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食料・農業・農村政策審議会 第7回企画部会 議事録

食料・農業・農村政策審議会第7回企画部会議事録

平成12年2月2日(水曜日)

農林水産省第1特別会議室

 

 

開会

 

部会長 おはようございます。それでは、ただいまから食料・農業・農村政策審議会の第7回企画部会を開催いたしたいと思います。

なお、本日は、今村会長、委員、委員、委員、委員、専門委員、専門委員が御欠席との連絡をいただいています。風邪がはやっているようであります。

 

資料説明

 

部会長 本日は、まず、農林水産大臣からの諮問事項であります「農用地等の確保等に関する基本指針」について御論議をいただきたいと存じます。事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いします。

事務局 おはようございます。

お手元に横長の「「農用地等の確保等に関する基本指針」について」というペーパーがございます。これで御説明をさせていただきます。

目次をごらんになっていただきますと、A..農業振興地域制度について、B..農用地等の確保等に関する基本指針(骨子)(案)の二つから構成されております。御案内のとおり、農業振興地域制度というのは昭和44年にスタートいたしました農用地のゾーニングに関する制度でございます。大きな改正が何回かございましたが、昨年の通常国会におきまして一番新しい改正がございました。ただ、この施行自身が3月20日ですので、現行の制度について御説明しながら、B.で改正内容の大きな柱であった基本指針をお話し申し上げたいと思います。

1ページをお開きいただきたいと思います。現行農業振興地域制度は44年から始まっていると申し上げましたが、43年にいわば線引きの法律として都市計画制度ができております。その1年後に農振制度がスタートしたわけでございます。

右側のイメージ図は一つの市町村をモデルとしておりますけれども、林地があり、農地があり、住宅用地があり、市街化区域があると、こういうふうになっておりますが、こういう市町村の中で農業を振興すべき地域、これを「集中的な投資をすべき地域」という形でまず太い線で線引きをいたします。これが農業振興地域で、指定は都道府県知事さんが行います。その中で、農用地、そして農業用の施設用地として、ここではこういう農地をきちんと確保し有効に利用したいというものを農用地区域としてさらに線引きをいたします。大ざっぱに申しますとこの二重の線引きですが、この農用地区域内におきましては農地法における農地の転用許可が厳しく運用されております。同時に、土地基盤整備事業その他、施設整備、基盤整備について集中的に施策が投じられるところでございます。

2ページをお開きいただきまして、先ほど申し上げました農用地区域の線引きであります。これを整備計画と言っておりますけれども、この中にある一番コアになる部分の農地の面積は、(ウ)にありますように11年3月末現在で432万haでございます。日本の農地全体が500万をちょっと欠けるところですので、優良農地としては432万haを現在線引きをしているというか、囲い込んでいる状況にございます。ただ、残念ながら、その432万haの中には13万haの耕作放棄地が含まれております。

それから、右の図でごらんになっておわかりのとおり、農振制度と都市計画制度はきれいに切り分けられている制度ではありませんで、オーバーラップする部分がございます。都市計画の計画を立てた地域内でも市街化調整区域という形で市街化を抑制すべき地域がございます。そこにはたくさんの農地があり、それを農用地区域として指定をしているという現状にございます。

3ページをお開きいただきたいと思います。今は農振制度の農振地域内における農用地の現状を申し上げましたが、日本の農地の全体について若干お話をしたいと思います。先ほど申し上げましたように約500万haの農地が現存しているわけですけれども、昭和36年には609万haの農地がございました。また、このときには耕地利用率が136%でしたので、農地の延べ作付面積といいますか、実力ベースでは750万haぐらいに上っていたわけでございます。現在は500万haを切っておりますので487という数字が出ておりますが、耕地利用率が95%でありますので、この487万haをさらに下回る実力という状況にございます。

(イ)にありますように、過去5カ年のかい廃、つぶれていく面積は毎年大体 4万7,000ha程度のテンポですが、一方で農地造成をしておりまして、それが 4,000ha程度ございますので、差引、年間4万3,000haずつ農地が減少している状況にございます。つぶれていく面積が4万7,000haと申しましたが、その内訳が右下に書いてあります。一目見ておわかりのとおり、大きなものは都市的かい廃ということで、宅地などに転用される、それから耕作放棄になっている、これが大きなかい廃、つぶれの原因でございます。

なお、昭和36年の609万haから平成11年の487万haまで書いておりますけれども、この間に我が国では農用地の開発事業を通じて100万haの農用地の造成が行われております。200万haつぶれて100万ha造成をしている。したがって、この間の減少面積が約100万haと、こういう構図になっております。

次に4ページであります。昨年の通常国会におきまして、農振法、農業振興地域の整備に関する法律は大きな改正がございました。改正の視点は、(2)にありますように、一つは、新しい基本法の理念に沿った農地の確保と有効利用の推進という点を盛り込んだところでございます。後でまたお話しいたしますが、これを受けて国の農地に関する保全なり確保の基本方針を定めることにいたしております。同時に、改正の中で地方分権を推進するということで、多くの権限を都道府県知事等におろしましたので、その運用に関するよりどころとして基準を法令化するという、基本法の理念の推進と地方分権の推進、この2点が改正の大きなバックグラウンドになっております。

具体的な中身は5ページであります。4項目ほど書いてありますが、先ほど申し上げましたように、一番大きなものが国の農用地等の確保等に関する基本指針を策定することでございます。これまで国はこういった基本指針を定めておりませんでした。都道府県知事が農振の計画を定め、市町村長が農用地区域の設定等を行うという一番理念に当たるところがございませんでしたので、この際、地方分権とあわせて地方公共団体がいろいろな運用をする上でのよりどころを設けようということであります。

それから、知事や市町村の定める各種の構想なり計画の中でこれまではなかったことが含まれております。具体的には、市町村長の定める整備計画の計画事項が右側に囲ってありますけれども、太い文字で書いてあるウとカが追加をされております。一つは「農用地等の保全に関する事項」ということで、農用地の確保・利用のみではなく、耕作放棄の防止その他保全に関する事項を追加した点でございます。それから、これから農業を担うべき方々にとって必要な施設の整備等をこの計画の中に盛り込むということで、非常にわかりにくい表現になっておりますが、「農業を担うべき者の育成及び確保のための施設の整備に関する事項」、砕いて言いますと、研修施設、就農支援施設、情報提供施設、こういったものを新規参入者も含めて整備をしていく旨を整備計画の中に定めていただいて、農地と担い手ということでこの制度の運用を強化したいということでございます。

あとは、(エ)にありますように分権推進計画に基づく措置がとられております。

6ページはそれを図示したものでございます。一目見ておわかりのとおり、改正前はどちらかというと国は特段の鏡を示さずに、しかも運用は通達でやっていたというのが特徴でございます。改正後は、右側にありますように、国が新たに農用地等の確保等に関する基本指針を定めまして、都道府県知事、市町村長の運用についても、そのよりどころとなる各種の基準を法定化、法律や政省令で定める。通達で行うのではなく、法令で行うということにさせていただきました。

次は7ページであります。農用地等の確保等に関する基本指針とは何かということでありますが、これは先ほど来御説明をしておりますように都道府県の基本方針や市町村の整備計画の指針となるべきものでございます。

中身といたしましては、(ア)から(ウ)にありますように、農用地等をどういった基本的な方向で確保していくかということで、国としては、後ほどお話をいたしますが、優良農地である農用地区域内の農地、先ほど線引きをした一番真ん中のコアに当たる部分、この農地の面積を数字で示したいと思っておりますし、その数字で示したものが確保されますようにどういった施策を具体的に講じていくかということを基本指針の中に盛り込みたいと思っております。それから、県知事が定める振興地域の指定の基準を明確化する。その他農業振興地域の整備に際し配慮すべき重要事項として各種のことを定めたいと思っております。私どもは3月20日に改正法の施行をしたいと思っております。地方分権計画、分権の一括法の施行の問題もございますので、3月20日というのがややデッドラインになっております。

8ページに基本指針はどんなイメージになるかということを掲載させていただきました。 まず第一は農用地等の確保に関する基本的な方向でございます。(1)は制度を適切に運用する。その中に「保全」という言葉が入っております。

それから、(2)として、農用地等の確保のための施策の推進としてどういうことをやるか。マルのところに書いてありますように、農地の保全・管理、効率的かつ安定的な経営体への農地集積、これは日本の農地の過半を担い手に集中をしていくというこれまでの政策運用がございます。ウルグアイラウンドの期間中に、日本の農地の過半は担い手に集積をして効率的かつ安定的な農業経営をやっていただこうということがございますので、そういったことを盛り込みたいと思っております。同時に、そういう農地について生産基盤の整備のための施策を実施する。保全・管理をきちんと行う。それから、担い手に集積をする。生産基盤の整備の施策を実施する。これらを通じて、先ほど13万haあると申し上げましたけれども、耕作放棄地の発生を抑制し、加えて既存の耕作放棄地についても極力復旧をする。抑制と復旧、それからとりわけ今回基本法の中で新たに盛り込まれました条件不利地域における農業の生産条件の不利を補正するための支援、具体的には直接支払いでありますが、こういったことを通じて耕作放棄の抑制と復旧をしたいということを掲げたいと思っております。

それから、基盤整備につきましては、農用地区域の外側にも実は一定のまとまりを持った農地がございます。こういったところに生産基盤の整備事業を行いますと、これは農用地区域と一体的に扱って積極的に優良農地として確保していく方が望ましいであろうということから、こういった近隣の生産基盤の整備が行われた場合には、積極的に農用地区域に編入をし、農用地区域内農地の面積を増やすということを掲げたいと思っております。

なお、一番最後のマルでありますけれども、そうはいいましても、やはり農地を農業外に活用する事態も生じてくるわけであります。これらについては虫食い的にやるのではなく計画的に適切に対応するということで、抑制と復旧による耕作放棄への対応、それから基盤整備を通じた編入、そして計画的な除外により優良農用地を確保していくということを掲げたいと思っております。

9ページでは、こういったことを通じて集団的な農地、あるいは基盤整備が実施された農地、こういったものを優良農地として農用地区域内に確保するわけでありますが、その目標といいますか、目安になる面積をこの基本指針の中で示したいと思っております。これは、(参考)のところにございますように、現在必要な農地の総面積を基本計画の中で生産努力目標として計算をすることになっていますので、これをもとにして、さらに必要な農地総面積の中でも農用地区域内で確保すべき優良農地としての面積を提示したいと思っております。

以下、第二は農業振興地域の指定の基準に関する事項などでありますけれども、これらはこれまで通達で運用してまいりました事柄を極力基準化をして、わかりやすく表現をしたいと思っております。(1)はどういうものを農振地域に指定していくのかということでありますけれども、通常は地域内面積のうち、農用地として利用すべき相当なまとまりといいますか、そういうことも含めて面積規模で200ha以上、離島等特殊な地域においてはその半分、そしてその中で「農業経営の近代化が図られる見込みが確実であること」といった記載をしたいと思っております。

なお、10ページでありますが、農振地域に指定をしない地域がございます。指定をしない地域というのは当然のことながら都市計画法の市街化区域。これは市街化を推進すべき区域でありますので、農振地域として指定をしない。それから自然公園法上の特別保護地区、あるいは都市計画法の用途地域等の区域内の土地については農振の中に入れないということでございます。

それ以外に、その他配慮すべき事項といたしまして、生産基盤の整備事業とか、農業経営の基盤の強化の促進に必要な施策の実施は、原則として農用地区域を対象とすることということで、農用地区域については基盤整備事業その他農業施策を優先して集中して行っていくという旨を書きたいと思っております。それから、土地はいろいろな利用に応じて入り組んでいるところがございます。そういう場合には交換分合の形でできるだけ農用地は農用地として固めるという意味で、交換分合制度を積極的に活用すべきということをうたいたいと思っております。また、国や地方公共団体が公用公共用に用地を利用するために計画を変更するときには、農用地区域の変更の要件、要するに国・地方公共団体以外のものについて妥当であるというふうな要件を同様に満たしてほしいということを掲げたいと思っております。

