このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

議事録(第22回)

1.日時及び場所

平成28年9月14日(水曜日)13時00分~14時58分
農林水産省 第2特別会議室

2.議事

(1) 農林水産省地球温暖化対策計画骨子案について

(2) その他

3.概要


○大臣官房参事官
定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会企画部会地球環境小委員会、林政審議会施策部会地球環境小委員会、水産政策審議会企画部会地球環境小委員会の第22回合同会議を開催します。
本日、司会を務めます大臣官房参事官の大友と申します。
よろしくお願いします。
環境政策を担当しております。
本日、食料・農業・農村政策審議会の三石委員、井村委員、牛窪委員、根本委員、橋本委員、増本委員、林政審議会の土屋委員が所用によりご欠席と連絡を受けております。
本日の会議につきましては、公開とさせていただきます。
ただし、カメラ撮りにつきましては、冒頭挨拶までとさせていただいております。
また、議事録については、会議終了後に整理し、委員の皆様にご確認いただきたいと思っております。
また、ご確認後に公開させていただく予定になっております。
よろしくお願いします。
それでは、開催に当たりまして西郷技術総括審議官の方からご挨拶を申し上げます。

○技術総括審議官兼技術会議事務局長
皆様、どうも今日はお忙しいところありがとうございます。
また、日頃より農林水産省の施策の推進に向けていろいろご理解、ご協力を賜りまして、この機会に御礼申し上げたいと思います。
この会議の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
ご承知のとおり、地球温暖化対策につきましては、昨年末から大きな動きがありました。
パリ協定の採択、4月に行われたG7新潟農業大臣会合で採択した新潟宣言の中で地球温暖化対策や政府の計画をきちんとやっていくといったことに触れたり、また、5月には地球温暖化対策計画と政府実行計画の閣議決定があったわけでございます。
いずれも内外でこういった対策についていろんなことが動いているということだと思います。
こうした中で、農林水産省におきましては現在、農林水産分野における緩和策を計画的にやっていこうということで、農林水産省の地球温暖化対策計画の策定に向けて作業をしているところでございます。
本日はその骨子案をご審議いただきたいというふうに思っております。
委員の皆様は、この計画が政府の計画などと整合性がとれ、その上で実効性のある計画となるように、幅広いご意見を賜れればと存じております。
今日はひとつよろしくお願い申し上げます。

○大臣官房参事官
ありがとうございました。
それでは、カメラ撮りの皆様はご退出下さい。
本日の議事に入る前に配付資料の確認をいたします。
配付資料一覧にございますように、資料が1と2の2つ、それから参考が1から5までの5種類あると思います。
もし資料の不足等ございましたら事務局にお申し付け下さい。
それでは、以降の議事進行につきましては、武内座長からお願いしたいと思います。
それでは、武内座長、よろしくお願いします。

○武内座長
皆様、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。
今日は、農林水産省の地球温暖化対策計画の骨子案について、事務局の方から説明があり、そして皆様方にそれについての様々なご意見を頂くということになっております。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速、議事の1、農林水産省地球温暖化対策計画骨子案について、事務局より説明をお願いします。

