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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成25年度第3回部会 議事録

1.日時及び場所

平成26年2月17日(月曜日) 14時30分~17時35分
農林水産省7階 講堂

2.議事

(1) 部会長代理挨拶

(2) 委員出席状況報告

(3) 資料確認

(4) 議事の進め方

(5) 諮問及び関連資料説明

(6) 質疑応答・意見聴取

(7) 賛否表明

(8) 意見の概要とりまとめ

(9) 答申案作成

3.概要

○渡邉畜産企画課長
それでは、ただいまから食料・農業・農村政策審議会の平成25年度第3回畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
当部会の事務局でございます畜産企画課の渡邉でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、武内部会長に議事をお進めいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○武内部会長
どうも皆さんお忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
部会長の武内でございます。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
江藤副大臣にお越しいただいておりますので、最初に副大臣から御挨拶を賜ればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

○江藤副大臣
皆様、きょうは本当にお忙しい中、お越しいただきましてありがとうございます。
御紹介賜りました江藤でございます。
本日の食料・農業・農村政策審議会の畜産部会の開催に当たりまして、御挨拶を申し上げさせていただきます。
まず初めに、今回大変な大雪が降ったわけでございますが、いろいろな被害や災害に遭われた皆様方に心からお見舞い申し上げます。
当省といたしましても、まずは被害の内容の把握、そして対策を迅速に行っていきたいと考えております。
我が国の農林水産業を取り巻きます状況は、もう皆様方にも申し上げるまでもないと思いますので、くどくは申しませんが、安倍政権になりまして大きな政策の転換が図られていることは御承知いただいておると思います。
こうした中にありまして、農林水産省におきましても林大臣を中心といたしまして「攻めの農林水産業」ということであります。
自由民主党としましても、農林水産業は産業政策、地域政策を両輪として見ていかなければならないという理念のもとで、今後10年間で農村の地域の所得を倍増させるのだということで、10年間の目標を立ててそれに向けて努力をいたしております。
官邸の「農林水産業・地域の活力創造本部」におきまして「農林水産業・地域の活力創造プラン」がつくられました。
今後、農政の将来ビジョンとなる「食料・農業・農村基本計画」の見直しも着手してまいるということになります。
そして、畜産・酪農についてでございますが、御存知のとおり非常に為替も大きく動きましたし、配合飼料、特にトウモロコシの価格もシカゴ相場を中心に大きく変動いたしております。
そして、この週末も甘利大臣、アメリカに行かれましたけれども、いろいろな条件によりまして畜産・酪農には大きな影響が予想され、いろいろな激動の時期に入っております。
具体的に申しますと、例えば配合飼料価格安定制度1つをとっても、これまで通用していた非常に経営の一助となっていたものが、今、実質的には十分機能していない現状もございますので、こういったことにつきましてもぜひ御意見を賜れればと思っております。
「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」、そして「家畜改良増殖目標」につきましても、基本計画と期を同じくして見直すこととしておりますので、本日お諮りするところでございます。
これから1年にわたりまして御審議をお願いしたいと存じますが、委員の皆様方におかれましては、我が国の畜産・酪農が直面する課題、今後の方向性につきまして、どうぞ専門的なお立場から何の遠慮もなく、忌憚のない御意見を賜りますように心からお願い申し上げます。
以上申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。
どうぞよろしく皆様お願いいたします。

○武内部会長
江藤副大臣、どうもありがとうございました。
本日は「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」と「家畜改良増殖目標」を定めることについて、農林水産大臣より食料・農業・農村政策審議会に対し、諮問がございますので、副大臣よりよろしくお願いいたしたいと思います。

○江藤副大臣
(諮問文朗読)
25生畜第1830号
平成26年2月17日
食料・農業・農村政策審議会
会長 生源寺 眞一 殿
農林水産大臣 林 芳正 諮問
酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律(昭和29年法律第182号)第2条の2第1項に基づき酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針を定めるに当たり留意すべき事項について、同条第5項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。
25生畜第1909号
平成26年2月17日
食料・農業・農村政策審議会
会長 生源寺 眞一 殿
農林水産大臣 林 芳正 諮問
家畜改良増殖法(昭和25年法律第209号)第3条の2第1項の規定に基づき家畜改良増殖目標を定めるに当たり留意すべき事項について、同条第3項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。
また、鶏の改良増殖目標についてもこれに準じて定めたいので、併せて意見を求める。

○江藤副大臣
どうぞよろしくお願いします。

(諮問文手交)

○武内部会長
どうもありがとうございました。
江藤副大臣におかれましては、公務のためここで御退席されます。
どうもありがとうございました。

(江藤副大臣退室)

○武内部会長
それでは、議事を進めさせていただきます。
まず、事務局から委員の出欠状況、配付資料の確認などについて、説明をお願いいたします。

○渡邉畜産企画課長
本日は武内部会長を含めまして、13名の委員が現在御着席されております。
山内明子委員、飛田委員につきましては、所用で本日御欠席という連絡をいただいております。
また、近藤委員におかれましては少し遅れてお見えになるということでございます。
規定によりますと、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き、議決することができないという定めでございますが、本日は規定数を満たしていることを御報告いたします。
続きまして、本日配付しております資料について確認でございます。
配付しております資料の一覧のとおりでございますけれども、資料、参考資料それぞれ1から8までとなっております。
不足がもしあれば、事務局にお申しつけをいただきたいと存じます。
なお、先ほど副大臣から部会長に朗読、手交していただきました諮問文は資料3のとおりでございます。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
本日は酪肉基本方針及び家畜改良増殖目標の見直しについて、ただいまいただいた諮問を受けまして、その諮問に関する基本的な事項や今後の審議の進め方等について、事務局から説明をいただきまして、その後、今後の検討に向けて各委員から御意見を伺ってまいりたいと考えております。
本日の詳細な議事録については、後日、皆様に御確認をいただいた上で、公開することとなりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
できるだけ効率的な運営に努め、17時半ごろをめどに終了できればと思っておりますので、議事の進行に御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
さて、これから酪肉基本方針及び改良増殖目標の見直しを審議していただくわけでございますが、審議に当たっては食料・農業・農村基本計画の検討状況も見ながら、当部会において数回にわたって審議をしていくこととなります。
その上で、今後の審議の進め方といたしましては、当部会では、毎回、委員の皆様に活発に御議論をいただいておりますとおり、各委員とも、さまざまなお考えをお持ちかと存じますので、今回からの新たな試みとして、まずは、各テーマごとに数名の委員から委員として考えるこの分野の将来の方向性等について御説明をいただき、委員間でも議論を行いながら論点を整理し、その上で、将来に向けた畜産・酪農の方向性などについて議論・検討を行っていくことにしたらどうかと考えております。
この点も踏まえまして、事務局から本日の諮問に関して説明をお願いいたします。

○田村畜産総合推進室長
畜産総合推進室長の田村と申します。
よろしくお願いいたします。
早速でございますけれども、お手元の資料4をご覧ください。
私のほうから本日の諮問に関する基本的な事項及び今後の審議の進め方の案につきまして御説明申し上げます。
最初のページの、1に書いてございますように先ほど副大臣からお話がございましたけれども、2つの法律に基づきまして酪肉基本方針、家畜改良増殖目標は、平成22年7月に策定いたしまして、酪農・肉用牛生産の振興あるいは家畜の改良施策を推進してきたところでございます。
2にございますけれども、これらはおおむね5年ごとに見直すということでございまして、今般「食料・農業・農村基本計画」の見直しがなされるということで、それにあわせて見直しを検討するということでございます。
1枚おめくりいただきまして、上段に、酪肉基本方針について基本的事項を記載してございます。
「根拠法」「見直し時期」につきましては先ほど申し上げました。
3つ目の丸でございますが「定めるべき事項」といたしまして、1、酪農及び肉用牛生産の近代化に関する基本的事項。
2でございますが、これは法律に即した文言ですので、かなり長文でございますが、要するに生乳と牛肉の地域別の需要の長期見通し、それから、2点目といたしまして生乳の地域別の生産数量の目標、3点目といたしまして牛肉の生産数量の目標、4点目といたしまして乳牛及び肉用牛の地域別の地域の飼育頭数の目標を定めるということでございます。
3でございますけれども、近代的な酪肉経営及び肉用牛経営の基本的指標。
4といたしまして、集乳及び乳業の合理化並びに肉用牛及び牛肉の流通の合理化に関する基本的な事項ということでございます。
最後に5といたしましてその他ということでございます。
これまでの策定状況でございますけれども、これまで6次にわたりまして策定されてきてございまして、これから1年間かけて御審議いただいて策定をする酪肉基本方針は第7次ということになります。
平成37年度を目標とする基本方針となります。
下段でございますけれども「家畜改良増殖目標」につきましては、これも上から3つ目の丸でございますが「定めるべき事項」といたしましては家畜の能力、体型、頭数等についての一定期間における向上に関する目標ということでございます。
この一定期間というのも従来からの慣例で10年程度ということになってございます。
「これまでの策定状況」でございますが、こちらは9次にわたって策定してきてございまして、これから定めていただく目標というのは第10次となります。
次のページでございますけれども、先ほど御説明申し上げました酪肉基本方針の簡単なポイントという紙でございます。
詳細につきましては、割愛させていただきますけれども、この中で上段に第1として酪肉の近代化に関する基本的事項というのが書いてございます。
これは平成22年7月当時に策定した基本方針でございますけれども、例えばキーワードといたしましては6次産業化であるとかあるいは家畜衛生対策の充実・強化、さらには自給飼料基盤に立脚した酪農、肉用牛生産。
さらには消費ニーズに応えたという文言あるいは畜産に対する国民の理解という重要なキーワードが盛り込まれていると承知しております。
以下、例えば第2のところでございますれば、先ほど申し上げた各種の定量的な目標がこちらに記載されているところでございます。
次のページでございますけれども、こちらが現行の家畜改良増殖目標のポイントということでございます。
こちらは上の赤い色で囲った箱をご覧いただきますと、要約すればここに書いてございますように「高く売れる」「生産量が多い」といった従来の価値観だけではなく、1点目としまして特色ある家畜による多様な畜産経営。
2点目といたしまして消費者ニーズに応えた畜産物の供給。
3点目といたしまして、長期的に逼迫基調の穀物需給への適応を軸とした家畜づくりの推進といったことを中心とした内容になってございます。
それから、なおこの基本方針、家畜の改良増殖目標の全体版につきましては、お手元に参考資料1及び2として配付させていただいております。
こちらはかなり大部でございますので、こちらの御説明は個々することはいたしませんけれども、以上申し上げましたようなポイントに基づいた記載がなされているということでございます。
最後のページをご覧ください。
今度は縦長の紙になりますけれども、今後の審議の進め方(案)という紙をご覧いただければと思います。
この酪肉近の基本方針につきましては、本日2月17日がキックオフということでございまして、本日先ほど諮問がございました。
さらに今後の審議の進め方等につきまして、案の御説明、さらにはフリーディスカッションということで、今後どういったことを議論すべきかあるいはどういった点が重要かといったことにつきまして、これから御意見をいただくということになります。
その後、ここに書いてございますように、本畜産部会を1カ月に1回程度のペースで開催させていただいてはどうかと考えております。
それで3月のところに書いてございますが、酪農、乳業をテーマといたしまして、委員からの御説明、現行の基本方針あるいは酪農・乳業対策大綱といったものの検証を重点的なテーマとして開催してはどうかと考えております。
それでその下4月から12月というところに括弧で書かせていただいておりますけれども、それ以降、食肉あるいは飼料、環境、ここに等と書いてございますが、いろいろ攻めの農林水産業とかテーマがあろうかと思いますけれども、そういったテーマに沿って委員からの御説明、現行の基本方針等の検証を実施し、その内容を踏まえつつ方向性等についての御議論をいただければと考えております。
それで、先ほど部会長からお話がございましたけれども、5年前の審議と比べまして今般新たな試みと申しますか、まさに部会長からおっしゃられたとおりでございますが、委員の方々からこのテーマに沿った形で何人かの委員からプレゼンテーションをしていただきまして、その後、可能であれば委員の皆様方の重点的なディスカッションも、この酪肉近基本方針の検討に当たりましては盛り込んでいってはどうか。
これは恐らく新たな試みになろうかと思います。
そういった形で審議を進めていただければと考えております。
それから、その下の括弧ですが、特に畜産は委員の皆様からも従来から現場を重視すべきだという御意見を多々頂戴しておりますが、やはり現場重視ということで生産現場の調査と実際に現場に足を運んでいただいて、現場の声もよく聞いていただくという取組もさせていただきたいと思っています。
こちらはちなみに5年前の酪肉近の検討におきましては、北海道と那須委員の御地元ですが、熊本に実際委員に足を運んでいただいているという実績がございます。
いずれにしましても、こちらは「要調整」と書いておりますが、今後、具体的な時期あるいは地域等は調整させていただきたいと考えております。
その上で一番下の1~4月と書いてございますが、右側に参考として食料・農業・農村基本計画の審議のスケジュールが書いてございます。
大体3月ごろに新たな基本計画を策定する予定であると先般の第1回会議で決まっておりますので、そういったことからいたしますと、この酪肉近の基本方針あるいは家畜改良増殖目標につきましては、3月末から4月ごろに新たな案の取りまとめといった形で今のところ考えているところでございます。
それから、一番下に※印で書かせていただいております。
家畜改良増殖目標につきましては、これは従来からそうでございますが、専門性が非常に高いということもありますので、その見直しに当たりましては、この牛、豚、鶏などの畜種別に改良の専門家の委員からなる検討会を別途設置し、そこで専門的な御議論をいただいた後、本部会に随時諮っていただくといった形で審議をしていただいておりますので、今般も従来と同様の審議方法としてはどうかと考えております。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
皆さんに審議いただくポイントと審議のスケジュールについての説明があったわけでございますけれども、この方向で進めていくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○武内部会長
御異議ないようですので、この方向で進めさせていただきたいと思います。
次に、酪肉基本方針等を審議していくに当たり、基本計画の審議の状況を把握しておく必要があります。
基本計画につきましては、先日行われました本審議会と企画部会の合同会議において諮問され、検討が開始されておりますけれども、出席されていない委員も多数おられますので、そのときの内容について、まず簡単に御説明をお願いいたします。

