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食料・農業・農村政策審議会 第22回家畜衛生部会 議事録

1.日時及び場所

平成26年11月12日(水曜日) 10時00分~12時04分
農林水産省 第2特別会議室

2.議事

(1) 牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について(答申)
(2) 高病原性・低病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について(諮問)
(3) 英国での高病原性・低病原性鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入について(諮問)
(4) その他

3.概要

○川島動物衛生課長
それでは、定刻になりましたので、これから食料・農業・農村政策審議会第22回家畜衛生部会を開催いたします。
本部会の事務局を担当しております動物衛生課長の川島でございます。
よろしくお願いいたします。
それでは、開会に当たりまして、消費・安全局長の小林からご挨拶を申し上げます。

○小林消費・安全局長
おはようございます。
消費・安全局長の小林でございます。
第22回家畜衛生部会の開催に当たりまして一言ご挨拶申し上げます。
先生方、大変お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
直近の畜産の状況でございますと、韓国ではなかなか鳥インフルエンザが終息せず、例年になく多くの件数の鳥インフルエンザ発生が起こっております。
日本は4月以来発生しておりませんけれども、隣国で発生が続いており、また、今から渡り鳥のシーズンということでございます。
危機感を持って対応したいというふうに考えております。
また、PEDにつきましては、8月の暑い、直射日光のきついシーズンということもあってか、新規発生件数が大きく減ったのですけれども、9月、10月になりまして、数件の新規発生、それから既に発生した農場の再発、そういったものが出始めております。
去年も冬、春といった寒いシーズンに多くの発生が出ているという経験もございますので、これにつきましても各県としっかり連携をとって対応していきたいと考えているところであります。
そのほかの様々な病気につきましても、警戒しながらやっていきたいというふうに考えております。
本日は、7月23日に諮問させていただきましたBSE防疫指針の変更につきまして、プリオン病小委員会の議論の結果を踏まえてご審議いただきたいというふうに思っております。
また、それとは別に鳥インフルエンザ、口蹄疫、牛疫、牛肺疫の防疫指針の変更、それから英国での鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入、こういったことについて諮問させていただきたいと思っております。
忌憚ない議論をしていただきまして、家畜防疫をしっかりやると同時に、日本の畜産が健全に発展していくことができるよう、ご議論していただければありがたいというふうに思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。

○川島動物衛生課長
冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
以降、カメラ等による撮影は控えていただきますよう、ご協力お願いします。
それから局長の小林におきましては、所用がございますので退席させていただきます。
本日は全委員のご紹介は省略させていただきますけれども、岩元委員、林委員、眞鍋委員におかれましては、ご都合によりご欠席となっております。
また、臨時委員として当部会に所属していただいておりました萬野修三委員におかれましては、8月28日付で一身上の都合によりましてご辞任をされておりますので、ご報告させていただきます。
それから、伊藤委員におかれましては、本日、ご出席ということでご連絡いただいておりますが、若干遅れて見えているようでございます。
家畜衛生部会の委員数は17名でございまして、本日ご出席いただいている委員は14名でございます。
よって、食料・農業・農村政策審議会令第8条の規定によりまして、本日の部会が成立していますことをご報告申し上げます。
議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。
配付資料はダブルクリップでとめてありますが、外していただいてご確認をいただければと思います。
資料1から9まで、それから参考資料として1から8までございます。
ご確認をいただきまして、落丁等ございましたらば事務局までお知らせください。
なお、参考資料につきましては、大部でありますので机上配付のみとさせていただいております。
傍聴者の方におきまして閲覧を希望される場合は、会議後、事務局までお申しつけいただきたいと思います。
本日の会議の進め方についてですが、まず、7月23日の第21回家畜衛生部会におきまして農林水産大臣から諮問しました、議事の1、牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更についてご審議をいただきます。
次に、新たに農林水産大臣から諮問いたします事項として議事の2、高病原性・低病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更、議事の3になりますが、英国での高病原性・低病原性鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入についてご説明を申し上げます。
その後、議事の4、報告事項といたしまして、豚流行性下痢防疫マニュアル、豚流行性下痢の疫学調査に係る中間取りまとめ、平成26年に発生した高病原性鳥インフルエンザに係る疫学調査報告書、それからブルガリア、マレーシアにおける鳥インフルエンザ清浄性に関するリスク評価についてご報告を申し上げます。
それでは、早速議事に入らせていただきたいと思います。
ここからの議事進行につきましては、藤井部会長にお願いいたします。

○藤井(千)部会長
部会長の藤井でございます。
本日は皆さん活発なご議論よろしくお願いいたします。
それでは、早速議事の1です。
牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について、事務局から説明をお願いします。

○伏見家畜防疫対策室長
動物衛生課の伏見でございます。
まず、資料1、牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針の全部変更(案)の概要について、7月23日に家畜衛生部会に諮問させていただき、議論してきたものですが、全部変更ということでその概要を説明させていただきます。
1番目でございますけれども、牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針を含む特定家畜伝染病防疫指針については、平成23年4月の家畜伝染病予防法の改正により、最新の科学的知見と国際的動向を踏まえまして、少なくとも3年ごとに再検討を加えて必要に応じてこれを変更するということとされております。
今般、この指針、最終変更から3年が経過しておりますので、本病の発生状況、最新の科学的知見等を踏まえまして、死亡牛の検査対象月齢を48カ月齢以上、それと当然臨床症状からBSEを疑う牛は全月齢を検査するということでございますけれども、48カ月齢以上に対象月齢をするということと、豚コレラ等の最近変更されましたほかの疾病の指針を踏まえて、より実態に即しまして、関係者が平易に理解できるように構成を変更することとして、先ほど申し上げましたが、7月23日、食料・農業・農村審議会、この家畜衛生部会において諮問させていただきました。
参考資料として諮問文をつけておりますので、後でご覧ください。
3番目といたしまして、8月12日及び9月30日、プリオン病小委員会を開きまして、審議をしていただきました。
その審議と都道府県からの意見を踏まえまして取りまとめたのが具体的な変更案、別添1が変更案の構成及び要旨と、別添2の変更案全体版ということでございます。
まず1枚めくっていただきまして、別添1の変更案の構成及び要旨でございます。
先ほど申し上げたとおり、豚コレラ等の指針の中では、構成がほぼ固まってきておりますので、前文から始まりまして基本方針があって、その他、というように、同じような構成に大きく変えております。
中身が根本的に変わったというよりは、その構成を変えさせていただいたということでございます。
第1の基本方針の中にポイントを申し上げますと、BSEは、効果的な飼料規制等の対策の継続的な実施が重要であること、2つ目の丸として引き続き一定レベルの監視体制を継続する必要があるということ、3つ目の丸として国はということで、防疫方針の決定・改定に責任を有し、これに即した都道府県の具体的な防疫措置を支援するということでございます。
都道府県は、実際に防疫対応していただくわけですけれども、この指針、方針に即した防疫措置を的確に実施するということでございます。
市町村・関係団体は、都道府県の行う防疫措置に協力をしていただくということが書かれております。
第2に、発生時に備えた事前の準備ということでございますが、これは農林水産省の取り組みと都道府県の取り組み、それぞれ書かれております。
市町村については、ここでも協力をしていただくということが書かれております。
第3のBSE監視のための検査でございます。
ここが、プリオン病小委員会でも細かく議論いただいた点でございますが、まず死亡牛検査の実施並びに異常牛の発見及び検査の実施ということで、太字で書いてございますけれども、検査対象月齢を24カ月齢以上から48カ月齢以上に変更するということでご了解をいただいております。
2つ目に、都道府県からの届出時の区分をOIEの規定に整合するように、つまり、死亡牛検査を実施した後に、都道府県から届出をいただくわけですが、その区分をOIE規定に整合性をとったということでございますので、これは事務的な直しが多いというところでございます。
第4は病性等の判定で、病性の判定、疑似患畜、患畜の決定は、これまでのものに少し修正を加えた程度でございます。
次をめくっていただきますと、第5に病性等の判定時の措置。
これについては、関係者への連絡体制の整備、対策本部の設置や報道機関への公表等のあり方について明記しております。
第6、発生時等における防疫措置ということで、ここが、万が一発生した場合にポイントとなるところでございますけれども、疑似患畜の殺処分に始まりまして、死体・汚染物品の処理、畜舎等の消毒、疫学情報の収集ということが書かれております。
それにと畜場における発生時の措置としてここに書かれております。
第7番目として発生の原因究明ということで、発生があった場合には直ちに疫学調査を実施するということで、その際には都道府県、市町村、動物衛生研究所等の関係機関と連携をして行うと書かれております。
また、小委員会の委員の方を中心に専門家から成る疫学調査チームを設置するということです。
第8は、研究の推進ということで、小委員会の審議の中でも特に孤発性の疾病であることが示唆される非定型BSEの感染性の解明や検出技術の開発などを推進するということで、ここにも明記させていただいております。
その他については、2つ目の丸に書いてございますが、研究結果等を踏まえて検証を進め、必要に応じて本指針の見直しを実施するということが書かれてございます。
次に、別添2ということで、これはちょっと大部でございますので詳細は割愛させていただきますが、構成としては前文、第1から第9までそれぞれのくくりがページの途中で始まらないようにして工夫をさせていただいております。
全面見直しということで、何がどう変わったかということを申し上げますと、前文と基本方針は変わるものではございませんが、現行の指針の中では前文がありまして、基本方針があって、防疫措置、その後、防疫対応の強化ということで、3つの構成になっておりました。
それを、前に申し上げましたとおり、前文、基本方針は変わらないのですが、例えば第2番目に発生時に備えた事前の準備ということで、農水省と都道府県の取り組み、それに第3、第4はBSE監視の検査、病性等の判定は大きく変わるものではございませんが、第5に病性等の判定時の措置ということで、そこを細かくほかの指針と並ぶような形で書かせていただいたということでございます。
それに第6の部分に、発生農場等における防疫措置ということでございますが、前の指針の中でも書かせていただいておりますけれども、それを豚コレラ等の指針に合わせる書きぶりで、これを使う方がわかりやすいように直したという経緯がございます。
あとは、第7に発生の原因究明、第8に研究の推進ということで、第9にその他ということになっております。
中身のほうは細かくは説明しておりませんけれども、2回のプリオン病小委の審議を経た上で、都道府県のご意見も聞かせていただいた上で、まとめ上げさせていただきました。
私のほうからは以上でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、これにつきまして、プリオン病小委員会における審議結果について、毛利委員長からお願いいたします。

