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農林水産省

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食料・農業・農村政策審議会畜産部会 平成29年度第1回部会 議事録

1.日時及び場所

  平成29年12月4日(月曜日)
  三番町共用会議所2階大会議室

2.議事

(1)開会

(2)あいさつ

(3)委員紹介

(4)部会長互選

(5)資料説明

(6)意見交換

(7)閉会

3.概要

開会

坂畜産企画課長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会平成29年度第1回畜産部会を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙中にもかかわらず、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
今回は本年7月の委員改正後初めての畜産部会開催となりますので、部会長が選任されるまでの間、私、畜産企画課長の坂が司会進行を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
なお、本日の会合は16時までを予定しております。
では、開会に先立ちまして、畜産部長の大野よりご挨拶がございます。

あいさつ

大野畜産部長
農林水産省生産局畜産部長の大野でございます。平成29年度第1回畜産部会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
委員の皆様方におかれましては、平素より農林水産行政、とりわけ畜産行政の推進に当たり格段のご理解とご協力を賜っておりますことを深く感謝申し上げます。
最近の畜産・酪農をめぐる情勢につきましては、皆様ご存知のとおり本年7月に日EU・EPAが大枠合意に至りました。また、先月10日にはTPPの早期発行に向けた取組の一環として、TPP署名国11カ国による協定の大筋合意が確認されました。このような中、1124日に総合的なTPP等関連政策大綱が決定いたしました。畜産・酪農分野につきましては、これまでのTPP対策に加えまして、日EU・EPAの大筋合意を踏まえ、新たにチーズ等の競争力を高めるための原料乳の低コスト・高品質化、製造コストの低減等の推進などを盛り込んだところでございまして、新たな国際環境の下で、農林水産業を成長産業とするために必要な対策、これから編成されることになります補正予算を含めまして引き続き確実に実施していく考えでございます。
また、今年もいよいよ畜産物価格をご議論していただく時期になりまして、来年度の畜産物価格等につきましては年内に決定する方向で現在作業を進めております。本日は畜産・酪農をめぐる情勢、新たな補給金と集送乳調整金、並びに総合的なTPP等関連政策大綱に関してご説明させていただきました上で、ご意見を頂戴したいと考えております。
特に、例年畜産部会でご審議いただいております加工原料乳生産者補給金制度に関しましては、これまでの暫定措置法から畜産経営の安定に関する法律に位置づけ直し、恒久的な制度といたしましたが、この見直しに伴いまして、平成30年4月から計画的な乳製品向け生乳を生産する方を対象として、補給金の交付対象者を拡大するとともに、あまねく集乳を拒まない対象事業者を指定し、集送乳調整金を交付することとしております。
このため次回の第2回目の畜産部会におきましては、加工原料乳生産者補給金単価と総交付対象数量に加えまして、新たに集送乳調整金の単価についてもご審議いただく必要がございまして、この内容につきましても本日資料に基づきまして概要をご説明させていただきます。
本日は平成30年度畜産物価格等の決定に向けて、1回目のご議論をいただく場ということで、委員の皆様方からはそれぞれのお立場も踏まえ、ご意見を賜ればと思っております。今後の我が国畜産・酪農の発展に資するような活発なご議論をお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。
本日はよろしくお願いいたします。

委員紹介

坂畜産企画課長
ありがとうございました。
次に、私の方から今回畜産部会の委員にご就任されて、本日ご出席いただいている方々を五十音順にご紹介させていただきます。後ほど出席委員の皆様にはご意見をいただく時間を別途設けておりますので、ここではお名前だけのご紹介とさせていただきます。
まず、有田委員でございます。
石澤委員でございます。
加藤委員でございます。
金井委員でございます。
須藤委員でございます。
知久委員でございます。
宮原委員でございます。
最後に、三輪委員でございます。
また、里井委員におかれては遅れて来られるとのご連絡をいただいております。
なお、大山委員、小野寺委員、釼持委員、小谷委員、築道委員、久光委員、前田委員、松永委員におかれましては、所要によりご欠席との御連絡をいただいております。
審議会に関する規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き、議決することができないと定められておりますが、本日は全体で17名のうち既に8名の委員にご参加いただいておりますので、規定数を満たしていることをご報告申し上げます。
続きまして、農林水産省側の出席者をご紹介いたします。
先ほどご挨拶をさせていただきました大野畜産部長でございます。
続いて、伏見畜産振興課長でございます。
続いて、犬飼飼料課長でございます。
松本牛乳乳製品課長でございます。
大島食肉鶏卵課長でございます。
磯貝畜水産安全管理課長でございます。
熊谷動物衛生課長でございます。
出席者は以上でございます。
続きまして、配付資料についてご確認させていただきます。
資料一覧をご覧ください。資料1から10までと参考資料1と2がございます。お手元の資料に不足がございます場合、事務局までお申しつけいただければと存じます。
それでは、参考資料1をご覧ください。
参考資料1では、食料・農業・農村政策審議会について記載しております。食料・農業・農村政策審議会は食料・農業・農村基本法に基づき設置されておりまして、企画部会をはじめ、9つの部会で構成され畜産部会はその一つでございます。畜産部会では、畜産経営の安定に関する法律や肉用子牛生産安定等特別措置法など六つの法律の規定に基づく事項について、調査、ご審議をいただくことになっております。
また、参考資料2では、畜産部会に関する根拠法令や規定を抜粋しておりますので、適宜ご覧いただければと思います。
それでは、議事に移りたいと思います。報道関係の方は恐縮ですが、ご退室いただければと存じます。

(報道関係退室)

部会長互選

坂畜産企画課長
それでは、議事次第に従いまして議事を進めたいと思います。
本日は改めまして部会長を選出していただく必要がございます。先ほどお示しさせていただきました参考資料2の4ページに食料・農業・農村政策審議会令が記載されておりますが、その第六条第三項の規定にあるとおり、部会長の選出は委員の互選によることとされております。
つきましては、部会長の選出についてどなたかご意見がございましたらご発言をお願いしたいと存じます。
石澤委員、お願いします。

石澤委員
食料・農業・農村政策審議会の委員として農業に幅広く精通されており、政府委員としてもご活躍されている三輪委員に部会長をお願いできればと思います。ご提案申し上げます。

坂畜産企画課長
ただいま、三輪委員に部会長をお願いしてはどうかというご意見がございましたが、いかがでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

坂畜産企画課長
それでは、三輪委員を部会長にというご提案について異議なく了承されたということで進めさせていただきます。
よろしければ、拍手をお願いできればと存じます。(拍手)
ありがとうございます。それでは、三輪委員、部会長席にお移りいただけますでしょうか。
それでは、ここから三輪部会長からご挨拶をいただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。

三輪部会長
皆さん、こんにちは。
ただいま畜産部会の部会長にご選出していただきました三輪でございます。是非、よろしくお願いできればと思います。
先ほど大野畜産部長の方からもお話がございましたように、我が国の畜産・酪農を取り巻く環境というのが、正に目まぐるしく大きく変わっているというタイミングでございます。私自身北海道から九州、沖縄までを含めて様々な畜産関係の生産者の方とお会いしておりますが、やはり現場からは新しいチャンスに対する期待感とそれよりもさらに大きな形で不安感というのが入り交じっていることが現状だと思います。
一方で、農業全体、林業、水産業を含めまして、やはりこれまでのことをそのまま踏襲していくという時代ではなくなってきたというのを様々な委員会で出ている中でも感じております。
その中で是非生産者の方、消費者の方を含めて双方が納得できる形で、また双方にメリットがある形で我が国の畜産業の振興にこの部会として役に立てればと思っております。私自身は若輩者でございますが、ぜひご見識を豊富にお持ちの委員の方々からご支援をいただければと思っているところでございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、引き続きましてここからは私の方で僣越ながら議事進行を務めさせていただければと思います。
先ほどの参考資料でもお配りさせていただいておりますが、食料・農業・農村政策審議会令の第六条第五項の規定にございますとおり、部会長の職務を代理する委員については部会長の方で予め指名することになっております。そこで、大変僣越ではございますが、私の方からご指名をさせていただければと思います。
本日、遅れてご参加と伺っておりますが、本年7月まで食料・農業・農村政策審議会委員としてご活躍されておられまして、現在も本審議会の複数の部会の臨時委員としてご協力、ご活躍をいただいております里井委員に部会長代理ということでお願いしたいと思っておりますが、委員の皆様、いかがでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

三輪部会長
ありがとうございます。
それでは、委員の皆様からのご了解をいただいたということでございます。
里井委員はご不在ではございますが、今後部会長代理としてよろしくお願いしたいと思っております。
それでは、ここから本日の議事の進め方に移らせていただければと思います。
先ほどのご挨拶にもございましたように、本部会、畜産物の価格等を審議するという重要な役割がございますが、その前段といたしまして基本的には議事次第にございますとおり事務局から畜産・酪農をめぐる情勢等について、初めにご説明をいただきまして、その後ご出席いただいております委員の皆様からご意見、もしくはご質問をいただきたいと考えております。
なお、金井委員と加藤委員におかれましては、この後にご都合があり、途中でご退席と伺っておりますので、まず初めにご意見をいただく形とさせていただければと思っております。
そちらに引き続きまして、事務局から資料の説明、その後、それ以外の委員の方々からのご意見・ご質問を賜ればという形で議事進行をさせていただければと存じます。また、平成30年度の畜産物価格等につきましては、次回の畜産部会におきまして農林水産大臣からの諮問の後、当部会において審議を行いまして、その上で答申する予定となっておりますので、あわせてご承知おきいただければと存じます。
それでは、早速でございますが、まず金井委員のほうから、ご意見をいただけますでしょうか。

金井委員
畜産・酪農につきましては、基本的に一番大事なところは生産基盤の維持拡大だと思っています。特に、今、高齢化とか労働力不足とか、さまざまな問題がありまして、やはりJAグループもしっかりと生産基盤の拡大に取り組んでいるところであります。全農も飼料価格低減対策の取組とか、ICTを通じた次世代型の畜産・酪農モデルの構築などをやっております。
全中も畜産経営継承事業といって、離農される農家の施設などを活用して新規に入る方に一定の助成を行う事業に独自で取り組んでいるところであり、自らしっかり生産基盤の維持拡大に取り組んでいるということが1点であります。
今回の畜産物価格の決定に向けて意見を二つほど申し上げたいと思います。第1点が加工原料乳生産者補給金、集送乳調整金についてであります。先ほど大野畜産部長の挨拶にもございました生産者補給金でありますが、昨年度のTPP関連対策大綱に基づきまして、液状乳製品の追加、補給金単価の一本化などの見直しを行っております。
その際、算定方式の検討会を立ち上げておりまして、一定の検討を行ったという経過がまずあると思います。
一方、4月から新しい法律に基づく新しい補給金制度ということでありますが、法律の位置づけとか、この新しい集送乳調整金の制度、大きな見直しというふうに受け止めております。こういった場合、算定方式、これまで議論した経過もありますが、平成30年度全体の補給金単価というものと集送乳調整金の算定方式についてどういうお考えであるのかということをお伺いしたいです。
とりわけ集送乳調整金でありますが、今までの集送乳調整金、補給金はそういう法律に書かれていて一定の原則があったわけですが、今回の制度改正の趣旨を十分踏まえた上での検討を行っていただきたいと思います。
特に、今般の集送乳調整金は新しい仕組みであり、加工原料乳生産地帯のみならず、全国の集送乳経費を踏まえつつ算定していただきたいと思います。とりわけ輸送費は右肩上がりであり、これから少子高齢化も含めて予測し得ない上がり方をしているのかなというふうにも思いますので、そういう将来のことも十分考えながら検討していただきたいと思います。これが1点目であります。
2点目は、経営安定対策であります。肉用牛肥育経営安定対策、牛マルキンの扱いであります。牛マルキンについては、TPP対策におきまして補塡率の引き上げということが行われるということになっておりますが、この施行はTPP協定等の発効後となっております。
ところが、畜産経営の現状は非常に厳しいものになっております。数年前の高い価格の時期に子牛を導入しており、引き続き依然として子牛価格がまだまだ高い水準にある。そういう中で、枝肉の卸価格が今年度後半から低下傾向になっておりまして、肥育経営の収益性は非常に悪化しております。
地域別にもマルキンの発動が行われている状況だと思いますが、とにかく生産現場では大変大きな不安になっているところであります。生産現場は特に大規模経営体を中心として、畜産クラスター事業も十分活用して体質強化の取組を行っておりますが、TPPなど様々な国際化の進展という中で、こういう体質強化の成果が出るには一定の時間を要するものと思っております。
様々な国際化の中で生産現場は大きな不安を抱えておりまして、こういう中で不安だから止めるというふうになってしまうと、生産基盤の維持拡大ということからすると、大変な問題が発生する訳であります。そうすると肥育経営の収益性の悪化を早急に食い止めていくということで、まさに国際化の進展が具体化する前にこの経営の安定と生産基盤の維持拡大を図っていく必要があると思います。今まさに緊急事態が現場では生じておりますので、そういうことからするとこのTPP対策とは別に牛マルキンの拡充をお願いしたいと思っています。
長くなりましたが、私からの意見は以上でございます。ありがとうございました。

