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平成26年度第4回技術小委員会議事録

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1.日時及び場所

日時:平成27年2月26(木曜日)13時30分~16時00分

場所:農林水産省本館7階第3特別会議室 

2.議事

(1)検討スケジュールについて

(2)土地改良事業計画設計基準 計画「農業用水(畑)」の改定について

(3)土地改良事業設計指針「耐震設計」の改定について

(4)土地改良事業設計指針「ため池整備」の改定について

(5)環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定について

(6)農業水利施設の機能保全の手引きの改定について

(7)その他

3.議事内容

 議事録(PDF:513KB) 

  

○原川計画調整室長
  ただいまから食料・農業・農村政策審議会農業農村振興整備部会の平成26年度第4回目の技術小委員会を開催したいと思います。
委員の皆様におかれましてはご多忙中、また足もとが悪い中ご参集いただきまして、どうもありがとうございます。
  まず初めに、本会議の公開方法につきまして改めて確認させていただきます。傍聴については可能といたしまして、提出資料につきましては会議終了後に、議事録につきましては発言者を明記の上、後日ホームページにて公開することとしております。ご了承お願いします。
  次に配布資料について確認させていただきます。ちょっと膨大ですけれども、一番上から会議次第、委員名簿、配布資料一覧、資料1、資料2ー1、2ー2、2ー3がございます。あと資料3ー1、3ー2、資料4ー1、4ー2、それから資料5ー1、5ー2、資料6ー1、6ー2という順番になっております。また、先ほどA4の横紙の1枚を追加で配布させていただきました。
  不足等はございませんでしょうか。もしありましたら事務局の方に言っていただければと思います。
  向後委員におかれましては所用によりご欠席との連絡をいただいております。
  それでは、早速でございますけれども、議事に入りたいと思っております。以降の議事進行につきましては毛利委員長にお願いいたします。

○毛利委員長
  ありがとうございます。
  それでは早速ですが、会議次第に従いまして議事を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
  まず初めの検討スケジュールについて、事務局より説明をお願いいたします。

○原川計画調整室長
  資料1の検討スケジュールでございます。
  今年度、計画基準の農業用水の畑、あとは設計指針が耐震設計とため池整備、技術指針が環境配慮、手引きが機能保全というように5つの分野についてご検討いただいております。今まで各分野につきまして2回この技術小委員会で審議いただきました。それぞれ第2回目の審議の後にパブリックコメントを行っております。本日は2月26日ということでそれぞれ3回目ということでございますが、第2回目の審議の際にいただいた意見、またパブリックコメント実施でいただいた意見、それらを踏まえての修正点を中心に説明させていただきたいと思っています。その後、3月下旬に農業農村振興整備部会の開催を予定しておりまして、そこで本日の議論を踏まえて最終の案を報告したいと思っております。
  事務局からは以上でございます。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  ただいまの内容につきまして何かご質問がございますでしょうか。
  3月に答申ということですので、議論をよろしくお願いします。
  それでは、次の議事に移らせていただきたいと思います。
  議事次第の2番目、土地改良事業計画設計基準計画「農業用水(畑)」の改定について、事務局より説明をお願いいたします。

○小平農村環境課長
  農村環境課長の小平と申します。
それでは、計画基準「農業用水(畑)」の改定につきまして説明させていただきます。
  資料は2ー1、2ー2、2ー3でございますが、資料2ー1を使いまして説明をさせていただきます。
  これは畑地かんがい事業のための計画基準ということで、先ほど説明ありましたように11月11日にこの小委員会でご議論いただきました。その後11月下旬にパブリックコメントにかけましたけれども、これの案に対する意見等はございませんでした。また同時に、都道府県などの関係部局に査読をしてもらって意見をいただいておりまして、それらを踏まえてこれから案を説明したいと思います。
  これまでご説明させたいただいたものとダブるところは省かせていただきまして、ポイントを説明させていただきますが、2ページをお願いいたします。今回計画基準の「農業用水(畑)」の改定に当たりまして、大きく検討項目としては3つございました。2ページの右の方でございますが、施設の更新等に向けた調査計画手法ということで、ストックマネジメントの考え方を記載するということ。それから、2番目としましては環境配慮ということで環境配慮の事例等の記載の充実を図るということ。それから、3つ目としましては、最近の技術進展について情報整理をして使いやすいものにするということでございます。
  まず1つ目の施設の更新等に係る改定の部分でございますが、これは6ページをお願いいたします。これまでご議論いただきましたように、6ページの下にございますが、基準書等の中にストックマネジメントの考え方を、これは既に改定されている計画基準の農業用水の水田ですね、こちらの内容を基本として同様の形で位置付けたいということ。それから、施設の更新のことについては触れてませんでしたので、そういったときにはきめ細かな対応によって地域用水の需要の変化を把握し、対策を検討することが有効といった記載をすること。さらには、将来の更新等に向けて施設の管理記録等の蓄積の仕組みづくりが重要であるといったことを記載するというような方向で整理をしてまいりました。
  7ページになりますけれども、11月のときに、この小委員会で委員の皆様方からご指摘をいただきました。それについて検討した案ということでございますが、まず指摘1、木下委員からだったと思いますけれども、用水需要の変化に対応した検討という視点がありますけれども、この左の下の左の囲みの方でございますが、用水不足の記述の後にそのまま続いているので、全体として用水の変化の増と減の両方が読める記載になっていないのではないかといった指摘を受けてございます。そこのところが明確になるようにということで、「その際」というところの文字を削除し、改行をいたすということで修正をしたいと思っております。これによって更新を行う場合には云々というふうに続いて、水需要の変化の増と減が両方ともこの中に入って読めるような形になると考えております。
  それから、吉田委員からのご指摘がマル2でございましたが、ここの最後の文章というところで、右下の方にございますが、「施設規模が過大とならないよう留意する」という記述がございますが、これは調査の中の精査という部分の記載でして、こういったことを記載するのであれば調査というよりも計画の部分で記載する内容ではないかといったご指摘でございました。この辺りは私ども全体をもう一度検討したのですけれども、この計画基準における調査ですね、これは一般的に客観性をもって実施するというのが基本だと考えておりますが、計画基準の中に調査の項目の中には概査の部分と精査の部分が2つございます。前段の概査の部分につきましては委員ご指摘のとおり資料の収集とか分析あるいは計画対象地域の概略等の把握を客観的に行うという形で整理してございますけれども、それを踏まえた精査というのは概査を踏まえて基本構想というのをつくって、それに沿って事業計画を構成するような例えば用水計画でありますとか施設計画等を定めるために全体計画を念頭に置きながら精査を進めていくと、このような考え方で整理をしております。
  したがって、このような精査の段階ですと計画を見据えて留意する事項について一部では記述されているというような状況でございます。こういった考え方というのは現行の他の基準書にもとられておりますし、さらに先に改定をいたしました農業用水の水田の方にも同様の記載をさせていただいております。
  このようなことから、全体的な整合等も考え、前回示した案のとおり、「施設規模が過大とならないよう留意する」というところは残した形で整理をさせていただくのはどうかと考えております。
  それから、環境のところでございます、10ページをお願いしたいと思います。環境配慮に関する記載の充実でございますが、この10ページの真ん中にあるように、環境配慮の事例についてこの畑地かんがい関係調べましたところ、この表のとおり整理されました。特に生態系に関係するような環境配慮については水田と比べて掛かり増し等が発生する懸念があるので、営農とのバランスということが重要であろうということで、一番下に書いてございますけれども、全体的な考え方としては既に改定されている農業用水(水田)の書きぶりを基本としまして営農とのバランスに留意するといった視点を加えたいという整理をしてございます。
  11ページをお願いいたします。11月のときの小委員会で武山委員の方からだったと思いますが、生態系に関係する事項は確かに営農とのバランスに留意するというのは理解できるけれども、景観とは周辺環境、これは水田も畑も重要性は同等ではないかと。現場での運用に当たって対応が必要ではないかとご指摘をいただきました。
  まず、環境への配慮の関係でございますけれども、この農業用水の畑の関係の技術書というのが平成20年3月に一部改定されておりまして、環境配慮対策を計画する場合に参考となる考え方をこの中で整理してございます。今回いろいろな事例を調べて情報も充実しましたので、この技術書の改定におきましてはそういった事例を含めてこの技術書の充実を図っていきたいと考えております。そんな中でその重要性が分かるような形で整理をしていきたいと思っております。
  それから、周辺環境への配慮でございますが、先ほどの取組事例の調査の中を見ていただいても分かるのですが、工事の際における取組がほとんどになっておりまして、そういう面では、現在、土木工事共通仕様書という中に騒音等々環境対策を十分検討するということで現場で行われておりますので、このような対応で整理をしていければと考えておるところでございます。
  それから、3つ目の最近の技術の進展を踏まえた検討というところです。これは14ページの方をお願いいたします。特にこれは技術書を整理する際にどのようなことをということでご指摘をいただいた点が多くございますが、まず14ページの指摘4でございます。堀野委員の方からいただいたと思います。栽培管理用水の利用が近年進んできておりまして、これらのことを技術書への記載ということでご指摘をいただきました。現在文献等々含め整理をしておりまして、今後技術書を改定したいと思っておりますが、特にそのような中でこの下に書いてありますように凍霜害防止とか潮風害防止、連作障害防止等の用水の利用例につきまして用水量の算定手法とか事例を中心に記載を充実して整理をしていきたいと考えております。
  それから、指摘5でございますが、青木委員の方からと思いますけれども、GISを維持管理の面で活用することについて技術書への記載が必要ではないかというご指摘がございました。全体としましては管理記録の保存といったことが重要であるといったことは整理されておりますが、特にそういった維持管理の面でGISの活用という面では、今ちょっと下に書いてございますが、国営造成水利施設等においてGISデータを格納していくといった動きも見られまして、このような情報を中心にGISを活用した情報の共有、可視化の手法といった情報を技術書の中に整理をしていきたいと考えております。
  それから、指摘6でございます。これは堀野委員の方からあったと思いますが、鳥獣害対策が重要であるので、技術書への記載ということが必要ではないかというご指摘でございました。2つの面があるかと思います。まず1つは、ほ場の中に被害が及ばないようにという面では、これはほ場整備の方に技術書の中で既に柵だとかネットフェンス等々による対策を整理して記載をしてございます。
  今回畑地かんがいということで基幹農業水利施設での対応というところ、ここはなかなか知見がないのですけれども、論文等、これは武山先生とかの論文も含めて色々見させていただいたんですが、水路の法面等の踏み荒らしの被害というのは見られているというようなことと、さらに、用水路の整備と一体的にそういった鳥獣の侵入を防止できるような障害物の施工といった必要性は整理されておりますが、現場における具体例が余りちょっと見られていないというような状況かなと思っております。今後も知見を収集していきたいと思いますけれども、技術書においては例えばこういった対策の配慮事項とか考え方を整理して記載をしていくような形で整理をしたらどうかなということで考えてございます。
  15ページ以降は今説明させていただいた部分のそれぞれの項目について、改定の項目ごとに整理したもので、重複になりますのでここは省略させていただきます。
  さらに20ページも今説明した対応方針を表にしてございますので、これも省略をさせていただきます。
  21ページは冒頭に申しましたが、パブリックコメントで、この案に対する意見等はございませんでしたので、このような形で報告をさせていただきます。
  なお、22ページ、先ほど冒頭にもご説明ありましたように、今日のご審議でまとめいただいた後には部会に報告し、答申をいただき、来年度早々に基準改定に向けて手続を進めて参りたいと思っております。
  私の方からの説明は以上でございます。

