を立てておりましたが、結果として、実績値は94.9万ha、要すれば95万haよりも、数字的には下回っておりますが、目標としては上回ったという形になっておりますので、達成度は 102%でAランクとなっております。

それから、田園環境整備マスタープラン、環境創造に着手する地域をふやしていくという課題ですが、こちらの方はマスタープランに位置づけられた地域がどれだけふえているかということでございまして、ことしの目標値は240地域で新たにそういったものに着手するという目標を立てたわけでございますが、結果としては 274地域と、これも目標を上回る形になっておりまして、達成度はAランクとなっております。

こういったそれぞれの実績を踏まえた今後の取り組みの方向でございますが、農地利用集積に関しては、5―2―3から5―2―4ページにかけてでございますが、ハード事業完了後も引き続き、先ほど申しましたように、担い手への利用集積の推進を図るということを積極的に推進していきたいと考えております。

それから、農地の有効利用――耕地利用率の観点ですが、こちらの方も担い手への利用集積をさらに推進していくということで、担い手による農地の効率化の利用を進めていくということを進めていきたいと考えております。

それから、水路の機能維持の点でございますが、これも今後とも不時の通水障害などによって農地の有効利用が図れなくなることがないように、例えば、水路などの水利施設の機能診断などを耐用年数が過ぎても使っていけるように、長寿命化といっておりますが、長く使えるための予防保全対策であるとか、管理体制の整備を図っていきたいと考えております。

それから、防災の関係ですが、防災対策も今後着実に推進させて、被害の発生の恐れのある農用地の減少に努めるとともに、ため池の水質改善など、そういった環境への配慮にも図っていきたいと考えております。

それから、田園・自然環境の創造でございますが、こちらも地域住民の積極的な参加を得てそういったものを推進していきたいと考えております。

続きまして、都市と農村の交流、9―1―1ページですが、こちらは前回ご説明させていただきましたとおりでございまして、内容的にはほとんど変わっておりません。2点ほど変わっている点がございますので、簡単にご説明したいと思います。

1つは、9―1―3ページをごらんいただきたいのですが、下段に波線を打っておりますけれど、前回、委員からご指摘を受けまして、「これらの施策や国土交通省が実施するビジット・ジャパン・キャンペーンと一体的に案内板の設置等により」というところをつけ加えさせていただいております。

それから、9―1―8から9―1―9ページですが、参考としてデータをつけさせていただいております。1つが、登録農林漁業体験民宿の推移ということで、平成7~14年までの登録をいただいている体験民宿の数の推移でございます。

それから、その次のページに出ておりますが、これは13年と14年のデータしかございませんが、市民農園に対する応募率と利用率の推移ということで、そちらのデータを載せさせていただいております。

以上、簡単でございますが、説明とさせていただきます。

 

(今村座長)
続いて、林野庁の岡田企画課長からお願いいたします。

 

(岡田林野庁企画課長)
企画課長でございます。まず、お手元の資料の6―6の効率的かつ安定的な林業経営の育成でございますが、この政策分野での主な変更点は、評価結果につきまして、実績値及び見込値の追加を行ったということと、それに伴う所見、政策評価シート等についての記述の追加修正でございます。

もう1点は、第2回の政策評価会におきまして、1つ目といたしまして、「分析に当たって林業経営を取り巻く厳しい実態を的確に反映させる必要がある」というご指摘、2つ目といたしまして、「森林整備や木材利用の一体となった戦略的な取り組みが必要である」というご指摘を踏まえまして、所見等の記述の追加を行っております。

まず、代替目標であります林業経営改善計画の新規認定者数でございますが、これは実績値といたしましては前回ご説明した見込値より7つ少ない数になりますが、単年度28、累計で 130ということで実績値が確定いたしました。このように累計では目標を上回っていますが、単年度目標を下回ったこと、そして目標設定時の想定に比べまして、林業事業体の認定数が少ないということから、今後、普及指導を強化するとともに、意欲ある林業事業体を始め、林業経営の担い手育成に向けた体制の整備を図る必要があるという所見をここで入れさせていただいております。

なお、代替目標につきましては、前回のご指摘にもございましたが、現行のままで良いのかどうかという点につきまして、9月の政策評価会までに検討を進めていきたいと考えております。

それから、サブ指標の新規林業就業者数でございますが、これは目標を上回る見込みではありますけれど、既存の調査によりますと定着率が55.1%となっておりますことから、今後の定着化についても考慮する必要があるということでございます。また、林業就業者の減少・高齢化が進む中で優秀な森林整備の担い手の確保が重要ですので、緑の雇用対策を始め、林業就業者への支援策を検証しつつ、引き続きこれらの取り組みを推進していく必要があると考えております。

また、もう1つのサブ指標の中では、林業労働災害件数でございますが、これは 2,572件と昨年度よりも増加をし、目標達成率も61%に止まるという結果になってございます。今後、労働災害の発生状況等をさらに検証いたしまして、それらを踏まえた作業現場への安全指導等の各種安全対策を早急に実施する必要があるいう所見を述べさせていただいております。

改善の方向におきましては、森林整備の推進等と一体となった取り組みを推進することが必要である、という記述を追加いたしております。

なお、シートにつきましては、同様の観点から修正を行っております。

次に、11―3の森林の整備でございます。ここの政策分野では主な変更点は、評価結果についての実績値の追加、見込値の修正を行うとともに、それに伴う所見、評価シート等についての記述の追加、修正を行ったところでございます。