三輪部会長
金井委員、ありがとうございました。
それでは、続きまして同じく途中退席のご予定である加藤委員、よろしくお願いいたします。

加藤委員
エムスクエア・ラボの加藤です。
通常野菜を扱っていることが多くて、酪農家、採卵鶏の方とは多少情報交換する程度なものですから、少し勉強しながらという姿勢になりますけれどもよろしくお願いします。
ざっとお送りいただいた資料を拝見しまして、野菜の生産と似たような課題を抱えているのではないかと思いましたので幾つか申し上げたいと思います。
まず一つ目は、経営者です。静岡県におりますけれども、静岡県で儲かっている酪農家さんと儲かってない組合さんがあります。そういう意味では中小の農業ではない企業体でも問題になっているのは経営者がアマチュアであるということが非常に大きな問題になっていまして、そういう意味では農業は非常に難しい。酪農も多分運営が難しい事業体だと思いますので、技術者とマネージャーは持っている素質というか必要な素質が違うと思います。そういう意味で事業体は大規模化していく話になっているかと思いますが、そのときに酪農を知っていることは大事なんですが、酪農のスペシャリストが良い経営者かというとそうではないので、やはり経営者育成というのは非常に大事かなと思っています。
全体として補助金ももちろん大事で、再生産を維持していくには必要なものだと思っておりますが、野菜と同じ共通課題で、食の価値が低すぎるんではないかという問題があります。今、海外から多くの方がお見えになりますけれども、日本の食べ物は安いねというのが概ねの感想かと思います。
コンビニや大きなスーパーマーケットで売っている食の値段が適正ですかという、これは補助金が掛かっているから安く抑えられているのではないかと。相対的に非常に安くなっていて、全体の食の価値を下げているという悪循環はどこかで断ち切らないといけない時が来ているのかなと思います。
結果的に物価上昇しないのは、食の価格が最終的に上がらないと物価は上がらないと思います。そういう意味で食は非常に社会基盤、命を支える大事なものですので、そういう意味で補助金も大事ですけれども、食の価値を上げる取組をお願いしたいと思います。
あともう一つは、技術系です。私も農業ロボットの開発等に携わっておりますけれども、酪農は結構ICTやロボットが入っていて、効率化し始めていると聞いております。その点は進んでいるのですが、もう一つ、養鶏場さんに蓄電池を納品させていただいたことがありまして、これはやはり発送電分離とか、皆さん酪農や養鶏が中山間地に追いやられている関係で、今後電線が来ないんじゃないか、電気が来ないんじゃないかという状況が予想されます。そういう意味で静岡の養鶏場さんが蓄電池を用意してそこでファンを回しているという事例が出てきておりますので、ぜひその辺も踏まえてエネルギー、もう一つの中山間地の収入源にもなると思うので、酪農、農業×エネルギー、とよく言いますけれども、農業×エネルギーで、もう一つの地域の収益源を作るということも可能性としてあるのではないかと思っています。以上です。

三輪部会長
それでは、ただいまの金井委員と加藤委員から貴重なご発言をいただいたところでございますが、いただいたご質問、ご意見等に対しまして、事務局の方から何か補足のご回答がありましたらよろしくお願いいたします。

大野畜産部長
まず、金井委員から幾つかご指摘がございました。生産基盤の強化が今こそ重要だというご意見だったと思います。これはもう委員もご案内のように私ども畜産クラスター事業とか楽酪事業、その他、小回りのきく事業も関連対策でいろいろ措置させていただいております。国産の畜産物に対する需要が堅調な中で、それに供給しきれていない部分、これは非常に危機感を感じておりまして、こういった体質強化策、これから補正予算、当初予算、いろいろございますけれども、しっかりと今の現状に対処するための対策を講じていく必要があると思っております。
それから、集送乳調整金を含む生産者補給金については、昨年末に単価の一本化を決めていただいておりますが、この4月からの新年度において適用をさせていただいております。生産者補給金の単価の一本化については今年度から、集送乳調整金については来年4月から適用ということでございます。
昨年の今頃については、生乳流通改革の議論があり、そして今年3月に畜産経営の安定に関する法律の改正法案を国会に出し、6月6日に畜産経営の安定に関する法律について、国会で成立したところです。いよいよこれを具体化する、そして初年度の集送乳調整金、生産者補給金の単価をこの審議会でお決めいただくということでございますが、とりわけ先ほどのご意見の中で、クローズアップされた集送乳調整金ですけれども、この考え方はお尋ねがございましたが、これまでも概要をご説明してきておりますけれども、今の補給金、今年で1056銭ですけれども、この中に3円弱の集送乳経費が含まれております。
後ほど考え方をご説明させていただきますが、最低限必要な集送乳経費というものを補給金のほうに残し、そして対象事業者の方があまねくあらゆる地域から、集乳を拒否しない、その部分のユニバーサルサービス的なところに必要なものを集送乳調整金として単価をお決めいただきたいと思っております。取り方についてはどのような計算をするのか、先ほど全国でというようなお話もございましたけれども、さまざまなご意見を賜りながら今後固めていきたいと思っています。
それから、牛マルキンですけれども、これは豚マルキンもそうですが、補塡率の引き上げというのはTPPと日EU・EPAもございますので、この協定発効による影響を緩和するために補塡率を引き上げる、あるいは国庫負担率を引き上げる、こういうふうにさせていただいております。総合的なTPP政策関連大綱でもそうなっておりますけれども、影響が実際に出て来る発効後に実施するというのが政府の立場でございます。
また、これとは別に先ほど金井委員がお話しになった肉用牛生産をめぐる厳しい状況、これにどう対処していくのかというのは価格、補正予算、当初予算決定の中で、総合的に考えていきたいと思います。
それから、加藤委員からお話がございましたアマチュア化しているのではないかと、実際に生産現場で生産物をつくる技術を持っている方と、経営を管理するマネジメント部門と分けるべきではないかと、そういうことだろうと思います。
今、私どもが進めております畜産クラスターですが、将来的に法人化を目指す、あるいは地域の中でステークホルダー、技術部門、実際に生産に携わる方々、あるいは経営指導部門、行政も入ってきますけれども、そういったステークホルダーを集めて地域ぐるみでクラスターを形成していただいて、そして施設の向上とか地域の活性化を図っていただく、その計画を審査させていただいた上で支援させていただいていますが、こういう取組を後押ししていくことが重要だと思います。また、経営の中でも特に企画管理にウエイトをかけられるように、精力を注ぎ込めるようにできるだけ作業を専門の組織に外部化していく、それによってマネジメントをする余裕時間を作り出していくということは非常に重要であると思います。
それから、食が安すぎるというご意見もございました。これは後ほど畜産企画課長のほうからご説明を申し上げますけれども、資料3の7ページをご覧いただきたいと思います。これは、一例でございます。牛乳の総合乳価、飲用乳とか加工乳とかございますけれども、プールした価格の平成18年度からの動き、10年間の動きでございます。平成1819年ごろ、平成の畜産危機と呼ばれましたけれども、国際的に飼料穀物の価格が高騰して、国内の配合飼料価格もどんどん上がっていったときを契機に、当時7890銭とか7920銭であったプール乳価、今では10110銭、こういうふうに上がってきております。
やはり国内の畜産は、国民の方々に安全で安心な畜産物を届ける、そのためにはコストがかかって、そしてコストが大きく動くことがある。とても生産者ではカバーしきれない、そういったものについてはそれをお食べになる消費者の方にもご負担していただく必要があるというのはしっかり理解していただく、そういう取組を進めていく必要があると思います。
それから、養鶏場に蓄電池を導入されたというお話がございましたが、FIT(固定価格買取制度)があるのはご案内のとおりで、ご指摘はFITは電線で売電できることが大前提で、例えば電線が来ないところはどういうふうにするかということだろうと思います。中山間という地域でどうやって、家畜の排泄物も事業のエネルギー源でもありますし、また肥料でもあります。これを先ほど申し上げましたクラスターのような仕組みで、地域でどう電気をとってその後に肥料にするとか、初めからもう肥料にするか、いろいろ地域に応じて有効に活用していく青写真は違うだろうと思います。そういうご計画を立てていただいて、そしてそういうものをご支援していきたいと思います。

資料説明

三輪部会長
ありがとうございます。
他に事務局からご説明等の追加はございますか。よろしいでしょうか。
ただいま金井委員、加藤委員からいただきました意見を踏まえてのご回答でございました。
それでは、ここから引き続きまして、議事次第に戻っていただきまして、5番の資料説明に移らせていただきます。
こちらにつきまして事務局から資料の説明をお願いいたします。