○田村畜産総合推進室長
引き続き私から1月28日に開催されました食農審議会及び企画部会の合同会議の内容につきまして、簡潔に御説明させていただきます。
資料5をお手元によろしくお願いいたします。
こちらに議事次第が出てございますが、この第1回の部会におきましては、まず2に書いてございますけれども、食料・農業・農村基本計画の変更及び平成26年度食料・農業・農村施策につきまして、林大臣から生源寺会長に対し諮問がなされたわけでございます。
その後、3の、新たな基本計画につきまして審議の進め方が事務局から説明されました。
その概要を申し上げますと、今後1カ月に1回程度のペースで企画部会を開催するということ。
そして、夏までは現行基本計画の検証をしっかりと行うということ。
その後、食料自給率等の目標設定の考え方あるいは施策の具体的な方向性等について集中的に議論を進めるということ。
その上で先ほど申し上げましたが、来年3月ごろを目途に新たな基本計画を策定する予定であるという説明がございました。
この点につきましては、この合同部会におきまして了承されたということでございます。
その後、事務局のほうから2の「農林水産業・地域の活力創造プラン」などについての資料の説明がありまして、その後、委員のほうから意見交換がございました。
そのときに出された主な意見を簡潔に御紹介させていただきます。
まず、総論といたしましては、人口減少が本格化して初めての見直しであり、長期的視点での議論が必要である御意見、あるいは農政に関する議論は審議会の主導で進めるべきであるという御意見、あるいは議論の過程でさまざまな立場の意見を吸い上げる工夫が必要であるという御意見などがございました。
それから、食料関係といたしましては食の安心・安全の問題について議論を深めるべきであるという御意見あるいは消費者の視点を取り入れた議論が必要だという御意見、さらには、和食のユネスコ登録を機に官民一体で海外展開等を進めるべきであるという御意見もございました。
さらに、農業関係といたしましては農業教育を就農につなげるべきであるという御指摘あるいは自立した女性農業者の育成が重要であるという御指摘がございました。
あと農村関係といたしましては、多面的機能を有する中山間地域への多様な支援あるいは農村の疲弊が強く、農村政策を強化する必要があるという御意見。
こういった多様な貴重な御意見が出されたということでございます。
その他、4で白書についての記載もございますけれども、こちらは割愛させていただきます。
その他この企画部会、合同会議で提出されました主な資料につきましては、お手元の参考資料4でお配りしてございます。
こちらは時間の関係で御説明は割愛いたしますけれども、御紹介させていただきます。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございます。
それでは、続きまして1月28日の審議会でも説明がございました「農林水産業・地域の活力創造プラン」について、畜産・酪農という視点に注目して御説明をお願いできればと思います。

○渡邉畜産企画課長
畜産企画課長でございます。
資料6をお手元に御用意をいただきたいと思います。
「農林水産業・地域の活力創造プラン」と畜産・酪農における主な対応ということでございます。
1ページでございます。
まず農林水産業・地域の活力創造プランが昨年12月に決定されております。
これは総理を本部長とする農林水産業・地域活力創造本部におきまして決定されたものでございまして、4本の柱からなります。
産業政策と地域政策を両輪として農業・農村全体の所得を今後10カ年で倍増させるということを目指しているものでございます。
この下のほうに四角で囲った色つきでカラフルに4つの色がございますけれども、これが4本の柱でございます。
左上から時計回りにいきますと、まず「需要フロンティアの拡大」ということで、これは国内外の需要を拡大するということでございます。
輸出の促進、地産地消、食育の推進といったものを進めていくものでございます。
これは畜産に限らず農業全般でのお話でございます。
その時計回り右側、青い色でございますけれども、また「需要と供給をつなぐバリューチェーンの構築」ということで、農林水産物の付加価値を高める、より高く売るということでございます。
このために6次産業化を推進するといったことが位置づけられているものでございます。
また、その下でございますけれども「生産現場の強化」というのが3本目の柱でございます。
これは農業全体でいえば、農地中間管理機構の活用によって農地を集積することを通しまして、農業生産コストの削減をするということあるいは経営所得安定対策を見直すあるいは米の生産調整の見直しといった生産現場の強化を図る取組でございます。
最後4本目の柱といたしまして「多面的機能の維持・発揮」ということで農業が農業として営まれるということが、農産物あるいは食料の供給といった本来の役割、機能に加えまして、いろいろな国土保全といった多面的な機能が維持・発揮をされるということでございますけれども、それに加えまして日本型直接支払制度を創設するということで法制化をしようとしているというような枠組みでございます。
これによって「強い農林水産業」「美しく活力ある農山漁村」といったものを実現して、所得の倍増を目指すというような中身でございます。
2ページ以降の畜産の関係についても御説明させていただきます。
まず、1本目の柱である需要フロンティアの拡大ということでありますけれども、これはやはり国内外の需要ということで、輸出促進、地産地消、食育と先ほど申しましたけれども、ちょっと飛んでいただきまして6ページで牛肉の輸出についてを中心に説明させていただきます。
6ページの「牛肉の輸出戦略について」ということでございますけれども「輸出の現状」、2013年の輸出額が58億円、輸出量は909トンということでいずれも過去最高になっております。
また、その左側、下のほうにありますけれども、昨年3月にはEUへの輸出が認められたという状況になっております。
さらにこういった牛肉の輸出を進めていくということで、2020年目標を掲げましてこのために具体的な輸出拡大策をしていくということでございます。
「具体的な輸出拡大策」として右側の真ん中にありますけれども、日本食の文化と一体的にプロモーションをするあるいは商談会の開催といったものを支援する。
日本食材の販売促進をやっていくということでございます。
政府といたしましては、さらに下のところにございます輸出環境の整備とありますけれども、輸出解禁に向けた衛生協議をしっかりやっていく、輸出の解禁をかち取る。
また、足元の整備といたしましてHACCPが相手国から求められることが多いので、HACCPに対応するような施設整備を支援するあるいはイスラム教徒が食べられるようなお肉という意味ですけれども、ハラールの認証を取得する取組を支援していくということで、しっかり輸出の対策、牛肉のみならず乳製品、加工品を含めて、対応していきたいということでございます。
また、3ページに行っていただきまして、2つ目の柱でございますけれども「需要と供給をつなぐバリューチェーンの構築について」ということでございます。
これは需要を増やすということに加えまして、付加価値を高めるということでそうすれば実入りがもちろんよくなるわけですが、6次産業化をやっていくということもございますし、また、異業種連携あるいは新たな品種や技術の開発ということで、強みのある畜産物をつくっていくことを進めていくということでございます。
また、それと関連しますが、次の4ページ「生産現場の強化について」ということでございますけれども、生産現場の強化といたしましては、農地中間管理機構と申しましたけれども、農地が集積・集約化する中でこの左の下のほうにございますけれども、集積された農地を活用して自給飼料の生産を拡大していくということで、草地の生産性の向上あるいはコントクラター、TMRセンターの育成といったものを引き続き取り組んでいくということでございます。
これに関連いたしまして、若干飛びますけれども、9ページをご覧になっていただきたいと思います。
9ページ「高収益型畜産体制の構築」ということでございます。
これから私どもが取り組んでいこうと思っている取組ですが、需要の創出あるいはバリューチェーンの構築、付加価値の向上、生産現場の強化、コストの削減といったものを進めまして、それによって高収益型の畜産を構築するという取組でございます。
実は畜産というのは、酪農でもあるいは肉でもそうですけれども、生産者の生産したものがすぐに消費者の手に渡るわけではなくて、当然生乳であれば乳業を通してあるいは肉であれば屠畜された上で加工されて消費者の手に届くということで、当然ワンクッション入るということがありますし、また、ほかにもいろいろな関係者が地域にいらっしゃる。
コントラクター、TMRセンター、ヘルパー組合、飼料の供給者、獣医師さんだったり、そういったいろいろな関係者がいらっしゃるということでございます。
そういった皆さんの力を結集して高収益型の畜産体制を構築していくということを取り組むべきではないかということでございます。
この上のほうに文字が書いてございますけれども、最近、農家戸数、飼養頭数の減少といった生産基盤の弱体化が懸念されている中で、やはり個々ばらばらの取組というのではなくて関係者の連携・結集をして、地域ぐるみで高収益型の畜産を図っていくということを支援していきたいということでございます。
最後4本目の柱「多面的機能の維持・発揮」ということでございますけれども、5ページにございますが、やはり農山漁村で畜産が畜産としてあるということで多面的機能が発揮されるということもあるわけですが、それを支援していくために都市との交流を推進するとかあるいは例えば放牧が行われると鳥獣害の被害対策にもなるということも言われておりますし、そういった取組をまた支援していきたいということでございます。
最後にこの関係で申しますと、飼料の関係を若干申し上げたいと思います。
13ページから14ページにかけてのところでございますけれども、米政策の見直しの全体の動きの中で、水田のフル活用ということで、飼料用米の生産が増えていくことになるわけでございまして、これは畜産が飼料用米ということですから、畜産が受注先ということになりますので、畜産農家が直接あるいは配合飼料メーカーを通じて飼料用米を活用していくということをこれから進めていくことでここに御紹介させていただいております。
以上、「農林水産業・地域の活力創造プラン」と畜産・酪農における主な対応ということで説明をさせていただきました。
引き続き資料7、8と説明をさせていただきます。
資料7でございます。
和食は日本人の伝統的な食文化でございますけれども、ユネスコの無形文化遺産に登録がされたということでございます。
平成25年12月4日、かねて登録していた和食の無形文化遺産への登録が決定をしたということでございます。
この登録決定を機に日本食の文化を未来に向けて守り伝えていく国民的な機運につなげるということで積極的なPRあるいは食育ということに取り組んでいきたいということでございます。
右のほうに「和食とは」とございますけれども「自然の尊重」という日本人の精神を体現した食に関する社会的慣習ということで、内容は①~④までございますが、そういったものが登録をされたということでございます。
我が国は無形文化財の保護については戦後直後からすぐに文化財保護法を制定いたしまして、無形文化財保護の先進国ということで、このユネスコにおける無形文化遺産条約の制定でも相当イニシアチブを発揮したわけですが、今回、和食の登録ということで結実したわけでございますので、これを機に輸出への促進等を含めましてしっかり対応していきたいというものでございます。
また、引き続きまして資料8でございます。
畜産・酪農関係の予算の概要、若干、先ほど来の説明と重なる部分がございますが、続けさせていただきたいと思います。
おめくりいただきまして、畜産関連の主な対策ということで、これは、現在、国会で審議中の平成26年度予算に盛り込まれている内容でございます。
まず、1ページ一番上、「1.経営安定対策」ということでございますけれども、昨年と同規模の約1,800億円弱ということで経営安定対策でございます。
まず1つ目「酪農経営安定のための支援」ということで、加工原料乳に対する補給金ということで、キロ当たり12円80銭という補給金を支払うことにしておりますし、また今回、来年度から加工原料乳、従来これはバターと脱脂粉乳に向けられる生乳が対象だったわけですが、3行目にありますとおり新たにチーズ向け生乳を含めて補給金の対象とするということで、チーズ向けの補給金単価も設定をして支援をしていくという酪農の経営安定対策が第1でございます。
第2に「肉用牛繁殖経営安定のための支援」ということで、肉用子牛の生産者補給金あるいは肉用牛繁殖経営支援事業ということで、肉用子牛をとる経営を支援していく事業で213億と159億ということで、合計約370億程度措置しているところでございます。
また、新マルキン事業、これは枝肉の価格が低下したときの補てん対策ということですけれども、869億円ということ、それから、養豚経営安定対策事業、これも豚の枝肉が低下したときの補てんの対策としても、100億円の措置、また鶏卵につきましても価格低下のときの補てんなどの対策で52億円ということで、大体前年と同規模の経営安定対策を措置しているものでございます。
また「2.畜産振興対策」といたしまして、先ほど言及いたしました高収益型畜産体制構築事業は、予算額は小さいですけれども、他のいろいろな事業と連携いたしまして、高収益型の畜産体制を構築していきたいという事業を新規に措置しているものでございます。
また、畜産収益力向上緊急支援リース事業という名前で書いてございますが、これは畜産経営が飼料自給率を向上させたり、生産コストを削減することに資する機械を導入するのを補助つきのリースで支援するという措置をしているものでございます。
また、3番目の「飼料対策」ということでございます。
やはり配合飼料価格が高まる中で飼料対策は重要だということでございます。
備蓄、飼料増産の総合対策、さらには配合飼料価格安定制度への積み増しといったような対策をやっておりますし、また、ちょっと整理上次の3ページに出てきますけれども、3ページの上から5つ目の丸でございますが「飼料自給率強化支援事業」ということで、これは24年度補正で措置した事業の実施期間を延長いたしまして、国産粗飼料の利用拡大を図る取組を支援するとか、あるいは5の「その他の対策」の中にありますけれども、強い農業づくり交付金、産地活性化総合対策事業といったもの、あるいは共同利用施設の整備などの支援を実施しておりますし、農業農村整備事業の中では草地の整備を支援いたしまして、自給飼料の対策をしっかりやっていきたいということでございます。
また、2ページに戻っていただきまして、畜産関連対策といたしまして各種の保管対策を措置いたしまして、酪農・畜産の生産性の向上などをしっかり推進していきたいと考えております。
私からは以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
事務局からの説明は以上ということになります。
これからは委員の皆さんからの御意見を伺いたいと思います。
16時をめどに一旦中断して休憩をさせていただきたいと思います。
前回の部会では逆時計回りで山内委員から順次御発言をいただいたということでございますので、今回はまた通常に戻り、石澤委員から順に御発言をいただければと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
それでは、石澤委員どうぞよろしくお願いします。

