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食料・農業・農村政策審議会企画部会(平成26年3月26日)議事概要

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1.日時:平成26年3月26日(水曜日)13時30分~16時50分

2.場所:農林水産省7階講堂

3.出席者:中嶋企画部会長、市川委員、伊藤委員、香髙委員、小林委員、近藤委員、生源寺委員、藤井(千)委員、藤井(雄)委員、松永委員、松本委員、三石委員、山内委員、蔦谷有機小委座長

 

1.開会

2.新たな食料・農業・農村基本計画について

【意見交換概要】

(市川委員)

  • 食料の安定供給の確保については、輸入への依存度が高い品目実態について国民に知らせるとともに、輸入の安定化・多角化を進めるために、事実に基づいて冷静に議論できる環境を作ることが必要。
  • 遺伝子組換え農作物の認可や残留農薬などに関して、タイムリーに安全性審査を実施するなど、迅速に認可できる体制の構築が必要。輸入検疫の国際的な調和の観点から、放射線照射処理の活用が必要。
  • 食料自給率について、現行の50%の妥当性は無いに等しく、実行可能性を見据えたものであるべき。また、自給が困難な食料の確保に必要なポイントを整理し、そのために必要な作業に関する目標、ロードマップの作成が必要。

(山内委員)

  • TPP等経済連携については、消費者にとって影響の大きい「食品の安全・安心」にかかわる政策が後退しないよう交渉に臨むことが必要。
  • カロリーベースの自給率は重要な指標だが、この数値をもって農業の到達点を評価するには十分でない。生産額、重量、品目別、飼料などの多様な指標を加えた多角的な評価が必要。また、自給力が重要であり、自給力を評価するための目標の指標化、定期的な評価の仕組みの構築が必要。

(三石委員)

  • 「輸入依存度が高い小麦、大豆、飼料穀物の輸入の安定的な確保を図るため、官民の役割分担を明確化」とあるが、官民の役割分担について、具体的にどのように考えているのかを示してほしい。
  • 「自給率」という言葉が先行しているが、最初に「自給力」の概念を分かりやすく説明する必要がある。「自給率」はあくまで結果であり基本法上も目標である。本来は、「自給力」を高めることが必要。
  • 現行計画における目標の達成状況が厳しい品目について、今後どうするのかを具体的に示すべき。

(松本委員)

  • 農地と耕地利用率は現行計画の目標と乖離しているが、これらは両方とも自給率や自給力にとって重要なファクター。
  • 10年先を見通した計画を立てる際には、農地として復元できないような農地と、今後も資源として必要な農地に仕分けていくことも必要。
  • 中山間などの条件不利地域は農地中間管理機構の制度の対象になりにくいという見方が現場で広がっている。機構の役割や仕組みについて理解を得るため、もう一度各地への説明が必要。
  • 平成21年の農振法改正により、優良農地確保の目標の達成が芳しくない時には、国は都道府県に対して是正を要求するとの仕組みができたが、是正の要求実績を教えて欲しい。

(松永委員)

  • 輸出額が過去最高となったが、この2年間で1千億円も増加した要因は何か。過去2年間で行った取組や今後継続していく強化策はどういったものか。
  • 不測時の食料供給について、先の震災では、事業者間の連携が民間ベースではある程度有効に機能したと思うが、食品産業事業者間の広域連携にかかる政策としてはどのようなことを考えているのか。
  • 不測時・緊急時のサプライチェーンについて、震災後、3年経っているが、もう少し長期のスパンで見たときに、不測時の対応、産業復興につなげる点でどのように考えているのか。

(藤井(雄)委員)

