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食料・農業・農村政策審議会消費・安全分科会家畜衛生部会 第3回 牛豚等疾病小委員会及び第15回豚コレラ撲滅技術検討会速記録(平成17年4月28日)

平成17年4月28日(木曜日)
於・郵政公社共用E・F会議室

 

目次


1.開会

1.挨拶

1.委員の出欠状況及び配付資料の確認

1.議事
(1)豚コレラ撲滅対策の進捗状況について
(2)豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針(案)について
(3)その他

 

1.閉会

 

開会


衛生管理課(小倉班長)
定刻になりましたので、ただいまから第3回牛豚等疾病小委員会及び第15回豚コレラ撲滅技術検討会を開催したいと思います。お集まりいただき、ありがとうございます。
4月1日で衛生管理課長になりました釘田がただいま参りました。

 

釘田衛生管理課長
遅れて参りまして、済みません。釘田です。4月から衛生管理課長を拝命しております。前任の栗本同様、よろしくお願いいたします。

 

挨拶


衛生管理課(小倉班長)
それでは、開会に当たりまして、伊地知参事官より一言ご挨拶を申し上げます。

 

伊地知参事官
参事官の伊地知でございます。衛生課長のとき以来、引き続きよろしくお願いいたします。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、本委員会・検討会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
さて、先般開催されました食料・農業・農村政策審議会消費・安全分科会家畜衛生部会におきまして、家畜伝染病予防法に基づく特定家畜伝染病防疫指針につきまして「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」を策定することについて了承がなされたところであります。これを受けまして、同部会の下にあります「牛豚等疾病小委員会」と、従来から豚コレラ撲滅対策についてご助言・ご指導をいただいてきております「豚コレラ撲滅技術検討会」を、本日、合同で開催させていただきました。
豚コレラにつきましては、ワクチンを用いない防疫体制への移行を目指して、平成8年度から対策を開始し、平成12年10月には全国的なワクチン接種の原則中止を行ってきているところであります。
このような中、昨年、鹿児島県で豚コレラウイルスの分離事例が確認されたところでありますが、この際の防疫対応も踏まえ、今後、従来の防疫対応の混乱回避となり、国際的にも清浄国の必須条件となるワクチン接種の全面中止を視野に入れ、関係者と意見交換を行っていく予定としているところでございます。
本日は豚コレラの防疫に関する議題を中心に、その他にも来月開催されますOIE総会の議題の一つでもある規約改正の概要、口蹄疫の地域主義などにつきましてもご議論いただくこととしています。限られた時間ではありますが、今後の防疫対応につきまして忌憚のないご助言・ご意見を賜りますことをお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。
本日はよろしくお願いいたします。

 

衛生管理課(小倉班長)
それでは、早速議事に入りたいと思います。議事進行は牛豚等疾病小委員会の柏崎委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

委員の出欠状況及び配付資料の確認


柏崎委員長
暑いところをご苦労さまでございます。
本日の委員会あるいは技術検討会におきましては、議事次第にありますように主に二つの議題についてご論議願いたいと思います。一つは豚コレラ撲滅対策の進捗状況についてご討議願い、もう一つは豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針(案)について議論していただくことになっております。
それでは、まず委員の出欠状況の報告、同時に配付資料についてもご説明願いたいと思います。よろしくお願いします。


衛生管理課(小倉班長)
まず委員の出欠状況ですが、牛豚等疾病小委員会の方は、8名の委員のうち、山部委員を除く7名の委員のご出席をいただいております。山部委員については今日は都合が悪いので欠席という連絡をいただいております。また、岡部委員がまだ到着されておりませんが、ご出席されるとお聞きしておりますので、追って到着なさると思います。また、豚コレラ撲滅技術検討会の方は皆さんご出席をいただいております。
なお、お詫びでございます。資料の2ページに名簿がございまして、上の牛豚等疾病小委員会の委員名簿に印がついています。これは小委員長ということですが、小委員長は柏崎先生でございますので、おわびして訂正をいたします。
続いて配付資料のご説明をします。まず、資料がクリップでとじてあったと思いますけれども、議事次第、委員名簿がございます。続いて「豚コレラ撲滅対策の進捗状況と今後の対応について(案)」が3~7ページでございます。8ページ以降は、資料3として「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針(骨子案)」で、ここは後ほどご説明をしながら、今後、肉付け、中身を検討していくことになります。また、参考1として「豚コレラ防疫対策要領」が9ページからついております。そして「豚コレラ防疫対策の推進に当たっての留意事項」が16ページからとなっております。
このほか、牛豚等疾病小委員会の方で昨年ご議論いただいて整理されました「口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針」、これは防疫指針とはこういうものだということで参考につけております。また、その際につくった消費・安全局長通知、いわゆる指針の実施に沿った防止措置の実施に当たっての留意事項の通知でございます。また、先ほど参事官の挨拶にもございましたが、鹿児島で昨年確認された豚コレラ疑似患畜事例の資料がついております。
それから、今日は指針以外に何点かご助言をいただきたいことがございまして、「骨髄中の豚コレラウイルスの不活化について」という資料と「豚コレラに係るOlEコード改正案のポイント」という資料をつけております。また、1枚紙で「ヨーネ病の防疫対策について(案)」という資料がございますが、牛豚関係の疾病対策について最後に紹介させていただく資料を挟んでおります。
配付資料は以上でございます。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
配付資料の確認はよろしいでしょうか。
今日の委員会は3時までをめどに進めたいと思いますので、ひとつご協力のほどをよろしくお願いいたします。

 

議事
(1)豚コレラ撲滅対策の進捗状況について

 

柏崎委員長
それでは、早速議事に入らせていただきたいと思います。
まず、豚コレラ撲滅対策の進捗状況について、事務局の方から説明をお願いします。

 

衛生管理課(石川班長)
国内防疫班を昨年11月から務めさせていただきます石川でございます。時間的にコンパクトということでございますので、かいつまんで資料を説明させていただきたいと思います。
お手元の資料の3ページをお開きください。資料2「豚コレラ撲滅対策の進捗状況と今後の対応について(案)」でございます。詳細についてはご承知とは思いますけれども、復習の意味も兼ねて説明させていただきます。
1番の経緯ですが、我が国の豚コレラの発生状況については、平成5年以降、平成14年12月に最終発生がございましたけれども、これ以降は発生がないことから、ワクチンを用いない防疫体制への移行を目指して、先ほどの挨拶にもございましたように、平成8年度から豚コレラ撲滅対策を開始しております。
ワクチン接種中止のメリットを2点ほど書いてございます。一つはワクチン接種経費が削減されること、もう一つは接種地域からの豚肉等の輸入制限による国内の清浄性維持、いわゆる海外からのウイルス侵入防止の徹底を図ることができる、こういう2点のメリットが書いてございます。
対策では、抗体検査、病性鑑定等によりまして国内の清浄性の確認を行いつつ、段階的に取り組みを実施してきております。まず1番目としてワクチン接種の徹底です。これは従前から実施しておりましたけれども、平成8年4月以降、より徹底したということでございます。また、ワクチン接種の徹底とあわせて、野外の清浄性の確認がなされている都道府県においては都道府県単位での接種の中止が11年4月から始まっております。それで、平成12年10月、原則的にワクチン接種を中止したということでございます。ただ、下の括弧書きに書いてありますように、ワクチン接種は原則中止といたしましたけれども、一部の生産者から接種継続を求める強い要望があった関係から、当面、豚コレラの防疫に混乱を来さないであろうということで、当時、都道府県知事が許可した場合は接種可能の枠組みとしております。これは後ほどご説明しますけれども、現行もこの枠組みは残っております。
一方、万一の発生に備えまして、発生農家の経営再建支援のため、互助基金制度、互助事業を平成10年度から開始させていただいております。これは2分の1を国が助成しているもので、当初はなかなか加入率が上がらなかったわけですけれども、最近の加入率を見ますと、頭数ベースで約8割という加入になっております。一方,平成12年度から緊急接種用のワクチンを全国8カ所に100頭分備蓄しております。
現状ですが、14都県で全国の飼養戸数の4.6%に相当する409戸がワクチン接種を今も継続しております。
一方、後ほど担当の方からご説明しますけれども、昨年、鹿児島県での豚コレラウイルス分離事例への防疫対応の際に、ワクチン接種による抗体陽性豚がまだ存在している、かつて打った豚がまだ残っていることから、地域の清浄性の確認に混乱を来したというような防疫上の混乱があったところでございます。今回、全面中止も視野に進めていくという一つの念頭に置いている事例は2の(2)でございます。
今後の対応ですが、先日3月30日に開催されました家畜衛生部会におきまして、今日、骨子等をご説明しますけれども、「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」を策定することについてご了承を得ております。これを受けまして、今後、将来の防疫対応の混乱回避となり、国際的にも清浄国の必須条件でありますワクチン接種の全面中止も視野に入れまして、もちろん今後とも生産者を含めた関係物と意見交換を行いつつ、専門家の間でこの特定家畜伝染病防疫指針を検討していきたいということでございます。
4ページは過去から現在までの我が国での豚コレラの発生状況でございまして、昭和40年代、50年代に発生が見られたことと、その年々のワクチン接種の接種率を書いてございます。これを見てもおわかりのように、発生がありますと接種の徹底がなされて、しばらく発生がなければワクチン接種率が落ちて野外に存在するウイルスが顕在化するということで豚コレラの発生を繰り返しておりましたものですから、今後、ワクチンを用いない防疫体制、つまり国内からウイルスをなくせばワクチン接種率の増減にかかわりなく豚コレラの発生が抑えられるということで、この撲滅対策を開始したわけでございます。
5ページに平成8年度から15年度までのこれまでの対策事業の成績を書いてございます。
一番上がワクチン接種率の推移ですが、平成8年から12年まで各都道府県でワクチン接種の徹底を図ったところでございます。11年度以降は、一部の都道府県でワクチン接種を中止した関係から、全国の推定ワクチン接種率は年々低下の一途をたどっております。平成15年では推定ワクチン接種率は11.3%となっております。
2番目は抗体保有状況調査実施頭数の推移です。かつてはワクチン接種の徹底を図っていた関係からワクチン接種豚の検査頭数が多かったわけですけれども、最近は原則的に全国的にワクチン接種中止ということで、ワクチン未接種豚の検査頭数が増加しております。直近の平成15年では、ワクチン接種豚は繁殖豚と肥育豚を合わせて4500頭程度ですけれども、未接種豚については7万頭弱という頭数を検査してございます。
あわせて、イノシシを書いています。括弧書きは内数の飼養イノシシでございます。したがいまして、ここで書いておりますイノシシは、大部分は野生のイノシシ、猟友会さん等のご協力も得ながら野外で捕獲されたイノシシの血清でございます。これまでも毎年1200頭程度の検査を実施しておりますけれども、野外に豚コレラウイルスが存在する可能性はないというデータになっております。
一番下は病性鑑定実施頭数の推移ですけれども、抗体保有状況でサーベイランスをする一方、ヒネ豚とか病性鑑定で家畜保健衛生所に持ち込まれた豚については、まずは豚コレラを疑って、その豚コレラを否定する試験を実施するように全国的にお願いしております。その結果、平成15年度では1882頭の検査を実施しております。実施戸数は643戸で、括弧内がワクチン未接種豚での内数表示でございます。したがいまして、ここで行っている病性鑑定はほとんどがワクチン未接種農場、ワクチン未接種豚を対象とした病性鑑定の成績でございます。
平成15年度の欄に※印がございますけれども、昨年鹿児島県で2頭の豚コレラウイルス分離事例が確認されておりますので、平成15年度についてはこの2頭が陽性ということになっております。
6ページは「豚コレラワクチン接種中止農場の清浄性確認状況」で、これはワクチン接種を中止した11年度以降、積極的に実施している事項です。各都道府県のデータが書いてありますけれども、例えば北海道では飼養農家戸数365戸に対して全戸中止しておりますので、清浄性の確認も現在の時点では全ての農家となっております。「うち清浄性確認済み」というのは、表の欄外の注2に書いてありますように、接種中止後6カ月を経過した後に家畜防疫員による立ち入り検査又は管理獣医師等による報告によって臨床的に異常がないことが確認された農場、又はと畜場出荷前後の豚の抗体検査によって抗体陰性が確認された農場ということでございます。したがいまして、北海道については清浄性確認済み検査を全農家が実施しておりまして、さらに「うち抗体検査済み」のところにありますように、現在ワクチン未接種豚については重視して実施しておりますけれども、北海道につきましては清浄性が確認された農家全てに対して抗体検査が実施されているというデータでございます。
全国の累計を見ますと、全国で約8789戸の飼養農家がございまして、接種中止農家は8206戸ということで93.4%になっております。「うち清浄性確認済み」が8194戸になっています。括弧書きの93.2%という数字は、8789戸、いわゆる飼養戸数に対するパーセンテージでございます。したがいまして、接種中止農家8206戸に対してはほとんどの農家で清浄性の確認が終わっているという状況でございます。
一方、抗体検査は7557戸終了し、飼養戸数に対するパーセンテージは86%でございます。この部分につきましては、清浄性の確認検査は重要でございますし、さらに抗体検査については農場に立ち入れば臨床症状もあわせて確認できることから、実施されていない都道府県においては直ちに全農家に対して抗体検査を実施するようにということで徹底を図っているところでございます。
7ページにまいりまして、「豚コレラ予防液の平成16年度第4四半期(2月末現在)の許可状況」でございます。豚コレラ予防液の都道府県知事の許可の枠組みは四半期ごとに許可を出す仕組みにしております。したがいまして、第4四半期の許可状況を書いてありますが、全国で409戸、農場ベースにすると4.6%の農場が接種しているという状況でございます。
一方、この四半期の使用予定頭数が書いてありますが、52万3143頭ということで、頭数ベースで12.2%の使用を予定しているところでございます。この表を見ておわかりのように、茨城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川という関東近県と、そのほか長野、愛知、静岡という県もございますけれども、地域的なものを見ますと、南九州の福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島といった県で接種許可が受けられている状況でございます。この農場につきましては、冒頭の今後の対応案のところでお話ししましたけれども、ワクチン接種の全面中止も視野に、今後とも生産者を含めた関係者と意見交換を行っていきたいと考えております。
以上、これまでの進捗状況と事業の実施成績について説明しましたけれども、豚コレラの事例について担当の方から簡単に説明いたします。お願いします。