○毛利委員長
  それでは、ただいまの内容につきましてご質問ご意見がございましたらよろしくお願いします。どこからでもご自由にご発言をお願いいたします。

○青木専門委員
  これは特に今回の内容についての意見ではなくて、今後取組をされる際のお願いとして、1つ言っておきたいと思います。先ほど6ページの中段の右側ですね。「施設の管理記録の蓄積」とか、それから7ページで「施設規模が過大とならないよう留意する」というのがありまして、その前の段のところに、「きめ細かな用水管理等により」というのがありますね。その前書きに既得の水利権水量云々のお話がございますけれども、実はご承知のことだろうと思いますが、国営レベルのいわゆる全体の水計算というのは雨ありで全体の水計算をやりますね。国営級の施設なりその下に県営級なり末端の施設がありまして、末端にいけばいくほど水量というのは、一番消費水量をよく使う一作固定でそのピーク水量で断面を決めていくわけですね。したがって、その末端のピーク水量を全部積み上げたものが幹線レベルのピーク断面になるということはないんですね。先ほど言ったように全体の水計算によって幹線レベルですと雨ありでやりますので、だんだん上へいけばいくほど積み上がったものが小さい規模のものになる。したがって一番大事になるのが先ほど言ったように施設の管理、きめ細かな用水管理というのが非常にキーワードになると思うんですね。そこら辺のことを考えますと、実はこの畑かんの設計基準のみならず、全ての設計基準が実は維持管理に対して、余り多く書かれていない。例えば畑かんでいきますとローテーションブロックをうまく守っていただかないと水は欲しいときに取れないんですよね。一気に全ブロックが水を使ってしまうとどこかで不足するという事態が生じるわけですね。そういうものを例えば県営級の事業でつくったものを、最終的に財産を土地改良区に移譲するといったようなときに、実はそういう細かい内容のものを付けて地元には移譲しないんですね。もうずっと何十年も畑かんやってる地元の農家は、このときにピークの水が欲しいんで、隣のところはちょっと明日まで待て、明後日まで待て、というような格好で地域のコミュニティができているといいんですけれども、最初に施設の更新をするときに、特に畑かんでいくと路地畑から施設畑にいくときは雨が使えませんので、厳密なことを言うとその増える量が多ければ、全体の水計算にも全部影響してくるわけですね。そういうのが全部末端まで来るので、実は施設の更新時にはそこまで考えて、地元に渡すときに維持管理に対するこういった計画なりそういうものをできるだけ分かりやすく説明して、土地改良区に渡すということが必要だろうと思うんですけれども。
  実はその計画の基準書には色々載っているんですが、どれを見ても維持管理に対する手引きだとかマニュアルだとかそういうものがなかなかないということで、今後こういう計画の基準書等を検討されるに当たって、できたら維持管理に対する検討書をまた作成することを検討していただけないかなということが私からの意見というかご要望です。よろしくお願いします。

○毛利委員長
  これはよろしいでしょうか。

○小平農村環境課長
  今後の取組に対するご指摘ということで、維持管理の部分というのは様々なところに関わると思いますので、どういうような形で今後整理できるかということは検討していきたいと思います。
  大変ありがとうございました。

○毛利委員長
それでは、他にご意見をいただきたいと思います。
   武山委員、どうぞ。

○武山専門委員
  先ほどのGISのところ、14ページについて1点質問させていただきたいと思います。
  GISのデータを共有していくという文言があるかと思うのですが、イメージ的には今現在は土地改良区さんなんかがGISの図面とそこのデータの更新ということをお持ちだと思うのですけれども、共有というのはどういうイメージでしょうか。つまり、例えば市町村さんとか隣り合う土地改良区さんなんかで、統一したGISのフォーマットのデータを持っていくというようなイメージでしょうか。GISも様々にソフトウェアなんかもありますので、ここではそういうGISの活用ということを進めるという書きぶりで、この時点では問題ないと思うんですけれども、これを技術書なんかへ落とし込まれるときに具体的にどういうイメージかということを1点お教えいただいたらと思うんですが。

○小平農業環境課長
  ありがとうございます。
  現在色々なデータを当たったのですが、GISを蓄積しているという現場の数は数字として1,000のオーダーを把握しているんですけれども、それぞれのところがどのような共有化とかいろいろなレベルがあると思うんです。先生が今おっしゃったように、事業範囲の中でそれぞれの管理区域ごとに横に繋がるように共有しているのかとか色々やり方があるかと思っておりますけれども、そこのどういう具体的なやり方をしているというところまでは分析をするようなデータがない状況です。ですので、今回技術書の改定の中では具体的にどのようなやり方をしているかといった主な事例等を整理して情報共有していくというような形で整理するのかなと思っております。

○原川計画調整室長
  今のご質問ですけれども、今考えておりますのは、各県ごとで1つの統一した地理情報システムを持っています。特に我々の施設というのは基幹から末端まで色々ありまして、基幹は例えば管理者もそれぞれ違うというものがありますので、その各県ごとに用意している地理情報に、国営造成施設や県営造成施設、そういうものの例えば機能診断の結果を全部そこに入れると。それで可視化して、基幹から末端までの関係者が全てその施設の状態がどういうようになっているのか、そういう仕組みをつくっていきたいと思っております。

○毛利委員長
  他にございませんでしょうか。堀野委員、よろしくお願いします。

○堀野専門委員
  今さらという感じを受けられてしまうかもしれません。僕も忘れてしまったので教えて欲しいのですが。用水計画という上での話になると思うので、どこかにきちんと書かれていると思うんですけれども、水質的な側面の記述は、例えば資料2ー3の目次のどこに書かれているんでしょうか。場所というよりは、質的な側面の取り扱いというか留意事項がきちんと書かれているかどうかというところが気になります。

○小平農業環境課長
  水質についてのご質問なのですが、この資料2ー3の右肩の45ページになるかと思いますけれども、これは調査の項目になりますが、そのエのところですね、真ん中の基準の運用で、水温とか水質の調査を行ってその状況を調べ、必要ならば計画の中に反映させていくというような形で整理をしてございます。

○堀野専門委員
  これはえらいあっさり書かれて終わっているんですけれども、この設計基準及び運用という部分においてはこれぐらいでいいと思いますけれども、先ほどから皆さんの議論にあるように、技術書等に実際現場でどう考えるかという具体的な動きをする上においてはこの辺はもう少し突っ込んだ書きぶりをした方が望ましいと。もともとこっちの出だしの方で量だけではなく質も考えないとだめですよみたいな記述がどこかありましたよね。それを受けているにしては余りにも質に対する部分の取り扱いが小さすぎないかなと。一番最初のこの基準で取り扱う内容等の最後の方に、必要な用水量、水質等を確保する事業計画を作成することを通じてというように、結構量と質を文言上ですけれども同じようなウェイトで書かれてきていて、実際の質の問題というのは営農者の方からすると特に畑かんでドリップとかマイクロエリゲーションをやるような場合においては、これは結構重要なんですね。そういった部分の取り扱いを、技術書等をリニューアルされる場合にはちょっと充実していただきたいなという要望です。
  それから、写真のことを言ったのは、ちょっと違和感を感じたのは、このダム周りの魚道設置による甲殻動物の移動路確保事例とあるんですけれども、何で甲殻動物に限定しているのか、魚道を設置したといってるのに何で甲殻動物を例として取り扱うのかなと。魚道の凹部においてエビの稚魚やカニの遡上を確認というこれの意味がよくわからない。

○小平農業環境課長
  今の写真の説明でございます。この地域においてエビとかカニの稚魚について対象となる動物ということで事例として挙げている状況かと思います。当然魚等も利用すると思いますが、ここの部分ではそういったものを確認しています。

○堀野専門委員
  では単純に魚類の移動路確保事例で良いんじゃないんですか。

○小平農業環境課長
  確かにそれでも良いかもしれません。

○堀野専門委員
  また、覚えてないんですが、エビについて稚魚というかという。そういうところからきて、これ細かいですが引っかかるので、何もエビとかカニに限定しなくても甲殻類を含めたいわゆる魚類の移動路をちゃんと確保してますよというその事例ですよということで十分この絵から訴えられるんじゃないかと。これは本当に些細なことで申し訳ないです。

○小平農業環境課長
  技術書等に整理する場合はその辺りを注意して整理したいと思います。
  それから、先ほどいただいた水質のところも、ちょっとどのような形でその重要性も含めて技術書等に整理できるかということ、ご指摘を踏まえて整理をしていきたいと思います。

○毛利委員長
  よろしいでしょうか。

○武山専門委員
  すみません、細かいことで大変恐縮なんですけれども、同じ今議論になっていた8ページなのですが。同じくこの右上のダムの魚道の図ですがちょっと気になりまして。赤い線がずっとダムの周りにあるんですけれども、この終点というか上流側、これが山の方へ向いて点線で入っていくというのが、これダムの魚道なんでしょうか。それともそういう甲殻類が山に入れるようにというものなのか。もしかしたら何か一般的な魚道じゃないのかなというのを考えたんですが、いかがでしょうか。

○小平農業環境課長
  現況の河川に繋がるようなところまでこの施設を整備しているという絵だと思われまして、使う際には分かりやすいように解説を入れる等の工夫したいと思います。

○原川計画調整室長
  先ほど堀野委員から水質のお話あったと思いますけれども、実はこの資料2ー1の11ページを見ていただきたいのですが。真ん中辺りに景観への配慮への対応ということで、20年3月に技術書で充実させております。そのとき水質についても農業用としての水質ではなくて、周辺環境に対する水質ということで、この辺についても今現在の技術書の方で書いておりますので、 今回さらに何か書き込む必要があるかどうか検討したいと思いますけれども。今でも技術書の方でかなり書いているということはちょっとご報告しておきたいと思います。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  他にございませんでしょうか。
  よろしいでしょうか。
  ありがとうございました。
  それでは、1つ目の議題についてはこのあたりで一旦議論を締めさせていただきます。
  土地改良事業計画設計基準計画「農業用水(畑)」につきましては昨年度の26年3月18日に農林水産大臣からの諮問を受けて本委員会で審議を行ってきたところでございますけれども、様々なご意見をいただき、先ほど来も多様なご意見をいただいたところですけれども、大きく修正、変更するところはないと受け止めてございます。
  いただきましたご意見を踏まえて、一部必要な部分については修正させていただき、本案を修正した後に、農業農村振興整備部会に報告させていただきたいと思います。ということでよろしいでしょうか。
  それでは、そのようにさせていただきます。ありがとうございました。
  それでは、次の議事次第に挙げられております、土地改良事業設計指針「耐震設計」の改定について、事務局より説明をお願いいたします。

