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食料・農業・農村政策審議会企画部会(平成26年11月21日)議事概要

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1. 日 時:平成26年11月21日(金曜日)9時30分~12時30分

2. 場 所:農林水産省 7階講堂

3. 出席者:中嶋企画部会長、市川委員、伊藤委員、香髙委員、近藤委員、生源寺委員、萬歳委員、藤井(千)委員、松本委員、三石委員、山内委員、山口委員

 

1. 開会

 

2. 新たな食料・農業・農村基本計画について

【意見交換概要】

〈食料自給力について〉

(山内委員)

  •  議案全体について、現実感が乏しく空虚な内容であり、いわゆる机上の空論ではないか。日本の農業を再生していく目標や方法が明確になっているか疑問。農業生産者が意欲を持て、国民が期待を持てる内容にして欲しい。
  • 食料自給力の指標化は何のためなのか分からない。
  • 所得倍増について、前回議論した際、生源寺委員から、かつての食料自給率目標が裏付けのないものであったとの反省から、倍増と言うべきではないとの御指摘があったにも関わらず、倍増がスローガンとして掲げられているのはなぜか。
  • 経営展望で示されている経営モデルは、現場の生産者にとって本当に役立つものとなっているのか。
  • 今回の提案は、何のために作るのかという目的の基本が定まっていない。なぜ、今、食料自給力や所得倍増なのか分からない。今回の提案は、過去の考えの延長線上でしか発想されておらず、これまでの枠組そのものを見直すものになっていない。食料自給力の提案は、カロリーベースの食料自給率の発想の呪縛から逃げ切れておらず、何のために食料自給力を作るのか見えていない。
  • もう一度、ゼロベースから抜本的に見直して提案して欲しい。本当に日本の農業の再生に必要なものか否か、それぞれの課題が目的に沿ったものか否か問い直して欲しい。
  • 食料自給力について、今回はイギリスの紹介があり、その次に、農業資源、農業技術、農業就業者の3つの公式が出てくるが、このパターン化された考え方を見直すべき。食料自給力という議論がなぜ出てきたのか、もう一度考えて欲しい。
  • 食料自給力を定める目的は、日本の国民、消費者が必要としている食料について、日本の農業による供給力を高めていくことにある。食料供給力のコアは、供給主体である生産者の主体的な力にある。今後の日本の農業を支える生産主体、いわゆる持続可能な農業を営める担い手、生産者をどれだけの数確保できるかが第一の指標であり、目標ではないか。そして、持続可能な農業を営める経営体になるためには、その担い手に対して一定の農地集積が必要。国民が必要とする食料品ついて、どのようなレベルの生産力を持つ農家がどれくらいになることを目指すのか、それを具体的にどのようなペースで増やしていくのか。その結果として、それぞれの農業生産物をどの程度まで拡大できたかを評価すべき。
  • 食料自給力を考えるときに大切なことは、消費者、国民が必要としている食料分ということ。供給過剰となっている食料品を増やせば、価格の暴落を招くだけ。イギリスの試算で、全ての潜在的耕作可能地で小麦のみを作付する場合の供給熱量を計算しているが、架空の数字であり、意味があると思えない。
  • 農業就業者の全体の人数を漠然と示しても意味がない。農地面積もただ広ければいいということではない。技術についても、平均的な収量や生産能力を示しても意味がない。地域の特性を勘案した上で、積み上げていく必要。食料自給力は、日本の農業を再生していく上で、農業の主体と客体の状況を適切に示す指標となるよう、基本から再検討をお願いしたい。目的と目指すべきものをはっきりすれば、生産者が見通しを持つことができ、また、消費者も課題を理解した上で、必要なことについては協力したり応援したりすることができる。

(伊藤委員)

  • 現実的に考えると、食料自給力の試算をするのに、どれくらいの手間とコストが掛かるのか。例えば、私どもは、CO2に関して、自分たちが排出する分とサプライチェーンが排出する分の計算を始めようとしている。現場からは、これをやるためにどれくらいの手間が掛かるのかとの声がある。今ある数字を事務方がいじれば、再計算できるのであれば別だが、いろいろなことを明らかにするのにどれくらい手間が掛かるかによって、コストや効果が変わることを勘案すべき。

(市川委員)

  • 食料自給力の指標について、何のために使われるのかという目的がきちんと伝わってこない。資料1の10ページの3に、「国民各位に対してより適切な理解を醸成する」とあるが、少なくとも10~14ページを見ると、国民の理解を醸成する説得力のある内容だろうかと思わざるを得ない。例えば、イギリスの場合はパターン1として現状を示している。日本についても、まず現状を示すということがあって良い。熱効率の最大を目指して試算しているが、全て芋類で計算するなど普段の食生活とはかけ離れた発想であり、国民に理解を求める姿勢が感じられない。専門的に農産物を扱っている方にとってはそうでないかもしれないが、一般国民に理解を求めるものさしにするのであれば、もう少し考え方を工夫する必要。
  • 生産に関わる従事者を必要な項目として入れているが、その理由が今一つ理解できない。4ページの図に、農業就業者や漁業就業者数が数字で入ってくる。就業者の数を意味するのか、日本の農業人口の高齢化が影響を与えているということを示したいのか。そうであれば、農業は高齢者が多いとできない仕事なのか疑問。

