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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成26年度第3回部会 議事録

1.日時及び場所

平成26年7月3日(木曜日)
三田共用会議所 1階講堂

2.議事

(1) 開会

(2) 部会長挨拶

(3) 出席状況報告・資料確認

(4) 議事の進め方・資料説明

(5) 質疑応答・意見聴取

(6) 閉会

3.概要

開会

○渡邉畜産企画課長
定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会、今年度3回目となります畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御出席を頂きまして、まことにありがとうございます。
当部会の事務局であります畜産企画課の渡邉でございます。
どうぞよろしくお願いをいたします。
本日は武内部会長、そして小谷部会長代理が所用により御欠席でございます。
このため、改めて関係規定に従いまして、武内部会長から、あらかじめ本日の部会長代理としての職務を行っていただく石澤委員を御指名していただいておりますので、石澤委員に議事進行をお務めいただきたいと思います。
それでは、石澤部会長代理に一言御挨拶を頂いた上で、議事をお進めいただきたいと思います。

 

部会長挨拶

○石澤部会長代理
皆さん、こんにちは。
本日部会長の職務を務めさせていただきます石澤でございます。
どうぞよろしくお願いします。
委員各位におかれましては、大変御多忙のところを御出席いただきまして、厚く御礼申し上げます。
先日ちょっと飼料米の研修員の資格研修というので4日間私も研修に行ってきたんですけども、今まで1万6,000名の穀物検査員の方がいらっしゃるんですけども、飼料米に今回全国で190名の方が参加されたということで、非常に飼料米に対する関心が高いということがよくわかりました。
それと、話がちょっとそれますけども、先日の国会で、養豚農業振興法というのがめでたく議員立法で承認されたということで、これからますます畜産が大切になる中で、ちょっとPEDの問題は今一旦一段落していますけども、今後まだまだ懸念される部分ですので、いろいろまたこの部会は非常に大切な部分があると思います。
ということで、まず初めに佐藤生産局長のほうから御挨拶をお願いいたします。

○佐藤生産局長
生産局長の佐藤でございます。
畜産部会の開催に当たりまして一言御挨拶申し上げたいと思っております。
本日は大変お忙しい中、委員の先生方におかれましては御出席賜りまして、まことにありがとうございます。
今回、畜産部会ということで、今日、「酪農・乳業」といったところに焦点を当てましていろいろと御議論いただくわけでございますが、今、石澤部会長代理からお話がございましたように、最近の畜産をめぐる情勢といたしまして幾つか動きがあるわけでございますが、6月20日に養豚農業振興法という法律が議員立法で可決されております。
エコフィードあるいは飼料米といったものに基盤を置いた国内養豚業の振興といった観点から新しく議員立法ができているところでございまして、またこうしたものを踏まえましてしっかりと養豚対策、こういったものをやっていきたいというふうに思っております。
また、6月24日でございますが、「日本再興戦略」あるいは「農林水産業・地域の活力創造プラン」といったものが閣議決定あるいは官邸で本部決定といったようなことが行われておりまして、その中で、この畜産につきまして、畜産クラスターといったようなことが今回特記されておるといったようなことが新しい動きになっているところでございます。
この畜産クラスターといったものについて今付言したわけでございますが、これにつきましては、いつでしたか、この畜産部会あるいは畜産部会の懇親会の場でもお話ししたことがあるかと思いますが、いわゆる畜産コンソーシアムといったようなことで、畜産の皆さん、そしていろいろな学識経験者、あるいは飼料メーカーの皆さん、あらゆる関係者が一緒になって高収益型の畜産体制を構築していくと、こういう事業を26年度から開始しているところでございます。
これにつきまして実施状況を申し上げますと、これまで第1回の公募を行っておりまして、全国で11件の応募がございまして9件が採択されております。
肉用牛あるいは酪農関係、いろいろなものが入っておるわけでございますが、本日議題となっております酪農におきましては、たしか四、五件がこの中で採択されておりまして、この事業の展開が今後なされようとしていくところでございます。
いずれにいたしましても、このクラスター事業につきましてしっかり取り進めていきたいというふうに思っておりますが、やはりこれをしっかり取り進めていく上には的確な対応が必要でございますので、どうか本日の畜産部会におきまして、この「酪農・乳業」につきまして種々の課題について当方からも説明させていただきますが、どうか各委員の皆さん方におかれましても、忌憚のない意見を賜ればというふうに考えているところでございます。
簡単ではございますが、冒頭の挨拶とさせていただきます。
どうぞ今日はよろしくお願いいたします。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
なお、佐藤局長におかれましては、公務のため、ただいまこのまま退席させていただきますので、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
それでは、議事を進めます。

 

出席状況報告・資料確認

○石澤部会長代理
まず、事務局から委員の出欠状況、配付資料の確認などについてお願いいたします。

○渡邉畜産企画課長
まず、本日配付しております資料について確認をさせていただきます。
配付しております資料一覧のとおりでございますけれども、まず、資料1といたしまして議事次第、資料2といたしましては委員名簿、資料3といたしまして食料・農業・農村政策審議会企画部会に関連する資料、それから資料4といたしまして養豚農業振興法について、それから資料5が「本格的議論のための酪農・乳業の課題」でございます。
また、参考資料といたしまして、参考資料1から4まで配付をしてございます。
参考資料1は「新たな酪農・乳業対策大綱」の検証に向けて、参考資料2といたしましては現行酪肉近への対応状況、参考資料3といたしまして、これまでの委員プレゼンテーションにおける御意見についてということ、それから参考資料4に枝番があって1、2、3とございますが、先ほど局長から言及がありましたけれども、「日本再興戦略」などの関連資料でございます。
さきに産業競争力会議に説明した内容を御説明させていただいた内容がここの決定に反映されておりますが、説明済みでございますので、内容の説明は省略をして配付だけにとどめさせていただきたいと思います。
抜けがございましたらお申しつけをいただければと存じます。
次に、本日の委員の出欠状況でございます。
石澤部会長代理を含めまして12名の委員の先生方に御着席を頂いております。
武内部会長、小谷委員、それから野村委員、山内孝史委員につきましては、所用で本日御欠席ということでございます。
また、金城委員、中野委員におかれましては、諸般の事情によりまして辞任届を提出されておりますので、後任として、新たに築道委員、川村委員の両委員が選任をされまして、本日御出席を頂いております。
後ほど御挨拶していただければと存じております。
また、規定では、委員、それから議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は規定数を満たしていることを報告申し上げます。
以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
では、ただいま御報告のありました築道委員及び川村委員から、簡単に自己紹介を頂きたいと思います。
築道委員、川村委員の順で所属と所管とを一、二分等でお願いいたします。

○築道委員
公益社団法人日本食肉市場卸売協会の副会長として出席させていただいております築道繁男と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
日ごろは広島市中央卸売市場食肉市場で荷受け業務、卸売業務を生業としております。
ここで議論されます酪肉近代化の基本方針につきましては、今後私どもの市場に出荷される肉畜の方向づけになると考えておりますので、一生懸命委員を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。

○川村委員
一般社団法人日本乳業協会の会長を今年5月から務めさせていただいております川村和夫でございます。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
前任の中野会長にかわりまして今度は臨時委員を務めさせていただきます。
先ほどからお話がございますように、酪農・乳業は大変今厳しいというか大変難しい局面を迎えております。
酪農も大変大きな問題を抱えておりますし、乳業も大変大きな問題を抱えているという状況ではないかなというふうに思います。
我々、今まで酪農と乳業は両輪だという話をよく諸先輩から伺い、私もそういう認識で事業を進めてきたわけでありますが、ここへきて両輪からさらにもっと一歩進めて、この危機に対して一体となって本当に取り組んでいく必要があると考えております。
今まで以上に酪農は乳業を、また乳業は酪農を思い合ってこの産業の危機を乗り越えていくべきと感じております。
何とぞ未熟ではございますが、委員を務めさせていただきますので、皆様よろしく御指導のほどお願いを申し上げたいと思います。
よろしくお願いいたします。

○石澤部会長代理
築道委員、川村委員、これからも忌憚のない御意見をよろしくお願いいたします。

 

議事の進め方・資料説明

○石澤部会長代理
それでは、本日の議事の進め方でございますが、まず初めに、先月29日に開催されました企画部会における主な議論について御説明いただきたいと思います。
その後、畜産関係のトピックスといたしまして、先ほどお話ありました、通常国会で成立いたしました養豚農業振興法について御紹介いただきたいと思います。
それから、本日のテーマであります「酪農・乳業」について、現状の課題や施策の在り方等について説明を頂きたいと思います。
その後、途中休憩を挟みつつ、それまでの事務局の説明を踏まえて、一括して意見交換を行いたいと考えております。
本日の詳細な議事録につきましては、これまで同様の取扱いとさせていだきますので、よろしくお願いいたします。
できるだけ効率的な運営に努め、17時ころをめどに終了したいと思いますので、円滑な議事の進行に御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
それでは、まず、先月の企画部会における主な議論等について、事務局から御説明をお願いいたします。
よろしくお願いします。

○田村畜産総合推進室長
よろしくお願いいたします。
お手元の資料の資料3をよろしくお願いいたします。
5月29日の企画部会についての資料でございます。
よろしいでしょうか。
本日は、酪農・乳業についての本格的議論ということでございますので、この部分の御説明は簡潔にさせていただきたいと存じます。
この議事につきましては、1ページ目の2に書いてございます。
基本計画についてということで、農業の持続的な発展に関する施策についての検証、それから研究の基本計画の検証の2点でございます。
このうち畜産に関する御意見が企画部会の委員から出されましたのは(1)の部分についてでございます。
1ページおめくりください。
横長の資料でございます。
具体的には4つのテーマについて検証がなされてございます。
順に畜産に関する御意見を御紹介させていただきます。
1点目は、「技術の開発及び普及」でございます。
こちらは飼料米につきまして2点御意見が出てございます。
1点目、飼料米について、専用保管施設や合理的な流通の仕組みの整備などが課題であり、これらの課題解決に向けた研究が重要という御意見。
2点目といたしまして、今回の政策、この飼料米についての政策は、これまでとは違うということを打ち出したわけだから、早急に多収米などについての開発を行ってもらいたいという御意見でございます。
次、2点目の「農産物の価格の形成と経営の安定、農業災害による損失の補てん」の部分についてでございます。
こちらは1点御意見がございまして、収入保険、所得安定については、酪農業界は補給金制度があり安定しているが、海外の乳製品市場を見ると価格の変動差が非常に大きく、こうした中で所得の補償をどう考えていくのか、収入保険について輸出とセットで考えていただきたいという御意見がございました。
3点目が、「自然循環機能の維持増進」ということでございます。
こちらについても、畜産については1件御意見がございまして、バイオマス推進について安定的な原料の調達など具体化に向けて課題が多い。
特に家畜の排泄物などの農業系の資源活用の分野では、地域のサイズにあわせた小規模分散型での利用拡大の技術も重要であるという御意見がございました。
最後、4点目でございます。
「農業資材の生産及び流通の合理化」についてでございます。
こちらも1点、畜産について御意見がございました。
この委員は、TMRセンターなどを御念頭に置かれて御発言されていますけれども、外部化するからには経営体の規模が拡大するのか、あるいは専門化することにより付加価値がつくのかという点がセットになって動いていない限りは余り意味がないのではないか。
ともすれば、延命措置になっている場合もあるのではないかという点の御指摘がございました。
簡単でございますけれども、以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
続きまして、養豚農業振興法について、事務局より御説明願います。

○渡邉畜産企画課長
養豚農業振興法につきましては、私から資料4によって御説明をさせていただきたいと思います。
資料4、養豚農業振興法概要ということで、1枚目を説明させていただきます。
条文につきましても添付してございますが、この1枚目をごらんになっていただきまして、まず目的でございますけれども、これは養豚農業というものに着目をいたしまして、養豚農業が国民の食生活の安定に寄与して、また地域経済に貢献する重要な産業であるということにまず着目をいたします。
また2点目といたしまして、養豚農業というものが食品残さ、これを原材料とする飼料、エコフィードというふうに我々通常呼びますけれども、そういった飼料の利用などを通じて循環型社会の形成に寄与する産業であるということに着目いたしまして、このため、養豚農業の振興を図って、その健全な発展に資するということを目的としております。
定義としておいております言葉でございますが「養豚農家」、これは養豚農業を経営する者ということで定義をいたしております。
また、「国内由来飼料」という概念を打ち出しているということであります。
これは食品残さ又は国内生産された飼料用米などを原材料とする養豚用の飼料ということで、言ってみれば、エコフィードですとか飼料用米のような国産の穀物といったようなもの、これを国内由来飼料というふうに定義をしてございます。
法律の具体的な中身でございますけれども、まず3.基本方針といたしまして、農林水産大臣が、養豚農業の振興に関する基本方針を策定するということとされております。
その基本方針に即しまして、4番目のポツがございますけれども、国と地方公共団体が施策を講ずるよう努める義務を課しているということでございます。
具体的に、国と地方公共団体が果たすべき施策というものがここに6つ丸を書いてございますけれども、まず1つ目、「養豚農家の経営の安定」ということで、このために必要な生産基盤の整備ですとか災害の予防といったものを推進する。
また2つ目といたしまして、「国内由来飼料の利用の増進」ということで、エコフィードあるいは飼料用米といったものを増進するために、供給についての情報の提供ですとか、いわゆるマッチングというような活動をするというものでございます。
また、3つ目といたしまして、「豚の飼養衛生管理の高度化」ということで、高度な飼養管理、衛生管理の導入を進めるですとか、あるいは排せつ物の処理の高度化、あるいは病気についての検査体制の整備といったものを進めるということでございます。
また4番目として、「安全で安心して消費することができる豚肉の生産の促進及び消費の拡大」ということで、品質向上のための研究開発ですとか、銘柄豚についての情報提供といったようなものを進めていくということでございます。
また、5つ目といたしましては「豚肉の流通の合理化」ということで、産地処理の推進ですとか、取引規格や品質表示の普及といったものがございます。
最後に6番目、「援助」といたしまして、養豚農家が基本方針に即した経営を行うことができるようにするために必要な助言ですとか指導、財政上の措置といったものを規定をしております。
最後、5でございますが、公布の日から施行ということで、これは既に公布をされてございますので、もう既に効力を有する現行の法規ということになっております。
最後、最後の