坂畜産企画課長
それでは、資料の説明に移らせていただきます。
資料3、畜産・酪農をめぐる情勢をご覧ください。
こちらについては、全般の状況、概要等をまとめております。まず、3ページをお開きください。
牛乳、乳製品の関係でございます。牛乳は毎日生産され、腐敗しやすく貯蔵性がない液体であるという特徴がございまして、需要に応じた生産と飲用向け、乳製品向けの仕向け量を調整するということが不可欠でございます。このため飲用に比べて乳価が低い乳製品向けの生乳については補給金を交付することによりまして、生乳需給安定と全国の酪農家の経営安定を図っているところでございます。
ページの下半分の図でございます。生乳の用途向けの仕向け量の図でございますが、28年度の国内の生乳生産量は735万トン、このうち飲用牛乳向けが398万トン、それから中ほどでございますが、生クリーム、チーズ、脱脂粉乳、バター等、これらを合わせて324万トンとなっております。また、右側でございますけれども輸入の乳製品が455万トン相当ございます。
続きまして、4ページでございます。
表がございますが、左側のほうです。表の一番上の半分をご覧いただきますと、最近の生乳の生産量は乳用牛の頭数の減少により減少基調で推移しております。
続いて、5ページをお開きください。グラフとなっております。
幾つか色がついておりますが、一番上の青色の線のグラフが牛乳向けの処理量を示しております。減少傾向で推移しておりますが、最近1年は微増しております。乳製品向けの内訳が下のほうに3色に分けてございますが、黄緑色の脱脂粉乳、バター向けがやや低下傾向で推移している一方で、黒い色の液状乳製品向け、それからオレンジ色のチーズ向けは長期的には増加傾向でございまして、乳製品、赤い色でございますが、トータルとしては横ばいの傾向となっております。
続いて、6ページでございます。生乳需給の推移でございます。
生乳の需給は天候の変動、あるいは国際的な乳製品市況などの変動を受けて、不安定な状況でございます。近年は国内生産量の減少により不足の傾向にありますが、29年度のバター及び脱脂粉乳の在庫量は安定して推移しております。
続きまして、7ページでございます。プール乳価の推移をお示ししてございます。
生乳の取引価格は指定生乳生産者団体と乳業メーカーとの交渉によりまして生乳需給の状況、生産コストの変動等を概ね反映して決定されております。近年は配合飼料価格の上昇などによりまして、平成20年度に飲用、乳製品とも取引価格が引き上げられました。それ以降は、酪農家の受取乳価であるプール乳価は上昇の傾向となっております。
続いて、8ページをお開きください。生産コストと所得の推移についてでございます。
左側の図をご覧いただきますと、緑色の線でございますが、生産コストは飼料価格高騰の影響で、平成18年度から20年度にかけて上昇しました。平成27年度には飼料価格の低下あるいは副産物価格の上昇などに伴い減少しております。
同じグラフの下のほうです。紫色でございますが、所得を示しております。平成25年度から27年度にかけて、生産コストの減少や生乳の価格の上昇などにより増加しております。
続いて、9ページをお開きください。乳用牛の飼養戸数・頭数の推移でございます。上から飼養戸数でございますけれども、毎年4%程度、それからその下、飼養頭数でございますけれども、こちらは年率2%程度で減少の傾向となっております。1戸当たりの経産牛飼養頭数は増加しておりまして、全体としては大規模化が進んでおります。
続いて、10ページをお開きください。乳用後継牛の確保に向けた取組でございます。
左上の棒グラフにありますように乳用後継牛の頭数は減少の傾向となっております。右側にございますが、国では性別が判別されている精液や受精卵の活用などにより乳用の後継牛を確保する取組を推進しているところでございます。
続きまして、11ページでございます。酪農経営における労働負担の軽減についてでございます。
左上の表にございますように、酪農の労働時間は他の畜種、あるいは一番右側の製造業に比べまして長くなっております。したがいまして、労働負担の軽減というのは急務となっており、左下でございますけれども、国としても飼養管理方式の改善でありますとか、機械化、それから作業の外部委託の推進などを支援して省力化を進めているところでございます。
続きまして、12ページでございます。畜産・酪農の就農支援対策でございます。
酪農、肉用牛とも左上の表でございますけれども、担い手の高齢化、後継者不足などを背景に毎年経営離脱が生じておりますが、直近では経営環境の改善などもございまして、離脱者の数は減少傾向となっております。また、新たな担い手を確保していくために、後継者、新規就農者に対して飼養管理技術の習得や投資負担の軽減なども併せて図っているところでございます。
続きまして、13ページでございます。酪農の経営安定対策を3種類ご紹介しております。
左上は3ページにもご紹介がございましたが、加工原料乳の生産者補給金制度でございます。29年度から生クリームも対象に追加され一本化されました。単価はキロ当たり10.56円、交付対象数量が350万トンとなっております。
それから、右上ですけれども、こちらは加工原料乳の価格が下落した場合の影響緩和対策でございます。近年は乳価が上昇しておりますので、発動の事例はございません。
それから、ページの一番下の関連対策でございますが、酪農経営において環境負荷の軽減に配慮しながら飼料作物を作付けする農家には単位面積当たりという形で交付金を交付する取組でございます。
続きまして、14ページでございます。
本年の通常国会で成立しました生乳流通の新制度の概要についてご説明させていただきます。
ページの左から右にかけまして、制度の変遷を示しております。1960年代は小規模で価格交渉力の弱い生産者団体が乳業メーカーと個別の取引きをして、乳価紛争が多発した時代がございました。
このため1966年に加工原料乳生産者補給金等暫定措置法が施行されまして、全国に47の指定団体を設立して一元集荷多元販売という形での枠組みがスタートしました。
ページの中ほどでございますが、2001年に制度改正がございまして、団体を広域10団体に改編されたところでございます。さらにページ右ですけれども、昨年11月に農業競争力強化プログラムを政府として策定いたしまして、これに基づきまして今回新たな制度改正がなされたところでございます。
15ページ、その新たな制度の概要でございます。今回の制度改正の背景でございます。飲用牛乳向けの生乳が減少傾向にある一方で、先ほどご紹介しました生クリーム、チーズなどの乳製品の消費が増加しているというニーズの変化がございまして、これに対応するものとなっております。
続いて、16ページでございます。見直しの概要をお示しさせていただいております。
まず、暫定措置であった加工原料乳生産者補給金の仕組みを恒久的な制度として新たに位置付けました。次に酪農家が創意工夫を生かせる環境を整備するという観点から補給金の交付対象を現行の指定団体以外にも拡大するとともに、条件不利地域における集送乳が安定的かつ確実に実施されるようにあまねく集乳を行う事業者を指定事業者と指定して、そういった方々には集送乳調整金を交付することといたしました。
続いて、17ページでございます。フロー図でお示ししております。
生乳を集めて乳業メーカーに販売する第1号事業者、そのほかに酪農家が直接に乳業メーカーに持っていって販売する場合、これが2号事業者でございます。さらに、酪農家ご自身が乳製品を加工販売する場合、これが3号事業者でございますが、この2号事業者も3号事業者も生産者補給金の交付対象としております。
また、1号事業者のうち、集乳を拒否しないという要件を満たす事業者を指定事業者として指定いたしまして、こういった方々には加工に仕向けた量に応じて、集送乳調整金が交付される仕組みとしております。以上が牛乳、乳製品関係でございます。
続いて、牛肉の関係でございます。18ページをお開きください。左上のグラフでございます。
折れ線グラフで牛肉の消費量をお示ししておりますが、我が国、それから米国でBSEが発生した影響で、ページ左側でございますが、平成1213年ごろから大きく減少しておりますが、その後、近年は概ね横ばいで推移しております。
また、左下の棒グラフによれば国産牛肉の生産量をピンク色でお示ししておりますが、和牛の生産の減少を背景として近年少し減少となっております。
続いて、19ページでございます。世界とアジアの牛肉の輸入の状況でございます。
全体が青、アジアが黄色、内数で2カ国を示しておりますが、濃いオレンジ色の日本は2004年、2014年で少し増加した後、2024年のところは横ばいの傾向でございますが、薄い色でお示しした中国のほうは、この20年間で相当の勢いで急増するという見込みが出ております。将来外国産の牛肉の輸入について我が国が買い負けが起きることが懸念されております。
続いて、20ページでございます。国内の枝肉の卸売価格でございまして、和牛、交雑種、乳用種と3種類ございます。一番上の太い線でご覧いただきますと、平成23年度の後半以降、生産量の減少を背景に一旦減少しましたが、27年度まで過去最高の水準まで高騰しております。平成28年度後半からはやや低下の傾向を示しているというところが現状でございます。
続いて、22ページをお開きください。肉用子牛の価格の推移でございまして、こちらも黒毛和種、交雑種、乳用種と3種をお示ししておりますが、各品種とも平成13年度のBSEなどの影響によりまして一旦大きく低落いたします。その後、平成24年度以降は上昇して、28年度には黒毛和種で85万円を超える水準まで高騰しました。その後、こちらもやや低下の傾向を示しております。
続きまして、23ページでございます。肉用牛の飼育戸数・頭数の推移を示しております。
一番上の段で飼養戸数を示しておりますが、小規模層を中心に減少の傾向が続いております。2段目の飼養頭数は平成22年以降減少しておりますが、29年には増加に転じました。
続いて、24ページをお開きください。肉用牛の繁殖雌牛の動向でございます。
まず、左側のグラフでございますが、黒の折れ線が繁殖雌牛の頭数でございます。平成22年にピークを迎えた後、ぐっと減少しておりますが、国が生産基盤の強化対策を実施したことなどにより回復しまして、平成29年には597,000頭まで増加しております。
オレンジ色の棒グラフのほうが子牛の価格でございます。ちょうどその頭数と逆の関係にございまして、平成25年以降に急激に上昇しまして、28年には81.6万円という数字を示しております。
続きまして、25ページでございます。
ページの左側、国は畜産クラスター事業の推進により、子牛の育成部門の外部化によって増頭を図るキャトルブリーディングステーションなどの施設の整備を支援しております。
それから、右側でございますけれども、優良な繁殖雌牛の導入支援とか、乳用牛への和牛の受精卵の移植技術を活用した和子牛の生産拡大などの支援について取り組んでいるところを図で示しております。
続きまして、26ページでございます。ICTの活用などによる繁殖経営の生産性向上の取組でございます。
繁殖経営における生産性の向上、それから省力化を推進するためにICTなどの新技術を活用した左から発情発見装置、分娩監視装置、哺乳ロボットをご紹介しておりますが、こういった最新の機械の導入を支援しているところでございます。
続きまして、27ページでございます。こちらは肉用子牛に関する経営安定対策でございます。
繁殖農家の再生産の維持を図るという観点から、肉用子牛の価格が一定の水準を下回った場合に補給金を交付するという形で経営の下支えをする仕組みが定められております。なお、平成25年度以降、補給金の発動はないという状況でございます。
続きまして、28ページ、肉用牛肥育経営の特別対策でございます。いわゆる牛マルキンと言われているものでございます。
肥育農家の経営安定を図る観点から実施しております。左下に経営の収支を示した棒グラフが2つございまして、左が生産コスト、右が粗収益でございます。左側のほうが高い場合にはその差額のうち8割、黄色の部分でございますが、ここを補塡金として国と生産者が拠出した積立金を財源として補塡するという仕組みとなっております。
右側に発動状況が出ておりますけれども、本年7月以降、黒毛和種の県別で収支を計算している県において補塡が発動されてきているという状況でございます。以上が牛肉でございます。
続いて、豚肉の関係でございます。29ページをお開きください。
豚肉の需給動向でございます。左上、豚肉の消費量はBSEや高病原性鳥インフルエンザによりまして牛肉、鶏肉からの代替の需要があったという関係で、平成16年度まで増加が続いております。
それから、30ページでございます。世界とアジア地域の豚肉の輸入状況でございますが、牛肉と似ており、日本の需要は2014年と比べますと減少、その後は横ばいとなっておりますが、中国は2004年には輸出国であったものが、2024年には128万トンの大輸入国に転じると予想されております。
続きまして、31ページでございます。最近の豚肉の枝肉卸売価格でございまして、年度ごとに色を変えてあり、一番直近の29年度を赤色で示しております。29年度は需要が堅調でありましたことから、近年にない高い水準で推移しております。
続きまして、32ページでございます。豚の飼養戸数・頭数の推移でございます。飼養戸数は一番上の段でございますが、小規模層を中心に減少傾向で推移しております。
それから、飼養頭数が中ほどにございますけれども、平成29年に増加に転じて935万頭となっております。一番下でございますが、一戸当たり飼養頭数、子取用の雌豚の頭数は増加しております。
続きまして、33ページでございます。豚の生産能力向上への取組についてお示ししております。
豚の生産能力の向上のために、品種の改良を続けておりまして、左上の表でございますが、増体性につきましては一定の成果を示しております。しかし、その下の繁殖能力のほうで国際的に比較しますと、まだ先進国の水準には至っていない面がございます。
右側でございますけれども、家畜改良センター、都道府県の関係者、民間の方々などが協議会を設立して、種豚の改良に努力しているところでございます。
続きまして、34ページは養豚の経営安定対策でございます。こちらは牛に対して豚のマルキンと言われておりまして、仕組みは牛と同じ考え方でございます。こちらは豚の枝肉の価格が好調であることもございまして、平成25年度以降、発動がございません。以上が、豚肉の関係でございます。
続いて、鶏肉でございます。35ページをお開きください。
ページ左上の鶏肉の消費量でございますけれども、消費者の健康志向などもございまして増加傾向にあり、28年度は過去最高の水準を記録しております。下側に国内生産量と輸入量を色分けしてお示ししておりますが、水色が輸入量でございまして、国内需要全体の3割程度でございます。主な輸入先はブラジルでございます。
続いて、36ページでございます。鶏肉の卸売価格の推移でございます。上のほうがもも肉、下のほうがむね肉をお示ししております。もも肉のほうは例年秋口から年末にかけて上昇する傾向がありまして、赤色が29年度でございますけれども概ね例年と似たような変動を示しております。
それから、下のほうにむね肉がございますけれども、近年サラダチキンなどの加工品を中心に需要が伸びておりまして、少し高い水準で推移しているところでございます。
続きまして、37ページでございます。ブロイラーの飼養戸数・羽数の推移でございます。
飼養戸数は小規模層を中心に減少の傾向が続いております。飼養羽数のほうは増減を繰り返しているという状況でございまして、一戸当たりの飼養羽数という形で見ますと増加傾向で大規模層がシェアを拡大しているという傾向が見られます。以上が鶏肉でございます。
続いて、鶏卵でございます。38ページでございます。
鶏卵の需給動向でございます。ページ左上のグラフをご覧ください。鶏卵の消費量は概ね安定的に推移しております。左下の棒グラフでございますけれども、オレンジというかピンク色でございますけれども、この部分が国内生産量を示しており、9割以上が国産が占めているという状況でございます。
続いて、39ページでございます。鶏卵の卸売価格の推移でございます。鶏卵につきましては、本年の鶏卵の価格は需要が旺盛である一方、生産量が増加傾向にあるということから概ね前年並みの水準で推移しているというところでございます。
続いて、40ページでございます。採卵鶏の飼養戸数・羽数の推移でございます。飼養の戸数は小規模層を中心に減少が続いております。それから、成鶏雌の飼養羽数は26年まで減少しましたが、その後に増加に転じております。一番下でございますが、一戸当たりの飼養羽数は増加傾向にありまして、こちらも大規模化が進展しております。
続いて、41ページでございます。鶏卵の経営安定対策でございますが、右上に模式図的に赤い横線が引いてあって、そこに対して波を打つ緑色の線が下がってきてまた上がっていきますが、こちらが価格の推移となります。鶏卵の価格は一定水準を下回った場合には、取引価格の差額の9割を補塡する。緑色で着色した部分でございます。こういった事業などを措置しまして、鶏卵の生産者の経営とそれから鶏卵価格の安定を図っております。鶏卵の関係は以上でございます。
続きまして、飼料の関係でございます。42ページをお開きください。
最近の飼料穀物の輸入状況をお示ししております。世界地図にいろいろ表が示しておりますが、配合飼料の原料となる飼料穀物については、左下の円グラフにございますように原料の約半分はトウモロコシが占めております。右下の表にトウモロコシの輸入先が示してございますけれども、ほとんどはアメリカとブラジルから入ってきているという状況でございます。
続きまして、43ページ、配合飼料価格に影響を与える諸要因の動向でございます。
左上がトウモロコシの相場でございますが、こちらは一時高騰いたしましたが、近年は安定的に推移しております。右上のグラフでございますが、こちらは海上運賃でございますが、最近船腹基調が堅調に推移しているということでございます。
あとは右下でございますが、為替相場、こちらはご案内のとおり最近円安の傾向にございますので、こういったものも配合飼料価格に影響を与えます。
続いて、44ページでございます。配合飼料価格安定制度の概要でございます。
配合飼料の価格の変動が国内の畜産経営に及ぼす影響を緩和するという観点からこういった制度を措置しております。配合飼料の価格が、直前1カ年の水準と比べて一定の水準を超えた場合、生産者と配合飼料メーカー、あるいは配合飼料と国による積立金を財源として通常補塡、右下の黄色で塗ってあるところでございます。それから、その上で異常補塡、その上の茶色で着色しているところでございます。こういった二段階の補塡制度でカバーしているものでございます。
続いて、45ページでございます。輸入原料価格の推移とご紹介した配合飼料価格安定制度の補塡の実施状況でございます。
この補塡は四半期ごとの平均の輸入原料の価格が直近1年間の平均を上回った場合通常補塡が発動されますが、右下の棒グラフにございますように、最近では通常補塡が3期連続で発動しているという状況でございます。
続いて、46ページでございます。農業競争力強化支援法に基づく良質低廉の配合飼料の供給に向けた取組でございます。
農水省では今年8月に農業競争力強化支援法を施行いたしました。これに基づきまして配合飼料メーカーの事業再編計画を認定して、良質低廉な配合飼料の供給を促進するという取組を進めているところでございます。ページの左側に再編計画認定の例を示してございますが、配合飼料における工場の再編などによる計画の認定をしたという事例でございます。
続いて、47ページでございます。輸入粗飼料の輸入・価格動向でございます。粗飼料は左側の表の中の一番右側、合計欄にありますように概ね年間200万トン程度を輸入しております。その輸入先は7割程度がアメリカ、2割がオーストラリア、1割弱がカナダという内訳となっております。その価格を右側にお示ししてございますが、乾牧草の輸入価格は最近円安の傾向で推移していることなどから、やや上昇の傾向を示しております。
続いて、48ページです。飼料自給率でございます。ページ左上、黄色でお示ししておりますけれども、私どもが目指しております飼料の自給率は平成37年度の目標で40%でございます。
飼料全体の自給率は平成28年概算で27%。北海道で台風の影響を受けて単収が減少したことなどから、粗飼料の自給率が1ポイント下がって78%になってしまった。こういったことによるものでございます。
49ページ、国産飼料基盤に立脚した生産への転換への取組をお示ししております。
酪農、肉用牛いずれも経営コストの半分程度を飼料費が占めているという状況がございまして、その低減が課題となっております。このため幾つか事例を示してございますが、水田の有効活用、食品残さを活用したエコフィードの拡大、コントラクターなどの外部の飼料生産組織による生産の効率化、こういったさまざまな取組を総合的に組み合わせて政策を展開しているところでございます。以上が飼料関係でございます。
続いて、輸出の関係でございます。50ページをお開きください。
畜産物の輸出の価格についてでございます。畜産物の輸出の実績は平成28年は合計で294億円となっておりまして、内訳でご覧いただきますと、グラフのうちオレンジ色の牛肉、それから青の乳製品、この二つで合計して262億円となっております。
平成29年9月までの実績を見ますと全ての品目において、輸出の量、額ともに増加傾向で推移しておりますので、今後ともこの取組を進めていくこととしております。
51ページから後は、個別品目の輸出でございますが、時間の都合上、割愛させていただきます。
56ページからその他という項目がございます。56ページをお開きいただけますでしょうか。畜産クラスターの支援状況についてでございます。
畜産のクラスター事業は地域の関係者が連携して、畜産の収益性の向上を図るという取組に対して、国が施設整備や機械の導入などを支援するという形で進めております。56ページの真ん中に日本地図がございますけれども、全国では825のクラスター協議会が立ち上げられておりまして、いずれも地域の収益向上に向けた取組を推進しているところでございます。
57ページ、58ページはその事例でございますので、割愛させていただきます。
59ページをお開きください。畜産におけるGAPの取り扱いでございます。畜産におけるGAPとは農業生産の持続性確保という観点から食品の安全、家畜衛生、環境保全、労働安全、アニマルウェルフェアなどに関する法令に関する点検などを通じて、生産工程の管理、改善を行うという趣旨の取組でございます。本年8月からJGAPの家畜、畜産物の認証取得が始まったところでございまして、現在までに五つの農場が認証を取得しております。
続いて、60ページから63ページまでは目的別、機能別の国の支援メニューのご紹介でございますので、こちらは割愛させていただきます。
64ページでございます。畜産・酪農の競争力の強化という題名で、29年度における畜産部局における各種の政策の体系を示しております。大きく三つの柱で政策を推進しております。左側が収益力の強化などを通じた体質の強化。施設の整備や機械化の導入による頭数の増加、省力化、各種の技術の導入など全部入っております。
右側の上半分でございますが、国産飼料に立脚した畜産の確立ということで、輸入に頼らない自給飼料の生産の拡大を目指しております。それから、右下でございますが、畜産・酪農の経営安定対策でございます。こちらは先ほどご紹介したマルキン、のような短期的に経営が危機に陥った場合に補塡などで支えるという形でのセーフティネットの対策、大きくこの3本柱で畜産・酪農の競争力強化を進めているということでございます。
最後に、65ページでございますが、総合的なTPP関連対策大綱につきましては、後ほど別の資料でご紹介させていただきますので、ここではご説明を割愛させていただきます。以上でございます。