○佐々木施工企画調整室長
  設計課施工企画調整室長の佐々木でございます。よろしくお願いいたします。
  それでは、資料3ー1、「耐震設計」の資料に基づきましてご説明いたします。
  1ページと2ページに、前回審議いただきましたときのご指摘と対応方針(案)を記載しております。このページの1番から4番につきましてはほぼ同趣旨のご意見をいただいております。施設の重要度区分につきまして前回の資料では重要度区分をAからCという3つの区分を適用しておりました。さらに施設によってはさらにもう1区分AA種が出てくるというような形で分かりにくいのではないか、もっと簡明にすべきではないかというようなご意見をいただきました。
  これにつきましては13ページをお開きいただけますでしょうか。施設の重要度区分ということで、ご意見を踏まえまして、まず耐震設計を行うに当たっては(1)の二次災害に与える影響、それから本来の機能に与える影響、これを総合的に判断して施設の重要度区分を設定するとまず記載をした上で、ページの左下にありますが、重要度区分はAA、A、B、Cの4種類とし、その基本的な考え方については、AA種については影響が極めて大きい施設、A種は影響が大きい施設、B種は影響がある施設、C種はこれ以外で影響が軽微な施設ということで、単純に4つの区分で定義をする表現といたしました。
  それから次に、そのページの右の表でございます。各施設に適用する重要度区分を示しております。前回委員会におきまして、青木委員の方から愛知県の海抜ゼロメートル地帯では、排水機場が避難所となっているケースがあるので、先ほどの表の中のポンプ場の重要度区分にはAA種のところに「○」が付いてないわけですけれども、状況によってはAA種も考慮できるようにした方が良いのではないかというようなご意見をいただきました。
  13ページに戻っていただきまして、ご意見を踏まえまして、表の説明としまして、まずこの表はあくまで標準的な適用区分であるということと、地域の実情等を考慮してAA種の設定を行うことを妨げるものではないということを追記させていただきました。
  それから、14ページでございます。今申し上げました重要度区分に関する説明としましては13ページのところで基本的な考え方を説明をいたしまして、この14ページでは具体的な施設、ここでは頭首工の例でございますが、この例の重要度区分の考え方、指標を示しております。
  そしてさらに15ページにまいりまして、施設の重要度区分に応じた地震動レベルと保持すべき耐震性能につきまして、右の表にその基本的な水準を示しております。
  さらにこの耐震性能に関連いたしまして、前回委員会では、この耐震性能を構成要素ごとに分けて考えるべき施設についてはその構成要素に応じた耐震性能の設定例といたしまして、頭首工の例で記載をしておりました。ただ、これについては前回の委員会におきまして施設全体の重要度区分あるいは耐震性能と施設内の要素ごとのそれとの関係がちょっと分かりにくいのではないかというようなご指摘をいただきました。
  16ページに戻っていただきまして、先ほどの30ページの内容を少し書き改めまして16ページの内容にしております。大きな点線の箱の中でございます。頭首工が保持すべき耐震性能は頭首工の重要度区分に応じた耐震性能を確保するため、この下の3つの表がございますが、これの構成要素ごとに耐震性能照査を行うことを基本とする。そして、その構成要素ごとの耐震性能照査の考え方を左側のa、bとしまして、堰柱及びゲート以外の各構成要素については構造特性や経済性などを考慮して、原則としてレベル2地震時の耐震設計を行わなくてよいということ。それと、エプロンについては通常地震時の慣性力が問題になることはありませんので、耐震設計は行わなくてよいと記載した上で、(a)重要度区分AA種の頭首工であれば施設全体として耐震性能を確保するレベルは、レベル1地震動で健全性を損なわない、それからレベル2地震動で限定された損傷にとどめるものであり、この耐震性能を確保するために必要な構成要素ごとの耐震性能照査項目についてはこの3つの表の中で示す表現とさせていただきました。そのような形で修正を行っております。
  それから、2ページに戻っていただけますでしょうか。指摘事項の7番目でございます。耐震診断につきまして、耐震診断といわゆる機能保全というのでしょうか機能診断、この両者の相互参照についてどのようになっていますかというようなご指摘を頂戴しました。これにつきましては2ページの右側の対応方針に書いてございます。機能診断の方は、つまり機能保全の観点では「農業水利施設の機能保全の手引き」がございますが、この中において耐震診断を行う際は本指針の耐震設計の方を参照することと記載してございます。
  一方、本指針、耐震設計の方の指針におきましては、これは28ページの左下の対応方針に書いておりますように、現地調査により得られた施設の劣化状況についてはそれらの構造性能への影響を適切に評価し、耐震診断に反映させることが望ましいという記載をしております。
  それから、2ページの8番、9番、10番については表記が不適切だったところをご指摘いただいております。まず8番の地震動の固有周期と速度応答スペクトルの関係を示したグラフ、12ページに対数グラフ、応答スペクトルの図をつけておりますが、ちょっと対数表示が間隔がおかしいような形になっているものでございました。これを修正させていただきました。
  それから9番といたしまして、設計水平震度等の算定式が表示されているが、算定式内の記号の定義が明記されていないので分かりにくいということで、これは23ページ、これは事例になってまいりますが、計算法を示している中で定義が抜けておりましたので、一番下のところに定義を追記しております。
それから、10番の耐震対策に関する施設の名称ということで、29ページで耐震診断の手法をいろいろ紹介している中で、この前の方の施設の書き方と名称上の整合性が少しずれていたりしたところがございました。ご意見を踏まえて適正な表現に修正をいたしました。
  最後でございますが、2ページの下、パブリックコメントに対する意見はございませんでした。
  説明については以上です。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  それでは、ご質問ご意見はございますでしょうか。よろしくお願いします。どうぞ。

○吉田専門委員
  2つございます。まず1つ目は、12ページの耐震設計に用いる地震動(3)というところなのですけれども、これ後ほどため池の方の議論があると思うんですけれども、ため池の耐震設計に用いるレベル1地震動の値が赤で記されておりますけれども、この「地域区分と堤体の形式に応じて設定(0.1~0.15)」という数字があるのですけれども。これはため池の液状化の方の設計震度を見ますと、0.12~0.18という数字があるのです。それはこれには含まれないという理解でいいのか、その辺りだけちょっと確認させていただきたいというのが1つです。
あと、16ページで改定していただいたというこの頭首工の表なのですけれども、こちらの表の中で耐震診断を行わない場合が横線入っているというように理解していますけれども、この横線の意味がちょっと曖昧なところがあるんじゃないかと思いまして。もし可能でしたらこの横線というのはそのレベル地震動に対しては耐震診断を行わないという意味だということをどこに明記しておいた方が良いんじゃないかと。そういう意見でございます。よろしくお願いいたします。

○佐々木施工企画調整室長
  12ページに記載しております地震動、これにつきましてはご指摘のとおり液状化についてではなくて、いわゆるため池の安定性に対する地震動の設定を記載しています。ここではそういった観点で記載しておりますが、そういう補足説明がないのは不親切かとは思います。ため池の本編の方には液状化の方はまた別途規定が出てまいります。記載については分かるようにさせていただきたいと思います。
  それから、16ページの横バーについてのところ、確かにバーというのはどういう意味なのかというところ少し分かりにくいかと思います。耐震性能照査を行わなくてよいという意味でございますので、その辺は追記させていただきたいと思います。

○毛利委員長
  この件につきましては前回もご意見をいただいたかと思います。表2.4.1も同じような修正があったかと思いますので、他のところの表についても見ていただき、必要に応じて注釈を入れていただくなり検討いただけますでしょうか。
  よろしいでしょうか。
  他にご意見あればよろしくお願いいたします。どうぞ、木下委員。

○木下専門委員
  ちょっと細かな点で恐縮です。13ページの重要度区の表で、修正されたポイントはAA種が斜線になっている施設であってもケースバイケースでそこに「○」をつけてもいいよというご趣旨だと思います。ちょっとそこの本質とは外れるんですが、その文言で表の上の二、三行のところですけれども、「設定」するという言葉と、その上の四角の枠で囲っているところは重要度区分を「決定」するというのがあるので、使い分けているのか、実は同じ意味なのかというのがちょっと気になりました。私の理解だと「なお」のところですけれども、「なお、本表でA種以下を標準的な区分と例示してある施設について地域の実情等に考慮してAA種に決定することを妨げるものではない」という方が文言としては一貫性があるのではないかなと思いますけれども。

○佐々木施工企画調整室長
  使い分けは特にございませんので、ご指摘を踏まえて検討させていただきます。

○毛利委員長
  この箇所については青木委員からご指摘があったところですけれども、いかがでしょうか。

○青木専門委員
  私の意向が入っておりますので、ありがたいと。

○毛利委員長
  これで読めるということでご理解いただいたということで。
  他にご意見事項ありますでしょうか。
  膨大な資料ですので、修正点を集中的に報告いただいておりますけれども、他のところでも構いませんので。どうぞ。

○武山専門委員
  すみません。また細かいことで恐縮なんですけれども、15ページなのですが、「健全性を損なわない」、「限定された損傷にとどめる」、「致命的な損傷を防止する」というこの3つがあるということについて、下の点線で囲われた四角の中に健全性を損なわないということについての説明が(1)で左側にあるかと思います。そこの言葉がやはり分かりにくいなと思ったのは、「『健全性を損なわない』は、地震により施設の供用時に要求される性能を損なわない性能である。」ということが、性能と機能の違いですね。その当たりがちょっと私この分野は素人なもので、専門的に性能と機能が使い分けられているのか、もしくは例えば健全性という性能と機能というのはまたどう違うのかということがちょっと分かりにくいかなという感じがいたしましたが、この辺りちょっと何か補足説明いただけるようでしたらお願いしたいんですが。

○毛利委員長
  いかがでしょうか。

○武山専門委員
  すみません。私が思ったのは、性能というのが耐震性能の略語として性能というようにここでは用いられている可能性もあるかなと思うんです。一般的な性能という意味ではなくて耐震性能のことだと。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね。性能設計の考え方の中で必要な性能は何かというのをまず設計上規定する必要があって、水理性能であったり、構造性能であったり幾つかの観点がございます。構造性能の中には構造上水が漏れてはいけないとかいろいろな事項がございますが、その構造性能の中で耐震性能、地震が起きたときに必要な構造をしっかり確保するという性能を確保するという観点で耐震性能の設計が成り立ってきております。
  したがって単に性能と言っているのは、ここでは耐震性能のことを略して言っている部分もございます。

○松本施設保全管理室長
  ちょっと補足させていただきます。施設保全管理室です。
  機能と性能というのは、機能というのは英語で言うとファンクションです。性能というのは英語で言うとパフォーマンスでして、土木学会の包括設計コードなんかでは機能というのはその構造物が果たすべき役割、性能というのは発揮すべき能力というように整理されていまして。例えば水路ですと水路の機能というのは水を運ぶこと。水路の性能というのは数値化できるもの、水量ですとか。そういったような機能と性能というのは一般的には整理されているものでございまして、この記述においても概ねそのような形で書き分けられているものと考えております。

○武山専門委員
  ありがとうございました。
  ですので、恐らくこの耐震性能なのか一般的な性能の話なのかというところのまた混乱も生じているかと思います。今のご説明大変よく分かりましたので、ちょっと余り詳しくない者が読んでも分かりやすいように表現を見直していただけるようでしたらお願いしたいなというところです。

○佐々木施工企画調整室長
  ありがとうございました。チェックさせていただきたいと思います。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  どうぞ、吉田委員。