(萬歳委員)

  • 食料自給力という新しい指標がどのような意味を持つのか、食料自給率と何が違うのかについて、現時点では国民の間では共通の理解・認識がない。
  • 食料自給力を示すに当たって、国民に誤ったイメージを与えないよう十分に注意する必要。例えば、食料自給力の数字だけを見て、十分な食料の潜在供給能力があれば、これ以上、食料供給力を向上させる必要がないとの誤った認識が広がり、食料・農業・農村政策を後退させてしまわないか懸念。
  • 食料自給力を記載するのであれば、生産転換に要する期間を考慮せず、必要な労働力や生産資材が十分確保されているなど、現実とは切り離された試算であることを分かりやすく明確に示す必要。

(川合食料安全保障課長)

  • 食料自給力は何のために示すのかとの御指摘があったが、昭和50年以降、長らく議論されてきたものの定性的表現に留まっており、今の我が国の農林水産業が持っている底力をもっと分かりやすい形で示す必要があるとの議論がこの企画部会でもあり、各方面からも要請があった。これまで、食料・農業・農村基本法に基づき食料自給率という明確な目標値を立て、各種政策を講じてきた。その展開は維持しつつも、食料自給率だけでは計り切れない花きなど非食用の農産物が作付けされる農地が潜在的に持っている力を含め、日本の農業が潜在的に持っている力を分かりやすく示せないかと考えた。さらには、日本の農業が持っている潜在力はどのような要素で構成されているのかについて、日本の農業は、マクロでは農地面積の制約等があり、国際競争力の点でいろいろな議論があるにしても、単収や長年培ってきた研究開発による技術力については高いものがあると言われており、こういったものをきちんとした形で示せないかとの観点から提案したもの。
  • 食料自給率は、現実の世界でどれだけの生産・消費があるかというところから導き出される現実の数字だが、食料自給力は、一定の前提を置いた世界を想定した上で、統計的に入手可能なデータで算定せざるを得ないという制約がある。そういった中で、農林水産省内でも大きな議論を重ねてきて、今回、お示ししたもの。
  • (伊藤委員の指摘について)食料自給力を試算するに当たって必要となるコストという点については、新しい予算を要求しないといけないものではなく、また、新たな委託事業を打ち立てないといけないものでもない。毎年、8月に食料自給率を公表しているが、これは通常の職員の作業でやっており、これと同様な体制で対応可能。
  • (市川委員の指摘について)食料自給率の分子に当たる現状値を示すべきとの点については22ページに示している。御指摘を踏まえ、今後の示し方を考えていきたい。
  • (萬歳委員の指摘について)食料自給力について、現実とは切り離された一定の前提を置いた仮想の数値であり、誤ったイメージを国民に与えないよう、発表の際には注意したい。
  • その他、いただいた御意見については、どこまで対応可能か、あるいは対応できないかについて検討させていただきたい。

(松本委員)

  • 食料自給力の指標にはいろいろな要素があり、農地面積が大きなファクターだが、かつて600万haの農地が現在450万haと4分の3になり、感覚的に見ても、相当なマイナスファクターになっていると推計される。今後の農業を考え、農地の全体量をどうしていくのかを政策にしっかりと位置付ける必要。基本的資源を将来につないでいくことが重要。
  • 600万haのときにどれくらいの食料自給力だったのかなど、過去に遡って徹底的に試算する必要。萬歳委員が言われたように、架空の数値とはいえ誤ったイメージを国民に与えないようにすべき。

(三石委員)

  • 食料自給力の前提条件について、丁寧に説明する必要。食料供給力を構成する要素として国内生産力、輸入力、備蓄がある。一般国民も、国内生産、輸入、何かあった際の備蓄、これら3つの重要性を感覚的には分かっているはず。この3つをしっかりと説明した上で、国内生産力の中での食料自給力をきちんと説明すべき。また、輸入や備蓄は大丈夫なのかについても、しっかりと説明する必要。従来、国内生産の話だけをし、輸入についてはどこから何を輸入しているかという統計値だけだったが、今後どのように考えているのかが全体の中で見えてくると良いのではないか。
  • 食料自給率について、図を見ると農産物と水産物が同じようなウエイトになっているように思えてしまう。実際には、水産物は排他的経済水域などが大きくても現実的には少なく、漁業の状況はお示しいただいたとおり。一方で、将来的には水産物に関してもきちんと考えているというメッセージを示していかないと、漁業者は減少、面積は広くてもなかなか厳しいという形に受け止められてしまう。
  • 米・小麦・大豆・水産物について、今後、国産はどうなるのか皆関心を持っている。将来的にイギリスのように食料自給率を高いレベルに上げるにしても、今回の基本計画は5~10年後を焦点にしており、どちらの方向にいくのかというメッセージを打ち出してもらえれば、そのための重要なステップということが分かると思う。