 

事務局(木下)
衛生管理課の木下でございます。昨年の鹿児島県での事例につきまして、その概要と、鹿児島県が取りまとめました「豚コレラ疑似患畜確認事例検証報告書」について説明させていただきます。
昨年の鹿児島県の事例につきましては、この豚コレラ撲滅技術検討会でも、第1事例の際、第2事例の際、第3事例の際、第5事例の際におきまして、その防疫対応につきましてご議論いただいたところでございます。
これら事例の概要につきましては11ページの表に一覧で示されております。簡単に説明しますけれども、第1事例は鹿児島県鹿屋市の肥育農場で確認された事例でございまして、3月22日に確定され、殺処分頭数は1131頭、この殺処分は3月26日に完了し、豚舎の消毒を含む全ての防疫措置が3月30日に完了しております。
第2事例も同じく鹿児島県鹿屋市で、繁殖・肥育の一貫経営農場で確認された事例でございますが、7月22日に確定され、殺処分頭数は512頭、この殺処分は7月24日に完了しまして、全ての防疫措置は7月26日に完了しております。
第3事例は鹿屋市から北西に約90km離れた鹿児島県高尾野町の肥育農場で確認された事例でございますが、8月4日に確定され、殺処分頭数は653頭、この殺処分は8月7日に完了し、全ての防疫措置も同日に完了しております。
第4事例は鹿児島県鹿屋市の繁殖・肥育一貫経営農場で確認された事例でございますが、8月29日に確定され、殺処分頭数は844頭、この殺処分は9月4日に完了しまして、全ての防疫措置は9月7日に完了しております。
最後の第5事例、これも鹿児島県鹿屋市の繁殖・肥育一貫経営農場で確認された事例でございますが、9月18日に確定されて、殺処分頭数は448頭、この殺処分は9月28日に完了して、この際はネズミの駆除に重きを置いてやったものですから、全ての防疫措置は10月8日に完了したことになっております。なお、この事例におきましては、一貫で肥育豚舎があるのですけれども、この豚舎の全ての豚の検査を実施したところ、陰性だったものですから、殺処分の対象とはせず、しばらくの間は監視下に置くということで監視下に置きまして、出荷時に再度の清浄性を確認するという措置を講じたところでございます。
以上が昨年の鹿児島県の事例の概要でございますが、この報告書本体の概要について説明させていただきます。報告書の表紙をめくった最初の2枚に概要が記載されております。
「I経緯」の下から3行目にありますが、この報告書は、鹿児島県が鹿児島大学の高瀬教授を座長とする「豚コレラ疑似患畜確認事例検証チーム」を立ち上げまして、3月下句にその結果を取りまとめたものでございます。
「I検証の内容」の「1.発生要因」のところになりますが、発生地域の特徴が書かれてございます。2ポツ目になりますが、4例確認された鹿屋市は、第1事例農場から半径3km以内に70農場が存在する地域であり、農場の多くは一般道路と近接している上、衛生管理対策が不十分な農場もあるといった地域とされております。一方、第3事例の高尾野町につきましては、鹿屋市の飼養密度の約9分の1の地域であるとされております。
「2.原因ウイルス」につきましては、これは動物衛生研究所にもかなりのご協力をいただいたところでございますが、計5事例で分離されたウイルスは全て同一であり、分離ウイルスはGPEマイナス株とは若干異なっていたが、遺伝子解析ではGPEマイナス株と近縁であったということでございます。原因につきましては、一番下に書かれてございますように、第1事例につきましては、分離ウイルスの性状、周辺農場や関連農場の疫学的調査結果と農場管理者からの聞き取り調査結果から、「ここで使用された内容不明の薬品に原因となる豚コレラウイルスが混入していた可能性は高く、さらに、内容不明の薬品が注射液の包装形状であったことを勘案すると、これが国内で承認されていないワクチンであった可能性が考えられた」とされてございます。
次のページにまいりまして、「3.ウイルスの伝播」でございます。鹿屋市の事例につきましては、第1事例の飼養豚から排泄されたウイルスが、前のページの「発生要因」のところに書いてありますように、人や車両あるいは衛生害獣等の複合的要因により伝播してその後の事例につながったと考えられるとされているところでございます。一方、高尾野町の事例につきましては、6月下旬に当該農場にウイルスが侵入していたと推察されたが、鹿屋市の事例との関連は確認されなかったとされてございます。
以下は、この事例を踏まえた豚コレラ防疫に関する提言、また撲滅対策に関する提言が記載されてございます。一番下の撲滅対策に関する提言としましては、この事例において周辺農場や関連農場の清浄性確認検査を行ったところでございますが、この確認検査において、ワクチン接種による抗体陽性豚の存在は野外ウイルス感染を隠蔽する可能性があり、また迅速かつ的確な初動防疫を行う上で大きな障害となる。さらに、その下に書かれてございますが、今回の事例を踏まえ、ワクチンの全面中止を推進し、清浄化を早急に達成すべきであるとされてございます。
この報告書は鹿児島県が3月の下旬に発表したものですけれども、100ページを超えるものですので、その概要ということで簡単に説明させていただきました。
以上でございます。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
先ほどの参考資料2、それと今回の鹿児島県の発生事例の報告書について事務局から説明があったわけであります。これについてご討議願いたいと思いますが、その前に確認ですが、この発生事例報告書は既にどなたでも入手可能な状況になっているか否か。

 

事務局(木下)
いかんせんカラーも含めて100ページ以上ですので、必要部数をコピーして、冊子にしまして関係者に配付していますし、動衛研のホームページに掲載されているようです。

 

柏崎委員長
そうすると、だれでも、すぐに、現時点で見られるということですね。

 

事務局(木下)
はい。

 

柏崎委員長
わかりました。
では、ご討議願いたいと思います。どなたからでも結構です。

 

熊谷委員
今の事例頭数ですけれども、これは鹿児島県が行ったものですね。

 

