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平成27年度 農業共済部会(平成27年11月30日)議事録

1.日時及び場所

平成27年11月30日(月曜日)15時00分~17時00分
三番町共用会議所 本館2階 大会議室

2.議事

(1) 果樹共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方について

(2)畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方について

3.概要

○前田室長
定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会農業共済部会を開催いたします。私は本部会の事務局を担当しております経営局保険課保険数理室長の前田と申します。本日の部会は委員の改選手続き後、初めての開催となりますので、後ほど部会長を選出していただくことが必要となります。このため部会長が選出されるまでの間、私が進行を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは始めに、新しいメンバーもいらっしゃいますのでお手元にお配りしております資料3の名簿に従いまして委員等の皆様をご紹介させていただきます。当部会の構成は委員及び臨時委員を合わせて9名となっております。まず委員につきましては今年の7月5日に任期満了による改選が行われましたが、農業共済部会に所属いただいている4名の委員におかれましては全員再任され引き続き農業共済部会を担当していただくこととなりました。
安齋委員でいらっしゃいます。

○安齋委員
よろしくお願いします。

○前田室長
香髙委員でいらっしゃいます。

○香髙委員
よろしくお願いします。

○前田室長
藤井委員でいらっしゃいます。

○藤井委員
よろしくお願いします。

○前田室長
横田委員でいらっしゃいます。

○横田委員
横田です。よろしくお願いします。

○前田室長
続いて、臨時委員のご紹介です。まず、伊藤委員でいらっしゃいます。

○伊藤委員
伊藤です。よろしくお願いします。

○前田室長
鴻上委員でいらっしゃいます。

○鴻上委員
よろしくお願いします。

○前田室長
佐藤委員でいらっしゃいます。

○佐藤委員
佐藤です。よろしくお願いいたします。

○前田室長
そして、古谷委員でいらっしゃいます。

○古谷委員
古谷でございます。よろしくお願いします。

○前田室長
佐藤委員、古谷委員におかれては今年の7月24日に新たに臨時委員をお引き受けいただくこととなりました。また堀田委員が都合によりご欠席となっております。
本日は当部会の委員及び臨時委員合わせて9名のうち8名の方にご出席いただいております。所属委員の3分の1以上の出席がございますので、食料・農業・農村政策審議会令第8条第1項の規定に基づき本部会が成立していることをご報告いたします。
引き続き農林水産省の出席者の紹介に移らせていただきます。まず山北経営局担当参事官でございます。

○山北参事官
山北です。よろしくお願いします。

○前田室長
坂本保険課長でございます。

○坂本課長
坂本でございます。よろしくお願いいたします。

○前田室長
木村保険監理官でございます。

○木村監理官
木村です。よろしくお願いします。

○前田室長
吉武保険課課長補佐でございます。

○吉武課長補佐
吉武です。よろしくお願いします。

○前田室長
松澤保険課課長補佐でございます。

○松澤課長補佐
松澤です。よろしくお願いします。

○前田室長
土屋保険課課長補佐でございます。

○土屋課長補佐
よろしくお願いいたします。

○前田室長
最後に、私、保険課保険数理室長の前田でございます。
次に議事の運営でございますが、食料・農業・農村政策審議会議事規則第3条第2項によりまして審議会は公開が原則となっておりますので、本日の当部会の審議につきましてもこれまでと同様公開となります。また傍聴を希望される方につきましては事前に申込みをいただきまして本日お見えになっております。資料、議事録等につきましても公開することになっておりますのでご了承下さい。また発言をされる際はお手元のマイクのところにあります緑色のボタンを押してからご発言いただきますようお願いいたします。それでは開会にあたりまして山北参事官よりご挨拶を申し上げます。

○山北参事官
経営局を担当しております山北と申します。よろしくお願いいたします。本日は27年度の食料・農業・農村政策審議会農業共済部会を開催いたしましたところ、大変ご多用中にも関わらず、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。
自然災害による被害が起きやすい我が国におきまして、農業災害補償制度は制度発足以来、農家の経営の安定、或いは早期の経営の再建といった観点からセーフティネットとして役割を果たしてきたと考えているところでございます。
最近、例えば冷害といったような形で全国的な被害は発生していないところですが、本年ですと8月に台風15号、強烈な風が吹いた台風でございますが、熊本を中心といたしまして農作物被害が82億円、或いは園芸施設のハウスで32億円といったような大きな被害が出ているところでございます。また9月の関東・東北の豪雨につきましても農作物被害で71億円といった被害が出ているということで、そういう意味では局地的に激甚な災害というのは起きていると思っております。また昨年起きました2月の記録的な豪雪、この際には農作物でも338億円、特に園芸施設中心といたしましてハウスは1200億円を超える被害が出たということでございます。
こうした災害に当たり、この農業共済制度が農家の経営再建・維持・発展の下支え機能として役割を果たしてきたと思っているところでございます。
農業災害補償制度は、ご存じのとおり保険の仕組みでありますので、安定的にこの事業を運営していくということになると、掛金率をどういう水準に置いていくかが極めて重要な問題だと思っています。またこの掛金につきましては国庫補助も入っていますので、本共済部会におきまして料率についてご議論いただくことにしているところでございます。
掛金率につきましては共済金の支払い財源をきっちりと確保していくことがもとより重要でございますが、少しでも農家の負担を軽くしていく、或いは財政厳しい折、国庫負担を減らしていくという観点から合理的な水準を定めていく必要性があると思っているところでございます。こうしたことから、平成23年度以降、農業共済団体が保有します積立金の水準に応じ共済掛金の引下げを行う形で順次見直しを行なってきているところでございまして、農作物共済を始めとして現在すべての事業で実施している状況でございます。
各事業とも3年ごとに料率の改定をお願いしているわけでございまして、今年度につきましては、果樹、それから畑作物共済の掛金率の算定方式についてご審議いただくことになっております。本日付けで大臣から諮問がなされておりますので、諮問内容につきましてこの後、事務局の方からご説明をさせていただきたいと思っております。農業災害補償制度を健全に適切に運用していくため忌憚のないご意見を賜り、審議の上、答申をいただければと考えておりますのでよろしくお願いします。
また最後に、委員の皆様方には今後とも農業災害補償制度の発展に向けご支援やご協力を賜りますようお願い申し上げまして私の挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いします。

○前田室長
山北参事官は所用がございますため、もう少ししましたら申し訳ございませんが退出させていただきます。
本日は、先ほどよりご紹介のとおり、委員改選後、初めての農業共済部会でありますので、まず部会長を選出していただく必要がございます。食料・農業・農村政策審議会令第6条第3項の規定によりまして、「部会長は、部会に属する委員の互選により選任する」ことになっております。当部会の委員は、安齋委員、香髙委員、藤井委員、横田委員の4名でございます。この4名の中から互選ということになりますが、4名の委員の方、部会長の選任につきまして何かご意見がございましたらお願いいたします。

〔香髙委員挙手〕

○前田室長
香髙委員、よろしくお願いします。

○香髙委員
部会長については、農業全般に深い知見をお持ちで前回の部会でも議事運営を円滑に行っていただいた藤井委員に引き続きお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

○前田室長
ただ今、香髙委員からご提案がありましたが、いかがでしょうか。

〔異議なしの声〕

○前田室長
ご異議がないようですので、藤井委員に部会長をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。また恐縮ですが、藤井委員には部会長席の方にご移動方よろしくお願いいたします。
それでは、これ以降の当部会の運営につきましては藤井部会長にお願いすることといたします。よろしくお願いします。

○藤井部会長
それでは議事を進めさせていただきます。まず部会の運営のために部会長代理を決める必要がございます。食料・農業・農村政策審議会令第6条第5項によりますと、「部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員及び臨時委員のうちから部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」となっておりますので私から指名させていただきたいと思います。
私が福岡在住でありますので、部会長代理につきましては、東京在住でジャーナリストとして幅広い見識をお持ちの香髙委員に部会長代理をお願いいたしたいと思います。いかがでございましょうか、香髙委員。

○香髙委員
お受けいたします。

○藤井部会長
よろしくお願いいたします。
それでは会議次第に従いまして、本日は平成27年11月30日付けで農林水産大臣から諮問がございました「果樹共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」と「畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」について、調査審議をお願いしたいと思います。
それでは会議次第の「4 農業災害補償制度の概要」に移りたいと思います。「果樹共済及び畑作物共済の概要」、「平成27年における農作物等の被害状況等について」、この2つを事務局から説明をお願いしたいと思います。

○坂本課長
保険課長の坂本でございます。本日はよろしくお願いいたします。私の方からは、議題4の(1)にございます「果樹共済及び畑作物共済の概要」につきまして、もう委員の皆様方、既に見識をお持ちでございますので、ポイントを絞りましてご説明させていただきたいと思います。
まず、資料4ページ、こちらに農業災害補償制度の概要を1枚でまとめてございます。この制度の目的としては、農業者が不慮の事故によって受けることのある損失を補てんすることでございます。対象となる事故は、風水害から始まり、農業者の通常の努力では回避できない不慮の事故等を対象にしているところでございます。
制度の仕組みは、先ほど話しがありましたように、保険の仕組みを使って、農業者から一定の掛金、それに国庫補助を入れて準備財産、共同準備財産を作っておいて、被害が発生したときに、その準備財産から支払いを行うということでございます。この支払いの仕方につきましては、後ほどご説明いたします果樹も畑作もすべて同じような考え方に立っておりますので、このページでご説明させていただきますと、この右側のところに「主な補てんの仕組み」ということで色を付けた箱を置いておりますが、その年の収穫量、緑色になっておりますが、それにオレンジ色で減収量、本来ならばこの辺まで取れたであろうというところが取れなかったというときに、「共済金の算出」として下の箱にございますように、補てんの対象となる減収量に、農業者があらかじめ共済契約を結んだ際に立てておいた補てん単価を乗じたものを共済金としてお支払いしていくということでございます。
なお、この後の資料で、補てん割合が8割とか7割とか9割と出てきますが、それは、この箱の一番右側の黄色の箱に、「農業者が損害防止を怠ることのないよう一定の部分は補てんしない」、不てん補の部分がありますということで、例えばてん補割合が7割であればこの黄色の箱の部分が3割になっている。9割であればここが1割。こういうふうにご理解いただければと思います。
また、左側に戻っていただきまして、この共済事業は幾つかの事業がございます。農作物共済、例えば水稲を対象とする農作物共済から始まり、家畜、果樹、畑作、園芸施設とございますが、本日はこのうち果樹と畑作物共済につきましてご議論いただくこととなってございます。なお、この農業災害補償制度におきましては、農家負担を軽減するということで、原則として50パーセントの国庫負担が入っているところでございます。
1枚おめくりいただきまして、5ページの資料5というところで、本日掛金のご議論をいただきます「果樹及び畑作物の概要」をまとめておりますが、委員の皆様にはご案内のとおり、うんしゅうみかん、りんご、ぶどうなどの果物を対象とした果樹共済、ばれいしょ、大豆、てんさい、さとうきび等を対象とした畑作物共済ということでございます。その下に図がございますが、これは事業の実施主体でございまして、農業者と政府との間に、組合と連合会という2つの組織が入っておりますが、組合と連合会が組織を一つにしますと特定組合として3段階で実施するところもございます。農業者と組合等の間は共済関係、組合なり連合会と政府との間がそれぞれ保険関係なり再保険関係で、お金の流れを示しているところでございます。
1ページおめくりいただきまして、果樹共済の種類等について以降記載しておりますが、本日簡潔に説明していくという意味と、昨年の2月の大雪に対応いたしましてこの1月の本部会では園芸施設共済の見直しの内容をご報告させていただきましたけれども、果樹共済につきましても一定の見直しを行っているということで、この資料の束の一番最後に参考資料3として、「果樹共済に加入しましょう!!」というパンフレットを付けてございますので、こちらの方で果樹共済につきましてはご説明させていただきたいと思います。農家向けに極力分かりやすくまとめたものですから、この資料に基づき果樹共済の概要につきましてご説明させていただきたいと思います。
左側一番上には、加入資格ということで、住んでいる区域にある農業共済組合の定める一定面積以上を栽培している方、こういう方に入っていただく。補償される対象品目、加入できる果樹の種類ということで、みかんから始まってパインアップルまで明示しております。補償の内容は先ほどご説明しましたとおり、農業者の技術によっては回避できないような災害、鳥獣害、そういったところがあります。
この果樹共済のメニューを見開き右側のページに極力簡単にまとめましたが、それぞれ現場のニーズに応じてどんどんメニューを多様化していったという経緯があり、この果樹共済につきましては、特に収穫共済のメニューが非常に多くございます。表にありますように、引受の方式としても、一番上に半相殺方式、全相殺方式、災害収入共済方式、そして樹園地単位方式という4つが大きくありますが、それぞれの方式の中にまた総合方式でありますとか、一番上の半相殺のところをご覧いただきますと、減収総合方式の一般と短縮、これは共済責任期間の違いですけれども、その下に特定危険方式ということで、減収暴風雨方式から始まって、ひょう害、凍霜害、それと暴風雨とひょう害の災害の2点セット、さらには3点セットといった形で、特定の原因、被害にだけ対応するような方式、これも現場からのニーズ、或いは掛金負担を軽減していく等々の理由から、累次こういった方式も取り入れてきたところでございます。一方で、こういった特定の被害だけを対象事故にするということについては、実際に被害が出たけれども自分が入っていた方式の対象事故ではなかった、例えば台風の被害は対象に入っていた、暴風雨ということで入っていたけれども、それほど強い風ではなくて、むしろ雨が多くて水害に遭ったといった場合には、これが補償対象になってこない。実際の損害評価の観点でも、こういった被害を特定いたしますが、被害が出た、或いはそういうような自然状況が通過した後すぐに、それによってどれくらい被害が出たかというのを確認しなければいけない。こういった現地での損害評価についても多大な労力なりを要するというところがございまして、今後果樹共済を考えていくに当たって、要望どおりに増やしたならば、かえってメニューが複雑になり、或いは現地での災害評価についての労力もかかる等々の問題も果樹共済にはあるかと考えていて、こういった点につきましてもご理解いただければと思います。
恐縮ですが、見開き左側1ページの方にお戻りいただきまして、今までお話ししてきましたのは主に果実、収穫の減収に対してのメニューでございますが、下にも記載されておりますように、樹体共済という補償もございます。これは将来的に果実を生み出す樹そのものにも資産価値がある、それが毀損した場合にその損失を補てんしていくということでございまして、年々の収穫とは別に樹体共済というのも用意してございます。この点につきまして、昨年2月の関東近県を中心とした記録的な大雪、これですぐに対応しなければいけないのが、園芸施設、ハウスでございましたけれども、併せて、実は樹体、実をならせる樹そのものにも、枝折れ等の被害が多く出てございました。この点につきましても、私ども、今後の損害補てんというものについて何か対応する必要がないかということで検討を進めまして、本年度、27年度から一定の補償を拡充し実施しているところでございます。この拡充の内容につきましては、「樹体共済の補償内容」のところに「拡充内容」として、特に重要な部分は赤字で書いてございますが、まずは1に書いてございますように、樹体の損傷の基準が、従来は樹冠容積の3分の2以上の被害が出た場合ということ。かいつまんで申し上げますと、樹体共済を始めた際の果樹の育成、育て方が大体3本枝を出すのが主体だったということで、そのうちの3分の2の被害、1本しか残らなかったという場合から補償の対象になると、ずっと運用してきましたが、最近は3枝まで増やすのではなく2本でやっているというような生産実態もあるということでございまして、農業者、或いは現地の組合の職員の方々の意見を聞きますと、実態上、3分の2では十分な補償になっていないということでしたので、27年度からは2分の1以上と引き下げて、樹体の2分の1以上の損害が出れば共済金の支払いの対象にしていくというのが見直しの第1点。
第2点は樹体の資産価値について、一番下の米印マークで書いてございますが、加入した樹齢から抜根する樹齢までに得られる収益を一定の利回りで割り戻すということだったのですが、この利回りについて、本当に今日的な水準として適当かということで検討を加えまして、この部分の見直しを行い、結果、補償価格を引き上げる措置を講じております。これによりまして、起こって欲しくはないのですが、仮に樹体共済に加入していて樹体に損傷が出たときにも十分な補償をしていくということで、27年度からこの見直しを実施しているところでございます。
本体資料の8ページを開いていただきたいと思います。6番に「共済責任期間」、どの期間、ステージに共済責任を持っているかということですが、1ページおめくりいただきますと、それぞれの品種ごとに、或いは樹種ごとに共済責任期間がどこに発生しているかというのを整理いたしておりますので、後ほどご覧いただければと思います。
10ページ以降は共済金額なり共済掛金についての記載でございますが、それぞれの方式ごとに補償する最高限度額である共済金額を定めてございます。また、8番にございますように、国庫補助、共済掛金につきましては50パーセントを国庫の補助として入れているということでございます。共済金の支払いについては、資料4でご説明させていただいたのが基本でございます。
最後に14ページをご覧いただきますと、主な事業の実績を書いてございますが、例えば収穫共済、果実の方の引受状況ですけれども、引受戸数約6万3千戸、農家の負担額は10アール当たりで、全体として見れば 5436円、1戸当たりで見ますと3万3565円となってございますが、果物の種類ごとに、例えばうんしゅうみかんですと1戸当たりの負担額は約5万5千円、一方で、ぶどうは約1万3千円、こういうような形になってございます。10アール当たりで見ますと、なしの方がみかんよりも高くて約7千円になっているということがご理解いただけるかと思います。(2)は、加入者数は少なくございますが、先ほど拡充内容をご説明しました樹体共済の方でございまして、引受戸数は2千4百戸ほどということでございます。1戸当たりは約1万円の農家負担額、10アール当たりだと約3千円といった形で実施しているところでございます。
続きまして、15ページ以降が畑作物共済でございます。この共済目的は、ばれいしょから始まって、大豆、小豆等々、蚕繭、こういうことで実施しております。次の16ページに畑作物共済の引受方式を整理してございますが、大きく4つに分かれるところは果樹と同じですが、果樹のようにその下にいっぱい特定ですとか総合ですとか、そういったものはぶら下がっておりません。比較的シンプルかと思います。共済責任期間は次の17ページに、果樹と同じようにそれぞれ作物ごとどの期間を責任として持っているかを図示してございます。18ページ以降、補償の最高水準となる共済金額の定め方を記載してございますが、方式ごとに図示しております。7番の「共済掛金」につきましては、畑作物共済は一定の政策上の配慮もあって、原則は50パーセントですけれども55パーセントの国庫負担になってございます。最後の19ページが畑作物共済の26年産の実施状況でございます。全体として見ますと、引受が約7万8千戸で、農家の負担で見ますと1戸当たりは約7万6千円、10アール当たりが2116円とこういうことですが、ご覧いただきますと作物ごとに、例えばばれいしょですと、引受戸数は約6千戸になりますが、1戸当たりの農家の負担は約13万6千円、2つ下のてん菜で見ましても1戸当たりの農家負担は約12万6千円となってございまして、その間の大豆と比べましても倍半分の金額の違いが出てくる。これを10アール当たりで見ますと、むしろ、ばれいしょなり、てん菜の方が大豆より安くございますので、ばれいしょなり、てん菜は北海道等において大規模栽培がなされているということで、10アール当たりの農家負担は低くても、同一農家が大きな規模で実施しているので1戸当たりで見ると負担は大変大きくなるということが見て取れるかと思います。簡単ではございましたが私の方からは以上でございます。

〇藤井部会長
続きまして被害状況お願いします。

〇木村監理官
保険監理官の木村でございます。それでは私の方から、平成27年を中心にいたしまして最近の被害の状況についてご説明したいと思います。平成27年は、台風18号が北関東を中心に鬼怒川の決壊で堤防が切れて洪水になったとニュースでもたくさん報道され、大きな話題になったところでございますが、作物別にどういう被害が出たかを共済の事業につきましてご説明したいと思います。
初めに農作物の関係で、水稲でございますが、まず8月に台風15号がまいりまして、これは九州の方に行ったところでございます。九州に行ったのですが範囲が広がっておりまして、新潟の方で風が吹いて稲穂が飛んだといった被害が結構出ているところでございます。また、9月の台風18号。ご存知のとおり、関東・東北でかなり豪雨があって堤防が決壊し氾濫したと。これはちょうど収穫間際の水稲が水に浸かってしまい、また、水が引くのに時間がかかり長期間水に浸かっていたということで、品質が駄目になってお米として流通できないと、こういう被害が結構出たということでございます。この地域では非常に大きな災害が出ましたが、場所的には限られておりましたので、作況指数は全国で見ますと100でございまして、全国ではそれほど大きな災害がなかったのですが、共済で見ると非常に大きな災害を受けた農家の方にかなりお支払いすることになろうかと思っております。
家畜でございます。家畜は大体年間を通してどの地域でも被害に余り差がないのが普通でございますが、やはりこの台風で、茨城県、栃木県、洪水の関係で畜舎ごと流されてしまったと、こういった事故が発生してございます。
果樹でございますが、これは非常に被害に弱いというか被害に大きな差が出るところでございますけれども、初めに春先の3月、4月、これは天候不順で特に低温になりまして、これで、なし、うめが霜にやられたり、結実不良、こういう被害が発生したりしております。それから5月以降ですと、梅雨の直後に低温になったり、その後異常高温になったりということで、ぶどう、ももを中心に着色が不良になったとか、劣化ですね、価値を下げてしまったということで、被害が起きてございます。さらに8月下旬の台風15号、これが九州を中心に、なし、くりの実が大分落ちてしまったと、或いは10月の台風21号、23号で東日本を中心に風が吹いたので、りんごの実同士が擦れて傷がつき商品にならないと、こういう被害が結構出てございます。先ほど課長からも話しがございましたけれども、北関東の9月の豪雨で果樹も被害が出ています。ただ、引受の方式で暴風雨の特定危険に入っていた農家がございまして、洪水で大きな災害があっても、風が吹いたのではないので水に浸かっても共済事故にならない、こういったことが起きており、やはり被害を特定しますと場合によっては共済金が出ないということで、果樹共済のメニューはたくさんありますけれども、選び方によって被害にならないということも出てきているところでございます。
それから畑作物でございますが、これもやはり台風の関係で、関東、東北、九州、こういったところで、大豆が水に浸かったということで結構な被害が出ております。ご承知のとおり、大豆は水に弱いというところがございますので、こういう雨が降ったりすると、かなり大きな被害が出るということでございます。
園芸の施設でございますが、これも8月の台風15号、これは風が非常に大きかったので九州地方を中心に被害が起きてございます。9月の台風18号が関東地方を中心にございまして、やはり風害、風水害の形で作物に被害が出たということでございます。これからの状況ですが、冬場に雪が降るとハウスが潰れる、そういう被害が起きる可能性がございますので、これから冬に入っていく中で被害が起きないか注視していかなければならないという状況にございます。
ページの下の方に過去10年の状況を書いてございますけれども、農作物では26年は非常に被害が少なかったというところでございますが、ご覧のとおり26年は過去に例がないくらい被害が非常に少なかった年でございます。今年は台風の関係で被害が出ておりますので、昨年に比べると支払額が大きくなるのではないかというところがございます。ただ、国の再保険によって支えておりますし再保険の範囲内では十分対応できる被害になろうかと思っております。以上でございます。

○藤井部会長
ありがとうございました。それでは、これまでの説明につきましてご質問をお願いいたします。ご意見でも結構です。

○伊藤委員
説明の内容に対して疑義があるというものではないのですが、1点だけ興味がありまして教えていただければと。先ほどの坂本課長の説明にあったパンフレットの1ページの樹体のところ、一番最後のところに、収益を利回りで割り戻すという利回りは何パーセントを使っているのですか。

○松澤課長補佐
実際に計算した利回りが何パーセントかは正確ではありませんが、最近の国債の利回りを用いましたので、2パーセント前後であったと記憶しております。

○伊藤委員
ありがとうございます。

○藤井部会長
他にございますか。古谷委員お願いします。

○古谷委員
パンフレットについてですけれども、加入者である農業者の方々はこれをすべて理解されているのでしょうかというのが素朴な質問です。こちらに来る前に時間をかけて説明いただいたのですけれども、すべて理解するのが困難な状況で、加入者が少ないというのはそうしたことが影響しているのかどうかというところも気になるところです。

○坂本課長
私の承知している範囲では、特に果樹共済は他の共済事業に比べて加入率が低い、それが一つの問題点だと、こういう指摘を年々受けていることもあって、組合の方でもこうした資料を持って説明に伺っている、或いはこちらの方からも団体に対して、組合員、農家の方々にできれば直接出向いて加入促進するよう呼びかけています。
制度をよく理解していただいて、できるだけ加入していただき、もし災害があったときには助かるのだからということで、これまでも農家の方々が集まる会合で説明するといった努力をしていることは聞いており、或いはそういうことを団体にやって欲しいということでお願いしておりますが、果たしてすべての農家の方、或いは未加入の農家の方で、どこまでこれだけ複雑になった方式が理解されているかということになりますと、こちらの方でも胸を張って、皆さんご理解いただいた上で入られない方は入っていないと、こういうふうにお答えできる状況ではございません。

○藤井部会長
古谷委員よろしいでしょうか。

○古谷委員
はい、ありがとうございます。

○藤井部会長
他に。それでは私から今の関連ですけれど、やはり100パーセントとは言えなくても、共済制度と言うからには、ある程度加入割合がないとセーフティネットとは言えないのではないかなと思います。もっと何か、なぜ入らないのかという分析とか、そして入りやすい仕組みというかそういう取組も必要ではないかなと思うのです。20何パーセントとかですね、加入率が。そういうのがたまさかありますよね、そういうのは本当に共済制度とは言えないのかなと思いました。

○坂本課長
いろいろな場でこういうご指摘を受けておりまして、お答えに苦慮する場面も多々あるのですが、ただ幾つか申し上げていることの一つが、では何割だったら適正なのかというのについては具体的な水準は実はなくて、20パーセント台だと駄目だけれども50パーセント以上であればいいかと言われるとそうではなく、これはそれぞれ皆さんが準備財産を作り自分が万が一の事があったときに補てんを受けるということを秤にかけて、その上で、当然加入制のある農作は別ですけれども、そういった形で実施している事業でございます。
その天秤にかけた結果がこういうことだと言ってしまえばそれで終わるのですが、一方で、他の共済に比べて果樹についてはどうしてだろうというのは、私どもの中でも縷々議論ございまして、関係の方々の意見を拝聴しますと、果樹については幾つか加入率が低くなる傾向、原因があるのではないかと言われております。まずは、果樹につきましては栽培技術で被害を回避できる高い栽培管理技術を持った方、こういった方々については、細かいことを言えば無事戻し云々がございますが、掛け捨てになる。基本掛け捨てになる保険の仕組みについては、防霜ネットも含めて栽培管理技術が普通の方より優れていてなかなか被害は出さないといった技術の高い方々は、掛け捨ての共済には入らない傾向が認められると。
そういたしますと、今度は入っている方々に、これは技術的な話しになりますが、それぞれの農家の方々の被害の出やすさによって、事故を出しやすい方については掛金が高くて、余り被害を出さない農家の方については掛金水準を低くするということであれば平等感があるわけですが、どうしても現場の組合のレベルになりますと、農家さんの間に差を付けるということについて抵抗感がある。制度としては、危険段階別の掛金というのがあって、それぞれの農業者、生産者の方の危険段階というのを分けて、それに応じ掛金率を取っていただければ平等感が出るので、是非進めてくださいとお願いしているのですが、現場ではやはり同じ地域内の同じ品目を作っている農業者の間で、掛金率の高い低い危険段階によって分けるということについて抵抗感があり、なかなか導入が進んでいかない。そうしますと被害を出さない高い技術を持っている方々から共済の方に入っていただけないと、こういった原因、理由があるのではないかという分析もございまして、繰り返しになりますが、そういうことであれば危険段階別の掛金、この制度を是非組合の方で導入して欲しいということで私どもお願いしているところでございます。

○藤井部会長
鴻上委員お願いいたします。

○鴻上委員
鴻上でございます。今、加入率が低いということなのですけども、多分ですね、資料5の14ページを見ていただくと仕組みが分かるのではないかと思うのですが、例えば一番上を見て、うんしゅうみかんで言うと1戸当たりの掛金が5万4千円ですよね。不幸にして被害を受けたところで、どれだけ受け取るかというと38万円。この差が余りないので、これくらいの差であれば万が一の時には40万円払う覚悟をしておけば入らなくてもいい、というふうに農家の方々は考えているのではないかと思いまして、私も専門が保険とかリスクですけれども、こういったリスクについては農家がリスクを取ってもいいのではないかという、割と正しい判断をされているのではないかというふうに推測はいたします。
それから質問ですが、先ほど伊藤先生がご指摘されたパンフレット1ページ目の樹体共済の資産価値ですね、私、何となく樹体共済というのは時価でやっているかなと思っていたのですが、これを見ますと、すごく充実した補償だなと思いまして。なぜならばその将来の利益を補償しているわけですよね。なかなかこれは保険とか共済で見当たらない充実した補償だと思うわけですが、そういう場合はかえってモラルハザードの心配があるわけですよね。農家にとっては、樹体が駄目になっても将来の補償までしてくれて、将来に向けては別の樹を植えれば、すごく儲かるわけですよ。だとすると樹体共済の共済金を貰った方がいいのではないかとこう考えるわけで、それに対しての対策は何か、要するにモラルハザード対策ですね、なされているかどうかちょっと確認したいのですが。

○藤井部会長
どなたか。

○坂本課長
私の方から。先生にモラルハザード対策をやっていますかと問われますと、特段この特別な対策はいたしておりませんので、私の説明が至らなかったかもしれませんが、将来までずっと共済金を支払うというよりも、この資産価値を、毎年毎年1年の契約をするに当たって、果樹の樹体が将来生み続けるものを現在価値化して、ある時点の樹体の価値はこれですというように定めているものですから、将来後々まで全部を補償しているというよりは、今年入っていただく樹体の価値はその将来生み出すであろうものも割り戻したものということで、その共済金額を一番最後の3ページの下段に現行と拡充後を整理してございます。
これを決めるに当たって、将来価値も全部その割り戻した上で今年のこの木の値段はいくらですというときに、割引率、割り戻しの率が非常に高いと1本60万の価値ということになるのですが、先ほど松澤の方からご説明しましたように、最近の国債の低金利の傾向といったものを反映し今日の低い利率で将来価値を割り戻して考えると、拡充後は共済金額、補償額の金額が高くなり、この範囲の中から農業者の方に選んでいただくということでございます。
この樹体共済の被害が出ましたら、例えば見直し後の180万で半損の場合には90万のお金が出ますけれども、この90万円の共済金が払われますと翌年以降は樹体の共済の対象にならず、この1回の支払いで終わるということでございます。事務局で補足があれば。

○松澤課長補佐
モラルハザードについて現場でどう見るかということにつきましては、支払いの要件があくまでも自然災害によって樹体が枯れたとか折れてしまったというものでございますから、それを現地できちんと損害査定しまして、確かにこれは台風で折れたものだとか雪で折れたものだとかをきちんと見ます。そのときに例えば管理不足とかがあれば支払対象としないというところで一定の歯止めをかけているところでございますし、また、小枝1本折れたところから支払うところになりますと、いろいろな問題が出てまいりますので、今年度から拡充はしておりますけれど、少なくとも木の半分が折れたときからしか払わないとしていることで一定の歯止めをかけているという部分もモラルハザード対策の一つとしてお話しさせていただきます。

○藤井部会長
よろしいでしょうか。

○鴻上委員
なかなか査定が難しいのではないかと思うのですけれども、しかるべくやっていただければいいなと思っております。

○藤井部会長
それでは時間も限られておりますので次に移りたいと思います。まだ質問がありましたら後の方で総括的な質疑の時間を設けておりますので、そちらでお願いします。
続きまして、それではこれから農林水産大臣から諮問のありました事項についての審議を始めたいと思います。それでは、「果樹共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」及び「畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」につきまして事務局より説明をお願いします。

○前田室長
「果樹共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」及び「畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」について説明させていただきます。
農業共済では各事業とも3年ごとに料率の改定を行っておりますが、本日の部会で審議をお願いしております果樹共済と畑作物共済の料率の算定方式につきましては、いずれも前回3年前、平成24年度の改定と同様の方式としております。まず資料7、21ページをご覧ください。これが本日付で行われた諮問の諮問文でございます。それと資料8、26ページからになりますが、こちらは前回と今回の諮問文の新旧対照表を用意しております。前回と同様の方式で算定することとしておりますので、変更点は、算定に用いる基礎年次の更新と若干の文言修正のみとなっております。以下、算定方式の概要について順番にご説明いたします。
まず果樹共済でございますが、資料9、30ページからをご覧ください。今回改定する料率は、収穫共済のうち、なつみかん及び指定かんきつは平成30年産から、びわ及びうめ並びにその他の果樹は平成29年産から適用することとしております。なお、なつみかん及び指定かんきつ並びにその他の果樹のうち特定危険方式及び短縮方式にあっては、それぞれの前年から適用いたします。また樹体共済につきましては、平成28年度に共済責任期間が開始する共済関係から適用いたします。
まず左側の第1の「収穫共済」についてご説明をいたします。1の「基礎被害率」をご覧ください。この基礎被害率というのは、収穫共済の共済目的の種類ごと、共済事故等による種別ごと及び組合等の区域ごとに、直近20年間の実績金額被害率を基礎としまして、必要に応じ修正を行ったものを各年の基礎被害率とすることとしております。基礎被害率につきましては、料率の算定に用いる基礎データとなっておりますものですから、料率を設定する区分ごとにデータを整理することとしております。まず、「共済目的の種類」という言葉ですが、これは、うんしゅうみかんとか、なつみかんとか、いよかんとか、指定かんきつ等、16の作物の別のことをいいます。作物の違いによりまして被害の発生態様が異なりますので、料率についても別々に定めることとしております。次に、「共済事故等による種別」という言葉ですが、これは先ほどご説明しました引受方式のことをいいます。引受方式の違いによりましても共済金の支払方法とか支払額が異なりますので、それに応じて料率も別個に定めることとしております。先ほど資料にありましたが、全部で17種類の引受方式が用意されておりまして、それに対応して料率も定められます。また料率につきましては、事業実施主体であります組合等の区域ごとに定めることとしておりますので、この基礎被害率も組合等単位に整理することとしております。さらに、「金額被害率」という言葉がございますが、これは共済金額、つまり全損となった場合に支払われます共済金の最高限度額に対して実際に支払わられました共済金の比率を金額被害率と申します。この基礎被害率につきましては、直近20年間の実績金額被害率を用いることとしておりますので、今回の料率改定におけます直近20年と言いますと、平成7年産から平成26年産までを用いることになります。
恐縮ですが、資料13、40ページをご覧ください。ここに金額被害率の推移を資料に整理しております。例えば一番左の、うんしゅうみかんの欄ですけども、下の方に行きまして、平成4年から23年産の被害率が7.2パーセントであったのに対しまして、平成7年から26年産の20年は、被害が大きかった平成5年産の被害率、平成5年というのは12.1パーセントあったわけですけれども、今回これが外れることになりますので、6.4パーセントに減少するというようなことになっております。他の作物についても同様の形にしております。
ちょっと戻りまして資料9、30ページにお戻りください。先ほどの文章の中で、「必要に応じて修正を行ったものを各年の基礎被害率とする」というふうに書いてありますが、これは、例えば実績のない引受方式につきましても農家が選択できるように料率を設定する必要がありますので、実績のある引受方式の被害率から換算して実績のない引受方式の被害率を算定しておくということをいいます。ただいま説明しました基礎被害率を基に共済掛金標準率を順次定めていくことになりますが、果樹共済におきましては、組合等、連合会それと政府、この3者で共済金の支払責任を分担しておりまして、農家と国庫からいただく掛金についてもそれぞれの責任に応じて収納いたしますことから、これに対応して料率の算定を行うことになります。
30ページに行きまして、2の「収穫通常標準被害率」という部分について説明いたします。通常標準被害率がどのような率であるかにつきましては、資料10、34ページの左側の図をご覧ください。左側の図にありますように、通常標準被害率、qと書いてありますけども、これは共済金額のうち比較的軽微な被害に対応する部分として、政府の再保険に頼らずに組合等と連合会で支払いを分担する共済金の上限に対応するものというふうになってございます。これが通常標準被害率でございます。
恐縮ですが資料9、30ページに戻ります。この2の収穫通常標準被害率の算定の部分でございますけども、各年の基礎被害率のうち収穫通常標準被害率以下の部分の被害率の平均値をp1とするとき、下に書いてございます式を満たすように収穫通常標準被害率qを定めることとしています。ここで出てきましたp1という数字は、被害率のうち組合と連合会で支払責任を保有いたしますq以下の部分の平均を取りますので、q以下の被害に対して支払う共済金を賄うために必要な料率に相当することになります。右側の(1)というところに「不足率の概念」という解説をつけておりますが、このqとp1の差に相当する率をここでは「不足率」いうふうに呼んでおります。このうちqは組合と連合会の支払責任額の上限に対応しております。p1は、これに対して組合と連合会の掛金収入に対応しておりますので、両方の差を不足率というふうに呼んでおります。収穫通常標準被害率の算定の考え方としましては、組合等が一定の不足率を保有することとしつつも、それが過大なものとならないように、不足率がqに見合った適正な水準となるように定めるということにしております。収穫通常標準被害率の算定に用いました先ほどの左側の式の導き方については、右側の(2)の算定式というところに載せてあるのですが、詳細につきましては省略をさせていただきます。
続いて、31ページをご覧ください。今申しました収穫通常標準被害率を算定できましたので、これを用いて3の「収穫共済掛金標準率」というのを算定することになります。この収穫共済掛金標準率というのは、31ページの(1)、これが収穫通常共済掛金標準率、それから(2)、これは異常共済掛金標準率と呼んでいますけども、(1)と(2)を足したものがこの収穫通常標準被害率というものになります。
まずは、(1)の方でございますが、(1)につきましては各年の基礎被害率のうち、収穫通常標準被害率を超えないものにあってはその被害率を、超えるものにあっては収穫通常標準被害率をそのまま用いて平均値を算定し、その平均値に対して収穫共済の積立金の水準を踏まえた所要の調整を行ったもの、これを収穫通常共済掛金標準率というふうにすることとしております。
今申しましたことを絵で書いたものが、資料10、34ページの右側のイメージ図になります。ここにX組合での過去20年を棒で表しておりますけど、X組合の場合はですね、qを超える大きな被害の年が20年のうち4年あったというようなことで絵で示しております。4年についてはqを使うということにしております。それ以外の16年分はそれぞれこのqより下にあります各年の被害率の値をそのまま使って合計20年分の平均を取るということでございます。その20年分の平均がそこに書いてありますd1バーという部分にございます。このd1バーというものは、先ほど収穫通常標準被害率の算定のところで説明いたしましたp1というものにd1バーが相当することになっています。このd1バーに対して各組合の積立金の水準を踏まえた所要の調整を行ったものを通常共済掛金標準率にしたいというふうに考えております。
今申しました積立金の水準を踏まえた調整というものについては、資料14、42ページをご覧ください。この調整方法というものは、前回3年前の改定から導入しておるものです。これは多くの共済団体に積立金が蓄積されておりまして、共済金の支払いが少ない農家に対して掛金の一部を返還する、いわゆる「無事戻し」が行われている現在の状況に対しまして、農家負担を軽減しつつ、また国庫負担を軽減するため、共済掛金の算定に当たりましては安全率は原則付加しないとすると共に、共済団体の積立金の水準に応じて掛金の引下げを行うこととしております。具体的な引下げ方法ですが、果樹共済におきましては、大きな災害、すなわち通常標準被害率を超えるような災害が6年続いても安定的な共済金の掛金が見込める積立金の水準として法定準拠水準というものが定められております。この法定準拠水準と各組合が保有している積立金の比率に応じまして、先ほど資料10で説明したd1バーに対するカット率を設定することにしています。この42ページの表にありますように、多くの積立金を保有している組合につきましては大きく引き下げると、それほど多くの積立金を持っていない組合については小さな引下げ幅に止めるというような考え方になっています。なお積立金が法定準拠水準に満ちていない組合については従来と同様、安全率を付加することとしております。
資料15、43ページを関連してご覧下さい。この43ページ、被害率が比較的低位で推移したこともあって、平成26年度末ではですね、果樹共済では連合会・組合合計85億円ございます。それと下の畑作物共済につきましては、230億円程度の積立金という状況になっております。同じく関連して、資料16、44ページですけども、各組合がどれくらい無事戻しを行っているかの実施状況を整理しておりますが、一番下の平成26年度は果樹共済では1億2千万円、畑作物共済では6億円程度の無事戻しが行われております。以上の資料15、16にありますように、団体の保有する積立金それから無事戻しが依然として高い水準にありますので、今回の料率改定におきましても前回と同様の調整をしてはどうかと考えております。
恐縮ですが、資料9の31ページにお戻りください。31ページ左側の(2)の異常共済掛金標準率の部分について説明いたします。これは各年の基礎被害率のうち収穫通常標準被害率を超えるもののその超える部分の率を用いて平均値を算定し、その平均値を収穫異常共済掛金標準率とすることとしているということが書いてございます。
これについても、図で説明したものが、資料10、34ページの左側の図をご覧ください。先ほど申しました通常標準被害率qというところより下の部分は組合と連合会で支払いを分担していると、qを超える部分、これは政府が再保険を引き受けまして、組合・連合会・政府の3者で共済金の支払責任を分担することにしております。右側の図でいいますと、X組合の場合、qを超える被害が4年ございましたけど、このqを超える被害率の部分を算出し、この平均値、今度はd2バーになっておりますけれど、d2バーが異常共済掛金標準率ということになります。
資料9、31ページに再び戻ってください。最後に(3)のところでございますが、このように算定して得られました(1)の通常共済掛金標準率と(2)の異常共済掛金標準率の和を収穫共済掛金標準率ということにしております。
以上が、収穫共済掛金標準率の算定方式でございました。なお資料17というのがございまして、45ページになりますけども、積立金の水準を踏まえた調整の結果というのを整理しておりまして、収穫共済につきましては全部で138組合がございますが、先ほど申しました調整によりまして、2分の1カットの対象が3組合、3分の1カットが8組合、5分の1カットが2組合になったと表しております。
果樹共済のことを半分説明しましたので次に樹体共済について説明いたします。資料9の32ページをご覧ください。32ページから樹体共済について資料を記載しておりますが、基本的に収穫共済と同様の考えでございますので、今日は説明を省略させていただきたいと思います。
続きましてもう一つ、畑作物共済について説明いたします。資料11、36ページからご覧ください。36ページ左の上に書いてございますが、今回改定する料率は、お茶は平成29年産から、それ以外は平成28年産から適用いたします。ただし、ばれいしょ及び蚕繭について、平成28年産の引受けを適正に行うことができない地域にありましては平成29年産から適用するということにしております。
1の「基礎被害率」というところでございます。これは先ほどの果樹共済と同様、料率を設定する区分ごとに被害率のデータを整理することにしております。まず、「共済目的の種類」という言葉ですが、これは、ばれいしょ、大豆、蚕繭等、13作物等の別をいいます。それから、引受方式につきましては、大豆の場合は3種類、お茶の場合は2種類が用意されていますので、それに対応して料率も定めることとなります。それから地域の単位ですが、畑作物共済については都道府県の区域ごとに定めることとしております。 ただし同じ県内でも地域によって被害の発生状況が異なる場合には、知事の決定により危険の程度を同じくする地域ごとに区域を分け料率を設定することになります。以上が料率の設定の単位でございまして、この単位ごとに、また同様に過去20年の基礎被害率を適用することになります。その際果樹共済のところでも申しましたが、例えば引受実績のない引受方式についても実績のある引受方式の被害率データを基に換算して被害率データを整理するなど必要に応じた修正を行うこととしております。
資料13の41ページをご覧ください。13の41ページの方です。こちらに畑作物共済の被害率の推移を整理しております。今回算定の対象から外れます平成5年度の被害率が大きかったことから、表の下段にあります平成4から23年産の平均と平成7から26年産の平均を比べると、例えば、ばれいしょでは3.6パーセントが3.3パーセントに、大豆の場合は9.8パーセントが8.5パーセントに減少しております。
恐縮ですが、資料11、36ページに戻ります。2の「畑作物一次共済掛金標準率」というところですが、畑作物共済におきましても果樹共済と同様、共済掛金標準率は過去20年分の基礎被害率の平均値とすることを基本とし、平均値に対して畑作物共済の積立金の水準を踏まえた所要の調整を行ったものを畑作物一次共済掛金標準率としております。基本的には先ほどの果樹共済と同様の考え方によって算定しておりますので説明は省略させていただきます。
37ページをおめくりください。ここの真ん中より下の部分に、ばれいしょ、それから大豆、それから蚕繭等、7の作物等につきましては、品種、収穫時期の違いによりまして被害の発生態様が異なりますので、共済目的の種類を、さらに「類区分」という言葉で区分いたしまして、その危険の程度に応じて、先ほど申しました畑作物一次共済掛金標準率を配分し畑作物二次共済掛金標準率を定めるということにしております。それともう一つ、知事の決定により都道府県の区域を分けた場合については、この二次共済掛金標準率につきましても、危険の程度を同じくする地域ごとに配分したものとして畑作物基準共済掛金率を算出することにしております。技術的に細かい内容ですので説明を省略させていただきます。
以上のようなそれぞれ果樹共済及び畑作物共済の共済掛金標準率等を計算した結果が、資料18、46ページに整理しておりますのでご覧ください。こちらが現行の料率と改定の料率案を対比する形で整理させていただきました。まず46ページが果樹共済でございますけども、共済掛金標準率pと書いた部分が実際に農家に適用される率となります。現行のpと改定のpを比較しますと概ね引き下げられることになります。上段の収穫共済について幾つか見ますと、例えばうんしゅうみかん、最も引受戸数の多いのが一番上の半相殺減収総合方式(一般)ですが、これが現行の7.203パーセントに対して改定案は6.900パーセントになってございまして、現行に比べると96パーセント水準ということになります。それから一段下がって、半相殺特定危険方式という方式では現行と改定の水準が86パーセントぐらいになっています。それから3つめの全相殺減収総合方式及び品質方式では71パーセント水準程度、それから4つめの災害収入共済方式でも71パーセント程度の水準になっております。すべての、全体の料率につきましては、参考資料1というところにまとめてございますので適宜ご覧いただければというふうに思っております。
資料18、1枚めくりまして、今度47ページをご覧ください。こちらに畑作物共済の現行案と改定案の対比を載せておりますが、先ほど申しましたように平成5年産の被害率が算定対象から外れることから、全国的にはほとんどの共済掛金標準率が引き下げられます。例えば、このうち全国的に引受戸数の最も多い大豆になりますけれど、大豆の全相殺を見ますと、大体比べますと、全相殺で76パーセント水準、一筆方式では87パーセント水準という形になっております。
以上、「果樹共済及び畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式」について説明をさせていただきました。
最後に、今後の手順についてご説明させていただきます。本日の審議会でご了承いただけましたら告示を行いまして、先ほどご説明いたしました年産等に係る共済関係から新しい共済掛金率を適用することとしております。以上でございます。

○藤井部会長
ただいま事務局から諮問事項について説明がございました。諮問事項についてご意見・ご質問をお願いいたします。

○佐藤委員
佐藤でございます。一所懸命フォローアップしようと思って集中しておりましたけれど、1点だけ確認のため教えていただきたいのですが、資料14のところで共済掛金算定の考え方という資料があるのですけれど、下の真ん中の辺りに、「共済団体分の共済掛金の引下げ措置(案)」ということで書いてありますが、これは国庫負担分が半分になるという意味なのかと想像したのですが、それが正しいかどうかということと、ちょっと最近勉強していなかったので、この措置は農災の色んな事業のすべてに対応するものなのか、3年前の果樹と畑作物から始まってこの事業だけの措置なのか、その2点をちょっとお願いします。

○土屋課長補佐
お答えします。まず1点目についてですが、掛金全体についてカットされますので、国庫負担もそうですが、農家負担分もカットされるということです。またこのカット措置はすべての事業について行われております。

○佐藤委員
ありがとうございます。

○藤井部会長
よろしいでしょうか、他に。他にございませんでしょうかね。無いようでございますので本件の審議を終了させていただきます。
それでは今回の諮問事項であります「果樹共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」及び「畑作物共済の共済掛金標準率の算定方式の考え方」につきましては、適当と認める旨、議決してよろしいでしょうか。

〔異議なしの声〕

○藤井部会長
全員異議なしと認めます。審議会の議事は、食料・農業・農村政策審議会令第8条第2項の規定により、議事の決定に必要とされている出席委員の過半数で決することとなっておりますので、本部会は本件につきまして適当と認める旨、議決いたします。
本部会の議決につきましては、「食料・農業・農村政策審議会における部会の設置について」の第2条第1項の規定によりまして、審議会の議決とみなすこととされておりますので、農林水産大臣に答申したいと思います。
以上をもちまして今日定められていました農業共済部会の審議は終了となりますが、まだ若干時間がございますので、その他農業共済につきまして何かご意見、ご質問等がありましたらご発言いただきたいと思います。

○伊藤委員
共済そのものについての質問ではなくて、今日の、先ほどの考え方については全く異論がないのですが、確認として、今日の資料を見させていただいて、災害収入共済方式、これで幾つかの品目については、やっぱり異常共済掛金標準率が改定でぐっと上がってくると。さとうきびとか、ぶどうもそうですけれど、地域特定の品目とかですね。そこに局地的な災害というか、それが近年起きていて、全国平均レベルで見ると、例えばりんごだとそんなに高くはないのだけれども、どこかの産地で多く支払われて異常災害の率が強くなっている。さとうきびは地域が限られているから全国平均で見ても強く出てくるのだと思いますけれど、最近の傾向として局地的な被害が強く表れていると見た方が良いということでしょうか。

○藤井部会長
どちらが。はい、お願いします。

○土屋課長補佐
はい、お答えいたします。冒頭の参事官の挨拶からもそのような話しで、いたしていたと思いますけれど、今年であれば関東・東北の豪雨、去年であれば豪雪が記憶に新しいところ、また、さとうきびの被害もここ4、5年、かなり集中していることもありますので、そういった局地的な被害というのは当方もかなり懸念しているところでございます。

○伊藤委員
考えられるのは、そういったとき、国の半額補てん、これは共済制度というものの大切さであり、これが民間の損保とかで仕組んだときに、やっぱり民間でこういう仕組みをやろうとすると難しくなるのか、そこに国の制度として必要性が特に見られるのか、その辺どう考えたらいいのかなと、若干気になったので聞いてみました。どうなのでしょうか。

○藤井部会長
共済制度そのものの在りようですね。

○佐藤委員
回答者ではないのですけれども、先ほどからこの農災制度が、農業、或いは農業者のセーフティネットとして機能しなければならないというお話しがあったと思いますが、まさにそのとおりで、これまでそうやって機能してきたというところは間違いなく誰もが認めるところだと思います。
問題はこれからのことで、加入率の低さという課題がありましたけれども、そういうことも含めて、私、以前家畜共済を担当したことがあるのですけれども、家畜共済の農家さんは余りお金がないので、加入率がその辺で制限されたところはあるのですけども、果樹、畑作物の人はお金がないわけではない。自分だけは事故が起こらないだろうと高を括っているところが少しあるように見えるのですが、その辺を、そういうことではないんだよと地道にやっていく必要があります。
いずれにしても農業を取り巻く情勢、経済的な情勢は明らかに変わってくると思うのですね。それにどうやって対応するかという課題があるし、もう一つは、今農村は高齢化で後継者がいない。70歳代は若者ですので、そういうところで、例えば評価の話しがございましたけれども、実際に評価のプロが少なくなってきている。この事故がどういうふうに起こったか的確に評価をする人が、やはりベテランが少なくなってきている点もあるというふうに思います。そういうことを含めて、食べ物、食の安全とか、食の安全保障もそうですけれども、この制度は明らかにそのセーフティネットとして機能している。世の中が変わる、農業が変わったときに次の時代に対応できるような、同じ役割を果たせるように努力して、我々もしますし、そのようにしていただければありがたいといつも考えているところでございます。

○藤井部会長
はい、他に。

○土屋課長補佐
先ほど伊藤委員の方から民間についてのご質問、佐藤委員からは評価についてもお話しをいただきました。
民間については、一般論でお答えすれば、例えば再保険を強化するといった報道等もございますので、民間は民間で当然事業展開を進められていると思いますが、こちらの方でもできることをやっていくということで、食料・農業・農村政策審議会の委員におかれては基本計画を今年の3月にご審議いただきましたが、その中に共済制度の見直しについても盛り込まれています。佐藤委員からありました損害評価のことも含めて、農業共済制度の在り方をいろいろと検討してまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

○藤井部会長
是非検討をお願いいたしたいと思います。他に。香髙委員。

○香髙委員
議論とは若干違うが、疑問がある。例えば樹体共済の掛金で利回り計算の割り戻しの率を低くしたから補償額が大きくなったという面では理解できるが、農家の負担がいきなり3倍になっている。こういうことは余り民間では考えにくい。いきなり3倍になってまた加入しますかとなるだろう。理解して受け入れられる方々というのは掛け捨てでは少ないと思う。補償額が大きくなっているから仕方がないとはいえ、その辺の議論をどうお考えなのかなと素朴な疑問がわく。
もう1点、評価の仕方でご議論がありましたが、今、国は収入保険制度という、この共済とは別に新たなセーフティネットを議論していて、早ければ2017年の通常国会にも案が提案されるという話しだ。今後新たな収入保険制度を設計する上で、共済の培った実務の経験や課題が非常に役に立つと思う。収入保険制度を考える上で共済の組織の在り方とか運営の課題などの洗い出しをこの際検討していただいてはいかがかと思う。
組織の在り方では、1県1組合ということでスリム化を図っていらっしゃるようだが、あくまで県単位で話している。何か事が起こったとしてもその中で処理をしようという考え方で、共済ですからある意味当たり前と言えば当たり前なのですが、農業センサスでも農業者の人数は減少傾向が止まっていません。担い手を増やす政策を強化するのはもちろんですが、こういうセーフティネットを考えるときには、やはりメリット、デメリットを考えた上で、今までは県単位までしか発想がいかなかったところを全国レベルで協力体制が組めるようにしてはどうか。例えば、うんしゅみかんであれば全国各地に有名産地があるわけだから、被害が局地的に、仮に1か所に集中した場合には、全く別の、例えば九州では被害が無いという場合には、評価員のスキルを持った方というのはそこにいらっしゃる場合があるので協力を求めるなど、作物ごとの連携を事前に協定なりを結ぶことでスムーズにし、評価をできるだけ早く実施し復興ができるような形の態勢を組んではどうか。最少の人数でも最大の満足感というか、共済に対する満足感が得られるような制度作りを考えることによって、制度が充実するのではないかなと申し上げたい。

○藤井部会長
はい、お願いします。

○松澤課長補佐
香髙委員がお話しされた樹体共済の関係についてお話しさせていただくと、元々、樹体共済は、例えばこのパンフレットにありますように、10アール当たり、りんごで60万円ぐらいがマックスの補償を設定しておりましたところ、農家の方々から低過ぎる、実勢に伴っていないとお叱りを受けまして、改めて検証しましたところ、実勢に合わせるために金額を引き上げたというところになっております。伴って掛金も上がってしまうわけなのですが、補償も増えますから、高い掛金を払っても加入していただきたいのが私たちの願いではありますが、掛金は調整できることになっておりまして、最高の補償を選んだときはパンフレットの金額としますと、一番低いところは、この半分の補償金額まで圧縮を掛けて選んでいただければ掛金も半分になります。補償を選ぶことで掛金負担も選べることを措置しております。

○藤井部会長
はい、お願いします。

○坂本課長
収入保険も含めまして、共済制度の組織、或いは運営体制の在り方、こういった点にもお話しがございました。
私ども現在、この本日議論いただいております農業共済制度が抱えます課題は具体的には2点ご説明させていただいております。1点目は、この農業災害補償制度は、各委員ご案内のとおり収量保険の性格のものですから収量減少が生じた場合にしか機能しないという点。それと収量減少が確実に捕捉できる品目に限定されているという点が大きな1点でございます。
本日細かい引受方式もご覧いただきまして、例えば引受方式の中で災害収入共済方式みたいなもの、PQの部分も対応しているのが一部あるわけですけれど、ただそのトリガーも自然災害による収量減が生じた後での話しということで、一般的な農産物の価格低下に対してのセーフティネットにはなっていないと、こういった課題があるのではないかということで、そうした課題を乗り越えるような、そして農業者の経営全体の収入の変動をならせるような保険が設計できないかということで、我々フィージビリティスタディと呼んでおりますけれども、事業化調査を実施しているところでございます。
今後この調査を着実に進めまして、そこで出てきた課題、検証が必要な項目、こういったものを順次検討してまいりまして、調査が順調に進みましたら、平成29年の通常国会に関連する法案を提出できないかということで検討を進めているところでございます。この収入保険の検討におきましては、香髙委員ご指摘のとおり、収入保険とこの農業災害補償制度との間には、これまでのこの農災制度の運営の結果というのもありますけれども、併せて農業災害補償制度も検討し、必要に応じて、必要な法制上の措置も講じるということで検討をしていくことといたしてございます。
これまで農災制度は、各地域、日本は世界地図の中で見れば小さいということであっても、北は北海道からは南は沖縄まで多くの地域性、季候風土も全く異なっているということで、この農災制度のスタートというのはそうした地域地域によって季候も違えば作られる作物も違うと、そういった地域性を反映していくということで、それぞれの地域での組合の設立ということ、その組合ごとの運営ということでやってきているところでございます。現在は、委員ご指摘のとおり1県1組合みたいな、特定組合とこう呼んでおりますが、そうした合理化の観点も含めまして進めているところではございますけれども、他方、本日縷々申し上げておりますとおり、保険の仕組みを活用するということであれば、香髙委員ご指摘のとおり、その主体的なものは幅広く大きい方がより安定するだろう、効率的、合理的な運営ができるのではないかというご意見、或いはご指摘というふうに受け止めまして、本日この部会の委員からそのような指摘があったということも踏まえまして農業共済制度の検討についても進めてまいりたいと思います。

○藤井部会長
はい、ありがとうございます。その収入保険の検討はこの部会とは直接は関係ないのですが、途中経過なり報告なりをこの場でするということはできないのでしょうか。

○前田室長
はい、今具体的にここをこういうふうな仕組みにしたいということはご報告できるような状況ではありません。先ほど坂本保険課長からご説明しましたように、今保険制度をきちんと作っていくために3年間の調査事業を進めていまして農家の皆様のデータの収集をやっていると。また、平成27年産の農作物について模擬的な加入、それから支払いというようなことを回していく中で、どのような仕組み、どのような課題があって、どのようにするのが適切なのかということを今まさに調査している段階です。それが1クール終わるのが来年の春とか夏とかですね、そのような形までは少なくともかかりますので、その後本格的な議論になるというふうに考えてございます。

○藤井部会長
1クールが終わったときでも何らか、もし資料等、参考資料等がまとまれば是非示していただければと思います。

○伊藤委員
もう1件だけ。その収入保険の話しですけれど、以前この会議の中で、収入保険、農業の経営安定、いずれ議論になるだろうというようなことは数年前にも話しをさせていただきました。そのときには、先ほど香髙委員も仰ったとおり、もう担い手がいなくなっていくから組合も維持できなくなる、そういう中で、やはりこういうデータに基づいた評価としては収入保険に移行せざるを得ない面もあるというふうに思って、収入保険の必要性の話しをしていたのですが、ただ現実に収入保険が、実際どれだけの組合員、農家の便益に繋がるかといったところ、つまり価格が今後自由化というか市場化が進む中では低下していくわけで、収入はその傾向の中ではずっと減っていくわけです。そのうちの8割9割を保険で賄いましょうということ。ずっと下降路線になるわけです。そういう収入保険でのカバーと今回のこの共済制度の収量保険でのカバーを比較したときに、場合によっては収量保険でのカバーの方が多いことだってあり得るわけです。そういう中でどれがいいのか、政府の運用と補償の充実さと両方天秤にかけながら考えなければいけない問題だというふうに考えておいた方がいい。
もう一つ、セーフティネット、確かにこの共済制度はセーフティネットの一つの要素ではあるのですが、他にもセーフティネットというのはたくさんあって、例えば俗に言われる岩盤対策、これをどうするのか。それも農家にとっては非常に大きなセーフティネットになるわけです。あと人的なネットワークもセーフティネットということになりますが、この共済制度だけがセーフティネットというふうな表現も非常に誤解を招く可能性があり、セーフティネットは、いろいろなところでいろいろな要素を積み上げ組み合わせ強固なセーフティネットにしていく必要があって、そのときにこの制度というのが重要なファクターになってくるように思います。以上です。

○藤井部会長
はい、それでは他にご意見を。ございませんでしょうか。それではだいたい出尽くしたということで、これで終わりたいと思います。それでは本日長い間ご議論いただきましてありがとうございました。以上を持ちまして農業共済部会を閉会させていただきます。ありがとうございました。

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