○吉田専門委員
  ただいま15ページの話が出てきたのでもう1つだけ申し上げたいと思います。上の四角の囲みの中の(1)、(2)、(3)とございまして、その中の「致命的な損傷を防止する」という下のところで、「地震による損傷が土地改良施設として致命的とならない性能」と書いてあるのですけれども、この土地改良施設として致命的かどうかということなのか微妙かなと。というのは、その致命的な損傷を防止するというのは地震に対して構造物の崩壊とか人命の安全性に関するそういう問題ですよね。となるとそれは土地改良施設として致命的かどうかではなくて、もっと致命的なんじゃないかと、そういうようにとれますので、ご検討いただいたらよろしいかと思います。よろしくお願いいたします。

○佐々木施工企画調整室長
  分かりました。

○毛利委員長
  よろしいでしょうか。
  他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  私から1つ教えていただきたいことがございまして。資料3ー1でずっとご説明いただいてきておりましたこれらの図についてはこのままの形で載っていくということでしょうか。どこの事例でも構いはしないですけれども、全部が掲載されるというわけではないということでしょうか。何らかの形で載っていくということでしょうか。

○佐々木施工企画調整室長
  現時点では19ページ、20ページ、25ページは本文の方には載せてございません。

○毛利委員長
  参考ですね。
  この参考というのは本体の方に参考として載るというわけではなくて、今回の小委員会の中での参考という位置付けだということですか。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね、帯のところに(参考)と書いているページはそうなります。

○毛利委員長
  分かりました。という理解ということですので、よろしいでしょうか。
  それでは、ご意見大体いただきましたので、この土地改良事業設計指針「耐震設計」につきましてはこの辺りで一旦議論を締めさせていただきたいと思います。
  農業農村振興整備部会からの付託事項として本委員会で審議を行ってきたところでございますが、先ほど来いただきました図表の修正等が少しございますけれども、いただきましたご意見を踏まえて本案を修正した後に農業農村振興整備部会に報告をさせていただきたいと思います。
修正事項につきましては委員長一任とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  そういうことでよろしいでしょうか。
  それではそのようにさせていただきます。ありがとうございました。
それでは、議事次第の4番目になりますが、土地改良事業設計指針「ため池整備」の改定について、事務局より説明をお願いいたします。

○佐々木施工企画調整室長
  それでは、資料4ー1に基づきましてご説明をさせていただきます。
  1ページに前回の委員会においてご指摘いただきました事項と対応方針を示しております。
  まず、指摘事項1番につきましては5ページでご説明いたします。5ページの重要度区分、ため池の重要度区分に関するAA種の定義につきまして、中ほどの点線の箱の中でございます。AA種の定義として貯水量10万t以上ですとか、堤高10m以上といったような数値的な目安を示した上で、赤字の部分でございます、「ただし、この数値にとらわれるのではなく」、その後の青い部分は前回の資料では「特に人命を優先し十分な検討が必要である」という記載としておりました。前回の委員会におきまして人命のことだけを特記するよりは重要度区分の定義に照らして青字のような形で、「決壊した際の下流への影響を考慮した」とする方がよいのではないかというようなご意見をいただきました。ご意見のとおり修正をさせていただきました。
  それから、5ページの右の表のところでございます。重要度区分ため池のA種の定義につきまして、「被災による影響が極めて大きい施設」と記載をしておりました。この表現につきましてはAA種との関係で見たときに少し分かりにくく、どちらが包含関係にあるのかちょっと混乱を来す可能性があること、また、今回先ほどご説明いたしました耐震設計の指針で定めました定義との整合性も考慮いたしまして、この「極めて」という部分を削除いたしまして、「影響が大きい施設」というような形で表現を修正させていただきました。
  それから、6ページでございます。ため池の重要度区分に応じた耐震性能につきまして、左の表のとおり規定しております。A種のレベル2地震動につきましては表の中に、耐震設計を行わないとする設定になっておりました。これはため池の特性を考慮したものでございまして、この設定は先ほどの耐震設計の指針における耐震性能の記述とは異なってございます。前回の委員会におきましてどちらかの指針が間違っているのではないかと受け取られないようにその適用が異なることを明記すべきではないかということをご意見をいただきました。
  これにつきましては恐縮ですが先ほどの耐震性能の資料3ー1をもう一度お開きいただけますでしょうか。3ー1の15ページに重要度区分と求める耐震性能を記載しておりますが、この中ではA種の耐震性能はレベル2で致命的な損傷を防止するとなっておりますが、備考欄のところ、注1で、A種のため池のレベル2地震動に対する耐震性能は設定しないという注書きを追記いたしました。
  それから、もとの4ー1の資料に戻っていただきまして7ページでございます。レベル2地震動に対する耐震性能照査法につきまして記載をしていました。真ん中の列と右側の列の手法の名称につきましてご指摘を踏まえまして、真ん中のところが全応力動的応答解析+塑性すべり解析、右側の欄が有効応力動的応答解析というように正確化を図りました。
  それから、13ページでございます。地震時に生ずるため池の沈下量の許容量でございます。これにつきまして中ほどの箱の中でございますが、沈下量が設定した許容沈下量を下回れば耐震性能を満足する「ものとする」と今書いていますが、前回は文末が「ものとみなしてよい」となっておりました。ご指摘を踏まえまして文末を「ものとする」という形で明確な表現に修正をしております。
  次に23ページをお開きください。前回の委員会におきまして新たな技術についてさらに追記できるものがあれば追加してはどうかというようなご意見をいただきました。これを踏まえまして、底樋管、底樋管と言いますのは堤体の底を通る取水管になりますけれども、底樋管に関する新技術につきまして「柔構造底樋」の手法について追記をしております。柔構造底樋につきましては左に書いてありますように大きな伸縮・屈曲性と離脱防止性を備えた継手管路で構成され、堤体内に直接埋設することにより堤体の変形や地盤沈下に追従することができるという特徴を持っておりまして、近年施工事例も出てまいりましたので、追記を参考としてさせていただいております。
  それから、17ページでございます。これも同じ趣旨ですが、17ページの原位置せん断試験、現地で直接に強度定数を把握できる原位置せん断試験につきまして、前回の委員会では左側のマル1という孔内回転せん断試験、これは既存のボーリング孔を利用しましてせん断強度を求める試験、原位置で求めることができる試験でございます。これに加えまして、今回右側のマル2で書いております原位置せん断摩擦試験、これは自分でボーリングを掘削して強度と変形特性を測定できる試験であります。この試験方法について追記をいたしました。
  それから、18ページでございます。ため池の形態・規模に応じた設計の考え方という項において一部追記をいたしました。これは1ページの指摘事項の3番に該当いたします。ため池の設計を行う際に、ため池の洪水調節容量について流域や受益の状況を考慮して検討することが可能となるような記載とすべきとのご意見をいただきました。18ページの設計の中の記載の中で、「ため池の環境によっては、想定される被害及び下流の状況に応じて、貯水容量の見直しや洪水調節機能の付加を考慮する等、効率的な設計を行うことも可能である。」「したがって、ため池改修設計に当たっては、ため池の環境を総合的に評価してため池の形態・規模を検討し、それらに応じた設計の考え方及び適切な設計手順を選定することが望ましい。」という形で一部追記させていただきました。
  それから、最後、パブリックコメントで、1件の意見をいただきました。2ページの左側になります。傾斜遮水ゾーン型のため池におきまして、浸潤面の算定式が各種ございますが、その中でY0という図で言うと赤丸で囲っている部分でございますが、言うなれば浸潤線が堤体下流面に現れる点の高さということになります。このY0を求める式が平成18年のため池指針改定時に変更となった理由、もしくはY0算定の参考となる資料を指針に示す必要はないかというご意見です。
  少し細かな話になりますが、意見の欄の左側に書いておりますように、Y0を求める算定式につきましては平成18年の指針改定時に見直されており、分母についてはいずれもk2をとることは変わりございません。k2というのは堤体下流部の透水係数です。分子については改定前がk1×h、遮水性ゾーンの透水係数×浸出する高さとしていたものを、改定後についてはqということで、これは福田の式による実験式で得られる流量になりますが、qを用いる形に変更しております。
  Y0算定式の改定理由でございます。右の欄、流線が遮水性ゾーンと堤体下流部の間で連続的につながっている場合、流量の連続式はk2×Y0=k1×h、遮水性ゾーン側と堤体下流部側の流量の関係の連続式、この関係が成り立つ。これを変換しまして改定前は左側のa式を適用しておりました。
  一方で、ため池の設計上の浸透流量というのは福田の式、中ほどにあるqイコールと書いているのですが、福田の式により算定をしております。この堤体の条件によっては福田の式で算定した浸透流量qと上で記載している連続式のk1×hというのは必ずしも一致しないこともございます。
  こうした状況を踏まえまして、平成18年の改定におきましてはため池自体の浸透流量を算定しているこの福田の式の方で算出した傾斜遮水ゾーン型の浸透量qをもともとのk1×hに代入してY0=q/k2としたものでございます。
  今回の指針改定における対応といたしましては、今ご説明しましたマル1のY0=q/k2とする考え方を追記をするようにしたいと考えております。
  説明については以上でございます。

○毛利委員長
  それでは、ご意見等ございましたらお願いいたします。

○島田専門委員
  1つよろしいでしょうか。中央農研の島田です。
  5ページの新旧の比較で順番をそろえていらっしゃいますけれども、その上の点線の枠内の中で、途中からですけれども、「例えば」とあって、「中央防災会議等の」というところからずっと続いてまして、括弧閉じた後、そのひとつの目安としてAA種を定義するということで書いていらっしゃるのですが、ここでの表現と表の中のこととの関連性ですね、このAA種の中にある表-1.3.1のところ、このマル2の地域防災計画というところで、点線枠内の「例えば、中央防災会議等」の色々なことがここの中に書いてあるということなのでしょうか。

○佐々木施工企画調整室長
  地域防災計画は市町村ごとあるいは都道府県で策定をされるわけですが、その中にため池のことが必ず書かれているかどうかはちょっと分かりませんけれども、具体的にため池のことに言及されている場合もあると思います。

○島田専門委員
  そうすると、この上で括弧で書いているところのこの内容もAA種の中にマル3とかで入れた方がすっきりするかなと感じました。ご検討いただければと思います。

○佐々木施工企画調整室長
  AA種の表の中にこの点線の箱の記述を書いた方がよいということでしょうか。

○島田専門委員
  例えばここでもAA種と定義すると書いていらっしゃいまして、改定指針の中でも書いてあるので、上の点線括弧内の中身とこの表の中がちょっと、表-1.3.1だけ読んでいたら全体を理解し得ないと言いますか、そのような形になっているかなと思います。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね、なかなか現実問題数字で規定することが難しい中で1つの目安として示している形でございますので、定義の中に数値を入れるのは少し難しいかなと思っております。

○島田専門委員
  分かりました。

○毛利委員長
  武山委員、どうぞ。

○武山専門委員
  今のご指摘の点なのですけれども、その点線の括弧の中の文言がかぎ括弧終わった後、「ひとつの目安としてAA種を定義する」と書いてあるのが混乱を招いているような気がします。つまり、「定義する」と書かずに、ひとつの目安としてAA種を区分するとか、区別するとかいうようなことにとどめておかれれば、全体的な修正と整合するのではないかというように考えますが、いかがでしょう。