まだ粗々のことでございますが、基本的な柱としては以上を考えております。農振制度の現状と今後の運用につきまして御説明申し上げました。

部会長 御苦労さまでした。

次に、事務局の方から参考資料がたくさん提出をされておりますので説明を願いたいと思います。なお、説明者に対してお願いですが、説明をされる皆さん方はそれぞれの道の超ベテランばかりでございますので全部中身を知って御説明になるのでしょうけれども、委員の中には初めて聞かれる方もおられると思いますので、なるべくゆっくり、丁寧に御説明願いたいと存じます。

まず参考資料1の「農業経営の展望(案)について」、お願いします。

事務局 それでは参考資料1の「農業経営の展望(案)について」、御説明をさせていただきます。経営展望につきましては第5回企画部会で考え方についての御説明をしたわけでございまして、一部繰り返しになりますけれども、御説明させていただきたいと思います。

1の(1)ですが、食料・農業・農村基本法の第21条にうたわれております「効率的かつ安定的な農業経営」の具体的な姿として、代表的な農業経営の展望を示すことが今後の農業経営の展開方向についての関係者の共通認識の形成を図る上で有効であるということで、10年程度先を目標とした経営の展望を行ったものでございます。

展望に当たってのポイントといたしましては、(2)に(ア)、(イ)とありますけれども、主たる従事者の年間労働時間が他産業並みの水準であり、主たる従事者1人当たりの生涯所得が他産業従事者と遜色ない水準を確保し得る生産性の高い経営の姿として示すということでございます。

全国的には多種多様な農業経営が存在するわけですが、ここで提示いたします経営展望は、代表的な営農類型の主な経営形態について、主要な経営指標の試算を通じて例示的に示しているものでございます。具体的には、右側に33の類型を掲げておりますけれども、こういったものについて試算を行っているということでございます。地域段階の県・市町村においては、これらを参考として、それぞれ地域の実情に即した経営展望を示しつつ各般の施策を展開していくことが重要であると考えておりますし、それが期待されるわけでございます。

その際の前提条件のうち共通なものを2ページに掲げております。

まず経営形態との関係ですが、主たる従業者1人と補助的従業者1人、この2人のセットを基本的な労働力とする家族経営、それから協業的な生産組織及び法人経営を想定しております。不足する労働力については雇用により確保するということで、その際には他産業並みの賃金を確保し得るようにということでやっております。なお、参考として集落営農的な生産組織も一部想定をしております。

それから、技術・装備水準につきましては、現時点で一定程度の普及が見込め、10年先には一般化する見通しのある技術水準ということでございます。

それから、農業生産資材等の取得価格につきましては、直近年の調査値を基準として、今後の低コスト化の取り組みの効果も見込んでおります。

農産物価格についても直近の水準によっております。

それから、労働時間については、主たる従業者の年間労働時間は、原則として1800時間ですが、類型によっては短縮が困難な面もありますので、その際でも2000時間を上限とすることにしております。

それから、所得ですが、主たる従業者1人当たりの生涯所得を他産業と遜色のない水準ということですが、これについては主要農業地域の都道府県別の生涯所得を踏まえて、2億2,000万円から2億8,000万円と見ております。年収につきましては、農業とその他の産業とでパターンが違うわけですが、他産業従業者とほぼ同様の所得推移を経るものということで、最も所得の多い年で主たる従業者1人当たり年間550万~750万円程度、補助的従業者分を加算すれば750万~950万円程度を確保し得るようにするということで試算をしております。

3ページ以下は具体的な営農類型別の展望をお示ししております。

まず、3ページは水田作でございます。水田作についての基本的な考え方につきましては、省力的な機械化体系、借地などによります規模拡大、それから効率的な麦や大豆作の推進による土地利用型作物全体としての経営を通じた所得の増大ということでございます。比較小規模な経営におきましては有機農業あるいは野菜作の導入による複合経営として所得を拡大していくということでございますが、後者については野菜作あるいは有機農業の別のところでお示しをしております。そういうことで、営農類型・経営形態として3ページから4ページにかけて計7つの形を示しております。北海道と北東北の1年1作の形態から、2年3作、1年2作ということでお示しをしております。技術体系・装備については3ページの(ア)のウにありますが、例えば南東北の生産組織では水稲直播の導入も想定しております。それから、その次にありますが、稲わら等有機物の全量還元も行うこととしております。

4ページには、1年2作の体系として家族経営、生産組織の形態を掲げておりますが、さらに一番右側に、参考として集落営農の形態も掲げさせていただいております。

5ページは畑作ですが、まず北海道の畑作でございます。これにつきましては現状でも相当程度の規模拡大が進展しているわけでございます。例えば十勝地方では平均31~32haと相当な規模拡大が進展しているわけですが、さらに一層の大規模化による所得の増大を図ることにしておりまして、ここでは家族経営で40ha、さらにその際に連作による地力低下に対応して、えん麦などの緑肥作物の導入も考えた合理的な輪作体系を前提として試算をしております。ということで、家族経営と生産組織の二つの形態についての試算を右側に掲げさせていただいております。家族経営で40ha、生産組織では300haということでございます。

6ページには、北海道の畑作のほかに、南九州の甘しょ作、南西諸島・沖縄でのさとうきび、それから関東以西の茶業についての試算をあわせてさせていただいております。

8ページは野菜でございます。野菜についての基本的な考え方は、まず露地栽培では機械化による省力化と規模拡大を推進することと、特に大規模層では労働時間が非常に多くなっているようですので、育苗等についての作業の外部化を含めて、労働を軽くするという意味での軽労化を推進するという考え方に立っております。また、施設野菜におきましては、施設の高度化や作型の多様化による所得向上の推進を図るということでございます。労働を軽減する、あるいは省力化につきましては、例えばキャベツの収穫期等の機械化一貫体系が想定されておりますし、特に施設栽培においては省力化・収益拡大ということで、収穫用の搬出台車兼用の自走式の無人防除機なども技術体系・装備の点で想定をした形で試算をしております。野菜につきましては8ページから9ページにかけて6つの類型を掲げておりますが、そのうち最初の4つが露地栽培、最後の2つが施設栽培の果菜類及び葉菜類でございます。

10ページは果樹でございます。果樹の基本的考え方としては、作業道の整備、あるいは機械化体系、無人のスピードスプレヤー等の機械化体系の導入により、規模拡大を推進して所得を拡大するという形態が一つ。こういった形のものについて、柑橘、りんご、なしという4つの類型をお示ししております。さらに、これに加えて、果樹複数の組み合わせ、異なる熟期の品目・品種についての組み合わせ、例えばぶどうとももという形での複合化を推進して所得を拡大する類型、さらに11ページの一番最後にありますが、観光農園による収穫・運搬作業の軽減、収益の向上を推進する類型についてもあわせてお示ししております。

12ページは有機農業ですが、基本的考え方として、高温多湿で病害虫の発生しやすい我が国の条件に対応して、有機栽培と減農薬・減化学肥料等の特別栽培を組み合わせてやる方法として描いております。その際、生産者と消費者との提携、いわゆる産消提携、あるいは直販による収益性の向上を図る方向として描いているわけでございます。12ページの右側をごらんいただきますと、水田作としての有機栽培米と特別栽培米、さらに特別栽培の小麦・大豆、野菜としての有機ミニトマト、こういったものが組み合わされる形になっております。

13ページは畜産の酪農の関係でございます。酪農についての考え方としては、まず一つがフリーストール牛舎とミルキングパーラー方式の組み合わせによって規模拡大を図っていく方向で、これは特に北海道が中心となると考えております。もう一つは、規模拡大を行わずに生産・経営管理技術の向上を通じて高度な技術集約管理を実施し、ゆとりを確保するという方向ですが、こういう二つの類型を掲げさせていただいております。右側にありますけれども、北海道の家族経営、法人経営、いずれもフリーストール、ミルキングパーラー方式でございます。さらに都府県の家族経営、繋ぎ飼いの経営と、三つを考えております。その際、飼料自給率につきましては、左側のウの一番最後のマルのところに書いてありますように、北海道で7割、都府県では5割を目指してやっていくということでございます。また、家畜排せつ物の適正な処理・利用も当然のことながらやっていくということで描いています。

14ページですが、肉用牛につきましても、土地基盤に立脚した飼料の自給率の向上、家畜排せつ物法に基づく処理施設の整備を前提といたしまして、それぞれ低コスト生産という方向での類型を掲げております。肉専用種の繁殖経営、肉専用種の肥育経営、乳用種の肥育経営という三つのパターンを掲げさせていただいております。

最後に15ページですが、花きについても三つの類型を掲げておりまして、これについては、家族経営、法人経営の切り花をバラの例で示しておりますし、法人経営で鉢花をやる形態、この三つを示させていただいております。

以上でございます。

部会長 幾つか大きい表がありますが。

事務局 A3版の資料は今御説明したものを見やすい形で総括的に整理した資料でございます。

部会長 御苦労さまでした。

次に、前回の部会において御提言がございまして、農業団体について今回改めて取り上げることといたしましたので、これについての資料説明をお願いいたします。

お手元に昨年11月の第3回企画部会に提出された資料に最新の状況を反映させたものを参考資料2としてお配りしておりますので、簡単に説明願います。

その後、参考資料2-2「「系統信用事業のセーフティーネットに関する懇談会」の報告書のポイント」、2-3の「農業委員会等制度研究会報告書の概要」につきまして、引き続き御説明願います。

事務局 それでは、まず参考資料2を御説明させていただきます。

2ページをごらんいただきたいと思います。「農業団体の現状」として農業協同組合系統組織のことが書いてあります。(1)にありますように、「農業協同組合は、農業生産力の増進と農民の経済的社会的地位の向上を図るための農業者の自主的な相互扶助組織として、」ということで、経済事業、信用事業等を展開しているわけでございます。単位農協と都道府県段階、全国段階の連合会、この3段階で構成されておりますが、一方、(4)にありますように、農村地域において生活関連サービスの供給者としての役割も果たしているということでございます。

1ページに戻っていただきたいと思います。そういった役割を果たしている農協については、現在までのところ、「実施状況」の欄にありますが、事業基盤の強化なり経営の効率化・健全化という観点から合併を推進してきております。12年度末の目標として530の組合を目指してやっているという現状でございます。それから、農協によるホームヘルパーの養成も行われておりまして、約8万人の養成がされているということでございます。

「評価」の欄にありますが、金融ビッグバンの進展等の環境変化の中で、事業基盤の強化、経営の効率化が一層求められている。それから、ペイオフの解禁をにらんだ信用事業面での対応が必要、一方で担い手の育成、農業経営の発展に向けた積極的な役割が必要ということで、こういった面でも期待がされているということでございます。それから、先ほど申し上げましたホームヘルパー等の関係、高齢者福祉等生活関連サービスへのニーズも高まっている。

こういった状況の中で、「課題」の欄にありますが、系統組織の再編・整備に向けた取り組みの推進が必要になっているということでございますし、ペイオフ解禁後のセーフティネットのあり方についての検討……。これにつきましては後ほど御説明をいただく予定でございます。それから、営農指導等の充実・強化、さらには高齢者福祉等での農協系統の十分な役割発揮に向けた取り組みが課題になっているところでございます。

農業委員会につきましては、まず3ページをごらんいただきたいと思いますが、農業委員会は、農業委員会法に基づきまして、農業者の代表として公選等により選出された農業委員による市町村の行政委員会であり、農地法に基づく農地の権利移動の許可等の法令に基づく業務のほか、農地の確保・有効利用、担い手の確保・育成、こういった業務を行っているわけでございます。これも都道府県段階の農業会議、全国段階の全国農業会議所ということで3段階の構成になっております。この農業委員会につきましては、(3)にありますが、平成10年5月に農業委員会の設置基準及び選挙委員の定数区分の見直しが実施されておりますし、11年の7月には農地主事の必置規制の廃止が行われております。

