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平成27年度第1回議事録

1.日時及び場所

日時:平成27年8月7日(金曜日)15時00分~17時30分

場所:中央合同庁舎4号館 全省庁共用1214特別会議室

 

2.議事

  (1)部会長の選任

  (2)本年度の審議事項について

  (3)新たな土地改良長期計画の策定について(諮問)

  (4)その他

 

3.議事内容

議事録(PDF:603KB)

 

○原川計画調整室長
  ただいまから食料・農業・農村政策審議会平成27年度第1回農業農村振興整備部会を開催いたします。
  本日は、ご多忙中にも関わらずご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
  本日は、委員改選後の初めての部会となります。私、計画調整室長の原川でございますけれども、部会長が選任されるまでの間、司会進行をさせていただきます。
  なお、本日は17時半までを予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
  それでは、開会に当たりまして室本農村振興局次長より、ご挨拶申し上げます。

○室本農村振興局次長
  皆さん、こんにちは。
  本日付で農村振興局次長を拝命しました室本でございます。どうぞ引き続きよろしくお願い申し上げます。
  委員の皆様方におかれましては、厳しい暑さが続く中、お盆前の非常に多用な時期にも関わらずお集まりいただきまして、お礼申し上げたいと思います。
  また、日頃から農村振興施策、とりわけ農業農村整備の推進につきまして格別のご理解とご協力を賜っておりますことを重ねてお礼申し上げます。
  本日は、先ほど司会から話がありましたが、委員改選後の初めての部会ということでありまして、本年度は5名の新任の委員の方々を加えた新たな体制の下、新たな土地改良長期計画の作成、農用地等の確保等に関する基本指針の変更、都市農業振興基本計画の作成など、多岐にわたる審議を予定してございます。
  とりわけ土地改良長期計画につきましては、本年3月に閣議決定しました新たな食料・農業・農村基本計画におきましても、「新たな土地改良長期計画を策定する」ということで明記されておりまして、本日農林水産大臣より諮問させていただきまして、この部会における審議を本格化していただきたいと考えております。
  農林水産省におきましては、新たな基本計画のもと、産業政策と地域政策を車の両輪として進めていくとの観点に立ちまして、強い農業と美しく活力ある農村の実現を目指して、各般の施策を展開していきたいと考えております。
  第1回目となる本日は、施策の取り組み状況、これを検証するということで現行土地改良長期計画の実施状況等についてご説明させていただきたいと思っております。
  どうか委員の皆様方には忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げまして、私からの開会の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  それでは、続きまして委員の皆様を紹介させていただきます。
  失礼ですが、新任の方以外はお名前だけの紹介とさせていただきます。
  まず、中央におられます委員の方からご紹介させていただきます。
  私の手前から、新任の中嶋委員でございます。

○中嶋委員
  中嶋でございます。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  東京大学大学院の教授で農業経済学を専門とされております。
  そのお隣が横田委員でございます。

○横田委員
  横田でございます。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  そのお隣が渡邉委員でございます。

○渡邉委員
  渡邉でございます。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  続きまして、臨時委員の方々をご紹介させていただきます。
  浅野臨時委員でございます。

○浅野臨時委員
  浅野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  石井臨時委員でございます。

○石井臨時委員
  石井です。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  今回新任の岡本臨時委員でございます。

○岡本臨時委員
  岡本です。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  岡本委員は、栃木県の清原南部土地改良区の理事長を務められております。
  引き続きまして加藤臨時委員でございます。

○加藤臨時委員
  加藤でございます。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  小谷臨時委員でございます。

○小谷臨時委員
  小谷です。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  近藤臨時委員でございます。

○近藤臨時委員
  近藤です。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  柴田臨時委員でございます。

○柴田臨時委員
  柴田です。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  新任の武山臨時委員でございます。

○武山臨時委員
  武山です。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  愛媛大学の准教授で農村計画学を専門とされております。
  続きまして、毛利臨時委員でございます。

○毛利臨時委員
  毛利です。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  最後に、森臨時委員でございます。

○森臨時委員
  森でございます。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  なお、小田切委員、河野委員、北村委員、西尾委員、沼尾委員におかれましては、所用によりご欠席との連絡をいただいております。
  続きまして、事務局の方も紹介させていただきますが、時間の都合上、幹部だけの紹介とさせていただきます。
  ただいま挨拶いたしました室本次長でございます。

○室本農村振興局次長
  よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  三浦農村政策部長でございます。

○三浦農村政策部長
  三浦です。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  印藤整備部長でございます。

○印藤整備部長
  印藤でございます。よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  以下、関係各課長にも出席いただいております。
  次に、本部会の公開方法について説明させていただきます。
  本部会は、傍聴については可とし、会議への提出資料は会議終了後、議事録は内容を確認いただいた上で発言者を明記し、後日ホームページにて公開することとさせていただきますので、ご了承願います。
  次に、配布資料について確認させていただきます。
  一番上から会議次第、委員名簿、配布資料一覧、資料1、資料2ー1、2ー2、それから参考資料1から5でございます。
  不足等はございませんか。もしあれば、事務局の方に言っていただければと思います。
  それでは、議事に入りたいと思います。カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
  まず、最初の議事は「部会長の選任」でございます。
  食料・農業・農村政策審議会令におきまして、部会長は当部会に属する食料・農業・農村政策審議会委員の「互選により選任する」という規定がございます。今回、委員の方は欠席の方も含めて5名おられます。どなたかご意見がありましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  中嶋委員、お願いいたします。

○中嶋委員
  土地改良長期計画につきましては、昨年度より検討に着手されていたと聞いておりますので、議論の継続性を踏まえて一昨年より部会長を務められている渡邉委員に引き続きお願いしたいと思っております。

○原川計画調整室長
  ただいま渡邉委員を推薦するご意見がございましたが、横田委員、どうでしょうか。

○横田委員
  私も渡邉委員を推薦させていただきたいと思っております。異議ございませんので、よろしくお願いいたします。

○原川計画調整室長
  ありがとうございます。
  なお、本日欠席されている小田切委員、河野委員からも事前に渡邉委員を推薦したいというご意見がございました。
  互選により渡邉委員に部会長をお願いいたしたいと思います。
  それでは、渡邉委員におかれましては部会長席へお移り願います。
  それでは、ここで部会長からご挨拶をいただきたいと思います。
  また、以降の議事につきましては部会長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○渡邉部会長
  渡邉でございます。農業・農村の大事な時期にこのような重要な部会の部会長を引き続き仰せつかり、引き受けることにさせていただきました。継続の方はご承知かと思いますが、不慣れで、上手くいかないことも多かったと思いますが、引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。
  先ほども室本次長のお話にもありましたけれども、今年の3月に食料・農業・農村基本計画が策定されました。もちろん、そこにも農業農村整備について記述があり、そのとりまとめ過程で検討されましたが、この部会でも一昨年からその検討に向けて農業農村整備のあり方、土地改良の進め方について議論を行い、そのアウトプットを基本計画にインプットしてきたという経緯があります。
  これも先ほどの次長のお話にありましたけれども、基本計画の中ではっきりと「新たな土地改良長期計画策定する」ということが明記されましたので、この部会におきましても、これからそれが中心的な課題になるというのは間違いないことかと思います。
  基本計画の中では産業政策と地域政策を車の両輪として進めるということが強調されているかと思いますけれども、農業農村整備におきましては特にそのアプローチが大事かと思います。
  言葉の感覚による違いもありますが、私の感覚で言うと、「車の両輪」というよりは、もっと一体的にスクリューの二枚の刃のように進めないといけないと考えているところであります。
  この農業農村整備の中心となる基盤整備、特に施設整備を考えた場合に、その耐用年数等を考えると、非常に長い期間ビジョンを持って検討していかないといけません。これは簡単なことではありませんが、前の部会でも将来の望ましい農村のビジョンをいかに具体的に描いていくか、そこをイメージできるか、の課題の中での検討が必要だということが、皆さんの意見として出てきたかと思います。
  繰り返しになりますが、容易なことではありませんが、農村の長期的なビジョンを常に意識した審議ができていければと考えているところでございます。
  農業・農村の状況は、超高齢化、担い手の変化など、事態は深刻で、整備の進展待ったなしの状況かと思います。そうした中で、この部会での検討が真の農業農村整備の展開の、サポートになり、あるいはそれを担当される農林水産省や、関係の方に良いアドバイスができるように、多彩なメンバーが揃われたこの部会で皆さんの意見や情報を引き出して組み合わせ、先ほど申し上げた役に立つように進行、運営に努めていきたいと思います。何とぞご協力よろしくお願いいたします。
  冒頭に当たり一言お願いとご挨拶とさせていただきます。
  それでは、まず審議会令の規定によりまして、部会長が不在の場合に職務を代理する委員を部会長があらかじめ指名することとなっております。私といたしましては、毛利委員にこの部会長代理をお願いしたいと思いますが、毛利委員いかがでしょうか。

○毛利臨時委員
  よろしくお願いいたします。

○渡邉部会長
  ありがとうございます。それでは、そのように部会長代理を毛利委員にお願いすることとさせていただきたいと思います。
  これから先は用意されました議事に従って進行させていただきたいと思います。
  議事次第の1番目、「(2)本年度の審議事項」につきまして、まず事務局よりご説明をお願いいたします。

○原川計画調整室長
  それでは、資料1で説明させていただきます。
  「平成27年度農業農村振興整備部会 本年度の審議事項」でございます。
  まず1つ目、「土地改良長期計画案の作成」でございます。
  先ほど次長の挨拶にありましたとおり、新たな基本計画におきまして「構造改革の加速化や国土強靱化に向けた事業の計画的かつ効率的な実施に資するため、新たな土地改良長期計画を策定する」旨が明記されたところでございます。
  これを受けまして、新たな土地改良長期計画を策定することについて審議を行うこととしております。
  参考資料3に載せておりますけれども、本日付で林大臣から審議会の会長であります生源寺会長に諮問がなされたところでございます。
  2番目でございます。「農用地等の確保等に関する基本方針の変更」でございます。
  こちらにつきましては、今後諮問予定でございます。新たな基本計画において示されました平成37年時点における農地面積の見込み、440万ヘクタールでございますけれども、こちらを踏まえまして、農業振興地域の整備に関する法律に基づきまして基本方針の変更を行うことについて審議を行うというものでございます。
  3つ目でございます。「都市農業振興基本計画案の作成」でございます。
  こちらついても、今後諮問予定でございます。本年4月に施行されました都市農業振興基本法第9条の規定に基づきまして、都市農業振興基本計画を策定することについて審議を行うというものでございます。
  4つ目が「国際かんがい排水委員会(ICID)について」でございます。
  5つ目、基準関係でございまして、計画基準の「暗渠排水」の改定でございます。
  この基準につきましては、平成28年度内に改定案を取りまとめる予定でありまして、本部会への諮問後、技術小委員会へ付託することとしております。
  下の方に開催スケジュールが記載してございますけれども、農用地等の確保等に関する基本方針につきましては年内の検討を考えております。都市農業振興基本計画については、年明けの審議を想定しております。
  また、計画基準「暗渠排水」につきましては、年明けに諮問して、年度内に技術小委員会に付託するというスケジュールを考えております。
  以上でございます。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。ただ今ご説明いただきましたことにつきまして、何かご意見、ご質問等ございますでしょうか。
  よろしいでしょうか。特になければ、次に進めさせていただきたいと思います。
  次の議題ですが、「(3)新たな土地改良長期計画の策定について」でございます。これにつきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○原川計画調整室長
  資料2ー1をご覧ください。「新たな土地改良長期計画の審議の進め方(案)」でございます。
  まず1番に、「これまでの検討経緯」について記載しております。
  平成25年度でございますけれども、この部会におきまして農業農村整備を実施する際の課題について検討し、包括的な取りまとめ、いわゆる中間整理をまとめていただきました。
  また、26年度におきましては、この中間整理を踏まえまして新たな食料・農業・農村基本計画に反映させるとともに国土強靱化、地方創生等の新たな政策に対応した次期土地改良長期計画の策定を視野に入れまして検討に取り組んできたところでございます。
  その中で「本年度の検討の進め方」でございますけれども、本年度は新たな長期計画案の策定に向けて本格的な検討を進めたいと思っております。
  我が国の経済の再生、地方創生、これらの実現に向けて農業農村整備事業が果たすべき役割等々を整理しまして、新たな基本計画に加えまして、国土強靱化基本計画、また、まち・ひと・しごと創生総合戦略に位置づけられた政策課題を踏まえて検討を進めてまいりたいと思っております。
  3番で「検討の基本的な視点」を書いております。
  これにつきましては、昨年度の議論、基本計画等を踏まえまして、現時点で当方が考えております主な政策課題として記載しております。今後、この部会で議論いただければと思っております。
  まず1つ目は、「農業の競争力の強化」の視点でございます。農地中間管理機構との連携強化による農地の集積・集約化、農地の大区画化による生産コストの削減、収益性の高い農業の実現、新たな農業水利システムの構築を通じた水管理の省力化や水使用の高度化、こういったことを考えております。
  2つ目は、「農村地域の強靱化」ということでございます。農業水利施設の長寿命化・ライフサイクルコストの低減を図る戦略的な保全管理、ソフトとハードの組み合わせ、既存施設や地域コミュニティの機能の活用による総合的かつ効果的な防災・減災対策でございます。
  3つ目が「地域社会の視点」でございます。中山間地域等の地域特性を踏まえた事業の展開、基盤整備を契機とした農村における雇用と所得の創出、再生可能エネルギーの導入、農村コミュニティの再生、こういったものを考えているところでございます。
  2ページでございます。
  主な策定スケジュールでございますが、本日8月7日、第1回目の部会ということで諮問させていただきまして、これまでの長期計画の評価についてご議論いただければと思います。
  第2回目を9月に計画しております。
  10月に現地調査、11月には各農政局単位で地方懇談会を開催したいと思っております。この方法等については、事務局で検討しているところでございます。その後、12月に論点整理を行いまして、年度内に中間取りまとめまで持っていきたいと思っております。
  また、来年度の4月以降でございますけれども、引き続き本部会で検討を進めるということともに、パブリックコメント、関係行政機関への意見聴取等を実施したいと思っております。
  具体的な策定時期につきましては資料には明記しておりませんが、現時点では来年度の夏頃までに策定して、1年前倒しした平成28年度からを計画の始期とすることを念頭に作業を進めていきたいと考えているところでございます。
  以上が本年度の長期計画の審議の進め方でございます。
  続きまして資料2ー2についてご説明させていただきます。「現行土地改良長期計画の実施状況について」でございます。
  まず、1ページをお開きください。「土地改良長期計画の位置付け」について記載しております。
  土地改良法の第4条の2でございますが、「食料・農業・農村政策審議会の意見を聴いて案を作成し、閣議の決定を求めなければならない」ということになっております。
  また、「計画期間における土地改良事業の実施の目標及び事業量を定める」ということでございます。
  施行令でございますけれども、「五年を一期とする」と、こういう規定があるわけでございます。
  次、2ページ、ご覧ください。「土地改良長期計画の変遷」について書いております。土地改良長期計画でございますが、昭和40年以降、その時々の社会経済情勢の変化に応じて、これまで7回作成しております。
  下の方に書いておりますが、特に平成15年以降の長期計画につきましては、事業量重視から成果重視に転換しております。また、計画期間を10年から5年に短縮しているということでございます。
  3ページ以降、簡単に第1次からの計画を振り返りたいと思います。
  まず、第1次でございますけれども、昭和40年が始期でございますが、昭和36年の基本法を受けまして、水田の労働生産性を向上するため、30a区画規模のほ場整備を重点的に推進しております。
  また、ほ場整備の前提となる基幹的な用排水の条件整備を推進しております。
  このような特徴がございました。
  この当時は事業費と事業量を掲げたということでございます。
  次の4ページをご覧ください。第2次でございます。
  この特徴につきましては、米の生産調整の本格化ということで、水田の汎用化の推進、畑の整備を総合的に行う畑地総合整備事業の推進、事業の範囲を農村の生活環境整備までを対象に拡大したということでございます。
  また、農村における都市化の進展を踏まえて各種防災事業を推進することとなっております。
  このような特徴があったわけでございます。
  5ページでございます。第3次でございます。
  この頃から、当時は中核農家と言っておりましたが、担い手への土地利用の集積ということが位置付けられております。
  また、2つ目の丸にありますとおり、農村地域の混住化、都市化、過疎化に対応した生活環境整備、特に集落排水整備の強化が謳われております。
  6ページでございます。第4次でございます。
  大区画ほ場整備、担い手への農地集積を要件とした担い手育成型ほ場整備に重点化したということでございます。
  また、国民の価値観が大きく変化する中で、快適で美しい田園空間を形成するための総合的な整備、こういうものが謳われております。
  7ページ、ここから現在の形になっております。従来の事業量重視から成果重視に視点を転換したということでございます。
  下の方の成果指標を見ていただきたいと思いますけれども、例えば、農地利用集積による経営規模の拡大で20ポイント向上させるとか、耕地利用率の向上、こういうものが成果指標として掲げられております。
  8ページでございます。前土地改良長期計画でございます。
  この頃から長寿命化とライフサイクルコストの低減、集落等の地域共同活動を通じた農地、農業用水等の適切な保全管理というものが出てきております。
  例えば、下の成果指標でございますと、農地の利用集積率の向上ということで7割以上、また一番下の方にありますとおり、地域共同活動を行う地域数、参加者数の増加、こういうものを成果指標に設定しております。
  また、事業量につきましても、上から3つ目でございますけれども、基幹的な水利施設について機能診断を実施と、こういったものを事業量として掲げているということでございます。
  9ページからが本日の議題でございます現行長期計画についてでございます。
  まず概要でございますけれども、一番左にあるとおり、政策課題を3つ掲げております。
  「農を「強くする」」「国土を「守る」」。特に現計画におきましては、その前々年度に東日本大震災がございましたので、震災復興というものも位置づけております。
  また、3つ目に「地域を「育む」」ということでございます。
  これらに応じ、7つの政策目標を掲げまして、右にありますとおり、重点指標として6つ掲げてございます。
  まず、例えば1つ目でございますけれども、「地域の中心となる経営体への農地集積率8割以上」、重点指標2でございますが、「基幹水利施設の機能診断済みの割合」を4割から7割に増やしていく。また、震災関係でございますけれども、「営農再開が可能となる農地の面積」、また一番下でございますけれども、「小水力等の再生可能エネルギー」、こういったものを重点指標として掲げてきたということでございます。
  次の10ページをご覧ください。
  前ページの7つの政策目標に応じまして、具体的には16の施策を位置づけまして、1の一番右にありますとおり、成果指標を掲げているということでございます。
  前ページでは重点指標を説明しましたが、重点指標以外にもこういう指標を掲げているということでございます。重点指標以外も含めると、全部で24の成果指標を掲げているところでございます。
  11ページは、その成果指標に対応する事業量でございます。一番右を見ていただきたいと思いますけれども、それぞれの成果指標に対して事業量も掲げております。この赤で書いたものが先ほどご説明しました重点指標に対応する事業量ということになっております。
  12ページをお開きください。
  12ページから16の施策ごとに実施状況等を説明したいと思っております。
  現行の長期計画、平成24年度から28年度まででございますけれども、26年度までの3カ年の実績に基づいて整理しております。
  まず施策1でございます。「中心となる経営体への農地集積」ということでございます。目標が8割以上ということでございます。平成26年度までに完了した地区の実績でございますけれども、77%ということで、ほぼ目標に近い状況でございます。
  また、大区画化のほ場割合についても達成しているということでございます。
  参考1に書いておりますとおり、全地区の平均では実施前と比べて集積率が約1.7倍となっております。
  参考2に集積率ごとの地区数の分布状況を示しております。青が実施前、赤が実施後ということでございます。
  次、13ページ、それに対応する事業量でございます。こちらにつきましては、大区画化の整備面積を掲げておりまして、平成28年度まで20万ヘクタール、26年度までは12万ヘクタールということでございまして、達成状況は目標を大きく下回っているということでございます。
  下の参考1を見ていただきたいと思いますが、平成26年度までの目標12万ヘクタールに対しまして、当初はそのうち25%を新規整備、75%を簡易整備で行う計画でございましたけれども、新規整備、再整備への要望が多い。また、整備済み水田における畦畔除去におきましても権利関係、これに一定程度の調整を要するということがございまして、整備済み水田における畦畔除去が計画に対して伸び悩んだということでございます。
  ただ、我々といたしましても、簡易整備を支援するメニューを随時拡充しております。そういうことで、現行の土地改良長期計画策定前と比べますと、この参考資料の青の部分でございますが、畦畔除去による大区画化は大幅に増加しているという状況でございます。今後は、このような制度を有効に活用して、農地の大区画化を一層進めていく必要があるかなと思っております。
  14ページからが、その制度の内容でございます。14ページが農業基盤整備促進事業。
  また15ページが平成27年度に創設した農地耕作条件改善事業ということで、農地中間管理機構による担い手への農地の集積・集約化を加速化するという目的で、農業者の自力施工も活用して、安価かつ迅速に推進するというものでございます。
  これにつきましては機動的に行うということで、事業実施年度に入ってからの採択申請も可能でございますし、農地中間管理機構からの国への直接申請も可能でございます。
  また、左の下に書いてありますとおり、実施要件として農地中間管理機構による農地の集積を行う地域ということで、中間管理機構と連携してやっていきたいということで平成27年度からこのような制度を創設したところでございます。
  次、16ページでございます。「水田の汎用化」でございます。
  まず、耕地利用率でございますけれども、参考1を見ていただければ分かりますとおり、二毛作が可能な関東以西については高い値を示しております。ただ、全国、全体でいいますと106%、麦・大豆の作付率は16%と、若干目標に達していないという状況でございます。
  参考3にありますとおり、暗渠排水の整備によりまして、単収・品質も向上しております。自給率・自給力の維持・向上、または地域の営農戦略に対応するため、今後とも水田の汎用化を進めていく必要があるのかなと思っております。
  17ページは、それに対応する事業量でございます。
  こちらにつきましても、平成26年までの目標9.6万ヘクタールに対して達成率が51%ということでございます。こちらも大区画と同じでございまして、比較的工事単価の高い区画整理と併せて行う汎用化への要望が多いということで、整備済み水田における簡易な暗渠排水の単独整備が計画見込みに対して伸び悩んだということでございます。
  これにつきましても、簡易整備を支援するメニューを随時拡充しておりますので、こういう制度を有効活用して水田の汎用化を一層進めていく必要があるのかなと思っております。
  18ページでございます。畑でございます。
  耕地利用率につきましては参考1にございますとおり、二毛作が可能な関東以西においては比較的高い耕地利用率になっております。また、参考2に書かれておりますが、畑地かんがい施設につきましては28万ヘクタールは末端まで配水施設が整備されておりますけれども、全体の46.7万ヘクタールのうち、残りの19万ヘクタールは基幹施設までの整備にとどまっております。この部分に光を当てて末端整備を推進していく必要があると考えております。
  次が19ページでございます。「経営体の育成・確保」ということで、基盤整備を契機に新たに農業生産法人を設立するということで、平成26年までの実績が69法人と、目標を下回っております。
  ただ、参考1にありますとおり、約5割の地区におきましては15ヘクタール以上の経営体が育成されていると。また、新たな法人が設立されていなくても、事業の実施前から法人がある地区が結構ございます。そういうところでも既存の法人の経営面積が1.4倍に増加しているということでございます。
  また、基盤整備を実施した地区の4割で6次産業化に取り組んでいるということでございます。今後とも6次産業化の展開によって地域の雇用・所得を創出して、地域としての農業所得と関連所得の合計を増大していく必要があると考えております。
  次、20ページでございます。ここからが「農業水利施設の戦略的な保全管理」ということでございまして、基幹的農業水利施設につきましては、56%で機能診断を実施して、目標に対して概ね順調に推移しております。
  ただ、参考2を見ていただきたいのですが、そのうち、国営施設につきましては全国の調査管理事務所、水系ごとに設置しておりますが、そういったところの取り組みの強化によって75%で実施しております。今後は、県営・団体営施設につきましても、関係機関と連携を強化してストックマネジメントの取り組みを促進する必要があると考えております。
  21ページでございます。農地・農業用水の保全・整備による優良農地の維持ということで、平成28年度の目標値360万ヘクタールに対しまして、5年を待たずに既に目標を達成しているということでございます。
  参考2にありますとおり、特に平成26年度から開始されました多面的機能支払の取組面積、これが従来の1.3倍に増加していると。こういった要因もありまして、既に目標を達成しているということでございます。
  22ページ、復興関係でございます。
  津波被災農地につきましては、東日本大震災の発生以降、農地の復旧等により平成26年度までに約1.5万ヘクタールにおいて営農再開が可能な状態になっております。
  今後は、復旧だけではなくて、大区画化との一体的な実施を予定している地区、被害が甚大な地区の農地についても着実に復旧を推進していく必要があります。また、農業水利施設につきましても、主要な排水機場、この約9割で復旧を完了または実施中ということでございます。
  次が23ページでございます。こちらも復興関係でございますが、特に目標値は設定されておりませんが、先ほど言いましたとおり、直轄事業、復興交付金の活用によって農地の大区画化等に取り組んでいるということでございます。約8,990ヘクタールについて取り組んでいるということでございます。
  次、24ページ、「被災集落の復興整備」でございます。
  こちらつきましても目標値は設定しておりませんが、防災集団移転促進事業と連携して農業農村整備事業を実施しまして、高台への集団移転と併せて、移転跡地を含めた農地整備を行う計画を10市町(16地区)で進めております。このうち、14地区で工事を実施中でございまして、2地区においては、現在、工事に向けた調査設計を進めているというところでございます。
  次が25ページ、「農地の防災対策」でございます。
  成果目標でございます湛水被害等の災害の恐れの解消面積、事業量でございます各種防災事業の実施につきましては、平成26年度時点の目標を達成しているということでございます。
  下の方の参考1を見ていただきたいと思いますが、都市化・混住化が進む農村では、事業の効果は農地のみならず非農家にも及ぶということでございます。農村地域の防災・減災対策を着実に今後ともやっていく必要があるという考えでございます。
  次、26ページでございます。
  施策11は、「ソフト対策を組み合わせた防災・減災対策」ということでございまして、成果目標でございます災害リスクが軽減される農業集落戸数、事業量目標でございます減災対策を実施するため池の数、こちらつきましては既に目標を達成しているということでございます。
  ただ、右の下でございますけれども、防災重点ため池、これは下流に人家や公共施設があって、施設が決壊した場合に影響を与える恐れがあるため池ということで、全国で約9,000箇所ございます。こちらにつきましては、ハザードマップの作成の割合がまだ42%ということで、この部分につきまして今後優先的かつ早急に対策を講じていく必要があるだろうと考えております。
  次、27ページ、「土地改良施設の耐震化」でございます。
  重要構造物、被災による二次災害や被災による本来機能に与える影響、こういった施設が国営造成施設で重要構造物として280箇所ございます。こちらついての耐震設計照査の実施率が51%ということで、一応目標は達成しているということでございます。
  右の下にございますとおり、耐震照査の結果、約3割の施設について耐震対策が必要なことが判明しておりますので、現在耐震設計を実施しているところでございます。この結果を踏まえて耐震対策をやっていく必要があるということです。
  次が28ページでございます。「地域が主体となった地域資源の保全管理」ということで、成果目標の「非農家等の多様な主体の参画による地域共同活動への参加数」、こちらにつきましては、ほぼ目標を達成してございます。
  また、参考1にございますとおり、色々な活動組織の体制がございます。地域住民の中で色々な方が参加している例、また外の方も入っている組織もございます。そういったこともあって、参考2にございますとおり、集落間の連携や都市との交流活動、こういうのにも多大な効果があるということでございます。
  特に最近の農村、集落戸数が減少しておりますし、高齢化も進んでおります。そういう意味で、「集落間連携」も大きなキーワードになるんではないかなと思っております。
  29ページが「再生可能エネルギーの導入促進」ということでございます。
  目標は、平成28年度までに1,000地域で計画作成に着手するということでございます。こちらにつきましては、既に1,373地域ということで目標を達成しております。これらの地域のうち、技術的・経済的に導入の可能性が確認された地区については、随時施設整備に移行していきたいと思っております。
  次が30ページでございます。「農村環境の保全・創出」ということで、基盤整備実施地区において農村環境創造に着手済みの地域ということで、平成26年度までの目標が2,000地域、これに対して2,033地域ということになっております。
  また、参考1に載せておりますが、基盤整備を契機として景観の保全・創出の取り組みが進展しておりますけれども、さらにその話し合いのプロセスを通じて農村のコミュニティも維持・向上しているということでございます。
  最後になりまが、31ページ、「集落排水施設、汚泥リサイクルの施設の整備」ということでございます。
  汚水処理施設につきましては、都道府県構想に基づき、集落排水施設だけではなくて、公共下水道、または合併浄化槽で実施されております。それで、各県の人口減少を踏まえて、その構想の見直しを行っております。そういったことで、右の下に長崎の例でございますが、黄色が集落排水でございます。人口減少を踏まえて、かなり合併浄化槽に移行しているということでございます。
  そういうことで、整備対象人口が減っておりますので、下の方の事業量の達成率は目標達成しておりませんが、普及率なりリサイクル率については目標を上回るという状況になっております。
  以上が現計画の実施状況でございます。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  ただいま事務局から新たな土地改良長期計画の審議の進め方と、現行計画の実施状況についてご説明がございました。
  この現行計画の実施状況、あるいはその成果の見直しというのは、次期計画の検討の大事なベースだということで、今日ご説明があったかと思います。
  これから午後5時少し前を目処に、委員の皆さんからご意見をいただきたいと思います。いつも申し上げているのですが、皆さんからご発言いただきたいと思いますので、それを考えると、お一人、回答の時間も含めて6分ぐらいなので、それを意識して5分ぐらいまでにご発言をまとめていただくようお願いします。
  伺うところ、近藤委員におかれましてはお仕事の都合により、途中で退席されると伺っておりますので、最初に近藤委員からご意見、ご質問をいただけたらと思います。よろしくお願いします。

○近藤臨時委員
  ありがとうございます。近藤です。よろしくお願いします。
  現在の長計を検証しながら、次の長計をどう作るかという両方を考えていくということです。
  それで、前回というか、現在の長計、産業政策にももっと力を入れて、産業政策的な視点でもっとやりましょうよということを言ったり、もっときめ細かな地域政策をやりましょうよということで作った記憶がありまして、その方向性そのものは非常に良かったと思っています。間違ってはいないんではないかなと思います。
  ただ、例えば、13ページの農地の大区画化の農地集積の進行状況が16%、戦略的作物の汎用化が43%などという数字を見てみると、背景について少し説明がありましたが今後、検討を進めるに当たって「必要事業量」というのを、もう一度、議論し直した方が僕はいいのではないかなという気がしています。これまで通りの上位計画に基づく、機械的な計算だけで良いのかということです。
  理由は何かというと、今の農政には流動的な要素が多いからです。次の長期計画の策定の期間中には大きなイベントがあります。1つは2018年度の減反の廃止。農水省の人は「減反」と言うと嫌がるから「生産調整の廃止」ですか、「見直し」でしたか、が入っているので、それがあるのがひとつ。もうひとつは、どうなるかわからなくなりましたけれども、TPP。その影響や対策を横目で見ながら作らないといけないと思うんです。
報道されているところによると、ミニマムアクセスのコメが入ってきて、この計画に直接関係あるのかどうかわからない、どういう影響があるのか分かりませんけれども、乳製品の話だとか、豚肉、加工品の話だとか、色々あるので、そのあたり全体的にちょっと議論し直して、土地改良計画でやるべき必要事業量というものを組み立て直して、目標の分母の方ですね、これをもう一回次の計画では考えてみる必要があるんじゃないのかなという気がしています。これが1点。
  それともう1点は、耕作放棄地の関連の部分です。これも色々なきめ細かな政策をしてきて、農地・水や中山間でみんなで助け合うやり方だとか、僕はやり方は非常に良いと思いますし、その他にも土地改良で支えた部分。21ページですか、「耕作放棄地の発生防止と解消」。色々やってきているんですがなかなかというか、まあ、もちろん一定の効果はあるんでしょうけれども・・・。加えて、この農村振興局で何回か議論になっていて、僕は農水省が非常に消極的すぎると思うんですが、税制の話を議論として持ち出してみる必要があるのではないかと思うんです。耕作放棄地への重課、不在地主などに対する課税の見直しなど、異論もあるでしょうけれども、1度、この局の検討課題、テーマの1つとして、制度面を考えてみる必要があるんじゃないかという気がしています。したがって、今度の長計の中でも、そんな話も交えながら議論できたらいいなと思っています。
  何か感想みたいな意見ですけれども、以上2点です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。次の計画のポイントについても少し触れて、話題を出していただきました。
  まだしばらくいらっしゃいますね。

○近藤臨時委員
  大丈夫です。

○渡邉部会長
  そうしたら、委員から、特に今の意見に関連するご意見があったらもう少し伺って、事務局にご回答いただこうと思いますが、他にどなたかいかがでしょうか。特に今の意見に関連していなくてもよろしいのですが。
  では、石井委員お願いします。

○石井臨時委員
  今の12ページ、13ページに関連してのお話ですけれども、中山間も平場も、あるいは畑も水田も全体として底上げしていこうという意味では、集積率であるとか、ここで出てくる大区画というのは意味のあることでいいと思うんです。
  ただ、水田水稲作国際競争力を持ったという意味での競争力のためには集積率ということだけでは話は終わらないと思います。
  つまり、集積率が仮に100%になったとしても、それは10ヘクタール規模の担い手が10人では困る。十分なコスト削減にはならないわけです。1人当たりの耕作規模というのを上げなければいけない。恐らく、これは私の試算ですけれども、60から80ヘクタールぐらいは必要になるであろうと思います。
  そういった1人当たりの集積面積というのが、そういった国際競争力を目指すような地域であれば、大きな指標になると思います。
  それからもう一つは、この大区画についても、全体の平均的な目標としてはこれでいいと思うんですが、今申し上げたような地域に関して言うのであれば、十分とは言えません。現在の1ヘクタール区画というのは、3反区画を軽易に直した程度のものにとどまっているのが現状で末端の用水路とか排水路は3反区画と同様、非常にたくさん設置されています。3反と1ヘクタールというのは、面積3倍だけの違いですから、十分な労働生産性の向上にはなりません。
  本当に本格的な競争力を持った基盤ということであれば、それは5ヘクタール以上の水田区画が連担するような、しかも管理しなければいけないような末端の水利施設というのは極力削減していくというような、手間をどんどん減らすための整備が必要になるっていくのではないかと考えます。
  そういったものを、モデル事業、パイロット事業を行って検討するということも、今後していくべきなのではないかと考えます。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  それでは、他にいかがでしょうか。
  では、先に事務局から今のお二人の意見に対して何か対応があればご説明ください。近藤委員からは少し先の課題、それから石井委員からは具体的な指標のご提案もありましたけれども、それも踏まえて、何かあればお願いします。

○原川計画調整室長
  近藤委員の方から事業量についてしっかり議論しなければいけないとのお話がありました。先ほど実績を説明した中で、特に大区画化の整備面積、汎用化の整備面積、この事業量について目標値に大分達していないということでございました。
  実は、例えば大区画化の整備量の考え方、当時、平成23年の12月に「我が国の食と農林漁業再生のための基本方針・行動計画」というものがあって、その時に今後5年間で担い手に8割集積するという計画があったわけでございます。
  今の基本計画等では、今後10年間で8割ということがございます。そういう上位計画が変わってきております。また、汎用化の方も当時は上位計画として食料自給率50%という目標があって、それをもとに麦・大豆の目標面積等が掲げられておりました。
  そういう上位計画を睨んで設定したと。今後は、その上位計画も、今は変わっておりますので、そういうこともきっちり踏まえて議論していかなければいけないと思っております。
  それと、耕作放棄の関係で、ちょっと税の方は私、知見がないので答えられないんですけれども、今の耕作放棄の再生の面積につきましても、本年度議論します農用地等の確保等に関する基本方針、そこで実は耕作放棄の再生をどのくらいやるかというのも掲げられておりますので、そういうものも睨みながら検討していかなければいけないのかなと思っております。
  石井委員の方のご議論で、1つは競争力強化をやっていくという中で、特に厳しい国際環境の中、更なる大区画化、経営規模の拡大を求めていかなければいけないということがございました。日本の中でもスーパー経営と言われている方も多少はおられますけれども、まだまだそこまでいっている方は少ないと。今後増やしていかなければいけないということがございます。
  ただ、石井委員も言われたとおり、全国共通の指標としてどう設定するかについては難しいところがあります。
  一方で、農業の姿というのは中山間、平場で大きく違います。水田、畑でも大きく違います。そういう地域特性を踏まえた地域に合った目指すべき姿、国が策定する長期計画を見て県も計画を立てるわけですから、長期計画を見て県とか一般の農業者も分かるような形で提示できないか、そういうことも含めて考えていこうと思っていますし、経営規模に着目した指標についても今後また検討していきたいと思っております。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。近藤委員、石井委員、何かありますか。よろしいですか。では、また何かありましたら、後ででも。
  その他の委員の方、いかがでしょうか。
  皆さん、何か今日は遠慮されて、暑くてエネルギーがなくなってきているのかな。いかがでしょう。
  では、柴田委員。

○柴田臨時委員
  私は意見というか、感想めいたものですけれども、今土地改良計画の歴史的な変遷を伺ったわけです。その中で大きな流れを見ると、最初が農業の生産量を拡大するというか、生産性を上げることを含めて農業にターゲットが置かれ、それが農村に広がり、足元は地域社会と、こういうように広がりを持ってきているわけです。けれども、一方で、ここの農業を支えた柱というのは水田であり、稲作農業だと私は思うのですが、この稲作・水田農業については生産量がどんどん減少して、昨年は食用の米で800万トンを割り込んできている。この延長線でいくと、人口減少もあってさらに米の消費離れで減少が予想される。これに必要な畑、水田の面積自体も全体としてかろうじて450万ヘクタールを全体で維持していますが、延長で見ると、まだどこまで減るのか。前回ですと、多分440万ヘクタールぐらいまでは自然体で減る可能性もあるという話を聞きましたので、要は、そういう流れの中で大区画化、汎用化、きめ細かな基盤整備、中間管理機構によって担い手による農業の拡大、集中というか、農地の集中、こういうものも図られてきているわけです。ターゲットがどんどん広がる中で、その延長でいくと、農業の役割について、私は地域社会からさらに国土の資源保全というか、こういう方向に向かいつつあるんだろうなと思うんです。
  その担い手の柱である水田農業というのが衰退し、必要な農地面積もこのままですと減少する恐れがあるということで、感想の1点は、そろそろ日本の国土を保全していくために必要な農地というのはどのぐらい確保したらいいのか。市場に任せるだけですと減少してくるわけですけれども、最低限必要な農地というのは、長期計画の中でその辺の農地というのをそろそろ決めていく必要があるのではないかというのが1点です。
  それから、農業を担うためには農地や、農業資源のフル活用というのが必要なわけですけれども、農地・農業用水、そして担い手を中心とする農業者もそうですし、農業技術もありますけれども、例えば電力の小売の完全自由化とか電力システム改革というのが2020年ぐらいまでに進められてくる。一方で、先ほどの土地改良計画の長期変遷はターゲットが農村社会からもうちょっと地域経済、国土保全と、こういうように広がっていくのを考え合わせると、農業技術面で先ほどの小水力とか再生可能エネルギーの話もありましたけれども、こういうものをもっと取り入れていく形の地域社会のあり方というのも1つ考えていく必要があるのかな。
  3番目の意見は、社会政策と地域政策という2本の柱、渡邉部会長は、車の両輪というより、実態はスクリューのように一体化すべきであるというようなお話がありましたけれども、この政策を進めるに当たっては、ハードとソフトという部分を考えると、この部会であれば、どちらかというと当然ではあるんですけれどもハードを中心に社会政策と地域政策が進められてきているわけですけれども、車の両輪じゃなくて両方が一体化という意味では、これからこれをつなぐもの、一体化させるものとして、農村社会とか地域のコミュニティといったこういったソフトの部分というのもある程度取り入れていく必要があるなと、そんな感想を抱きました。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  最初に触れられた点は、先に定められた基本計画の検討をされているときに食料自給力という形で議論されてきたことと繋がってくるように思うのですけれども、その流れを土地改良長期計画の中でも少し取り入れていったらいいのではないか、というように、受け取ってよかったんでしょうか。

○柴田臨時委員
  そうですね。

○渡邉部会長
  そうですか。それを踏まえて企画部会長である中嶋委員に意見を求めるのは短絡的かもしれませんが、それに関わらずでも結構ですが、少し大きな枠組みの議論ですのでご意見いただけたらと思いますが。もちろんほかの点でも構いません。

○中嶋委員
  今のことにも関連するかどうか話しながら考えさせていただきますけれども、基本計画を策定して、その検討を進めている中で、私は農業農村整備事業、もしくはその制度というのは、今日本の農業が直面している問題を解決する上で非常に有効な手段であるということは本当に分かりました。
  そのために何が問題なのかということは、色々検証する必要があるとは思っております。例えば、担い手に農地を集積するに当たって事業を絡めながら計画を進めるということの有効性というのは、私自身も現場を見させていただいて感じるところです。ただ、基本計画を策定し、特に食料自給率の目標等を検討している上で非常に気になったのは、前期の基本計画の間も、さらにその前も、全然食料自給率が上がらなかったということです。
  それで、これについて分析をしたわけなんですが、消費が落ちていたんです。にもかかわらず、食料自給率が上がらなかったということは、生産が落ちていったということです。パラレルに落ちていってしまったと。
  先ほど申し上げたように、このNN事業が生産の振興に大いに役に立つんだということ、これは正しいとは思いますが、今回ここで示していただいた幾つかの成果、結果というのを見てみると、ある程度着実にNN事業は進んでいた。しかし、それが生産の振興に必ずしも十分反映できなかったんじゃないかということ、ここに一体何が問題があったのかということを検証するならば明確にしていただきたいなと思っております。
  それを明確にし、その次の計画に反映し、そして実行していただくならば、今回現行基本計画で定めた食料自給率45%にする。これが達成するんではないかなと思います。
  もちろん、基盤整備をしただけでは駄目ですよね。経営をどのように行っていくのか。そして、作ったものをどのように販売していくのかということと一体的に政策を進めることはもちろん大事だと思いますけれども、そういうことも含めて、今言ったような検証をしていただければなと考えております。
  それから、私、今回の基本計画は改革を進めるんだという意志を持って皆さん議論したと思っておりますし、その計画には改革が大事であるということが書かれていると思います。私は、これを進めていくペースについては、思ったよりも速いものになるんではないかなと考えています。ある意味楽観主義者ではあるんですけれども、もし、そのようにどんどん改革が進んでいく、つまり構造が変化していくといったときに、このNN事業は、それをどのようにサポートしていくのか、それから場合によってはついていけるのかというようなことも少し議論の準備をしておいた方がいいのではないかと思っております。
  どのような事業のあり方が望ましいのか、それからどのように合意形成を進めるのか。担い手像がかなり変わってまいります。それから、どのように維持管理を行っていくのか。事業をした後の運用の仕方でございます。それについての明確なビジョンを今の段階で用意していただいた方がよろしいんではないかなと思います。
  それから、ちょっと長くなって申し訳ないんですが、基本計画では人口減少と高齢化、これが非常に大きな問題であるということを一番初めに確認し、そして様々な政策に反映させていただいたと思っているんですが、今回の長期計画の策定を進めるに当たって、この人口減少、高齢化というのをどのように認識し、どのように反映していくのかということを議論いただければなと思います。
  それからもう一つ、産業政策と地域政策、これは車の両輪で非常に重要であるということは私も考えておりますが、実は基本計画を策定するに当たって、どういうものかというイメージを私自身は掴みかねておりました。企画部会の中でNN事業の議論をするときに資料を提出していただいたんですが、非常によくまとまった資料が出ていて私自身は大変勉強になりました。それは、この政策同士の連関性とか、それからある種の連続性みたいなものが整理されていたんですけれども、そういったことも長期計画の中で議論していただければと思います。
  最後にもう一つだけ短く。
  資料の13ページで大区画化の進捗状況についてのご報告がありました。その中で目標が12万ヘクタールの大区画化を目指していたのが1.9万ヘクタールで留まったということと、それからそれが主に新規整備、再整備を中心にしたんだということがございましたけれども、これは意図的にそうなったのか、それとも意図せざるを得ないものだったのか。それから進める側として、これは余り望ましくなかったのかどうかということについての評価をお聞かせいただきたいと思います。費用対効果も考えながら、この大区画化というのは行っていかなきゃいけないと思うんですが、私自身は簡易整備の方が速く、そして効率的に進めるんじゃないかと思いますけれども、何故このような状況になったのかということもお聞かせいただければと思います。
  すみません、長くなりました。以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。急に振って申し訳ありませんでした。
  ほかにいかがでしょうか。では、森委員どうぞ。

○森臨時委員
  意見というほどではないですけれども、国営事業の評価が今年北海道の幾つかの水田地帯でありまして、ちょっと思うところがありましたので聞いていただけたらと思います。
  大体行ったところは、大型、大区画化されているところで、水田20ヘクタールから30ヘクタールが1戸の経営面積でした。空知地方や上川地方で受益者の話を伺ってきたのですけれども、経営状態が良く、担い手がいる農家も多かったです。それは基盤整備の成果として非常に評価するべきことだと思います。けれども、1つ問題があると。担い手がいて、自分の経営がいいということを農家さんは誇りに思っていらっしゃるし、担い手の方も農家の経営をしたくて就農したという、新しいスタイルの方たちが出てきているのを感じました。それは非常に力強く感じた部分ですが、逆に小さなことができなくなっているということを、いわゆるお父さん世代が自分たちの反省も含めておっしゃっていました。「何を引き継いでこられなかったか」という話をしていらっしゃいました。用排水路に関して、いわゆる農業土木というのを専門に学んでいなくても、自分でできた補修などの小さなレベルのものが、今の若者はできない。基盤整備をさらに進めていく中で、あるいは新規も、これからの保全の維持管理の中でも、補修技術がないけれども農業の経営をやりたいという人たちを支援する方向性をきちんと打ち出していただけたら、新規参入、あるいは担い手が確実に今の水田を維持していけるんじゃないかという意見を言う方が随分いらっしゃいました。
  ただ、北海道の大区画整備された上でのほ場の話なので、今回の農地集積の話とは少し離れるかもしれません。けれども、そういう若い世代は何が問題になっているかということもきちんと把握した上で、さらなる基盤整備のあり方というのを検討する必要があるように感じました。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  今の手近な水路の補修の話は、先ほど中嶋委員が触れられたオペレーション・メンテナンスのビジョンにも関わることかとうかがいました。
  ここまでのご意見は、少し大きな課題でもあって、すぐ事務局から回答いただけないこともあろうかと思いますが、何か事務局の方で対応があればお話しください。

○原川計画調整室長
  柴田委員の方から特に稲作というか水田、そこに着目した例えば確保すべき面積はどうなのかというご議論がございました。
  先ほど申しましたけれども、基本計画で、10年後の農地面積については、先ほど柴田委員が言われたとおり440万ヘクタールと見通しております。その中で優良な農地をどれだけ確保するかというのは、本年度の審議事項の中の農用地等の確保等に関する基本方針、そういうところで整理することになると思いますが、いずれにしても、基本計画の中では水田は極めて優れた生産装置として位置付けております。
  基本計画でも食料をきちんと安定供給する、多面的機能を発揮するということがある中で、水田の機能に着目して、食料自給率45%の中でも主食米の生産量は減らしますけれども、飼料米や米粉とか、基本的には水田でできる色々な多用途米も含めた米の量というのは減らす計画にはなっていないわけです。そういうことを踏まえて考えていくことになるんじゃないかなと思っています。
  森委員の方から直営施工のお話がありましたけれども、これについては極めて重要なことだと思っていまして、直営施工については、実は目標に対して達成率が余り良くなかったということでございます。
  例えば多面的機能支払、この中でも直営施工による長寿命化の活動や、現在は農家の人でも補修の技術を有していないということがございますので、そういった補修技術に関する研修、こういったものも多面的機能支払制度でも色々支援できるようになっています。
  我々、農村工学研究所というのを持っていまして、そこでも色々な農家の方でも出来る簡易なやり方を開発していまして、それを地元に普及していくと。こういう取り組みもセットで今後はやっていかなければいけないのかなと思っております。
  それから、コミュニティの話が柴田委員からありましたけれども、今回土地改良長期計画ということで、あくまでも土地改良事業を進めていくということであります。ただ、そうであっても、後でご説明することになると思いますが、土地改良事業というのは他の一般公共事業と違って、ボトムアップで同意を取るという地域の方の合意形成というプロセスが制度の中にインプットされております。さらに、一般公共と違って完成した施設を主として土地改良区の方、また地域で自ら管理すると。そういう大きな制度的なことがビルトインされているということもありますし、そもそも土地改良事業は農村で常に展開してきたわけですから、その農村がしっかりしないと効果も発揮できないと、こういう考えを持っていますので、そういう考えのもとで色々なことを検討していきたいと思っています。
  中嶋委員から、NNが進んだけれども、なぜ生産が増えなかったのかというご議論や、今後、構造改革がかなりスピードアップしたときにNNのあり方、どういう合意形成をしていくのか、また維持管理をどうしていくのか、人口減少、高齢化をどう考えていくのかとの御指摘がありました。その辺は大きな課題として、また先生のご意見も聞きながら検討していきたいと思っています。
  それから、大区画化の実績のところで新規整備の方が多い、それは何故なのか。それを良しとするのか、悪いとするのかというご議論がありました。それは地区の実情をきちんと整理しないといけないと思っています。
  ある地区では、高齢化、農業者が減ってきたということで、簡易整備で細々と整備するよりも、一体的にやらないと将来を見越せないというところもございます。そういうところは新規整備でやるべきだと思います。
  地区によって違いますので、色々な地区を分析する必要があると考えておりまして、一概に新規が多いから駄目だということではないと思っています。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  では、引き続き委員の皆様からご意見、ご質問いただこうと思いますが、いかがでしょうか。
  農村工学研究所という名前も出てきましたけれども、毛利委員いかがですか。

○毛利臨時委員
  ありがとうございます。
  ちょっと話題が変わってしまって恐縮ですけれども、施設のことで少し資料を拝見した中での感想を述べさせていただきたいと思いますが、公がすべき事業というものがどういう方に進んでいくべきかというところで、少しこの資料の中にも記述されていることなんですけれども、今まで防災というような感覚で施設を設計・施工してきたところから減災の視点を導入してきたというのは当然の方向性でもあるし、良い展開であったと受け取っています。ただ、減災ということですから、リスクを受け入れているということなんだろうと思うんですけれども、そのリスクを受け入れた設計手法の展開というのは具体的にはちょっと見えないです。
  そういう意味で、個別の施設で考えるというよりも、リスクを受け入れるということはどこかで保全しないといけないわけですから、施設群全体を見ないといけないということだろうと思うんです。そういう意味では、個別の施設の減災だけを見るのではなくて、もっともっと俯瞰的に視野を広げて集落群を考えた、そこにある施設をどのように守っていくのか、災害を受け入れていくのかということでの事業の展開というものが今後もっと進むべきではないかなと考えています。
  広域の農村地域を考えるというように見ていきますと、災害は連鎖しますので、農業土木施設が災害の起点となる場合もあるし、リリーフバルブのような機能を持つというか、発揮することもあるわけなので、そういう意味で施設を1つずつ見ていって、付加的な価値という言い方が適切かどうかわかりませんけれども、そういう機能を持たせることもできる施設ですので、それをもっともっと前面に打ち出していってほしいと。減災という視点はそうなんだろうと思うんですけれども、少し具体的なインパクトが小さいかなと思います。
  ある程度の災害を受け入れるということは、それに対する迅速な復旧という手だてもしっかりとしていないといけないということですから、例えば「耐用年数」というキーワードがございました。ところが、耐用年数を考慮した設計というものはないんです。50年もってくださいと言っているだけで、50年以上もつ設計をすると、少し高くてもいいなんていう設計はないんです。直工費だけで安いもの。ただ、50年はもってくださいよというだけなんです。これは、ちょっとバランスを欠いているんではないかなと。「耐用年数」というキーワードを出すんであれば、耐用年数も考慮した最適な施設設計、全体のシステム設計というのは何なのかというところをもっと前面に出していくべきではないかなという気がしております。
  そういう面では、例えば色々な災害が毎年のように起こりますけれども、その時の復旧の方法、これも「原形復旧」というキーワードで現場の技術者の方々がご苦労されていますけれども、本来は耐用年数を考えるという場合は「強化復旧」が1つの方向だろうと思うんです。ただ、そのときに経済的で、機能が向上して、短期間に実施できると、そういう3要件があれば選択しないということはないんではないかなと。
  財政当局のお考えもあるだろうと思いますけれども、社会的には認められる方向でありますし、ある分野ではもう強化復旧しかないと言い切っている分野もございますので、少し検討する余地があるのではないかなと。
  もう一つ、最後ですけれども、復旧の時に「強化復旧」という言い方が財政当局から少し違和感があるという指摘があるのであれば、緊急応急復旧的なパッケージを少ししっかりと準備しつつ、それが恒久復旧につながるんだという技術開発をもってして現場対応を速やかに進めていくことによって競争力の強化にもなりますし、地域の疲弊も最低限のものになるというような意味でいいのではないかなと思います。
  災害というのは広域多所同時災害ですから、道路も水路も同時に全てが分断されるということも東北で起こっているわけですので、そういう時に農業用施設の何が残って、何を基幹として復旧に進めていくのかということも考えつつ、全体の事業を進めていくということも必要ではないかなと。
  もちろん、先ほどご議論がありましたような水路を守っていくコミュニティがしっかりと維持管理をしていくという技術と合わせて、広域的な視点で進めていくということも必要ではないかなと思います。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。また急に振って申し訳ございませんでした。
  今の毛利委員のお話では、減災についてインパクトが小さいと表現されたようですけれども、それは現行計画での位置付けやインパクトが小さいということでよろしいでしょうか。

○毛利臨時委員
  はい。

○渡邉部会長
  それで、ご提案は、単に災害リスクが減るというような設定だけではなくて、もう少し広域的なやり方を踏まえて、その整備の指標が表に出るような項目を入れていった方がいいのではないかという主張だと理解してよろしいですか。

○毛利臨時委員
  積極的に施設を利用することによって、農村地域だけではなくて、その周辺の地域も減災が進むんだというような意味で農業用の施設があることによって価値が高まっていくというような打ち出し方が必要ではないかと思います。

○渡邉部会長
  防災から、もう少し強靱化の方へウェイトが移るような書き方にした方がいいという、そういうご提案ですよね。

○毛利臨時委員
  そうですね、はい。

○渡邉部会長
  ありがとうございます。
  引き続きまして少しご意見をいただきたいと思いますが、他にいかがでしょうか。具体的なご指摘もありましたけれども、では武山委員お願いします。

○武山臨時委員
  私の方から2点ご意見を申し上げられたらと思います。
  1点目は、畑の整備の話でございます。いただきました資料の18ページに畑かんの整備状況についてのご報告があるかと思います。その中でご説明いただいたところには、末端までの整備が滞っているということを課題としてご指摘いただいたと思うんですが、私、愛媛から参りましたけれども、愛媛なんかでも末端までできていないというところはたくさんございます。その課題というのは結局、基幹設備ができてから数年経つと結局末端の部分での受益者も変化してくるし、また土地利用も変化してくるし、作物も変化してくるといった中で、なかなか農地を集積して上手く水路を引っ張ってこようというような事業が打ちにくいということを現状で見ることがあります。
  ですから、畑かんの整備と同時に、やはり面というものを触っていかないと、せっかく整備した畑かんの設備が上手いこと利用されないということに終わるのではないかと危惧します。やはり面を集積して道路、また排水路、これを効率よく付けていく。これは畑でも今後重要視していただきたい。
  我が国の1次生産力の高い、この国土をもってすれば畑というところから生産されるものの国際的な競争力というのは十分見込めるところかと思いますので、やはり畑というところの強化、樹園地をもちろん含みますけれども、強化ということを次の目標に是非取り組んでいただければなというのが1点目でございます。
  2点目は、中山間地域をどうするのかということが極めて大きな課題ではないかと考えます。
  例えば、いただきました資料の21ページの施策6で耕作放棄地の問題を取り上げていただいておりますけれども、この中山間地域で発生するような耕作放棄地に対してどう対応するのかというときに、現在はソフト面での対応ということが強く出ているのではないかなと。つまり、中山間直払制度とか、農地・水。しかし、もうこれは正直ソフトでは対応できないところまで来ておりまして、例えば非農家の方で道水路の維持管理に参加くださったとしても、結局は田面での生産力というのは上がらないわけですので、やはり農家さんにとっては苦しい状況は引き続き続くと。
  では、かといって、先ほど石井委員からご提案があったような5町歩区画とか、そういったところは目指せるのかというと、これも無理だと。つまり、私が申し上げたいのは、このエリア分けということが今後極めて重要ではないか。やはり差別化を図っていっているからこそ、その差別化に応じた、地域の特性に応じた整備というものを提供する必要があると思います。
  中山間地域は生産性を上げるというよりは、土地改良が生活の改良であったりとか、農業以外の就業環境の改良であったりとか、そういったところまでに波及いたしますので、国土保全型のほ場整備というような位置付けで、新たな枠組みというか、そういったものが未来にできてくるといいのではないかなと思います。
  すみません、以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  もう一方、ご意見いただきましょうか。
  では、浅野委員。

○浅野臨時委員
  前の委員の意見と重なるかもしれないんですけれども、今回、長期計画ということで、長期計画の今まで歴史を見せていただいて、釈迦に説法みたいなことを言いますが、最初の長期計画というのはインプットだけをまず見ていて、それに少しずつアウトプットが入ってきて、次にやっとそのアウトカムが出てきたということで、だんだん評価として実質性を伴ってきたように思うんですけれども、まだそれでも本当に実質性を伴っているかということに関して言うならば、例えば先ほど武山さんが言われたことなんかでも、もっと細かい指標を作れば、今言われたようなことを多分追っかけられるだとか、あるいは他のところもそうなんですけれども、よりどういう目的に対してそれを実現したということをこの指標で言えるかというところをきちんと議論しないと駄目だなということです。
  私、中嶋先生のご意見を聞いていて食料自給率の話が出たんですけれども、私は、より食料自給力のほうに実は関心を持っていまして、実は食料自給力というのは、今の土地改良事業のこれだけの事業量で本当に支え切れているのかということをすごく疑問に思っています。これについては、企画委員会から出された資料がこの委員会でも紹介された時に、平成2年ぐらいから自給力というのがもの凄く落ちている。それに対応して、土地改良事業の事業量もすごく落ちている。ということは、実は土地改良事業というのは本当は十全に行われていなくて、それによって食料供給力、潜在的な食料供給力が大きく低下するような事態に至っているんではないでしょうか。
  そういうこともちょっと考えたりするわけで、今回の指標に関して言うならば、私は幾つかの目玉になるような指標が要るんではないか。その目玉になる指標の1つというのは、多分潜在的食料自給力を支える農業農村整備の規模みたいなこと。
  もう一つは、産業政策と地域政策を両輪にというように言われましたけれども、いつも議論になるのは産業政策と地域政策のバランスをどう考えるか。今までの指標においては、少なくともそのバランスをきちんと捉えるような指標が無かったので、これについても今回は考えるべきではないか。
  これが2つ、目玉になるんではないかなということを今日の皆さんの意見を聞いて思いました。
  以上、コメントです。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。武山委員から具体的なご指摘を頂き、それをまとめて浅野委員からもご意見いただきましたけれども、事務局の方でお答えをいただければと思います。

○原川計画調整室長
  毛利委員のご意見に対して私の認識が間違っているかもしれませんけれども、土地改良施設に着目したときに、災害の起点になるから、その起点にならないようにするという視点と、むしろ災害から守る機能もある施設があると。この2つがあって、今の考え方は起点に着目して、いかに周りに迷惑かけないかという視点が強過ぎるというご意見ではなかったかなと思っています。
  そういうものに対して、これも後で事例が出てくると思いますけれども、例えば中山間をイメージした時に、山の奥には堰堤があります。堰堤が土砂を止めています。堰堤を最近越えるような大雨があった時に、その下にため池があったら、ため池が最後の堰堤として頑張っているという事例もあります。そういうところをもっと積極的に出せというご議論ではないのかなと思っています。その辺を踏まえて、また検討していきたいと思っています。
  それから、迅速な復旧とか、耐用年数を考慮した設計とか、そういう技術的なご意見がありましたけれども、我々は通常土地改良長期計画を定めましたら、その翌年度に土地改良の技術開発計画というものを定めます。そういった中で、今毛利委員が言われたようなことも考えていくことになるのではと思っております。
  それから、武山委員の方で畑の話で、これについては水田同様、畑もしっかり議論して長期計画に位置付けていきたいと思っております。
  中山間をどうするかという話がございましたけれども、これは先ほどの他の委員からのご意見とも共通していると思います。長期計画で難しいのは、全国一律の成果指標に馴染まない部分をどう酌み取って、農家の方、国民の方、また都道府県の方に知らしめるということだと思います。中山間地域がどういう姿を目指せばいいのか。特に土地改良との関係でどのような姿を目指せばいいのか。そういったことを地域の方が分かるような形になるように何とか長期計画に工夫してできればいいかなと思っております。
  それから、自給力のところは浅野委員から言われたとおり、確かに今回の基本計画で初めて食料供給力というのを指標として提示した訳でございます。
  昭和の時代は、実は自給力は高まっております。その間は汎用化や畑かんの整備がかなり進んでいます。先ほど浅野委員が言われたとおり、平成2年以降、一貫して下がっていると。その間、汎用化整備の面積がかなり落ちているというところはございます。
  ただ、今回初めて計算を出したということで、まだ試算方法等について改善の余地が色々あるのではないかなという中で、今、浅野委員が言われたようなことをどう反映すればいいのかについては、難しいところもあり、色々考えなければいけないかなという感じでございます。
  それから、地域政策と産業政策のバランス、地域特性、これは昨年度から部会長からも言われておりますので、その辺はしっかり検討していきたいと思います。

○渡邉部会長
  委員の方よろしいでしょうか。
  それでは、引き続き委員の方に伺いたいと思います。いかがですか。
  では、現場に近いところでご活躍いただいている横田委員や岡本委員、いかがでしょうか。

○横田委員
  今、全体的な話をお伺いしまして、中山間地のお話が出ました。全くそのとおりで、この格差は何なんだろうと。将来的に中山間地の農業をどう維持し、どう守っていけばいいのかという、その格差をどう埋めていけばいいのかというところが非常に難しいところではあるんですが、間違いなく改良区もないような農地でも今現在でも息づいて守っている人間がいるということだけはお忘れにならないでいただきたいと思います。
  実際、この資料を見ますと非常に膨大な大変な事業で、国がここまでやっていただいていますが、末端の農業者がそのようなことを知らないということも確かなんです。これを現場で私は伝えていくことが自分の使命かなと思いますので、この審議委員になったことによって、こういう現状があるんだということを農業者に伝えていくことも大切なんだということを改めて勉強させていただきました。
  意見ではございませんので大変申し訳ないんですが、この格差を早く埋めていただきたいと、そう願っている一人でございます。以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  では、続いて岡本委員お願いいたします。

○岡本臨時委員
  農業構造改革をもっと実現させるには、まず担い手農家の経営が安定することが重要だと思います。担い手への農地集積を加速するためにも農地中間管理事業を強力に推進しまして、それとともに生産効率を高めるためのほ場の大区画や多様な作物の作付が可能なような汎用化、また農地や農業水利施設等の生産基盤の条件整備を積極的に推進していっていただきたいと。そして、また集積を後押しするような多面的機能、支払交付金事業、これらをもっと数字を上げて強力に推進していっていただきたいなと思っております。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  岡本委員のご担当の改良区でも、ご指摘の状況がもう具体的に出ていると思うのですけれども、もう少し今のご意見について、具体的なご要望をお話頂いたら分かりやすいと思うのですが、いかがでしょうか。

○岡本臨時委員
  私のところもどちらかというと畑地帯なんですけれども、畑地帯で排水路もないということで、畑の作土が流出しないようにということで、道路の法面に全て多面的機能支払交付金事業を生かしながら芝を張っていただいているんです。それで、最近多いゲリラ豪雨等によっても大切な作土が道路等に流れないで済むということで、この事業は大変有効に使われておりますので本当に感謝しているところなんですが、こういうのをもっと地域で進めていきたいなと思っています。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。他所でも紹介されていいような例かなと思います。
  では加藤委員、小谷委員、よろしいですか。では、ご発言ください。

○加藤臨時委員
  それでは、私の方から意見というか、ちょっとアイデア的な話になるのかも分かりませんけれども宜しくお願いします。昭和40年から第1次の土地改良長期計画(以下「長計」)が始まって、その時々のタイムリーな課題で土地改良のソフト・ハード整備を実施してきたんだと思います。それがまさしく1次から現在の長計まで続いてきているんだと思います。
  そういう中で、例えば昭和58年のところを見ますと、第3次の長計の中では新たな視点として生活環境の基盤整備が新しく入ってきています。その後平成15年からアウトカム指標の話も加わり、アウトプットの話も色々と変化してきた訳でございますが、そういう中において、今長計は当然TPPや減反対策等々を見据えた形の中での担い手や農地の確保対策が施策の中心となっております。これはいわゆる農業生産基盤の整備という方向分野だと思います。
  そういう中において、担い手が生活をしている場、所謂農村集落も、農業と同じように大きく変化をしてきていまして、当然自治会の構成は農業者よりも非農家の方々が圧倒的に多い訳です。このような中で多面的機能の事業もそうでございますが、非農家も含めた要するに地域コミュニティの中で様々な事業も実施している訳でございます。私の勤務している土地改良事業団体連合会は土地改良区を指導する立場にありますが、地域へ行きますと、非農家の方々から、農業も大事なんだけれども、私たちの住んでいる農村地域、要するに都市部よりも人口減少、高齢化が進んでいるこの地域のことを少し考えた施策も必要ではないかとよく言われます。これは当然農村の振興という分野に入りますが、今回の資料の中でいいますと、地域社会の維持活性化、強靱化というところに入るのかも分かりませんが、地域の方々は、まず自分たちの生活の場である農村集落の安全で安心な住みやすい住環境を求めていることを強く感じております。
  その背景は昭和58年代に生活環境基盤が出てきた時と同じなのかなという感じもしている訳でございます。ただ、事業費的に非常に厳しいということは重々承知をしている訳でございますが、できれば今回の長期計画策定に当たりましては、農村社会の維持活性化に向けてソフトばかりではなく、街灯の整備だとか防火水槽の整備だとか、そういうハード整備も長計の中に文言として盛り込むということが私は地域を支えている非農家も含めた方々に土地改良長期計画を理解してもらうのに大変重要ではないかなと思います。是非長期計画を策定する際にはそういう面も入れた地域社会といいますか、農村集落の生活基盤整備というものを少し書き加えていただければ非常にありがたいなと思います。
  以上でございます。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  では、小谷委員お願いします。

○小谷臨時委員
  ありがとうございます。
  先ほどから皆さんの意見も出ていますが、やはり13ページの農地集積に関して簡易整備があまり進まない理由として、隣接田に係る権利関係に相当程度の調整を要するということから伸び悩んだというコメントが書かれていますけれども、ここがとても気になりました。土地を手放すのは嫌なんだろうなという人間の心が垣間見えるような気がしまして、それに対して近藤委員もおっしゃっていたように達成率を上げるという、あるいは助成単価を加算するということの前に、もう少しこの事実から何を読み取っていけばいいのか。その現地にいる人たちが集積したくないという思いはどういう部分なんだろうということを少し思います。
  大規模なことや効率的なことがもちろん求められる一方で、小規模な農業、家族農業などについて、今回の16の施策の中では余り見えてこない。家族農業というのは世界的にも重要視されて改めて言われていることだと思いますので、そういう工業的な産業的な農業ではない部分で横田委員もおっしゃったように、そこにいる人間一人一人がモチベーションを持ってやる気になる施策みたいなことは何かできないんだろうかと思います。担い手に関して数で見るだけではなくて、やる気とか質とか、そういう部分をもっと上手く掘り起こしていくことができないかと思っています。そういう意味では、柴田委員のソフトのコミュニティを取り入れる必要があるというのに私も同感です。
  あと29ページの小水力発電に関しては、やはり今、農業農村を考える上で地方創生も欠かせないことですので、何となく聞こえてくる話としては、新しく農業を初めようとする移住・定住するような新規就農の方にエコロジーですとか持続可能な社会、パーマカルチャーのようなことを理想にしている人が少なくないと思いますので、農村が食だけではなくてエネルギーも供給できるような場であると、また魅力的になって、それが地域の賑わいや活性化に繋がるのではないかなと思います。
  この小水力については、すごく個人的にも期待していると同時に、何かもう少し上手くいっている事例ですとか、進んでいる地域などがありましたら教えていただきたいと思います。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  間違いがなければ、一応これでご出席の委員皆様からご意見いただいたと思います。
  では、事務局の方で、ご対応いただくことがありましたらご説明ください。

○原川計画調整室長
  横田委員の中山間地域のお話は全くそのとおりで、今後検討していきたいと思っていますし、横田委員から、委員になって農業者に伝えていくのも大事だとの発言がございましたので、委員から伝えていただけるような立派な計画を立てていきたいと思っております。
  それから、岡本委員から色々ご意見いただきましたて、ありがとうございました。特に中間管理機構との連携で、その辺については今回の1つの大きなテーマになると思います。中間管理機構と連携して、いかに担い手を育てていくか。その辺は重要な視点になると思っております。
  加藤委員のお話も、そもそも農村とはというところからきちんと整理していかなければいけないのかなと。食料・農業・農村基本法においても、基本的には農業生産と生活、これが同じ空間で行われている。これが農村ということになっております。そういうことを踏まえながら、加藤委員の今のご指摘について考えていく必要があるのかなと思っています。
  それから、小谷委員から意見のありました簡易整備のところです。簡易整備であっても色々な権利調整の話もあります。逆に新規整備のニーズが多いのは、地域全体で未整備地域を整備しようと。それは地域全体で合意形成して、地域でとことん話し合ってこういう方向でいこうと。このため、逆に新規整備の方はニーズが多いのかもしれません。そこは冒頭お話ししたとおり、きちんと分析したいと思っています。
  それから、今後担い手に集積していくということになれば、離農農家や小規模な農家、規模縮小する農家が出るということは、もう論理的にそうなる訳でございまして、そのような方々にも目を向けて、地域でどのような役割を果たしてくれるのか。それは例えば保全管理もありますし、6次産業化で直販とか、大豆等の加工とか、色々なことがあると思います。そういう方も地域の中できちんと役割を果たして地域全体が活性化していくと、こういう視点は極めて重要だと思っております。
  再生可能エネルギーについても、地域資源をいかに活用するか、地域に豊富にある資源をどう活用するかということもまさに地域の活性化、地方創生の観点から大事だと思っていますので、今後の検討に反映させていきたいと思っております。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  それぞれのご発言について事務局からご対応いただきました。大きな課題については、引き続き事務局でご検討いただいて、次回以降に、さらに情報提供いただき、議論していきたいと思います。
  皆さんのご協力で予定した時間まで少しだけ時間が残っていますので、この際もう一言おっしゃりたいという方があったらお受けしたいと思います。皆さんの議論を踏まえて、改めておっしゃりたいことがあったらお願いいたします。
  よろしいでしょうか。次回以降もまた検討することになろうかと思います。
  では最後に私も一言、皆さんのお話を伺って、今日の議論を私なりに整理したことをお話ししたいと思います。
  2つ申し上げたいと思います。一つは、この部会でも前から議論してきて、今日もあちこちで話題になりましたけれども、産業政策と地域政策のバランス、それから平場と中山間地域での適用のあり方の仕分けです。これはずっと私ども申し上げてきて、基本計画でも取り上げていただいたところでありますけれども、それを具体的にどういう形で表現して、指標のような形でどのように分かりやすく表現するかが大きな課題だということが今日の議論ではっきりしたというのが一つ目です。
  二つ目は、基本的な検討の枠組みの課題です。この部会で検討したことは、「中間取りまとめ」として基本計画の検討過程で様々な形でご説明したり、情報共有するようなことを進めていただいたと思います。
  これは中嶋委員が部会長を務められた審議会の企画部会でよく受けとめていただいて、よく評価していただいて計画に反映していただいたと思います。今日の話を踏まえると、基本計画が定まりましたので、今度は基本計画の方向に沿った議論を私たちはしないといけないということです。それから、基本計画の実施における農業農村整備の課題も少しはっきりしたと中嶋委員がおっしゃいましたが、それを踏まえた土地改良長期計画にしていかないといけないということです。私たちは基本計画にインプットしましたけれども、今度は反対に基本計画を前提とした議論というのが大きな枠組みとして、この長期計画で私たちの宿題というか、課題になったかなというところであります。
  私の個人的な理解をお伝えしたということにさせていただきたいと思います。
  以上、よろしいでしょうか。
  それでは、他になければ次に進めさせていただきます。
  次の議題は、「(4)その他」ということでございますが、特に事務局の方で何かありましたらお話しいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○原川計画調整室長
  先ほど資料1の方の本年度の検討の進め方の部分に記載しておりましたが、まず長期計画を検討するに当たって農業農村整備事業が果たすべき役割等を整理すると申しました。これにつきましては、別途有識者による検討を進めてございますので、現在の状況について参考資料4で簡単に説明させていただきたいと思っています。
  参考資料4をお開きください。
  1ページ、目次を見ていただきたいのですが、まず大きな1番として、農村の特徴なり位置付けを整理しております。2番目で事業の特性、果たしてきた役割、3つ目で農業・農村を取り巻く状況の変化、こういうことを今、議論しているということでございます。
  まず1ページですけれども、ここでは我が国の農村の成り立ちについて記載してございます。我が国の農村は、有史以来、基本的に水田農業を展開してきたと。水田農業には水が不可欠でございます。その水というものは集落による自治的な集団的管理によって初めて水利用が可能になるということで、我が国の農村社会は水田農業の発展とともに水で繋がったコミュニティが形成された。こういうことが言えるのではないかということでございます。
  2ページ目です。
  そういう中で、現代の農村ですけれども、都市化、混住化によって、数の上では農業者中心という特徴は薄れていると。ただ、土地・水利用面では農地・農業用水という農業生産要素が中心だということでございます。
  また、右の絵を見ていただきたいのですが、そういう中で農村とは農業生産活動と生活空間、これが一体となった場と。また、そういう農業生産活動を通じて二次的自然が形成されていると。そういうものが集落機能で支えられて、食料の生産の場、公益的機能、いわゆる多面的機能を発揮している場であると。こういうものが農村ではないかという整理でございます。
  3つ目がそれぞれ農村を構成する要素についてご説明しています。この真ん中の絵は、昨年度の3月の整備部会でもご提示しましたけれども、基本的には農村の自然というものは農業生産活動で形成された二次的自然だということであれば、農地・農業用水等の「社会資本」と「自然資本」は密接不可分な関係だろうと。
  また、「社会資本」と「自然資本」を結びつけているのが、まさに生産と生活を営む農家、人であって、そういうものが水管理に係る共同作業に由来して形成された色々な慣習・文化で支えられていると、こういうものが農村ではないかということで掲げております。
  次の4ページでございますけれども、そのような農村が持続的な生産活動を通じて色々な国民が裨益する公益的機能を発揮しているだろうと。その公益的機能はまさに農業・農村が有する潜在的な機能であって、潜在的ということで表面に表れないで内部に隠れていると。これは何もしないと発揮できないものであって、そういう潜在的な機能を発現させるためには、右の絵でございますけれども、社会資本、人・自然資本、制度資本に働きかける必要があると。そういう中で農業農村整備は、農地・農業用水の社会資本に働きかけながら制度資本にも働きかけているのではないかと、このような整理でございます。
  5ページ目が農業農村整備の歩みでございますけれども、農業農村整備事業は、戦後当初から公共事業として実施されております。その時々の社会経済情勢に応じた政策手段として、農業面だけではなくて農村政策の両面から、まさに農村を対象として展開してきたということでございます。
  「社会の動き」のところにありますとおり、戦後復興から基本農政(高度成長)、米の生産調整、貿易自由化・生活大国、基本農政、こういう時代の変遷に合わせて長期計画の策定も含めてやってきたということでございます。
  次が6ページでございます。事業の特性を書いています。ここでは、大きく2つ書いてございます。
  農業農村整備事業は土地改良法に基づいて実施しておりますけれども、左にあるとおり、農家の自発性を最大限尊重する。いわゆる地元・地域の発意に基づいた事業制度ということになっております。これが一般公共事業と全く違うところではないかと。
  また、土地改良法上も整備した施設は地域の共同で管理する。土地改良区で管理する。こういう面が位置付けられていると。このような行政主導である他の公共事業にはない特徴を有している。こういう特徴をしっかり踏まえて、今後の展開も考えていかなければいけないんではないかということが議論されております。
  8ページ以降は果たしてきた役割ということで、8ページは農地への働きかけということで、ここでは労働生産性の向上に関する効果を示しております。
  9ページは、これも農地への働きかけということで、これは資料2ー2で説明したとおりでございます。
  10ページが、これも農地への働きかけということで、担い手への集積関係の果たしてきた役割を示しております。左の方では整備率と農地集積率の関係のグラフも載せております。
  11ページが人の面でございます。農業生産法人1つとっても、全国的には1,000ヘクタール当たり3法人できておりますけれども、基盤整備を実施した地区では、その約2倍ということでございます。また、大区画化で生み出された労働力、土地を活用して、6次産業化を展開している事例も出てきていると。先ほど色々ご議論いただきました地方創生の観点からもこういった取り組みを広げていく必要があるのではないかなということでございます。
  12ページ、これも農地による働きかけということで、1つはほ場整備、換地の手法を有しております。そういうことで公共用地等の非農地を創出して、地域の土地利用の秩序化に貢献したと。左の方は伊勢湾岸自動車道のジャンクションの事例を載せております。また、耕作放棄地の発生防止にも大きな効果を果たしているということでございます。
  以上が農地に対する働きかけでございまして、もう一つの社会資本である農業用水への働きかけということで、13ページは畑地かんがいの例を載せておりますけれども、これは昨年のNN部会でも紹介させていただいたとおりでございます。
  14ページ、水の中の排水でございます。
  この事例は、海抜ゼロメートル以下の越後平野の事例でございます。農地の排水改良を図ることにより優良農業地帯に変えていく。それだけではなくて、市街地などの現在の土地利用も形成してきたということでございます。
  15ページは、東日本大震災で壊滅的被害を受けた宮城県の亘理町の例でございます。左の図で分かるように、農地の背後に市街地があると、こういう事例が多々ある訳でございますけれども、農業用の排水機場が市街地の排水も受けているということでございます。
  16ページでございます。これも水の関係でございますけれども、都市的水需要にも対応してきたということでございまして、右の下にあるとおり、開水路のパイプライン化や開水路の断面縮小で水路ロスの改善とか分水位を確保することによって都市的水需要にも対応してきたと。生活用水に換算すると、1,200万人分に相当するものでございます。
  また、17ページも農業用水の関係で、これは地域用水ということでございます。
  かんがい用水としての利用だけではなくて、地域用水としての機能も発揮していると。左は三重県の多気町の例でございます。防火用水、都市農村交流、親水空間、小水力発電、こういうことでございます。
  また、右の方はふゆみずたんぼでございますけれども、このような取組みを通じてエコツアーやふゆみずたんぼ米のブランド化ということで、地域の活性化に上手く繋げているということでございます。
  18ページが地域経済への波及効果ということで整理されております。公共事業である農業農村整備事業、フロー効果とストック効果があると言われています。フロー効果、上の方のものでございまして、事業を実施することによってコンクリート等の諸資材・商品の調達、また労務者の調達、こういう効果がフロー効果。また、ストック効果は、農業生産活動が活発化することによって、下の方にありますとおり、6次産業化や観光とか、農産物の高付加価値化と地域農業の構造に影響する効果、2つあるわけでございます。
  その中のフロー効果を示したのが19ページでして、これは産業連関表を用いて試算しましたら、他の公共事業に対してフロー効果は高いということでございます。
  また、20ページの方はストック効果でございます。これについては、なかなか数値化するのは難しかったのですが、例えばこれは宮城県の大崎の事例でございます。下の方にSTEP1からSTEP5ということで、まず用排水対策、ほ場整備を実施することによって担い手が育成され、米以外の農産物生産が増加する、ここでは麦や大豆でございます。続いて米の高付加価値化、更には地域ブランド、直販、地域内経済循環ということで、スパイラル的に地域の活性化に繋がっているということの例でございます。
  21ページは、福井県の九頭竜川下流地区で、これも同じような視点で整理されております。
  22ページが笛吹川地区、山梨県でございますけれども、ここは元々養蚕が盛んなところで、養蚕の衰退とともに地域の活性化も失われてきたということでございます。そこで畑かん事業をやった訳ですけれども、それによって果樹の首都圏への出荷、ワインの生産量の増加、更にはワインツーリズムによる観光客の増加ということで、スパイラル的に地域産業の発展の起爆剤になっているということでございます。
  24ページが石垣島の例でございまして、25ページの方にありますとおり、ここも畑地かんがいでございます。自給飼料の安定供給を通じて「石垣牛」の安定供給・流通拡大、それに関する加工・販売部門の売上、雇用が拡大して、これが観光の1つの目玉になっていると。また、さとうきびにつきましても製糖工場の雇用が拡大され、また砂糖のブランド化が図られているということでございます。それによって、24ページにありますとおり人口も増えているということでございます。
  26ページは、先ほど説明しました。実施に当たって、他の公共事業と違って、土地改良制度そのものの仕組みとして色々な合意形成のプロセスがビルトインされているということで、そのプロセスを通じて、農村コミュニティの機能が向上して、色々な取り組みに繋がっているということでございます。
  27ページからは多面的機能支払のことで、先ほどの資料2ー2と重複しますので省略させていただきます。
  30ページからが大きな3番でございまして、農業・農村を取り巻く状況の変化ということで、ここでは人口減少と高齢化を書いています。ここは先ほども議論があって、皆さんご存じなので、説明は省略させていただきます。
  31ページでございますけれども、そういう中で、特に小規模な集落の割合が増えているということでございます。また、右の方でありますとおり、集落人口の減少によって地域コミュニティの維持や地域資源の管理に支障が生じているということでございます。
  次、32ページでございますけれども、ここは農業構造の変化ということで、担い手の利用面積が農地面積全体の約5割と現在なっております。今後10年間で担い手に8割という目標がございますけれども、そういうことで大規模経営体、小規模農家の二極化が進むだろうということです。
  また、右の上の方のグラフで、昭和50年には約500万戸の農家に対して、土地持ち非農家は27万戸ということで100対6だったのですが、現在は250万に対して約137万戸ということで100対54まで土地持ち非農家が今、増えているという状況でございます。
  33ページは、そういった農地利用集積の進展、またそれによって直播栽培の導入、更には飼料米の増加で水需要も大きく変わるだろうということを掲げております。
  34ページは、農村の中の地域経済の視点でございます。
  左の青のグラフが農業総産出額でございますけれども、昭和59年が11.7兆円でしたが、その後減少傾向と。また赤の食品産業でございますけれども、これも平成10年以降減少傾向ということでございます。
  右の方は農家所得ですけれども、平成6年がピークで、その後減少傾向でございます。内訳を見ますと、緑の分、農業所得は大きな変化はございませんけれども、農業所得以外が大きな減少傾向ということでございます。
  35ページは災害発生のリスクも高まっているということでございます。特に農村では1度災害が発生し復旧に時間がかかると、さらなる人口流出につながる懸念もあるということで、そういう意味では農村社会の脆弱化にも繋がるということで、ここはしっかり対応していかなければいけないだろうと思っております。
  36ページ、これは先ほど申しましたけれども、平成21年の中国・九州北部豪雨の例でございます。
  実は真ん中に新幹線があって、その両側のトンネルでございます。ここは地上に出ているのですが、その上に長尾ため池があって、その上流に砂防堰堤がたくさんあるのですが、砂防堰堤を越えてきた土砂を長尾ため池が止めたと。これで新幹線を守ったということでございます。
  また、その下流の玉泉ため池、これも横から土砂が流入してきましたけれども、ため池で溜めて、その下の集落を守ったと。これが先ほど毛利委員が言われたようなことでもあろうかと思っております。
  それと、38ページでございますけれども、社会資本ストックを他の公共資本と比べたものでございます。
  これは内閣府が出したものでございまして、38ページが純資本ストックでございます。39ページが生産的資本ストックでございます。これは何かといいますと、39ページを見ていただきたいと思います。これは電球の例でございますけれども、純資本ストックは残存価値を評価したものということで、例えば明るさが一緒でも残存年数が1年減るごとにストック量としては減っていくと。いわゆる減価償却を計算したものでございます。
  生産的資本ストックは、経過年数が経っても、明るさが一緒であればストック額は減らないという考えで、一定の前提のもとで試算したものでございます。
  その中で38ページは純資本ストック試算でございますけれども、農業関係のストックの減少が他の公共に対して著しいということでございます。これは戦後間もなく緊急開拓でかなりの公共投資が早い時期に投資してきたということの反映かなと思っています。
  生産的資本ストックは、他の公共部門ではまだ増加している中で、農業部門だけは減少しているという状況でございます。
  それ以降につきましては、今までもご説明した内容でございますので省略させていただきます。
  今日おられる浅野委員を委員長として議論していただいて、こういうものをもとに、今後の農業・農村の果たすべき役割、展開方向を更に議論していただいているという状況でございます。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  今、ご説明のありました農業農村整備事業の果たしてきた役割については、別途研究会を設けて検討されていて、その委員長を浅野委員がお務めということですので、よろしければ、ご説明いただくこと、あるいはお伝えいただくことがあったらお話しいただきたいと思います。

