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平成26年度第1回技術小委員会議事録

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平成26年7月7日更新

担当:農村振興局整備部設計課計画調整室

1.日時及び場所

 日時:平成26年6月13日(金曜日)13時30分~15時30分

 場所:農林水産省本館7階 第3特別会議室

 

2.議事

(1)今年度の検討事項について

(2)土地改良事業計画設計基準計画「農業用水(畑)」の改定について

(3)環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定について

(4)農業水利施設の機能保全の手引きの改定について

(5)その他

 

3.議事内容

 議事録(PDF:382KB) 

 

○原川計画調整室長
ただいまから、食料・農業・農村政策審議会農業農村振興整備部会の平成26年度第1回技術小委員会を開催いたします。
本日は、ご多忙中にもかかわらずご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
私、事務局を担当しております設計課計画調整室の原川でございます。
それでは、まず初めに、本委員会の公開方法について説明させていただきます。
本委員会につきましては、傍聴につきましては可とし、会議への提出資料は会議終了後、議事録は委員の皆様にご確認をしていただいた上でございますけれども、発言者を明記の上、ホームページにてそれぞれ公開することとさせていただきますので、ご了承よろしくお願いいたします。
次に、配付資料について確認させていただきます。
一番上から配布資料一覧、会議次第、委員名簿、資料1でございます。次が参考資料1、それから写しといたしまして、基準改定につきましての大臣からの諮問の写しをつけております。その後が、資料2、資料3、資料4の順になっておりますが、不足等はございませんでしょうか。
それでは、会議に先立ちまして、三浦農村振興局長よりご挨拶申し上げます。

 

○三浦農村振興局長
農村振興局長の三浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
委員の皆様には、日ごろから農林水産行政、とりわけ農業農村整備、農村振興の推進につきまして、格段のご理解、ご協力をいただき、心から感謝を申し上げます。
現在、農林水産省では、昨年12月に取りまとめられました農林水産業・地域の活力創造プランにおける基本的な方向を踏まえ、今後10年程度を見通した食料・農業・農村基本計画の見直しに着手いたしまして、本年度末の改定に向けて議論を進めているところでございます。
農村振興局といたしましても、昨年度の農業農村振興整備部会におきましてご審議いただいて、中間整理として取りまとめました「農村社会の変化や新たな農政の展開における農業農村整備の課題」を踏まえまして、1つ目には、老朽化が進む施設の長寿命化を図るなど、農業水利施設等の持続的な保全管理。2つ目といたしまして、大規模地震や集中豪雨等の災害リスクが高まっている中、国土強靱化の考え方を踏まえた防災・減災への取組の強化。3つ目といたしまして、農村環境への配慮や保全活動の一層の充実による生物多様性の保全といった施策を展開しているところでございます。
昨年度末の農業農村振興整備部会におきましては、これらに関連した5つの検討事項につきまして、本技術小委員会に付託されたものでございますけれども、本日の委員会では、そのうち3つの基準等の改定を議題としております。
具体的に申し上げますと、1つ目は、畑地かんがい施設の更新等の調査計画手法や畑地かんがい地区における環境配慮に係る記載の充実を内容といたします計画基準農業用水(畑)の改定。2つ目は、環境配慮対策の事例ですとか、新たな技術的知見等を踏まえた環境配慮のための調査計画・設計の技術指針の改定。3つ目は、ストックマネジメントの取組実績や蓄積されたデータの反映、リスク管理や監視といった戦略的な保全管理の考え方の導入に向けた農業水利施設の機能保全の手引きの改定。これら3つについて、ご審議をお願いしたいと考えております。
本日は、本年度第1回目の会議ということで、これらの基準等を改定する背景ですとか、検討方向について、当方からご説明申し上げまして、ご議論をいただきたいと考えております。
今後の具体的な検討に向けて、委員の皆様のご専門のお立場から忌憚のないご意見を賜りたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

○原川計画調整室長
申し訳ありませんが、三浦局長におかれましては、所用のためここで退席させていただきます。
それでは、早速でございますが、議事に入りたいと思います。以降の議事進行につきましては、毛利委員長にお願いいたします。

 

○毛利委員長
農工研の毛利と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、早速ですけれども、今回3つの事項が付託されております。会議次第に従いまして、議事を進めてまいりたいと思います。
それでは、事務局よりご説明をお願いいたします。

 

○原川計画調整室長
まず、資料1をご覧ください。平成26年度の技術小委員会の検討事項についてでございます。
先ほど局長のご挨拶にあったとおり、今年度は5つの項目を予定しております。
1つ目が、計画基準、農業用水(畑)の改定でございます。2つ目が設計指針、ため池整備の改定。3つ目が、同じく設計指針、耐震設計の改定でございます。4つ目が、環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定でございます。5つ目が、手引きでございますけれども、農業水利施設の機能保全の手引きの改定でございます。
下の方に参考で載せておりますけれども、本日6月13日が第1回目ということで、本日は計画基準の農業用水(畑)、技術指針の環境配慮、手引きの機能保全、この3つをご議論いただければと思っています。その後、年度内に3回程度の開催を予定しているところでございます。
また、このうち、ため池の整備につきましては、昨年度の第1回技術小委でも審議をいただいている状況でございます。
次の参考資料1でございますけれども、これにつきましては、1番に制定の目的・経緯、2番に各種技術基準の内容等を書いておりますけれども、後でご覧いただければと思います。
次のページでございますけれども、3番で制改定の状況を載せています。(1)が計画基準でございまして、今回の議論、赤で囲っています農業用水(畑)。これは平成9年度に現在の基準ができているということでございます。(2)が設計基準の制改定経緯でございます。
次のページの3ページの(3)が管理基準の制定の経緯でございます。(4)が基準以外のその他の技術資料といたしまして、この赤で囲っております4つについて、今年度検討していただくということを考えております。
事務局からの説明は以上でございます。

 

○毛利委員長
それでは、ここで切った方がよろしいでしょうか。

 

○原川計画調整室長
はい。

 

○毛利委員長
わかりました。
それでは、資料1、参考資料1でご説明をいただきました。この範囲の中でご質問をよろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
また、後ほど戻ってご質問をいただいてもよろしいかと思います。
それでは、次の議事に移りたいと思います。
議事次第の2番目、農業用水(畑)の改定について、事務局より説明をお願いいたします。

 

○小平農村環境課長
農村環境課長の小平と申します。よろしくお願いいたします。
資料2でございますが、計画基準の農業用水(畑)、この改定につきまして、検討方向につきまして、ご説明をさせていただきたいと思います。
なお、先ほど資料の説明の中にもございましたが、資料2の前のページの資料のところに、3月18日付で大臣から諮問をさせていただいた写しを入れておりますので、ご確認いただければと思います。それから、途中で参考資料1も若干使って説明させていただきたいと思いますので、横に参考資料1をちょっと置いていただければと思います。
それでは、資料2の1ページをお願いいたします。
この計画基準の農業用水(畑)、これは畑地かんがい事業について計画をする際に、これに基づいてやるというものでして、畑地かんがい事業について説明をしております。
地域の特性に応じて施設整備を行いまして、農業用水の確保、そして活用を図りまして、作物の品質とか生産性の向上、また高収益性の作物を導入して、農業経営の基盤の強化をするということでございます。
写真のところにありますように、左の方から水源地から送水施設、パイプライン等を通じて貯水槽、ファームポンドに水をためて、末端では散水施設、スプリンクラー等で畑に水をまくと、こういう形になりますが、その事業の効果としては、その下の方に絵がございますけれども、作物の単収の向上とか、品質の向上、また営農の自由度の向上ということで、栽培作物が増えるとか、また干ばつの被害の防止、あるいはかん水労力の低減等の農業経営の安定とか、生産力の向上に寄与ということになります。
平成24年の時点で、この畑地かんがい事業が入っているところで46万ヘクタールございまして、畑地の面積の22%程度という状況になってございます。
2ページをお願いいたします。
計画基準・農業用水(畑)でございますけれども、そもそもこの計画基準というのは、土地改良事業が適切・効率的に行われるように、調査計画の手法、また技術的基礎諸元を整理した技術基準となります。
ここでちょっと参考資料1をご覧いただければと思います。縦紙の参考資料1です。先ほどちょっと説明のとき触れたものですが、2のところの下の参考というところに、基準の構成といった絵があるかと思います。この基準というのが、基準本文というところにちょっと説明書きがございますが、計画に際し、遵守すべき普遍性、規範性の高い事項を基準の本文としております。それをどのように運用するかとか、また解説につきまして、基準の運用・解説といったものがございますし、また、この基準書に記載されないような各種技術の内容につきましては、技術書ということで情報を提供すると。こんな構成になってございます。
それが計画基準の中身なんですけれども、また資料2の2ページに戻っていただきまして、この農業用水(畑)の計画基準、平成9年に制定されたんですけれども、下の左の方にありますように、その以降、例えば環境との調和への配慮ということに関しましては、緑色で記載をさせていただいておりますけれども、土地改良法の改正とか、それに基づいて環境との調和に配慮した事業実施のための手引きでありますとか、技術指針といったものが策定されておりますし、また施設の更新等に関した動きとしましては、青色になりますけれども、機能保全の手引き、長寿命化の手引き、また一番下にありますが、インフラ長寿命化の基本計画等々の策定の動きがございます。
 これらを踏まえまして、右の方の検討項目として、大きく1つ目は、施設の更新等に向けた調査計画手法の記載を検討したらどうかということと、2つ目が、畑かん地区における環境配慮について記載の充実を図ったらどうかということと、3つ目は、これらに加えて、最新の技術の進展についても、情報を整理していくということにしたらどうかと考えております。
それぞれの項目でございますが、3ページをお願いいたします。
施設の更新の関係でございますけれども、現在、農業水利施設については、機能の監視、あるいは診断等によってリスク管理を行いながら、劣化の状況に応じて補修とか、更新を計画的に行うということで、長寿命化とか、ライフサイクルコストの低減を図るということを推進してございます。
ただし、この左上の図のようにありますように、基幹的水利施設で見ますと、既に耐用年数を超してしまったところが2割くらいありますし、さらに今後10年を見通していきますと、3分の1くらいが、そういった超えるような施設になってしまうというような状況もございますし、また最近のこういった事業の内容を見ますと、この縦グラフは国営かんがい排水事業等の集計でございますけれども、更新地区のシェアが増えております。例えば、25年度で見ますと、全体で39地区になりますけれども、そのうち23地区に当たる59%が更新の事業を行っているというような状況にございます。
ストックマネジメントの考え方に基づいて、今推進をしてございますが、やはり老朽化等に伴って、下の写真にありますように、パイプラインの破裂が起こる等々の事例があるという状況でございます。
4ページをお願いいたします。
このような状況にありまして、現在の基準の中には、ストックマネジメントの考え方等について記載がございません。したがいまして、改定の方針としまして、右の方の囲いの中にございますけれども、既存施設のストックマネジメントの考え方に関して、基準の方にきちっと書いていくということを、まず一つ検討するということと、それから既存の施設について、調査段階において、機能診断や評価をきちっとやる、あるいは、計画段階において、長寿命化とか、機能保全に係る計画が作成されるように、記載を充実・検討するというふうな形が基本的な考え方の方向ではないかと考えております。
併せまして、この後も議題になってございますが、農業水利施設の機能保全の手引きといったものが見直されますので、これらの動きの中で、特に基準に反映するような大きな考え方といったものがあれば、こちらの方への反映も検討していきたいと考えています。
5ページをお願いいたします。環境配慮の関係でございます。
土地改良事業を進めるに当たりましては、地域の合意形成とか住民の参画を得ながら、環境に配慮した事業を進めているという状況でございますが、この畑かん事業、例えば、パイプライン等は地中に埋まっていますので、なかなか外の環境に触れる部分が少ないという特徴はございますけれども、例えば、施工時の希少種の移植等の事例、あるいはダム周りの魚道の設置、あるいは左下にありますけれども、ファームポンドをちょっと深く掘り込んで施工しまして、縦長に環境上出てこないように環境に配慮した事例。あるいは、農道と用水路の共同橋での環境配慮の事例等々ございます。
このようなことを踏まえまして、6ページでございますけれども、現在の基準書の中にも、環境に係る記載は少々ございますけれども、環境配慮に関するこれまでの指針とか、手引きといったものが策定されておりますので、そういったものの記載を踏まえながら、さらに先ほどちょっとご説明しましたような畑地かんがい地区における事例収集も踏まえて、環境配慮に関する記載の充実を検討したいと考えてございます。
また、併せて、この項目も後で議題になりますけれども、環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針といったものの改定がございます。この中で、特に重要な項目等で、本基準に反映すべきような内容がありましたら、またそれも検討していきたいと考えています。
7ページをお願いいたします。
7ページは、最近の技術進展を踏まえた検討ということですけれども、最近の技術進展に伴いまして、例えば、かんがい方式、ここにはマルチ・ドリップ方式等の事例を載せさせていただいておりますけれども、そういったかんがい方式とか、あるいは測定機器、あるいは地理情報システムのデータを利用する等々の技術が進んでいます。
これは、特に技術書を中心にした整理になると思いますけれども、調査・計画がより適正かつ効率的に行うことが可能になるように、技術書等を中心にして、追加的な情報を記載するということを検討していきたいと考えてございます。
このようなものにつきまして、8ページ、検討のスケジュールでございますけれども、先ほど説明しましたように、3月18日に、部会の方に諮問がなされておりまして、技術小委員会への付託がなされました。今日、6月13日は1回目の、基本的な検討の方向についてご審議をいただくということでございますが、この後、9月には今日のご議論を踏まえまして、改定の具体的な内容をご審議いただき、来年の2月には取りまとめをいただければと考えております。その後、答申を経まして、来年度早々には基準改定に向けて手続を進めていきたいと思っております。
なお、この審議の過程におきましては、パブリックコメントを実施しまして、広く意見の募集を行いまして、進めていきたいと考えております。
説明は以上でございます。