○毛利委員
ただいま事務局からご説明ございましたけれども、私からもご報告させていただきます。
牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更については、8月12日の第9回、それから9月30日の第10回プリオン病小委員会において審議いたしました。
第9回では、死亡牛におけるBSE検査対象月齢について、現行の24カ月以上から48カ月以上に変更して、BSEを疑う異常牛についてはこれまでどおり月齢に関係なく検査対象とするという防疫指針とするということ。
それからもう一つは、先ほど事務局からもご説明ありましたけれども、防疫指針の構成について豚コレラ等最近変更されております防疫指針を踏まえて同じようにわかりやすく構成を変更するということで了承されました。
第9回の審議では、国際獣疫事務局(OIE)でのサーベイランスの分類の一つで、BSEの疑いが通常の死亡牛より高いとされるクリニカルサスペクトが、これまで日本では極めてBSEの可能性が高い異常牛に限定されていましたけれども、OIEの具体的な症状等を踏まえてほかの国でも用いられている基準を水準といたしました。
それから死亡牛の検査対象月齢を48カ月以上に変更することで、それ以下の年齢の死亡牛、すなわち48カ月以下のものについても、本来検査されるべき臨床症状を伴う牛の検査で検査漏れが生じることがないような工夫が必要であるということを第9回で審議いたしまして、それを踏まえて指針案を作成することといたしました。
第10回では、第9回の審議を踏まえまして防疫指針案に基づき審議を行い、BSEを疑う牛の症状の記載としては、現行指針にある具体的な症状等も加えるなどの修正意見が幾つもありまして、これを修正し、指針案を部会に報告することが了承されました。
指針案については、家畜伝染病予防法に基づき都道府県へ意見を求めることとされておりますので、本日配付されている案については、都道府県から多くの意見をいただきましたけれども、その都道府県からの意見も踏まえた実態に即したものということを目指して案をつくりました。
こうした審議を経て、本小委員会といたしましては、本日配付されている牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針案については、BSEの状況を適切に監視することができる、それから万一発生した場合においても適正な防疫措置を実施できるというような内容になっていると考えております。
以上、プリオン病小委員会からの報告をさせていただきました。

○藤井(千)部会長
毛利委員長、どうもありがとうございました。
それでは、本件につきまして皆様からのご意見やご質問がありましたらお願いいたします。

○西委員
西です。
今回、BSE指針の全部改正ということで、改正される作業を担当されている方々、本当に大変だったと思います。
ありがとうございます。
概要の中にも書いてございますけれども、北海道では、平成13年に発生があってから多くの事例を経験してまいりましたし、全国的には110万頭近くの死亡牛の検査を実施してきております。
今後とも、この検査を続けていくことが必要だと思っておりますし、そうした中で、この指針の中に書いてございます第8のところになるのですけれども、非定型のBSEについては、やればやるほど発生といいますか、確認されることはあろうかと思います。
非定型については、この第8の中にも書かれておりますけれども、極めて少ない事例だと思いますけれども、原因の解明だとか、研究の推進をやっていただきたいというふうに思っています。
実際に私も現場で農家と向き合って、疑似患畜を特定するのに21日間毎日通って農家の方とお話しして、こういう牛は疑似患畜になる、という話をしているわけなので、その辺については引き続きやっていただきたいというのが願いでございます。
よろしくお願いします。

○伏見家畜防疫対策室長
ありがとうございます。
指針の中にも書いてございますとおり、第8の研究の推進の中でいろいろ書かせていただいています。
引き続き研究について進めてまいりたいと思いますので、動衛研等を中心とした関係機関とも連携いたしまして対応していきたいと思います。
ありがとうございました。

○藤井(千)部会長
それでは、他のご意見お願いいたします。
よろしいでしょうか。
都道府県からもたくさんご意見が出されたようですが、その辺について毛利委員長、何かご意見がありましたらお願いいたします。

○毛利委員
本当に実情に即したといいますか、実際にやらなければならない都道府県の方々がやりやすいようにということで、疑問な点を事細かくご指摘いただきました。
それについては、参考の2に、おおまかなところですけれども抜粋して事務局にまとめていただいてございます。
恐らく、特にクリニカルサスペクトについては、実際に一定の症状を示すこと自体が、例えば非定型では異なりますし、そういったこともありましてけんけんごうごうの議論になりましたけれども、この指針のような内容に収束させていただきました。
以上でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、ほかにご意見がないようでございますので、これにつきましては原案のとおり牛海綿状脳症に関する特定家畜伝染病防疫指針を変更することについて了承し、適当であるとの答申を行うことでよろしいでしょうか。
ありがとうございました。
それでは、答申の手続を進めさせていただきます。
今後事務局においては、パブリックコメントの募集等、必要な手続を進めていただきたいと思います。
それでは、引き続き議事2、高病原性・低病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更、続きまして議事3、英国での高病原性・低病原性鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入にいて、事務局から説明をお願いいたします。

○川島動物衛生課長
それでは、1枚紙になっていますけれども、資料2がお手元にあろうかと思いますが、そちらをごらんいただきたいと思います。
読み上げさせていただきます。
26消安第3760号、平成26年11月12日、食料・農業・農村政策審議会会長  生源寺眞一殿。
農林水産大臣  西川公也。
諮問、下記の事項について貴審議会の意見を求める。
記、1「牛疫に関する特定家畜伝染病防疫指針」(平成23年10月7日農林水産大臣公表)を変更すること。
2「牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針」(平成23年10月7日農林水産大臣公表)を変更すること。
3「口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針」(平成23年10月1日農林水産大臣公表)を変更すること。
4「高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」(平成23年10月1日農林水産大臣公表)を変更すること。
5、英国での高病原性・低病原性鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入を認めること。
なお、この件につきましては、牛に関連するものにつきましては牛豚等疾病小委員会、鶏に関連いたしますものにつきましては家きん疾病小委員会におきまして専門的、技術的な検討をいただいた上で、その報告を踏まえまして改めてこの本部会においてご審議をいただきたいと考えております。

○藤井(千)部会長
それでは、ただいま諮問された事項のうち、議事2にかかわりますところの高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について、事務局から説明をお願いいたします。

○伏見家畜防疫対策室長
それでは、資料3に基づいて説明させていただきます。
資料3は1枚紙でございます。
変更についてということですので、背景に書いてございますとおり、高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針、これがまず1つでございます。
次に、口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針、これは2つ目でございます。
3つ目、牛疫に関する特定家畜伝染病防疫指針、4つ目として牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針、この特定家畜伝染病防疫指針については、家畜伝染病予防法の第3条の2第6項の規定により、最新の科学的知見及び国際的動向を踏まえて、少なくとも3年ごとに再検討を加えて必要に応じてこれを変更するということとされております。
この4つの指針について、公表から3年が経過することを踏まえまして、これらの変更について諮問させていただいて検討していくこととしたいと考えております。
2つ目に書いてございますとおり、鳥インフルエンザの指針でございますが、これは現行の防疫指針のもとで本病の発生事例への対応等を踏まえまして、以下に例示を挙げておりますけれども、以下の項目を中心に変更を検討していきたいと考えております。
本指針を主として運用している都道府県からの意見を踏まえた上で、見直しをしていきたいと考えておりますけれども、事務局のほうで考えられます点について4点ほど挙げさせていただいています。
必ずしもここを全部直していくということではないのですが、特にこの点は注意して見なければいけないということで挙げさせていただいています。
1つ目といたしまして、検査や防疫措置の迅速化、効率化に向けた見直しということで、モニタリング対象農場の選定の考え方や、異常鶏の通報時の検査手順、報告内容等について見直していきたいと考えております。
2つ目として、食鳥処理場における本病発生時の対応の明確化ということで、畜産部局と衛生部局との役割分担について少し明確にしておきたいということで書かせていただいております。
3つ目、農場監視プログラム。
これは患畜または疑似患畜と判定されなかったもののH5またはH7型のA型インフルエンザウイルスに特異的な抗体が確認された家きんを飼養する農場に適用するものでございます。
この農場監視プログラムの運用に係る見直しをやりたいと思っております。
具体的に言いますと、種鶏農場等におけるプログラムの適用期間の見直しをさせていただきたいと思っております。
4つ目、疫学関連農場由来の生産物の取り扱いの明確化ということで、これについても出荷時のルール等がはっきりしない点もございましたので、明確化していきたいということで、これ以外にも冒頭申し上げましたとおりご意見をいただきながら見直しを進めていきたいと思っております。
また、いずれの指針についても、我が国の周辺国における疾病の発生状況、最新の科学的知見、それと昨年6月に変更された豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針を踏まえまして、より実態に即して、また関係者の理解がより一層深まるように内容の明確化等の観点からも変更を行うものとしたいと思っております。
つまり、豚コレラ等と、基本的な構成を合わせていきたいということでございます。
指針によって書きぶりが異なるといけませんので、統一していきたいという考え方でございます。
1枚紙ですとあっと言う間に終わってしまいますので、参考資料4-1から簡単にごらんいただきたいのですが、まず4-1は高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針ということで、これは平成23年10月1日農林水産大臣公表とされております。
その中で、まず前文の2番目に、高病原性鳥インフルエンザというものはということで、国際連合食糧農業機関(FAO)などの国際機関が国境を越えてまん延し、発生国の経済、貿易及び食料の安全保障にかかわる重要性を持ち、その貿易に多国間の協力が必要となる疾病と定義する越境性動物疾病の代表例であるということが書かれております。
その下に、その伝播力の強さだとか、高致死性ということでひとたびまん延すれば、と書かれております。
また、2ページ目をめくっていただきますと、4番目に同じように低病原性鳥インフルエンザウイルスはということで書かれております。
これは、従来から委員を務めていただいている方にはご説明したこともあるかと思いますが、海外ではこの低病原性鳥インフルエンザウイルスが変異をして高病原性に変わったという例もありますので、この中ではほぼ同じような対応をとるということで書かれております。
この鳥インフルエンザの指針については、余りいいことではございませんけれども、発生のたびに直すということで、言葉を選ばずに言えばバージョンアップをしていくようなものでございまして、これについてはさらに細かい点を直していきたいというのが先ほどの内容でございます。
続きまして参考4-2をごらんください。
これは口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針ということで、これも23年の10月1日に農林水産大臣公表となっております。
口蹄疫に関しましても、前文の1番に書いてございますけれども、越境性動物疾病ということの代表例であると書かれております。
これについても新しいものでございますので、構成につて大きく直すことはないのですけれども、必要な点は見直していきたいと考えております。
続きまして、参考4-3、牛疫に関する特定家畜伝染病防疫指針でございます。
いきなり牛疫と言われても、この病気は何だろうと思われる方がいらっしゃると思うので簡単にご説明しますと、牛疫ウイルスによって起こる非常に重篤な牛の病気でございます。
牛のグループであるめん羊だとかヤギ、豚─豚はグループではないですね─豚、水牛、鹿、イノシシ等かかかる病気でございます。
これについては、3番目に書いてございますけれども、平成23年6月にFAO及び国際獣疫事務局、OIEは、牛疫の世界的な撲滅を宣言しておりますけれども、その中で4番に書いてございますけれども、何らかの原因で牛疫が再興する可能性を完全に否定できないことから、このようにマニュアルをつくらせていただいております。
このように、牛疫というのは我が国では幸いにも大正13年(1924年)以来、発生はございませんけれども、越境性動物疾病ということで23年10月7日にこの指針をつくらせていただきました。
中身を見ますと、口蹄疫を準用するというような形で、防疫対応も同じような形になっておりますけれども、その病気の特性において防疫対応が変わってくる、措置も変わってくるということが書き分けられております。
参考4-4、牛肺疫でございます。
牛肺疫というのは、今度はウイルスではございません、細菌の一種のマイコプラズマというものが病原体になります。
牛肺疫のマイコプラズマというものがありまして、これについては牛、水牛、鹿がかかるものであって、我が国では昭和16年(1941年)に最終発生であったということですが、この病気、アフリカ等で発生しているものでございまして、予断を許さない、これも越境性動物疾病ということになっておりまして、平成23年10月7日大臣から公表されているものでございまして、これも基本方針だとか事前の準備は口蹄疫を準用するという形で、これについても必要な見直しをさせていただきたいと思っております。
以上でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、今説明のありました件につきまして、委員の皆様からご意見、ご質問がありましたらよろしくお願いします。

