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食料・農業・農村政策審議会 第26回家畜衛生部会 議事録

1.日時及び場所

平成28年3月17日(木曜日) 13時30分~16時05分
農林水産省本省 第3特別会議室

2.議事

(1) 飼養衛生管理基準の見直しについて(諮問)

(2) ウルグアイ(口蹄疫ワクチン接種清浄国)からの生鮮牛肉の輸入を認めることについて(諮問)

(3) 乳及び乳製品を動物検疫の対象とすることについて

(4) ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて地域主義を適用し、同国の一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めることについて

(5) その他

3.概要

○熊谷動物衛生課長
それでは、定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会第26回家畜衛生部会を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙中にもかかわらずお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。私は、当部会の事務局を担当しております、動物衛生課長の熊谷でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、開会に当たりまして、消費・安全局長の小風よりご挨拶申し上げます。

○小風消費・安全局長
消費・安全局長の小風でございます。
食料・農業・農村政策審議会の家畜衛生部会、本日は第26回となります。委員の皆様方におかれましてはご多忙の中ご足労いただきまして、本当にありがとうございます。そして、日ごろより農林水産行政、特に畜産行政につきましてご理解、ご尽力、ご協力をいただけましたことについても、重ねてお礼申し上げたいと思います。
本日は少し、農畜産物の輸出の状況について触れたいと思います。ご承知のとおり、輸出促進を政策として基本計画の中でも位置づけまして、1兆円ということを目指して進めております。昨年の実績でありますけれども、過去最高の7,452億円ということになりました。そのうち、牛肉は110億円と、これまた過去最高の記録を出しております。
しかしながら、この畜産物の輸出を促進するためには、もちろん国内の衛生状態、これがまずしっかりしていなければならないということがございます。実は、仮に我が国で鳥インフルエンザ、あるいは口蹄疫、こういうものが発生すれば全面的に輸出がストップしてしまうということになります。こういう問題についても、輸出促進を安定的につなげていくことができるためにはどうしたらいいかということで、アメリカ及びEUと、その相互の家畜の防疫体制、これを評価し合って、仮に国内で疾病が発生した場合であっても継続的に輸出できるようなことができないかということで協議を始めております。
また、これを受けて、今後、外国から日本の獣医組織体制がしっかりしているかどうかということを評価されることとなります。相手国に対するその水準、あるいは国際的なその水準に比べて、我が国の獣医組織体制、家畜衛生体制がどれだけしっかりしているかということも評価されます。その信頼性を勝ち得て、継続的な輸出ができるかどうかということにかかっております。
本日の議題にもございますけれども、乳・乳製品を動物検疫の対象にするかどうかということも、これも我が国が国境措置で、これらの乳・乳製品がどれだけしっかり検疫措置の対象としているかということも、もちろん評価の対象になるということでございます。
それからもう一つ、飼養衛生管理基準、これもまた本日見直しをしてご議論いただきますけれども、これももちろん、我が国の国内の家畜防疫体制がどれだけしっかりしているかということを評価を受ける対象となっております。
また、今年の秋ですけれども、OIEから日本の獣医組織の能力評価、これを受ける予定になっております。
いずれも、本日の議題が我が国の家畜防疫体制について、皆様にご議論していただいた後、これをどれだけ我々が実行できるかということにつながる重要な議題でございます。
私どもも、今申し上げたように国内の獣医組織体制、家畜防疫をしっかりすると、それと国境措置をしっかりとる、それからまた海外に国際的な輸出あるいは国際協力、こういうことも連続してシームレスで我が国の衛生体制、実際にしっかりと取り組んでいかなくてはならないというふうに考えております。輸出は輸出、国内の防疫は防疫ではなくて、どちらも連続したもので行政としてしっかり対応していかなければならないというふうに考えております。
したがいまして、今日のご議論を踏まえまして、しっかりした家畜防疫体制をさらにしっかり強化していくということを考えて、取り組んでいきたいと思います。
今申し上げましたように、今日はまた非常に大きな議題もたくさんございますけれども、ぜひ忌憚のないご意見をいただきまして、本日の部会が充実したものになるようにお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○熊谷動物衛生課長
ありがとうございました。
さて、現在、家畜衛生部会の委員数は17名となっております。本日は、先ほど申し上げましたとおり、全員ご出席いただいております。よって、審議会令に従いまして、十分な定足数を満たしているということをご報告いたします。
また、本日、昨年の7月に家畜衛生部会の委員に指名されました里井委員、ご出席でございますが、ご紹介させていただきます。

○里井委員
改めまして皆様、里井真由美と申します。今回が初めての出席となります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

○熊谷動物衛生課長
よろしくお願いいたします。
本日の予定でございます。16時までということで考えてございます。恐れ入りますけれども、ここでカメラはご退室いただきたいと思います。
また、小風局長におかれましては所用でここで退室させていただきます。よろしくお願いします。

(小風消費・安全局長退室)

○熊谷動物衛生課長
それでは、ちょっと本日、部屋の関係が温度が非常に高いものですから、また暑かった場合は上着を脱いでいただければと思っております。
それでは、配付資料のほうの確認をさせていただきます。
配付資料は資料1-1から資料5までと、参考資料といたしまして、参考資料の1から参考資料の5までをお配りしておりますので、ご確認いただければと思います。また、落丁などございましたらお知らせいただきたいと思います。
さらに、資料3-2の17ページ以降と、資料4-1、4-2につきましては、委員の皆様方の机上の配付のみということでさせていただいておりますので、ご了承いただければと思います。資料3-2の17ページ以降と、資料4-1、資料4-2につきましては、机上配付のみでございます。よろしくお願いいたします。
次に、本日の会議の進め方につきまして、まず、農林水産大臣から諮問のありました、飼養衛生管理基準を改正すること、及び、ウルグアイ、ウルグアイの場合は口蹄疫のワクチン接種清浄国となっておりますけれども、ウルグアイからの生鮮牛肉の輸入を認めることにつきまして、事務局より説明をいたします。その後、委員の皆様方からご意見やご質問をいただきたいと考えております。
続きまして、本年の1月25日に開催されました第25回の家畜衛生部会及び昨年の3月25日に開催されました第23回の家畜衛生部会において、農林水産大臣から諮問いたしました、乳及び乳製品を動物検疫の対象とすること、及び、ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて地域主義を適用し、同国の一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めることにつきまして、それぞれ牛豚等疾病小委員会における議論の結果を踏まえ、事務局からの説明と、村上小委員長からのご報告をいただいた後、ご審議をいただきたいと考えております。
最後に、リトアニアからの生鮮牛肉の輸入につきまして、事務局よりご報告申し上げます。
それでは、これより議事に入りたいと思います。
ここからの議事進行につきましては、藤井部会長にお願いいたしたいと思います。藤井部会長、よろしくお願いいたします。

○藤井部会長
藤井です。よろしくお願いします。今日はちょっと長丁場になりますけれども、よろしくお願いいたします。
まず、議事1、飼養衛生管理基準を改正することについて、事務局から説明をお願いします。

○石川家畜防疫対策室長
動物衛生課家畜防疫対策室長の石川でございます。では、座って説明させていただきたいと思います。
まず、議事1の飼養衛生管理基準の見直しについてということで、諮問事項になっており、きょうはこの見直しの方向性についてご議論いただきたいというふうに思っております。
まず、見直しの方向から入る前に、飼養衛生管理基準、何ぞやというものを、おさらいの意味も込めてご説明したいと思います。
参考資料3をお願いしたいと思います。ちょっと後ろのほうについている資料でございます。A4の横のカラーである資料でございます。
この飼養衛生管理基準というのは、家畜伝染病予防法に基づき、農林水産大臣が牛、豚、鶏などの家畜について、家畜の所有者が遵守すべき、最低限守るべき基準というものを定めているものでございます。
現在の基準は、平成23年10月に制定されたものでございまして、もちろん、この基準の制定する目的は、家畜の伝染性疾病の発生を予防するというのが重要な目的でございます。そのほか、この飼養衛生管理基準を徹底することによりまして、食品の安全性を確保するための生産段階における取り組みにもつながるということでございます。
この下の絵でございますけれども、左側に農場における衛生管理の徹底(家畜伝染病予防法)と書いてあるところから、右側に行きまして消費者まで、いわゆる生産段階から消費者の手に畜産物が渡るまで、食品供給工程の各段階におきまして、適切なリスク管理をすることによって食品の安全性を確保するという意味も含まれてございます。
飼養衛生管理基準、左側にございます。ここに1から9まで主な項目を記載しておりますけれども、基準は畜種別に定まっておりますけれども、それぞれ若干違いはありますけれども、主なものを左側に書いてございます。
この基準につきましては、右の下にございます遵守状況の定期報告ということで、法律上、家畜の所有者が年一回、遵守状況を県に報告することとなります。また、その右に行きまして、原則として年1回、都道府県の獣医師でございます家畜防疫員が農場に立ち入りまして、その遵守状況を確認するということになります。
遵守されていれば問題ないわけでございますけれども、仮に遵守されていなければ、法に基づきまして指導・助言、また勧告、命令、最終的には罰則という規定も、家畜伝染病予防法の中には規定されております。
1枚めくりまして、この基準、どういうものが定められているかということでございますけれども、左側にございますとおり、まず家畜が飼われている畜舎、またその家畜を飼うために必要な施設と生活に必要なスペースというものをきちっと区分しまして、家畜が飼われている施設、ここでいうとオレンジっぽい色で囲った部分でございますけれども、この区域には必要な人以外は入れない、入る場合には消毒をするといった措置でございまして、右側の写真にございます、衛生管理区域への病原体の持ち込みを防止するために、消毒をしたり、消石灰帯を設置するというようなこと。
また、1枚めくりまして4ページ目になります。その衛生管理区域専用の衣類を準備したり、長靴を準備するということがございます。また、その区域につきましては、清掃ですとか、家畜が出荷された後、消毒する等して、衛生状態を確保するということがございますし、5ページ目にございます、特に鶏につきましては野生動物による病原体の侵入防止ということで、防鳥ネット等によりまして侵入の防止を図るというような規定がございます。
さらに右側でございます。日ごろから家畜の所有者は家畜の健康状態を観察して、異常がある場合には直ちに家畜保健衛生所に届け出てくださいというような規定もございます。
これが今の、飼養衛生管理基準の大まかな枠組みでございます。
それで、本題に戻りまして、資料1-1をごらんください。
本日は、今ご説明した飼養衛生管理基準の見直しの方向性をご議論いただくわけでございますけれども、背景としまして、この飼養衛生管理基準、家畜伝染病予防法の法律の中で、5年ごとに再検討を行い、必要があると認めるときはこれを改正するというような規定がございます。本年10月に現行の基準が施行されて5年が経過いたします。この23年10月以降、家畜衛生をめぐる情勢、いろいろなものがございました。その情勢を踏まえまして、基準を見直すこととしたいと考えております。
2番目の基準見直しの方針、方向性でございますけれども、この間何があったかといいますと、書いてございますとおり、豚流行性下痢、PEDが全国的に発生し、その疫学調査報告書が公表されたというのが1点。昨年11月に、総務省による行政評価結果に基づく勧告を受けております。
それを踏まえまして、以下に示すとおりの見直しを考えております。
まず1つ目、(1)でございます。これは全畜種、牛、豚、鶏、馬、全ての畜種に適用することを考えております基準でございます。これは家畜の排せつ物による病原体伝播の可能性が確認されたため、家畜の死体の保管並びに家畜の死体及び排せつ物を農場外に移動させる際の適切な措置を規定することを考えております。
ここで言う排せつ物というのは、もちろん完熟堆肥等はもう既に微生物等が死滅するような条件で処理されておりますけれども、ここで言うのは完熟堆肥でない、いわゆる生の糞尿等を考えております。
これを見直しの項目とした背景でございます、資料1-3をごらんください。これは豚流行性下痢の疫学調査に係る中間取りまとめの概要でございます。
この資料の3ページ目をごらんください。この概要の中に、全体のまとめということで、最後に総括したところがございます。その中で、(1)の2パラ目、「一方」以下でございます。このPEDの国内での感染拡大の要因については、生体豚ですとか車両、物または人の移動によって感染が拡大した可能性があるということでございまして、PEDの国内で広がった要因の一つとしてこのようなものが挙げられるということで、それを受けまして、死体の保管ですとか、死体、排せつ物の農場外への移動についての衛生的な規定を設けることを考えております。
さらに、資料1-4をごらんください。1-4の2ページ目、3ページ目でございます。太く囲った部分がございます。2ページ目の17の(2)と書いてある部分でございます。これは現在の飼養衛生管理基準が遵守されているかどうかを、都道府県を通じて農場に立ち入りましてチェックしている、チェック項目でございます。この中にも、「(2)運搬車両に糞尿のこぼれ防止及びホコリの飛散防止措置を講じている」かどうかというところで、評価がなされているわけでございます。
この最後に米印がございます。米印というのは、この表の一番下に書いてございます注3でございますけれども、米印の項目は、飼養衛生管理基準には現在規定されていませんけれども、飼養衛生管理の上で有効なものであるため、未実施農場については必要に応じてその実施を指導してくださいとお願いしていることでございます。
したがいまして、新たに規定する項目でございますけれども、これまでも都道府県を通じて「糞尿のこぼれ防止及びホコリの飛散防止措置を講じている」かどうかについては、農家の指導をしてきたというような経緯がございます。
それで、資料1-1に戻りまして、見直しの方針の(2)でございます。
これは、豚及びイノシシにのみ適用する規定として考えております。
飼料自給率の向上を目指して、国内では食品循環飼料を原材料とする飼料の利用促進を図っているところでございます。ただ、その利用に当たりまして、原材料の詳細及び処理方法を把握していない事例が確認されたため、生肉が含まれる可能性がある飼料の加熱処理を規定することを考えております。
実際、平成26年度に、家伝法とは別の飼料安全法という法律に基づいて、農家でどのような食品循環資源を原材料とする飼料が利用されているのか。また、飼料製造工場でどのような処理がなされているのかどうかというのを調査したことがございます。その中では、生肉等使用している業者さん、1割程度おりましたけれども、ただ、適切に加熱されていない事例というのはごくわずかでございました。したがいまして、実際上、この(2)につきましても、生産現場ではかなり遵守が行われているというような実態にございますけれども、念には念を入れてと申しますか、家畜の伝染病の伝播のリスク要因となります生肉については必ず加熱処理をしなさいということを飼養衛生基準の中でうたいまして、農家への遵守の徹底を図るということを考えております。
それで、この背景となった資料でございますけれども、先ほどの資料1-3、PEDの中間取りまとめの概要の3ページ目にございますけれども、5、全体の取りまとめの一番最後の(5)でございます。
この中にアンダーラインで引いてございます、「食品残さ等利用飼料の適切な処理等を含めた飼養衛生管理基準の遵守やワクチンの適切な使用について、引き続き、都道府県と連携して指導を行っていくこととする」と書いてございますので、これを受けて今回、基準に明示したということでございます。
また、資料1-5をごらんください。1枚紙でございます。
これまでも、豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針の中で、上のほうでございます、点線の囲みに書いてございます留意事項、畜産物を含む食品残さの適切な処理についてということで、この中でも1番、70℃、30分以上の加熱処理か、2番、80℃、3分以上の加熱処理、このいずれかを行ってくださいよということをこれまでも指導しておりますし、さらには、その下の食品残さ等利用飼料の安全性確保のためのガイドライン、これは飼料安全法に基づくガイドラインでございますけれども、この第3、3の(2)の1行目にございます、「生肉等が混入している可能性のあるものは」ということで、4行ほど飛びまして、「70℃、30分以上又は80℃、3分以上加熱処理する」ということで、これまでも家畜伝染病予防法並びに飼料安全法に基づいて、加熱処理等の指導をしてきたわけでございます。
それで、資料1-1に戻りまして、見直しの方針、方向性の(3)でございます。
これは総務省によります行政評価結果に基づく勧告におきまして、基準の遵守状況を的確に把握できるよう、基準の全項目を報告の対象とすべき旨の指摘がございましたので、省令に規定しております報告の様式を変えるという見直しの方向でございます。
これは、資料1-6をごらんいただきたいと思います。この資料1-6は、昨年11月に総務省から出されました勧告でございます。
その中の6ページ目をごらんください。6ページ目の下の部分、アンダーラインが引いている部分でございます。「定期報告の活用」ということで、家畜の所有者が行う定期報告、先ほど最初にご説明しました、家畜の所有者は年1回、飼養衛生管理基準の遵守状況を県に報告するというような枠組みがございます。この定期報告でございますけれども、その報告の内容を見ますと、飼養衛生管理基準で定めている基準の項目のうち、4つの項目がその定期報告の内容に含まれていない、いわゆる基準の項目全てが家畜の所有者から報告される様式となっていないというような不備が指摘されました。
したがいまして、年1回以上の立ち入り検査を都道府県の家畜防疫員が行っているわけでございますけれども、このような立ち入り検査を実施できない家畜保健衛生所においてはということで、7ページ目に移ります、これらの項目の遵守状況を把握することができないような状況になっているということで、さらに2行下でございます、家畜の所有者からの定期報告の内容を飼養衛生管理基準の項目と整合を図りなさいと。そうすることで、立ち入り検査を実施できない農場についても、家畜保健衛生所が定期報告を活用することで、基準の遵守状況を容易に把握することが可能となるということで、飼養衛生管理基準の全ての項目について、農家からの報告事項とすることで、効率的な遵守状況の把握に努めたいというふうに思っております。
以上、飼養衛生管理基準の見直しの方向性についてご議論いただきたいと思います。私からの説明は以上となります。

