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食料・農業・農村政策審議会 第6回企画部会 議事録

食料・農業・農村政策審議会第6回企画部会速記録

平成12年1月24日

農林水産省

開会

 

部会長 それでは、定刻でございますので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会の第6回の企画部会を開催いたします。

なお、本日は、委員、委員、委員、専門委員、専門委員が御欠席という御連絡をいただいております。

 

総括政務次官挨拶

 

部会長 総括政務次官に御出席をちょうだいいたしておりますので、ここで御挨拶をいただきたいと存じます。

総括政務次官 おはようございます。第6回の企画部会が開催されるに当たりまして一言御挨拶を申し上げます。

本部会におきましては、これまで5回にわたりまして、食料、農業及び農村に関するそれぞれの現状と課題、食料自給率の目標策定の基本的な考え方につきまして、その構成等につきまして御論議をいただいてきているところであります。本日は、これまでの議論を踏まえまして、基本計画の骨子案をお示しいたしまして、それに基づきまして御論議をいただきたいと存じているところであります。最近マスコミ各社が社説で大分これを取り上げておりますし、国民の注目しているところだと思っております。委員の先生方には、本日もそれぞれ御専門の立場から活発な御審議をいただきまして、忌憚のない御審見を賜りますよう心からお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。

部会長 どうもありがとうございました。

 

資料説明

 

部会長 本日は、前回の企画部会でお話し申し上げましたとおり、基本計画の骨子案についての説明の後、御議論をちょうだいいたしたいと存じております。

今回から農林水産省の考えで、席次も前回と変わりまして、農林水産省からも各局長がおいでになっておられますが、だんだん諮問いただきました核心に迫りつつあるということではないかと思います。これから局長と委員の皆さんとの間のディスカスも十分にやっていただければと存じております。

本日は、事務局から資料が提出されておりますので、まずその御説明をお願いしたいと思います。

事務局 それでは、資料についての御説明を申し上げたいと思います。

横長の「食料・農業・農村基本計画骨子(案)」という資料をごらんいただきながらお聞き取りいただきたいと思います。

まず構成ですが、前回もお話ししましたけれども、新基本法第15条2項に即する形で大きく四つの部分からなっております。12ページの資料でございますが、ポイントを簡潔に整理して記述している関係上、読み上げに近いような形になると思いますけれども、お聞き取りいただきたいと思います。

まず第1でございますが、食料、農業及び農村に関する施策についての基本的な方針に関してでございます。

ここでは、農業については、国民に対し良質な食料を合理的な価格で安定的に供給する機能及び国土の保全、自然環境の保全等の多面的機能を発揮することが期待されているが、これらの機能が適切かつ十分に発揮されるためには、農業が持続的に発展すること及びその基盤たる役割を果たす農村の振興が図られることが重要。また、このような考え方に立って、基本法に掲げる、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、農村の振興という四つの基本理念の実現を図るために、同法に即して食料・農業・農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進する、という趣旨を記述することとしております。

次に、第2の食料自給率の目標に関してでございます。

基本的考え方といたしまして、食料自給率の目標の意義についてでございますが、その内容といたしましては、1番目に、食料自給率は、国内の農業生産の増大を図る際に、国内の農業生産が国民の食料消費にどの程度対応しているか評価する上で有効な指標である。また、食料自給率の向上を図るためには、国内生産における努力のみならず、食料消費が望ましい姿となることが前提であるということで、その目標を掲げることは、国民参加型の生産及び消費の両面にわたる取り組みの指針として重要な意義を持っているということでございます。

また、食料自給率の目標を策定し、その達成に向けて、平素からそのために必要な農地、農業用水等の農業資源の確保、担い手の確保・育成、技術水準の向上等を図ることは、我が国の食料供給力の確保・向上につながり、不測の事態が生じた場合に、国民が最低限度必要とする食料の供給の確保を図ることにも資するものということでございます。

2ページでございますが、2番目に、食料自給率の目標の定め方についてでございます。自給率目標については、我が国の食料自給率が年々低下していること等にかんがみて、その向上を図ることを旨として設定する。また、それが国内農業生産はもとより、国民の消費のあり方と密接な関連を有するということで、国内の農業生産及び食料消費の指針として、さらに農業者をはじめとする関係者が取り組むべき課題を明らかにして定める必要があるということでございます。

また、その水準につきましては、今後取り組むべき生産、消費における課題が解決された場合に実現可能な水準として、消費につきましては望ましい消費の姿、生産につきましては生産努力目標を前提として設定するということでございます。

そして、自給率目標の提示につきましては、(ア)から(ウ)にありますような形で提示することとしております。

まずその1番目は、各品目ごとに自給率目標、これは重量ベースということになりますが、品目ごとの自給率目標を提示する。これにつきましては、消費及び国内生産による供給は、基本的に個々の品目についての消費者や実需者の選択の結果として位置づけられるということでございますので、まず品目ごとの自給率目標を提示するということでございます。

2番目に、我が国の食料全体の自給の程度を総合的に表すという観点から、カロリーベースの総合食料自給率の目標を提示するということでございます。

なお、飼料の多くを輸入穀物に依存している畜産物、あるいはカロリーの比較的低い野菜、果実、こういった品目の生産活動を適切に評価する等の観点から、金額ベースの総合食料自給率目標につきましても併せて提示するということでございます。

3番目に、国民の主食である米など、基礎的な食料として位置づけられる主食用の穀物について自給率目標を示す。さらに、飼料用を含む穀物全体の自給率、そして飼料そのものの自給率の目標、こういったものも併せて提示するということでございます。

以上が自給率目標に関する基本的な考え方でございます。

2番目に、望ましい食料消費の姿に関してでございます。消費の面でございます。

これにつきましては、課題といたしまして、我が国の食料消費は、所得水準の向上等に伴う食生活の多様化、高度化に伴って、米の消費の減少、畜産物や油脂の消費の増大等大きく変化してきておりまして、国内生産がそれに十分対応し得ないこともあって、自給率低下の大きな要因となっている。

また、近年、我が国の食料消費については、脂質の摂取過多等栄養バランスの崩れが懸念され、また、食べ残し・廃棄によりかなり食料資源が無駄になっている。

このために、3ページでございますが、健康で充実し、活動的な長寿社会の実現を目指して、脂質摂取過多の改善など適正な栄養バランスの実現を図るとともに、食料資源の有効利用等の観点から、食べ残し・廃棄を削減する。この二つのことが食料消費に関する重要な課題であるということでございます。

その上で、こういった食料のすう勢によりますと、栄養バランスの崩れ、かなりの食べ残し・廃棄といった状況も継続すると見られるところ<delで

このため、食料消費については、望ましい栄養バランスの実現、食品の食べ残し・廃棄の削減、こういったことが図られることを前提として、平成22年度における品目別の食料消費の姿を提示する。

ここではこういった文章で書いてありますが、最終的な姿としては、数字が表の形で示されるということになるわけでございます。

それから、3番目に、生産努力目標でございます。

これにつきましても、課題といたしましては、食料消費のうちの国内<delの

こういった状況を踏まえまして、消費者、実需者によって国内産の農産物が選択されるよう、品目ごとに生産性の向上、品質の向上等の関係者が取り組むべき生産面における課題を明確化した上で、それらの課題が解決された場合に到達可能な国内生産の水準を生産努力目標として掲げて、その達成を目指した取り組みを推進する必要があるということでございます。

次に主要品目ごとの課題でございますが、ここでは主要品目ごとに農業者、その他の関係者が解決に向けて取り組むべき生産面における課題を提示することとしております。

その上で、生産努力目標として、主要品目ごとに生産面のさまざまな課題が解決された場合において到達可能な国内生産の水準である平成22年度の生産努力目標を提示するということでございます。これも数字が表の形で示されるわけでございます。

なお、これらの生産努力目標に係る品目ごとの単位面積当たりの収量、品目ごとの作付面積、延べ作付面積、それから耕地利用率及びこれらを前提とした農地の面積、並びに畜産物の生産に必要な家畜飼養頭羽数を併せ示すということでございます。

それから、4番目は食料自給率の目標でございますが、以上のような平成22年度における望ましい食料消費の姿、生産努力目標を踏まえた品目別の自給率目標を提示いたします。それから、主食用穀物の自給率、飼料用を含む穀物全体の自給率、飼料自給率の目標、これらはいずれも重量ベースでございます。さらに、全体の供給熱量ベースの総合食料自給率の目標、これを提示する。併せて、金額ベースの総合自給率も提示するという形になるわけでございます。

以上が第2の食料自給率の目標に関してでございます。

次に、5ページの第3の食料、農業、農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策についてでございます。ここでは、食料、農業、農村という三つの分野、それから団体という四つに分けて記述する形になります。

そのうち、まず食料に関しましては、新基本法上、食料の安定供給の確保ということが基本理念とされておりますので、これに関する施策という形で整理することになっております。

その第1番目につきましては、食料消費に関する施策の充実について記述することとしております。

まず、食料の安定供給の確保につきましては、消費者が良質な食料を合理的な価格で安定的に得られるようにすることを意味するものであり、消費者ニーズに的確にこたえ得る農産物等を提供していくことが農業生産の基本。したがって、食料の安定供給の確保という課題に的確に対応するため、消費者の視点を重視しつつ、食料消費に関する課題に的確に対応するための施策を充実するということでございます。

このような観点から、食料の安全性の確保、品質の改善を図るとともに、消費者の合理的な選択に資するため、食品製造業における危害分析重要管理点手法、いわゆるHACCPの手法の導入等による食品の衛生管理、品質管理の高度化、JAS法に基づく食品の品質表示基準の策定を通じた生鮮食料品の原産地表示、加工食品の原材料等の表示、遺伝子組み換え食品に関する表示、こういったことの適正化、さらには検査認証制度の整備を通じた有機食品の表示の適正化、等の施策を実施するということでございます。

また、食料消費の改善、農業資源の有効利用に資するため、健全な食生活に関する指針の策定及び国民各層への普及啓発、関係団体等による食生活に関するさまざまな活動の促進、食料消費や農産物供給の現状、食料自給率と食生活の関係等についての積極的な情報提供、そして、食料及び農業に関する教育の充実等の施策を実施するということでございます。

2番目に、食品産業の関係でございますが、食品産業につきましては、食料の供給において重要な役割を果たしていることにかんがみまして、その健全な発展を図るため、食べ残しや廃棄の削減、食品残さの肥料及び飼料へのリサイクルの促進等による環境への負荷の低減、資源の有効利用の確保に配慮しつつ、以下にあります食品産業の事業基盤の強化、食品産業と国内農業との連携の推進、そして食品流通の合理化といった施策を実施するということでございます。

それから、3番目に、農産物の輸出入に関する措置でございます。

これに関しましては、国内生産では需要を満たすことができない農産物の安定的な輸入を確保するために、輸出国との良好な関係の維持、安定的な取引に関する取り決めの着実な履行等の施策を実施する。そして、緊急に必要がある場合には、関税率の調整、輸入の制限、その他の施策を実施する。

輸出に関しましては、市場調査等、情報の収集・提供、海外への普及宣伝の強化等の施策を実施する。

そして、国内外における不作や輸送障害等による不足の場合に備えまして、米麦等について備蓄を実施するということでございます。

4番目の不測時における食料安全保障についてでございますが、これにつきましては、食料供給に影響を及ぼすおそれのある不測の事態には、国内外の不作等の短期的なものから、食料輸入の継続的かつ大幅な減少や途絶といったものまで、さまざまなレベルのものが想定されるということで、こういった事態に的確に対処するために、我が国の食料供給力の確保・向上に平素から努めるということに加えまして、このさまざまなレベルに応じて食料供給の確保を図るための対策を講ずることとして、そのためのマニュアルの策定等を実施するということでございます。

7ページでございますが、特に凶作、輸入の途絶等の不測の要因により国内における需給が相当の期間著しくひっ迫し、またはひっ迫するおそれがある場合において、国民が最低限度必要とする食料の供給を確保するため、必要がある時は、熱量効率の高い作物への生産転換等による食料の増産、そして流通の制限、その他必要な施策を実施するということでございます。