事務局(木下)
そうです。

 

熊谷委員
国の報告はどこにあるんですか。国も何名か派遣したりしているし、動衛研でやったり、あるいは動薬研もいろいろなことを調査されていると思うのですが、それの報告、それはこの中に含まれているということですか。国の方はどうなっているんですか。

 

衛生管理課(石川班長)
この報告書を取りまとめる際に、例えば動衛研における試験の結果とか国が行った現地調査の結果も全て反映させる形にしております。

 

熊谷委員
そうすると、国もこれと同意見であると。

 

衛生管理課(石川班長)
そうです。

 

柏崎委員長
そうしますと、まとめる段階で国と相談しながらまとめたという理解でよろしいですか。

 

衛生管理課(石川班長)
そうですね。事前に確認すべき事項は確認させていただきました。

 

柏崎委員長
熊谷委員、よろしいでしょうか。

 

熊谷委員
私個人的には、委員会でも申し上げたのですが、せっかくのデータだから衛生課と動衛研と県の三者でよくやって取りまとめてほしいということです。私はここで初めて見たのですが、珍しい発生で、我々も今後二度と経験するかどうか、わからない。新しい防疫体制になって初めてのことで、今後、我々の物事を考えていく基礎になるものだから、わかっていることは全て出して、わからないことはわからない、ここまでわからないということでやってほしい。私も急には読めないのですが、その辺は県の人が一番密着してやっておられるから、そうなんでしょうけれども、国は国で人を派遣したりデータを収集したり、いろいろな実験までやっているわけだから、できたら三者合同ぐらいの形で……。内容がそうなっていればいいのですけれども、その辺がちょっと気になったものですから。

 

衛生管理課(石川班長)
先生のご懸念の点は、報告書の3ページに委員名簿がございますが、当時、現地調査等に深くかかわっていただきました動衛研の方からは九州支所の津田室長に委員としてご参加いただいておりますし、これは県で開催したわけですけれども、その際には国からもオブザーバーという形で担当者を毎回派遣しておりましたし、また、この報告書が仕上がる段にあっても事実関係の確認はさせていただいています。

 

柏崎委員長
そのほかにご意見はございませんでしょうか。
清水悠紀臣先生、この報告書あるいは資料2について特にございませんか。

 

清水(悠)委員
私もこれは初めて見たものですから、この間、家畜保健衛生所の課長がいて、考え方なり、そのことについて、どういうことなんだと。みんな、かなり疑問に思ったみたいです。だから、国としてどういうことだったか、もう少しはっきり説明する必要があるのではないでしょうか。

 

柏崎委員長ありがとうございます。
何かご意見はございませんか。

 

衛生管理課(石川班長)
技術的な面からのご助言ということでお願いしたい点は、撲滅事業の事業成績を5ページに取りまとめさせていただいておりますが、この評価。それから、この清浄性確認検査は今後継続して実施させていただくわけでございますけれども、その際の留意点といいますか、特に従前、抗体検査については未接種豚を中心とするようにとか、病性鑑定については全都道府県できちんとやれるように、一つのメルクマールとして1県10頭は最低やってくださいという通知等を出させていただいたのですけれども、今後さらに強化すべき点、留意すべき点がありましたらご助言いただきたいと思います。

 

柏崎委員長
これはこういう整理でよろしいのでしょうか。この件は鹿児島県内の事例報告書ですね。

 

衛生管理課(石川班長)
はい。

 

柏崎委員長
私はこれでいいと思うのですが、今行っております豚コレラのプログラム、これもこのまま続くというわけにはまいらないので、資料2で説明がありましたように将来は全面中止を視野に入れてやっていくのだという決意表明があったわけです。私、このプログラムがいつ終了かということは言えないと思いますが、アメリカでもイギリスでも最終的なものは国として立派な報告書を出しているわけですね。だから、もしそういう予定があれば、その時点で、途中でこういう事故が鹿児島であったという事例と、そして今も委員の先生方お二人からあったわけですから、そういう意見も十分に組み込んでまとめていただきたいと考えるんですが。

 

衛生管理課(石川班長)
アメリカ等につきましても撲滅対策開始以降の節目ごとの歴史みたいなことで冊子をつくっておりますので、将来的に我が国も撲滅対策が完了したときには、この撲滅対策がどうやって進められてきたのか、その対策を進める過程で鹿児島の事例も含めてどういう事象があったのかということは記録としてとどめておく必要があるというふうに認識しています。

 

寺門委員
鹿児島の事例のときには豚コレラ撲滅技術検討会の先生方のいろいろなアドバイスをいただきながらやっていたわけですね。そういう経緯があった以上、鹿児島県であれ何であれ、そういう事例が出たということを初めて見たというお話が出てくることは、行政用語で言うならば「報・連・相」がなっていないのではないか。技術検討会は前からずっと同じメンバーでやっているわけですが、結局、やった後のまとめみたいな報告がなされないような形でずるずる行ってしまう、こういうことはまずいと私は思います。
私もかつて取りまとめみたいなものをやりましたけれども、今の話のように初めて見たという話が出てくることはいかがなものかと思います。これは個人的な感想でございます。

 

衛生管理課(石川班長)
後、このようなことがないように、節目節目の報告書等が上がりましたら、先生方にはきちっとご報告したいと思います。

 

柏崎委員長
ありがとうございます。
そのほかにご意見等はございませんでしょうか。

 

明石委員
一例だけ飛んで出ているものがありましたね。そういうルートは報告書にはきちんと書いてあるのでしょうね。

 

衛生管理課(石川班長)
高尾野の事例では確かに一つ鹿屋から飛んだ事例ですけれども、その導入元の市場とか導入元の農場等については、県境は越えていますけれども、その相手先の県で抗体検査等を実施して、この確認事例に結びつくような結果は得られていないということでございます。

 

明石委員
今のはどういうことですか。

 

衛生管理課(石川班長)
どこからそのウイルスが来たか、いわゆるオリジナルを追いかけられる範囲で農場をたどったのですけれども、そのオリジナルはわからなかった。

 

明石委員
鹿屋地区のどの農場からということがわからないということですか。

 

衛生管理課(石川班長)
鹿屋地区については半径1kmぐらいの地域で4件発生したということで、地域的なつながり、人や車両等の媒介したものであろうと考察されているのですけれども、鹿屋地区と高尾野は直接的なつながりはございませんので、高尾野町につきましては、そのときの調査では鹿屋とのつながりもなかった。また、導入元の農場、導入元の市場、その市場に出している農場というふうにさらに追いかけていったのですけれども、高尾野については最終的に原因となるような農場を特定するには至らなかったということでございます。

 

明石委員
101ページに「オークションによる豚の導入」と書いてあってM市場へ入っていて、そこから第3事例へ矢印が引っ張ってありますが、このルートで入ったということではないんですか。

 

衛生管理課(石川班長)
第3事例の右側の高尾野地域というところでございますね。

 

明石委員
はい。

 

衛生管理課(石川班長)
これが第3事例である高尾野の農場と豚の移動でつながりのあったところがK市場であり、I市場等であり、M市場であったということでございます。

 

明石委員
第4事例との関係ですが。

 

事務局(木下)
確かに第4事例のところからM市場に豚が行っているのですけれども、M市場に関係する他の農場を全部検査しましたところ、ここでは全て陰性でした。豚としては確かに間接的な接点はあるけれども、直接的な点では結ばなかったということでございます。

 

柏崎委員長
よろしいですか。

 

明石委員
はい。

 

柏崎委員長
そのほかにございませんでしょうか。
よろしゅうございますか。

 

衛生管理課(石川班長)
野外評価については、従前から、検査の結果、我が国に豚コレラウイルスが存在するような状況ではないという評価もいただいていたのですけれども、ここ数年の検査結果をもってもそのようなご評価でいいのか、確認の意味も含めて何かお話しいただければと思って先ほど事業成績の評価についてご意見をいただきたいというふうに申し上げたのですけれども、国内の清浄性は保たれているという認識でよろしゅうございますか。

 

柏崎委員長
配付資料の5ページに豚コレラワクチン接種率の推移がありますね。これは、そういう撲滅計画プログラムを立てて、結局、ワクチン接種率はまだゼロになっていないわけですね。こういう状況で、1戸1戸の農家の清浄性は技術的には確認できると思いますけれども、国トータルとして見た場合、こういう状況で我が国が清浄だということは、ここではそう言えるけれども、第三者が見たときに、まだ十何%も打っているじゃないか、これで清浄性を確認されているのですかという意見は当然出てきますよ。
だから、これは私の意見ですが、トータルの見方としては、とにかくゼロにしないと明快に日本は清浄性が保たれていますということは言えないのではないでしょうか。その辺、どうなんですか。

 

衛生管理課(石川班長)
確かに諸外国からその点を指摘されるといいますか、まだ打っている豚がいるじゃないかという指摘がなされることを我々も懸念しているのですけれども、接種中止農家が95%、頭数ベースで88%に至っている段階で……。また、4ページの発生状況とワクチン接種率の関係を見ますと、基本的に野外にウイルスがいればワクチン接種率が6~7割を切った時点で発生するというのがこれまでの状況だったので、平成12年度以降、22%から約10%まで低下しているような現状で発生が確認されていないということであれば、40年代、50年代のような状況とは全く違う状況ではないかという考えでいるのですけれども、いかがでしょうか。

 

熊谷委員
当時と違うというのは当然のことですけれども、先ほど柏崎さんがおっしゃったように、何%か、いつまでもワクチンを打っているという状態ですね。普通、インターナショナルには、ともかくワクチンは全部やめて、その後、何カ月間か、きちんと……。
だから、諸外国も全部そうですが、ワクチンを全部やめて、打っている動物がいなくなってから半年とか1年間じっと見ていて、いないということで、やっとそこで確認できるわけです。今までの諸外国の撲滅計画はみんなそれでやってきているわけですよ。
だから、清浄化されている確率は私も高いと思うけれども、それで必要もないワクチンをいつまでも……。例えば危険な部位にやるということならわかるけれども、あっちこっち、ばらばらの形でやっていて、いざ何かが出たときに非常にわかりにくい。検査も、簡便な検査、サーベイランスができないような状態をずっと続けていて、それで可能性が高いだろうということでやっていくことは非常に矛盾なわけです。
だから、清浄化ということなら、全部やめて、何カ月間かはきちんとしたサーベイランスをやる。そうしないと国際的にはもちろん通用しないでしょう。だから、それをやるのに私は支障は何もないと思っているのですが、そこがいつまでも……。衛生課の方々、そして生産者も90何%が完全にやめるという決心までしてやっているのだから、大半の人が絵姿としてそう思っておられると思うのだけれども、それはさっさとやめる以外に本当の清浄化確認はできないと思っています。