○ですけれども、これは施行後速やかに検討するという検討条項を設けております。
何を検討するかと申しますと、安全性を確保しつつ、食品残さを原材料とする飼料の製造、その利用の促進を図る観点から、これらに関する係る規制について検討して政府が必要な措置を講ずるというような附則の条項を設けているものでございます。
以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
それでは、引き続き事務局から、本日のテーマであります「酪農・乳業」について、資料の説明をお願いいたします。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長の森でございます。
私から、酪農・乳業の課題につきまして御説明をさせていただきます。
資料番号が入ってなくて大変恐縮でございますが、A4横長の少し厚手の資料、「本格的議論のための酪農・乳業の課題」といった資料がお手元にあるかと思います。
こちらに沿って御説明を申し上げます。
表紙に、全体の構成につきまして目次を兼ねた部分が下にちょっと書いてございます。
大きく分けますと4つの分野について整理してございますが、1から4までの酪農経営の部分、こちらの部分を詳しめにコストや経営安全対策を含めて御説明をいたしてございます。
5番目に集送乳の合理化、6番目に乳業再編・整備、7番目に需要拡大など、こういったところについて順次御説明を申し上げていきたいと思います。
それでは、資料をめくっていただきまして1ページでございます。
酪農経営の概況ということで、戸数なり頭数の動向を整理してございます。
酪農の飼養戸数でございますが、上に飼養動向の表がありまして、上の方に戸数のデータが北海道と都府県、また全国で入れてございますけれども、北海道では年率約3%、都府県では年率5%程度で減少の傾向が続いてございます。
一方で、同じ表の下の部分でございますけれども、経産牛の1戸当たり頭数でございますが、こちらについては増加してきたということでございますけれども、近年若干伸び悩みの傾向が見られるようになってございます。
今後の見込みでございますが、下の方の水色に表がございますけれども、今後も高齢化によりまして一定の割合で経営中止が見込まれます一方で、規模拡大を予定していらっしゃる経営も3割程度は存在するものという状況になってございます。
次に、2ページに進みます。
経営規模と戸数の関係について現状と見通しをお話したいと思います。
飼養規模別の戸数でございますが、上に北海道、下に都府県のチャートがついておりますが、北海道におきましては、80頭以上の規模層の割合が着実に増加をしてございます一方、49頭以下の規模層についての割合は減少をしてございます。
下の都府県も同様な傾向でございますが、100頭以上層も平成14年に比べて162戸増加というような状況になってございます。
北海道、都府県ともに80頭から99頭という規模層が、平成19年までは増加してきたんですけれども、24年にはちょっと減少に転じたという傾向が見られるようになってございます。
次に、3ページに行っていただきまして、酪農経営の飼養管理方法について簡単に御紹介したいと思います。
表になってございますけれども、飼養管理の方法につきましては大きく3通りございまして、つなぎ飼いの方式、写真がございますね、こんなイメージでございますが、また、フリーストールの方式、そして放牧の方式と大きく3つに分けられるかと思います。
つなぎ飼いの方式が、これまでも多数を占めておりまして、現在7割ぐらいとなってございますけれども、フリーストールも増加をしてきてございます。
下の方に北海道における導入状況の数字を入れておりますが、増加してまいりまして、現在約2割というところまでまいっておりますが、近年は少し頭打ちの状態になってきてございます。
なお、新しい技術でございますが、搾乳ロボットにつきまして、このフリーストールの中に別欄を設けて作ってありますけれども、こういったロボットで機械が自動的に搾乳するスタイルでございますが、こちらについては導入割合はまだ1%という状況になってございます。
次の4ページをお願いいたします。
こういった酪農経営におきましては、施設なり機械なりの投資というのが非常に大きくなってまいります。
そこで、国といたしましては、強い農業づくり交付金など様々な施策を活用しまして、共同利用施設の整備でありますとか、それから離農された農家の経営資源を回収するなどして新規参入される方にリースすると、こういったような事業をやりまして、施設投資に対する支援を行っているところでございます。
しかしながら、この共同利用施設の整備につきましては、原則として5戸以上のグループでということの要件がございまして、現在、酪農家戸数の減少でありますとか偏在化、また点在化ということによりまして、この要件をクリアすることはなかなか困難になってくるという状況がございます。
また、施設の整備のほかにも、個別の経営を対象にいたしまして、機械のリース導入支援といったようなことも行っております。
5ページをお願いします。
次に、酪農経営のコストについて少し御説明を申し上げたいと思います。
下に図がございまして、左側、北海道、右側、都府県となってございますけれども、全算入生産費を見ますと、コストについては道、都府県とも大規模層ほど生産費が低下するという傾向が見てとれます。
この中の内訳を見ていきますと、物財費についても大規模層ほど低下する傾向が大まかには見てとれますけれども、これは流通飼料費の上昇ということが背景にあろうかと思いますが、北海道における80頭規模以上の層におきましては、かえってこの物財費が増加するという傾向がございます。
家族労働費については、1人当たりの頭数が増加するということの中で、大規模層ほど低下するという傾向になってございます。
次の6ページをお願いいたします。
これは、先ほどの生産費を時系列で追ったものでございます。
流通飼料費が上昇してございますので、近年、生産コストは増加傾向で推移してございます。
特に左側の北海道でございますけれども、従来は流通飼料の経費、一番下の部分でございますけれども、この割合は低うございましたけれども、配合飼料の給与が増えているというようなこともありまして、流通飼料の伸びが顕著になってございます。
また乳牛の供用期間が短くなっているということもありまして、乳牛の償却費が都府県、北海道ともに増えているという傾向も見てとれます。
次、7ページをお願いいたします。
先ほどのコストの中で流通飼料の関係でございます。
先ほどお話ししましたように、流通飼料費については、都府県ではそれほど大きな規模別の差は見られませんけれども、左側、北海道におきましては、大規模層で流通飼料費が高くなる傾向が見てとれるようになってございます。
北海道における濃厚飼料の給与割合も、下のグラフでございますけれども、増加しているという傾向にございます。
次、8ページをお願いいたします。
この飼料コストの低減のためにということで、様々な技術の試算のデータをつけさせていただきました。
まず、左上の1番でございますけれども、生産性が低くなった草地の草地更新をいたしますと、経営コストがどれくらい低減するかということの計算でございますけれども、更新によりましてTDNですね、栄養の収量が6割ぐらい増えるだろうという試算が示されてございます。
右側、2番目でございますけれども、放牧につきましても、舍飼に比べまして購入飼料費が2割ぐらい安くなるというようなデータが示されてございます。
3番でございますけれども、都府県を念頭に置いておりますが、国産粗飼料の利用割合を10%ほど向上させた場合、これが搾乳牛1頭当たりの飼料コストにどれくらい影響するかという試算をいたしまして、右下のところに緑色の表がございますけれども、飼料費で1頭当たり5%低減できて、費用合計全体でも2%ぐらいの低減効果があるというふうに試算をいたしてございます。
次の9ページをお願いします。
乳牛の償却費に関するデータでございます。
左上にございますが、乳牛の供用期間は、近年、平均除籍産次を見ますと、短縮傾向にあることが見てとれます。
この乳牛の供用期間を延長するということは償却費を低減するということにもつながりますし、生涯生産量の増加にも寄与しますので、望ましいことでございます。
乳器の障害でありますとか、様々な原因によります乳牛の廃用ということを避けるための飼養・衛生管理技術の向上というのが重要かと考えてございます。
また、特に下の左側でございますけれども、乳雌牛の死亡月例のデータをとりますと、やはり生まれた直後、0か月齢の死亡率が非常に高くなってございます。
右側の表ですね、出生頭数に対する0か月齢の死亡割合、北海道、都府県と分けてございますけども、都府県については、死亡割合は改善の傾向でございますけれども、やはり基本的に高い率でございますので、子牛の段階での飼養・衛生管理というのが非常に重要ということでございます。
次の10ページをお願いします。
先ほどの乳牛償却費に関連しまして、体細胞の関係のデータを入れさせていただいております。
乳用牛につきましては、左側の産次別の1日当たり乳量というグラフがございますけれども、3産から4産次にかけてが最も泌乳量が増加するということでございまして、その後は低下傾向であります。
一方で、右側の産次別の乳汁中の体細胞数というのを見ますと、産次を経るほど増加していく傾向でございます。
そういった背景の中で、現在、指定生乳生産者団体は、乳汁中の体細胞の数の基準を設けておりまして、左下に表の形に整理してございますが、これは自主的な基準なんですけれども、ミリリットル当たり30万という基準を設定してございます。
こうした基準を持つことによって乳房炎の防止等の効果を期待しているということでございますけれども、一方で、先ほどございましたように、産次を経るごとに体細胞数が増えるという関係にありますので、産次の進んだ乳用牛を有効利用するという面ではハードルになっているという声もございます。
この体細胞数に関する基準を諸外国と比べてまいりますと、左下にありますように、米国では75万、EUではニュージーランドでは40万というふうになっておりますので、我が国においても乳用牛頭数が減少するといった傾向にある中で、この基準の在り方についても償却費の節減の観点や、生乳の安定供給の観点なども含めまして検討することが必要じゃないかと考えてございます。
11ページをお願いします。
酪農経営のコストの中でも乳量の関係のデータでございます。
1頭当たりの乳量でございますが、左上にあります水色のグラフでございますが、増加傾向で推移してございます。
22年度、23年度は猛暑等の影響によりまして若干の減少を見ましたけれども、24年度は再び増加をしているということでございます。
1頭当たりの乳量が向上しますと、生産コストの低減に非常に有効でございますので、濃厚飼料の過度な給与ということは避けなければなりませんが、乳用牛の能力を十分に発揮するということ重要かと考えてございます。
それに関連しまして、牛群検定ということがございまして、この成績を生かしていくということも非常に重要かと思っております。
右上の牛群検定の参加牛と非参加牛の乳量の比較でございますけれども、参加している牛は乳量が多くなっているという傾向も見てとれます。
次、12ページでございます。
労働時間について整理してございます。
酪農は労働時間が長いということが言われます。
搾乳牛1頭当たりでは、左側のグラフにありますように、年々減少している傾向でありますけれども、頭数も増えておりますので、経営全体としては労働時間は増えているという傾向にございます。
この労働時間の削減に向けまして、飼養管理の省力化につながる機械等の導入でありますとか、またコントラクターによる飼料生産といった、そういった支援組織や放牧の活用など、労働時間の削減のために、右側にあるような様々な手法がございますので、こういったことを進めることが重要かと考えてございます。
13ページをお願いいたします。
法人経営についての整理をいたしてございます。
左下、2番のところでございますけれども、酪農における法人経営の割合は、全国で13%になっております。
平成13年が4.4%ですから3倍に増えたということでございます。
北海道、都府県とも、大規模層ほど法人経営の占める割合は高いという傾向が見てとれます。
また、最近では、右側の事例に載せましたけれども、JAや企業が出資した法人が地域の酪農生産基盤を維持すると、そういう観点から経営を開始するような事例も見られるようになってございます。
法人化につきましてはメリットはたくさんあるわけでございますけれども、一方で、労務管理等の経営・事務処理能力が求められるということでありますとか、投資規模が大きくなるとか様々な課題がございますので、これらを十分に念頭に置いて取り組むということが必要かと考えてございます。
14ページをお願いいたします。
ここからは生乳需給と経営安定対策について御説明をしたいと思います。
まず、牛乳乳製品の供給構造の変化を、この10年間の動きを追ってございますけれども、一番上が14年度で一番下が24年度になっていますが、14年度に505万トンありました飲用牛乳等向けの用途は、24年度には401万トンまで、約100万トン減少してございます。
一方で、クリームでありますとか液状乳製品につきましては、生クリーム等ということで書きましたけれども、これは伸びておりまして、約35万トンの増加、それからチーズについても需要が伸びておりまして、20万トンの増加を見てございます。
そういった中で、加工原料乳については、30万トン減少すると、こういうふうな供給構造の変化が見られております。
次の15ページをご覧いただきたいのですが、そちらはもう少し年次別のグラフにしたもので、特に牛乳等飲用向けの生産量について詳しく、一番右側のところで見ていただきますと、牛乳向けがずっと減ってきまして、近年少し低下が鈍化しておりますけれども、減ってきたという中で、一方で、乳飲料でありますとかヨーグルトなどの発酵乳が伸びているという状況でございます。
次に、16ページに液状乳製品、生クリームなどについてちょっと解説してございます。
国際化対応ということもありまして、左上の1のところにございますように、保存性でありますとか輸送性の面から、輸入乳製品との競合のおそれがない生クリーム等について生産を増やしてきたということがございます。
それに伴って、一方で、右側のグラフにありますように、加工原料乳向けも処理量も減ってきたということでなっておりまして、液状の生クリーム等につきましては需要が定着したというふうに見てよろしいんじゃないかと思っております。
逆に、液状向けの増加によりまして、加工向けの確保が困難というような状況も見られるというふうに認識をしてございます。
次、17ページをお願いします。
この液状乳製品の価格面を見てみたんですけれども、青の折れ線グラフが生クリーム向けの乳価、それから緑色の折れ線グラフが脱脂濃縮乳向けの乳価、赤色が加工原料乳向けの乳価でございますけれども、生クリーム向けは、当初、平成8年ごろは高値で取引されておりまして、加工原料乳との差はキログラム当たり9円ぐらいあったところでございますけれども、近年はこの価格差は大分縮まってきておりまして、今は4.5円ぐらいでございます。
それから、加工原料乳価と脱脂濃縮乳の乳価につきましては、もともと4.5円ぐらい差があったところが、今はほぼ同水準で取引されているという傾向も見られるところでございます。
次に、18ページにお進みいただきまして、チーズの関係についてお話をさせていただきたいと思います。
チーズにつきましては、左側の棒グラフにありますように、一時リーマンショックでの落ち込みもありましたけれども、基本的には順調に需要が拡大してきているという状況でございます。
供給は、輸入が8割、自由化品目でございますのでそういう状況でございますけれども、かつチーズの輸入というのは、輸入乳製品全体の7割ぐらいを占めるという非常に大きなものでございますので、国産を伸ばしていく上では、この部分の置き換えということをやはり進めていくことが必要だというふうに考えてございます。
右側にチーズの需給表がございますけれども、特に青色系統の色で書いてあるところが輸入の部分ですが、このうちでも直接消費用の部分、右側の2つでございますけれども、このフレッシュチーズでありますとか熟成チーズ、こういったものを置き換えの対象として考えているところでございます。
また、こういった置き換えを進めていく上では、チーズは先ほど申しましたように自由化品目ということで関税のみの国境措置となっておりますので、乳価も安いということを踏まえながら進めなければならないというふうに考えてございます。
次の19ページをお願いします。
ちょっと時間をかけ過ぎないように少し効率的に進めたいと思います。
経営安定対策の考え方について整理をいたしました。
先ほど申しましたような用途別の需要状況に対応しまして、国といたしましては、保存性がありまして需給調整機能が高いチーズでありますとか脱脂粉乳、バター、こういったものに対する政策支援を、加工原料乳生産者補給金という形で行っているところでございます。
特にチーズにつきましては、今年度から対象に加えたところでございますが、こういった支援を通じてトータルで酪農家の経営が成り立つような支援を行っているということでございます。
20ページはその対策の詳しい資料でございますので省略させていただきまして、21ページをご覧いただきたいのですが、そういった中でプール乳価の動きでございますけれども、基本的には、プール乳価は乳業メーカーとの交渉で決まる取引乳価が大部分を占めておりますので、この動向が大きな影響をもたらすわけですが、毎年の需給状況でありますとか生産コストの変動などを反映して民民ベースで決定されているところでございます。
この推移を見ますと、19年からやはり配合飼料の価格が高くなったということを受けまして、20年度の生乳取引価格の引上げというのがありまして、その後も増加傾向で推移しているということでございます。
22ページ、次のページに、このプール乳価と収益性の関係を対称グラフにしているのですけれども、左が北海道、右が都府県で、14年度、19年度、24年度それぞれ左側がプール乳価、右側が生産コストで比較しております。
24年度のところを見ますと、先ほど申しましたように、補給金で入っている部分は6.3円ということでございまして、生乳取引価格がプール乳価の大半を占めているところでございます。
そして、これを生産コストと比較しますと、19年度につきましては飼料高騰ということがありまして、生産コスト割れのプール乳価でございましたけれども、24年度におきましてはほぼプール乳価が生産コストを上回っている、若しくは同等ぐらいの水準になってきております。
次、23ページでございますが、それをもう少し規模別に分解してみていったのがこちらでございまして、左が北海道、右が都府県でございますが、赤い線がプール乳価の水準でございます。
左から小規模層から、右側に大規模層になるわけですが、平均飼養頭数以上の経営体では、プール乳価で生産コストをほぼ賄える水準になっているというふうな理解でございます。
以上、酪農経営のお話をしてまいりましたまとめでございます。
24ページをお開きいただきたいのですが、酪農経営安定対策に対する評価でございますけれども、先ほど御説明しましたように、平均規模以上でございましたらば、プール乳価で生産コストをほぼ賄える水準ということになっておりまして、制度は一定の機能を果たしているものと評価をしてございます。
一方で、生乳生産全体は減少傾向にありまして、その中で生クリームでありますとかチーズの需要が伸びている。
一方で、加工原料乳、バターの用途の原料乳が減少しているということもありますので、こういった生乳需給環境の変化を踏まえた適切な配乳調整の在り方というのはひとつ議論の必要があるのではないかと考えてございます。
また、特に都府県におきましては、生産コストの大部分を占めます流通飼料費の問題がございます。
また、家畜排せつ物の利用という問題もございますので、更なる自給飼料の生産・利用の拡大というのが重要ではないかというふうに考えてございます。
そういった問題の解決に当たりまして、25ページに、先ほど局長も御紹介いただいておりましたけれども、持続的な酪農を進めていく上で、やはり地域の様々な要素、人でありますとか技術でありますとか餌でありますとか、そういったことをトータルで捉えて、26ページにイメージ図をつけましたけれども、畜産クラスターというようなものを作り上げて、高収益型の畜産・酪農を創出していくという取組を開始しているところでございます。
こういった取組を今後進めていきたいというふうに考えてございます。
次に、27ページから集送乳の関係について御説明します。
集送乳の合理化ということで、指定団体についての整理をしてございますけれども、指定団体につきましては、平成12年度に、合理化をさらに進める、また指定団体の乳価交渉力を強化するという目的で広域化をいたしました。
今、全国で10ブロックになってございます。
そういった中で団体の再編なども進めてきまして、1県1酪農団体を目指して再編の努力もしてきておりますけれども、現在12都県で実現をいたしておりますが、まだ進んでいないところもございます。
こういったところをどう進めていくかということも今後の課題であると考えてございます。
次のページにもう少しその辺を詳しめに書いてございます。
28ページでございますが、酪農家戸数が減っていく中で、左下に平成14年度を100として酪農家の戸数と単協の数を比較したものでございますけども、農家戸数の減少の割には単協の数が減っていないというようなことも見られますので、先ほどの再編の議論もさらに必要かというふうに考えてございますし、右側の下でございますけども、これは指定団体ごとに、北海道は特定乳製品でありますとか生クリームが多いという特徴もございます。
地域によって様々な事情がございますので、こういった面も踏まえながら集送乳の合理化、価格交渉力の交渉ということをさらに進めていくための指定団体機能の強化ということを検討が必要かと考えてございます。
そういった一例としまして、29ページにクーラーステーションの関係がございます。
集送乳を指定団体に集約・一元化することによりまして、効率的な集送乳を進めるということで、国の事業もやりまして、左側に絵が描いてあります。
農協別に持っていたクーラーステーションを指定団体に統合しまして効率化を図るというようなことを進めてございます。
30ページでございますが、そういった努力におきましても、近年、集送乳の経費はちょっと横ばいになってきました。
これは背景としましては、燃油が高騰していますとか酪農家戸数が減っていく中で、ルートが少しコスト的に割高になっていくとかそういったようなことがあります。
特に東北や九州といった、遠隔地におきましては、集送乳のコストというのが高くなっていますが、ここは遠くの域外への移出というのが多い、東北であれば東京にまで持ってくるということがありますので、一定の限界もあるものと考えてございますが、右側に整理しましたような集送乳コストの低減のための様々な努力をしていきたいというふうに考えてございます。
次、31ページで乳業の関係でございます。
乳業は、先ほど酪農と一体というお話もございました。
食品産業の非常に重要な部門として地位を持っておりまして、製造出荷額は2兆3,400億円、食料品製造業出荷額の約1割を占める大きな存在でございます。
飲用牛乳工場数につきまして左側にグラフがありまして、上に飲用のグラフがありますけれども、飲用牛乳工場数は減少傾向で推移しております。
これは中小の工場がたくさんあるんですけれども、こちらの方がだんだん減っているということでございます。
ピーク時の55年から比べると半分ぐらいになったということでございますが、現在なおまだ215工場がございます。
特に中小、また農協系の事業につきましては右側の上のグラフにありますように、ピンクのところですが、収益率が非常に低いということになっておりまして、厳しい経営も見られるということになってございます。
それを全国的に見ますと32ページでございますが、中小乳業については、ここにプロットしましたように、酪農・農協系も含めまして全国にかなり散らばって小規模なものがたくさんあるという形になってございます。
特に、一部では低温殺菌牛乳とかそういった高付加価値化の取組事例なども見られますけれども、概して申せば、商品開発力が弱いなど収益性が低い部分がございまして、右下にございますけれども、HACCPの導入工場数も取得率は大手に比べて低いというようなこともありまして、求められる必要な投資なども十分進んでいないというようなことも見られるところでございます。
そういった問題に対応するために、33ページはイメージでございますけれども、国としましては、乳業の再編事業ということで飲用工場の再編・合理化ということに対する支援などを行ってきているところでございます。
34ページからは最後のパートになりますが、需要拡大の関係などについて御説明を申し上げます。
まず、学校給食の取組でございますが、酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律に基づきまして、文部科学省と連携しまして、学校給食用に牛乳を安定供給するという事業を行ってございます。
現在は特に条件不利地域、輸送コストが高い地域に対する供給支援を主にやっておりますが、やはり子供の体位・体力の向上という面でも、それから酪農振興という面でも重要なものと考えてございますので、引き続き実施をしているところでございます。
ただ一方、最近いろいろマスコミもにぎわしておりますけれども、異物の混入でありますとか、季節が変わって味が変わったという種の訴えなどそういった事故も出ておりますので、こういった部分の対応の強化も必要かというふうに考えてございます。
また、学校給食につきまして、35ページに最近の動きとしまして、京都市教育委員会などでの動きでございますが、給食での和食の比率を高めるために、牛乳の取扱いを検討するという議論がございます。
それで、三条市では3月に試験的に牛乳を停止するというような動きがあります。
一方で、こういった動きに対しまして、栄養士会などでは、やはり成長期の児童生徒にとってカルシウムの供給源、牛乳が非常に重要というようなコメントも出ておりまして、議論があるところでございます。
次に、消費者一般への理解ということで36ページでございますが、酪農教育ファームという取組を、中央酪農会議を中心にやっていただいております。
酪農家に児童生徒などを受け入れることの中で、酪農ということに対する理解を深めていただくということを進めておりまして、右下の棒グラフのように、認証牧場も随分増えてまいりました。
一方で、こういった体験に伴う家畜防疫上の課題でありますとか、若しくは感染症予防とかそういった対応も重要になってきております。
37ページでございます。
輸出の関係の資料を整理いたしました。
牛乳・乳製品の主な輸出先は東アジアでございまして、香港、中国、台湾等で、特に粉ミルクなどが非常にたくさん売れておったんですが、左側のグラフにございますように、平成22年の口蹄疫の発生、それから23年の震災による原発事故ということもありまして輸出が大きく減少するという事態になっております。
25年は若干盛り返してきておりましたので、またこういったことをさらに進めて再開していけるような検疫・衛生条件の協議なども含めて努力をいたしているところでございます。
こういった乳製品の輸出に対する取組についても、様々な事業で支援を行ってございます。
最後、38ページでございますけれども、そういった伸びていく需要をとらまえていくという上では、酪農家一人一人の創意工夫を生かしていくということも非常に重要という御議論がございます。
先ほど局長からも御紹介ございましたが、成長戦略の中で、酪農家の創意工夫に応える環境整備ということで、指定団体の機能には留意しながらも、価値を高めて工夫をしていく。
例えば、農家工房でチーズをつくって売っていくとか、そういったような取組に対するルールを少し緩和しまして、酪農家の方々の工夫が発揮できるような環境整備をするということで閣議決定いたしました。
今後、こういった方向をさらに進めていきまして、今は6次産業化の取組、250件弱あるというふうに考えてございますけれども、2020年には500件ぐらいになるように進めていきたいと思います。
最後のページは、そういった創意工夫の取組の事例を載せてございますけども、時間の関係で説明は割愛させていただきます。
大変長時間になりましたが、以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
大変簡潔に手早く説明していただいて、本当にありがとうございました。
予定よりも大分早くやっていただきましてありがとうございます。