5番目の国際協力の推進につきましては、世界の食料需給の将来にわたる安定に資するために、技術協力、あるいは資金協力を推進すると同時に、食料援助を行うなどを通じて、国際協力を推進するということでございます。

以上が食料の安定供給の確保ということで、食料面での記述でございます。

次に、農業に関しましては、農業の持続的な発展に関する施策ということで整理しております。

まず1番目が望ましい農業構造の確立でございます。農業の持続的な発展を図るためには、効率的かつ安定的な農業経営を育成して、これらの農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立することにより、生産性の高い農業を展開することが必要ということで、このためにこのような農業経営、農業構造の姿を明確にしつつ、営農類型及び地域の特性に応じて、農業生産の基盤の整備、あるいは農業経営改善計画の認定を受けた者を中心とする意欲ある担い手に対する農地の利用集積等によって農業経営の規模拡大、その他、経営基盤の強化の促進に必要な施策を実施するということでございます。

2番目が、専ら農業を営む者等による農業経営の展開でございます。

専ら農業を営む者、その他、経営意欲のある農業者が創意工夫を活かした農業経営を展開できるようにすることが重要であるということで、家族農業経営の活性化につきまして、経営の発展のための条件整備、経営の円滑な継承のため条件整備、こういったことを通じて活性化を図るということ。それから、農業経営の法人化の推進。さらに、農業生産法人の活性化、担い手の経営形態の選択肢の拡大を図るという観点からの農業生産法人の一形態としての株式会社形態の導入を含む農業生産法人の要件の見直し、及びこれに伴う投機的な農地取得等の懸念の払拭、こういった施策を実施するということでございます。

3番目の農地の確保、有効利用でございますが、これにつきましては、農振法、農地法の適切な運用を通じた農地として利用すべき土地の農業上の利用の確保。それから、市町村段階の取り組み、農地保有合理化事業の活用等による効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農地の利用集積。それから、耕作放棄地の解消等による農地の効率的な利用の促進。こういった点の施策を実施するということでございます。

それから、農業生産の基盤の整備に関しましては、自然環境の保全や美しい景観の形成等、環境との調和に配慮しつつ、事業効果の評価等を通じた事業の効率的実施を旨として、以下のような施策を実施するということでございます。

一つは、大区画ほ場の整備等による農地の区画の拡大、水田の汎用化、農業用用排水施設の機能の維持増進等による平場地域における生産性の高い農業等の展開のための基盤整備。これが一つ。それから、もう一つは、地域の実情に応じた農業生産基盤の整備と生活環境整備の総合的な実施等による中山間地域等における高付加価値型の農業等の展開のための基盤整備。こういった施策を実施するということでございます。

次に、人材の育成・確保。人の面でございますが、これにつきましては、人材の育成・確保を図るという観点から、農業者の農業技術、経営管理能力の向上、新たに就農しようとする者に対する研修等を通じた技術・経営管理手法の習得の促進等の施策を実施する。そして、国民が農業に対する理解と関心を深めるよう、学校教育における農業に関する学習内容の充実、農業体験の促進等の施策を実施するということでございます。

9ページでございますが、6番目、女性の参画の促進でございます。これにつきましては、男女が社会の対等な構成員としてあらゆる活動に参画する機会の確保が重要だということで、女性の役割を適正に評価するとともに、参画機会の確保のための家族経営協定の普及、いろいろな研修の実施、もう一つが女性による起業活動に必要な情報の提供、こういった環境整備の施策を実施するということでございます。

それから、高齢農業者の活動の促進につきましては、高齢者が地域において果たしている役割を踏まえて、その役割分担、それから持っている技術・能力に応じまして、生きがいを持って活動できるようにするために、地域における役割の明確化を踏まえた技術と能力を生かした農業関係活動の促進。それから、安全かつ快適に農業関係活動に取り組めるような環境整備。それから、農協の取り組みも含めた農村における高齢者福祉対策の充実。こういった施策を実施していくということでございます。

8番目の農業生産組織の活動の促進につきましては、地域農業における効率的な農業生産の確保に資するため、集落営農の推進、あるいは公的主体の農業生産活動への参画の促進等、集落を基礎とした農業者の組織その他の農業生産活動を共同して行う農業者の組織、委託を受けて農作業を行う組織、こういった組織の活動を促進する施策を実施するということでございます。

それから、技術の開発・普及につきましては、技術の研究開発の目標の明確化とこれに基づく研究開発の効率的な推進。それから、産学官の共同研究の充実等、いろいろな機関の連携の強化。それから、普及に関しましては、技術の普及事業の効率的かつ効果的な推進ということで、対象者の重点化、あるいは農協等との役割分担のもとで効率的かつ効果的に推進していくということでございます。

10番目に、農産物の価格形成と経営の安定でございますが、これにつきましては、農産物に関しまして、消費者の需要に即して農業生産が推進されるよう、農産物の価格が需給事情及び品質評価を適切に反映して形成されるよう、麦、大豆等、主な品目ごとの価格に関する施策を見直すということと同時に、価格の著しい変動が育成すべき経営に及ぼす影響を緩和するための必要な施策を実施するということでございます。

それから、農業災害による損失の補てんにつきましては、農業災害補償制度について、その適切な運用、普及、定着を推進するということでございます。

自然循環機能の維持増進につきましては、肥料、農薬の適正な使用の確保、家畜排せつ物等の有効利用による地力の増進、環境への負荷の低減を図るための取り組みの推進、さらに有機性資源の循環利用の促進、こういった施策を実施するということでございます。

それから、13番目に農業生産資材の生産・流通の合理化でございますが、資材の問題が非常に重要だということで、資材費の低減に資するため、安価な製品の開発・普及等による生産、流通、利用の合理化の促進等の施策を実施するということでございます。

以上が持続的な農業の発展に関する施策でございます。

次に、大きな3番目に農村の振興に関する施策についてでございます。

まず、農村の総合的な振興でございますけれども、農村につきましては、農業者を含めた地域住民の生活の場で農業が営まれているということによりまして、農業の持続的な発展の基盤たる役割を有しているということでございます。したがいまして、農業の有する食料その他の農産物の供給の機能、それから多面的機能、こういったものが適切かつ十分に発揮されるようにするために、農業の生産条件の整備と生活環境の整備その他の福祉の向上により、その振興を図ることが必要であるということでございまして、11ページにまいりますが、農村における土地の農業上の利用と他の利用との調整に留意して、農村の総合的な振興に関する施策を計画的に推進する。

そして、地域の農業の健全な発展を図るとともに、景観が優れ、豊かで住みよい農村とするため、農業生産基盤の整備と生活環境の整備等を総合的に推進するよう施策を実施するということでございます。

2番目の中山間地域等の振興についてでございますが、これにつきましては、その地域の特性に応じまして、農業その他の産業の振興による就業機会の増大、生活環境の整備による定住の促進等の施策を実施する。

さらに、適切な農業生産活動が継続的に行われるよう、農業の生産条件に関する不利を補正するための支援を行うことによって、多面的機能の確保を特に図るための施策を実施するということでございます。

3番目に、都市・農村交流でございますが、国民の農業、農村に関する理解と関心を深めると同時に、健康的でゆとりのある生活に資するため、都市・農村の交流の促進、市民農園の整備の推進等の施策を実施する。

さらに、都市及びその周辺の農業について、消費地に近いという特性を生かして都市住民の需要に即した農業生産の振興を図るための施策を実施するということでございます。

以上の3の農村の振興に関する施策につきましては、各章にまたがる分野でございまして、この骨子案につきましては、特にポイントを整理しているという形になっておりますけれども、これをベースといたしまして肉づけを行っていくことによりまして、最終的な姿にまとめていきたいと考えております。

4番目の団体の再編整備に関する施策につきましては、食料、農業、農村に関する団体が、基本法の基本理念を的確かつ効率的に実現できるような体制を整備するのに必要な施策を推進するということでございます。

それから、最後の第4でございますが、施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項ということで、黒ポツで五つ書いてありますけれども、施策の評価とその結果を踏まえた見直し、財政の効率・重点的な運用、情報公開、国民の意見の聴取、国、地方等の役割分担の明確化、国際的な規律との調和、あるいは国際的な理解を得る努力、こういった点に留意するという趣旨をここで記述することとしております。

それから、この計画につきましては、各種施策の基本計画であるという性格を踏まえまして、今後10年程度を見通して定めるものといたしますが、食料、農業及び農村をめぐる情勢の変化、施策の効果に関する評価を踏まえて、おおむね5年ごとに見直して、所要の変更を行うということでございます。

以上でございます。

部会長 御苦労さまでした。

 

質疑

 

部会長 それでは、ただいま御説明がありました基本計画の骨子案につきましていろいろ御議論を重ねていただきたいと存じますが、まず第1の「食料、農業及び農村に関する施策についての基本的な方針」というテーマと、第2の「食料自給率の目標」についての御議論をいただきまして、後半、第3の「食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策」というところと、第4の「食料、農業及び農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項」について御議論いただくというような形で進めてみたいと思います。

では、まず第1及び第2を中心にしまして、御意見、御質問等ございましたらぜひお願いいたしたいと存じます。

それでは、専門委員、お願いします。

専門委員 二つ申し上げたいと思います。

一つは、自給率の目標に関するもので、もう一つは、食料の食べ残しや廃棄について2カ所ばかり触れられておりますので、骨子といいますか、おおよその組み立て方につきましては、前回もここで議論があったように、特段の異論があるわけではないわけですけれども、自給率の目標について、書かれていることそのものについて特にこうすべきだというようなことがあるわけではないんですけれども、資料で申しますと2ページということになりましょうか。ここが一番ホットな話題かと思うわけですけれども、要は、自給率の目標は、関係者が取り組むべき課題を明らかにして定めるわけでございますね。

それから、課題が解決された場合に実現可能な水準ということで、この課題が解決された場合に実現可能な水準というあたりは非常に大事かと思うわけであります。課題そのものが過大な課題といいますか、ほとんど実現可能性のないようなものを設定して、まさかそんなことはないかと思いますけれども、それが解決すればここまでいくんだというような話になると、食料自給率の目標、これは目標をセットすること自体にいろんな議論があったわけでございますけれども、しかし、定めるといった形で進めるわけでありますけれども、とても実現できないようなものということになりますと、この目標を掲げて、それに向かって進んでいくという政策自体への信頼性といいますか、妥当性が一気に崩れてしまう可能性もあるかと思いますので、ここは課題が解決されるということ、この可能性が実際にあるんだということについて、しっかりした根拠が添えられた形で提示され、それが積み上げられてということが大事だと思っております。

これはかなり技術的な側面にわたるものとか、いろんな要素があるかと思いますので、これはおそらく次回、あるいはその次以降、この会議で部会を中心に議論されるかと思うわけでありますけれども、そこでの検討に十分に情報を、つまり努力次第できちんと解決できるかどうかというあたりの目途について、ある程度判断ができるような情報を提示していただきたいと思いますし、基本計画自体、それに対する附属資料ということでもいいのかもしれませんけれども、そういった課題の解決の可能性なり、その道筋ということをきちんと提示すること自体に非常に意味があることだと思いますので、そういう意味ではこの文言そのものについてどうのこうのということではございませんけれども、しっかりした裏づけのあるものということをお願いしたいと思います。

それから、もう一つの食料の食べ残しや廃棄の問題でございますけれども、これをできるだけなくすということは、もちろん食料の確保という点からも大事でございますし、あるいは産業廃棄物となってしまうようなものを有効に利用するという意味でも非常に大事だと思うわけでありますけれども、私の理解では、我が国でこれがどれほどになっているかということについては、必ずしも総合的に把握されたデータはないんだろうと思います。97年ですか、アメリカのUSDA、農務省の発表した27%ですか、ロスが出てきているというあたりが私どもにとって一つの参考の指標となるわけでありますけれども、日本でもいわば間接的な情報なり、事例的な情報はあるわけですけれども、実は全体としてどの段階で、どのくらいのロスが出てきているかということは必ずしもつかまれていないんだろうと思います。