(生源寺委員)

  • 過去からこういうことを考えていたという説明は、アピールしない方がよい。農林水産省はいろいろなことを検討してきており、これまで全く検討していないというものはないというくらい。説明の仕方として、現時点での意味合いを強調する方がよい。
  • 食料自給率を目標として掲げ、それを実現させるのはもちろんだが、分母の考え方次第で食料自給率そのものが左右されるといったことがある。平成に入ってからの横這いの中身を見ていくと、分子の農業生産力や漁獲高は落ちているが、分母も小さくなっている結果、横這いになっている。そういう意味では、分子のきちんとした評価が必要。食料自給力の指標は農業資源、労働力、灌漑設備、生産性などを一定の約束のもとにアウトプットに転換したもので、分子の評価としてある意味では仮想的にならざるを得ない。しかし、食料自給力を提示することによって、食料自給率だけでは見えないことが見えてくることについては意味がある。
  • 食料は絶対的な必需品であり、ある量はミニマムとして必要。食料安全保障の緊急時の食料供給の問題とリンクしている。食料自給力自体はある種の仮想計算。これくらいの資源があるということと、実際に発動される状況でのいろいろな施策とはやはり距離がある。名称は変わったが、食料安全保障マニュアルと結びつけて、この意味を説明する必要。
  • 食料自給力を提示することになれば、関心を呼ぶと思う。また、データが同じものがあれば、同じ結果を再現できるように手続きをきちんと示すことが大事。
  • 松本委員の御指摘にあったように、過去に遡って推計した結果を示すことはむしろ自然なこと。カロリーベースの食料自給率が1987年に示された際、1960年代まで遡って提示された。情報が存在するのであれば、遡ることが可能。それにより、どのような形で推移しているかが出てくる。
  • 10年後に自給率目標が達成された際のカロリー供給力の試算が3回公表されてきた。今回、仮に自給力の推計という話が出てくれば、同じようなものを掲載し続けることは無くなると思う。逆に、これまで10年後という形でやってきた試算とは違う食料自給力のベースで、仮に食料自給率が達成されたとした場合に食料自給力がどうなるかを示すことが当然あってよい。

(藤井(千)委員)

  • 日本の農業がもつ底力である食料自給力を示すことは大事だが、初めて説明を受けたとき、なかなか理解できなかった。なぜ必要なのか、こんなに細かく分けないといけないのか非常に分かりにくい。例えば、これから力を入れていく輸出や6次産業化の面での底力を指標に入れてはどうか。技術力、温暖な気候、歴史を積み重ねてきた伝統的な農法などで、底力を示してはどうか。

(香髙委員)

  • 食料自給力という言葉から、多くの国民はTPPや中国の消費増加と関連付けて、食品安全保障マニュアルの一環として、有事のときにどれだけ国内で食品を賄えるかとイメージする。
  • なぜ、今、食料自給力を示す必要があるかをもっと幅広い視点から、国内事情や国内情勢などを踏まえて明確に位置付けるべき。その上で、この数字のどのような活用を狙っているのかを明示すべき。
  • この数字はものさしとして使うとあるが、ものさしは基準や尺度という言葉で置き換えられるため、複数のパターンを同列に並べるのはおかしいのではないか。あくまでもメインのものはひとつで、他の条件の場合をサブ的に位置付けるのであれば分かる。また、ものさしとして見るのであれば、今の国民の食生活をベースにすべき。現状とかけ離れた芋や米を中心としたものを出されても、国民はピンとこない。
  • 耕作放棄地の問題は基本的に農業の危機感を表す上で国民の理解が進んでいると思うが、新たな尺度として荒廃農地が出てきている。耕作放棄地をフル活用したらどうなるのかという形で示すのか、荒廃農地という尺度を新たに定義するのかをうやむやにした状態で食料供給力を語っても、議論が混乱する懸念。主観ベースの「耕作放棄地」40万haは、もう忘れて下さいということか。
  • どのような形で将来的に活用を狙っているのかについて、GDPでいうところの成長率と潜在成長率という考え方がある。需給ギャップを計算するときには潜在成長率が参考になる。今回の計算式の考え方を見ても構成要素は潜在成長率を参考にしているようだが、6割を輸入に頼っている状況の中で、潜在自給力を出した場合には、必要なカロリーよりはるかに小さい数字が出てくるのではないか。使われていない農地の活用方法等、需給ギャップをどのようにすれば埋められるかの説明の仕方も含めて、慎重に数字を出していただきたい。

(山口委員)

  • オイルショックの際、日本全体が混乱した。食料について、そういうことが起こる懸念が高まっている。そういう事態に至ったときの農地、食料の供給力を計算してみるとこんな数字になるという位置付けであれば、納得させられるが、この数字だけが出てくると、非常に難しい議論となる。
  • 食料需給が人口増によって食料争奪になるという状況になり始めており、それに加えて、気候変動、国際情勢などいろいろなリスク要因がある。それに対して、前提として置かれていることが問題になるはず。本当に労働力は確保できるのか、生産のための技術革新がテーマアップされているかなどによって、数字全体の前提も随分変わってくるはず。
  • 食資源が人類全体で不足し、そこに不測の事態が絡んできたときには、当然オイルショックのようなことが食料でもあり得る。それに対して、考えが整理され、具体論としてはこういう準備を始め、その一つとして、農地で先程の説明のとおりのことが行われればこういうカバレッジになるといった全体論を議論しないといけない。