○西委員
質問ではなくて意見ということでお願いします。
指針をつくって、それに基づいて都道府県が実際の防疫をやっていくわけですけれども、都道府県の立場から、1つは、口蹄疫なり鳥フルにつきまして、鳥フルは非常にリスクが高い疾病だと思っております。
それから口蹄疫についても、やはり海外からいろんな物だとか人だとか来るということでリスクが高い病気というふうに思っています。
そういった中で、我々も実際にいろんな防疫演習を続けておりますけれども、課題になってきているのが消毒のことで、特に北海道の場合、冬場の消毒はどうするのが一番いいのだろうかという議論が出てまいります。
私も家畜保健衛生所の所長をやっているときもいろいろな手法を考えてやってまいりましたけれども、指針になるのか、あるいはぶら下がる留意事項になるかもしれないのですけれども、そういったところに冬の消毒はどういうやり方がいいだろうか、事例になるかもしれませんけれども、そういったものを載せていただければというふうに思いますし、引き続き冬場の消毒についての研究と言ったら変ですけれども、消毒薬のメーカーの方にもやっていただきたいなというのが1つございます。
それから、指針にはページ数や内容が限られていますので、その後に留意事項ということで都道府県にいろいろな細かい運用の仕方というのを出していただいているのですけれども、鳥フルは先ほど伏見室長がお話ししていましたけれども、発生の都度指針は変えていっているのですけれども、口蹄疫については発生がないということもあるのですけれども、留意事項というか、通知文がたくさん出てきています。
今私が知っているだけでも、指針以外に6つくらい、その指針に基づいてやるものというのがございます。
全部の内容が頭にさっと入ればいいんですけれども、次々出てきているので、次にその指針を変えるときに、その指針の中に盛り込まなくても全然構わないのですけれども、今まで出てきたいろんな農水省からの通知文ございますので、それを例えば留意事項のところにあわせて盛り込む、という形にしていただいたほうがわかりやすいというか、当然出されているからわかるでしょうということなのですけれども、やはり指針があって、その留意事項的なものを見れば大体わかる、というようにまとめた形をやっていただくと、都道府県の立場としては非常にありがたいというふうに思っているのですけれども、いかがでしょうか。

○川島動物衛生課長
ありがとうございます。
今、ご指摘2つあったわけですが、両方とももちろん対応させていただきたいと思います。
特に冬場の消毒というのは、韓国で口蹄疫とか鳥インフルエンザがまん延したときに、やはり日本より寒いところで消毒が全然きかなかったという状況があって、それが南まで下がっていった、拡大していった原因の一つだというふうなことを言われていますので、いろいろな知見を持っておられる北海道のほうとも連携させていただいて、具体的な消毒の方法について記載したいと思います。
それから留意事項の統一については、もちろんそういう方向で検討させていただきます。

○西委員
ありがとうございます。
この間、熊本県で発生があったときの車両消毒のやり方も、非常に参考になりました。
お金もかからずすぐ設置できる。
既に紹介もされていますけれども、そういった紹介をしていただけると実際に我々も動きやすいというふうに思っています。
よろしくお願いします。

○伏見家畜防疫対策室長
熊本県の路上の消毒について、私も実際に見させていただきました。
さらに開発を続けていくということですから、よりいいものをつくっていただけるということですので、開発が進んだ場合にはさらに報告させていただきたいと思っております。

○藤井(雄)委員
この指針の中に入れるべきことなのかどうかわかりませんけれども、生産者として全体に関して意見したいこと、また質問でもあるのですけれども。
こういう発生農場、農家に対して、生産者に対しての家畜の補償というのは当然あるのですけれども、メンタル面での配慮に関しては、現状どのような指針等があるのか。
やはり、先ほどの消毒の話一つとっても、生産者が一体となってやらなければならないのですが、ある意味機械的といいますか、法律どおりに執行されるというような形をとられると、非常に農場側としてもやる気を失ってしまうとかということも多々聞くのですが、そのあたりに関して指針に書いてあるのであれば教えていただきたいですし、もしこの指針に含むべきものでないのであれば、そのようなことはどのように配慮されているかということを教えてください。

○伏見家畜防疫対策室長
指針の中に入れるかどうかという話ですが、現在も指針の中にメンタル面の配慮ということは書かれておりません。
あくまでも防疫対応、防疫指針ということです。
ただ、我々も何か調査を追加でかけさせていただくだとか、そういう気づきの点があった場合には、生産者の方に配慮した上でやってくださいとか、あるいはその調査の目的をきちっと説明していただいて、不安や誤解を招かないようにしていただくということは事務連絡等でさせていただくこともございます。
あるいは電話等で直接県のほうに連絡させていただくということもございます。
西委員、もしよろしければ、何か特別に配慮されているということがあれば追加で教えていただければと思うのですが、国のほうとしては、何か気になる点があれば、不安、誤解を招かないように対応しているということは申し上げさせていただきたいと思います。

○藤井(千)部会長
都道府県のレベルで何かそういうメンタル面での配慮ございますか。

○西委員
実際に、北海道では口蹄疫も1度経験いたしましたけれども、藤井さんのように牛を飼われている方のメンタル面は、本当に大変だと思います。
うちはマニュアルをつくっているのですけれども、その中にも書いてはあるのですが、細かくはなかなか書けないのですけれども、口蹄疫や鳥フルが発生すると、そこの農場の家畜が全部いなくなりますから、経営再開に向けた部分の支援体制という形で、防疫をやっている家畜保健衛生所だけではなくて、普及センターですとか、いろんな支援体制をやりましょうという形にはなってございます。
事細かくは書いておりませんけれども、そのケアは非常に重要だというふうに思っていますし、都道府県も責任持ってそのフォローアップをしなければならないというふうに思っています。
酪農大学の先生が宮崎の口蹄疫の後、いろいろと宮崎県の農家のメンタルの調査をされておりましたので、そういったことも、学会誌か何かに出ていると思いますので、そういうのも参考にされたらいいのかなというふうに思います。

○川島動物衛生課長
メンタル面の話は宮崎でも口蹄疫が大発生したときに現場の農家の方々がいろいろと苦労されたということを我々ももちろん経験しておりますので、ほかの県で独自につくっておられるマニュアル等、今北海道の例もありましたけれども、参考にさせていただいて、小委員会のところで一度どういう位置づけが可能かどうかを含めて議論していただきたいと思います。

○村上委員
今の件ですが、牛豚小委や口蹄疫検証委員会などの正式な議事録が残っているかどうかわかりませんけれども、意見交換はあったと思います。
諸外国の事例も踏まえて、やはり生産者のメンタルヘルス上の対応は大きな課題になってくるということで、例えば現地の防疫対策本部にはさまざまな班が設置されますので、こうした班に(メンタルヘルスの専門家を加えるなど)運用の中できちんとしたいろんな対応ができるのではないかというふうに思っております。
決して気がついていないわけではなくて、非常に大きな課題であるという認識は小委員会などでも持っていると思います。

○藤井(雄)委員
やはり生産現場は非常に疲弊しているところもありまして、伝染病が出た、即廃業ということもあり得るような状況になっていますので、家畜を守るとともに、やはり生産者を守っていかなきゃならないというところもありますので、そのあたりのご配慮をぜひお願いしたいなというふうに、生産者としては思います。

○藤井(千)部会長
わかりました。
ほかにご意見、ご質問はありますか。
近藤委員お願いします。

○近藤委員
ありがとうございます。
素人のような質問かもしれませんけれども、指針ができてそれを展開していくということになると思うのですが、実際に、例えば藤井さんのような現場のところまで指針の中身というか、目的といいますか、いざというときの話がどこまで現場の方々は見えているのかなというのは非常に関心があるところです。
というのは、縁があって何カ所か農場を見せていただいたときに、彼ら1人1人がこういう指針があるということをどこまで理解して日ごろの衛生管理とか何かできているのかなと。
その地域の行政の方々がさまざまな形でやっていると思うのですけれども、実際に現場で、例えば藤井さんのような大きいところばかりじゃございませんので、そこまで、こういうものがあって、こういうふうに管理されていて、いざというときにはこうなるというようなことを、これを読めと、理解しろということではないにしても、どこまでどういう形で浸透できているのかなというのが関心のあるところですので、ご説明いただければと思います。

○川島動物衛生課長
この防疫指針そのものは技術的な内容ですので、農家の方に配っているということはございませんけれども、やはり口蹄疫にしろ鳥フルにしろ、発生したときにどういう防疫対応をとるかということは、日ごろから訓練していないと実際にはスムーズにいかないということがありまして、各県段階とか、あるいは家畜保健衛生所単位、あるいは市町村の単位で毎年、いわゆる防疫演習というものをやっておりまして、そこに生産者団体の関係の方、市町村の関係の方が入っていただくような形で、今各地でやっております。
それが一つですね。
それからもう一つは、もとになっている家畜伝染病予防法の中で畜産農家の方々に遵守していただくべく管理の基準をつくっているのですけれども、これについてはいわゆるパンフレット、小冊子をつくりまして、牛の農家の方に関しては牛の管理基準、豚については豚の管理基準というふうに、それぞれ農家の皆さん方に1冊、その基準を配らせていただいております。
そういう形で我々としても農家の方々が現にどういう管理をしないといけないか。
あるいは実際に起きたときにどういう対応をとらないといけないかということについては取り組んでおるつもりですけれども、もう一度気を引き締めてやりたいと思います。