これをつかもうということで、役所の方でも取り組みを始められているかにも聞いておりますけれども、これは実際にどうなっているかということがわからないとすれば、対策の立てようもないといいますか、的確な対策を立てることが難しいということもございますし、その対策が有効に機能しているかどうかという評価も、実際にどのくらいのロスが出ているかということがつかまれていない限りは、これはできないわけでありますので、早急に国内の食料のロスについてのデータを整備すべきだと思いますし、それから毎年というのは大変だと思いますけれども、少しインターバルを置いて、定期的にこれを把握するようなことをされてみてはいかがかと、こういうふうに思います。

基本計画そのものとはちょっと違ったことになるのかもしれませんけれども、以上でございます。

部会長 ありがとうございました。

今の御指摘、私も似たような感じを持っていたんですけれども、何かお考えがあれば……。

事務局 今、専門委員の御指摘のロスの実態のところは専門委員が言われた状況にあるかと思っております。

ただ、一方、カロリーという点で見れば、供給ベースで2600キロカロリー、摂取ベースで2000キロカロリーという状態があるわけですので、どういう形かというのは今のところわからないわけですけれども、状況はあるんだろうと思っております。

統計情報部の方で平成12年度にメーカー、流通、外食、家庭の約5000の調査対象を設定しまして、その実態の把握に努めたい。メーカー段階等、毎年というのはなかなか難しいですけれども、消費者段階につきましては、各年フォローしたいと思っております。

部会長 前段のお話はどうですか。

事務局 前段の専門委員の、課題が解決された姿として描く場合に、過大な課題ではなくて、可能性についてきちんと根拠のあるものとして提示する必要があるという御指摘でございますが、そのとおりであると考えておりまして、できるだけそういった趣旨が示せるように考えていきたいと思います。

基本計画自体は閣議決定されるもので、分量的にも限定されると思いますけれども、全体として工夫をしながら、そういった趣旨が反映されるようにしていきたいと考えております。

部会長 どうぞ、委員。

委員 農業者を初めとして関係者が取り組む課題ということで、課題もいろいろあるわけなんですね。その中で、私、一番懸念するのは、平成22年に一つの目標を立てるということでありますけれども、その課題の中で、これは当然現在よりも高い目標になるということだと思うんですけれども、今でさえも生産を営む方々が減少している中で、その時にどれだけの農業従事者、あるいは団体を予測しているのか。どこまでそれを設定しているのか、また、裏づけとしてどこまで見ているのかということですね。これが最大の課題かなと思っておりますけれども、それはどのように設定しているのか、お伺いしたいと思います。

さらにもう一つでありますけれども、どこで生産されているかは別にして、今でさえも食料は飽和状態にあるわけなんですけれども、そういう状況の中で実需者が必要とするものの生産を図るという設定、これは当然だと思っておりますけれども、その時に、日本の自然条件の中で生産するためには、相当いろんな品種改良を初めとする今までの種子から始まって、栽培形態まで変えていかなければならない。そういうものをどこまで見通して設定するのか、お伺いをしたいと思います。

事務局 今2点ございましたが、前段の方でございますが、先般も御説明申し上げましたが、今回の基本計画の作成にあわせまして、これからの農業を担うべき方々の今後の経営展望、並びに構造展望、これからの我が国の農家数の推移なり、農業労働力の推移等につきまして、併せて明らかにしたいということで現在検討いたしておりまして、その中におきまして、今御指摘の点につきまして、労働力の問題につきましても明示いたしたいと、このように考えておりまして、現在検討作業を進めております。

事務局 実需者に買っていただけるような品質等にどこまで持っていけるかということですが、代表的なものとして麦と大豆を例に挙げて簡潔に説明しますと、麦につきましては、来年、平成13年度に、今一番よく買われている輸入小麦のASW、オーストラリアン・スタンダード・ホワイトという一つの品種基準がありますが、現状では日本の国産小麦は、ASWを100点としますと、大体80点ぐらいの格差があります。これを90点ぐらいまでは2年後に持ち上げることができるだろうという見通しでありまして、その品種開発の段階で、実需者、製めん業者等、ユーザー側の人にも品種の性能についてよく御理解をいただいて、そこまで上げた時にはどこまで買ってもらえるかということを我々も把握をしながら、技術開発を進めていきたいと思っております。

さらに、22年という時点になれば、さらにワンステップ上の目標を目指そうと思っておりますが、小麦については品質的には我が方がややハンディを負っていて、それを追い込んでいくということになっております。

それから、大豆の方は、これは逆に、豆腐とか納豆とか、今の国内消費の場面では品質は国産大豆の方が優れております。ただ、これは価格面で、一時大豆の供給が細ったこともございまして、かなり外国から手当てをするという動きが広がって、今、自給率は大変低いんでございますが、現在大豆は田んぼでつくったものですと、反当たり170キロぐらいの収量で生産性は非常に低いんでございますが、今の国産大豆の品質を維持、あるいは向上しながら、単収をどこまで上げるか、そういったところを整理して提示しているわけでございますが、これは平成15年に品種改良も次のステップのものができまして、その時に現在の収量が低い大豆について上げるというところ、これもまた実需者に提示しながら研究開発を進めるということになっておりまして、そういうことを通じまして、どこまで伸ばせるかというところを把握していきたいと思っております。

委員 品種改良についてはお願いしたいと思うんですけれども、労働人口ですね。つまり農業に従事する方々については、これから考えをまとめ、整理をしながら進めるんだと、こういうことになりますと、今までここに整理しているものが、そのことのいかんによっては絵にかいた餅に終わってしまいますね。私、農村の現場にいる者として、果たしてだれが担うんだ。これはずっと懸念していることなんですけれども、やっぱり答えは出てこない。これだと思うんですね。このところをどのように、この中で育成する、あるいはまた学校でもそういう教育を進めるんだと、こういう表現をされておりますけれども、具体的に農村の現場にいる私とすれば、だれがやるんだと、どこにそういった方がいるんだという懸念が大きいんですね。

したがって、それをきっちりと見据えていかないと、課題を明らかにして、その中で沈んでしまうことが懸念されるので、そのところは最重要課題としてどう育成するかということについての考え方があれば、もう一度お願いしたいと思います。

事務局 具体的にはむしろ7ページあたりの農業の持続的な発展のところにおいて触れられている部分のことになるのではないかと思いますけれども、先ほどお答えしましたのは、先の食料・農業・農村基本問題調査会の段階におきましても22年展望ということで、いわば現在のすう勢からまいりまして、農業の担い手がどういうふうになるかということが試算という形で明らかにされたわけでございますけれども、そういったものにつきまして、現在それをさらに精度を高めるための作業を行っているということで、いわば見通しということでの数字を一つ作業として行っているということでございますが、他方、現実的には、おっしゃられますように、村々におきまして担い手、跡継ぎがいないという問題等々いろいろ言われております。

我々といたしましては、基本的には、これから基本的な農業生産の担い手となる人たち、認定農業者でございますとか、それに準ずる方々、さらには新しい基本法におきましては、地域営農というような格好で、全体的な生産の組織化、そういったことに取り組むというふうなこと等々の必要性が触れらているところでございまして、私どもも各年の予算措置等々におきまして、そうした具体的な政策ということは打ち出してまいりたいと考えております。

具体的にはむしろ農業の持続的な発展の施策ということで、7ページの2番以下という措置になるのではないかと思いますけれども、そういった中でいろんな形での担い手の確保、そういったものに取り組んでいきたいと考えております。

部会長 ちょっと今のことで、気になってしようがないのは、農林水産省は農林水産省として農業の世界の中で担い手を一生懸命確保していこうと、そういう発想だと思うんですが、私たち田舎で何でもやらされている立場になりますと、一番頭が痛いのは、すべての業界、すべての地域で子供がいなくなってしまっていることがすべての根っこになっているわけですね。委員も同じことを御心配の上で御発言なさっているのかもしれませんが、一つの例として見ていただきたいんですが、栃木県は今、人口200万で、全国47県中20番の人口の県になりますが、一番数が多いのは50歳の人でして、3万8000人います、200万の中で。51歳の人が3万7500人いるわけです。その人たちは、あと20年たつと70歳になってリタイアしていくでしょう。

20年後、今50歳から70歳までの間の生存率というのは、女性は91%。ほとんど死なないんですね。男性は80%生き残るわけです、50歳から70歳まで。ということは、85%の人が20年後に栃木県の場合ですと、毎年3万4000~3万5000人の人が70歳になっていく。

20年後に新しくタックスペイヤーとしてその人たちをサポートする人たち、これは農村でもどこでも同じだと思うんですが、その人たちはちょうどその半分の1万9000人しかいないんですよ、3歳、5歳、8歳の人は。今、3歳、5歳、8歳の人が20年後には20数歳になってタックスペイヤーになるんですが、そのまま放っておいたら世の中の仕組みが全部おかしくなってしまうんですね。福祉だけじゃないんですね。年金だけでもない。農業問題だけでもないし、商店街の跡継ぎの問題も全部共通の問題でして、日本国政府としてマクロでそれをどうするんだということを議論しているところは全然ないし、大蔵省とか経済企画庁に行って、意見を言うんですけれど、忙しくてそんなどころじゃないという話で、誰も取り上げてくれないんですが、気になって仕方がないんですね。

これはお願いなんですけれど――今、そんなことをお願いしてもすぐ農林水産省だけでどうのこうのということではございませんが、農林水産省におきましても、そういう国全体の少子化の傾向について問題意識をぜひ持っていただきたい。そうしませんと、委員の御心配はいつまでたっても消えないんだろうと思います。

ではどうしたらいいんだと、にわかに案があるわけでもないんですけれど、少子化の問題をどこかで手をつけないと。私ばかりお話しして悪いんですけれど、今の出生率が下がったという最大の理由は共稼ぎ夫婦なんですね。出生率が1.38だというので大変だと言いますけれど、分析しますと、専業主婦は今でも平均3人つくっているんですよ。専業主婦は3人、5人と子供がいる人は結構いるわけです。共稼ぎの代表選手が農村だとしますと、農村は2人です、ちょうど。農村で2人。一般のサラリーマン、サラリーガール、要するに一般的共稼ぎ夫婦は一生かかって0.6人しかつくらないという現実があるわけです。農村の2人もあやしいんで、だんだん減ってくるわけです。農業だけじゃなくて、すべての分野に大変深刻な問題が10年後、20年後に控えているということを、口幅ったい言い方ですけども、農林水産省としてもできるだけ関心を持っていただけるとありがたいと思います。

委員 食料自給率に関わって生産者と消費者それぞれがものすごく努力しなければいけないということになっているわけです。それで、先ほどもお話がありましたが、課題が解決された場合に実現可能な水準という表現になっているのは、考えてみるに、消費者が何を消費するか、そのことについては消費者自らの取り組みによらざるを得ない。要するに強制することはできないというわけですから、そういう表現になったのかなと思うわけですけれど、消費者自らの取り組みによって実現が図られることが望ましい。それはこの記述でもちろん異議があるわけではないんですが、選択をするための要素は何かということになってくると思います。

一つは、食生活の指針であろうかと思うわけですが、そうはいっても選択の要素は非常に多様化しています。緩やかに今の状況は続くだろうと、それをどう現状で食いとめるかぐらいの範囲かなと思うわけです。現状というよりは、米の消費の緩やかな減少と、畜産物だとか脂質、要するに食生活の欧米化ですね。それを現状で食いとめるということがほぼ妥当な線であろうと思います。

もう一つ、食生活指針、要するに食の栄養バランスが一つの選択の要素にはなるんですが、もう一つの選択の要素として、日本の国産農産物を買うか買わないか、米を食べるか食べないか、そこの選択になった場合には、それに耐えるだけの安全性等の国産農産物に対する信頼、それが担保されていなければならないと思います。どうしても多少価格的には高くなってくるという傾向があるわけですから、なおかつ消費者がそれでもいい、国産農産物を買いますという選択に資するための担保が実は少し弱いのではないかというのが私の主張です。