 

質疑応答・意見交換

○石澤部会長代理
それでは、ここまでの説明に関しまして、一括して質疑応答・意見聴取を行いたいと思います。
本日は武内部会長からの指示で、これまでの畜産部会で提出されました「新たな酪農・乳業対策大綱」や「現行酪肉近」の検証資料と、委員プレゼンテーションの中で御意見のあった事項について、現状の取組内容等を整理した資料を参考資料としてお配りしています。
これらも、議論の素材として活用いただければと思います。
本日は、所用により、まず近藤委員が15時、山内明子委員が16時には退席されるということですので、初めに、近藤委員から御意見を伺いまして、それに対する役所等からの回答を伺うことといたします。
時間も一応3時前なので、山内委員までお話ししていただいた方がいいかも分かりませんけれども、とりあえず近藤委員は特にチーズの関係とかいっぱい御意見あるでしょうから、御意見を伺った上で時間を見てやりたいと思います。
それで、休憩を10分途中で挟みまして、その後は各委員三、四名ずつ区切って意見交換を行うことといたしますので、まず初めに、近藤委員、よろしくお願いいたします。

○近藤委員
ありがとうございます。
御丁寧に御説明ありがとうございました。
毎回早退させていただいて本当に皆様より先に発言させていただいて申し訳ございません。
幾つかメモをしてまいりましたので意見と、あと質問とをさせていただきたいと思います。
順番といいますか事の大小はごちゃごちゃになりますけど、御容赦ください。
18ページの私の好きなチーズのところなんですけれども、今後、国産酪農でチーズに力を入れていくということで、大変面白い興味深い取組だと思うんですが、これが酪農の攻めの農業の中でどのぐらいの影響力、力を持ち得るのかどうかというのを教えていただきたい。
それと、あともう一つは、最後のページの意欲的な取組事例のところに挙げられておりますけれども、非常に6次産業化に向くのではないかと思いますけれども、それの確認をさせていただきたいというのと、それから国産の安心安全のチーズをつくって、是非輸出力向上とは思いますが、国産チーズ振興を一過性のブームで終わらせないでほしいなというふうに思いますね。
いっときいろいろなものがブーム、ブームで来ますけれども、国産チーズはおいしいよということで、掛け声でいっときは非常に力を入れられて進むんですけれども、いつの間にか、やはり力及ばず輸入に負けてしまったということになれば、そのために努力をされてきた農家の方々は大変辛い思いをされると思いますので、一過性のブームで終わらせない継続的な日本の酪農の力をつけるところに是非行政の力をお願いしたいと思います。
それから、給食の辺とか食育に絡むところなんですけれども、いっとき、川村委員がよく御存じかもしれませんけれども、牛乳は体に悪いという非常にそういう変な話題がありまして、これは現在おさまっているんですかね。
ネットで調べますと、2010年ごろにかなりそういう間違った科学的な情報が流布してありまして、あのときに、子牛が食べる物を人間が飲んで体にいいわけがないというような突拍子もないような意見が出ていたんですけど、これはもうそういう流れはおさまっているのかどうかとうことで、給食にそれが現在も影響していないかどうか、聞かせてください。
それから、酪農全体を見ますと、飲用の部分が減ってきているということなんですけれども、なぜ飲用が減ってきているのか。
例えば、ほかの飲物が増えてきているとか、それから牛乳がなかなか出ないとかありますけども、これは国際的にも飲む牛乳、飲む乳製品というのは減ってきているのかどうか、もし情報があれば教えていただきたいと思います。
それから、給食のところなんですけど、今言った、体に悪いものを子供に食べさせるなということはもうおさまっているのかどうかということの確認につながるんですが、もう一つは、食育との関係で、食育といいますと、消費者への情報の醸成と同じように、必ず酪農教育ファームが出てきてしまうんですけれども、酪農教育ファームだけでいいのかと、酪農に関する、乳製品に関する知識を醸成するためには、酪農教育ファームだけでいいのかという気がします。
酪農教育ファームというのは多分、那須さんとか藤井さんなんかは御存じだと思いますけど、大変農家の方は大変な思いをされている割には、もしかしたら余り効果はないんじゃないかなという気がしておりますので、その辺の分析ももし御存じでしたら、いや、やはりこれは非常に有益なんだというのがあれば教えていただきたいと思います。
それともう一つ、話が行ったり来たりして恐縮ですけれども、給食のところで京都や三条の方が、御飯には合わないわ、米食給食に合わないよというのはなるほどなと、母親的な立場から思うんですけれども、ここに載っていましたかね、前に頂いた資料に載っていたと思うんですけど、おやつというのは学校では認められないんですかねと、御飯のときじゃなくて、おやつに食べるとか、朝来たら飲むとか、そういうような形で学校の給食ではなくて、学校の食育の中に位置づけた牛乳の使い方というのはできないものなのかなというふうに思います。
栄養って何も、小さい子であればあるほどお昼ご飯だけでとるものではないと思いますので、何とかその辺で工夫をして、学校の中で牛乳を摂取してもらうというような考え方は是非御検討いただけないものかなというふうに思いました。
雑ぱくな意見で申し訳ございません。
以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
先ほど、山内委員からもというお話しましたけれども、じっくり考えていただいて、お久しぶりですので、休憩後にお願いします。
さすれば、事務局から、今、近藤委員からたくさんの質問がありましたので、御説明お願いいたします。

○森牛乳乳製品課長
ありがとうございます。
チーズの関係、御指摘ございました、またその他食育等いろいろございましたので、幾つかに分けてお話をさせていただきたいと思いますけれども、先ほどの資料の18ページをご覧いただきながら聞いていただければと思いますけれども、まず、チーズですね、酪農にどれくらいシェアがあるかということでございます。
すみません、そういった意味ではもう少し次の19ページをご覧いただいたほうがいいかもしれませんけれども、19ページに用途向けのデータがございますけれども、チーズは右から2番目でございまして、全体の製品生産745万トンのうち48万トンという大きさでございますので、まだそれほど大きなシェアではないということでございます。
ただ、これはずっと増えてきたということも先ほど御説明したとおりでございます。
それで、色が塗ってありますけれども、ピンク色が都府県の供給で、水色が北海道の供給でございますので、チーズ向けに向けられている牛乳というのは北海道向けが大半を占めると、こういう実態でございますし、乳価は50円程度ということで低くなっています。
チーズ用途の乳価は低目に推移していると、ここは関税のみの中で国際競争しながらやっていかなきゃいけないということであるということでございます。
ただ、やはり、そしてすみません、18ページに戻っていただきますが、国産による自給需給率は2割を切るぐらいではあるものの、国産の中でもプロセス原料になるナチュラルチーズも、先ほどの右側の円グラフの左側のピンク色っぽいところにあります2.6万トン、これは製品ベースですがありますし、それから直接消費されるナチュラルチーズも2.3万トンぐらいありますので、輸入がたくさんでございますけれども、国産もそれなりに頑張ってきているという状況でございます。
委員御指摘のように、最近、6次産業化の中で酪農家が工房を持ってチーズをつくって価値を高めて売っていくというような動きが進んでおりまして、北海道で100件ぐらい、都府県でも100件ぐらいあろうかと、全部で200件ぐらいというふうに言われておりますけども、そういった取組も今どんどん増えているということでございます。
一過性のブームに終わらせないような継続的な取組は非常に重要だと思っておりまして、国としましては、先ほどございましたが、生産者補給金の対象にチーズをきちんと加えまして、今年度から制度的にきちんと位置づけて安定的な支援を行っていくということでやってございます。
今後も伸びていく分野でございますので、きちんとした安定的な支援のもとで積極的に進めていきたいというふうに考えてございます。
大きく2点目の食育の関係でございます。
牛乳が体に悪いという情報の流布、最近はそれほど大きく取り上げられないようにはなっておりますけども、ただ、巷一般の方ではまだそういうような当時の流布した情報を覚えていらっしゃる方とか、そうじゃないのと思っていらっしゃる方もどうもいらっしゃるようでございまして、この辺は当時も関係団体とも連携して正しい情報提供ということをやってきております。
今後も食育なり、また学校給食のような機会もそういう良い機会でありますので、そういったものを生かしながら正しい理解ということをやはり進めていきたいというふうに考えてございます。
飲用の減少の理由についてお尋ねがございました。
先ほどグラフで見ていただいたとおりなんですけれども、背景としましては大きく2つがありまして、1つは、やはり子供のころ結構飲んだんですね、僕らは飲みました。
成長期のお子さんたちが飲んだということはあるんですけれども、人口の高齢化によりまして、大人になるとあまり昔ほど飲まなくなったかなという自分自身の実感もありますけれども、そういう人口構造の変化ということが1つありますし、もう一つは、飲料も様々な飲料が今出ております。
そういったものとの競合の中での他の飲料への消費の移動というようなこともあろうかと思います。
それからまた、牛乳もある意味では飲むだけじゃなくて、それこそヨーグルトとかチーズも含めて様々な形で摂取するという、そういう食生活の多様化ということも一つ要因としてあろうかと思いますが、牛乳の飲む量を増やしていくという、直接やるのはなかなか難しいんですけれども、学校給食などを通じて飲用習慣をつけていくとか、それは子供の健康のためにとっても重要なことですので、そういった取組は引き続きやってまいりたいということで考えてございます。
外国のデータについてですが、やはり総じて減少傾向のようでございます。
オーストラリアは維持できているようですが、やはり他国も総じて減少傾向というデータでございました。
食育につきまして、酪農教育ファームだけで十分かという御指摘でございました。
確かにごもっともかと思います。
農林水産省としましても、消費者への部屋というのを持っていまして、役所の建物の中に様々な情報発信の場なども設けておりまして、先般、6月下旬にやったのですが、ここでも牛乳・乳製品の展示などをさせていただいて、そういった消費者向けの直接のアピールみたいなこともやっておりますし、また団体でも様々な、6月は牛乳月間だということもあって、いろいろなイベントとかやる中で、様々な形での酪農、また牛乳・乳製品の理解というのは進めてまいっておりますし、今後も取り組んでいきたいと思います。
六本木牧場、6月1日に六本木ヒルズでやりまして、私も子供を連れて行きましたけれども、とても喜んでおりました。
そういう都会の方も含めて理解をしていただく機会を増やしていきたいと思っております。
最後に、学校給食における牛乳提供のお話がございました。
ご飯に合わないという議論がある中で、おやつにできないかという話でございます。
学校給食の中で摂取する時間は別に私どもは特段指定をしてはおりませんで、休み時間にとるというスタイルでも、支援できるんですけれども、学校側のマネジメントとしましては、なかなか給食の時間以外に飲食の場をセットするということ自体が管理しにくいということもあるんでしょうか、なかなかその辺はいろいろな議論があるようでございますが、一つのアイデアだと思います。
そういったことも含めて、とにかく栄養という面で非常に重要でございますので、そこのところはきちんと御理解いただくということはやはり第一歩かなと思いますので、今様々報道も行われておりますけれども、我々の考えも、団体とも一緒になってきちんと発信をしていきたいというふうに考えております。

