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農林水産省

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食料・農業・農村政策審議会企画部会(平成29年1月13日)議事概要


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1 日時:平成29年1月13() 13時00分15時00分

2 場所:農林水産省 講堂

3 出席者:(委員)中嶋企画部会長、臼井委員、奥野委員、小田切委員、香髙委員、河野委員、里井委員、生源寺委員、武見委員、藤井委員、松本委員、三石委員

 

【平成28年度食料・農業・農村白書構成(案)及び農業競争力プログラム関連事項等について】

 

広報評価課情報分析室から白書構成案、政策課長から農業競争力強化プログラム、輸出促進課長から輸出力強化戦略について説明。

 

 

(臼井委員)

  • 6次産業化の流れのまま、生産者がダイレクト販売網を海外に展開していく輸出等に取り組むことはすばらしいが、例えば地域の中小企業や大手商社と協力する事例が増えてきている。このことで、生産者の販売・加工等におけるリスクを分散することにもつながるのではないか。また、どのような体制で海外展開をしていけばよいか分かるよう説明して頂きたい。
  • 白書では、全体的に、見やすさや分かりやすさを意識して、自分の見たい内容にすぐ行き着けるような白書にして頂きたい。

 

(奥野委員)

  • 見やすい白書の作成を求める。
  • 農業競争力強化プログラムに関連して、TPPが発効しなくともしっかりと農業対策に取り組んで頂きたい。また、外交交渉に際しては工業対農業と語られることが多い。外国が日本の農業が強いから交渉を避けるようにならなければ本当に競争力がついたとは言えない。

 

(小田切委員)

  • 2015年センサスの設計にも関わっていたことから、特集で2015年センサス分析が取り上げられることは喜ばしい。2015年センサスでは新規参入や多角化についても拡充したため、分析して頂きたい。また、国勢調査の未回答率が高まっている中、全数調査はやりにくくなっているが、全数調査を行うことで母集団を作ることができ、農林業センサスの持っているこのような意義を白書において訴えて頂きたい。
  • ふるさと納税は設計段階において、返礼品の濫用はあってはならないとしていたが、結果として返礼品を目的とした寄付が増え、日本の寄付文化が歪んでしまったように感じる。NPOの寄付が減ってしまったことも、ふるさと納税と無関係ではないと考える。返礼品だけを取り上げるのは問題なので、トピックスの執筆においては少し慎重な対応を求めたい。
  • 土地改良長期計画の改訂を踏まえ、農村振興プロセス事例集が取りまとめられた。これは、どういう場面でどのように取り組めばよいかを示した場面集であり、これをぜひ取り上げて頂きたい。

 

(香髙委員)

  • 昨年の白書特集で取り上げたTPPについて、トランプ米次期大統領がTPP離脱を表明している中で今どうなっているか言及すべきではないか。
  • 今後の農業はIoTAIがキーワードとなってくる。これらは産業構造を大きく変える可能性を秘めている。白書においても、新潮流に乗り遅れないよう、IoTAIを盛り込んだ取組を取り上げて頂きたい。
  • 10年ぶりに市町村別の農業産出額が公表されたとのことだが、何のために推計したのか意義を示すべきだ。この数字を活用し、今後どのような施策をとるのかということが重要ではないか。
  • 輸出力強化戦略の1枚紙が、分かりやすく作られていた。現状認識がしっかりできているように感じた。



 

(河野委員)

  • 体系的に分析をとあるが、白書は誰に向けてまとめられているのか。データ整理のためにあるのか、白書が元となって日本の農業を強くしていくためのものなのか。PDCAとして次の施策に繋がるための白書にしていただきたい。
  • 農業競争力強化プログラムにより、資材価格や流通・加工の分析が行われれば、消費者としても、どこにコストがかかっていて、過剰サービスになっているかを理解できる。このため、農業の競争力強化は、最終的には消費者にも利すると思う。
  • 原料・原産地の表示・導入について、最終的な結論に非常に違和感を覚える。日本の農業・生産者を応援したい消費者にとって分かりにくいものになっているように感じる。
  • 持続可能な調達WGの委員をしていて感じたことだが、東京オリンピックの食材の調達基準について、今のままでは、ほとんどの食材が輸入に頼らなければならなくなるのではないかと思っている。日本は、農畜産物の品質・安全性について自己満足の世界に留めている。客観的な第三者認証へのアプローチが早急に求められているのではないか。