○石澤委員
いろいろ御説明ありがとうございました。
思いもかけない太平洋側の、しかも山手に近いような関東地域にかなりの雪が降って、畜舎の被害、ハウス等の被害もあって、このような想像もできないような災害の場合、農水省としての被害を受けた農家への救済対策努力をしていただければありがたいと思いますので、まず一言お話しさせていただきます。
TPP絡みもあって随分手厚い対策を今回やられていると思いますけれども、かなり畜産は厳しい状況になっていくことが想像されますので、先ほど出ました和食という分野に畜産は戦後急速に発展した新しい分野ですが、和食文化に畜産との組み合わせを、今後、検討していただけないでしょうか。
特に毎度同じお話をさせていただいて申しわけないですけれども、飼料米を食べさせた畜産とあわせてその飼料米を食べた後の家畜ふん尿を有効活用した稲作ということも踏まえて考えていただければ、畜産が厳しい中でも和の文化に合った畜産になっていくのではないかと思いますので、今のようにとりあえず飼料米をやっていこうという形からもう一歩踏み込んで、積極的に飼料米あるいは飼料の自給をきちんと取り入れた方向性を出していただければと思います。
気になるのはMA米と横並びに飼料米がなるというのは幾らか意味合いが違うような気がしますので、MA米を食べさせたのも米を食べさせたことになるが、飼料米というのはそういう耕種農家との連携できちんと打ち出していただければありがたいなということを、最初ですので、申し上げてお願いしたいと思います。
以上です。

○武内部会長
どうも大事なポイントを指摘していただきましてありがとうございます。
ちょっと何人かに御発言いただいた後にまとめて事務局のほうから回答をお願いしたいと思いますので、次、市川委員お願いいたします。

○市川委員
市川でございます。
たくさんの資料をいただいて、なかなかきっちりと読み込むところができないぐらいに盛りだくさんです。
そのような中で予算関係のところを見ると、いろいろな名目で保護する、サポートするというものがたくさんあることを改めて感じているところです。
今回、自然災害ですけれども、雪がたくさん降ってニュースで、農作物が被害を受けている、いろいろなハウスが倒れているとか直接的な被害だけでなく、農業分野だけでなくサラリーマンの人も仕事に行けないとか、いろいろな分野で非常に自然災害が与える影響は大きいものがあると感じました。
都市という集中したところにそういう災害があると、非常に大きな影響が出るというのを改めて思いました。
そういうことを含めて農業、予算の組み方もバランスを考えながら進めていただけることが必要なのだろうと改めて感じております。
今日の説明の中で、1点教えていただきたいところがあるのと要望を述べたいと思います。
予算概要についての資料8の2ページの一番下のところに「食肉流通改善合理化支援事業【拡充】」というところで、額的にはびっくりするほどの額ではないのですが、項目として「生食用牛肉の需要回復等のための取組を支援」と記載をされておりますので、具体的にどのようなものをイメージされているのかというあたりを教えていただけたらと思います。
あとそれを聞いてからまたコメントを述べたいと思います。
それから、もう一点、きょうの日経新聞に「税のゆがみ」という記事がありました。
私はお金の流れについて詳しいわけではないのですが、肉用牛の売却で得た所得には税金がかからないという特別な仕組みがあるという内容でした。
事情があってそういう優遇措置が設けられたことだとは理解をします。
その記事の中にも現在縮小傾向にあるというものは書いてありました。
ただ、不公平と思われるような制度がもし残り続けるのであれば、それはやはりきちんと説明をしていただきたいという思いがあります。
優遇するような措置や、一度できた仕組みや決め事はなかなか無くせないものだと、それは今回に限らずいろいろな分野で言えることです。
特に税金の使い道のところでは優遇というものを設けるときには考えていただきたいと思います。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、金城委員、よろしくお願いします。

○金城委員
畜産関連農産物についてちょっとお聞きしたいのですけれども、肉用牛繁殖経営安定の支援とあるのですけれども、できたら今の執行状況でいいのですけれども、執行率等を教えていただければありがたいと思います。
昨年度でも結構ですけれども、執行率状況等を教えていただければありがたいと思います。
前年度予算と来年度予算が全く一緒の額なものですから、昨今、肉用繁殖牛、雌が減っているということで大きな話題になっているのですけれども、そういう中で全く同額なものですから、もし執行率等がわかれば教えていただければありがたいと思います。
それから、今回の検討の関係でちょっとデータ的に今すぐではないですけれども、ゆっくり調べて教えていただきたいのは、いわゆる一般的にダイエット志向等でサシが入った肉が減ったとかという一般論は出てくるのですけれども、それをデータ的に本当に示せる状況なのかどうか、そういうデータが出てきたのは最近なものですから、早急には集まりにくい部分はあるかもしれませんけれども、やはりニーズに対応した部分を考えますと、そういう嗜好等がどう変わってきたのか、日本の食嗜好がどう変わってきたのかを含めて、国内的にはそういうのが大事だろうと思います。
それから、外国、中国とかの輸出という話になるのですけれども、今、出ている国等を見ると高い牛肉を食べられるのははっきり言って非常に少ない、一部だけではないかと思うのです。
アメリカでいいますと数%の人が所得の90%をとっているような国で、果たして数%の部分を対象にしてやった場合にどれくらいの肉自体が本当に外国に輸出できるのか。
そういうニーズに対応した部分の、出せる牛肉の量的な部分は本当にどれぐらいなのかどうか。
言葉だけでいってもわからなくなるものですから、そういうものを数量的に測れるようなデータがあればそれでも大事ではないかと思いますので、そういうダイエット等については非常に最近な話なものですから、今すぐ出るかどうかわかりませんけれども、そうした場合にどういうふうな肉のつくり方をしていくのか。
最近、特に、今まではテレビコマーシャルに出ていなかった赤肉等のコマーシャルが非常にふえてきている。
ということは赤肉の志向はサシの部分が逆に減っているという、相対量なのか絶対的にそうなのかという部分もあるものですから、そういうデータをつかむようなことも大事なことかと思います。
先ほど専門家というのは肉を改良する、増やす部分の方々の検討会があるのですけれども、消費者のニーズをどうやってつかむかという部分のことを考えていただけたらありがたいなと思います。
それから、先ほど石澤委員から雪害の話がありましたけれども、私どもの日本食肉市場卸売協会のほうでデータ等を集めて本省のほうへ資料等を堤出して、読んでいただければありがたいと思います。
それともう一つ、今年は心配だったのは実はPEDが九州でちょっと収束ぎみかなと思ったら、私ども愛知県のほうで先週の木曜日に確認されまして、愛知県にも飛んできた。
ただ、感染したのが母豚で子豚でなかったというので安心はしているのですけれども、私どもも九州で出たときに防疫対策で手を大分打っていたのですけれども、畜産の記事を読んで手を打っていたのですけれども、それでも感染したものですから非常に気になっているというところです。
まだ1件だけなものですから、こういう状態が広がらないようにしてほしいということを一生懸命、それでも市場等で非常に万全の力を払っているところですけれども、ここ数年、口蹄疫、放射能汚染等々がありまして、昨年1年やっと何もなかったなと思ったら、また今年出てきてしまったものですから、本当にそういう事件、事故がない年が数年続かないと非常に厳しいなという感触を持ちながら仕事を進めているところですので、そういう事件、事故がない本当に平穏な年が数年続けていただけるとありがたいなと思いながら、ちょっと愚痴になりましたけれども、そういう状況です。
ありがとうございます。

○武内部会長
どうもありがとうございます。
今のところまでで一度一区切りということで、事務局のほうから説明をお願いいたします。

○原田畜産部長
ありがとうございます。
冒頭、雪害につきまして副大臣からもお見舞いのお話がありましたが、土日なものですから、今、情報収集をしております。
大きく分けますと1つは畜舎の全壊、倒壊、一部倒壊といったものがございまして、北関東、東北等でそういう状況が聞こえています。
あと酪農でいいますと停電が起きていますので、停電に伴う酪農家での搾乳が難しくなっている場合あるいはバルククーラーでの貯蔵が難しくなっている場合、タンクローリーが行けないことで一部廃棄をせざるを得ないような状況になっている、あるいは乳業工場も生乳が入ってきていなくて一部営業に支障が出ている。
食肉はどちらかというと今のところ大きなことは聞いていませんが、運輸関係で豚、牛を持っていけないという状況。
あと配合飼料の関係でも工場は問題ないのですけれども、農家に配送に不自由ができているというお話。
各都道府県あるいは業界の皆さんから情報収集をしておりますので、これを至急まとめていきたいと思っています。
御質問のありました対策については、まず省全体で畜産だけではございませんのでまとめておりますけれども、激甚災害的な、当然全体的な視点もありますし、さらにいろいろな形での融資の関係や補助事業の関係がございましたけれども、全体を捉えて畜産についてもよく整理をしたいと思っております。
冒頭は以上であとは各課長からお願いします。

○渡邉畜産企画課長
それでは、順次関係課長から説明させていただきたいと思います。
まず、和食の登録を生かしてということで、まさに畜産も和食の不可欠の一分野ということだと思っております。
先ほど資料7にもございますけれども、やはり和食の内容というときに、内容の中にあります①~④までと端折りましたけれども、新鮮で多様な食材といったときに肉ですとか卵といったものは不可欠ですし、栄養バランスにすぐれるためにはやはり畜産が欠かせないわけでございまして、そういった中で政府だけでできるわけではございませんけれども、世界中に発信をして、和食を国内外でしっかりやっていきたいということで考えております。
また、石澤委員からございましたが、飼料用米のお話の関係で、またふん尿についても耕畜連携でということはまさにこれまでも進めてきた対策でございます。
飼料用米と結びついたときにはふん尿も処理の円滑化に寄与することも期待できますし、そういった対策はしっかりやっていきたいと考えております。
私からは以上です。

○森田食肉鶏卵課長
私のほうから何点か御説明させていただきます。
まず、市川委員のほうからお話がありました生食関係でございますけれども、生食の予算については1億程度ありまして、まず1つ目がユッケなどの製造設備の補助。
ユッケは解禁されておりますけれども、こういった補助をするということ。
もう一つ、これが生レバーの提供に向けて生産から屠畜、流通の一連の実態調査を行うということで、これで安全に提供するための手法を検討していきたいというものでございます。
あと、きょうの日経の記事の関係ですけれども、肉用牛について税の特例措置が設けられております。
これは昭和42年に創設されて以来続いている制度でございまして、先ほど委員のほうからお話があったように若干縮小しておりますけれども、ずっと続いてきております。
これにつきましては、肉用牛は生産に多額の投資が必要であるということですとか生産のサイクルが3年ということで長いということで、そういう上でさらに資金の回転が遅かったりするということで、生産基盤が縮小してしまった場合にはそれを回復するために相当な時間がかかるということでこの特例が設けられているということでございます。
こういった特例とかいろいろな制度等があるということで、今までいろいろな事態の中でも何とか肉用牛生産が続けられてきているのではないかと思っております。
あと、金城委員から牛肉の輸出目標等に関しての御質問がありましたけれども、目標値が、今、250億円、4,000トンということで定めておりますけれども、これにつきましては細かいバックデータというよりも意欲的な数字を出しているということでございまして、米国ですとかEU、カナダなどの牛肉の一大消費地を振興市場と考えているということと、あとは、今後、牛肉の需要が見込まれるロシア、メキシコといったところにも広げていくということで、現在50億円程度のものを5倍にしていくということでかなり意欲的な目標を立てて、それに相当する量として4,000トンということで定めているものでございます。
以上でございます。

○川島動物衛生課長
動物衛生課です。
金城委員から豚のPEDということで、流行性の下痢症というお話がございまして、これは口蹄疫とかと違いまして発生した農場で殺処分するとかあるいは移動制限をかけたりするという法定伝染病ではございませんので、いわゆる届出伝染病で、発生状況を把握した上で必要な対策をとるという性格のものでございますが、子豚、哺乳豚等が感染しますと高率に死亡するということで、経営的な影響も大きいという病気でございまして、昨年の10月に沖縄県で7年ぶりに発生が確認されて以降、鹿児島、宮崎、熊本等、今、お話がございました愛知のほうに飛んでしまっているという状況です。
発生も全体的には少しおさまってきているかなという印象は持っておりますが、まだこの寒い時期発生するおそれがありますので、農家あるいは屠畜場での消毒といった対策をきちんとやっていただくということがまず基本になりますが、どのようにして広がっていったのか、あるいは今後どうすれば、例えば今年の冬に再発を防ぐことができるのか、いろいろ都道府県とも連携して、分析した上で対応していきたいと思っております。