○大臣官房政策課環境政策室長
環境政策室長をしております中川と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
お手元にお配りしております資料について説明させていただきます。
お手元に資料1と2、参考資料が5つほどありますが、全部併せて説明させていただきたいと思います。
少し時間がかかりますけれども、しばらくご容赦、ご辛抱いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
それでは、まず資料1でございます。
資料1の1ページをご覧ください。
これは、今回、農林水産省地球温暖化対策計画の策定について議論していただくにあたり、その背景や方向性などの全体像を説明したいと思って作った資料でございます。
一番上にある農林水産省地球温暖化対策総合戦略というものが現在ございます。
これは平成19年に作りまして、平成20年に一部改定したものでございますけれども、これは気候変動枠組条約に基づく京都議定書がございましたが、その第1約束期間に温室効果ガスを6%削減するという日本の約束達成のために必要な対策の加速化についての推進方向、地球温暖化の影響に対する適応策に関する取組方向、我が国の技術を活用した国際協力の取組方向などを記述しております。
その下の方に背景がございます。
最近の政府で策定したいろんな計画などを説明してございます。
まず、一番左上の方に紫色でパリ協定がございます。
これは昨年12月に策定したもので、まだ皆様の記憶に新しいものだと思いますが、気候変動枠組条約に基づいて、パリで採択されたものでございまして、京都議定書に代わる2020年以降の温室効果ガス排出削減のための新たな国際枠組みでございます。
内容は、世界共通の長期目標としまして、2度目標の設定、さらには1.5度に抑える努力を追求するというものでございます。
それから、主要排出国を含む全ての国が削減目標を5年毎に提出・更新していくといった協定でございまして、まだ発効はしておりませんけれども、最近の新聞で米国と中国が協定を批准するといったニュースございました。
日本についてもできるだけ速やかに批准するよう、努力しているところでございます。
それから、その下に緑色の四角が2つございますけれども、これは適応の方の計画でございます。
真ん中の緑が政府全体の適応計画で、これは昨年11月に策定してございまして、気候変動の影響への適応を計画的かつ総合的に進めるための政府全体の初の適応計画でございまして、気候変動の影響への適応策の推進により、被害を最小化、あるいは回避し、迅速に回復できる、安全・安心で持続可能な社会の構築を目指しているものでございます。
その下に農林水産省の気候変動の適応計画がございます。
これは先ほど説明した、政府全体の適応計画に先立って、昨年8月に策定したものでございまして、農林水産分野の適応計画について、例えば既に影響が生じており、社会、経済に特に影響が大きい項目への対応や現在潜在化しており表面化していない影響への対応、影響評価研究、技術開発の促進などを記述しているものでございまして、昨年8月に策定したものでございます。
右の方に四角が2つありますけれども、こちらは削減、つまり緩和の方でございまして、一番上の紫色の方は日本の約束草案でございまして、先ほどのパリ協定に先立ち、昨年7月に国連に提出しておりまして、2030年度に温室効果ガスを2013年度と比較して26%を削減するといった約束でございます。
この約束を実行していくため、真ん中の地球温暖化対策計画が、今年5月に政府全体として決定しました。
この計画の内容は地球温暖化対策推進法に基づいて、先ほどの約束である2013年度比26%減の水準を中期目標とするといったことなどを定めたものでございます。
その他、その下に記述しているような動き、例えばG7の伊勢志摩サミットだとか、そういったものの動きなどがあるということが全体の動きでございます。
これらを踏まえた農林水産省としての基本的方向が、右にある赤色のコラムでございます。
一番上から、まずは農林水産分野として緩和策と適応策を一体的に取り組むというのがございます。
それから、その下でございますけれども、緩和策については、これは先ほどの政府の地球温暖化対策計画を確実に達成させていこうということでございます。
それから、適応策については、農林水産省気候変動適応計画に基づいて着実に推進していく。
その下に、その他、政府の関連計画へ機動的に対応していくということでございます。
一番下のポイントでございますけれども、これが特に今回議論していただくテーマでございます。
農林水産省気候変動適応計画と両輪をなす農林水産省としての地球温暖化対策計画、緩和削減についての計画を新たに策定していくということが基本的方向性と考えてございます。
その裏をめくっていただきたいと思います。
温暖化の削減の話、適応の話、それから政府全体の計画と農林水産省の計画、これらがかなり重層的になっているものですから、少し分かり難いかもしれませんけれども、それを少し説明している資料でございます。
一番左が現在の状況でございます。
先ほど説明した農林水産省の地球温暖化対策総合戦略がございます。
これは地球温暖化の防止策、適応策、それから国際協力、この3つがセットになった総合戦略でございます。
それに関連して地球温暖化対策研究戦略や農林水産省自ら省エネなどを進める実施計画が関連してあるということでございます。
それに加えて、昨年8月に農林水産省の適応計画を作っておりまして、総合戦略の茶色の部分だけを新しくリニューアルをしたといった形になっているのが現行でございます。
それから、一番右を見ていただきたいと思います。
政府全体は今どうなっているかといいますと、地球温暖化対策計画という緩和策の計画が今年の5月に閣議決定されている。
その計画に関連して政府自らの実行計画がそれにぶら下がっています。
さらに気候変動への適応の計画として政府全体の適応計画がある。
こういった体系になっていまして、それに今回、シンメトリーにするような形で緑のような形に整理し直すということを目指しております。
真ん中の欄「今後」の一番上に、新たに農林水産省地球温暖化対策計画という政府の対策計画にシンメトリーとなる対策を作ります。
併せて、政府実行計画に合わせた農林水産省自らの実施計画を改定する。
それから、その下には既に計画は出来ておりますけれども、農林水産省気候変動適応計画が政府の適応計画とシンメトリーのようになっているということでございまして、これは必要に応じて改定していこうという形になってございます。
少し長くなりましたが、現在の体系の状況でございます。
それから、資料2の方を見ていただきたいと思います。
これが今回お示しさせていただきたい農林水産省地球温暖化対策計画の骨子案でございます。
1枚めくっていただいて、最初に構成(案)という形で、ページのような形で書いてございますけれども、全体的にはこのような構成にしてはどうかと考えてございます。
まず「はじめに」があって、第1、第2、第3とありますが、第1はまず基本的な考え方ということで、地球温暖化対策の必要性が1つ目、研究・技術開発の必要性が2つ目、国際協力の必要性が3つ目としております。
それから、第2に具体的な施策としまして、地球温暖化対策の施策などを記述していくということで農業分野、食品分野、森林という各分野についてそれぞれ記述し、横断的分野もそこで記述します。
1枚めくっていただいて、具体的な施策に併せて2番のところで研究開発、技術開発の項目、それから3番として国際協力の項目を設けてあります。
それから、第3番目は進捗管理です。
それに別表工程表などを付けていく、こういった構成にしてはどうかと考えているところでございます。
3ページ目を見ていただきたいのですけれども、骨子案の中身でございます。
一番上の括弧書きにしているところに全体的な目標といいますか、理念といったものを書いてございまして、パリ協定における世界共通の目標の実現、それから政府全体の地球温暖化計画に掲げられた中期目標、2030年度の温室効果ガスを2013年度対比で26%減の着実な達成に向けて、農林水産分野における地球温暖化対策の総合的な取組の推進方向を具体的に明らかにする、こういった目的でございます。
「はじめに」というところで少し全体の背景を書いてございますけれども、まずはIPCCと言われている気候変動に関する政府間パネルから2014年11月に第5次の評価報告書が出てございますけれども、そこで書かれている最新の科学的知見に基づいて記述していきます。
それから、その次の下でございますけれども、我が国のみならず、世界全体の温室効果ガスの排出状況について記述する。
それから、その下の国際的な状況などを記述し、最終的に2030年度を計画期間とした具体的な計画を策定していくということを記述してはどうかと考えてございます。
それから、その下の第1の基本的な考え方でございますけれども、まず、地球温暖化対策の必要性でございます。
ここは、農林水産分野において地球温暖化対策というのは、低コスト化、それから消費エネルギーの安定的確保につながる。
それから、持続可能な農林水産業の発展に寄与するものであり、我が国の温室効果ガスの排出はもとより、ここで得られた知見や技術を特に発展途上国に展開することによって、世界の食料安全保障の確保や飢餓、貧困の撲滅に資するということがまず1つでございます。
それから、2つ目の丸のところで、特に農林水産分野から出る温室効果ガスは少し特性がございまして、特に非エネルギー起源と言われているメタン、それから一酸化二窒素の総排出量が非常に多いということでございます。
それは日本のメタン及び一酸化二窒素の総排出量のおよそ3分の2を占めているのが農林水産業であるということでございます。
それとともに、一方で、森林や農地土壌は温室効果ガスの非常に大きな吸収源になっておりまして、我が国の中期目標における温室効果ガス吸収量の目標の大宗を占めているということでございます。
こういったことに取り組むことによって、パリ協定における世界共通目標の実現や我が国の中期目標の着実な達成に寄与していくということでございます。
さらに、パリ協定では、二国間オフセット・クレジット制度を含む市場メカニズム、この二国間オフセット・クレジット制度というのは、日本から見たらパートナー国への技術支援によって、パートナー国での温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジット化し、日本の削減目標に活用していこうというといったシステムでございますけれども、こういった市場メカニズムの活用とか、森林などの吸収源、貯蔵庫の保全・強化の重要性や、途上国の森林減少・劣化からの排出を抑制する仕組みであるREDD+と言われています取組をしていくということは、農林水産分野の果たす役割として非常に大きいということでございます。
それから、次の4ページ目を見ていただきたいと思うんですけれども、2番のところに研究・技術開発の必要性について書いてございます。
地球温暖化対策と経済成長の両立を実現していくということが重要でございます。
このため、革新的技術の開発・普及など、イノベーションを創出していくことが重要であるということを記述してございます。
それから、3番目の国際協力の必要性でございます。
ここは、パリ協定の共通目標である2度目標実現のため、特に排出量が増大している新興国・途上国での排出削減・抑制化していくことが重要であるということでございます。
特にIPCCの報告によると、世界の温室効果ガス排出量のうち、農林業その他土地利用由来のものが約4分の1を占めるということで、後ほどご説明しますけれども、日本ではそんなに農林水産業から出てくる寄与率というのは大きくないですけれども、世界的に見ると非常に農林水産業がそういった温室効果ガスの大きな排出源の起源になっているということでございます。
そういったことを背景に、さきのG7新潟農業大臣会合においても持続可能な農林水産業の実現のために、気候変動についての国際研究協力の必要性が大臣会合宣言に記載されてございます。
それから、最後のポツでございますけれども、こういった状況の中で、我が国が有する優れた農林水産分野の知見や技術の普及や共有、それから国際共同研究の推進などの国際協力が必要であるということを記述してございます。
それから、第2の具体的な対策・施策のところでございます。
1番目、地球温暖化対策の施策ということで、まず(1)は農業分野でございます。
ここからずっといくつか具体的な項目が書いてございますけれども、施設園芸及び農業機械における省エネルギー性能の高い設備・機器の導入とか、稲わらのすき込から堆肥施用への転換による水田からのメタンの排出削減、施肥量の低減などが書いてございます。
それから、4ページ目の最後の方には、堆肥や緑肥等の有機物の施用による農地、それから草地土壌での炭素の貯留の促進などを書いてございます。
それから、5ページ目の上の方には、家畜排せつ物処理方法の改善や、低たんぱく配合飼料の給餌等によるメタン及び一酸化二窒素の排出削減ということを記述してございます。
それから、(2)の食品分野につきましては、食品産業界の省エネルギーや温室効果ガスの排出削減対策の促進。
それから、売れ残りや食べ残し、食品廃棄物の発生の抑制などでございます。
まさに食品ロス削減の推進でございます。
それから、食品容器包装の3R、リデュース・リユース・リサイクルの促進を記述してございます。
(3)は、森林関係でございます。
森林吸収量の確保につきましては、安定的な財源の確保についての検討も行いつつ、適切な間伐や造林などを通じた健全な森林の整備、それから効率的かつ安定的な林業経営の育成に向けた取組、また、木材及び木質バイオマス利用等の森林吸収源対策を推進ということを書いてございます。
(4)は、水産分野でございます。
省エネルギー性能の高い漁船、それから操業の合理化、それから水産物の流通拠点漁港などにおける省エネルギー性能の高い設備・機器の導入などを書いてございます。
それから、二酸化炭素の吸収に資する藻場の造成の推進を書いてございます。
(5)は、分野横断的な対策でございます。
ここでは、特にバイオマスの各段階における利用技術のシステム化と体系化することにより、バイオマスの最大限の活用を推進していく。
それから、農山漁村に豊富に存在する太陽光、風力、小水力、バイオマスなどの再生可能エネルギー導入の促進。
それから、卸売市場などの待機時間のないトラック輸送だとかモーダルシフト、こういった輸送の合理化などを記述してございます。