○藤井部会長
ありがとうございました。
それでは、今、議事の1について説明のありました部分について、委員の皆様からご意見、ご質問お願いします。
どなたか。筒井委員、お願いします。

○筒井委員 見直しの加熱処理ですね。生肉がある可能性のある飼料の加熱処理というところ。海外からの疾病の侵入防止の意味でも大変重要なことで、非常に明確化されたということは、非常に私、重要なことだろうというふうに思っています。
実効性の確保という意味で、やはりこういうことを明確にすることによって、より指導を強化していこうということがあるのかどうかということの一つの考え方と、あと、冒頭、局長のご挨拶の中にもありましたように、今後欧米等といわゆる相互承認をしていこうということですので、そういった意味では海外とですね。海外がどのような制度になっているのか。もし、ご参考までにわかれば、少し教えていただければというふうに思います。

○石川家畜防疫対策室長 ありがとうございます。……指名される前に答えてしまいました。すみません。私のほうから。
今、委員ご指摘のように、明確化することによって、都道府県が農家に対してきちっと指導しやすくなる。これまでは指針とかいうことで、指針は罰則規定はございませんので、その中で指導していたものを、罰則規定の適用にもなる基準の中で明記することで、現場として指導しやすくなるというのがあると思います。まさに指導に当たっては、具体的な指導の考え方を別途整理いたしまして、各都道府県によって指導に濃淡がつかないような形で、同一の目線で指導ができるようにしていきたいというふうに思っております。
あと、諸外国についての残飯給与といいますか、その実態という規制の話でございますけれども、米国につきましては、豚に基本的には食品残さを与えてはならないというようなルールになっておりますけれども、ただし、免許を有する者の監督のもとで100℃、30分で全体が加熱されればいいよというような除外規定もございます。
ただし、この100℃、30分の加熱につきましても、既に食品として処理が行われ、75℃、30分の処理が行われたものですとか、あと、レンダ製品とかですね、パンの残さだとか、お菓子の残さ、このようなものにつきましては特に加熱するようなことを求めるような内容にはなっておりません。
あと、EUでございますけれども、EUにつきましては、陸棲動物に対しまして、同一種の動物に由来するたんぱくミールを給餌してはならないと、いわゆる共食いはだめだというようなことだと思うんですけれども、そのようなルールがございますし、また、家畜に対しましては、ケータリングの残飯を給餌してはならないというようなルールがございます。
なので、今回、家畜伝染病予防法の中で、生肉が含まれる可能性のあるものについて加熱の基準を定めるというような内容につきましては、EUですとかアメリカと同等の規制を設ける、新たに導入するようなことになるのかなというふうには思っております。

○筒井委員 ありがとうございます。

○藤井部会長 筒井委員、よろしいでしょうか。

○筒井委員 はい。ありがとうございます。

○藤井部会長 ほかに。では、まず西委員からお願いします。

○西委員 西です。この飼養衛生管理基準の見直し、平成23年に宮崎の口蹄疫があったことを機にいろいろご議論したという、私は当時からいましたのでよく覚えているんですけれども。当時、委員で現地視察ということで、南九州ですとか北関東も見て、そして農家の方ともいろいろお話し合いしながら、最低限守る基準にしましょうというふうにしていった経緯がございます。
そういった中で、今回の改正の内容、大幅なところはないということで、私も正直それに賛同したいと思いますし、今日はちょうど部会ということで、実際に酪農家の方ですとか、豚を飼われている方、鶏を飼われている方、来られていますので、その後5年の間で自分たちがやっている中で、もし、この飼養衛生管理基準に何か意見があればということで、私の提案なんですけれども、ちょっとご意見いただければなというふうには思うんですけれども、いかがでしょうか。時間の都合はあると思いますけれども。

○藤井部会長 そうですね、わかりました。
では、まず中林委員の質問を聞きまして、その後で。

○中林委員 2つだけ、質問したいと思います。
一つは、これは資料1-2の5ページの定期報告書なんですが、これはおっしゃるとおり、家畜の所有者に定期報告を遵守させること、これは大事なことだと思うのですが、それと、いかに簡易に書き込めるかというのも同時に考えてほしいなと思います。
といいますのは、牛の場合ですと月齢を、育成牛、子牛何カ月齢、これ、かなりやってみますと煩雑といいますのか、難しい。カウントするのがかなり煩雑でして、できれば、この定期報告書の中に、共済に加入しているかどうかというのを入れてもらうと、共済でいつもタイムリーに、ここの牛は何頭いるというのが、もし有事のときでもカウントできますので、そういう手法をとれないものかなというふうに私は思います。
ですから、共済に加入しているか。加入していない人については、頭数まで明記をしてくださいと。加入している農家については、全体の頭数だけで済ませることができないかという、この提案と。
それから、これは同じく1-2の衛生基準の細かい文字の中での、12ページの、うちの場合……他の家畜、衛生施設に入った者等が衛生管理区域へ立ち入る際の措置。この中で、衛生施設に立ち入った者、括弧書きで、家畜防疫員、獣医師、家畜人口授精師、削蹄師、飼料運搬業者等、というただし書きがあるんですが、実はこの人らが一番危険でありまして、直前までよその他の農場で病畜にさわっていた人が、次のところの農家へ行って、牛を見ると。一番危険というのか、リスクの高い人を除外する。除外する意味がわかるんですが、そうしたらその、除外するにはどういう方法があるかという、そこの明文化があればなというふうに思います。
また、その同じ20のところでしたか、感染ルート早期特定のための記録作成及び保管ということで、この中でも管理者は1週間入れないという、それももっと明文化をして、こういう方法では入れるという、そういう細かい表現をしていただくと私らも、管理している者にとっては大変助かるのですが、お願いしたいと思います。

○藤井部会長 では、まず……いいですか。

○石川家畜防疫対策室長 定期報告の中身の話でございますけれども、共済加入の有無がわかれば、その頭数の報告を省略してもいいんじゃないか、あとは同じ畜種でもその大きさによって分けるのがすごく煩雑ということなんですけれども、これは一方で、万が一発生した際に、どれぐらいの人員が必要なのか、どれぐらいの機材が必要なのかの算定にも一方で使っている兼ね合いもありますので、省力化といいますか、合理化できるところは合理化していきたいと思いますけれども、その点はちょっと都道府県の防疫の担当者ともよく意見交換して、どこまで合理化できるのかということは、ちょっと検討させていただきたいというふうに思います。
あと、今ございました、12ページですね。家畜防疫員だとか、獣医師だとか、そのような者を除くということで、このような方々にも今後、これまでもやってきたわけでございますけれども、今回、飼養衛生管理基準の見直しが行われた後には、このような農場に立ち入る、ほかの農場も立ち入って、さらに別のところに行くような方々についての、消毒ですとか、きちっとした着替えとか、そのようなものを徹底できるように、関係団体ですとか都道府県を通じて、またよく周知していきたいと思いますし、また、その際にはどのような措置をとるべきかというものも、あわせて具体的にお知らせ、周知活動をしていきたいというふうに思います。
それと、最後にありました、1週間ルールのお話でございます。この部分はちょっと都道府県、現場のお声を聞くと、誤解というか、うちのほうが舌足らず、いわゆる説明不足な点もございますので、帰国した際の1週間のルールにつきましては、家畜の所有者に対しては特に着替えだとかシャワーだとか、そうしていれば問題ないというようなことを考えております。ただ、農場の所有者以外の方が訪問する際には、この1週間ルールが適用になりますよというような考え方で規定しているわけでございますけれども、その部分、誤解を生じているというふうに感じておりますので、今後、具体的にどのような方に適用になるのかということを明確にしていきたいというふうに思います。

○藤井部会長 それでは、西委員から要望のありました、実際に家畜を飼っておられる方がこの5年間、現在の基準について使い勝手がよかったのかどうだったのかということを、どなたか。
どうぞ。

○加藤委員
帯広の加藤です。飼養衛生管理基準につきましては、これ現状特に問題なく、これは農場がみずからやるべきことだと僕は思っております。
定期報告につきましては、現状の内容であれば特に問題ないと思われます。
あと、3つ目に、家保の立ち入り検査の件ですね、年1回の。これは、私、十勝なんですけれども、酪農家戸数が約2,000戸あるわけですね。その中で、家保の職員の1人当たりの回る件数を考えると、これはちょっと物理的に厳しい部分もあるのかなと思います。せっかく回るのであれば、地区の衛生対策が不十分な農場に対して回っていただきたい、そして指導していただきたいというのが、酪農家側の私の考えです。
以上です。

○藤井部会長
ありがとうございます。
ほかに。臼井委員、お願いします。

○臼井委員
僕も同じ北海道なので、同じような意見になってしまうんですけれども、口蹄疫以来、僕ら生産者側の意識もかなり高まりまして、自己防衛という形で消毒等の対策は徹底してきていると思います。ただ、それでもやはり、何%かの生産者はなかなかそういった取り組みをしてくれないというようなところもありまして、先ほどからお話ありますが、関係者の牛の移動であったり餌の配送などで、そういった農場を出入りして、きちんとやられている農場の中にも入るということで、そういったところでのリスクというところでは、やはり生産者が全員同じ意識を持たないと、こればっかりは防ぎようがないのかなというふうには感じております。
それと、あと関係者だったり、畜産に関係する業界の方々には、かなり意識は高まっているかと思うんですけれども、全く関係ない、例えば郵便屋さんであったりだとか、普通の運送屋さん、それから町役場の農政に携わっていない人たちなど、それほど多く畜舎に入る機会はないんですけれども、何のためらいもなく牛舎に入ってきて、すみません印鑑くださいとか、そういった事例というのがあるんですね。やはり国内の一般の方たちにも含めて、こういったところに対する防疫の必要性というものを広報していく必要が、もっとあるのではないかなと。
さらに最近、観光客の方もふえておりまして、僕らの地域でも勝手に農場内に入るであるだとか、草地のほうに入ってくるというような事例も報告されておりますので、そういった観点からも、国民の皆様、消費者の皆様全体へ、そういった危機意識といいますか、危険なことにつながるんだよということを、口蹄疫が出たあのときには、かなりそういった意識は強かったんですけれども、やはり5年たって、そういった一般の方の意識の薄れというものが、僕らとしては怖いなというふうに思っておりますので、その辺をいま一度確認していただけたらなというふうに思います。