  • 国際競争力を持つために国際的に通用するGAP制度にするべきという前回の自分の発言を受けて、資料4にGAPの資料を付けてもらったが、GLOBAL.G.A.Pの取り組みを推進するのでは意味がない。アジアの中で、農業も含めて日本の食品流通が力を付けていくという観点からすると、ヨーロッパの制度に乗るのではなく、日本の制度もアジアに輸出するという観点で取り組むべきという意見。
  • 牛トレサ法の整備を効率的にというのは監視を緩めるということなのかどうか。生産者からすると、牛トレサ法は日本が有している非常に良い制度。輸出競争力を付ける上で深化させるべき。
  • 豪州産、USA産のWAGYUなどがアジアの市場に出回っており、これに対抗するためにも牛トレサ法で、どこで生産されたかというのをしっかり打ち出していくことが有効な策であり、また、認証制度など国内の制度を整備して、流通と生産が連携して取り組むことが、輸出競争力確保のためには必要。
  • 19条の「不測時」というのは、具体的にどのようなケースがあるのか、どのような対応ができるのかケーススタディを打ち出していく必要がある。
  • 戦中・戦後にかけての食料不足のような話がもしあるとすれば、輸入の減少に加え、化学肥料の不足、流通の分断、農村人口の減少といったことが想定される。農村の高齢化が進んだときに、高齢者に急にイモを作れと言っても難しい。現に飼料米を作れと言われても種籾がなかなか手に入らず苦労している。不測の事態になった時に、何が必要でどういう対応が必要か整理し、打ち出していくことが国民の不安解消のためには必要。

(藤井(千)委員)

  • 輸出に向けてワンストップで対応できる体制が必要。バラバラに取り組むと、足を引っ張り合う可能性もあるので、輸出額の倍増に取り組むには、ワンストップで農産物の輸出をサポートする農水省版JETROのような組織が必要でないか。単に現地の情報を収集し提供するだけの組織では後手に回る。戦略的な提案型の組織にすることで農水省の施策とリンクすることでスピードアップが図られる。
  • WAGYUが海外にかなり出回っていて、日本の和牛よりも安く売られている。こういうものが出てくると、日本で作ったものの優位性はアピールしにくくなる。そこで例えばイタリアのパルマの生ハムなど、その場所で作ったものしか産地を名乗れないような制度を作ることで、日本で作ったものを守り、それを海外に輸出することが可能になる。
  • 自給率に関しては、まずは今下がっている傾向を食い止めるにはどうするか検討する必要がある。下落傾向は予想されていたが政策が上手く対応できなかった。食生活については、個人の嗜好の問題もあり、強制はできないこともあり、農水省単独の政策では下落に歯止めがかからないのでないか。例えば、現在の週3回の米飯給食を毎日にするなど。
  • バランスガイドを見たからといって、日頃の食生活には活かしにくい。もっと手軽に取り組めるようなバランスガイドのバージョンを検討してはどうか。

(石田食料産業局次長)

  • 輸出額が5500億円を超過した要因は、円安による割安感もあるが、もう一つは日本のものに対する高い人気であり、震災で一度失った商流が戻ってきている。原発事故への対応により、諸外国の食品等の輸入規制の緩和がおこなわれたことも含めて、平成25年の増額に結びついているのでないか。平成23年と24年はほぼ足踏み状態。
  • 国によって差はあるが、元々一定の商流があったところが元に戻ってきた。
  • 商談会など含めた輸出のビジネスサポートをJETROに集約しており、25年度からJETROと連携してワンストップサービスに着手している。
  • 知的財産に対する保護については、アジアを中心とした商標の出願状況について、コンソーシアムを設立して監視もしている。また、地理的表示保護制度を輸出促進施策と整合する形で導入していきたい。

(小林消費・安全局長)

  • 遺伝子組換え農作物については、生物多様性への影響や安全性のチェック項目があり、農薬についても同様に重要なチェック項目がある。そのチェック可能な範囲の中から、過去の蓄積を踏まえ、合理的にスピードアップできるところから対応していきたい。放射線照射については、厚生労働省や食品安全委員会に伝えたい。
  • これは農業政策全般に言えることだが、時間が経てば節目節目で施策をチェックする必要がある。牛トレサ制度は、BSEがその発端となっており、今後の在り方について具体的に明示するものではないが、今後の議論に資するよう問題提起をさせていただいたところ。
  • バランスガイドについては、コマの絵を用いるなど分かりやすい情報発信に努めてきたが、あまりに分かりやすいものとすると非科学的だとの批判もあり、右往左往してきたところ。分かりやすい情報発信の方法を模索していきたい。

