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農林水産省

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食料・農業・農村政策審議会企画部会(平成30年1月16日)議事概要

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1 日時:平成30年1月16日(火曜日) 13時00分~15時00分

2 場所:農林水産省 講堂

3 出席委員:大橋企画部会長、有田委員、伊藤委員、大山委員、栗本委員、近藤委員、佐藤委員、染谷委員、髙島委員、十倉委員、中嶋委員、中家委員、三輪委員、柚木委員(全委員14名が出席)

農水省側から白書構成案、EU・EPA、TPP等関連政策大綱について説明を行い、その後の主な発言は以下の通り。


(有田委員)

  • 自分の周囲の若手農業者から将来がない、という話はきておらず、今回の若手農業者アンケートでもそのような結果が出てほしい。
  • 地理的表示(GI)について、現在の登録数はいくつか。また、登録することで、輸出にどれほどの効果があるのか。
(伊藤委員)
  • IoT・ロボット等の新技術は、昨年度白書ではトピックスとして焦点が当てられており、政府全体としてもSociety5.0等で注目のテーマとなっている。これは、1、2年で済む話ではなく、構造的なテーマであるため、継続してほしい。
  • 働き方改革について、農業現場でも組織化、機械化、耕地面積の拡大等により、農業者の働き方をより快適にする動きが生まれており、そういった方向であることを示してほしい。
  • 明治150年について、意見と言うよりはつぶやきとして。明治は、食・医療・衛生の発展で日本人の寿命や体格が大きく変化した転換期。食の分野では、食品加工業(ソース、ケチャップ、マヨネーズ、カレールー)が発展した。産業革命で女性の社会進出が進んだことを背景に、加工食品の開発・普及が進み、これが現在の日本の食生活の簡便化、多様化にも影響を与えている。
(大山委員)
  • 白書全体の構成案について、全体的にタイムリーな内容を捉えている。歴史的・伝統的に書くべきテーマについても的を射ている。
  • メディアに取り上げてもらうには、売りは何か、ねらいは何か、新しさは何かということに焦点を当てることが重要。例えば、経産省のものづくり白書では、ある地方の中小企業が作る飛行機部品のシェアが何%あり、この企業がないと世界で飛行機が飛ばない、等の例を“売り”のように写真付きで強調している。他にも、県立病院のHPでは、嘘や誇張なく看護師の1日を紹介することで、看護師に対する3Kのマイナスなイメージを払拭し、若手の採用に努めている。農業白書の作り方に馴染む範囲で、若い人が農業をしたくなるような具体的な事例を、売りとねらいが世の中に伝わるように広報してもらいたい。
(栗本委員)
  • トピックス1について、国内需要が減少しているから海外に目を向けるということも理解できるが、生産現場の立場からすると、国内需要の減少以上に農業従事者の減少が著しいと感じており、懸念している。9年前に就農した当時、農協の部会には200人いたが、現在は150人を切った。静岡県の担い手育成は盛んで、この9年間で40人以上の非農家出身の新規就農者が誕生したにもかかわらず、部会の人数はこれだけ減少している。
  • 「経済なき農業」はないと思っているが「農業なき経済」になってしまうのではないかと懸念している。農家が輸出や6次産業化を進めていくなかで中間業者が必ず入り、農業生産物を物として扱うことで、中間業者に利益が集中するのではないかと懸念している。
(近藤委員)
  • 全体の構成はこれでよいが、今の農業の厳しい現状を伝える必要もある。
  • 生産人口が極端に減少しているなかで、輸出の余力があるのか。
  • 国際交渉の話があったが、食料自給率にどのような影響があるのか、食の安全にどう関わるのか、国民の懸念材料でもあるので、触れてもらいたい。
(情報分析室長)
  • 頂いた様々なご意見を受け止めて、今後、骨子案、本体案の作成に向けて作業を進めたい。
  • 明治以降の食生活の改善については、食育白書にも関連する内容であり、担当間で相談しつつ食料・農業・農村白書の中でどのように取り扱うかを検討したい。