○藤井部会長
それでは、いいですか。

○熊谷動物衛生課長
ご意見ありがとうございます。おっしゃるとおり、やはり生産者の方々の意識は高いけれども、その直接業務と違う方、あるいは時々訪問される方、こういった方にどうやって、より適切な情報で、かつ、なぜこれを注意しなきゃいけないかということも含めまして、情報発信できるように取り組めればと思っています。
特に外国からの訪日外国人客の方、あるいは研修生の方向けには、観光庁とか、あるいはJITCOという研修機関に対しても情報発信に努めていますけれども、先ほどの西委員というか、加藤委員のお話とも関連するんですけれども、マンパワーが限られている中で、例えば家畜保健衛生所の指導の部分は、やはり、よりリスクのあるところに重点を置いて情報発信あるいは注意喚起、こういったものもできるようにする必要があるのかなと思っております。
いずれにしましても、ツールとして、私ども農水省が持っているツールに加えまして、地方参事官とか農政局もありますし、またあわせて他省庁とか他の機関の機能も活用しながら、よく、家畜衛生がなぜこれだけ取り組む必要があるか、その、あと意義と効果みたいなものを含めまして、情報発信に取り組んでいきたいと思います。
ご意見ありがとうございます。

○藤井部会長
それでは、どうぞ。

○橋本委員
橋本です。西委員から言われましたことですが、私は鶏、主に肉用鶏をやっているほうの立場で申し上げますと、飼養衛生管理基準が導入されて以降、それ以前から鶏は衛生水準は比較的高かったのではないかと思われるのですが、一層平準化されて全体のレベルが上がったのではないかと思っております。家畜保健衛生所の指導も、立ち入り指導もかなり踏み込んだレベルで水準が高い。ですから、日本の鳥インフルエンザ防疫体制は諸外国、アジアの諸外国に比べてかなり順調に推移してきたのではないかなと思っています。そういう意味で、この基準が設けられ実効を上げてきたということは、生産者として感謝しております。
今後、総務省の行政評価等に対応されて、ますますきめ細かく修正されていくと思いますし、養鶏は経営が大規模化しておりますので、特に埋却等の準備においては大規模化する一方で、さまざまな立地条件の農場がございますから、埋却地の確保等が必ずしも容易ではない場合もあるのですが、そのほか、焼却または化製処理の準備等は滞りなく進められるよう、家畜保健衛生所等とも相談しながら進めてまいりますので、この飼養衛生管理基準、そのチェック体制をますます充実させていかれることが今後大事かなと思っています。

○藤井部会長
ありがとうございました。
どうぞ。

○日髙委員
宮崎ですけれども、5年程前に口蹄疫を経験しまして、宮崎の場合、先ほど北海道の方がおっしゃったんですけれども、去年、一昨年はPEDも出ましたので、もう宮崎の場合は、宮崎県が例えばトラック業界もろもろの、そういうところと協力してですね。例えば宅急便にしても、例えば養豚場だったら必ず直接持っていかなくて、連絡するようにするということができていますし、極端に言うと電気の検針に来る方たちも農場に入るときには、タイベックなりに着がえて、長靴に履きかえて、そして農場の中にある検針器を見る。それぐらい宮崎の場合はできていると思います。ですから、やっぱりそのあたりのものをですね。
それと、宮崎の場合は4月20日の日が口蹄疫なんですけれども、宮崎にある宮崎日日新聞という新聞社があるんですけれども、ここなんか口蹄疫の情報も、農水から入ってくるやつは必ず載せるようにしています。それと、PEDの発生状況も載せるようにしています。ですから、そういうことをやっぱり地域、地方でその情報、畜産家が都道府県なんかに要望しながらやっていくというのも、一つの方法だと思います。
ですから、自分たちでやっぱり、地域で防疫ということを考えてほしいし、そういう意味では宮崎は5年前に経験していますから、まだ今現在もそういうことが続いていますし、観光客、ホテル、ゴルフ場なんかは一応防疫マットみたいなのをですね。特にゴルフ場は冬場、韓国からのお客さんが多いですから、飛行場で来るときはゴルフシューズを含めて全部やるようにということは、協力してくださいということはやっていますから、やっぱりそういうことを皆さんで提案されたらいいのかなという気はしております。

○藤井部会長
中島委員。

○中島委員
東北大学の中島でございます。家畜に伝染する家畜伝染病の中には、人に健康被害を及ぼすものと、人に健康被害を及ぼさないものがあるわけですけれども、今回の見直しで検討するにあたり、その人の健康被害の潜在的なリスクに関しても評価した上で、生産者を守るという意味でも、その人の感染を予防する措置に関して一度検討してみてはどうかというふうに思います。

○熊谷動物衛生課長
ありがとうございます。個別の鳥インフルエンザなどは特定指針の中でも盛り込んだりしていますし、あと、また今回の行政評価の中でも、公衆衛生部局、まさに厚生労働省のと畜検査の結果、あるいは直腸検査の結果、こういったものをよく共有したりフィードバックして、それを活用するようにという指摘もいただいていますので、そういった意味も含めて、またワンヘルスの視点も含めて、しっかり対応していきたいと思っております。

○藤井部会長
それでは、まだ議題が幾つもありますので、この辺で先に進めたいと思います。
それでは、この議事1につきましては、家きん及び牛・豚等の疾病について、専門的、技術的な事項を審議する必要がありますから、これから、家きん疾病小委員会、また牛豚等疾病小委員会において審議していただきたいと思います。
では、続きまして、議事2に移ります。
議事2、ウルグアイ――これは口蹄疫のワクチン接種清浄国――からの生鮮牛肉の輸入を認めることにつきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○伊藤国際衛生対策室長
国際衛生対策室長の伊藤でございます。よろしくお願いします。座って失礼いたします。
今回、農林水産大臣から諮問しました「ウルグアイ(ワクチン接種清浄国)からの生鮮牛肉の輸入を認めることについて」、ご説明をさせていただきます。
資料2をご覧ください。
まず、背景といたしまして、ウルグアイは2001年8月以降、14年間に渡りまして口蹄疫の発生がないということで、2003年5月にOIEによる口蹄疫ワクチン接種清浄国に認定されまして、約12年間以上に渡りましてそれを維持しているといます。こうした中で2011年11月、4年前になりますけれども、ウルグアイ当局から、ウルグアイ産生鮮牛肉の輸入解禁の要請がありました。
参考資料、一番後ろに付けています参考資料5、食料・農業・農村政策審議会関係法令集等がございます。それの7と8に当たります、「輸入解禁、我が国への指定検疫物の輸入に関する要請についての検討に係る標準的手続」及び「その運用方針」ということで、この手続に従いまして、この運用方針の15ページを見ていただきまして、ここに検討の手順というのがございます。これによりまして、本要請につきましては、我が国として口蹄疫ワクチン接種国からの畜産物の輸入にかかわる評価が初めてということで、(1)のところの、「当該要請により我が国が新規の家畜衛生上の考え方の受入れを必要とする場合その他家畜衛生上の影響が大きい場合」に該当するということで、プロトコール1ということで手続を進めました。
具体的には、ウルグアイ当局との質問票のやりとりや現地調査を通じまして、ウルグアイの家畜衛生体制やサーベイランス体制、国境検疫体制や国内における発生時の防疫体制等について情報収集を行いまして、ウルグアイ産生鮮牛肉の輸入を認めた場合の、我が国への口蹄疫の侵入リスクについて、評価を行ってまいりました。
今回、標準的手続に基づきまして家畜衛生部会へ諮問いたしまして、今後、牛豚等疾病小委において技術的な観点からご議論をいただきたいと考えております。
次に、2といたしまして「ウルグアイの家畜衛生体制等に関する情報」ということでご説明いたします。
まず、1番、ウルグアイの一般概況でございます。本資料の2に戻っていただきまして、7ページをご覧いただきまして、ここに参考資料2ということで、地図がございます。ウルグアイは南米大陸に位置しまして、ブラジル、アルゼンチンと国境を接しております。人口は342万人ということで、面積は17.6万平方メートルで、日本の約半分ということです。南米におきましては、2013年以降、ベネズエラで発生以降、口蹄疫の発生がないという記録になっております。
1ページにまた戻っていただきまして、家畜の飼養頭数につきましては、肉用牛が約1,140万頭ということで、これだけでも人口の3.3倍ということですけれども、そのほか、乳用牛約76万頭、豚につきましては17万頭、羊800万頭ということでございまして、牛と羊はほとんどが放牧による飼養ということでございます。
9ページのほうに輸出の実績を示しておりまして、ウルグアイは世界第7位の牛肉輸出国ということで、既にEUですとか米国、カナダ、中国、ロシアなどに牛肉の輸出をしているという状況でございます。
戻っていただきまして、ウルグアイにおける口蹄疫のステータスということでございます。1ページでございますが、口蹄疫の発生、最終発生は先ほど言いましたように2001年8月ということで、これまでアクティブ・サーベイランス及びパッシブ・サーベイランスを行っている中で、14年間発生がないということでございます。そうしたことから、2003年以降、OIEによりワクチン接種清浄国ということで認定されております。現時点におきましては、世界唯一のワクチン接種清浄国ということになります。
ウルグアイの獣医組織体制でございますが、(1)として、獣医当局といたしましては、ウルグアイでは農牧水産省、畜産総局が、地方獣医行政も含めまして直轄ということで管理しております。国を4つの区分にしまして、各区域に国の獣医当局支所19カ所、及び出張所25カ所を設置しておりまして、これらが現場における業務を担当をしております。
法制度といたしましては、家畜衛生全般に関する法令の他にも、口蹄疫の防疫対策のために個別に防疫手続マニュアル等の策定をしております。
次に4番ですけれども、農場の登録・個体識別・トレーサビリティ制度についてです。家畜(牛、緬山羊、豚、馬)を飼養する農場は全て登録の義務がありまして、登録施設には9桁の登録番号が割り当てられまして、飼養状況や移動等の情報を報告しなければならないことになっております。国家家畜情報システムによりまして、牛は個体単位で、牛以外の家畜は群単位で管理されています。また、と畜場におきましては、牛のトレーサビリティにかかる情報は、ウルグアイ食肉協会によって運営されております食肉産業情報電子システムによって管理されています。これらのシステムにより、トレースバック、トレースフォワードが可能とされております。
次に、と畜場、食肉処理施設です。
全てのと畜場、食肉処理施設、冷凍・冷蔵施設は、国の許認可が必要になっておりまして、全と畜場に獣医検査官が常駐いたしまして、と畜される動物の検査を行っています。
EUや米国向けの輸出用と畜場におきましては、全てのと体が熟成、2℃以上、24時間以上たった後の工程等を経ることとされておりまして、1体ごとに公的獣医師及び技師が腰最長筋、これはいわゆるサーロインのところですけれども、そこの中央におけるpHを確認しておりまして、pHの基準が5.8以下であり、この条件を満たさないものは国内消費向けに回されるということになっています。
牛専用のと畜場は38施設、うち輸出用のと畜場は25施設ということで、EU向け食肉処理施設は19施設ということになっています。
先ほどのpHの話なんですけれども、これによりまして、口蹄疫ウイルスにつきましては、酸への感受性が高いということで、pH4では15秒間、pH6では2分間で不活化されるとの報告があります。
次に、国境検疫措置でございます。国際空海港9カ所の他、陸路の国境地点11カ所に検疫所が設置されまして、輸出・輸入検疫が行われております。
国内防疫措置でございますけれども、ワクチン接種清浄国ということで、ウルグアイにおけます口蹄疫のワクチン接種状況でございますけれども、全ての牛・水牛に対する口蹄疫ワクチン接種を義務化しています。ワクチンは国家予算で購入いたしまして、生産者に対して無料で配布、地域ごとのワクチン接種スケジュールの決定やワクチンの保管、実施、監督等を国家獣医当局が行います。また、年1回、ワクチン接種による防御予測率のモニタリングを、口蹄疫サーベイランスと同時に行っているという状況でございます。
口蹄疫サーベイランスの状況でございます。口蹄疫につきましては、パッシブ・サーベイランス及びアクティブ・サーベイランスが実施されておりまして、パッシブ・サーベイランスを推進するため、届け出義務を怠った者に対する罰則制度ですとか、早期届け出を促すための補償制度が整備されております。また、生産者等に対する啓蒙活動が行われております。パッシブ・サーベイランスによる通報事例は全て、口蹄疫ウイルスへの感染の可能性が否定されています。
アクティブ・サーベイランスといたしましては、年に2回、2月には牛群のみ、その他、下半期には牛群及び羊群の血清学的サーベイランスを実施しておりまして、統計学的手法に基づいて設定されたサンプリングデザイン、サーベイランス計画に基づきまして、毎年サーベイランスが行われまして、全て陰性が確認されているということでございます。その下に、実際に実施した数を示しております。
次に、(3)口蹄疫診断体制でございます。
口蹄疫検査の診断施設は、ウルグアイにある検査診断施設と、汎アメリカ口蹄疫センター、(PANAFTOSA)、またはアメリカのプラムアイランドの海外病診断施設で行うこととされております。
いざ口蹄疫が起きた時ということで、口蹄疫発生時の対応といたしましては、口蹄疫の疑い動物を発見した際の通報の流れや発生時の対応、制限区域の設置等がマニュアルに定められておりまして、これによれば、口蹄疫に感染していることが疑われる場合は、その時点で移動自粛をした上で、農場への立入検査や情報収集等の対応を行うこととされております。
最後、項目のまとめになりますけれども、ウルグアイの獣医組織体制は整備されておりまして、口蹄疫の侵入防止のための国境検疫体制、口蹄疫の発生を早期に摘発するためのサーベイランス体制、診断体制、口蹄疫発生時に迅速に対応するための国内防疫体制が適切に整備されていると考えられます。
また、牛の個体識別、トレーサビリティ体制は整備されており、獣医当局により認定を受けたと畜施設、食肉処理施設において、獣医当局の検査官による適切な検査を受けた牛肉等のみを輸出することができると考えられました。
口蹄疫について、ワクチン接種による防疫を基本方針としていますけれども、ワクチンは適切に管理されて、策定したワクチン接種プログラムに基づきまして、ワクチン接種が適切に実施されるというふうに考えられました。
上記、状況下におきまして、ウルグアイにおいては2001年以降14年間に渡りまして口蹄疫の発生が確認されておらず、加えて、ウルグアイにおいては牛肉の輸出に際して通常からOIEコードのコントロールされた口蹄疫非清浄国の牛肉輸出要件に準じた形で、と体の熟成工程により肉のpHが6未満となったことを確認する等のリスク低減措置を講じたものに限って輸出するための体制が整っているということが確認されております。
一方で、口蹄疫ワクチン接種という防疫手法に潜在するリスクとして、口蹄疫ワクチン接種は感染を完全に防止するものではなく、また、感染しても症状を示しにくくしてしまうということ等が挙げられております。
以上のことから、ウルグアイからの牛肉の輸入に当たっては、現在の獣医組織体制、国境検疫体制、サーベイランス体制、診断体制、国内防疫体制下にあって、口蹄疫の発生が確認されていないこと等に加え、一定の上乗せ措置を講ずることについて検討する必要があると考えられます。
というのが、これまでの事務局においてリスク評価を行った概要でございます。今後この内容につきまして、牛豚等疾病小委においてご議論をいただきたいと考えております。
説明は以上でございます。