 

柏崎委員長
どうぞ。

 

衛生管理課(小倉班長)
そういうことで完全にすっきりとワクチンをやめないといけないということですが、従前もそうですけれども、生産者の方々にいろいろ状況をご説明して、とにかくやめましょうというお話をする。その中で、生産者の方はやはり万が一が不安だと。発生する原因は、国内にまだウイルスが残っているということと海外からウイルスが来るかもしれないということで、海外から入って来る分については頑張って水際防疫をしっかりやっていきますということになりますが、もう一つ、国内にウイルスがまだ残っているのではないかと。厳密な話をすれば先ほど先生方がおっしゃったとおりですけれども、生産者の方に少しでも安心してやめていただくために、今の検査の仕方・調査の仕方は、これしかないということなのか、さらにこういうことをしていけば何かわかることがあるのか、その辺、何かあれば、ご助言いただければと思うのですが。

 

柏崎委員長
どなたか。

 

清水(悠)委員
結局、このワクチンの性能からして、今までの経験からわかってきたことは、一つは80%以上ワクチネーションをするとウイルスを駆逐できるといいますか、もう感染は起こらないということがわかっているわけですから、そういう状態に持っていっているわけですね。ですから、そういう状態でやめてしまえば当然なくなるという話になると思うのです。ただ、一部で非常にまばらにやっていると、これが成り立たないわけです。ですから、やるのなら、鹿児島でも徹底的にやってスポンとやめるというふうにしないとウイルスは逃げる可能性がありますね。それが一つ。
もう一つは、先ほどの鹿屋の話ですけれども、これが人工的なことだったのか自然の感染だったのかということは非常に大事な話ですよ。人工的なものだと、説明しないと、また出てくるという心配があるのではないかと思います。

 

衛生管理課(石川班長)
その点につきましては先生からも従前からいろいろとご意見を伺っていまして、鹿児島県につきましては今回の5事例の発生を受けて県域全部の農場の抗体検査を徹底してやりましたし、隣県の宮崎県でも関連するような農場については抗体検査をやっていますので、周りの清浄性は確認されているのではないかと思っています。

 

柏崎委員長
ありがとうございます。
そのほかございませんでしょうか。
大変貴重なご意見を各委員の方からいただいたわけですので、事務局の方もよろしく整理願いたいと思います。
では、次の議題に進みたいと思います。


(2)豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針(案)について


柏崎委員長
二つ目の議題は豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針(案)について、事務局よりご説明願いたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

衛生管理課(杉崎班長)
生産安全班の杉崎でございます。それでは説明したいと思います。
従前、重要な家畜疾病の予防とかまん延防止に係る防疫マニュアルにつきましては個別に局長通知なり課長通知という形で対応してきたわけですけれども、豚コレラの防疫マニュアルについても、9ページ以降に参考で載せておりますように、防疫対策要領、生産局長通知という形で対応してきております。ですから、現実はこれで運用できるわけですけれども、こういった中、平成13年にBSEが発生した際、発生を想定したBSEのマニュアルがなかったためにご案内のとおりの混乱を招いてしまったという反省を踏まえて、平成15年6月に家畜伝染病予防法の一部改正が行われました。簡単に言えば、こういったマニュアルをきちんとした形で整備しなさいという形で法律改正がなされまして、第3条の2で特定家畜伝染病防疫指針を作成して大臣の名前で公表するというふうに法律改正がなされたところです。
そこで、昨年、その法律改正に基づきまして、口蹄疫とBSEと高病原性鳥インフルエンザの三つの特定家畜防疫指針をつくって公表したところでございます。この指針をつくるときには食料・農業・農村政策審議会の意見を聞かなければならないということになってございまして、この審議会の下に消費・安全分科会、家畜衛生部会、牛豚等疾病小委員会とございまして、この牛豚等疾病小委員会は審議会の下の位置づけになっております。
ちょっと長くなりますけれども、3月30日の家畜衛生部会において豚コレラに係る指針の作成について了解されまして、手続上の話として、今度はこれをつくることについて農林水産大臣が審議会に諮問をするという手続が必要なのですけれども、この諮問もこの間なされております。そういう意味では、段取りとしては当牛豚等疾病小委員会で指針をこれから検討していただくという段取りになっている次第でございます。
なお、今回は骨子案ということで項目だけ並べたものをお示ししてございます。これは去年つくった口蹄疫の特定家畜防疫指針にならったもので、並びを整えてこういう項目を並べたというものでございます。
第1の基本指針に、異常豚の通報、殺処分等、移動制限及び家畜集合施設における催し物の開催等の制限、ワクチンとございます。ワクチンの項については後ろでも出てくるのですけれども、ここをどううたうかということが一つの焦点かと思います。
第2の防疫措置として、1が異常豚の発見の通報から病性決定までの措置、2が病性決定時の措置、3として発生農場における防疫措置、4として疫学関連農場等における防疫措置、5として移動の制限及び家畜集合施設における催し物の開催等の制限、6として清浄性の確認のための検査等、7がワクチン、8が感染経路の究明。
そして第3として防疫対応の強化、こういう形で整理をしております。
昨年、口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針について牛豚等疾病小委員会で調査・審議をお願いした経緯もございますので、そちらの委員の方々にはおなじみだと思いますけれども、豚コレラ撲滅技術検討会の委員の先生方には初めてごらんになっていただくものですので、これからこういう指針をつくろうと考えているということのご説明をさせていただきました。
なお、今日は骨子案だけ示したものですが、6月上旬ぐらいまでには指針案という形で中身をちゃんと盛り込んだものをつくって、その指針案をお送りしてご意見をいただきたいと考えております。ですから、今日の段階では説明はこれぐらいでございます。
以上でございます。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
ただいまの防疫指針案についてご意見はございませんか。

 

清水(実)委員
質問です。先ほど今後の対応方針の中でワクチン接種の全面中止も視野に入れて関係者と意見交換を行いつつという説明があったわけですが、これは平成12年から延々と努力してきているわけで、今後はそれをいかに克服するかということが一番のポイントになるわけですね。そこで、説明によると、この指針は全て清浄化を達成した後の指針というふうに感じられるわけですが、今進めている清浄化計画との関連みたいなことはどのように整理されるのですか。全面的にワクチンを中止とするのに、この指針が役立つという書きぶりになるんですか。

 

衛生管理課(石川班長)
今の防疫対策要領の中には、前段にも書いてありますけれども、50条を前提とした防疫対策要領になってございます。お手元の資料の9ページ、「豚コレラ防疫対策要領」の「1基本方針」のところに「第50条の規定により」云々という書きぶりがございます。それと並列した形で、(2)に緊急ワクチン接種ということで、同じワクチンの使い方でも、防疫対応上、ちょっと考え方が異なるワクチンの使い方が書いてございます。今後、全面的なワクチン接種中止ということであれば、この50条の取り扱いは指針の中には盛り込まず、50条で対応すべきときはどのようなときかということを、留意事項といいますか、高病原性鳥インフルエンザの指針と同じような形で指針の運用みたいなところで盛り込んでいくことになるのではないかと考えております。
したがいまして、先ほど熊谷委員からもお話がありましたように、撲滅ということをどの時点でとるかという話はまたご議論があろうかと思いますけれども、我々の方とすれば、まずは全面的中止ということを念頭に置いた防疫指針をつくっていくのかなと思っています。その際には、現行の豚コレラ防疫対策要領が一つの土台といいますか、原案になるのではないかと考えております。

 

柏崎委員長
ちょっとわかりづらいと思うのですが、50条で県知事許可でワクチンをやっていますね。それは手つかずでこの指針をつくっても、いろいろそごが生じる可能性がありますので、その辺、できれば明確にお答えをお願いしたいのですが。

 

衛生管理課(小倉班長)
そもそも今までは全て通知になります。役所的に言えば我々が都道府県知事に助言をしていたという形になるのですが、今度、指針ということになりますと、農水大臣が公表することになりますけれども、その規定する法律の中に「都道府県知事及び市町村長は、特定家畜伝染病防疫指針に基づき、この法律の規定による家畜伝染病の発生の予防及びまん延防止のための措置を講ずるものとする。」というふうになっていまして、今度は助言ではなくて、これに基づいて都道府県知事はいろいろな防疫措置を講ずることになりますので、いわゆるアドバイスではないということです。これに基づいて都道府県知事はしなければいけなくなる、
そして、今度は指針の中にワクチンの使い方――例えば鳥インフルエンザの例をとりますと、「摘発・とう汰によるまん延防止が困難になった場合に限る」というふうに指針の中に書いていただいているのですが、結局、それを受けて県知事は許可のところでどうやって書くかといいますと、そういうケースにしか許可しないというような基準をつくることになります。そういう形で指針をつくれば、県知事はそれに基づいて、50条の許可といいますか、自分たちが許可するかしないかの判断するための基準を規定されて、指針どおりのものの基準をつくられれば、例えば「発生した場合であって、なおかつ摘発・とう汰が困難となった場合に限る」というような書き方をしたとすると、それ以外の場合は許可しないというようなことは実際に県知事がやられるという段取りにはなります。

 

柏崎委員長
今おっしゃったことは防疫指針に書き込まれるのでしょう。

 

衛生管理課(小倉班長)
ですから、ワクチンの使い方の考え方です。農水大臣の名前で出る指針の中に使い方が書き込まれる。その使い方に沿って、合致するものだけを県知事は許可をする。

 

柏崎委員長
わかりました。

 