○佐々木施工企画調整室長
  ありがとうございます。確かに目安なのに定義するという表現はおかしいですので、検討させていただきます。

○毛利委員長
  他にいかがでしょうか。この項はご検討いただきましてバランスをとっていただければと思います。
青木委員、どうぞ。

○青木専門委員
  前に私が意見を出させていただきました洪水調整の概念を入れていただいたのは誠にありがとうございました。それで、ちょっと確認してくるのを忘れたのですが、洪水調整の概念を入れたときのため池の、洪水吐の水利設計のところかなんかでハイウォーターのとり方がもう1個出てきますよね。常時洪水設計位とそれから非常時のだったかな。あれは恐らくフィルダムの方に載ってると思うので、洪水調整機能を持たせたため池整備の設計をする段階には例えばフィルダムのこの部分を参照せよだとかいうようなコメントが、どこかに入れられればと。洪水調整をした方がいいと言いながら洪水調整をするときにはどういうように設計したらいいかというのはその下に何もないもんですから。ちょっとその辺の誘導の仕方を考えていただけるとありがたいかなと思います。

○毛利委員長
  これはいかがでしょうか。

○佐々木施工企画調整室長
  ありがとうございます。今のご指摘を踏まえてさらに追記できるところがあるかどうかも含めて検討させていただきます。

○毛利委員長
  木下委員、どうぞ。

○木下専門委員
  本当に些細な文言なんですけれども、先ほど議論になった5ページの重要度区分の定義するというのを改めたらという次の文で点線の囲みですね、「ただし、この数値にとらわれるのではなく」というこの数値というのはよろしいんですか。この目安にとらわれる、この例にとらわれることなくやってくださいとか。この数値というのはどれを示してますか。

○佐々木施工企画調整室長
  端的に言うと10万m3、10mのことですけれども、目安と書いた方が適正かもしれません。

○木下専門委員
  具体的な数字は定義できにくいと言ってこの数値と言ってるので、ちょっとどこの部分かなとふと思いました。

○佐々木施工企画調整室長
  数値も含めて目安として書いているので、数値とするより目安とする方が適当のように思います。
検討させていただきます。

○毛利委員長
  他にございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
  堀野委員、どうぞ。

○堀野専門委員
  これも確認というか、どういうことを想定されているのかを教えてほしいのですけれども、現状でため池で気になるところは崩壊の有無になってくると思うので、今のこのため池の許容沈下量の考え方はマル1、2、3とそれぞれ下流への影響を考慮して決めたらいいんですよというような文言で書かれていますけれども、答えは本省としてどのぐらいをイメージされているのか。やはりマル3、ここに書いてあるようにフィルダムで大体一般的に1m、余盛の分は沈下してもいいよという許容量を設定されることが多いというのは知ってるんですけれども、ため池でもほぼそれになるだろうということを想定されているのかどうかと。これは常時満水位まで下がってもいいよという許容量になることを認めると、僕の個人的な感覚ではそれをAA種とすることに違和感があるんですよ。AA種のため池であるという以上は、例えばマル3じゃないとだめとか、マル3というのは1mじゃないとだめとか、AA種の場合はこう、A種の場合はこうというように決めてはいけないのかという。いけないわけではないんでしょうが、ある程度心積りというと変ですけれども、どのぐらいのイメージでこの許容量をマル1、2、3とされているのかを教えてほしいんですけれども。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね、なかなかこのため池の場合レベル2の検討実績がないので難しいところではあるのですが。1つの感覚的と言ってはなんですけれども、1mぐらいがやはり目安になるのではないかというイメージで考えています。ただ、その1mをとったときに、例えば極端な話フルウォーターレベルがその1mを上回ってしまうような場合はやはりまずい場合もあるというようなことも含めて、少しフレキシブルな形で今は設定しておいた方がよろしいのではないかという趣旨でございます。

○堀野専門委員
  原則論では安全側をとった方がいいという意味ですか。例えば余盛が1mもなくてハイウォーターレベルが天端から50cmぐらいしかないという場合は当然そのハイウォーターのところまでと、そういう感覚。

○佐々木施工企画調整室長
  そういうことになるのではないかとは思いますが、それは個別のため池での検討になろうかと思います。

○堀野専門委員
  だとすると、いわゆる安全側をとれみたいな記述は。僕が拘っているのはAA種であるということを謳っている以上は、例えばマル1,2,3の中で最も距離の短いやつ、値の小さいものを例えば許容沈下量とした方がいいですよみたいな、することが望ましいというような書きぶりにすると何か困ることがあるのですかと。

○佐々木施工企画調整室長
  それぞれのため池で地形条件とか成り立ちがありますので、AA種と言っても一口に何々と何々の最小値をとれというところまで今回今時点で書けるかというと、なかなか難しいのではないかなというふうに思っております。

○堀野専門委員
  こういうことを申し上げるのは、僕が例えば技術者としてこれを利用する立場になったときにきっと困ると思うんです。3つもパターンがあって、さあどうするかといった時にどうしたらいいんだろう。目安としては3つありますし、それぞれの値が例えば非常に近いと。例えば80cm、90cm、1mぐらいの範囲内であれば困ることはないのですけれども、もしこれに差があった場合、少なくとも50cmぐらい差があった時にはすごく迷われるんじゃないかという気がするんですが。それは致し方ないというか、そこまで明確には決められないと、そういう理解でよろしいんですか。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね。ちょっと同じ答えになってしまいますけれども、経済性にも関わるものですから、この形で幾つか事例を蓄積しながら、よりはっきりできる書き方があるかどうかについてはもう少し検討していきたいと思っております。

○毛利委員長
  どうぞ。

○島田専門委員
  8ページなのですが、「円形すべり面スライス法」と「円弧すべり面スライス法」というのはどちらも記載がありまして、これは同じものなのか違うのか。違う場合はやはりそれぞれ定義されていただいた方がよろしいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○佐々木施工企画調整室長
  ありがとうございます。これは同じものです。「円形」が正しいですね。失礼しました。

○島田専門委員
  そうすると、7ページでも円形ですね。

○佐々木施工企画調整室長
  はい。

○毛利委員長
  いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  私から1点だけ教えていただきたいことがございます。資料4ー2の127ページ、これはレベル2の地震動に対する耐震性能の照査の項目で、赤字でずっと記載されておりますので現行の基準から新しくなったところですけれども、127ページ真ん中あたりのbという項目で、動的解析に必要な試験項目というように記載されております。そのaは何かというと、土質試験項目というふうになっておりまして、試験項目をずっと並べてあるのでいいと言えばいいんですが、これはレベル2地震動に対する耐震性能の照査は動的解析を実施するというふうに受け取ってしまうような気がするのですが。レベル2に対しては準静的な塑性すべり解析と動的応答解析の両者を含めて検討ということだったと思うのですが、いかがでしょうか。試験項目に関する記載だからいいと言えばいいわけなんですが。

○佐々木施工企画調整室長
  そうですね、その後のページの方で動的応答解析だけではなくて塑性すべり解析もやっていいですよということは書いています。

○毛利委員長
  間違ってるわけではないですね。
  それから、今さらで大変申し訳ないですけれども、131ページの材料の構成関係と書いてある表、赤い枠で囲んである中に「ドラッカープラガーモデル」と書いているんですが、これ古すぎるモデルなので消していただいた方がいいかと思います。今さらで大変恐縮ですが、ちょっと古典的すぎるかなというふうに思います。
  ご説明いただきました中では新しく追記されたところを丁寧に記述もされ説明いただきました。他に参考の中で削除した項目もあろうかと思うのですけれども、それは大丈夫でしょうか、ご説明いただく必要はないでしょうか。

○佐々木施工企画調整室長
  ちょっと確認させていただきます。

○毛利委員長
  細かいことなので、このままで結構ですけれども。
  いかがでしょうか。全体的に見ていただいていると思いますけれども、よろしいでしょうか。
  それでは、よろしいでしょうか。ここで一旦議論を締めさせていただきます。
  土地改良事業設計指針「ため池整備」につきましても農業農村振興整備部会から付託された事項でございます。一部用語の統一等修正が必要な箇所がございました。当該箇所につきましては意見を踏まえて本案を修正した後に、農業農村振興整備部会に報告をさせていただきたいと思います。
  修正内容の確認につきましては委員長一任ということでいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
  ありがとうございます。
  それでは、そのようにさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  定刻を少し過ぎておりますけれども、一旦休憩をとらせていただきまして、今15時4分ですので、15分には始めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。


(休  憩)


○毛利委員長
  それでは、時間になりましたので、再開させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  議事次第の5番目、環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定につきまして、事務局よりご説明をお願いいたします。