○藤井部会長
ありがとうございます。
それでは、今の件につきまして、委員の皆様、質問、ご意見、お願いいたします。よろしいでしょうか。
毛利委員、どうぞ。

○毛利委員
多分これから専門家で練られると思いますが、一番最後のところの、一定の上乗せ措置って具体的にどういうことを考えておられるんでしょうか。

○伊藤国際衛生対策室長
今この時点で事務局として考えているところといたしましては、当然ウルグアイで生まれ育った牛であることですとか、出荷前の一定期間、他の農場から動物の導入をしていない農場の牛であるということ。または、これは一般的ですけれども、生産農場からと畜場に直接搬送されたり、輸送中、他の動物、農場の動物と接していないことなり、あとは先程もちょっとご説明をいたしましたけれども、牛肉につきましては、骨なしなり、熟成牛肉に限ることですとか、その工程でリンパ節とか、確認できるリンパ組織、血餅とかを除去したり、あとは温度2℃で少なくとも24時間熟成工程を経て、獣医師がちゃんと確認しているというようなことと、6.0未満に下がっていることなど等を要件にしたいというふうに考えているところでございます。

○毛利委員
ありがとうございました。

○藤井部会長
よろしいでしょうか。
ほかによろしいですか。
先程も伊藤室長のほうからありましたけれども、技術的、専門的な事項を審議する必要がございますので、これから、先程のと同じで、牛豚等疾病小委員会において審議していただきたいと思います。
では、次にまいります。
次、議事3、乳及び乳製品――これは携行品または乳製品の原料とする一部の製品を除くとなっていますが――を動物検疫の対象とすることについて、事務局から説明をお願いいたします。

○伊藤国際衛生対策室長
続きまして、資料3-1をご覧ください。「乳・乳製品を動物検疫の対象とすることについて」、これにつきましては、本年1月25日の家畜衛生部会におきまして諮問をいたしまして、3月1日の牛豚等疾病小委員会におきまして、当方が作成したリスク評価案について、専門的、技術的な観点からご議論をいただきました。
お配りしています資料3-2、「乳及び乳製品の動物検疫における取扱いにかかるリスク評価報告書(案)」は、3月1日の牛豚等疾病小委員会においてご議論いただいた資料を、小委における議論を基に一部修正をしたものでございます。この資料に基づきまして、背景、リスク評価、リスク管理措置(案)についてご説明をいたします。
まず、背景でございます。改めて、本件について検討するに至った背景について簡単にご説明をいたします。
資料3-2の5ページをご覧ください。先程局長からの挨拶でも申し上げましたとおり、現在、国を挙げて日本の農畜産物の輸出促進に取り組んでいるところでございまして、目標の32年を前倒しして、輸出額1兆円の目標を達成ということで頑張っております。具体的には輸出戦略実行委員会によりまして、国と品目を決めて官民一体となって輸出促進を図ってきたところでございまして、牛肉の輸出につきましては2014年で約82億円、2015年で110億円まで伸びているという現状でございます。
6ページをご覧いただきまして、その戦略品目については、畜産物ではこれまで牛肉のみでしたが、昨年その範囲を広げまして、乳・乳製品もその対象となったところでございます。
7ページをご覧いただきまして、こうして努力を積み重ねた畜産物の輸出も、一度国内で口蹄疫等発生すれば全面的に輸出が停止してしまいます。その再開には、米国向け牛肉の例でも2年以上の歳月が必要ということになりました。こうした事態を避けるために、疾病が発生した場合に輸出を制限する範囲をあらかじめ二国間で決めておくという相互認証の協議を、現在、米国及びEUと行っているところです。お互いに地域主義を認め合うということになります。
これまで、輸入大国の我が国は相手国に厳しい輸入条件を求めることが多かったのですが、輸出協議や相互認証の協議の際には、相手国から日本の動物検疫体制が厳格に評価されることになるため、日本の動物検疫体制を国際基準や諸外国と同等、欧米並みの水準にしておく必要があるということでございます。反対にこのことは、つまり結局はその水際対策を強化するということにつながるということでございます。
8ページをご覧いただきたいと思います。動物検疫の基本的なご説明なのですが、食品の検疫というのは、人の健康への悪影響の観点から厚生省が行う検疫と、動物の疾病が侵入しないよう検疫を行う、農林水産省の動物検疫の2つがありまして、本日はまさにその動物検疫の方のご議論をお願いしているということでございます。
まず、検疫を行う際は、輸入するものが検疫の対象となるかが問題になります。乳・乳製品で言いますと、これまでは生乳については検疫の対象としてきましたけれども、それ以外の乳製品は検疫の対象としていなかったということでございます。検疫の対象とする場合は、そのものを介して動物の疾病が伝播しないかを検査をすることになります。
これは実際のところ、なかなか見ただけではわからないということが多いことから、家畜伝染病予防法によりまして、相手国政府に病原体を広げるおそれがないというような証明書を求めることになっております。つまり、相手国政府お墨つきをもらわなければならないということになります。したがって、いい加減なものであれば相手国政府機関が証明書を出さないということになります。実際、外国から輸入しようとした製品について、相手国政府の証明書がもらえないので困っていますというようなお問い合わせも多くいただいているというところでございます。
動物検疫所では、この相手国政府が発行する証明書をもとに、現物検査、加熱処理の状況等の検査等を行いまして、問題がなければ輸入を許可するというような仕組みになっています。
そこで、では今まで、輸入の乳製品は、大丈夫なのかというふうな疑問が湧くかと思われますけれども、乳につきましては、培地になるぐらい足が早くて腐りやすいということがありますので、まず加熱をしないと保存、輸送できないということから、輸入に関しては加熱されているという蓋然性が高いという製品であったということが、まず一つあるかと思います。
そういった中で、16ページをご覧いただきたいと思います。これまで実際に乳・乳製品は、そのほとんどが口蹄疫の清浄国から輸入されている現状であったということもあります。また、ナチュラルチーズにつきましても、96%から99%が口蹄疫の清浄国から輸入されているというふうな現状があります。
しかしながら、今後、TPPなどの国際経済の新たな展開、あるいはアジアにおける乳業界の発展など、大きな変化が想定される中で、畜産経営の環境がかなり厳しくなって、少しでも安い飼料をさらに求めるというようなことになることが予想される。様々な国から様々な乳製品の輸入見込まれるということで、こうしたことから今のうちに輸入の乳・乳製品等に関する検疫体制を、しっかりしたものに構築しようというのが今回の諮問している目的ということでございます。
しかしながら、今回は、これまで生乳を除く乳・乳製品を検疫の対象としてこなかった状況ですとか、諸外国における状況も考慮して、まずは輸入量が多量で、主に原料として輸入されると考えられる乳・乳製品を対象とすることで検討を行いました。
戻っていただいて、4ページをご覧いただいて、この別紙のところに図があります。この図のところのオレンジ色の部分を、今回の検討の対象といたしました。下の段の乳製品を原料として製造された一部の製品というのは、具体的にはグラタンですとかチョコレートとかあめとか、粉乳などがまざっているアイスクリームミックスなどありますけれども、こういったものは今回、評価の対象としておりません。
また、OIEのコード、国際獣疫事務局が定めるそういった基準におきましては、乳・乳製品の輸入に際しては口蹄疫等を対象とした輸入条件を課して証明書を求めるべきとの規定があります。
また、他国を見ますと、欧米諸国等、主な国では輸入される乳・乳製品を動物検疫の対象としていますので、今回新たに我が国が検疫対象としても諸外国から批判を浴びるというようなことはない状況にあります。
次に、17ページをご覧ください。リスク評価の範囲でございますけれども、先ほど申しましたように、乳・乳製品のうち、携行品と乳製品を原料として製造された一部の製品を除くものということにしました。
評価におけるハザードは、検疫対象とする病原体としては、口蹄疫ウイルスといたしたところでございます。
引き続きまして、19ページをご覧ください。乳製品の一般的な加工工程の図があります。生乳を原料として、それぞれ様々な工程を経て、様々な品目がつくられていることから、まずは工程別に品目を分類しまして、品目ごとに口蹄疫ウイルスの侵入リスクを評価したということでございます。
口蹄疫に感染した動物の生乳には、牛や豚を感染させるに十分な量のウイルスが含まれていますが、それらが製造工程で行われる処理でどのくらい不活化されたかということで、品目別にリスク評価を行いました。
口蹄疫ウイルスは、酸処理と加熱処理に感受性があるので、酸処理、加熱処理を判断の基準といたしまして、また、乳製品の加熱等の処理を行った場合のウイルス残存に関する実験についてはたくさんの文献があるので、こうした文献などの情報を踏まえて、侵入リスクを「高い」、「低い」、「極めて低い」、「無視できる」の4段階に定性的に評価をいたしました。処理によりまして病原体の不活化が見込まれない場合は「高」、ある程度不活化が見込まれる場合は「低」、相当程度不活化が見込まれるのが「極低」、十分不活化が見込まれる場合は「無視可」としております。
なお、3月1日の牛豚疾病小委におきまして、「初乳製剤」というのはどういうリスク評価に含まれているのかというご質問がございまして、補足説明でございますけれども、初乳製剤というのは、この通常、初乳そのものをスプレードライ、粉にしたものということで、こういったものはリスク評価シートの「粉乳(飼料用)」に該当します。仮に初乳の中に粉乳にしたものに他の成分が混入されたものとあれば、リスク評価シートの「乳を成分に含むもの(飼料用)」というふうに該当すると考えておりまして、いずれにおきましても侵入リスクは極低としております。
また、輸入時には、初乳製剤につきましては一般的には全脂粉乳ということで輸入されているようですので、「粉乳」あるいは「乳の成分に含むもの」として、動物検疫の対象として扱いたいというふうに思っています。
大きく飛びまして、50ページから52ページにリスク評価結果を示しております。要約いたしますと、資料3-1、一番最初のペーパーに戻っていただきまして、本資料の1ページの「2、牛豚等疾病小委員会における技術的議論の結果」をご覧ください。3月1日の牛豚等疾病小委では、事務局が行ったリスク評価(案)の方法及び結果について、妥当であるということで承認をされました。
1ページめくっていただいて、2ページ目ですけれども、リスク評価に基づいて事務局が作成したリスク管理措置案でございます。
まず、(1)としまして、リスク評価の対象とした乳・乳製品を検疫の対象と加えることといたしまして、(2)になりますが、その輸入に当たっては輸出国政府が発行した以下の要件について記載した検査証明書の添付を求めること。つまり、輸出国政府に、どんな事項を証明してもらうかということでございます。
まず、原料につきまして、a)ですけれども、i)として、2つ場合分けをしまして、口蹄疫清浄国由来の場合には、口蹄疫清浄国由来であるということを証明、ii)につきましては、口蹄疫非清浄国由来――発生している国ですね――の場合には、その製造工程において適切な加熱処理の病原体不活化工程を経たものであること。さらには、b)としまして、これは共通になります、健康な動物に由来する乳を原料として製造されたこと。c)としまして、生乳の生産から乳・乳製品が日本に輸出されるまでの間に、口蹄疫ウイルスに汚染されない方法で、製造、包装、保管、輸送されたことという要件を課したいと。
(3)といたしまして、原料が口蹄疫非清浄国由来の場合に求めるものとして、病原体の不活化措置として、国際基準、さっき言いましたOIEのコードに基づくことということを考えております。
国際基準につきましては、資料3-2の評価報告書の13から14ページに記載しておりますので、ご参考にしていただきたいと思っておりまして、牛豚等疾病小委におきましては、国際基準に従う十分な病原体不活化措置が要件として提案されており、妥当であるということで、了承をいただきました。
今後、乳・乳製品を新たに動物検疫の対象とすることとした場合、対象がかなり多くなることから、これらの措置を確実に実行するために、システムの効率化ということとともに、必要な人員の確保等も行いながら、動物検疫体制の強化・徹底を行い、十分な周知期間・準備期間を設けまして取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。