また、第2回の政策評価会の中で、1つ目といたしましては、目標を達成する上で何がネックになっているのか、その解消に何が必要かとの分析が必要であるというご指摘。2つ目といたしましては、森林整備と地球温暖化防止との関係がわかるようにすることが必要というご指摘。3つ目といたしましては、間伐材の利用を進めるための取り組みがわかるようにすることが必要。このようなご指摘を踏まえまして、所見等の記述の追加を行っております。

まず、目標値は、前回からの変更はございませんが、所見において、森林整備の目標達成が低位に止まっているということにより生じております森林による二酸化炭素の吸収量への影響、それから、伐採後、植栽をしていない造林未済地の増加の課題などについて、記述の追加を行っております

サブ指標につきましては、[ 2 ]の国有林における間伐実施量の見込値を最新のものに更新するとともに、[ 3 ]海外における持続可能な森林経営の寄与度について、実績値の追加を行っております。

また、所見におきまして、目標達成率の改善に向けた今後の取り組み及び評価の質の向上を図るために行ったアンケート調査の改善内容を追加いたしております。

間伐につきましても、所見において、間伐材を始めとする木材利用推進の取り組みについて、記述の追加を行っております。

改善の方向において、間伐材等の木材利用の推進と一体となった取り組みを推進することが必要であるという記述を追加いたしております。

なお、参考資料といたしましては、11―3―23から11―3―25ページでございますが、サブ指標の[ 3 ]の関連で、平成15年度海外林業協力に関するアンケート調査結果を追加し、また、11―3―26ページですが、「森林のもつ多面的な機能の発揮に関与する国産材の利用」、これはイメージ図でございますが、これを資料として追加いたしております。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。続きまして、水産庁の須藤企画課長からお願いいたします。

 

(須藤水産庁企画課長)
水産庁企画課長でございます。水産庁からのご説明は、まず最初に、3―11のつくり育てる漁業の推進でございます。これにつきましては、15年度実績値を新たに加えているところが変更点でございます。これに関連しまして、所見等々の文章を追加してございます。

つくり育てる漁業の推進の関係で今回追加されました目標値は、3―11―2に載せてございますが、関係漁業の生産量、この中には主な栽培漁業の対象魚種、海面漁業、海面養殖業の生産量等が含まれてございます。

それから、サブ指標の[ 2 ]の藻場・干潟等の保全・創造面積というところでございます。まず最初に目標値の関係で、関係漁業生産量を15年度におきましては 194万 8,800トンにするという目標値に対しまして、15年度の実績は 201万 4,000トンという結果が出てございます。14年のときの 190万 4,000トンからの伸び率という計算の仕方をしておりますが、達成状況をはじき出しますと 173.4%という結果になってございます。伸び率が非常に高いということで、達成ランクは「-」という表示にしてございます。

また、第2番目のサブ指標値の関係の[ 2 ]の藻場・干潟の面積でございますが、藻場・干潟の面積を1年間で1万 1,600ha保全・創造するという目標に対しまして、1万 2,884haの実績が出たということになってございます。達成状況139%で、達成ランクはAという評価でございます。

所見のところでございます。目標値の関係漁業生産量は、海面漁業のさけ・ます類及びほたてがいの生産といったものが、これまで海況に恵まれたことと、また、昨年度の実績が高かったということが、3カ年の平均値をとる際にある程度影響を及ぼしておりまして、目標値を上回ってございます。

また、サブ指標の[ 2 ]の藻場・干潟の創造の関係でございますが、毎年1,000haの目標に対しまして、前年度までは目標を若干下回っていたということもございまして、15年度におきましては整備の促進という事業効果があらわれまして、1,390haということになり、目標を上回ったという結果になってございます。
必要性の評価につきましては、目標値につきましてはその数字が100%を大きく上回っていること、また、サブ指標値について今回評価がありましたものはAランクであるということを踏まえまして、必要性の評価については修正をしてございません。

改善の方向でございます。目標値であります関係漁業生産量につきまして、自然条件や価格形成等の外部要因に左右されやすいといった特徴を踏まえつつ、今後とも栽培・養殖技術の向上や環境に配慮した養殖業の推進等を積極的に図る必要がある、といたしてございます。

第2番目に、10―3の漁村地域における総合的整備の推進というところでございます。ここにおきましても、今回の目標値は、15年の実績を書き加えた部分に関係しまして、所見等々での文章を変更した部分でございます。

今回新たに入れましたのは、目標値のところの[ 2 ]に当たる部分でございますが、地域住民等の漁村整備に対する満足度――これはアンケート調査を2月から実施しておりまして、その結果が出たということで、今回、新たに盛り込んでいるものでございます。

サブ指標のところでも、[ 1 ]に同様にアンケート調査により出しているものがございまして、これを新たに入れているものでございます。サブ指標の[ 2 ]につきましては、実績がようやく計算できたということで、今回、入れてございます。

その目標値の[ 2 ]の実績でございます。10―3―2に載せてございます。評価結果でございますが、15年度目標の満足度は、目標としましては毎年 100%に達成すべきという目標を立ててございますが、アンケート調査を実施いたしましたところ、81%の「満足した」という回答を得てございます。このため、達成度は81%ということで、達成ランクはBと評価してございます。