○原川計画調整室長
  資料5ー1でございます。
  1ページをお開きください。右の方に書いていますけれども、検討内容は大きく2点ありまして、設計・施工、維持管理・モニタリングの各項目についての充実と、環境保全を契機とした地域づくりを参考資料を載せると、この2点でございます。
  それでは、飛びまして32ページをお開きください。32ページが前回のこの委員会で指摘をいただきました事項でございます。これについて説明させていただきます。申し訳ございませんが、資料5ー2と併せて見ていただければと思います。
  1つ目の指摘事項でございますけれども、これにつきましては今回環境保全を契機とした地域づくりを参考資料として掲載するわけでございますけれども、その趣旨の書きぶりについての指摘だというように理解しております。
  資料5ー2の1ページ、2ページをお開きください。まず1ページの解説の1の背景のところの下から5行目でございます。「近年、農村環境の保全活動を契機とした、都市農村交流、環境教育、地域の環境資源をシンボルとした農産物のブランド化等、農村環境の保全とそれを生かした地域づくりの取組が増加している」と。これらを踏まえ、技術指針を改定することとしたということを記載しました。
  次の2ページの一番上の(2)の内容でございます。その中の下の4行でございますけれども、内容のところで近年増加している地域づくりの取組はということで、地域の活性化、維持管理の面からも有効であることから、第4章、第5章、第6章において地域づくりに関する内容の充実を図るとともに、地域づくりの進め方、合意形成手法に関する基本的な考え方、参考事例を取りまとめ、参考資料として掲載することとしたと、こういうような記載をさせていただきました。
  資料5ー1に戻りまして、2つ目の指摘でございます。これにつきましては今回の改定で事例を多く掲載しております。こういう事例につきまして画一的に多地区で適用されるのではないかという懸念から出てきた指摘だというように理解しております。
  これにつきましても資料5ー2の2ページでございますが、3番の技術指針の活用方法の下の4行でございます。「技術指針に掲載されている【参考資料】は、本指針の内容を理解する上で役に立つ具体的な内容、知見を示したものであり、【参考事例】は、各地の事例であり、実際に取組を行う際に参考となる考え方を示したものである。あくまでも1例であることから、画一的に適用されるものではないことに留意する必要がある。」というようなことを追加させていただきました。
  資料5ー1の資料に戻ります。3つ目の指摘でございます。「ふゆみずたんぼ」という語句の使い方でございます。これにつきましては資料5ー2の127ページをお開きください。127ページの2の留意事項の下の2行でございます。このような書きぶりにさせていただきました。「冬期湛水水田」で今まで統一しております。ただ、最近「ふゆみずたんぼ」という名称もかなり浸透してきておりますので、括弧で「ふゆみずたんぼ」ということを記載するという形で整理させていただきました。
  資料5ー1に戻りまして4つ目でございます。課題がある事例についても技術者の参考となるので掲載してはどうかということでございまして。ある意味ちょっとした失敗事例も載せた方がよいのではないかということでございました。
  それで、資料5ー2の130ページを見ていただきたいと思います。これは順応的管理の一例でございます。その中の三重県の例でございますが、真ん中あたりの箱の中で、工事後の状況を検討・評価した結果、確認された課題ということで、地下水位の変動に関する検討が十分でなかったというような課題も併せて掲載させていただきました。この事例はビオトープを施工するということだったのですけれども、一旦現況表土の埋め戻しまで行ったんですが、土壌の表面が乾燥して湿地状態の確保が難しかったということで、その地下水位の変動に関する検討が十分ではなかったかというようなことでございます。
  併せて次の131ページでございますけれども、ここも真ん中の箱の緑の部分でございます。魚道を設置したのですけれども、設計段階において流速の予測が適切ではなかったというような理由で魚道形式の変更を検討したというような事例でございます。順応的管理の中でどういうところの検討が不十分だったかということを今回追記させていただきました。
  次、資料5ー1に戻ります。32ページの一番下でございますけれども、環境保全を契機とした地域づくりに関する参考資料のところでございました。資料5ー2でいけば136ページでございます。この136ページのところのフローに合意形成の手法を入れるべきではないかというご指摘を受けたところでございます。それで、136ページのこのフローの緑の部分、地域づくりの契機ということで、農業農村整備事業の調査計画段階の体制整備に関する事項とか、その次のステップの地域づくりの構想の作成、コンテストとかワークショップとか、さらに地域全体の意識の共有ということで、パンフレットによる広報とかシンポジウム、このようにフローの中に合意形成に関することを入れさせていただきました。それぞれの合意形成の手法については次のページの137ページでございますけれども、下の方の箱の中で具体的な手法の概要を掲載させていただいたということでございます。
  次の資料5ー1の33ページをお開きください。パブリックコメントの意見でございます。1つ目の意見でございますけれども、意見の概要のところに書いていますが、農業農村整備事業の事業地区内だけでなく、事業地区外の自然環境とのネットワークの保全・形成を進めていく必要があるというようなご意見をいただいております。
  これにつきましては、資料5ー2の8ページでございます。ここが7ページの上にありますとおり、農村地域の生物におけるネットワークという項目でございます。そこの8ページの上のところに赤書きで書いていますけれども、「農村地域に生息する多様な生物の生息・生育環境の保全を図るためには、事業実施地区内だけでなく、地域全体の自然環境とのネットワークの保全・形成にも留意することが必要である。」ということを追記させていただいております。
  次に資料5ー1に戻りまして、次の指摘でございます。これにつきましては資料5ー2の13ページをお開きください。資料5ー2の13ページのところで、解説の2番の地域住民等の参画による環境保全活動の取組の3行目で「このため」というところがございます。そこのところに「有識者」括弧というふうにありますけれども、パブコメのご意見ではコンサルタント以外でも例えばビオトープ管理士等の資格を持っている方もいるということで、そういうことも追記したらどうかということがございました。そういうことで今回「環境に関する資格を有する者」というようなことを追記させていただきまして。では、環境に関する資格とはどういうものがあるかということを下の方に注書きで入れさせていただいたということでございます。
  資料5ー1に戻りまして、34ページになります。意見の概要につきましては、事業地区周辺の河川や湖沼等のネットワークを想定した場合、協議会に河川管理者の参加を促すべきではないかということがございます。
  これは資料5ー2の同じところの14ページでございます。今回「樹林地・河川等の管理者」ということを追記させていただきました。これにつきましては8ページのところでネットワークとして樹林地とか河川ということを書いておりますので、代表して「樹林地・河川等の管理者」というものも入る場合があるということでこういうことを追記させていただきました。
  次に、最後でございますけれども、保全対象生物の設定ということで、資料5ー2で言えば46ページになります。46ページの参考資料でございます。この保全対象生物の設定例というのは、この例では保全対象生物をフナ類に設定した事例でございますけれども、まず注目すべき生物としてフナ類とチュウサギを設定したと。種間の関係から保全対象生物としてフナ類を設定した、その考え方のフローを書いているところでございますけれども、ちょっとその辺が分かりにくかったのかなということで。例えば意見いただいたのは河川区域内のヤナギ林の保全ということが書いてないと。これはヤナギ林の保全というのはフナ類ではなくてチュウサギを保全するための行為でございますけれども、その保全対象生物を設定するフローとしてちょっと分かりにくいところがあったのかなということで、46ページの上の題で、「事業による影響や種間関係等を考慮し、フナ類を保全対象生物に設定」というような表現に変えさせていただきまして、まずは注目すべき生物はフナ類とチュウサギがこの地区ではあって、フローとして分かるように矢印を下に向けて、保全対象生物の検討を行ったと。その中でマル1番として注目すべき生物の種間関係からの検討ということで、フナ類のネットワークの保全・形成が餌の保全によるチュウサギの保全となるため、フナ類を地域の生態系の代表とすることが可能ということを書きまして、マル2の事業との関係のところで、この事業によって「フナ類のネットワークが縮小・消滅するおそれ」というところをはっきり書きまして、そういうのを検討した結果、一番最後でございますけれども、設定した保全対象生物ということでフナ類を設定したと。その中で赤文字で書いていますけれども、「フナ類を保全することでチュウサギの餌資源が保全される」というふうに、保全対象生物の設定のフローが分かりやすいような表現に変えさせていただいたということでございます。
説明は以上でございます。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  それでは、ご意見いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。どうぞ。

○武山専門委員
  よろしいですか。資料5ー2の128ページに順応的管理の事例ということで幾つか示していただいていて、非常に順応的管理ということが伝わりやすいいい事例を掲載いただいたと思っています。そのときにちょっと気になるのが、それぞれ4つの事例について、常に一番最後の段が「順応的管理の実施」となっているのですけれども。逆に126ページにお示しいただいておりますとおり、順応的管理というのは最初の施工から始まって、モニタリングをはさんで修正を行っていくという全体の流れを指して順応的管理ということだと思いますので、この最後の見直しを行うところだけが順応的管理の実施ではないということで、誤解を招かないように、例えば順応的管理による見直しとか、最後の枠はそういう文言にしていただいた方が適切ではないかという1つご提案です。

○原川計画調整室長
  ありがとうございます。そういう趣旨を踏まえて検討させていただきます。

○毛利委員長
  他にございますでしょうか。どうぞ。

○武山専門委員
  すみません。皆さんに考えていただいている間に、資料5ー2の14ページです。環境に関する協議会の例ということで黄色い四角でお示しいただいているんですが、これはご説明に来ていただいたときに少しお話はしたのですけれども、やはり樹林地・河川等の管理者というのがちょっと分かりにくいかなと。河川の管理者というのはもう行政さんでしかない、もちろん内水面の漁協とかそういうことはあり得ますけれども。例えば市町村とあるところが県も含む行政ということでもいいのかなというような気はいたします。つまり、河川等というところをわざわざ抜かなくてもいいのかなと。
  もう1つ、樹林地の管理者というのは林家とかあと森林組合ということを指しているかと思いますけれども、これも樹林地の管理者と書くよりは林家とか我々に親しい単語で林業施業者とか何かもう少し言葉が工夫できないかなというふうに思います。樹林地という言葉自体がそもそも余り馴染みがないというか、地目的にはやはり山林という言葉の方が適切かと思いますが、いかがでしょうか。

○原川計画調整室長
  この樹林地・河川等の管理者、今回パブリックコメントを受けて追記させていただきました。それで行政との関係で言えばここに市町村を入れています。実際事業地区を見たときに河川管理者の立場として県なりが入っている場合もございますので、そういう意味では河川等の管理者というように入れたらどうかなというように思っております。
  あと、樹林地の方なのですけれども、例えば8ページのところで、今までよく環境の関係で林のところは樹林地という表現をずっと使ってきています。それはその林という大きなイメージよりもちょっとため池の周辺に接続してあるとかそういうようなのを意識しているところがございます。ただ、これについてはもう一回考えさせていただきたいと思います。河川管理者は実際実例がありますので、これは載せておきたいと思っています。

○武山専門委員
  今の件については、樹林地というのが恐らく里山というイメージでしょうかね。里山と一般的に植林されているような林業の施業に用いられているような山林とを組合せて樹林地というようなイメージでしょうか。

○原川計画調整室長
  一般的にはそういうのをイメージしていますけれども、地区によっては極端に言えば国有林みたいな大きなものなど、いろいろなケースがあります。そういうのを含めてもう一回検討させていただきます。

○武山専門委員
  すみません、ありがとうございます。

○毛利委員長
  それでは、堀野委員、よろしくお願いします。

○堀野専門委員
  非常によく整理されているというか答えをいただいていると思います。そんな中で逆に言えば大きなお世話だと言われるのかもしれませんけれども、今回の指針をどのぐらいのタイムスケール有効なもので想定されているのかということですね。環境配慮なので他の基準書等と比べて結構今回も8年とか経過して、比較的短いスパンで考えられていますよね。
  何でこれを言うかというと、個人として引っかかるのが、例えばこの資料5ー2の2ページとか、今ちょうど武山委員が言われていたところに、多面的支払制度の話が書かれていますよね。言ったら、農地・水の後継制度みたいな感じだと思うので。今後10年、20年この制度が続くということがある程度明確であれば僕はオーケーだと思うんですけれども、農地・水のように5年ぐらいを想定された制度と予想せざるを得ないのであれば、こういう時間によって変わるような社会制度的な名称は入れられない方がいいような気がするんですけれども。

○原川計画調整室長
  これについては資料5ー2の2ページのところで、今委員から言われたとおり、3番の技術指針の活用方法で「多面的機能支払制度」と書いています。これは、注4)で書いていまして、下の方でございますけれども、平成27年から法律に基づく措置として実施することになっておりますので、この分については基本的には5年ということではなくて、法律に基づいて安定的に行われるということで、今時点では継続されていくものという認識のもとで記載しております。
  それで、どのぐらいのスパンかということにつきましては、実は今の指針が平成18年度で8年です。どのぐらいで改定するかについては今のところ明確な考えがあるわけではございません。大きな環境の変化とかいろいろな技術の進展、こういうのを踏まえて検討していくことになると思います。ただ、今回この技術指針を改定しましたので、今後色々な基準類の改定のときにはこの内容を入れ込んでいってもらうと、こういうような考えです。

○堀野専門委員
  技術指針とかの中にこういった、意地悪く言うと、本当に続くかどうかわからないような制度をなぜあえて入れないといけないのかというのはよく理解できないです。僕は取った方がいいと思うんです。これがなくても何ら差し障りがないような気がするんですけれども。例えば地域資源の質的向上や利活用を図るとか、そういった文言に変えればいいと思いますし。14ページにある協議会をつくらないといけない例の中には、ここには入ってないのでちょっとホッとしてたんですけれども、隣には書いてあるのですよね。この時点でポッと出て、例えば多面的機能支払制度の活動組織という文言を出しても、全ての地域にこれが当てはまるわけではないですよね。手を上げてないところも当然出てくるわけですし。
  そういった意味ではこれを敢えてここに出さざるを得ない理由というのがちょっとよく理解できない。変な言い方ですけれども、ない方が無難ではないかという気はするのですが。