○藤井部会長
ありがとうございました。
それでは、この議題につきまして、牛豚等疾病小委員会の審議経過について、村上委員長から説明をお願いいたします。

○村上委員
ただいま事務局から説明がありましたけれども、平成28年3月1日の第24回の牛豚等疾病小委員会にて、乳及び乳製品を動物検疫の対象にすることについて審議いたしました。
小委員会では、事務局からリスク評価の方法、それから侵入リスクの評価の考え方及び評価結果の案が示されました。
リスク評価の方法としては、多種多様な乳及び乳製品を、その製造工程から大きく品目に分類し、その品目ごとに口蹄疫ウイルスの侵入リスク評価を行ったこと。それから、侵入リスクの評価の考え方につきましては、乳製品に加熱等の処理を行った場合に、ウイルスがどの程度感染性を持った状態で残存するのかといった、長年にわたる膨大な数の研究が蓄積されており、そうした研究論文等を踏まえて評価を行っていること。そして、評価結果の案が示されたわけでございます。
また、評価結果を踏まえたリスク管理措置案として、乳及び乳製品を動物検疫の対象とする必要がある、つまり、輸出国政府に対して、乳及び乳製品の輸出に際して家畜衛生上の問題がないものだという保証、そして証明を求める必要があるということであります。
このうち、家畜衛生上問題がないことの証明としては、先ほど事務局から説明がありましたように、原料が口蹄疫清浄国由来の場合には、清浄国由来である旨の証明。原料が口蹄疫非清浄国由来の場合には、加熱等の病原体不活化措置を講じたものであることの証明を求めるといった内容が示されました。
審議において、委員からは次の3つの質問がありました。
1番目、評価は品目ごとに行っているが、全ての品目に対して同じリスク管理措置をとるのか。
2番目、輸出国に求める加熱等の病原体不活化工程とは、OIEコードに従うのか、それとも個別に規定するのか。特にOIEコードでは、飼料用の乳製品の場合、2段階の病原体不活化工程を求めることが規定されているが、飼料用の乳製品の病原体不活化工程として何を求めるのか。
最後の3番目です。輸入検疫の対象とした場合、輸入時に動物検疫所で病原学的な検査を行うのかどうかといった質問でございます。
これらの質問に対して、事務局からは、まず1番目、全ての品目に対して同じリスク管理措置をとるのかという質問に対しては、さまざまな製造工程を経る多種多様な品目が存在することから、網羅的な評価を行うためには、品目ごとに評価を行う必要がある。一方で、品目によって評価結果は異なるけれども、品目ごとに個別の管理措置を課すということは効率的ではないことから、検疫対象とする乳及び乳製品に対して一律の要件を課す考えである。すなわち、口蹄疫清浄国由来か、非清浄国由来なものか、それから飼料用か、非飼料用かといったくくりで、4通りの条件を設定する考えであることが示されました。
2番目の質問に対して、つまり、輸出国に求める加熱の病原体不活化工程とは、OIEコードに従うのか、それとも個別に規定するのかという質問に対しては、輸出国、特に清浄国ではなくて口蹄疫非清浄国に求める病原体不活化工程としては、原則として先に述べましたように、従来から集積された多くの科学的知見を踏まえて策定されている現行のOIEコードに従った条件を提示し、仮にこれと異なる方法で処理する場合には、提示した条件と同等であるということの証明を相手国に対して求める考えであるということでありました。
最後の3番目の質問、つまり、輸入時に動物検疫所で病原学的な検査を行うかどうかということに対しましては、事務局から、相手国に対して、製品に対する証明を求めるというのが動物検疫の基本であることから、証明書の確認を主に行うこと、さらに、検査室検査については、商用に輸入される膨大な数量の畜産物中の全体に感染性のある病原体が含まれるか否かを確かめることは極めて困難であることから、肉製品と同じ加熱処理プロセスの確認のための検査を中心に行うという考え方であることなどの説明がありました。
議論の結果、小委員会としては、先ほど事務局から説明のございましたように、1つは、リスク評価の方法と結果については、妥当であるとして、了承いたしました。また、2つ目、リスク管理措置については以下の3点、1番目は乳及び乳製品を動物検疫の対象にし、輸出国政府機関に検査証明書の発行を求めること。2番目、検査証明書における証明事項として、事務局が提案しているような口蹄疫清浄性等の要件を求めること。最後の3番目として、さらに、口蹄疫非清浄国由来の原料を用いた乳及び乳製品に対する病原体不活化措置として、国際基準であるOIEコードに基づく要件を求めることであり、それらを妥当であると判断し、了承いたしました。
以上で、牛豚等疾病小委員会からの報告を終わります。

○藤井部会長
村上委員長、ありがとうございました。
それでは、今の事務局と、それから村上委員長からの報告につきまして、皆様から意見、質問、お願いいたします。
お願いします。

○橋本委員
今、村上小委員会委員長からの技術的説明を受けて、このことの技術的な背景はよくわかりました。また、本日、大量のリスク評価資料も見せていただきまして、技術的検討が相当深く進められていることは十分に理解いたしました。
そこで一番気がかりなのは、今後この仕組みをつくったときに、それがどの程度機能するかというのは、それを担う組織と、それから、それを担当する人間の問題だと思うんですけれども、それについてはその見通しというか、準備状況はいかがなものなのでしょうか。

○藤井部会長
では、お願いします。

○熊谷動物衛生課長
諮問の際も、毛利委員のほうからもお話が出ていました。確かに体制がしっかりしていないと、実際の検査に携わる人員、また数量が非常に多くなると、それに対して精度の管理といったものも含めて、ご指摘がございました。
私どもとしましては、この答申が出た後に、体制整備の期間、あるいは周知の期間というのを設けておりますので、その期間の中で人員の確保と、また、そのシステムにおいても、例えば具体的に言いますと、電子的な政府間の証明書の確認できるようなシステムの導入、こういったものも含めまして体制整備していきたいと思っております。
まずは当面必要なのは人員の確保ということで、必要な人員を、ほかの業務を効率化しながら取り組んでいきたいというふうな考えを持っております。

○藤井部会長
よろしいですか。

○橋本委員
わかりました。ひとつ、しっかりお願いします。

○熊谷動物衛生課長
はい。ありがとうございます。

○藤井部会長
では、私も今のに補足して、すみません、途中で割り込んで。
人員の確保といっても、半端な人員では、これはとても対応できないと思うんですけれども、業務のやりかえぐらいで対応できるものなのでしょうか。

○熊谷動物衛生課長
議事に残していいのかどうか、あれなんですけれども、今精査している最中ですが、業務量、ほかの業務をいろいろ効率化しつつ、20名程度以上、意欲的にはもっとかもしれませんけれども、現在算定上そういう形になっておりますが、より精査した上でしっかり実行可能性のある体制づくりをしていきたいと思っております。

○藤井部会長
わかりました。臼井委員。割り込んですみません。

○臼井委員
確認だったんですけれども、ちょっと技術的なものなのですが、ハザードが今回、口蹄疫ウイルスということなんですけれども、口蹄疫の清浄国からの飼料乳製品における口蹄疫ウイルス以外の伝染病等のリスクに関しては、先ほどその温度における対策ということで、口蹄疫以外の、例えばBLVとかですね。先ほどの初乳製剤などの部分においての管理という部分では、その温度の部分で検疫するという受け取り方でよかったのでしょうか。

○伊藤国際衛生対策室長
ほかの病気、どうなっているんだという、端的に言えばそういうお話だと思います。
まず、重点的に私どもが考えているのは、家畜、畜産物として乳を生産する家畜の疾病として重要視している疾病としましては、牛疫、口蹄疫、牛肺疫というのがありまして、これをまずは抑えるということなんですけれども、牛疫はもう撲滅されていまして、牛肺疫は乳を介して伝播しないため、まずは口蹄疫という話で始めました。
そういった中で、ブルセラ病ですとか結核病につきましては、輸出時に健康畜由来の乳を原料とする旨の証明書を求めるということで、これらの疾病の侵入リスクを低減できるんだというふうに考えておりまして、また、輸出国において乳を介して伝播する新たな疾病が発生する等の状況が変化した場合や、新たな知見が得られた場合につきましては、動物検疫所でモニタリング検査等を実施するということで対応をしていきたいというふうに考えているというところでございます。

○臼井委員
わかりました。ありがとうございます。

○藤井部会長
それでよろしいですか。

○臼井委員
はい。

○藤井部会長
では、お願いします。

○毛利委員
技術的なことでお伺いします。リスク評価を4段階に分けて評価されておられます。このうち「高い」と、「無視可」というんですかね、無視可能であるという意味だと思いますが、この2つについてはわかります。しかし、「低い」というのと「極低い」という分類が、ある程度のウイルスの不活化と、相当程度のウイルスの不活化という、非常に曖昧な表現で評価されております。
ターゲットが口蹄疫であるとして、例えば粉乳の飼料用と飼料用を除くで考えた場合、飼料用を除く場合は1グラム当たり5万個以下でなければならないが、飼料用ではその規制がないことから、多少リスクに幅があります。この幅というのは、この4段階で分けられたリスク評価の、「低い」と「極低い」というところの差の範囲として捉えていいのかどうか。
そして、事務局のほうからその対象が口蹄疫以外に広げる可能性もご説明されましたけれども、もしそうだったら、これは飼料用とそうでないものとのリスクが、人のリスクと動物のリスクということになって、違ってくるだろうというふうに思います。そこの辺についても議論をされているかどうか、さらに、その4段階に分けた評価の定義をきちんとされているかどうかということについて、お伺いいたします。

○藤井部会長
よろしいですか。

○吉戸課長補佐
動物衛生課の吉戸です。4段階に分けて、「低」と「極低」をどういうふうに分けたかという考え方なんですけれども、基本的にはさまざまな論文で、ある加熱をしたときにどれくらい不活化されるかといった論文をベースにしまして、一定の加熱をされているという場合に、その1段階リスクが下がるとして、それがその2段繰り返し行われているものだと「極低」になるとか、さらにそれが加えられていると「無視可」になるといった形で、幅はあるんですけれども、不活化されるような工程がどの程度組み合わされているかといった観点で分類させていただきました。

○毛利委員
そうしますと、それは定義の中の「低」と「極低い」というののところに加えるべきであります。そうすると、その1グラム当たりの細菌数が5万個以上残っていても構わないという飼料用と、5万個以下でなければならないという飼料用を除く人用の場合と、同じ「極低い」範疇に評価されているところをどのように考えたらよろしいんでしょうか。

○藤井部会長
それでは、村上委員長、お願いします。

○村上委員
事務局の説明を補足させていただきます。まず、これは侵入リスクだということです。その中で、多種多様な乳及び乳製品の製造過程がありますと。実は、加熱だけではありません、pHの低下ということもあります。そして、その多種多様な乳及び乳製品の製造プロセスを全部、一応理解しなければいけないのですが、絞った牛乳がそのまま来るわけではないのです。それを遠心分離するとか、ホモジナイズするとか、加熱するとか、その温度もいろいろあります。そうしたものが、それぞれの個々の製品において製造過程が違います。それを一つ一つ洗い出していきます。それを大きく分けてカテゴリーに、先ほど4つの、人用か、飼料用か、それから清浄国由来か、非清浄国由来かというふうに分けていきます。
その後、その一つ一つをカテゴライズする中で、先ほどのOIEのコードがあり。資料3-2をご覧ください。その中で、13ページ、一番下に「Article8.8.35」というのがあります。これが人の食用になるものの条件で、ここにありますようにpHと温度と2つの方法論で不活化していく。その次に「8.8.36」というのがあります。これが飼料用です。大ざっぱに言いますと、人用のものに較べ2段階の条件を付けているということです。
非常に多種多様なものがあります。チーズにもさまざまなつくり方があります。それらがこのような温度とpHの低下という不活化の処理過程を経る訳です。それを先程のように、一つ一つ全て個別にというわけにはまいりませんので、このOIEのコードに照らしリスクに応じた措置を求めていくということです。
よろしいですか。

○藤井部会長
毛利委員、どうぞ。

○毛利委員
その、人用とそうでないものについてのことはわかりました。FMDをターゲットにしており、微生物についてはターゲットにしていないんだから、それは残っていようが残っていまいが同じだという考え方でやられているんでしょうか。

○村上委員
ハザードを口蹄疫ウイルスに絞って評価しているということですが。

○毛利委員
そうすると、これはその、人用のものについては、pHが7以上の場合、つまり口蹄疫にきかない場合にはHTSTの2回適用ということでありますが、pH関係なしに、飼料用の不活化プロセスは2回やられているわけですよね。そこで、その差がないと、リスクに差がない、どちらともごく低いんだというふうにカテゴライズされたという根拠が、わかりにくいのですが。

○村上委員
人に対する直接のハザードではないですよね。

○毛利委員
ええ、人へのハザードではありません。むしろ……

○村上委員
人用のものが万が一(口蹄疫ウイルスが不活化されないで)動物の口に入ってはいけないということを考えるわけですけれども、まず人用の、人の食品(に含まれるおそれがある口蹄疫ウイルス)としてのハザードはこのように捉えて、この8.8.35で対応するということです。
(動物の飼料として)ダイレクトに家畜の口に入るものについては、大ざっぱに言って2段階の不活化処理をするということであると。