 

○毛利委員長
それでは、資料2をご説明いただきました。
質疑等を進めたいと思います。どこからでも構いませんので、よろしくお願いいたします。
どうぞ。

 

○青木専門委員
この場で質問するのが、ちょっと適当かどうか若干疑問がありますが、全体的な設計基準の捉え方について、ちょっと一、二、質問させていただきたいんですけれども、今ご説明があったとおり、計画基準としては、この農業用水の畑が、たまたま今回水利施設の機能保全の手引き、あるいは環境等の調和に配慮した云々の指針の改定を行うので、そこのエキスを農業用水の畑の方にも入れるという話なんですが、計画基準の中で、それぞれ農業用水の水田、あるいは排水、あと関連しそうなのがほ場整備も若干関係するかな。あと農道だとか。
こういう手引きなり、技術指針というのは、ほとんど全工種に関係することが手引きなり、技術指針で決められますよね。
そうしたときに、本体の計画基準の方が、たまたま今回農業用水の畑が改定になるので、そのエキスを入れるということですけれども、他の計画のそれぞれの工種への反映というのは、全体的な考え方としてどういうふうに捉えられているのか、ちょっとお尋ねしたいんですけれども。

 

○小平農村環境課長
ありがとうございます。
参考資料、先ほど使った参考資料の縦紙の1をご覧いただいて、2ページをお開きいただきたいと思います。
2ページの上のところに、計画基準の改定の年次が入って整理をされてございます。今回、上から2つ目の赤枠の農業用水(畑)ということで、これが平成9年6月に制定された後、今、ご検討いただいているという状況でございます。
あと、その他の基準をご覧いただきますと、それぞれ平成の何年ということに入っておりますが、先ほどお触れいただいた指針とか、手引きとかが、その時点で整備されている場合には、これらの改定の年次にあわせて、それに反映するような形で検討されてきておりまして、今、環境の関係ですと、13年以降の動きがございますので、それ以降のものについては、基本的にそういった考え方を入れて、整理しているという状況にございます。

 

○毛利委員長
よろしいでしょうか。

 

○青木専門委員
もう一つ、よろしいですか。

 

○毛利委員長
どうぞ。

 

○青木専門委員
今回は検討されないと思うんですが、次回は土地改良施設の耐震設計の技術指針を改定されるということなんですけれども、今と同じような話なんですが、耐震設計の技術指針が改定されますと、特に設計基準の方の設計版、各工種ごとのそれぞれの設計基準、これも耐震設計の考え方が変われば、それぞれの基準がまた改定せざるを得ないという場合も出てくるかと思うんですけれども、それへの対応はどういうふうにされますか。

 

○佐々木施工企画調整室長
耐震設計は、手引きを基に設計指針に変えようとしておりますので、基本的には指針を踏まえて、さらに基準化ということもあり得るというふうに考えています。
また、手引きに載っている各工種ごとに、既に個別工種の基準に移行しているものもございますので、順次、工種ごとにということになると思います。

 

○原川計画調整室長
今の青木委員からのご質問なんですけれども、例えば、環境につきましては、平成13年、土地改良法が改正されましたので、それを踏まえて、環境ということに着目しまして、計画基準は工種別に作ってありますけれども、環境というキーワードのもとに工種横断的に、手引きなり、技術指針、技術の参考資料というのを作ってきて、その蓄積がある程度行われて、順次、工種ごとの基準の改定時に入れてきていると。基準が改定される前は、手引きとか、技術指針を参考に現場でやっていただくと。こういう考えで、今までやってきています。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。検討事項、工種横断的な事項については、技術的な蓄積が整ったところから、順次改定をしていっているということでしょうか。指針、手引きによっては、少しタイムラグがあるということになるということだと思います。
他にございませんでしょうか。
どうぞ。

 

○堀野専門委員
事前の説明も受けさせていただいていますし、基本的な方針というか、方向性は非常にいいことだと思うんですけれども、ちょっと確認したいのは、例えば、今の資料の3ページの施設更新に出ている、例えば、資産として17.9兆円とかありますけれども、これは、畑かんの施設だけですか。

 

○小平農村環境課長
すみません。注のところに書いてございますが、受益面積100ヘクタール以上の農業水利施設としての施設を全て足しておりますので、全体の数字になります。

 

○堀野専門委員
ですよね。だから、一番気になるというか、ご留意いただきたいことが、この農業用水の(畑)と。(水田)は一応終わっていますので、(畑)ということですよね。例えば、今のこの3ページの絵を見ても、要するにストックマネジメントの話を見ても、環境配慮の話を見ても、これ、どこが畑なのかなということになるわけです。
特に、環境配慮のところを見ているほとんどの項目というのは、別に畑地かんがいに係わることではなくて、今後、検討課題にもあるように、農業水利施設の例えば機能保全、ストックマネジメントということで対象になってくる。今の、先ほどのご質問というか、ご意見とかぶってくるところあると思うんですけれども、各基準書とか、手引き書の中で、非常に重なり合う部分が増えてきていると思うんです。
僕は、重なったらだめですよということを言っているのではなくて、ある程度取り込むことは、それだけ読めば大体把握できるということで非常に助かるんですけれども、少し、それにしてもかぶりすぎてきている部分があるんじゃないかということと、今言った畑地かんがいの基準の中で取り上げるべき項目として、きちんと整理されているのかと。具体的な書きぶりが。そうでなければ、その辺をちょっとご留意いただけるといいんじゃないかなと思います。

 

○小平農村環境課長
ありがとうございます。
計画基準の方の記載につきましては、先ほどの参考資料1にありましたように、基準本体は普遍的というか、共通的な考え方を整理するということになりますので、重要な事項について、どういうところに留意をして、計画をしていったらいいかということを整理することになるかと思います。
その際に、例えば解説等の中で、手引きとか、指針等は、参考資料として掲げさせていただいて、具体的な取組については、そちらを見て、やっていただきたいと。
ただ、基準等の中で、特にこの農業用水の畑なら畑の特徴を踏まえて取り組むべきことがあれば、そこは、その中に整理をするというようなことがいいのかなと思っていまして、今、堀野先生もご指摘いただいたようなところ踏まえて、記述のところを検討してみたいと思っております。

 

○毛利委員長
どうぞ。

 

○吉田専門委員
すみません。一つだけコメントさせていただきたいんですけれども、今回改定する内容というのは、既存施設の更新等の事業を行う際に必要となるストマネの視点というのを、どういうふうに考慮するかというのを基準に盛り込むというご提案なんですけれども、ただ、ストックマネジメントという中には、機能保全をし易くしていくというような観点もあるのかなと。長寿命化というような意味もありますし、そういう点で考えますと、新規事業に関しても、ある程度管理のし易い施設を造るというような、何か価値観というものを基準の中に少し入れておくというのも一つかなと思うんです。今、そういうものが入っていれば、特に改定ということは必要ないと思うんですけれども、特にそういうことがうたわれていなければ、少しそういうような感覚の言葉も入れておくといいというふうに思いますので、コメントさせていただきました。

 

○小平農村環境課長
ありがとうございます。
今の基準の中には、機能診断とか、そういったことを視野に入れて整理がされておりませんので、ストックマネジメントの考え方で、どのようにやっていくかというときに、見易いとか、管理し易いといったところも含めて、どのような文書の整理ができるか、検討させていただきたいと思いますが。そのような視点も含めて検討したいと思っています。

 

○毛利委員長
いかがでしょうか。
どうぞ、島田委員。よろしくお願いします。

 

○島田専門委員
基本的には、非常に重要な改定だと思っております。
それで、2つほどご検討いただきたいところは、昨今非常に気象条件が大きな変動状況にありまして、雨が長く降り続いたり、あるいはぴたっと止まって、しばらく降らないというような状況が起こっております。
そういった意味で、今後の畑のかんがい水の確保等を考えますと、長期的な視野でご検討いただいて、気象庁などとも連携とっていただき、そういう情報等も得ながら、そういうところを盛り込んでいただけたらありがたいなというふうに思っております。
あと、もう一点ですが、農業の構造変化が非常に急速に進んでおりまして、大規模化がかなり大きく進行しております。そういう点で、畑かん施設においても、使い易さとか、省力的な利用方法とか、そういうのもかなり重要になってくるのではないかと思います。
そういう点で、そういう知見がありましたら、ぜひとも技術書等で盛り込んでいただければありがたいと思っております。

 

○小平農村環境課長

ありがとうございます。
気象条件等々も含めて、長期的な気象等の変化をどう考えていったら。すぐにアイデアが思い浮かばないんですけれども、どのようにしたらいいか、検討させていただきたいと思います。
また、構造変化に対応して、使い易いような技術的な内容がもしありましたら、技術書等の中で、どのように対応できるか検討してみたいと思います。ありがとうございました。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
かんがい用水の確保、地球温暖化、気象変動などとの関係というのは非常に重要な項目ですので、このことも基準の中の前提条件として、何か書いておくべきだという気がいたします。
他に何かありますでしょうか。
今議論になっている流れでいきますと今回の農業用水(畑)というのは、畑地かんがいが昭和57年にできてから、随分経っています。これは技術的な蓄積だとか、何か状況の変化があったんでしょうか。

 

○小平農村環境課長
本来ならば、できるだけ古いものから改定作業をということで進められればよかったんですけれども、我々もデータ収集等、色々当たっておりましたけれども、別途ほ場整備(水田)、こちらの方が大区画化等の動き等に対応して、もっと早目にこちらを整理した方がいいだろうということで、去年の4月、ほ場整備(水田)の方を早目にご検討をいただいたということがございまして、ちょっと農業用水(畑)が遅れてしまったという事情がございます。

