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農林水産省

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食料・農業・農村政策審議会企画部会(平成30年3月14日)議事概要

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1 日時:平成30年3月14日(水曜日)9時30分~11時30分

2 場所:農林水産省 講堂

3 出席委員:大橋企画部会長、大山委員、栗本委員、近藤委員、佐藤委員、染谷委員、髙島委員、中嶋委員、中家委員、三輪委員、柚木委員

農水省側から白書骨子案、TPP11協定の署名について説明を行い、その後の各委員の主な発言は以下の通り。

(柚木委員)

  • 認定農業者について、現在は60歳以上の高齢の認定農業者も増加しており、将来の経営継承に向けた施策のためにも年齢構成に係る分析も重要ではないか。
  • 農業農村の多面的機能の貨幣評価についても記載し、周知すべきではないか。
  • 都市農業振興基本法等で明確になった都市における農業・農地の多面的な機能についても一定程度記載すべきではないか。
  • 一昨年の白書に記載されたように、政策的には市町村や農業委員会の役割が重くなっている中で、市町村の農政推進体制が縮減傾向であることを可能な範囲で分析すべきではないか。また、将来的には、農業産出額が大きい市町村ではどのような予算・人員体制になっているか等も分析すべきではないか。

(染谷委員)
  • 食料・農業のことを一般の人に知ってもらい、我が国の気候条件等に適している水稲の消費を促し、食料自給率を向上させるため、より多くの一般消費者に白書を読んで貰える工夫を図られたい。

(情報分析室長)
  • 柚木委員の認定農業者の年齢構成に関する指摘、多面的機能の評価額、都市農業の多面的な機能については、担当局と相談したい。また、市町村の農政推進体制については、データを調べた上で検討したい。
  • 染谷委員の指摘について、昨年からパンフレットの作成等を行っているが、さらに工夫の余地がないか検討したい。

(経営局審議官)
  • 柚木委員の指摘について、平成28年度の認定農業者が若干減少した原因には、年齢等のために再認定を受けなかった人の存在がある一方で、平成26、27年度において経営所得安定対策の関係もあり新規認定の人が相当多かったのが一段落したこともあるものと思量。それらの点を合わせ検討したい。

(三輪委員)
  • 平昌オリンピックでイチゴが話題となったが、我が国農産物の知的財産が流出し他国で使われることは由々しきことであり、顕在化している流出リスクやその防止の取組等も白書において記載すべきではないか。
  • 農林水産物・輸出について、予定する1年後に1兆円目標を達成するかの見通しや施策について記載すべきではないか。
  • 自然災害については、激甚災害の指定等、農業側の影響と対応が中心の記載となっているが、価格高騰等の形で消費者等にも影響があったのではないか。
  • 東日本大震災への対応に係る「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」について、技術寄りの記載が中心であるが、成果を上げている農業者や地域の連携が深まっている事例もある。

(中家委員)
  • 農業産出額が増加しているのは良いことであるが、現場の生産基盤が弱体化し、食料自給力が低下傾向である実態しっかりを伝えるべきではないか。
  • 45%の食料自給率目標への取組を記載すべき。
  • 食料安全保障について、「安定供給の確保が重要」と書くと、輸入により確保できれば自給率は低下して構わないとの誤解を生む懸念があるため書きぶりを工夫すべき。
  • 輸出については、個々の農家・地域の取組に期待するのみならず、今後はオールジャパンでの取組が重要である旨を記載すべきではないか。
  • 国産青果物の8割が流通する卸売市場が果たす役割を明記すべきではないか。
  • 農地集積は、中間管理機構によるもののみならず円滑化事業等、多様な取組により進められている旨を記載しては。