藤田委員
この件については非常に長い歴史があるし、論議も長く続けられているということですが、指針は拘束力を持ってくるものですから、6月上旬に案をつくって、でき上がりをいつ考えるか。過去の経験を踏まえると、関係者との打ち合わせの機会も持っておいた方がいいのではないか。これを実施するときは相当混乱しましたので。

 

柏崎委員長
関係者というのは。

 

藤田委員
関係者というのは、反対する人、生産者です。そういう機会があった方がいいのかもしれませんね。いつまでにこれをつくり上げないといけないのか、時期的な問題もありますが。

 

衛生管理課(石川班長)
かつて豚コレラ撲滅全国検討委員会という都道府県等関係団体等、関係者にご参集いただいた会議がございましたが、今回も指針の素案ができた段階で関係者の意思の統一を図るための全国検討委員会を開催したいと考えております。それが一つ。
それから、今お話がございました生産者との話し合いですが、14都県で接種が継続されている都県の生産者とは、今後、担当者が継続的に現地に赴きまして話し合いを続けていきたいと考えています。もちろん、それを全くやらずに指針をつくることもできませんし、全国的なワクチン接種中止の取り組みがなかなか進まないことは了知しております。

 

柏崎委員長
要するに、指針も、パブリックコメントを経て公開しますね。正式に走り出すのと豚コレラの全面中止は同時にスタートしたいという意味ですね。

 

衛生管理課(小倉班長)
それが一つの目標ではあります。ただ、やり口としてはいろいろなやり口があるとは思いますが。

 

柏崎委員長
わかりました。

 

岡本委員
やり口はいろいろあると思うのですけれども、結局、ワクチンを打っている限りは清浄国にならないわけで、ワクチンがあるから具合が悪いんです。だから、結局、ワクチンを元から絶つ方法しか、ないのではないか。
我々の協会はワクチンをつくっている方ですが、この計画ができたころ、私はちょうど今の協会の前身である生物学的製剤協会の理事長をしていまして、業界としては大きな犠牲を払って粛々と国の方針に従ったつもりですが、それがころころ抜けて物が出るということが清浄国にすることを妨げているという気がするのです。こんなことが可能かどうかは知りませんが、国家検定を受け付けないというような方法はないものだろうか。備蓄用のものは別にして、国家検定は一切受け付けない。国家検定を受け付けないものが市場に出回るわけがないのだから。そういう方法が選択肢としてあるのかないのか。そういったことも考えて次の防疫指針に盛り込んでいただきたいと思います。

 

境薬事・飼料安全室長
豚コレラワクチンの国家検定を受け付けないという仕組みについては、薬事法上、承認・許可されているものについての国家検定の申請に応じて検定する仕組みがございまして、それを拒否するという規定はございませんので、今のお申し出は採用できないと思っております。

 

岡本委員
それは承知の上なんです。

 

境薬事・飼料安全室長
仮にワクチン接種をしない防疫体制に移行しても、緊急接種用の備蓄ワクチン等は必要なわけでございまして、そういった意味では、国家検定も一方でやりながら、備蓄用ワクチンも確保していくことが必要だろうと思っております。

 

岡本委員
ですから、緊急備蓄用を除いての国家検定はなしということができると一番すっきりすると思うのですが。

 

衛生管理課(小倉班長)
そういうやり方も考えたことがあったのですけれども、法律上を考えると、薬事法というのはそういう目的で使ってはいけないのだそうです。あくまでも効能・効果・安全性だけで、やはり家畜伝染病予防法の世界の中での勝負ということだそうです。

 

熊谷委員
進め方の件ですが、法律でこういう審議会を経てやるということで、我々もその関連ということで参加する。これはよくわかるのですけれども、防疫指針の内容は非常に複雑ですね。私もまだよくわからないのですが、今の話では、国が指針をつくって、それに従って防疫をやっていく。ただ、防疫をやっていくのは県の人だし、それが相手にするのは、生産者もあれば、加工とか、産業界もみんなひっかかってくる。それから、病性鑑定をやるとなれば、国の研究者とか、いろいろなものがこの中にみんなひっかかってくるわけですね。ですから、いわゆるパートナーといいますか、ステークホルダーといいますか、そういう人たちの合意といいますか、理解が得られないとだめだということだから、これをつくり上げるプロセスはよほど丁寧にやっていくことを考えないといけないと思うのです。
高病原性鳥インフルエンザはどういう経過でやられたかは知りませんけれども、今まで口蹄疫に関するものもおつくりになった。撲滅事業を始めたとき、先ほどの話では通知ということでサゼスチョンみたいなものだという話になるのかもしれないけれども、あのときも私はいろいろな局面で顔を出すことがよくあって、一番痛切に感じたのは、衛生課といいますか、つくり上げているヘッドクォーターと県の人と生産者、そういういろいろな階層でよくのみ込めていないということがあっちこっちであって、全部自信を持ってやっている人がいないんです。県は県で、ディスカッションをやっている内容を聞いていても、お互いに疑問を持ちながらやっている。例えば茨城ではこういう論議をやっているし、千葉県はこういう論議をやっているというふうな、そういう印象を私は非常に受けているものですから、皆さんが納得できないうちにやっていくということが……。あれは非常に幅の広い、いろいろな階層の人が加わっているから当然そうなるだろうと思う。
こういうものもそうだろうと思うものですから、組み立てていく方法といいますか、いわゆるパートナーがどうやって合意していくか。それをやっておかないと、つくっても動かないということになるので、その辺、ちょっと気をつけてやっていただきたいと思います。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。

 

清水(悠)委員
結局ワクチンを使うか使わないかという話になるのですけれども、例えば鳥インフルエンザのワクチンとか口蹄疫のワクチンは緊急予防にしか使わないわけですね。それで、これをどうしてそういう仕組みにできないのでしょう。

 

衛生管理課(小倉班長)
そういう趣旨なんです。

 

清水(悠)委員
そうすると、この防疫指針はそうなっているわけですね。

 

衛生管理課(石川班長)
今の指針は基本的にその流れでつくったのですけれども、冒頭説明しましたように、12年10月、生産者のそういうご意見を受けて、今の防疫対策要領は最終的に50条の取り扱いを含めたという形になっています。

 

清水(悠)委員
そうすると、この指針が清浄化の前に先行することもあり得るということですか。先ほどは同時にしたいという話だったんですが。

 

柏崎委員長
いろいろなやり方があるものですから。

 

衛生管理課(石川班長)
それはまさしく今後の生産者等関係者との話し合いの中で詰めていく必要があるところだろうと思っています。

 

寺門委員
指針づくりに関連してですが、鳥インフルエンザのワクチンの問題は、ご案内のとおり生産者によってはあの指針に対する不満が大変大きい。最終段階においてすら、そういう話が出るようなことが現実問題としてあったわけです。その一つは、構成する委員に生産者が入っていなかった、それで不信感が大変強かったという事例が一つございました。そういうことを考えると、今回の豚コレラについての指針をつくるに当たっては、ワクチンの問題は一番の大きな話になるわけでありますから、そのときに必ず……。
検討委員はこれから考えるのですか。それとも、この中の検討委員でやっていくのか。そこのところはどうなっているのですか。

 

衛生管理課(小倉班長)
生産者の方、ステークホルダーといいますか、まさしく直接関係される方々、防疫措置の影響を受けられる方々の意見をどうやって反映させるかということですが、インフルエンザのときもそうだったのですが、まず我々がよく意見を聞く。生産者の方はこういうお考えで、こういう意見が多いです、こういうご意見がありますということは、我々もいろいろなやりとりの中で聞かせていただいて、整理をして、こういう議論の中でまた皆さんにお聞きいただいてと、そういうことを前提にまたご審議をいただくことになると思います。
ちょっと踏み込んで言いますと、例えば生産者の方が2~3人入っておられても、生産者の方々の思いも当然一様ではありません。その人が「うん」と言ったからいいということでもありませんので、そこはちょっとそういう手順を踏ませていただきたい。決して生産者の意見を無視するということではなくて、そんなやり方をしたいと思っています。

 

柏崎委員長
ひとつご努力をよろしくお願いいたします。
そのほか、ございますか。では、手短にお願いします。

 

古内委員
豚コレラの防疫指針と口蹄疫を比較したときに、口蹄疫というのは、日本は清浄国で外国からの侵入ということをうたっているのですけれども、豚コレラの防疫要領を見ても、まだ国内における豚コレラの撲滅といったことしかうたえないということは、一般の人から見てもまだ豚コレラが中にあるのかなと。そういう観点からスタートしているのですよ。豚の世代交代は5年から7年でしょうけれども、これは平成8年から5年間やって、そこのところで抗体調査をして国が清浄化になっているのだという強い態度で、その時点で豚コレラのワクチン使用をどんどんやめていかないと、いつまでたっても内部での病気にしかならない。外国から見ても、そう思いますよ。ですから、これを口蹄疫と同じレベルにするには、やはりワクチンを中止するということを毅然とやっていかないと、防疫指針の価値はあまりないような感じがします。

 

柏崎委員長
激励でございました。

 

諏訪委員
鹿児島の例は内容不明の薬品でこういう事態が起こったということがある程度想像されるわけですけれども、幾ら国内でワクチンを抑えても、よそから入ってくるものがあるとすれば、これまた同じようなことの繰り返しになると思うのです。ですから、こういう事例が出た場合は厳罰に処すようなことをする。あるいは、鹿児島の例も本当に原因を突き詰められたのか。突き詰められないということを言っておったのですが、警察沙汰にしてもいいから、そこまで詰めて原因を究明しておく必要があるのではなかろうか。そして、今後こういうことがあれば厳重に処罰するというような態度でいかないと、このようなことがまた起こりかねないという気がいたしますので、この辺もしっかりやっていただきたいと思います。

 

柏崎委員長
貴重なご意見、ありがとうございました。

 

境薬事・飼料安全室長
ワクチンの輸入の件ですけれども、薬事法が平成15年7月31日に改正施行いたしまして、その中に新たに83条の2をつくっております。これは、薬事法に基づく許可業者でなければ食用動物に対する動物医薬品の禁止を明確にされております。また、83条の3でも国内未承認薬品の使用は禁止をされているという条項がございます。一方、獣医師が自ら診察するために輸入するのは可能ですけれども、実態上、ワクチンの輸入は一切認めておりません。ですから、国内未承認のものが使われていれば、それは全て薬事法なり関税法違反ということになります。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
時間も押していますが、ほかによろしいですか。