(山内委員)

  • 私の思っている食料自給力は、皆さんが議論されたり10ページに書かれていたりするような我が国の農林水産業が潜在的に有している供給能力ではない。現在の国内の農林水産業が実際に持っている国民が必要とする食料に対する食料供給力。これからの日本の農業を再生し、産業として育てていく上で、現在どれだけの力があり、評価できる部分、伸びしろはどれだけあり、それを実現していくために、担い手、農地、技術で何をしていくべきか考える必要。そのため、現在の食料自給力評価をして欲しい、到達目標を作って欲しい、指標化して欲しい、定期的に評価して欲しいと申し上げた。不測の事態のために準備するのは大事だが、不測時の潜在能力を示すのではなく、今の日本の農業の持っている力を示し、それを伸ばすための対策の考え方を入れてはどうか。

(生源寺委員)

  • 山内委員の発言について、食料自給率の目標がもともと農業生産及び食料消費の指標とされていることを国民に提示して理解してもらうということかと思う。仮に基本計画に食料自給力を書く場合、国際的にもかなり注目される可能性があることを念頭に置くべき。

(近藤委員)

  • 生産の主体である生産者が自給力を意識して生産に取り組める内容とはどういうものか。自給力を意識して生産している農家は一人もいない。自給力、自給率は、生産者にきちんとメッセージとして伝わる内容にすべき。また、消費者は日本の危機的な食料自給率に危機感をもっていないので、なぜ危機的かをきちんと伝えるべき。その際、今まで自給率で伝えてきた中で、自給力で議論をするとなると誤解と混乱を生む可能性があるので、メッセージの伝え方は議論を深める必要。

(荒川総括審議官)

  • 先生方から御意見があった通り、自給力の議論と不測時の対応についての議論との混乱や、場合分けがうまく説明できていないことについては、反省すべきと考えている。緊急時の対応については、先般の企画部会における、国際情勢等を踏まえた危機管理を行うという議論や考え方を踏まえ、3月に向け、別途、議論・検証をしている。
  • 今回示した食料自給力の案で、生産構造、農業経営に係るすべての問題が説明できるデータ・指標が出せるわけではないと思っている。本来、基本計画全体の中で、講ずべき施策、構造展望、経営展望、農地の見通し等の展望をお示し、農業者や消費者の方に認識を深め、期待を持って頂くことが必要。自給率もその中の大きな指標だが、その自給率自体の課題もあるということで、本日は、これまでの議論を踏まえ、自給率だけでは表せない我が国食料生産力の底力の示し方について案を出させて頂いた。一定のかなり強い前提を置いており、仮想的なものにならざるを得ないが、先生方からの御意見を踏まえ、しっかりもう一度考えてまいりたい。位置づけとしては、基本計画の文章編、各種展望編とある中で、そのひとつとして自給力というものも位置づけられればと考えている。

(川合食料安全保障課長)

  • 食料安全保障については、先般(10月7日)の企画部会で頂いた方向付けに沿って整理していきたい。食料自給力指標に関して頂いた意見については、本日の議論を踏まえ、今後どういった整理が可能なのか検討していきたい。

(中嶋部会長)

  • 委員の意見については検討していただき、説明及び必要に応じて修正すべきところは修正をお願いする。
  • 自給力の指標を何のためにつくるのかという目的がはっきりしない。尺度を測る上での前提と目的は確実にリンクするものだが、そのリアリティや意義が不明瞭。これらの点について、次回しっかり説明していただきたい。
  • この自給力とは、違った観点から現状の食料供給力を解釈するということではないか。これは、ある意味様々な施策を行う上での出発点となる指標になる可能性がある。そのためにも、計算方法は明示すべき。自給力を測定することに関しては特に異論はなかったと思うが、その目的や前提がはっきりしなければその意義そのものが問われるので、しっかり検討していただきたい。

 

〈「農業・農村の所得倍増」、経営展望について〉

(萬歳委員)

  • 政府が掲げる「農業・農村の所得倍増」は、農業者など農業関係者が期待をもって受け止めている。次期基本計画においては、目標実現に向けて、具体的かつ現実的な取組を示す必要。また、政府が所得倍増をきちんと推進していくということを明記する必要。
  • 所得倍増の対応の方向として、6次産業化など、縷々示されているが、農業者にとって基本となるのは、農業生産額の維持・拡大。農業者が持続可能な農業経営の展望が描けるよう、一丁目一番地として生産基盤の維持、強化に向けた方策を示し、実感をもって取り組めるものとする必要。
  • 「農村地域」の所得が何を指しているのか不明確。地方創生の観点からも、農業者や農村地帯の関連産業に付加価値を帰属させることが重要だが、その進捗状況をしっかり検証できるものとすべき。
  • 経営展望は、目指すべき将来のビジョン、経営発展に向けた道筋の参考となるものであり、基本計画にしっかりと位置づけることが重要。経営展望の例示にあたっては、農業所得のみならず、技術革新や新たな施策による労働時間の短縮についても指標を示すべき。例えば酪農経営においては、コントラクターによる飼料生産の外部化等により、何割程度労働時間が削減されるのかという見通しが示されれば、経営展望の実現に向けた後押しとなる。