続いて、サブ指標の[ 1 ]でございます。サブ指標の[ 1 ]というのは、交流の目的に施設を整備された地区で、その施設で交流が促進されたかどうかにつきましてのアンケートの調査でございます。毎年100%を目指しているものでございますが、これについてのアンケート調査の結果、この達成状況は75%という結果が出てございます。したがいまして、達成率は75%、達成ランクは同様にBという評価でございます。

続いて、サブ指標の[ 2 ]でございますが、津波・高潮による災害から一定の水準の安全性が確保されていない漁村の面積を 1,000ha削減していくという目標でございます。これにつきまして、15年度につきましては1年当たりでは 200ha削減するということになりますが、15年度の実績が 210ha削減することに成功しているということで、目標であります 200haに対しまして 105%という数字になってございまして、評価はAとさせていただいております。

所見でございます。満足度につきましては、整備の効果、問題点、利用状況等のアンケートの結果、81%という一定以上の評価を得ているとされてございます。また、交流促進地区の割合につきましても、約8割の地域におきまして、交流人口、直販店の入れ込み客数等の増加が確認されてございます。また、安全性が確保されていない漁村地区を減少させるということで、この減少させる面積につきましても、目標を上回る210haの削減が図られたということを述べてございます。
必要性の評価につきましては、全体を見渡しまして、前回ご説明した内容を変更はいたしてございません。
改善の方向でございますが、漁業集落排水処理による人口比率は目標を達成したということがございますし、生活環境の改善は進んでいると考えられます。また、漁村整備の満足度、交流促進地区の割合につきましても、アンケート調査の結果によりまして一定の成果がみられるということから、今後も引き続き事業の推進を図るということを述べてございます。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。続きまして、菊地環境政策課長からお願いいたします。

 

(菊地環境政策課長)
環境政策課長でございます。11―6の地球環境保全対策につきましてご説明申し上げます。

前回ご説明したところと変わっていますのは、初めから申し上げますと、11―6―2でございまして、所見の[ 2 ]の波線が打っているところでございます。この箇所を追加したことと、その後、11―6―4ページの値でございますが、数字につきまして、直近の数字に修正させていただいたというところでございます。

もう1度、11―6―1ページにお戻りいただきたいと思います。この地球環境保全対策について、農林水産省が担当しておりますのは2つございます。(1) の目標値でございますが、1つは、農地土壌から発生している二酸化炭素の抑制対策を講ずることでございます。2つ目は、森林吸収源対策といたしまして、森林の吸収量、二酸化炭素では 4,770万トン、これを2010年までに達成するというのが目的でございます。
サブ指標といたしましては、森林の造成面積、保安林の配備目標面積を書いてございます。この辺の数字は変わってございません。
目標値設定の考え方の[ 1 ]は農地から発生している二酸化炭素の発生抑制についてでございます。二酸化炭素換算で42万トンの削減を図るということでございまして、面積からいたしますと、1ha当たり3トン出ているという計算でございますので、14万ha。これにつきまして、2002年におきましては 6.2万haでございまして、2008年まで毎年 1.3万haにつきまして緑肥栽培等を導入する必要があるという考え方でございます。

[ 2 ]の森林の吸収源につきましては、京都議定書におきまして、吸収量として上限値が定まってございます。これを目標値として設定しておりますが、次の11―6―2ページでございますけれど、その算出量はまだ決まってございません。これから話し合うということになってございますので、参考値という形ではサブ指標を掲載いたしております。

2の評価結果の数値は、前回と同じでございます。

所見の[ 2 ]の波線のところでございます。ことしは地球温暖化対策推進大綱で定める第2ステップに向けた対策の検証と見直しの年であることから、森林吸収量の見込みについて試算を行ったところ、森林の整備等が平成10~12年度までの水準で推移した場合と、平成14年度までの水準で推移した場合の二酸化炭素の吸収量を試算いたしますと、2.9%、3. 1%と試算できます。最近は私どもは3.1%といっておりますが、平成10~14年までの水準でこれからも森林整備を進めていったとしても、2010年におきましては吸収量は3.9ではなくて、 3.1に何とかなるくらいで、間の 0.8%分がなかなか厳しいという状況でございます。このため、今後とも地球温暖化防止森林吸収源10カ年対策に基づく各種施策の着実な推進が必要であるという所見を掲げてございます。

なお、11―6―15ページをお開きくださいませ。ここでは、京都議定書の目標と森林吸収源対策の必要性ということを表であらわしております。その左側の上のところでございますが、分野別削減目標は全体で- 6.0%――これが日本としまして、1990年段階の温室効果ガスの発生量を2010年までに6%削減しますというのが、京都議定書における我が国の約束でございます。

では、この全体の6%削減をどのようにしていくかというのが次のところでございまして、温室効果ガスの90%がエネルギー起源の二酸化炭素でございます。これを1990年と同じくらいにしましょうということでございます。