(太田食料安全保障課長)

  • 緊急時の食料安全保障については、「緊急事態食料安全保障指針」の中でレベル0、1、2と3段階で事態ごとの対応を区分している。具体的には、平成5年の米の不測時にはレベル1が適応され、レベル2ともなると輸入途絶の事態が想定される。輸入が途絶する際には、生産転換をするなどのプログラムを記載。しかしながら、芋に生産転換を図る際に、種芋をどうするかなどの具体的な問題には触れておらず、今後の課題として検討していく必要。
  • 輸入農産物がなければ国内需要を満たせないとの指摘はごもっとも。食料自給率が低いという認識は浸透してきているが、輸入農産物がなければ国内需要を満たせないということについてはあまり浸透しておらず、今後広めて行く必要。
  • 自給できないもののロードマップ作成については、トウモロコシの輸入を南米やウクライナに転換することをここ数年行ってきたところ。ウクライナが政情不安になってきたこともあり、品目毎にどのように考えていくかについて、官民の役割分担も踏まえて、検討していく必要。
  • 自給率目標を妥当性のあるものにすべしとの意見については、今は検証の段階なので、夏以降、新たな基本計画を作る際に議論していただきたい。
  • 食料自給率は近年低下傾向との記載があったが、平成10年以降を区切ってみれば、ほぼ横ばいで推移。色々議論のあるところとは思うが、施策の効果によって留まっているとの見方をすることも出来るのではないか。
  • 不測時の食品サプライチェーンの機能維持について、新型インフルエンザ発生時に、企業ごとのBCPが出来上がってきたなという印象。その後、東日本大震災があり、自然災害にも対応できるようチューンアップが為されている。今後は、業者間での連携が重要になってくると認識。
  • 産業復興との関係性については、今回の震災でサプライチェーンの重要性が事業者の間で認識されたところであり、頂いたご意見をもっと深めて検討していく必要。

(小林農村振興局次長)

  • 平成21年の農振法改正により、優良農地確保のために、都道府県はその基本方針にその目標を明記して毎年公表する、そしてその目標の達成が芳しくない時には、国は都道府県に対して是正を要求するとの仕組みができたところ。農用地区域内農地については、平成21年度に407万haあったものから現在406万haとなっており、目標を若干下回っているものの、国が都道府県に対して是正を要求したことはない。

(萬歳委員)

  • TPP交渉や日豪EPA交渉が行われている中で、「農林水産業への影響や食の安全・安定供給の確保等に十分に配慮して」と「配慮」という言葉を使っているが、国会決議を遵守という政府の姿勢からすると、弱い表現という印象。
  • 「食産業の海外展開等によるフード・バリューチェーン」という考え方は、途上国支援という観点からも大事だが、日本への逆輸入とならぬよう慎重な対応が必要ではないか。
  • 自給率低下の要因を国内の生産体制を原因としているが、生産者に責任を転嫁するような書き方はいかがなものか。農業経営の視点や食生活の変化、輸入等の国際関係の要因もあり、幅広い観点からの検証が必要。
  • 自給力の向上は、新農政の大きな柱。国民、農業者の共通の目標として、分かりやすい形で、自給力を打ち出していく必要がある。農地はどれくらい必要なのか、担い手はどれくらいの確保が必要なのか等、分かりやすい目標設定が必要。
  • 近々、JAグループにおいて自己改革プランを出す予定なので、この件についても皆様から幅広い意見をいただければ幸い。

(生源寺委員)