○浅野臨時委員
  基本的にはもう尽くされているわけですけれども、1つだけ追加で。
  是非3ページの図を見ていただきたいんですけれども、これ実は1回目のこの研究会の資料でして、少しこれが進化してきています。
  このグラフの中に人的資本、社会資本、自然資本という3つがあって、真ん中に制度資本とあるんですけれども、ここをもっと大胆に「農村協働力」という名前に改変してはどうか。
  農村協働力というものが社会資本と人的資本と自然資本を全部くっつけて機能を発揮するというのが実は農村の姿ではないか。それに対していわゆるここで言う農業農村整備事業というのは、社会資本を整備する。通常の、公共事業というのは基盤だけを整備しますよね。ところが、農村の場合においては、自然も一緒に守るし、人も育てる。それによって、全部をニカワのようにくっつけるのが農村協働力というもので、これが全体で効果を発揮するから非常に何か普通の公共事業とは違う特殊性がある。
  だから、私先ほど小谷さんのご意見聞いていて感心したんですけれども、ここではストック量だけを測っていて社会資本だけ測っているんですけれども、同じように実は人的資本も測らなければいけないし、測ることによって実は農村の富がそれだけ増えていることに実はなっている。みんなの土地改良事業を通じて地域がまとまってある目標について進むということは、実は農村協働力がアップするということですから、これもまた実は富が増えていることになるんです。
  だから、そういうことをきちんとモニターしていくと、今まで漏れ落ちていた色々な価値、あるいは自然だって、そのまま荒れ野になったら使えないのに、農地にすることによって価値を生むということで、そういう意味では、今までの公共事業よりもはるかに広い範囲をカバーした新しい価値の創生が農村において可能になるというのがNN事業の一番おもしろさ。
  多分、この話は皆さんにとっては当たり前の話で、農村へ行ってNNをやったところというのは地域が変わったという実感を持たれている人がすごくいらっしゃる。だけど、地域が変わったというだけでは駄目で、それを理論化した上で定量的に示すことができないと、中々世間には納得してもらえないので、今回長期計画の中でもこれを可視化するようなことについて少し努力してみたら、私たちはもっと説得力を持てるんではないかと思います。
  ただ一方で、私たちの置かれている状況もとても厳しくて、少子化であるとか人口減少であるとか高齢化であるとか、そういうものが私たちをより厳しい状況にしているので、その分のマイナスもきちんと考えなければいけないんですけれども、こういうものをストックとして見ていくという視点は、私は極めて大事かなと思います。
  以上、補足です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  今の浅野委員長のこの研究会は、まだしばらく続いてご検討いただくことになるんですね。

○原川計画調整室長
  あと数回考えています。

○渡邉部会長
  そうですね。今のお話のように、ここの部会の長期計画を含めた検討事項とも関わるので、適宜成果をこの部会へ出していただけると理解してよろしいわけでしょうか。

○原川計画調整室長
  部会の都度、研究会の議論の過程をご紹介させていただきたいと思いますし、この成果は12月の論点整理にも反映させていきたいと思っています。

○渡邉部会長
  ということで、非常に頼もしくと申し上げたら失礼かもしれませんが、インプットに期待するところであります。
  少し時間がありますので、今のご説明について皆さんから少しご意見、あるいはこれから検討されるということなのでお願いすることも可能かと思いますが、何かご意見があったらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
  では、中嶋委員お願いします。

○中嶋委員
  ありがとうございます。
  非常にまとまった資料になっていて、これを使って農業農村整備のことを知らない人に上手く説明できるんではないかなという印象を持ちました。
  それで、言及していただいたこの3ページ目の図ですけれども、改めて、これを見て感じましたのは、農業農村における社会資本というのはユーザーと一体化しているということなんではないかなと思いました。建設をするに当たっても、それから利用するに当たっても、維持管理をするに当たっても、ユーザー自身がかなり積極的に関与せざるを得ないし、それが実態であると。
  農業農村以外の社会資本に関しては政府が作って、事業体がそれを維持管理をしていく。ユーザーは本当にユーザーとして使わせてもらっていればいいという感じです。もちろん、料金を払うということで維持管理に貢献することはあると思うんですけれども、農業の場合とはちょっと性格は違うなと思っております。
  他の社会資本について後ろにも資料がございましたけれども、どのようにこれを維持していくのか、どのように伸ばすのか、どの分野を強化すべきなのかというのは非常に幅広く議論されていると思うんですけれども、それはただ政府が計画を立てて財政資金を確保して着々と進めていけばいいという、これは言い過ぎかもしれませんが、そのような性格を持っています。このNNに関連して言うと、ユーザー側との一体的な議論の中でこれを進めなければいけないというのがある意味難しいところであり、ある意味利用する側にとっては大事な意味のあることだと思っております。
  ただ、先ほど基本計画のお話も出ましたけれども、そこで想定していることは担い手に農業を集中させていく。そこでは、担い手に農業を行っていただきたいと誘導するんだということだったわけです。それが効率的かつ安定的な農業経営という姿なんですが、確実にその人たちの数は少なくなっていきます。ユーザーが少なくなった状態でこの社会資本をどのように維持管理していくのか、それから建設するための仕組みをもう一度改めて考えていただく必要があるかもしれない。これは場合によってはですが、ユーザーと切り離された形での社会資本の整備や維持管理というものもあるかもしれないなと思っております。そこら辺が検討している先にある課題ではないかなと思います。
  それから最後に、この資料を使って、国民にご説明いただくということだったわけですが、NNに関する社会資本は「群」みたいなもので、さまざまな種類のものが重層的な構造を持ち、有機的な連関のもとで成り立っているというのがどのぐらい分かっていただけるのかなという感じがいたしますので、その辺も、資料を作っていく上で工夫していただければと思いました。
  以上です。

○渡邉部会長
  ありがとうございました。
  他にはいかがでしょうか。よろしいですか。
  先ほどもありましたように、また改めて情報をインプットいただき、ご意見いただく機会があると思います。今のお話のように、根幹に関わるようなところで大事な議論かと思います。引き続きご検討いただき、成果を部会の方へインプットいただけたら、ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
  以上、一応予定した議論は終わりましたが、全体を通して、この他に何か特にご発言いただくようなことはありますでしょうか。
  事務局の方もよろしいでしょうか。
  それでは、予定の時刻よりほんの少し早いのですが、皆様のご協力で予定しておりました議事を終了いたしました。ありがとうございました。
  では、議事進行は事務局にお返ししたいと思います。

○原川計画調整室長
  長時間にわたりましてご議論いただきまして、ありがとうございました。本日いただきましたご意見等につきましては、今後の検討に活かしてまいりたいと思っています。
  また、最初のスケジュールでご説明いたしましたが、本年度は例年よりも過密なスケジュールで審議をお願いすることになりますので、どうかよろしくお願いいたします。
  次回の部会の開催は9月を予定しております。日程の詳細については、改めて事務局よりご連絡したいと思います。
  以上をもちまして、本日の部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

お問い合わせ先

農村振興局整備部設計課計画調整室
代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201
FAX:03-5511-8426

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