○石澤部会長代理
部長。

○原田畜産部長
ちょっと補足をいたします。
チーズについては、消費の伸びが一番期待できるという中で一生懸命推進しているんですが、多分課題としては、農家の方にとってはチーズの乳価が低いということで、必ずしもチーズをつくることが所得増につながらない。
量は確保できるけれども、単価は下がるというところの課題をどうこなしていくということだろうと思います。
あと農家さんから生乳を買って、あるいは自分の生乳でチーズを加工する、藤井さんもいらっしゃいますけれども、そういう方からすると、自分のマネジメント、自分の営業努力でどこまで定着して伸ばしていくことができるかというのは、かなり今、全国で200を超える工房があるんですが、まだそこら辺は悩んでいらっしゃる方も随分いて、そういう方々に対するツールといいますかノウハウをどうまたまとめていきながら伝達していくか。
それと、農家個々のチーズをつくっていくということが、今回もGI法案ができましたけれども、例えば、GIというのは地域の概念でやっていますので、日本のチーズを例えばGI的に位置づけるときに、農家個々のチーズ製造だけでいいのかという、これはちょっと長期的な問題なんですけれども、そういったことも考えていかないといけないのかなということで、大変期待できるチーズについて、国としては引き続きどういう形で盛り上げることができるのか。
今回、今年度から加工原料乳の制度の中にチーズも入れ込みましたので、そういった下支えをしながら、そうはいっても、やはり創意工夫で伸ばしていただいているのがありますので、お手伝いをどうするかということがあろうかと思います。
あと酪農教育ファームについては、これは効果があるのかというお話がありましたけれども、私ども実は酪農教育ファームにおんぶしちゃっているのかなと、国としてはですね。
いろいろなことをするんですが、やはり子供たちが牛に直接触れ合う、あるいは製品をつくってみるというようなことは何事にも変え難い経験で、多分これは机上でどんなに授業をしても追いつかない経験だと思います。
私も東北の出前授業に参加させていただいたんですけれども、本当に子供たちが生き生きと喜んでやる経験というのは、年に1回でもやることで大変な食育の効果があろうかと思います。
特に酪農の場合は、田植えとか収穫という時期のあれがありませんから、いつでも牛に触れるということで非常にいいのかなと思っていますし、この辺は廣野さんとかまた後で補足していただければ有り難いかなと思います。
以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
そのほかにございませんか。
なければ、川村委員のほうからお願いします。

○川村委員
只今の近藤委員の御発言に大変重要な視点が幾つか入っていると思います。
これは関連情報ということで発言させていただきたいのですが、牛乳・乳製品については、消費の安定的な拡大ということが大変重要なテーマではないかと思っております。
その中で、委員御指摘にありました学校給食牛乳制度、この制度をいかに安定的な形で維持していくのかということが大変重要な課題だと乳業界としても認識しております。
この学乳制度の意義については、繰り返し申し上げるまでもありませんが、これからの日本を背負っていく若者の健康と体位をしっかり維持していくために、牛乳の飲用習慣をいかにつけていただくかということに、この学校給食制度は大変大きな役割を果たしてきたと感じております。
したがって、今回の三条市の行政としての取組に対しては、我々乳業界としても大変危機感を持って対応をしてきております。
この問題については、乳業だけで反論をしても、なかなか世間一般の御支持を得ることができませんので、栄養士会であるとか、あるいは関連する栄養学をやっていらっしゃる先生方の御支援も頂いて、取り組んでおります。
学校給食の中で牛乳がメニューとして適切かどうかということについての三条市の市長さんからの御指摘ではありましたけれども、やはり給食全体として見たバランスとして、そこに牛乳があるかないかでいかに栄養価が変わるかということについての栄養士会の御指摘は的を射ていると思っております。
このことについては、これからも乳業として引き続き御理解を得るための努力をしていきたい。
それからあわせて、配付資料の中にも記載されている、学校給食で風味不良などの事故が起こったことについても、大変問題であると感じております。
この件についても、乳業者の品質管理、特に牛乳の風味まで含めた検品に対する品質管理について乳業団体としても指導を強めていきたいと思っているところであります。
やはり信頼性を高めていくということが一番大事なことではないのかなと思っております。
また、食育に関しては、乳業団体として、日本乳業協会でも、食育に関する取組を積極的に推進しております。
加えて当協会傘下の乳業各社においても食育活動を実施しております。
恐らく食品産業界の中でも最も多く食育活動を行っているのが乳業会社ではないかと自負しているのですが、単に牛乳・乳製品を飲んでください、食べてくださいということではなくて、栄養的な価値が人間の体をつくっていく上でいかに大切か、小さいときからそうしたことを理解し食習慣に結びつけていただく取組を推進しています。
嗜好に流されて、牛乳なんか飲まなくてもいいのだとか、あるいは、非常に理解不足だと思うのですが、牛乳をとると太るのではないかという、これは実は今の牛乳をやめる理由のかなり大きな部分が、ダイエットということを気にしてということになっています。
今の若い女性、特に中学生から高校生、さらにはデータでは小学生からダイエットということを非常に気にしているという結果が出ています。
牛乳をとると、要するに、栄養のある食品をとると太るのではないかという、極めて単純な連想です。
ですから、これは実は私は牛乳だけに限らず、畜産関係の生産物全部に言えることではないかなと思っているぐらいなのですが、栄養にいいものは太るという連想が今の食習慣を歪めている一つ大きな要因になっているのではないかと思います。
乳業界では小学生を中心に現在、食育に取り組んでいますが、そうした小さいころから誤解を払拭していく取組を、これはまた業界を挙げてやっていかなければいけないと思っているところであります。
それから、国産のチーズがもっとあったらいいなということについては大変有り難い御指摘だと思います。
私は、これからの食生活を考えていくときには、もちろん健康にいいこと、あるいは栄養があることもとても大事なのですが、やはりお客様は非常に多様なものを求めている。
押しつけられるものは余り歓迎されない。
ですから、お客様の選ぶ選択肢をできるだけ幅広く乳の世界でも持たなくちゃいけないと思っています。
そういう意味で、この今のチーズということについても、まだまだ実は日本の食品の中では正直言いましてまだ歴史が非常に浅い食品です。
直消用の国産のナチュラルチーズというのは、20年程度と歴史が浅く、生産技術自体についてもまだまだ未熟なところがあろうかと思いますが、各工房レベルでもチーズ生産を行い、大手3社もすべて北海道に大きなチーズ工場を建設し、チーズ生産に取り組んでおります。
技術のレベルも少しずつ上がってきております。
チーズは、チーズというカテゴリーだけで大変たくさんの多様性を確保できるという、非常に重要なカテゴリーではないかと思っておりますので、これからの酪農あるいは乳業の振興という中には、チーズ生産の振興ということも併せて盛り込んでいただけると、乳業者としても技術開発に力を入れていくことができると感じております。
乳価については、付加価値のある製品を作っていければ、多分払っていけると感じております。
そこは我々の技術開発力なり、開発したものがお客様に評価されるかどうかということにかかっているのではないかと思っておりますので、そういう面も力を入れてまいりたいと考えております。
補足と余分なこともたくさん申し上げましたが、以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
近藤委員、よろしいでしょうか。
何かもっと言い足りないこととかあれば。

○近藤委員
少子高齢化の時代に乳製品ほどいいものはないと私は強く思います。

○石澤部会長代理
というまとめをしていただいたところで、廣野委員からはまた後ほどお話ししていただくことにして、さすれば、ここで休憩に入りたいと思いますので、約10分、3時5分まで休憩ということにさせていただきますので、皆様、3時5分にはここにお座りください。
それでは、休憩に入らせていただきます。
ありがとうございます。

午後2時54分 休憩

 

午後3時04分 再開

○石澤部会長代理
それでは、1分ほど早いんですけども再開いたします。
それでは、山内明子委員の方から順番に、3名ずつぐらい区切ってお話ししていただきますので、山内委員、冨士委員、藤井委員という形で発言していただいた上で回答をお願いいたします。
それでは、山内明子委員、お願いします。

○山内(明)委員
今日のテーマと外れる部分もあろうかと思いますけど、お話ししたいと思います。
まず、食料・農業・農村基本計画の見直しに当たっては、実は、このタイミングで全国の生協で、生協として食料・農業問題に対し何ができるのかの検討を始めました。
全国各地の生協から参加してもらっていますが、どなたも非常に関心を持って、どういうふうな計画になっていくのか見守り、必要であれば意見を申し上げようというふうに言っております。
そういうふうに関心が高いのは、やはりこの農業の問題が人ごとではなく、その地域をどういうふうにしていったらいいのかということにつながる問題だからだと思います。
また、生協は、長い年月、産直ですとか、直接商品のやりとりをする生産者の皆様との顔の見える関係がございますので、その方たちの後継者の問題ですとか、地域そのものが廃れていかないような環境保全の問題や地域資源の問題という観点から関心を持っているところですので、引き続き御意見を申し上げていきたいというふうに思っております。
その論議の中で、北海道の方から、若い新規就農の方にとって、酪農・乳業は非常に魅力があるのではないかという話が出ました。
近年、生協とお付き合いある若い農業者の方で、とても頑張っていらっしゃる方に独自の表彰制度などを利用して顕彰もしておりますが、そういったところでお付き合いしている若い新規就農の方は、意外に道外、北海道ですと北海道の外から帰ってこられた方、移住された方等もいらっしゃいますが、今までの農業以外の知恵を生かして新しい商品化などに取り組んでおられ、そういった方が積極的に活躍できるような支援が今後とも必要ではないかという話をしておりました。
牛乳の消費の話が出ておりましたが、実は、やはり生協では牛乳というのは非常に象徴的な商品でありまして、最近、各地の生協でコープ商品の中で好きなものを選んでいこうという総選挙というのをよくやっているんですけども、関東の生協のお店で投票しましたら、コープ牛乳が1番になりました。
投票するのは主にお母さんだと思いますけれども、やはり求めやすい価格と安全が保障されているし、生産者の顔が見えるということから、やはり1番に上がったのではないかなというふうに感じておりますので、こういった関係が非常に重要だと思いました。
チーズの件については、私も近藤さんと同様に考えております。
今後、高齢化が進んでまいりますが、やはり非常に優秀なタンパク質をとれる食品として高齢者の皆さんにも若い皆さんにも重要なものだと思いますので、高級な良質な国産チーズもいいと思いますし、あわせてたくさん食べられる安い価格のチーズもたくさん御提供いただきたいというふうに思っています。
最近はたくさんチーズを使ったメニューが出てまいりました。
例えば、カレーにチーズを乗っけたり、ハンバーグの中にチーズを入れたり、ちくわのチーズというのもありますけども、今後の食の動向を長期に見て、加工食品などへの積極的な投入も考えていけばチャンスではないかというふうに私は思っております。
冷凍食品としてドリアなどもあると思いますし、スパゲッティ、パスタ製品などへのチーズの投入なども可能かというふうに思います。
本当に子供も含めて非常になじみもあるので、それは訴求の仕方によってもっと消費を拡大できるのではないかなというふうに思っております。
それから、牛乳の学校給食の話が出ましたが、やはり学校給食は特に最近、所得格差も広がっておりまして、所得の低い家庭の方のしっかりした食事を提供する大きな要素になっていると思います。
私もその中で牛乳がなくなっていくというのは非常に惜しくて、きちんと位置づけて牛乳を飲み続けるような習慣もつけることもそうですし、牛乳の大切さを学んでいくように位置づけたほうがよろしいかというふうに思っております。
今日のこととちょっと違うかもしれませんが、先日の企画部会で再生可能エネルギーの部分、家畜の糞尿をもとにしたバイオマス発電について発言したのは私なんですけれども、積極的に、小規模のバイオマス発電もしていけるように環境を整えていただきたいとお願いしたいと思います。
この部分につきましては、本日でなくても構いませんので、現在、この分野で取り組まれている状況と、それから今後の方向について教えていただければうれしいと思います。
あと今日の資料で質問ですが、11ページのところに、牛群検定の話が出ています。
私は今回初めて丁寧に検定を行い、対策に役立てていることがわかりました。
検定牛の割合が余り高くないようですが、それはなぜなのか、何か障害があるのかというところを教えてください。
10ページのところで体細胞数の基準が日本と外国では違っていて、日本に厳しい基準があることが廃用を進めているのではいなかというようなお話しもございましたが、そのあたりのところ、例えば、消費者に対する説明等をすることによって海外並みの基準にすることで、少しでも供用期間を長くすることができるのであれば、そういった努力もしていけばよろしいのではないかと感じましたが、その辺のあたりの事情をお聞かせください。
私は以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございます。
さすれば、冨士委員、お願いいたします。