松本牛乳乳製品課長
続きまして、資料4の説明に入らせていただきます。
新たな補給金と集送乳調整金についてという表題で、資料4を準備しておりますのでよろしくお願いいたします。
本資料につきましては、1ページ目から5ページまでにつきまして昨年1216日の当畜産部会において審議し、ご決定いただいたものにつきまして抜粋し、確認した上で今回の説明に移らせていただきたいと思いますので、そのような資料の仕立てとなっております。
1ページをご覧ください。補給金につきましては、平成29年度より生クリームなどの液状乳製品を追加し、単価を一本化したところでございます。その際の単価の算定について整理したものが1ページ目でございます。こちらは上の囲みにございますように、補給金単価の算定につきましては、初年度におきましては生産コストから乳製品向けの乳価を引いたもの、こちらは下の図の左でございます。
上の線が生産コストでございまして、下に生クリームと液状乳製品の取引価格、右にいきましてピンク色で脱脂粉乳・バター等、またその右にチーズとしまして、それぞれの取引乳価を示しているところでございます。その間を埋めるものが補給金でございますので、色でいいますと、黄色の部分、こちらが補給金単価の算定となる基礎の部分でございます。
また、これらにつきまして一本化したというもので右でございます。これらにつきまして次年度以降は生産コスト変動率方式により算定をするというものにつきまして一番右の図になっているところでございます。これに基づきまして平成30年度におきましては、生産コスト変動率方式によりまして、補給金単価を算定するという流れになっております。
続きまして、2ページでございます。この生産コスト変動率方式の考え方について昨年整理したものでございます。
中ほどに算式がございます。変動率は搾乳牛1頭当たりの生産費の変動率、これと搾乳牛1頭当たりの乳量の変動率、これによりまして算出するとされております。これを前年度単価に乗ずることによりまして次年度単価、つまり30年度単価を算定することになっております。
また、生産費の変動率につきましては、下に向かっております黄色の矢印、こちらの下に記載しております。直近3年間の平均生産費を分子、その1年前の3年間の平均生産費を分母、分子につきましては本年8月から10月までの直近3カ月の単価。また、分母につきましては、1年前の平成28年8月から10月までの単価に置き替えて変動率を計算します。これによりまして直近の物価の変動を折り込んだ形で反映できる、昨年から1年間の生産費の変動率を算出するという形にしております。
3ページ目でございます。29年度の単価算定におきます生産コスト、乳製品向けの乳価の考え方でございます。集送乳調整金の算定に関わる部分でございますので簡単に説明させていただきます。
平成30年度から現行の補給金は新たな補給金と集送乳調整金に分かれることになります。このうち現行の補給金の関係が左の下の図、実搾乳量ベースと書いてあるところの棒グラフで整理しております。既に集送乳調整金に関係する経費を計上していることをお示ししているものでございます。吹き出しにございますように、酪農家から乳業工場までの輸送コスト等を調査し計上しているものでございます。
平成29年度の補給金単価につきましては生産コストから乳製品向けの乳価ということで算定した、先ほど説明した部分でございます。その際の生産コストを模式図的に表示したものがこちらの資料になります。
左下のグラフの中に生産コストの内訳を示しておりますが、生産費統計で示されております物財費、労働費のほか、企画管理労働費、販売手数料、そして集送乳経費が計上された上で補給金が算定されている。こちらをお示ししているものでございます。
続きまして、4ページ目でございます。加工原料乳補給金の単価でございます。
次にこの中で集送乳経費が幾ら計上されていたかをお示しするものでございます。下の表でございますが、赤字で示している部分でございます。ここ3年間の平均を出しますと2円95銭、こちらは税込みでございます。備考欄のとおり計上しております集送乳経費3年の平均は税込みでございますから、補給金単価でございます1056銭に含まれる集送乳経費、こちらにつきましては税抜で2円75銭、これに該当するところでございます。調整金の算定につきましては、後ほどご説明させていただきます。
5ページでございます。交付対象数量の考え方について整理しております。補給金や集送乳調整金につきましては、加工原料乳に対して交付されるものでございます。これらが交付されます加工原料乳の総数量の最高限度として設定されるものが交付対象数量でございます。
交付対象数量につきましては、改正畜産経営安定法におきまして名称が来年度から総交付対象数量となりますが、この総交付対象数量につきましては昨年同様推定乳製品向け生乳消費量からWTOで決まっておりますカレントアクセス輸入数量を差し引きまして算定いたしております。
平成30年度からはこれまで指定団体以外の指定事業者の方にも補給金が交付されることになりますが、ただいまご説明しておりますように総交付対象数量につきましては、指定事業者を経由するか否かにかかわらず、あくまでも全体の消費量で算定しておりますことから、今年も昨年同様にここで示した考え方で算定したいと考えているところでございます。
最後に、6ページ目でございます。
新たな補給金と集送乳調整金のイメージを整理しております。左が現行の補給金、右が平成30年度からの新たな補給金と集送乳調整金のイメージを示しております。先ほどご説明しましたように、現行の補給金には2円75銭の集送乳経費が既に含まれております。集送乳調整金につきましては、右上の吹き出しの部分、記載されているように法律上、集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費の額を控除して得た額を基礎として算定することになっております。
このため効率的に集送乳が行われる場合の経費につきましては、下の1にございますように集送乳に最低限必要なコストとして新たな補給金の上に計上し、それを差し引いたものを2にございますように集送乳コストの高い地域も含め、あまねく生乳を集めるためのコストとして集送乳調整金として算定したいと考えております。
簡単ではございますが、補給金、総交付対象数量、そして集送乳調整金の考え方について整理させていただきました。以上でございます。

