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食料・農業・農村政策審議会果樹部会 第5回(平成27年2月5日) 議事概要

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(1) 果樹農業振興基本方針(骨子)について

(2) その他

事務局から、資料に沿って説明を行った後、質疑応答を行った。主な意見は以下のとおり。

総論

  • 果樹農業の振興が基本方針のベースであることをおさえた上で、消費対策や生産基盤整備についても、そのメッセージを考える必要。
  • 基本方針の冒頭部分は全体のリード部分となることから、読み手を意識した書きぶりにすべき。また、せっかく消費面から最初にアプローチするのであれば、消費者にも読んでもらえるような表現にする必要。
  • 基本方針を誰に何を発信していくのか考えた上で、行政目線、生産者目線、消費者目線等関係者の立場になって考える必要。
  • 広く具体的な取組が取り込まれているが、果樹は逆に、産地・品目により条件が異なるため、多様性を汲みつつ一人歩きしないように目配りが必要。
  • 生産量が減る一方で、品種の多様化が進んでいることなど、過去から今までの果樹農業の流れ、全体像を書き込むことで、現状の課題解決がいかに急務であるかの理解が得やすくなるのではないか。
  • 果実を嗜好品から必需品に変えるというメッセージが必要。消費動向に左右されやすいという表現は果たしてどうか。果実は米のような他品目と違い、差別化しやすい品目であり、新規就農者に対してもPRすることができる。
  • 産地間だけでなく、産地内にも人材育成や園地集積、鳥獣害等の様々な課題がある。産地内の「連携」も書き込む必要。
  • 産地間連携だけでなく、産地ベースの連携も重要であり、受委託組織の活動等も入れて分かりやすく説明してほしい。
  • 行政が先頭に立って構想を打ち出し、生産・製造・流通のプレイヤーが得意分野を持ち寄って、新たなサプライチェーンを構築する必要。
  • 果樹農家の高齢化が進む中で、高齢者にも直感的に分かるように、カタカナの表現の多用はなるべく避けるか、カッコ書きで日本語の説明を入れるなどの工夫をすべき。 

 

消費面での対策の推進

消費構造等の変化に対応した対策の推進

  • 果実を嗜好品から必需品に転換することについては、給食や職場への導入等の手法論だけでなく、より訴えるものがあるとよい。
  • 多様化するライフスタイルに対応し、欧米のフィンガースナックやドライフルーツなど、果実の新たな用途開発の発想が必要。またクラフトビールの果実フレーバーや、グラノーラなど新しい動きも出ており、メーカーに提案していくことも重要。
  • 果実の販売ありきで、最終的に消費者にまでという記述に留まっているという印象がある。消費者構造の変化や連携について、分かりやすく書き込む必要。また、食育、食環境の整備の記述部分では、家庭の要素が抜け落ちており、家庭における取組も書き込む必要。
  • 消費者に対して果樹農業のよさや果実を食べる習慣・文化の重要性を喚起するためにも、消費者の文化を守るという連携も考えていく必要。
  • 消費者を巻き込んだグリーンツーリズム等、次世代の就農者が魅力を感じて就農したくなるような、果実にしかできない需要拡大の取組を打ち出す必要。

 

食育の一層の推進

  • 食育や学校給食との連携や健康面に力を入れていくには、他省庁との連携も盛り込む必要。

 

加工食品の原料原産地表示等の食品表示制度への適切な対応

  • 機能性成分表示については、今後具体化されていくと思うが、消費者の誤解を招かないようにすることや機能性を証明できる体制を整備することについて、次の段階の取組を示すことが必要。また、原料原産地表示についても、外食産業や消費者に分かりやすいものにしてほしい。
  • 生鮮果実は健康によいが、加工したものがどの程度健康に良いかは、注意する必要。

 

生産面での対策の推進

  • 一つの果実だけでは生産・販売の時期が限られたビジネスモデルにならざるを得ないが、複数の種類の果実を連携させることで、一年を通じたビジネスモデルにできるのではないか。

 