(藤井(千)委員)

  • もっと施策の選択と集中を行い、メリハリをきかせた効率的な政策展開の示し方が必要。農村地域の関連所得の増大に向けた対応方向に、外国人旅行者を誘客する取組について記載されているが、外国人旅行者の8割以上がアジアからであり、これらの観光客が日本の農山漁村に興味を示すとは考えられない。これは、本当に進めるべき重要な施策なのか。
  • 経営展望については、地域戦略の例示に期待しているが、22項目を並列されても、どこが力を入れる点なのか分からない。力を入れるべき点は、地域による新たな需要創出ではないか。医福食農分野は、農業が中心になって、医療・介護、福祉、食品産業を巻き込むぐらいの迫力が必要。
  • 農村地域の関連所得の増大に向けた対応方向として輸出が挙げられているが、世界人口で爆発的に増えるのは途上国であり、そういう人口が爆発的に増えるところにターゲットを絞る必要。優先順位をつけるべき。
  • また、品目別のオールジャパンでの輸出体制や産地連携体制の構築という大がかりな方向性に対して、輸出相談窓口の設置やJETROの輸出関係情報のワンストップサービス化という対応方針は弱い。農林水産物の輸出関係は農林水産省で一括し、生産とリンクさせるような強力な体制で臨むべき。
  • 都道府県との連携は力を入れるべき。施策を展開するのは市町村であり、基本計画や経営展望を作っただけということにならないよう、都道府県、市町村と連携して取り組める枠組が必要。

(山口委員)

  • 農業所得の増大の算式で大事なのは価格。既存の製品は、需給バランスで価格が決まるが、新しいものは、それが新たな価値をどれだけ生み出しているかで決まる。産業界で強調されるバリューチェーンとは、生産・開発から売りに至るまでの各チェーンのユニットが、それぞれどこまで新たな価値を生み出せるかを常に考えることであり、この観点で農業所得の増大のイメージも考えることができる。
  • 変化するマーケットに即応することにより、新たな価値が生まれるが、食の分野で拡大している、外食、医療・介護、海外のマーケットについて、具体例を挙げると次の通り。

(例1)ありそうもないと考えられていた中で、魚の外食・ファストフード対応として成功したフィレオフィッシュ。

(例2)鮮度や栄養を保持していることを保証する物流システムにより、外食、医療、海外等、高級食材を必要とするマーケットで価値が生まれた野菜や果実。

(例3)パッケージが蒸し器になっている冷凍食品

こういった発想は、農産物の分野でも考えられるのではないか。

  • 都市と農村の交流については、姉妹都市ではなく、姉妹コミュニティという考え方で、意識的に多面展開を重ねてくと相当違ってくるのではないか。事例調査で訪れた川場村は代表例であり、農業、観光等、交流が多面的であるほど、個別に進めるよりも相互理解が早く、深く進む、相互信頼が深まる。例えば、農業の担い手、国内観光、交換留学等を地域同士でしっかりと交換していくといった交流から新しい動きが生まれるのではないか。

(近藤委員)

  • 農業・農村の所得は、ここ10年で倍になる要素がない中で、倍になるのか。加工・直売、グリーンツーリズムの取組が掲げられているが、人手は生産現場から移動させるので、加工・直売の所得が増えても農業本来の所得は下がるのではないか。グリーンツーリズムで農家民宿に取り組んでいるが、丸1日2人拘束されて農家の取り分は5,000~5,500円/人で、1日5人の制約もある。これでは所得倍増にはつながらない。農村の活性化にはつながると思うが、これらを所得倍増に位置づけるのはふさわしくないのではないか。
  • 地域全体の所得とは何かよく分からない。所得という言葉は、経営体の議論で用いる言葉。農家、農村への伝え方の用法として、定義の再整理をすべき。
  • 世界的にみると人口も食料消費も増加傾向にあり、生産資材が今後も順調に手に入るのか懸念がある。円安等の影響で、ここ2,3年で確実に資材費が3割上がっているが、価格転嫁をできないので、その分農家所得は減る。そういった観点からも、資材や電気等を外から買わずに、農村が持続していけるような地域循環型の政策を本気で取り組む必要。経営モデルの作成に当たっては、モデルに示されていないことを理由に補助対象から外されるということのないよう、地域の工夫に基づいて政策支援をしていく視点を入れるべき。
  • 経営モデルの作成に当たっては、それぞれのモデルの収支モデルも同時に示すべき。先端モデルとして先端機械をたくさん使用することを盛り込まれても、機械は高額なため所得増大につながるとは限らない。この点も踏まえ、農家に所得が還元される仕組みが分かるモデルとすべき。