坂畜産企画課長
引き続きまして資料5、総合的なTPP等関連政策大綱について私のほうからご説明させていただきます。
資料5をお開きください。
平成2710月に12カ国のTPPの大筋合意がございましたが、その際に国内から出された懸念や不安を払拭して、特に農林水産物の重要品目が引き続き再生産可能となるように万全の対策を講じる、そういう必要な政策の目標を明らかにするという趣旨で大綱が2711月に定められました。
その後に、米国のTPPからの離脱でありますとか、本年7月の日EU経済連携協定の大枠合意、さらに11月にはTPP11カ国による大筋合意といった状況の変動がございましたので、これらを踏まえまして、さる1124日にこの大綱が改訂されたところでございます。
この大綱は27年当時から大綱に掲げられた施策のうち、必要なものはそのまま引き継いで実施する一方、日EU・EPAや11カ国によるTPPにより必要となる施策を新たに盛り込むという形でこれらの協定を視野に入れた政策を体系的に整理したものと位置づけられております。
以下、内容に即しまして畜産関連の部分をご説明させていただきます。
8ページをお開きください。「政策別分野展開」という章のうち「(1)農林水産業」という記述でございます。まず、丸囲み1として「強い農林水産業の構築(体質強化対策)」とございます。施策別に項目が列挙されておりますが、このうち上から3番目の丸で、畜産・酪農収益力強化総合プロジェクトの推進という項目がございます。ここでは、前段で畜産・酪農の分野におきまして省力型の機械の整備などを通じた収益力、生産基盤の強化による国際競争力の強化、さらに後段では日EU・EPAを意識して、国産チーズの競争力強化、チーズの原料乳の低コスト、高品質化の取組の強化について記述されております。
その下の丸に、「高品質な我が国農林水産物の輸出等需要フロンティアの開拓」という項目がございますが、ここでは今般の改訂によって輸出促進の対象品目として新たに豚肉、鶏肉、鶏卵、乳製品が盛り込まれたところでございます。
続きまして、9ページをお開きください。
こちらは丸囲み2で「経営安定・安定供給のための備え(重要5品目関連)」とございます。
こちらは経営安定対策でございます。丸の三つ目、「牛肉、豚肉、乳製品」の記述がございます。この箇所の記述は時点的な修正はなされておりますけれども、平成27年当時からの経営安定対策の充実という施策の方向性はそのまま維持されております。
続きまして、13ページでございます。ここには「ローマ数字の5政策大綱の実現に向けた主要施策」という章がございます。めくっていただいて恐縮ですが、15ページの3番、下のところでございます。分野別の施策展開として、「(1)農林水産業」とありますが、こちらの丸囲み1で「強い農林水産業の構築(体質強化対策)」とございまして、その中の3番目の丸、16ページの一番上でございます。
「畜産・酪農収益力強化総合プロジェクトの推進」という項目がございまして、ここでは8ページの記述と対応しまして、平成27年当時から記載されている各種の具体的な体質強化施策に加えまして、今般新たに国内産チーズの強化策が盛り込まれたところでございます。
幾つか施策が列挙されておりますが、その下から3行目あたりから、チーズの強化対策が記載されております。
同じ16ページでございますが、丸でいうと一番下でございます。「農業競争力強化プログラム(平成2811月決定)の着実な実施」とございます。これは改訂前の大綱では検討中の継続項目とされておりましたが、新たに今回農業競争力強化プログラムで具体化した事項を踏まえまして、新たに記載されたものでございます。
畜産の関連で申しますと、下の三つでございますが、「肉用牛・酪農の生産基盤の強化策」、それから、「配合飼料価格安定制度の安定運営のための施策」、「牛乳・乳製品の生産流通等の改革」。この3項目が記載されたところでございます。
今後はこの改訂された新たな大綱を踏まえて、畜産・酪農の体質強化対策、経営安定対策など効果的に実施して、畜産業の競争力強化を進めていくこととしております。
ご説明は以上でございます。

熊谷動物衛生課長
引き続き資料9でございます。最近の家畜衛生をめぐる情勢について、ご説明したいと思います。畜種ごとの最近の特徴的なものとあわせまして訪日外国人客の方がたくさんいらっしゃっていますので、水際での病気の侵入の防止の対策、また輸出解禁協議の状況、また条件の緩和、こういった協議の状況をご説明したいと思います。
3ページ目は昨年度高病原性鳥インフルエンザということで、H5N6亜型が全国で9道県12農場、最終的には約167万羽を処分することになりましたが、一つ一つのケースで見ますと、横に広がることなく防疫措置ができたということでございます。
それから、4ページに農家の方々への指導ということで、もう既に対応しておりますけれども、できるだけわかりやすくということで、写真を多用して具体的な農家周りの防疫措置を行っていただいているところでございます。
それから、5ページの上段には4月以降、また11月には島根県で死亡野鳥から既に高病原性ウイルスが検出されたこともございますので、関係者の方々への防疫対策の再徹底を現在行っているところでございます。
6ページの上段に、鳥インフルエンザの対策にご貢献いただきました全国の57機関企業団体に齋藤農林水産大臣から感謝状を交付したところでございますので、ご紹介しておきたいと思います。
それから、ちょっとページを飛ばしまして10ページでございます。下に犬の写真がありまして、上段にアヒルの肉とか、左側にはソーセージとかウインナーがございますが、こういったものは海外からいらっしゃる方の中には持っているケースがございますので、検疫探知犬、あるいは職員が注意して没収することもやっております。
また、11ページの下段にありますように、シーズンごとにわかりやすいポスター、これは中国語、韓国語、英語ということでこういったものも使って、注意喚起を行っているところでございます。
それから、少し飛ばしまして、14ページになります。下段に家畜の輸入実績ということで、棒グラフを示しております。特に大事なのは、繁殖牛1,825頭ということで、今年1月から10月にかけて輸入されております。これはほとんどがオーストラリアからでございます。昨年が348頭でございますので、そういった意味ではオーストラリアから病気の検査をした上で導入しているということでございますのでご紹介しておきたいと思います。
それから、病気の関係で、18ページでございます。下の段に急性の感染症だけではなくて、経営的に大きなインパクトを持っている病気として、普段農場の中で出るような下痢症、呼吸器病、酪農でいいますと乳房炎という病気の対策が重要でございますので、この辺、地域ぐるみでの取組などを現在徹底してやっているところでございます。
それから、19ページ上段には牛のヨーネ病の状況。下段には豚でございますが、PED、豚の流行性下痢、これは平成25年から26年にかけては猛威をふるって影響を受けました。今シーズンにおいては現在までに4戸の発生にとどまっておりますが、引き続き注意喚起をしていきたいと考えております。
それから、20ページで輸出の話がございましたけれども、今年6月になって台湾向けに牛肉が輸出できるような状況になっております。私ども新しい輸出先を解禁協議するとともに、あわせて月齢の制限がかかっている国もございますので、30カ月齢の月齢緩和もやっております。
21ページの下段に非常に小さい字で恐縮でございますけれども、豚肉、鶏肉、卵、乳・乳製品、EUとの間で解禁協議を鋭意進めているところでございます。また、牛肉関係におきましてはイスラム圏の国々にも輸出解禁ということで、現在協議を積極的に行っているところでございます。以上でございます。

磯貝畜水産安全管理課長
1点、薬剤耐性対策につきまして簡単にご紹介させていただきます。
いわゆる抗生物質が効かない薬剤耐性菌の問題が世界的に課題になっております。そういうようなことがありまして、我が国でも昨年4月にアクションプランをつくりまして、現在、人の医療分野とともに頑張っているところでございます。畜産分野の場合、動物用医薬品、それと飼料添加物として抗菌剤を使っておりますが、特に裏のほうのページですが、飼料添加物につきましては、生産者団体や生産者の方々も大変努力いたしまして、今使っているものの使用をやめるということも含めまして対策に取り組んでいるところでございます。以上です。

意見交換

三輪部会長
ご説明ありがとうございました。
先ほど、事務局からのご説明を踏まえまして、金井委員、加藤委員以外の各委員の皆様方からご意見、ご質問等のご発言をいただければと存じます。
なお、皆様非常にご多忙というところで時間が限られておりますので、恐縮ではございますが各委員におかれましては、ご配慮いただきそれぞれお一人当たり5分程度で簡潔にご発言をいただければと思っております。
それでは、残りの委員の皆様方につきまして、時計回りにご発言をお願いしたいと思っております。また、各委員のご発言終了後に、改めて事務局側から必要な事項については回答、追加、補足説明という形で進めたいと思っております。
それでは、初めに有田委員、よろしくお願いいたします。