  • 「バランスのとれた貿易ルールの確立」は、以前から使われている抽象的な表現。2007, 8年の食料価格高騰時には、食料輸出国は輸出を禁止したが、実質的に国際社会は輸出禁止を容認しているように思える。食料輸入国として、これは深刻な問題であり、食料の安定的な確保や食料安全保障の在り方、そのために必要な施策について、国際的発信を強めていく必要がある。また、農業をめぐる状況や食生活の変化など日本と共通した課題を抱えるモンスーンアジアの国々と連携を深めていくことも大切。
  • 「食料安全保障」という言葉が非常に気になる。「フードセキュリティ」は、おもに途上国や貧困層を念頭において用いられる言葉。政府、おそらく外務省がそのように訳して定着してしまったのが現状。少なくとも、FAOの最新のフードセキュリティの定義を踏まえた上で、先進国のケースとしての食料安全保障の考え方を共有していく必要。
  • 食料自給率について、資料の23頁目において、事務局としてはかなり踏み込んだ内容を記載している印象。現行の基本計画は50%の目標ありきとなっており、その数字に合うように、各品目の数字ができている。元々、食料自給率の目標は、農業生産や食料消費の指針として、関係者の色々な取組を惹起する役割がある。自給率の分母(食料消費)のトレンドや分子(農業生産)をどこまで伸ばすことが可能なのかをきちっと分析し、そのために必要な施策、そこに投入される資源についてその妥当性をチェックする必要がある。現行の計画は、持てる資源を全て投入するとの前提に立っており、目標として妥当かどうかは大きな疑問。品目毎に数字を積み上げて、本来の形に戻ることを考えてみてはどうか。
  • 畜産物の評価結果がA評価となっているが、中小家畜の場合は餌の関係があるので、生産が増えればカロリー自給率は下がる方に貢献する形になる。その辺りを考慮して、この目標を立てたのではないか。そうであるならば、5割がありきでそれに合わせるという考え方は、法定されている自給率の考え方と違ってくるように思える。

(近藤委員)

  • 中国人の卵消費を1人1個増やすだけで世界の穀物需給のバランスが崩れる中で、国際的な食料需給の情報をどのように把握しているのか。現状に対する認識が甘くないか。今後、安定的に輸入が続けられるかどうかは、自給率の議論の前提になるので、よく検証すべき。また、こういった状況が国民に伝わっているのかどうかも検証する必要。
  • 途上国支援を通じた食料調達の実態について、どの国にどのような支援をしているのか、食料輸入の安定的な調達という意味で機能しているのか、教えていただきたい。
  • 現在の輸出支援は、輸出業者が主体。輸出が増えても農業者の所得があがらなければ、国内農業の発展にはつながらない。
  • 知的財産の保護は重要。中国における日本の知的財産保護はどう考えているのか。地理的表示の検討、法制度は早急に整えるべき。
  • 輸入検疫について、牧草に紛れ込む雑草の繁殖がひどい。検討をお願いしたい。

(小林委員)

  • 輸出が増えた要因についてきちんと分析すべき。成功事例を共有すべき。農業関連事業者のよい参考なるのでは。
  • 日本のブランドのイメージをもっと大切にする必要がある。安全安心、味覚、健康など。また1兆円、2兆円への道筋について、きちんと足元を固める必要がある。風評被害は、国内だけでなく、国内外にきちんと理解させるために、国をあげて対策をすべき。海外駐在員にハンドブックを渡して説明させるなど。
  • 食料自給率は、数字を示されても実態がわかりにくい。社会の変化、国民の嗜好の変化とともに、自由貿易協定の中、国際分業の観点で日本は何をやるのか、この機会に整理すべき。

(香髙委員)