○原田畜産部長
金城委員から出た畜産経営安定対策の金額の問題ですが、予算の資料の2ページ目の1の経営安定対策に肉用牛繁殖経営安定のための支援ということで213億円と、159億円、前年と同じではないかと、繁殖雌牛が減っているのにこれでいいのかという御趣旨だと思います。
この1に書いてある経営安定対策は基本的に各畜産農家の所得が価格低下なんかで収支を割ったときあるいは価格自体が下がったときに補てんをする事業で、農畜産業振興機構に一定程度の基金をつくっておいて、そこから価格が下がったら執行するということですので、毎年ほぼ同じ金額を全体の所要額という形で積んでおいて、下がったら出すということにしてございます。
ただ、御指摘の繁殖雌牛を増やす、子牛を増やすという意味では、この4の畜産物価格関連対策で、例えば肉用牛繁殖対策ということで導入事業ですとか新規就農者のための事業ですとか、いろいろな要件の緩和をしたり、少し農家の方が使いやすいような繁殖対策を、今回、いろいろ工夫して、あるいは肥育農家の方に一貫経営していただくとか酪農経営のほうでも受精卵移植していただくとか、少しでも繁殖雌牛を増やすような対策は別途また用意してございますが、後ほどまた御説明できる機会があればしたいと思いますし、いずれにしろ経営対策の執行状況については、次回、データとして整理をして、予算とは別にどのぐらい使っているかということはお示しできると思いますので、また用意いたします。

○菊地畜産技術室長
先ほど金城委員からサシが入った肉の需要の関係というお話がございました。
消費者の方々の牛肉に対する嗜好というのは以前から随分変わってきている状況でございまして、日本食肉消費総合センターの調査によりますと、肉質の1等級から5等級を並べても必ずしも4等級、5等級の肉に好みが集中しているわけではございませんで、1、2、3、4、5の各等級でそれぞれ1割から2割程度の嗜好ということでかなり分散しているという状況でございます。
そういったこともありまして、先ほどお話のありました家畜改良増殖目標におきましても霜降りが多くて、生産コストの高いこれまでの和牛改良だけでなくて、平均的な肉質で早熟性の高いものを目指していこうということも掲げさせていただいております。
そういったこともございまして脂肪交雑だけではなくて最近ではオレイン酸含量というのでしょうか、そういった新しい形質も入れながら、3等級ぐらいの肉でも脂肪酸含量で高く評価されるような牛肉を生産して、ブランド化に働くような県も出てきておりますので、そういったことを今後進めていきたいと考えてございます。
以上でございます。

○武内部会長
以上でよろしいですか。
今非常に大事な本質的な議論をしていただいたと思っております。
特に基本計画の議論の中で自給率をどういうふうにして考えていくのかという従来のカロリーだけで議論していいのかということは大きな話題になると思いますので、そういう点で今お話しいただいたことも、これはサシの議論とカロリーの議論とかなり関係がありますので、そういうところでこの部会としてどうこれから捉えていくべきなのか。
従来の考え方を変えたほうがいいかどうかというところまでちょっと突っ込んで話をしていきたいと思いますので、自給率と畜産あるいは酪農という観点で、少し次回以降にでもまとまった資料を用意していただければいいのではないかと思うのです。
それともう一つは嗜好の点、私も前からお話をさせていただいているのですけれども、やはりきちんとしたデータでできれば経年的な変化が理解できるような資料をお出しいただければ。
結局、口でちょっと変わってきているということが従来多いのです。
好みが変わったというのは本当に好みが変わったのか、そちらの方向に向けて行って付加価値がつけられるのかというのが非常に大きなポイントですので、きちんとしたデータで議論していただきたいと思います。
それから、いわゆる和食の無形文化遺産登録のことについてもこれはミラノ博や何かと絡んで非常にこれから考えるべき大きな素材だと思いますけれども、ただ、畜産も入っていますというのではなくて文化としての畜産とか酪農というものを日本の食体験の中でどう捉えていくかということをきちんと議論した上で位置づけたほうがいいと思いますので、ただ満遍なく食べる中に牛肉も入っていますという話では反論になっていないと思うのです。
ですから、ちゃんとその辺もきちんとした格好で次回以降に出していただけるとありがたいというのが一応、私、部会長からのお願いでございます。
それでは、次、小谷委員お願いいたします。

○小谷委員
初めに先日の大雪で被害に遭われた皆さんにお見舞い申し上げます。
改めて個人的な情報ですけれども、山梨なんかが壊滅的と言っている知人の話を聞いたりしまして、天候の話ですので地震とはまた違いますので、もう少し何か事前に把握して呼びかけたりすることができなかったのかなという気も少しいたしました。
それで大雪に関してちょうど交通が麻痺したりしたのですけれども、私もたまたま個人的に館山に行っていまして、普通なら高速バスで2時間で帰ってこられるところを7時間かけて外房線を乗り継いで帰ってきたのですけれども、代替ルートがあることが救いだったなと思いました。
改めて農業でもエネルギーでも強い農業、攻めの農業というのは大きな1つのものに寄りかかるのではなくて、小さな多種多様な案があることがこれからますます重要ではないかと思います。
しなやかな小さな多種多様な農業、畜産ということをいま一度考えていただきたいと思います。
先ほどおっしゃったハラール食材はこれから攻めの畜産に関してはすばらしい取組だと思います。
私はマイナーなことだと思い込んでいたのですけれども、調べましたら16億人のイスラム人口がいて、世界の4分の1のシェアだということなのです。
そういう環境の中では生物多様性とよく言われますけれども、同じように人権とか福祉の面からも他文化を認め合う農業がこれから大事だと思います。
ついでに申し上げますと、今、別の農水省の部署で農業女子プロジェクトというのにかかわっていまして、先ほども話がありましたけれども、今まで余りクローズアップされてこなかった小さな農業というところを大事にしたいと思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
近藤委員お願いいたします。

○近藤委員
近藤です。
よろしくお願いいたします。
実はちょっと縁がありまして、あの雪の中、昨日、一昨日です。
中国地方のちょっとした町に都市連携というNPOの方に誘われて行ってまいりました。
それでさまざまな食の達人のものを味わって、それがどうこれから展開できるかということをテーマにした会だったのですけれども、そこで最後に夕食会がありまして、出たのがすき焼きでした。
なぜかというとすき焼きというのは全てのいろいろな食品が入っている。
これは和食の中でも「スキヤキ」という歌が、かつて日本人が歌って大ヒットしたように日本を代表する食事ですし、牛肉が入っている、卵で食べる、様々な地場の野菜が山盛り入る、なおかつデザートにはジェラートも出たのです。
私たちを勉強会に招いてくれた方々が農家の方、養豚の方もいらっしゃいました。
だから、豚のすき焼きというのもあるという話もしましたし、耕作放棄地でつくった大豆でつくった豆腐が入ったり、つまりみんながつくっているありとあらゆるものの地域の産物でできて、おもてなしができるのがすき焼きだということで出していただいたのです。
それで例えばそこの地方では有機米を栽培して米をつくって、若い酒屋が地場の酒をつくって、なおかつその酒かすをもとにして非常に値段の高いお酢、赤酢をつくったり、牛ふん、豚ふんを使って野菜農家に売って、それをまた牛のえさにしてということもありましたし、非常におもしろい取組をしていた。
ただ、残念なのは地域の中でしかそれがぐるぐる回っていかない。
新幹線のある駅から山の中に1時間ぐらい入ったところなのですけれども、非常に一生懸命やっていらっしゃるのですけれども、それで終わり、そこから先に伸びていかないということで、その地域の市の方が悩んでいました。
そこで言われてきたのがここでも語られているのと同じように付加価値をどうやってつけるかということなのです。
付加価値と皆さんおっしゃるのですけれども、付加価値を決めるのはエンドユーザーであって、つくっている人ではない。
酒かすをつくり、有機米をつくった日本酒で結構なのですけれども、都会に住むメンバーの口にははっきり言って余り高いお金を払う気にはならないお酒かもしれないけれども、つくっている人は非常に手間ひまかけて、こうやって、こうやって、こうやってつくったのだからこの値段で売りたいとおっしゃるわけです。
それで市の方もこの値段で売れるのかということをおっしゃっていた。
地域では売れないし、ましてや都会に持っていかないとその値段で売れないのだけれども、都会の人は全国のいろいろなお酒を知っているから、その値段では多分手を出さないだろうという非常にその辺のギャップがあるということです。
それからもう一つ、非常に地域で頑張っていらっしゃるのですけれども、いろいろな食品表示の問題については十分な知識を持っているとは言い難いところもあるというところで、そういうサポートも必要なのかなと思いました。
地域で頑張っていれば頑張っているほど、自分たちはいいものをつくっている、だから売れるのだと思うけれども、いろいろな法規制とか消費者ニーズとか市場の流通の情報が不足しているのではないかと気になりました。
それをどうやって打破していけば、それが本当に付加価値を持ってこの地域の物産として売れるのか。
日本中のアンテナショップが東京にはございます。
銀座などに行ったら歩けばアンテナショップというところでは、人気店で、レジが並んで大変だというところもあれば、閑古鳥が鳴いているアンテナショップもあって、そこで目玉になるような商品をどうやって売れるかということをぜひ助言する、小谷さんがよく御存知かと思いますけれども、売らんがためのマーケッターではなくて真に農村のことを理解している方々の助言が彼らにとって物すごく必要だということを思いました。
お祭り価格、御祝儀価格ではなくて本当にそれを評価する方々が手にとって、量は少ないけれども、ひょっとして幻の何とか商品になるような牛肉であったり、豚肉であったり、玉子焼きというものが売れるようになればいいかと思います。
6次産業もその地域だけ回っている分では、だんだん農家の担い手もなくなっていきますし、外に出ていかなければおいしいものにならないということなので、ぜひその辺の知恵を絞り出し合いたいと感じました。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
笹﨑委員お願いいたします。

○笹﨑委員
今回の大きな目的は2つあるわけでございます。
5年ごとに基本計画を見直すということでスタートするわけですけれども、今まで策定して平成22年度の目標と実態のギャップはどうだったのでしょうか。
何が問題でそのギャップが生まれてきたのかというところを検証しないと、机上の空論を幾ら議論してもしようがないなということを思っております。
どういうことかといいますと、私も小さい会社をやっていますので、必ず3カ年計画、5カ年計画を立てます。
大事なことはこうあったらいいなという夢ではなくて、どういう前提条件をもとに策定するのかということが大事になってきます。
どういうことかと言いますと、人口というのは完璧に確定しているわけです。
これから出生もありますけれども、世界中の人口というのはもう10年たったら10歳、年をとるわけでありますから、既に決まった未来といってもいいくらい人口は非常に大事な要因になります。
そして、高齢化率も間違いなく大きな問題になっていきます。
私は、現在65歳でございますけれども、10年後は75歳、後期高齢者になります。
そのときに畜産物を食べた、あるいは食べることによってどれぐらい高齢者が元気にいられるのかということが医療費の問題も含めて大きな課題になっていくと思っています。
食を重視しない国は医療費を幾ら払っても幸せな国にはならないという前提で私は食料生産をしているわけであります。
そんな意味で経済動向、人口の動向、地勢学上のリスクはどうなるかわかりませんが、10年先はどんな状態が日本の中、世界の中で発生しているのかという前提を1枚の紙切れにまとめた上で、種畜の改良はどうしていくのか、農業生産をどうしていくのか、飼料米はどうしていくのかという議論にしていかないと、今、大変だから補助金が欲しいという議論だけで終わってしまったとしたら大変大きな問題になっていくだろう。
大きな潮目にかかっている日本という国のかじ取りをどうするかといいますと、今までの延長線上でものを考えるのではなくて、もう一回、前回策定した中にギャップがあるとしたら、どこに大きな盲点があったのかというところを検証した上で、私たちは先輩たちの経験をもとに議論していくべきでしょう。
10年後の方針はそういう観点で議論されるべきなのではないか。
まさに日本の外食産業を含めて、食の会社はもう日本だけを見ておりません。
今の日本で培ったノウハウをどういう形で世界に展開していくか。
和食というものが評価されているといいますが、もう20年、30年前からフランス人のシェフたちは和食の文化について鋭い関心を持っていろいろなことをつくり上げてきたわけです。
むしろ我々が気づかなかった部分があるのではないだろうか。
逆に言えば、私たちが気がつかないで持っている財産を掘り下げることによって、世界に発信ができる農業・食料であってほしいなというものを前提につくり上げていくことが私たちの使命なのではないかと感じております。
ただ、先ほど和牛の話がありましたように、ニーズからフィードバックしていかないと生産から幾ら敷衍していっても売り先がありません。
どう食べていただくかということはどう食べたいのかというニーズの中に潜在しておりますので、この辺も自分は生産者の委員でございますけれども、製造・流通の新しいメンバーにも入ってもらって、別な形で意見をいただければありがたいかなと思っております。
輸出の関係も私のところにも来ておりますけれども、実は疾病の問題、大きな問題です。
口蹄疫が出た段階でもう牛肉はストップになりますから、輸出ができなくなります。
私たちもドイツに出品しているときに、口蹄疫が出ただけで日本全国に網がかかりますので出品ができなくなります。
税関が非常に厳しくなっておりまして、そうしますとそれだけにかけているとものすごいリスキーです。
輸出をするということはすばらしいことだと思いますけれども、そういう意識を持ちながらいつも考えていかなくてはいけない。
ある大手メーカーさんが伊勢丹のシンガポールの店でハム・ソーセージを売っておりまして、日本と同じ名前の商品名ですけれども、メイド・イン・ジャパンではありません。
口蹄疫があったときに行きましたら、メイド・イン・ハワイのものを売っておりました。
そういうことでグローバル企業はそれで生き抜くことはできます。
しかし、日本だけで生産しているメンバーにとっては、完璧に輸出がストップするというリスクがあります。
私は基本的には日本の国民のためにどうするかということをきちんと考えていかないと、そういう思わぬことも出てきますということをちょっと3~4年前に経験しましたので、申し上げておきたいと思っております。
米の問題がございました。
実は今から30年前に中国で調査をしたことがありまして、米だけで豚を育てている地域がございました。
米豚という非常に有名な中国では美食の対象の豚がおりました。
本当に数が少ないです。
どうしてそうかといいますと、そこの地域は米しかとれないのです。
1年間えさを食べさせなければいけませんので、もちろん野菜もありますけれども、冬はできません。
ですから、アメリカやヨーロッパでは保存の利くトウモロコシだったのですけれども、中国では米豚というものが今から1,000年以上前からつくられていた。
しかもそれはごちそうです。
本当に皇帝とか一部の方が食べていた。
何が言いたいかといいますと、それで育つ豚を見事につくり上げてきた遺伝子があるということです。
ところが、現在、中国の現状を申し上げますと、約35品種の豚が絶滅しました。
去年時点の話であります。
経済効率だけを求めてきて、非効率なものを切り捨てる、地元密着の生産体制が全部崩れた結果、豚たちがそこで絶滅になったわけであります。
二度と復活しません。
トウモロコシの流通も含めて全て世界中がうまく回っているうちは今の体制がキープできます。
しかし、一旦緩急があった場合はそのトウモロコシが中心で育ってきた豚の品種でなければ生き抜けない、あるいはトウモロコシが入ってこないと、ほかのものを食べさせて非効率なものでも、生き抜ける豚をちゃんとつくっておかなければいけない。
国の仕事は遺伝子を確保する、これが一番の仕事だろうと私は思っておりますが、自分の会社は埼玉種畜牧場という名前です。
何で種畜かといいますと、種を確保しなくてはいけないという使命感が私たちにあったからでありまして、本来ならば国にやっていただくことなのだろうと私は今でも考えております。
とにかく種の保存は非常にお金がかかるのです。
そして、生産効率は悪いけれども、地域で生き抜ける、地域の農産品で賄うことができる家畜の品種が間違いなくあるのです。
そんな意味ではこれから昔出てきた豚がトウモロコシ以外でも食べて生き抜ける豚がまた評価される時代が来るかもしれないと思いまして、うちでは品種を持っておりますけれども、とてもお金がかかります。
肉にしたら脂が多いから格落ちになりますので、おいしい肉なのですけれども、残念ながら消費者の目先のニーズには応えることができません。
でも、その品種がいるおかげでおいしい肉ができることも事実です。
そういう二律背反の中で生産しているという現実もどこかで理解しておいていただきたい。
ただ、畜産に対して非常に光明があるのは、私は10年後、団塊の世代が75歳、後期高齢者になったときに畜産物の価値が健康、元気な命を支える力がすごくあるということがまさに証明されていくのではないだろうかと思っております。
そこに期待をかけながら1年間いっしょに勉強させてもらいたいと思っております。
以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、今までのところの御意見に関して事務局のほうから回答をお願いしたいと思います。