それから、水田とか家畜ふん尿から出ておりますメタンとか一酸化二窒素は0.5%の水準にいたしましょうと。それから、国民の努力で 2.0%下げましょうと。それから、代替フロンガスにつきましては、伸びるかもしれませんけれど、2.0%の伸びにとどめましょうと。そして、最後に、森林の吸収量ということで、3.9%部分を森林で吸収していきたいというのが、京都議定書の6%削減に対する我が国としての対策でございます。今は森林の吸収量につきましては3.9 を目標として進めてきておりますが、これまでの森林の整備水準でいった場合には、3.1にとどまるのではないかといった試算でございます。今後、いろいろな対策を講じまして、吸収量の確保に努力していきたいという内容でございます。
なお、余談でございますけれど、この6%自体達成できるかどうかというのが、最近、大きな議論になってございまして、先日、環境省が中央環境審議会に提出した資料では、「なかなか難しい状況にある」と。森林吸収源を除いた部分でございますと、5%台の伸びになっていくのではないかといわれております。特に一番大きいのがエネルギー起源のCO2 のところでございまして、目標では1990年と同程度ということでございますが、これが5%前後の伸びになるのではないかと。

それは工場とか産業部門から排出されるものが大きいのではないかとよくいわれていますが、環境省の試算におきましては、工場から出てきているCO2 はむしろ削減されて、1990年と比較しますと4%前後の削減になっていると。むしろふえておりますのが各家庭から出る二酸化炭素の20%の伸びとか、業務用――具体的に申しますと、ビルとか事務所とか学校とか病院などから発生するCO2 が28%ぐらいになるのではないかと。抽象的に申し上げましたが、業務用といいますと、例えばきょうここに冷房が入っておりますが、こういう施設が各ビルでふえておりますので、その分、ふえているのではないかと考えられます。ですから、政府といたしましては、温暖化対策のために夏は28℃仕様となっておりますので、ご協力をお願いいたします(笑声)。夏は28℃で、冬は20℃でございます。逆ではございませんので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。それでは、以上の報告につきまして、委員の皆さんからご質問やご意見をいただきたいと思います。

 

(加藤委員)
いつも最初で恐縮です。真打ちは一番後から出てきて、紅白歌合戦でもうまいのは最後に出てきますので、皮切りをさせていただきます。

森本さんにいわせると、林業は加藤さんの担当部門だということですが、林業について触れたいと思います。

私自身は大まじめに、今、菊地課長からお話のありました地球温暖化に関連して、地球温暖化だけではないのですが、大変深刻だと思っています。それで、この委員会でも繰り返しいっていますように、食料の方は自給率が4割だということに対する国民的な認識はかなり高まってきて、何とかしなければいけないじゃないかというところまでかなりの部国内産でいくと20%を切るか切らないかというぐらいのところだと。これは食料に比べるとほとんど知られていないと思いますが、大変な状況であると。

山をみると、青々としていて、私もかつては素人だったのですが、一般素人からみると「すごくきれいだね」ということなのですけれど、林業家がみると、「とんでもない」と。間伐もされていない、下草ももうほとんど生えない、光も注がないという森林がものすごく増えてきて、林業労働者が高齢化して、60歳代はいい方だというぐらいになってきているわけです。

それについては繰り返しここでもいってきて、今、林野庁からご説明がありましたように、かなりそういう問題を書いてくださって、ありがとうございました。それから、この問題について、地球温暖化との絡み、そして林業そのものとの絡みで、9月にまたきちっとした議論をしましょうということで、大変結構だと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

私はそのときに、今まで自分自身も余り気がつかなかったのですが、この前、30年以上林務に従事したある県庁の方に、「日本の林業はどうですか。未来はありますか」と聞いたら、「絶望である。もう全く明日がない」ということでした。私どもNGOに対してですからそういう率直な言い方をされて、多分、県議会で答弁するときは、「こういうことをやっています、ああいうことをやっています。それで林業は何とかなりそうです」みたいなことを答弁しておられるのだと思いますが、私たちには率直なところを話してくれたのだと思います。

それは私は極めて深刻だと思っています。この深刻の原因の一番根本は、今となっては、外材が入ってくるからだと思っています。乱暴ですが、私は、農水省も、おコメに関税をかけたように、森林の自由貿易というものをやめるという政策を検討していただきたいと思います。私はNGOとして、そういうことを主張していく段階に来たなと思っています。これはもう何をやっても、形だけいろいろなことを書いたって、もう全然だめですね。

これまた広島県の林業の方に聞いたら、ニュージーランドで切り出して船で運んで、香港で製材にして、それを広島だったか大阪だったかにもってくる費用と、日本では広島で国内産を切り出したものを大阪までもってくる費用と比べると、ニュージーランドからもってきた方が安いというんですね。船代、香港での製材、そして半製品にして日本にもってくる費用と、広島で切り出したものを広島から大阪まで運ぶ費用と比べると、前者の方が安いと。

こういうものを放置しておいて何をやったってだめと。ですから、ちょっと乱暴ですけれど、WTO体制とかいろいろなことはありますが、もし日本の森林を守るとすると、そして、さっき菊地課長がおっしゃった3.9%の達成ということをやろうとしたら、そのくらいのことを政策としてぜひ検討していただきたい。もし検討しているのなら、それもぜひ出していただきたいと思います。
それに関連して質問ですが、頑張っても3.1%だというのは菊地課長からもお話がありましたし、林野庁の資料にも書いてありますが、この根拠を後で教えてください。これは私が専門的に知りたいものですから。どうして3.1%なのか。私は、はっきりいって、はるかに小さいと思っています。私が簡単にちょっと計算しても、あえて1けた小さいとはいわないまでも、今の状態だと到底 3.1%なんかいかないんじゃないか。よっぽど水増しした数字じゃないかなと私には思えるのですが、皆さん方が真剣に出された数字でしょうから、どういう根拠で3.1%になったのか教えていただきたい。