 

清水(悠)委員
これは結局責任のなすり合いになると思うのですけれども、アメリカでは業界がこの撲滅事業に参画して、みんなやめようということで、やめたわけですね。動薬協の方ではこれ以上進めることはできないのでしょうか。

 

岡本委員
協会としては、進めるといいますか、大きな声を出して言うことはできると思います。ただ、個々の経済活動で、要求があるもの、需要があるものを納めないわけにはいかないというメーカーが存在することも確かです。その辺がこの壮大な撲滅計画に穴をあけているという認識は私も持っているんです。ですから、みんながうんと犠牲を払ったにもかかわらず何もできなかった、清浄国にならなかったというのは協会としても非常に残念なことなので、しかるべき方策を合法的にとれるなら、とりたいなと思っています。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
かなりご意見をいただきましたが、新しい指針の作成に当たってよろしく生かしていただくようにお願いいたします。ありがとうございました。


(3)その他


柏崎委員長
では、次の議題に移りたいと思います。最後にその他として、二、三ご意見をいただく案件があります。
まず、1点目の説明を事務局の方からよろしくお願いしたいと思います。

 

池田国際衛生対策室長
私、衛生管理課の国際衛生対策室長の池田でございます。4月1日付で今のポジションにつきました。どうぞよろしくお願いいたします。
その他といたしまして、お手元に「骨髄中の豚コレラウイルスの不活化について」という資料をお配りしてございますが、これについてご意見をお伺いできればと考えております。
この件は、「経緯」のところに書いてありますように、韓国からいろいろ要望があったものでございますが、現在、韓国は豚コレラの非清浄国ということで済州島を除いて豚肉の輸入は停止しているところでございます。ただ、加熱処理をした豚肉につきましては一定の条件の下で輸入をするという方針ですが、これの取り進めに当たりまして、肉から骨を除くかどうかに関して韓国と日本との間で協議が続いているという状況が背景にございます。
2番で両国のそれぞれの言い分をお示ししてございます。
(1)は日本側です。OIEが規定しております肉中の口蹄疫ウイルス不活化手法では、加熱前に脱骨をしなさいということになっています。これは熱が伝わりづらいことが理由ではないかと推察しているところであります。
(イ)ですが、一方、豚コレラについては特に加熱前の脱骨について規定はございません。安全だから規定がないのか、ほかの理由でないのか、その辺は今のところはっきりしていませんが、豚コレラウイルスも口蹄疫ウイルスと同様に、加熱処理後も残ってしまう。これを否定するような知見がないのではないか。だから脱骨をした方がよいのではないかと思っております。
骨付き豚肉、特にハムですが、これを韓国側が輸出したいということであれば、骨の中のウイルスが不活化されるのだという根拠が必要ではないかと考えております。
これに対して(2)が韓国側の対応でございます。韓国側は、実験をしたということでございまして、骨付きハムや骨付きフランクの骨にドリルで穴をあけて温度計を挿し込んで一定条件で加熱して、70℃以上になることを示したデータを日本に送ってまいりました。
この結果、2ページにまいりまして3番の「我が国の考え方」ですが、(3)にございますように、韓国としてはウイルスはなくなると言っているのですが、この韓国の実験は、例えばサンプルが少ないとか、70℃以上になることを示しただけのものである。要するに、韓国は、70℃以上になるからウイルスはないのだということで、その温度のことのみを言っているということでございます。
(4)ですが、加熱を本当に義務づけるか。それは、実験上、ウイルスがいるかいないかということも一つあるわけですが、そのほかの要因として、全ての豚はワクチンを受けている。あるいは加熱処理する豚肉は一応と畜場で検査を受けてきている。これから見ると、骨髄中にウイルスが存在する可能性は低いというような考え方もできるのではないか。こういったところを私どもとしては考えているわけでございます。
そこで4番ですが、ここに二点書いてございます。一つは、豚コレラについては、ワクチンを接種した豚で、と畜場で正規の検査を受けて異常がない場合に、骨髄にウイルスがいるのかどうか。もう一つは、韓国がやった骨髄中の温度が70℃以上になるということをもってウイルスを不活化できるというふうに考えてよろしいかどうか。
この辺につきましてご意見を伺わせていただきたいと思っています。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
ご意見を伺いたいということですが、どなたか……。

 

熊谷委員
韓国で輸出したいということで、例えば輸入を許可する場合、加熱の条件はどうなるんですか。具体的に、こういう方法で、こうやって、こうやるということを向こうが示して、それならオーケーというふうになるのか。

 

池田国際衛生対策室長
この場合、加熱処理として肉の中心温度が70℃以上・1分というような条件を担保できるとして、その工場を指定して、その条件に合ったという証明をもって日本に輸出するということにしております。

 

熊谷委員
中心温度を70℃にするのに、例えば蒸気を加えてやるとか、そういう具体的な方法、どうやったら70℃が確実に担保できるのか。

 

池田国際衛生対策室長
中心温度が70℃・1分というのは、煮沸あるいは100℃以上の蒸気に触れさせることによって、70℃以上・1分というふうに定めております。

 

熊谷委員
韓国だけではなくて、これまでもいろいろな国から加熱して輸入してきているでしょう。過去の常在期も、いろいろな輸入をしてきたとき、やはり加熱したりということでやってきていますね。その場合には、そういう方法でやれば、70℃・1分なら1分ということは確実に担保できるということですか。

 

池田国際衛生対策室長
私どもとして、相手国に条件をつけ、あるいは日本でサンプルを検査して、加熱が本当にされているかどうか。もちろん、されていない場合がないわけではございませんけれども、そこは確認をして輸入をしているということであります。

 

熊谷委員
私もよく知識がないのですけれども、豚コレラの場合、今までの実験とかレポートあたりで見ている範囲では、70℃というのはボーダーラインみたいなものですね。要するに、実験データからいくと、例えば65℃までは生きていたけれども、72℃にしたら死んでいたとか、境ぎりぎりみたいなところなんですよ。
もう一つ、豚コレラのウイルスは、蛋白の少ない環境ではどんどん不活化していくけれども、血液の中とか筋肉の中とか骨髄の中というのは非常にステーブルで、ハムにしてもソーセージにしても必ずと言っていいぐらい居残るというふうに言われているわけです。口蹄疫あたりですと、例えば脱骨しておくと筋肉の中のpHがどんどん下がって不活化するとか、そういうことがありますけれども、豚コレラの場合はほかのものに比べると耐熱性が非常に高い。だから、ともかく肉製品は危険だと。
それから、常在国、例えばワクチンなんかをやっている国で、と畜場の検査でオーケーだということになったとしても、率は低いけれども、入ってくるものは必ずいる。これも各国の経験でそういうことになっている。
もう一つは、例えばハムなどを輸入して、もしそこに残っていたとする。それは量も少ないし頻度も高くないけれども、普通、豚は、そういうものがどこから入っていくかというと、残飯の中にいて、それを毎日与えることによって危険性がうんと高まるということになっているわけです。
ですから、豚コレラの輸入に関しては、まず常在国は輸入しない。原則論ですね。ところが、輸入はしないけれども、お土産物とか、密輸とか、いろいろな形で入ってくる。これはどこの国でも必ずみんな見つかっているわけです。ですから、頻度は高くないけれども、それがレストランあたりへ行って、豚に行く。結局、それを毎日大量に与えるわけだから、もとの頻度は高くなくても、トータルからいくと感染するチャンスは非常に高い。だから必ず加熱する。その加熱も、ウイルスというものは決して弱くないから、100℃で1時間とか30分とかボイルする。これは国によって少し違いますけれども、これを確実にやる。あるいは法律で禁止する。これが豚コレラでは輸入に関する常識になっていると思うのです。
ところが、日本は、最近の残飯供与の規制がどういうふうになっているのか知りませんが、衛生課が数年前に調べたら何%かの農家がまだ加熱しないで与えているという調査がありましたね。そういう理論からいくと、日本は、禁止しているヨーロッパとかアメリカあたりに比べると豚コレラが入ってくる可能性はかなり高いということです。ですから、ちょっと話は少しずれてしまいますが、輸入がもともと危険だということと、それだけではだめで、必ず入ってくるわけだから、片一方では食べさせないということをきちんとやることが必要なわけです。だから、韓国の骨抜きがどうのこうのという問題だけではなくて、全体としてももうちょっと考えていった方がいいのではないかという気がします。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
では、手短にお願いします。

 

藤田委員
一つは質問ですが、骨にドリルをあけてということは、向こうの説明では、煮沸した後、取り上げて、ドリルであけて温度を測ったということですか。

 

事務局(辻山)
穴をあけて。

 

藤田委員
穴をあけることはわかるのですが、煮沸した後、取り上げて……。

 

事務局(辻山)
まず加熱前に穴をあけて、それで取り上げて、そのままずっと加熱するんです。

 

藤田委員
ここに書いてありますように科学的な知見があれば教えてもらいたいのですが、少し微妙なのは、口蹄疫の方と豚コレラはOIEの方からいっても大分扱いが違っているんです。口蹄疫と比較しながらやることが適当なのかどうなのかということが一点。
それから、口蹄疫の場合は脱骨の話があるけれども、豚コレラの場合はその規定がない。温度も、口蹄疫の場合は温度と時間がある。一方、ワクチンのことについては、口蹄疫はあるけれども、豚コレラの場合はワクチン接種はあまり関係していないというふうに、相当差がある。国内も口蹄疫のリファレンス・ラボがありますので知見があれば教えてもらいたいのですけれども、骨髄の中のウイルスの生存性がないとすれば、ほかに世界でやっているところがあるかもしれないので、そういうところに聞くこともいいのではないか。
つまり、科学的根拠を持って言わないと、今のOIEのスタンダードに従いなさいということになりかねないですね。相手国に回答するまでに時間がどの程度かかっていたのか、あるいはこれからどのぐらいかかってもお受けになるのか、わからないのですが、そういうWTOのことも頭に考えながら調査していく方がいいのではないか。
もう一つは、仮に科学的にそういうものがどこにもない、あるいはOIEの調査でも必要がなかったと。つまり、先方の獣医当局の機能とそれが証明する証明書が信頼できるとすると、それ以上を要求することはかなり難しいのではないのかなという感じを持っているんです。ですから、まずは調べる。国内で知見があれば、それに越したことはありませんが、なければ海外で聞いてみるという手もあると思います。私も専門ではありませんけれども、口蹄疫は相当量のデータがありますね。しかし、豚コレラはあまり見たことがないんです。