○原田畜産部長
全体そうなのですけれども、今回この場で全部説明して終わりということは考えていませんので、いろいろな資料も含めて次回以降につなぎながら御議論賜ればと思います。
小谷委員からあった雪害について、特に事前にもう少しアナウンスができなかったかというのはおっしゃるとおりで、実は、今回、特に思った以上に気象庁の予報と必ずしも一致しないところで大きな雪害になっているということもあって、山梨が典型ですけれども、非常に気になっておりまして、水曜日にまた雪の情報がありますので、生産局の中でも事前の情報キャッチと具体的な指導についてはどうするかということを今朝も話し合ったところでございますので、御指摘を踏まえてもう少しきめ細かい対応ができないかなと思います。
あと笹﨑委員からお話がございました前提条件です。
今回の酪農基本方針の見直し。
冒頭、田村室長からもお話がありましたけれども、食料・農業・農村政策審議会の中で全体的な整理、畜産に限らず人口ですとか供給熱量、生産熱量、全体的な整理をする中で前提条件が決まっていると思いますので、特に今回は人口が減る中、特に消費人口もそうですが、生産人口についても減るわけですから、消費、生産両面で少子高齢化が進む中で具体的にどういう生産目標なり需給見通しをつくっていくか、これは初めての局面かもしれませんし、おっしゃることはそのとおりでございますので、そういう中で具体的な目標をどうしていくかということについて御議論賜りたいと思いますし、特に現基本方針の検証については、次回以降、項目ごとに目標がどうで、それが現状どうで、その原因は何なんだろう。
ギャップのあるものについてはそういったことを事務局からも御説明申し上げて、これもそういった事務局の説明で当たっているかどうかといいますか、そういうことも含めていろいろな御議論賜って、その上で次期の目標をどうするかということについては、当然大事なテーマとして考えていきたいと思います。
以上でございます。

○渡邉畜産企画課長
引き続きまして、私からも説明させていただきます。
ニーズに即した生産なり販売をしないと付加価値もつかない、まさに御指摘のとおりでございまして、冒頭御説明しました高収益型の生産体制の構築のための新規の事業もまさにそういった問題意識に立脚しております。
畜産・酪農の場合、どうしても野菜農家さんが即売するみたいなことができませんので、当然、その乳業メーカーさん、食肉処理業者さん、お肉屋さん、肉の加工業者さんの方々の手を経て流通するというのが普通の姿でございます。
もちろん6次産業化で直売というのも形態としてございますけれども、大宗はどうしてもいろいろな関係業者さんの手を経て流通してマーケティングされていく。
そういうときに、例えば北海道の酪農の事例ですと、乳業メーカーさんが質の高い生乳を集めて、それをもとにブランド化した乳製品を売るときに、やはり地域のいろいろな関係機関、農協を含めまして酪農の関係の分析センターを立ち上げまして、各生産者の採草地の土壌を分析するあるいは生乳の質を分析するという中で、その情報を共有化してどういう生産をすればいいかという技術指導をすることで、一定の質の高い生乳を地域ぐるみで生産して、それをもとに乳業メーカーさんが品質の高い乳製品を売るということで、それが非常に成功しているような事例もございます。
そういった関係業者さんが、結集してニーズに即した販売をすることで高付加価値化ということにつながりますし、またその生産指導をするような中で、地域ぐるみでそれがまた生産コストの削減にもつながるということで、付加価値を向上し、コストを削減する。
それはまさにニーズに応じてやるということでバリューチェーンの構築ということで、まさにそういった新規事業に、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
また、部会長含め各委員からデータに基づく議論の重要性が指摘されまして、事務局といたしましては、できる限りデータをしっかりお示ししまして、データに即した議論ができるようにしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○小林畜産振興課長
現在とのギャップをどうするかという笹﨑委員の指摘については、家畜改良増殖目標の検討においてもちゃんと検証したいと思っております。
ちなみに前回の目標を立てた以降も、例えば泌乳持続力を向上させるという視点で新しい項目を入れたり、かなりかじを切っている状況があります。
その成果がどうなのかというのも検証した上で議論したいと思っております。
また、そのときにエンドユーザーからの視点も必ず忘れないように入れたいと思っております。
あと、これも笹﨑委員から米豚を事例に中国の35品種が消えたというお話がありましたけれども、一応、国としてもこれは独立行政法人にやっていただいているのですが、生体での品種の保存、これは豚だけではなくて馬とか牛の系統とかもやっております。
お金がかかるというのはそのとおりでございまして、実は国だけでは持ち切れないで民間にもお願いしたいとこちらから言いたいことなのですけれども、次回、その状況について資料を整理した上で御説明したいと思っております。
よろしくお願いしたいと思います。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
私、笹﨑委員の多様性の問題は非常に大事だと思っていまして、先週もちょっとインドで議論したのですけれども、FAOの統計によると大体20の作物と家畜で世界の食料のエネルギー換算で9割行ってしまうのです。
だから、3つの作物、米と小麦とトウモロコシで5割行ってしまうというのです。
本当にそれでいいのかという議論がありまして、そのときもFAOの人がいたのですけれども、それは確かに食料の上から救うという意味ではそうなるという面もあるし、もちろん効率的という面でそうなったという経緯もあるのだけれども、本当にそれで例えば気候変動といったことがあったときに、世界が耐えられるかという議論をしたときに、もう一つの代替案をちゃんと用意しなければいけないのではないか。
そのためには種の多様性が大事だという議論があって、私はたまたまそれをインドで議論したのですけれども、そういう議論を始めているみたいなのです。
ですから、今の話は非常に大事な点だと思いますので、量的な目標だけではなくて質的な目標についてもぜひ議論していただきたいと思いますし、ハラールも実は私は十何年前に東京大学の生協の理事をやっていまして、留学生でイスラム圏の留学生が多いのに全くそういうことに配慮していないというのを問題提起しまして、東大でハラールを入れたのです。
ところが、そのときに日本でそういうお祈りするという人がいないのです。
結局、最終的にはシンガポールでお祈りしたものが売っていて、それを輸入して提供するとしたのですけれども、日本でハラールを普及させるといってもそれをそう認定する仕組みはできているのかどうかというのもぜひ調べて、御報告いただけると大変いいのではないかと思うのですけれども、政策などで非常に大事です。
特に中東の金持ちがみんなイスラムですから、それこそあわせてぜひいろいろと資料を出していただければいいのではないかと思います。
一応、今4時10分をちょっと過ぎましたので、ここで休憩をさせていただきたいと思います。
20分過ぎにお戻りいただければと思います。
よろしくお願いします。

(休憩)

○武内部会長
それでは、再開したいと思いますので、御着席をお願いいたします。
それでは、中野委員、よろしくお願いいたします。

○中野委員
それでは、私のほうからは、これから議論を進めていく中で、私自身がこういう視点で議論に参加したいと思っていることについて、3つほど申し上げたいと思います。
まず1つ目は、10年先を見据えて5年ごとの議論を進めていくということです。
今までも同様な形で議論されてきたとは思いますが、今、特に我々酪農乳業に限って言えば、取り巻く環境が大きく変わりつつあると思っています。
そういった意味では、前提条件の整備等を含めて大変難しい議論になるかと思いますが、現実的な議論をしたいと思っています。
これは先ほど笹﨑委員が仰った目標との乖離も含めて現実的という意味です。
高い目標を掲げると、やはりそれを支えるためのサポート、コストとパフォーマンスもセットになりますので、現実的な議論をしたいということです。
2つ目は、今、酪農乳業については先行きの不安感あるいは後継者不足など生乳生産基盤そのものの弱体化が懸念されているということであります。
酪農・乳業は車の両輪ということですが、こういう環境変化の中では生産者、乳業者それぞれ自助努力でどう乗り切っていくかということが非常に大切だと思っています。
生産者、乳業者ともに先行きを見通して、経営を継続しチャレンジすることができるような具体的な絵姿、あるいは各自がみずからの計画を具体的に立てられるような絵姿を示していくことが大切だと思っております。
それから、3つ目は、現在、グローバル化の波にさらされていると認識をしておりますので、国内の視点だけではなくグローバル化の中で国産の食料資源をどう確保するのかという視点が大切だと思っております。
その上で国産の食料資源に競争力をつけて、どう拡大していくかというが非常に大切だと思っております。
守りと攻めと両方ありますけれども、まずはグローバル化の中で国内の食料資源をどう守るかというのが最優先の課題と思っています。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、那須委員お願いします。

○那須委員
熊本の那須です。
お願いします。
私は先日の会議が終わりまして、すぐさま現場のほうに飼料米のことについて尋ねました。
飼料米をこんな風に奨励しているけど作付けしますかと尋ねましたところ、殆どの人が植えませんという反応でした。
なぜと聞きました所、それは菊陽町は人参という後作があるので、今の品種だったら11月が刈り取りのためとても間に合わないということでした。
品種がまず変わらないことには作付けはしないということでした。
それと報道関係者が10万5,000円だけを取り上げてみんなに10万5,000円が支援されるように言っていますけれども、それをいただくためには、その土地の人間が食べるお米の平均収量より150キログラム以上を生産しなければならないという決まりがあります。
そのためには消毒も必要だろうし、収穫するまでの期間が長すぎます。
つまりコスト高になる訳です。
制約によるコスト高が植えないという一番の理由のようです。
又、消毒はしなくてもいいという情報も流れているため、現場では揺れ動いている状態です。
それから、学校給食のことをお願いしたいのです。
阿蘇郡産山(うぶやま)村と言う所があります。
そこの小学校の給食にあか牛のステーキが出されました。
1人150グラムだったと思います。
そうしましたら子供たちが喜んで喜んで、食べたそうです。
学校給食だけが貧しい人もお金持ちも一緒に同じ物を食べることができますので、それを提供していただいた産山村、もしくは県かも知れません。
どこからお金が出ているか私も把握していませんけれども、本当によかったなと思いました。
なぜなら三つ子の魂百までと言います。
これと同じように、私はいつも言います。
「三つ子の食は百まで」、幼いときにおいしいと思った食べ物は味覚として残り、忘れないと私は思っています。
学校給食に現場のおいしいものを提供していただくということは本当に素晴らしいことだと産山村の行政の方々に本当に感謝しています。
又、あるラジオで流れているCMを聞きましたところ、貧しくていつもおなかをすかせていた少女が、学校に行けば給食が食べられた。
だから、学校に通い続けられたということを言っております。
食べるから学べるし、学べるから夢が広がるとも言っております。
ですから、やはり食べることによって夢が広がる、そういう子供たちを沢山つくるためには、学校給食にもっと力を入れて頂きたいと思います。
学校給食というのは管轄が違うとは思いますが、タイアップしていただいて学校給食に地元の産物、また国産品をどんどん出していただくようにお願いします。
それから、今日の資料を見まして、似たようなところがあるなあと思いましたら、資料6の5の写真の真ん中当たりの写真は、うちの店です。
びっくりしました。
それで皆さんに御紹介します。
これは「てっぽこ」といううちの店です。
あか牛を販売しております。
是非熊本に来られたときは、うちのほうにお寄りいただきたいと思います。
販売や経営は息子と私がやっております。
今あか牛にぱっと火がつきまして、高値で取引されています。
2等級で1,600円ぐらいしています。
2等級、3等級がどっと上がりました。
4等級、5等級は据え置きの値段です。
下級の値段が急に上がったために問題が生じました。
それは、息子は夫から仕入れています。
その仕入れ値が今まで1,300円だったのが1,600円に上がったのです。
ですから、お客様にお渡しした後の利益がだんだんだんだん息子の方はなくなってきたわけです。
そこで、お客様には大変申し訳ないことですが、値上げを決断しました。
私と息子で考えた結果、本当の現場の実情を知ってもらったほうがいいだろうと言うことで、いろいろなことをお伝えしましたところ、お客様の方々から、美味しいものが食べられることがどんなに大変か分かったし、いかにリスクが掛かるかということも分かりました。
ですから、本当に頑張ってくださいという御支援の言葉を頂きました。
やはり現場の本当のことをお伝えすれば消費者の皆さんも分かってくださるのだなというのを実感しております。
そういうことで、今後ともこの会において、現場のことを皆様にお伝えしながら会をいい方向に進めていければと思います。
以上です。
ありがとうございました。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
野村委員、お願いします。