(技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長)
  • IoT、ロボティクス等の技術開発・普及は重要な課題と認識。産学連携をベースとした経済界との連携、農業生産現場の技術の把握に努め、今後の研究開発、社会実装に取り組みたい。白書においてもこうした状況を反映していきたい。
(食料産業局)
  • GIについては、現在58品目が登録されており、今後も追加されていく見込み。今後EUに対して日本のGIを紹介するなど、日本・EUのGIに対する相互理解を深め、輸出促進を図っていきたい。
(経営局)
  • 農業の働き方改革については、昨年12月に「農業の働き方改革研究会」を立ち上げたところ。人手不足の中、新しい技術の導入、農閑期を活用してスポーツ等に当てる仕組み、女性の活躍できる施設を設けるなどの優良事例を収集しているところであり、白書においても取り上げるよう努めていきたい。
  • 農業者の減少はご指摘のとおりである。同時に、若い農業者や農業法人が着実に育っているところ。この両者をどのようにマッチングさせるかが重要と考えており、このような問題意識のもとで白書の「担い手に対する農地の集積・集約化」、「担い手の育成・確保」といった部分に記述していきたい。
(佐藤委員)
  • 白書の内容はいいと思うが、個人的に女性農業者として前に出て行くことが農業の改革につながると考えて行動している。白書においてもこういった動きを取り上げていただきたい。
  • 担い手が不足する中で、農業という仕事の魅力を多くの方に知ってもらい、若い方が希望を持って農業に取り組めるような記述にしてほしい。
(染谷委員)
  • 後継者作りに力を入れてきたが、現在、農業者の高齢化は深刻な問題。海外に目を向けるよりも、どうやって担い手を確保し、国内の生産量を維持するかを考える必要がある。
  • 担い手を確保するには農業に取り組みやすい環境作り、所得増も大切だが、若者が誇りの持てる農業となることが重要である。
  • 農業について、消費者に理解してもらい、応援してもらうことは、農業者のモチベーションにつながり、今後、担い手が増えることにも関連する。
(髙島委員)
  • 白書の読者の対象とする方にむけた内容を検討していくべき。
  • 特集・トピックスにおいて、周辺的な話が多い印象がある。「農業のど真ん中が明るい」という話があってもいい。1つには、マーケティング意識が高まっており、付加価値を付けて収益性を上げるブランディングの成功事例について、今の時代に合わせてやればチャンスがあることに焦点を当ててもいい。また、テクノロジーについて、他産業では導入検討段階のAIやIoTの技術も、農業においては実用化が進んでいるものが多く、匠の技をAIで再現することで新規就農者の成功率が上がっている等の現実も伝えれば農業者のチャレンジにつながるのでは。
(十倉委員)
  • 構成について異論はない。農業の成長産業化という観点から話をすると、産業にとって大事な要素は「努力が報われる」「創意工夫、切磋琢磨が活きる」環境作りやインフラ整備であると考える。そういうインフラが整えば、農業は面白い産業であることを、若手農業者にスポットを当てた特集の中で宣伝してほしい。
  • 日本の産業の宿命は、人口減少による国内需要縮小と働き手減少。この課題を解決するためには、需要面では海外への進出と高付加価値化、働き手についてはイノベーションによる生産性向上が必要である。したがって、日EU・EPA、TPP11は輸出の大きなチャンスであると捉えて、GAP認証やインフラ整備等によりバリューチェーンの構築することが重要。また、農業におけるイノベーションはデジタル技術、バイオ技術の2つであると考えているため、IoT・ロボットの記述と合わせて、バイオ技術についても取り上げていただきたい。
  • 今回ではないが、将来のトピックスとして、世界的に研究が進んでいるゲノム技術も取り上げる必要がある。また、グローバルに日本の農業を訴えるという点で、政府や経団連がSociety5.0を通してSDGsの課題達成(17の課題)に取り組んでいるが、SDGsの達成に向けた農業の持つ役割は大きく、SDGsを活用して農業を積極的にアピールすることで、より魅力的な産業になる。
(中嶋委員)
  • 構成に異論はない。若手農業者にスポットを当てた特集は非常に良いと思うので、評価に基づく記述をしてほしい。アンケートをしてセンサス分析するやり方は正しい。表層的な分析にならず、深く分析していただきたい。