○藤井(千)部会長
それでは、近藤委員がおっしゃったように、いかに浸透させるかが防ぐかなめでしょうから、よろしくお願いします。
ほかにございませんでしょうか。
それでは、今の件につきましてはこの辺で。
続いて議事3に移りたいと思います。
英国での高病原性・低病原性鳥インフルエンザ発生時におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入について、事務局から説明をお願いします。

○熊谷国際衛生対策室長
動物衛生課の国際衛生対策室長の熊谷でございます。
座ってご説明させていただきます。
資料のほうは資料4と、A4の横になりますけれども、資料4の別添ということでご用意しております。
このピンクの大きい冊子の最後のページになりますが、20ページということでフローチャートが書いてございますけれども、日本に指定検疫物、例えば肉あるいは初生ヒナのような動物を輸入する場合の、輸入に対する要請に対してどういう検討を行うかという標準的な手続を大臣が定めております。
その具体的な運用で、この20ページの下段のほうにプロトコールということで3つカテゴリーを分けてございますけれども、プロトコール1というものについては、例えば新しい条件を適用するような交渉事の場合は、この家畜衛生部会に諮問するということで位置づけております。
また、プロトコール2というのは、現在、他国に適用しているような条件を適用する場合に当たっては、当部会にご報告する、このような位置づけになっております。
これからご説明します英国でのコンパートメント、初生ヒナの関係でございますけれども、こちらはプロトコール1ということで、家畜衛生部会への諮問事項ということの位置づけを冒頭ご説明させていただきました。
それでは資料4でございます。
冒頭目次のほうに、コンパートメントあるいは初生ヒナという聞きなれない言葉もございますので、資料の別添、このA4の資料を横に置いていただきながらご説明させていただきたいと思います。
A4の横のほうですけれども、1枚開いていただきますと、地域主義とコンパートメント主義ということで掲げております。
通常、輸出国のほうで病気が発生した場合には、一番上段のほうにありますように、通常の措置としては全土からの輸入を停止するということで、ピンク色で全面停止ということで表示しております。
また、中段にあります地域主義の適用というのは、現在、低病原性鳥インフルエンザのケースで申し上げますと、アメリカ、カナダ、今回のイギリスも含まれます。
またフランス、こういった国に対しては日本と同等の家畜衛生対策、これは具体的には防疫措置もそうですし、農家での発生報告、こういった対応も同等と評価できたものについては、地域主義ということで、具体的には発生州とか、あるいは自治体ベースで制限ということを適用してございます。
一番下段ですけれども、今回、新しい考え方としまして、疾病が発生した国あるいは地域であっても、高度な衛生管理によって清浄な状態、きれいな状態を確認できるような動物亜群ですね、動物のグループ、こういったものに限って輸入を認めるという概念でございます。
これは2009年にOIEのほうで新たに導入されまして、今回、ご説明します英国においては2010年からこの考え方を国ベースで取り入れてルールづくりをしてございます。
それで、次のページを開いていただきますと、コンパートメントそのものは、左側のほうにブルーの囲みにしてございますけれども、同じような衛生管理状態、これは発生してからというよりは、日ごろから衛生管理、きっちりとバイオセキュリティーの管理を行うとともに、例えば記録も行う。
また後ほど詳しくご説明しますけれども、同一の衛生管理状態のもとで管理を行っている施設群ということになります。
それで、右手の上段にエリートストックがあって、そこから始まって鶏肉に至るフローを描いてございますけれども、これは鶏肉の生産に関してのご理解を深めていだたくためにご用意したものでございます。
実は、英国などの原種鶏と原原種鶏ということで、事例で言いますと、ブロイラーの場合は育種改良が国際的に特定の会社で行われています。
これは非常に多くのコストと、あるいは斉一性といいますか、均一な鶏をつくるために寡占化が進んでおります。
そういった中で、エリートストックあるいは原原種鶏という、こういった鶏の影響度というのは、雄、雌が交配して卵ができるわけですけれども、最終的にブロイラーになるときは、エリートという1羽の雄と10羽の雌の組み合わせが、ここにありますように4,800万羽程度の影響力、インパクトがあるということでございまして、これはそういう意味では、エリートあるいは原原種鶏というのは日本には、いわゆる白いブロイラーの場合には日本にはいなくて、イギリスとか他国から輸入しているケースがほとんどでございます。
それで実際に日本が輸入しているレベルというのは、中段にあります原種鶏、あるいは種鶏というクラスになります。
ここで、どういった形で日本に輸入しているかというのをご説明したいと思います。
6ページを開いていただきたいと思います。
最後のページになりますが、下段のほうにトラックの絵とか洗浄センターということで書いてございますけれども、左手の一番上に、少し見にくくて恐縮ですけれども、ヒヨコの絵が描いてございます。
日本に、先ほど言いました原種鶏あるいは種鶏が入ってくる場合は、ヒヨコの状態、生まれたばかりの状態で入ってきます。
卵は人間が必要とする栄養も全て豊富に入っていますけれども、ヒナになるための栄養が全て卵1個の中に入っておりますので、このヒナの状態で生まれてから3日以内に、もう日本の検疫場所に届くようになっておりますので、イギリスからでも直行便で日本に到着して、その間、餌は食べない状態で輸入されてきております。
なぜヒナで輸入されてくるかといいますと、雄、雌の鑑別が済んだ後、健康な状態のヒナが選ばれた後に輸入できるというメリットがあるので、ヒナの形で輸入されてきております。
イギリスで2010年から新しいコンパートメントの考え方を導入しているわけですけれども、どのようなことをやっているかというのが、5ページ目の上段を少しご説明させていただきたいと思います。
参考4という形で掲げております。
これは農場と、孵卵場というのは、ヒヨコが孵化する場所になりますけれども、農場においてクリティカルコントロールポイントということでチェックすべき点をあらかじめ平時から決めております。
その内容といたしましては、施設的な管理もありますし、人や車両の動き、また飼料、餌ですね、餌や物品の動き、こういったものも、記録をとったり、出入りを制限するというようなことが普段から行われております。
さらに周辺の環境についてもしっかりとチェックしている。
例えば、野鳥の関係、あるいはげっ歯類ですね。
ネズミの類いのコントロール、こういったものも普段からコントロールされております。
こういった形で、コンパートメントの施設について農場段階での管理が平時から行われているという事例がここに掲げております。
これはイギリス政府で法制度化して、それを民間レベルで適用したということでございます。
それで現在、イギリスの中では1企業のみに適用しております。
孵卵場についても、右側に掲げておりますようなハード面の管理、あるいは人、車両、それから孵卵場の場合は卵の出入り、こういった管理もしっかりと行っておりますし、あわせて記録もとっています。
大事なことは、職員の訓練なり、あと作業手順をあらかじめ決めて、チェックポイントをしっかりとコントロールして記録をとって、問題の有無も日ごろからチェックできるようにしているということでございます。
6ページのほうの上段を少しご説明させていただきます。
先ほど企業のもとでということを言いましたけれども、1企業のもとで全てのコンパートメント施設において平時から共通の衛生管理、こういった対策をしっかりと先ほど申し上げたような事項に関して策定したものに沿ってチェックをし、またその病気の発生の有無を日ごろからチェックしていく。
それで、個別の施設につきましても下段にありますように人の出入り、それから出入りのフローもわかりやすく、職員の方が間違わないようにフローをあらかじめ色分けして設置している。
また、トレーサビリティーについても常備している。
また、先ほど申しましたように、環境対策ということで衛生動物のコントロール、こういったものも含めて対応しております。
評価していただきたい内容としましては、こちらの資料4の3ページのほうに戻っていただきたいと思います。
縦型の資料になってございます。
それで、現在英国のほうでは、今年の9月時点でコンパートメント施設は、Aviagen社という企業になりますけれども、こちらのほうで合計57施設、一つの群でコンパートメントということで英国が指定してございます。
それから(5)のほうでご説明しておりますけれども、高病原性鳥インフルエンザあるいは低病原性鳥インフルエンザの発生時、英国当局がどのような扱いをしているかといいますと、まずは英国のほかの農場で発生があった場合は、全ての施設からの輸出を一旦止めております。
それから、その後、制限区域における施設については、コンパートメント施設も含めて、当然移動制限の対象にする、こういった厳しい措置をしております。
それから、その後、制限区域内の施設については一定の条件、これは病気が発生していない、あるいは侵入していないということを当局が確認できた場合において、移動制限の措置の対象外にするという規定を設けてございます。
そういった意味では、平時からの衛生管理ができているというこのコンパートメントの施設群に対しては、病気の発生後であっても、早い段階で輸出あるいは国内での移動ができるというような仕組みをとっております。
次の4ページでございますけれども、今回の諮問事項の内容になるわけでございますけれども、日本当局におけるコンパートメント施設からの種鶏初生ヒナの輸入の扱いについての案でございます。
現地調査も既に昨年の11月に行っておりますけれども、そういったものも参考にしながら、現在考えている案でございます。
1番目といたしましては、高病原性鳥インフルエンザ、低病原性鳥インフルエンザの非発生下であって、あらかじめ英国当局がコンパートメントを設定したものについて、日本当局が評価・認定する仕組みです。
これは企業単位でございます。
その後、あわせて日本当局が必要に応じて施設を査察する権限、これは立ち入りして査察する権限を盛り込む。
また、認定施設に必要な情報については、必要に応じて求める権限を盛り込んだ条件にするということが1点目でございます。
2点目としまして、英国でのHPAI・LPAIの発生時においては、日本当局においては一旦全土から止めます。
これはコンパートメントの施設も含めて一旦停止する。
3点目といたしましては、コンパートメントを構成する施設については、HPAI・LPAIが発生した場合、全てのコンパートメント施設からの初生ヒナの輸入を認めない。
これはなぜかといいますと、先ほど申しましたように、同じような衛生状態で管理してございますので、その中の一つ、どこかで発生した場合は輸入の再開は認めないということが適当だと考えております。
4点目といたしまして、一般農場におけるHPAI・LPAIが発生した場合は、英国当局から提供される情報に基づいて日本当局が発生状況等を確認した上で、一定の要件下、これで条件の設定になりますけれども、2国間の合意のもとで輸出を認めるような仕組みをつくろうということがご提案になります。
この点につきましては、家きん疾病小委員会において、専門的・技術的な検討をいただいた上で、その報告を踏まえまして当部会のほうでご審議いただくことになりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、今説明あった件につきまして、委員の皆様からのご意見、ご質問ありましたらお願いいたします。