○野村委員
すみません、那須委員の後でちょっとやりにくいのですけれども、家畜改良増殖目標は9次までで、前回作るときに手伝わせていただいたのですけれども、私、家畜の品種改良、育種のほうを専門にやっていますので、少しそちらの立場としてお話しさせていただきたいと思います。
増殖目標は5年ごとで10年先を見据えてという形で設定されていますけれども、畜種がいろいろ全ての畜種が入っているということで、考えないといけないのは10年というスパンが例えば中小家畜の場合ですと1年1世代ということでいくと10年で10世代ということで、育種の改良成果としては十分に望めるスパンだと思うのですけれども、一方で、肉用牛、乳用牛ですと1世代が7~8年かかってしまうということですので、育種の改良成果としては1世代ちょっとぐらいのところしか出てこないということで、成果を同列に扱って論じるというのはなかなか難しいところがあるのではないかと考えています。
その中で家畜というのも生物ですので、生物として基本的に要求される能力があるはずで、例えば繁殖能力とか健全性とか飼料の利用性といった生物として当然要求される能力にしっかりと目標を作ること。
それともう一つ大事なことは、その時々、消費者のニーズとかいろいろな情勢への変化といったことにも対応できるということで、分けてこの改良増殖ということで考えていかないといけないのではないかと考えています。
その意味で後者のいろいろニーズに対応していくということで、先ほどもお話が出ていました多様性の問題がやはり大事ではないかと考えています。
御存知の方もいらっしゃると思うのですけれども、和牛、特に黒毛和種は牛肉輸入自由化の後、急速に霜降り、脂肪交雑の改良ということに傾いていって、結局のところその脂肪交雑にすぐれている種雄牛が物すごく広範に少数のものが使われるということで、多様性がなくなっていったということが指摘されてきたわけなのですけれども、その辺が前回の増殖目標の中にも織り込まれていると思うのですけれども、1つ状況が少しずつ好転、変わりつつあるのは、先ほど菊地室長のほうからもお話がありましたように、黒毛和種の世界でもこの霜降りだけではなくていろいろな形質に目が向き始めている。
例えば、うま味の成分としてのオレイン酸の含量とかあるいは生産効率といったものに少しずつ目がそちらのほうにも向き始めている。
消費者もこの霜降り、サシがたくさん入っているものが必ずしもいいというか、それ以外のものにも目が向くといったのが出始めているというのは前回からの大きな進歩、一歩ではないかと考えています。
私が専門にしています和牛についてお話ししますと、和牛と一口に言ってしまうと多くの消費者の方は黒毛和牛、黒毛和種と思われるかもしれないですけれども、今、那須委員がおっしゃったあか牛あるいは日本短角といった品種もあるわけで、そういったものも遺伝の資源としても大事ですし、和牛の中でそういったものがある事実を消費者の方に少しでも理解していただくというのがこういった品種を守っていくあるいはふやして、利用していくという意味では大事なのではないかと思っています。
あか牛もそうですし、日本短角もそうですけれども、それぞれの地域でそれぞれの文化の中、あるいは風土の中で育ってきた品種です。
先ほど「てっぽこ」というところであか牛を販売されている。
これもやはり阿蘇の山の中でやっているといったところに意味があると思うので、ぜひこのあか牛とか日本短角をうまく利用してと、中でそういうものを、あか牛はこうやって育てているとか、あるいは日本短角はこういう環境の中ですごく役に立っているということを広めていくものが必要ではないかと思っております。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、廣野委員までお願いいたします。

○廣野委員
香川県の廣野です。
よろしくお願いいたします。
私のほうからは生産者として売れるものを作るというのが基本的なことだろうと思います。
農業の場合、農協という組織が上にありまして、そこに持っていけばどういうものであれ規格があるものの範囲内であれば買ってもらえる。
買ってもらえたものはきちんと代金の支払いまでしてもらえる。
一番私が感じたのは米政策の問題があって、生産者がどうしても自分自身でいろいろなものを決められない、簡単に売れないという制度の中で私たちはやってきました。
その名残があって、自立できない農家がたくさんあります。
早くこのところを改善しないと、なかなかみずからが決めて生産できる体制にならないのではないかという感じがしております。
今、農業の現場では畜産は特にそうなのですけれども、非常に戸数が減っております。
今までは、戸数が減っても生産量、頭数は余り変わらないという状況が続いておりました。
ここへ来て、5年、10年後を考えたときに、都府県においては頭数の減少を吸収し切れない状況になっております。
香川県をとってみてももう100戸を切るような状況になりました。
私が始めたときは400戸ぐらいありました。
どんどん減っていって5万トンぐらいのときが長かったのですけれども、今は3万8,000トンぐらいまで生乳の生産量が落ち込んでおります。
現在、100戸ぐらいで10年後は60戸くらいになるだろうと思います。
果たしてこれで本当に安定供給ができるか。
北海道も今まではずっと伸びていたのですけれども、ここ1~2年はほとんど100%に近い数字で停滞しているという状況があります。
安定供給は私たちの一番大きな使命であって、これを守るというのは生産者みずからが努力して守っていかざるを得ないし、それを国が支援していただきたいと思っております。
私自身、こういう場に出てこれるようになって、国の政策であったり補助金制度であったりというのが本当に自分の経営に大きく影響している。
今まではそんなに感じておりませんでした。
出てくるようになっていろいろな人たちの話を聞いて、自分自身がそれを取り入れることによって効率的な経営ができるようになりました。
そういうことを私自身だけではなくていろいろな方にできるような支援体制をつくっていく。
これをつなげる、コーディネーターのような人がいて、情報提供と問題解決の提案をしていく、それを受けとめる経営者を育てることが変化に対応できる持続可能な農業になっていくのではないかと思います。
そのためには農業高校であったり、農業大学校という今の教育機関を十分に使っていくことは近道ではないかと思います。
農業高校だったり、農業大学校を卒業して自分の合う仕事を探していますと面接に来る人が多くいます。
大学生もそうです。
普通自分で農業高校とか農業大学校、大学の農学部を志望したときに、卒業して自分の合う仕事を探すというのはおかしいだろうと思います。
教育の仕組みが夢を描けない状況になっているのではないかと思います。
前回の委員会のときに石澤委員が言われたデンマークの国民学校、デンマークではカールという実習制度が高校の時代にあったり、フォーマスターの制度があったり、グリーンカードという制度があります。
ドイツではマイスター制度があったりと若いときから自分の職業を選択したときからプロを育てるような仕組みの中で育てていけば、無駄なく確実に若い人たちが育っていくのではないかと思っております。
今は6次産業化であったり、輸出であったりと本当に多くのことができるようになってきました。
生産者もそういうことに取り組める環境があるけれども、ごく一部の人しか取り組めていないという現状があると思っております。
もう一点なのですけれども、家畜改良の話なのですけれども、改良が進んでも飼養管理が十分できていなければなかなか目標に達しないのではないかと思っております。
改良と技術を両輪で進める必要があると思っています。
私のほうは以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
ここで一度切って、事務局のほうからお答えをお願いしたいと思います。

○菅家牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長でございます。
まず、中野委員から3点ほどお話がございまして、いずれも非常に重要な御指摘であろうかと思います。
現行基本計画において32年度800万トンという目標を置いているわけでございますが、24年度で761万トン、25年度におきましては、対前年度減となる見通しでございます。
さらに生乳生産基盤の弱体化が進んでいると言われる中で、どの程度の目標を置くのが適切、合理的なのか、そういった点につきましてぜひとも十分な御審議を賜りたいと思っております。
それから、先行きが不透明な中で、なかなかチャレンジが難しいのだというお話がございましたけれども、まさにそういう中にありましてもしっかり酪農家の方々、乳業者の皆様も生産の振興に取り組んでいけるような具体的な絵姿を私どももしっかり考えていかないといけないわけでございますが、この審議会におきましてもその点十分御審議賜れればと考えております。
それから、那須委員のお話で主にお肉のお話かと思いますけれども、学校給食で牛乳も100%国産で毎年40万トンぐらい小中学校の皆さんに提供しておるところでございます。
大方はほぼ地場産の牛乳を提供できておるわけでございまして、ここに国の予算の支援も入れておりますので、こういったこともしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
それから、廣野委員のお話で都府県を中心に酪農の整備の生産基盤、酪農家の戸数とか牛の頭数の減少、弱体化が進んでいるということでございますが、私どもとしてもしっかりとした対策を講じておるつもりではあるのですけれども、なかなかこういった動きに歯どめがかからない。
一方で、牛乳、乳製品の原料になる生乳を酪農家の方々にしっかりと安定的に供給していただくことは非常に大事なわけでございまして、これは私どもちゃんと支援をしていかないといけないわけでございますが、どういった支援の仕方をすれば、この生乳生産基盤の弱体化に歯どめがかかっていくのか、この点しっかりと考えていきたいと考えております。

○原田畜産部長
那須委員からあった給食の関係。
この資料6の8ページをご覧いただければと思います。
8ページの下のほうに文部科学省との連携事業ということで、26年度予算で要求しています。
委員おっしゃるように学校給食で特に地場産の食材が地域とどううまく連携してやっているのかということをモデル的に試行する事業を文科省とやっていますが、これはただ事業をやっていますと言っただけではなかなか浸透していかないので、畜産物をうまく使って給食に取り込めるように、予算が通りましたらすぐ実行できるように私たちのほうでも工夫したいと思っています。
ちなみにこの上にある広野牧場さんの事例も書いてありますので、酪農教育ファームでいろいろやっていただいていますし、広野牧場さんも地元のイチゴを使って、御自分のところの生乳を使ったジェラートとかそういうこともいろいろやっていただいていますので、まさにそういった実践活動を私たちも活用させていただければなと思います。

○小林畜産振興課長
那須委員からまた手厳しくエサ米の御指摘がございました。
一応、熊本も含めて全国キャラバンと称して、耕種側を中心にキャラバンをしているわけなのですけれども、依然としてそういう末端では情報が行き届いていないということを改めて危機感を持って耕種側と相談させていただきます。
エサ米が反応が鈍いというようなお話もありましたけれども、私どもとして水田を主食米が減った分をフル活用するという意味で備蓄用米とか加工用米、麦、大豆、エサ米バランスよくできればふやしてそれをカバーしていきたいと思っております。
今のところ状況としては備蓄米用の7万トン増やすという目標は大体クリアできそうなのですが、これから私どもの飼料用米をふやしていくというのが正念場になっていくと思います。
私どもは畜産側ですから畜産側の利用を促進するということ、それから、マッチングをしてつなげていくということを、今、一生懸命やっております。
できれば今年でいえば11万5,000トンなのですけれども、さらにこの倍以上、26万トンぐらいをカバーしていけばという目標を持って、今、進めているところでございます。

○菊地畜産技術室長
野村委員から和牛の改良の関係について御指摘をいただきました。
和牛は御承知のように我が国の固有の品種でありまして、日本の宝だと思っております。
今、関係者の御尽力もいただきまして、枝肉情報を一生懸命集めておりまして、格付けされた肥育牛の年間約50万頭のうちの6割ぐらいの枝肉情報を集められるようになりまして、そういったものをベースにしながら牛の能力評価もやりまして、おかげさまで脂肪交雑でも増体量も比較的順調に改良されているような状況でございます。
ただ一方で、輸入自由化以降ですけれども、輸入牛肉との差別化を図るという観点から肉質能力にすぐれた種牛ばかりに注目が集まったものですから、これまで長い間それぞれの地域で育成、改良されてきました、例えば子出しがいいと言いましょうか、繁殖性が高い雌牛ですとか、あるいは飼料の食い込みがいいような雌牛がやや弱体化してきているということもあります。
そういったこともありまして、今、福島にあります家畜改良センターのほうでそういった主流でない種雄牛の血が入っているような雌牛ですとかそういったものを活用して、ちょっと主流とは違うような血統の種雄牛をつくったり、あるいは雌牛を維持確保している取組を行っておりまして、そういったものを途絶えさせないような努力をしているところでございます。
また、先ほどの廣野委員から乳牛の改良の関係で御指摘をいただきました。
乳牛の改良、特に泌乳能力にしましても成分の関係にしましても、これも牛群検定の成果もあろうかと思うのですけれども、比較的順調に改良が進められています。
一方で、最近の受胎率を見ますとやや低下傾向にあるということで、ある団体の調査によりますと平成23年で46%ということで、10年前を見ますと53%、さらに10年前を見ますと62%ということで、やや受胎率が低下傾向にあるということがいろいろ最近危惧されていることでございます。
受胎率の低下の関係で学識経験者の方なり生産者の方なりいろいろ聞いてみますと、やはりこの生乳生産量が増加傾向にある中で、生乳生産量に見合った飼料が十分給与されていないのではないか。
飼料成分上はきちんと給与されていたにしても、実際消化されていなくて、無駄な部分が生じていて、受胎率にも悪影響があるのではないかとも聞いています。
今後はそういった改良に見合った形での飼料管理についていろいろ検討なり指導できる体制について充実させていきたいと考えております。
以上でございます。