それから、水産庁にお聞きしますが、つくる漁業ということで、水産庁のいわれるつくる漁業というのはもちろん魚介類をつくることだと思うのですけれど、バイオマスというのは、我々は陸上のバイオマスと海上のマリンバイオマスということをもうやらざるを得ない。例えば、藻とか海草を食べることと同時に、エネルギー資源として利用していく。そういう政策方向というものを考えていらっしゃるかどうか。要するに、バイオマスの一環として水産庁もやるということです。そういう政策をご検討されているかどうかという単純な質問です。私は、それが必要な段階に入りつつあると思っています。

 

(大山委員)
加藤先生から非常に悲観的な話が出て、私もやはりそうなるかなと思っていたのですが。それにしても、悲観的だからといって何もやらないというわけにはもちろんいかないでしょうし、環境が厳しいということもおっしゃったし、戦略的な目標を考えなければいけないというのも十分考えておられて、検討中ということですから、そういう方向でコメントだけさせていただきたいと思います。

最初の2件ですけれど、9―9の効率的かつ安定的な林業経営の育成に関してですが、この目標というのはちょっとミクロ過ぎるんですね。林業経営改善計画新規認定者数が何人というのと、6万人が背景になっていて、それで新規に就業者数をこうしたいという目標、これ自体はいいのですが、もうちょっと積極的な何かが私は欲しいんです。つまり、もしそれを重視するのだとしたら、どういう方向が必要なのか、あるいはどういう方向がいいのか、どのように使えばいいのか、どのように配置すればいいのか――何でもいいんですけれど、もしこれをメインに考えるとしたら少なくともそういうことを考えるとか、この目標に関してもうちょっとポジティブなものが欲しいと思います。

ですから、これは目標からするとずっと達成しているということで、情報として「そうですか」ということでは、ちょっと不満が残るという感じがするものですから、戦略的なあれと絡むのですが、高齢化とか少子化が問題だというのはもちろんいいんですけれど、可能性がどこにあるのかというあたりを何か情報を出せないのかなと。少なくとも現状を改善するとしたら、非常に形態が小規模なのが悪いのか、あるいは流通形態が悪いのか、あるいは地域的には非常にうまくいっていて、やり方として成功しているところがあるというのは、もしかしたらどういう理由なのかとか。そういうものをベースにして、将来に向かってまさに戦略だと思います。

やめてしまえばいいというのは一番簡単でしょうけれど、そういうわけにはいかないでしょうから、明るい未来とはいいたくないですけれど、少なくともどういうところに光があるのかというあたりをちょっとでも明らかにしていただければと思います。何が問題なのかというのを我々としては知りたいわけですから、一応わかっているつもりでも、どこに可能性があるかということを、可能な限りでいいんですけれど、明らかにしていただきたいと思います。

認定者を養成するのはいいんですけれど、もし養成するとしたら、それをどのようにして育てるのがいいのか、どういう種類の木があるのか、あるいはどういうところでどういう形で育成すればいいのか。あるいは、どういうところで生産性を向上すればいいのかとか、いろいろな問題があると思いますので、そういうことを明らかにしていただきたいと思います。

もう1つは、3―11のつくり育てる漁業の推進というところですけれど、これもやはり目標をずっと達成していますということで、170%で、やや大き過ぎるから達成度としては「-」にしますとかというのは、所見として何か不満が残るんです。つまり、これは問題点が明らかになっていないわけなんですね。全体として、栽培する、育てる漁業というのがふえているということをいっているだけで、もうちょっと問題を明らかにしていただきたいんです。つまり、これはふえればいいということでは恐らくないんじゃないかと思うのです。天然に採っている分と育てる分との絡みというのがあるわけですね。それから、天然に採っている分も一部はそれの資料として使っているわけですね。

ですから、育てる漁業というのが本当にふえるだけでいいのかどうか。あるいは、魚種によってはふえる可能性もあるし、ふえてもいい。あるいは、天然とのバランスでせいぜいこの程度とか、貝類は海面養殖とか特別な用語があるのかもしれませんが、魚種あるいは貝類によっては、そういうことをもうちょっと進めてもいいのだとか、我々にとってもうちょっとわかりやすい情報が欲しい。

先ほどの林業の場合はミクロ過ぎているというコメントでしたが、こちらの場合は私はちょっとマクロ過ぎると思いますので、そこを細かく、我々の食生活からみたらどういう養殖がふえる可能性があるのか、あるいはもうちょっとふえてもいいとか、そういうことを食生活の面からみたらこうなりますと。あるいは、資源の消費の仕方――とった大衆魚をそちらでもう1回使ってそれでつくっているわけですから、そういう資源的な面からみたらどうである、あるいは天然とのバランスでみて養殖の割合がどうなので、ここはせいぜいこの程度にしたいとか。そういう、食生活、資源からみてどうかと。