○中島委員
東北大学の中島です。
ご説明どうもありがとうございました。
3つご質問させていただきたいと思います。
国際的な家きんの相互依存体制が高まって、施設の集約化であったり、衛生状態が高度化する中で、国単位から地域主義になり、コンパートメント単位というのは自然の流れであるかなというふうには思います。
その一方で、ちょっとこの仕組みに関して、より安全な仕組みという意味で3つ確認したいことがあるのですが、まずはコンパートメントの認定状況というのは、当該国、今回で言うと英国政府がまず認定して日本にリクエストを出してその仕組みが始まるという流れであるわけですけれども、それに認定において、何か国際的な仕組みがあるかとか、第三国、第三者機関の評価のようなものはあるのかというのが第1点ですね。
第2点ですが、今ご説明あった中で、コンパートメント施設の中で発生があった場合に、輸入をとめるというのは当然だと思いますけれども、そのときの責任の所在はどこにあるのか。
認定をしている英国政府の責任と、その企業の責任と、あと日本にどのような責任が生じ得るのかということです。
もう一つは、現在の状況の中で、コンパートメント単位での輸入と、コンパートメント主義を導入している国とか、国際的な状況についてご説明いただければというふうに思います。

○熊谷国際衛生対策室長
最初に国際的な状況、最後のご質問のほうからご報告させていただきます。
例えば、英国は当然このような仕組みを国内で適用して、その種鶏に関するルール、コンパートメントを適用している国の例として、今の同じ物品に関してですけれども、ニュージーランド、カナダ、あとイラク、マラウイなどの国が英国との間でコンパートメントを適用した種鶏の初生ヒナの輸入を認めております。
また、ちょっと違うものでございますけれども、オランダにおいては、これは医薬品用の種卵の生産企業になりますけれども、やはり重要な用途だということもあって、オランダの場合は医薬品用途の種卵の生産企業でコンパートメントが適用されてございます。
また、米国のほうも、これは新たな取り組みになりますけれども、今年の7月からこのコンパートメントの考え方を取り入れたということは聞いておりますけれども、まだ実際の適用例まで至っているかどうか、ちょっと現時点では情報ございません。
また、カナダも七面鳥の生産が非常に盛んだということで、七面鳥の種鳥につきまして、インフルエンザに関するコンパートメント適用ということで、徐々にそのような適用例が出てきております。
それから、2点目でありました責任の所在につきましては、私どもGGベースの関係で言いますと、やはり英国政府に責任を持ってもらう形での協議に進めていきたいなというふうに考えてございます。
また1点目、恐らく3点目と共通する部分がございますけれども、国際的には自動的に導入するというよりは、各国、2国間の協議を経て、特に私ども日本の場合は2国間でそういう協議を経た上で、また日本の鳥インフルエンザ対策も輸出国と違っている場合がありますので、私どもの主張もしっかりと伝えた上で、適用できるケース、適用できないケース、これについて先生方のご意見を聞きながら導入あるいは適用の可否を検討していきたいと思います。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。

○合田委員
他愛ない質問なのですけれど、検疫は当然ヒナですからあるのですよね。
だから、それを特に強化する必要もないということの解釈でよろしいですか。

○熊谷国際衛生対策室長
おっしゃるとおり、検疫は従来どおり初生ヒナの場合は14日間日本で検疫しますので、同じ扱いを考えております。

○合田委員
わかりました。

○藤井(千)部会長
他にご質問、ご意見お願いいたします。

○藤井(雄)委員
これは種鶏に関してイギリスと日本間の話だとは理解しているのですけれども、牛の場合で考えますと、口蹄疫発生時の和牛の種牛でも似たような状況下があったかと思うのですけれども、こういうスキームを可能にしてしまうと、当然、口蹄疫発生時に種雄牛に関してのこういうような形で守りたいというような話とか、いろいろあるのじゃないかなという気がふと思ったのですけれども、そのあたりについてはどのように考えられているでしょうか。

○熊谷国際衛生対策室長
技術的なことについては、当然家きん疾病小委の先生方にもご意見をお伺いしますけれども、牛の場合は生体以外の方法もありますね。
精液あるいは受精卵。
ヒナの場合はどちらかというと種卵は先ほど申しましたように雄、雌の判別と、健康なものをあらかじめ確認するためにヒナ、生きた状態で動かす場合が多いのですけれども、違う畜種の場合、その管理が、今回字面で並べましたけれども、非常に厳格な管理がされておりますので、こういったものが適用できるかどうか、そういったリスクとの兼ね合いになると思いますので、その点は十分家きん疾病小委員会の先生方にもご審議していただきたいと思っております。
余り十分な答えにはなっていないかもしれませんけれども。

○藤井(千)部会長
ほかにご意見、ご質問お願いいたします。
それでは、ご意見がないということで、続きまして議事4に移りたいと思います。
議事4、資料5と6ですね。
PED防疫マニュアルの概要と同じくPEDの疫学調査に係る中間取りまとめの概要、この2点について説明をお願いいたします。

○伏見家畜防疫対策室長
それでは続けて説明させていただきます。
まず初めに資料5の豚流行性下痢(PED)防疫マニュアルの概要についてでございます。
このマニュアル自体は参考資料のほうにおつけしておりますけれども、10月24日に公表させていただいております。
その背景は、もうご承知かもしれませんが、昨年の11月から我が国でPEDの発生がございまして、大きな発生になったわけでございます。
二度と同じような発生をさせないという意味も込めまして、この防疫マニュアルを特別につくったということでございます。
まず、1番目の基本方針でございますが、本病の農場への侵入防止ということ、農場内でのまん延防止、それに農場間での伝播防止のために有効と考えられる防疫対策を具体的に示しております。
この病気の発生及び感染拡大を効率的かつ効果的に防止しまして、本病による被害を最小化するということを目的としております。
2つ目に、発生の予防及び発生時に備えた事前の準備ということで、構成についてはほかの特定防疫指針と似たような構成にしております。
事前準備ということで、農林水産省の取り組みということで海外からの侵入を防止するための検疫等を徹底するだとか、海外の情報を提供するということがございます。
また、本病のワクチン需要の急増に備えてということで、安定供給の体制づくりに努めるということも書かれております。
また、ワクチン研究等の検討ということも書かれております。
(2)に、都道府県・市町村の取り組みということで、当然、都道府県のほうには防疫の最前線を担っていただいていますので、飼養衛生管理基準の遵守の指導を家畜の所有者の方にしていただくということ。
また、その2つ目に、都道府県は関係機関と連携体制を整備するということが書かれております。
3番目に、市町村は都道府県の取り組みに協力をしていただくということが書かれています。
(3)でございますが、家畜の所有者、関係者の取り組みということで、家畜の所有者の方には飼養衛生管理基準を遵守していただきまして、発生予防、早期発見に努めるということで関係機関と協力し、自衛防疫の取り組みを推進していくということも書かせていただいております。
また2に畜産関係施設、と畜場や家畜市場等がございますが、その関係者についても家畜の所有者が行っていただいております飼養衛生管理基準に準じた取り組みを行っていただくということが書かれております。
3つ目に、本病を疑う家畜発見時の対応ということで、具体的には、この病気、下痢をする病気でございまして、下痢をする病気というのは他にも多数ございます。
その中で発見がおくれるということがあってはいけませんので、2ページ目に移りますけれども、特別に複数の繁殖母豚の分娩した哺乳豚で半数以上が水様性下痢、嘔吐、死亡を呈した場合といったように、具体的に例示をしておりまして、それを発見した場合には直ちに獣医師または管轄家畜保健衛生所に通報していただくということが書かれております。
4つ目、防疫措置ということで、各段階における対策が円滑に実施されるよう、農林水産省の方針に基づきまして、都道府県は現場で指導していただき、市町村、自衛防疫組織、独自に防疫を進めていく団体におかれては、関係機関と協力しながらやっていくということでございます。
(1)の農場における対策というのは、これは当たり前ではないかと思われるかもしれませんが、農場への侵入防止対策として、飼養衛生管理基準に基づきまして不必要な立ち入りをさせないだとか、消毒行為等の徹底をするということが書かれております。
また、発生農場内の感染拡大防止対策として、なるべく豚舎内の洗浄・消毒、また子豚の損耗軽減対策として平時から継続的なワクチンの使用等を実施するということで、それに農場間の伝播防止対策として、適切な排泄物の処理だとか、交差汚染防止対策を実施するということが具体的に書かれております。
2つ目に発生農場の出荷時の留意事項が書いてございまして、(3)に非発生農場への復帰の考え方というのが書かれております。
具体的には、農場全体で症状が見られなくなった場合に、8週間が経過した場合に非発生農場と同様の扱いをすると、また症状が見られなくなってから4週間を経過した場合の農場であっては、検査を実施することによって陰性を確認して非発生農場と同様の扱いをするということが具体的に書かれております。
また5番目、発生農場情報の共有ということで、これについては別途検討会を設けまして議論していただきました。
発生した場合に、その発生農場がわからないでいると防疫がうまくいかないというお話等もございましたので、発生農場の農場名及び住所を養豚農場、と畜場等の畜産関係者に提供するということで、これについてはあらかじめ各農場に周知して発生時にも改めて提供するということが書かれております。
3ページ目でございますけれども、発生農場に立ち入る業者について、例えばガスだとか、建築業者の方にも情報提供するということで。
ただ、情報等の取り扱いについては、十分気をつけていただくということを申し添えております。
6番目、特別防疫対策地域の指定ということで、この病気の侵入拡大リスクが高まった地域を指定するということで、指定された地域を特別防疫対策地域といたしまして、その場合には報告徴求ということで、毎日の健康観察を報告するということと、週1度哺乳豚の全死亡頭数を報告していただくということを指導していただきます。
また、実際の防疫措置としては、緊急的な消毒措置等を実施する、あるいは必要に応じて公道等に消毒ポイントを設置するということが書かれております。
7番目は、ワクチンということで、これについては適切にワクチンを使用していただくということで、そのためにも獣医師あるいはワクチンの販売業者等が、所有者の方々がワクチンを適切に使用していただくのを指導していただくということでございます。
8番目、馴致といって聞きなれない言葉かもしれませんが、この馴致というのは、発症豚の糞便や腸内汚物を妊娠母豚に投与して免疫を付与するという方法でございます。
この方法、確立した手法がございませんので、安定的な効果を得るというのが困難であるということもありまして、原則的には推奨はするものではありませんけれども、個々の農場による独自の判断で実施することは適切でないということから、都道府県に家畜の所有者に対して、実施に当たっての留意事項及び実施のリスクについて周知及び指導を徹底していただくということが書かれてございます。
最後に9番目に成功事例等の紹介ということで、都道府県から集めましたその事例について17ございまして、中身は農場内で成功した事例6件、失敗した事例が5件、行政での成功事例が6件ということで合計17件がございます。
以上でございます。
続きまして、資料6でございます。
資料6は、豚流行性下痢(PED)の疫学調査に係る中間取りまとめの概要ということでございます。
この中間取りまとめを同じく10月24日に公表しております。
その目的は、最初に書かれてございますけれども、我が国でのPEDの発生原因の究明と再発防止のための対策を提示することを目的として実施するということでございます。
調査の方法としては、1として海外からの侵入要因の究明、2として国内での感染拡大要因の究明のために幾つかの項目を書かせていただいております。
2つ目の調査結果ということでございますが、(1)のウイルスの性状ということで、今回我が国で確認されたウイルスの遺伝子の一部の領域を解析した結果、過去に発生した国内外の遺伝子情報と比較したところ、北米型と、2ページ目に移りますが、INDELs型の2種類の株が存在することが明らかになりました。
これらの株は、いずれも1980年代、90年代に国内で確認された株とは異なるものでございました。
下に北米型とINDELs型の紹介がございますけれども、※に「今回の解析結果は」ということで、遺伝子の一部領域を比較・検討したものではございますが、アジア地域(中国または韓国)または北米地域から物または人を介して侵入した可能性が高いと推定しております。
3つ目でございますが、海外からの侵入要因、これについては、物関連、人関連ということで調査をさせていただきました。
発生道県と連携して行った結果、発生農場に聞き取り調査等を行わせていただきましたが、現時点では具体的なウイルスの侵入経路の特定には至らなかったという報告をさせていただいております。
4番目、国内での感染拡大要因ということで、感染拡大に寄与した要因として、発生農場で共通して確認されている次の事項が考えられたということで、生体豚の移動ということと、あとは車両、物または人の移動ということで具体的に書かせていただいております。
このほかに、下に書いてございますけれども、畜舎は餌があるだとか、冬季には温かいということで野生動物の侵入も感染拡大要因の一つと考えられたということが書いてあります。
全体の取りまとめといたしまして、まず1つ目、3ページ目でございます、(1)としてPEDウイルスの我が国への侵入要因についてということで先ほども申し上げましたが、具体的なウイルスの侵入経路の特定には至らなかったと。
一方で、国内での感染拡大要因は生体豚、車両、物または人の移動によって感染が拡大した可能性が考えられるということが書かれております。
(2)といたしまして、現在も動物衛生研究所におかれまして我が国で確認されたPEDウイルスの遺伝子全体の解析と感染試験が行われております。
遺伝子全体の解析が行われると、ウイルスの由来がより明らかになる可能性があります。
また、感染試験の結果から、感染豚の体内だとか、感染農場でのウイルスの動態及び消長、病原性等がより明確になる可能性があるということを申し伝えておきます。
3つ目、我が国以外でも、海外でもアメリカ等で発生をしております。
その地域で疫学的な検討が当然されておりますので、今後の検討結果や新たな科学的知見が確認される可能性があることから、その際にはこの報告書の内容について改めて検討を深めるとしております。
4番目として、農林水産省としてはと書いてございますけれども、現在、感染農場と非感染農場における衛生管理の実施状況等を比較する症例対象研究、ケースコントロールスタディということが行われておりまして、この結果を踏まえた上で、飼養衛生管理基準の遵守の指導をさらにしていくということになると思います。
また、5番目、毎日の観察、適切な消毒、野生動物の侵入防止、食品残渣等の利用飼料の適切な処理等を含めた飼養衛生管理基準の遵守やワクチンの適切な使用について、引き続き都道府県と一緒になって連携して指導していくということとしております。
以上でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、資料5、6につきましてご質問、ご意見お願いいたします。