 

○毛利委員長
わかりました。
他にございませんでしょうか。

 

○吉田専門委員
すみません。もう一点だけいいですか。 

 

○毛利委員長
どうぞ。

 

○吉田専門委員
この段階で申し上げる必要はないのかもしれないんですけれども、新規事業等、更新・保全というのは、大分同じ事業でも違う内容になりますので、章立てとして、基準の中に完全に独立したものとして書き分けるのか、それとも混ぜた形で表現するのかといったあたりの骨組みですね。そんなところが、どういうふうにお考えなのかと、ちょっと確認したいなと思います。

 

○小平農村環境課長
現在考えておりますのは、新規と更新と分けると、余計複雑になるのかなと感じておりまして、一つの中に、項目の中に溶け込ませて記述をしたらどうかなということをイメージしております。

 

○毛利委員長
よろしいですか。

 

○小平農村環境課長
具体的な案については、9月にお示しさせていただくことになります。

 

○毛利委員長
今日は方針ということですので。
このストックマネジメントは、従来記述がなく新しい考え方を導入するということですけれども、環境配慮だとか、LCCなども併せて記述していくということになるのでしょうか。

 

○小平農村環境課長
細かい記載までは必要がないのかなと考えておりまして、その考え方とか、あるいはその計画書をきちんと作るといった考え方について整理をしたらどうかなと考えております。

 

○毛利委員長
ストックマネジメントは、全く新しい項目として、章立てしていくという方針ですか。

 

○小平農村環境課長
そのストックマネジメントの考え方を入れて、それぞれの調査段階においては、どのようなことを項目として取り上げたらいいかというようなことで、その中に溶け込ませていくようなイメージを、今描いております。

 

○毛利委員長
わかりました。
どうぞお願いいたします。

 

○武山専門委員
すみません。一つ質問なんですが、環境配慮に係わる記載の充実、5ページの件なんですけれども、こちらに示されている事例には、文書にもありますけれども、生態系に配慮するという観点と、景観に配慮するという観点の大きく2つが、環境という一つの文言でまとめられているというふうに思うんですけれども、本来、これを設計するとか、計画するという段階では、全く違う視点だと思うんです。景観に配慮するということと、生態系に配慮するということはですね。
例えばなんですけれども、次のことにはなるかもしれないんですけれども、今回の議題にも環境との調和ということも入っているんですけれども、今ちらっと資料を見ると、こちらの場合は、生態系の観点に大きく焦点が当たっているような感じがするんですけれども、この設計基準なり、技術書の中で、環境というのは両方を指すという扱いでずっといくということなんでしょうか。

 

○小平農村環境課長
基本的な考え方は、既に出ている指針とかの考え方に沿って整理をしようと思っておりますので、こちらと指針との考え方を変えるとか、そんなことではないと考えておりまして、ちょっと言葉については、先生のご指摘も踏まえて、どのように表現したらいいかを検討したいと思いますけれども。同じ考え方をとっております。

 

○武山専門委員
やはり生態系の観点からの技術についても、また景観の方も、それぞれ進展してきて、随分充実がされてきているので、これを一まとめにするというのは、ちょっと新しい考え方にはそぐわないかなというふうに感じますので、やはり別々にそれぞれ別なものとして分けて。もちろん分けられるとは思うんですけれども、区別をして記述すべきではないかなというのが意見でございます。よろしくお願いします。

 

○原川計画調整室長
次の議題に関係することなんですけれども、参考資料1を見ていただきたいと思います。
参考資料1の一番最後の3ページでございます。3ページの(4)のその他の技術資料ということで、今回、次の議題で説明しますのは、一番下にある赤の枠のことでございます。これについては、「環境との調和に配慮した」とありますけれども、基本的には生態系を中心に書いていくということでございます。
これの4つぐらい上の真ん中辺に、「農業農村整備事業における景観配慮の手引き」というのを別途作っておりまして、これはまだ手引きの段階でございますけれども、ある程度知見がそろった段階で、この景観についての技術指針も整備していくと。こういう考えです。

 

○武山専門委員
わかりました。ありがとうございます。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
そうですね。手引きの方では、しっかりとありますね。
他にございませんでしょうか。
どうぞ。

 

○堀野専門委員
確認というか、これも教えていただきたいんですけれども、主な検討項目は、今言ったストックマネジメントの観点と、それから環境配慮の観点、それであとは最新の技術ということを3つ挙げられていますが、これ以外に、例えば、そもそもの畑かんの用水量の算定方式とか、それが大きくあること、もちろんないと思うんですが、多分今まで数年で最も蓄積されてきているのは、栽培管理の合理化に係わるいろんなコンポーネントだと思うんですが、そういった部分は、ちょっと書き換えられたりとかは予定に入っているのかどうか教えていただけますか。水量の算定の部分で、結構技術書につながる部分で大事だと思うんですけれども。

 

○小平農村環境課長
例えば、用水量の算定のときに、様々な要素を扱ったりしますが、これも今までの検討の過程で、それらの考え方とか、データの取り方が適切かどうかということは、それぞれ当たっておりまして、ほぼ今のものを修正する必要はないんではないかという感じでおります。
ただ、最後の7ページのところに、技術のところありましたが、測定機器とか、そういった技術の進展ございますので、そういった技術情報については、最新のものを取りまとめて、技術書等を中心にまとめていきたいという考え方でございます。

 

○毛利委員長
いかがでしょうか。検討はしっかりとされているということですけれども。
よろしいでしょうか。
それでは、次の議題に、3つ目の議題に進ませていただきたいと思います。
事務局の方からご説明をよろしくお願いいたします。

 

○原川計画調整室長
資料3でございます。環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定でございます。
1ページ目、ご覧ください。ここに改定の背景を書いております。下の方の左側でございますけれども、平成13年に土地改良法が改正されまして、事業実施に当たっての原則に、環境との調和に配慮することを位置付けたわけでございます。
それを受けまして、平成14年から16年にかけまして、手引きを作ってまいりました。例えば、水路整備、ため池整備、農道整備、ほ場整備の工種別に生物・生態系の配慮の基本的な考え方とか、手順を手引きとして取りまとめました。
ある程度、技術の蓄積が進みまして、平成18年に技術指針というものを制定しました。これは、特に手引きと違って、生物の生息・生育環境及びネットワークの重要性に着目したものです。さらに、工種横断的に環境配慮の手法や工法を指針として取りまとめたわけでございます。
その後、平成22年、これはガイドラインということでございますけれども、特に国営事業、広域なエリアを対象としている場合、農村環境の広域的な保全、それを生かした地域づくりを進めるということで、そのための構想づくりに関するプロセスや手法について取りまとめたところでございます。
また、現在、24年度を計画の開始年度とする新たな長期計画のもとに事業をやっておりますけれども、その中でも農村環境の再生・創造、特に生態系や景観等の美しい環境の保全・創出というものを施策として位置付けております。
こういう背景なりを踏まえまして、右側でございますけれども、技術指針の各項目、設計なり、施工、維持管理・モニタリング。それぞれの段階における記述の充実を図りたいということでございます。
また、最近事業における環境保全を契機として、いろんな地域づくりを進めている地区もございます。そういうことの後押しをしようということで、基本的考え方とか事例を掲載していこうと。こういう大きな2点で充実を図ろうというふうに思っております。
次の2ページでございますけれども、その中の、例えば、設計の考え方でございますが、平成18年の技術指針の制定以降、参考とすべき新しい環境配慮工法の事例とか、新たな技術的知見が蓄積されております。こういうことを踏まえて、技術指針の充実を図ろうということでございます。
ここに、例えばで載せていますけれども、左側が現行の技術指針でございます。左側からネットワークの種類なり、ネットワークにおける役割、環境配慮工法の目的、または環境配慮の具体的な工法の種類を載せておりますけれども、例えば、この中で水路断面については、今のところ、砂、砂利、玉石とか、瀬とか、淵とか、ワンドとかありますけれども、例えば、床止め工とか、底版についての記載、工法の事例が載っておりません。例えば、護岸におきましても、瀬とか、淵に関する工法が載っておりません。また、水田魚道につきましても、後でご説明しますが、半円形のコルゲート管を使ったようなものも技術開発されておりますので、こういうのを追加する方向で考えていきたいというふうに思っております。
例えばということで、3ページでございますけれども、左側でございます。これ水田魚道でございまして、最近、半円形コルゲート管を使った水田魚道が開発されております。下の方を見ていただければわかると思いますけれども、半円形のコルゲート管で、このコルゲート管、溝がありますので、そこに隔壁を設置すると。隔壁の角度が自由に変えられますので、それによって流量とか、流速とか、水深を自由に設定できるということでございます。
ポイントのところにも書いていますけれども、少量の通水量でも遡上が可能ということがわかっております。先ほど申しましたとおり、隔壁の角度の変更が容易でございますので、いわゆる施工後の順応的な管理も容易になると。また、既存の水田魚道では、最大勾配20度と言われていますけれども、この角度でも魚が上れるということが確認されております。
また、右の方でございますけれども、これは水路における水生植物の生育環境の保全技術ということでございます。水路の水生植物の生育環境を保全するということで、水路の底に保全層を施工する工法でございますけれども、ポイントのところに書いておりますとおり、水路の底に土砂層を設置すると。また、根の深さに比べて、2倍程度の厚さを敷く。また移植の時期についても、当該種の生活史を踏まえてやれば、より効果が高い。また、保全層のやり方も、下の方にちょっと絵見にくいんですけれども、5種類でやっていまして、この中のC、現地の土に砕石を混合する。これが一番効果が高いということがわかってきましたので、こういうことを指針に載せていきたいというふうに思っております。
次の4ページでございますけれども、これも同じ設計でございますけれども、既にある工法について、新しくわかった知見を反映していきたいということで、左側でカエルの脱出スロープでございますけれども、下の方にグラフがありますとおり、傾斜角はできるだけ緩くした方がいいんですけれども、30度以下で、かなり効果が高いということがわかっております。また、対策工の上流では、カエルの後ろ足が水路底に届かない水深にするとか、そういうことを技術指針に情報として追加していきたいというふうに思っています。
あと、右側でございますけれども、水路内の水草、これを魚類の生息環境を保護するためによく植えつける例がございます。
ポイントのところに書いていますけれども、水草がある場合の平均流速は、水草がない場合のほぼ0.3倍になるということもわかっております。下の方にグラフがございますけれども、この一番左のVwというのが水草を植えつけない場合の平均流速。これに対して、いろんなVg、V1、V2、V3、V4と、いろんな水生植物の違いによっての流速の結果が出ていますけれども、水生植物の種類によっても流速の低減割合が異なるということがわかってきていますので、こういうことも参考として載せていったらというふうに思っております。
次の5ページでございます。これは施工時のことでございますけれども、現場段階で取り組まれている具体的な施工時の配慮の事例で、下の左側は、段階的に施工するということで、例えば、タモロコにつきましては、4月から10月が極めて生物の重要な時期であるとか、ドジョウにつきましても同様に重要な時期と。こういう時期を避けて、段階的にやっていくような工法とか、あと右側で、地域住民参加型というふうにありますけれども、農家や地域住民の方が直接工事に参加することで、工事費の縮減が図れますし、施工後の良好な維持管理も可能になるということで、従来ややもすると住民参加は、計画づくりでとまっているところもありますので、こういう事例も載せていって、技術指針を充実させたいというふうに思っています。
6ページでございますけれども、維持管理・モニタリングの段階でございますけれども、現場段階で取り組まれている順応的な管理の具体事例を記載したいというふうに思っています。
これは、希少な水生植物、リュウノヒゲモの例でございますけれども、一番左が整備前でございまして、リュウノヒゲモの生育を確認したと。コンクリート化によって、生育環境が喪失する可能性があったということでございまして、一旦環境配慮対策を実施いたしました。ただ過繁茂がおきまして、通水障害の発生が懸念されたと。
そういうのをきちんとモニタリングした上で、再度修正をかけたという事例でございますけれども、こういう事例を載せていきたいというふうに思っております。
次の7ページでございます。環境保全を契機とした地域づくりの事例ということで、近年、農業農村整備事業の実施地区におきまして、地域環境の保全を契機といたしまして、コミュニティーの活性化、都市農村交流の活発化、あと農産物ブランド化など、農村環境保全と、それを生かした地域づくりの取組が増えてきております。
こういうことにつきましても、事例なり、考え方をきちんと載せて、さらにそういう取組を後押ししていきたいというふうに思っています。
下の左側に書いていますとおり、これまでは、事業の実施に伴う環境への負荷、影響を可能な限り回避・低減するということで、どちらかといえば土地改良法に規定する基本的要件を満足すると。そのためのことが、記載の中心でございましたけれども、今後はさらに地域づくりも後押ししていこうということでございまして、こういうのもあくまでも参考ではございますけれども、わかる範囲で書いていきたいというふうに思っております。
イメージとしては、8ページみたいなイメージでございますけれども、そういう地域づくりにつきましても、取組事例、考え方を載せていきたいというふうに思っています。
最後のページでございます。検討スケジュールでございますが、本日第1回目ということで、あと2回この技術小委員会で審議をしていただきまして、来年度には改定したいというふうに思っています。
審議の過程においては、広くパブリックコメントも実施して、意見を募集したいというふうに思っております。
以上です。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
それでは、ご質疑をお願いいたします。
どうぞ。