あるいは、生産の効率もあると思います。魚種によっては、栽培する場合に非常に効率の悪いものもあるかもしれないわけですね。そういうことを目標の中に入れていただきたいと思います。つまり、養殖というのは、長所もあるでしょうし短所もあるでしょうし、あるいは栄養面などからみるとちゃんとした分析をしなければいけないところもあるでしょうから、そういうところをぜひ明らかにしていただきたいと思います。

 

(大木委員)
9―1の市民農園の整備・促進というところですが、これは都市の人間にとっては、農園というのは、つくる喜びもありますし、農村を理解するということもとてもいいことなので、どんどんしていただきたいとは思いますが、ただ、つくるだけの喜びというのでどれくらいふえてきたかというのではなくて、今、エコが非常にいわれていますけれど、つくるときに中身として、農村の土づくりの大切さということもきちんと踏まえた上でこういうものをしていきましょうといった、ちょっと踏み込んだものがあるような施策になってほしいなと思っております。

 

(秋岡委員)
加藤さんのフィールドで、林業について質問したいと思います。6―6の林業経営の育成のところで、6―6―2ページに新規就業者の話がいろいろ出ていますけれど、林業に就職する人のインセンティブづくりみたいなものがどうなっているのかというのがよくわからなくて、例えば、6―6―13ページに横長の表があって、例えば左下のところに、関係者が取り組むべき課題ということで、林業者の技能とか技術とか知識の向上と書いてありますけれど、こういう技術とか技能が向上していったことが所得の向上につながるようになっている業種なのかどうかが、基本的によくわからないんです。

例えば、野菜などをつくっている場合であれば、その人のセンスで、これをつくれば同じ仕事をしていても収入が増えるのは、今はレタスよりアボガドだとかといったセンスなどがありますね。あとは、いいものをつくれば高く売れるというのはわかるのですが、林業の場合は、何とかさんがやった山はすごいとか、何とかさんは人より多く払って引っ張りだこになるとか、そういう技術とか技能の向上が所得に結びつくような構造になっている業界なのかどうか。

その技術のトップに達するのが、例えば、1年の研修を受けて例えば3年ぐらいやれば、10年やっている人と仕事のできは変わらないようなものなのか。そのインセンティブづくりをどうするのかとか、アピールをどうするのかということからしていかないと、新規の就業者というのはなかなか増えないんじゃないかなと思うのですが、どうでしょうか。

例えば、そのインセンティブづくり次第では、今、宅配便の業者でも会社によって給料の体系が違うんですけれど、ある宅配便業者の場合は、性別も年齢も問わないから、これだけ仕事をやればこれだけというのでかなり高給で、普通のサラリーマンに比べて、働いたら働いただけすごい給料がもらえるというので、2年とか3年そこで働いて、自分が会社をつくる資本金をためるならあの会社で働くのが一番だといわれているところがあって、そこはみんながすごくよく働く。

林業でも、例えば、20年目の人と3年目の人だったらそんなに所得の差もないということで、逆に若い人にとっては最初からある程度高い所得が保障されるのであれば、就業もしやすくなるだろうし、あるいは何年かやって次は別の仕事に行こうという人でも、若い人が入ってくればとりあえず循環はしていくということがあると思うのですが、その辺の頑張った技能と所得の関係からみると、林業というのはどういう産業になるのかというのを、後で時間があれば教えてください。

 

(森本委員)
5―2―1の[ 1 ]の基盤整備の完了地区においてというところですが、20ポイント以上増加という、その20ポイントというのがちょっとわかりづらいので、面積にすると大体どのくらいなのかを教えてほしいと思います。

それから、経営局が、6―5の中で、担い手の集積面積というのを240万haという数字の設定をしていますが、その辺はどういう兼ね合いをもっているのかなと思います。その240万haの中でもなかなか集積が進んでいないという中で、私は個人的には、基盤整備の償還とか水利費などが小作料よりも上回っているという現状があるので、その辺があって流動化がなかなか進まないという一面をもっているんじゃないかなと前々から思っていたものですから、そういうところの関連づけをお話ししていただければと思います。

 

(今村座長)
ありがとうございました。

それでは、もう時間が余りありませんので、雑賀さんから順次、簡潔にお答えをお願いします。

 

(雑賀農村整備総合調整室長)
まず最初に、大木委員からのご指摘ですが、市民農園の数をふやすだけではなくと。もちろん我々としてもそのように考えておりまして、どういう市民農園に対するニーズがあるのかと、そういうアンケート調査をやりますと、土づくりとか栽培方法についても教えてほしいとか、数だけではなく、やはり質に対する要望もありまして、その辺のところの向上をいかに図っていくかということも、政策としては当然視野に入れてやっていきたいと考えておりますので、その点ご理解いただければと考えております。

それから、森本委員からのご質問で、20ポイントというのがわかりにくいということですが、これは基盤整備事業を実施する前に集積率がどれくらいであったかということと、それに対して、基盤整備の事業完了後にどれくらい伸びたかというところをはかっておりまして、結果として目標値としては20ポイント、要するに20%アップですね。例えば、30%から50%に伸びるとか、そういうパーセンテージの伸びというものを目標として定めておりまして、平成15年度に完了した地区を対象にしておりますので、平成15年度に完了した事業を行っている地区の面積だけで考えると、利用集積のポイントの伸びが17%だったという結果になっております。