  • 輸出について、日本の取組はスピードが遅いことを認識した上で、もっとスピードを上げて取り組んでもらいたい。ワンストップも早急に行程表を作成し、実現可能なアイデアを推進していけば輸出振興につながるのではないか。
  • 不測時の食料安定供給マニュアルは、具体的な事態、パターンを、都市住民を中心に浸透させるために普及することが重要。ただし、日本人は不安に煽られるとパニック的に動く傾向が強いので、安心感もあわせて適切に伝えるべき。学校教育においても不測時の対応を教えるなど、長い目で認知度の向上を図る必要。
  • カロリーベースの食料自給率目標が一人歩きしている。生産額ベース、食料自給力の試算も広めるべき。食料自給力の試算に、現在の食料自給力に加え、潜在的な自給力という考え方を取り入れてはどうか。例えば耕作放棄地をすべて農地にした場合などのパターンを示しつつ、詳細な分析を示すべき。
  • 食料自給率について、生産数量目標の進捗状況で目標を下回っている原因は、カロリーベースで50%ありき、農地維持ありきの話で目標を設定していることにあるのかもしれないが、これだけCが並んでいることは重く受け止めるべき。中には、そもそもの需要と目標が合っていないものもあると考えられるので、今後は現状の国民の食に対する生活パターンを精査し、これを踏まえて食料自給率を考えることも必要。
  • 人口について、いずれの年齢構成のパターンでも、2050年には3~4割労働人口が減少することがわかったが、これは由々しき問題。また、80歳以上が基幹的農業従事者の1割を占めるということは、すぐそこに農業の労働人口の減少の大きな波があるということ。今後、基幹的農業従事者がどのように推移するのか示してほしい。

(伊藤委員)

  • 食料安全保障に関して、意識はまだまだ低い。小売業でも、日本のマーケットは今後縮小する、食料は余ると考える人が多い。なぜ食料安全保障の問題を考える必要があるのか、きちんと国民に知らしめるべき。
  • 動植物防疫についてはしっかり推進してほしい。
  • マーケットインで輸出を促進していくことはいいが、ターゲットとしているマーケットはどこか。品目別に主なターゲットの国を示されているが、国全体としてどこをターゲットにしていくのか、GAPにしても他のあらゆるマーケットインの取組をオールジャパンですすめる上では、明確にする必要がある。
  • 事件、事故が起こると日本人はパニックになる。このときのマスメディアの責任は大きい。マスメディアに正しい情報発信をしてもらうよう、働きがけをすべき。

(石田食料産業局次長)

  • 農産物の輸出は、世界の市場が大きくなっていく中で、その市場を食品産業が輸出を通じて取っていく、またそれが確実に国内の1次産業にも繋がっていくという基本的考え方に立っている。また、国別・品目別輸出戦略では、加工品だけでなく、牛肉、果実など生産者に近い品目も重点品目に入っているので、生産者、生産者団体も支援の対象とさせていただいている。また、アメリカやフランスのような品目別の輸出振興の団体等育成の取り組みも来年度から始めて行きたい。そこには当然、生産者や生産団体の方も参画していただきながらすすめていきたい。
  • 中国における知的財産の問題については、UPOV条約加盟の働きかけ、商標登録の監視、国内に入ってくる際の水際対策、品種保護Gメン等の対応を行っており、引き続き、強化してまいりたい。併せてGIの法制度化は現在進めている。
  • 輸出取り組みの成功事例集は毎年更新して、関係者に提供しているところ。
  • 日本ブランドの推進は県別ではなく、オールジャパンで進めている。また、25年度からJETROに一括し、取組のスピード感の向上を図っている。資料2_2別紙に示しているとおり課題も整理している。引き続き、優先度を考慮しながら、関係者と連携をとって対応してまいりたい。

(太田食料安全保障課長)

  • 萬歳委員の指摘について(自給率の検証における生産体制の対応)は、次回以降、品目別に施策の有効性も含めて検証していきたい。
  • 生源寺委員のご指摘の通り、フードセキュリティは途上国の飢餓の概念に対するものと考えられているが、輸入国における輸入の不安定もリスクとして重要であるとして、国際機関に対し日本が主張してきているところ。今後も日本と同じ状況となりつつある中国、韓国とも連携して主張を発信してまいりたい。
  • 国際的な食料の需給状況については、USDAや民間機関が発信している情報を把握し、世界食料需給レポートを取りまとめ、発信しているところ。まだまだ国民には伝わっていないと思われるので、周知方法は、今後検討していきたい。
  • 潜在的な食料自給力について、今回記載している平成32年の技術水準では、耕作放棄地の復元は入っていない。今後、こういった観点も加味しながら検討課題としていきたい。
  • 現状の国民の食に対する生活パターン、高齢化、人口減少等、需要のパターンも、食料自給率の議論の前提となるので、今後精査していきたい。