 

○木下専門委員
質問、1ページになるんですけれども、技術指針の中身の優先度からすると、後の方が良かったかもしれませんけれども、この検討内容で、項目1、項目2ということで、項目2の地域づくりの事例の掲載というのが、ちょっと気になります。
技術指針を改定するというか、技術指針の中身に係わることなんですけれども、そういった技術指針というものに、地域づくりの事例というものは、馴染むものなのかどうかということです。技術といいますと、恐らく農業工学というか、工学的な技術が大半を占めています。工学的なアプローチの体系の中で、地域づくりをするための技術というのを、どこまで捉えるかと。農村計画とか、そういう分野かもしれませんけれども、私のような経営学とか、経済学の立場でいくと、確かに地域づくりをしたり、それからブランド化をして販売をするというふうになると、マーケティング技術とか、経営技術とか、地域農業マネジメント技術も、たしかそういう体系はあるんです。そういうところまで分野を広げて、技術指針として書くのかどうかということが大変気になるんです。
それでよく考えてみますと、地域づくりというのは、ここで取り上げるのは、そもそも農業農村の整備事業という中で、地域づくりは目的、政策目的になっているかどうかとか、あるいは農村振興政策の中で地域づくりというのは、どういう位置づけになっているかとか。もっと言うと、地域づくりというのは、農業特有の言葉ではなくて、かなり一般的に使われる言葉ですよね。
ですから、どういうふうに定義というんですか、ここでは、どこでオーソライズされて、どういう意味で使っているのか。じゃないと事例を紹介されても、いろんな、それまでの以前のいろんな技術はある程度環境条件とか、土木的な条件がそろうと、ある意味汎用性というか、一般化できる技術、応用すればいいんですよね。
ただ、この事例については、そういう事例を、じゃ技術指針だといって真似て、同じ成果出せるかどうかですよね。あくまで参考だということだと思うんですが、では、参考事例を載せるときは、いろんな事例がある中で、どうやってそれが参考事例になるかという、やっぱり選定の基準というか、それが問われますよね。
ということで、ちょっとこの項目については、もしかしたら項目1が本筋の部分で、それを支えるために項目2というのは、何か補完的な関係というか、項目2があって、項目1がよく支えられるとか、そういう関係かもしれませんけれども、少しそこの位置づけが、そもそもよくわからなかったというのが正直なところです。

 

○原川計画調整室長
最後の方にありましたけれども、基本的には、技術指針ということで、項目1、2でいえば、1の方を中心にやっていきたいというふうに考えておりまして、地域づくりについては、併せて参考として書いていきたいというふうに思っています。当然中心は生態系配慮の技術ということを考えております。
それで、今、農村振興につきましても、農村地域にある豊かな地域資源を活用して、地域づくりを行うという方向性でありまして、今回は、その中でも、特に生態系の保全活動を契機に、幾つかの、例えば地域の子供たちと地域活動を活発化するとか、都市の交流が活発化するとか、そういう動きがありますので、今回の技術指針に載せるのは、本来の生態系配慮、生態系保全の活動を契機として、さらに一歩進んだ地域づくりをやっていくところを参考として載せたいというふうに思っています。
次に技術を何を載せるかということでございますけれども、そういうふうな地域づくりをやるためのプロセスとか、当然目標とかビジョンを地域でやっぱり共有しなきゃいけないと思いますので、そういうときの考え方とか、さらに地域住民を巻き込んでいく必要がありますので、その考え方とか、こういうことが中心になるんじゃないかなというふうに思っております。

 

○毛利委員長
いかがですか。どうぞ。

 

木下専門委員
何を書くかという最後の話、大変よくわかりました。それが、要するに、逆に本質的にこういういい事例があるよではなくて、それに実現するための何か本質的な部分、マネジメントというんですか。その部分をうまく抽出すれば、参考事例としては意味があるかなと思いますけれども。
ただ、最初に申し上げたとおり、地域づくりという、何か唐突のような、正直言うと。この説明に書いているように、そういう事例が増えているので、ここに載せるという理由で十分かどうかです。そもそもの目的で地域づくりをしなきゃいけないという政策目的だったらよくわかるんですけれども、場合によっては、これは波及効果の部分というか、間接的な効果としては評価できますけれども。そこは項目には、どうしても必要かどうかというところの理由が、少しまだわかりにくいかなというのが正直なところです。

 

○原川計画調整室長
今のご指摘、重要だと思いますので、ご指摘を踏まえて、きちんと考えていきたいというふうに思っています。

 

○毛利委員長
そうですね。項目1の環境配慮の実施事例、この設計、維持管理・モニタリングというところをしっかりと進めていく中で、地域づくりの視点でも波及効果、二次的な成果が得られるというところはあるだろうと思いますので、そのバランスをうまくとって、どこまで書き込むのかというところも大きな問題になってくると思います。慎重に検討をしていただければと思います。
他に、何かありませんでしょうか。
どうぞ。

 

○向後専門委員
今の指針について、私ちょっと勉強不足でわからないのですけれども、何かターゲットがよくわからないというか、今のご説明聞いてても、ずいぶんいろんなものが総花的に出てきて、もう少し整理の仕方というのを、どういうふうに考えてらっしゃるのかなというのが、よくわからなかったんです。
というのは、水路の話が出てきたり、水田の話が出てきたり、ため池が出てきたり、そういうものが。それからどういった生物とか、どういうものをターゲットにしているのかとか、そういうことが何か色々玉石混交というか、いろんなものが一遍に出てきているので、ちょっと自分の中でよく整理ができていないんですけれども、その辺をどういうふうに整理されるのかなというのを、少しお聞かせいただければと思うんですけれども。

 

○原川計画調整室長
今のご質問に対しては、次回のときにしっかりご説明しようと思っていますけれども、基本的には、例えば、調査の段階でどういうことをしなきゃいけないのか。計画の段階でどういうことをしなきゃいけないのか。設計の段階でどういうことをしなきゃいけないのか。施工の段階でどういうことを留意しなきゃいけないのか。維持管理の段階ではどういうことを留意しなきゃいけないのか。そういう各段階における基本的考え方とか、どういうことをやっていかなきゃいけないかということを、きちんと整理していこうと思っています。その中に、そこに関係する事例とかを載せていくと。例えば、どの種を対象にするかというお話がありましたけれども、それについても調査の段階で、この地域では、どの、どういう種を保全するのか。どういうふうに決めていくのか。そういうところの考え方を載せていくような構成を考えています。

 

○向後専門委員
そうですか。その場合、例えば、ターゲットにするもの。水路なのか、ため池なのかとか、そういったものによっても違ってきますよね。その辺、横の糸と縦の糸みたいなものが多分あるのではと思うんですけれども。その辺をうまく整理しないと、何かすごくわかりづらくなってしまうかなという懸念があるので、その辺の整理をきちっとしていただけるとありがたいです。

 

○原川計画調整室長
今回、農業農村整備事業を実施するに当たっての環境配慮でございますので、事業の対象の工種が何になるのか。そういうところを中心になって決めていくことになると思いますけれども、今のご指摘も踏まえて、その辺もきちんと反映していきたいと思います。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
どうぞ。

 

○武山専門委員
このたびの検討事項の項目1と2の関係について、先ほど質問が出たところなんですけれども、私は、農村計画学を専門とするものですけれども、私の理解では、要は本来、農業農村整備というのは、受益者は農家の方でして、あくまで土地生産性と労働生産性を上げるということが事業の目的なわけですけれども、そこに新たに環境配慮という観点が入ってきたと。
これは、受益者は農家さんではなくて、あくまで地域であり、もうちょっと広い意味では、我々日本全体の資産だというような捉え方で環境整備ということも入ってくるんだと思うんです。
そういう意味では、やはり地域づくりということを、そこに絡めていかざるを得ない必然性があると思うんです。つまり、地域が環境整備によってメリットを得るわけですから、やはりそれを活かしていただかないと、ただ単に「環境配慮型の整備をしましたよ」、「終わりましたよ」では、受益者が利活用できないというところで、これは派生的というよりは、私は必然的に2を位置づけることは重要なんだろうというふうに考えています。それが1点目です。
もう一点目としましては、これは現場にいると、つくづく感じることですけれども、やはり環境配慮型の整備をしますと、農家さんの手間が増えるわけです。土地改良区や何かにしてみましても、例えば、水路に藻が生えている。これを刈らなきゃいけないよということになりますと、極めて面倒なわけです。コンクリート三面にしてもらった方が、排水性もいいです。通水性もいいですし、維持管理もし易いと。
これに対して、環境配慮をするということ、プラスするからには、やはりそれを管理する担い手を地域というところまで広げていかないと、農家さんだけでは無理だという。これも必然だというふうに思うわけです。
そうなりますと、やはり地域づくりということで、例えば、水利施設とか、そういったものの維持管理に、地域を巻き込んでいく仕組みづくりということは、やはり1とセットだというふうに考えます。
この観点を、技術指針にどう盛り込んでいくべきかというのは、まさに一つご説明いただきましたように、計画立案手法なり、維持管理の局面に、どのように農家と地域住民の方を巻き込んでいくかという手法です。
例えば、ワークショップをするだとか、具体例としては、地域点検をするとか、昨今様々に行われている、そういった手法を具体的に盛り込んでいくと、地元の方は使い易いのではないかというのが一つです。
もう一つは、やはり地元の方、農家さんだけではなくて、地域の方も使い易いような設計という観点もあると思うんです。例えば、水辺空間とか、昨今あります水路を一部ちょっとワンドみたいなのをこしらえて、ちょっと親水空間を設計したりとか、ああいうものは、景観という観点からも捉えられますけれども、もう一つは、地域住民の方が利用し易い設計と、地域づくりに資する設計という観点があると思うんです。
ですから、ソフト面とハード面と両方あるような気がしますので、このあたりぜひ盛り込んでいただけたらなというふうに思います。
以上です。