 

(里井委員)

  • 輸出力強化戦略資料のように白書も見やすく、伝わりやすく、勢いがあってやる気が出るような記述にして頂きたい。
  • 農業競争力強化プログラムの中で人材力の強化について、人の力は一番重要であると考えている。白書が生産者と消費者をつなぐものになるようにすべき。心理的なものとして、日本の農業はすばらしく、日本の農産物は価値があるということを伝えていく必要があるのではないか。
  • 昨年の白書の大学等への広報活動について、白書の中にも書くべきではないか。

 

(総括審議官)

  • 白書に対するご期待、ご要望を承った。共通するところで言えば、分かりやすいものにしていくこと、PDCAに耐えうるようなものにしていくことにしていく点について、配慮していきたい。
  • 国際交渉の場でも農業の問題で何か言われることがないように、農業の体質強化を進めていくことが重要だと思っている。今回の競争力強化プログラムについては、できるものから法律、運用面の改善、予算措置を順次やっていきたい。その内容についても、今回の白書に触れられるものについて書いていきたいと思っている。
  • 他の産業界と比べ農業は今まで遅れていたとか、気候天候の問題、一人ひとりのノウハウが伝わらずに生産性が高まらなかったこともある。今回トピックスで、IoTAIなども含めたICTについて取り上げ記述していきたい。農業がどこまで追いついていけるか考えていきたい。
  • 人材力の強化の問題について、自分で6次化に取り組むことと、他の商工業者の方と連携することのどちらが価値が高まるかについて、行政が全て指導するような時代ではないと思うので、農業者、農業団体の皆様が経営判断能力をつけていく面から人材力の強化を考えていきたい。

 

(消費・安全局)

  • 原料原産地表示については、正確に、かつわかりやすいものという要望はそのとおりであるが、加工食品は様々な種類のものがあり、現実問題として企業ができるものとできないものがある。できるものは書く、できないものはそれに準じた書き方で、なるべく消費者の方に選択できる情報を増やしていただく方向でとりまとめた。
  • 現在は22+4品目以外の加工食品は原料原産地が何も書かれていない状態であり、選択の指標としていただくために、可能な範囲で情報提供を義務づけることとしたもの。今はまったく原料原産地の義務表示がない状態からどうやって選択の情報を増やしていくかということでとりまとめた。また、企業の方も義務の情報を上回るものについて、インターネット等でなるべく情報発信していただくとの対応をお願いしていく。

 

(国際総括審議官)

  • TPPについては、我が国としては協定の早期発効を目指して、引き続き粘り強く働きかけていく方針に変わりはない。昨年の秋、国会承認をいただいたことでTPP発効に対する日本の固い決意を世界に発信することができたところであり、TPPの意義をしっかり訴えかけていきたい。そもそも、6ヶ国の国内手続終了で発効する場合は、署名から2年後という規定になっているので、発効までもう1年はかかることとなっているところ。

 

(生産局)

  • 調達基準については、パブコメが終わり、これから最終的なものが決まっていく。我々としては農業団体の方や、県の方と一緒になって農家の皆さんに取得をしていただきたいと考えている。補正予算で取得支援の予算も組んだ。GAPは対外的に説明できるものであるため、将来的には農家の皆様全員にとっていただくという目標を立てて、東京オリパラで供給する食材は国産でという意気込みで頑張っていきたい。

 

(情報分析室長)

  • ふるさと納税の取組自身は総務省のものであり、取り上げるに際して総務省の担当者と、返礼品競争に結びつかないようにすることを話している。留意しながらまとめていきたい。
  • (大学等での広報について)白書の中で記載することは難しい。どういう形で言及できるか考えたい。