○冨士委員
資料ナンバー5の「本格的議論のための酪農・乳業の課題」、24ページのところに、酪農経営のまとめということで、酪農経営の安定を中心とした課題の整理がされていると思いますけれど、ここに書いてあることと私が考えていることとちょっと違うので、認識とか課題認識が違うという点をしゃべりたいというのと、それについてまた御意見をいただければというふうに思います。
最初のところで、飼養頭数が平均以上の経営体で、プール乳価で生産コストをほぼ賄える水準で制度は有効に機能しているということなんですけど、言ってみれば、飼養頭数平均以下のところではコスト割れというところですよね。
酪農について今、、生乳生産を含めていろいろな説明をいただきましたが、縮小再生産という局面に陥っているということで、増産が必要な状況というふうに思っております。
今後5年先、10年先に向けた基本計画の見直しを議論して、来年の3月に閣議決定するわけですから、それに向けてそういう酪農の縮小再生産を拡大、増産に向けていくためにどういう課題意識、問題意識を持つかということが大事ではないかと思います。
それで、加工原料乳の補給金制度と指定団体制度と用途別取引、これらの制度は有効に機能しているということなんですけど、例えば加工原料乳の補給金制度でありますが、これもコストがだんだん下がっていくと、規模拡大をして生産性向上の努力をして、そういう酪農家の努力によって、この新しい補給金制度、不足払いから新補給金制度に転換した局面は、そういうふうにコストが徐々に下がっていくという、そういうことを将来想定して、下がった場合でも安定的に確保できる制度ということで、過去の平均変動率、コストの平均変動率を掛けていくという、下げをならしていくという、そういう算定方式になっていると思います。
それから、ナラシもそういう取引価格が下がるということを前提に、下がった場合に補てんをする、ナラシ制度というものも併せ作ったわけですが、そういう局面から、流通飼料や燃油価格が高騰している、そういう、今、生産コスト上昇局面にあるということを考えて、今後5年先の経営安定対策といいますか価格安定制度というか、酪農の経営安定対策の仕組みを考える必要があるのではないかということが課題認識であります。
それから、指定団体制度のところも、今8ブロックということで再編されていますけれど、乳業メーカーとの価格交渉は相変わらず長期化して、半年近く経たないと決まらないということがございます。
そういう意味で、さらに再編を進めていくということはないのか。
それから、価格の転嫁といいますか、コストの上昇局面において乳業メーカーが乳価を払うということについて、それが製品価格に転嫁できるような環境をつくっていかないと、そういう乳価にはならないわけですので、そういうことをひっくるめて指定団体制度をどう考えるかという課題認識があります。
それから、用途別取引についても、飲用牛乳が大層を占めていて、指定乳製品が一部で、そこを支えることによって全体の生乳の取引なり価格を安定させるという全体の体系でありますけども、今や飲用用途が減って乳製品が過半を占めるような実態になっているという中で、先ほどあったチーズとか生クリームとか発酵乳とか、様々な用途別の取引がされていますので、そういった用途別取引の価格決定なり、こういう補給金制度をどういうふうに仕組んでいくかという課題もありますし、メーカーごとに必要な用途が分かれているというか特色があるというようなことも聞きます。
そういう中で価格決定をどうしていくのかということも含め、どうしていくのかということを考える必要があるのではないかと思います。
いずれにしても、この参考資料で配られている「日本再興戦略」でも酪農・畜産を含めて農業・農村所得を倍増するということで、所得を増大していくという大きな方向感が出されているわけでありますので、酪農経営においても、どういうふうに酪農家の所得を増大していくのか、倍増していくのかという、そういう観点からいろいろな制度なり実態を踏まえて、これから5年先、10年先の方向をどう考えるのかという課題や論点の整理が必要ではないかと思います。
それから2つ目のところも、生乳生産が減少傾向にある中と書いてあるわけですが、生乳需給環境を踏まえた適切な配乳調整の在り方を検討することが必要。
そういう配乳調整という課題は確かにあると思いますけど、やはり根本は増産計画だと思いますので、酪農家の増産に向けた積み上げをしていくとか、そういう計画生産、需給調整のやり方というのも、今までの延長線上ではいけないのではないかと思いますので、その辺を今後、どう考えていくのかということもあろうかと思います。
それから担い手の育成といいますか、いろいろな経営モデルの類型といいますか、付加価値型とか多頭型とか乳肉複合型とか様々なモデル類型というのはあるかと思いますが、そういうものもどう所得の増大に結びつけて縮小再生産に陥っている酪農基盤の担い手を育成していくのかという方向感といいますか基本方向をどうするのかという論点というか課題が必要ではないかと思います。
それから、もう一つ最後は乳業再編ですけれども、飲用牛乳の需要が減少していく中で、中小乳業の再編というのは大きな課題だと思いますけれども、これも今までの延長線上でやっていくのか、今後どうするのか、その辺の方向性を出す必要があるのではないでしょうか。
そのことがあわせて水より安い牛乳とか、そういう飲用牛乳の廉売といいますか、安いたたき売りというものに歯止めをかけるということにつながりますので、そういう観点からも飲用牛乳製造中心の中小乳業の再編というものを今後どう考えるのかという問題意識といいますか、課題の論点の設定ということがあるのではないかと思います。
以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
続いて、藤井委員、お願いします。

○藤井委員
まず、私事から始めて恐縮ですが、ちょうど審議委員を拝命いただきまして1年たちます。
最初に言ったときに、輸出の可能性はどうなんだということをこの審議会の場でも言わせてもらって、でも、実際自分でやってみたらどんな感じになるんだろうというのも考えていまして、つい先日、一昨日帰って来たんですけど、台湾の物産展に参加いたしまして、チーズとジェラートの販売というのを、物産展に出る自体初めてだったんですけども、海外の物産展が初めてということで行ってきました。
やはり感じたのは、非常に乳製品に対しての需要、特に北海道乳製品の需要が大きいのを感じました。
ジェラートのブースでは行列もつくりましたし、チーズは思ったより売れないと思っていたので数を抑えていったんですが、もう売り切れてしまって、物によっては、すみませんというような状況になっているというような感じです。
ただ、やはり価格の面で折り合わせていくということをまだいろいろ考えますと、確かに難しい面はいろいろあるとは思いますが、間違いなくそこに市場があるというのを実際行ってきて確認してきました。
やはり今後のこれからの5年、10年を考える、この酪肉近を審議する中で、海外、特にアジアですよね、アジアの市場、ここをどういうふうに日本の酪農業・乳業業界は考えていくのかというところの、やはりしっかりとした議論と情報の提供というのがなされない限りは、これ以上審議をしても無駄ではないかなと思うぐらい大きな影響を受けると思います。
実際、価格の変動とかもかなり大きく動いておりまして、例えば先日、7月2日に酪農・乳業速報さんの速報で出ていたオーストラリアの乳業メーカー・マレーゴールドマンの乳価では、シドニーにおいてリットル当たり53円という乳価になっている。
オーストラリア、ニュージーといったら30円で全然違うんだと言っていたところから比べて随分上がってきたわけで、これと日本のチーズ乳価を比べたらどうなんだという話もあったりしますが、やはりそういう中で、毎月毎月非常に早く海外の市場も、また乳価の変動していく中で、やはりこういったことをしっかり予測を立てていきながら、どういうふうに対処していくのかという議論が少ないのではないかなというふうに思います。
やはりそういうところの検討をもう少ししていくべきではないかなというふうに思っております。
次にですけども、指定団体制度についてですが、お話の中では、尊重して守っていきたいという話もあれば、競争会議のほうでは、かなり過激な意見も出ている中で、非常に酪農家側としては、これ一体どうなってくるんだということで不安があります。
ただでさえいろいろな面で不安が多いんですが、やはりここに関してもきちっとした議論が必要なのではないかなと思いますが、根底として酪農家サイドとしては、やはり乳価に対する不満というのは非常に大きい。
御説明の中では十分補給金等で生産コストをほぼ賄える水準にあるという説明がありますが、実際なかなかそうではないという意見のほうが僕の周辺では多いかなというふうに思っております。
例えば、経営の分析に関しましても、今100頭以上ということで一括りにされていますが、メガファーム一つとっても200頭なのか300頭なのか500頭なのか1,000頭なのか、これも結構違うと思うんですよね。
そしてまた、投資の段階が今どのくらい進んだ農家なのかというところの分析もしっかりしていただきたいなと思います。
やはり団塊の世代の人たちが、うちの親父の世代になってくると思いますが、その世代の人たちがある程度投資しても牛舎のコストとかかかっていないような人の経営分析なのか、それとも今どんどん拡大していっている人の経営分析なのか。
やはりどんどん投資をしていっているような農家に関しては、今の状況下は非常に厳しいのではないかなと思います。
そのあたりも含めて分析していかないと、どうもこれで足りているという農家と、そうではないという農家の二極化が非常に進んでいるような気がするんですよね。
やはり次に進もうというところが今、息子もいるのに次の投資をさせないで離農してしまうという問題の大きな点というのはそこに隠れているんではないかなというふうに思います。
そういった意味でも、分析がまだまだ不十分なのではないかなという気がしております。
やはり投資に関しますと、個人経営で80頭から100頭、これをさらに投資するとなると、300頭とか5億、10億といった投資になってきます。
それが本当に個人の中で受け切れるのか、あるいは法人といっても零細の法人ですから、零細企業ですから、これをやっていくのは非常に大きな負担があるという中で、やはり強い農業づくり交付金などのもっと積極的な活用ができるような体制を考えていただく必要があるんではないかなというふうに思っております。
最後ですが、体細胞について、山内委員からもお話ありましたが、私の考えといたしましては、ここは日本の牛乳が世界で戦っていくためには、やはり品質というところのこだわりというのが絶対的に必要だと思っております。
確かに今の牛乳の足りない状況を考えますと、そのあたりを妥協してというところはあるのかもしれませんが、そこで世界のレベルと同じにしてしまうと、今後の戦いをどうするのかというところが非常に私としては疑念を持ちます。
そこは苦しくても、よりさらに厳しい基準を持って最高品質のものを世界のマーケットで戦わせるんだというような気持ちでやっていかなければ、なかなかポジショニングのとり方が非常に中途半端になって競争力を失うんではないかなというふうに思っております。
最後になりますが、決して酪農生産基盤に余力がない、これ以上伸ばせる余力がないわけではないと思います。
ですが、やはりビジョンがないというところに非常に大きな問題があると思います。
我々酪農経営者が5億、10億という投資をする場合に、じゃ、10年後一体どうなっているんだろうという不安抜きには絶対語れないわけで、そこに対する、それは誰も約束できるものではないんですが、でも、今現状考える、日本の最高の知能を集めて考えた中で、こうこうこういう、アジアはこういうふうになっていく、日本の酪農はここで戦っていけるんじゃないかという、こういうビジョンをこの酪肉近で是非描いていくということが何よりも大切なことなのではないかなというふうに思います。
以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
それでは、3委員の発言に対して、事務局からお願いいたします。

○渡邉畜産企画課長
3人の委員の方から御意見賜りましてありがとうございます。
前回までも相当議論になりましたけれども、やはり酪農の生産基盤では非常に弱体化が懸念されてきているということで、冨士委員からも縮小再生産という御指摘がございました。
これは私どもも、やはり酪農の基盤の弱体化というのは本当に懸念をしておりまして、相当てこ入れを政策的にもしていかなければならないという認識でございます。
その中で、まさに酪肉近、5年置きの酪肉近の検討の中で検討して、将来に向けたビジョンを出していくというのがまさに重要だということで考えております。
その中で特に、山内委員からも新規就農者が、酪農は魅力があるんじゃないか、また藤井委員からも、担い手の育成というのは大事じゃないかという御指摘ございましたけれども、まさに御指摘のとおりでございまして、新規就農も含めた担い手への支援というものをしっかりやっていく必要があるということで思っております。
酪農は、ほかの畜産もそうでしょうけれども、藤井委員からもコメントございましたとおり、やはり投資額、これがやはりかなり畜舎にしてもいろいろな機械にしても、相当大きくなるということだろうと思います。
新規就農につきましては、藤井委員、強い農業等もございましたけれども、新規就農を初めとする担い手については、いろいろな支援メニュー、これは準備をしてやっております。
例えば新規就農については、新規就農当初の支援金といったものも準備してございますし、また、農場について北海道あたりで農業公社などが事業主体になって、離農の後の施設を取得して補改修をしてリースで貸し出す事業に助成をするとかというようなことをいたしております。
本当に自分は酪農をやりたいんだというふうに思う若者が多々いるというふうに感じております。
やはり投資が、最初の滑り出しの時点で非常にハードルが高うございますので、そこのところはそういった強農、あるいはALIC事業も含めてですけれども、その側面で支援をしながら対応してきておりましたし、今後ともそういった対応をしっかりしていきたいというふうに考えております。
最後に山内委員からございましたバイオマス発電の排せつ物の関係でございますけれども、今、基本的にはバイオマスのガスなどの発電については、固定価格買取り制度での支援というものが主になるというふうに思っております。
メタン発酵の発電でありますれば、キロワット時当たり39円、酪農は関係ございませんが、鶏糞など直接燃焼させる場合ですと、キロワット時当たり17円ということで、買取価格を固定して買い取るというような支援がございます。
鶏糞などですと相当大きくて、2,000から1万キロワットみたいな施設が中心になるんですが、酪農が中心になりますメタン発酵は50から150キロワットということで、比較的小規模な施設も対象にして支援をしているということで、個人の農家の取組がかなり多くなっているというふうに聞いておりますので、山内委員御指摘の小規模中心の発電設備の支援ということも取り組ませていただいているところでございます。
私からはとりあえず以上でございます。

○渡辺畜産技術室長
畜産技術室長ですけれども、山内委員から、牛群検定と体細胞の話がありましたけれども、ちょっと状況をお話ししたいと思います。
まず、牛群検定ですけれども、これは各乳牛の雌の能力を一頭一頭測ってその成績を分析して返すということなんですけれども1頭当たり5,000円というコストがかかります。
このコストが高いか安いか、この価値判断もあるのかもしれませんけれども、まずは参加をしない理由として想定されるのは、月1回、そういうサンプルを取ったり体重を計ったり、餌をどういう給与しているかというのを情報収集しますから、そういう対応が煩わしいだとか、あるいはさっきのコスト負担の話、それからデータが成績表としてばっと出てきますけれども、それがなかなか読み取り辛いとかわかりにくいとか、こういう問題もあろうかと思います。
地域によっては、大体平均すれば48%農家が加入しているということなんですけれども、実は北海道では7割の方々が加入している。
一方で、都府県では、これは37%ぐらい、非常に加入率が低いということで、地域での意識の差というのもあるのかもしれません。
特に都府県は北海道から初任牛を導入したりということもありますから、そういうところでの意識が地域によっても違う可能性もあるということで、いずれにしても、メリットをどう訴えていくか、やはり個体管理をすれば、さっきの体細胞、乳房炎の減少とか、あるいは餌をきちんとしっかり必要な量を食べさせて無駄なコストを省くとか、異常な牛を発見するとか、そういうメリットがやはりしっかり農家の方々に分かっていただく必要があるということで、やはり牛群検定のアウトプットした情報の分かりやすさをもっと関係団体を通じていろいろ研究していきたいというふうに考えております。
あと体細胞につきましては、先ほど藤井委員もお話ありましたけれども、この基準が厳しいか緩いかという問題もあるかもしれませんけれども、やはり乳房炎の早期発見の指標になる。
これは乳房炎の兆候があれば、体細胞が増えてくるという傾向にもありますから、そういう意味では、基準を緩め過ぎて、その辺の乳房炎の管理というのがおざなりになっても困るという面もあると思います。
一方で、体細胞が欧州並みに基準が40万あたりになって、乳質とか品質に影響があるかどうか、ここも川村委員からもお話があればいいかと思うんですけども、ある程度はさほどそういった乳質にも影響がないというような声もありまして、ですから、一概に体細胞を緩めて管理がおろそかになるということは是非避けながら、しかも、そういった日ごろの管理を通じて、まずは乳房炎の発生を極力押さえていく、それにはやはり飼養管理が重要であろうと思いますし、そのためには牛群検定とかそういった技術指導も必要になるということで、我々もそういう牛の能力をもっと活かしていくような、いろいろな技術的なアピールをこれからもしていきたいというふうに思います。
以上です。