(松本委員)

  • 所得倍増の実現のためには、農政のみならず各省が幅広に連携して施策を進めていく視点が必要。例示された低タンパク米一つとって考えても、販売に向けた成分表示などは農業者には未知の世界であり、どのように同時並行で進めていくかが課題。
  • 生産についても、食べ物の価格、農産物の連鎖など様々なものが絡んだ仕組みがある。そのような中で、必要な仕組みが将来どう変わり、課題を解決していくのかということが一番大事。単なるアドバルーンにしないために、確実に実現していく実行行程をいかに示し、自信をつけさせることができるかという観点を忘れないでもらいたい。10年後を見据えた計画であるので、次々おざなりになっては残念。
  • 経営展望について、大規模法人自体の経営だけでなく、そこの雇用就農者の所得や社会保険への対応についても、現場は厳しいと思うが、全体的な経営モデルによって果敢に将来の展望を示すことが必要。
  • 規模の多様な新規就農者や、大規模化できない都市農業、といった実態がある中で、「他産業並の所得には及ばないものの一定程度の生活が可能」、というモデルを示すことも必要ではないか。若い力に農村や農業の世界へ入ってもらう観点からもモデルが必要。現実を示すものがあればそれが呼び水になり、参入者を支援する際にも、具体的にこういうレベルですよと、イメージがわきやすくなり、現場でもフォローしやすくなる。
  • 農業所得については、市町村の農業振興の基本構想という計画の中で各地における他産業並の労働時間で同様の所得を目指すことを目標として政策を組み立ててきた。現在、各地域の他産業の所得が減少傾向にあるため、計画改定時には、市町村行政サイドで目標となる農業所得は減少する。一方、基本計画では今後所得を倍増させるという果敢な目標を立てようとしており、現場とリンクしていない。この辺りを緻密にしておかないと、実行は成らないと危惧している。

(伊藤委員)

  • 所得倍増について、スローガンとしては良いが、企業経営に置き換えて考えると、収益を毎年1%、2%と向上させていくだけでも大変。どのように実現するのかというブレイクダウンが足りない印象を受けた。
  • 資料2の2ページに農業所得の増大についての計算式がある。農村地域の関連地域の所得の増大を我々が用いている計算式に置き換えると、「売上高=客数×単価」。「客数」は「来店客数×リピート率」、「客単価」は「一品単価×買い上げ点数」であり、これをどう上げていくか。
  • 食品の場合は、胃袋は一つであり、食べられる量は限られている。日持ちするものもあるが、基本的には賞味期限がある。全体で見ると結局どこかの地域とのパイの奪い合いになる。海外の需要は一部にすぎず、どこかの需要を食う形になっている。
  • 一方で、経費やコストを下げ効率化するという手もある。農業者がより生産的に流通コストを下げることによって利益を上げることは可能。そういった意味で地産地消などは非常に有効。
  • 16ページ以降の農村地域の関連所得の増大に向けた施策については得心いくものもあるが、加工・直売などは段々と同質化していく。いかにオリジナリティーがあるものを作るのかが重要。
  • 都市部に人口が集積しており、都市と農村の交流は、お客様であるその人達をいかに引き込むかが重要。そのためには都市住民の感性やアイデアを吸い上げることが必要。成功事例を見るとそういったアイデアやセンスを持ち込むキーマンの存在が重要。

(生源寺委員)

  • 所得倍増について、やはり、基本計画の中に、具体的な形で織り込むことは避けた方が良い。
  • 検証可能な指標であるべきだが、農村の定義がはっきりしていない。倍増というのであればブレイクダウンして、厳密に積み上げたということがあってしかるべきだが、それも無い。10年で倍増というのは年率7.2%。通常、こういう目標は、実質だが、それが可能かどうかという問題がある。
  • 検証可能かどうかの一つには、可能なことと不可能なことをきちんと見極めるということがあって、目標として掲げるということ。もちろん、ある程度高めの目標を設定するということはあるかもしれないが、現実からかけ離れたものを掲げるということとは別。
  • 日本の食の産業については、割と中長期的な丁寧な物づくりの伝統があり、その延長線上に現代の食の産業がある。安定した雇用を確保するというようなことがやはり大事で、倍増というような、かけ声先行方のものではなく、もうちょっと落ち着いたところでものを考えていくというのが、農業・農村の持ち味であり、食品産業の良さである。
  • 引用として「所得倍増」という言葉を使っていくというケースと、この審議会の答申、それを受けた基本計画の中で、「所得倍増」という言葉を使うというのは、全く意味が違う。審議会として、閣議決定した内容に責任を持てるかどうかという、こういうレベルの話になるので、この辺も注意深く対処する必要がある。

(三石委員)