○原川計画調整室長
  先ほどの回答と重複しますけれども、この多面的機能支払制度につきましては平成27年度からこの指針のまさに改定しようとしている施行の時期に合わせて法律行為として安定的になされるということで今回入れさせていただきましたし、実際多面的機能支払制度、先ほど活動組織という言葉いただきましたけれども、そういう多面的機能支払制度を活用してぜひ地域の環境に貢献していただきたいという強い思いがありますので、法律行為ということもあってこれは記載させていただきたいと思います。
  それで、今堀野委員のご指摘あったとおり、もう一回見て、その法律行為以外の予算的なことについてはご指摘踏まえてもう一回確認して検討したいというように思っています。

○毛利委員長
  他にいかがでしょうか。
  よろしいでしょうか。
  ありがとうございました。
  それでは、ここで一旦議論を締めさせていただきたいと思います。
環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針につきましても、農業農村振興整備部会から付託された事項でございます。一部ご議論の中で用語の修正、見直しあるいは制度の記述面での指摘をいただいたところでございます。先ほどのいただきましたご意見を踏まえて、本案を修正した上で農業農村振興整備部会に報告をさせていただきたいと思います。
  修正につきましては委員長一任ということで対応させていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
  ありがとうございます。
  それでは、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。
  それでは、議事次第の6番目、農業水利施設の機能保全の手引きの改定につきまして、事務局よりご説明をお願いいたします。

○松本施設保全管理室長
  それでは、ご説明をさせていただきます。水資源課の施設保全管理室の松本でございます。よろしくお願いいたします。
お手元の資料の6ー1とそれから資料6ー2をご確認ください。6ー1が今回のご説明資料、6ー2が手引き改定案、本体でございまして、6ー2にお示ししているもののうち赤字で記載しているものが今回内容を書き直したり、付け加えたところでございます。
  まず、資料6ー1の方からご説明をいたしますが、P1から15まではこれまでの改定の背景、主要事項説明となっておりまして、前回の委員会におきましてご説明したとおりでございますので、そこは省略させていただきます。
  今回は前回の技術小委員会におけるご指摘と対応方針、並びに12月に実施しましたパブリックコメントにおける意見と対応方針についてご説明したいと思います。
  16ページをご覧ください。まず技術小委員会へのご指摘への対応ですが、1つ目、単にそのまま更新、長寿命化するだけではなくて、状況の変化を踏まえて要求水準の向上が必要なときなんかにはこまめに機能追加をするよりは全面更新の方が経済的となる場合もあるので、そうした対応についても記述すべきとのご指摘でございました。
  これにつきましては、右側の対応方針にも書いておりますが、資料6ー2の41ページ目を併せてご覧いただきたいとも思うのですが、資料6ー2の41ページ目。水利用性能・水理性能の不足への対応についてということで書いているのですけれども、最初の1ポツ目のところのア)のところに、営農形態とか流域の状況変化を踏まえて性能が不足する場合、これはもう施設機能の陳腐化であるというふうに整理をしまして、そうした場合には2つ目のポツのア)のところに対応して書いておりますが、劣化によって性能が不足する場合とは区別して、そうした場合にはそのままでなく通常のかんがい排水事業の計画手法に基づいて検討して、機能向上、全面更新の検討を行うという考え方の手筋を示しております。
  また、その際の留意事項といたしまして、機能保全のための全面更新を考える場合でも既存施設の有効活用が可能な場合にはその部分の予防保全対策も組み合わせて検討して、総合的に有利な対策を選ぶ、経済比較を含めますけれども、そういった考え方も併せて記載しているところでございますので、ご確認いただければと思います。
  それから、資料6ー1の16ページに戻りまして委員会指摘の2つ目でございます。前回の委員会の説明資料の中でリスクの概念とイメージに関する記述のところがございまして、そこでリスクというのは基本的には事象の結果と起こりやすさの組合せだと。事象の結果というのは事象が発生したときの農業面・農業以外の面での損失額であるというような記載をしておりまして、その際にそういった損失というのは人的被害も含まれるのですけれども、全て金額評価にするというようなニュアンスの文言には違和感があると、そういうようなご指摘でございました。実際理論的には人命の金銭評価というのも可能ではありますけれども、実際の実務におきましては事故の発生確率の予測精度ですとか、あるいは発生した際の被害額の予測精度等の問題もありますので、実際の実務面では全部金銭評価で厳密に判断するわけではありませんし、実際の現場では先ほどの重要度の判定もそうなのですけれども、いろいろな影響を総合的に勘定して考えていくと。老朽化して健全度がS2まで下がっているけれども、すぐ下流には人が住んでいる集落もあるからここは機能診断の頻度を高めようとか早めに対策をしようとか、そういう実務面がございますので、金額にこだわる必要はないと思っておりますので、ちょっと対応方針が分かりにくいのですが、農業・農業以外の面の損失額というのを損失だというように書き直したところでございますし、実務面もそれでいいと思っております。
  それから、3つ目、劣化曲線の幅に関するご指摘でございます。劣化曲線の幅と申しますのは、この資料6ー1の15ページ目ですかね。標準的な劣化曲線というのを想定してございますけれども、この標準的な劣化曲線は1本引いておりますが、厳密な曲線の1本の線で考えるべきものではなく、これはあくまで標準であって、ここから色々な幅があるというそういった幅を表現する工夫ができないかというご指摘でございました。
  これにつきましては、現在この手引きの他に、別途参考資料編というものを私ども作成をしていくことにしてございます。これには様々なデータですとか考え方ですとか事例ですとかそういった参考になるものを載せるのですけれども、そちらの参考資料編の方においてこの実際の6,000のデータを集約、分析してこの図を導いているのですが、例えばS4段階、S3段階でそこのS3、S4に達するまでの供用年数に大体標準偏差で見たらプラマイこれぐらいの範囲があるよとか、そういった統計的な記述を記載いたしまして参考にしたいというような形で今検討しているところでございます。
  続きまして、17ページ目をごらんください。17ページはパブリックコメントの結果でございます。パブリックコメントは12月12日から25日までパブリックコメントをしたんですけれども、1件ほどご意見が出てきております。この意見の概要というのが真ん中に書いてあるものでございまして、アンダーラインをしたところを付け加えて、見え消しになっているところを削除しなさいというご意見でございました。
  ポイントを申しますと、専門家の意見を聞きながらというところにビオトープ管理士などを追加してくださいというのが1つ目。
  2つ目に、長寿命化の対策工事のところで、造成後数十年を経てその環境に応じた生態系が根付いているので、対策工事の時にはそのことにも配慮しなさいというところは全面的に削除しなさいというご意見。
  それと関係するのですが、むしろ機能保全事業をするときには過去に失われた生態系を蘇らせる機会だということで、そういった関連する記述を加えなさいと、そういうふうなご意見になってございます。
  これに対する対応方針ですけれども、本手引きの趣旨そのものが水利施設の機能保全でございますので、基本的な農業農村整備事業に関する環境との調和への配慮につきましては、先ほどもご諮問しております環境との調和に配慮した技術指針に即して行う必要があるということで、本手引きにおきましても記述しておりますので、詳細は当該指針によるという役割分担という形で考えたいという基本的な考え方を書きまして、その上で、例えばご指摘にあったビオトープ管理士につきましては、この環境の指針の方にも例示されているところでございますし、またもとあった自然に全部戻せというご意見につきましては、指針の方でも整備により失われた生物のネットワークの回復等に関する記述も環境指針の方にございますので、機能保全の手引きの方でそこら辺を詳述するよりも、そこら辺の考え方につきましては環境指針の方に委ねて参りたいと思っております。
  ただし、造成後40年、50年を経てそれなりに環境に応じた生態系も根付いているというのも事実でございますので、そうした環境には配慮しましょうという文章は残したいというように考えております。結果的には原文のままとさせていただくという対処方針で臨みたいというように考えているところでございます。
  さらに、今般この資料6ー1には書いてないのですが、吉田委員から手引き案の劣化予測の部分につきまして修文のご提案がございましたので、それへの対応につきましては別途議場内配布させていただきましたこのA4の横書き1枚紙でございます。左に修文案、右に原案と書きました、左肩に「吉田委員修文意見を受けた事務局修文案」という1枚紙をお配りしております。こちらの方をちょっとお手に取っていただきたいと思います。
  ここの部分につきましては劣化予測に関する記述のところでございます。劣化予測には幅があるので、継続的な機能診断を積み重ねて対策に反映させていくのが大事だというところなのですが、委員の方からのご指摘を踏まえまして左側のような修文案を現在考えているところでございます。
  ポイントが2つありまして、1つは、左の修文案の青に書いたところは順番の移動でして、劣化曲線には幅があるよという記述は連続させて記述をするということで、原案の3パラ目だった文章を2パラ目に移動させているというのが青の字で書いたところでございます。
次に赤字のところは、原案の方で細かくグダグダと書いていたのですが、結局劣化曲線の精度に関する記述というのは劣化初期では当面対策の必要がないけれども、将来対策をする必要がある施設、これが劣化予測が関係してくる施設ですので、そちらの方の施設に絞りまして、そうした施設については機能診断を繰り返してその蓄積によって劣化予測精度が高く更新し、それぞれの施設の特性、個性を踏まえた対策を進める必要があるといように簡潔に文章を整理して書き直したというところでございますので、こちらの方も併せてこういった修正した形で直したいというように思っておりますので、よろしくご検討をお願いしたいと思っております。
  説明は以上でございます。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  それでは、ご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○島田専門委員
  8ページの、資料6ー1の8ページの右下、図2ー7なのですが、これの左側の縦軸のところで、事象の発生確率が上が大で下が小となっておりますが、S-1の方が非常に危機的状況で、S-5がほとんど軽微なものということなのですけれども、これが危機的な事象の発生確率だったら分かるんですけれども、この辺の発生確率で言うと非常に深刻なのが少ないようなイメージなんです。これは私の方の理解がおかしいのでしょうか。ちょっとその辺ご説明いただければと思います。

○松本施設保全管理室長
  今島田先生からご指摘のあったところにつきましては、左側の点線の括弧枠の中にも書いてあるのですが、リスク管理というものを事象の起こりやすさとその結果の組合せというふうにしております。その事象の起こりやすさというのはこの場合左側の括弧でいきますと2パラ目の施設の劣化による損壊等の発生確率と書いております。ですから、ここで言っております事象の発生確率というのは施設の劣化による損壊等の発生確率でございます。施設の劣化による損壊の発生確率というのは健全度に置き換えて考えることができるだろう、つまり健全度が低い劣化した施設は損壊が起こりやすいというように置き換えて考えることができるだろう。そういうロジックでございます。

○島田専門委員
  分かりました。

○吉田専門委員
  今のお話をお聞きして非常に思いつき的なことを述べさせていただきたいのですけれども。やはり健全度とその事象の発生確率というのを繋げるのであれば、それは事象ではなくて事故なんじゃないですかというように思うんですけれども。なんか事象というと何でもありですので、その辺の使い分けを変えてやらないと、この健全度と事象の発生確率が関係あるというところがちょっと理解しにくいかなとやはり思いますけれども。もし事故とかあるいはなんか破損とかそういうような具体的な内容でよければその方がいいのかなと。一般論としては事象と言うべきなのかもしれないですけれども、健全度という言葉が入ってきたときにちょっと意味合いが変わってくるように思うので、ご検討いただければと思います。

○島田専門委員
  すみません。その点で言いますと、多分、危機的事象とかそこに1つ差し込むとこの意味がよく分かると思うんですけれども。事象で言うと多分S1とかS5が発生するその確率のように私は捉えてしまったものですから、その辺ご検討いただけたら。