○武内部会長
よろしいですか。
委員の皆さんには生産現場、消費者の現場での声をこちらに伝えていただいているわけですけれども、あわせて皆さん方にぜひ現場にこちらで議論していることの中身について伝えていくということをやっていただけるといいのではないかと思います。
農水省はそんなに悪いことばかりやっているわけではないと思うのですけれども、なかなか猫の目農政と言われて思いつきでやっているのではないか、と言われている。
そうするとどうしても現場サイドは警戒心を持つのです。
ですから、真剣に皆さんよくしようと思ってやっておられるので、いろいろと質疑していただいて要するに問題点については思うところはそれぞれの担当のほうで説明をするということを通して、正しい情報を正しく現場に伝えていただけるともっと風通しがよくなるのではないかと思いますので、ちょっと発言は私も修正させていただきますけれども、そういう趣旨でございますので、ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、冨士委員。

○冨士委員
私からは、今後の酪肉近と基本計画に関して議論していくわけですけれども、その議論していくにおける論点とか進め方について御質問と御意見とあわせてごちゃごちゃになっているかもしれませんが、お伺いしたいと思います。
最初にこの資料6で活力創造プランについてと畜産との関連で説明されていますが、最初のこの資料6の1ページの四角で囲った上ですけれども、活力創造プランは最初の丸の2行目にありますように「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増させることを目指す」わけです。
この倍増するということなのですけれども、2つ目の丸で、今後、本プランの基本方向に基づいて基本計画の見直しもやるのだと書いてあるのですが、これは本審議会の企画部会でそういう方向で確認されたことなのかどうかというのがまず質問と、そういうことであれば、今後10年間で所得倍増していくという場合の畜産、酪農においてどこのどの段階の何を倍増するのかということを明確にしないとわからない。
それから、先ほどから出ていますように現実とのギャップだとか乖離とかある中で、笹﨑さんの共通認識と一緒なのですけれども、高齢化で絶対人口が減少していく中で、どうやって所得の倍増とかというのを畜種ごとに図っていくのか。
輸出と出ていて牛肉は2020年に4倍の4,000トン、250億、牛乳乳製品は約倍以上の2,000億というのが出ているのですけれども、これもどう牛肉を4倍にするのか、牛乳乳製品を2,000億にするのか、それから、倍増していくためには国内の需要の増大だとかシュリンクしていくのですけれども、国内の増大をどう図っていくのかとか、輸入ものに供給されているものを国産で置きかえていくということも供給が広がるわけですけれども、それを具体的にどの分野でどうチーズとかでやっていくのかとか、3つ目には6次産業化とか付加価値と言うけれども、それはどうやって畜産とか酪農において売り上げを上げていくのか。
それから、4番目にはコストの削減というので所得を上げていくという4つぐらいあるのですけれども、そういう具体的な所得倍増における畜種ごとの、こういうことをやっていって5年後、10年後こうなるのだという絵姿を生産者が実感を持って感じられるような議論をしていくことが大事ではないかと思います。
そのことと、今度、基本計画で決めていくカロリーベースの自給率とか売上高自給率だとか、まさに地域別目標生産量などはそういうものが現実とそういうものとリンクしていないといけないので、そういうことを今まで何回か基本計画で生産目標数量とか自給率の数字を設定していますけれども、全て達成していないわけですので、そこにまた所得倍増ですから、そういう意味で現実感のある、納得感のある議論をした上での数字の設定だとか、それを支えるための具体的な取組だとか政策だとか、そういうことをきちんと詰めていくことが大事ではないかということであります。
2点目はこの酪肉近の資料4の3ページに出ていましたけれども、前回22年の酪肉近の基本方針のポイントというところの第1のところに、畜産・酪農の所得補償制度の導入と書いてありますけれども、これは結局どうなったのかということは22年の検証をするということなので、これをよろしくお願いしたいということと、あわせて今回の基本計画とか酪肉近においても畜産・酪農の経営安定対策、私が何回も言っているように配合飼料価格の安定制度、コストをどう補償するかという入口とマルキンだとか酪農だとかの出口でとか所得で補償しているという入口、出口で経営全体を支えていますけれども、そういう配合飼料安定制度の制度もひっくるめて畜種別の経営所得安定対策について大きな柱としてこの場で議論すべき項目だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
藤井委員、お願いします。

○藤井委員
冨士委員からのお言葉にもありましたが、まさに所得倍増を目指していく、倍増を非常にキャッチフレーズだけになってしまうのではないかと恐れるような言葉ではありますけれども、やはり酪農産業全体が売り上げが上がっていくところを目指していくことと捉えているのですけれども、ただ、今、現状を振り返りますと生乳生産であれば平成8年をピークにずっと落ちてきている。
これがもう全てなのではないかと思います。
やはり産業政策として生産が落ちてきて、そこで何とかしようというのは非常に厳しいわけで、落ちていく中でコストを何とかするとか生産性を上げていくというのは非常に難しいと思います。
ですので、やはりそこに対して何らかの手を考えていかなければならないと思います。
基本方針を定める事項の2について、地域別の需要調査というのがありますけれども、これはもうグローバルの時代で地域別の需要調査ではなくて、これはもう世界全部の需要を調査しなければ、そもそもこの計画を立てる意味がないのではないかと思います。
特にアジアの需要をしっかり5年、10年、15年、20年、30年といった単位でどのようになっていくのか、詳細な分析をしなければ、そもそも議論自体が成り立たないのではないかと思っております。
さらに、そのときにほかの各国の生産状況がどうなっているのかそこもあわせて、そして用途別にどういうようなことが考えられるのか、そういった具体的なデータがなければ、全部空中戦になってしまって意味のない議論になってしまう。
輸出は可能だ、可能ではない、国内消費がどうだ、やはりそこら辺はデータに基づいて話し合うべきだと思いますので、ぜひこの議論をしていく前提として、そういったデータをしっかりとお示しいただきたいと思っております。
さらに同じことですが、飼料についても海外飼料流通、生産量を含めてどう推移していくのかをしっかりと調査していただきたいと思います。
それで中身に入っていきますが、酪農と肉牛という形で分かれておりますけれども、これからの経営モデルとしては酪肉複合経営というのが間違いなく入ってくる。
ここについてのしっかりした経営モデルであったり、研究というのが非常に必要になってくるのではないかと思います。
先週の土曜日、北海道農場HACCP研究会というのがありまして、非常に盛況で100名以上の参加がありましたけれども、その中で道内でもトップクラスの和牛農家さんが、酪農家をとにかく保護してほしいという話をされていました。
それはホルスタイン、F1の供給元、オスの供給元は酪農家だということなのです。
和牛、和牛と言っていますので和牛の話ばかりになってしまいますが、肉牛経営を考えたときにそういったところもきちんと考えていかなければならないということがあると思います。
酪農側としても、もし出てくる出口として和牛というのが軸になるのであれば、酪農経営の中にどれだけ受精卵とかを用いながら和牛を入れていくか。
これは非常に大きな課題になってくると思います。
そのあたりの研究は非常に必要になってくるのではないかと思っております。
次の点です。
これは非常に経営が拡大していくという状況がありますが、その中で人材の確保が何よりも最優先されなければならない。
これは本審のほうでも言ったのですが、高度な教育がやはり酪農技術をやっていく上では非常に必要です。
そういった教育を受けた人間が酪農場に入るという道筋がついていないところに非常に大きい問題があると思います。
廣野委員からも御指摘がありましたが、やはり大学が何のために存在しているのか、大学と現場の距離感を文科省に任せておくだけではなく、やはり農水省としても畜産部会としてもそこの距離感をしっかり縮めて、優秀な人材を畜産に入れていくような道筋をつけるべきだと思います。
ここに関してはもっと深いコミュニケーションをしていただきたいと思っております。
アメリカの例などを見ますと、本当に大学と畜産農場の現場の近さがあります。
教授が現場を回せるぐらいの力量を持っている方が非常にいる。
一方で基礎研究もちゃんとやっておりますけれども、やはりそのあたりのバランス感覚をしっかり考えていただきたい。
それで、学生が全然農場を知らないという現実もあると思うのです。
そのあたりも含めて現場との近さをぜひ近づけていただくような道筋を考えていきたい。
4番目に感染症対策というのがやはりあります。
これは本当にこれから重要な問題になっていくと思います。
戦略的な感染症対策というのを考えていくべきだと思っております。
例えばヨーネ病の撲滅を進めることによって牛乳の非関税障壁を構築していくような、そう簡単な話ではないのはわかっておりますが、ただやはりそういった単純に防御だけの感染症対策ではなくて、付加価値をつけていくという意味でもこの感染症対策というのは非常に大きなキーポイントになってくるかなと思っております。
そのあたりも含めて農場HACCPという認証制度ができましたので、これをやはり利用して日本畜産全体で取り組んでいくということは非常に必要なのではないかと思います。
最後に国際競争力についてですけれども、やはり先ほどの農場HACCPは伝染病予防だけではなくて、品質の高さをしっかりと国際的に認知させていくことによって販売力の強化をしていく。
そういった意味でもこれはかなり長い年月をかけて信頼を獲得していくという必要がありますので、それはぜひ継続的に続けていってほしいということ。
遺伝子の保護というお話もありましたが、これもまさにやっていかなければならない、和牛については特にだと思います。
技術的にゲノム、ジェノミックの技術あるいは雌雄判別といった最新の技術を現場でまた使えるようにおろしていくということは非常に必要なのではないかと思います。
和牛の遺伝子については、これはやはり国でしっかり管理すべきということが1つあるのですが、アメリカの乳牛の正規の輸出という事例もあるように、むしろそこを逆手に捉えて正規の輸出ということも検討するべきなのではないか。
各国によって和牛が生産されることによって、和牛のシェアが広まれば、もっと日本の畜産を拡大できることもあり得るのではないか。
これは門外漢ですのでしっかりとしたことは言えませんが、検討する余地はあるのではないかと思っております。
あと飼料原料について、これは飼料米、イアーコーンといったところを国際価格と比較してどのように低価格にやっていけるかという課題があると思います。
これも先日農場HACCP研究会でアンケートをとった結果です。
やはり今の飼料高騰を生産の売価で反映できていないという方がほぼ会場の全員を埋めているという状況です。
この構造が今後もやはり飼料価格が高騰していく中、それを十分に売価に反映できないということが続くと、これも業界全体がだめになってしまうというのは見えています。
やはりそこにどういう道筋をつけていくのかということに本気に向き合っていかなければならないと思っております。
私としては輸出ということを真剣に考えていかなければならない。
幾ら国内需要を喚起する、付加価値をつける、いろいろなことをやってもどっちにしろ減少していく人口の中でやる。
当然翻って海外輸出というのは大きなリスクがあってなかなか難しいですが、でもあっちは人口が伸びていく、GDPがどんどん伸びていく市場だと、どっちがかける価値があるのか。
それはもう一度しっかり考えなければ、今後、畜産の未来がないのではないかと思っております。
以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、山内委員お願いします。

○山内(孝)委員
飼料工業会の山内です。
今回の審議はよりよい肉を効率的にたくさん作るということで、余り効率的に作ると飼料の販売が減るのではないかということで、やや複雑な心境ではございますが、こういうことをやっていかなくてはいけないだろうと考えております。
また、審議の進め方につきましても、非常に専門性の高い議論になると思いますので、各委員のそれぞれの専門分野で説明いただいて審議を進めていくというやり方も非常によいのではないかと考えております。
今回、私からのお願いは2つあります。
いつもどおりなのですが、やはり先ほどからも出ていますけれども、1つ目は飼料安定基金制度の改革。
これは近代化に直結しますので、今、既にいろいろ議論させていただいておりますので、引き続きやっていくということでこれはお答えは要りませんけれども、畜産経営の非常に重要な部分となりますので、引き続き議論をお願いしたい。
もう一つはこれも毎回出ておりますが飼料用米。
前回も申し上げましたけれども、いい政策だと思いますので、飼料工業会としても何とかこれを定着させたいということで、いろいろプロジェクトチームをつくったり、職員が全国を回ったりして課題を抽出したりしております。
那須委員おっしゃるように植えたくないという方もたくさんおられる地域もありますし、一方で植えたい、たくさんやりたいという地域もございます。
そういうばらつきもございます。
また一方で、畜産農家の皆さんは総じて農業新聞を読んでいてもいい肉ができたとか何とか海外の価格に振り回されない飼料をつくってもらいたいということで期待感も強いように感じておりますが、いろいろ先ほどから出ていますように課題があります。
その中でも大きな課題がやはり米も、それを運ぶ保管設備もある一定の大きな組織、JAさんに偏っておりまして、これをどう我々、飼料工業会も会員メンバーは7割のシェアを持っておるわけでございまして、この飼料用米を定着させるには、やはり日本全体でうまくバランスよくやっていかなくてはいけないのではないかと思っております。
飼料用米関係の会議では、使うところが汗をかきなさいとか、民と民の問題だから、民と民で解決してくださいとか、小林課長とは全く私と温度差はないと思っておりますが、やはりその辺の差が出ておりまして、もう少し政府あるいは農水省の後押しだとか、仕切りみたいなものをお願いしないとなかなかこれは1年、2年ではなくて5年、10年かけて定着させていくべきものだと考えておりますので、その辺よろしくお願いいたします。
私からは以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございます。
それでは、事務局のほうから。