 

柏崎委員長

ありがとうございます。
では、手短にお願いします。

 

古内委員
古い文献ですけれども、Ressangらがやった感染実験ですと、片等で105ぐらいとれると骨髄でも105近く、接種後4日目ぐらいから上がって1週間続いて、その後はわからないのですけれども、口蹄疫のウイルスと同じで骨髄はアルカリで安定のはずですから、もし感染豚であればものすごい濃度、ましてやそれを冷蔵とか冷凍で保存したら、数カ月から数年は不活化しないで残存すると思います。
それから、韓国は全頭にワクチン接種している。それから清浄化宣言をしたり、数カ国後にはまた発生国になったり、非常に不安定です。どういうウイルスが流行しているか、わかりませんけれども、そういう状態で使っている。
それから、確かに実験的には70℃で確実にできるでしょうけれども、これがコマーシャルベースになったときにちゃんと守られるのかどうか。これは甚だ疑問です。
それから、今、日本で豚コレラのワクチンを接種して清浄化しようということであれば、私、個人的には、数年、これは入れない方がいいと思います。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
そのほか。

 

衛生管理課(小倉班長)
本日ご欠席の山部委員からコメントをいただいていますので、ご紹介しておきます。
今の件については、口蹄疫と同様の危険性があると思っていますということです。そして、骨髄の中での存在についてははっきりしないけれども、口蹄疫ではショルダーハムの骨髄中で169日生存したというデータも見たことがあります。また、韓国の試験のデータについて言えば、ドリルで穴をあけてという形をとっているけれども、本当にそれでちゃんと測れるものかどうか、はっきりしない。また検体数も少ないということで、現時点での輸入解禁は危険が高いように思われますと、こういうご意見をいただいています。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
では、手短にお願いします。

 

清水(悠)委員
OIEの基準があって、それは肉がありますね。それから加工品がありますね。骨はどういうことになるのですか。

 

藤田委員
豚コレラについては、骨はないです。

 

清水(悠)委員
ないわけですね。だから、危険かどうかということは自分で考えなければならないわけですね。

 

藤田委員
あるいは、先ほども言いましたように、どこかでやっていて書く必要がなかったかどうかですけれども。だから、調べる必要があると思います。

 

清水(悠)委員
私もうろ覚えですが、先ほど言ったように骨髄の中のウイルスを丁寧に調べたものはあまりないのですけれども、イノシシでバイト・ワクチン、食べるワクチンをばらまいて、骨の中に蛍光色素を通るかどうかというような実験をかなり広範にやっているんです。その結論から言うと、ワクチンをやっていて、非常にワクチンが効いた場合はウイルスがないけれども、中途半端にワクチンが効いているといいますか、あまり効いていない場合にはウイルスが検出されるという報告はあるようです。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
各委員の先生方から大変貴重な意見をいただいたものですから、これらの意見をよく参考にしていただければということで、この項目は終了したいと思います。
どうもありがとうございました。
では、次に2点目を事務局からよろしくお願いします。

 

池田国際衛生対策室長
来月ですが、パリでOIEの総会が開かれることとされておりますが、その際にOIEの定めております規約の改正案が示されて採択に付されるわけでありまして、豚コレラについても幾つか削除あるいは追加ということがございます。お手元に「豚コレラに係るOIEコード改正案のポイント」という資料が配られていると思いますが、これをご紹介させていただきたいと思っております。
まず一つ、削除される項目として主なものを四つ挙げております。一つは生産農場へのトレースバックを確保するということが清浄国の要件から削除されている。それから、残飯給与の禁止です。あるいは、豚コレラウイルスが不活化するような条件で処理がなされていない残飯の給与は禁止されていなければいけませんよという条件。それから、家畜衛生所の所要の規則が2年以上措置されていること。それから、ワクチンをスタンピングアウト、摘発・とう汰と一緒に使った場合には、識別がしっかりされない限り、全ての飼養豚に対するワクチン接種が1年以上なされていないこと。あるいは、過去5年以内にワクチン接種が行われた場合には、血清学的モニタリングを6カ月間継続しなさいということ、あるいは発生が12カ月以上確認されていないこと、こういった部分が削除されているということでございます。
逆に追加された項目としては、一定のサーベイランスのガイドラインが新設されましたので、それに従うということが条件として追加されたところでございます。
ざっとこんな形で今度の豚コレラの規約の改正の提案がなされるということであります。

 

柏崎委員長
ありがとうございました。
では、今の件について、委員の先生方、何かご意見をお持ちでしたら、よろしくお願いいたします。
事務局としては、こういうことに対して意見があるかというのは既に収集して、整理されているのですか。まだフリーハンドですか。

 

池田国際衛生対策室長
残飯給与は禁止されているということが今まであったわけですが、今度はないとか、こういうことに対してもしこの場でご意見があるとすれば、そういったものを踏まえながら対応していきたいと思っております。

 

柏崎委員長
特にありませんか。
ないようでしたら、このとおりで結構ですと。

 

清水(実)委員
残飯の件、この条項が削除されるのはどういう趣旨ですか。どうして削除されることになったのか。

 

釘田衛生管理課長
昨年も日本はこの件を主張していたのですが、幾つかの国が反対して残ったというのが経緯です。日本の主張は、国内にウイルスがなければ残飯給与しても問題はないはずだということで、こういう条件は清浄国の必須要件たり得ないという観点から削除を主張したのですけれども、一部の国で清浄国としてはこういう要件があるべきだという考えがあり、昨年の段階では議論が十分になされなかったのですけれども、とりあえず事務局の提案が生きたということで、この規定が残ったと、そういう経緯がございます。

 

柏崎委員長
よろしいですね。
ほかに意見がなければ、ほかにもまだ準備された議題があるそうですから、進めさせていただきたいと思います。

 

池田国際衛生対策室長
今の件につきましては、総会までにはまだ時間がございますので、何かございますれば、この場でなくて後ほどでも結構ですので、よろしくお願いします。

 

柏崎委員長
そのようにお願いします。
では、3点目の説明を事務局の方から続いてお願いします。

 

池田国際衛生対策室長
それでは、私の方からもう一つご意見を伺わせていただきたい点がございます。これはお手元にペーパーという形ではお配りしてございませんが、案件は口蹄疫に関してでございます。
端的な話、口蹄疫につきまして、ワクチンを打っている国、あるいはワクチンを打っているけれども一部地域は清浄であるという国、こういった国が幾つかございます。OIEのコードの中でもワクチンを接種して清浄な国・地域が認められているところでございます。
一方、我が国の口蹄疫に対する対応は、これまで一貫してワクチンを打っている国は清浄国とは認めませんという立場をとってきたわけであります。その理由といたしましては、一つは、ワクチンを打っていることでウイルスが隠れてしまうのではなかろうかということ。あるいは、これは理念にもかかわるわけですが、ワクチンを打っているということは何らかの理由があるのだろう、あるいは長期間打っているとすれば当然何らかの理由があるのでしょうと。防疫の立場を離れて経済的に見れば、費用が非常にかかるわけでありますから。ですから、例えば口蹄疫に対してその国の輸入を許可するという場合には、その国にその時点でウイルスはないだろうし、ある程度継続してウイルスが入ってこないだろうということが必要だと思うのですが、今申し上げたような理由からそういうことが担保できないため、ワクチンの接種国については清浄国というふうにみなしてこなかったわけです。
一方、現実問題として、先ほど申しましたように、ワクチンを打っている国でもOIEが清浄として認定した場合、我が国に対して自分の国はきれいだということで解禁してくれという要請があるわけでございます。
こういった中で本日ご意見を伺いたいと思いましたのは大きく分けて2点ございまして、ワクチンを打っているということは私が先ほど申しましたように何か理由があるのでしょうということ。そういった中で、そうではないのだ、きれいでもワクチンを打たなければいけない理由があるのだとか、そういったお話があれば伺いたいなということが一点でございます。
もう一つは、OIEでも、ワクチンを打っている場合、一定のサーベイランスをすればワクチン抗体と野外抗体が識別できるので、それは一定のサーベイランスのもとで清浄性が確認できるのだという立場をとっているわけですが、我々といたしましては、一例を挙げれば口蹄疫のワクチンについても松・竹・梅といろいろあると思うのです。松の特上は別にしても、精製度が低いものであれば例えば非構造蛋白が含まれて、非構造蛋白が牛の中でも生産されてしまう。OIEでは、非構造蛋白の検出をもってウイルスを野外とワクチンと分けるというようなことを言っているわけですが、それは実態上なかなか難しいのではないか。そんなことも思っているわけで、そういう識別についても実態問題として本当にできるのかどうか、その辺についてご意見を伺わせていただければと思います。

 

柏崎委員長
なかなか難しい話ですが、委員の先生方で何かご意見がございましたら、お願いします。

 

古内委員
藤田さんにお聞きしたいのですが、OIEが清浄国とみなすのは、ワクチンを打っている場合、ウルグアイあたりはたしかそういうふうになったと思うのですが。

 

藤田委員
OIEの場合は四つの病気についてオフィシャルにその国あるいは地域がきれいかどうかということを認める制度にしているのですが、これはボランタリーにやっているんです。その中の一つに口蹄疫が入っていますが、コードによると、予防接種をしてきれいなところとか、しなくてきれいなところとか、そういうふうに分けてやっています。ですから、予防接種をやることについては認めている。

 

古内委員
だから、ワクチンを使用していながら清浄国とみなしているということですね。

 