○森牛乳乳製品課長
先ほどの委員のお話の中で、冨士委員、藤井委員から収益性のお話がございました。
特に藤井委員からは、増産を目指していく中で、平均規模で十分なのかという御議論もございました。
一方で、これは酪農だけのデータでお出ししておりますけれども、小規模の方は6次産業化との組合せでありますとか、また他作物との組合せということの中で所得を確保しながらやっていらっしゃるという面もあるので、そういうところの留意も必要かとは思っておりますし、基本的にはやはり酪農の競争力を強化していくという大きな方向性の中で、どの水準で収益性を見ていくのかというのはやはり議論していく必要もあろうかとは思っております。
ただ、藤井委員のお話にもありましたように、これから伸びていく経営、こういった方が伸ばせるような環境として十分なのかという御議論はやはりあろうかと思います。
そういったところの分析ももう少し深めまして、投資に向けた支援の在り方はどう考えるのかとか、そういったことも含めてトータルで考えていく必要があるかなと思っております。
それに関連しましての指定団体の在り方について、方向性がはっきりしないというお話もございました。
私どもの基本的な考え方なんですけれども、やはりボリュームゾーンであります部分については、酪農生産者の方々が力をあわせて有利販売していくという部分は非常に重要というふうに考えてございまして、そういった部分について指定団体が果たしていく役割というのは、やはり今後とも重要だというふうに考えてございます。
一方で、産業競争力会議などにもありましたのは、付加価値の高いような分野、こういった部分についていろいろ工夫をして売っていく、そういうことについてはいろいろ事業に取り組める環境づくりをというお話でございまして、6次産業化の議論とも結びつく中で、まさにファームチーズ工房なんかもイメージしているわけですが、そういった取組にさらに積極的に取り組むような環境整備ということを行っていくという、そういう考え方でございまして、指定団体できちんと所得を確保していただく部分と、価値の高いものを目指して外で頑張っていただく部分と両面やはりあるのかなというふうに考えてございます。
それから、輸出について藤井委員から具体的な取組の紹介も頂きまして、お話を頂きました。
私どもも国際的な乳製品価格もやはり上がっているというふうに認識をしてございます。
これは中国とか東アジアの国々の所得が上がってきて、乳製品に対する需要が伸びているということが背景にあるわけですけれども、そういう中で、内外価格差も現時点ではかなり縮小、しているというふうに見ることができます。
それは競争力が総体的に上がったということでありまして、望ましい方向だというふうに思っております。
そういった中で、また日本の産品の品質に対する高い評価ですよね、またブランドに対する評価、また特に北海道が持っていらっしゃる観光も含めた価値とか、そういったことが東南アジアに大変アピールしている部分もありまして、乳業メーカーさんでもソフトクリームミックスを輸出されて随分所得につながっているような例もありますので、そういったような取組は今後とも積極的に支援をしていきたいというふうに考えてございます。
乳製品については、輸出の農林省全体のビジョンの中では、他の加工食品とあわせて一体の目標値になっているんですけれども、これを全体の中で倍増していこうという中に位置づけられておりますので、もう少しその辺をさらに乳製品の部分でどういう具体化ができるのかということは今後いろいろ検討していきたいというふうに思っております。
いずれにしましても、収益性の議論につきましても、輸出の議論につきましても、やはりどうやって夢のある酪農の姿を描いていくかというビジョンの提示の話に最終的にはつながってくるのかと思っております。
先ほど企画課長からもお話がございましたけれども、今回御議論を始めさせていただきました酪肉近の計画の中で、そういったビジョンがなるべく具体的に、かつ酪農家の方々が我が物として思っていただけるようなものになれるようにこれから頑張っていきたいというふうに思います。

○石澤部会長代理
ほかに事務局からなければ、せっかくですので川村委員から少し先ほど体細胞の話等がありましたので、その辺について何かご意見あれば。

○川村委員
今の体細胞の問題については、乳業者として具体的な方針なり考え方を現段階では持ち合わせていません。
私ども乳業者から見て一番の喫緊の課題は、やはり何といっても生乳生産基盤が弱まっている。
特に減産ということに対する危惧が非常に大きくなっているということであり、酪肉近の中で生乳生産基盤の強化という方向で新たな方向性が示されるということについては非常に大きな期待があるということであります。
あわせて、やはり中長期の産業の発展ということを考えると、消費の安定的な拡大ということについても図っていかなければならない。
これについても、消費の拡大を支える制度的な枠組みをどう強化をしていくのかということもあわせ必要なのではないかと思っております。
また、先ほどの体細胞の問題もそうですし、様々な取引条件の問題についても、酪農と乳業、相対の取引の中で様々な取組をやっているのは事実でございます。
その中で解決できることとして、先ほど言いました特に生乳生産基盤の強化、増産という方向に資する対策はないのかということについて内部議論を現在進めております。
その中に、恐らくテーマとしては体細胞の議論の問題も当然含まれていく。
藤井委員御懸念のような、品質にかかわることについては、これはやはり決して乳業者としても揺るがせにできませんので、歯止めのない緩和はあり得ないわけであります。
これは生産者の皆さんにとっても、今まで何のための規制だったかといえば、乳房炎を早く察知するための制度的な枠組みだったわけでありますから、そういう機能を失ってまでということではないけれども、行き過ぎた規制であったり、そういう取引条件の中で、今の生産を過剰に縛っている部分がないのかどうか、これは相対の取引の中の問題として議論をしていきたい。
乳業者と酪農団体の話合いの場、あるいはJミルクという組織もございますし、様々な場を通じてそういう議論を深めていきたい、こういう国における様々な方針とあわせて酪農・乳業としてもそういう議論を深めていきたいと考えております。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
さすれば、とりあえずここで次の委員からの発言に移りたいと思います。
廣野委員、那須委員、飛田委員の順でお願いします。
まず、廣野委員、お願いします。

○廣野委員
先ほど、酪農教育ファームの件を取り上げていただいて、これも大きく取り上げていただいているので非常に感謝しております。
酪農教育ファームのことなんですけれども、今約300牧場の全国の会員がいます。
それを行う人ということでファシリテータという制度がありまして、今600名ほどが認証を受けて活動しております。
36ページなんですけれども、このグラフのとおりで、当初116牧場から始まりました。
現在は300牧場ぐらいなんですけれども、酪農教育ファームの効果として、内的なものとしては後継者が育っている。
酪農戸数が相当数減っている中でも、酪農教育ファームに取り組んでいる酪農家は後継者が育っているという事実があります。
消費者とのつながりには、私自身もそうなんですけども、酪農が地域で生き残る上においては、やはり地域の理解や、やはり消費者の理解というのも必ず必要だろうと思っております。
わざわざ牧場まで足を運んでくれる人たちがいるということに対して、地域の方も当然認めてくれていると思っておりますし、私自身もそのことに対して自信を持っていろいろお付き合いができるというのを感じております。
是非とも会員がなかなか増えない中で、この会員を増やしたいという思いは今、私の立場上はあります。
そのあたりも大きく捉えていただいたことに関しては感謝をしております。
効果の件なんですけども、大学の教授なんかと一緒に効果の検証をして取りまとめたデータもありますし、新宿の東戸山小学校の先生のお話なんかを聞きますと、5分、10分じっとしておれない子供たちが、学校でヤギを飼うようになって、それで近くの牧場に行くようになって、子供たちがすごく変わった。
人生が変わった子供たち、数は少ないかもしれないけども、そういう例はたくさんあります。
今、これから広げていく中において効果検証も含めてですけれども、今、日本酪農教育ファーム研究会というのが3年ほど前から立ち上がっております。
これは学校の先生方と我々酪農家が一緒に効果検証を実施していくということで一緒に進めております。
そういうことも進んでおります。
酪農教育ファームの件はそれぐらいにしておいて、6ページのグラフなんですけども、いろいろとデータを集めていただいております。
北海道、都府県の生産コストのことを書いているんですけども、この黄色のところは労働費になっておりますけども、都府県において労働費が下がっているというのは、やはり効率的な経営になって労働時間が短くなっていることなんだろうと思うんですけども、家族経営の場合には、それだけ所得が減るということにつながって、全体のコストが下がっているということになっているのかなと思うんですけども、そのあたりを、どういうデータのとり方をしているのかなと思いまして、お願いいたします。
それと10ページなんですけども、体細胞の件、先ほど来言われていますけども、飽くまでこれは私たち生産者の立場からしたら決められたことを守るということ以外にないと思います。
その決める過程として、判断の材料としてやはり消費者に理解をどう受け止めてもらうか、やはりちゃんと理解をしてもらって問題なく買ってもらえるのであれば、それはそれで私たちは楽に対応できるようになるだろうし、牛の耐用年数も長くなるだろうし、そういう大きなメリットはあると考えております。
それと25ページの、このページのことなんですけども、酪農というのは非常に裾野の広いといいますか関係者の多い産業であると思う。
地域の中でいろいろな人と関わって酪農という産業は成り立っているというのがあります。
それだけ非常に持続的な経営を続けていくというのに逆に難しい、どこかが欠ければそこに大きな無駄があったり、ロスがあったりして続かなくなるという可能性があるんじゃないかな。
非常にそういう部分では難しい産業ではないかなと思っております。
逆に、それをきちっとうまくつなげば非常に収益も上がるし、夢のあるというか楽しい酪農になるんではないかなと思っております。
ここまで情報というかいろいろな方が関わる上において、じゃ、酪農家一人がそれを全部できるか、できる酪農家というのは非常に少ないんじゃないかな。
多分これからどんどん北海道で3%、都府県で5%という減少の中で、国としてそれぞれの地域で酪農をどうするのか、残すべき形をどうするのかというのは、ここへきて、もう5年先、10年先待てないような状況になっていると思います。
できるだけ早く形として見えるようにする、それに向かって生産者が課題解決をしていくという仕組みをつくることによって地域が発展していくというか持続していくんじゃないかな。
そのためには、やはり関係者それぞれが同じ土俵というか課題を持って、そっちの方向に向かっていくという形がとれれば早くできるんじゃないかなと感じております。
多分モデルというか形さえ見えれば結構生産者も元気になるんじゃないかなと思うんだけど、何か今見えない部分が余りにも多くて、いろいろなことが次から次から出てくるので、やはり不安になっている部分があるんではないかな。
まずは形として見えるようにすることによって元気な生産者が点々とできてくる。
そういう中で、それを見た若い人たちがそれを追いかけていくような形がとれればなとは思っております。
それと牛群検定の話なんですけども、これは是非、私のところは全部入っているんですけども、体細胞にしろ能力にしろ病歴にしろ、いろいろなことの中で淘汰していくという中で判断の基準となるべきものは蓄積というか、継続的な蓄積されたデータがないとできないですよ。
加入しない人の理由というのは、確かに面倒だというか、毎月乳量を計って計算協会に持っていってサンプルを検査して、そのデータを打ち込んで、またそのデータをちゃんと分析というか利用するということがなかなか忙しい中でできないから、なかなか入らないという部分もあるんだろうと思いますけども、何らかの形で是非とも改良を進めていく上においても必要でないのかなと思っております。
多分海外、デンマークなんかでは全頭入っています。
やはりそういうことが海外で行われているので、できるだけそういう全頭入れるような形ができればなとは思っております。
それだけです。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
さすれば、お待たせしました、那須委員、お願いします。

○那須委員
熊本県の那須です。
よろしくお願いします。
先月はプレゼンをさせていただいてありがとうございました。
貴重な経験でした。
一生思い出に残ります。
今日飛行機の上から、我が町菊陽、隣町大津あたりを見回しましたら水田が圧倒的に多くなりました。
これって飼料稲、恐らく飼料稲だろうと思います。
菊陽町においては今年は50ヘクタール飼料稲が植わっております。
飼料米はゼロです。
隣の大津町は飼料米が少し植わっていると聞いております。
去年に比べると水田が増えたなという感じを受けました。
さて、私がこの前プレゼンしたときに、畜産女性のことを皆さんにお伝えしました。
特に酪農さんが何で一番毛嫌いされるか、私も人の親ですので、娘がおります。
結婚する相手が酪農と言ったら、私はちょっと、えっと言うかもしれません。
それほど女性が、女性といっても非農家ではなく農家の女性が自分の娘には酪農さんにだけは嫁がせたくないと思っています。
それ程、酪農の奥さんは大変な重労働だと思っているからです。
ですから、12ページに北海道の労働時間の数値が出ておりますけれども、1人当たり、14年度は1,952時間、なのに24年度は2,077時間になっています。
恐らくこの増えたところの労働時間は女性の方にいっているのではないでしょうか。
収入がこの労働時間の増えた分に見合った金額であれば良いのですが、そうでないなら酪農に対するイメージが悪くなってしまいます。
労働だけが女性の方にのしかかってくるのであれば、酪農の未来も暗くなってしまいます。
頑張った分だけ、見返りがあってこそ、人間は将来に夢が描けるものと思います。
私も畜産ですけれども、酪農のことは余り分かりませんが、私の周りの酪農さんを見ても同じような感じを受けております。
それから、酪農は戸数は少なくなって1戸当たりの頭数は多くなっております。
しかし子牛の死亡率が高くなっております。
それで、北海道をさっき見ましたら、9ページで出生頭数が17万1,440頭に対して6,559頭が死亡、都府県においては出生頭数が9万2,858頭に対して1,248頭死亡ということで、出生頭数からするともっと多くなりそうですが、そうではありません。
北海道だけ、こんなに多いのか疑問です。
やはり頭数が増えた分観察力が落ちてくるんじゃなかろうかと思います。
本当のところ、技術面でこのように死亡頭数が多くなっているのか、それとも、改良により牛自体の体力的な物が弱くなってきているのか、又は他に理由があるのか等、原因をを教えて頂きたいと思います。
それから、6次産業化は、やはり酪農さんにとっては本当にハードルが高いと思います。
ですから、よほど夢と希望と情熱があり努力家であるなら、私はお勧めしますけれども、そうではなく、少しぐらいの夢で取りかかられると、後で泣き目を見るんじゃなかろうか、と思います。
我が家も肉販売をしておりますが、6次産業化に取り組むには大変なところがあります。
それよりは乳業メーカーさんとタイアップして、乳業メーカーさんから少しでもお金を現場のほうに下ろしていただくようにするほうが酪農さんとしてはいいんじゃなかろうかと、そんな感じを受けております。
それから牛乳ですけれども、私たちは学校給食で脱脂粉乳を飲んでいた年代です。
とても嫌いでした。
それで、脱脂粉乳から牛乳になったときも、牛乳を好きになれず、今でも牛乳は弱いですね、お金を出してまで飲みたいとは思いません。
今日も頂いておりますけれども、なかなか手が出ません。
でも、北海道大学のある先生が、牛乳はほぼ完全食ですとおっしゃっていました。
ほぼ完全食と言う事は、何かが足らないという事です。
つまり炭水化物が足らないと言う事で、これに炭水化物を足せば完全食になりますと言われたことを覚えております。
つまり牛乳プラスお米ということはドリア等を学校給食に大いに提供して頂くといいんじゃなかろうかと思います。
私たちは育った時代背景から慣れ親しんでいませんが、孫に至ってはとても好きですので、小さいときからの食の習慣と言うものは、成人した後々まで影響してきますので、学校給食に牛乳というのはとても大事ではなかろうかと思います。
学校給食に牛乳が無くなりますと、、家庭ではなかなか牛乳まで買って出すということはなくなるんじゃなかろうかと思います。
それより、学校給食だけでも牛乳を提供していただくほうが一番理想じゃなかろうかと思います。
なぜなら学校給食だけは、貧富にかかわらず誰もが食べられる唯一の食事だからです。
それから、新規就農支援事業というのがあります。
この新規就農支援事業をうちの息子も利用しておりますし、また、この前プレゼンしたとき、近くの人も利用していると皆さんにお伝えしました。
このリース事業が消費税が3%アップしたために現場の方にその上乗せ分の請求が来た訳です。
これっておかしいんじゃなかろうかと思います。
そのときの契約時の消費税でずっといっていかないと、消費税が上がる度に上乗せ分の金額が増え、何の為の新規就農支援事業か分からなくなります。
この点についてはどうなっているのかを教えていただきたいと思います。
以上です。
よろしくお願いします。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
それでは、飛田委員、よろしくお願いします。