 

○原川計画調整室長
今、委員がご指摘されたように、環境配慮ということは、ややもすれば農家の方にとっては、営農面、維持管理面で労力的、経済的な負担が生じるということだと思います。
そういうことで、環境配慮が地域にとってメリットがあるんだというふうなことも、きちんと整理していかなきゃいけないかなと。実は、そういう観点もあって、地域づくりというのを、(ア)の後に載せたいという考えはございました。
維持管理の面につきましても、今年度から多面的機能支払制度が始まります。非農家の方を巻き込んで環境保全の活動をやっていくと。そういう制度もきちんと活用しながら、技術指針の内容がきちんと現場現場で実現できるようにやっていきたいと思っています。
そういう中で、管理の利便性という面も計画設計段階できちんと考えていきたいというふうに思っています。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
どうぞ。

 

○島田専門委員
今回のこの検討は、水路を中心にしたところが非常に大きいところだと思いますが、昨今、私どもの研究機関では農耕地における外来雑草が非常に大きな課題となっております。これらの  多くは、水路を介して種が運ばれて、水路の土手で自生したりとか、またそれが農耕地に入ってきまして非常に多くの雑草害を起こすことがあります。特定外来生物のアレチウリとか、あとアサガオ類などが典型になっております。
これらの対策は農家の方々が自分のほ場は結構やっておられるんですが、水路はいわゆる公共の場になっておりまして、そこが結構繁茂地になっております。ですので、ぜひとも今回の見直しの際には、水路の周辺の維持管理も大きなテーマになっていると思いますので、ぜひともそういう雑草管理も一つの視点として加えていただけたらありがたいと思っております。

 

○原川計画調整室長
外来種の関係でございますけれども、昨年度、我々の方で既存の文献調査になりますけれども、外来種対策についてのいろんな知見を収集しているところでございます。
また、本年度も農業農村整備事業をやったところでの外来種の分布状況なり、定着状況についても調査分析することにしていますので、そういう成果を今回の技術指針に反映したいと思っていますし、国全体も環境省が中心となっていますけれども、外来種被害防止行動計画を策定するようになっておりますので、そういう内容も含めて、今回の技術指針に反映できればというふうに思っています。

 

○島田専門委員
よろしくお願いします。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
この水路を事例の6ページは様々な問題を挙げていただいておりますけれども、順応的管理というふうな記述で、下の方にはモニタリングによって維持管理の方法、見直し、施設の修正が記述されておりますけれども、本来の水路の機能というものが多様化してきているという受けとめ方でよろしいんでしょうか。
水を運ぶ、配水するというだけではなくて、景観とか、環境にも資する効果があるということでしょうか。
この中で、そういう意味でも、設計、計画段階で水路とはどういうものなのかということを明確にしておく必要があるという気がいたしますけれども。いかがでしょうか。

 

○原川計画調整室長
ここで載せた例の趣旨は、先ほど武山委員のお話とも関係すると思いますけれども、本来環境と営農というのは両立しなきゃいけないと思っています。
ただ、一旦工法を決めてやった結果、農業の方にかなり悪い影響が与えるということになれば、修正を図っていかなきゃいけないと思っていますので、そういう場合が出てくると思いますので、そういうのに対応できるような事例を載せていきたいというふうに思っております。

 

毛利委員長
このモニタリングをして、修正するというのは、今の制度の中できるというこでしょうか。

 

○原川計画調整室長
この6ページの事例は、聞いておりますのは、一つの事業の工期の中で順応しなきゃいけないというのがわかった事例で、これはその事業の中で対応したということでございますけれども、先ほど申しましたとおり、多面的機能支払制度が始まりますので、そういう中でも対応できると思いますし、環境配慮を単独でやる交付金制度もありますので、そういうのをうまく活用してやっていくことになると思います。

 

○毛利委員長
制度もそういうふうなものに適応できるような状況になってきているということですね。
ありがとうございました。
先ほどの雑草の件は、非常に気になるところですけれども、何かいい方法とかはあるんでしょうか。

 

○島田専門委員

そうですね。農耕地内の対策を今検討しているんですが、水路の場合はやはり結実する前に刈り取るのが一番有効ですし、それ以外はなかなかないのかなというふうに考えております。

  

○毛利委員長
水路でも拡幅をして、流水が遅いところでは繁茂している水路もありますので、何か施設機能的にもやり方があるのかもしれません。
他にありませんでしょうか。どうぞ。

 

○青木専門委員
先ほどの武山先生の意見とちょっと重複するかもしれんですが、例えば、例で挙げますと、3ページの水田魚道ですね。たまたま愛知県の農総試が挙げていただいたのを例に挙げていただくのは非常にありがたいんですけれども、実はこれ、現場でいろんな場所で実験をしまして、洪水時に結構流されたんです。たまたまこの写真みたいに、通常の断面のところからちょっと拡幅をして、水田魚道だけ通常の洪水時の断面をできるだけ阻害しないように作ったような写真があるんですけれども、ほとんど三面張りの水路や何かでやっているところに、水田魚道をやろうとすると、それだけが阻害物になるんですよね。
一度どこかで流されたときに、あの水田魚道って誰のものだという話になりまして、要は農地・水でやった地元の活動組織が作って、どういう生物が上がるとか何とかいうモニタリングも色々やって、ある時期に、夏場の洪水時期にばっと流されちゃったら、それを復元するのは誰がやるんだというような話になって、できたらこれ、水田魚道をつけた良い点が書かれておりますけれども、排水路をこの部分だけ拡幅すると用地上の問題も出てきますし、後で維持管理は本来誰がやるべきなのか。そこら辺の問題が、問題点、いわゆるデメリットも列記して、これを先ほど武山先生が言ったように、これは地域で守るんだというのならば、そういう地域で守ったいい例や何かを全て、デメリット部分をこういう形で解決したというような全体のストーリーを技術指針の中で挙げていただくと、他のところで十分良い例になるんじゃないかというふうに思いますので、そういうような対処をお願いしたいと思います。

 

○原川計画調整室長
わかりました。

 

○毛利委員長
重要な視点だと思います。バランスよく記述していただければと思います。
これはまた9月のときにでも、詳しく議論できるんだろうと思います。そういう方針で取りまとめの方を進めていただければと思います。
他にいかがでしょうか。どうぞ。

 

○堀野専門委員
私も、今のお二人の意見とほぼ同じことを言おうと思っていたんですけれども、重複してしまうことご容赦願って言うと、やっぱりある程度施設と地域づくりというかソフト面は、多分武山委員が思っているほどはタイアップするべきとは思わないし、ある程度独立して検討できるのもあるとは思うんですが、やっぱり言われたとおりの維持管理と施設のありようというのは、かなり密接に関係してくる部分もやっぱり否定できないと。特に水草については、この写真のところもよく知っていますけれども、水草刈十字軍とかいって、刈って、逆にどれだけ水位が下がるとかやったんです。
そういった意味で、そういった負担を農家だけではなくて、地域のみんなで担おうということを意識されるんであれば、やっぱり地域。そういう意味での地域づくりというんですか。僕は専門じゃないので、言葉遣いはちょっと不適切かもしれませんが、東南アジアとかでいう、PIMとかいうのと同じような概念で、強いて言えばPEMとでも言うんですか、Participatory Environment Managementということで、住民が参加して管理するんですよというようなことを意図して、それを組織する、応援するという意味で、多分挙げられているんだろうと。そういうふうに誤解なきように記述していただけるんであれば、非常にいいことであると、私は思いますけれども。
一方で、先ほどから言われているように、長所ばかりでなくて、短所も結構あるので。僕も報告は幾つかさせていただきましたけれども、水草はありがたい。生態系としてはありがたいのかもしれませんけれども、間違いなく通水阻害を起こします。国交省でも、例えば、順応的管理ということで、アダプトリバーとかいう表現でやっていますけれども、非常に、僕からすると曖昧で、どのくらいアダプトの分も考えないといけないのかと。今言ったように、粗度係数が上がるということはわかり切っているんだけれども、そうすると、当然断面を大きく計画時にもしておかないといけないですよね。それをどこまで大きく見込むのかというのは、大きく見込めれば見込めるほど順応性が高いんですが、一方で潰れ地は大きくなるというようなことがありますよね。
そういったことをやっぱり書いておかないと、安全面でやればいいかというと、そうでもないよというふうに否定できないと思いますので、ご留意いただければと思います。
それから、もう一つ、これは私の単純な勉強不足かもしれませんが、ここでちょっと示されているいろんな工法等技術は、結局割と長期にわたって効力を発揮する自然の整理だと思うんですが、最近、施工時であるとか非常に短期的に配慮しないといけない部分って、結構あるんですね。
もうご存じだと思いますけれども、こういう時間帯は工事しちゃいけないとか、こういう希少種はこうやって移植しなさいよとかいうようなところも、漏れなく、技術書になると思うので書いていただければと。例えば、今のリュウノヒゲモなんかも、生やすことよりも、一旦移して戻すとき、ちゃんと戻って生えるかというのは非常に心配だったんですよ。これは多分和歌山の事例だと思うんですけれども。そういった部分の工法として、長期にわたって生息する、例えば、景観を良くするという視点と、施工時とか、あるいはその前後にわたって、短期的に配慮しないといけない部分。こういった部分も見落とされないようにしていただければ、大変助かると思います。
以上です。

 

○原川計画調整室長
施工時のことについても、一つ項目立てして、しっかり書いていきたいというふうに思っています。
あと、施工時もそうなんですけれども、今の技術指針が維持管理とか、施工時、この辺が調査・計画・設計の記載内容と比べて、若干やっぱり薄いところがありますので、今日、色々意見いただいたところを踏まえて、特に施工、あと将来の維持管理、そういうところの記載を重視していきたいというふうに思っています。

 

○毛利委員長
どうぞ。

 

○吉田専門委員
私も、かなり重複はしているんですけれども、先ほど魚道の話で、欠点も載せるというようなご説明だったんですけれども、欠点というよりも、恐らく環境配慮工法として、技術として成立するということは、普通のほ場整備の中にすんなり水田魚道が入り込めるような全体の設計で、つじつまが合うような設計というのが恐らく工法なんだと思うので、最終目標がむしろそういうところにあって、この欠点というのは先進的な事例ですので、まだ色々と出来上がってないところがあるということで、載せるということに関しては、何ら問題ないと思うんですけれども、やはり最終的な情報としては、そういう形まで持っていくというようなことを、段階を踏みながら、これからさらに進めていくというような、そういう何か視点というか、そういったものが必要じゃないかなと感じますので。
これはほ場整備するのに、ここだけへこんで造るなんてあり得ないわけですから、この辺、どういうふうに水田組織全体の中に落としていくのかといったような、そんなような見方がもうちょっと必要かなと正直感じますので、そんなことでよろしくお願いします。

 

○毛利委員長
そうですね。計画段階から全体計画の中で環境配慮施設をどう位置づけるのかというところを、しっかりと記述して欲しいということだと思います。
他に何かございますでしょうか。
環境配慮、維持管理、あるいは地域づくりというところで、様々にご意見をいただきました。
他に視点がありましたら、お願いいたします。
どうぞ。

 

○武山専門委員
すみません。先ほど、雑草の話が出たと思うんですが、私個人的にすごく気になっているのが、ため池の堤体なんかに吹きつけられるイタリアンライグラスとか、ああいったものが、いわゆる外来種だということなわけなんですけれども、私最近野生動物による獣害などを調べているんですけれども、例えば、そういうため池の外来種、冬でも青々としているような草が、鹿、ニホンジカや何かの餌になっているとか、地域では問題になっていまして、それを目当てに来た動物が堤体を掘るとか。
実は、西日本では、特に堤体を、例えばフェンスで囲うとかして、動物が入れないようにするなんていう事例も出てきているような状況でございます。
このあたり、農水省さんの方で、今問題認識としてあったり、例えば、こういうものの中に含まれてくる可能性があるかどうか、ちょっと教えていただきたいんですが。