それから、5ページの一番下の方の丸のところは、J-クレジットの活用や、6ページ、省CO2効果の見える化といったものを促進していく。
このJ-クレジットというのは中小企業などによる温室効果ガスの排出削減の量をクレジットとして認証化していくといったシステムでございます。
(6)が農林水産省の自らの取組ということで、政府のオフィスなどでの温暖化対策である政府実行計画を推進するため、農林水産省としての温室効果ガスの排出の抑制等のための実行すべき措置について計画を策定するといったことでございます。
これは日常の事務だとか事業における省エネルギーの取組でございます。
それから、その下、2番目は研究・技術開発の取組の具体的な項目でございます。
1つ目は、家畜というのは非常に温室効果ガス排出量が大きいわけでございますけれども、なかなか、現時点で実用的な技術が確立していないということで、こういった畜産分野における排出削減技術の開発。
それから、各種センシング技術とかクラウドを初めとしたICTを活用した省エネルギー・省力・高収量を実現するような次世代施設園芸モデルの開発。
それから、農地土壌などにおける炭素貯留の増強技術。
それから、未利用のバイオマス高度利用技術の開発などを記述してございます。
それから、こういった研究開発が迅速に普及・実用化につながるように、情報提供などを推進していくということを記述してございます。
それから、その下、3番目の国際協力のところでございます。
我が国が有する農林水産分野の優れた技術を生かして、海外の温室効果ガスの排出削減に貢献していくということでございます。
現在、いくつか地球温暖化対策に対する農業分野の国際的な枠組みというのがございます。
ここに書いているのは4/1000イニシアティブとか、気候変動対応型農業に関するグローバル・アライアンス、グローバル・リサーチ・アライアンス、研究機関での連携などの枠組みなどがございます。
4/1000というのは、パリ協定が採択された昨年のCOP21の時にフランス政府が主動しまして、理念上、毎年4/1000%ずつ土壌に貯留する炭素を増やしていくと、最終的には人間が排出する二酸化炭素がゼロになる、計算上こういうことになるわけですけれども、こういったことをメッセージとして伝えて、土壌への炭素の貯留をみんなでやっていこうといった動きでございます。
それから、その下3つ目の丸は、森林の炭素蓄積の強化でございまして、途上国における森林減少・劣化に由来する排出の削減など、REDD+を積極的に推進していくということでございます。
それから、その下、途上国の森林炭素蓄積量のモニタリング、二国間オフセット・クレジット制度、水田から排出されるメタンの発生抑制技術など、こういった開発途上国等における温暖化緩和技術の開発に関して国際研究を推進していくということを記述してございます。
それから、7ページ目の上の方でございますけれども、国連の食糧農業機関とか国際再生可能エネルギー機関、IRENAと呼ばれていますけれども、IRENAというのは再生可能エネルギーの普及や持続可能な利用の促進を目的とした国際的な機関でございまして、その事務局に日本人が何人か行って活躍をしている機関でございます。
それから、第3の進捗管理でございます。
政府温対計画の見直しの検討時期を踏まえて、おおむね、3年後毎に評価・点検を実施していくという内容になってございます。
以上が骨子案についての説明でございます。
それから、ご参考までに、参考の1から5までを簡潔にとは言いながらも、少しお時間をいただいてご説明をさせていただきたいと思います。
参考1をご覧いただければと思います。
これは、政府全体の削減対策、緩和対策である地球温暖化対策計画の閣議決定の概要について記述している資料でございます。
1枚開いていただきまして、1ページ目に地球温暖化対策計画についてということで、我が国唯一の地球温暖化に関する総合計画であるということでございます。
策定に当たって踏まえるべき背景ということで、まずは地球温暖化の科学的知見ということで、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による第五次評価報告書を踏まえた策定となってございます。
ここは幾つか議論がありますが、科学的には気候システムの温暖化は疑う余地がなく、また1950年代以降、観測された変化の多くは数十年から数千年間にわたり前例のないものであるということでございます。
それから、工業化以前と比べて温暖化を2度未満に抑制する可能性が高い緩和経路が複数オプション、残されているということでございます。
21世紀にわたって2度未満に維持できる可能性が高いシナリオというのは、世界全体の人為起源の温室効果ガス排出量が2050年までに2010年と比べて40から70%が削減され、さらに2100年には排出水準がほぼゼロ、またはそれ以下になる、こういったシナリオでございます。
逆にいえば、こういったシナリオを実現すれば、21世紀にわたって2度未満に維持できるということの科学的な知見といいますか、報告になってございます。
それから、その右に、先ほど説明した2020年以降の日本の約束としまして、2030年度の削減目標を2013年度比で26%減と国際的に約束をしているということでございます。
それから、その下にパリ協定があるということでございます。
こういった背景を踏まえて、地球温暖化対策計画を作成してございまして、それが2ページ目に全体像を書いておるんですけれども、第1が基本的な方向、第2が温室効果ガスの削減目標、ここに26%減が書いてございまして、それから第3がそれぞれの分野などにおける目標達成のための対策や施策が書いてございまして、第4に進捗管理方法等、こういった全体構成になってございます。
それから、3ページ目と4ページ目、この辺はかなり細かく、時間の関係もございますので、もしお時間がありましたらご参考いただけましたら幸いでございます。
3ページ、4ページ目は割愛させていただいて、5ページ、6ページ目もそれぞれの分野での具体的な削減対策が記述してございます。
例えば、エネルギーマネジメントシステムだとか、ネット・ゼロ・エネルギービルだとか、LEDだとか、そういった記述がございます。
それから、次の7ページ目が進捗管理で、最後の8ページ目をご覧いただきたいと思うんですけれども、先ほどから政府全体で26%の排出削減目標を定めていると説明させていただいておりますけれども、そのうち農林水産分野の寄与率、位置付けについて説明してございます。
農林水産分野におきましては、この26%のうち2.8%の削減を位置付けているところでございます。
まず、削減する部分は、日本全体では23.4%削減するということでございますけれども、農林水産分野はそのうちの0.2%分を削減する。
それと併せて、今度は逆に温室効果ガスを吸収するほうでございますけれども、ここは森林吸収で2%、農地土壌で0.6%ということで、先ほどの排出削減の0.2%に森林吸収の2%、農地土壌の吸収0.6を足し上げて合計で2.8%ということで、26のうち2.8%を農林水産分野での対策で位置付けるということでございます。
それで、具体的な排出削減の0.2%の中身が右に書いてございますけれども、施設園芸・農業機械の温室効果ガス排出削減対策、漁船の省エネルギー対策、あとは農地土壌から発生する温室効果ガスの削減対策、こういったものを積み上げて農林水産分野の0.2%という数字を出してございます。
一方で、吸収源対策としましては、森林吸収源が2030年度目標で非常に大きい約2,780万トンの数字でございますけれども、これが吸収量である。
それから、農地土壌への吸収が0.6%で、数字的には約700万から900万程度の二酸化炭素を吸収する、こういった位置付けになってございます。
参考2の方に移りたいと思います。
これは政府自らの政府実行計画でございます。
1ページ、開いていきまして、まず政府が率先して取組を行うことによって、地方公共団体や民間企業への波及を期待するということで、政府のオフィス、このビルディングもそうですけれども、省エネ化を進めていくということで、政府全体として2030年度における排出量40%削減を目標としてございます。
それから、中間目標としては2020年度までに政府全体で10%を目標としていまして、内容はビルのエネルギー管理システム、LEDの照明、公用車を次世代自動車に替えていくといった内容になってございまして、農水省もこれを踏まえて農水省としての実行計画を作っていく予定となってございます。
参考3について説明させていただきます。
これは、現在の温室効果ガス排出の状況でございます。
1枚開いて棒グラフがずらずらと並んでおりますが、最近の日本から出ている温室効果ガスの推移が書かれてございます。
一番左の1990年は京都議定書の基準年で、12億7,100万トンでございます。
それから特徴ある年としては、2008年、これはリーマンショックのあった年で、ここから経済的な低迷ということで排出量が落ち込んでいるということだと思います。
それから、2011年が東日本大震災の起きた年でございまして、そこから少し増加傾向で、2013年が先ほどのパリ協定に向けた日本の約束の基準年になるんですけれども、14億800万トン。
それから、2014年は前年比で約3.1%マイナスと少し減少しているという状況でございます。
減少した理由が上の方に少し記述しておりますけれども、消費電力の減少とか、電力の排出原単位の改善、電力の生産当たりのCO2の排出量ということで、効率が上がったということで電力由来のCO2排出量の減少などが原因で全体の排出量が減少したのではないかということで分析してございます。
資料の最後のページを見ていただきたいと思います。
先ほど説明した2014年度の我が国の全体の排出量13億6,400万トンのうち、農林水産分野から出ている温室効果ガス排出の割合を示しております。
左に書いてございますように、3.1%が農林水産分野から排出している量であるということでございます。
その内訳は、二酸化炭素、それからメタン、それから一酸化二窒素ということでございます。
右の方にさらに農林水産分野から出ている温室効果ガス排出の現状をもう少し細かに記述している資料、円グラフですけれども、一番下に青色系の色で示しているのがメタンで約7割を占めていまして、稲作から出てくるメタン、それから畜産の排せつ物やゲップから出ているメタンが大体7割ぐらいを占めております。
それから、左上に緑色系で書いているものがございます。
これは一酸化二窒素でございまして、農地土壌から出る一酸化二窒素、それから家畜排せつ物から出る一酸化二窒素で占めていて、約25%でございます。
それと残り10%が二酸化炭素です。
農林水産業で発生する二酸化炭素が10%、こういった割合になってございます。
以上が温室効果ガス排出の状況でございます。
続きまして、参考4にはG7新潟農業大臣会合宣言の概要とその中身、これは仮訳で本体は英語となっております。
特に2ページ目を見ていただきたいのですが、前文の上から4つ目のパラグラフを見ていただきたいと思いますが、農業大臣会合の中で「三つの新たな課題を特定した」となっていまして、第一、第二、それから一番下の第三のところに「気候変動による異常気象が、天然資源や農業システムに対する新たな圧力となっている」ということで、気候変動に関する項目が3つの新たな課題の1つとして取り上げられてございます。
その他、いろんな分野で気候変動について記述がありますが、特にここでご紹介したいのは、7ページ目の13番目を見ていただきたいと思いますが、気候変動のための国際研究協力ということで、先ほど説明したように幾つかの農林水産分野で気候変動に関する研究の国際的なプラットフォームが立ち上がっていますけれども、こういった国際プラットフォームの重要性を認識する。
また、「我々は、共同研究を増加させ、成果を共有し、自発的かつ相互に合意可能な形での効果的な知識・技術の移転を促す」ということを書いてございまして、気候変動に関する国際研究協力の重要性が謳われているところでございます。
最後に参考5についてご説明したいと思います。
今までは温室効果ガスの緩和とか削減についての話をさせていただきましたが、既に農林水産省の方で策定しています農林水産省気候変動適応の方の計画に関して、最近の特に国際協力関係に関する動きについてご説明したいと思います。
と申しますのは、既に適応計画は定めておりますが、特に国際協力のところについては、こういった動きを踏まえた見直しも事務的に検討したいというふうに思ってございまして、この辺の動きについて少しご説明したいと思います。
2つございまして、1つ目はパリ協定での適応に関する記述、2つ目は農林水産省の技術会議において、国際農林水産業研究戦略というのを定めた件、この2件について少しご説明したいと思います。
1枚開いていただいて、これはパリ協定でございますけれども、その第7条に適用についての記述がございます。
その中で赤字で書いておりますけれども、国際協力・支援ということで、適応努力における支援と国際協力の重要性、開発途上国、気候変動の悪影響に特に脆弱な国々のニーズを考慮する重要性を認識、さらに適応に対する行動を強化する協力、例えば情報共有とか、そういったものを強化し、継続的な国際支援が途上国に提供されていくということが謳われております。
2ページ目と3ページ目は、これはまだ仮訳ですけれども、第7条そのものを記述してございます。
ここは時間の関係上、もしお時間ありましたらご参考いただければと思います。
それから、4ページ目を見ていただきたいのですが、これは農林水産技術会議決定ということで、今年7月に決定したわけですけれども、国際農林水産業研究戦略というものを決定してございます。
この中に赤字で今回ご説明したいポイントを書いておりますが、開発途上地域における技術開発の推進ということで、開発途上地域での共同研究の実施により、世界の食料安全保障の確保や地球規模の取組への貢献と併せて新興国及び途上国が有する諸問題を解決・成果を広く普及していく。
これにより、諸外国との間で相互に有益な関係を構築する。
さらに、地球規模での国際貢献の増大につながる国際農林水産業研究の推進ということで、気候変動研究関連イニシアティブへ積極的に取り組んでいくということなどを記述してございます。
非常に長い説明になって大変申しわけございませんでした。
事務局からの資料の説明は以上でございます。
どうもありがとうございました。