柏崎委員長
事務局が欲しい回答は、ワクチンを接種しても、そういうところからウイルスの侵入、そのリスクはいかがなものでしょうかということだと思うのです。それは危険であるとか、そういう意見が言える根拠はあるやなしやということだと思うのですが。
OIEコードでワクチン接種地域でも清浄という裏づけとなるのは、どういうことでそんなことになっているんですか。WTOか、ああいうトレードの関係で、この辺は許そうという……。

 

藤田委員
OIE事務局で提案して、加盟国167カ国がオーケーするかしないかという手続をとるわけですが、その前に専門委員会でもんでやる。その専門委員会でもむ前には、インターナショナル・ウエルノーンといいますか、その道の専門家、あるいはリファレンス・ラボのご意見を聞きながら決めているということだから、OIEの立場からすると世界の科学的なコンセンサスを得ながら決めているということだと思うのですが。

 

寺門委員
この間の高病原性鳥インフルエンザのときもお話が出たのですけれども、最近のOIEのコードの改正を見ていると、開発途上国も含めてでしょうけれども、輸出国といいますか、ある面ではそれに沿ったような形のものが結構出ているのではないか。今は口蹄疫の話ですけれども、その前の豚コレラの件もこのコードを変えていく。これでいくと、ワクチンは打っていても、それがOIEの基準であるならばとめることはできないといいますか、OIEでは、そこが清浄であれば、打っていてもよろしいと、そういう形になってくるわけですね。
それに対して、それでは困るというのは、こちらとしては科学的な形でぶつけなければいけないわけでしょう。だから、それは当然何か考えないことには……。例えば豚コレラの場合、これからワクチンをやめましょうと言っていながら、一方でワクチンを打っているものを入れてもいいよという国際的な話が出てくると、一体どうするのかということで頭が混乱してしまうのですよ。

 

池田国際衛生対策室長
混乱しないために科学的な根拠があれば一番いいのですけれども、ともかく日本の場合はバリバリの清浄国なわけで、その立場に立って何が言えるかということだと思うのです。少しでも危険性があるとすれば、そこを主張することによって我々の立場を表明できると思うのです。ただ、何もなくて、ただ危なそうだというフィーリングだけだと、これはまずいと思うのです。
ですから、先ほど申しました識別であるとか、あるいはサーベイをやったって実態上のサーベイで本当に隠れているウイルスを発見できるのかとか。私が冒頭に申し上げた精神論みたいなものは行政として申し上げるような話なのかもしれませんけれども、そういったところで何か言えるものがあるはずだろう。先ほど私どもの考えをちょっと申し上げましたが、例えば必ずしも識別ができない場合もあるじゃないかと。そういうところの知見といいますか、座長がおっしゃられたように反論できるところを教えていただければ大変ありがたいということでございます。

 

寺門委員
そういう場合には科学的なものはデータをもってしないと、ただフィーリングの世界になってしまう。文献を探してきて文献をぶつけることもいいかもしれませんけれども、足らないところは、国内においても具体的なデータをつくっていくとか、そういうふうな形を考えないと具体的な対応案は出てこないのではないか。

 

柏崎委員長
藤田委員、何かありますか。

 

藤田委員
国際的なスタンダードで科学的に予防注射をしてオーケーだとかどうだということを決めているということになると、今も話がありましたように、それはこういう点でだめなのだという科学的根拠を一点つける。
もう一つの方法は、これはOIEが言うのがいいのかどうかですが、そういうことを証明する輸出国の我々でいうとベテリナリー・サービシスのエバリュエーションをして、果たしてその証明がきちんとしているかどうかという、それは後の方法として、あることはあるんです。

 

柏崎委員長
わかりやすく言いますと、ワクチン接種で発生していないといっても中身はいろいろありますよと。衛生のステータスで、危険な地域でもあり得る可能性はあると。

 

藤田委員
サーベイランスはこういうことでどうやっていますか、何はどうやっていますか、この証明はそれで正しいですかという輸出国の評価を輸入国はできるようになっていますので。

 

柏崎委員長
それはインターナショナルに認められるんですか。

 

藤田委員
認められます。

 

柏崎委員長
そういう点もあるそうですから。

 

藤田委員
ただ、相当論議はかもすでしょうけれどもね。しかし、方法論としてはある。

 

柏崎委員長
わかりました。貴重な意見をありがとうございました。
では、手短にお願いします。

 

古内委員
方向性からすれば、国境を接している畜産国は、自分の国を守るためにボーダーにワクチネーションを打つんですよ。だから、全頭に打つのだったらそうですけれども、これはリージョナリゼーションとも結びついてくるだろうと思うのですけれども、その中でいかに清浄地域が保たれているか。それは二国間でやられたらいいのではないでしょうか。

 

池田国際衛生対策室長
今の点で私がお伺いしたかったのは、ボーダーではなくてベタで打っている。具体的に想定している例えば南米の国ではベタで打っているところがたくさんあるわけです。そういったところはどうでしょうか。

 

柏崎委員長
事務局はそれを聞きたいんですね。

 

池田国際衛生対策室長
はい。

 

熊谷委員
一つだけ、ノンストラクチャープロテインの件です。私はあまり正確なことは知らないけれども、動衛研ではその研究はずっとやってきて、国際的な状況に非常に詳しい方もおられるでしょう。それはちゃんと相談されているのですか。
私の乏しい知識からいくと、ノンストラクチャープロテインはインターナショナルにスタンダードとして認められたものはまだない。ただ、最近は非常に技術が進んできて、検証が進んで、これよりはこれがいいとかどうとか、かなりのデータが出ている。それと、少なくともヨーロッパで使っている口蹄疫のワクチンは精製がかなり進んでいるから、これは大丈夫だろうと。だから、エマージェンシー・ワクチネーションに繰り入れてやろうと。ただ、危険性はまだありまして、さっき言ったような100%とか、完全に区別ができるかといいますと、それはまだ否定し切れない。ただ、少なくともヨーロッパでつくったワクチンは、今考え得る中でベストの鑑別試験をやれば、そういう危険性は非常に少なくなり、実用的だろうというふうに言われているように思うのです。ですから、先ほど池田さんがおっしゃったように、品質であるとか、そういう国際的な検証ができていないものはやはり危ないということではないでしょうか。

 

清水(実)委員
抗体識別の話はワクチンの話と抗体の検出系の話の両方にかかわることだと思うので、動物衛生研究所では抗体アッセイ系の検討をしておりまして、一部については台湾で野外試験等もやっているんです。私は詳しいデータを知らないので話さなかったのですけれども、ぜひ海外病研究部に相談していただければと思います。

 

柏崎委員長
どうもありがとうございました。
時間も押しておりますが、最後に4点目の課題、ヨーネ病について事務局から説明をお願いいたします。

 

衛生管理課(杉崎班長)
最後になりますが、1枚紙の「ヨーネ病の防疫対策について(案)」についてご説明いたします。
背景ですが、ヨーネ病については今さら申すまでもございません。ヨーネ菌による慢性で頑固な水様性下痢を主徴とする消化器病で、家畜伝染病に指定されている病気でございます。発生状況ですが、近年どういうわけか発生が増えていまして、発生の大部分を占める北海道では徹底した撲滅対策の実施で減少傾向にあるのですけれども、本州では漸増傾向にありまして、平成16年では全国で計1000頭を超えているという状況でございます。こういう状況で都道府県あるいは生産者の方では不安な状況になっています。
この病気は、ご案内のとおり糞便培養検査で3カ月もかかっていて、陽性と診断された段階では農場での汚染が進行しているような状況もあり、診断が極めて難しい病気と位置づけられています。今、ヨーネ病の診断についてはヨーニンとエライザとCFを使って診断しているわけですけれども、この診断法が決まってから10年以上たっていますし、識者を集めて問題点の洗い出し、新たな診断方法の検討等をやろうではないかということで、ヨーネ病防疫技術検討会を開催することといたしました。
5月の連休明け早々の13日に予定していますが、勝手ながらこちらで検討会メンバーの人選を進めておりまして、今日ご出席の寺門さんにまた一肌ぬいでいただきたいと思っております。そして、動衛研のグループ、ヨーネ病、抗酸菌の研究をしているグループとか、都道府県で見識を持っている人、あるいは動検、動薬検の方々ということでございます。この病気は研究をしている人が少ない傾向もあって、なかなか難しいと思うのですけれども、少し時間をかけて検討したいと考えております。そして、できれば年内にでも防疫対策要領なるものをつくりたいなという希望を持ってございます。
以上です。

 

柏崎委員長
この機会に、これについて委員の先生方から何かご意見はございますか。
ヨーネ病は、今も事務局からありましたように摘発は増えていますけれども、この病気が発生すると、汚染された農家は生産意欲をまるっきりなくしてしまうのですよ。清浄化がなかなか難しいものですから。ところが一方では、動衛研でやっているような機関の研究所に、技術開発に関する金が、ひもつきの金でも何でもいいと思うのですけれども、そういうものがあまり回っていないような気がするのです。今はやりの技術開発に集中してしまって。ですから、消費・安全局も、リスク管理もありますけれども、生産振興という視点からも大いに……。
今は診断もいろいろあって、人によって違ったりするので、現場では困っているところがありますよ。ですから、その辺も含めて、生産者の方は非常に注目される検討会だと思いますので、ひとつ大いに頑張っていただきたいと思います。
何かご意見はございませんでしょうか。
私の不手際で時間が若干オーバーしたようですが、今日の議事はこれで終わりにいたします。事務局から何かありましたら、よろしくお願いいたします。

 

釘田衛生管理課長
事務局からは特にこれ以上ございませんので、一言ご挨拶をして終わりにさせていただきたいと思います。
本日は、豚コレラのワクチン中止に向けた取り組みを中心に、口蹄疫なり、最後のヨーネ病まで非常に多岐な問題につきまして、いろいろご議論いただきました。その中でたくさんの貴重なご意見をいただけたと思っております。また、柏崎座長には大変効率的に議事を進めていただきまして、御礼申し上げたいと思います。
本日いただきました貴重なご意見・ご助言につきましては、私どもの方で時間をかけて検討いたしまして、折に触れて各委員の方々ともご相談させていただきながら取り進めてまいりたいと思っております。引き続きご協力・ご助言をよろしくお願いいたしまして、本日の会議は閉会といたしたいと思います。
どうもありがとうございました。


閉会

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