○日髙委員
日髙でございます。
お願いがほとんどだと思うのですけれど、まずワクチンのことにつきまして、ワクチンが国のほうで供給体制を十分にしてもらったのは大変感謝をしておりますが、効く、効かないという話がありまして、供給が少ないときには皆さん欲しがっていたのですけれども、足りてきた時点になって、やはりそういう噂のためか、ワクチン接種のほうが少し落ちてきているのかなという気がしますので、民間のワクチン会社がやっているのですけれども、動衛研等を活用されて、養豚農家に応えられるようなワクチンをつくってもらえばよろしいと思いますし、世界的にもしていますから、逆に言うと、こういうワクチンを世界に供給できる可能性もあるということで、ぜひそのあたりを頑張ってもらいたいなと思っております。
それから、発生農場の情報共有ということで、今回、農場及び住所を公表するということで防疫対策の一考になるということでお決めになられたと思うのですけれども、都道府県によってそのあたり、住所にしてもどこまで出すかという話があると思うのですね。
ですから、そのあたりもちゃんと全国的に統一されて、ここまでということを国のほうできちんと都道府県のほうにお示しを願いたいと思います。
それともう1点、家畜保健衛生所の対応の仕方も、やはり都道府県によってかなり差があるというのを聞いておりますので、そのあたりも含めた発生農場に対する家畜保健衛生所の考え方というか、そのあたりもちゃんと指導していただきたいということです。
そして、これから、先ほど課長のほうから発生が出ているということで、発生状況も新規、再発いろいろとあるのですけれども、あとは事故率の問題ですね。
ですから、例えば発生しても子豚の死亡が少ないとか事故率が少ない場合と、逆に言うと春先みたいにほぼ80%、90%死ぬ場合の発生と、やはりそのあたりももう少し区別できるような感じでやってもらいたいなと思っております。
それから最後に、特別防疫対策地域の指定の中で、公道における消毒ポイントというのを設置することも考えるということがございますけれども、宮崎の場合も消毒ポイントを設けたのですけれども、このとき生体を積んだトラックをどうするかという話がありました。
要するに生産者としてはやはり生体を積んだ車ですね、そこがやはり同じ消毒ポイントに入っていると避けたいという話がございまして、なかなか活用できなかったという方向性がありますから、そのあたりの考え方、消毒ポイントのあり方というのをどういうのを対象にして消毒ポイントにくるのかということも含めた検討をお願いしたいと思います。
以上でございます。

○伏見家畜防疫対策室長
まず、ワクチンにつきましては、接種率が落ちているということは我々も聞いておりますので、ワクチンの有効性ということもありますけれども、ワクチンの接種率は高めていきたいということで働きかけていきたいと思います。
また、よりよいワクチンの開発については、今後とも動衛研等と一緒になって考えていきたいと思っております。
情報共有に関しては、これは10月24日に公表しまして、ある程度我々の考え方をお伝えしているのですけれども、まだ徹底されていない面もあるかもしれません。
住所等どこまで出すかというのは一応お伝えしておりますけれども、その辺は抜かりのないようにしていきたいと思っております。
また、家畜保健衛生所の対応が違うという話は、少し耳が痛い話ですけれども、それについても家畜衛生、家畜防疫の平準化について常日ごろから検討させていただいて、県とも連携をとらせていただきますので、なるべくそういうことがないように指導させていただきたい、あるいは意見等を交換したいと思っております。
あと、発生状況についてですけれども、今、発生状況についてはホームページにお流ししておりますけれども、今おっしゃられたように事故率の情報等についてですね。
確かに、春先と比べて8割とかそれくらい死んでしまうという状況は、最近の発生では、当初は死なない、下痢が相当激しくなったものが死んでいるという状況でございますので、その辺は公表の仕方を考えた上で情報の提供をさせていただきたいと思っております。
もう少し時間をいただきたいと思います。
あと、特定防疫地域の指定の関係で、消毒ポイント、これは必要に応じてということでございますけれども、ご指摘のあったとおり生体を積んだ車両についてどのように対応していくかということを、具体的にどのようなことをやって、何が問題であったということを県のほうに問い合わさせていただいて、一緒になって考えていきたいと、抜かりないように防疫対応していきたいと思います。
ご意見、ありがとうございました。

○日髙委員
それからもう1点ですね。
先ほど西さんのほうからお話があった冬場の消毒のあり方を、PEDに関してももう一回農家さんに対して、と畜場に対して、関係する機関に対して指導していただければよろしいのかと思います。

○伏見家畜防疫対策室長
わかりました。
24年度から26年度、今年度までレギュラトリーサイエンスという事業の中で、厳冬期の消毒方法について研究している途中でございますので、その成果について結果が取りまとまり次第、各都道府県等の関係者に周知させて共有していきたいと考えております。

○香髙委員
素人的な質問ですが、このマニュアルの基本が遵守の指導を行うなど、指導の範囲にとどまっているようですが、遵守をしなかった人に対しての罰則規定などは設けられているのかどうか、あるいは設ける予定があるのかということを教えてください。
それから、これまでは善意の農家を対象にこういったマニュアルを設定しているかと思うのですが、最近の傾向、さまざまな社会的な現象を見ると、これまでの常識の延長線上では考えられない、多様な方々が多様なことをやっているような気がします。
その辺について農水省としては指導を行う上のリスクとしてどういうことをにらんでいらっしゃるかを教えてください。

○伏見家畜防疫対策室長
まず、最初の指導ということになっているということなのですが、このマニュアルで直接罰則をかけるということはございません。
ただ、衛生管理を徹底するということになりますと、例えば何度も指導しても衛生管理をきちっとしていただけないという場合であれば、飼養衛生管理基準の違反ということで家畜伝染病予防法上、そういう指導ができるというか、さらに一歩踏み込んだことができるということになっております。
ですから、このマニュアルはガイドライン的なものでもございますので、直接の強制力はありませんけれども、守っていただけない農家については飼養衛生管理基準等で厳しくさせていただくということになります。
あと、少し痛いところで、善意の農家。
個人的な見解ではいけないと思いますが、農家さんはきちっとやってらっしゃるということを頭に置いて考えておりますが、今ご指摘のあったとおり、中にはそういう場合であれば、常日ごろから立入検査等を行っていて、悪質なものについては指導を強化していくということは当然考えなきゃいけないことだと思っております。
ですから、善意の農家だけだと思っておりますけれども、そういうことはないということを肝に銘じてこれから指導させていただきたいと思います。
私個人的には、それほど多いと思っておりません。
きちんとやられていると思っております。

○中島委員
再び東北大学の中島ですが、疫学調査の中間取りまとめについて簡単なご質問とちょっとお願いです。
まず、非常に膨大な調査が行われた結果をこのようにまとめられておりまして、中間報告、中間取りまとめとはいえ、関係者の皆様に大変なご努力があったのだろうと拝察します。
ありがとうございます。
1つ確認ですが、ウイルスの遺伝子の分析と疫学的には、時系列的な広がりだとかを総合的に分析するというのは、国内での広がりを見ていく上で非常に重要な点かなというふうに思います。
この中間取りまとめの中では拡大していった要因とか経路に関しては、解析は難しく結論が出ているものではないというふうに理解いたしますが、それぞれの発生地域のとられたウイルスの遺伝子情報を見ますと、参考資料のほうの6に一部ありますが、地域によっては2つの遺伝子型のウイルスが同時にというか、混ざって起こっているところと、それぞれ単独の遺伝子の流行があったというところがあるようですが、そちらの理解はそれでよろしいのかという点が1点と、資料かなり膨大ですけれども、今後、中間取りまとめから最終的な取りまとめに至るところで、ぜひ疫学的な広がりと遺伝子情報とあわせたわかりやすい取りまとめというか、分析をしていただければなというふうに思いますので、そちらはご努力されているところだとは思いますけれども、これから改めてお願いしたいというふうに思います。
よろしくお願いします。