  • 所得向上、あるいは所得倍増、それから6次産業化を考える上で重要なのは、資金繰り。地域の関連所得の増大という施策は良いが、生産者の黒字倒産をいかに避けさせるかということが最大のポイント。できれば金融の観点をどこかに入れていただきたい。
  • 6次産業化の議論の時にも出てきたが、農産物を作ることと、それを加工して販売していくこととは、明らかに違ったスキルが求められる。したがって、どの部分までであれば、どういう段階でできるということをきちんと示さないといけない。一方で、個人の農家、あるいは家族経営の農家がここまでだったらできるという上限、どこまで行けるかという道のりが見えるようになると良い。
  • 関連産業が沢山儲かっても、実は農家の所得が向上しなければ仕方がない。このバランスを良く捉えて、フードチェーン全体の中で、上手く利益がシェアされるようにリードしていかなければならない。
  • (地域の発展には)プロセスがある。地域全体でここは何でやっていこうという、ネタ、シーズを見つける段階、それをキーパーソンあるいはいくつかの組織が一緒に育てていく段階、さらに競合相手から守る段階、そして発展させる段階という形で3段階から4段階のプロセスがある。地域戦略の22の要素は並列に示されているが、上手くやっているところは、どの段階にいるのか、今から取り組む人は、最初に取り組むのは何かということを少し行程表のような形で見せてもらえると、非常にありがたい。これにより、アイデアを実現するときに、様々な事が見えてくるため、何が阻害要因なのかということも明らかになる。3年前に促進要因だったものが、環境が変わり、そうでなくなる場合もある。絶えず見直していくことが必要。
  • 地域戦略について、JAPANブランド自体が、世界の中では地域ブランドだと考えることもできる。グローバルの世界と地域の世界を分けて考えるよりも、ある程度同じ視点で見ていくこともできるのではないか。

(市川委員)

  • 農業・農村の所得倍増の考え方に、生産額の増大、生産コストの縮減とあるが、補助金、農地集積や基盤整備に対して投入される税金を鑑みると、農業所得の増大は、国民の税金によって支えられるということ。こういった趣旨も所得倍増の考え方に織り込むべきではないか。
  • 日本の農業の目指す姿や、その実現に向けて農業所得を増やす具体的な方向性が示されない中で、農業所得の倍増と言うことには違和感があり、納得もできない。

(香髙委員)

  • 所得倍増を目指すのであれば、ブレイクダウンし、道筋を含めて示すべき。それが示せないのであれば、安易に倍増という数値目標を使うべきではない。
  • 地域の所得についても、その範囲や自分がいる地域の今の所得がいくらなのかが誰にも分からないので、基準になるものを示す必要。
  • 所得の増大に向けた施策が記載されているが、一度この資料を農業者に見てもらって、これらの施策が手が届くような、自身のやる気につながるような施策として映るのか検証することも必要。その検証の中で、実際にネックになっていることに関する声が聞こえてくるのであれば、規制緩和など政策的な対応の必要性といった視点や、そのネックを取り払うまでの目標年月を課題として示すことも必要。

(中嶋部会長)

  • 農業・農村の所得倍増で実行しようとしていることは、高いバリューを求める農業経営を育成し、そういうビジネスモデルを広めていくということ。そう考えると、農業・農村の所得倍増は、農業・農村の所得変動の倍増が起きてしまうリスクを抱え込む可能性があることも心に留めておく必要。そのための対策が併せて行われなければ、平均的には問題ないのかもしれないが、実際には厳しい現実に直面する経営が多く出てくることについても検討して欲しい。

(櫻庭食料産業局長)

  • 農村地域の関連所得増大に向けた施策は、農業を中心に進めていくべきとのご指摘があった。10月の企画部会で説明させていただいたが、我々は常に関連産業との連携の中で農山漁村を真ん中に置き、原料供給をどうもっていくのか、高付加価値化をどう進めていくのかとの視点で進めており、今後もその方向で進めたい。
  • 現場の先進的な取組、トレンド、技術の発達といったものを勘案しながら、資料を作る際にもメリハリを付けるなど工夫したい。また、実際に取り組んでいる方々と話し合い、検証しながら進めることは有効な手段と認識。
  • 観光について、アジアの方々が東京で電化製品を買って、富士山、箱根、京都と見て帰る爆買ツアーが有名だが、地方に行きたいとのニーズも多い。富山では県をあげて立山の雪を見るため台北からの観光客誘致を行い、北海道では農家でのガーデニングツアーを行うような例もある。地方で食をいかに提供していくのか、マッチングをどうするのか等、観光部局や自治体と連携していきたい。
  • 輸出について、農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略を作って取り組んでいるところ。ジェトロは各都道府県に事務所があり、各県が気軽に相談できるのは一つのメリット。本日夕方には総理も参加する農林水産物等輸出促進全国協議会を開催予定。輸出は、今後も政府全体で取り組んでいきたい。
  • (山口委員の指摘について)果実のファストフードの話があった。カットする1次加工や最終加工をいかに農村部の現場の生産に近づけられるか、それにより農村の雇用につなげられるかがポイントになる。
  • (近藤委員の指摘について)農村活性化には繋がるが所得には繋がらないのではないかとの指摘については、産業化が重要となる。加工・販売の取組の中でA-FIVEのファンドが36社できたが、当初の平均職員は22.5人。この数字は、地方に行けば行くほど雇用として重要な意味を持つと考えている。
  • (近藤委員、三石委員の指摘について)農林水産業を成長産業化するには、一方でリスクを減らし産業化する視点も重要。農家が豆腐を10丁だけ作って直売所に売るのは可能。しかし、コストが掛かるからといって、加工所を設け600~700丁作るとどうやって売るのかという限界がくる。そこで、産業として、直売所、スーパー、レストランに届けること、業として行っていくということが重要であり、パターン化したものが必要。
  • (三石委員の指摘について)個別のプロセス、経営の発展段階に応じて、補助、融資、ファンド等必要なものは違っており、現在、農商工連携を含めて検証を行っているところ。ハンズオンをしながら、経営の発展段階においてどこに問題があるのか、どんな支援をしていくのか等をマニュアル化・見える化して現場にフィードバックの上、PDCAを回しながら進めていきたい。特に、地域とグローバルをどう密接に絡めていくのか、グローバル視点で地域を活性化させていきたい。
  • 6次産業化を進めるにあたり、北海道から沖縄の1213の市町村に行ったが、地域にはたくさんの資源や財産があるのに気付きがない。気付いたところは先行事例としてうまく発展している。単なる計画にせず、どう進めるかという点をうまく組み合わせて取り組んでいきたい。