  • 農業産出額が2年連続で伸びていることについても、その要因等について踏み込んで示して欲しい。また、自給率が下がっているにも関わらず産出額が伸びている理由の分析を通じて、改革が進む中でどんな課題があるかを分析し、政策にフィードバックすべき。
  • 農福連携は、他産業にない特徴でもあるので、大きく取り上げて欲しい。
(情報分析室長)
  • 記述に関するご指摘、表層的ではなく深い分析をというご意見についても、しっかり受け止めて、骨子案・本文に反映していきたい。
(消費・安全局)
  • 農林水産業に関する国民の理解増進については、幅広い世代への食育の推進について基本計画で位置づけている。白書の中では、食育の推進の項で、国産農産物の需要拡大と国民の理解増進の具体的な取組についてしっかり記載したい。
(農村振興局)
  • 農福連携について大事なご指摘をいただいた。農福連携は労働力不足への1つのアプローチではあるが、1億総活躍を進める中で、両者がwin-winとなるような取組にしていければと思う。オリパラでも農福連携の取組を評価する仕組みができており、こうしたことも踏まえて記述していきたい。
(技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長)
  • 十倉委員から、IoTとバイオの技術は農業と親和性が高いとのお話をいただいたが、その通りであり、しっかり取り組みたい。バイオについては、遺伝情報のデータベース化や、従来の品種開発についてもDNAマーカー選抜により育種期間を2分の1に短縮できるようになっている。
  • 高島委員から、新しいテクノロジーによる若手農業者の技術力のサポートについてお話をいただいたが、匠の技の形式知化により今までにないスピードで技術習得ができたり、GPSアシストのある農機が若手農業者に重要なツールとなっており、今後もしっかり取り組みたい。
(中家委員)
  • 自給率が38%に下がったことに危機感を持っている。平成28年度の農業総産出額は増加したが、その要因の中には、生産基盤の弱体化による生産量の減少があるように思う。生産基盤が弱体化していることを国民の皆さんにしっかりと説明すべき。また、世界的な異常気象の影響などをふまえ、世界の食料需給についても分析をしてほしい。
  • 白書と直接関係ないが、食料・農業・農村基本計画と農林水産業・地域の活力創造プランとの関係がよく分からない。国民の皆さんにも理解してもらえるよう、どこかで関係性を整理して欲しい。
  • 基本計画では、「産業政策と地方政策は車の両輪」と言っているが、農村の疲弊は深刻。農村をどうするのかという視点をもっと重視するべき。
  • 鳥獣害については、金額以上に農家の営農意欲の減退などが問題。また、一度被害に遭った農地は、農家は作付けを嫌がってしまう。例えば、避妊薬を混ぜたエサを撒くなどにより、有害鳥獣の数を減らすような抜本的な対策をできないか。
  • 後継者は所得を上げれば自然と残っていくものと思う。JAグループとしても、全力で取り組んでいる。
(三輪委員)
  • 白書は農政の顔なので、分析に加え主体的なメッセージを入れて欲しい。
  • 特集の「若手農業者」について、他産業を見ると、イノベーションは若手がおこす場合が多い。若手農業者について、引退するベテラン農家の穴埋めとしての位置づけのみならず、若手の強み、創意工夫を取り上げて欲しい。
  • 日EU・EPA、TPP11などの国際交渉については、影響が出る品目もあると思う。この点については、飾らず、正直に、トータルでどのような影響があるか、記載して欲しい。
  • 蚕糸については、懐古的になるのではなく、当時の日本を支えた産業として、今日、地域の社会や経済を支える農業へのメッセージとなる内容にして欲しい。
  • AI、IoT、ロボット技術については、最新情報にアップデートした内容として欲しい。
  • 農業分野では、技術開発が前倒しとなる中、支援策や規制緩和が遅れている。例えばドローンの無人飛行では、技術はできているが、ガイドラインの作成が遅れている。
(柚木委員)
  • 特集の「若手農業者」について、農大を卒業し法人に雇用される者、実家の農家を継ぐ者など、様々なパターンがあるので、それぞれ分析して欲しい。
  • 経営継承について、分析できれば、担い手の経営を引き継ぐ際のヒントになる。