○武内座長
どうもありがとうございました。
それでは、今までご説明いただいた内容に関してご質問、ご意見をいただきたいと思います。
ある程度のご意見をいただいたところで事務局から回答をいただきたいと思いますので、ご意見、ご質問のある方は札を立てていただければと思います。
永田委員、お願いします。

○永田委員
2点ございまして、まずパリ協定の削減目標の2030年ですが、この時の日本の人口は幾ら程度ということでこの目標を立てたのか、もしお分かりであればお教え下さい。
それと、削減の骨子案の中の林業関係のところですが、5ページの(3)です。
4行目に「木材及び木質バイオマス利用等の森林吸収源対策を推進」とありますが、これは骨子案で並列的に書かれていると思うのですが、木材利用と木質バイオマス利用は根本的に違うことがございまして、木質バイオマス利用は短期間のうちに炭酸ガスに戻ってしまいます。
ところが、木材利用はその木材が木材として利用される限りはカーボンストックされ、この地上に存在しますので、明らかに吸収源対策としては数段上回っている効果があると思います。
ですから、法隆寺のように千何百年とは言いませんが、100年程度はカーボンストックが効くような施策も考えられて、この吸収源対策にはそういう何か施策といいますか、考え方を盛り込んではいかがかと思いまして申し上げます。
以上です。

○武内座長
ありがとうございました。
それでは、小倉委員、お願いします。

○小倉委員
全国消団連の小倉と申します。
質問が2つと意見を1つ述べたいと思います。
質問の方です。
5ページのところですけれども、バイオマス利用については様々な交付金や補助金を使っていると思います。
その成果と課題について教えて下さい。
これまでの取組でバイオマス利用がどのくらい進んでいるのか、進まない部分の課題は何か、今後どのように進めていくかということを教えていただければと思います。
もう1つの質問です。
同じページの再生可能エネルギー普及についてですが、農山漁村再エネ促進法ができて、それに沿った取組が行われていますが、思ったより進んでいないという認識なのですがどうなっているのか、課題はあるのか教えて下さい。
また、経済産業省の再エネ特措法が変わったり、電力自由化が始まったりしてきていますが、そういった情勢が農山漁村での再エネ開発に影響があるのか、追い風になっているのか、それとも逆風になっているのかというところも教えて下さい。
あと、意見ですけれども、施設園芸等の省エネは省エネ目標を定め、計画的に行うことが必要だと思います。
工場やビルなどで既に実施されていますが、1年間のエネルギー使用量を把握して、報告する仕組みを導入するなどの施策も必要だと思います。
その上で省エネ施設、機具等の導入への補助金の誘導施策を行うことが大事だと思います。
できれば単位面積当たりのエネルギー使用量や収量当たりのエネルギー使用量などを定め、それをクリアすると優遇されるような制度があると良いと思います。
施設園芸でのエネルギー使用量の把握がルール化される必要もあると思います。
以上です。

○武内座長
ありがとうございました。
亀山委員、お願いします。

○亀山委員
丁重なご説明、どうもありがとうございました。
私からは、2点、是非この骨子に入れていただきたい項目についてお話しさせていただきたいと思います。
今回ご説明いただいた資料2の骨子案の構成は、全体として非常に分かりやすく、全体的に網羅された計画であると理解いたしました。
入れていただきたい1つ目の項目は、長期目標でございます。
資料1でご説明いただいたとおり、パリ協定では2度目標の設定、1.5度に向けた努力に加えまして、今世紀中に人為的な排出と吸収のバランスという目標もございます。
また、日本の目標としては2050年までに80%の削減という目標もございます。
こういった目標というのは今回の計画期間である2030年度までというところには直接的には入ってこないのですけれども、ただ、その2030年までの計画を立てるに当たっては、やはりその先の長期を見据えた上で計画を立てる必要があるのではないかと思います。
また今度、西暦2020年までには2050年に向けた低炭素戦略づくりというものが求められるわけですから、それも視野に入れた上でこの計画を立てる必要があるのではないかと思います。
従いまして、3ページの「はじめに」というところに長期的な展望についてもいくつか書いていただけたらというふうに思います。
とりわけ、この農林水産の分野でそれが重要だと思いますのは、ネット・ゼロということを考えた場合に、吸収できるのはCCSを除いてここの分野しかありません。
ですので、その意味でも吸収の重要性を強調するため、長期目標というものを記述いただいたほうがよろしいのではないかというふうに思っております。
ちなみに、資料2の骨子案の4ページの3番目の国際協力のところに2度目標が既に書いてありますが、2度目標自体が国際的な共通目標として認知されたのは2010年のカンクン合意ですので、このパリ協定で初めて共通目標となったという書きぶりは訂正いただいたほうが良いと思います。
これが1点目です。
2点目は、これは5月に閣議決定された地球温暖化対策計画全体に書かれているものであって、今回の資料2には明記されていなかった項目ですけれども、参考1の2ページの右上の黄色い第1章、地球温暖化対策推進の基本的方向という枠の中の基本的な考え方の(1)、一番トップに環境・経済・社会の統合的向上が書かれています。
どういうことかというと、長期的に80%だのネット・ゼロを目指すためには、小手先で省エネをやっているだけではとても無理で、全体的な社会・経済の変革が求められていくことになるのだと思います。
その時に、温暖化対策だけを考えていても、そういった変革は実現しなくて、どうやって経済とか社会というものを温暖化対策の中に盛り込んでいくのかということが求められているかと思います。
その意味で、できれば骨子案の3ページ目の基本的な考え方の中にそういった社会経済と地球温暖化の統合というような項目も入れておいていただけたらと思います。
具体的に申し上げますと、例えば、経済という面では森林吸収源対策をする時に、林材、あるいは木質バイオマスの利用が促進されるような、あるいは、それ自体がビジネス化されるような経済モデルというものを作り上げていかないと回らないと思います。
そういったものが経済という部分にかかわってくると思いますし、社会という意味においては、まちづくりをどうしていくかみたいな話をしていく時に、例えば個々の施設園芸を省エネ化するのではなくて、もし近くに排熱が出るような別の施設があれば、工場でも、温泉施設でも何でもいいんですけれども、そういったところの排熱を利用するような場所に施設園芸を作るといったような、そういう土地利用まで考えていくようなアイデアが盛り込まれるような基本方針を入れていただけたらなというふうに思っております。
以上でございます。

○武内座長
ありがとうございました。
それでは、横山委員、お願いします。

○横山委員
横山です。
私は中身の話というよりも基本的な作りのことを素朴に伺いたいのですが、この農林水産省版の対策計画がなぜ必要なのかというところをもう一度知りたいと思います。
閣議決定された政府の地球温暖化対策計画を拝見しますと、その計画の農林水産省版の実施計画というのは必要だと思いますが、その間に挟まる農林水産省版の対策計画の必要性というのがいま一つよく分かりません。
特に森林吸収源対策ですとか、分野横断的な対策というのを見ていくと、何をするべきなのか、やるべきことのメニューは政府計画の中にずっとありますけれども、これを見ると、カバーする範囲の明示というのは概ねできているように見えます。
そうなった場合、もし森林に対して、あるいは農業分野、農林水産省の守備範囲の中でさらに間に計画を挟む必要があるのであれば、特に森林については、できたらいいなというふうにされながら、なかなか進まないものがメニューの羅列の中にたくさん並んでいますが、そのなかなか進まない原因だとか、問題点の明示をして、それをどうやって克服していくのかという、具体的な手法のようなものまで述べていくのであれば、政府版と農林水産省版の2つがあることの理由は大変よく分かるのですが、そういう実施計画と政府計画の間に農林水産省版の対策計画がなぜ必要なのかという、そこをもう少し詳しく教えていただきたいと思います。
以上です。

○武内座長
ありがとうございました。
まだ札が立っているわけですけれども、もう大分いろんなご意見、ご質問をいただきましたので、一応ここで一旦切って、事務局の方から説明を頂きたいと思います。
その上でまた引き続きということでご意見、ご質問を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○大臣官房参事官
それでは、全体的な部分について、いくつかご質問がありましたので、お答えしたいと思います。
永田委員からございましたパリ協定の2030年の目標に関して人口はどうなっているのかということについてですが、これはパリ協定ではなく政府の温暖化対策計画でどうなっているのかということであると思いますが、政府の計画を作る際に、人口の減少を見込んで作ったと聞いています。
その時の人口は何万人だという話については、今具体的なデータを持ち合わせていないので申し上げられないのですが、そこは見込んでいると聞いております。
それから、亀山委員の長期計画を入れていただきたいというご指摘でございます。
これにつきましては、もともとの政府の計画にも記述がさらっとあったと思いますので、私どもの方も何らかの形でどういうふうに入れられるかについて検討し、ご相談して考えていきたいと思います。
また、カンクンの話は確かにそのとおりでございますので、そこは訂正させていただきたいと思います。
それから、環境・経済・社会の変革についてですが、まさに私共もそう思っていますが、なかなか具体的なアイデアが書けないということはお分かりいただけると思います。
では、どういうふうに書くのかということだと思いますが、その辺はまたいろいろ検討してご相談させていただきたいと思います。