 

○毛利委員長
ちょっと担当が見つからないような雰囲気ですけれども。

 

○武山専門委員
要は、今の、今こういう技術指針の中に入ってくるものというのは、水路は造るけれども、それに附帯設備をつけることによって、一度壊れそうになったものを担保しようと、修正、ミティゲーションでいう修正か、そういう類いのものになると思うんですけれども。
そもそもの施工時に、今の雑草というか、イタリアンライグラスの話も一例だとは思うんですけれども、そもそもの施工時に用いる資材ですね。
そういったものの環境配慮というのも、今後は必要になるんじゃないかと。すみません。ですので、ここの時点で入らないとしても、ちょっと今後の視点として、ぜひご検討いただきたいなということです。

 

○毛利委員長
確かにそうですね。
そういう植生体系を取り込むというのは、非常に危険性をはらんでいるということですね。地域に根差すものであれば、そこに定着するでしょうけれども、そればかりではないものを持ってきたりすると、逆に悪影響を及ぼすということもあるということですね。
それは、どこかにしっかりと書き込まないといけないでしょうね。重要な視点だと思います。
他に何かありますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、次の議題の方に進ませていただきまして、また振り返ってご議論をいただきたいと思いますので、事務局の方からご説明をよろしくお願いいたします。

 

○松本施設保全管理室長
それでは、お手元の資料4というのを見ていただきたいと思います。施設保全管理室の松本と申します。農業水利施設の機能保全の手引きの改定についてということでございます。
まず、1ページ目をご覧いただきまして、農業水利施設の機能保全についてということなんですけれども、基幹的農業水利施設の老朽化が進行しております。左下の緑の棒グラフを見ていただきますと、耐用年数、耐用年数というのは一義的に決まっていまして、ダム80年ですとか、鉄筋コンクリート水路で40年とかあるんですけれども、その耐用年数を超える施設数を表したグラフでございまして、これが2010年以降、毎年約400から500の施設が耐用年数を迎えていると。そういう状況でございます。
そうした中、国も地方も財政状況は逼迫しておりまして、単純に全部造り直せばいいということではなくて、やはりやりくりの工夫が求められるわけでございます。やりくりの工夫をストックマネジメントと呼んでおりまして、右の図でございます。ストックマネジメントの流れと書いてございますけれども、まずは施設を長持ちさせて、できるだけ長寿命化を図っていくために、日常点検ということをしっかりやりながら、機能の診断調査ということも定期的にやる。そして、診断結果を踏まえた計画を作って対策を実施し、また再び日常管理というものに戻って、しっかりやっていくと。このサイクルをしっかり回していくということが大切だということになろうかと思います。
また、真ん中のグレーのところにデータの蓄積と書いていますけれども、そういうストックマネジメントのサイクルを回していくときに、データをしっかり蓄積して、技術的な知見も蓄積しながら取り組んでいくということが大事であろうというふうに考えまして、ストックマネジメントの手引きというものを、こういった物事の考え方とか、実施方法を定めたものとして、平成19年に策定したところでございます。
2ページ目をご覧いただきまして、手引き改定の背景ということでございます。この農業水利機能保全の手引き、平成19年に策定をしまして、7年が経過したところでございます。
手引き策定後の状況といたしましては、この下、諸情勢の動向という年表みたいなものをつけておりますけれども、まず政策的にも平成22年の食料・農業・農村基本計画の改定。それから、平成24年の土地改良長期計画の新しいものの閣議決定とか、色々動いてきております。そうした中で、後ほどもう少し詳しく触れますけれども、施設をしっかり監視して、リスク管理を行いながら、戦略的に保全管理をしていくということが明確に示されたということがございます。
それから、事業制度的にも、平成19年、20年に県営・団体営でストックマネジメントする事業を創設いたしまして、また平成23年には国営でストックマネジメントを行う事業を創設するなど、事業制度の体系も整備されてきたということがあるわけでございます。
また2番目に、取組の現場におきましても、色々と取組を実践する中で、こういうところはもう少し整理した方がいいんじゃないかとか、あるいはここら辺の扱いを明確にしてほしいとか。現場の課題も色々と出てまいりまして、手引きを見直す必要というのが出てきたということがございます。
また3番目に、若干技術的な論点にもなりますけれども、施設の機能診断等のデータもどんどん蓄積されてきておりまして、そうした現場データを踏まえて、評価の基準などを見直すことも検討してはどうかというふうに考えているところでございます。
そういう意味で、右の方に書いておりますけれども、大きく3つの視点、社会情勢等の変化、政策的位置づけの明確化とか、事業制度の充実といったことでございますが、それを踏まえた検討。2番目に、ストックマネジメントの取組の進展に伴って、明らかになった改善点への対応。3番目に蓄積されたデータを反映させた技術的な検討。
主に、こういった視点から手引きの改定というものをやっていきたいと思っております。
その他、細かい様々なところも含めまして、全面的に書き直すぐらいの勢いで改定をしていきたいと思っているところでございます。
それでは、それぞれの論点につきまして、ご説明をいたします。3ページ目をご覧ください。
社会情勢等の変化といいますか、政策的な展開、事業制度の充実を踏まえた検討ということでございます。
左下の囲みをご覧ください。政府の計画などの話なんですけれども、先ほども申しましたように、例えば、平成24年3月に閣議決定されました土地改良長期計画の中におきまして盛り込まれた文言といたしましては、施設の監視、それから診断によるリスク管理を行いながら劣化の状況に応じた補修・更新を計画的にやって、施設の長寿命化とライフサイクルコストの低減を図るという戦略的保全管理を推進しますと、明確化したところでございます。
ここでのキーワードは、しっかり監視をしていくということと、リスク管理も考慮するということでございます。監視は、次の論点でも少し触れますけれども、リスク管理ということなんですが、本手引きの対象というのは、総括編ということで、水路も、頭首工も、色んなものが対象になるんですが、この手引きの中で一般的なリスク管理論をとうとうと論じるということを考えているわけではありません。むしろ、あくまでストックマネジメントの実務上の手引きですので、ストックマネジメントの各プロセス、先ほども見ていただきましたように、点検・診断・対策の検討というサイクルを回していく中で、リスクをどう考慮するのかと、そういったところに焦点を当てたいと思っております。
例えば、施設の監視とか、機能診断の頻度、どれぐらいの頻度でやるのかということについて、例えば、施設の重要度とか、老朽化の度合い、健全度に勘案して、例えば、重要な構造物で老朽化が進展しているときには監視を強化するとか、あるいは機能診断の頻度を高めますですとか、機能低下がひどくなる前に早目に老朽化対策を行うとか、実務上の留意点を示す方向で考えております。
ここで重要度と老朽化の度合いというのをとりましたのは、本来、もうちょっと細かく数理的に考えましたら、リスク管理というのは、発生したときの結果と、その起こる確率の積で評価していくとなるんですけれども、これを本当にやろうと思うと、かなり大変です。なので、例えば、発生したときの結果は重要度で置きかえて考えてみる。発生する起こりやすさは、老朽化の度合いで置きかえて考えてみる。そうすると、ストックマネジメントの現場で取組やすくなるんじゃないか、というふうな考え方をしているところでございます。
またリスク管理には、地震などの不測の事態に備えた予防的対応、老朽化によります突発事故が起きたとき、どのように対応すべきなのかということも含まれると思っておりまして、例えば、施設が老朽化していても、機能の状況とか、あるいは費用負担とか、財政的な制約によって、なかなかすぐさま対策ができない。監視しながら対策を先延ばししていくということもあるんですけれども、そういうとき突発事故が起きたらどうするのか。どういう事態が起こり得るのか。当面の応急的な対策をどうするかとか、優先度をどう考えていくかとか、関係者でやっぱり情報を共有をして合意を形成していく。これもリスクコミュニケーションだと思うんですが、そういったことも含めていけたらなというふうに思っているところでございます。
次に、制度面での変化への対応ということなんですが、先ほども少し触れましたように、平成23年に国営ストックマネジメントの事業も制度化されまして、施策も充実してまいっております。
ここで、右下の図をご覧いただきたいんですが、国営造成施設の保全管理の共同作業化という図でございます。
これまでは、国が新設して、改良区にバトンタッチして、維持管理を委ねる。再び全面的に更新するときには、国がまた建設を担当して、維持管理を改良区にバトンタッチしていくということで、ある意味、造る人は国で、維持管理する人は改良区という役割分担という世界だったわけでございます。
ただ、これからは、老朽化が進行する中で、徹底した長寿命化を図っていくというために、国と土地改良区が共同作業として保全管理を担っていくということが必要だろうと考えております。
これからというところの棒グラフの意味なんですけれども、維持管理とか、施設のオペレーションというのは、引き続きユーザーたる土地改良区で担っていただくと同時に、施設の機能診断ですとか、長寿命化対策などにつきましては、施設の造成者であり、また所有者としての国が担っていく。このことは、納税者のお金で造成した国有財産を長寿命化していくという視点もありますし、食料供給の基盤を将来に向けて支えていくという視点もあります。そのために国として積極的な役割を果たして、改良区に寄り添って共同作業をしていくと。そういう視点も込められております。
ですから、そういう視点もストックマネジメントの手引きにも反映していきたいというふうに考えているところでございます。
次に、4ページ目をご覧ください。2つ目の視点なんですが、これまでの取組実績を踏まえた手法の改善でございます。これには大きく4点ございます。この検討の方向と書いたグレーのところに書いている4点なんですけれども。
まず1つ目は、施設監視の取組強化に向けた考え方の整理でございます。
先ほども政策的にも監視がハイライトされてきているということを申し上げました。この農業水利施設の機能診断というのも行っているわけでございますけれども、そうした取組を進める中で、機能監視というものもますます大事になってきております。左下の老朽化施設の監視強化、補修・更新時期の最適化という図をご覧ください。
以前は、先ほど申しましたように新設して、改良区にお任せして、耐用年数がくれば全面的に国が更新をする。そういう姿があったわけなんですが、現在は、国営の機能保全事業なんかもできまして、その合間に機能保全をかませて、できるだけ更新時期を延ばしていくというふうにしているわけでございます。
さらに今後は、一番下のところになるんですけれども、ピンク色の切れ目のない監視というのを入れてございます。劣化予測をいたしまして、それに対しまして、大体いつごろ、こういう補修、補強をしたらいいでしょうかという計画はできます。しかし、それを一旦決めたスケジュールを、機械的にスケジュールどおりに補修・補強していくということではなくて、常に切れ目なく施設機能を監視しながら、できるだけまだ大丈夫だと。本来なら予測、この辺もうちょっと悪くなっていると予測したけれども、しっかり監視していれば、まだ大丈夫だと。そういうことならば、監視結果に応じて補修・補強の時期をできるだけ遅らせていく。これを時期の最適化と呼んでおりますけれども、そういったことを積み重ねることで、できるだけ本格的な更新時期を、さらにさらに先に延ばしていく。そういったことを通じて、徹底した長寿命化を図るということになりますれば、財政負担も、国民負担、農家負担も減らしていくことができるというふうなことでございまして、このように監視の重要性というのが非常に高まってきております。
先ほど申しましたけれども、実際に機能保全計画どおりに、なかなか対策ができないというときもございますので、そうしたときもしっかり監視をしていくということも大事でございます。
そういったことの考え方につきましても、今回の手引きの改定には盛り込みたいというふうに考えているところでございます。
次に、耐震対策の位置づけの明確化という2番目の論点でございます。これは、ストックマネジメントの事業、老朽化対策ということでございまして、機能を維持していく、長寿命化していくものだということです。
他方、機能の能力をアップする、機能向上というのは、本来のかんがい排水事業ではないか、ストックマネジメント事業の守備範囲ではないんじゃないかというような疑問の声も寄せられたところでございます。
他方、東日本大震災等通じまして、国営事業でも耐震対策というのは強化してきております。そこで、ストックマネジメントにおける耐震対策の扱いはどうなのか、明確にしてほしいという声が色々ございまして、手引きにおいて明確にしたいというふうに考えております。
具体的には、耐震対策というのは、機能向上ということではなくて、耐震対策で求められる水準が向上したとしても、それは時代の要請に応じて、施設が本来備えるべき性能がアップしているので、それはそれに合わせて耐震対策をしても、機能向上ではないので、ストックマネジメントの中でやっても大丈夫なんだと。そういうふうに整理していきたいと考えております。
3点目なんですけれども、ちょっと技術的な論点になるんですが、劣化曲線の運用で留意すべき点ということでございます。劣化曲線とは何かということなんですが、これは右の劣化曲線のイメージという図をご覧ください。土地改良施設を現地で機能診断調査をいたしまして、その結果を健全度という指標で、最も健全なS-5から、最も劣化しているS-1まで、5段階に評価をするということを、今実務でやっております。その上で、このままだと劣化がどう進行するのかという予測を行うと。
ですから、この劣化曲線というのは、縦軸に健全度、横軸に未来に向けた時間の推移を表すものなんですけれども、この劣化予測というのは、なかなか難しいものがございまして、本来個別に劣化の要因を精緻に分析して、特定して、技術的に検討して、予測するというのが望ましいんですけれども、なかなか現場では劣化の要因が特定できない場合もありますし、予測手法がまだまだ技術的に確立されてないという場合もございます。
そこで、現行の手引きでは、標準的な劣化曲線というものを設定いたしまして、これがここの赤の線なんですけれども、劣化要因が特定できない場合とか、予測手法が確立してないという場合には、この標準的な劣化曲線で代替してもいいですよというふうにしているところでございます。
他方、手引きの運用後7年あるわけなんですが、現場での運用を見てみますと、一旦こういうふうな標準劣化曲線みたいな便利なものが決まりますと、この劣化曲線を画一的に運用しまして、何年後にはもうS-2になるから、こういう対策を計画しようとか、そういう問題も出てきているところでございます。
劣化曲線というのを、もう一度見ていただきたいんですけれども、この赤で示しておりますけれども、例えば、機能診断時点というので点点と書いていますけれども、今機能診断時点でS-4と、こういうふうに評価するんですが、実際には現場の状況というのは、S-5に近いものもあれば、S-3に近いものもあり、様々です。ただ健全度を評価するときには、3、4、5と切りのいい数字で評価するということでございますので、実際の劣化状況というのは、かなり連続して微妙な違いがあるんですけれども、それを思い切って実務上、3、4、5と切りのいい数字でまず評価しているというのがあるわけでございます。
さらに、将来の劣化予測というのも、現場条件が同じでも気象条件等が違えば、かなり幅を持ってくる。つまり、予測は完全ではないということがあるわけでございます。
この劣化曲線を平成19年に作成します際にも、様々なデータを用いて、統計的に処理して策定したものでして、本来、厳密にこの1本の線で表しきれるものではないと。確率的に幅を持ったものであると。
ところが、現場での運用を見ますと、かなり画一的にこれを当てはめているということもございますので、改めて基本に戻るといいますか、劣化曲線というのは、幅を持った概念なんだということを改めて明確にした上で、継続的な監視を行って予測の精度を高めながら、実際の劣化状況を見極めながら運用するようにというふうに留意点を示したいと思っております。
4点目なんですけれども、水利用性能・水理性能含めた性能管理ということなんですけれども、本来水利施設の機能というのには、いろんな機能があります。水利用の機能ですとか、あるいは水理学的な特性、さらには社会的な機能と、いろんな機能があります。それを総合的に評価するというのは一番望ましいんですけれども、なかなか難しいところもありまして、現在実務では、構造的な性能、これまた次の論点にも関係するんですけれども、コンクリート構造物がどういう状況かとか、そういったところで評価をしております。
ただ、そういったことばかりやっておりますと、本来、施設の機能を保全するために、こういう診断をしているのに、構造物の状態だけしか見なくて、施設の利用勝手はどうかとか、水利用機能はどうかとかということを忘れがちになってしまうという現場の運用もございますので、そういったところもしっかり気を付けてもらいたいということを、手引きに書き込みたいというふうに思っております。
最後に、5ページ目でございますけれども、これまたさらに技術的な論点になるんですけれども、蓄積されたデータの反映ということでございます。
先ほど、健全度と劣化曲線の話もさせていただきましたが、現在この健全度の評価というのは、主に、非常に構造的な状況に着目して、施設の状態、健全度を評価するというための実務上の取り扱いを行っておりまして、そのための基準として施設状態評価表というのを作成しております。
右上の図のところ、ちょっと施設状態評価表(抜粋)というのを見ていただきたいんですけれども、コンクリート水路の健全度でいいますと、評価するための評価基準表というのを抜粋しております。コンクリート水路の評価は、このひび割れ幅だけじゃなくて、漏水とか、目地の開きぐあいとか、いろんなものも勘案するんですが、そのうちコンクリートのひび割れ幅を用いて健全度を評価する部分の抜粋でございます。最大ひび割れ幅が、ちょっと字が小さくて恐縮ですけれども、0.2ミリ未満ならば健全度S-5、最高の評価。最大ひび割れ幅が1ミリ以上ならばS-3とか、色々と評価の基準を記載しております。これは平成19年の手引きの制定当時、我々のデータの蓄積が乏しかったものですから、日本コンクリート工学会さんの判定基準を準用したものでございます。
他方、ストックマネジメントの取組もかなり進んでまいりましたので、自分たちが農業用水路などで、実際に診断した結果を踏まえて検証して、必要ならば見直していこうというふうに考えているところでございます。
右下の図、鉄筋コンクリート開水路のひび割れ幅と鉄筋腐食に関する調査というのをご覧ください。
コンクリートのひび割れが問題になりますのは、そこから内部の鉄筋の腐食が進みまして、構造物の安定に大きな影響を与えるからなんですけれども、これについて、全国の水路などの工事箇所、1,025カ所のデータを今年の3月まで調べたところでございます。表面のひび割れ幅がどの程度なのかというのをまず測りまして、その後、コンクリートをはつりまして、実際に中の鉄筋を露わにして、腐食状況はどうかということを調べているという調査をしたところでございます。このデータを分析しまして、施設状態評価表の方に反映させていきたいというふうに思っているところでございます。
また、その左下の図、先ほどもご説明したコンクリートの標準劣化曲線でございます。これにつきましては、この劣化曲線の線自体、平成19年に手引きを策定しました当時、これも機能診断の独自データが乏しかったものですから、広域基盤調査という、国の事業形成に向けた基礎調査のデータ、これ開水路だけで約2,000のデータなんですけれども、それを統計的に分析して、設定したものでございます。
その後、機能診断等も現場で進みまして、現在、機能診断、自分たちがやってきた機能診断の実績データで約6,000を超えるデータが蓄積されております。それらを分析して、改めてこの劣化曲線の精度を高めたいと思っております。
また、これも前回開水路のデータだけだったんですけれども、今回は、開水路だけではなくて、頭首工とか、用排水機場、トンネルなどを含めまして、幅広いコンクリート構造物の機能診断結果を反映させて作りたいと思っております。
なお、今回コンクリート構造物を対象とした見直しを行うこととしておりますけれども、パイプラインとか、コンクリート構造物以外の施設については、また今後のデータ蓄積を踏まえ、別途検討していきたいと考えているところでございます。
今後のスケジュールにつきましては、6ページに記載のとおりに考えているところでございます。
私からの説明は以上でございます。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
それでは、ご審議の方をよろしくお願いいたします。
いかがでしょうか。
どうぞ。