○田村畜産総合推進室長
冨士委員から審議会、企画部会の合同会議において、先ほど渡邉課長から御説明した活力創造プランの基本的方向に基づき、この基本計画の見直しに向けた検討着手という点について了承とされたのかという御質問がございました。
藤井委員などまさに委員として現場におられたと思いますけれども、私も傍聴させていただいておりましたので、そのときの状況を申し上げます。
参考資料3としてお手元に「農林水産業・地域の活力創造プラン」、これは平成25年12月10日に総理が本部長の農林水産業・地域の活力創造本部で決定されたわけでございますけれども、こちらの説明が内閣官房の事務局、事務方のほうから審議会の場においてございました。
それでこのプランの中をご覧いただきますと、参考資料3の11ページでございますが、ここに今後の進め方ということがございまして、この食料・農業・農村基本計画の見直しと書いてございまして「今後、本プランにおいて示された基本的方向を踏まえ、食料・農業・農村基本法に基づき、10年程度先を見通して策定されている食料・農業・農村基本計画の見直しに着手することとする」ということが記載されております。
先ほど御説明した資料の箇所はこちらを簡単にまとめたものということでございます。
それで特にこれを合同部会として了承する、しないという御議論はなかったと存じます。
ただ、先ほど私、企画部会合同会議の概要、委員からの主な御意見ということを申し上げましたけれども、農政に関する議論は審議会主導で進めるべきではないかという御意見をおっしゃられた委員もいらっしゃったかと承知しております。
以上でございます。

○渡邉畜産企画課長
また冨士委員から農業・農村の全体の所得の倍増を目指すということ、具体的にどういうふうにするのか、畜産でどうするのかということがございました。
この農業・農村の全体の所得を2020年までに10年間で倍増させることを目指すということでございますけれども、これは農業産出から来る農業所得に加えまして、また6次産業化の市場規模、現在1兆円程度のものを同時期に10兆円まで拡大する。
その相当部分を農業・農村に呼び込むというようなことで倍増を目指すということでございますけれども、その中で具体的に畜産が幾ら、子牛で幾らという積み上げをしているものではございません。
輸出をどうやってふやしていくのかについては、資料にあるような積み上げもあるわけですが、また6次産業化をどうやっていくか、どうやってコスト削減をしていくのか、また需要をどう見込むのか、まさにこの場でこれから月1回ぐらいのペースで御議論をいただいて、データに即した議論をしながら方向を出していくことになるのかと考えております。
それから、冨士委員からまたございました畜産・酪農所得補償制度はどうなったのかという具体的な御質問がございましたけれども、確かに現行の酪肉近参考資料1というのがございます。
その4ページに言及があるわけでございますけれども、畜産・酪農所得補償制度については、酪農・肉用牛生産等の特性を十分踏まえつつ、現行の経営安定対策が果たしている機能やこれらの新たな仕組みの実施状況等を検証し、そのあり方や導入時期を検討する。
その際、生産現場の意見を十分に聞くこととすると位置づけて、まさに現行の経営安定対策の検証を行ってきたところでございます。
ただ、現在、どうなったかということについては、まさに現行の酪肉近に書いているとおりでございまして、今後、これをどう考えるのか、次の酪肉近、まさにこれから出そうとしている酪肉近の中でどういう方針を打ち出すかというのをまさにこの場で議論して、決めていくことだと考えております。

○原田畜産部長
今の所得補償の話は現酪肉近が政権交代の後に決める中で、全体が戸別所得補償という議論の中で、収入がコストを絶えず下回る、コストが収入を絶えず上回るものについては所得補償するのだという中で幾つかの作物がそういう流れに行った中で、酪農、肉用牛、畜産については絶えずコストが収入を上回るということはないのではないか。
当時、既にいろいろな畜種ごとに対策があったので、そういう状況を前提に現行の事業を拡充するのかそうでないのかという議論をしていきましょうということだと思うのです。
そういった意味では、大前提は変わっていないと思うのですけれども、先ほどのお話で言うとむしろ配合飼料対策と出口対策と経営対策をどう整合をとっていくかということがむしろ大きなテーマになると思うのです。
配合飼料対策が現行ワークしていないとなったとき、でも、資材としての配合対策にどこまで財政負担をできるのか。
結果的に出口の経営対策に今のままでいいのか、どういうことをしていくのかというのはセットで考えたほうがいいと思いますし、そういった御議論ができればなと。
それと所得倍増というのは、私はこれは言い過ぎかもしれませんが、当時、党の議論でも畜産というのは既に所得倍増という余地はないのではないか、えさは上がっているし、専業農家がほとんどで、そういった米と違った生産構造がある中で、米のような所得倍増ではないのでないか。
どうしたらいいのかというときに、自給率を1.5倍とか、要は資材としてのえさに相当のコストがかかっているのであれば、そこを自給飼料に切りかえていかないと、所得を増やすというよりは所得の余地を増やす、とにかくプラマイ計算したときに出ていくもの、アウトプットが多過ぎるといった中で、党のほうでは畜産については飼料自給率を上げるという整理もされています。
いずれにしても、本審での全体の御議論あるいはここでの御議論も所得確保のためにどうしたらいいのかということについて、配合飼料も経営対策も含めて御議論できればなと思います。
細かい話、乳製品の2,000億というのは乳製品を含む加工品全体で乳製品だけは整理していないのですけれども、ただ、藤井さんからも御議論がありますので、いずれ乳製品等についても輸出のフィージビリティーといいますか、そういったことについてはさらにデータを提供して御議論願えればと思います。
いずれにしましても、今日こういったいろいろな御議論の中で、まさに前提条件を整理しつつ、これから肉づけをしていただくというのも随分あると思います。
それと藤井さんからありました酪肉近の基本方針の章立て、これは本当に古い法律なものですから、いまだにこんな言葉を使うのですかというのもあるのですが、一応法律とか政令に書かれている事柄はなかなか文字自体は変えにくいのですけれども、部の中でも新しいキャッチフレーズですとか新しい概念といったものをつけ加えることで補っていくべきではないかという議論をしていますので、法律に書いてあることは書いてあることとして、皆さん御議論の中でもう少し違った切り口での章立てとかタイトルについてはいろいろ工夫をしたいと思っております。

○小林畜産振興課長
山内委員から配合飼料制度の改革というお話がありました。
前回の価格決定のときも抜本的な見直しという御意見をいただいたと思います。
これは、今、部長が説明した観点からこの場でも時間をいただいて議論を進めていきたいと思っております。
それから、藤井委員から遺伝子の保護というお話もございましたし、あと国で管理すべきというお話もありました。
先ほど現状の資料を出したいというお話があったのですが、その場でまた現状を見て御議論いただければと思っております。
ただ、その後にアメリカへ和牛精液を出すということの議論をしてはどうかというお話がございました。

○藤井委員
アメリカに和牛というかアメリカのホルスタイン精液の世界戦略のような形で和牛も展開できないかと。

○小林畜産振興課長
世界に精液また遺伝子を持ち出していくというお話だったと思います。
議論自身をタブー視するわけではありませんけれども、極めてセンシティブな話でございまして、こういう意見が部会の中でもあったということを和牛関係者の中でもう一度議論してまいりたいと思っております。
また、山内委員に戻りますが、エサ米のお話がありました。
よい制度であるという評価をしていただいております。
ただ、使うところが汗をかけばいいという無責任な発言もあったということですけれども、この制度は最初に石澤委員もおっしゃっていたように、作る側にもメリットがありますけれども、使う側にもある。
なおかつ地域とか国全体、自給率という意味でもいろいろなメリットがあるはずです。
ですから、作る側、使う側双方汗をかくべきですし、我々国についても同じように努力していきたいと思います。
また、それぞれの流通の関係であるとか設備の関係とかいろいろ御議論していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○川島動物衛生課長
藤井委員からあった感染症対策なのですけれども、これは笹﨑委員からの御発言にもあったかと思いますけれども、輸出を進めていこうとすると疾病、感染症がリスク要因になる。
私どもは輸出を進めていけばいくほど、一旦口蹄疫とかが出るとせっかく海外で成立した販路がその瞬間にだめになってしまうということは非常にリスク要因だろうと思っていまして、これに対していい答えはないのですが、基本的には水際検疫ですとか、国内での発生防止対策を進めていくことがまず基本になろうかと思っています。
その上で藤井委員がおっしゃった農場HACCP、これは基本的な衛生対策をさらに高いレベルでいろいろな取組をやっていただくということでして、一般的に日本の畜産物は安全なイメージがあると思いますけれども、さらにそれを強くアピールしていく上では1つの手法かと思っております。
ただ、この取組を始めて10年ぐらいになっておりますけれども、今年時点で31農場が認証を受けているという状況でございまして、私どもとしてはまずこれを国内でもう少し進めていきたいということで、今、国会で議論いただいております新年度予算でもこのHACCPの取組について、農場の方を指導します農場指導員の養成といった事業の継続を要求しているところでございます。
この場でもいろいろと御意見をいただきながら、この辺の取組をしっかりしていきたいと思っております。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
もうちょっといろいろと御意見を伺いたいのですけれども、どうぞ。
二人どうぞ。
ほかにいますか。
よろしいですか。

○市川委員
すみません、5時半で退席させていただこうと思っていたものですから、ごめんなさい、先に述べさせてください。
2点お願いをしたいと思います。
先ほど原田部長からもいろいろな対策で、数字を並べられて予算の概要とかもいただいてはいるのですが、ふだん桁数の多い金額の話に日常的に接していないので、いま一つ実はぴんと来ない部分があります。
これは私だけでなく一般の消費者の感覚ではないかと思います。
いわゆる入口、出口で支えているという今の畜産物の現状を、例えば牛であったら1頭の絵の中に入口でこれだけ支えている、出口でこれだけ支えてトータルとして国民にこれだけ支えてもらっているというわかりやすいものを出していただきたいと思います。
可能な限り、牛に限らず豚も卵もそうかもしれません。
そういうものをお願いしたいと思います。
もう一点は安定供給という言葉は非常に大事なことで、いわゆる私たちも消費者として供給されないと食べられないという部分は非常に大事な部分ではあるのですが、安定供給というところにどこまで国がかかわるのかというあたりをもうちょっと考えてほしいと思います。
今までやってきたから安定供給をして当たり前という感覚でいいのかという思いを持っています。
それはなぜかというと、今、ユネスコに和食が登録され注目されていますけれども、和食は昔から安定供給された食物で成り立ってきたわけではなくて、飢饉があったり欠乏したものの中でどうすれば食いつないでいけるのかという知恵と工夫があって、今の和食の文化というのが成り立っていると思うのです。
そこのところの観点もぜひ考えて、含んでいただきたいと思います。
この手元に配付された和食のユネスコ登録紹介の1枚の紙の中には、保存食とか加工食品という言葉が1つも出てきていないのですが、みそもしょうゆも豆腐もコンニャクも加工食品です。
そういう食品も含めて和食が成り立っているのだということを改めてまた考えてほしいと思います。
以上です。

○石澤委員
3つなのですけれども、1つがまず倒壊した場所が結局野ざらしの状態になっていますので、早目に対応していかないと私は病気の心配もあると思いますので、ぜひ早急に把握していただいて対応していただければと思っています。
2つ目ですけれども、飼料米の関係なのですけれども、特に稲わら利用で1万3,000円ですけれども、耕畜連携で飼料米を利用したそのふん尿を使って飼料米をつくった場合とか、その辺についても1つ検討していただければということと、それから、立毛放牧というものもありますけれども、この立毛放牧についての項目がないので非常に効率のいいやり方だと思いますので、検討していただければと思います。
最後は、市川さんのように食べていただく方々に理解をしていただかなければいけませんので、消費拡大に向けた取組に対する、特に畜産部の後押しをぜひ今後ともお願いしたい。
例えばそういう会合に対して後援なり支援なりそういう形の今後の方向性なんかも考えていただきたいと、以上3つです。

○小林畜産振興課長
済みません、今最後の石澤委員への回答で、稲わら利用でということで1万3,000円、資源循環という名目で耕畜連携補助1万3,000円を出しております。
飼料用米は堆肥の利用でいいのではないかというお話ですが、私どもは稲、粗飼料全体でそうですけれども、地上部、実も茎も葉も全部利用して、なおかつ土地に還元する、これを目指しておりますので、WCSについては堆肥を散布することで1万3,000円。
飼料用米は残るわらもちゃんと利用するということを同じように求めていくわけでございます。
堆肥利用は大変すばらしいことですが、それ自身畜産農家にもメリットがありますので、これはちゃんと自分の責任で進めていっていただきたいと思っております。
立毛放牧は放牧という観点で水田で利用しますと1万3,000円の対象になります。
先ほどの資源循環のまさしく思想に合った地上部を全部利用しますし、堆肥として水田に還元される完全なる循環です。
これは対象にしているところでございます。

○武内部会長
まだまだ何度も部会がございますので、またいろいろと御指摘いただければと思います。
本日は長時間に及び熱心に御審議していただきましてありがとうございました。
次回は酪農・乳業をテーマに現行基本方針等に関する事務局からの説明とともに、先ほどお話ししたように委員の方からお考えについて御説明いただいた上で、議論をしていきたいと思いますが、酪農経営者の立場から藤井委員、乳業の立場から中野委員にそれぞれのお考えについて御説明をいただけるということになっているようでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局より連絡事項をお願いいたします。

○渡邉畜産企画課長
ありがとうございます。
次回は1カ月に1回程度ということでございますので、3月下旬あたりで皆様の御予定をお伺いして、できる限り多くの委員が集まれるようにセットしたいと考えております。
具体的なスケジュールについてはまた事務的に御連絡させていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

○武内部会長
それでは、これで部会を終了させていただきます。
どうも長時間ありがとうございました。

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