○伏見家畜防疫対策室長
今のご指摘を踏まえまして、最終的な取りまとめに向けて頑張っていきたいと思います。

○栗木委員
栗木でございます。
資料5の4の(3)でございますけれども、「非発生農場への復帰を希望する農場は、検査を実施し陰性である場合は非発生農場と同様の扱いとすることができる」ということですが、これの陰性という検査は、どういう確認をして検査をして非発生農場と同様の扱いをするのかということがお聞きしたいのと、こちらにあるかもしれませんがちょっと見ていないので教えていただきたいと思います。
もう一つは、海外からの侵入要因というところでありますけれども、今回のPEDの場合、海外から侵入したのではないかというふうに非常に強く思っておりますが、そこの中で今回の遺伝子の解析結果から推定されたというふうにはなっておりますが、そこの中でも私ども飼料原料の、特に血漿たんぱくでの侵入を非常に疑っております。
この辺につきましては、非常に今飼料業界で微妙ないろんな意見、または心配があるようでありますけれども、これはもう科学的にしっかりと、この辺は最終的な究明まではなかなか難しいかもしれませんが、疑いがかなり濃いとかいうぐらいは、僕はひもづけをして調べていくとできるような気がしますので、何とかこれはやっていただきたい。
責任の所在と言っても、これは今、日本へ血漿たんぱくは1種類しか輸入されていないはずですので、これはぜひ調べていただきたいなというふうに思います。
以上です。

○川島動物衛生課長
栗木委員のほうからあった2つ目の侵入原因の解明ですね。
これはアメリカでもいろいろ議論されていて、カナダでも議論されていて、彼らも血漿たんぱくがPEDウイルスによって汚染されているというところまでは突きとめております。
我々もアメリカから輸入された血漿たんぱくが、PCR陽性という結果も持っておりまして、当然、そこが原因ではないかということで調査をしているわけですけれども、現時点で私どもがさらに血漿たんぱくを使ってバイオアッセイ、実際に動物衛生研究所で感染実験をしたところでは、症例数が少ないのでこれで全て決まりというわけではありませんけれども、結果としては陰性という結果が出ております。
それから、カナダでは血漿たんぱくそのものを給与したところで症状を出しているということまでは確認しておりますけれども、これがいわゆるペレット化される、製造工程の過程で熱が加わるというふうなことでいくと、症状が出なくなるというような実験結果を得ております。
日本に来る血漿たんぱくは、基本的に船で輸送されますので、1カ月半から2カ月かかります。
このウイルスは乾燥状態下では7日ぐらい生存するというふうに言われておりますけれども、そういうことから考えると、現時点で科学的に血漿たんぱくが日本に入ってきた要因だというふうに断定というか、科学的にはなかなか難しい部分があるわけで、ただ、やはり我々も海外からの侵入の経路ですとか、あるいは国内での飛び地での発生状況、こういうものを考えると、侵入、アタック回数が本当に1回だけだったのか、複数回あったのではないか。
複数回あるとすると、常に給与されている餌というものを当然疑っていくのが一つの方法だと思います。
アメリカ、カナダでもそういうことでいろいろ調査をしておりますので、我々も彼らの情報をフォローしながら、私どもとしても今シーズン、今もう既に何例か報告がありますので、そういった農場のご協力をいただいて、餌についても引き続き分析、検査をやっていきたいと思っています。
そこは原因究明の一番重要なポイントだと思っていますので、引き続きしっかりやっていきたいと思っています。

○伏見家畜防疫対策室長
最初の質問で、非発生農場への復帰の考え方ということで、参考資料5の12ページのところに具体的にどれくらいの頭数を検査すればいいかということが書かれております。
検体をプールすることが可能となっておりますので、もしこういうことを希望されるという場合があれば、当然、家畜保健衛生所のほうと相談していただいて、検査が円滑にいくようにしていただければと思っております。
どういう検査をするか、どれくらいのサンプル数かというのは示してございます。

○栗木委員
どうもありがとうございました。
今課長が話された疫学調査の件ですが、科学的にいろいろカナダ、アメリカでの調査のことも、日本でバイオアッセイもされたということで聞いておりますが、やっぱりもうおっしゃったように日にちが経過しておりますので、PCR陽性でももう感染の可能性がないウイルスになっているということは当然考えられますが、疫学調査の中で少し非科学的になるかもしれませんが、ひもづけなんかを調べていくと、何か見えてくるような気がします。
ただ、これは関係者に協力いただかないとできないと思いますので、これは何とか、非常に困難だと思いますけれども、ぜひ進めていただきたいというのが私の意見でございます。

○藤井(千)部会長
わかりました。
それでは、時間が迫ってきましたので、次に移りたいと思います。
引き続きまして資料7について、高病原性鳥インフルエンザの調査報告の概要について説明をお願いします。

○伏見家畜防疫対策室長
資料7でございます。
これは平成26年4月に熊本県で発生した高病原性鳥インフルエンザに係る疫学調査報告書の概要でございます。
先月の10月15日に都道府県の家畜衛生担当者等を集めまして開催いたしました防疫対策強化推進会議で情報及び防疫意識を共有した後に、この報告書を公表しております。
ポイントだけ申し上げますと、このウイルスはH5N8だったということで、熊本県下の養鶏農場で発生したということが書かれております。
それと今回の事例については、早期発見、通報、それに防疫対応が迅速であったということで、発生は1件に抑えられたという事例でございます。
ウイルス自体は、先ほど申し上げました本年1月から発生している韓国のH5N8のウイルスと遺伝的に非常に近縁であるということです。
このウイルスの病原性については、アヒルに対しては、感染性は高いけれども、臨床症状を示さない、死亡個体は認められないということが結果として得られております。
また、鶏に対しては、逆に感染性は低いけれども致死的であるということが確認されております。
また3番目でございますが、我が国への侵入経路、侵入時期については、人や物を介したということは、そういう事実は認められなかったということです。
野鳥を介した侵入というのは、ウイルスの侵入経路としてやはり韓国からカモ類等の野鳥を介して日本にウイルスが侵入しまして放置された結果、発生につながったのではないかと思っております。
ウイルスの侵入時期でございますが、1ページ目から2ページ目に書いてございますが、通常の冬の渡りの時期はもう過ぎているということですが、3行目から書いてございますが、「しかしながら」というところがございます。
2ページの3行目ですが。
通常の渡り方向と矛盾するという、今年の2月、3月に、韓国では大雪がございまして、野鳥の専門家の意見もありまして、気象の変化とか偶発的な事象等により、渡りの時期ではない時期にも飛んできてしまうということがあるということで、朝鮮半島から日本への野鳥の飛来によってウイルスが持ち込まれた可能性は否定できないという報告になっております。
また4番目、農場への侵入経路。
やはり野鳥を介した侵入ということで、野鳥が滅多に鶏舎の中に入ってくることはございませんけれども、野鳥が持ってきて、小型の野鳥がさらに鶏舎内にウイルスを持ち込んだ可能性は否定できないと。
あとは野生動物、小動物であるネズミ類等が鶏舎内にウイルスを持ち込んだ可能性は否定できないということになっております。
それで、報告書の中で5番目に提言というのが必ず書いてございまして、今回の発生予防の取り組みについて提言がございます。
1つは家きんの健康観察及び早期通報は非常に重要であるということがまとめられております。
2つ目、野鳥・野生動物によるウイルスの侵入防止対策として防鳥ネット等、一部工夫はされておりましたけれども、破損があったということですので、これらを修繕するなど適切な対応を講じる必要があると書かれております。
また防疫対策の再徹底ということで、今回4月の発生でございますが、これまでは3月の発生が一番遅かったということでございますが、このように10月から5月までは一層強化に努める必要があるということで、サーベイランス等も徹底しておりますので、気を緩めないということで再徹底ということが書かれております。
4番目、情報収集ということで、今後ともということで、国のほうで周辺国の発生状況等注視しまして情報提供するとともに、常に警戒を怠らないことが必要であるとまとめられております。
以上でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは委員の皆様からご意見、ご質問お願いいたします。
よろしいでしょうか。
では先に進みたいと思います。
引き続き、資料8、9です。
ブルガリアとマレーシアの鳥インフルエンザ清浄性に関するリスク評価の概要について、それぞれ説明をお願いいたします。