○食料産業局バイオマス循環資源課バイオマス事業推進室長
私の方から、小倉委員からご意見がありましたバイオマスの関係の補助金や交付金の成果と今後どう進めていくかについて若干お話ししたいと思います。
バイオマスの活用については、これまでもバイオマス基本計画があって、それに基づいていろんな取組を進めてきており、今ちょうど基本計画の見直しをやっている中でありまして、これまでの取組の総括と今後の進め方というのが今週金曜日に閣議決定されます。
その中身で簡単に言いますと、まずバイオマスの利活用については、これまでFITができて電気を中心にバイオマスの利活用がかなり進んできました。
一方で、当初想定したバイオエタノール等のエネルギー利用がなかなか進まなかったというところがあって、今後についてはまずバイオマス、これに関してはよりエネルギー効率の高い利用をしていこうということで、例えば電気だけではなく、よりエネルギー効率が高い熱利用、それから電気単独じゃなくて電熱併給という形で進めていこうという方向に向かっております。
また、バイオマスについては、多段階利用、高度利用ということで、今回の骨子の5ページの(5)の丸の中にも書いてありますけれども、バイオマスを何度も繰り返して利用していく、例えば、木質であれば、いきなり燃やすのではなくて、木材と利用して建設廃材になった後に再度ボードとかで利用し、最終的に燃やすというような多段階利用を進めていこう。
さらには、高度利用と言って、例えば畜産廃棄物を単純に堆肥化するだけでなく、より経済価値の高いバイオガスにし、電気とか熱で使っていこう、こういう取組を今後進めていこうと我々は考えております。

○食料産業局再生可能エネルギーグループ長
再生可能エネルギーグループ長の土橋でございます。
小倉委員の方からは2点ご質問がありました。
まず1点目、農山漁村再エネ法が施行されて、今3年目を迎えているわけですが、思ったより進んではいないのではないかというお話がございました。
今年の6月末現在、ちょうど2年を過ぎたぐらいの時点で、この法律を利用して市町村で基本計画を策定している数が18ございます。
それと作成中という市町村が21、作成に向けて着手している、すなわち協議会のメンバーを誰にしようかなというような着手の状態にあるというのが34あります。
まだ合計しても100には及んでいないところですが、これをどう評価するかという話でございますけれども、しっかりとこの法律を活用していただくため、我々はどんどん、もっともっと動いていきたいと思っています。
そのような中で、どういった点が見えてきたかを申します。
再生可能エネルギーと農林漁業との調和されたような発展の仕方というのをこの法律で目指そうとしているところでございます。
すなわち、再生可能エネルギーを導入することによって、それを例えば売電収入を得たものを地域の農林漁業の発展に一部還元するというようなことを目指す法律でございます。
そうなりますと、産業政策という観点であるとか、あるいは環境政策であるという観点であるとか、いや、エネルギー政策であるとかというように、市町村では窓口をどこにするかとかという話もありまして、そういったことに関して我々は関係省庁さんと連携しまして、しっかりと関係省庁などと、その市町村に対しての説明をするということをしっかりしていかないといけないのではないかなと思います。
それと、再生可能エネルギーに取り組みますと、その種類によってはリードタイムと申し上げまして、計画から発電に至るまでいろいろと幅がございます。
例えば、太陽光発電だったら1年ぐらい、場合によっては2年ちょっとかかって発電に及びますが、バイオマスであるとか小水力であるとかというのは2年、3年、もしくは5年ぐらいかかるものがありますので、なかなかその効果が、住民あるいは地域に見えてこないという状況でございます。
よって他の市町村、先ほど申し上げた数には入らない市町村でも、ちょっと他の市町村の様子を見合わせているのではないかと思います。
そういった意味で、我々としましては、先陣を走っていただいた基本計画を策定済みの市町村の事例をしっかり分析し、どういった壁があって、どういったことを乗り越えたからこの基本計画が策定され、農林漁業の発展にどのように取り組もうとしているのかということを、計画ができましたというだけではなく、いろいろな段階で「こういったことが1つのブレークスルーしたポイントだよね」という事例分析したものを農林水産省のホームページ等でも紹介しているところでございます。
こういったことをもっともっとたくさん集めて紹介していきたいと思っています。
2点目でございますが、先の国会でFIT法が改正されました。
これによって農山漁村地域、あるいは農林漁業、こういったものについて、先生のお言葉から言うと、追い風になるのかどうかという、どのように考えているのかというご質問でございました。
FIT法の改正につきましては、他省庁さんの所管ではありますが、その内容について私どもが理解している限りでは、再生可能エネルギーの中にはどうしても太陽光発電が、先ほど申しましたリードタイムが短いものですから、これだけがどんどん増加をしている状況でございますので、バランスある再生可能エネルギーの導入を目指そうということと、一方で再生可能エネルギーを導入することによって電気の消費者である国民の皆様から賦課金という形で徴収している、すなわち国民負担が増えていくという傾向があります。
バランスある再生可能エネルギーの導入と国民負担の軽減、こういったものの両立をどう図るかという観点からこの法律が改正されたと思っています。
いくつか、その視点があったかと思いますが、まず1つはバランスあるということから申しますと、比較的リードタイムの長いものでも安心して再生可能エネルギー導入に向けて計画を立てていこうということを後押しするため、例えば、FIT価格というものを毎年、単年度毎に決めていましたが、中長期的に大体これぐらいの価格にしますという方向を示せば、それに取り組む人も安心して値ごろ感が分かるので、取り組みましょうということができるという方向に変えていきましょうというのがまず1つあります。
これは、農山漁村地域で得意な分野と申しますか、バイオマスであるとか小水力であるとか等々、こういったものについて安心して取り組もうという動きが出てくるのではないかなと思います。
あとは、今まではその設備がどういう設備かという観点からFIT法を活用する施設として認定することにしていましたが、今後は、事業計画がしっかりしているのか、きちんと判断して認定するように変わります。
例えばバイオマスであると原料調達が合意をとれて安定的に供給できるかということをしっかりと見るといった形の計画になっているかという観点から認定を行うといった方向に変わりました。
そうなりますと、地域でしっかりと合意形成が取れたものが導入されていくのであろうと思いますので、ただ時間が短いからこれでいきましょうという、リードタイムが短いものだけが一人勝ちするようなものではないことになってくるのではないかと思います。
あと、再生可能エネルギーの地産地消も進めるという法律の考え方だったと思います。
以上から、私ども農林水産省としましては、再生可能エネルギーがFIT法改正によって農山漁村地域や農林漁業でも追い風になるような方向、ベクトルには少なくともあるのではないかと考えています。
そのベクトルの大きさを大きく太くしていくということは、今後、先ほど先生からもご質問ありました農山漁村再エネ法の活用等も通じまして、しっかりと現場で導入することが地域にとってメリットがあるような形にしていくことが重要だと考えております。
ちょっと長くなりましたが、先生からのご質問への回答は、以上でございます。

○林野庁森林利用課長
林野庁の森林利用課長の赤堀でございます。
いろいろご質問、ご意見、ありがとうございます。
まず、永田委員のご意見で、木材、木質バイオマスの利用ということですけれども、これはそれぞれ確かに別でありまして、木材利用、これは今、伐採木材製品ということでHWPということでアカウントもできるわけですが、木材をより利用すれば、その分吸収という形でクレジットとして目指せるということです。
それから、もう1つのバイオマスについては、バイオマスエネルギーとして利用すれば、それは化石燃料を代替するわけですから、その分、二酸化炭素の抑制に繋がります。
それぞれ非常に重要な役割でありますので、森林・林業分野としてやれることをそれぞれ最大限やるということで対応したいと考えております。
それから、亀山委員のご指摘ですが、長期的なネット・ゼロでございます。
これは確かに、パリ協定で謳われておりまして、全世界的に追求すべきですが、例えば日本の森林を見ますと、亀山委員はご存じだと思いますが、吸収量が減っています。
吸収量の大宗を占める人工林が昭和30年代からの拡大造林で植えられているわけですが、その大宗がかなり老齢化してきているということで、どうしても吸収量が減ることは仕方のないというか、抗えないことです。
早成樹なども導入して、そんなに吸収量が減らないよう、確保しようと思っておりますが、そういう意味で本当にネット・ゼロを日本でできるかということについては、ちょっと農林水産省の中だけでは手に負えない部分がありますので、もう少し大きな場で議論していただくということになるのではないかと思います。
そこにおいてもきちんとした科学的なデータをもって議論させていただければと考えております。
それから、バイオマスがビジネスモデルになるということについては、今ちょっとお話ありましたが、FITでかなり木質バイオマスの利用は進んでおります。
これは永田委員のお話にもちょっと関節的に絡むと思いますが、本当にバイオマスにばかり使っていいのかというところもありまして、やはりマテリアル利用でちゃんと使うべきではないかという話もありますので、その辺のバランスをどういった形でとってやるのがいいのか、ビジネスにはなりつつあると思いますが、その辺も両面ありますので、それぞれ考えながらやる必要があると思っております。
最後に、横山委員からのご指摘でございますが、森林・林業基本計画もご存じのように改定したところでありまして、そこでも森林資源をこれからどのように使っていくかということについて書いてございます。
そのように、いろいろな計画がある中で、それとの整合性があるような形で今回作ります我が省の温暖化対策計画に何がきちんと書き込めるのかということは、皆様と一緒に検討させていただきたいと考えております。
以上です。