(中嶋委員)
  • 若手農業者アンケートの「投資とその効果」等における「高い」等の判断基準について、基本計画の経営展望をベンチマークとして援用するなど、工夫して記載して欲しい。
  • 明治期の蚕糸の輸出について、マーケットインの発想のほか、原料製造における品質管理の徹底が重要であり、記載を工夫すべき。
  • 自給率について、現状の値にとどまっている要因の分析を記載すべき。
  • P18に「食の安全」と「食品の安全」が両方出てくるがどちらが正しいか。
  • 先週開催された「世界食品安全会議」において議論された、食の安全に係る規格化や認証制度を巡る、官民連携の問題やIoT等最新技術の利用可能性等、世界的な議論について紹介できないか。また、JFSやアジアGAPの見通し等について記載できないか。
  • P23の収入保険には全国農業共済団体の設立と関連するが、全国団体の設立は、おそらくP28の農業団体のところに本文では書かれるのだろう。また、P23の野菜については、価格高騰と災害が関連するが、災害は同じく、P26の災害のところで書かれるのだろう。重複を避けることは必要だと思うが、全部読み通さないと、全体像がつかめなくなる。大きな項目は「テーマ別インデックス」で誘導してもらっているので、小さな項目についても、誘導できる工夫をお願いしたい。

(情報分析室長)
  • 中家委員の輸出に関する指摘について、トピックス1の末尾は、良い農産物をつくっている農家に輸出等の可能性をより追究してほしいとの意味も込めているものだが、書き方を検討したい。
  • 中嶋委員から指摘のあった、「高い」等の判断基準については、その視点で本文を考えてみたい。また、明治期の蚕糸輸出における品質管理の重要性については、これを踏まえて考えていきたい。自給率の要因分析についても記載を担当と相談したい。また、本文中における記載事項間の誘導については工夫をしたい。

(総括審議官)
  • 染谷委員、中家委員、中嶋委員から指摘のあった自給率・自給力については、現在の基本計画において、一般の消費者・国民に理解・議論頂くために自給力が位置づけられたものと思量。白書本文においても同様の意味で工夫したい。

(統計部長)
  • 中嶋委員から指摘のあった農業固定資産装備率の高い、低いの基準について、固定資産の大きさを示す指標が固定資産装備率だが、農業の場合は、農業労働に季節性があるため、自営農業労働1時間当たりの固定資産額で示される。
  • 水田作と酪農の営農類型を例にとって、49歳以下の農業専従者がいる若手農家といない農家、つまり、非若手農家との間で、固定資産装備率が相当程度違うことを示そうとしている。

(食料産業局輸出促進審議官)
  • 三輪委員の知的財産の指摘について、基本的には育成者がそれぞれの国で登録をし、仮に流出した場合には、栽培や販売の差しとめ請求をできるようにすることが重要であり、育成者権を取得するための支援を継続的にやっていく。
  • 三輪委員、中家委員から指摘のあった輸出について、2019年に1兆円の目標に向け、2年間で11%強伸ばすこととしている。生産、物流、プロモーション等の各段階での取組の強化に向けて今後戦略を練り直していきたい。
  • 中家委員からの指摘について、今国会に提出した卸売市場改正法の中で、卸売市場を食品流通の核として今後も堅持することを打ち出しており、そのための各市場の創意工夫について、農水省もしっかり取り組みたい。

(消費・安全局審議官)
  • 「食の安全」と「食品の安全」の違いについて、「食品の安全」は農畜産物や加工食品の汚染実態の調査などが中心。「食の安全」は「食品の安全」に動植物防疫などを含む、もう少し広い概念であり使い分けている。

(技術総括審議官兼技術会議事務局長)
  • 東日本大震災の被災地を対象とした「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」について、研究成果の現場への定着の取組も進めていきたい。

(大臣官房参事官)
  • 食料の安定供給の記述について、基本法では「国内の農業の生産の増大を図ることが基本」となっているので、白書での記述を検討したい。

(経営局審議官)
  • 担い手への農地の利用集積率は、農地中間管理機構の経由の有無にかかわらず集計している。農地の集積・集約化は、機構と農地利用集積円滑化団体や土地改良区などが連携して進められており、配慮しつつ本文に記述したい。

(災害総合対策室長)
  • 災害が農産物価格に与える影響は、災害の発生時期や範囲などに大きく左右される。
  • 今回の北陸を中心とした大雪については、ハウスの倒壊などの被害が発生してるが、野菜価格の高騰との関係はまだ把握できていない。