 

○青木専門委員
愛知県の方で、ここ何年かの間にちょこっと問題になった事件をちょっと披露させていただきますと、例えば、排水機場の電気設備、県営クラスの排水機場でも操作盤だ、配電盤だというのが四面か五面ぐらい並ぶんです。なぜかむちゃくちゃ高いんです。一つが、私らが現場でやっとったころは、クラウン1台だったんですけれども、今はへたするとレクサスか、アウディか、ベンツぐらいが何台か並ぶぐらいの値段がするんです。
昔よりも、操作盤や何か特にパネルでコンピューター並みの操作ができるようになるのはいいんですけれども、昔みたいにコンデンサーだとか、真空管を1個かえれば済むというような、物じゃないんです。基板とかいう、パーツそのものの全体を換えないといかん。パーツそのものが、10年ぐらいのサイクルでレベルアップしていくんです。レベルアップの時期に、そのポンプ場でやって、故障すると、前のバージョンはたしか最大8年ぐらいまでしか生産しないんです。その時期にうまく当たっちゃうと、10年後に故障したら部品がないという事態が、結構現場で二、三事例が出まして、それが部品がないということになると、操作盤全部換えないといかんわけです。悪いところが故障すると、さっきも言ったようなアウディだとか、ベンツを全部また揃え直さないかんという事態が出てくるんです。
ストマネを考えるときに、電気設備だけは、何か違うバージョンで動いているような気がするんです。WindowsのXPじゃないんですけれども、ああいうソフトと一緒で、何か新しくバージョンアップしたら古い部品が使えんとか、そういうようなことがあるので、劣化曲線じゃないんですけれども、電気設備の機能整備水準の将来バージョンのサイクルがどういうふうになってるのか。それが故障しますと、本体のポンプが動かなくなりますし、かなり重要な施設だと思うんです。
そういうバージョンもストマネの概念の中に入れていただくと、非常にありがたいということで、ちょっと意見を述べさせていただきます。

 

○松本施設保全管理室長
今の青木委員のご質問に関係するんですけれども、ストックマネジメントの中には、比較的電気設備とかポンプみたいに、時間管理保全、ある程度一定の時間がきたときにオーバーホールするとか、部品を交換するというものと、状態監視保全、主に状態を監視しながら、見ながら評価して、予測しながら保全していく、大きく2つあると思います。
今回、私どもの手引きで、主に対象にしておりますのは、この状態監視保全の方でございます。
他方、今青木委員がおっしゃいましたように、時間管理保全していくものについても、特に電気設備みたいに回転の速いものなんかは、他の部分が元気でも、その部品の交換が出来なくなることで、保全限界に到達しちゃうというふうな事象もあるところは認識しているところではございまして、そういったものはストックマネジメント政策全体の中で考えていかなきゃいけないなというのは、まさにおっしゃるとおりだと思っています。
電気職の専門の人なんかがいるところなんかでは、あらかじめそういうのを見越して、予備パーツをあらかじめストックしておくとか、そういったこともあるんですけれども、我々の職場全体でも、電気の専門家が減ってきている面もあるんじゃないかという危惧もしておりまして、ストックマネジメントの現場において、そういう電気とか、機械設備物の長寿命化を、どう考えていくかというのは、政策的には大事な論点かなと思っております。
ただ繰り返しますけれども、この手引きにおきましては、どちらかといいますと、状態監視保全の方を中心に記述しておりますので、そこのところはそういう方針で考えていきたいと思っております。

 

○毛利委員長
よろしいでしょうか。
どうぞ。

 