○大臣官房参事官
横山委員の農林水産省の計画はなぜ必要なのか、理由がよく分からないという話ですが、まず政府で作っている温対計画につきましては、農林水産分野の排出削減とか吸収量の対策についての方向性は示していますが、具体的なものがちょっと足りないということが1点あります。
それと、実は政府の中に示している計画の中には、漏れと言ったらおかしいのですが、我々がやりたいことが入っていないというものがいくつかありまして、例えば、畜産分野における温室効果ガスの排出削減は政府の計画には入っていません。
なぜかと申しますと、なかなかブレークする技術ができてこないので書き込めないというようなところがありまして書いていないのですけれども、そうは言ってもやらなくちゃいけないということで、今回、我が省の方で何か取り組めることを書こうじゃないかということを検討しております。
他に、例えば食品産業における温室効果排出削減というのも政府の計画には書いていないですし、容器包装リサイクルも書いていません。
それから、水産分野におけます漁港漁場の省エネルギー対策、こういうことについても具体的な記述は何もないというのがございます。
やはり、これはきちんと農林水産省として適応計画とセットでちゃんと作ったほうがいいという判断で作ることになった次第でございます。

○生産局農業環境対策課長
生産局農業環境対策課長でございます。
小倉委員からの施設園芸のご意見を頂戴しました。
ご指摘のとおり、施設園芸の省エネ施設を導入するに当たりましては、その事業をやる際にしっかりと計画を立てていただき、どの程度の省エネ効果が出るのかということを判断させていただいています。
事業が終わった後もしっかり効果が出ているかを見ているわけですけれども、引き続きそういった形で進めていきたいと考えています。
目下の課題を少し申し上げますと、燃油の価格が従来と比べると大分下がっているということもございまして、省エネ施設や省エネ機器の導入に対するインセンティブが全体的に下がっているということは否めないところがございます。
そういったところに少し力を入れて考えていくということでございます。

○武内座長
それでは、続けてまた委員の皆さんからのご意見、ご質問を承りたいと思います。
槇島委員、お願いいたします。

○槇島委員
明治の槇島と申します。
計画骨子案、幅広くいろいろなことに取り組んでおられまして、よい成果が出るといいなと期待しております。
この中で2つ、技術的によく分からないので教えていただきたいことがあります。
4ページの一番下のところで、「堆肥や緑肥等の有機物の施用による土づくりの推進を通じた農地及び草地土壌における炭素貯留の促進」とあるのですが、炭素というのは要するに、堆肥を土に入れるから単純に土の中に炭素が増えていくということなのか、もっと別のメカニズムがあるのかという質問が1つ目です。
それから、もう1つは、5ページの一番上に家畜の話が出てきますが、その後半部分に「低タンパク配合飼料の給餌等によるメタン及び一酸化二窒素の排出削減」とありますが、そもそも家畜に期待しているのは動物性タンパクの供給ではないかと思いますので、飼料を低タンパクにすると、むしろ肥育の効率が下がり逆効果ではないのかという気もするのですが、その2つについて教えていただけるとありがたいです。

○武内座長
ありがとうございました。
椛島委員、お願いします。

○椛島委員
ありがとうございます。
全体的に最近の話題などもいろいろと追加いただいてバランスのとれた政策の骨子になっていると拝見いたしました。
1点だけ、書きぶりの点になるのかもしれませんが、骨子の方、6ページ目の「農林水産分野の地球温暖化対策に関する研究・技術開発」の点について、(1つ目の丸の2番目の)ICTの活用等についてですが、次世代施設園芸モデルの開発のみしかやらないように見えます。
最近、ハーバード・ビジネス・レビュー誌等でICTの世界もプラットフォームビジネスであるとか、物づくりからプラットフォーム型のものでフルサプライチェーンをカバーしたビジネス機会というようなことも大変大きな話題になっていると聞いていますし、また、認証取得をICTで支援していくということで、最近もグローバルギャップ等でシリコンバレー等のタイアップ等も発表されています。
今は、具体的にこれというものがないのかもしれないですが、農業分野以外にも森林であるとか、水産漁業等でICTの活用は、重要になってくると思いますので、もう少し幅広な書きぶりにしても良いのかなと感じました。
今後の技術的な可能性も含めて、書けるようであれば検討いただければと思います。

○武内座長
ありがとうございます。
八木委員、お願いします。

○八木委員
ありがとうございます。
私からも骨子の中の研究・技術開発について、3点ほど是非盛り込んでいただきたい内容について意見を申し上げたいと思います。
まず1点目は、4ページ目の2で技術開発の必要性が示されておりますが、その1つ目の丸の中にモニタリングという言葉があります。
ここではモニタリングの改善に資する研究・技術開発という基本的な考え方が示されていますが、モニタリングそのものが必要であり重要であるということを是非、盛り込む必要があると思います。
これは、約束草案、あるいは、これからの国際的な協定の中で、我が国の排出削減量を報告する義務が生じてきます。
その際に、国連の条約事務局からの審査に対して我が国の温室効果ガスインベントリで対応しているのですが、そのインベントリの算定にモニタリングの情報が是非必要であるということです。
多くは一般的な統計情報から得られますが、例えば農家がどんな堆肥をどれだけ投入したのか、家畜ふん尿をどういった管理方法で処理したのか、そういったことは現在の統計ではあまり出てきません。
あるいは、土壌の炭素の蓄積量等も同じであります。
現在も行われておりますが、こういったモニタリングを継続、強化し、続けることが国際条約に対応していくことに必要ですので、ここはモニタリングに資する研究・技術開発だけではなく、モニタリングそのものの重要性を是非基本的な考え方として盛り込んでいただきたいと思います。
2点目ですが、その次の丸に技術開発として、現時点で実用的な削減、吸収技術が確立していないものに対する技術開発とありますが、これまでもこの緩和技術につきましては農林水産業で多くの研究成果があり、多くの技術が開発されております。
確かに、現時点でまだ開発されていない技術もありまして、それを行うことも必要ですが、同時に既に開発された技術が実際の農林水産業の場で使っていただくような技術開発、つまり、実用化、社会実装といった観点からの研究開発が必要のように思います。
具体的な対策・施策のところ、6ページ目の2の研究・技術開発ですが、ここの2つ目の丸に研究成果の迅速な普及・実用化に繋がる情報提供等の推進とありますが、単なる情報提供ではなくて技術を実際の社会で使えるようにすることも研究だと思います。
私ども研究開発法人で最近よく言われるのが、単なる技術開発ではなく、その先の社会実装のための研究も必要であるということが言われております。
こちら、研究開発部門だけではなくて、恐らく行政、自治体、民間の方と連携して行っていく研究開発だと思います。
このことを是非、新しい、今までない技術だけではなく、それも含めて開発された技術の社会実装、あるいはそれに繋がるロードマップの作成、研究課題というものを是非加えるべきだと思います。
3点目はそれと重なるのですが、6ページ目の2の部分にいくつか技術が書かれています。
こういった個々の場面に対する技術も必要だと思いますが、それ以上に日本の農林水産業の現場を見ますと、それぞれ地域で特色のある農業、林業、水産業を取り入れていこうという動きがあります。
それによって今の日本の林業と水産業については私、それほど知識はありませんが、農業現場では強化していこうという動きがあります。
この温室効果ガス排出の削減、あるいは温暖化緩和策をこれから実際の現場に普及していく上で、実際の農家に実用化、インセンティブを与えるためにも、その現場で強化していこうという農業体系にうまく合わせたような技術、例として申し上げますと、例えば東北で水田を大規模化して、直播栽培を広げていこうという動きがあります。
そうした時には、普通の小さな水田で移植をする技術とは温室効果ガスの発生が大きく異なります。
そういった新しい地域で進めようとしている農業での緩和策です。
あるいは、九州では蓄積する家畜ふん尿の問題があります。
それをうまく管理し、家畜ふん尿で環境負荷を減らす。
そして土壌炭素の蓄積を増やす。
そういったことが考えられますので、是非、ここに地域の農業現場の強化と連動した削減技術の開発、そういった観点も盛り込んでいただきたいと思います。
最後に、これは盛り込んでいただきたいことではないですが、3番の国際協力に関する記述が今回、非常に具体的に細かく、あるいは技術会議の方で国際研究戦略も出されたということで、実現が期待される項目がたくさんございます。
これは日本の国際的なプレゼンスを高めるためにも是非必要だと考えますので、是非、ここに書かれたことを進めていただきますよう、そのために資源も投入していただきますことを期待いたします。
少し長くなりましたが、以上です。