有田委員
ご説明ありがとうございました。
先ほど2名の委員の方からご意見を伺った中で、価格の問題が出てきましたが、価格はとても安いと言える状況ではありません。乳製品については消費者としては安く買えたほうがいいんですけれども、生産者の方にとってはある程度の安定的な金額、収入がないと困ると思います。現在、メーカーがどのようにしているかというと、価格を上げずに容量を小さめにしているというのが現状です。そういうことを考えながらご意見を伺っていました。
私は、畜産関係者を表彰するという事業に関わっていますので、様々な畜産現場に行きます。大規模化しているところは非常に衛生状態も管理もしっかりしていますが、全てのところではありませんが、小規模経営では改善してほしい思うところも有ります。また、経営のセンスがある、技術を持った方はやはり出口のところ、どういう製品をつくるかというところから飼料を考え、ヨーグルトをつくるとすればヨーグルトがおいしくできるための飼料の配合を考えエコフィードの種類を選んでいらっしゃる。そういうふうに小規模なところでも努力をされているところも有りますが、一方では考えられないくらい大規模化しています。JGAPやGAPの話が出てきますが、畜産現場に行ってみると、高く豚肉を販売し、加工品も売っていて、今後は海外に輸出するという話をされる方もいますが、この状態では、輸出は無理だろうと思う現場があります。努力はされていると思うのですが、はっきり言って、聞く耳を持っていない方もいらっしゃるような気もします。今後いろいろ指導していただいて、そしていいものを作っていただきたいです。先ほど台湾に輸出するというお話もありましたが、私たち消費者も誇らしいとは思います。
でも、日本産のものがなかなか買えなくなるというのは、またそれはそれで困るとは思います。長くなりますので、この辺で。質問はないです。感想みたいなことで申しわけないですが、以上です。

三輪部会長
有田委員、ありがとうございました。
それでは、続きまして石澤委員、よろしくお願いいたします。

石澤委員
これから鳥インフルエンザの時期で動物衛生課をはじめとした農林水産省の皆様、お正月前で大変でしょうが、今後とも引き続き万全の対策をお願いいたします。
また、飼料米についても現状は順調ですけれども、来年度以降心配だという声がありますが、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
また、飼料について日本は特に米国からのトウモロコシの輸入が多いため、毎年の米国の作柄が気になる中で昨年10月に米国訪問の際、米国の土壌が疲弊していることがわかりました。トウモロコシの平均収穫量は1ヘクタール当たり10トンですが、有畜複合、畜糞尿を使われている畑は13トンの収量でした。現在トウモロコシの価格は、採算が取れるのが1ブッシェル3ドル80セントといっていますが、通常約4ドルで計算しており、1ヘクタール当たりの収入は17万程度になりますが有畜複合農家は23万円の収入になり、両者を比較しますと約5万円の収入の差が出ます。
この5万円の差がトウモロコシ栽培農家にはボディブローになって、例えば4,500万円のコンバインが買えなくなることになって、ますます農家が減る可能性があります。結果として、日本の畜産農家も穀物価格の高騰で厳しい経営になってくる。あるいはつい最近まで起きていた中国に買い負けというようなことが再び起こる可能性があります。そこで安定した米国との取引のためにも、米国からの輸出が途切れないためにも約1,000万トン、人間の食料も合わせると1,500万トン輸入しているトウモロコシのうち約1割分相当の良質な畜ふん尿からできた日本の肥料をぜひ米国に返還して持続可能な米国と日本の農業を構築していけないものか是非ご検討いただきたいと思います。
その中で一番の課題は米国の受け入れ体制が無いとか、また日本から持っていくと運賃がかかる為無理だと言われますけれども、約2トンの収穫量の差は約5万円程度の収入の差があり、通常日本にトウモロコシを運んでくるパナマ船に5万トン鶏糞を積んで持っていけば、キロ当たりおおよそ50円から60円ぐらいで米国の農家に引き渡すことが可能になります。それが仮に倍の100円だとしても、1ヘクタール当たりに1トンの堆肥を投入することによって十分採算は取れると思います。
米国の農家の平均作付面積は平均200エーカーですので、コストを計算していくと、平均よりも300万円ほど収入が多くなる可能性があります。日本と米国の関係はとても良い状況にある中なので、難しい課題を解決する今がチャンスではないでしょうか。大変恐縮ですけれども、是非いろいろな課題を検討していただいて、最終的には我々民間の側が効率の良い方法を考えますので、是非突破口を切り開いて頂けないでしょうか。台湾への卵の輸出等多くの課題がある中で、ご指導をいただきたく、お願い申し上げます。

三輪部会長
石澤委員、ありがとうございます。
それでは、続きまして須藤委員、よろしくお願いいたします。

須藤委員
私は酪農家でございますので、現場サイドからお話をさせていただきます。ご説明大変ありがとうございました。
まず、3つほど課題を持ってまいりました。いろいろな方がおっしゃっておりますが、またここの中にも出てきておりますので、重複することもあろうかと思いますけれども、まず一つに今回の制度改革への対応でございます。二つ目に持続可能な家族酪農への基盤強化。あえて家族酪農と申しましたのは、全国の酪農家の8割を占める家族酪農が特に弱体化しているということでのコメントでございます。三つ目は、生乳の増産です。それとともに激減している乳用後継牛、これを回復しなければならない。それが生乳の増産につながるということでございます。この三つが私は大変課題であると感じております。
一つ一つちょっとお話をさせていただきますと、今般の制度改革への対応でございますが、丁寧なご説明を農水省がなされているということで、生産者としては大変ありがたいと思っております。ましてこの改革が素晴らしい結果を結実するということが狙いでございますので、そこに向けて生産者だけではなく、相手方の中小乳用メーカー、流通関係の方々等も含めました一体となったご説明をしていただきたいと思っております。
また、二つ目の基盤強化でございますけれども、大変私どもまた関係者の皆様がこれに対して憂慮しております。本当にこれだけ右肩が下がってくる酪農というものがこれからどんどんこれでずっと続いていいものだろうかと。歯止めがかからないのかどうなのか、ここでございます。そのために、私は優秀な酪農経営者を育成するということは、これはもう大事でございます。後継者育成でございます。これを法人化に持っていく、これはわかっている話でございます。これを強化していただきたい。
そして、この原因が酪農の経済的な理由よりも高齢化とか、もちろん後継者不在というのが根っこにあるというのは皆さんご承知だと思いますけれども、これに対してどういう手段、手立てができるのか、ここを考えていただきたい。ここに知恵を出していただきたいと思っております。これらに関することを農水省、乳業メーカー、酪農団体一体となって行う必要がこれから大変重要であると思っております。
まして酪農と畜産と環境問題、糞尿処理等は事業拡大によって課題が山積しております。それを先ほどもお話がありましたように、資源の利活用、そしてリサイクル化、これがまさに急務でございます。本当に適切な方法でこれを資源化して、そして日本のためになる糞尿になっていく、環境問題をクリアしていくということに尽きます。よろしくお願いします。
そして、三つ目のこれは大きいですけれども、本当に牛乳が足りない、それには牛が足りない、この二つがリンクしているわけでございまして、私ども生産者がハチマキをしてやっても追いつきません。やめる人が多いので。ということは、農水省は何をやっているんだと思いますよ、正直。ちょっときつい言い方でございます。今日は隣の酪農家がやめたと、酪農は一回やめるともう一回やった人はございません。そういう産業でございます。
ですから、やめないことが第一なんですけれども、やめずにいるためにはやはり労働力を確保してやる、隣の人が手伝うぐらいではやはり駄目です。やはり持続的な酪農経営を続けるために、そこに徹底的に手を差し伸べるということをやらないと、これは減少していくのは当然、見て見ぬふりをしているということになろうかと思いますので、ぜひここを強化していただきたいと思っています。
最後になりますけれども、本当の生乳生産減少の中で、本当に全国的に生乳の今後争奪戦などが起きなければいいなと懸念しております。今回の生乳の流通改革によって、指定団体の力を発揮してほしいところでございます。このチャンスを酪農家は乳価の上昇等をいろいろにらみながらだと思いますけれども、団体に頼らない指定団体取引以外の流通も今後増加していくと見ております。酪農乳業の競争力の強化という意味では大変意義があると思っておりますけれども、一方で価格競争一辺倒ではなくて、付加価値競争というようなことにシフトしていくことが大変重要ではないかなと思っております。やはりそこら辺に軸足を移していくことが今後の酪農家においても乳業においても必要不可欠であると信じております。以上でございます。

三輪部会長
須藤委員、ありがとうございます。
続きまして、知久委員、お願いいたします。

知久委員
今日は丁寧なご説明ありがとうございました。
言いたいことがたくさんありすぎて、ここに来るまでに何かを考えなければいけないと思いつつ、あれもこれもということです。
今回バターが年末に来ていつも足らないと言っていたものが概ね足りそうですねというニュースがここのところ流れてきて、「えっ」と思ったのをすごく感じて、うちは千葉のほうでももうここのところ2、3の間で3軒くらいバタバタとやめているという状況の中で、そういう加工に回る牛乳が足りているんだと思ったときに、やはり北海道は規模拡大が進んでいて、そうやって生乳も足りてきているけれども、やはり内地にしたら、きっと離農が進むし生乳も足りないとなってきていると思うときに、やはり先ほど須藤委員のほうからあったように、牛を買いたくても買えない、価格が高いのもあります、逆に酪農家の経営があまり芳しくなくて買えないという状況の中で、どうしたら牛が買えるようになるか、高いにもかかわらず買ってでも乳を絞りたいと思わせるようなモチベーションになるのかなと考えたときに、今の状況だと難しいのかなと思って、牛乳が自分でももし売れるようになったとするなら、私がずっと思ってたことは関宿牛乳をつくりたいと思ったことがありまして、それは鈴木貫太郎さんが戦争を終結させてくれて地元に戻ったときに、農業塾と酪農塾を開いてくださったのが今の関宿酪農であって、平和だから牛乳が飲めたりというのが日本の酪農なのかなと思っていて、そういうときにメーカーにちょっとつくってもらいたいと言うと、小ロットすぎて無理だというときに、それを何となく即受け入れていただいたら、もっと絞りたいなとか、みんなで仲間でそういうご当地牛乳をつくりたいなと思えるような酪農ができたらもっと絞りたいとか増やしたいとか、後継者ができるような状況になってくれるのかなと思ったりしています。
今回の改革でやはり先ほどもそうなんですけれども、指定団体とか行政の方とかメーカーとか、酪農家ともっと近いところでいてくれると、そういうことも可能になってきて、頑張って、むしろ北海道から牛を入れるよりも地元で育成をした牛を地元でもっと増やせるように保育設備とかできれば育成牧場なんかも、千葉の場合は、うちから千葉の育成牧場に行くのには結構な距離があります。もっと渋滞がない栃木とか埼玉とかそっちのほうの育成牧場に預けたほうが簡単なのかなと、そういう県とか地域を通り越した、いろいろな意味ですごく融通のきいたことができるともっといろいろなことが進んでいくのかなと思っています。
そうするとやはり草が必要になってくるとなると、自給飼料をつくるに当たってもなかなか、酪農家が高齢化になってくると、つくりたいけどつくれない、若い人が頑張れるかと言ったら、高齢化しているところの分までつくる余裕はなくなってくるので、そういうのもクラスター事業でコントラなんかもつくれたらいいんですけれども、なかなかそれもここのところ何年も言っているけれども、なかなか実行できないというか、設立に至らない部分もあって、そういうところを行政とかがどんどん関与してきてくれると耕作放棄地とかうちのほうなんかは河川敷なんかもたくさんありますから、そういう国の土地をもっと有効利用して、自給飼料をたくさんつくれるような形になっていくと、畑は畑のままで太陽光発電にもならずになってくれたりするのかなと思っているので、そういうことの積み重ねで小さい酪農家が残っていくことになるのかなと思っています。
ヘルパーさんが既に高齢化になってきている部分があって、若い方のヘルパーさんがなかなか入ってこないという状況もあるので、そういう労働時間が長くて辛いとか、体が大変となってきてしまうので、そういう部分でももっといろいろな対策とかお金の部分もそうなのかもしれないですけれども、若い方がどんどん酪農にヘルパーさんなり飼料生産なりのほうに入ってこれるような状況をつくれたらいいかなと思っています。
すみません、とめどない話ですけれども、よろしくお願いします。