利用集積の面積との関係ですが、この場合、面積の伸びは、基盤整備事業をやっている地域だけが対象となりますので、 15年に事業完了した地域で言えば、もとは7,230haの集積があったものが、12,695haに伸びております。全体として担い手に対する施策というのは、もちろん基盤整備事業だけではありませんので、農水省全体として担い手への集積に対する目標もありますし、それとの兼ね合いもあります。基盤整備というのは確かに担い手集積をするために非常に重要なファクターだとは思っておりますが、これだけで集積が進むというものでもありませんので、その辺のところはほかの施策と連携させながら、全体として担い手への集積を進めていきたいと考えております。
それから、担い手への集積が進まない理由として、例えば償還の問題とか水利費の問題があるということも重々承知しておりまして、償還に関してはいろいろな償還対策とか、水利費の問題、これは管理の問題になってまいりまして、特に今、我々としては管理が重要だと考えておりまして、いろいろな管理に関する施策を打ったり考えたりしております。特に担い手に集積していきますと、例えば担い手1人で地域の水利施設を全部管理するというのは非常に難しい問題になってまいりますので、例えば、地域の方々と一緒に管理をするとか、逆に地域の人たちにそういう管理の重要性をわかってもらうとか、そういうソフト的な取り組みから、例えば、効率的な管理をするとか管理のシステムをきちんとやっていくとかといった若干管理の技術的なところまで、幅広くいろいろ管理の問題についても考えておりますので、ご理解いただければと考えております。

 

(岡田林野庁企画課長)
加藤委員から、自給率の問題の中で、関税を引き上げるなり、自由貿易の中で歯止めをかけられないかというご指摘がございましたが、私どもは、WTOの場面で今まさに、関税をむしろゼロにしろとか、さらにもっときつい要求をいただいているわけでございます。その中で、林産物というのは有限天然資源の持続可能な生産物であるということをきっちり訴えながら、我々の主張を理解していただこうという働きかけをしているわけでございます。しかしながら、WTO条約との関係から輸入を制限するというのはなかなか難しいと考えております。

そのために、私どもといたしましては、国産材の供給体制を整備するということが基本だと思っており、昨今では、木材価格の低迷を逆手にとる形で、合板メーカーがスギ材を利用しようという動きや、集成材の原料として国産材を使っていこうという動きもございます。そういった大量に消費していただけるような動きもございますので、その中で国産材の利用の幅を戦略的に広げていきたいと考えております。

それから3.1%の根拠につきましては、後ほど詳しい資料等で説明させていただきたいと思います。

それから、大山委員から、ミクロ過ぎるというご指摘をいただきました。確かにご指摘のとおり、この部分については、私どもとしてももう1度考えなければいけないだろうと思います。林業経営の部分では、特に林業経営体と林業事業体とに分かれるわけでございまして、森林所有者として経営をやってもらうという面、それから、森林所有者に働きかけてそこから物を出してもらうという面がございます。

その後者の面では、林業事業体にしっかりしてもらわなければいけないだろうと思っております。林業事業体の中心になりますのが森林組合ということになりますので、こういった林業事業体の中で中心になる森林組合がどこまでしっかりとしたものになってもらえるのかというところが目標にならないかどうか。そういうことも含めまして、この点につきましては再度検討させていただきたいと思っております。16年度の政策評価シートの検討の際にも、この部分については検討を深めていきたいと思っております。

それから、秋岡委員からお話がございました林業者の技術を高めることと働くことがどう結びつき、林業に入ろうという人のインセンティブにどう結びついていくかでございますが、林業労働者という面からみますと、そこは企業の賃金体系の中で評価をされていくと。オペレーターの資格をもって林業機械を回せるようになれば、それもまた賃金として評価されていくということになろうかと思います。ただ、働くと、その分は必然的に例えば給料が倍になるとか、そういう面では、労働者としてみていきますと、そこは難しいだろうと思います。

例えば、一人親方になって生産性を上げて、1日の作業量を増やしていけるということであれば、それは当然実績が上がるわけですから、収入につながるわけでございましょうけれど、労働者ということだけでみますと、チームで仕事をしているわけでございますので、格段の差がつくということまでは難しいのだろうと思いますが、いずれにしても、資格・技能を向上させることでそれを賃金体系の中に反映していただくというのは、それぞれの現場でやっていただいていると思いますので、そういう中で反映されているのだろうと思っております。

 

(須藤水産庁企画課長)
水産庁でございます。まず最初に、加藤委員のバイオマスの話でございます。水産庁におきまして、水産物の関係でバイオマスはかなり前から、EPAとかDHAとか、有用物質を抽出しながら利用するという形、それの発展形として例えば、化粧品などに使うコラーゲンを海産物の中からとってくるといった研究がそのまま行われているということが一方でございます。

ただ、それ以外にも、バイオマスの中で、水産物が利用できる分野はないかという研究は、日の目をみるのは少ないのでございますが、地道にやってございまして、すぐ燃やしてしまいますと、塩がついているものですから、化学物質が出てくるとか、いろいろ問題がありますので、それをそのまま使いながら、例えば魚礁に今まで捨てていたほたてがいの貝殻をたくさん入れると、海のものなのでたくさん藻がつくようになるとか、そういう環境にいい使い方をするとか、そういう研究をいろいろ積み重ねてございます。