確かに表示は、JAS法が改正されまして、非常に充実されてきました。ですけれど、表示を担保するもっと前の段階ですね。ですから、今の1、2の項目ではなくて、先の方の項目と関わってくるのですが、生産現場においての農薬の適正な使用ということが項目で挙げられています。でも、現実に言いますと、この適正な使用を現在法的に担保していないんですね。安全使用基準はありますけれども、罰則は一部のごく劇薬的な農薬にしかないという現状があります。やはりそのあたりと、農薬登録制度と残留農薬基準の設定の省庁間による、厚生省と農林水産省との間のぎくしゃくした関係――ぎくしゃくしたといいますか、要するに農薬は使用許可になっていても、食品、農産物への残留基準が設定されない。それが同時じゃないわけですね。テンポが遅れるということですから、一定期間は残留基準なく流通するということもあります。

それと、適用外使用というのもそんなに多くはないですけれど、たまに発見されるわけですから、適用外使用というのは、生産現場できちんと、要するに適正な使用がなされていないということなわけですね。そのような仕組みをもう少しきちっと信頼性のある、透明性のあるものにしていくことが必要である。

もう一つ言いますと、ちょっとこれは大きな問題になりますけれども、今、食品安全行政に関しては厚生省と農林水産省が関わっているわけですけれども、省庁再編も絡んで、この両省の役割の分担の明確化というのをぜひこの際視野に入れて欲しいと思っています。

私の意見としては、厚生省はルールづくりをし、規制行政の分野を担当すべきであって、全般的な食品の安全性に関する政策については農林水産省の管轄、なおかつチェック機能を持つという役割分担が適当ではないかと思いますけれども、今の食品衛生法ではそのようにはなっていません。非常にそのあたりは不明確で、ぎくしゃくしている。消費者側から見ると、そのように担保するものがいまひとつきちんと整備されていないという現状だと思います。

ですから、消費者が国産農産物を積極的に選択して買えるような仕組み、それは表示だけではなくて、表示のもとにある安全性、信頼性、国産農産物に対する信頼度を高めること。もう一つ付け加えますけれども、鮮度保持等における流通の問題もここでは含まれてくると思います。そういう施策がしっかりされて初めて自給率につながる購買行動の選択ができてくるのではないかというのが私の意見です。

事務局 今の委員の御指摘ですけれども、安全性その他、表示の問題はいろいろと、例えば5ページの丸の二つ目の黒ポツのところで書いてあるその前段に、まず食料の安全性の確保及び品質の改善を図る、その中身をきちんとするということが重要だということがありまして、その上で表示についてはJAS法の改正等といった努力をしているということでございますし、食生活指針も今最終段階にきているということでございますが、この点について及び農薬の関係につきましては、担当の方からよろしくお願いいたします。

事務局 今、委員の言われた食品の安全の観点からの厚生省と農林水産省との関係でございますが、おっしゃったようにダブるところはあるわけでございますね。観点がそれぞれ違っているわけでございますけれども、安全な食料を国民に提供するということで、その部分で共通しておりますので、農林水産省と厚生省、お互いに連絡をとり合っていく。特に毎年1回以上は両省課長以上集まりまして、これからの安全行政につきまして意見交換すると同時に、お互いの施策を事前に説明し合って、双方で齟齬のないような形でやっていくということで進めているところでございます。

また、表示の問題なり、食生活の指針について、むしろ委員は委員として参加しておられますので、御存じのとおり進めております。

それから、鮮度保持につきましても、特に今回の市場法の改正等でそうしたものにも積極的に取り組んでいかないと、むしろ市場自体の寄与率なり、競争力が落ちてくるということで、また資金的な対応を含めて改正をしたわけでございまして、その適正な施行といいますか、運用を図っていきたいと思っております。

事務局 農薬の適正な使用を図るというのは、委員の御指摘のとおりだと思います。私ども持続的農業の推進という観点からも従来からこういう方向を進めているわけでございまして、足らざるところがあれば、よく勉強しながら今後とも検討していきたいと思っています。

専門委員 最初に出た話との関連なものですから、そこで終わってしまっては若干心残りが残るかと思いまして、さっきから手を挙げていました。

要は、専門委員と委員からも意見が出ておりました自給率の目標設定の件でありますが、ここの整理の案はかなり意欲的な書きぶりになっているという面では評価したいと思います。

専門委員からしっかりした裏づけが必要だぞと、そのための計画なり考え方をしっかり出してくれということでありましたし、委員もそういう御意見かと思いますが、しかし、一方で課題解決に向けて躊躇したり、現実に妥協したり、言い方はちょっと正確ではないかもしれませんが、結局すう勢値に若干手直ししたような形だけで目標を設定して、それでいいのかという部分が問題意識としてあります。生産面でも事務局から説明がありましたが、品質向上に向けて一層の取り組みが必要ですし、今なされていると聞いていますから、期待しているんですけれど、排水対策や条件整備は引き続き必要なんだし、さらに団地的な生産性向上の取り組みも必要なわけです。直接支払いもその一環としてなされているという部分があるわけで、課題は非常に大きいんですけれど、その課題を着実に進める、意欲的に進めるということがあって初めて、そのための基本法があって、そのために関係者の反省なり、努力があるということだというふうに思います。

一方で、消費面を考えてみましても、子供の食について大変な混乱といいますか、乱れがあるということは、いろんな方向から報告がなされているわけでありまして、それを単なる食生活の多様化だから手がつかないんだというふうに言ったのでは、それこそ我が日本、どこにいくのかという話になるわけです。そういう問題意識で整理されていると思いますが、いずれにしろ、そのための食生活の指針の作成だったり、食を考える国民運動があるということであります。

何か当たり前のことを言っているようでありますけれど、要は、あんまりシュリンクしないで、ちゃんと努力目標を掲げていくべきだと思いますので、その点、特にお願いしたいと思います。

部会長 専門委員、どうぞ。

専門委員 委員の話からまた元に戻って、委員の話になりますが、私ども農業団体として、農産物を生産する立場から農薬は日本のような高温多湿の気候のところで避けて通れないと思っておりまして、ただ、過剰な使用とか、消費者に不安、不信を持たれるような使い方があってはならないというふうに考えてやっておりますが、委員が御指摘になった点で、私はこういうふうに理解しているんですが、一つは、農薬の残留基準、これはきちっとしかるべき国際的なWHOの基準なり、そういうことを見ながら決められて、ただ、登録保留基準というのがあるわけで、それは暫定的に決められておりまして、それは登録までのいろんなテストで、ADIに近い考え方で、一応許容される残留、そういうものを審議して決めていただいて、それにパスした、そういう使い方で登録がおろされているという、登録保留基準がありまして、それが残留基準にきちっと定められていくかどうかというのは過程として大分残っている。そこら辺が御指摘の問題点の一つだろうと思っております。全然残留基準がないからだめだということではなくて、登録保留基準があるということが、その抑制、きちっとした安全な使用につながっている面があるということは申し上げておきたいことの一つであります。

それから、私ども農業者としてやらなければいけないことというのがありまして、昭和46年に農薬取締法の改正があって、例のBHCとかDDTとか問題の薬は使用禁止、登録がなくなって以来、安全防除運動というのはずっとやってまいりました。今やっておりますのは、全数はとても無理なんですけれど、できるだけ多くの農家に参加していただいて、防除日誌をつけていただく。自分のつくった農産物の防除はこういうふうにしたということをやっていただく。それは一つの情報でございますので、契約栽培の場合もありますし、あるいは産地、農協としてきちっとそういうことを指導しているところについては、もちろん私どもはいろいろサンプルの農産物の残留検査を全農の農業技術センターでテストをやります。今のところ問題が出ておりませんので、そういう点では一応防除日誌をきちっとつけて、安全な農産物を供給する。そういうことで、特に生協さんや、あるいは量販店さんの要望に応じて、そういう情報の開示もするということで今やっております。そういう取り組みが全体としてもう少しやられることが透明性を確保するということなんだろうと思います。私ども努力してまいりたいと思いますが、そういうことが一つございます。

ただ、今、農薬の流通の中で非常に問題になっておりますのは、いわゆる農薬の登録をとらなくても、非農耕地といいますか、農業用地でないところで使うんだということで輸入されているものがあります。これは登録をとらないからめちゃくちゃ安いんです。それがホームセンターとかディスカウントストアで売られているということで、農家がそれを買ってきて使うというケースがある。これは同じ成分であるからいいという見方もありますが、農薬の登録をきちんととっていないという点で問題点がある。そういうことにもなりまして、その辺を今法律上では規制ができないというところが非常に問題点といいますか、どうしたらいいのかという点が、農林水産省の悩んでおられる点だと思いますが、これらの対策というのは今後国民に農産物の安全性とか、信頼性を確保していくといいますか、そういう点から言いますと、委員のおっしゃる担保という、そういう中に入るのかなと思いまして、それらの改善策というのは検討の課題かなと感じているところであります。

部会長 ありがとうございました。

では、専門委員。

専門委員 小さなことですが、二つほどお願い申し上げたいことがあります。一つは文言の使い方なんですが、2ページと3ページにわたって、油脂の摂取というのと脂質の過剰摂取という言葉がございます。これは栄養学的に言いますと、脂質と油脂は少し内容が違いまして、動物性のファットを脂質と呼び、油脂類の場合はオイルとファットが一緒になったものを言っているわけです。ここで3ページにあります脂質摂取過多というのは、おそらくこれは畜産物の摂取が過剰になれば当然脂質の摂取が過剰になるという意味で、ここでは理解できるのですが、その後の2番目の丸ですが、2行目から、「米の消費の緩やかな減少と畜産物及び油脂の増加」といいますが、実はこの油脂類というのは、資料にあります10年度の食料需給表を見ていただきますとわかりますように、そんなに増加はしていないんです。それで、国民栄養調査によりますと、動物性の脂質は漸増しておりますけれども、植物油というのは余り大きく増えてはおりません。健康上から言えば、ファットの取り過ぎの方が悪影響があるわけで、オイルについてはあまり大きな影響はないわけで、ここら辺の文言の使い方を、畜産物に伴って動物性の脂質の摂取が問題だということであれば、少し油脂と脂質の使い方をお分けになっていただければありがたいと思います。

そういうのが2ページと3ページにわたって、脂質摂取過多と油脂の増加というのがありますが、増大、増加というのは一体どれぐらいの幅の時に増大とおっしゃるのか、増加というのはどれぐらいでおっしゃるのか。特にこれから10年後の施策といたしますと、先ほど部会長からの御指摘がありましたように、高齢化社会になります。高齢化社会になりますと、畜肉の消費量は徐々に落ちてくるわけです。高齢者人口が増えてくる時に、果たしてこれの摂取を抑えろ、抑えろと言うまでもなく、自然に落ちるだろうという予測はできるだろうと思います。

それから、3ページの上から三つ目の丸のところの最後に、「消費者自らの取組によって行われる食生活の見直しを通じて実現が図られる望ましい姿とすることが適当」と。どうやって望ましい姿とするかという次のこの具現が難しいだろうと思うんですが、おそらく食生活指針等で国民的な運動とされるだろうと。その時の教育というのがここに出ていないわけです。

それで、5ページに「食料消費に関する施策の充実」の一番最後のところですが、黒丸の四つ目に、「食料及び農業に関する教育の充実」というのがございまして、その上には「食料自給率と食生活の関係等についての積極的な情報提供」、その後に教育を充実させるとするならば、最後の黒丸のところでは、食料だけではなくて、食料消費及び農業に関する教育の充実というのを入れていただきますと、国が一言教育を充実しなさいとおっしゃってくだされば、おそらくすべての団体が動いてくれるだろうと期待いたしますので、食料のところに食料消費というふうな表現を入れていただけると私どもとしては大変仕事がしやすいということでございます。