○飛田委員
私は生産者として話をさせていただきます。
今日は具体的に数字を申し述べさせていただきたいので、事務方に数字を準備してもらいました。
ですから、事務方が書いてくれたメモを読みたいと、メモが無いままで長くなったら申し訳ございませんので。
特に北海道は今、全国の牛乳の半分以上を生産しております。
それがこの2年ほど危機的な状況に陥っている。
先ほどから冨士委員あるいは藤井委員、そして皆さんからそれぞれ牛乳の生産体制をどのようにしていけばいいんだという御意見がありましたけども、私も同じような意見なんですが、直接北海道の状況をお知らせしたいというように思います。
北海道畜産・酪農は、近年の酪農家の離脱戸数の増加、これにより限界集落で営むことの多い酪農地帯、いわゆるこれはまちから離れたところで酪農をやらないといけないという、これは牧草面積もありますし、そういう限界集落でのコミュニティーの存続が危機的な状況である。
これはもう牛乳生産が前年対比を補い切れないという、そういう状況が続いております。
私どもが実施をした生乳出荷停止理由全戸調査、これをやりました。
前回も委員会で話をさせていただきましたけども、24年度に生乳出荷停止した205戸、もっとあったんですけども、とりあえず205戸ということですが、後継者候補はいるものの、先ほど話ありましたように、TPP交渉や多額の投資負債等による将来不安から経営を継ぐことを断念したケースが約60戸、現行規模では生計が成り立たないもの、規模拡大の必要性や施設機械の老朽化による更新の必要性があるものの多額の投資へ踏み切れず更新時期を目途に20代、40代の方が約40戸生乳出荷停止をしたケースがある。
これを足すと100戸ですよ。
100戸の方々が何らかの環境の整備、就農・営農継続がしっかりやれば、就農・営農継続ができたという可能性があるということをまず頭に置かないといけないように思います。
そのような状況のもと、JAグループ北海道としては、今年2月に、11年3月に制定をされた新たな酪農・乳業対策大綱の検証を通じて、持続可能な酪農経営の確立と酪農生産基盤の強化に向けた考え方を検討し、自ら行うべきこと、国に仕組みを求めることに整理することを確認いたしております。
その結果、大綱示された方向性については、15年経過した現在においても共通課題が多く、未解決部分が存在することを確認しております。
具体的には、北海道の生乳受託戸数は10年度で9,256戸ありました。
近年、毎年200戸以上の離脱が続き、今年5月末には6,074戸でございます。
地域コミュニティの危機的状況が続いているということです。
さらに、農水省の牛乳生産費調査によると、北海道の生乳キロ当たりの所得は、15年度まではキロ30円水準であった。
ところが、生産コストの上昇により、近年においては20円を下回る状況だったということです。
農水省調査によると、北海道の酪農家の労働時間は、大綱制定前の10年度には、北海道は一経営当たり7,275時間であった。
一経営ですよ、1人当たりじゃなくて、7,275時間であったが、24年度には7,912時間になるとともに、生乳出荷停止理由全戸調査によると、長年の過重労働による腰痛あるいは膝が痛くなった、悩まされている実態も多く指摘をされ、数値としてあらわれない肉体的な負荷と相まって過重労働が深刻化し、大綱で示されたゆとりある生産性の高い酪農経営及び再生産確保や意欲ある担い手の経営安定の方向性は私どもとしては達成されていないと認識をしております。
このようなことで、北海道の酪農経営における飼料自給率、これも12年度には54%であったものが、23年度では49.9%と減少しておりますし、草地更新率も4.6%であったものが、今は3.1%、4%でも25年ですからね、それだけ更新率が低く続いているということでございます。
全道でも43%が雑草、裸地になっているということが確認をされております。
各地域において様々な取組を実施するものの、大綱の示した自給飼料基盤の強化の方向性は達成されていないと私どもは考えております。
こんなようなことで大綱に示された方向性については、15年経過した現在においても共通課題が多く、未解決部分が存在することから、酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針の見直しだけではなく、大綱の見直しが必要である。
これ、答えは要りませんので、こういうことだということをお知らせをしておきたい。
以上。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
時間がなくなってしまうといけないので、このまま引き続き各委員からの発言をしていただいた上で、最後にまた事務局のほうからまとめてお願いします。
それでは、築道委員、よろしくお願いします。

○築道委員
私、今日が初めての出席でございますし、議事の内容について専門性が薄いものですから、今日のところはお話を聞かせていただくだけということにさせていただきたいと思います。
よろしいでしょうか。

○石澤部会長代理
そうですか、御協力ありがとうございます。
それでは、笹﨑委員、よろしくお願いいたします。

○笹﨑委員
余り時間がないということですので、今回、35ページの京都市の、あるいは三条市の給食牛乳の取り扱い中止のお話がございました。
もし僕が担当だったらどういうふうにするかといいますと、多分すぐ現地にとんでいます。
農水の方は、そういう話を聞いたときに近畿農政局になるんでしょうか、実際にその話がどういうことなのか直接聞きに行かれたんでしょうか。
和食というブランドがこれだけ大きく取り上げられて世界に発信されているにもかかわらず、本家本元の京都から牛乳は和食の範疇ではないという的外れの議論が出てくる。
例えばお聞きしたいんですけども、とんかつは和食でしょうか、洋食でしょうかということなんですよ。
ほとんどの方が、和食と言いますよね、でも語源からみると何てことない、ポークカットレットですよね。
トンは日本語、カツはカットレットで英語、フランス語です。
和洋折衷で見事に和食にしてしまったという日本の文化です。
本当に和食をあわててPRする前に、自分たちの食文化というのはどういうベースから生まれてきたのかをもう少し考えて俎上にのせてもらいたいと思います。
牛乳の場合でも、昔の平安時代から広く貴族に飲まれていました。
ですから醍醐味などという言葉が生まれてくるわけですが、そういうことを踏まえて、もっと真剣に考え具体的に動いてくれたのかどうかということなんですね。
会社でそういうことがあった場合はすぐ動くわけですよ、北海道だろうが沖縄だろうが飛んで行きます。
何が原因なのか、どうすればよいのか、食生活について大事なものであれば、すぐに動いていただきたい。
先ほども笑い話で、小学生もダイエットするなどという妙な話がありましたけども、太りすぎはダメですが成長期の小学生の時にダイエットをやっていますと、健康長寿にはなれません。
やはり牛乳とかお肉の畜産物の価値というのは、戦後非常に消費が増えてまいりまして、洋食というカテゴリーになっておりますけども、いろいろな意味で和洋折衷も含めて日本の中に定着をして、日本人の健康寿命を長くしたことは事実だろうと私は思っているんです。
これから長寿社会になって高齢化に一番必要なことは、牛乳が合う人、合わない人がいるかもしれませんけども、大事な栄養源として必要なものであるとしたら、一つ一つのこういう事象を、和食を海外にPRすることも大事ですけども、日本の和食の本家本元の京都でこんな妙な話があるとしたら、やはりこれは栄養士協会に任せるんではなくて、農水省も中心的役割を担って積極的にこういう誤解をひもといていく。
あるいは、それがもし新しい知見から発しているのであれば、それを解明していく。
何か事件が起こったら大騒ぎして対応していくのは、これは普通の人間のやることでありまして、本当は何もないということが一番すごいことなんですよ。
何もないということの前提には、よいことに関しても前向きに対応していくということだろうと思います。
実は口蹄疫が日本で発生したときに、私、ドイツで食品コンテストの審査員やっておりました。
たまたま、フランスの審査員が私のとなりにおりまして、実は、今、フランスのパリで農業祭やっているんだけど、見ていかないかという話がありまして、パリの展示場に参りました。
そこでは、フランス農務省の方が一生懸命汗をかいて生産から販売までの展示の流れの中をぐるぐる周りながら指導していた姿を思い浮かべるわけです。
日本の農水省がやっていないという意味ではなくて、やはり食育も含めて本当に真剣になってフランスはやっているなということをたった1日でございましたけども、目の当たりにしました。
当時、日本では豚の口蹄疫発生で大騒ぎしているさなかにフランスのパリのど真ん中では共進会をやっているわけですよ。
一般の人も自由に牛に触れて、大丈夫かいなと思いました。
その反面で牛と国民が結びついているから、こういうことをやっているんだとも思いました。
実際に何百頭の牛が一堂に集まってパリのど真ん中で共進会をやっているという姿を見て、ちょっとびっくりいたしました。
それがいいかどうかは話は別です。
要するに、何か問題があったときに、特に広報が一番大事になりますが、いったい不慮のできごとのためにどのくらい予算をとっているんだろうか。
あるいは広報の方々が国民の健康のために、厚生労働省だけではなく農水省としてはどういうふうに動いているのか。
予算が限られた中でもマイナスに対応するんじゃなくて、プラスに対応してもらいたいと思うわけです。
予算も前向きにそういうところに投入してもらいたいし、正しい情報で消費者を守ることが結果的には生産者を守ることにつながるんですよ。
僕はその辺のお金の使い方の問題を深く検討していただきたいということをあえて申し上げたいと思います。
今回の学校の給食、一部の事例かもしれませんが、こういうところに対しても人ごとではなくて実際に農水としてはどうするんだという対応をきちんとしていただきたいということを要望いたしたいと思います。

○石澤部会長代理
ありがとうございます。
それでは、川村委員、お願いいたします。

○川村委員
先ほど来から途中で発言をさせていただいているので、重なる部分があるかもしれませんけれども、3月のこの畜産部会の中で、私の前任の中野会長のほうから、乳業者としての考え方につきましてプレゼンテーションをさせていただいたと承知をしております。
引き続きグローバル化が進む中で、食料資源としての乳を安定的に確保していくことの重要性、そのための国内生乳生産基盤を維持拡大していくことの必要性等についてお話をさせていただいたところであります。
私としては、今度の新たな酪肉近代化方針の中で、乳業者として特に強く申し上げたいのは、生乳生産基盤の強化という問題と、牛乳・乳製品の消費拡大および消費拡大に向けた制度的基盤の強化ということを2つのポイントとして申し上げておきたいと思っております。
生乳生産基盤の強化につきましては、先ほどの各委員からのお話にもありましたように、非常に大きな危惧あるいは危機感を持っているということであります。
世界的にも乳資源の確保が難しくなる、容易に輸入できないことすら予測されるという状況の中で、国内の生乳生産基盤が弱体化をしていくということについては大変大きな危機感を持っているところであります。
これは実はもう既にある問題でありますが、昨今の生産の減少によって、実は今年の夏場の牛乳供給についても既に不足の懸念ということが言われております。
それから、乳製品に需給のしわ寄せが全部来ていることから、政府の大変臨機な対応で輸入対応もしていただいておりますが、今年の冬は乗り越えられても、来年の乳製品需給という問題については大変不透明感が強まってきております。
そういう意味で、この生乳生産基盤の弱体化という問題は大変大きな問題であると理解をしております。
あわせて、これは先ほど来から申し上げておりますように、酪農と乳業はまさに一体の産業であるという観点から見て、こういう酪農の生産基盤の弱体化が、実は乳業の経営にとっても大変大きな課題になりつつあるという状況ではないかなと思っております。
先ほど来からの御指摘にあるように、様々な理由で生乳生産が回復しないということになっているわけでありますけれども、やはりこの酪農という産業が魅力ある産業として今の新規に営農しようという方々に受け止められていないというところに非常に大きな問題点があるのかなと感じております。
これは様々な取組が必要だと思いますが、我々乳業者としても自らの問題としてこの生乳生産基盤を強化するということについて前向きな御提言をこの中でもさせていただきたいなと思っているところであります。
それからあわせて、是非国におかれては、規模拡大あるいは新規就労という増産のための必要な項目について、是非今までの取組を超えた前向きな設備投資への支援、あるいは今の酪農生産者の皆さんがより働きやすい環境づくりといったことでの実効性のある施策を何とぞお願いを申し上げたいなと思っております。
今、働く現場の中では、これはどの産業にとってもそうですけれども、ワークライフバランスというようなことも言われております。
働くことと、やはり自分の人生ということとの比重が、以前の考え方とは明らかに世代で変わってきているというのは事実だろうと思いますので、そういうことも踏まえた形での実効性のある施策をお願い申し上げたいなと思っております。
それから、牛乳の乳製品の消費拡大ということにつきましては、まずこれは我々乳業の問題として、いかに牛乳・乳製品の需要を拡大するということは乳業者として極めて大事な役割であると思っております。
そのためには、生乳の付加価値を商品としてとにかく最大限に高めるという努力をこれからも続けていきたいと考えております。
国産乳原料を使用して、今、日本に流通している牛乳・乳製品というのは、ほとんどの商品が国産乳原料を使用してつくられている製品であります。
ヨーグルトであろうがチーズであろうが生クリームであろうが、飲用牛乳においても、その付加価値をさらに高めていくという努力を乳業者としてしっかりとやっていきたいということをまず申し上げておきたいと思います。
あわせて、こうした取組とあわせて、トータルの需要を維持していくためには、それを支える消費拡大を支える制度的な基盤というものが大変重要だと思います。
これについては先ほどから御指摘があるような、学校給食牛乳制度、それからあとは需給管理という意味での適切な乳製品の輸入対応も含めた需給の安定であります。
これはやはり需要家、ユーザーの皆さんがいなければ成り立ちませんので、そういう人たちが安心して事業を行っていくためには、あったりなかったりする原料では使いようがありませんので、今まで以上に制度的な部分として強化を図っていく必要があると思います。
それから、これはもう一つの側面ですが、今は不足ということが言われておりますが、やはり過剰時の対策ということについても、これは安心して増産を図っていくためには必要な制度的な枠組みではないかと思います。
これも私はやはり消費を安定的に拡大していくために必要な制度的な枠組みということでお願いを申し上げたいなと思っております。
今日のところは総括的なお話として以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
最後に、市川委員、お待たせしました。
よろしくお願いします。

○市川委員
ありがとうございます。
消費者の立場から3点ほど述べさせていただきます。
今日は皆様の御意見をお伺いしていると、農業の中では、畜産・酪農というのは優等生であるというふうにいろいろなところでお聞きしていますので、そういう頭で聞いていると、かなり悲観的なお話が多いのかなというふうに感じました。
でも、そういうふうに楽観視しないということも大変重要なことだとは思っています。
今日の参考資料の4-2「経済財政運営と改革の基本方針2014」の中の最初の囲みの(4)農林水産業・地域の活力創造の中の段落の下線部が引いてあるところで、「生産基盤の整備等により畜産・酪農を含む農業の競争力強化を進める。
」という、この「競争力強化」という言葉に、まさにこの視点を入れながら、これからの酪農の在り方というのを考えていかなければいけないことを改めて認識をしました。
先ほど川村委員から、乳業のことについてお話をお伺いしております。
まさに酪農と乳業は、それを消費する消費者にとって両方とも大事なことだと思っています。
このごろの学校給食における牛乳のいろいろなトラブルがありましたけれども、それもどういう理由で起きているのかというのをやはりきちんと検証して、乳業において変えなければいけないところは変えていってほしいですし、支援が必要なところは支援していただいて、食品衛生上の問題だけでなく、風味というそういうところまで消費者が来て求めているんだということを認識していただいて、これからの乳業というのも、消費者のそういうニーズにきちんと応えられるような体制になっていただきたいと思いました。
それから、2点目ですけれども、これ何人かの委員の方も既に発言をされていますが、体細胞数のことについてです。
確かに藤井委員がおっしゃるように、高品質のものを輸出という視点でかなり厳しいハードルを課して日本の製品を海外に売っていく、これも一つの重要なことだと思います。
それと同時に、国内で科学的根拠に基づいて妥当なライン、数値というのを定めて、今の厳しい数値にこだわらないガイドラインがあってもいいのではないかとも思いました。
消費者として両極あるほうが選択という意味においては選択肢が広がるのかなと思っています。
3点目です。
酪農のこれからの担い手の支援の在り方、それから経営安定対策をどうしていくか。
私はそういうことについて詳しいわけではないのですが、全体のお話を聞いていて思ったことは、いわゆる日本の今の酪農って一体誰が支えているのか、どういう経営をしている人が支えているのかというのを考えると、多分大規模な、いわゆるプロの生産者ですと言われるような方ではないのかと思っています。
そういう人をしっかりと支えるという政策と、それから、そうではない人たちをセーフティネットで支えるというところを切り分けて考えていかないと、藤井委員のように、積極的にどんどんやっていきたいんだというような人たちの意欲が萎えてしまわないかなとちょっと気になりました。
それから最後に、「増産」という言葉が何回も出てくるのですけれども、必要な増産は、それはあるべきだと思いますが、増産を言うときに、やはりコストと手間は最小にして、利益を最大にするという、そういう言葉をこういう議論の場で出してもいいのではないかなと思います。
どうして儲けちゃいけないんですか。
もっと利益をというようなことも正直に議論すべきだろうと思いました。
以上です。