○向後専門委員
ちょっとお伺いしたいのですけれども、5ページにあります施設の状態評価表というのがありますが、こういうものができる施設というんですか、この表じゃないでしょうけれども、同類のものを適用できるような施設というのは、今どのくらいあると考えてらっしゃいますか。
これは多分、水路だと思うんですけれども、他の施設について、同程度のレベルというか、そういうものはできるのでしょうか。

 

○松本施設保全管理室長
向後委員のご質問にお答えしたいと思います。
今、ストックマネジメントで全体的な手引きの他に、コンクリート水路ですとか、パイプラインですとか、そういった工種ごとに工種別編というのも作っております。そうした工種別編の中におきまして、それぞれの性能、機能に応じて、こういう施設状態評価表というのを作成しておりまして、コンクリートの場合は、こういうひび割れ幅とかになるんですけれども、他のものですと、もうちょっとそれに応じて施設状態評価表というのも作っております。
他方、例えば、パイプラインとかみたいに、地中に埋まっていて、なかなか表から状態を監視できない。実際、クリープが徐々に進行していくんだけれども、ある時点でぱかっと壊れてしまって、一気に漏水事故に至るというようなものについては、なかなか劣化曲線とかの概念が当てはまりにくいものもありまして、そういったものは健全度というのを一律に当てはめるんじゃなくて、漏水率等から徐々に判断しながら、施設の老朽化対策を考えていくというふうに、それぞれ工種別編の方で少しずつ具体的な対応は細かく説明をしているというふうに作っておりまして、今回の手引きの見直しを踏まえまして、またこれ以降、工種別編の方も見直していきたいと。
そのときには、それぞれの工種の適正に応じて、そういった考え方を反映させていきたいというふうに思っているところでございます。

 

○毛利委員長
どうでしょうか。他にありますでしょうか。
よろしいですか。
どうぞ。

 

○木下専門委員
教えていただきたいことだけなんですけれども、3ページの一番最初でリスク管理についてご説明いただいて、非常に良くわかりました。もちろん重要な課題だなと思っています。
それで、不勉強なので教えていただきたいんですけれども、ここで対象にする農業水利施設、リスク管理の対象になるものです。これを大きな基幹的なものから末端なところまで、どこのところまでを当面考えていくのか。
それとの裏表の関係ですけれども、リスク管理を実際にやる主体は行政なのか、土地改良区が中心になるのか、それともその下の水利組合、あるいは各農家がこういうことまで、今後携わるようになっていくのか。
まだ、これから組み立てていくことだと思いますので、どういうところまで想定されるのかというのと、もし他の先生方で知見があれば、こういう農業水利施設のリスク管理についての何か蓄積されたデータとか、先進的な事例という、そういう知見というのは、どの段階にあるのかなと。いずれにしろ、とても重要なことですので、これを深く、本格的に進めていただければというのが、私の意見でございます。

 

○松本施設保全管理室長
今、木下先生のご意見に関してなんですけれども、まず誰がこのリスク管理を考えるのかということ。これはあくまでストックマネジメントの手引きでございますので、ストックマネジメントの事業を適用しようとしている際に、このリスク管理の考え方を適用していく。ですから、それは国だけじゃなくて、県とか、それから団体で取り組む際にも参考となるようにしていきたいと思っております。
ですから、それぞれの主体がストックマネジメントの対象としている工種、それはもうダムも頭首工も水路も含めて、対象にして考えていくということだと思うんですが、余り小さな末端の水路までいきますと、それはもうリスク管理というよりも、事後保全、壊れたら直すというのが一番経済的だということもございますので、おのずからある程度の規模を持った施設ということになるんじゃないかというふうには思ってはおります。
それから、リスク管理の主体論なんですけれども、先ほどもちょっとリスクコミュニケーションのところで申し上げましたけれども、リスク管理は造成者だけが考えればいいということだけではありません。例えば、施設の機能を監視しながら保全をしていくと。そういうときには、日常点検の際から、少し重要な構造物だから、ここの点検は、こういうふうに配慮しようということを所有者と管理者で合意をしたり、あるいは突発事故が起きたときに、こういうふうにしましょうとかいうことを合意したり、そういった合意したことを、またきちんと記録しておくとか、そういったことも含めて、共同作業としてリスク管理というのは大事になってくるんだろうなというふうに考えているところでございます。
そういった視点を、この手引きの改定には盛り込みたいと思っております。

 

○毛利委員長
ありがとうございました。
他に、どうぞ。

 

○堀野専門委員
これについて、基本的なご検討の方向は了解いたしました。
余計なことかもしれませんし、既にそういうことを念頭に置かれているとは思うんですけれども、基本的にはやっぱりコンクリート構造物ですよね。そういったところをしっかり明記して、タイトルからだけだと少し誤解される恐れもありますので、出だしのところで必ず対象の構造物とか、機能保全をするという機能、対象となる機能をやっぱり明記してほしいと。
将来的には、これは希望なんですが、例えば、先ほどの検討課題にもあったように、環境配慮を持った施工というのは、今後、どんどん増えていくことになると、機能として、例えば通水面であるとか、分水の精度であるとかいうことだけではなくて、そうした環境面の保全を劣化させないようなストックマネジメントも、恐らく近い将来必要になってくると思うんです。
そういったことをちょっと、今多分ここには当然含められないというか、含まれないと思うんですが、意識していただけると助かると。
それから、大学人としては、これも当たり前ですけれども、ライフサイクル、これを高めると、意味において、決定的なやっぱり劣化曲線。ご自身言われたように。これをいかに精度を高く、精度高くとなかなか本当に難しいと思うんですけれども、現実的に描くかということです。
これは当たり前ですが、指数関数的に減少するような、上に凸になるような曲線だからストマネが必要になってくるわけであって、これ線形的に減少するなら、ほとんどいつやっても一緒じゃないのと、効果的にはということになりますよね。
私が、最後申し上げたいのは、その曲線の形状によっては、ここで挙げられているような切れ目のない監視というのは必要なのかと。本当に必要なのかと。要するに、この以降に密に監視する必要があるけれども、この辺は粗に監視してもいいよというような、ある程度同じように絶え間なく監視する必要はないのではないか。むしろそれは、人的に監視するための、あるいは維持管理のチェックをするための労力が課題に等位されてしまう恐れも十分考えられますので、そういったことは、今の劣化曲線等をにらみながら、この中に。最初は粗くてもいいけれども、だんだん密にしてねとかいうような形の監視体制という方が望ましいのではないかなという気が、私はしました。
以上です。

 

○松本施設保全管理室長
ありがとうございました。堀野先生から何点かいただきましたけれども、この手引きの性格として、まずは施設保全を対象としてございますので、機能診断等の取組による手引きであるということは、手引きの中にも明確化いたしまして、それを活用しながら、今後は地域ニーズに応じて対応していくというようなことも重要だということは書き込みたいとは思っております。
それから、先ほど機能、機能保全なのに、コンクリート性能ばかりに着目しがちな現場があって、実はそれがどういうふうないろんな機能、他の社会的機能とか、水利用機能とか果たしているのかということを、もう一度考え直して、基本に立ち返って考えてみようということを、今回の手引きの中には盛り込もうと思っていまして、現場で調査をするとか、機能診断をするときに、現場のいろんな機能も見ながら、点検すべきところをピンポイントしていくとか、そういうふうな視点も少し盛り込んでいきたいとは考えているところでございます。
なかなかちょっと環境配慮と劣化の状況まで、今回全部盛り込んでいくのは、なかなか難しい面もあるとは思うんですけれども、いろんな機能に着目しながらやっていきましょうと。構造機能だけじゃなくて、という視点は、ぜひ盛り込んでいきたいと考えております。
それから、劣化曲線の精度を高めていくというのは、まさに先生おっしゃったとおりでございまして、これがただ実際の現場データ、かなりばらつきもありまして、現場状況に応じて千差万別のところもありまして、どう処理していくか、色々悩みながら進めていきたいと考えているところでございますので、また色々とご指導お願いしたいと思うところでございます。

 

○毛利委員長
他に何かありますでしょうか。
よろしいでしょうか。
私も一つお尋ねしたいことがあるんですが、計画設計・維持管理の推進という大きな流れの中で、お互いに連携、補完されているというのは非常に重要だと思うんですが、ここでストックマネジメントの中でライフサイクルコストを低減するというふうな記述があります。計画段階から、あるいは設計の段階でもライフサイクルを見越して、設計に盛り込み工種を選定するということも重要だろうと思うんですが、直工費だけではなくて、維持管理、劣化性能曲線にもよりますけれども、耐用年数ですとか、本来工種ごと、材料ごとに持っているものをしっかりと引き出した中で、計画設計段階で考えるという流れになっていくのでしょうか。

 

○松本施設保全管理室長
今、毛利委員長からのご質問のあったうちのライフサイクルコストの低減というものの中には、工事の価格だけではなくして、その工事を行うことによって、どれぐらい維持管理費が低減する。あるいは、今ここで補修をしなければ、まだ当面工事費はかからないけれども、維持管理費が上がっていく。そういったバランスを見ながら、最も安くなる工法、タイミングで基本的には計画を立てて、対策を実施していくという考え方が盛り込まれておりますので、その辺につきまして、ライフサイクルコストとは、こういう考え方なんだというところをきちんと説明して、工事費だけではないということは盛り込んでいきたいと思っております。
また、ちなみに、最初の畑のところでありました、吉田先生もおっしゃっていたんですが、これからは長寿命化したものを、またさらに長寿命化していくという、次なる長寿命化ということも必要でございますので、対策を考えるときには、さらに次の長寿命化対策をどうするかということも視野に入れながら考えていくことも必要ではないかというふうに思っているところでございます。

 

○毛利委員長
ありがとうございます。
時代の変化に応じて要求性能が向上している中で、対策や施設の機能を上げるということも、ストマネ事業の中で実施することができるというお話を伺いました。
本来、そうあるべきだろうと思います。被害がある、事故が発生したときに、前と同じように直すのではなくて、強化して、復旧するということが、経済的にも見合うのであれば、それを選定できるような体系になるべきだろうと思います。
そういう視点でも、ぜひともご検討いただきたいと思います。
もう時間になりましたが、最後に何かご発言があれば伺いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、最後に一点だけ。データベース、あるいはデータ収集、モニタリングというキーワードが随所に出てまいりました。個人情報も入るようなデータベースもあろうかと思いますので、そういう意味では、慎重にデータを構築しないといけないというのも十分理解しているところですが、今のご説明では、何千カ所ものデータを集めて、劣化性能曲線を書いているというふうなことでございましたが、よくよく考えてみると、農水関係には非常に多様なデータが蓄積されているということだろうと思います。こういうデータをうまく利用しないといけないなと思っておりまして、それを一括して、どこかでというか、うまく利用できるような体系を、まずお作りいただくのが必要かと考えます。
データ収集と蓄積が個別に動いていて、連携していないようなところもあるのではないかなというふうに思いますので、農水版のビッグデータのような形のものをお作りいただくということは、地域だけではなくて、日本全体にとって有益なことではないかなと思います。ぜひともお考えいただきたいと思います。
時間を少し超過してしまいました。予定していただいておりました議事は、これで終了いたしましたので、進行は事務局にお返しいたします。ありがとうございました。

 

○原川計画調整室長
本日は、今年度初めての会議ということでございましたけれども、多くの貴重なご意見をいただき、どうもありがとうございました。
次回の開催は、9月ごろを予定しております。
議題につきましては、計画基準の「農業用水(畑)」、今日に引き続きでございます。あと設計指針の「ため池整備」及び「耐震設計」の改定についてを予定しております。
改めて事務局より日程調整のご連絡をさせていただきますので、その際はよろしくお願いいたします。
以上をもちまして、本日の技術小委員会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

お問い合わせ先

農村振興局整備部設計課計画調整室
担当者:計画企画班
代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201
FAX:03-3500-4053

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