園地集積・規模拡大対策の推進

  • 高齢化や消費減退が進む中、新規就農や所得向上、最低限の生産量を維持するためにも、生産基盤整備は必要不可欠であり、国で大胆な骨太の構想を示す必要。
  • 大規模基盤整備が難しい場合もあるので、より小規模単位で共同で行えるような生産基盤整備も行う必要。
  • 次世代継承に際し、既存事業の活用が重要。また、園地の基盤整備による土台づくりは新規就農を進める上で重要。
  • 農地中間管理機構を活用した農地集積は賛成だが、現場レベルでは園地の所有者が分散し、メリットがなく進まない状況である。土地利用型を想定した制度であるため、果樹の特性を踏まえ運用面で柔軟な対応が必要。
  • 農地中間管理機構による園地集積について、都道府県の農地中間管理機構や各産地に任せっきりにするのではなく、国としても将来的な方向性を示す必要。
  • 多様性のある果樹の特性を踏まえながら、現場が使いやすい農地中間管理機構の活用方法を打ち出していく必要。
  • 担い手の園地の集積を改植と一体的に行ったとしても、果樹の場合は一つ一つの園地が離れていることも多いので、園地集積による効率化には限界があり、加速化するかは疑問もある。

 

果樹共済等のセーフティネット措置の推進

  • 果樹共済は低加入率が課題であり、共済部会でも議論がなされているが、収入保険についてその改善に取組むことや、さらに収入保険についても書き加えるべき。
  • セーフティネット措置については、現行基本方針では「関連制度全体の見直しの中で制度の方向を検討する」とされており、より具体的に書き込む必要。
  • 収入保険の創設は果樹農家の経営安定を考える上で重要であり、基本方針に盛り込むことで実現に向け、一歩進むことになる。
  • 収入保険については、法人経営に向けた経営基盤がないと入れないという印象を受けている。果樹共済に入れない人も入れるものなのか、一般の生産者向けなのか、経営基盤のしっかりした人向けなのか、制度上の立ち位置を考える必要。 

 

ブランド化の一層の推進

  • 産地間連携によるブランド化は、デコポン以外では進んでおらず、県ごとのブランドの囲い込みが進んでいるが、否定できない面もあるので、柔軟な対応が必要。
  • ブランド化戦略については、他の食品のブランド戦略を参考にすることで、産地が連携したブランド化にも工夫できるのではないか。

 

新たな分野の進出に向けた支援の推進(6次産業化への支援)

  • 6次産業化や農商工連携では、生産者や加工業者、産地、市町村、国が最終的な出口を踏まえた上で、市町村を上げて取組んでいく必要があり、5年、10年先を見据えた施策を打ち出していく必要。
  • 加工による6次産業化を進めるには、経営面を含む加工分野のプロフェッショナルを6次産業化に取組む農家に紹介できるようにする必要。

 

鳥獣被害対策、地球温暖化への対応の一層の推進

  • 鳥獣被害については、統計データと現場レベルでは大きなずれがあり、対策の推進に当たっては新たな発想が必要。
  • 10年先を見据え、地球温暖化や異常気象、PPV、キウイフルーツかいよう病などの発生と対応についても書き加えるべき。 

 

輸出面での対策の推進

戦略的な輸出対策の推進

  • 果実の輸出拡大については、品質保持、保存資材、コールドチェーンの確立等の果実の価値を下げない取組が重要。また、輸出は取引が不安定であるため、セーフティネット措置があるとよい。

 

輸出の加速化に向けた環境整備の推進

  • 既存産地の輸出展開の取組の底上げも必要。また、輸入規制については政府間交渉となるため、国が前面に立って進めて欲しい。

 

流通・加工関係

バリューチェーンの構築の推進

  • 中食・外食にシフトする中で、果実はこれに対応できていない。ファーストフードや喫茶店にどう出すか、さらに複数のサプライヤーがどう連携するか考えることで新たなサプライチェーンが生まれる。
  • 例えば一定品質を満たさないものは引き受けない等、市場に一定の権限を持たせることで、農協が市場流通任せにしないようにしてはどうか。

 

果実流通の高度化の推進

  • モーダルシフトについては、優先順位からいくと、他の品目に比べて果実は下位であり、どの程度推進していくのかは疑問。

 

その他

  • 原発事故による風評被害への対応は今後も続く課題であり、基本方針に書き込むべき。

 

以上

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