○毛利委員
一般的に考えますと、2倍の加熱をしたら、細菌数も少なくなりますよね。

○村上委員
何がですか。

○毛利委員
微生物、細菌数。少なくなりますよね。

○村上委員
実はこの(コードが策定された)背景にありますのは、牛に口蹄疫ウイルスを感染させて、そこから人が食用にするような市販の牛乳をつくる、また、チーズをつくる、さまざまな製造プロセスを実際にやってみて、最終的にそれが牛に対して感染するかを試験するのです。そして感染性がないかどうかということまで感染試験をやります。
それから、例えば生乳の中に口蹄疫ウイルスをスパイクして、そして、それをこの温度で加熱したらどうなのか。その残存する可能性が多少でもあれば、OIEコードの8.8.36というふうに2回の不活化をやる、そして、その材料を牛に感染させて、人工的に接種するわけですが、それでも感染しないということを証拠として突きとめる、その結果として、このコードは策定されているのです。

○毛利委員
ええ、それはわかります。だから、これは感染しない、カテゴライズからすると無視可能であるというレベルの話ですね。今おっしゃったのは。

○村上委員
はい。

○毛利委員
そうでなくて、私が申し上げているのは、「低い」というのと、「極低い」という評価の定義が、「ある程度」という表現と、「相当程度の」という表現をされているので、そこの分類分けについて技術的にどのように評価されたんだろうと。

○村上委員
例えばスパイク試験などで相当量のウイルスを入れますと、ある種の低温殺菌乳などでは残存してきます。そういったものが本当にその家畜の口に入ってリスクになるかどうかということは、今度は(動物側の)暴露リスクを加えた相対評価でもあります。ですから、これはあくまでも侵入リスクですと申し上げているのです。それが本当に牛の口に入って感染するリスクを暴露リスクと捉えたときには、これはまた別の話で、牛の感受性であるとか経口感染の閾値であるとか、それらを掛け合わせて総合的に判断されてまいります。
ですから、あくまでも暴露リスクとしてはこのような段階があると、それを今度は人の製品がそのまま牛の口に入って、豚の口に入って、口蹄疫に感染する暴露リスクはどうですかということも、一方では考えなきゃいけないですね。
こちらの侵入リスクについてはこういう段階がありますよと、だけれども、それらは実際に動物の口の中に入って牛や豚が感染するリスク、つまり暴露リスクを考えるとほぼ無視できるということになるわけです。

○藤井部会長
それでいいですね。

○吉戸課長補佐
ちょっと1点だけご説明させてもらいたいんですけれども。今回、「低」と「極低」の違いを特にご懸念されているかと思うんですけれども、「低」としているものとしては、ナチュラルチーズなのですが、ナチュラルチーズはもとのチーズをつくるための乳を加熱する場合もあれば、加熱しない生のままで使ってチーズをつくることもあるということもありますし、それは品目によってさまざまなつくり方があるわけですけれども、そういうつくられ方をするものもあると。
あと、この凝固させるときに、酸を加えて酸性化させてチーズをつくるようなこともあれば、レンネットを加えて凝乳させる場合だと必ずしもpHが下がっていないので、ウイルスの不活化は酸性化している場合に比べれば不十分だということもありますので、そこで、そのナチュラルチーズに関しては、必ずしも「極低」とは言わないだろうというふうな考え方で、「低」にしているというのがありました。

○毛利委員
おっしゃることもよく判りますし、それから、こういう表現をしないとやりにくいというのも判ります。ただ、リスク評価のレベルのときに、「ある程度のウイルス」、「相当量のウイルス」という表現が使われていますが、もう少し科学的に定義できないものかと。
例えばシンプルに、一つのプロセスだけでいくと10の6乗のウイルスが10の3乗に下がると、「低い」と。それが10の1乗まで下がると、とても感染しないレベルになるので「極低い」というふうな表現をしていただけるとわかり易いのですが、そうでないと、実際にその飼料用とそうでないものとに分けられて、しかも、プロセスが、温度とpHがあってということで非常に複雑になっているので、どこで「極低い」もしくは単に「低い」と区別されているのかが、結局わからなくなります。

○伊藤国際衛生対策室長
まず、最初にちょっと申し上げたいのは、「低」であっても「極低」であっても、基本的に最終的な出口としては、これ、同じ対応でやりましょうということになっているということがあるのですが、その過程においては、基本的にはその乳・乳製品を介した口蹄疫の拡大リスクという幾つかの論文とかを参考にしながら、例えば幾つかのステップを踏む中で、ある農場で摂取中の牛群の10%に感染したということを仮定して、その感染牛の由来のミルクに含まれるウイルス量が、最大10の6.6乗と考えて、その次のステップとして、今度は感染牛由来のミルクを、非感染牛のミルクと混合させて、バルクでタンクで移されて、その過程でウイルス力価が10から50倍に希釈されて、そのためにバルク内に含まれるウイルスの量は10の4.9乗ぐらいになるとか、その幾つかのステップを検討して、そこの差異の中でなり、大体それでそのカテゴリーに分けると、こっちかなという話を基本として検討しているんですけれど、そういうことをもう少し明確にしたほうがいいというご指摘でしょうか。

○毛利委員
ええ。今おっしゃったのは非常に理解できます。そのようにされたら、トータルとしてどのぐらい下がれば、つまり、どのぐらい残っていれば「低」くて、どのぐらい下がれば感染することはないんだというレベル、例えば10のマイナス幾ら下がれば、「極低い」んだというふうな表現をしないと、評価の定義そのものが曖昧で、わかりにくい上に、不活化のプロセスがいっぱい入ってくると、どこまで下がっていれば「ある程度」にするのか。どこまで下がっていれば「相当程度」にするのかを、どういう基準で決めたのかが分かり難いのです。
沢山のデータがあると思われますので、定義をもう少し明確に決めたほうがわかりやすいのではないかなと思います。

○伊藤国際衛生対策室長
ご意見としては、もう少し、要するに定性的ということではなくて、もう少しその定量的な分析の結果に基づいて、こういった表現を選ぶべきというご意見ということで、よろしいですか。

○毛利委員
そうです。簡単に言えば、そういうことです。

○藤井部会長
村上委員。

○村上委員
説明でも申し上げましたように、その、非常に多種多様であるということなんですね、製品が。それぞれが、そのどれぐらいのウイルスをスパイクした、あるいは感染させた牛のミルク中のウイルス量がどれくらいを出発点として不活化されていくか、例えば生乳なのか、チーズなのか、粉ミルクなのかというふうなプロセスが全部あるものですから、それを一つずつ、その10の何乗から何乗までの幅を低とするというふうには、なかなかその物品としては、難しいと思います。
ですから、ヨーロッパなどでもこのような分類をして、大きくカテゴリー分けしていると思います。
そして、今度は牛や豚が経口感染する閾値というのは相当に高いですから、そういったものにあわせて、(感染閾値に)届く可能性があるのかないかということを相対リスクとして考えていく、そして、このような分類からOIEのコードとして、人用なのか、動物用なのか、汚染国なのか、清浄国なのかという分類をしていくというのが、基本的には国際ルールになっているということではないでしょうか。

○毛利委員
一つのプロセスごとに下がり、そのウイルス量の低下するレベルがきちんとしているのであれば、それは掛け算をすれば、何回プロセスを経たからどこまで下がるというのは明確に出るのではないかと思います。そこを踏まえた上での定義をされないと、「ある程度」と「相当量」というのは、非常に曖昧だと思います。

○川島大臣官房審議官
毛利委員のご指摘は、ある部分、科学的でごもっともなところもあります。私ども、きょう資料を配付させていただく中で、17ページ以降のものについては、まだ若干いろいろなご意見出てくるであろうという前提で席上配付だけにさせていただいているものでありまして、OIE等々でやっている一般的なそのリスク評価そのものは、やはり定性的なんですね。ただ、そのクラス分けをどういう考え方で基本的にやったかということについては、ある程度の、それを全ての商品形態が多種多様ですから、それに全て同じもので適用できるかどうかは多分、できない部分も出てくると思いますけれども、基本的な考え方、こういうものだった場合について低にしたとか、それの考え方は、そのリスク評価報告書の中に書くことはある程度できると思いますので、そこは私ども、ちょっと検討させていただきたいと思います。
ただ、基本的に今回のやつはこういうリスク、定性的なリスク評価結果に基づいて、いわゆる検疫当局としてリスク管理措置を講ずる必要があるかどうか。その場合のリスク管理措置についてはOIEの国際基準に適合させたものでリスク管理措置をとるんだという結論に導くための、一定の前提としてのリスク評価ですから、そこは今言いましたように、若干改善はできると思いますけれども、リスク管理措置そのものをとっていくということは何ら否定されるものではないと思いますので、そこのところは一定の措置を講じていきたいというふうに考えております。

○毛利委員
私も管理措置そのものの実際的なことにどうこうと言っているつもりは全くありません。ただ、この「ある程度」と「相当程度」という表現が、どの程度なのかというのが、ここに書いてあるカテゴリーでは全くわからないのではないかと申し上げております。もちろん、「高い」と「無視可」は、感染レベルと感染がないレベルであると理解できます。

○川島大臣官房審議官
今、事務局のほうから、一定の考え方をご説明したような、基本的な考え方はありますので、そこを書き込んでいくということだと思います。

○藤井部会長
それでは、よろしいですか。

○毛利委員
はい。

○藤井部会長
それでは、今、審議官から説明があったように、この書きぶりについて少し検討していただくということで、この乳及び乳製品(携行品及び乳又は乳製品を原料とする一部の製品を除く)を動物検疫の対象とすることについては、その内容について関係者へ十分な周知を実施するとともに、人員確保等の動物検疫体制を強化し、必要なる措置を確実に実施することを含めた上で、本件については適当であるとの答申を行うことで、よろしいでしょうか。
それでは、そのように、答申の手続を進めてまいります。
では、続きまして、議事4に移ります。
議事4、ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて、地域主義を適用し、ポーランドの一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めることについて、まず事務局から説明をお願いいたします。

○伊藤国際衛生対策室長
資料4をご覧ください。「ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて、地域主義を適用し、同国の一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めること」につきまして、概要を説明させていただきます。
本件につきましては2014年2月、今から2年前に、ポーランドの東側国境、ベラルーシとの国境地帯で、野生イノシシにおいてアフリカ豚コレラが発生したことから、輸入条件に従いましてポーランド全土からの豚肉の輸入を停止いたしました。
その後、2014年3月、ポーランド当局から地域主義の適用の要請、すなわち、アフリカ豚コレラの清浄性が確認できる地域からの豚肉の輸入再開を認めてほしいとの要請を受け、ポーランド当局やEU当局からの情報収集を行い、リスク評価を行いました。情報収集のために現地調査も実施したところです。
その後、「ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて、地域主義を適用し、同国の一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めることについて」という審議項目として、2015年、昨年の3月25日の家畜衛生部会で諮問をいたしまして、その後、2015年4月30日及び今年の1月25日の2回、牛豚等疾病小委員会で議論をしていただきました。
資料1の2ページ目をご覧いただきたいと思います。このうち、左上の小さな地図が載っていまして、このうちの緑の塗った部分ですね。これが、この全体ポーランド全土の地図でございまして、16県で構成されておりまして、そのうちの右側の濃い緑で塗り潰したところが、アフリカ豚コレラの発生しましたポトラシェ県でございます。これを拡大したものが、下の大きな地図になります。
ポーランドでアフリカ豚コレラの発生があるのは、地図の青い部分と赤い部分でございます。農家での発生というのは青い部分のみでございます。EU法令に基づきまして設定されているポーランドの制限区域につきましては地図の青い部分、これはハザード地域。赤い部分、これは汚染地域。黄色の部分は緩衝地域ということで、アフリカ豚コレラの感染が確認されているのは、繰り返しますが、青と赤の部分ということでございます。緩衝地帯、いわゆる黄色の部分につきましては感染が確認されておりませんで、その幅は約50キロということで地域を設定をしております。
この問題はEUにとっても、ポーランドの隣にはドイツ、さらにはデンマークという畜産国がありまして、さらにはフランスなどが控えておりまして、アフリカ豚コレラをこれ以上広げないというのが、ポーランド一国のみならずEU全体の対策としても非常な力を入れているという状況にあります。
こうした中で、下のグラフを見ていただきますと、ポーランドにおける発生件数、頭数でございます。家畜豚での発生は3戸、グラフの青い棒ですけれども、3戸で11頭。いずれの発生農家も全て、バイオセキュリティレベルの非常に低い、自家消費用の小規模養豚農家ということでございます。
こうしたことから、ポーランドは制限地域のバイオセキュリティレベルの低い農家を特定をいたしまして、法律によりまして廃業を促進する対策というのをとりました。これによりまして青い地区の、いわゆるハザード地域のバイオセキュリティレベルの低い農家は、全て廃業、閉鎖したということでございます。
また、赤い地域につきましては、昨年の9月28日現在でございますけれども、5戸を残すのみということで、このバイオセキュリティレベルの低い5戸については、定期的に監視をしているということでございまして、特にこのポトラシェ県には国内でも小規模農家が多いということで、この思い切った対策をとったということでございます。
また、この地域におきましても、野生動物、野生イノシシの数を減少させているということでございます。
さらに、制限地域から豚を移動させる場合には、検査室検査を行ったものでなければならないというようなことを、EUの措置とは違って、さらにポーランドが上乗せ措置で、その措置をとっているということです。
こうした対策によりまして、野生イノシシにおける発生は、そのグラフを見ていただけるように、2014年年末をピークに減少傾向にありまして、家畜豚、農家での発生につきましては、昨年1月以降発生がないという状況でございます。
また、ポーランド産の豚肉につきましては、EU内では流通しておりまして、米国も清浄地域からの豚を輸入しているということで、発生した年の2014年については1万8,000トン、翌年の15年、1月、11月期ですけれども、2万トン以上をポーランドから輸入しているという状況でございます。
第1回の牛豚等疾病小委におきましては、ポーランドにおける発生状況やサーベイランスの状況、防疫対策の情報等リスク評価の内容について、説明を行いました。
これに対しまして委員からは、サーベイランスの妥当性、養豚農家のバイオセキュリティレベルの低いレベルの農家、それに対しての向上しているのかというようなこと等について、追加的な情報を収集して確認する必要があるということのご意見をいただきました。
また、この際、アフリカ豚コレラが媒介するダニですけれども、これはポーランドには生息しないということも明らかになりました。
これを受けまして、当方では追加的な情報収集を行いまして、第2回の牛豚等疾病小委、1月25日でございますけれども、再度ご議論をいただきました。第2回の牛豚等疾病小委の資料は、4-2に添付させていただいております。別紙、非常に膨大な資料のため、簡単なものをつけております。
第2回目の牛豚等疾病小委では、1回目の議論で委員から確認すべきとされた事項について事務局から説明し、また、それらの結果に基づいたリスク管理措置案も提案をし、議論をしていただきました。
資料4-1をご覧いただきたいと思います。対日輸出豚に関する要件ということで、25日に議論していただいた「ポーランドASF地域主義にかかるリスク管理措置の案」ということで、牛豚等疾病小委における議論を踏まえて、下線部を追加したということでございます。
これをご説明いたしますと、1としまして、対日輸出される豚肉は清浄地域、つまり青や赤、黄色以外の地域のみで生まれ育った家畜豚であるということ。
2といたしまして、対日輸出豚肉用の豚を生産する農場は、清浄地域に所在し、一定のバイオセキュリティ基準を満たしていること。具体的には残飯給与の禁止ですとか、野生イノシシからの隔離、媒介ダニからの隔離、車両等の消毒などでして、さらには豚の出荷日から過去40日間、制限区域からの豚を導入していないことということで、これらは一般の条件に上乗せしている措置ということです。
さらに3としまして、対日輸出豚肉等の処理施設に関する要件ということで、対日輸出豚肉等の処理施設、と畜場ですとか食肉加工等の施設ですけれども、これは清浄地域に所在して、制限区域由来の豚・豚肉を取り扱わない施設であって、あらかじめ対日輸出豚肉等の処理施設として指定された施設であること。これに加えまして、さらに清浄地域由来の豚であっても、日本向けの指定農場以外の農場、バイオセキュリティの低い農場の由来の豚・豚肉を取り扱う場合は、生産ラインの洗浄・消毒を行った上で、時間的に生産工程を分離する等の対策を講じるということを考えておりまして、これらもかなりの上乗せ措置ということで、正直言うと日本ではこういう条件を求められてもなかなか困難な状況というような措置だと考えております。
そのほか、4といたしまして、アフリカ豚コレラを早期に摘発するためのサーベイランスの実施などということを条件に考えております。
また、現在のポーランドにおけるアフリカ豚コレラの発生状況ですとか、ウイルスの病原性、サーベイランス体制等とかを前提とした評価を行ったため、今後、もしウイルスの病原性が症状が呈さないものに変化しているというような状況が確認された場合などにつきましては、日本はポーランドからの豚肉等の輸入を一時停止して再評価を行うこととしております。
牛豚等疾病小委では、資料4-1に示したリスク管理措置案を講じた上で、ポーランドの制限区域以外の地域をアフリカ豚コレラ清浄地域と認め、当該地域からの豚肉の輸入を再開しても差し支えないとの評価を受けております。
以上でございます。