○武内座長
ありがとうございました。
それでは、中田委員、お願いいたします。

○中田委員
水産分野というのは、自然の海域に依存する部分が非常に大きいので、とれる対策もかなり限られたものになっているということですけれども、一つ、やはり注目していただきたいのが、5ページ目の(4)に「二酸化炭素の吸収に資する藻場等の造成を推進」とあります。
これは、水産庁の事業の中でアマモ場が結構その枯死した葉、それが深場に流れていくということによって、二酸化炭素を吸収する力があるということと併せて、その場に堆積する、それが面積当たりにするとかなりの量に上るということが、事業の中で分かってきました。
藻場というのは、絶対量が少ないので二酸化炭素を吸収する力としては小さいかもしれないですけれども、是非、例えば多様性を保全する意味、それから魚の資源を維持する意味、そういった温暖化だけではなく、それ以外の環境にもいい影響を与える保全・温暖化対策というような形で書き込んでいただけると良いと思いました。
それから、もう1点、6ページの「農林水産分野の地球温暖化対策に関する研究・技術開発」の部分で、私も書き加えていただきたいことが幾つかございます。
1つは、先ほど言いましたとおり、藻場がその場で蓄積する能力がある、温暖化排出ガスを蓄積する能力があると言いましたけれども、生産力の高い沿岸域で基礎生産として生産されたものがどのぐらい蓄積されるのかということは、実は日本の沿岸ではきっちり見積もられていないと思います。
そういうことをきっちり行っていくのはこれからの課題ではないかと思いまして、そのことを是非考慮していただければと思います。
それから、先ほどございましたけれども、2番目、「各種センシング技術やクラウドを初めとしたICT活用等による」という部分がございますけれども、既に幾つかございますけれども、漁場探索とか、そういったものにICT技術を利用するという動きもございます。
それは省エネ対策に資することから、ここは園芸だけではなく、是非水産分野も入れていただければと思います。
それから、もう1点、これは本来、水産という分野ではないと思いますが、水産分野は海に船で出ていくことができます。
そうしますと、いろいろ深海域とかいろいろなところの調査も行うわけですけれども、海洋、特に深海域でどのぐらい二酸化炭素が吸収されているのか、あるいは、水温がどのぐらい上がっているのかというのは、これからの地球全体の温暖化の予測などに非常に大きな意味を持ちます。
そういったものも含んだモニタリング、他省庁と協力しながらのモニタリングというものも書き加えていただければなと思いました。
以上です。

○武内座長
ありがとうございました。
それでは、葛城委員、お願いいたします。

○葛城委員
葛城です。
5ページの「分野横断的な対策」に書き加えていただきたいこととして、意見を述べさせていただきます。
私、先般、8月20日前後に福岡県の宗像市で開催された国際環境会議に行ってきました。
実は、地元の方々が中心になって、いろいろな有識者を招いて行っているのですけれども、3日間のうち2日目がフィールドワークになっておりまして、そこで地元の福岡県立水産高校の生徒さんが指導してくれて、竹で魚礁を作りました。
私、これはすごく画期的だと思いました。
地球温暖化対策計画の中でも主要な役割を果たす森林吸収源のためには、健全な森林の整備が必要ですよね。
特に西日本を中心に今、森林というのはかなり竹に脅かされていて、竹だけではないですけれども、健全な森林の育成を阻んでいる要因の大きな1つになっていると思います。
その竹を有効活用して、そもそも水産高校の生徒たちが魚礁を作りたいと思ったのは、目の前の美しかった海から海藻が消え、磯焼けが進み、今年は30度にも海水温が上がったそうですけれども、それによって採れていた魚も採れなくなってしまった。
それを何とか自分達の力で貢献できないかということで、ふと山を見たら、もとから「健全な海は健全な山が作る、森が作る」ということを彼らは意識していたそうですけれども、その山で竹が問題になっていて、それを有効活用して魚礁を作って海に沈めてみよう、沈めるに当たっては、重しとして、地元の企業である新日鉄さんから提供された溶融スラグを使うと、またそこで鉄分が供給され、いい効果があるなんていうことも実証されて。
そんな小さな事と思われるかもしれないですけれども、ささやかな技術でできることだからこそ誰でもどこでもできると思うんですね。
そういう取組を情報としてみんなが共有したら、「ああ、うちのところでもそれならできる。
」ということで小さいと思っていた事が意外と大きくなるかもしれないとも思いますので、是非この分野横断的な対策の中に広い意味ではこの1つ目の丸のバイオマスの有効活用というところに入るのかなとも思いますが、小さくともきらりと光る地元発のアイデアを吸い上げる項目というのを一つ立ち上げていただけると嬉しいかなと思いました。
先ほど八木委員がおっしゃった研究成果の迅速な普及・実用化に繋がる情報提供等の推進というところにも関係があるかもしれませんので、どこに入れるかというのはお任せするとして、そういった地元発のアイデアを吸い上げる項目を作っていただけるとありがたいと思った次第です。

○武内座長
ありがとうございました。
塚本委員、お願いします。

○塚本委員
私から、温対計画の全体に関することと、その中の森林分野に関することについて申し上げたいと思います。
この農林水産省の温対計画は、これまでのご説明から、政府の温対計画から漏れたものや十分に記載できなかった事項を取り上げ、対策について詳細に記載していくものと理解しております。
今回の骨子案を見させていただきますと、それぞれの分野について非常に網羅的に項目立てがされていると思いますので、それぞれの項目につきまして、十分に肉付けし書き込んでいただき農林水産分野の取組がなお一層大きく進展していくことを期待しています。
次に森林分野について申し上げさせていただきます。
骨子案の5ページ目の(3)の「森林吸収源対策」のところの1行目の「安定的な財源の確保についての検討も行いつつ」というところですが、財源の確保につきましては政府の温対計画の中でも、森林環境税などの新たな仕組みについて相当踏み込んだ記載がされておりますので、この計画においては、更に踏み込んだ記述となることを期待しております。
と言いますのも、林業の採算性が悪化する中で適正な森林管理を進めていくには国の支援が不可欠であり、そのための財源確保は非常に重要な問題でございます。
国では既に温暖化対策税なども導入されておりますし、関係省庁との調整もあろうかと思いますが、その活用の可能性につきましてお示しいただければ林業関係者も心強く感じるのではないかと思います。
また、同ページの(5)の「分野横断的な対策」のところでございますけれども、4つ目の丸のところに「温室効果ガスの排出削減・吸収を一層促進するため、J-クレジット制度の活用」とございますけれども、高知県におきましても、このJ-クレジット制度を活用して、施設園芸の加温燃料を重油から木質バイオマスに転換する取組を実践しています。
具体的には、木質バイオマスボイラーを導入し、重油からカーボンニュートラルの木質バイオマスにエネルギー転換することで温室効果ガスの排出削減を行い、その削減分をクレジット化することで差額を埋めていこうというものです。
先ほど葛城委員からもご発言がございましたが、地域できらりと光る取組を後押しするような形で具体的な事例につきましても取り上げていただければと思います。

○武内座長
どうもありがとうございました。
それでは、事務局の方からお答えをお願いいたします。

○生産局農業環境対策課長
槇島委員からいただいた炭素貯留の関係でございます。
農地土壌が有する機能はいろいろございまして、作物を栽培して生産する機能は勿論、物質循環といった機能もございます。
炭素貯留につきましては、土壌に有機物を堆肥といった形で提供することによりまして、それらが土壌微生物等によって分解される。
分解されたものは無機質になって作物に吸収される、分解され難い有機物は比較的長い期間そこに貯留するということが分かってきておりまして、それが営農という形で毎年継続される。
すなわち、堆肥を継続的に投入することによって、累年的に蓄積されていきます。
これは京都議定書の時からこういった考え方で算定しても構わないということになっておりまして、我が国もそれに参加しているということで、吸収減対策として炭素貯留が非常に有効だということでございます。
これは八木委員が大変お詳しいところでございます。
それから、その八木委員のご指摘、研究開発の側面ということでございましたが、モニタリングのところでございまして、ご指摘のとおり、モニタリングは非常に重要なところでございます。
これは生産局の方で毎年事業の中でやらせていただいておりまして、1,000点を4年周期で回していくということでございますので、インベントリとして報告をしていくことが義務化されている中で、引き続きこれは重要視してやっていきたいと思っております。

○生産局畜産振興課畜産生産情報分析官
槇島委員からいただきました畜産の関係でございます。
畜産振興課でございます。
既にご案内のように、今、畜産は生産性、効率性が求められておりまして、簡単に言いますと、家畜に必要以上のタンパク質が餌に入っている。
つまり、無駄に排出されているという部分があるわけでございます。
体内で利用されずにふん尿に排出される、そういう窒素を削減することが温室効果ガスの削減、あるいはそのふん尿の処理において非常によろしいということでございます。
では、それで生産性は大丈夫かということにつきましても研究が進められておりまして、タンパク質レベルを下げ、不足するアミノ酸を結晶アミノ酸で添加した餌もできてございまして、それを肥育豚で実験した結果、窒素排せつ物量は約3割、温室効果ガスは4割削減できたというような試験データもしっかり出てございます。
実際に、今そういうアミノ酸添加の飼料が徐々にではありますけれども、養豚業界などに広まっているという実態にございます。