1ページに戻っていただきまして、まず「評価」の欄をごらんいただきたいと思いますが、農家戸数の減少を踏まえた組織体制の適正化が必要となっておりますし、農業生産法人制度の見直しへの対応、組織体制全体の整備・支援の充実が必要になっているところでございます。「課題」として6項目ほど書かれておりますが、これにつきましては後ほど研究会の報告書に関連して説明申し上げることにしております。

3番目が農業共済団体ですが、これもまず4ページをごらんいただきたいと思います。農業共済団体は、農業災害補償制度――これは災害を受けた農業者の損失補てんということでやっている制度ですが、この農業災害補償制度の実施主体として、共済の引き受け、損害評価等の業務を行っているのが農業共済団体でございます。

1ページに戻っていただきまして、農業災害補償法につきましては昨年の6月に制度改正を行ったところでありまして、その円滑な普及・定着が必要となっていることから、積極的に取り組んでいく。さらには、価格政策の見直しの進捗状況や、それを勘案した経営単位の経営安定措置等の検討を踏まえた対応も必要となっておりますので、これらを踏まえた制度のさらなる改善に向けた中長期的な検討も課題となっているということでございます。

4番目は土地改良区でございます。土地改良区は土地改良法に基づいて設立された団体ですが、「現行の仕組み」の欄にありますように、かんがい排水や区画整理等の土地改良事業及び造成された土地改良施設の維持管理を実施しているわけでございます。団体数としては、平成10年度で約7,300、組合員数は 443万人、1地区の平均面積が422haでございます。土地改良区につきましては、零細・小規模が多く、その事業運営基盤の強化が必要となっているわけですが、本年度中に見直しを行うこととしております「統合整備基本計画」に基づきまして、今後、土地改良区の統合整備の推進が課題になっております。さらには、土地改良制度の総合的な見直しを行うこととしておりますので、それに対応した土地改良区についての体制整備も課題になっているところでございます。

最後に団体間の連携強化についてです。以上、農業関係の団体については幾つかの系統があるわけですが、それぞれの団体間の連携につきましては、必要に応じて地域に連絡協議会が設けられて対応しているところでございます。これらの連携強化については、総合的な経営対策の実施に当たって必要になっておりまして、今後、森林組合あるいは漁協も含めた団体間の連携の強化に向けた具体的な検討をしていくことが課題になっているということでございます。

簡単ですが、以上でございます。

部会長 御苦労さまでした。

事務局 私の方から補足して御説明をさせていただきます。

前回の会合で専門委員から団体の問題の提起がございました。団体の問題につきましては、現在の基本法の中に「団体の再編・整備」とありまして、「食料・農業及び農村に関する団体の効率的な再編・整備につき必要な施策を講ずるものとする」とされていることを受けまして、団体の再編・整備に取り組んでいるところでございます。この規定は前基本法ではあくまで「再編・整備」でございましたけれども、「効率的な再編・整備」ということで一歩進んだ規定になっていると我々は理解しております。

参考資料2の6ページをごらんいただきたいと思います。6ページ以下に「農業団体の課題」として整理してございます。前回の会合で説明があったところですけれども、その後、農林水産省の方で研究会あるいは懇談会等を行いまして、これまでに進展を見ている点がございます。その点について若干補足させていただきたいと思います。

まず、農業協同組合系統組織でございます。系統組織につきましては、右上をごらんいただきたいと思いますが、先ほども御説明がありましたように農協は合併をやってきております。平成元年の3,000余りから、現在では、10月のちょっと古い数字ですが、1,545で、これを目標の530にするということでございます。この1,545という現在までの合併も我々はなかなかよくやってきていると評価しておりますが、目標は530と非常に高うございます。また、合併構想の目標年次は来年の4月1日となっておりますので、残すところ1年余りでございます。このまま推移すれば1,545が1,000余りになるというふうに我々は予測しておりますけれども、それにしても530に比べるとまだ多いということで、これを一歩進めてもらえるような努力を系統の方にお願いしているところでございまして、系統の方も全中を中心としてこれに取り組んでいるところでございます。

それから、組織二段の問題でございます。2段目に県連と全国連との統合の取り組み状況が書いてありますが、経済事業につきましては来年の4月1日までに30の県の経済連が全農と統合、共済事業につきましてはこの4月1日に県の共済連が全共連と統合ということまで決まっております。信用事業については、いろいろ検討はしておりますが、まだ具体的な姿が見えておりませんので、これについて系統の方に一段の努力を求めているところでございます。この合併・統合の問題につきましては、あくまで合併・統合は手段でございまして、これにより経営が合理化されることが必要でございます。合併・統合の効果を十分出すことが必要でございますので、この点についても系統の努力をお願いしているところでございます。昨日、一昨日も合併農協を集めていろいろな問題を議論しておりますし、引き続き各地でそういう討論・議論が行われると聞いております。

それから、(2)にセーフティネットの関係を整理してございます。これは前回の会合より一歩進んだ対応をしたと思っていますので御説明をさせていただきます。前回の資料では「セーフティネットのあり方についての検討」という表現でしたけれども、「セーフティネットの整備を図る」云々という表現にさせていただいております。この点につきましては、参考資料2-2に懇談会の報告書のポイントという形で資料を提示しております。昨日、「系統信用事業のセーフティーネットに関する懇談会」を開催いたしまして、その懇談会の場でこのような報告書の取りまとめが行われたところでございます。

御案内のとおり、系統信用事業につきましては貯金保険制度がございます。系統の方では、御案内のとおり総合事業体でありまして、信用事業だけではありません。経済事業や営農指導事業、共済事業もやっているということで、別建ての仕組みが仕組まれているわけでございます。しかしながら、信用事業につきましては、基本的に預金保険制度、一般の都銀等のセーフティネットと同様の措置をするということを基本的な考え方としております。1の基本的考え方の(ア)にあるとおりですが、「他の金融業態と基本的に同様の整備を図る」ということでございます。しかしながら、農協系統につきましては、単協、信連、農林中金の三つからなっております。その他の金融業態と全く同様というわけにはまいりません。そういうこともございまして、(イ)にあるとおり、「系統信用事業の特性を踏まえた整備」も行っているということでございます。

具体的な仕組みは2、3、4とずっと書いております。時間の関係もありますので後でごらんいただきたいと思いますが、基本的にそのような考え方でやっておりまして、例えば一番の問題は早期発見・早期是正ということでございます。3の「他の金融業態と同様の健全経営確保策の強化」のところにあるとおりですが、外部監査制度を導入するとか、員外監事を登用するとか、ディスクロージャー、こういうものにつきましては他の業態と同様の措置を講じているということでございます。

そしてまた、一たん破綻した場合の影響についても基本的に他の金融業態と同様の措置を講じているところでございます。一番下に書いているとおりですが、保険金支払方式、いわゆるペイオフをやりますと金融機能が失われることになりますので、我々は受け皿金融機関と言っておりますけれども、基本的には金融機能を引き継ぐ金融機関に対して資金援助をするという方式を原則とする。これは他の金融業態について行うのと同様でございます。

それから、次のページにございますが、事前準備の問題、円滑な処理をするための手続等の問題、これらにつきましては基本的に預金保険制度と同様の措置を講ずることとしているところでございます。

最後に5の「その他」のところをごらんいただきたいと思います。「その他」のところにございますように、金融情勢が非常に激動しております。法律はこの国会に出すわけですけれども、決してセーフティネットの整備だけで十分なものとは思っておりません。したがいまして、さらに信用事業を確かなものとする努力が必要だと思っております。この点につきましては、今年の10月に JAが全国大会を行います。その全国大会に向けて組織討議を始められたところでございますので、系統信用事業はどうあるべきかというそもそも論も含めて、この大会に向けて議論をしていただくようにお願いしているところでありますし、農林水産省としても系統と一緒になってこの問題に取り組んでいきたいということでございます。

次に農業委員会の問題でございます。参考資料2の7ページをごらんいただきたいと思います。農業委員会についても、先ほど説明があったとおり、土地の問題、人の確保の問題等について農業委員会系統が機能を果たしておりますが、委員定数の問題、農業委員会設置の問題に対する合理化努力を見ますと、必ずしも十分なものではない。我々は、基本的に農地面積も減っている、農家戸数も減っているので、それにふさわしく合理化努力がなされるべきだと考えておりますが、今までのところ必ずしも十分な成果が上がっていないと考えております。

そういうこともございまして、参考資料2-3として用意しておりますが、農業委員会等制度研究会というものを発足させまして、この研究会の場でいろいろ議論を進めてまいりました。これには、基本法を受けたこともありますけれども、地方分権の問題もございます。そういうこともございまして、この研究会の場でいろいろ議論をしてまいりました。基本的にこの研究会の中で改革の方向を出したかったわけですけれども、残念ながら、今回の研究会の場では最終的な答えを得ることができなかったということでございます。

これはひとえに、各地域・各県によって農業委員会系統組織の活動の種類が違います。簡単に申し上げますと、東北地方ではかなり活発に活動している。しかしながら、西日本では必ずしも十分でない。そういう十分でないところについては、農業委員会の系統組織と合理化事業をやっております各県の農業公社、こういうところと統合したいという声もあるわけでございます。しかしながら、全国的に見ればそういう勢力が半々ぐらいということで、今回、必ずしも一本の結論を出すことができませんでした。

したがいまして、今回の報告書の中では、これはあくまでも系統組織、団体の問題でございますので、団体自ら組織討議をして答えを出してほしいということで、参考資料2-3の最後の「結び」の部分ですが、「組織の見直しに関する改革プログラムを一年以内に策定し、着実に推進。」という取りまとめにさせていただいております。1年という短期間で、非常に難しい問題ですので、なかなか困難も予想されますが、1年以内に団体自らで答えを出す。もちろん団体だけの問題ではありません。役所もこれに入りますが、1年間でとにかく答えを出すことを求めているということでございます。

しかし、それまで何もしないということではありませんで、例えば農業委員会につきましては、先ほども申し上げましたように、これまで政令改正等によって農業委員の数の弾力化を図るとか、あるいは農業委員会の設置についても措置を講じているところですけれども、必ずしも十分なものが上がっておりません。したがいまして、各市町村の方で一段の努力をお願いする。我々といたしましても、それぞれ市町村からヒアリング等を行いまして、農業の実態にあわせた委員定数等になるように努力していきたいと考えているところでございます。

それから、都道府県の農業会議につきましては、先ほど言いました農業公社と都道府県農業会議の間で人事交流とか事務局を共同にやるという動きがございます。我々は共同事務局化と言っておりますが、こういう合理化努力は積極的にやっていただくことにしております。

このような都道府県農業会議あるいは農業委員会の活動あるいは組織の見直しを踏まえて、全国農業会議所の組織の見直しについても取り組んでいきたいということでございます。しかし、こういう組織の見直しは行いますが、前々回この点について御議論がありましたように、これら各機関が果たしている機能は十分果たせるような組織にすることは当然でございます。それをしつつ合理化努力をしていくということでございますので、御理解いただきたいと思います。

それから、参考資料2に戻りまして、農業共済団体の問題でございます。先ほど説明がありましたが、(1)にありますように農業災害補償法の改正が昨年の国会で行われまして、懸案はかなり解決したものと思っております。

しかしながら、残された問題は(2)にある問題でございまして、経営単位の経営安定措置――我々が言う作目横断的な経営安定措置といいますか、経営単位で見る経営安定措置につきまして、この見直しの中で取り組んでいきたいと思っております。この点につきましては委員の皆様方に御説明できるだけの内容はまだございません。今後の問題と考えているところでございます。

以上でございます。

部会長 御苦労さまでした。

引き続きまして、参考資料3として今までの部会で委員から要求のありました点の関連資料が出されておりますので、参考資料3の1の「近年の米の価格変化による影響試算」、参考資料3の2の「農薬の安全性の確保について」と3の3の「少子化に関する農山漁村地域における取組について」について、それぞれ説明を願います。