○熊谷国際衛生対策室長
資料8、9を続けてご説明させていただきます。
これは輸入に関する標準的手続のプロトコール2ということで、部会への報告事項になってございます。
それでブルガリアの件でございます。
背景としましては、これは今回初めて日本への輸出解禁要請ということでございます。
2009年にございました。
また、それに基づきまして鳥インフルエンザの侵入リスクについて、定性的な評価を行ったものでございます。
2番目としまして、ブルガリアの家畜衛生体制の情報でございます。
地理的状況としては、ルーマニア、ギリシャといったEU加盟国と接しているほか、マケドニア、セルビア、トルコといったEU外の国も接してございます。
家畜衛生体制としては、食品安全局といいまして、これは家畜衛生当局と食品衛生部局が合わさったような組織になってございます。
また全28州ございますけれども、こちらにも地方食品安全局が配置されております。
行政体制は日本と同等のような体制になってございます。
ブルガリアはEU加盟が2007年でございますので、そういった意味ではEU指令に基づく防疫対策あるいはサーベイランスが行われております。
家畜の飼養状況でございますけれども、日本のほぼ10分の1の鳥、2,500万羽が飼われております。
特徴としては、裏庭養鶏も比較的多くあります、また生鳥市場ということで、非常設の市場が週1回程度開催されておりますが、これについては政府の許認可が必要ということで、また開催時には公的獣医師が常駐するという体制で行われております。
もちろん清浄性の証明を添付するというようなことで、証明書の添付も義務づけられた形で市場が開設されております。
それから4点目として、食鳥処理施設全国53カ所ございまして、輸出の際にも輸出証明書が政府獣医官の発行のもとで行われてございます。
高病原性鳥インフルエンザの発生状況ですけれども、2006年、2010年に発生がございましたが、その後の発生はございません。
それから低病原性については、2011年にマガモの飼育農場で5事例ということでございます。
ワクチン接種については原則禁止ということになっております。
それから、大事な点ですけれども、サーベイランスの体制、疑い事例の調査ということに関しては、当然、HPAI、LPAIともに通報対象の鳥インフルエンザになっておりますので、また日ごろからの農場あるいは市場関係者への啓発ということでポスター、パンフレット等を有効に活用しております。
またアクティブなサーベイランスとしましては、リスクの高いと思われるところ、渡り鳥あるいは野鳥との接触のあるような場所を中心に血清学的検査を行ってございます。
また、野鳥については、野鳥保護のNGO団体との連携も行っております。
それから疾病発生時の防疫対応。
これは防疫措置、移動制限であったり、立ち入り制限、また発生に備えた事前の防疫演習も全国的規模で行っております。
それから、輸出入の検疫体制については、EU加盟国ということもあって、他のメンバー国と同様にボーダーでの管理、国境での検疫もしっかりと行われているという状況になっておりますし、国による衛生証明書の発行が行われております。
総合評価といたしまして、家畜衛生体制については、組織、法制度ともに、鳥インフルエンザ等の重要疾病の発生時の防疫対応が十分対応可能な法体系となっております。
2点目としましても、鳥インフルエンザの発生についてもこれまで新たな発生は確認されておりません。
また、ワクチン接種も原則禁止、サーベイランスも適切に実施されているという状況でございます。
輸出入の検疫に関しましては、EU加盟国との輸出入、あるいはEU以外の第三国、近接している国との間の輸出についてもボーダーコントロールが行われているということで、適切な輸出入管理が行われていると評価できました。
以上を踏まえまして、ブルガリアを鳥インフルエンザの清浄国と認定し、一定の条件のもとに同国から生鮮家禽肉等の輸入を認めて差し支えないものと考えております。
これについては、家きん疾病小委の委員の先生方からもご意見をいただいているところでございます。
続きまして資料9、マレーシアでございます。
マレーシアの場合は、過去に日本に鶏肉の輸入はございましたけれども、2004年の8月に高病原性鳥インフルエンザの発生があったということで、それ以降停止していたものでございます。
2007年の10月になって、輸入停止措置の解除の要請がございました。
今回、今年の2月に現地調査も行いまして、マレーシアからの生鮮家きん肉の輸入を解禁した場合の侵入リスクについて定性的な評価を行ったものでございます。
2点目として、マレーシアの家畜衛生体制等に関する情報でございます。
マレーシアの場合はマレー半島とボルネオ島の大きく分けて2つの地域から成っております。
家畜衛生体制でございますけれども、獣医局がございまして、全州13カ所に州の獣医部局が置かれております。
それから、鳥インフルエンザに関しましては通報対象となっておりまして、疑い事例あるいはサーベイランスにおきましても一次検査を地方の動物衛生研究所で実施し、確定検査は国立の動物衛生研究所で実施されております。
また、国境防疫ということで、ボーダーコントロールも実施されております。
法制度につきましては、家畜衛生及び獣医公衆衛生に関する法律が存在するほか、鳥インフルエンザ、通報対象の疾病についても、防疫措置を規定した防疫指針が整備されております。
次に、家きんの飼養状況でございます。
鶏が1億7,000万羽、そのうちブロイラーが1億2,000万羽ということです。
日本と比較すると、大体6割程度の鶏の羽数かと思われます。
裏庭の養鶏も比較的盛んですけれども、主に自家消費用ということでございます。
4点目として、食鳥処理関連施設でございます。
これは全国に87カ所ございまして、獣医局により輸出可能な施設として認定するシステムがございます。
次のページに入りまして、生鳥市場がございます。
一部の祭事のために生きた鳥を取り扱うような市場が存在しているようでございます。
生鳥市場についてもサーベイランスの対象になっているほか、先ほど申しましたように通報対象の鳥インフルエンザ発生時には、政府の検疫下に置かれるということで、同様の扱いになってございます。
それから、高病原性鳥インフルエンザの発生状況でございますけれども、こちらのほうは2007年に1事例が発生したのが最終で、全て裏庭養鶏での発生でございました。
それからまた、これも大事な点ですけれども、サーベイランス体制でございます。
疑い事例についての対応としましては、法律に基づいて鳥インフルエンザ、ローパソ、ハイパソともに通報対象疾病に指定されております。
それから農家の迅速な通報を確保するため、全土で月2回以上の普及活動が定期的に行われております。
それからアクティブなサーベイランスとしましては、リスクの高いと考えられております裏庭養鶏や生鳥市場での家きんの農場も対象にして抽出サーベイランスを行っております。
また、野鳥につきましても、野生動物局との連携のもとで野鳥の飛来地等においてサーベイランスを実施しております。
7点目として、疾病発生時の防疫措置でございます。
定められている防疫指針に基づきまして発生農場における殺処分、洗浄・消毒、発生農場から半径1キロ以内の、これは全ての家きんを殺処分するということで、日本よりも強化されておりますけれども、やはり飼養農家の方々への周知などとあわせて初期の動作が大事だということで、このような非常に大きな範囲を殺処分しているということでございます。
それから、ワクチンの接種につきましても、これは禁止ということになっております。
輸出入の検疫体制については、家きん肉あるいは生きた家きんの輸入に関しては原則として清浄性を確認した国/地域からのみ輸入しているという状態になっております。
また、輸出に際しては、当局の証明書が発行されています。
総合評価でございます。
まず、家畜衛生体制につきましては、組織、法制度ともに高病原性鳥インフルエンザ等の重要疾病の発生予防、発生時の防疫対応が可能な体制が整備されている。
2点目としましては、2007年6月の裏庭養鶏における高病原性鳥インフルエンザの発生を最後に、同国においても通報対象の鳥インフルエンザの発生はこれまでのところを確認されておらず、ワクチン接種も原則禁止されています。
また、生産者等への指導や通報対象の鳥インフルエンザのサーベイランスが適切に実施していると考えられます。
3点目としましては、輸出入検疫に関しては家きん肉等の輸出入に係る条件を設定するなど、適切な輸出入管理が実施されております。
以上を踏まえまして、マレーシアを鳥インフルエンザの清浄国と認定し、一定の条件のもとに同国から生鮮家きん肉等の輸入の再開を認めて差し支えないものと考え、この点のリスク評価につきましては、先ほどと同様に家きん疾病小委の先生方にもご意見を聞いた上で、差し支えないというご意見をいただいております。
以上、報告でございます。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
それでは、今の2点の報告について、ご意見、ご質問等ございましたら。

○西委員
わかれば教えてください。
今回、ヨーロッパとマレーシアということですけれども、通報対象疾病の通報の仕方というのは、日本と同じような基準でやっているのでしょうか。
例えば死亡率が上がったとか、それから症状もあると思うのですけれども、その辺について教えてください。
それとマレーシアというのは、本当に周りが汚染国だらけだと思うのですけれども、なぜこうやってクリーンになれるのか、何かあるのでしょうか。

○熊谷国際衛生対策室長
1点目は、EUの場合は通報対象疾病のあるルールでは、農家の場合は症状で報告していると思われます。
具体的なものは、後ほど紹介したいと思います。
あと、マレーシアについても同様に、やはり死亡率を中心にして異常を感知したものを当局に伝える。
先ほど言いましたように、年2回以上の大きなトレーニングなり訓練もやっておりますので、こういったものを通じて常に緊張感を維持させているというふうに承知しております。
あと、マレーシアの周辺では、確かにリスクのありそうな国が多いものですから、ボーダーコントロールとあわせて、先ほど言いましたように防疫措置も非常に厳しい。
発生の場合は1キロ以内の鳥を全部殺処分ということで、そういう意味では、これまでの発生事例のところの処分数が非常に多いというのは、実はそういう予防的な措置を講じております。
そういった意味では、日本以上にというか、陸地が接していますので、そういった意味でのリスク管理についてというのは非常にしっかりやっているというふうに承知しております。
直接的なお答えにはなっていませんけれども。

○西委員
はい、わかりました。
ありがとうございます。

○藤井(千)部会長
それでは、ほかに何かありますか。

○近藤委員
全体に関することでもよろしいですか。
今日お話を伺いまして、さまざまな形で指針とか、マネジメントができているということ、十分勉強させていただきました。
ありがとうございました。
ただ一つ申し上げておきたいのは、今、市民がといいますか、非常に伝染病であるとか、ウイルスであるとか、そういうものに対してここ半年、1年ぐらい物すごく敏感になっているのが現状だと思うのですね。
ですから、国として、組織として、これだけのことをやっているということを何らかの形できちんと市民に対してコミュニケーションとっていかなきゃいけないなというのをつくづく感じました。
最初の資料1のところに、万一起きたときのための広報体制というのが書いてありますけれども、平時からのリスクコミュニケーションというのは非常に重要で、何か起きてから、何かすごい怖いものが輸入の家畜にあるんだというようなことが突然降って湧いて起きないように、日ごろからのコントロールはきちんとできているよというような形で何らかの、消費・安全局なわけですから、市民の信頼を勝ち取るようなコミュニケーション体制が必要なのかなと。
もし既にやっておられるのであれば、ご紹介いただければ安心して帰れると思いますけれども。

○川島動物衛生課長
今、近藤先生がおっしゃったような意味では多分やっていないと思います。
農水省のホームページ。
ここは今、特に鳥フルとPEDが重要な問題になっていますので、農水省のホームページのトップに載せてもらって見ていただけるような形にはしています。
ただ、もう少し積極的というか、アクティブに市民の方に対してどういう情報提供していけばいいのかということは、検討させていただきたいと思います。

○藤井(千)部会長
ほかにございませんでしたら、この辺で議論のほうは打ち切りたいと思います。
それでは最後に、事務局から今後のスケジュールについてお願いします。

○川島動物衛生課長
ありがとうございます。
まず、BSEの防疫指針のほうですけれども、先ほどご説明しましたように、パブコメ、こういった手続を進めさせていただきたいと思います。
そのパブコメ等の過程で字句の修正等、軽微な変更があり得るかと思います。
内容に影響しない、そういう軽微な問題につきましては、事務局のほうにお任せをいただければと思います。
また、今日新たに諮問させていただきました各種の防疫指針あるいはイギリスのコンパートメントの問題、これにつきましては今後家きん疾病小委ですとか、牛豚疾病小委、そういう専門の委員会でご検討いただきまして、その意見がまとまった段階で改めてこの部会においてご審議をいただきたいというふうに考えております。
以上です。

○藤井(千)部会長
ありがとうございました。
今、スケジュールの説明等ありましたけれども、全体を通して皆様からご意見、ご質問はございますでしょうか。
それでは、特にないようでございますので、このあたりで終わりたいと思います。
事務局から何か連絡事項はございますでしょうか。

○川島動物衛生課長
今日は大変ご熱心にご検討いただきましてありがとうございました。
次回の部会についての日程、開催方法につきましては、また後日、担当のほうからご相談をさせていただきたいと思っております。
委員の皆様方におかれましては、引き続きこの家畜衛生の問題につきましてご指導、ご協力をいただくようお願いいたします。
以上でございます。

○藤井(千)部会長
それでは、これで本日予定の議事が全て終了しましたので、これをもちまして食料・農業・農村政策審議会、第22回家畜衛生部会を閉会いたしたいと思います。
どうもご協力ありがとうございました。

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