三輪部会長
知久委員、ありがとうございます。
続きまして、宮原委員、お願いいたします。

宮原委員
最後でございますので、各委員の方とダブる点もあるかと思います、3点ほど意見というよりお願いをしたいと思います。
1点目は、酪農の生産基盤強化のための対応と酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針の検証についてでございます。乳業者にとっては目下最大の課題はやはり生活者、消費市場に牛乳・乳製品を安定的に供給するため、その原料となる生乳をいかにして安定的に確保するかということであると考えております。
具体的には、資料にもございますように、平成8年度には866万トンあった生乳生産が28年度には735万トンまで減少し、20年間で約130万トン、15%減少しております。平成27年3月に37年度を目標年度として策定されました酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針にて目標とした750万トンを下回る状況で、継続的に生乳生産が減少している状況です。
このため本年度から乳業者も自主的に資金を拠出し、生産者による乳牛の導入などの生乳生産拡大の取組を支援するための対策等も実施しているところでございますが、このような業界による自主的な取組には自ずと限界がございますので、国としても現在推進している施策の実効性の向上に加えて、離農に歯止めがかかり、後継牛の確保を図るための前例にとらわれない抜本的な追加対策を検討していただくようお願いいたします。
また、基本方針では、生産の長期見通しについては国産のナチュラルチーズ等の需要の増加を見込んで設定されています。一方、本年7月に大枠合意された日EU・EPA及び11月に大筋合意されたTPP11においては、16年という長期間を要するとはいえ、その目玉としてそのチーズの関税が撤廃されることになっています。以上のように相反するような施策の方向性を踏まえて、改めて基本方針に示された施策について検証し、その方向性、施策のあるべき姿を検討し、必要に応じて施策の充実強化、改善等を検討していただくようお願いいたします。
2点目は、改正畜安法の円滑な実施についてでございます。改正されました畜産経営の安定に関する法律並びに独立行政法人農畜産業振興機構法については、平成30年4月1日から施行されますが、酪農乳業関係者が混乱することがないように周知を十分行い、円滑に実施されるようご配慮をお願いいたします。
今回の法改正等については、乳業者としては基本的には生産者側に関わるものが中心であると認識しておりますが、政省令等に即して柔軟に対処していかざるを得ないという立場であると考えております。
乳業者の使命は消費者の皆様に安全で安心いただける牛乳・乳製品を安定的に供給することであり、大切な原料である生乳に対しては量、価格、品質の三つの安定が必要不可欠であると考えております。これらが確実に担保される運用となるようご配慮をお願いいたします。
また、実態に即した不断に改善を図り、指定団体の需給調整等の機能を実質的に維持するとともに、生産者間の公平性が確保され、生乳生産基盤の強化につながるような制度運用を期待しております。
他方、平成30年度における生産者補給金及び集送乳調整金の単価並びに総交付対象数量については、安定的な生乳供給を確保するため一定のルールに基づいて、適切に算定されるようにお願いいたします。
あわせて最近の生乳の需給状況を見ると国産の生乳だけでは需給に応じた十分な乳製品の生産は困難と考えられるため、バターや脱脂粉乳の供給が不足することがないよう、昨年のように年の当初に年間の輸入計画を示すなど、需要者が安心できる適切な国家貿易の運営をお願いいたします。
なお、乳製品の輸入に当たっては、従来からの2.5カ月の在庫水準にこだわらず市場環境の変化を踏まえて価格水準や生産見通しなどを総合的に勘案の上、柔軟にご判断されるようにお願いいたします。
3点目は、学校給食用牛乳の風味変化の問題に対する対応についてでございます。酪農経営体の減少に加え、生乳生産量も減少する中、乳業経営上の大きなリスクとして再浮上しているのが、学校給食用牛乳の風味変化の問題でございます。牛乳は自然の産物であるがゆえに清涼飲料水のように工業的に生産される商品とは異なり、飼料や気象条件などの変化に応じて風味は常に微妙に変化するものでございます。
このため乳業者としては、官能検査など受け入れ生乳の品質確認を強化するとともに、風味の変化が大きくならないように生産工程においても細心の注意を払って、生産を行っているところでございます。こうした中で、学校給食用牛乳で風味の変化が指摘されると、原因特定が容易でない場合も多く出荷再開までに長期間を要することから、乳業にとっては経営の継続すら左右しかねない大きな問題となっております。
マスコミで取り上げられると、食品安全上の問題がなくても製品に事故があったかのような印象だけが残るばかりではなく、乳業界全体の品質管理体制を批判されるような風潮により業界全体への影響も少なくない実態にあります。このため当協会においても、食育事業や食育勉強会を通して、教育関係者や児童、生徒等に対して、牛乳の風味変化に関する啓発活動を行っているところでございます。
学校給食用牛乳の安定的な供給を図るためにも、都道府県における衛生教育関係者を初め、学校、給食関係者が一堂に会する情報交換会を定期的に開催するよう指導するなど、省庁を超えた風味変化に関する問題意識の共有を図っていただくようお願いいたします。以上、三つお願いを申し上げます。

三輪部会長
宮原委員、ありがとうございました。
それでは、最後に私のほうからもコメントを簡単にさせていただければと思います。
各委員からもご発言がありました畜産業、まず一つは国民の食卓、健康を支える非常に重要な産物であります。長期的な視野から安定供給する必要がある。もう一つは生産者の方々の経営及び当該地域の経済自体を支える非常に重要なものでございます。このように需給双方から見て長期的に安定して、しかも安心して畜産業が営める、このような環境をつくることが非常に重要だということを再認識した次第でございます。
マクロ的な環境を見ますとやはりグローバル化というキーワードの中で、超長期も含めまして3点の観点から見ていかないといけないのかなと思います。一つ目は先ほどの輸出促進というお話もありましたが、先進国及び新興国の中で日本の高付加価値、高品質な畜産物に対する需要が高まっている、輸出の機会が増えていること。
一方で、その先を見ますと人口の増加及び各先進国及び開発途上国、そちらで食肉等、もしくは乳製品の需要が伸びてきますので、その先にはやはり一部の水産物であるような日本の消費者が買い負ける状況が出てきますので、長期も含めてやはり日本国内で一定の供給量をきちんと確保していくことが重要だと思います。
また、短期のところで見ますと、日欧のEPA、先ほど宮原委員からもご指摘がありましたが、今回、チーズという産物、これまでの貿易の交渉と違いまして、日本の商品が時にブランド価値の中で負ける可能性があるんですね。今までは日本よりも品質が低いが安いものとのバランスを見るということが多くの品目だったんですが、チーズについては逆で、つまり日本の消費者が高く評価するブランド品が入ってくるという可能性があるので、そこも含めて包括的に見る必要があるかなと思っております。
その中で私のほうから簡単に3点、見ておきたい部分があるかと思っています。
一つは、畜産物のバリューチェーン全体での長期的なプランというのが必要だと思っております。特に、飼料を含めた部分でございます。私自身本審議会を含め、その他委員会等の委員もやらせていただいている中で、一つ懸念しておりますのが、飼料米の制度、もしくは支援というのがいつまで続くかということを懸念されている米農家さんが非常に多いということなんです。
これを米の政策として議論するというのがボタンのかけ違いなのではないかと。米として生産調整をするという一つの側面と本部会にあります畜産業界からしますと国内の安心・安全でもしくは国産の餌というブランド価値となる飼料が入ってくるという効果もありますので、そこまで含めて飼料の補助金がどこに効果が出ているのかをしっかり見て、しっかりアナウンスする必要があるのかなと思います。
米農家の赤字を補塡するための補助金ではない側面が非常にあると思います。国産の餌を使ったおいしい安全な畜産物をつくるためのお金なんだということを見ると、税金の費用対効果も大きく変わるのかなと思います。
二つ目がそれに伴いまして、GIを初めとしてブランド化であったり、各種認証のところにつきましては、やはり国際的に見て遅れている部分がありますので、地域及び生産者の方々の啓発も含めて積極的に進めるべきかなというふうに思っております。
最後に三つ目でございますが、先ほどの可能性でいきますとやはり輸出というのは大きな可能性を秘めているわけですが、その中で2点、一つはサプライチェーン上のさまざまな工夫というのが他の産業を含めて検討するべきではないかと。例えば品質劣化についてはどうするんだ。もしくは例えば運搬中の熟成をどうするんだ。こういうことを含めてトータルで見ていく必要があろうかと思います。それは農産物、水産物もまさに同じような状況でございます。
もう一つは、先ほどGAPについてのご指摘もありましたが、一つ重要な観点としては、私自身も農産物、水産物、畜産物の輸出をお手伝いしているときがありますが、日本の認証、もしくは日本の生産状況というのが必ずしも世界トップレベルではない、もしくは相手国から見ると問題がある点が含まれる場合があるということをやはり理解するべきかと思います。
どうしても日本国内にいますと、全て安心・安全だということで、ある意味さまざまな制度等がなくても我々自身は暗黙のうちに安心できるんですが、海外ですとそこはかなり厳格に制度、認定、認証というところで縛られてきますので、例えばGAP対応、HACCP対応等を含めて、そういうところをしっかりやっていくというのはやはり海外の受け入れ側、つまりお客さん側の要望であったり、制度に合わせた形で我々日本側が対応するというのは、やはり海外に対して物を売っていくときに最低限必要なことなのかなと思っています。
そこのところには非常にお金がかかる、もしくは知見が必要というところがありますので、そちらについてはやはり国として、もしくは自治体等を含めてしっかりサポートしていく体制をより一層強めるべきですし、それに必要な予算というのは要求、要望していくべきかと思っています。私のほうからは以上でございます。
それでは、各委員からご発言いただいた内容、ご質問等につきまして、事務局のほうからご回答等がございましたらお願いできればと思います。

大島食肉鶏卵課長
今の部会長のお話も含めまして、有田委員からも輸出についてお話がありましたので、1点ご答弁申し上げたいと思います。
有田委員の問題意識、輸出市場を重視するあまり国内の消費者に物が行き渡らないことはどうかということかと受け止めましたが、いろいろな品目がある中で品目ごとに事情はさまざまでございます。牛肉の例を申し上げますと、牛肉は大変高いインプットコストを何とか販売価格でカバーするために生産者皆さんはとにかく高く売れる霜降りをということで目指して経営を頑張っておられます。そのような中で直近の格付け比率はA4、A5が75%ということになっておりまして、日本のマーケットと付き合わせてみると、消費者が安定的に買いたいと思っていらっしゃる合理的な価格帯の肉というよりは、ちょっと少しハイエンドの価格帯になってしまっているかと、その一つの受け皿として輸出市場があるのではなかということもございますので、そういう位置づけもできるのではないかと思っております。
他方、豚に目を転じてみると、なかなか牛ほどは輸出が伸びておりません。これは伺っていますとどうしても物が不足している中で、国内への供給を優先しているからちょっとなかなか輸出まで回せないというお声をたくさん聞くところでございます。
海外の需要、国内の需要それぞれにお答えするためにも三輪部会長からもお話がありましたが、国内の生産供給基盤、買い負けに対する対応ということも含めて国内の生産基盤の強化をしっかりやっていくという必要があろうかと思っております。
また、三輪部会長からのサプライチェーン全体の中で考えていくべきという話につきまして、輸出はまだ日本から出しているもののロットが小さいので、さまざま物流の面も合わせると難しい問題がございます。考えなければいけないのは表示期限等の問題がございまして、どうしてもチルド、冷蔵で出すものとフローズン、冷凍で出すものではシェルフライフが違います。
輸送に要する期間と国内それぞれの国、輸出先国、我が国の国内の流通・保管に要する期間を考えると、短いシェルフライフのものは空輸でないとなかなか追いつかない部分がありますが、輸送コストのコストアップをどれだけ販売価格でカバーできるかというと、そこの難しさがあるようでございます。そういったこともあって、多くのものが比較的海運での輸送が大きくなっているというのが実態かと思います。
輸出は大きな課題でありますので、物流関係のいろいろな事業者、ノウハウをお持ちの事業者の皆様から物流コスト、合い積みなりいろいろな知恵もありましょうから、物流コストの低減に資するような話、国土交通省とも連携しながら研究してまいりたいと思います。