以上です。

部会長 今のいくつかの御注意や御指摘、いかがですか。

事務局 いずれも非常に有意義な御指摘だと思いますので、文言の整理等につきましてもただいまの御意見を十分踏まえてやらせていただきたいと思っております。

部会長 それでは、専門委員。

専門委員 消費に関することを二つばかりお尋ねしたいと思いますが、計画骨子の中の第1ページにあります農業については、国民に対し、良質な食料を合理的な価格で安定的に供給する機能を持つべきだというメッセージと、それを受けまして、5ページにあります消費者ニーズに的確にこたえ得る農産物等を提供する、消費者の視点を重視しつつという、この二つのメッセージというのは我々消費者側としては大変ありがたいメッセージだと思っていますが、この中でちょっと気になることで、今、厳然として国内農畜水産物には内外価格差というのがあるわけでして、内外価格差については余り触れられておりませんで、6ページに農産物の輸入によってこれらの競争関係にある農産物の生産に重大な支障がある場合は、関税、輸入制限等でこたえていく。すなわち、これは現在の国内価格の安定化を目指すために、もし内外価格差が大きくなった場合は、関税と輸入制限で現在の国内価格に合わせていくというような表現になっていまして、これは実は国際的にも農林水産省は大変な役割を負うようになりますが、消費者にとっては必ずしもこれはいいメッセージではない。せっかく二つのメッセージがありますので、できれば価格をもっと引き下げる努力をする。

そういう項目がないかなと思って探してみましたら、9ページに技術の開発及び普及という項目と、安価な農業資源、いわゆる農薬とか何か、10ページにありますが、こういうもので価格を低減させていこうという努力が認められますが、しかし、現在の価格をもっともっと下げていくように努力を我々はするんだというようなメッセージをどこかに入れていただかないと、消費者はなかなか納得できないのではないか。

その中で、山間地の農業には高付加価値の農業生産をしていくべきだというのが8ページにあります。私はこれは必ずしも山間地に限らず、全日本の農業が高付加価値の農産物をつくっていくことが唯一日本の農業が生き残る道だと思っていますが、しかし、これは価格の低下とは矛盾する表現でして、高付加価値のものは、皆さん御存じのように、専門家の方々がいらっしゃるのですが、有機栽培、有機農法とか、あるいは希少野菜とかいうものの生産が高付加価値型の農業になるかと思うんですが、これと価格を低下させていくということについては非常に矛盾しているのではないか。したがって、日本の農業は将来もずっと農産物の価格を低くしていく方向には余り興味がないような感じがするのが消費者側としては大変残念です。

と同時に、アメリカ農務省の遺伝子組み換えの公式な答弁の中では、遺伝子組み換えというのは、人間にとって安全であるということと同時に、人口膨張に対する大量生産のためには遺伝子組み換えしか方法がないということ。それから、もう一つ、環境にやさしい、要するに遺伝子組み換えによって、化学薬品や化学肥料を使わずに済むので、環境にやさしい。それから、価格を安くできる。これらによってコストの削減ができるから、価格が安くできるというところを彼らは言うわけですけれども、日本はもし価格を下げていくためには遺伝子組み換えの農産物等の生産にはどのような対処をしていくのでしょうか。価格を下げて、要するに内外価格差をただ単に関税とか輸入制限だけでやっていく時代では現在も将来もあり得ないだろう。したがって、日本の農業の競争力をつけるために、どういうような施策、高付加価値型でいくのか、それとも価格を安定させて、そして内外価格差を縮めていくようにあらゆる点で努力をしていくのか、ちょっと不明確なので、この2点についてお聞きしたいと思います。

部会長 どうでしょう。

事務局 内外価格差に関連しての表現がないという御指摘でありましたけれども、内外価格差の問題の関連では、10ページの一番上の(10)のところにありますが、「消費者の需要に即した農業生産を推進するため」ということで、これは品質も当然でございますが、需給事情等も適切に価格に反映されて形成されるようにということで、必要な施策をやっていくということになっておりますし、また、8ページの(4)のところには農業の生産性の向上を促進するためということで、生産基盤の整備等やっていくというように、生産性の向上を踏まえた考え方はこういったところに表現されているわけですが、いずれにしても、生産性向上に向けての努力は当然の前提として、全体の中でやっていくということでございます。

それから、遺伝子組み換えの関連について及び中山間の関係の付加価値を高める生産という関連でコメントがあれば、担当方からお願いしたいと思います。

事務局 まず、価格差が技術力だけで決まるのかというところをちょっと申し上げたいと思いますが、価格差は経営の効率性、要するに経営規模みたいなものが非常に大きく影響しまして、例えばヨーロッパは30ヘクタールぐらいの規模ですが、100ヘクタールのアメリカに比べたら価格差がある。アメリカは労賃が安いメキシコとかブラジルから比べるとまた価格差があるということで、農業構造、経済構造で価格差が決まるのが一番大きいと思います。

その中で、技術開発、特に遺伝子組み換えのことをおっしゃいましたけれど、技術開発そのものが、国内消費者から見たマーケットメカニズムの中でリーズナブルな価格というところに許容されるところに何とか持っていきたいということで、技術開発が進んでいることは間違いありません。それから、遺伝子組み換えがそういった意味で、アメリカ農務省の見解が出ましたけれども、そういう可能性を秘めていることは間違いありません。我が国ではそういう遺伝子組み換えの持つ大きな可能性について適正な評価をするということで、我々研究開発等は積極的に進めるということにしております。

と同時に、そういった技術が、現場、あるいは消費者にきちっと受け入れられるためにどうしても必要なこととして、安全性の確保、これは十分力を尽くしたい。もう一つは、消費者のお考えの中には、安全だ、安いということだけで商品選択をしないということがありますから、遺伝子組み換えについては消費者の理解を得る。消費者のいろいろな御要望にこたえるような施策をちゃんと組む。この三つを基本方針にしております。

事務局 ただいま専門委員から6ページの(3)の「農産物の輸入に関する措置」の二つ目の丸のところの「農産物の輸入によってこれと競争関係にある農産物の生産に重大な支障を与え、又は与えるおそれがある場合において、緊急に必要がある時は、関税率の調整、輸入の削限その他必要な施策を実施」、この部分につきまして、現在のといいますか、内外価格差を前提といたしまして輸入制限をするというような趣旨でお話があったと思いますが、内外価格差につきましては、我々も内外価格差を縮める努力をするということで、決して現在の内外価格差を前提にしてこういうものを発動するわけではありません。

しかしながら、ここの二つ目の丸のところにありますのは、あくまで輸入が急増して、国内の農業に多大なる影響を及ぼす。そういう場合にWTOの規定でもセーフガードということで一時的に関税率を上げたり、そういうことができますので、あくまで一時的に輸入が急増して、国内農業に大きな影響を与える場合の措置というふうに御理解いただければと思います。決して現在の内外価格差を維持するためにこういう措置を使うというものではありませんので、御理解いただければと思います。

事務局 そもそも新しい基本法の第2条、食料の安定供給の確保という理念のところに、食料は人間の生命の維持に欠くことができないものであり云々ということで、将来にわたって良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならないということがうたわれておりますし、3項におきまして、食料の供給は農業の生産性の向上を促進しつつ、多様化する国民の需要に即して行われなければならないということがありますので、これは当然の前提ということで、基本計画の根拠法でそもそもこれが1番目の理念ということでうたわれておりますので、それを前提として我々は基本計画を議論しているということではないかと理解しております。

それから、中山間地域等におきましてということのコメントがございましたけれども、これはおっしゃられるとおりでございまして、中山間地域は、いわゆる平場地域に比べますと、農業生産条件が劣っているということで、そういった生産地域におきます平場地域とのメリット、これはなかなかないわけでございますが、例えば標高差が高いとか、あるいは気候が冷涼であるというふうなことで、季節野菜でございますとか、あるいは端境期をぬった生産でございますとか、そういったものをやっていくということで例示として挙げているということでございますが、ただ一般的に中山間地域は生産条件等におきまして、平場地域より劣っておりますので、私どもは平成12年度から直接支払いという形で、そういった地域への支援、こういったことにも取り組みたいと、かように考えているわけでございます。

部会長 よろしいですか。

専門委員 中山間地域というのは、日本の国土のほとんどが山間地域ですから、高付加価値型野菜以外のものをつくる余地というのはなかなか大規模ほ場というのはありませんので、したがって、ここで示されているのは高付加価値型、価格の安定についても農業者から見た価格の安定のようなニュアンスが受け取られて、消費者側から見た価格の安定というよりも、ちょっとその辺の記述がはっきりしないような感じで、私どもとしては農業者にとっても安定的であるし、消費者にとっても安定的なものであるという両論併記というんですか、それに対して各企業、各関連機関は実現するために努力するというような表現があってもしかるべきかなと思っているわけです。

部会長 この審議会の前の新しい基本法をつくる時の調査会の時にも今の御議論は随分ございまして、それを前提にして新しい基本法ができたということでございますので、そこはお互いに理解し合っていきたいなと思っております。

それでは、専門委員、どうぞ。

専門委員 部会長、私の場合、2番目の農業の持続的発展に触れていいでしょうか。

部会長 時間が半分以上過ぎましたので、先ほど申しました次の段階に進みまして、第3の「食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策」等々につきましても議論を広げていただいて結構でございます。

専門委員 それでは、今の自給率の問題について、私たち専ら農業を営む者の立場として一言意見を申し上げておきたいのですが、政府がこれから自給率の目標を設定して、課題が出てくるということでございまして、団体に、また農業者に、兼業農家等に、それぞれ農村に課題が出てくるだろうと思うんですが、その時にぜひ政府にお願いしておきたいことは、今までの既成概念を切り換えた発想をしていただかないと、私は先ほど委員からも意見が出ているように、大変この自給率の設定というのは半端じゃないなと。私たちこの当事者ですから、覚悟はしているんですけれども、例えば担い手問題を取り上げても、今年、私、珍しくお正月に農場におりますと、「社長、私、今からふるさとへ帰ってきます。」と言って挨拶にきます。帰っていくところが東京であり、大阪であり、名古屋なんですね。ああ、そういう時代がきたか。もう農村で赤ちゃんが生まれないから、せめて都市で生まれていく時代がくるとなると、ふるさとが東京であり、名古屋であり、大阪なんですね。こういうことが正しいと言っているわけではない。農業、家業、イコール相続、継承という概念だけが、これからは必ずしもそれにこだわり過ぎると……。それは立派な継承システムですよ。ただ、農業の目標達成というのは半端じゃないというのは現場で感じています。

したがって、思い切った計画をお立てになる、また、目標をお立てになる時の計画の中身の施策を思い切った発想をまずお願いしておきたいということが一つであります。

それから、先般も仲間たちでいろんなところへ出てシンポジウムをしたんですが、消費者の方と生産者、兼業農家の方、我々専ら農業をやる仲間がいつも集められて話すんですが、兼業農家の方は、いよいよ議論がはまりますと、私たちは楽しんで農業やっているんですよとおっしゃるんですよ。生活は問題じゃないと、こうおっしゃる。ここをどうするかという問題があるんです。

我々のような専ら農業をやる連中は、もう厳しい厳しいと。この間もある会合で日本の農業に未来はあるが、明日がないと、こういう意見が出ましてね。いいこと言うなと私は実は思ったんですよ。現実に今、この計画を見て、私は農業に明日が見え始めていると思うんですよ。しかし、それはその施策がどうきっちり出るかだと思いますね。これは我々だけの責任ではなしに、政府の責任であり、国民の責任という考え方でぜひつくってもらわないと、私も調査会の時、農業者が努力しないからおまえらのコストだとか、今、専門委員がおっしゃったような問題が出てきているんで、確かに我々の悪さもあるんですが、その辺が一つあるということ。