事務局 参考資料3の1でございます。「近年の米の価格変化による影響試算」ですが、これは専門委員から御要求があったものにお答えするものでございます。その趣旨は、米の価格の変化による家計への影響、それから農業経営の影響、これらを対比させ、あわせて政策の効果を示すバランスシート的な資料ということでございます。

試算をしてみました。1ページは消費者サイドの負担がどうなっているかということでございます。

(1)はマクロベースでございまして、政府に備蓄米を売り渡すときの価格と数量、それから自主流通米の価格と数量が掲げてございます。これが前年の豊作によって、9年、10年は、特に自主流通米価格センターで形成される価格が需給のアンバランスを反映して、かなり下がりました。「自主流通米価格」の欄を見ていただきますと、7年産の米が8年に出回るわけですけれども、1俵当たり2万円のものが8年産で1万9,800円、9年産はそれが2,000円下がりまして1万7,625円。10年は生産調整の拡大により若干持ち直しておりますが、こういう価格変動になっております。これに数量を掛けて、総額ベース、卸が買った価格のベースで整理しておりますが、9年産で2兆7,300億円余、10年産では先ほど言ったような原因で、数量は増えていますが価格が下がったということで、総額ベースでは2兆4,600億円、前年に比べて2,700億円の低下ということであります。11年産は10年と比べて、価格は戻りましたが、数量が生産調整等で減りまして、総額ベースで見るとほとんど同じということでございます。

これをミクロベースで見たのが(2)でございます。これは総務庁の家計調査でございます。そういった事情が消費者段階のミクロベースでも着実に反映されておりまして、8年は1kg475円、これが11年では428円ということになっております。購入数量は、11年は途中でわかりませんが、100kgちょっとでございます。米支出金額は年間合計で4万円強ですが、4万8,000円から4万4,000円と4万円台の上の方から下の方に下がってきております。消費支出総額はほとんど変わっておりません。したがいまして、ウエイトが減りまして、1.1%が米の消費支出総額に占める割合でございます。これが消費者サイドから見た数字でございます。

2ページは、中間の流通段階といいますか、卸売価格と小売価格の推移でございます。表に「8年(4~12月)」とありますが、8年の4月から現行の食糧法が施行され、旧食管法が廃止されたことにより、ここから数値のとり方が産地・銘柄でとっておりまして、連続性がここから始まるということでございます。先ほどの家計調査の結果もそうですけれども、各銘柄とも大体下がっている。11年は、先ほど言ったように10年産の生産調整の効果等があり、10年より各銘柄とも若干上がっているという状況でございます。卸価格、小売価格ともそういう状況になっております。

なお、(1)と(2)は食糧庁で調査したものですけれども、総務庁が東京都区部における小売価格を調査した結果を参考に載せております。対象物がちょっと違いますので数字は違いますが、傾向としてはほぼ同じ傾向を示しているところでございます。

3ページは生産者手取りがどうなっているかということでございます。マクロベースで試算いたしますと、先ほど来の傾向を反映いたしまして、手取額は8年産から9年産の総額ベースで3,000億円ぐらい下がっているということでございます。ただ、9年産から、一番右の欄に「稲作経営安定対策補てん金等」とございますが、パターン的に言うと下がった分の8割を補てんするという制度が発足いたしました。それによって、政策的に生産者に対して676億円の補てんが行われております。これを足したものが評価の手取総額になるわけでございます。10年産は多少持ち直して価格が上がりましたけれども、生産調整の拡大により販売数量は減っております。その影響で、手取総額はさらに1,000億円以上減っているということでございます。さらに、11年産につきましては、これに消費の低迷が加わりまして、現在のところ、「自主流通米価格」の欄にありますように、1月までの上場銘柄の平均指標価格を見ますと1万6,992円という平均ベースで推移をしています。これに見込み数量等を掛けますと、手取額が2兆200億円強ということで1,000億円強減るという試算でございます。一方、稲作経営安定対策の方も改善をいたしまして、現状で推移すれば1,234億円が払われる見込みでございます。したがいまして、農家総手取額ということで足しますと、ほぼ10年の金額に近いものが手取額として確保されるということで、この辺が生産者に対する政策の効果があった部分ではないかと見ております。

ミクロベースでは、統計の元数値の関係で北海道をとっております。平均ベースでいきますと、稲作所得が8年産で432万円のものが、9年産は先ほど言いましたように需給バランスの問題からかなり下がりまして、所得も356万円ということです。これは裸の稲作所得は309万円で、これに対して補てん金が 46万円あって合計356万円ということでございます。10年になりますと、これが347万円に50万円の397万円ということで、8年にかなり近い数字になっています。なお、これは総平均でありまして、稲作作付規模の小さい層が全部入っております。その右の欄の「5.0~10.0ha」、「10.0~15.0」、「15ha以上」という稲作作付規模の大きい層になりますと、稲作経営安定対策の補てん金を足せば8年産と10年産がほぼ拮抗する所得になります。15ha以上になりますと8年産をかなり上回るということで、稲作作付規模の大小に応じての変化がございます。一番左の欄は総平均でございます。

以上、それぞれの段階における試算とともに、稲作経営安定対策で相当程度補てんが行われているという実態の試算でございます。

部会長 引き続きお願いします。

事務局 4ページ、「農薬の安全性の確保について」でございます。前回、委員から御発言がありましたけれども、現在の農薬の安全性の確保につきましては、農薬取締法という法律に基づきまして、その販売に当たり農林水産大臣の登録を義務づけております。登録をするかどうかという際に登録保留基準というものがございまして、昭和46年、環境庁が発足した段階で、登録保留基準は環境庁長官が定めることとされているわけでございます。

そこで前回委員から御発言がありました登録保留基準の中身でございますが、食品衛生法で残留農薬の基準を定めているわけでございまして、残留農薬基準が定められているものについてはそれを登録保留基準にしているのが現状でございます。現在、310程度の農薬について登録保留基準があるわけですけれども、そのうち厚生省は流通の実態があるものということで160程度について残留農薬基準を定めているという状況でございます。登録についての環境庁あるいは食品衛生法での取り組みは以上でございます。

2ですけれども、農薬の販売業者なり防除業者の取り締まりについては、届出義務を課しております。農薬取締法の中では安全な農薬使用の確保を一つの大きな使命としているわけですけれども、その中で農薬安全使用基準を設定しているところでございます。前回、委員から発言がございましたように、私どもの農薬安全使用基準については、厚生省の残留農薬基準の設定を踏まえて、このような農薬の使い方をすれば残留農薬基準をクリアするという観点から定めているわけでございます。そういたしますと、私ども残留農薬基準が設定されているのは162と承知いたしておりますけれども、残りの150程度については農薬安全使用基準が定められていないじゃないかという点は、そのとおりだと思います。私どもは安全な農薬使用の確保をするという観点から農薬安全使用基準を残留農薬基準の設定に応じて設定しているわけでございまして、できるだけ多くの実体のあるものについて残留農薬基準が設定されるよう、厚生省にお願いをしている状況でございます。

ただ、現在のところ、登録保留基準については作物群ごとに定めているという点と、もう一つ残留農薬基準を作目ごとに定めているという点がございまして、先ほど申し上げたように相当程度の農薬について残留農薬基準が定められていない状況でございます。そういうことからいたしますと、二つの基準を直ちに統一できるような状況は実態としてなかなか困難だろうと考えているところでございます。

以上が農薬の安全性の確保についての制度比較の御説明でございます。

続きまして、6ページ、「我が国の少子化をめぐる状況」でございます。前回、部会長から状況の深刻さについて御説明があったとおりですけれども、昨年12月17日に政府全体として、少子化対策推進関係閣僚会議で今後の方向について取りまとめが行われております。その前提として、出生率の低下が将来の我が国の社会経済に広く深刻な影響を与える懸念があるということでございます。1人の女性が一生の間にどの程度の子供を産むのかというのが合計特殊出生率ですが、1.38ということで逐年減少傾向を続けております。ちなみに、平成4年は1.50、昭和57年は1.77ということで、年々下がってきている状況でございます。

この要因として、晩婚化の進行等による未婚率の上昇があるということでございます。ヨーロッパ諸国では3割から5割ぐらいの婚外出生率があるわけですけれども、日本の場合には婚外出生率が1.2と非常に低く、未婚率の上昇が直接出生率の低下につながるという状況がございます。このような点を踏まえて、少子化対策推進基本方針の中で6つの基本的な施策を政府全体として進めていこうということが決定されているわけでございます。

その中で私ども農林水産省といたしましても、次のページですが、「農山漁村地域における少子化対策の展開方向」ということで取り組んでいるところでございます。農山漁村地域に焦点を当てますと、一つは、農山地域の平均出生児数は都市部に比べて高い傾向にございます。ちなみに、農村地域の1組の夫婦から生まれてくる子供の数2.3人に対して、例えば人口200万人以上のところでは2.1でございます。農村地域はそういう意味では子供を産み育てる環境があると思っておりますけれども、二つ目の問題として、冒頭に申し上げたように未婚率の上昇が実は出生率の低下につながっているという状況にございます。農村部の状況を見ますと、30代を超えると都市部に比べて未婚率が急激に上昇するという状況でございます。そのように農村部において未婚率が極立って高いという状況の中でどのように対処していくのかを整理したところでございます。

一つは、女性に魅力ある農山漁村にしていくことが基本的な課題だろうと思います。そういう意味から、整理してありますように、例えば女性の声が届くむらづくりにしていこうとか、あるいは農業経営における女性の位置付けを明確化していくとか、また女性が活動しやすい環境づくりが必要だということで、ここに掲げているような対策を現在実施をしているところでございます。

もう一つは、農村部は自然に恵まれ子育てに適した環境であると私どもは思っておりますけれども、そういう利点を生かした就業機会の拡充なり、安全に暮らしやすい地区づくりをどうやって推進していくのか、あるいは都市部との関連ですが、農山漁村体験を通じた自然とのふれあいを今後とも推進していく必要があるだろうと考えておりまして、こういう方向に即して対策の展開を進めていきたいということでございます。また、私ども、どちらかといえば運動論的なところから、さらに一歩進めてどのようなことができるのか、さらに検討を進めていきたいと考えているところでございます。

以上でございます。

部会長 ありがとうございました。

なお、参考資料4として前回の第6回企画部会に配付されました「食料・農業・農村基本計画骨子(案)」も再度お配りをしてございます。

 

質疑

 

部会長 それでは、随分時間がかかりましたが、ただいままでに御説明がありました事項につきまして御論議をいただきたいと存じますが、よろしければ前段・後段の二つに分けたらどうかと思っております。まず、本日のメインテーマであります「農用地等の確保等に関する基本指針」について御議論いただきまして、次に、縷々御説明がございました参考資料1から4までについて御論議をいただくという形で進めてみたいと思っております。

それでは、まず資料の「農用地等の確保等に関する基本指針」につきまして、御意見がございましたら、お願いいたします。

専門委員 農用地の確保につきましては、いずれにしろ私有財産制の下で、かつ零細・分散化しているということで、私有財産は侵害できないわけですから、これをどう農地として確保するかというのは大変な御苦労があって、それこそ長い取り組みの歴史があるのだろうと思っております。だから、簡単ではないということを重々承知しながら申し上げるのですが、今、都市計画法についても見直して、市街化調整区域――市街化調整区域の「調整」というのも不十分な言葉でして、いろいろな歴史があるらしいのですが、本来は市街化抑制区域というふうにはっきりする内容のものではないかと思います。そうした市街化調整区域への市街化の拡大という観点での見直しをなされることになりますと、必ずしもそうではない部分もあるかもしれませんが、農用地区域にどういう影響を与えるのかということがあるわけです。今回の改正農振法におきましては、国が基本方針を策定して農用地の基準について法定化を図るとのことでありますが、そういう部分が都市計画法の見直しの動きにどういう形で影響を与えるのか、どういう形で効果を発揮できるのかという部分について、もう少しわかりやすくさせてもらった方がいいと思っております。