(角田審議官(国際))

  • TPP交渉の記述ぶりについては、EPA、FTA含め、すべて交渉中なので、共通スタンスでまとめている。TPPに関して国会の決議を遵守することにゆるぎはない。
  • フードバリューチェーンについては、生産から消費までの連結を改善し、フードロスを減らして食料安全保障につなげていくもの。特に途上国では深刻な問題なので、食品ロスに着目し、かつ日本の優れた技術、ノウハウを海外に展開していくという観点で進めていきたい。もちろん、ご指摘の通り、ブーメラン効果(逆輸入)には留意したい。
  • 食料輸出国と輸入国のバランスについては、生源寺委員のご指摘とおり、2008年の食料価格高騰時から輸入国にとって深刻な問題となってきている。我が国はスイスと連携し、WTOのモダリティ案に輸出規制の規律強化を共同提案するなど、様々な場で我が国の主張をしっかりアピールしているところ。
  • 東アジア、東南アジア全体の連携強化については、ASEAN+3の場で緊急米備蓄や食料情報システムの整備などの取組を強化しているところ。
  • 途上国支援の実態については、資料を整理したい。食料の安定輸入・多角化の観点からも、海外投資促進のための調査を行い、民間に情報提供を行っていきたい。

3.平成25年度食料・農業・農村白書

【意見交換概要】

(山内委員)

  • 資料9「食のみやぎ復興ネットワーク」による東日本大震災復興の取組について紹介。→取組事例について白書での扱いを検討したい(八百屋情報分析室長)。

(伊藤委員)

  • 白書には用語の解説、目次があるが、読者にとっての利便性を考え、索引をつけてはどうか。また、ホームページ上のPDFファイルについてもワード検索できるようにして欲しい。

         →読みやすい形で工夫したい(八百屋情報分析室長)。

(松本委員)

  • 地方自治体は、政策を現場につなげるルートとして、重要な役割を担っているが、農林水産担当部署にはかつてのようなマンパワーや、財源が減っており、厳しい状況であることを書いて欲しい。

         →かつて分析したことがあり、改めて現状を分析したい(八百屋情報分析室長)。

(小林委員)

  • 新技術をもっとふくらませて書いてほしい。
  • グローバルの流れの中で、貿易交渉に対してどういった対応を行っていくかも書ける範囲で書いて欲しい。

        →白書としても明るい話題を書きたいのでふくらませて書いていきたい(八百屋情報分析室長)。

        →書ける範囲で対応したい(八百屋情報分析室長)。

(生源寺委員)

  • 白書は客観的証拠に基づいた記述を貫いてほしい。また、ボリューム削減についても読みやすさと合わせてお願いしたい。
  • 和食が「栄養バランスに優れた健康的な食生活」と断定しているのは問題があるのではないか。
  • 自給率が横ばいであるが、分母の分析も行って欲しい。平成半ば以降の横ばいは、生産量の減少を伴った横ばいであることに留意して欲しい。

         →無形文化遺産の申請書に書いたものなので、その評価についてはいろいろあると思うが、ご理解いただきたい(天羽政策課長)。

         →分析をしてみたい(八百屋情報分析室長)。

(藤井(千)委員)

  • 女性農業者の活躍をもっと記述して欲しい。長年にわたって実績を挙げている団体・人を取り上げるべき。

         →本編では、いろいろな事例を取り上げたい(八百屋情報分析室長)。

(藤井(雄)委員)

  • 食料の安全保障について、国民の不安がこれだけ高いので、不測の事態において食料をどう安定供給するのか項目を作って、国民に広めるべき。

         →安全保障の取組についてPRしてまいりたい(太田食料安全保障課長)。

(三石委員)