○藤井部会長
ありがとうございました。
それでは、本件について、先ほどと同じく村上委員長からご報告をお願いします。

○村上委員
ただいま事務局から説明がございましたけれども、平成27年4月30日に開催されました第22回及び平成28年1月26日に開催されました第23回の牛豚等疾病小委員会において、「ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについての地域主義を適用し、同国の一定地域から生鮮豚肉の輸入を認めることについて」につき、審議いたしました。
第1回目の小委員会では、事務局からポーランドにおける発生状況やサーベイランス状況、防疫対策等の情報など、リスク評価の内容について説明を受け、これについて審議を行いました。
この際、委員からは、先ほど事務局から説明のあったとおり、次の2点のご指摘をいただきました。第1点としては、サーベイランスの妥当性。つまり、東欧諸国で分離されているウイルスは症状を呈する型、つまり、高病原性のものなのかということ。第2点は、養豚農家のバイオセキュリティレベル、すなわち、家畜の豚における発生は3件で、いずれもバイオセキュリティレベルが低い小規模養豚農家でありますけれども、その後バイオセキュリティレベルは向上しているのかどうかなどでございます。これらについて、追加的な情報を収集して確認する必要があるとのご意見がありました。
これを受けて事務局は以下の4つの情報、つまり、最初は東欧諸国で分離されているウイルスの病原性に関する情報。2番目は、制限区域以外も含めてポーランド全土で行われているサーベイランスの詳細情報。3番目は、EUのリスク評価機関であるEFSAが行った、アフリカ豚コレラのリスク評価に関する情報。最後に、ポーランドが独自に講じてきた制限区域内の野生イノシシの淘汰の促進、制限区域内のバイオセキュリティレベルの低い農家の廃業促進、制限区域から豚を移動させる際に必ず検査室検査で陰性を確認すること等の防疫対策に関する情報などであります。
以上により、相当量の追加情報を収集していただきました。そのことから、それらの情報に基づいて、第2回の小委員会での審議を行いました。
第2回の小委員会では、先ほど事務局から説明のありましたように、事務局提案のリスク管理措置を講ずることも含めて審議いたしました。
その結果としては、第1に、東欧諸国で分離されているウイルスの病原性は高く、症状も呈するものであると考えられること。第2に、ウイルスの病原性が高いことを前提とすれば、現在ポーランドが行っているサーベイランスは妥当であること。第3としては、現在のサーベイランスの状況下で、制限区域以外ではアフリカ豚コレラウイルス感染が確認されていないことから、制限区域以外の地域でアフリカ豚コレラは清浄であると言えることと評価されました。
その上で、事務局のリスク管理措置(案)では、ウイルスの病原性が症状を示さない低病原性へと変化した場合に、直ちに輸入を停止することや、EUによる現在の制限区域が拡大した場合には一旦輸入を停止して、変更の理由や日本向け輸出農場の確認等を行うことなどが提案されており、さらにバイオセキュリティレベルの低い農場を介したウイルスの侵入リスクをさらに低減する観点から、日本向け輸出を行う農場やと畜場に一定の上乗せ措置を課すことが提案されており、こうしたリスク管理措置を講じた上であれば、輸入を認めて差し支えないであろうと評価されました。
なお、第2回の小委員会において、事務局提案のリスク管理措置である、「3.対日輸出豚肉等の処理施設に関する要件」に関して、制限区域由来の豚や豚肉は扱ってはならないということを前提としつつ、複層的にリスク低減措置を講ずるという意味で、「制限区域以外の地域、すなわち清浄地域に所在する農場であっても、日本向け輸出を行わない農場の豚を扱う場合には、洗浄・消毒によって時間的に生産工程を分離すること」といったものがありました。これについて、時間的に生産工程を分離することが実質的に可能なのか、実効性を担保できるのかといった議論がありました。
このことについて、事務局がさらにポーランドから情報収集を行い、ポーランドの輸出を行うと畜場、それから食肉処理施設では、毎日操業後にアフリカ豚コレラにも有効な消毒剤を使って施設の洗浄・消毒をしっかり行い、日本向けの豚や豚肉を翌日の操業一番で取り扱うなど、生産工程の分離が確実に実行できるであろうということも確認できました。
以上のことから、小委員会としては、ポーランドにおいて国内に設置されているEUの制限区域以外の地域をアフリカ豚コレラ清浄地域と認め、資料4-1で示されたリスク管理措置を講じた上で、当該地域からの豚肉の輸入を再開することについて、了承いたしました。
以上で、牛豚等疾病小委員会からの報告を終わります。

○藤井部会長
ありがとうございます。
それでは、本件につきまして、委員の皆様からご意見、ご質問、お願いいたします。
お願いいたします。

○西委員
アフリカ豚コレラについては、1年ぐらいかかって問題ないだろうという議論をしてきたわけなんですね。というのは、やはり口蹄疫もさることながら、アフリカ豚コレラってやはり恐ろしい病気だなということが、我々にとっての結果だと思います。
これを機にというか、今回こういうアフリカ豚コレラの話が出たのですが、今後日本にやはり入る可能性のある病気として、アフリカ豚コレラというのは、このポーランドではなくてほかの汚染国から入る可能性というのも多々あると思いますので、国内の診断体制ですね。これは防疫指針も当然できていますし、いろんな形をとっておりますけれども、さらに我々都道府県の人間が診断できる、要は診断できるというのは、疑わないとそこを診断に持っていかないので、ぜひとも、今までもいろいろリーフレットですとか動画ですね、そういうのを作っていただいたのがあるのですが、非常にちょっと古くなったりしているのもありますので、そういったものをまず一つは今後、検討していただけたらなというのが願いでございます。今日は当時作っていたビデオを持ってきていますので、後ほど事務局にお渡ししていきたいと思っています。
それから、もう一つ、逆にこういうポーランドのように、我々は今、輸入するかどうか決めるんですけれど、冒頭、局長もおっしゃったように、今後、輸出すると今度は逆のことを求められるだろうと。そうすると、我々がポーランドに対して非常にいろいろなことを相手に要望してきたわけなんですけれども、同じことを逆に我々が要望されたときの体制を、これから本当に考えていかないとだめだと思いまして、特にイノシシだとかそういう野生動物に対するサーベイランス。それは実際にどれだけやっているかというと、鳥インフルエンザについては既に環境省と農水省との、家保も絡んでですね、サーベイランス体制できているんですけれども、イノシシだとか、そういうものに対する体制というのはまだまだしっかりできていないと思いますので、これは先々の課題として、何でも家保がやるというのは多分無理なので、どういうふうに関係省庁がジョイントしてやっていけるかというのを、そろそろ考えていかなきゃならないのかなと思うんですが、よろしくお願いいたします。

○藤井部会長
どちらか、答えていただけますか。

○石川家畜防疫対策室長
今の、西委員からのご意見でございますけれども、今おっしゃったように、アフリカ豚コレラについては特定家畜伝染病防疫指針、25年6月に作っており、もう3年目を経過することから、年度内にも見直しの検討に着手する考えでございます。
また、国内の診断体制でございますけれども、既に25年のときに全都道府県に、後でいただけるビデオクリップ等も紹介しておりますけれども、今後とも海外悪性伝染病の講習会、動物衛生研究所でやっていただいておりますけれども、そのような講習会の中で引き続き講義内容を充実していきたいと思っていますし、また、さらには28年度から調査研究事業の中で感染実験を実施しまして、今後の検査体制の整備、高度化を図る予定としております。その中で得られた知見につきましては、都道府県の職員を対象とした講習会、その他の資料の作成などによって周知を図ってまいりたいと思っています。
また、2点目の野生動物のサーベイランスでございますけれども、かつて豚コレラの関係で都道府県にもご協力いただいてやっていたわけでございますけれども、最近ではなかなか、飼養衛生管理基準の巡回調査だとか、いろんなことで都道府県お忙しくなっておるわけでございます。そのようなことも踏まえて、現在、猟友会ですとか環境省と連携して、イノシシ、鹿、また野鳥のサーベイランスをやっております。今後も都道府県の業務のあり方も含めて検討するわけでございますけれども、都道府県または関係省庁とも連携、関係団体とも連携しながら、野生動物のサーベイランスというものも事業の中できちっと実施していきたいというふうに思っております。その中で体制づくりも考えていきたいと思っております。
引き続きよろしくお願いします。

○藤井部会長
よろしいですか。
ほかにございませんか。
筒井委員、お願いします。

○筒井委員 これは確認なんですけれども、やっぱり先ほど来、話がありますように、イノシシに出ると非常にコントロールが難しいと、特にイノシシに入ってしまったと、ポーランドでですね。それで、現状においては恐らく封じ込めが成功しているんだろうというふうに思います。ただ、やっぱりこう周辺国を見ますと、広がった事例もあるようです。
そう考えますと、実際にその後の発生がまず拡大したとか、変化があったときに、どういう形ですぐ対応していくかということが大変重要になってくるんだろうなというふうに思います。
恐らくここで、必要に応じて輸入を一時停止するなどの措置をとるというふうな管理措置が書かれておるんですけれども、具体的に幾つか先ほど例が示されたようですけれども、そういった臨機応変な措置をとるという意味で、まずその相手国とどれぐらいのパイプをしっかりこれから持っていけるかというところが重要だろうなというふうに思っていますので、そのあたり、迅速に情報が入るような体制というのを、ぜひつくっていっていただきたいというのが1点と。
もう一つ、やはりその輸入をとめるということは結構大変なことだと思うんですけれども、やはりそういった要件をはっきり決めて対応していっていただきたいというのを要望しておきます。

○藤井部会長
お願いします。

○伊藤国際衛生対策室長
ありがとうございます。おっしゃるとおり、実は私どももこのポーランドを検討するに当たりまして、頻繁に相手国と情報交換をしておりますので、その辺を含めて継続的にということと。
あと、定期的に、ちょっと今の私どもの事務局の案としては、定期的にその発生状況等を相手に報告させるようなことを考えています。
一方では、さらに実際これが運用されれば、その状況がしっかりしているのかという、ちゃんと運用されているかどうかというのを現地調査をして、調べて確認をしていきたいというふうに考えているところです。
また、なるべく私どもが何か大きな状況の変化、要するに評価した時点と大きな変化があった場合には、先ほどお話がありましたように、一時輸入をストップして、それで評価なり調べるというような体制をしっかり明記して、対応していきたいというふうに思っております。