いずれにしろ、方針を出したり法定基準を設定するといいましても、基幹道路の周辺でトラックターミナルができたり、スーパーができたり、ガソリンスタンドができたり、はたまたパチンコ屋さんができたりという形では、本当に農用地を守れるのかということもあるわけです。優良農地の真ん中に公共施設ができるのは悪いことではないのかもしれませんが、公共施設ができますと、さらに優良農地の真ん中を高速道路が走り、インターチェンジができますし、それが拡散しますから、全部が全部だとは言いませんが、どんどん農村の景観が失われるという部分があるのではないかと思います。

今回、水田農業の経営確立対策の一環として土地利用型農業の活性化ということで、例えば麦・大豆の団地化推進を3haから4ha拡大と。それはそれで生産性向上を図るためには大変大事なことですが、本当に農村部という形で言えるのか。3から4haにするために、ちょっと極端かもしれませんが、いろいろな形で道路ができて、さらに転用があってということはなかなか容易ではないのだという地域の農業者の声も聞きまして、大変びっくりしているわけであります。確かに大変難しい課題だということは重々承知しながらも、もうちょっと、実はこんな形で踏み出したのだ、こういう観点でほかの法律とも調整を図っていくのだということが見えるようにしていただいたらと思います。

さらに、農地の確保につきましては、地方分権法で市町村にかなりの権限を移譲することになるわけで、市町村が住民もろとも自覚を持ってまちづくりができるということであれば望ましいわけです。ただ、そういう面で頑張っている市町村もあるわけですが、市町村のそういう取り組みを促進するような観点での記述、政策があってもよいのではないかと思います。要は、改正農振法のこうした方向はわかるわけですが、それが具体的に農用地の確保についてこういう構成を持っている、他の法律関係でもこうなんだということをもう少しわかりやすく認識させていただいたらありがたいと思っております。

部会長 大変難しい話だと思うのですが、実は私も、政府で考えている都市計画法の改正の動きと農用地等の確保等に関する農水省の考え方がどうマッチングするのか、もし今の段階でわかることがあれば教えていただきたいと思いますし、専門委員の御質問は、その御疑問とあわせて、基本指針をつくるときに政府部内でそういうことについての一つの方針が出るとよいということではないかと思うのですが、いかがですか。

事務局 大きな部分は二つ、専門委員の御指摘を聞いていると10ぐらい指摘があるんですけれども、農用地区域内の面積をこれこれという具体的な数値で示すということが一番大きいと思います。それを一つの指針にして各市町村ごとに農用地区域内の面積が決まっていくわけですので、そういう点では、基本指針が今までなかったことに加えて、基本指針の中で優良農地、すなわち農用地区域内の農地の面積をきちっと出していくということをうたうのは非常に大きな効果だろうと思います。もちろん市町村別に数字を合わせてみたときに、その数字になるのかならないのかということがあるわけですけれども、地方分権になりましても、そうした数字が国の方針と大きく乖離するようなことであれば、そこは我々の方も一定の協議をして同意をするというプロセスが必要なものですから、最終的には予定調和で面積がきちんと確保されていくということになると思います。

それから、編入・除外、あるいは設定・除外と言ってもいいんですけれども、それを法定化することは非常に意義のあることです。さっきの専門委員の指摘の中にも「市町村の運用が」という話があったんですけれども、これは非常にきちんとやっているところと、どちらかといえばややルーズなところがあろうという御指摘だろうと思います。今度法定化をすることによって世の中全体に基準が明示をされるわけなので、住民にとっても農業者にとっても、区域の指定なり地域の指定について法律・政令で定められた基準が合っているか合っていないかということは非常に透明性があるわけです。先ほどの話と関連するのですが、基準自身は当然政令が一番ベースになりますので、各省ともそれに同意をする、意見が一致をして国全体として当たるということになろうと思います。

それから一番問題なのは、そうはいっても集団的に守らなければいけない農地の真ん中に道路が来ている例が現実にあるではないかと。あまり多い例ではないんですが。そこは、農振制度自身が、基本問題調査会のころからそうだったんですけれども、計画なくして開発なしということをはっきり基準を法定化する。それから、先ほど御説明しましたように、公用公共転用であってもこの基準にそぐうものでなければならないということをこの基本指針の中にはっきりうたいたいと思っておりますので、そういう点でこれまで以上に透明性があって客観的な運用になるのではないかと思っております。

それから大きな点の二つ目ですが、都市計画法や建築基準法の法律改正の動きは確かにございます。都市計画中央審議会の基本政策部会の中で、線引きについて各種開発許可制度の基準の弾力化と都市計画区域外における開発や建築についての規制の導入、緩める方と厳しくする方と両方が議論されているわけですけれども、我々は今回の農振法の改正が先行しておりますし、そこで基本指針も早目に打ち出しをするということで、ポジションは非常にはっきりしております。都市計画法自身も農林漁業との健全な調和を図ることを基本理念として都市計画区域その他を定めるというふうになっておりますので、そこを外すようなことはしたくないと思っておりますし、私どもは農林漁業の健全な発展に支障が生じないように、具体的な段階できちんとした、たがをはめたいと思っております。

幾つかお答えをしていない部分もあるかもしれませんけれども、全体としてはそういうことでございます。

専門委員 関連です。今、専門委員からお話があったようなことは我々も非常に考えております。特に都計法の見直しを今やっておりまして、来週も都計審が開かれますが、これとの調整はきちっとしていただきたい。十分な調整をやってもらいたい。

それから、市町村は、なべてみるとやはり開発志向ということがありますので、なかなかチェックする担保がないという実態もあると思いますので、その辺は今度のこれできちっとしていただきたい。

それから大きい点として、今度の基本法で都市農業の問題も出ているのですが、全体的に都市の農地をどのように評価していくのか。この中に入ってこない問題もありますので、農政としていいのかどうかという問題もあると思いますが、その辺、どうするのかということが一点です。これはお伺いではなく、頭に置いていただきたいことでございます。

そういう意味では、先ほど5ページで御説明があったウとカの問題、保全に関する事項と農業を担うべき者の育成及び確保のための施設の整備の二つが入ってきておりますので、これは非常によいことだと思っております。ただ、これの具体的施策を今後もきちっとやっていただきたいと考えます。

それから、8ページの下のマル二つです。まず生産基盤の整備ですが、「農用地区域との一体的整備が適当と認められる土地について、積極的に農用地区域に編入」というのは非常に結構な話だと思いますし、強くこういう姿勢で臨んでいただきたいと思いますが、同時に、多面的な役割の発揮ということを考えますと、景観や環境保全という視点も考えていただければと思います。

それから、下のマルは先ほど専門委員から出ておりましたが、これは多分10ページの(3)の公共転用の問題ですね。これは私も何回かお願いをしてまいりましたが、公共転用による土地利用も秩序が崩れるという問題があちこちで指摘されております。したがいまして、8ページの下というよりも、むしろ10ページの「公用公共用施設の整備との調整」のところで、きちっとした調整ができるように、例えば事前にそういう情報が開示されるとか、農業との調整の話し合いの場所がきちっとできるとか、そういうことを含めてやっていただきたい。これはこれまでも何回か言ってきましたが、ここのところの運用についてきちんとしていただきたいということで、意見です。

部会長 ほかに。

専門委員 少しダブるところがあるかもしれませんけれども、今の8ページのところでもう少し具体的に意見を申し上げたいと思います。

まず上から二つ目のマルのところですけれども、「農地の保全・有効利用」となっていますね。これはまさに骨子ということだと思いますけれども、ゾーニングの問題とゾーニングされた農地をいかに有効に利用するかという問題は、もちろん絡んでいますけれども、少し分けて施策推進の方針を書き込む方がいいような気がいたします。面として確保することと有効に利用するということがどうもごちゃごちゃになってしまって、農地制度のバックボーンになる理念がややはっきりしないような気がしないでもないわけであります。

それから、一番下のマルの表現ですが、これがこういう形で文章化されていくとなると、私はちょっと抵抗がございます。これは農用地区域からの農地の除外が生じることを通常の事態であるという認識のように読めるわけであります。もちろん、「計画的な土地利用を確保しつつ適切に対応」とか、あるいは「計画的な除外」という表現も先ほどあったような気がするわけですけれども、本来しっかりした計画があれば、ぽろぽろと一筆ごとの除外ということはあってはならない、それが原則だということだろうと思うのです。

二つ問題がありまして、そういう事態が起こるのは計画自体が無理であったということがあるかもしれません。きちんと開発すべきところをむやみに農地の方に取り込んでしまっているとか、もう一つは運用自体が不適切である、計画はしっかりしたものであったけれども、それが守られていない、恐らくその二つかと思うわけですけれども、この書きっぷりでは、農地の除外が起こることはごく普通であるというような受けとめ方がされても仕方がないようなところがあるかと思います。むしろ除外をしなくてもいいような、きちんとした計画を真剣につくるべきでありますし、また、それを運用するというのが筋であると思います。もちろん、さはさりながら世の中の状況が急変することもございますので、やむを得ない場合にはこういうことであるというようなトーンにした方がよろしいかと思います。

それとの関係で、地方分権という形で市町村にいろいろな意味での裁量が移るわけでありますけれども、その際に、先ほど事務局から御説明がございましたようなことは当然いろいろな措置として意義があることだと思います。私、現状がよくわからないのですけれども、実際に除外が何件ぐらいあって、それが例えば見直しから何年目に何件あったという形で実際に生じているケースについてのデータが確保されていて、場合によっては公表するようなこともあってよいのではないかと思います。

ちょっとくどいようですけれども、農地の除外につきましては、本来、計画そのもののメンテナンスといいますか、ある一定期間を置いて計画そのものを受けて見直すという中で措置すべきことであって、ポツポツと個別的に出てくることは、そもそも計画ないしはその運用に問題があるというふうに認識すべきではないかと、こう思います。

部会長 除外の件数みたいなものはわかるんですか。

事務局 また次回以降にデータで出したいと思っております。

一言それに関連して申し上げておきたいのは、今回の新しい農振法の下で、こういった地域なり区域については概ね5年ごとにきちんとしたデータをとって、そして計画的な線引きの見直しをしなさいという規定を入れておりますので、まさに専門委員がおっしゃったように、ポツポツ思いつき的に出るのではなくて計画的にすべてを行うということで、計画なければ開発なしという根っこの議論は踏襲をしているつもりでございます。

ただ、現実問題として、これまでの運用との連続性がありますので、全くびっしりがんじがらめにすることは分権の精神からいっておかしいものですから……。ちなみに御紹介しておきますと、今の除外要件でも、農用地区域内の土地でしか本当にこういう用途には充てられないのでしょうかということをきちんとチェックしなさい、それから農地の集団化や農作業の効率化にとって支障になりませんかということ、あるいは公共投資をした結果、その投資の効用がきちんと図られますかというようなことをチェックした上で、区域の除外をすることになっております。これをまた明文で出すことによって、周りの方々もチェックをできるのだと思います。

もう一点だけ申し上げたいと思います。先ほどの専門委員のお話との関連ですけれども、もちろんゾーニングだけで転用問題が全て片づくわけではないので、農用地区域や農振地域外のところも含めて農地の一筆ごとの転用については農地法上の許可が要りますので、ゾーニングの制度と農地法上の一筆ごとの許可制度、これを組み合わせて他用途に回していくという二重の縛りになっております。そこはまた農業委員会の方でも日ごろよく地域を見ていただいて、ここからこういう転用を出すのはおかしいというようなことを積極的に行政と一緒になってやるというような運用が必要ではないかと思います。

それから、専門委員がおっしゃられたトーンの問題については、僕らもこれから文章を書くときに少し工夫をしたいと思います。

部会長 ほかに何か御意見ございますか。

専門委員 もう皆さんから御意見が出ているのですが、もっぱら農業を営む私たち農業者の立場で申し上げますと、農地というのはまさに経営の基盤でございまして、このように明確に確保ということと、特に農地の利用効率に主力を置いた基本計画が出てほしいというのが我々の期待するところであります。特にこれから効率的農業を営めということになりますと、先ほど話がありましたけれども、団地化がまさに基本になります。経営規模を拡大しても、むしろ団地になっていなければコストが上がっていくわけでございまして、本当に苦労するだろう。