(天羽政策課長)

  • 農村の定義について、統計上の定義や、これまで役所が明確に定義を示したことはない。また、6次産業化の市場規模の数値はあるが、これは年間総販売金額であり、所得について出すには何らかの試算をして推計するといったことも必要になる。いずれにしても、本日の様々なご指摘も含めて、事務局で更に検討させて頂きたい。

(荒川総括審議官)

  • 生源寺委員から2回に渡り、所得倍増に関する基本計画での位置付けについてご懸念をいただいた。昨年4月、与党で議論が始まり、農業だけで倍増はどう考えても道筋がないという中で、農業と6次産業化を中心とした農業・農村所得で倍増していくこととなり「農業・農村の所得倍増」との言葉ができた。それが政府の文章として日本再興戦略や地域の活力創造プランの中で閣議決定や本部決定されているという経緯がある。ご懸念は大変重く受け止めている一方で、政府の文章としての一貫性という点もあり、その他ご指摘いただいた論点を含め整理の上でご相談させていただきたい。

(豊田経営局審議官)

  • (松本委員の指摘について)昨年、経営基盤強化法を改正し、青年等就農計画制度を作った。この中で、都道府県が経営展望等を参考にしつつ基本方針を策定し、市町村は基本方針に即して基本構想を作ることとなっており、青年等の新規就農者の農業経営の指標を示すこととされている。こういった形で、現実的な地域の事情を踏まえたモデルが示されていくものと考えている。

(別所技術総括審議官)

  • 経営展望についていただいた広範なご指摘やご意見については、よくレビューの上、反映や見直しを検討していきたい。
  • 農業経営モデルや地域戦略の位置付けについては、経営として地域としてどう取り組んでいくのか、技術的シーズはどこにあるのか、関連産業との連携をどうするか、具体的方向性を現場の方々に理解頂くためのものとして丁寧に作っていきたい。
  • 地域の所得は、地域に関係する主体である農業者、関連産業、雇用者の全体の所得がどう変化するか整理していくこととなる。当然のことだが、地域の範囲についても取組みの内容によって変わってくるものと考えている。
  • (萬歳委員、近藤委員の指摘について)経営展望の具体的な中身として、技術革新のシーズ、労働時間の変化等は示していく。収支モデルも限られたスペースの中では概要を示すこととなるが、投資やコストの関係も含めてバックグラウンドを説明できるようにしたい。
  • (藤井委員の指摘について)都道府県や市町村との連携については、経営基盤強化法に基づく都道府県の基本方針や市町村の基本構想の見直しの中で勘案していただくと共に、地域戦略についても各都道府県の地域振興計画で考慮して頂くよう働きかけしてきたい。
  • 経営モデルと地域戦略ともに、地域での取組事例をベースに検討をスタートしている。具体的な事例を収集した上で、ある程度の一般化を図り、または組合せによる更なる発展を考慮したものにしたいと考えており、できるだけ現実から乖離しないような試算をしていきたい。必要があれば、収集事例を参考に紹介することも最終的には可能と考えている。

(西郷生産振興審議官)

  • (山口委員、近藤委員、松本委員の指摘について)果実の問題、資材費全体のコスト低減、その他生産関係全般についてもしっかりと取り組んでいきたい。

(中嶋部会長)

  • 農業・農村の所得倍増の取扱いについては、先程、総括審議官からも説明があったが、もう少し検討を続け、今後の基本計画作成過程において議論させていただくこととしたい。

 

3. 閉会

以上

お問い合わせ先

大臣官房政策課
代表:03-3502-8111(内線3086)
ダイヤルイン:03-3502-5515
FAX:03-3508-4080

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