  • 白書については、余裕があれば、中高校生向けのダイジェスト版があるとわかりやすくなる。
  • P6の納品期限の見直しについて、食品ロスと廃棄をしっかりと分かるようにすると良い。
  • 最初に自給力があり、その中身を説明するものとして自給率があるという構成がよいと思う。皆さんの意見を踏まえて検討して欲しい。

         →自給力の書き方は工夫したい(太田食料安全保障課長)。

(香高委員)

  • 加工食品・調理食品が具体的に何が伸びているのかを書いて欲しい。
  • 飲料・酒類の伸びを分析できれば、詳細にお願いしたい。
  • 食品表示をどう変えたか定性的に書かれているが、実際にどうなっているか分かるようにした方がよい。

         →食料消費の中身はどこまでできるかわからないが、分析を進めたい(八百屋情報分析室長)。

         →表示のガイドラインの作成等の進捗状況をみながら、わかりやすいものにしたい(消費・安全局池田審議官)。

(中嶋部会長)

  • 基本計画の見直しの結果をどこまで反映させるのか、情報発信するチャンスなので、考慮してもらいたい。

         →基本計画の議論についても取り込めるものは、最新のものにしたい(八百屋情報分析室長)。

 

4.担い手経営安定法第3条第5項の規定に基づく数量単価の改正について

【意見交換概要】

(生源寺委員)

  • 畑作物の直接支払交付金の数量単価の改正については異論はない。
  • 米については、法律の枠組みとは別に支援を行っていると考えて良いか。
  • 制度の変更があると農業経営者は色々と影響を受けるので、その点についても留意していただきたい。

 

5.有機農業の推進に関する基本的な方針

【意見交換概要】

(山内委員)

  • 私も小委員会に参加して審議を担った一人。具体的な拡大目標が設定されているものの、韓国やヨーロッパに比べて低いので、目標に向かってしっかり進めていただきたい。基本計画の議論における問題である担い手について、畑違いの分野から農業に参入する人の中には、有機農業によって差別化を図っていこうとしている人がいることが分かってきた。有機農業は、地域の農業を支え、環境への負荷を低減する方法の一つであるので、生産、流通、消費、加工の面から支えていただきたい。

(三石委員)

  • 新規に有機農業による就農を希望する者が多く、底堅い需要があることについて異論はない。有機農業の技術をどこで体系的に学べるかについては、一度整理する必要がある。各大学の農学部や農業大学校等、どこで学べるかが整理されていないと、個別の生産者が勝手にやっているだけになってしまう。目標の達成のために、希望者が技術をどこでどう学んでいけばいいか、システム化の必要。

(近藤農業環境対策課長)

  • 市川委員の提出意見については、有機農業は気候や土壌の条件等を生かしながら行っているため、科学的には依然として未解明の部分がある。また、有機農業は、高度化・多様化している消費者の食料に対する需要を踏まえて推進しているものであり、このことが農薬使用を伴う慣行農作物や遺伝子組換え農産物等を否定するものではあってはならないと考えている。農林水産省としては、今後とも、こうした点を踏まえ、可能な限り客観的で分かりやすい説明に努めて参りたいと考えている。
  • 山内委員の意見については、1%への拡大目標達成のために激励をいただいたものと考えているので、努力して参りたい。
  • 三石委員の意見については、農業大学校等で有機農業のカリキュラムがあるのは一県のみであり、実際は先進的有機農業者に研修を受けてもらっているのが実状である。このように、有機農業の技術については先進的有機農業者に研修を受入れてもらわなくては学べないので、研修受入農家に関する情報の収集と提供を行って参りたいと考えており、基本方針において、有機農業に関するアドバイザーの導入について検討することとしている。

 

(以上)

お問い合わせ先

大臣官房政策課
代表:03-3502-8111(内線3086)
ダイヤルイン:03-3502-5515
FAX:03-3508-4080

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