特に我々現場で感じますのは、農産物の「市場原理導入」という言葉の中で、先ほど事務局からもお話がありましたけれども、お米が少し下がりまして、農地流動を肌で感じ始めておりまして、これは一気に動くのか動かないのか。今までのバブルで、農村も一緒にバブルで踊ったと僕は思うんですよ。今は農地の預かり手がない、買い手がないという状態です。よいところはあるのかもしれませんし、その辺は東と西、地区によって違うと思いますけれども、流動化が動き始めたという実感を持っております。

この時期であるだけに、もう一つ私たち現場でお願いしておきたいのは、国民にも我々農業者にも、わかりやすい利用、そうしたものでないと……。例えば、これは申し上げたと思うんですが、農地についてある程度代名詞みたいなものをつけて、経営で守る農地だとか、自給で守る農地だとか……。ここにも相当ダブっているんですが、これをどういうふうに位置づけるか、興味はあるんですけれども、交流農地ですよと。そして、これはそれぞれが環境という直接保全を含めて国土保全ですよというような明確なる位置づけをした農地利用計画といいますか、指針が出ないと、農村も混乱するので、私ども、もっぱら農業を営む者としては、積極的な明確なるお示しを期待しております。

以上です。

部会長 ほかに。

委員 私は非常によく書かれていると思います。しかし、メリハリが足りないのではないか。あまりポイントを強調した書き方になっていないので、そのあたりが幾らかわかりにくいなという感想を持っております。

一番気になるところは、地方分権がどう本来の意味で機能するかというところではないかと思っています。今まではそうではなくて運営されてきたわけですから、市町村が本当に主体的に自分たちの町や村をどういうふうにしていったらよいのかということは、そこに住んでいる人たちと市町村が考えなければいけないわけですね。ですけれども、そこの意識の転換がなかなかできていないということをむしろ実感する。言われたとおりにやってきたので、そっちの方が楽だから、県が指導してくれればよいとか国が指導してくれればよいのにと。中間山間地域のことに関してもですが、自分たちで考えて申請を出すようなことは地域内で摩擦を起こしてくるから、むしろトップダウンでやってくれた方がいいというような声も聞かれるわけです。これがちゃんと力を持って発揮できる底力になることの前提は、地方がどれだけ自覚するかというところではないか。実はそこが一番薄いのではないかという感じがしています。ですから、地域に出向いていって、きちんとわかりやすく説明する。今回はこういう方針で、ポイントは地方分権なんだ、基本的にはあなたたちが考えるのだということを徹底的にやる必要があるのではないかと思っています。

事務局 僕らも地方分権推進委員会との間で随分議論しました。本当におろしてしまっていいのかどうかということで。しかし、そうはいっても世の中は極力住民に近いところで運用すべきだということになりました。その結果、逆に地方分権委員会の方から、そうであれば国としてきちんとした指針を示して、言ってみれば国技館の吊り屋根ではないですけれども、その下で相撲をとってもらうようにした方がよいのではないかということになったわけです。したがって、基準についてもきちんと法令で示す、住民の関心が行き届くようにということでございますし、最終的にもし国が考えていることと齟齬を来すようなことがあれば、そこは県との協議になっておりますけれども、同意も必要なケースが出てくるというふうにしております。ただ、分権というのは浸透して定着するまで手間のかかることで、おっしゃったようにこれから概ね5年ぐらいかけて各区域指定の見直しをしていくわけなので、そのプロセスを通じながら十分浸透作業をしたいと思っています。

部会長 それでは、後半の追加された資料につきましての質疑も含めまして、それから前回少し時間がなかったような感じもしますので、前回出されました「食料・農業・農村基本計画骨子(案)」につきましても論議の幅を広げたいと思います。御自由に御発言を願いたいと思います。

専門委員 「農業経営の展望(案)について」ということで指標をお示しになっております。私たち現場で経営している能力のなさを感じながらも、これだったら担い手が多くて、これでは農村は戦争になるなと思うほど、よい数字が出ているわけです。

そこでお伺いしたいのは、これは一つの目標だと思いますが、私たちもこれに近いデータを出してみて、ちょっと差が大きいので、次の機会にでも現状をお示し願いたいんです。現状はどうなっているか。

それと、皆さんがパッとこれをごらんになると、一番下の欄をごらんになるはずです。さっきも生涯所得を示されましたが、これは給与所得ではないということをしっかり言わないと、これがひとり歩きする。したがって、農業者というのはすごいな、家族3人いれば、すごい、農地は持っているし、これは贅沢なものだと思って、米価を下げろとか乳価を下げろという御意見が出ているような気がする。これから借金を払い、経営管理費を払う。今までは家族経営という概念ですから、ある程度入れておるとはおっしゃるけれども、ものすごく甘いんです。担い手が納得しない経営管理費です。就業規則にしても。

まず、北海道の例をとりますと750万円、そして括弧内は総売上が4,000万円。この金額の差、これはすごい大きいと思います。というのは、労働時間、お母ちゃんや家族が犠牲になった所得ということにある意味ではなると思います。これは違いますよ。これは目標ですから。だから、すごく所得がいいように見えるけれども、お嫁さんにも行きたくない。現実の数字が出始めているわけです。我々も今、皆さんにお示しできるようなものを持っていないということで、今後きちっとしたルールに基づいて情報化しようという話を進めておりまして、それがなしにこういう発言をするのは失礼かもしれませんけれども、この辺をお願いしたい。

要は、現状がこれに比較して一体どうなっているかというものが欲しいことと、1人当たり所得はこれからどうなるんですよということです。半分以上を借金に戻しているだろう。それ以上ではないかと思います。それに経営管理費というジャンルの評価が低過ぎるんです。担い手はそれをみんな見ているんです。だから、ここをきちっとした中で消費者・国民に説得を願いたいというのが私の思いでありますので、よろしくお願いします。

部会長 今の2点について何か。

事務局 経営展望自体につきましては、10年後の姿であるという前提を置いた上での姿であります。

専門委員 それはわかっております。

事務局 現状で申し上げますと、農家数全体は販売農家という意味でいけば248万戸ぐらいあります。主業農家というのは農業で生活をしていると思っていただければいいのですが、主業農業がそのうち55万戸ぐらいございます。そういう中で、農家の農業所得が800万円以上となると大体4%ぐらいあるということでございます。

その中でも分野によっていろいろ違うわけでございます。例えば施設園芸みたいなことになりますと、主業農家の農業所得でいけば800万円を超えているものもございますし、稲作の主業農家につきましては300万円ぐらいである。また、労働時間で申し上げますと、酪農あたりでは1人当たり2600時間も働いているところもございますし、稲作農家では1600時間みたいなことでありますし、いろいろな形があるわけでございます。所得面で申し上げるとそんな感じで、今達成されているのは4%ぐらいであります。北海道の方は率がかなり高いところもございますし、またコンマ以下のものもある。

専門委員 私が申し上げたいのは、この数字はありがたいと言っているわけですよ。ただし、これが給与所得と思われたらちょっと困るなと言っているんです。そこをよく注釈して国民に出してほしいということを言っているんです。これはいいことですよ。800万が1,000万、2000万になってもいいんです。しかし、家族3人おれば1人当たり750万というような……。これから借金からいろいろな経費が出ていくんですよ。そこをよく整理しないと、給与所得と見られてしまうんです。ここでは農業1人当たり所得と書いてあるけれども、これが国民に公表されるわけですから。

ここが重要だと言っているのはそういうことで、これがいけないのではない。御努力も評価できるし、ありがたい。これをぜひ達成してほしいけれども、このうち現状で借金をどれぐらい持っているか。自己資本比率ですよ。このぐらいは借金に戻る、だから消費者の皆さん、もうちょっと国産品を食べて自給率を上げようということをしてもらわないと、これは絵にかいたもちになるだろうと言っているわけです。これがいけないと言っているのではないですから、誤解をなさらないでいただきたい。よく注釈をしてくれと、こういうことを言っているわけです。お願いします。

事務局 基本的な考え方は、施設整備費の償却費や、土地を借りた場合の借り賃等も含めたものを農業経営費とし、これを農業粗収入から差し引いたものを農業所得としており、その中から税金等が差し引かれることは当然でございますけれども、そういう形で試算をしているわけです。

部会長 農業経営費の方にしかるべきその年度の償却その他は全部差し引いた残りの純所得だと……。

専門委員 それはわかっているんです。私、自分の経営の数字を持っていますから、わかるんです。その中で、今の農家というのはトラクターから何から近代化をしますね。それは大体借金で買います。そして一生懸命戻したとき、減価償却費の積立金以上となると、やはり60kgが平均2万2,000~3,000円しないと、要するに積立金から何からみんな借金で、もっぱら農業を経営する人は借金を永久に続けているわけです。我々はその体験のよい例で恥ずかしいのですけれども、それが多いです。「それは専門委員がだめだから」と言われればそれまでだけれども、そういう仲間をいっぱい見ているわけです。その中で借金が終わったときにはまた借金をしているから、サラリーマンの方が住宅をお買いになるのとは違うんです。農業は自分の生活ですから、住宅ローンは別にあるわけです。いいですか。農業経営の問題の中で考えるなら、これでは誤解が起きやすいと言っているわけです。よろしくお願いします。

部会長 そこは、御意見を踏まえて、よく注意してくださいね。

どうぞ。

専門委員 今の専門委員のお話ですけれども、前にこういうものをいろいろ出して農水省でいろいろやるときに、やはりひとり歩きするということがあるわけですね。これは実績とか今の優良事例とか、いろいろなものを根っこに置いて計算をしておられるのだろうと思うんです。ですから、いろいろ質問があったり誤解があるといけないので、説明の材料として現実のものを示しながらやっていかないと、また絵にかいたのかという話になってしまってはいけないなという感じがします。

ただ、一つわからないのは、トラクター等いろいろなものを買った借金は一応差し引いた上で書いているというふうに僕は理解しているんですけれども。

専門委員 金利は経費ですけれども、返済金は資産ですから、この中から多分引いていないでしょう。そんな計算をしているんですか。こんな計画では国税庁は認めませんよ。

専門委員 引いているのではないかと思うんですが。

専門委員 返済金というのは利益から戻すんでしょう。

専門委員 それはわかります。

専門委員 わかりますね。専門家ですから。

専門委員 わかるんですけれども、この書き方は統計情報部あたりで使っている書き方でしょう。

専門委員 そんなことはないでしょう。これから借金を戻すんでしょう。

事務局 農業粗収入から雇用者の賃金や機械施設の償却費等の経費を差し引いたものとして農業所得を出しているということでございます。

専門委員 それはもちろんそうです。

現状を示してほしいんですけれども、普通我々の経験では、その償却費をもって返済しますから、それ以上にかかるんです。返済金が増えて。それから、自己資本比率が、もっぱら農業を営む方は……。兼業農家の方はいいですよ。ですから、データを明確に出さないと、国民の皆さんが……。法人はよく優等生と言われるけれども、我々は全く劣等生なんですよ。借金ばかりしておりまして。

借金も引いてこれだけ利益があるのだとおっしゃれば、それは本当、どういうふうにしたらよいかを教えていただきたいと思います。今からそれを御指導いただけると思って、期待しております。

専門委員 出し方については次回にでも例を挙げて細かく試算を出されたらいいのではないでしょうか。

部会長 現状を出せという御意見もありましたが、その絡みででも、わかりやすく説明するように、さらに力を入れてください。

事務局 わかりました。

専門委員 そうしないと、例えば労働時間なんかもものすごい減少になると思うんです。ただ、現状といっても恐らく平均でとっておられるのだろうと思います。水稲で今から4割から6割減るというのは、同じ経営規模で考えたらちょっと考えられないのですけれども、恐らく平均からということでやっていますね。