松本牛乳乳製品課長
先ほどご質問のありましたものにつきまして、順番で、こちらの考え方を整理させていただきたいと思います。
須藤委員からございましたように今回の生乳流通改革の関係でございます。実際上は10月下旬から各地で説明会などを開いているところでございますが、それにつきましても定例的な説明会以外にも求めに応じて、先ほど委員からも提案がございましたが特に中小の乳業の取組の方々、そういうところへの浸透も図っていくというご指摘はごもっともだと思っておりますので、あらゆる機会を通じまして、この年末から年始にかけて、また4月1日から制度が変わるわけではございますが、変わって以降でもいろいろな意見を受け付けて、いろいろな考え方を整理しながらホームページ等でもお示しする、説明以外でもそういうホームページを通じてのやり取りなども行いながら窓口などを設置いたしましたので、それを通じてやっていきたいと考えているところでございます。
あともう1点、これからは価格競争から付加価値競争のご発言がございました。ごもっともでございまして、今回の生乳流通改革も、例えばこれまでは6次化のみに限定されていたものを自らが取り組まれようとしている取組もできるような仕組みとなっているところでございますので、生産者自らが創意工夫をしながら結果的には収益を上げていただく、それが再生産可能な酪農経営に結びついていくような牽引になっていけばと思っておりますので、こういうご指摘が実現できるような制度の運用を図っていきたいと考えております。
あと知久委員からございましたバターが足りているというご発言でございますが、先ほどご説明させていただいた脱脂粉乳、バター、全国ベースでいきますと155万トンの生乳換算でつくっているうち、8割以上が北海道で生産されているところでございまして、これにつきましては、先般のバター不足等、これらの反映を受けまして、生産者の方、消費者の方々、または中間的なところからいきますと、卸し、あと乳業メーカー、それぞれが入るような情報交換会を設置いたしました。そのような中で、まずは需要期にターゲットをあてながら国産のバターを作っていただく。
また、加工用におきましては、輸入のニーズもございますので、そこであてていくというような形で、メリハリのきいたような形で海外からバターを輸入したり、国内メーカーの方の対策もございまして、時期を合わせたフィッティングされた国産バターの生産で、ここ1、2年はそういう意味からしますとバターの生産関係につきましては、安定してきているところでございまして、特に生乳からバター向けが増えたということではなくて、よくマッチングができているような形に改善していただいたからこうなっていると受け止めているところでございます。
また、宮原委員からございました生産基盤への危惧の関係でございます。今年度から始まっております乳業メーカー中心の基金事業、一石を投じていただきまして、機動的な後継牛の確保というものについて取組をされているところでございます。これらにつきましては生産振興の担当課のほうからもお話があろうかと思いますが、まずは酪農生産基盤あっての生乳流通でございますので、そういうものとの連携を図っていきながら我々としても生乳流通の安定を図っていきたいと考えております。
また、今回の日EU・EPAの関係でございますと、先ほどございましたようにTPPの関係では国産のナチュラルチーズの消費増を見込んだものでございます。特に、今回の日EUの関係につきましては、ソフト系チーズ、こちらに焦点があたった合意内容になっていますので、今後対応していく対策につきましてもソフト系チーズの国内の需要拡大ですとか、工房系も含めところでの生産性向上というものへの国としての対策を講じていきながら、その影響を最大限緩和できるような措置を講じていきたいと考えております。
また、同様に改正畜産経営安定法の関係でございますが、ご質問にありましたように実践に応じた中での運用、またそれに対応していくということについては私たちも考えは同じです。また補給金、調整金につきましても今後もルールに即しまして適切な運用を図っていく、本年から改善をしました年度当初に国で貿易の見通しを立てるという方向性につきましては同一でございますので、引き続きこれに取り組んでいきたいと思っております。
3点目、学校牛乳の風味変化でございます。まさに酪農家の方々がお聞きになられておりますので、例えばちょっと仕入れを変えた場合にいわゆるグラッシーな関係の牛乳が入ってきた場合に、子供は敏感に反応されますが、牛乳としましては全く影響はないわけでございまして、ただこれまで毎日飲んでいるものとたまたま仕入れが変わったところでこういうことがあるという関係のご指摘だと思っております。
これにつきましては農林水産省以外につきましても文部科学省もございますし、場合によりましては消費者庁とも連携しながら、こちらからの情報発信に努めていくとか、先ほどご指摘にありましたような食育を通じた学校関係者への周知徹底、こういうものにつきましても取り組んでいきたいと考えておりますので、今後ともご協力、よろしくお願いいたします。私からは以上でございます。

犬飼飼料課長
続きまして、飼料関係でございます。石澤委員と三輪委員からご指摘をいただきました飼料用米の関係でございますが、まず飼料米につきましては平成37年度に110万トンにするという目標を掲げているところでございます。
予算そのものは単年度主義ということで、いろいろと政策が変わるのではないかというご心配もおありかと思いますけれども、そこにつきましては、政策が変更することによって生産現場が混乱するということは米担当部局のほうもしっかりと認識しているところでございますので、安定的な政策が継続できるように協力していきたいと思っております。
それから、飼料用米の現在の水田利活用の交付金でございますけれども、着目しているのが水田の機能の維持ということでございまして、おっしゃるように飼料用米を使った畜産物のブランド化とか、高付加価値化という観点が交付金には直接的には入っておりませんが、やはり畜産農家が単なるトウモロコシの置き替えではなくて、ちゃんと飼料用米に価値を見出して安定的に使っていく体制をつくることが必要ということを認識しておりまして、このために例えば飼料用米を使った畜産物へのロゴマークの付与とか、そういった高付加価値化の取組も合わせて進めているところでございます。
それから輸入トウモロコシの関係で、アメリカの土地がやせていて安定的に輸入するのが難しいのではないかというご指摘がありました。日本の国の中でも特に北海道や東北の畑作の輪作体系の中で、子実トウモロコシを生産して茎などを緑肥としてすき込むという生産が始まっておりまして、直近で約550ヘクタールぐらいの生産が取り組まれているところでございます。
これにつきましても重点地区を来年度10地区ぐらい設けまして、子実トウモロコシの生産を積極的に展開するという政策を進めていきたいと考えているところでございます。
それから、知久委員からございました高齢化などでなかなか粗飼料の生産に取り組めないというお話がございました。コントラ、TMRセンター、これはやはり飼料生産の外部化というところで土地を有効活用しつつ、自給率を高めていくためにも有効な手段と思っております。このために必要な施設整備、あるいは機械の導入、それからコントラクター自体の機能の高度化に向けた対策を進めていきたいと思っております。
また、公共牧場、これも実は半数ぐらいはかなり利用率が高いですが、その一方で残りの半分はあまり使われてないという実態にございます。そういった意味で、都府県の公共牧場の利活用についても再活性化を進めていきたいと考えているところでございます。

伏見畜産振興課長
続きまして、酪農の生産基盤の強化、既にお答え等がありまして、大野畜産部長のほうからもクラスター事業を活用するとお話があったと思いますが、須藤委員と知久委員のほうから家族経営もというお話がございましたので、それに関しては例えば乳用後継牛を効率的に生産する。要するに後継牛として雌をとるということであれば、私どもも前から雌の性判別精液等の支援等をしておりますし、最近では今年度からですが酪農経営体生産性向上緊急対策事業、我々は楽酪事業と申しておりますが、その中でも家族経営に関しても労働負担の10%軽減等でそれを1戸だけではなくて複数集まって計画を出していただいて、その事業を活用し機器等を導入したり、あるいは今、私どももその予算をいいものにしたいと思います。先ほど牛が高くて買えないということがありましたので、自家生産に取り組んでいただけるということ、牛を育てるまでは労働負担になるということであれば預託施設に対する支援ということで、30年度予算の中で新たに要求しているところでございます。
いろいろございますけれども、乳用の後継牛、酪農の生産基盤強化というのは大変重要なことだと思っておりますので、総合的に対策を立て対応していきたいと思っております。
次に、GAPの話が出てまいりました。畜産GAPというのはまだ今年度始まって、夏から本格化してきましたが、三輪部会長もご承知のように、適切な生産工程管理をして、国産畜産物に対する評価を向上させていく極めて重要な取組と思っております。予算のほうも今年度、財政当局と掛け合って支援するような予算を膨らませて積極的に対応していきたいと思っております。以上でございます。

坂畜産企画課長
用意していた事項はほかの各課長にいろいろと答えていただいたので補足になります。
須藤委員から家族酪農についての基盤強化がございましたが、畜産振興課長から大部分お答えいただきましたが、私ども農林水産省としましては、大規模な経営体はもちろんですけれども、多様な小規模な家族経営も非常に大事だと思っておりますので、そういった後継者を確保してきちんと酪農経営を継続していただきたいと思っております。
基本は収益力の強化と、それから酪農はきついと言われている面がございますので、労働負担の軽減の二つになろうかと思っております。具体的な手段は、例えば各種事業で収益力を強めるための機械装置の導入、あるいは省力型の機械も導入する。コントラクターやTMRセンターといった外部支援組織、ヘルパーもそうですけれども、こういった外部の支援組織もどんどん活用していただく。こういったいろいろな施策の組合せになろうかと思っておりますので、私ども引き続き進めてまいりたいと考えております。

熊谷動物衛生課長
石澤委員からお話がありました鶏糞、肥料の輸出でございますけれども、具体的にはフィリピン、ベトナム、台湾、韓国とは攪拌した鶏糞、ペレット状のものを輸出できるようになっておりますので、例えばこういうレベルのものを米国が輸入を認めるのかどうか、こういったことについては相談していきたいと思っております。以上でございます。

三輪部会長
ご説明ありがとうございます。
それでは、時間も超過しているところでございますが、委員の皆様方、ほかに特にご意見はございませんでしょうか。
それでは、事務局のほうからその他連絡等がありましたらよろしくお願いいたします。

坂畜産企画課長
事務局からでございます。既にご案内しているとおり、次回、ご審議いただく平成30年度の畜産物価格等につきましては、年内に決定する方向で作業を進めているところでございます。その点を踏まえまして、次回の日程は12月中旬を予定しております。詳細につきましては後日改めて事務局からご連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

閉会

三輪部会長
ありがとうございます。
それでは、本日の畜産部会でございますが、これにて閉会とさせていただきます。
長時間にわたりましてご議論いただきまして、ありがとうございました。

お問合せ先

生産局畜産部畜産企画課

代表:03-3502-8111(内線4894)
ダイヤルイン:03-3502-5992
FAX番号:03-3502-0873