次の農業の問題で一つお願いしておきたいんですが、7ページの「専ら農業を営む者等による農業経営の展開」に「農業経営の法人化の推進」ということがありますが、そこにもし加えていただけるなら、農業生産法人の経営の体質強化というようなテーマが入らないと、株式会社がこれからどの地方でどうなるかわかりませんが、もう任せば大丈夫という概念ではなかなかそうはいかないと思いますので、本当に専ら農業を営む連中は、この正月明けも非常に厳しさを感じております。したがって、そこを法人経営なり、専ら農業を営む経営の体質強化という言葉をもし入れていただくなら、みんな元気が出るんじゃないか、明日が見えるんじゃないかという気がしたということが1点であります。

それから、次に8ページの農地問題なんですが、確かにこれで私はいいと思うんですが、そろそろ農地法というものを抜本的に、一遍にできないのかもしれませんが、議論を始めないと、確かに今の法律はすべてよく見ると、団地化していき、集積されるということなんですが、現実は皆さん御存じのとおりということになると、そういう表現が必要ではないかということと、団地化という言葉は、この言葉の中に入っているとおっしゃればそうですが、これは非常に重要な課題になって、利用集積の場合ですね。入っているのかもしれませんが、お願いをしておきたいということであります。

それから、9ページでありますが、(8)の「農業生産組織の活動の促進」ということでありまして、これは個人的な議論になってしまうのかもしれませんが、「集落営農の推進」「集落を基盤とした」という言葉が入っているのですが、これは20年も前からやってきたわけですが、結果として、現状の状況というものを冷静に受けとめるなら、集落にこだわり過ぎていいのか。東日本と西日本は大いに違うところがありますけれども、地域――言葉がよくわからないんですが、集落と言った途端にものすごくそこで村ががたがたし始めてくるんですよ。したがって、自らとか、東京がふるさとという人が入れなくなるんですね。ここをよく御理解いただかないと、厳しいだろうと私は思います。集落という言葉を地域という言葉に、これは他にいい言葉があるのかもしれませんが、置きかえていただきたい。

以上でございます。

部会長 議論があるんでしょうけれど、何か御意見があれば……。

事務局 ただいま3点ほど御意見があったわけでございますが、まず1点目、7ページ目の「農業経営の法人化の推進」の後に、法人経営の体質の強化という点でございますが、確かに経営主体であります以上、その経営が永続していただけるためには、体質の強化ということは必須の課題ではないかと思いますが、問題はそうした体質の強化ということにつきまして、政府としてどの程度関与できるのか。体質の強化自体は資本の強化でございますとか、特に法人の経営体質強化ということになりますと、かなり自助努力の部分が大きいこともまた事実ではないかと思いますし、また農業だけにつきましてそういったことがどの程度独自性があるのかという問題もあるのではないかと思います。

したがいまして、現段階におきましては、法人化の推進という中におきまして、どの程度そういったところをカバーできるかということで、我々は検討していくべきではないかと考えておりまして、もう少し中長期的な課題ということで検討させていただけたらと思っております。

2点目は農地法につきましての御見解でございまして、これは専門委員先刻御承知のように、例の2年間にわたります食料・農業・農村基本問題調査会におきまして、この問題が株式会社の問題ということで、さまざまな御議論があったということは事実でございます。その集大成といってはちょっと言葉がおこがましゅうございますが、今開かれております第147国会におきまして、そうした成果を受けまして、私ども農地法の改正案ということで出したいと、最終的な事務作業を行っているところでございます。この法案自体につきましても新聞等々で報じられるところによりますと、若干対決法案になるというような中身でもございまして、私どもはまずその成果を見ながら、そうした御意見等をさらにいろいろと幅広く聴いていきながら、次の段階ということで検討していくべき問題ではないかと考えている次第でございます。

それから、3点目、集落営農のことでございましたけれども、これは専門委員がおっしゃいましたように、まさに全国にわたっておりまして、集落営農でなければ現実的な営農が行われていけないという地域が多々存することも事実でございますし、新しい基本法におきましても、集落営農の推進という文言が第28条だったと思いますけれども、取り上げられているところでございます。こういったものがいわば現実的な我が国農村、あるいは農業の実態ということで機能を果たしているということも事実でございますし、少なくとも今回制定されます基本計画におきましては、そうしたものを踏まえた対応ということは触れておく必要があると思いますし、私どもも平成12年度の新規予算の中におきまして、この集落営農を支援するような事業にも取り組んでいきたいと思っているところでございます。集落営農につきましても同じくいろいろと御議論があったということは承知しておりますが、実態からいきますと、こうした実態がかなり全国的には展開されているということは我々も十分踏まえなければいけないと思っている次第でございます。

以上でございます。

部会長 どうぞ、専門委員。

専門委員 若干今のところとも関係しますので、2点ほどお聞きしておきたいんですけれど、7ページであります。望ましい農業構造の確立のところでありまして、そこに最初の白丸で書いてありまして、効率的かつ安定的な農業経営を育成し、これらが農業生産の相当部分を担う構造を確立するという部分について異存はありません。そういうことをしっかりつくっていこうということであります。

その下の白丸に認定農業者に対する農地の利用集積等と書いてありまして、質問は、農地の利用集積は認定農業者だけを対象にしたものなのかどうかということをお聞きしておきたいと思っております。今もありましたが、多様な担い手の育成・確保が必要なこと、さらに条件不利地域や水利用の関係から、認定農業者への集積が必ずしも進まないわけであります。結果として耕作放棄地等が生じているという部分もあるわけでありまして、こういう書きぶりでありますと、認定農業者だけを対象にするという記述になるのではないか、政策展開もその方向ということであれば、方向を誤まるのではないかと思いますので、その点が一つです。

二つ目は、11ページの上の白丸でありまして、農村における土地の農業上の利用ということで、農村の総合的な振興に関する施策を計画的に推進というふうに書いてあります。この部分での質問なんですが、総合的な土地利用計画を策定するということで考えていいのかということであります。御説明の中で、今後関係省庁とも協議して内容を充実するというお話でありましたが、関係省庁を超えてこの検討は必要だと思いますので、そうした観点での記述だと承知しておりますので、よろしくお願いします。

部会長 その点につきまして事務局よりお願いします。

事務局 まず1点目の7ページの関係でございますけれども、(1)の上の丸の方はまさに基本法の条文のとおりでございまして、こういった方々に相当部分の農地利用をやっていただくということが消費者の方々にもいわば安価で望ましい農産物を供給するという上で必要ではないかということでございますが、その下の部分でございますけれども、そういったことのためにはまさに基本法で精神がうたわれております担い手への施策の集中と申しますか、そういったことのためにも基本的には認定農業者の方々を中心とした農地利用の集積ということが必要ではないかと考えております。

他方、これは先ほどの専門委員の御意見とまさに相反するわけでございまして、まさにそれだけでやっていくということでございますし、我が国の全地域において適合性が十分でなくなるという面も事実でございますし、先ほど申し上げましたように、集落営農という格好で農地利用をやっていただくことが必要なところも全国には多々あるのではないかと考えております。

そういった意味で、例えば先ほど申しましたように、集落営農に対します農地利用の集積の助成、そういったことなども平成12年度の新たな予算ということで組んでいるところでございまして、大宗といたしましては、やはり認定農業者中心に、また地域の実態に応じましては、地域営農、あるいはそういったことを核とした農業生産組織、そういったものが必要であるということで、いわば一つではなかなか割り切れないということの表現の結果はこういうことだということで御理解いただけたらと思います。

それから、11ページ目でございますが、11ページ目の農村におきます総合的な施策の計画的な推進、これは先の食料・農業・農村基本問題調査会以来ずっと議論されているところでございまして、ただ、具体的にこれを12年度においてどうやっていくかということについて、必ずしも十分に詰まっているわけではございませんけれども、こういった思想のもとに総合的な農村振興、来年の中央省庁再編におきましては、農村振興局も発足するわけでございますし、そういった中におきまして、具体的に検討させていただきたいと考えております。

以上でございます。

委員 基盤整備については検討すべきことではないかなということを申し上げたいと思います。

先ほどお話がありましたけれども、農地法をもう一度検討する時期にきているのではないかなということです。8ページに基盤整備について記述してありますけれども、今までの基盤整備事業のまとめといいますか、効果といいますか、そのあたりをバックにしっかりデータとして持つ必要があるのではないかと一つは思っております。

基盤整備による大型化で、コスト削減という方針はもちろん必要なわけですけれども、外から見ますと、本当にこれは効率化になっていて、きれいで、基盤整備以前と見比べますと、やっぱりこうでなければとは思うんですけれども、実は地主さんとの関係で、A地区とB地区とで両方の農地があって、要するに集積されていないわけですね。したがって、基盤整備はされているけれども、AとBと両方、二つに分かれて農地があるとか、かなりこの事業には税金も投入されてるわけですけれども、転換が行われたりという実態もなきにしもあらずというわけで、農地は私有財産であるということ、絶対にそれは侵せないことなのだということでいくのかどうなのか、長期的な見通しに立てば、そのあたりも少し検討するべきではないかと私は思っております。

それとすべて効率化して、大規模化していくことがベターではないという地域もあると思うんですね。例えば高齢化の問題、先ほどすごく出ました。サラリーマンは定年になったら、もうそれでお仕事はおしまいなんですけれども、高齢化、定年がないわけですね。そういう意味合いでの働き場所という意味合いでの農業という見方も、今後はそういう価値観での農業の見方ということも今後は可能なわけですから、そういうことも考えますと、すべて拡大して大きくしていくということではないのではないか。やはりケース・バイ・ケースという考え方も必要なのではないかと思います。

私、さっきからちょっと違和感を感じて仕方がないんですけれども、この委員会は事務方と委員とが質問をやりとりするのではないのではないかなと思っていまして、この骨子は事務方から出たわけですから、この骨子についていろんな意見があるわけですね、委員の中でも。ですから、委員のところで意見を交換し合って、それを再度おまとめいただくということではないのかなと思っているんですけれども、先ほどの私の食品の安全に関してもそれぞれお答えをいただきました。お答えをいただきたいと思ったわけではないんです。現状それなりになされているということは私は承知の上で、これから10年先を見通したならば、こういう透明なルール化、公正なルール化も一つ検討の視野として必要ではないのかという意味合いで申し上げておりまして、そのあたりがちょっと違和感がある。お答えということではないのではないかと思います。大変申しわけありません。率直に申し上げました。

部会長 最初に申し上げましたように、今日は農林水産省の御意見で、座席の配置まで変えまして、できれば、骨子案で数字その他が入っていないものですから、できるだけ農林水産省の各部局の責任者が考えておられることを御理解いただくという会を1回やる必要があるのではないかというようなことだったものですから、御理解をいただきたいと思います。

どうぞ。

専門委員 6ページから7ページにかけて不測の事態についてのことが書かれているんですが、第4回の部会だったと思いますけれども、これまで議論が少しあったところであります。あの時に出された資料の中で、現状の農地面積や農業生産技術のもとでも、戦後間もないころの熱量は、いろいろな前提条件がついていますが、一番熱効率の高いものをつくっていくこと等ありますが、そういう前提で戦後間もない熱量以上の供給が可能であるということで、これなら安心したという御意見もありましたし、専門委員からはそんな生活に戻るのはもう嫌だという御意見もございました。

そういう事態を想定しておくということは非常に重要なことであるという意味で重要だと思うんですが、同時に、そのことを達成するといいますか、準備するとすれば、平素から農業生産の基礎となる優良農地の確保であるとか、あるいは農業用水の確保、有効利用であるとか、担い手の育成であるとか、技術の向上とか、そういうことが必要なわけで、そこが自給率との関連で非常に重要だと思うんですが、今日の資料の7ページの、いずれ議論のあるところだと思うんですけれども、2行目の中ほどから、国民が最低限必要とする食料の供給を確保するという、国民が最低限必要とする食料の量といいますか、熱量といいますか、それはどういうものかということが非常に問題になるかなという感じがします。

これは一つの想定でありますから、それで現実的なことでどうのこうのということにはならないかもしれませんが、それによっては自給率の設定の仕方と非常に絡んでくるというふうに感じます。

第4回の部会の議論を振り返って、これで十分で安心したという議論と、いや、あんな生活はだめだと、今の生活から考えますと、ああいうところへどんなに政治的な力を使ってもなかなか戻るのは難しいという感じがしますので、ここのところをどういうふうに考えていくかというのは非常に重要で、今、どのようなお考えかということを御質問しておきたいということと、次の時にはその辺がわかりやすく出されることを期待したいということであります。

事務局 委員御指摘のとおり、第4回の時に1度この不測の事態における食料安全保障ということを資料で御説明し、その時に委員の方々から、食料自給率の平素の向上に向けての対応との関係等についてのいろいろな議論が出されたということで、さらに、第5回の時にそれをまた、これまでの調査会での議論を踏まえた形で整理して御説明したということでございます。

第4回の時にお示しした現状の農地等々の状況を踏まえて、カロリーを高めるという試算をしてみればどのくらいになるかという意味で、二つのケースを想定して、1760キロカロリーと1970キロカロリー、この幅でお示しし、その時に確か参考で、戦後の1600キロカロリー台の頃から2000キロカロリー近くまでなった数年の数字のことが書かれていたと思います。その時にこれだけあれば十分だとかいう趣旨でお示ししているわけではございませんが、こういう状況になっていたということで参考としてお示ししたという、前回、前々回の時のお示しの仕方はそういうことでございました。

先ほど7ページの上から2行目にあります、国民が最低限度必要とする食料の供給を確保するためという、この量がどのくらいなのかという御質問がありましたけれども、ここについては文字どおり基本法にこういった書かれ方がしておりまして、文字どおりの意味なんですけれども、具体的にどのぐらいの量に向けて生産転換なり、流通の制限、その他の物事をプログラム的にやっていくかということにつきましては、6ページにありますように、基本計画ではこのような考え方を示させていただいておりますけれども、一番下のところにありますように、この部会でも具体的にどういった形でどういうレベルに応じてやっていくかについては、時間をかけてきちっと詰めた上で方向を出して欲しいというような御議論もあったわけでございまして、ここで書いてありますように、いろいろなレベルが想定されるわけでございまして、そのレベルといいますのが、まさにどの程度のカロリーを目指してやっていくかということとも密接に関連するところでございますので、このマニュアルの策定等が基本計画で位置づけられることを踏まえて、今後約1年ぐらいかけて、具体的に検討していく中で、それらについては打ち出していくことにしたいと考えております。

部会長 専門委員、どうぞ。

専門委員 今日はずっと話を伺っていて、問題が余り難しくて、難しく考えていると意見が言えないなと思っていたんですが、ここで扱っている問題は長期の問題と短期の問題、あるいは中期の問題があるわけなんですが、農業の問題、あるいは食料の問題というのは、長期というと100年とか数十年で、短期というのが10年ではないかなという感じを受けるわけなんですが、自給率の問題を中心として食料の問題は、非常に長期的に下がってきた問題であり、これを改善していこうと思えば、長期的に改善していく以外はないと思うんですが、10年後の自給率目標をどう設定するかというのは、いわば短期目標ということになるのではないかと思うんです。

それに関連して今日もいろいろ出ている話で、どうしてこういう問題が起こってきているか、またその問題を解決する課題。課題が過大にならないかという問題を大きなところを挙げてみると、例えば高齢化、少子化という、部会長が挙げられたような問題、あるいは都市と農村の問題、あるいは集落中心でいくのか、法人をどのくらい入れていくのかという問題、これらいずれもすぐに明日変えるとか、あるいは数年後に変えるということができない問題で、超長期です。もし変えることが本当に可能なら、国民みんなが明日から食生活を変えればいいんですが、こっちの方は別の意味で非常に時間のかかる問題。心の問題で時間がかかるということがあると思います。

変な例を挙げるようですが、ゴルフのスイングを変える時に、フォームを改造する時に、数字にこだわるといつまでたっても絶対変わらないですね。何年後かにいい数字を出そうと思えば、当面のスコアを落として変えていくしか方法がないんですが、それと同じことで、長期的に自給率を上げていこうと思うと、当面の自給率が下がるような対策をとらねばならないという問題がかなりあります。特に先ほどの集落中心の農業ということは、おそらく当面の自給率を上げるためにはいいことだと思うんです。しかし、本当にそれが長期の自給率を上げる、長期というか、農業においては100年、あるいは数十年後の自給率を上げて、本当の日本の21世紀の未来をつくるのにいいことであるかというと、ちょっとそれは何とも言えないのではないかということです。

当面この問題をどうするかというと、非常に難しいなということで、先ほどから意見が言えなくて困っていたんですが、私、自分の会社の仕事というようなことを考えてみると、こういう状況の時にはあんまり高い目標を掲げない方がいいのではないかという感じが非常にしまして、食料自給率を上げていこうということは国で定まったことであるということでしたら、これは若干の改善を10年後にするけれど、その間むしろ20年後、30年後の自給率を確実に上げていくような、いわば方向転換の明らかな目標、例えば先ほどの法人化した農業であるとか、あるいは担い手をどうやって養成し、農村をしっかりとしたものに育てていくのかというような問題とか、むしろそういう数値目標をもっとばらした形でそれぞれのところに持っていって、全体の自給率目標は若干の改善ぐらいにしないと、かえって当面のスコアにこだわって、いつまでもフォームの改造ができないということになるのではないかという気がいたします。

それから、この間もちらっと申し上げたんですが、不測時における食料安保の問題、ここにさまざまなレベルのものを想定して考えるということなんですが、まさにそのとおりでして、このレベルの規定というのは非常に重要だと思うんですね。この間、私、昭和23年並みなら無理して自給率上げることないということを申し上げたら、23年並みになりたくないということなんですが、例えば戦争が起こって、一切日本に食料が入ってこないという状況では、23年並みだったら私はしようがないし、耐えられると思うんですね。ただ、ちょっと日本国内が不況だとかいう程度のことでしたら、23年並みはとても耐えることができないということだと思うんで、そういういわば国民の耐える能力みたいなものまで想定するとしてこの議論をしなければならないので、今の飽食の時代をそのまま続けるということを前提にして不測時というのはそもそも矛盾しているわけであって、不測時のレベルによっては全く違う状況が出てくる。

2000年問題でも非常に多くの人が兵式飯ごうを買い込み、手巻きのラジオと手巻きの照明を買い込み、水を買い込み、私どももおかげで随分潤ったんですけれど、あれが一番消費を喚起したと思うんですが、まるで難民になるようなつもりで国民の一部の方は買い込みをされたようですが、難民まで覚悟しなければならないレベルと、そんなことないレベルと何段階、これも相当違った形で考えないといけないと思うんで、単純にさまざまなレベルと言えばそのとおりなんですが、もう少しレベルの設定を明確にしていただいた方がいいように、この前の議論の時の感じから思いました。

以上です。

部会長 どうもありがとうございました。

それでは、専門委員。

専門委員 骨子案についてはこういう方向でお願いしたいと思っておりますが、今日、食品安全性の問題だとか、あるいは土地利用の問題だとか、省庁を超えて御検討されるということ、これは結構なことでございますし、特にこの中で2カ所に教育問題が入っております。先ほど消費の観点が出ておりましたけれども、たまたま今日、日経新聞のコラムを読んでいまして、もったいないという話、英語にはないという話がありまして、私も前にコンビニがありまして、時間になるとどんどん食料を捨てるという実態があります。一方で食料サミットを世界でやりながら、ああいう事態が起こっているのは何ごとかなと。今日コラムを読んでみますと、これは教育問題だなと。あれを見ている子供は、食料は捨てるものだという発想になってしまうのではないか。内外価格差の問題もありましょうし、いろんな問題があると思います。しかし、そういう実態を見ていれば、食料なんていうものはあんなものかというのがあって、今日ちょうど審議会があって、なるほどいいコラムだなと見ておりました。

そういう観点から見ても、もう少し教育の観点を、ここで2点指摘されておりますけれども、もっと幅広い観点で、例えばもったいない、衣食住につきましてね、基本的なものについて、いわゆるもったいないとは何かということをもっと考えるべきではないか。確かに僕らも見ていて、コンビニで時間で捨てるというのは、何だ、あれは、という気がしますね。あれを見た子供はどう思うだろうかということがありまして、もう少し教育問題というのは幅広くやってもらいたい。特に今度の基本法は前の基本法と違いまして、農民、あるいは農業者ではなくて、国民レベルに視野を上げているわけです。理念を上げているわけですから、国民が訴えているもの、それを受けていく農村、農業ということの視野になって、理念が広くなっていますのでね。そういう教育問題、法律の中にも入っていますけれども、そういう視点で教育との接点を強く入れていただきたいということを要望しておきたいと思います。

専門委員 今のは大変に結構な御意見で、そのことが出てくるのではないかと。先ほどちょっと言おうと思っていた割と重要な、誤解を生むポイントがあるんですが、食料を捨てるのはよくないという話なんですが、全くそのとおりなんですけれど、実は今お話があったコンビニで弁当を捨てていると。実は私どもも捨てさせているんです、期限で。これは何のためかというと、捨てる量を減らすためなんですね。先ほど食べ残し・廃棄の問題が出た時にちょっと申し上げておかなければいかんなと思っていたのですが、実は捨てる量を減らすためには、期限がきた時にきちんと捨てた方がいいんですね。捨てたものをきちんと統計をとっておいて、その統計をとったものをどれだけ少なくしていくかという管理をすることによって捨てる量を最小にできる。

つまり、私どもスーパーマーケットですが、そこで残った材料を最小にし、ロスを最小にするためには、ある期限を決めてきちんと捨てて、捨てたものをきちんと統計にとって、そのデータを見ながらどんどん最小にしていくので、実はロスは最小にとどまる。したがって、食料を捨てることはもちろんもったいないことですが、そのことがけしからんというようないわば倫理観として見られると、社会的にはロスが非常に増えてくる。これは非常に不思議な話ですが、私ども昔からこのことで数十年いわば闘ってきたわけですけれど、一番いけないのは再利用することなんですね。例えばお肉が残った。ステーキの肉をひき肉にして売ろう。さらにそのひき肉にしたものが古くなってきて、危ないという前にハンバーグステーキにしてさばこうと。外食産業でも小売業でもよくそういうことが行われたんですが、これをやると、どこからどこまでが廃棄なのか、使えなくなるのか、全くわからなくなる。しかも、つくられたハンバーグやコロッケは非常にレベルの不安定なものが出てくるから、昔よくレストランのよしあしを見分けるのはコロッケとハンバーグを食べてみたらわかるよというのは、廃物利用のやり方が下手なところがわかるという意味なんです。

したがって、捨てるものはいけないという道徳観は、専門委員のおっしゃるとおりなんですが、あんまり単純にいたしますと、社会的にはかえって捨てるものが増えてくるということがありますので、念のため一言付け加えておきます。

部会長 ありがとうございました。どうぞ。

専門委員 二つ申し上げたいと思うんですけれども、基本計画に直接関係するという意味では一つかと思いますけれども、最後のページに団体の整備再編に関する施策ということで3行、骨子としては書かれているわけでございますけれども、ここに書いてあること自体は全く反対すべきことではないと思うんですね。基本法の基本理念を的確かつ効率的に実現できるような体制を整備するということなんですけれども、このテーマはこの企画部会でも一応時間が割り振られていたわけでありますけれども、全く議論がされていないと思うんですね。ここで議論されないから一歩も前に進まない、進むべきではないということではないんですけれども、農協の系統組織なり、農業委員会の組織なり、それぞれ既に組織の再編のプランをお持ちであったり、あるいは検討されていたり、実際に動いているということはあるんですけれども、もう少し、10年程度先までということになりますと、そもそも基本法の基本理念を的確かつ効率的に実現できるような、こういう目的にとってどういう問題があるのかということをきちんと洗い直すという作業が必要だろうと思います。

例えば農協で言いますと、2段階という形での再編整備、これはこれで私は結構だと思うんですけれども、今日もこの中に確か高齢者との関係で農協を含めて福祉というようなことが書かれていましたけれども、これは非常に重要なところで、農協そのものの意味合いなり、どういう形の組織であるべきかということは、戦後の農協ができてから50年過ぎているということもございまして、これもそろそろしっかり考える必要があるだろうと。つまり専ら農業を営む方を中心とした職能集団組織的な意味合いと、まさに福祉というふうに書かれているわけでありますけれども、地域の互助組織といいますか、ある種社会保障的な部分の一部を担うような、そういう性格がおそらく両者あるだろうと思うんですけれども、どうもどちらも中途半端になっていて、その辺の整理をどうするかというような問題が私はあるだろうと思うんです。

あるいは、例えば農地法の話が少し出ましたけれども、農地法というよりも、むしろ農地をめぐる諸制度というふうに言った方がいいかと思うんですけれども、農業委員会がございますし、それから役場といいますか、市町村の行政ということもございますし、それから今日の資料の中にも言葉が出てきておりますけれども、農地保有合理化法人、それから委員のおっしゃった農地を交換するという意味では土地改良区も絡むわけです。今、四つ挙げたわけですけれども、複々線化しているような状態があるわけですね。これはそもそもその根拠になっている法律自体が複線化しているということもあって、一概に複線化するようなことを否定することはできないかと思うんですけれども、効率的な行政の推進ですとか、あるいはサービスを受ける側の、この場合は農家が主としてサービスを受ける人ということになるかと思いますけれども、利便性というような観点からいっても、いろんな組織が同じようなテーマについて並立している状態というのも、基本法の基本理念をうまく実現するために考えなければいけない問題ではないかと、こういうふうに思うわけであります。

ついでに言いますと、例えばここに土地改良区というのがございますけれども、土地改良区というのは非常に大事な役割を担っていると思いますが、土地改良区がない地域もあるわけです。こういった問題についてどうするかとか、今、私なりに頭に浮かんだだけでもいろんな問題があると思います。こういった議論がまだほとんどなされていないと思います。調査会の場でもほとんどなされていないということがあります。現在の課題は課題として進めると同時に、むしろこれは基本的な課題を整理するというようなことから始めるべきではないかと、こういうふうに思います。

それから、今、少し申し上げましたけれども、委員、あるいは委員の方からもお話のありました農地法の問題でありますけれども、具体的なことは時間もありませんので申し上げませんけれども、今の状態で特段すぐ困るということでは多分ないんだろうと思います。一種の慢性疾患というか、普段の生活には困ることではないけれども、いつの間にやらずるずると問題が回復できないようなところにきてしまうというような、そういう問題だろうと思うんですね。

以前この企画部会の中でも農地を確保するということで法制度はあるんだけれども、必ずしも十全に機能していない。これをどうしたらいいかと。これは確か部会長からむしろ委員の方に何かアイデアはないかというような、こういう問題提起もあったように思うわけでございますけれども、確かその時、私自身はすぐ解決策があるかどうかわからないけれども、過去にまずい状況があったとすれば、それがなぜ起きたかということを徹底的に調べてみたらどうかということを申し上げたような記憶がございます。それに固執するわけではございませんけれども、今回の国会の中で農地法の改正が提起されているということについては、これはこれで結構だと思いますけれども、もう少しそれを超えた制度の議論ということについて、そろそろきちんと始めてはどうかというふうに思います。ほかの委員の御発言と私は全く同じような観点でございますので、基本計画の中に入れることかどうかということはちょっとわかりませんけれども、ぜひお願いしたいと思います。

部会長 今の話で、農業団体のあり方はこの次に議論するような時間はとれそうですか。

事務局 この次、時間をとらせていただきたいと思います。

これまでの経緯を申し上げますと、第3回のこの部会の時に、この時は農村の問題と一緒にやりましたので、ちょっと影が薄かったような感じもしますけれども、農業団体の現状と課題ということで、資料を提出し、説明させていただきました。この課題の中には、例えば農業共済の関係ですと、中長期的に今後検討するとか、あるいは土地改良区の問題でも今後土地改良制度の総合的見直しに対応した体制整備というような検討の課題の方向まで出された資料で御説明した記憶がありますが、時間の関係もありまして、その時は余り議論されなかったという経緯がありますので、部会長の御指摘の方向で、次回御議論いただく方向で検討させていただきたいと思います。

部会長 2点、お考えがもしあれば教えて欲しいんですが、しょっちゅう県内の農業団体と会っている者の印象なんですが、自給率というのは、今度数えてみると五つ出すわけですね。各品目ごとの自給率目標、それからカロリーベースの総合自給率、金額ベース、主食用穀物、穀物全体の自給率というので、五つか六つ出すんでしょう。出すこと自体はそれはそれで非常にいいことだと思いますが、その中でどれが本物だというと変ですけれど、農業団体や農家に話をする時に、五つも六つも並べたら、一体どうなんだという話になってしまうんですね。その中の基本はこれだ――基本というんでしょうかね。自給率は一つで、あとは参考資料というような位置づけにするのかしないのか、そこら辺はどういうお考えなのか聞きたいのが一つです。

もう一つ、ロスの話なんですが、これもロスが多いからロスを減らすようにいろいろと努力するということは、それは当然いいのかもしれませんが、ロスをこれだけ少なくすることによって、総合自給率を何%を上げるというふうに中に組み込んでしまうのか、そうではなくて、総合自給率は今のロスを前提にしているんだけれども、もしロスをこれだけ減らせば、これくらいはね返って自給率が上がることになりますよというふうに表示するのか、だいぶ受け取り方は違うんだろうと思うんです。今まで議論がございましたように、ロス自体を減らすというのは行政手法としてもなかなか具体的には思い浮かばないので、そのあたりお考えがあったら教えていただきたいと思います。

事務局 今、2点の御意見がありました。

まず最初の方ですが、自給率の出し方でございますけれども、今回の資料、若干その辺がはっきりしないような格好になっておりますが、まずそれぞれ品目ごとに課題があって、その課題が、消費、生産、両方あるわけですけれども、課題が達成されるということを念頭に置いて、10年後の姿としてどうあるかという、いわゆる品目別の自給率、これがまず基本になると思います。

その上で、総合的な自給率という意味で言いますと、全品目を基礎的な栄養素であるエネルギーという観点から考えて、それがどの程度自給される形になるかという、カロリーベースの自給率というのが総合的な自給率という意味では基本になるのではないかと考えております。

これまでも御説明しておりますけれども、このカロリーベースの自給率には限界がありまして、野菜、果実のようなカロリーの低いもの、あるいは畜産物のような原料としての餌の取り扱いの問題で、必ずしも活動が評価されないということに着目して、金額ベースの自給率についても、総合的な自給率の一つとして併せて示すこととすると、こういうことでございます。

もう一つは、何といっても基礎的な食料である穀物について、まず主食用の穀物についてどんなレベルで自給されているかという意味での自給率、これは全体の総合ではありませんけれども、特に主食用というのがポイントになるということで、これもお示しする。

それから、さらには主食用に限らず、飼料用も含めた穀物全体の自給率というものも同時に示す。

自給率を示すに当たっては、単にこれが1本ということではなくて、以上申し上げましたようないくつかの切り口からの自給率を併せて示すということにしたいと考えております。

ただ、総合的な自給率という点から申し上げますと、今申し上げましたカロリーベースの自給率が基本になり、これに金額ベースの自給率も併せてお示ししてはどうかということで考えております。

2点目の食品のロスの関係についてでございますが、これにつきましては消費の部分で御説明したとおりでございますが、今の姿が全然変わらないとすれば、食品ロスもそんなに今後変化しないということになると思いますけれども、そういう姿についても参考でお示しすることになると思いますが、ただ一方で縷々申し上げております食料資源の有効利用の観点等から、国民全体として、国民参加型の自給率を掲げて努力していこうという流れの中で、天下り式に目標という形で設定するわけではありませんが、消費者の方々にもいろいろな情報を提供することを通じて、食料消費の望ましい姿というものを掲げることによって、それへの努力をしていただき、その結果を踏まえた形で食料自給率が出てくるのではないかという考え方に立っているわけでございまして、そういった望ましい食料消費の姿の中にただいま御指摘のあった食品ロス、食べ残し廃棄の抑制という観点も入ってくるのではないかと考えております。

専門委員 食品ロスの食べ残しということになると、我々外食産業として一身に批判を浴びているような居心地の悪い思いをしているのですが、食べし残し戦略、食べ残しの量をあらかじめメニューの決めたポーションの中に入れるというのは外食産業においては普通の戦略でして、例えばアメリカでも、今、大変景気がいいですから、かつてに比べてはるかに大きなポーションを1人前で出すようなメニュー戦略をとっています。日本でも過去30年を比べると、1品当たりの重量、あるいはカロリーというのは非常に大きくなってきておりまして、これは我々が戦略としてとってきたことであります。

したがって、食べ残しを完全になくすということはできませんし、委員が言われたように、戦略として減らす工夫はできても、なかなかできない。

食べ残しをなくせば自給率が上がるという議論というのはちょっと不思議な気がします。というのは、自給率というのは不測の事態、有事の時を想定してあるんですから、食べ残しの部分というのも裏の自給になっているはずでして、何かがあった場合は当然我々の産業としてもポーションを小さくする、あるいはカロリー数を変更して資源の還元を社会にしていくわけですので、例えば牛肉1キロ育てるために8キロの穀物が要るというような議論があって、8キロの穀物は無駄ではないかというふうに言いますけれども、しかし、不測の事態が起きた時にはこの8キロは自給に還元できるというように思うんですね。

したがって、自給率を上げるために食べ残しをやめた方がいいとか、というような議論には結びつかないような気がするんですけれど、これはいかがなものでしょうか。

部会長 何かありますか。

事務局 おっしゃるとおり、食べ残しなり、廃棄を抑制すれば、そのままストレートに自給率が上がるということではないというのはそのとおりだと思います。

今申し上げていますのは、自給率を上げるためにどうこうということではなくて、さっき申し上げましたとおり、無駄の抑制につきましては、食料資源の有効利用、こういった観点から今後取り組むべきではないかと、そういう視点からやっていこうということでございまして、家畜がライヴストックという意味で、例えば今おっしゃったような、家畜がいざという時というようなこともありましょうし、そういった点があるかもしれませんけれども、あくまでここで申し上げています趣旨は、生産面については自給率目標を掲げてやるという以上、いろいろな課題を設定して、その課題が達成されるように、生産のサイドで努力目標として設定していこう。それから、消費面でも、消費者の方々にも御理解をいただいて、食料資源の有効利用という観点から、消費者、それから食品産業の方々にも御理解をいただいて、そういった目的のためにやっていこうということで提起しており、その結果、自給率が出てくるわけでございまして、それを目標にしてやっていくことで進めていこうと、こういうことでございます。

部会長 まだ御意見をおっしゃりたい方、大勢おられると思うんでありますが、もう時間も過ぎておりますし、次の予定のある委員さんもおられますので、私の議事運営の不手際をおわびしながら、本日はこれをもちまして議事を終了させていただきたいと思います。

 

その他

 

部会長 お手元に、昨年12月に公表されました食料需給表が参考として出されております。時間があればぜひ説明をしたいという農林水産省の御意見でございましたが、食料自給率についての御論議の参考としていただくという意味で、後ほどお目通しいただければありがたいと思います。

次回、第7回目の会議のスケジュールでございますが、2月2日、水曜日、午前10時から12時半まで、場所は農林水産省の3階にございます第1特別会議室でございます。ここは4階でございますので、3階だそうでございます。正式には改めて御連絡を申し上げます。

次回は、農林水産大臣からの諮問事項でございます「農用地等の確保等に関する基本指針」の骨子案について御審議いただくことが中心でございますが、本日議論し残した基本計画の骨子案につきましても御意見をいただきたいと思いますし、先ほど委員から御指摘のありました農業団体等につきましても御意見等いただければありがたいと思っております。

 

閉会

 

部会長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。