○技術会議事務局研究開発官室研究調整官
技術会議事務局です。
椛島委員と八木委員からご指摘のありました6ページの研究・技術開発に関わることについてお答えさせていただきます。
椛島委員の方からは、特に各種センシング技術についてご指摘いただきました。
ここで念頭に置いていたのは、特に施設園芸の中で、これまで創エネ、畜エネ、省エネの技術開発を行ってきたわけですけれども、昨今、いろいろなセンシング技術が導入できるようになったものですから、施設園芸の中の環境をモニタリングしまして、生育を最大限にするための技術開発、あるいは二酸化炭素の効率的な施用あたりを念頭においておりました。
ちょっと書きぶりが他のところに比べましてすっきりしないところがありますので、ここは関係者と協議したいと思っております。
農業者に認証とか、グローバルギャップとか、インセンティブを与えることになるというのは重要だと思っております。
個々の農家さんは、温暖化対策になるということよりも自分のところの農業経営の収益が上がることを一番に思いますから、温室効果ガスの削減にもなりながら燃油の削減などに通じるもの、農産物価格が上がるようなことも併せて導入できるように考えていきたいと思っております。
次に、八木委員のモニタリングのことですけれども、既に一部回答いただきましたけれども、モニタリングの重要性は認識しております。
既にモニタリングのためにいろいろな方法が使われておりますけれども、モニタリングのやり方そのものにも新規の技術開発要素がある場合には研究開発として取り入れるということが適切だと思っております。
次に、既に緩和技術の開発もいろいろ行われてきて、その情報提供をするのに加えて、実際、行政や自治体で使えるようにというご指摘ですけれども、情報提供等の「等」の部分に入れているつもりでしたけれども、よりそれが伝わるようにしたいと思っております。
日頃から八木委員が所属します農研機構さんにも社会実装に向けて、研究機関におかれましてもそういう取組をお願いしているところなので、その意識を高めていきたいと思います。
それから、地域で特色のある農業ということで、東北での水田の大規模化、それから九州の余剰ふん尿の堆肥等での利用、土壌の炭素蓄積にも繋がるものですけれども、バイオマス利活用ということを考えても地域の農業とのリンクというのは大切ですので、研究開発という点では、それが既存の技術で成り立つ部分は広報等で推進することにして、この研究開発でさらにそれを増進することになる、さらには温室効果ガスの排出削減とか吸収源の増になるようなものがありましたら、いろいろ情報交換しながら研究開発のネタにしていきたいと思っております。
以上です。

○林野庁森林利用課長
林野庁でございます。
八木委員のモニタリングのお話ですが、非常にありがたく思っております。
森林吸収源につきましては、京都議定書の第一約束期間、2008年から非常に重要な要素でありましたので、私ども2000年ぐらいからそのモニタリングシステムを開発してきております。
難しかったのが、森林土壌とか、林業的にはそれまでデータが要らなかった世界があるわけですが、そういったものもきちんと作らなければいけないということで、時間がかかりました。
また、時間というかかなりデータを積み重ねないと、ある意味でデータが安定してこないところがありまして、その辺は技術的というよりもかなりlow-keyな話ですが、そういう実態もありまして、やはり長いこと取って初めてデータが安定してくるということも私どもは経験しているところであります。
それから、昨今IPCCのインベントリガイドライン、これも改定といいますか、補遺を作るという方向になっておりますが、これもきちんとこちらの方から日本発の新しい情報を入れていく、そうしていかないと日本発の技術が入ってこないということになってしまいます。
これもまた困った話ですので、これについてもきちんと専門家を派遣して対応していきたいと考えております。
インベントリ事業について、とにかく毎年、簡素化できないかという話がありますが、これは毎年同じ手法で安定したデータを出さなければいけませんから、あるところまで行きますとどうしても削れないところもあります。
ここが非常に難しいところでありまして、是非皆様にもあまり削られないよう、支援していただけるとありがたいと思ってございます。
それから、国際協力ですが、森林・林業分野につきまして、長くやっておりまして、例えば最近ではREDD+について森林総研と一緒にREDD+のワークショップを行ったり、先週は日中韓の林業会議がありまして、インベントリについて非常に各国共通した課題があるということで、そういった枠組みでも協力していくという可能性があると思わされたところです。
いろいろな機会がありますので、それを活用して、協力、あるいは我が国のプレゼンスを上げていきたいと考えております。
ありがとうございました。

○水産庁増殖推進部参事
官 水産庁の板倉でございます。
中田委員からの水産分野に関するご質問について、まず5ページの「水産分野の地球温暖化対策」の藻場等の造成のところのお話でございますけれども、中田委員のおっしゃられたとおり、藻場が枯死してしまうわけですけれども、それが難分解性の有機物となって、二酸化炭素の吸収に資するということでございます。
もちろんそれだけではなくて、先ほどお話がありましたように、沿岸の生態系としても水産分野としては非常に重要な役割を果たしているわけでございますけれども、ここでの記述は地球温暖化対策ということですので、二酸化炭素の吸収に資する藻場等の造成の推進、こういった書き方にさせていただいております。
それと、6ページの水産分野に関するお話が3つあったと思いますけれども、1つ目が藻場に関するモニタリングのお話ですけれども、このモニタリングにつきましては、先ほどからお話がいくつか出ていると思いますけれども、4ページの技術開発、2の研究・技術開発の必要性のところに記してありますように、水産分野だけではなくて、モニタリングというのは非常に他の分野でも重要ですので、そこに記載させていただいているということでございます。
それと、ICTによる漁場探査等でも省エネができるのではないかというお話ですけれども、それにつきましても、この6ページの広い意味で漁船漁業における省エネ技術の開発というような中に、そういったICTも入っているとご理解いただければと考えております。
それと、最後に海洋の深海域での吸収源としての重要性、それもやはりモニタリングに関わることというお話でしたけれども、それについてもやはり先ほどお話ししましたように、4ページのモニタリングの重要性というところで読み取っていただければというふうに考えております。
以上です。

○林野庁森林利用課長
林野庁ですが、塚本委員の方から財源についてお話がありました。
これについてご指摘ありがとうございました。
私どもとしまして、必要な財源、吸収源対策として必要なものを是非作っていただくということで対応しておりますので、これについても適切に、ここに反映されるようにしていきたいと思っております。
ありがとうございました。

○大臣官房参事官
葛城委員のお話にありました竹で魚礁を作っているというお話、それから塚本委員のJ-クレジットや施設の木材バイオマスの有効利用とか、そういう地元発のアイデアというものにつきましては、どのように載せるかというのはちょっと難しいかと思いますが、何か触れられる場面があれば触れていければと思っております。
ただ、竹の魚礁については、二酸化炭素の固定という観点からいくとどうかと思います。
生物多様性では非常に良い取組と思いますが、温暖化対策ではどうかという気がいたします。
いずれにせよ地元の取組というのをどのように活かしていくかということはちょっと考えさせていただきたいと思います。

○武内座長
大変、多方面にわたる有益なご意見、どうもありがとうございました。
今いただいたご意見を踏まえて、最後のどう直ったかというのはどうするんですか。

○大臣官房参事官
もう一度、審議会を開かせていただきます。

○武内座長
審議会ってこの委員会ですね。
横山委員、どうぞ。

○横山委員
1つだけ、短い時間ですけれども、お願いしたいことについて。
短時間で済ませます。
5ページの、先ほど水産庁の方がお話しされた、5ページの(4)の「水産分野の地球温暖化対策」というところですが、省エネの部分が3つあって、吸収源については4番目の部分だけだのようですけれども、吸収源として重要な環境としては、南の造礁サンゴ礁の群落というのがあって、この造礁サンゴのような、既にある環境、これは環境省的に見た時の自然環境という見方とともに、やっぱり水産の場であり、それから沿岸の水産資源というか、そういうものを育てる環境として非常に重要なところだと思いますので、ここには藻場等の造成と書いてありますけれども、造成すべきところで造成できるものはしていただくとともに、今あるものを健全に水産の環境として維持していくという観点に沿った取組を是非とも検討して加えていただきたい、お願いでございます。
以上です。

○水産庁増殖推進部参事
官 ご指摘のとおり、当然、造成も必要ですけれども、今ある環境を維持するというのも非常に重要だと思いますので、その辺りは是非取り組んでいきたいと思います。

○武内座長
八木委員、どうぞ。

○八木委員
ありがとうございます。
私も先ほどの意見ですが、技術開発よりも社会実装が重要だということを申し上げたポイントですが、先ほどの畜産で40%削減ですとか水田の水環境で30%削減というように技術はこれまでも多く開発されています。
問題は、それが日本の農業の中で使われていないことです。
それは農家にとってメリットやインセンティブがないから仕方がない部分はあります。
しかしながら、技術を開発するにはそれが使われなければ意味をなさないということから、単なる技術開発ではなく、その先の社会実装のための施策提言ですとか、方策提言、そういった研究が必要だと申し上げたいということを強調したいと思います。
地域の農業現場の強化に繋げるということも、その観点からのWin-Winを狙ってのことです。
ですので、ご回答いただきました情報提供等の「等」の中に含めるというより、そちらの方を重視した書きぶりを是非していただければと思います。
以上です。

○武内座長
他によろしいですか。
もう一度議論する機会があると思いますので、その際にどうぞよろしくお願いしたいと思います。
その他は何かございますか。

○大臣官房政策課環境政策室長
特にございません。

○武内座長
それでは、ちょうど時間も終了に近づいてまいりましたので、事務局の方にマイクをお返ししたいと思います。

○大臣官房参事官
本日は貴重なご意見いただきまして誠にありがとうございました。
資料については、机の上に置いていただければ、後日、事務局の方から郵送いたします。
それでは、本日の会議はこれにて閉会いたします。
ありがとうございました。

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader