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農林水産省

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平成25年度第2回議事録

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1.日時及び場所

日時:平成25年12月4日(水曜日)13時15分~14時45分
場所:大菊土地改良区会議室

2.議事

(1)白川流域における地下水かん養の取組みについて
(2)意見交換

3.議事内容

議事録(PDF:543KB)

 

○佐藤計画調整室長

 それではただいまより農業農村振興整備部会を開催させていただきたいと思いますが、その前に、本日、現地では御説明できませんでした白川流域の地下水かん養の取り組みについて、パワーポイントでこれから大菊土地改良区の紫藤事務局長様から15分間程度御説明いただいて、その後に、昨日東西屋敷のときに十分説明していただく時間がとれなかった、天明環境保全隊の農地・水の取り組みにつきましても、パワーポイントでその後10分程度で続けて御説明をいただいた後に、意見交換会ということで始めさせていただきたいと思います。

 それでは紫藤様、どうぞよろしくお願いいたします。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 皆さんこんにちは。当水土里ネット大菊の事務局長を仰せつかっております、紫藤と申します。よろしくお願いいたします。

 私の他に、白川の上流域、阿蘇の方、一の宮の方から、水土里ネット一の宮の甲斐事務局長でございます。

 

○甲斐一の宮土地改良区事務局長

 甲斐と申します。よろしくお願いします。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 それから、熊本市の方の水土里ネット天明の永井事務局長でございます。

 私どもは、いわゆる一級河川白川、黒川の流域で現在、協議会をつくりまして、一緒になっていろんなことを取り組んでいるところでございますので、今日は3人で一人前というようなところでお話聞いていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、まず私どもの中流域で活動しております、いわゆる「21世紀土地改良区創造運動」につきまして御案内させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 私どもは、基本的に「農を守って水を守る」というような考え方で、今いろんな活動をしているところでございます。

 熊本県の中の白川中流域ということで、私どもは上流側の阿蘇、それから、中流域の大津町、菊陽町、それから、最下流の熊本市ということで、一本のいわゆる一級河川の流れの中で連携をとりながら活動しているというようなことでございます。

 では、私どもの位置的なものなんですけれども、ここが熊本空港になります。空港のすぐ北側の台地がありますが、私どもの事務所がここになります。これが私ども水土里ネット大菊の活動区域ということでございます。

 これは経営規模等でございます。

 21世紀土地改良区創造運動ということで、いろんな取り組みを今やっているところでございますけれども、その中で、水循環型営農推進運動というようなことで、いわゆる水環境ですね、地下水の環境に対する取り組みでございます。

 熊本県の地下水の流れは、熊本県と市の方で調査されましたところ、どうも大津町、菊陽町の水田地帯に地下水プールがあって、その地下水プールでいわゆる貯まった水が地下水となって熊本市の江津湖の方に流れていくというような調査結果が出ております。

 そんな中で、これが熊本の白川中流域の断面の模式図なんですけれども、阿蘇の外輪山、いわゆる阿蘇山が昔、大噴火を起こしまして、火砕流の堆積で非常に地下浸透しやすいような土壌がこの地にはあります。その農地の多面的機能を使いまして地下水かん養をやっているということでございます。

 地域の特性ということで、熊本市並びにその周辺に約100万人の方が住んでいらっしゃいますけれども、全て生活用水は地下水で賄っているというような現状でございます。

 その地下水が最近、湧水量が減ってきているというような状況でございまして、100万トンから現在40万トンほどに減っているということで、その要因、原因といたしましては、いわゆる都市化──農地が減っているというようなことでございます。それと、もう一つは減反ですね。水田に水を貯めないというようなことで、年々減ってきているというような現状でございます。

 そんな中で、いわゆる行政とJA等々と協議会をつくりまして、この白川の大津町、菊陽町には私ども含めまして他に3つの土地改良区がございます。その4つの土地改良区で白川中流域土地改良区協議会をつくりまして、土地改良区と行政とJAさん、それから、いろんな企業さんも含めまして、現在、地下水かん養事業をやっているところでございます。

 いわゆる水田の中で水を張ることによって、連作障害の防止とか線虫駆除、土壌機能の維持回復というようなことを目的に、5月から10月までのかんがい期間に最低でも1カ月、最高で3カ月間、水を農家の方に貯めてもらっております。

 その中で、これが一つの例でございます。裏作麦の収穫が終わって、その水田はいわゆる転作で大豆を作付すると。約1カ月間農地があきますので、その間に供すべき水を張っていただくと。ニンジンの場合は大体3カ月間ぐらい水を張れるような期間があります。

 そういった協力農家の活動に対しまして、熊本市を初め、企業さんとしてソニーさん、地場の果実連さん、化血研さん、山内本店さん──これには上げていないんですけれども、本年度から南九州コカコーラ・ボトリングさんもこの事業に参加していただきまして、企業も農家も、それから、いろんなところと連携しながら、この事業は進んでいるところでございます。

 これは協定は一応結んでおりまして、いろんなところと連携をとりながら、今やっているところでございます。

 これはその様子です。水田湛水の状況ですね。

 これが年度ごとの農家の協力人数、それから、面積的なもの、それから、地下水かん養量というようなことで、平成24年度についてはちょっとまだ載せていないんですけれども、昨年は熊本大水害がありまして、相当施設も被害を受けましたので、かん養量としては相当減っているような状況でございます。

 そういう活動を熊本市の小学生、それから、地元の小学生を中心に、年2回この中流域に来ていただきまして、田んぼの学校を毎年実施しております。6月に田植え体験、それから、10月に稲刈り体験というようなことで、こういう状況で、みんなで田植え体験をやったり、大学の方と連携をしておりますので、地下水はどういった形で生まれるんだよというような講義も子供向けに大学の先生にお願いしてやっているところです。

 これは稲刈り体験ですね。昔の農機具体験というようなことで、いろいろとやっております。

 なかなか子供たちも竹馬とか乗ることはありませんけれども、こういうのも事務局の方でつくりまして、遊びを中に入れながら体験学習というようなことでやっているところでございます。

 これは土地改良施設の見学ですね。これは私どもの管内ではないんですけれども、鼻ぐり井手ということで、非常に珍しい土地改良施設でございます。

と同時に、現在、水源かん養林「水土里ネットの森」というようなことで、これは平成18年から、いわゆる一級河川の白川の水は阿蘇で育まれますので、阿蘇の方でいわゆる植林活動をやっているということで、流域でやっておるところです。

 平成18年3月にこの協議会を立ち上げまして、いわゆる黒川・白川の水土里ネットの連携、それから、環境保全、そういったことを目的にやっております。

 この事務局は、先ほど御紹介させていただきました水土里ネット一の宮の方に事務局をお願いしております。

 先ほど申しましたけれども、阿蘇の方が上流域、それから、中流域、下流域というようなことで、それぞれ上流、中流、下流で一の宮、大菊、天明、それぞれが事務局になりまして、それぞれの地区を取りまとめまして、それを全部まとめたのが、この黒川・白川流域連携というような団体をつくっております。現在、水土里ネットの約30団体で活動しております。

 これが植林の状況写真でございます。6年間で約6ヘクタールほどの植林を行いまして、現在は毎年、年2回下草刈りを実施しております。

 その他の取り組みといたしまして、私どもの方で今やっておりますのが、地下水をかん養した農作物に対しまして、「水の恵み」といった商標登録を取りまして、JAさんと連携しながら、今そのPRを一生懸命やっているところでございます。

 活動の組織は、「豊かな地下水を育むネットワーク」というような任意団体をつくっております。これは生産者、消費者、それから、研究者、行政、企業さん、いろいろなところが入ってもらっております。現在、個人が45名、団体が7名というようなことで、年会費が個人会費で年間2,000円ということで御負担をお願いいたしまして、活動を実施しておるところでございます。

 これは、「水の恵み」という商標登録を取っておりますので、それの発表会を熊本市の方でさせていただきました。これはそのときの写真ですね。

 その他に、いわゆる企業さんの方で地下水をかん養した農作物の試食会とか試飲会とかをやっております。

 また、これは熊本市のイベントホールなんですけれども、「水の恵み」、いわゆる地下水をかん養した農作物を使った料理教室といいますか、そういうものもやっておるところでございます。

 現在、豊かな地下水を育むネットワークの方で提唱させてもらっておりますのが、ウォーターオフセットというような考え方を提唱させてもらっております。基本、いわゆる白川の中流域の御飯は、生産するのに水を使います。それが地下浸透によりまして地下水になっていっているんですけれども、大体計算しますと、お茶碗一杯で大体1,500リットルほどの地下水をかん養したことになります。それをいわゆるみんなで食することによって、水の循環をみんなで考えようじゃないか、水循環をみんなで守っていこうじゃないかというような考え方でございます。

 今、お手元のほうに、こういった「匠のみそ」というようなパンフを配付させてもらっております。これは、今年が最初の取り組みでございますけれども、いわゆる白川中流域で育った地下水をかん養したお米、それから、大豆、それから、麦を原材料にいたしまして、地元のみそ、しょうゆのメーカーさんの方で今年から発売をさせてもらっているところでございます。

 ウォーターオフセットの考え方が農業生産の段階ではお米、いわゆるお米を生産する場合は相当地下にかん養をしていくと。こういった地下水をかん養した農作物を消費者の方が食をすることによって、自分たちも地下水かん養の一役を担っているんだというような考え方で、今ウォーターオフセットの考え方を地域の方に一生懸命PRをしているところでございます。

 この取り組みによりまして、いわゆる熊本地域の地下水資源としての社会貢献ですね、それをみんなで考えていこうと。それから、エコ農業の支援による環境負荷の低減、それから、フードマイレージを小さくすると。それと、最後になりますけれども、阿蘇山がつくり出した自然のシステムですね、これをやっぱり先人たちが今まで守ってきたのを、自分たちも今後も守っていく必要があるんじゃないかなというような考え方で、今取り組んでいるところでございます。

 ちょっと早口でしゃべりましたけれども、一応15分ぐらいでございましたので。

 

○佐藤計画調整室長

 紫藤さんどうもありがとうございました。

 御質問の方はこの後の意見交換会のときにしていただければと思いますので、ちょっと続けざまになって申しわけございませんが、一の宮土地改良区の甲斐事務局長様お願いします。

 

○甲斐一の宮土地改良区事務局長

 それでは、先ほど御紹介いただきました水土里ネット一の宮、一番上流域になります。

 私どもの上流域の発想理念は、ただいま紫藤局長からお話がありましたとおり、地域の環境の維持と先ほど出てきましたように中流域、下流域を常に考えながらやっていかなければならないというふうに今考えているところでございます。

 このことから、現状あります農地・水・保全管理支払交付金対策事業を活用させていただきまして、安全・安心な水をつくり、そして下流域へ流すという活動を行っているところでございます。まず、その方法としましては、学術的にはまだ確立されていないということでございますが、EMぼかし、これを私どもの方でつくり、全家庭、全戸に配布し、まずは家庭の台所からということで水の浄化をやっているところでございます。そして、そのきれいな水で安全・安心な農作物をつくり、そして、先ほど申しましたように、この水をきれいな形のまま下流域へ送るということをやっているところでございます。既に4年間経過しました。先ほど言いましたとおり、学術的には認められていませんけども、非常に評価が上がっております。もう皆さん御承知のとおり、阿蘇は世界農業遺産に認定をいただきました。やはり安全・安心な水、農作物というブランドをつくることが必要だと。このことから、こういった部分をさらにグレードアップしていかなきゃいかんかなと思っております。要は何が言いたいかといいますと、現状対応していただいております農地・水・保全管理支払交付金、これがは非常にすばらしい事業である。そしてそれが、今度、日本型直接支払制度へリニューアルとまではいかないかもしれませんが、そういう形に流れていきますと、今後さらにそういったものがアップできるのではないかなというふうに考えているところでございます。

 以上です。

 

○佐藤計画調整室長

 それでは引き続きまして、永井事務局長様から天明地区の御説明をいただきます。永井事務局長様は土地改良区の事務局長様でもあられますし、また農地・水・保全管理支払交付金の活動組織の事務局も務めておられます。それでは、よろしくお願いします。

 

○永井天明土地改良区事務局長

 天明から参りました永井と申します。よろしくお願いいたします。

 まず、スクリーンをごらんいただきたいと思いますけど、まずここをちょっと紹介したいと思います。

 これが50年前の僕でございます。これは私のパパでございます。50年前に農家の長男に生まれて、おやじたちはまだ元気に百姓をしています。

 この写真は上流域の天明未来の森で下草刈り体験をやった天明中学校を中心としたメンバーの写真でございます。

 場所は熊本市の南西部、干拓でできたところです。対岸ではこういった普賢岳を望むことができます。

 上から見ますと、まさにこの干拓地というのがわかると思います。農地の方が、この海底よりも2メートル低いという形になっています。環境保全活動は昨日見ていただきました東西屋敷地区、これも一緒に天明地区に平成21年から参加して、天明土地改良区以外のエリアも取り組んでやっているところです。

 天明地区の特徴は、先ほど言いましたように干拓でできたところで、700年から140年前にできて、10個の排水機場に守られております。

 熊本市の生産はナス、メロン、トマトが全国でもトップクラスでございます。地価はぐっと下がっております。田んぼが1,350ヘクタール、畑が30ヘクタールございます。人口は1万1,700人でございます。昭和2年に大きな潮害、大きな台風の被害があって、この堤防が決壊しまして、2年間にわたって復旧がされておるところでございます。

 地域の現状、これはどこでもこういった状況ですが、誰がこの資源の管理の中心なのか、行政なのか、地域住民もよう手が出ないものですから、いずれにしても天明土地改良区だけじゃだめだということで、農地・水・保全管理支払交付金を利用して天明環境保全隊を立ち上げたところでございます。

 天明環境保全隊を構成する集落が30ございます。もちろん全部入っていただいております。農業団体、環境団体、NPO等も入っています。特色のある活動をやっている団体です。それと学校関係ですね。福祉事業所も入っていただいています。田んぼの真ん中に福祉事業所が3つあるわけでございます。

 最初に、みんなでどういった活動ができるかというのをワークショップなどをしまして指針づくりを検討しました。それでメニューをつくって各集落でできる限りの活動をやろうという形で、そこに各集落等に我々説明へ行きまして、ちょっと背伸びした活動に手をかけてくださいということで、各集落や団体から活動計画を出していることからスタートしております。

 こういったさまざまな活動、昨日見ていただきました芝張りとかこんな感じですよね。水草があるとか生き物を助けるとか、ビオトープを2カ所つくったりとか、あるいは先ほど甲斐さんおっしゃられたEM菌を使って水の浄化、あるいはヘドロ化した土を元の砂に返す活動だったりとか、炭焼き窯が3基あって、その水の浄化、体験学習っぽいんですけれども、EM菌についてはかなり効果が、各小学校や中学校、各集落ほとんど流して、臭かったのが臭くなくなってきたという効果が上がっております。このEM活性菌、うちに2基と漁協に1基で年間フル活用でございます。レンゲの方も220ヘクタールほど、春先にはきれいな景観と、この見てのとおりでございます。すき込んで減化学肥料にも効果を上げております。刈った草は資源の循環で利用しているような感じでございます。

 福祉事業所の活動ということで、明和学園さん、済生会福祉センター。これら2つは授産施設なんです。天寿園は特別養護老人ホームです。授産施設にとっては食堂とか、あるいは寮とかがありますから、そこで地域から米を買ったりとか、あるいは野菜を地域でつくるというような活動を我々紹介したりしています。そこで地域の人を雇ったりして、食の流通もされますし、地域に溶け込む活動として一緒に清掃活動をしています。天寿園さんは、やっぱり水路は年輩の方が歩いたりなんかするので危ないから蓋してくれとか、ガードレールとか結構注文が最初多かったんですね。事業所からいろんな草刈りをやってくれとか臭いとか、安全施設をやってくれとか、いろんなことで要望、我々からすると苦情というふうにとっちゃいかんのでしょうけども、要望が多くってどうにかせないかんなと。地域との対立も若干ございました。やっぱりこういった農地・水をきっかけに、みんなで、じゃ、あんたたちも地域住民と一緒になって全体活動に参加して、みんなできれいにしていきましょうやという形、EM菌をしたりとか、あるいは地域から野菜を買ったりとか、ここで直売所の支店をつくったりとか、あるいは地域の雇用もいろんな形で天明からもかなりの雇用者も出ておりますので、地域のことを理解して地域の協働が始まったという形で落ち着いて、すごくいい関係で今運営もされているということでございます。

 いろんな保全活動を通じて、川仲間との連携、例えば、「緑川の日」。緑川ってあるんですけど、2万5,000人の流域の人が清掃活動に汗を流す。あるいは、いろんな川遊びで中学校の競争をやったりとか、そういうことも広がっております。

 農・漁民の連携ということで、下流では、有明海ではノリの養殖とアサリ貝、アサリはちょっと今なかなかとれないんですけども、そのためには水草を海に出さないようにと。あるいは船に乗せて子どもたちのノリの養殖の状況ですね。あるいはこういった樋門の貝殻落としなんかをやっているんですけど、やっぱりこれ、例えば、東京あたりでは都がするんでしょうかね、どこがするんでしょうか。このあたりでは地域がするという形でございます。海浜の清掃をしたりとか、そういった形で農・漁民の連携、普通、余り農民と漁民は共存というのはなかなか難しいみたいですけど、我々は一緒に研修したりとかお酒も一緒に飲んだりとか、いろんな形でやっているところです。

 平成4年から一緒に「10の森づくり」もやっています。これに天明水の会という組織がありまして、それで中学校や我々の団体と一緒になってやっているところでございます。

 先ほどからありますように、水土里ネットの流域連携、阿蘇、熊本市、この中流域も含めて、30の水土里ネットが連携してやっております。コマーシャルをつくって流したりとか、あるいは熊本市内での水土里のPR活動に参加したりとか、熊本市内の小学校に看板を立てて除幕をするなどの活動をやっています。

 これはどこでも一緒で、21世紀土地改良区創造運動、農業施設をPRするための活動を行っています。特に天明農業振興協議会というのが立ち上がっております。何が農業振興協議会かといいますと、農業4団体、農協、農業委員会、農業共済と水土里ネットですね、農業4団体と後継者クラブと認定農業者クラブ、事務局は熊本市と農協と土地改良区、私の方で事務局をやっています。この振興協議会が立ち上がっていろんな活動、話題、課題についてみんなで協議して共有して、そして解決していくというのができている。やっぱりなかなか心配するんですけど、なおオープンにすれば、ああ、そうだったんだという形でですね。農業者がやっぱり頑張ってもらわなきゃいかんということで、またおかげで耕作放棄地もなくって、後継者も多分、九州農政局管内ではトップクラスで育っていると思います。あわせて文化活動もいろんな事業を使いまして、文化の復活活動も大分やっているところでございます。

 以上でございます。

 

○佐藤計画調整室長

 永井様、どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまから意見交換会を開催させていただきたいと思います。

 まず初めに、小林農村振興局次長から御挨拶をさせていただきます。小林次長よろしくお願いいたします。

 

○小林農村振興局次長

 皆さんこんにちは。小林でございます。委員の皆様方におかれましては、2日間の現地調査、大変お疲れさまでございました。ありがとうございました。また、熊本県を初め、地元の関係者の皆様方におかれましては、準備方いろいろ御苦労いただきました。厚く御礼申し上げる次第でございます。

 本年度の農業農村振興整備部会におきましては、今後の農村の変化を踏まえた農業農村整備について調査審議いただいているということでございます。10月の第1回の審議におきましては、農業生産の強化に資する取り組み、いわゆる産業政策の視点の御意見、あるいは地域資源の保全、利活用、国土保全に資する取り組みに対する御意見、いわゆる地域政策に対する御意見、さらには、これら2つを合わせまして、多様な地域・営農・担い手に配慮しながら両者のバランスが必要だとするような御意見、さまざまな御意見をいただいたところでございます。

 また、昨日、冒頭のバスの車中で御説明をさせていただいたところでございますが、政府全体といたしましても、官邸に農林水産業・地域の活力創造本部を設置いたしまして、農林水産業の成長産業化と美しく活力ある農山漁村の構築、いわゆる産業政策と地域政策を車の両輪といたしまして、攻めの農林水産業の展開に向けた検討が進められておるところでございます。これらにつきましても方向が決定し次第、委員の皆様方はじめ、この部会に御説明を差し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 さて、今回は熊本県下において農業農村整備の多様な取り組みについてご覧いただいたところでございます。こういったことを踏まえまして、委員の皆様方におかれましては、農業農村整備の今後のあり方につきまして忌憚ない御意見、あるいは御感想をいただくことをお願いいたしまして私からの挨拶とさせていただきます。本日は御苦労さまでございます。

 

○佐藤計画調整室長

 ありがとうございました。

 それでは続きまして、本日、熊本県から大石農村振興局長様に御出席いただいておりますので、ここで御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○大石熊本県農林水産部農村振興局長

 地元熊本県の大石でございます。よろしくお願いいたします。

 委員の皆様には、昨日から今日にかけまして、熊本県内の農業農村整備の実施地区を始めまして、各種取り組みの地区を現地調査をしていただきましてありがとうございました。せっかくの機会ですので、本県の農業振興の取り組みについて若干お話しさせていただきたいというふうに思います。

 本県では、蒲島知事のもとで稼げる農林水産業の推進というのを掲げまして、いろんな政策に取り組んでおります。その中の主なものを御紹介させていただきますと、まず、農地集積についてでございますけれども、農地集積に当たりましては、県、市町村、それから農業委員会、JA、これらの関係機関が連携して農地集積を推進するために、昨年6月に知事を本部長とします推進本部を設置して全県的に取り組んでおります。また、これまでに42地区で重点地区というのを指定しております。そこに農地集積の専門員というのを配置しまして、地元の合意形成を進めておりまして、またあわせまして、県独自に交付金制度を設けまして農地集積計画の策定などを支援しております。その結果としまして、カントリーエレベータターを核としました200ヘクタール以上の規模があります生産法人が誕生するなど、その成果が見えているところでございます。

 次に、担い手対策でございますけれども、新規就農者につきましては、相談、それから研修、独立、定着、それぞれの段階におきまして切れ目のないサポートを行うという体制をとっております。それからまた、トップレベルの経営力を身につけるための農業経営塾というのを開いております。また、実践的な技術を学ぶための農業アカデミーというものを開校しておりまして、経営力のある担い手の育成に努めているところでございます。

 それから、次に6次産業化でございますけれども、これにつきましてはJA内にサポートセンターというのを設置しております。また、東京農業大学の小泉先生の方にアドバイザーをお願いしておりまして、県内の特産でありますトマトとかスイカ、あか牛、これらの熊本の赤をイメージした加工品を開発したり、そのような取り組みを「たけモンくまモンうまかモンプロジェクト」と銘打って取り組みを進めているところでございます。

 それから、中山間地の振興につきましては、農山漁村の美しい景観の保全、それから文化コミュニティーの維持、創造、それから地域資源を活用した内発的な産業の創造といった観点から、地元におけます幅広い取り組みを呼び起こしながら県民運動として展開したいということで、里モンプロジェクトというものに取り組んでいるところでございます。

 それから、最後ですけれども、農業生産の基礎となります基盤整備につきましてでございますけれども、本県では昭和40年代から積極的に整備に取り組んできております。ただ、耐用年数を過ぎた農業水利施設などもかなりございまして、今後、本県としましては、それら排水機場の農業水利施設の更新とか長寿命化というのをまず重点的に取り組みたいと思っております。それから、農地集積を加速化させるための必要な基盤整備、そして農村地域の防災、減災のための施設整備、これらにつきまして重点に取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。

 以上、県の取り組みについて御説明いたしましたけれども、この後の意見交換会で今回の現地調査を踏まえました委員の皆さん方の忌憚のない御意見をいただきまして、我々の今後の農業農村整備の参考にさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

○佐藤計画調整室長

 ありがとうございました。

 それでは、ここで現地調査の関係者の皆様方に御参加いただいておりますので、座席順に紹介させていただきたいと思います。

 一番左端からになりますが、今朝見ていただいた東門寺地区について、市の行政の立場から指導されておられます熊本市の金山農業政策課長様でございます。

 

○金山熊本市農業政策課長

 熊本市農業政策課長、金山といいます。今日はどうもありがとうございました。

 

○佐藤計画調整室長

 続きまして、東門寺地区の内田誠二様でございます。

 

○内田誠二東門寺集落代表

 内田です。今日はありがとうございました。よろしくお願いします。

 

○佐藤計画調整室長

 同じく東門寺地区で今朝御説明いただいた内田浩一様でございます。

 

○内田浩一東門寺集落代表

 どうも今朝はお疲れさまでした。お世話になります。よろしくお願いいたします。

 

○佐藤計画調整室長

 同じく東門寺地区から内田華子様に来ていただきました。

 

○内田華子東門寺集落代表

 よろしくお願いいたします。

 

○佐藤計画調整室長

 それから、その隣が先ほど御説明いただいた天明土地改良区の永井事務局長様です。

 それから、先ほど御説明いただいた一の宮土地改良区の甲斐事務局長様ですが、甲斐様は白川流域水土里ネット連絡協議会の事務局長も勤めておられます。

 それから、先ほど御説明いただきました大菊土地改良区の紫藤事務局長様でございます。

 それから、直前の圃場整備地区で御説明いただきました迫井手土地改良区の村上理事長様でございます。

 

○村上迫井手土地改良区理事長

 よろしくお願いします。

 

○佐藤計画調整室長

 それから、大津町の大田黒農政課長様にも来ていただいております。

 

○大田黒大津町農政課長

 大津町の農政課長の大田黒です。本日はよろしくお願いいたします。

 

○佐藤計画調整室長

 それでは、ここからの議事進行を渡邉部会長の方にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○渡邉部会長

 皆さんこんにちは。この農業農村振興整備部会部会長を担当しております渡邉でございます。昨日今日と現地見学会、大変お世話になりました。とりわけ農水省、九州農政局、それから、こちら熊本県、各土地改良区の方、それからそれぞれの地域の農家関連の方にはたいへん用意周到な御準備をいただきまして、現場では非常に適切な、また丁寧な御説明をいただきまして、実りある現地見学ができたのではないかと考えております。まだ意見交換が残っておりますけれども、いつも会の最後になると慌ただしくてきちんとお礼を申し上げることができないので、初めにお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

 今日はこれから限られた時間ですが、意見交換会ということで、佐藤室長の方から御説明ありましたように、先ほど御説明いただいた白川流域の関連の方、それから昨日お邪魔した東西屋敷地区、天明地区の関連の方、今朝ほどお邪魔した東門寺地区、迫井手地区の方、それらの方と委員を中心に意見交換を進めたいと思います。特に地元の方の現在のいろいろな取り組み、これからの課題も含めて御意見を直接伺うというのが今日の趣旨でございます。東京でできる話はしないというつもりで、ここでの話をするというふうにお願いしたいと思います。

 委員の方には、最後の時間にお一人2分15秒ずつ差し上げますので、まとめのお話の御準備をいただきたいと思います。いろいろお話を伺いたいのですが、勝手を申しますが、どうしてもこの会は2時40分には終わらないといけないということです。いっぱい話をしてくれと言いながら、聞いたまま、とっとと帰りますというような形で、非常に失礼なお願いなんですが、2時40分に終われるように皆さん手短に御発言いただいて、進行に御協力いただきたいと思います。御礼とお願い申し上げまして、私の冒頭の話とさせていただきます。

 それでは、早速進めます。最初の限られた5分ぐらい、先ほど御説明いただいた白川流域と天明環境保全隊のお話についてですね、質問する時間がありませんでしたので、そこから始めたいと思うのです。何か委員の方で先ほどの白川流域、あるいは天明環境保全隊の御説明に対して御質問あったら。それでは、浅野臨時委員。

 

○浅野臨時委員

 湛水の場合の交付金ですけれども、それの単価というのが当初どれぐらいで、現在はどれぐらい、プラス参加人数というのはどう変化してきているかということを教えてください。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 単価につきましては、10アール当たり1カ月間湛水をお願いしました協力農家の方には1万1,000円のお支払いをしております。2カ月間で1万6,500円、最長3カ月間ですけれども、2万2,000円。これは基本的に熊本市及び各協力していただいている企業さんの方から原資をいただきまして、面積、それから期間に応じて私ども事務局の方でお支払いをさせてもらっています。参加人数につきましては、本年度が大体550名ほどです。組合員さんは全体的には1,000名を超えるんですけれども、いわゆる地域営農を崩してまでの水張りはやらないでくださいと、あくまでも自分で営農形態というのを確立されておりますので、その営農形態は崩さない程度で御協力をお願いしたいというようなことで、協力農家の方にお願いしているというふうな状況でございます。

 以上でございます。

 

○渡邉部会長

 他はいかがでしょうか。では、八木委員どうぞ。

 

○八木臨時委員

 水循環型の営農推進ということをお聞きした中で、まず浄化は家庭からということをお聞きしたんですけれども、家庭からの下水ですか、これの普及率はどれぐらいなんですか。

 

○大田黒大津町農政課長

 僣越ではございますが、一昨年まで下水道課におりましたので、私の方から。大津町におきましては67か68、70%を若干切るぐらいだったと記憶しております。

 

○八木臨時委員

 それでは、まだ農業用の水路に家庭の排水はまだ流れているところがあるということですか。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 はい、中には下水道がまだ普及されていない箇所もございますので、そういうところは基本的に浄化槽を設置されて、処理水を私どもの管理している農業用の用水路ないし道路側溝の方に放流されているというのが現状でございます。

 

○渡邉部会長

 他にいかがでしょうか。では、加藤委員どうぞ。

 

○加藤臨時委員

 白川流域の取り組みでちょっとお伺いしたいのですが、昭和35年には100万トンあった湧水量が40万トンまで減ってきたということで、このような取り組みが始まってきた経緯はわかったんですけども、その中で、2点お聞きしたいと思います。まず、農から始まって水を守るという話だったものですから、水質がどのように変わってきたかという点を、次にEM菌の話も出ましたので、堆肥づくりから始まり有機農業に転換してきているんだと思いますが、その辺がもしわかりましたらば教えていただきたいと思います。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 水質につきましては、今、熊本市及び熊本県の方で随時調査をされております。熊本市でも、熊本市の北部の方につきましては、ハウス栽培とか、それから畜産関係が相当多いというようなことで、浅井戸につきましてはやっぱり硝酸態窒素が相当値が高くなっているから、もう飲料水としては不適だというような結論が出ているみたいでございます。

 この白川中流域からの流れにつきましては、今のところ硝酸態窒素については若干やっぱり右肩上がりの傾向にはあると。ただ、いわゆる地下水プールに余計に放り込んでやる。地下水へ放り込んでやったらば、硝酸態窒素の方も下がってくるというようなことで研究者の方はおっしゃっておられます。

 それと、地元白川中流域の農業の方なんですけども、平成18年ですか、19年ですか、農地・水・環境保全向上対策事業というのが始まりまして、大津町の方でも化学肥料と農薬を、いわゆる熊本県の基準の2分の1以下に抑えるというような取り組みをやってきております。それが環境の負荷の軽減につながると。ましてや水張りをしますと、例えば、ニンジンですけども、水張りをしなければ土の中におります線虫ですね、そういうものがニンジンを食べるというふうなことで、水張り農家は大体3カ月ぐらいは水張りをされます。そしたら、今までおった線虫はもうゼロに近いような値を出してきています。随時、水張りをする前とした後の同じ圃場から土壌をとりまして調査をしたらそういう結果が出ているということで、非常にいわゆる生産単価も下がりますし、環境にも優しい農業につながっているんじゃないかなというふうに思っております。

 以上でございます。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございました。引き続きまだ御質問あると思うのですけれども、時間が限られていますので、これからはどの地区、どの課題についてもかまいませんので、御質問や御意見をいただくことにしたいと思います。もちろん白川流域のことについて触れていただいても結構です。

 それから地元の方も、先ほど言ったような趣旨ですので、どうぞ遠慮なく御発言いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、委員の方から御発言いただきたいと思うんですが、どなたかありませんでしょうか。それでは、森委員よろしくお願いします。

 

○森臨時委員

 2日間にわたりまして、大変いい勉強をさせていただきましてありがとうございました。

 まず、飛行機から空港に降りる前に見えた風景が余りにもたくさんのビニールハウスがきれいに光っていてかなりびっくりしました。見たこともない風景でしたので、そのことについて幾つかの視察の場所でどういう農業をやっていらっしゃるか見学させていただくことができて、熊本の野菜類の生産性の高さについて勉強になり、熊本のいいところがよくわかりました。

 その中で不思議に思ったことが幾つかあるので、アトランダムに2つ3つ質問させていただきたいんですが、専門の方にお答えしていただければと思います。

 水張りのことに関してです。ニンジンのお話についてわかりましたが、私は北海道に住んでいるんですが、ニンジンの産地の七飯町というところで、マリーゴールドという花をつくっているところがあります。景観作物としても美しい花です。線虫対策としてそれを鋤き込むと、3、4年効果があるそうです。水を張るということは多面的機能などの環境に関する貢献、湛水による水資源のかん養ということは非常に大事ですけれども、線虫対策として違う作物をつくることとどちらが農業にとっていいのかは私にはわからないので、そのあたりの評価をお聞きしたかったのが1点。

 あと、先ほどのお話の中で、EMぼかしの話が何回か出てきたんですけれども、今までそれが水資源のかん養に役立っているという話を特に聞いたことはなかったので、どういうデータをお持ちかお聞かせ願いたいと思います。

 最後は、熊本県の方にお聞きしたいんですけれども、施設の野菜がこれだけ増えている中で、全体的に見れば、先ほど大菊土地改良区の方が評価してくださっているような水資源のかん養についてはどうなのでしょうか。施設園芸と言われるような野菜づくりに重きを置いていったら、水資源のかん養に逆にマイナスになるんじゃないか、それは熊本県の農地全体を今後長い目で見ていくときにどうなのかということを漠然と考えました。どういうふうに質問したらいいかわからないで困っていたところなんですが、以上の3つを教えていただきたいと思います。

 

○渡邉部会長

 お答えいただいていいですか。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 まず私の方からは、水張りと作付の関係ということでお答えいたします。

 基本、転作田への水張りということで農家の方にはお願いしております。いわゆる現在この地域は50%以上の転作率でございます。その転作した水田に水張りをお願いしているんですけども、基本として水張りが終わった後は転作作物の作付をしてくださいというようなお願いをしております。いわゆる水張りだけではだめですよと。この地域はほとんど圃場整備事業が終わっております。国の税金も投入いたしまして、県の税金も投入いたしまして農地の区画整理をやっているわけですから、生産性が高くなっておりますから当然、作付の方もお願いしたいというふうなことでお願いしております。ですから、例えば、転作作物が大豆でしたらば、その前の一月間ぐらいしか水張りはできません。中には農家の方は、ニンジン1作の方もいらっしゃいますので、そういう方々は3カ月間ぐらいの水張りができるというふうなことで、基本やっぱり転作作物は作付をお願いしておるところでございます。

 

○甲斐一の宮土地改良区事務局長

 一番上流域の一の宮の甲斐と申します。先ほど八木臨時委員の方から御質問がありました家庭から流れる水と言いましたのは私でありまして、上流域の一の宮は、下水道率はほぼゼロです。このことから、それぞれの家庭からきれいにしていかないかんなという発想でおります。

 それから、今のEMのデータですけども、私ども地元の小・中学校と連携しながら水質調査を行っております。方法としましては、BOD、CODですね、それを使いながら浄化の効果を判断しているような状況であります。見た目におきましては、それぞれ今まで濁っていたところがEMぼかしを使うことによって澄んできたと。それから臭いがなくなったという状況が生まれているような状況でございます。

 以上です。

 

○潮崎熊本県むらづくり課長

 熊本県のむらづくり課の潮崎です。ハウスが多くて地下水かん養にはマイナスなのではという御質問でございましたけれども、本県はハウスの面積が全国でもトップクラスに多うございます。従来ハウスというのは、そんなに水を大量には使わないんですけれども、構造といたしまして、以前はハウスの屋根に降った雨というのは近くの排水路に流していたんですけれども、それを地下浸透するような形でハウスの屋根に降った雨が全部その配管を通ってパイプ通って地下浸透するような形で現在は、そういうハウスの設置に努めて、少しでも地下浸透が進めばと、かん養が進めばという取り組みでハウスの設置を進めております。

 

○金山熊本市農業政策課長

 熊本市の方からですけれども、施設園芸は非常に熊本市全体として盛んでありまして、それで今、委員から御指摘があった点は我々にとってジレンマであります。

 昨日ご覧になっていただいたナスの天明方面、あちらについてはご覧になったように広大な水田がありまして、ここが結構かん養の役割もある意味果たしている部分はあります。ただ、今回ご覧になっていない北の方の大地帯につきましてはハウスばかりなものですから、これがやはり非常に肥料による環境の負荷が多いということで、先ほどちょっと御紹介あったように、硝酸性窒素の地下水の濃度がどんどん上がっている状態ですので、どうにかしなければいけないんですが、一方で農業生産を農業で立てていくためにやっているわけですので、そことの兼ね合いについては行政としては非常に悩ましいところであります。

 

○渡邉部会長

 課題を整理していただきました。他の方どうぞ。

 

○清藤熊本県課長補佐

 済みません、いいですか。さっき八木臨時委員から質問のあった汚水処理の普及率の話、データがわかりましたので後説明します。24年度末の汚水処理普及率でいきますと、要は下水道だけじゃなくて下水道、集落排水、それから合併処理浄化槽を全部足して、大津町が90.5%、菊陽町が99.6%、阿蘇市が51%、先ほど一の宮の方で、阿蘇市はもともと阿蘇町とかいろいろなところと合併しているんですけど、確かに一の宮は非常に普及が遅いと。阿蘇市全体で51%で、熊本市が93%というのが今の普及率です。

 

○渡邉部会長

 ありますか、関連して。

 

○八木臨時委員

 そしたら、普及率の低いところはそのままの農業用水路へ流れているという解釈でいいわけですか。

 

○清藤熊本県課長補佐

 ふん尿は当然、処理槽に入りますけれども、家庭雑排水はそのまま流れているという状況です。

 

○渡邉部会長

 それでは、他の委員の方いかがでしょうか。では、石井委員。

 

○石井臨時委員

 現地調査とご説明、どうもありがとうございました。先ほど農地・水・環境のことで改良区の方、御三名説明していただいて、非常にすばらしい活動をされていると私も思いました。その際、活動の企画であるとか、その計画、実施のサポート、その後の報告書作成等の取り組みは、もちろん地域の住民の方も農民の方もやられていますが、かなりのことを土地改良区の方がやっておられるというのが実情と思います。それに対して、土地改良区に何らかの見返りはあるのでしょうか。私はそういうのはあるべきだろうというように思うのですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

 

○甲斐一の宮土地改良区事務局長

 ただいま農地・水についての質問がございましたけれども、私ども土地改良区の方で地域をまとめる事務局という形で対応いたしております。御案内のとおり、土地改良区は多面的機能を持つ農業用施設を維持するわけでございまして、この農地・水の中には多面的機能を持つ農業施設が半分入っておりますので、当然のことながら土地改良区といいますか、組合員にとっては有効な事業ではないかなというふうに思っております。見返りについては、それこそ組合員の負担軽減になるという部分を考えてみれば、非常にいいんじゃないかなと思っております。

 

○永井天明土地改良区事務局長

 甲斐さんから立派な御返答でございましたけど、ひいては組合員のためだと思いますけど、税金が僕らの働く環境づくりにすごくなっていると思います。何でかといったら、まず、僕らの給料が安い、職場の環境がまず一番によくなった。ひいては、組合員がそこに賛同する。あるいは地域住民まで輪が広がって実践が始まったということで、このまま行ったら権利社会ですから、行政のせい、あるいは団体、水土里のせいという形になるのをどうにか自主活動、自分たちの問題だということで食いとめができるということで、我々が働く体制が整ったのと、そういった皆さんの思いがレベルアップされたというのが見返りというか、得たものかなというふうに思っております。

 

○浅野臨時委員

 関連して質問なんですけど、熊本県というのは水に意識が極めて強いということで、子供の教材、小学校の教材とかいろんなものに、水に対する取り組みを紹介されているということを昔聞いたような気がするんですが、今のここでやっておられる活動に対する直接の見返りという形ではないですけど、そういう形で県民に広く知られて感謝されているということは実態としてあるんじゃないでしょうか。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 私どもは、田んぼの学校等をやっているんですけれども、今は熊本市の子供さんにしても地元の子供さんにしても、なかなかやっぱり農業体験というのはされないんですよね。学校によっては、されているところもあっているんですけれども、特に、熊本市の小学生の方々はなかなか、やっぱり都会ですので、そういった農地と触れ合うこともないというようなことで、いわゆる私どもの地下水かん養事業等々につきましての勉強もしてもらいたいんですけれども、将来的に、農業の応援団になっていただければという気持ちが強いんですよ。会計検査で、何で子供たち相手にそういった活動をするのというような指摘を受けたんですけれども、あんた違うばいというようなことを言いたいんですけど、なかなか言えないんですよね。やっぱり子供たちに教育をしておかないと、将来につながらないんじゃないかというような気持ちが、今の私どもの活動の中の原点の1つになっているんじゃないかなというふうに思っています。

 

○渡邉部会長

 1つ、私の方から。

 昨日、今日とあちこち拝見して、その一つのポイントは、先ほどから御説明がありますが、人と人のつながりということのでしょうか。、今いる人のつながりだけではなくて、世代を超えたつながりもです。そんなことで、今朝伺った東門寺地区では、集落を挙げていろいろな形で皆さんでさまざまなことをなさっていて、中山間地域等直接支払交付金もうまく活用されて次のステップに進んでいるようなのですけれども、今朝もちょっと話の中にでてきましたが、「では、次はどうしようか」ということについてお尋ねしたいと思います。現地では、少し委員の方からも提案もあったのですけど、みんなでやりながら、何か次こんなことをやろうと思っているとか、こんなことがひっかかっているみたいなことがもしあれば、簡単にお話いただけたらと思います。

 

○内田浩一東門寺集落代表

 内田と申しますけれども、今朝、いろいろ助言をいただきまして、私たちも、加工場をつくってくれとか、いろいろ要望は上がっていますけれども、加工場をつくっただけでは、販売ルートあたりも考えながらつくらないと失敗することもありますので、一応、6次産業あたりも考えてはいます。

 その他には後継者がなかなか少なくて、若い人に奥さんがなかなか今、農家の方には来ませんので、まずは、今から先は加工場も必要なのかなという形もありますけれども、まずは農家にお嫁さんが来れるような生産性も図りながら、何回かは交流会をしてはいますけれども、今後、子供を増やすために、みんなが今から先、年とっていきますので、子供が多く、東門寺地区に残るような、そういう活動を考えていきたいと思います。

 

○渡邉部会長

 少し何か、具体的に考えていらっしゃることがあるんですか。これからですか。

 今日いただいた資料で、集落で解決できそうな課題の一番目に婚活と書いてありますね。

 

○内田浩一東門寺集落代表

 一応、何回かは婚活もやってはいますけれども、続いて何回もというのが今ないものですから、まず、そこから取りかかりたいかなと思います。

 

○渡邉部会長

 委員の方いかがですか。6次産業とか加工場とかというようなキーワードが出てきたんですけど、そんなことを考えるには、こんなことを考えたらどうかなみたいなアイデアがあったら、朝も提案がありましたけど、出していただいたら。それでは、松永委員どうぞ。

 

○松永委員

 今回、視察させていただいた印象というのは、熊本県の農業とういのは、一方では大規模化、集約化、土地利用型の農業。もう一方では、中山間地域も抱えていて、東門寺地区のような、全員参加型の、狭い農地を使っていながらも協力型の農業をされている。すごく、この二極化がうまく共存してきた県だと思うんですね。

 一方で、私は島根県に長くおり、中山間地域が非常に多い山間部をずっとみてきました。全く中山間地域ばかりのところは、逆に1つの地区、あるいは複数の集落なんかで、その農地で女性たちが加工に取り組む、一方で集落営農をしたときに、男性陣は集落営農に取り組むといったことがみられます。手があいた女性が6次産業化に挑戦し、同じ地域の中で、営農と6次産業化が同時にやられているということが結構ありました。

 今回、視察の中で今日訪問させていただいた(有)コウヤマさんは、企業体とか食品加工の領域では6次産業化ですごく秀でた事例がありますけれども、二極化している生産の場と加工の場をつなぐ、同じ地域でされているというところが、もしかしたら大規模農業が盛んな熊本県ではあまりみられないのかなという気もしました。

 ですから、その中山間地域で、東門寺地区でということであれば、すごく、これから力を入れていくべき、まさに加工、それから直売、あるいは女性たち──例えば、農村レストランというのもいいですよね。たくさん加工の種類も増えますし、熊本市内との連携も広がるという意味で意見を述べさせていただきました。

 

○渡邉部会長

 婦人会の役割もありますけど、いかがですか、内田華子さん、女性の役割の話が出ましたけど、何かお考えがあったら。

 

○内田華子東門寺集落代表

 例えば、加工場を設置してもらったとしても、今度は維持していくことが、どうしていったらいいのかが問題になってきて、それから今度は直売所となれば、またそこに人を入れなくちゃいけない。地元の婦人会では、そこまではできない。加工食品はつくりたいけど、なかなか時間がない。みんな農業に追われて大変なんですね。やっぱりそういう加工をする時間といったら、どうしても夜とかになって、そしたら子供たちの送迎だとかいろいろあったりして、なかなか案を出しているんですけど、そこまでいかないというのが現状なんですね。直売所といったら、またもう1つ大変になるんじゃないかなと、自分たちで管理していくのは大変だなというのはありますね。

 

○森臨時委員

 どうもありがとうございました。6次産業化が、今、いろいろな助成もあった上で、皆さん取り組んでいるんですけれども、大変なのはごもっともだと思います。東門寺の集落に行くまでの率直な感想というのは、田んぼの学校のような農業体験に使っている、集落の入り口のところに、地区名と、週に1回でも、日曜日に1回だけでも、ミカンを直接買えるとかという看板を上げて、まず人が来るような空気づくりを二、三年かけてやった上で、来てくれる人がいるようになったら、次の段階というわけにはいかないんでしょうか。

 

○内田華子東門寺集落代表

 今、週1回、地域で国際交流ってやっているんですけれども、その中で一応、ちょっとした食品とかを出していることがあるんですね。

 

○森臨時委員

 場所はどこでですか。

 

○内田華子東門寺集落代表

 東門寺の集落につながる道路でやっています。

 

○森臨時委員

 既に道沿いでやっているのですね。それは失礼しました。

 

○内田華子東門寺集落代表

 それは他の集落の方とかもちょこちょこと買いに来ていただいているんですけれども、なかなか地区を離れたところからというのは難しいですね。やっぱりそこまでの宣伝となると、なかなか難しいですね。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございました。八木委員、手短にお願いしますね。

 

○八木臨時委員

 私たちも6次産業化の事業を今、推進しています。私のところもそうですが、自分のところだけで6次産業化をしようとしたら、大変無理なところもあります。異業種のようなところと何か連携して、協力してもらえるような会社とか、そういうようなところも含めて考えられたら、前へ進んでいけるんではないかなと思います

 

○渡邉部会長

 ありがとうございます。東門寺地区の現場でも言われていた専門家の浅野先生、直売と連携について、今の話にコメントをひとついただけたら。浅野委員、お願いします。

 

○浅野臨時委員

 やっぱり若い人を巻き込むというのがすごく大事で、例えば、都市の事例だったらシャッター通り商店街。新たな貸借人、すなわち新しい店子を入れることによって復活しているシャッター通り商店街ってたくさんあるんですよ。若い人のアイデアと若い人のセンスを入れて新しい農産物をつくっていくと、たくさんいいものを皆さんお持ちだから、それによってどんどんまた人がやってくるということになる。一般に若い人の多くは今、都市の中で労働のミスマッチによって不遇な人がたくさんいますので、うまく経路と受け皿さえできれば、、農村で活躍したいと思っている人はたくさんいるはずです。だから、そういう人らを何かうまくつかまえて取り込んでいくという、そういう試みができると理想だと思います。以上です。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございます。急にお願いして済みませんでした。

 まだまだお話を伺いたいんですが、時間が限られているので、地元の方で、どうしてもこの場で言っておきたいとか、逆に委員に聞きたいとかいうのがあったら伺いたいと思うんですけど、いかがでしょうか。

 

○紫藤大菊土地改良区事務局長

 皆さん御案内のとおり、土地改良区は、土地改良法に基づいて設立され運営している団体でございます。現在、もう私個人だけかもしれませんけど悩んでおりますのが、先ほど、熊本県の大石局長の方から、熊本県で270ヘクタールぐらいの法人が設立されたと、それは私どもの地区なんですよ。今、直面しておりますのが、いわゆる273ヘクタールに私どもが関係している集落が9集落ほどございます。その9集落から現在、私ども土地改良区の総代制──総会制じゃなくて総代制というのを敷いているんですけれども、その総代さんを今度、任期で改選する必要があるんですけれども、それで、いわゆる273ヘクタールの法人に加入されている関係で、3条資格がなくなるというようなことです。いわゆる総代及び土地改良区の運営制である理事になる方がいなくなるというような話が、今、地元の方からちょっと話が出ております。

 何か、そういったことのところで、いわゆる今までは、それぞれの集落に最低1名の総代さん、あるいは面積が多くて組合員さんも多いということであれば2名配分とか3名配分とか。それから、逆に理事さんでしたらば、3集落に1名とか、そういう形で理事さん及び総代さんについてそれぞれ組織をつくって運営していたわけなんですけれども、今度273ヘクタールが、いわゆる組合員1人ですよという形になった場合、そういった組織をつくる理事さん、総代さんの選任といいますか、そこらで何かいいアイデアがありましたらばお聞かせ願えませんでしょうか。

 

○渡邉部会長

 まず私の方から。後ほど農林水産省の方に補足していただきますが、基本的に、これから大きな課題になるところで、いろいろな農政の大きな動きがあり、それから担い手の話になって、本当に現実的な大きな問題だと思い、よく今の御事情を理解しました。多分、私たちもこの審議会でも、そういうようなことの検討は議題というか、課題の一部になってくると思いますので、今のお話を検討して、しかるべきときに御意見を伺ったりお答えしていきたいと思います。課題の整理は農林水産省でもされているので、一言お願いします。

 

○佐藤計画調整室長

 どうもありがとうございます。私ども、今回の整備部会のテーマを「農村社会の変化と農業農村整備」というふうにしていまして、これから、少数の担い手や組織と、多数の土地持ち非農家にますます二極化していくと。

 そういう中で、土地改良法手続というのは、一人一人の、いわゆる法律上は利用者になっていますけれども、実態的には所有者の方が3条資格者になっておられるケースもある中で、今御指摘のような点も含めました法手続、そういうことについてどう考えていけばいいのかという問題意識として捉えさせていただきました。この整備部会においては、そうした農村社会の変化への対応のあり方も考えながら議論を進めておるところでございますので、ぜひ引き続き整備部会の動向に御注目いただければというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございました。大事な宿題を確認していただきました。進行が悪くて、時間は限られて、2分15秒は差し上げられないことになりました。1分45秒ぐらいで各委員に、昨日からのことを少しまとめてお話いただきたいと思います。いつもあいうえお順なので、今日は逆に八木委員からお願いしようと思います。

 

○八木臨時委員

 この2日間、大変私も勉強させてもらってありがとうございます。私のところは株式会社ささ営農と申します。平成14年に圃場整備をしまして、営農組合を立ち上げ、平成18年に法人を株式会社にしました。それから、今は6次産業に取組んでいます。10年ぐらいの間にばたばたと色々なことをやっております。その中で、やっぱり短い期間なので、いろんなひずみがあります。昨日、今日と現地視察で熊本に来させてもらい、大変勉強させてもらいました。それを地元に持ち帰り、皆さんと色々な問題を話し合い、解決し、農業農村振興整備部会において意見を出させてもらいたいと思いますので、今後ともまたよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

○渡邉部会長

 では、森委員お願いします。

 

○森臨時委員

 2日間にわたっていろいろ見せていただき、一生懸命やっていらっしゃる農家の方たちから直接お話を聞けて大変勉強になりました。バスの中から見ているという失礼な形なので、目に入らなかったのかもしれないんですけれども、直売所が目に入ってこなくて、あと地元の物だけ置いていますよというマーケットの看板も、通ったところでは確認することができませんでした。そのあたりどうやって販売していらっしゃるのかをお聞きしたいと思いました。地域内でさらに地産地消率を高めていこうと思っている部分と、それから、県外に熊本産のものを売っていこうと思っている部分の両方があっていいのに、外部から来た人間には外に売ろうとしているところが強く見えているような気がしました。そのあたり熊本県としてはどう思っていらっしゃるのか、お聞きしたいと一番に思いました。

 先ほどの昼食でいただいたお弁当もそうですけれども、昨日の夜の御飯も、お料理の一つ一つがすごく心がこもっていて丁寧なお料理が多く、またここのものを食べたいなと、熊本県の食べ物をそう思いました。地域の方たちがさらに強くそう思って、地域内の産物を大事にしているのが伝わったらもっといいなと思いました。短時間しかいなかったので見えなかったんだったら申し訳なかったと思うのですが、後で時間があったら聞かせてください。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございました。

 では、毛利委員お願いします。

 

○毛利臨時委員

 今日は中山間地域の東門寺地区に伺いました。朝早くからご説明をいただきありがとうございました。急傾斜地での農業の形態について、さまざまな面を見せていただきました。独自にいろいろな取り組みをされておられ、道路も御自身でつくられているということですが、それぞれに地域の活発な活動がない限りできないようなことばかりで関心いたしました。ただ、その限界もあるということも実感した次第です。灌漑用の水を貯めるということや、さらに大量の水が供給できるような状況になれば、多くの急傾斜地の軽労化が進んみ余剰の時間が生まれることによって、先ほど話題になりました直販や新たな活動にも時間を割くことかできるのではないかと思います。例えば、パイプでかん水する技術なども一例ですが、日常の活動の中で何かこれが改善できれば、別の活動や将来につながる次の手が打てるというふうなところも整理しつつ、中山間地の農業というのはどういうふうにあるべきかというものも考えないといけないと感じた次第です。

 さらに、大区画化の方では、土づくりについて個々に独特のものを持っておられているということを伺っておりましたが、現地ではハウスの集約という面での土づくりそのものを専門家に任せつつ、連作障害を回避しているということも伺いました。そういうことがハウスの大区画化を推進しているのだろうと思います。ただ、ちょっと心配になりましたのは、土地利用型の農業というものをどういうふうに地域でバランスさせるのか。特産品の地域として続けていくということも可能だろうと思いますけれども、田畑輪換での地下水のコントロールによって、大豆の収量が2割ぐらい上がるということもありますので、土地利用型の営農についても検討する必要があると考えます。ありがとうございました。

 

 

○渡邉部会長

 西尾委員お願いします。

 

○西尾臨時委員

 2日間にわたって大変丁寧に御説明いただいてありがとうございました。大変勉強になりました。その中で、やっぱり県とか市町村とか、そういった行政のハード及びソフト両面でのサポートというのは非常に重要なことだなというふうに感じたところです。やはり全国一律で同じ制度で持っていくのは本当に難しい時代になっていると思いますので、そこに合わせた、実情に応じた支援というのが必要ではないかというふうに感じました。

 また、地下水のかん養ということで非常にすばらしい取組みをしていらっしゃって、本当にそこに関わっている農業者だけでなくて、住んでいる人や企業や、いろんな多方面からの全体のこととして捉えることが大事だなというふうに思いますので、そういった取組みがやはり全国で展開されていくような、そんな手法をみんなで考えていかなくちゃいけないなというふうに感じたところです。

 それから、中山間地の取組みも本当に皆さん一生懸命になって取り組んでいらっしゃるんですけれども、やはりそれが所得に最終的にはつながっていく、そういった取り組みになっていかないと、長続きしないんじゃないかなというふうに感じたところでございました。今日はどうもありがとうございました。

 

○渡邉部会長

 それでは、松永委員お願いします。

 

○松永委員

 今回視察を通して感じたことは、農業だけではなくて、先ほどの白川流域全体であるとか、天明地区、農業生産に携わらない地域住民を巻き込んだ環境保全活動ということに広がりを見せているということに大変共感を覚えました。というのは、やはり担い手問題であるとか、やっぱり農村社会の中で土地持ち非農家が増えている。実際に農業生産に携わらないそうした非農家の人たちも、間接的に地域の活動に携わる、そうした環境保全活動というものが一つのプラットホームになって、地域全体で動かされているということに非常に勉強になりました。

 もう1つ、今後、大きく今農政が変わろうとしている中で、今回熊本県は非常に、農業経営の先進県だと思いましたが、農業経営だけでない、特に中山間地域なんかの多面的機能、あるいは流域全体であるとか地下水という非常に強い地域資源も持たれている。多面的機能をこれからも維持していくために、どういうふうな農政というのが今後、転換していく中で求められているのか。単に補助だけではない、これからより継続的にそうした農村社会の維持ということを考えるなら、やはり人づくりということがキーワードになってくるのかなと思います。恐らく国というよりか、県主導の人材育成であるとか、また、先ほど局長の方から地区ごとにリーダー養成ということもされて、現場に派遣されているということもおっしゃっていました。一方で、リーダーと同時に、先ほどから出ている6次産業化の担い手ですね。恐らく女性が特に直売活動だったり、加工であったり、小さな生産活動で始めるところというのは、やはり女性が起業の担い手になっていくと思います。そうしたリーダー養成、さらにもう一歩進めた農業、トータルで見れる地域づくりの人材育成ということが県主導でなされていくような時代なのかなというふうに感じました。また引き続き、これを機に継続してそうしたことを教えていただければと思います。今回は誠にありがとうございました。

 

○渡邉部会長

 加藤委員よろしくお願いします。

 

○加藤臨時委員

 本当に2日間、研修、視察させていただきましてありがとうございました。私は、土地改良団体連合会というところに勤めていますが、去年までは現役の県の職員でございました。答える立場から質問する立場へと立場は変わりましたが、多分考えていることは熊本県の職員の皆さん方と同じ方向ではないかなと思います。今回見せていただいた地区は、どの地区もすばらしいなと思いました。特に、土地改良区の皆さん方の取り組みの状況や、集落営農を推進していることなど、すばらしい取り組みをされておりうらやましいなというのが率直な感想でございました。次に、今日見せていただいた東門寺地区の方々の農地・水の取り組み関係です。山梨県は大部分が東門寺と同じような中山間地域でございまして、もっと悪いのかもわかりませんが、そういう中で農業生産し、そして地域をどのようにして守っていくかということで非常に苦労している訳でございます。そのような中、先ほど県の方が稼げる農業の推進ということで、現在施策を展開しているとのお話がありましたので、後でまたお伺いできればなと思っていたんですが、大規模な平地の農業が稼げる農業というところは非常に判るのですが、東門寺地区のような地域の農業をどのようにして稼げる農業に結びつけていくのか。先ほど松永委員の方からも6次産業という話もございましたが、ぜひ日本農業の縮図でもございます中山間地域の東門寺地区のような所の農業ももう少し力を入れて考えていただければ有り難いなと思いました。

最後になりましたが今回はすばらしい地区、また、すばらしい土地改良区の運営状況を見させていただきまして、本当にありがとうございました。

 

○渡邉部会長

 では、石井委員お願いします。

 

○石井臨時委員

 2日間見せていただいて、こちらの地区は専業農家が非常に多いということで、基本的には施設園芸や露地野菜を主とした専業で、大津町や東西屋敷地区もそういった地区でした。そうした専業農家が多いのは非常にいいことだと私も思います。ただ、土地利用型の農業については、そういった施設園芸に匹敵していくような収益を上げられるような土地利用型農業をやろうとすると、1人当たりの経営規模を相当大きくしないと匹敵しません。現状でも、1人で20町歩、30町歩やらないと、同じような収益は得られないはずです。また、今後また米価が下がるかもしれないということもあります。そうすると、もっとたくさんやらなければいけない。それはとても1人でやり切れないという話になります。ですから、県の方で農地の集積を進めておられるということは、私も非常にいいことと思いますが、それだけではなく、集積と同時に大区画化して農業の効率化ができるように基盤を整えていかないと、なかなか難しい。それは、今、全国に100町歩超えるような経営体というのは結構ありますが、それらの多くはなかなかコスト下げられないで苦しんでいるということからもわかります。ですので、そういった集約化、農地の集積と、基盤整備とを一緒に進めていただきたいと考えております。

 

○渡邉部会長

 それでは、浅野委員。

 

○浅野臨時委員

 今日お邪魔している委員の中で私だけだと思うんですけど、この会場、実は2回目でして、まさに同じ会場に私、10年ぐらい前に湛水の、一番最初にこの湛水の制度が始まったときに九州東海大学の市川先生に連れられて、一度お邪魔したときがあります。そのときに私は、この湛水に対しての支払いは世界で初めてに近いものですから、ぜひ皆さん頑張ってやってくださいということをお話しして、機会あるごとにここの事例を農林水産省をはじめ、いろんなところで宣伝してきたつもりなんですが、それが今回ソニーとか他も含めて拡充されている、それをうれしく思いました。

 私の専門は環境経済学なんですけど、今、環境経済学の一つの潮流というのは、生態系サービス支払いというのをもっと増やしていこうというものです。生態系サービス支払いということは、要するに自然の恵みをもたらす生態系に対して私たちはお金を払っていないけれど、本来はそのサービスに対してお金を払うべきものであると。それに対して、きちんとこの熊本の事例は払っているという、そういう極めて先進的な事例です。だから、私、土地利用型農業というのは、ある一定の規模を超えても、それ以上、収益性が上がるかどうかに関しては、やや懐疑的なので、その分を少し下駄を履かせるような形で、こういう水源かん養の機能、地下水かん養の機能とかを活用していかれるというのが、土地利用型農業の未来の姿じゃないかなと、そういうふうに感じておりますので、ぜひ生態系サービス支払いの先進地区だということに現地の皆さんには胸を張っていただきたいと思います。もう1つ、、私はその10年前に今度は天明水の会というところにお邪魔したことがございまして、当時、漁民の森というのがすごく注目を浴びていて、今も気仙沼の舞根湾にあるカキ養殖の畠山さんという方がとても有名です。現在、その畠山さんと一緒に私たち京都大学は、森里海連環学という学問をやっています。海が豊かにになるためには、森がしっかりしてないといけない。里だって悪いことしているだけではなく、少しは栄養分を流しているから、里も実は必要です。そして、森、里、海全体で考えるということがとても大切であり、そのことがもう既にこの熊本ではできていますから、そういうことをますます充実させていっていただきたいなというのがもう一つの印象です。ちょっと長くなりましたが、以上です。

 

○渡邉部会長

 ありがとうございました。ほぼ時間どおりにお話いただきまして、ハッピーですが、私も一言申し上げます。

 私は、昨日今日と回らせていただいて、改めて農業農村基盤整備の効果、あるいは重要性というのを確認したと思いました。圃場整備と集団化の話、あるいは用排水施設の改良とその効果ですね。改めて現実にそれらが動いているというのを確認したところです。それには昨日今日も、それからここの会場でも話題になりましたが、それを支える人の協働、協力ですね、人のつながり、それがあってそういうことが実現できるし、そういう基盤整備のプロセスの中から新しいつながりが出てくるという、この文化のコアのようなところの重要性を改めて感じたところです。これからいろいろなことが動いていく中で、施設や制度がまた、変わっていくかもしれません。今日先ほど御指摘ありましたように、土地改良事業の資格者、あるいは参画条件みたいなところも具体的に今の農業の動きに合わせて考えていかないといけないところが出てくると思うのですが、制度だけじゃなくて、その裏に隠れている、今まで見えなかった、あるいは見えているけど、あんまり大きな声で言ってこなかった文化や伝統だとか、地域のつながりを支える仕組みですね、これも関わってくると思います。そこら辺の、農業や農村の新しい動きを押し出す、あるいは邪魔しない仕組みの変え方と、今まで機能したところを大事に守っていく仕組みをうまくバランスしていかなければならないということを改めて思った次第です。

 これは一昨年度策定されました土地改良長期計画でも、わざわざ項目を立てて記述されているところですし、私どもの農業農村振興整備部会でも課題に入れるべく今議論しているところです。そんなことを改めて思ったということですが、そういうことから考えて、昨日今日拝見したことは、現場で確実に動いているということを目の当たりにして、非常に心強い思いをしたところであり、さらに続けて学んでいかなければならないなと思いを新たにしたところでした。

 以上が私のまとめですが、昨日今日に教えていただいたこと、それから拝見したこと、さらに今日の議論をですね、また今後の審議会の議論に参考にさせていかないといけないと思っております。

引き続き、関連の方には情報、意見の提出をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 以上でこの意見交換会を終了したいと思います。御協力ありがとうございました。

 進行は改めて事務局にお返しします。

 

○佐藤計画調整室長

 渡邉部会長どうもありがとうございました。委員の皆様ありがとうございます。また、本日お集まりの皆様方、大変ありがとうございました。

 これで第2回の農業農村振興整備部会、閉会とさせていただきます。

お問い合わせ先

農村振興局整備部設計課計画調整室
担当者:計画企画班 中藤、藤井、久保田
代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201
FAX:03-3500-4053

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