○松本施設保全管理室長
  分かりました。今吉田先生、それから島田先生のご意見を踏まえましてちょっと考えたのですが、例えば8の左の点々の括弧に書いてあるところの3パラ目なのですけれども、「劣化による損壊などの発生確率を」、「劣化による損壊等の事象の発生確率を」とか、そういうふうにクラリファイすればその辺は誤解がなくなるのじゃないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

○毛利委員長
  修正提案をいただいておりますので、よろしいでしょうか。
  堀野委員、お願いいたします。

○堀野専門委員
  これは必ずしも要修正とかそういうことではないのですけれども、例えば、要するにLCCを考えるときの劣化というのは当たり前ですけれども、前も申し上げたように線形的な劣化であれば極端に言うといつやってもいいと、完全に使えなくなるまでいって戻してというのでもそんなに経済的には問題ない。非線形で、ある意味逆の指数関数というか、急激に低下が生じるということが問題で、そうなる前に手を加えた方が長寿命化になりますよというスタンスだと思うんですよね。そうすると、この絵でもいいのですけれども、例えば今の資料6ー2の21ページに性能に着目した管理ということで、これが多分これ以降の根幹をなすような考え方のご紹介だと思うんですね。この絵でももちろんいいとは思うんですが、もうちょっと今言ったように曲線的なグラフで説明された方がより理解が進むのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

○松本施設保全管理室長
  ここの今の堀野先生のご指摘、実際には施設、構造物そのものの回復ということだけじゃなくて、維持管理とか実際に何かが起きたときの対策費用とかいろいろなものを考え合わせますと、必ずしも線形の曲線であればいつでも一緒ということにはならない面もあるのかなとも思うんですけれども。
  ここで例えば図2ー4で直線で書いておりますのは、実は性能で考えたときに、構造性能的に、構造性能は割と多分曲線的に下がる場合もあると思うんですけれども、水利性能とかですとむしろずっとつながっていて、壊れたとき突然性能がもうゼロになっちゃうというか、かなり色々なパターンがあるんだと思うんです。なので、ここの21ページ目の図2ー4につきましては比較的単純に直線で書かせていただいているんですけれども、例えば23ページの方を補足的に見ていただきますと、その辺のことを少し書いてみたんです。今回の手引きでは、構造性能に関しては割と二次曲線的に下がるけれども、水理性能とか水利用性能は構造性能が使用限界を超えた途端に一気に線形的に落ちるというような様々な実はイメージがあるんだよということを併せて書いておりますので。
  ちょっとそういった組合せも含めて今回反映したというように理解していただければなと思っているところでございます。

○堀野専門委員
  いや、これももちろん見させていただいたんですけれども、これは要するに合成されたというか、概念として劣化がこうなった場合という話ですよね。だったら僕はこの線形っぽく書かない方がいいんじゃないかと。しかもこれ微妙に管理水準を超えるとちょっと傾きが変わってるじゃないですか。そこで折れ線になっているんですよね。だからこういうところが中途半端というか。折れ線でもいいんですけれども、折れ線にするならもっとそこからの低下が激しいような折れ線にした方が理解しやすいと思いますし、曲線を使っても同じように理解が進むとは思うんですけれども。

○松本施設保全管理室長
  分かりました。ちょっと先生のご趣旨を踏まえて直す方向で検討したいと思います。

○毛利委員長
  他にはありませんでしょうか、いかがでしょうか。

○青木専門委員
  誠に細かい話で申し訳ないのですが、先ほどの重要度区分と、資料6ー2の27ですかね。事象の発生確率の健全度評価というのは何ページか前に評価の区分ということで解説がありまして。重要度の方ですね、これも何ページか前に解説があるんですけれども、25ページですかね。ここにはA、B、Cとはっきり謳ってないんですが、一番下のところに重要度区分は設計基準や設計指針、耐震設計に示されている区分を基本としつつ云々と書かれてあるので、細かい話ですけれども、先ほど4区分に固定したというのが耐震設計の方であったので、ここに書くべきなのはAA、A、B、Cとされるべきではないかなと単純なことで思っただけです。
以上ですけれども。

○松本施設保全管理室長
  耐震設計の指針を基本として重要度を評価しましょうというのは今委員おっしゃったように25ページに書いてあるとおりでございます。耐震設計の方におきましても全てをAA、A、B、Cの4段階に評価するということではなかったかと思います。ここでの例示といたしましてはA、B、Cのシンプルな3段階で書いているわけでございまして、そこにおきましては誤解がないものというふうに考えているのでございますけれども、いかがでしょうか。

○青木専門委員
  だとしたら、25ページの真ん中辺のなお書き以降のところ、マル1、2、3が恐らくABCに関係すると思うんですけれども、そうですよね。違います。マル1がA。

○松本施設保全管理室長
  Aの区分ですね。このマル1、2、3は。

○青木専門委員
  全部Aかね。そうすると、この27ページの表の重要度のA、B、Cの定義付けがどこにもないことになるよね。

○松本施設保全管理室長
  重要度評価につきましては25ページで耐震設計に示されているものを基本としつつ、個別に定めるということで書いていますので、そこに記述がございます。それを踏まえた上で27ページにいっておりますので、そこには27ページに書いてある重要度というのは25ページに書いてある重要度評価に基づいて定めると、そういうように記載されているところでございます。

○青木専門委員
  それはよく分かります。けれども、Aが何でBが何でCが何だという記述はないですよね。という単純な疑問だけです。

○松本施設保全管理室長
  そこは繰返しになって申し分けないですが、耐震設計に示される区分を基本としということで、そちらの方でリファレンスをしているというように考えているところでございます。

○毛利委員長
  今のご議論は25ページの解説のところにある2行の読み方なのですけれども、これは評価・区分を行うというように書いておりますので、これはA、B、Cという3段階にしなくてもいいということですか。AAを入れてもいいということですか。

○松本施設保全管理室長
  そうなりますね。

○毛利委員長
  そういう理解でいいということですね。

○松本施設保全管理室長
  はい、そういうことです。27ページの図2ー7は1つのイメージでございますので、A、B、Cに区分しなさいと言っているわけではない。A、B、Cだけを用いなさいと言っているわけではない。青木委員のご指摘はそこが分かりにくいということでしょうか。

○青木専門委員
  そうですね、どこでもA、B、Cを使ってしまいますので。

○松本施設保全管理室長
  分かりました。例えばここを何か工夫すると。A、B、Cの重要度を用いた場合はこうなりますみたいなそんな注釈をつけるイメージでしょうか。

○青木専門委員
  ですね。そんなに重要な質問じゃありませんけれども。

○松本施設保全管理室長
  では、A、B、Cの重要度を用いた場合の健全度をS1からS5、重要度A、B、Cを用いた場合にはこうだというような注釈を下につけ加える、考えたいと思います。

○毛利委員長
  誤解のないようにしていただければと思います。
  他にご意見よろしいでしょうか。どうぞ、武山委員。

○武山専門委員
  すみません。直していただきたいということではなくて、若干の意見なんですけれども。資料6ー2の19ページなんですけれども、図2ー3で農業水利施設の機能と性能の例ということがあります。その図の一番上のところには農業水利施設の目的ということで、農地へ水を供給するというように括弧で書いてあるんですけれども、一番下の四角ですね、社会的機能というところに「環境性」という言葉が入ってきまして、先ほどのパブリックコメントでのご意見にもちょっとリンクして思うところなんですけれども、これを評価するのが生物の生息の有無というように書いてございます。私もことさらこれを重要視しているわけではないんですけれども、ちょっと混ざりすぎではないかという懸念でございます。つまり、農地に水を供給する機能というところと同列に並んでくる機能ではなくて、それに付随して副次的に発揮されるパフォーマンスだよということは若干分けておいた方がいいのかなと。すみません。今からちょっとどうこうしてほしいということではないんですけれども、いかがでしょうか。

○松本施設保全管理室長
  今の武山先生のご指摘につきましては、実はこの19ページ目の図2ー3をじっと見つめていただきますと、機能のところと水利用機能、水理機能、構造機能というのは直列で繋がっておりまして、密接に関係しておると。社会的機能はちょっと周辺的に迂回してまして、要は本質的な機能、目的とはちょっと直接的に水理機能や構造機能みたいにピラミッドのように結びついているわけではないけれども、そういったファンクションも併せ考慮しなければいけないという、そういうようなニュアンスで書き分けているところでございます。

○武山専門委員
  昨今やはり、もちろん水路、水利施設というものは生物環境に非常に近しい施設であるということは間違いないんですけれども、どちらが目的でどちらが結果なのかということがともすると間違った捉え方を、人によって違うのは当然ですけれども、やはり環境側から見たときに施設が環境のための施設だというふうに捉えられるとやはりこれちょっと誤りかなというふうに思いますので、その辺りは農業、土木の立場としてこれが農業施設として重要な施設なのだというところは明確にもっと明示してもいいのではないかという1つの意見です。
すみません、今どうこうしてほしいということではなくて、意図は今のご説明で大変よく分かりました。ありがとうございます。

○毛利委員長
  ありがとうございました。
  解説のところにもそのご指摘の事項は記述されていると思いますので、図は確かに少し分かりづらいかもしれません。
  他にご意見ありませんでしょうか。よろしいでしょうか。
  ありがとうございました。
  それでは、ここで一旦議論を締めさせていただきたいと思います。
  農業水利施設の機能保全の手引きにつきましても、農業農村振興整備部会から付託された事項でございますが、用語の修正あるいはご意見いただいた部分もございますけれども、いただきましたご意見ご指摘事項につきましては本案を修正させていただきまして、農業農村振興整備部会に報告をさせていただきたいと思います。
  なお、修正につきましては委員長一任ということにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
  ありがとうございます。
  それでは、そのようにさせていただきます。
  ありがとうございました。
  それでは、以上をもちまして本日予定をしておりました議事を終了いたしましたので、議事の進行を事務局にお返しいたします。ありがとうございました。

○原川計画調整室長
  ありがとうございました。きょうは多くの貴重な意見をいただきまして、ありがとうございました。
  本日の意見を踏まえまして、修正が必要な部分につきましては委員長と検討させていただいた上で農業農村振興整備部会に報告したいというように思っております。
  それでは、最後になりますけれども、ここで小林農村振興局次長より閉会に当たっての挨拶を述べさせていただきます。

○小林農村振興局次長
  本日は5つもの多岐にわたる基準類の改定につきまして精力的な審議をいただきまして、本日このような形で取りまとめをいただいたことに厚く感謝申し上げます。
  審議結果につきましては、年度末に開催を予定しております農業農村振興整備部会に報告した後、それぞれの基準類について改定を行い、順次現場で活用されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
とりわけ農村地域の強靭化が求められる中、老朽化施設の長寿命化や施設の耐震化に関しましては委員長初め皆様のご意見を踏まえた基準類の活用により、効率的かつ効果的な防災・減災対策が推進されるものと期待しております。
  本年度の技術小委員会はこれで最後となりますが、今後も引き続きご指導を賜ることをお願い申し上げ、閉会の挨拶とさせていただきます。
  本日はどうもありがとうございました。

○原川計画調整室長
  以上をもちまして本日の技術小委員会を閉会させていただきます。
  どうもありがとうございました。

お問い合わせ先

農村振興局整備部設計課計画調整室
担当者:計画企画班
代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201
FAX:03-3500-4053

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