○藤井部会長
よろしいでしょうか。

○筒井委員 はい。

○藤井部会長
それでは、よろしいでしょうか。
それでは、ポーランドにおけるアフリカ豚コレラについて、地域主義を適用し、同国の一定地域からの生鮮豚肉の輸入を認めることについては、適当であるとの答申を行うということで、よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、答申の手続を進めさせていただきます。
では、最後になりました。議事5、その他としまして、リトアニアからの生鮮牛肉の輸入について、事務局から説明をお願いします。

○伊藤国際衛生対策室長
それでは、資料5になります。「リトアニア共和国の口蹄疫の清浄性に関するリスク評価の概要について」、ご報告いたします。
本件は、先程ご説明しました参考資料5の7、8の標準手続のページ15のプロトコールによりますと、この2に分類されるということで、本部会への報告ということでございます。
資料5のリトアニアの報告ということで、その背景、家畜衛生体制等の情報、3つ目として総合評価ということでご報告をさせていただきたいと思います。
まず、背景でございます。2013年8月、リトアニア家畜衛生当局から豚肉等の輸入を認めてほしいという要請がありました。その後、質問票の送付等を通じましてリスク評価を実施していたところ、2014年1月に同国においてアフリカ豚コレラが発生しました。これを受けまして、リトアニア家畜衛生当局との協議によりまして、評価対象とする品目を豚肉から牛肉に変えてほしいということ、要望がありまして、これに基づきまして2015年5月に現地調査を行いまして、その結果を踏まえて、リトアニアからの牛肉の輸入を解禁した場合の我が国への口蹄疫の侵入リスクについて、定性的な評価を実施してまいりました。
次に、2のリトアニアの家畜衛生体制等に関する情報でございます。リトアニアの地理的な状況としまして、リトアニアはバルト海、ラトビア、ベラルーシ、ポーランド及びロシア、飛び地なんですけれども、これと接しまして、バルト三国でございます。同国は2004年から欧州連合、EUに加盟をしております。同国の国土は日本の約6分の1ということで、北海道の約8割ぐらいということでございまして、人口は219万人で、首都ヴィリニュス――人口54万人ということ――でございまして、貿易で見てまいりますと、余り畜産物の輸出という割合は、本当にわずかということでございます。
日本とは余りなじみがない国でございますけれども、日本のシンドラーと言われます杉原千畝が赴任していた国ということで有名でございます。
まず、リトアニアの家畜衛生体制でございますけれども、獣医組織体制といたしまして、内閣直属の国家食品及び獣医サービスが家畜衛生行政を担当しております。同部署はEU法規に基づきまして、家畜の管理、疾病予防、輸出入検査などの家畜衛生に関する法規がありまして、これに基づきまして口蹄疫発生時の緊急対応計画を策定をしております。同部署は全国51カ所に地方支部を配置しております。家畜衛生組織は国の直轄ということでございます。
次に、家畜の飼養状況でございます。牛の飼養頭数は約72万頭、約6万5,000戸ということで、牛豚とも小規模の農家が全体の90%以上を占めるということでございます。これら小規模農場、いわゆる裏庭農家も含めまして、全農家の全家畜、牛だけでなく豚、羊、山羊、馬、鶏の登録が義務付けられているということで、豚については群単位、鶏については350羽以上の農場単位で行われているということでございます。さらに食肉の生産工程においても、食肉に個体ごとの登録情報と、と畜場情報、枝肉番号、ロット番号、輸出検疫証明書の番号などが記載されているため、最終製品から生産農場の追跡が可能となるということでございます。
次に、食肉処理施設でございます。リトアニアにおける食肉処理施設は、全て家畜衛生当局の認定及び定期査察を受けております。また、これらの施設は家畜衛生・食品衛生の観点から、毎年、欧州連合食品獣医局の査察を受けておりまして、今、認定処理施設の数は268カ所ございます。そのほとんどで複数の畜種が取り扱われているということでございます。
と畜場及び食肉処理場に入場する者は、施設の洗浄・消毒を受けた後でなければ稼働できず、この消毒及び洗浄につきましては、公的獣医師の確認を受ける必要があるということになっています。また、国内法に基づきまして、これら施設へ勤務する者は入場前に豚との直接の接触を持っていないということが条件にされております。
次のページ、2ページをお開きいただきます。
リトアニアにおける口蹄疫等の発生状況でございます。
同国における口蹄疫の最終発生は1982年ということで、およそ34年間発生がありません。また、1996年にOIEにより、ワクチン非接種清浄国に認定をされております。これも約20年に渡り清浄国を維持しています。同国においては、口蹄疫のワクチン接種は禁止されているということでございます。
今回は口蹄疫の清浄性の評価ということになりますけれども、ちなみに豚の疾病に関しては、同国における豚コレラの最終発生は2011年ということですが、なお、アフリカ豚コレラについては冒頭でも説明しましたが、2014年1月の発生以降、現在まで飼養豚で19件、イノシシで約180件の発生が確認されておりまして、飼養豚及び野生豚における発生は、ベラルーシ国境からの国の東側に限定をしているということです。飼養豚の発生は少数に留められておりまして、昨年10月以降発生はないということを聞いております。
次に、口蹄疫のサーベイランス体制でございます。口蹄疫は通報対象疾病に定められておりまして、疑い事例につきましては当局への通報が義務付けられています。また、リトアニアにおきましては、家畜及び野生動物を対象にしたアクティブ・サーベイランスも実施されておりまして、2014年は牛91検体、豚94検体、山羊・緬羊で38検体、野生動物354検体が検査に供されまして、全て陰性が確認されております。
次に、口蹄疫発生時の防疫措置でございます。
EU法規に基づきまして、口蹄疫発生時には発生農場における殺処分と、と体及び汚染物品の焼埋却、農場内の洗浄・消毒等の防疫措置が行われることとなっております。
次に輸出入検疫体制ですけれども、全国13カ所に国境検疫所を設置する等、検疫体制が整備されているとともに、輸出検疫証明書の発行は家畜衛生当局地方支部が所管いたしまして、公的獣医によりまして輸出先国の検査要件、製造記録、検査室検査の結果の精査等を経て行われています。
最後、3ページ、総合評価でございます。
これまでご説明をいたしました内容から、(1)としまして、リトアニアの家畜衛生体制及び防疫対策につきましては、組織・法制度とも口蹄疫の予防や発生時の防疫対応が可能な体制が整備されていること。
(2)としまして、口蹄疫の発生、最終発生は1982年であり、約34年発生がないこと。1996年にOIEによりワクチン非接種清浄国に認定され、そのステータスを維持しており、同病について適切なサーベイランスと、発生を迅速に摘発できる体制が整っていること。
さらに(3)といたしまして、家畜から畜産物について、トレーサビリティ体制が整備されており、畜産物の輸出に当たっては家畜衛生当局の監督のもと、輸出先国の要件を確認した上で、輸出検疫証明書が発行可能な体制が整備されていることなどが確認できたことから、リトアニアを口蹄疫の清浄国と認定しまして、同国からの牛肉の輸入を求めても、同国からの牛肉を介しての我が国に口蹄疫が侵入するリスクは無視できると考えられます。
ただし、同国においては2014年1月以降、偏在的かつ少数の発生であるものの、アフリカ豚コレラの発生が見られることから、物理的な交差汚染防止を徹底するために、豚を搭載した車両は積みおろし後必ず消毒をするということ。家畜衛生及び動物愛護の観点から、畜種の混載は同国の法律により禁止されているということでございます。
そういった中で、我が国向けの牛肉の生産施設、と畜場につきましては、牛のみを取り扱っていること、処理施設においてはこれら生産施設に由来する牛肉のみが取り扱われていること等の条件を課しまして、同国からの輸入解禁に向けた条件協議を今後進めてまいりたいと思っております。
以上、報告でございます。

○藤井部会長
ありがとうございました。
今の件につきまして、今の報告につきまして、何かご意見等ございましたら。よろしいでしょうか。
本件につきましては報告事項となっておりますので、今後、手続を進めさせていただきます。
続きまして、ちょっと時間が来ましたけれども、もう一点。最近の家畜衛生をめぐる情勢について、事務局から説明をお願いいたします。

○熊谷動物衛生課長
それでは、参考資料2ということで、A4の縦で、最近の家畜衛生をめぐる情勢という資料で簡単にご報告させていただきます。
1ページ目のところに、先ほど来、牛肉とか乳製品の話は触れましたけれども、そのほかにも豚肉、あるいは家きんの卵、あるは家きん肉に対しまして、輸出の実績がそれぞれここに掲げているような状況になっているということと、また、輸出解禁要請ということでEU、米国、あるいは最近でいいますと乳製品についてもEU向けの輸出解禁要請といったことで、それぞれ品目ごとに需要をお伺いした上で、戦略的に検疫協議を行っているということをご報告させていただきたいと思います。
それから、2ページ目、次のページで右下に2と書いてあるようなところで、黄色あるいはオレンジの表になっております。こちらのほうに具体的に国、あるいは物品ですね、牛肉、豚肉、鶏卵、鶏肉ということで、それぞれ、先ほども申しましたとおり、事業者あるいは生産者の方々の需要なども踏まえまして協議を現在行っているということで、またその成果が出た際には順次ご報告させていただきたいというふうに考えております。
それから、資料の4ということで、右下に4と書いてあるOIEの獣医組織能力の評価、これは先ほど局長から冒頭ご挨拶あったとおり、PVSという言い方をしておりますけれども、OIE、国際機関からの家畜衛生体制、日本の家畜衛生体制を評価を受けるということに、秋をめどに現在進めております。これに当たっては農業部、農水サイドだけではなくて、厚生労働省サイドの先ほどの公衆衛生の部門、あるいは環境省、またNOSAIなども含めまして、獣医体制全体を評価を受けることにしておりますので、また、この評価結果をばねにして、体制の強化に必要な予算要求であったり、また体制整備、こういったものも進めていきたいというふうに考えております。
また、資料はちょっと飛びますけれども、資料の7ということで、日本地図がございます。OIEのレファレンスラボラトリーということで、国際機関が認めるラボが、日本に水産も含めて家畜衛生関係、非常に多くございます。最近の情報として、ことしのOIE総会では、牛疫ということで赤く小さい字が入っております。牛疫についても、動物衛生研究所がレファレンスラボの認定を受ける段取りになっております。これは人間で言うと天然痘と同じように撲滅された病気でございますけれども、非常に国際的に家畜衛生上意義のある病気ということで、世界で4つのうちの1つの機関に指定されております。
また、次のページは香港での輸出の取り組みでございます。これも強調しておきたいのは、牛肉だけが注目されておりますけれども、豚肉、鶏肉、鶏卵、また乳製品ということで、全て輸出できる地域になっておりますけれども、ここでまず評判を上げて、アジア、あるいは先ほど申しましたようにEU、米国向けの輸出についても、戦略的な検疫協議を進めていきたいというふうに考えております。
それから、次の12ページ以降は、水際の防疫対応ということで、車両であったり、あるいは訪日外国人の方々に情報発信しているというものを紹介してございます。
それから、飛びますけれども、16ページでございます。16ページのほうには、プラカードを持った職員、これは動物検疫所、空港、あるいは港で、こういった形でわかりやすく情報発信に取り組んだり、また、下の17ページになりますけれども、中国あるいは韓国の大きなイベント、あるいは人の動きが盛んになるようなタイミングには、ポスターなども活用して注意喚起をしております。
こういったPRについては、先ほど農家の方々に、国内の農家に出入りする方々にも注意喚起が必要というお話がございましたので、国内の方、あるいは海外から来る方も含めて、効率的に情報発信していきたいと思っております。
それから、最後のほうに、24ページ、25ページということで、こちらのほう、日本語でここでは掲げていますけれども、日本に入国する旅行者へのお願い、これは英語、中国語、ベトナム語、タガログ語ということでそれぞれ用意して、母国語で理解いただけるように取り組んでいるのと、下のページの25ページは、スマートフォンでよく活用されている、旅行者の方々にも英語で動物検疫の必要性なりをご理解いただけるように、関係機関と効力して情報発信しているという例でございます。
また、最後のページは、これは北海道新千歳空港での取組の例でございますけれども、動物検疫所と北海道庁、西委員の職員の方々とも協力しながら、また北海道の農政事務所、農水省の機関も協力して情報発信に努めた例と、また併せまして27ページには、西委員の講演になっておりますけれども、口蹄疫対策ということでございます。口蹄疫に限らず飼養衛生管理基準も含めまして、こういった機会、メディアも活用しながらしっかりと家畜衛生体制を国内、水際をしっかり強化して、また、わかりやすい情報発信に努めていきたいと思っております。
以上、私の報告でございます。

○藤井部会長
ありがとうございます。
それでは、全体を通して、何かこれだけは言っておきたいというご意見等ありましたら。よろしいでしょうか。ちょっと時間が押して、過ぎましたけれども、特にないようでしたら、このあたりで終了させていただこうと思いますけれども、事務局から何か連絡ございますか。

○川島大臣官房審議官
今日は議題盛りだくさんだったんですけれども、大変ご熱心なご審議をいただきまして、ありがとうございました。
国内で重要な家畜伝染病を発生させないということが基本だろうと思っていますので、今日議論していただきました飼養衛生管理基準の見直しですとか、きちんと進めてまいりたいと思います。
また、当然、海外から入ってくることをその水際でとめるということが大前提でございますので、乳・乳製品の指定検疫物化に伴いまして、家畜防疫体制、検疫体制、こういったものも強化してまいりたいと思っております。その上で、日本の畜産物が諸外国に輸出されていくような形で取り組んでいきたいと思っております。
引き続き、委員の先生方にはご指導、ご協力をお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○藤井部会長
それでは、これで本日予定の議事が全て終了しましたので、食料・農業・農村政策審議会第26回家畜衛生部会を終了、閉会いたします。どうもありがとうございました。

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