(髙島委員)
  • 第1章のテーマは「食料の安定供給の確保」だが、食料安保と農業の産業競争力強化が混ざっている気がする。例えば、1節は安保、2節は産業競争力だと思う。両者の議論を分ける必要があるのではないか。自分としては、自給率の低さを訴えることで、国民や若者に、農業の国際競争力や魅力が伝わらず、損をしているのではないかと考えている。食料自給率は「国民がご飯一口食べれば上がる」と言われるように、ライフスタイルの変化の結果でもあり、決して農業の競争力が劣っている結果ではないと思う。
  • 農産物輸出について、トピックス3にも「マーケットインの発想」とあるが、あまり過度な期待を抱かせない方がよいと思う。例えばリンゴは、日本とタイでは嗜好が違う。国内で余ったから輸出程度の考えでは、やけどをする。タイ向けに輸出するならリスクを背負う覚悟を決め努力する必要がある。輸出はチャンスはあるが甘くはないと思う。
  • IoT技術などの情報の共有手法と、紙媒体の白書は合わないのではないか。IoTでどこまで省力化が可能なのかなど情報伝達は、白書をデジタル化するか、別の手法によるか、検討が必要ではないか。


(佐藤委員)
  • P5の若手農業者向けアンケート結果のうち、法人雇用者は現勤務先の給与について満足度が低いとの結果が書いてある。自分も農業経営をしており、給与水準は課題だと思っている。
  • P22の農業の「働き方改革」について、屋外で行う農作業は、工場での作業とは違い、難しいのではないか。
  • P16の規格・認証について、ASIAGAPがGFSIへの承認申請中である。自分が農業をする福島県は輸出が不可能な国があるが、いずれは可能になると思っており、そうした国がターゲットになる。その準備としてASIAGAPとGLOBALG.A.Pの両方の認証を取得している。日本発のASIAGAPにはGFSI承認を受けた国際規格となって欲しい。

(近藤委員)
  • 白書は「課題」→「対策」→「結果」を書くべきだと思う。農業者の高齢化、荒廃農地の増加などの課題について、こうしたら自給率が上がることを示せないか。
  • 自給率は38%と書いてあるが、小数点以下は書かないのか。
  • IoTなどの新技術について、それぞれいつ頃実用化されるか書いてもらえると、農業者の営農計画に反映できるのではないかと思う。

(情報分析室長)
  • 食料安全保障と産業政策の関係については、自給率を高める前提として、競争力の強化がある。何か工夫できるかどうか考えてみたい。

(生産局長)
  • ASIAGAPは現在GFSIの承認申請中であり、遅くとも来年初めには承認が得られるよう努力しているところであり、申請している旨は白書に記述したい。
  • 東京で開催された世界食品安全会議については、記述を検討したい。

(大臣官房参事官)
  • 自給率向上のための取組は自給率のパンフレットで紹介しており、白書の中での記述も検討したい。
  • 食料自給率については、資料に記載する場合には、小数点以下は記述せず、整数で示すこととしている。

(技術総括審議官兼技術会議事務局長)
  • IoTやAI等がいつから現場実装可能かについては、白書の記述というよりは、広報戦略や情報提供上の課題と考えるため、情報提供の在り方を考えたい。
(食料産業局輸出促進審議官)
  • 輸出の取組について、特定国向けの防除基準を関係局で作成中である。
  • 輸出はこれまでプッシュ型だったが、商社との連携で先方の需要が把握できつつあり、求められるものを提供する形も含め取り組んでいきたい。

(経営局審議官)
  • 農業の働き方改革については、「農業の働き方改革検討会」で議論している。農業は繁閑があるが、一方でやりがいがあり、ある程度柔軟に勤務ができる。例えば、子どもの小さい女性でも調整して雇用ができる。検討会の取りまとめでは、そのような優良事例を含め紹介したい。