 

(生源寺委員)

  • 白書構成案、特集章のタイトル生産資材価格の引き下げと生産者に有利な流通・加工構造の確立に向けての表現に違和感を覚える。なぜ、生産者が有利との表現になるのか。生産者や量販店など関係者がWin-Winの関係になることを目指すのではないのか。
  • 農業競争力強化プログラムについては、今回の企画部会は情報提供との位置づけと受けとめているが、基本法・基本計画及び本審議会各会を含め深く関わっているものと考えている。審議会の委員として責任を果たせていないとの思いがあり、いずれかの機会を設けて、基本法、基本計画、審議会の位置づけと、こういった形で行われる政策の決定や議論、この関係を整理しておく必要があるのではないか。

 

(武見委員)

  • 機能性食品等が注目を浴びているが、成分の追求に動くことを危惧。食や農産物の強みについては栄養面の観点や国内の農業生産への寄与の観点からも、それぞれ食材単品で考えるのではなく、食全体として考えることが重要。日本食の海外展開も、日本の食事の良さをしっかりと捉えていく、海外と同時に国内でも根本的なところをしっかりやっていく。白書に食育も書くようなので、こうしたことを含めて取り組んでいくことが、結果的に日本の農業の競争力強化に繋がる。

 

(藤井委員)

  • 女性農業者の動向については、人数や年齢等統計的な情報のみではなく、なぜ基幹的農業従事者の女性の割合が減っているのか、農業委員や農協役員になぜ女性が増えないか、これらの要因をつかんで分析をして記述して頂きたい。
  • 農業競争力強化プログラムの農村の就業構造の改善に関して、対象となる産業を拡大するとのことであるが、農村に立地した産業は発展しても、農業者は安価な労働力として利用され、結果的に農業が衰退してしまう恐れがある。このような事態を避けるために、何らかの歯止めが必要ではないか。また、本件により、地域農業にどのように寄与するのかについても、しっかりと検討する必要。

 

(松本委員)

  • 審議会の位置づけ等、生源寺委員からの発言は私も重く受け止めた。
  • 特集の市町村分析について、中山間地域の分析も必要では。地方創生の観点では、中山間地域では、農業収入に加え、農外収入についての分析も必要。
  • 農地集積や土地改良事業を行うに当たっては、相続未登記も大きな問題。権利者が都市部に出ている場合もあるので、都市住民にも直接・間接的に関わっていると認識。白書の中で啓発して頂きたい。
  • 新規就農では、雇用就農者の給与水準について分析して頂きたい。雇用就農者の離職率の高さが問題となっているが、根本的な問題は、給与水準なのではないか。
  • ICTについては夢のある話。現場でどの程度導入されているか、又は、いつ頃導入されるかを書いてもらえば、現場が関心を持つし元気も出る。
  • 熊本地震や発生から5年が経った東日本大震災は、まだまだ課題が多い。白書の中でも引き続き扱って頂きたい。

 

(三石委員)

  • 食料章について、今回の白書では厳しいかもしれないが、来年度白書に向けて、グローバルマーケットの変化を分析して頂きたい。中国による油糧種子の輸入増加や、バイオメジャーの買収、欧米企業による合併といった動きがある中、我が国の食料の安定供給にどう影響するかの分析が必要ではないか。また、世界の動きを踏まえての、生産サイドのGAP、製造サイドのHACCPなのではないか。
  • 農産物輸出に目が行きがちだが、農産物輸入についても、インフラが今のままでいいとは思わない。どこから何を輸入するか、世界の生産国で様々なバランスが変わってくる。また、米国の政権が変わると貿易黒字を増やそうと食肉の輸出圧力が強まる。そのとき、日本の畜産は何をしていったらいいのか、その辺を次期基本計画への目出しとして、今回は難しいだろうから、次回の白書につなげて欲しい。

 

(中嶋部会長)