事務局 生産費調査の方から入れています。

専門委員 そういうことがいろいろあって今のようなお話が出てくるのだろうと思うんです。

それから、経営計算をすると割合きれいにシミュレーションをやりますけれども、実際はそうはいかない。トラクターなんかも1台で済むところを2台持って、畑が分散していれば両方使うとか、いろいろやるので、少し具体的なものを御説明いただければよいのではないかと思います。専門委員は実際にやっておられるから、御自分の御紹介をいただく方がいいのかもしれません。

専門委員 はい。

部会長 私からの質問ですが、経営の展望というのは同時に公表するんですか。

事務局 基本的には公表させていただきますけれども、基本計画の一部という意味ではございませんで、その中の参考的なものとして、こういうものを目指します。

部会長 それからもう一つの質問は、それも5年に一遍見直すんですか。

事務局 基本的にはそういう形で進めることになるかと思います。技術開発も当然新しいものが出てくるとか、情勢が変わってくれば、そういう必要が出てくるのではないかと思います。

部会長 どうぞ。

専門委員 経営展望の2ページの(1)に「なお、参考として集落営農的な生産組織も想定した。」と書いてございます。私自身としても、担い手といいますか、一定の前提条件付きの農業経営を想定してつくろうというわけでありますし、これらが全体としての大宗を担っていくような動きにしていくという基本方向は異論がないわけで、いろいろな努力をしていくということは認めます。ただ、そうはいいましても、農用地の利用調整が果たしてこういう形で進められるかどうかみたいなことを考えていきますと、大変容易ではないですね。一方、土地条件もさまざまありますから、中山間地域でこうした経営がつくり切れるかという部分についても、いろいろ困難があると思います。

なお書き、かつ「参考として」というふうに書いてありまして、ここまで書いただけでもえらい思想の転換だとおっしゃってもらえるのかもしれません。しかし、そうはいっても、実態を考えていくときには、こうした集落営農的な生産組織が今後とも相当程度存在する。また、これが一つの展望できる農業経営の転換につながっていく側面もあるわけですから、「なお」と「参考」と両方書く話かなという気がちょっとしました。位置づけをもうちょっと高めていただいたらありがたいと思います。

事務局 今の件ですけれども、前提条件が基幹的な従事者は2000時間以内の1800時間ぐらいを目指します、生涯所得を2億2,000万から2億8,000万円を目指しますよということでございますので、そういう観点に立った指標になっております。集落営農ということになりますと、オペレーターが10人いれば、10人の方があいた時間に2~3人ずつ働きます。そのほかの方々は集落の方が補助的な作業をするということになります。この指標自体がそれを前提条件でやっているものですから、そういう意味においては目標にならないんです。そういう意味でございます。ですから、「参考として」というのは、逆に言えば、そういうことも当然ありますので、そういうことを入れたというふうに御理解をいただきたいと思います。

専門委員 そういうことになりますと、私もだんだん言いたくなりまして……。

そういうことだということはわかりますが、今おっしゃいましたように、参考として世の中にも示しますよということにもなっていくわけだし、さっきのお話のように絵にかいたもちにならないかというお話もあるわけですね。だから、全体として経営の展望は否定をしませんし、それが大宗を占める方向で歩みたいという気持ちはわかりますけれども、実態として、そうはいっても、そうした存在がどの程度なのか、そうせざるを得ない局面もあるという部分について、整理の仕方はあるのではないかというふうに思うということです。

専門委員 私も専門委員の御指摘の点と同じ点を敷衍して申し上げます。勤務時間と所得と両方あるわけですが、これは都会の労働者にとっても実は非常に問題でして、勤務時間というのがわけがわからなくなっているのが現在です。例えば真夜中通してディーリングをやっている人とか、企業に勤めて発明や開発をやっている人とか、夜中にセールスをやっている人が一体いつ働いているのかということは、都会の労働者もわからないわけです。サラリーマンに農業ができるかという話が時々ありますけれども、都会の労働者自身が、農業と違ってすっきりと朝出勤して夕方帰るようなことになっているかどうかというと、とんでもないことですし、都会には市場で働いている人とか、いろいろいるわけです。

そういう点で都会の方も労働の仕方が非常に多様になっているということを前提にしての話ですが、やはり1800時間とか2000時間とか1300時間――1300時間なんて聞くと驚いてしまうわけですけれども、こういう労働時間の算定がどういうことでなされているのかということを具体的に出さないと……。今の所得と時間と両方を見ると、私も自分の会社の従業員のことを考えてしまって、これはうちの会社の人はみんな農業になるなという感じを本当に受けます。びっくりするような数字ですね。したがって、ぜひ伺いたいのは、現状の労働時間並びに所得がどうなっているかということと10年後はどういうビジョンなのかという両方を具体的に示していただかないと、本当に誤解の種になるのではないかという気がします。

所得については既に専門委員からお話があったのですが、私がこれを見ても、事業を営むための投資にかかわる償却と金利は当然差し引かれた後の所得であるというのが大前提だと思うので、そういうふうな御説明と、専門委員はちょっと違う疑問を持っておられるので、そのあたりもはっきりしていただかないと……。所得とは言わないと思うんです。事業投資の償却や金利を差し引く前、これはむしろ事業としての粗利になってくるわけで、それを個人の所得というふうに言うのは企業としてはあり得ないことだと思うので、事業の収支と個人の収支というふうに分けないといけないと思います。そのあたりの基準と今の労働時間をお示しいただかないと、確かに非常に誤解が起こるように思いますので、ぜひよろしくお願いします。

事務局 1300時間とか1500時間あるということですが、ここで言っているのは直接労働時間と経営管理労働ということでやっているわけです。農業は自然条件でございますので、例えば今日作業をやろうと思ったら雨が降った、そのときは休む。そのときは労働時間にならないわけですね。農業面から見たらそういう形になっているわけです。ここで言っている直接労働時間と経営管理というのは、販売とか、そういうことも含めてでございますから。

専門委員 それをもし言うと、会社に行っていろいろ考えたけれども実らなかったところは全然労働をしていないことになるとか、外国から電報が入ってきていないと働いていないことになるとか……。普通の企業労働も非常に複雑になっているわけです。したがって、実際に生産活動を営んでいない部分は労働時間から省くという考え方をもしとると、都会の労働者も大分違った姿になってしまうんです。

事務局 逆に言いますと、今申し上げましたように、直接労働時間と経営管理が10%ぐらい入っていると思いますが、そういう形になっておりまして、この場合は作期が競合してできないとか……。例えば農業の場合、端的な話として北海道を考えていただければいいんですが、1年に1作しかできないようなところでは、冬場は農業としては何もできないので、直接労働時間としてはない。したがって、働こうと思っても働けない、そういう問題もあるわけでございます。そういう格好で労働時間が短くなることもある。

専門委員 したがって、これを労働時間と果たして呼んでいいのかどうかが問題になると思うんです。つまり、都市の普通の企業に勤めている人の労働時間と全然違う基準であるということをはっきりしておかないと……。それを同じ「労働時間」という言葉で表現すると誤解が生ずるということを申し上げているわけです。そちらがわからないのではなくて、果たしてそれを「労働時間」と単純に言ってよいのだろうかということです。何か条件付きでないといけないのではないかと思います。

部会長 もう一度御質問しますけれども、さっき公表するかしないかと伺ったでしょう。その意味は二つありまして、目標数字としてこういう経営をつくっていきますということを農水省の意欲として公表するのか、そうじゃなくて、いろいろ御議論がありますけれども、その御議論はさておきまして、他産業並みの生活や労働時間という目標を達成するためにはこういう経営にならなければできませんよということをお示しをするのか、受け取る方で大分違うんですよ。どっちなんでしょうか。

事務局 基本的に申し上げますと、こういう経営は無数にあるわけです。ここでは50aから40haまでのものをお示ししているわけです。ここではあくまでも事例ということでございます。1戸当たりにして50aから40haぐらいの面積がございますよ、その中でそういう所得や労働時間を達成するためにはこういう姿がございますという公表です。

部会長 そこで、そういう姿に日本の農業経営を持っていきますという意欲を目標として示すのか、そうじゃなくて、他産業並みにこうだとすれば、こういう経営でないとできませんよということを客観的にお示しをするだけなのか。地方の受け取り方は全然違うんですよ。どっちなんでしょうか。

専門委員 そこのところを考えてしまいますと、よくないと思います。というのは、僕らが今まで花嫁対策とか担い手対策ということを言ってきたのは、他産業並みの労働で同じような賃金が得られるのだと。平成4年に例の新農政が出たときに、1800時間で2億4,000万円の生涯所得は一つの目標であって、労働時間も向こうが48時間労働と言っていれば、こっちも同じような立場で……。経営学的にやれば、これは大変なことで、なかなかうまくいかないと思うんです。ですから、イメージでそういうものを描いて、農業経営に夢を持つ。担い手対策にしても花嫁対策にしても僕らはそういう立場でやってきましたから、あまりギチギチと経営学的に詰めてしまいますと、にっちもさっちもいかなくなってしまうのではないか。

専門委員 ただ、専門委員にお願いしたいのは、これは自給率と担い手の基本にかかわるんですよ。ですから、これを見ると、私はもうやめた方がいいと思うかもしれませんね。もうだめかと、こうなってしまったら……。兼業政策で価格政策が戻ればやるかもしれませんよ。しかし、今の若い方は、「おまえ、農業は楽しいからやれよ」と言って「はい」と言う担い手ではないですよ。だから、ある程度きちっと数字で示す。要するに週何時間という形で示さないと、私はこれからの担い手も難しいという判断をしておるんです。食料・農業・農村基本法が一歩進んだ生産者から経営者になれよ、市場原理だよと、こういう方向を示しているんですから、やはりここはもっぱら農業を営む担い手を育成する基本になるだろうと思います。担い手はこれを確実に見ていきます。それだけは御理解いただきたい。

専門委員 「他産業並み」というところにちょっと問題があるのではないかと思います。つまり、全然違う産業や構造のものに他産業を当てはめて、物差しで測って、それに押しはめようとするところに非常に無理がある。

例えば、これほど大きな差はありませんが、私どもの事業でいいますと、土曜・日曜に休んでいる人はだれもいないんです。私自身も、この30年間、土曜日は一回も休んだことがない。祝日も全部出勤です。これはなぜかと言ったら、小売業だからです。当たり前のことです。深夜営業をやっていれば夜の12時まで働くのも当たり前のことです。これを仮に表現して「土曜・日曜は休めないんですよ」と言ったら、働き手は来なくなると思います。したがって、それが問題なのではなくて、土曜・日曜に休めないかわりに、私は木曜日に休んでいる。木曜に休めば、ゴルフ場でも遊園地でもみんなよくすいているわけです。これは非常に都合がよろしい面もあるわけで、先ほどのように農繁期は忙しいけれども、農閑期は時間が持てると言えば、農閑期をどう活用するかということが問題になるわけです。トータルの労働時間なども非常に重要な問題ですけれども、そのことだけがここへ出てきてしまいますと……。そして、それを他産業並みにすると言うと、今度はえらくよく見えたり、反対にえらく悪く見えたりすると思うので、基準そのものが全く違う中で、トータルでよいことがあるのだという表現にせざるを得ないものではないかと思います。したがって、さっき言ったように土・日が休めなければ、違う日が2日休めて、それはメリットがあるのだということを言わねばならないのと同じような種類のことが農業の評価にもあるはずなので、それをもっと打ち出すべきではないか。表現形態が単純に過ぎるのではないかということを申し上げているわけです。

部会長 専門委員、何かおっしゃりたいような顔をしていますが。

専門委員 私は、農業が将来こうあるべきだという指針や目標を持つことは非常によいことだろうと思います。

今は他産業と同様にならないかというところに問題があるのであって、他産業と同様になる手法もあると思います。例えば、今までの農業を聞いていると、担い手がいなくて逼迫をしていて、要するに産業全体が非常に苦しい立場にある。これをもっと効率化するためには、例えば我々は今インターネットで食材を相当なエリアで求めて、そして現実に買っています。例えば、柑橘類等の果実の経営などをしている農家に、行政が他の省庁と働きかけて、例えばアルコール、ブドウ酒の製造を個人で認めさせるとか、混成酒の製造を認めさせるとか、あるいは焼酎を認めさせるようなことを一つのビジネスとしてやっていく。そして、そのビジネスだけで、例えば将来は株式の公開をして、ほかのところから資本を入れるという現在の資本主義社会に立脚したような競争社会をつくる。我々外食としてはそういうものを求めているわけです。現実に今、酪農家がチーズをつくったりして、それをインターネットのウエブサイトに載せてかなりの人気を得ている。そういうふうにもっともっと全産業的に農業の視点を広げていくことによって経営効率も上げていくことはできると思います。

それに関連して、「農業団体の現状と課題」のところで敷衍しますと、農業基本法が消費者のニーズを明快に認めている中で、農業団体が消費者の方を向いている視点がないことが非常に残念です。我々が現在必要としているのは、必ずしも農業団体から出荷されたものではなくて、個人の顔が見える産物が欲しいと思っているわけですけれども、今のところではそれがなかなか手に入りにくい。そういうことで、個人の顔をもっともっと世間に広めることによって農業経営の効率は上がるというふうに私は期待しています。したがって、将来的に農業において収入を上げることは必ずしも否定的ではありません。

以上です。

部会長 ありがとうございました。

まだ本件で御議論があるかもしれませんが、ほかの問題につきましても御議論いただければと思います。

専門委員 私は10年後のあるべき目標みたいなものを出すことは意義があると思っているのですが、「農業経営の展望(案)について」の2ページを見ますと、(2)の技術水準は「10年後には一般化する見通しのある技術水準」を想定しているわけですね。これは技術会議その他いろいろなところで検討されていることがさらに発展していくという前提だと思うんです。(3)の生産資材等については「今後の低コスト化の取組の効果を見込む」ということで、実際にその方向に少しずつ動いていますから、これも努力が見えると思うんです。ところが、(4)の農産物価格については、「直近の水準として過去5カ年の平均」ということで、これは実績ですね。ところが、過去5カ年にしても非常に変動するし、先ほど米価の指標が出たように下がってきていることもあるので、何か価格が保証されたようなものとして所得の結論が出るとすると非常に問題があるなという感じを受けました。では10年後の価格がどうなるのかということは簡単に言えないし、需給関係等いろいろあると思います。ただ、農業生産力そのものの向上等によって価格の問題も変わっていくのだろうと思うんですが、その辺を誤解のないようにきちっとしておかないといけないのではないか。所得の最後の金額を見るときに、価格の問題は非常に重要だということを一つ申し上げたいと思います。

それから、先ほど専門委員からお話があった点に触れたいんです。この前の部会でもちょっと申し上げたんですが、農業団体として農畜産物を取り扱って販売に携わるという立場で申し上げますと、私どもは、市場販売のほかに、相対販売も含めて、生協のグループや量販店さん、外食産業さんともお取引をいただいていますが、一緒にどういう商品を農家につくってもらおうかという相談をし、意見を聞きながら、あちこちで商品のプレゼンテーションなり共同開発の検討会なりをやっているところなんです。実際にはある地域のこういうつくり方の肉を要求しますということをうたい文句にして扱ってもらって、数量的にも伸びていることもありますので、できるだけそういう方向をとっていきたいと思っております。ですから、農業団体は消費者の方を向いていないと言われてしまうと、ちょっと異論を申し上げたい。私どもの努力が足りない部分は当然御指摘があってしかるべきだと思いますし、反省をして一層努力をしなければいかんと思っていますが、努力している面の方も少し見ていただきたいということを申し上げたい。

専門委員 ただ残念なことに、産地へ行って農家の人たちと話すと、私どもがこういうものを欲しいと言うと、「農協を通さずにお願いします」というような意見をあちこちで聞きます。これは流通の段階で農協が一種の阻害要因になっている部分があるのではないかということを危惧するわけです。農協を通すものには良質のものを渡さない、あるいは農協を通さずに受ければ私個人の名前で出しますという状況は各地であります。

それから、我々の業界は既に産地のものを必要としていないんです。我々が必要としているのは個人のものです。新潟のコシヒカリではなくて、新潟の何々さんがつくった個人のものを必要としている。しかし、農協を通すと、残念ながら、それができない。全部カントリーエレベーターの中へ入って、コシヒカリが一緒に一袋になって出てくる。こういう状況は我々にとって非常に好ましくないと思うわけですし、買いにくいということが現実としてありますよ。

事務局 経営展望というのは、新しい基本法の中で育成しようとしている効率的かつ安定的な農業経営を育成していこうとするわけでありますが、その場合に理念として他産業並みの労働時間と他産業従事者並みの生涯所得を目指していく。その場合、そういうものを実現しようとすれば、具体的に地域別、経営類型別にどういう経営内容であればそれが実現できるであろうと、これを示すのがこの経営展望でございまして、こういう姿の経営を目指していただきたいと農家に対しては期待するわけでありますし、また我々としてもそれを育成していきたいというような性格のものであります。こういう経営が10年後程度に全体の中でどの程度を占めるだろうかといった点を、今後御議論いただきます構造展望の中でまたお示しをさせていただきたいと考えております。それを両方あわせて、どういうプレゼンテーションの仕方をしていくか。いずれにしましても、基本計画の公表とあわせて経営展望なり構造展望をお示ししていきたいと考えているわけですが、その扱いについてはまた御相談させていただきたいと思います。

部会長 部会長としてのお願いですが、いろいろ御議論がございましたので、それを踏まえて事務局の方でさらによい知恵を出してください。

それでは、それ以外の問題につきましても御議論がございましたら、どうぞ。

専門委員 幾つかございます。今、特に系統組織のあり方をめぐって多少の議論がありましたが、100%こうだ、あるいは100%そうでないということはないと思いますし、農協自体も、個性といいますか、差が出てきていると思いますが、私自身は専門委員がおっしゃったのとかなり近い印象で、消費者に向けて積極的に働きかけるような姿勢をもっと強めていただきたいという気がしております。

これは私ども農業経済なり農業経営の研究者の多少の責任ということでもあるのかもしれませんけれども、市場のイメージがどんどん変わってきていることに対して必ずしもついていけていないような気もするわけであります。つまり、大量にどこかに集まってきて、それがドッとまた消費者に行くような、そういうイメージで描かれるものと、それがむしろ全体としての農業の原動力になるような、そういう時代ということがあるだろうと思うのです。

ついでに言いますと、農協の場合には、まだ抵抗組織と言うとちょっとあれですが、いわば悪者がいて、それに対して小生産者が固まって抵抗するというような、そういうイメージがまだあるだろうと思うのです。そういう面は全く否定しさるべきだとは思っておりませんけれども、そのことが市場対応といいますか、市場適応への姿勢の転換を遅らせることになるとすれば、これは、もちろん農協自身にお考えいただくことでございますけれども、ちょっとどうかなと、こういう感じがいたします。

そのあたりは専門委員がもう御発言されていますけれども、法人経営と農協組織の関係でもやはりあるだろうと思います。法人経営は、今日の経営展望はまさに農業生産の中での展望でございますけれども、もう少し川下のビジネスも取り込んでいるわけです。つまり、販売する、加工するということで。そうなりますと、従来の農協のビジネスのエリアを農業経営そのものが担っていくことになるわけですけれども、それはむしろ歓迎すべきことだというぐらいにお考えいただいて、その上で法人経営と農協の新しい関係のあり方を見ていくような視点が必要ではないかと思います。

それから、私がお願いしたこともございますが、参考資料3の方でお米を例に価格変化による影響試算が行われております。なかなかデリケートな部分もあるかと思いますけれども、感謝申し上げたいと思っております。

それで、評価は別といたしまして、こういった大局的な構図は政策の評価のベースになるものだろうと思っております。ですから、こういったことについてむしろ積極的にお出しいただいて、その上でこれをどう評価するかということを議論すべきではないかと思います。中身については今日は私自身は申し上げません。

それから、これで印象的なのは、農家の庭先といいますか、価格の変化が小売・消費のところまでほぼ素直に伝達されているということであります。これは米という商品の特性ということもあるかと思いますけれども、逆に農家の庭先の価格は下がっても消費者の価格は変わらない。これはEUでもいろいろ話題になっているところでありますが、米の場合には農家からさらに川下の流通のところでも構造の変化が伴っていた。これがあって非常にうまく伝達されているということがあろうかと思います。この点、ほかの品目についてはお米よりかなり難しい面があるかと思いますけれども、私ども、一応頭に置いておいてよいのではないかと、こう思います。

部会長 どうぞ。

専門委員 これは専門委員もよく御存じのことで御発言になられていると思いますが、専門委員もおっしゃっていますが、いずれにしろ需要に応じた生産をやらなければいかんとか、さらに年1作の作柄による供給変動があるとか、それから当然のこととして市場価格形成が全体として進行している中で大きな価格変動がある、暴落もある。そのために需給調整はどうしても欠かせない。そのための需給調整の主体が必要になる。方向は国が今まで価格政策の中でやってきましたが、今度は多くのところで生産者自身また生産者団体がそれを担わないとなかなか動かなくなってきているという部分があっての取り組みがあるわけですから、専門委員がおっしゃる部分も決して否定はしませんし、専門委員がおっしゃるような意味での多様な取り組みは求められていると思います。ただ、農業・農村の多面的機能ということを僕らは世界に向かって言っていますが、同時に、必ずしも同じことに全部ひっくるめるつもりは毛頭ありませんけれども、農業生産の持っている特性、それが持っている流通、それをどんな形で効果的に担うのか、これは経済学上も、歴史的にも、将来的にも、何とも整理のつかない課題を抱えているわけです。そういう部分でそれを担う主体として我々農協もあったりしていると思います。変えるところは変えますけれども、そういうかなり困難をしょっているという部分は、国民的にみんなで支えていくということでないと、この国はどうなるんだ、農業はどうなるんだというふうに言わざるを得ないと思います。

専門委員 価格調整は、農協が仲介しなくても、相対でも自然に行われてきます。例えば品薄になって価格が上がったときや、端境期にはこのぐらいの価格を保証しましょうとか、全般的に下がったときにはこうしましょう、1年を通してこの価格でいきましょうというようなことは、必ずしも農協を仲介しなくても、生産者と消費者の間で相対でできることだろうと思います。経済的な仕組みとして。

専門委員 これは議論があるから何ともあれですが、直近の問題は、実はピーマンが非常に値下がりしてしまいました。大産地では鹿児島と宮崎と高知の3県から生産者代表としての農協の団体が集まって、保管と出荷とか仕向け地などを調整したんです。ピーマンが安くなるのは消費者にとってはありがたいことだけれども、農家にとっては生産費も出ないという状態で、そういうことはだれがやるか。相対だけでそうなっていないので、やったんです。結果として、今、価格の回復がかなりできているという状況があります。私どもは別に高く売れればいいということではなくて、適正な価格で、生産費も償えて所得が取れれば、それ以上のことを望んでいるわけではないのですけれども、そのことは必要なことではないか。そのための仕事はどうしても必要なことだということは御理解いただきたい。

部会長 大分いろいろな御意見があったわけでありますが、予定の時間がまいりました。次の予定の方もおられますので、本日はこれをもって終了させていただきます。

次回は第8回目になるわけでありますが、2月14日(月曜日)、午前10時から12時半まで、場所は農林水産省の4階の第2特別会議室でございます。正式には改めて御連絡申し上げます。

次回は、食料自給率目標に関連いたしまして、消費及び生産のすう勢について数字をもとに御審議をちょうだいしたいと思っております。あわせて、消費及び生産を望ましい姿に持っていくために解決すべき課題につきましても御審議をちょうだいしてはどうかと思っております。

ちょっと時間が足りなかったかもしれませんが、本日はこれにて閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 

閉会