(栗本委員)
  • 特集で、40代以下が若手とされていることに、他産業との違いを感じた。
  • 特集の雇用動向について、人が増えれば販売額が増えると認識している。メッセージを伝えたいのであれば、4人以下でも1億円以上稼いでいるところは、IoTを取り入れて収益を出している等の分析をすると意味のあるものになるのではないか。法人雇用者は給与面に不満という結果も出ているが、販売額を伸ばしても従業員に還元できていないと感じ取った。販売額が増えると経費も増えるので、販売額だけでは経営の全体像が見えないところがある。
  • オリンピックのもぐもぐタイムのことは、いちご農家なので危機感を持っており、海外に売っていくだけでなく、品種保護の取組もやってほしいし、こういうことをやっている、ということを取り上げてほしい。

(大山委員)
  • 研究者や農業者以外の人も新聞・テレビを通じて白書の内容を知り農業に興味を持っていくので、過不足なく誇張のないデータがちりばめられているのは良い。
  • トピックス3について、マーケットインに論理の飛躍があるという議論があったが、私がニュースとして編集するなら、「特別トピックス明治150年」は別枠のコラムとして、「日本の農産物輸出いよいよ意識されるプロダクトアウトからマーケットイン」とする。
  • 生産年齢人口が減少し、他産業との人の取り合いとなる中で、若手の確保と産業の競争力強化が議論となっていたが、農業に関心を持って入っていった人たちが所得や人生設計を考えるのは間違いない。統計的に抽出できるかわからないが、今後、そういうことを誇張なく言っていくことで、子育て世代を惹きつけることが重要。
  • 農業生産で伸ばしたい方向で「異業種との連携」とあるが、この部分は今後の白書でいいデータをとってハイライトしていくといいのではないか。

(大橋部会長)
  • 特集の3の施策の方向性の分析が荒い。例えば、図では規模の大小でAI・IoTとの向き合い方が違っており、これを踏まえた記述とすべき。また、就農年数が長いほど労働力不足を感じているという部分は施策の方向性に入れてもいい。
  • 地域資源について、太陽光はFitの国民負担が2兆円を超すなど問題が顕在化しており、いい面だけでなく負の側面とのバランスをとった方がいいのではないか。

(情報分析室長)
  • 栗本委員の常雇いに関する指摘は、今回は、若手に着眼した分析ということで、今後の課題としたい。また、法人の給与が従業員に還元できていないという話は、それができている事例があることをお示ししたい。
  • 大山委員の指摘について、子育て世代を含め働き方改革を実現できているような事例を紹介したい。異業種との連携は今回これ以上のことは聞いてないので今後の課題としたい。
  • 大橋委員の指摘については、本文を作る中で検討したい。

(大臣官房参事官)
  • 髙島委員の指摘について、自給率は、カロリーベースは量、生産額ベースは価格×量と規定しており、両方をしっかり示していきたい。

(統計部長)
  • 栗本委員から指摘のあった44歳以下の常雇いの分析の上半分のグラフに関連して、44歳以下の常雇い人数は、法人経営体で4.9万人、販売農家で3.8万人だが、常雇い全体でみても、法人経営体で12万人程度、販売農家で10万人程度であり、この比率は年齢にあまり関係ないと考えられる。
  • 販売農家130~140万戸に対し、法人経営体は2~3万であり、このグラフで言おうとしているのは、常雇いの人数が、数の上では非常に多い販売農家ではなく、数の上では少ない法人経営体に集中していることであると御理解いただきたい。

(三輪委員)
  • 情報の見せ方について、先進的なIoT技術の動画や、穂海の丸田さんへのインタビュー動画などのリンクページがあれば、多くの人に見てもらい、日本の農業の素晴らしさをわかってもらえるのではないか。
  • 栗本委員から指摘があったが、いちごの件は大きいと思う。育成者権はネットワークのセキュリティと同じで、未対応のところから瓦解する。主要品種を押さえても、マイナー品種から同じようなものが作られてしまう可能性がある。個別農家の独自開発品種を含め全体としてセキュリティをどう確保していくか大所高所の対策が国の戦略として必要。

(食料産業局輸出促進審議官)
  • 日本国内や多国間で育成者権をどう守るかについて戦略を練り直そうと考えており、今後も色んなところで御議論いただければと考えている。
(以上)

お問合せ先

大臣官房広報評価課情報分析室

担当者:鴨川、島田
代表:03-3502-8111(内線3261)
ダイヤルイン:03-3502-5517
FAX番号:03-6744-1526

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