  • 白書は政策の広報の観点とともに、政策の評価の観点も重要。自給率・自給力の動向、目標どおりにならない要因について、今回の白書で全面的にやるのは難しいと思うので、次回の白書に向けて準備して欲しい。
  • 農業競争力プログラムにより、基本計画にある政策がどう変わりどう加速化されるのか。TPP関連大綱では、自給率との関係の説明があったが、今回はあまり出来ていないので、どこかの機会で一度説明頂きたい。

 

(技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長)

  • ICT技術の導入やゲノム分析など、具体的にどこまで記載可能かは難しい点だが、方向性をイメージできるような白書にしていきたいと考えている。

 

(危機管理・政策評価審議官)

  • 昨年は災害が多かったので、災害の章を拡充した。課題を含めてしっかり記述していきたい。

 

(食料産業局)

  • 6次化は農業者のみならず、第二、第三次事業者他と合弁して行っている事例も多いことから、これらを含め6次化推進対策としてファンドを含めて支援を行っている。輸出についてもこれら6次化の延長線上で、農業者と中小事業者の間で適切な連携を図りながら進めていくことが必要。地域商社等が間に入って、諸手続を代行するなどし、輸出を進めていくことも重要であり推進していきたい。

 

(農村振興局)

  • (就業構造の改善について)農村地域社会の維持発展という大きな趣旨があることを踏まえて対応していきたい。
  • (中山間地域対策について)昨年夏以降、中山間地域農業への対応について同様のご意見が多数であった。規模拡大が困難な地域では農業の底上げを図りながら前向きな取組を支援していく。来年度予算においても中山間地農業ルネッサンス事業を柱建てとしてしっかりと取り組んでいきたい。

 

(経営局)

  • 女性の農業委員や農協理事の割合が増加しない要因については、なり手がいないとの声もある。その背景に何があるか、女性の家庭内での役割を含め、その原因を分析する必要がある。家族経営協定の取組なども含めながら紹介していきたい。「女性農業者の動向」でなく、「女性農業者の活躍」としていることに思い。
  • 雇用の賃金水準について、データの有無を含めて把握していない。「農の雇用事業」においても定着率が4割程度であることに問題意識。このため、農の雇用事業については今年度から見直しをしている。
  • 人材力強化については、将来の担い手の育成の場としての農業高校、経営力の強化、労働力の問題などについても触れていきたい。

 

(食料産業局)

  • 日本食への理解を深めてもらうことが大切。食品の機能性についても、食全体で考えることも重要と認識。日本食そのものの良さもアピールしていきたい。

 

(消費・安全局)

  • 正確な知識のほか、生活習慣、学校教育等の問題もあり、引き続き取り組んでいきたい。

 

(総括審議官)

  • 特集1のタイトルが「生産者に「有利な」」となっている点は、この特集の内容は、TPPの検討継続12項目に関するものであり、タイトル名は12項目との関係性が明確になるようにしたもの。ご指摘を踏まえ、変えた方が良いか、わかりやすさの観点から検討したい。「有利な」となっているのは、TPP関連政策であり、生産者にとって合理的な価格で販売されるべきであるとの思いを示したもの。
  • 競争力強化プログラムについて、審議会の御意見を伺っていない点については、プログラム策定までの時間では難しかった。しかしながら、プログラムの内容については、基本法、基本計画で定められた方向性の中で、更に詳細を詰めていくもの、強化していくもの、基本計画策定の時点で課題が明確でなかったものについても、時間の経過により、焦点が明確化してきたものについて検討してきたもの、特にTPP関連施策の残された検討項目を、政府・与党のそれぞれの組織の中でも検討頂き、取りまとめたもの。基本計画との関係で、白書の中では施策がどのように進捗し、評価がどのようになっていくのか考えていきたい。
  • 白書の中でグローバルマーケットの動き、自給率が向上しない要因を取り上げるべきとの御意見については、時間を頂き、来年度白書に向けて検討していきたい。

      (以上)

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