  • 法人雇用についても、給与をしっかり払い、ベースアップをしている法人はどのような形か、事例的でもいいので記述して欲しい。
  • 担い手への農地の集積・集約化としては、相続未登記農地の問題が深刻。この点も白書に記述して欲しい。
  • 雇用労働力について、外国人技能実習生について、現場での受入の取組などについて、記載できないか。
(大橋部会長)
  • 労働力不足については、1.産業間での奪い合い、2.都市と地方での奪い合いの2つの側面がある。1については、農業の魅力をアピールすることになると思うが、2は深刻な問題。地方の労働力不足は農業に限ったことではないので、産業間での連携が必要ではないか。
  • 労働力不足については、「スマート農業」がキーワードになる。その際、付加価値の配分が問題になりかねない。例えば、自動車で情報を収集する場合には、自動車はコモディティとなり、収集した情報に価値があることになる。農業はそこまで至っていないが、予防線を張る必要がある。
  • 都市農業・都市農地は大切。都市農地をどのように位置付けるか、都市の他のインフラとの連携が重要。
(情報分析室長)
  • ご意見を踏まえて記述をしたいと考えるが、外国人技能実習生は、制度的には、技能を習得して、本国で活かしてもらうことが主眼。どこまで記述できるか、勉強させて頂きたい。
  • 労働力不足のご意見については、次回、骨子を議論頂く際にお示ししたい。
(総括審議官)
  • 食料・農業・農村基本計画と農林水産業・地域の活力創造プランの関係について、基本計画は今後10年を見通して作成し5年毎に改訂するもの。一方プランは、その時々の政策課題をまとめたもの。このため、目指している時間軸が異なるものとなる。
(生産局)
  • 蚕糸について、PRさせて頂く。昨年、カルタヘナ法に基づき、光る糸を出す遺伝子組換えカイコが承認された。これにより、農家において養蚕することが可能となっている。現時点での用途は壁紙など程度であるが、今後の活用を期待している。カイコは終わった話とは考えていないのでPRさせて頂いた。
(技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長)
  • AI、IoT、ロボット技術の規制について、自動走行トラクターについては開発とガイドラインの作成を同時並行で行っている。開発に先行する規制の在り方は、御意見を頂きつつ検討したい。
  • 付加価値の配分については、よく勉強させて頂きたい。
(農村振興局)
  • 鳥獣被害については、被害額は減少しているが、ご指摘のとおり、被害額以上に深刻な課題であり、捕獲の取組を支援している。このような中、平成27年には、シカの頭数が減少した。また、捕獲した鳥獣のジビエとしての活用も進めている。
  • 都市農地について、人口が減少する中、地方の都市にも影響が出ている。これまで市街化区域は、市街化すべき土地と整理されており、都市農地もいずれ市街化されるものと位置付けられていたが、現在は、都市の中にあるものとして位置付けられている。このため、都市農地の賃借を円滑化して有効に活用する法案の提出を予定している。
(消費・安全局)
  • 農薬散布の技術指針については、安全確保が大前提。ドローンの自動航行についても、技術面で安全性が確保されれば、年度内を目途に技術指針の改訂を行うことも可能と考えている。
(統計部)
  • 農業総産出額が増加した要因を品目別に見ると、大きく貢献しているのが米と野菜で、米は価格が9%上がっているが生産量も1%増えており、需要に応じた生産の取組の成果。野菜は価格が5%上がっているが、これは加工用あるいは業務用の国産野菜を求める実需者のニーズに対応する取組の成果と考えている。また、豚、鶏卵、ブロイラーは生産量が増え価格が低落している。生産量が減ったことで価格が上がったから農業総産出額が増加したという単純な話ではないと考えている。
(有田委員)
  • 白書構成案の項目を見ると、自給率・食料消費・IoTロボットなどが並んでおり、重要度の違いがよく分からない。
(情報分析室長)
  • 白書は基本計画に基づき、毎年の動向を作成するもの。次回以降、骨子案、本文案の中身をお示しさせていただくので、これをご覧いただきご指摘をいただきたい。
(以上)

お問合せ先

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