続いて、大山委員のつくり育てる漁業の関係でございます。我々の見方としては数字がとれるところで評価しているものですからかような書き方にしてございますが、つくり育てる漁業の中に、栽培漁業と呼ばれている稚貝とか稚魚を海に戻して天然の海の力を利用しながら漁獲量をふやしていくというものと、人工的にえさをあげて大きくしていくという養殖と、2通りこの中には入れているわけでございます。

前者の方はどちらかというと天然の世界に非常に近いものでございますが、ただ、具体的に例えばほたてがいとかしじみといった貝類になると、今、食生活に提供されているもののほとんどは、稚貝を放流して、それを回収してくるというものになっているのが現状であると思います。これはどちらかというと天然の力を我々が利用している形で、その天然の生態系をそれほど左右するほどの大きい力をもっているとはなかなかみれないものですから、その点では、あえてここのところはふえるまでのものはないかなという考えで、ここはあえて触れていないわけでございます。

むしろ、天然との関係でいいますと、えさを与えている養殖関係の話でございますが、養殖につきましては、まさに海面の生態系を壊さないように、えさのやり過ぎを抑えるとか、海面を汚染しないように常時海面の濁りがないようにウォッチするとか、そういうことを進めておりまして、そこは十分気をつけながら養殖業を進めているという状況でございます。

ここのところの所見の中で、つくり育てる漁業それぞれが行われている努力を反映した形で修正した方がよろしいということなのかもしれません。ここは大山委員のご意見を参考にさせていただきまして、考えたいと思います。

 

(菊地環境政策課長)
先ほどの3.1と3.9の件ですが、先ほど岡田課長からもありましたように、後日、その算定の考え方につきましてご説明申し上げたいと思います。

 

(今村座長)
それでは、資料3に関連して、次回との関係と、そのために準備すべき諸事項について内畠調査官から説明をいただいて、終わりたいと思います。

 

(内畠調査官)
資料3については次回に説明をさせていただきますが、政策評価法に基づいて評価をしたときには、こういう概要なり要旨をまとめなければいけないという話になっておりまして、これがそれでございます。法律には盛り込むべき事項というものも法定されておりますので、その基本的な構成は例年どおりということであります。

それで、お願いということになってしまいますが、次回、7月6日のときにはその最終形としたいと思っておりますので、大変恐縮ですが、お気づきの点があれば来週の木曜日までにご意見をいただきたいと思います。ただ、みていただくとおわかりのとおり、{ 4 }と{ 5 }のところは空白になっておりますが、これは評価会の意見も踏まえて今後書き込むということにしておりまして、これについてはきちんと体裁を整えて、来週中には送付させていただきたいと思っております。

 

(田中委員)
さっきの林野の問題はいつも加藤先生の独占的な分野ですけれど(笑声)、ご主張に私も賛成するんですけれど、1つは、国産材を使ってもらうために努力しておられるということですが、具体的に何をやっておられるのか。ゼネコンなどにいろいろ当たると、彼らは、ビルならビルを建てると、内装ももう一貫作業になっていて、どうも国産材はもう使わないシステムになっているようなんです。ですから、努力している、努力しているって、何をどう努力しておられるのかということを教えてください。

それから、所得補償の問題ですが、ほかの農産物については所得補償制度をとるべきではないかと、これは与党も野党もいろいろ考えておられるのでしょうが、森林経営についても所得補償的な考え方を検討したことがあるのかないのか、外国でそういう例はあるのかないのか、日本でやるとしたらどういう問題があるのか、もし検討しておられれば、その状況を教えていただきたい。きょうではなくて結構です。何か資料があれば、それで説明していただければありがたいと思いますので、お願いしておきます。

 

(今村座長)
ありがとうございました。林業の問題はなかなか難しくて、短時間では無理なのですが、例えば山形県の金山林業など、大いに参考になります。あそこの金山杉を使って金山の街並みを変えましょうという活動は参考になります。製材所から大工さんから設計士、デザイナーから、家を建てかえる時に家並み、街並みを美しくして観光客にも来てもらう。そのためにどういうインセンティブを与えるか。要するに、私なりに言えば、「林業の6次産業化」の推進、あるいは「地産地消」ということです。付加価値を殖やす、地場で雇用の場を殖やす。外から人が来て地域の活力が増える。これを体系的、包括的に進めるのはなかなか難しいんです。さっきの税制からいろいろな問題がかかわるわけですね。こういう末端での新しい試みと、それを全体の政策とどのようにつなげるかとか、そういういろいろなことが必要だと思っています。きょうは時間もございませんので、そういったいろいろな知恵なども生かしながらやっていきたいと思います。

前回と同様に、きょうの資料などは公表させていただきますし、きょうのご発言は整理していただきまして、いずれインターネットその他で公表するということをご了解いただきまして、きょうは終わりたいと思います。次回は、全体問題についてトータルの話をいろいろ伺わせていただきたいと思います。きょうは時間が切迫しまして舌足らずになったことがいっぱいあったと思いますが、次回は少しは楽にやりたいと思います。

それでは、本日はどうもありがとうございました。

 

――了――

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