○石澤部会長代理
ありがとうございました。
築道委員、全然関係ない話でもいいので何か普段思っていることがありましたら、よろしいでしょうか。

○築道委員
本日の議事は、酪農・乳業ということで専門ではありませんが、今日の課題の中で、3ページのところで、飼養管理方式と経営規模という内容の説明があったわけですけども、つなぎ飼いというのが7割を占めている。
それと、フリーストールが2割の状況だということなんですけども、酪農というのは朝晩365日、搾乳をする必要があるわけですね、当然のことながら。
その搾乳する作業というのが、牛と牛との間に中腰になって作業する必要がある。
ミルカーを取り付けるときと外すとき1頭につき2回、1日でいえば4回、これが100頭あれば何回やる必要があるのかなと、そういう非常に辛い作業が伴っているんじゃないか。
また、危険も伴うのではないかというところが気になりました。
私が酪農家になったつもりで、またその立場に立ったときには、そういう作業を今後とも続ける必要があるのであれば、息子に後を継げとは言いにくいなというような思いがしております。
フリーストールと
搾乳ロボットというのがありますが、これはベストだと思いますけども、ここまでいかないまでも、フリーストールとミルキングパーラーというふう組合せまで早急に改善していけば、乳房の観察とか、いわゆる乳器の病気についても非常に観察しやすいのではないかというふうなことを1点感じました。
以上でございます。

○石澤部会長代理
ありがとうございます。
それでは、私も実は委員なので一言だけ。
全部で4つだけ言いたいことがあるんですけども、まず1つは、消費拡大のお話なんですけども、どうしても体験というと小中が主なんですけども、実はやはり私は今、若いお母さん方が非常に農業に興味が薄いという点でいくと、高校、大学に対してのもう少し消費拡大の、あるいは教育というか食べ方とか、そういう、明日お母さんになる方々に知っていただくというのが必要な気がします。
まずこれが1点。
それから、PEDの問題なんですが、今ちょっとおさまっていますけども、私は農水省で余りにも早く飼料が原因じゃないということを言い過ぎたんじゃないかなという気がしますので、是非もう一度この辺きちんと再調査をしていただいて、日本の今の現状からいけばもっとしっかりした仕組みをつくれるはずだと思いますので、私は豚肉は日本の豚肉ぐらいおいしいものもないし、養豚振興法もできたわけですし、こんなすばらしい法律ができたわけですので、もっとその辺、再度調査をしていただくような機運を持っていただければと思います。
それから、畜産の在り方のところについて何回も、私、笹﨑委員からお話があるかなと思いましたけども、先日、飼料米の話で、鶏の関係は、飼料米を籾のままで食べさせればいいというお話をして、牛はやはり草じゃないかというお話をしていたんですけども、たまたま青森で飼料米を蒸かして食べさせたら非常に効率がよかった。
これが豚が効率が非常によくなったということで、私は日本の畜産が、恐らく世界に負けないような畜産になる方向性として鶏、豚、牛が何か日本型の畜産というやつができるような気がして非常に楽しみだなと思って、来週、青森にも一回見に行こうかなと思っているところです。
最後に、先ほど市川委員からもありましたけども、できることであれば、私はやはり損しない経営というか、適正規模というやつをきちんと教えていく。
それと、やはり酪農、畜産というのはやはり農業の中でもトップに立っていかなきゃいけない分野だと思いますので、その方々が地域の中で大切になっていくためには、やはりきちんとした教育が必要だと思います。
またこのお話をすると、農業者は大学校なのかというお話になるのかもしれませんが、私はやはりそういうしっかりした教育基盤をこれからじっくりと時間をかけてつくっていく必要性があるのではないかという4点を述べさせていただいて皆さんからの御回答をお願いしたいと思います。
よろしくお願いします。

○渡邉畜産企画課長
では、私からまずコメントをさせていただきたいと思います。
後半の委員の先生方からのお話の中でも、やはり酪農の基盤の弱体化についての懸念というものをお聞かせいただきました。
実は、私ども、今期待しているのが、畜産クラスターというふうなことで申し上げておりますけれども、地域ぐるみでの取組でございます。
この点につきまして、廣野委員から、関係者の多い産業なので、同じ課題をみんなで持って取り組んでいくということが重要じゃないかという御指摘があり、まさにそのとおりだというふうに同感で考えておりまして、今年度から畜産のクラスターというものをどんどん各地域でやっていこうと考えております。
例えば酪農については、地域の多数の酪農家さんから集乳するわけですから、地域で品質の向上の取組に、例えば酪農の技術センターみたいなやつを立ち上げて品質のチェックですとか土壌のチェックをしてちゃんと餌だとか土壌の改良だとかに地域ぐるみで取り組んで、地域全体の生乳の質を高めていく。
それによって収益力を上げていく、乳業者さんとも協力してというような、そういったイメージの地域的な地域ぐるみの取組というのを畜産クラスターという中でしっかり支援をして、各地域の収益力の向上を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
それから、まさに酪農、市川委員からございましたけれども、酪農のプロというお話ございました。
酪農経営はやはり搾乳の作業ですか、休みもなかなかとりづらいというような性格がございますので、基本的には酪農家さんはなかなか兼業でやれるというようなものでもございませんので、基本的には皆さんプロなんだろうと思います。
その中で、ものすごく規模を大きくやっている経営ももちろん、規模を大きくしてコストを下げて収益を生み出す方向を目指す経営さんもおられますけれども、一方で、そんなに規模はないけれども、例えば6次産業化的な、自分でソフトクリームを加工して販路は得られれば付加価値を高くし、それほど規模が、頭数がなくてもできるというような経営をやっておられる方もおられますし、基本的には皆さんプロの中で、プロとして酪農に取り組んでおられる中で、いろいろな多様な経営体の在り方があってよいのかなというふうに思っておりましいて、私どももちろん規模拡大でコストを削減していく方向も、あるいはほどほどの規模で付加価値を高めて売っていくような、そういういろいろな経営体をしっかり支援をしてきたいということで考えております。
あと、那須委員からございましたお話はリース料への消費税の扱いということだろうと思いますけども、リース契約は基本的には資産を借りてリース料を払ってということでございますので、リース契約も、普通のリース契約については資産を借りたときのリース時点の消費税率が適用されるというのが原則になろうかと思いますが、リース契約には実質的に売買契約であるとみなされるような性格のリース契約の場合もございますので、これは消費税率5から8に上がる法律の中で、上げるに当たりまして、リース契約についても一定の要件を満たす場合には旧税率が適用されるような特例も設けられていたはずだと承知をしておりますけれども、この事業のリース料がどういうふうに判断されるかというふうには手元にございませんので、またそこは個別に御相談させていただければと思います。

○森牛乳乳製品課長
御指摘の中で、廣野委員と那須委員から労働時間と所得についてのお話がございました。
この6ページのデータは、生乳100キログラム当たりの生産コストの推移ということでございまして、10年間で確かに2割程度減少しております。
そういった意味では、単位数量当たりでは効率化が進んだという理解でございます。
一方で、一戸当たりの生産量は、同じ期間に25%ぐらい増えておりますので、両者掛け合わせますと家族経営の所得としてはほぼ同水準になっているだろうというふうに考えてございます。
ただ、労働時間としてはまた別途の統計で長くなっているというのもございますので、省力化というのは非常に重要なポイントであろうというふうに考えてございます。
もう一つ、笹﨑委員から、学校給食と牛乳の関係についての我々の対応についてお尋ねがございました。
この話がありましたときに、私どもも直ちに情報を共有して、関係団体等も集まって、これらの対応をどういうふうにするかということを相談したんですけれども、ちょっと気をつけなきゃいけないという議論があったのは、「売らんかな」みたいな捉え方をされてもいかん、逆効果という御議論もありまして、やはり栄養ということを大事に前面に出してアプローチしていくべき問題だろうというふうに考えて我々としては対応してきたつもりでございます。
そういった意味で、栄養士会との連携についても、そういった議論の中から実はお願いして出てきているところでもありまして、我々としては、そこは気をつかったアプローチをしたというところでありまして、直ちに動いているのは事実でありますけども、その辺は御理解いただければと思っております。
最後に、川村委員から生乳の需給のお話がございました。
これは若干経緯をお話しさせていただきますと、乳製品の需給につきましては、生産がちょっと減少しているということからタイトになっておりまして、国で不足分を輸入するという政策をとっておりますので、状況を見ながらカレントアクセスの前倒しでありますとかバターの追加輸入について迅速に対応してきたふうな考えでございます。
来年にかけてまた不透明感というお話もございます。
一方で、生産者の方々は増産の努力をされておられて、また我々も26年度そういった増産努力を支援する対策を持ってきておりますので、こちらのほうでも成果を期待しているところでございますが、いずれにしましても、需要の確保の観点も含めまして、今後の需給の状況をよく見定めながら、適切に対応していきたいというふうに考えてございます。

○渡邉畜産企画課長
石澤委員からございましたPEDの原因をちゃんとしっかり明らかにというお話でございますが、疫学についての検討会を先月1回目をやったところでございまして、9月をめどに中間的なものになろうかと思いますが、取りまとめできるように作業中という状況でございます。

○渡辺畜産技術室長
那須委員から、子牛の事故率のお話がありましたけれども、これはやはり改良が影響というわけではなくて、やはり多頭管理が進んだりという面もあると思いますし、やはりきっちり初乳を飲ませるという基本的な励行がちゃんとされているかということも重要だと思いますので、やはり下痢による脱水症状ですとか、あるいは感冒とか、こういうのがやはり死因の原因だと思いますから、しっかり初乳を飲ませて、おっしゃるように観察をして、あと温度管理をきっちりやる。
やはり子牛は低温にちょっと弱いものですから、そういうものでしっかり事故率を減らしていく取組が必要だというふうに思います。

○原田畜産部長
ありがとうございます。
余り時間がないので、私の個人的な感想も含めて全体のお話をしたいと思います。
酪農経営の概況という整理を最初いたしました。
生産基盤が縮小している危機感は同じだと思っております。
私たちも同様の危機感です。
これは今日では生産サイドの委員の方も、乳業者の委員の方も非常に共通認識だと思っています。
これをどうしたらいいのかということがもちろん最大の課題で、今日答えが出るということじゃないんですけども、そのときに、後から出た話として、乳価からの収入で支えていくというのは多分、投資に向ける分には難しくなってきているなと思います。
やはりお話があったように二極化している中で、昔でしたら同じつなぎ牛舎の経営を想定して、そのつなぎ牛舎の方々がフリパラに移行する場合にどういう投資誘導をして政策を打てばいいか、その場合は共同利用の法人経営にしたときにはフリーストールパーラーを補助しますよとか、あるいは草地公共の中で、草地基盤とあわせて牛舎の整備をしますよというような形での整理をしてまいりましたけれども、今のように農家の方々の現状の経営規模あるいはスタイルがかなり二極化している。
それと、4つの経営スタイルを出しました。
つなぎ牛舎の場合は恐らく外部支援組織、コントラとかヘルパーとの組合せでの家族経営的なつなぎ牛舎がやはり1つ残るんだろうと。
これは原型なんだろうと。
それと大きなフリーストールパーラーの経営。
100頭と書いてありますが、恐らくもっと大きな経営の規模がこれからの一つの流れなんだろうと。
その中で、やはりロボットをもっと生かして、家族経営なんだけどもロボットを生かしてやっていくというようなのがフリーストールの一つの形態としてあるんではないかと。
それとさらに放牧経営、これは特に若い新規就農者の方は、放牧経営を目指して入ってくる方も最近いらっしゃって、あるいは既存の方でも、放牧経営を切り替えて低コスト、低投入で収入も落ちるかもしれないけども、低投入で持続的な経営をしていくことを目指すという方もいらっしゃるので、こういった4つの経営スタイルを念頭に置いているんですが、恐らくその方々を乳価と加工原料補給金で支えるのはあくまでセーフティネットの範囲なのではないかと思っています。
となると、生産振興的な投資に向かう政策をこれからどう打っていくのかということがプラスアルファの政策なのかなということで、まさにそういった御議論をこれからさらに詰めていただきたい。
飲用が減っている中で、お話ししました、飲用がある程度確保できている、飲用乳価が高いということが仕向け別の制度になっているわけですね。
それがチーズは伸びる、液状乳製品も伸びるという中で、バター、脱脂粉乳が減る、飲用が減っていくということで、今までの政策ツールとやはりずれができてきているというのは確かだと思うんですね。
これを今の仕向け別に支えているという制度との関係とでどう考えているか、これはなかなか飲用が、かといって飲用に対する加工向けの乳価の不利性に着目してセーフティネットを組んでいますから、その辺の仕組みというのを変えていくというのはかなりハードルが高いのかなという気もします。
それは一方で、省全体で収入保険というのを数年先に考えているということとのバランスというのもございます。
ただ、そういった中で酪農経営のまとめで、冨士委員からお話あったように、問題意識を散りばめている割にはまとめがつまらないよねというのは多分確かにそのとおりで、まさにこのまとめの部分を今日御提案した問題提起の中でさらに詰めていっていただくのかなというふうに思っていまして、特に生産基盤の拡大に向けては、海外への展開も含めて、国内だけの需要だけでいいのかということを考えますと、海外の展開も含めて、あるいは学校給食のてこ入れも含めて全体を考える必要があるのかなと思います。
もう一方で、やはり今回大きなテーマにもう少ししたかったのは、指定団体制度、集送乳の合理化という部分で、データでお示ししましたように、やはり段階が多いほどコストが、手数料が高い、途中で引かれるコストが高くなる。
あるいは指定団体で、本当に収入の差があり過ぎて、今のブロック別の指定団体では、やはりもう限界ですねということでどなたもがおっしゃると思うんですね。
幾つの指定団体があればいいのか、あるいは地域別にどうまとめればいいのかというのはこれから具体的に考えなきゃいかんと思うんですけども、もう限界に来ているということは私たちも考えていますので、今日お示ししたようなデータをさらに整理をしていって、農家の方はある意味、その地域から動くことはできませんので、その地域の中で最適な集送乳の在り方というのをやはりもう少し考えていかなきゃいかんなと思います。
乳業再編についても、特に学校給食と絡むんですが、やはり中小乳業の在り方というのがやはり乳業再編の中でも進んでいないという御指摘がありまして、これもおっしゃるとおりで、かといって強制的にどうこうという話じゃありませんから、学乳の運営の仕方と、学乳が主体になっている中小乳業の在り方をもう少し考えていきたいなと。
ただ、地域で大変頑張っていらっしゃる、地域の特色を生かして頑張っていらっしゃる中小乳業もありますし、そういったところはもっと応援したいなと、どういうことができるのかなということもあります。
まとめになっていないんですが、今日はまさにそういった問題提起をしながら、委員の方々からも、まさにそれに反応していただいたいろいろな御提案を頂いていますので、またこれを詰めながら、それと親部会のほうで人口の減少をどう見るかとか、その中での全体の食料の制度の在り方をどう見るかというのは当然議論していただいていますので、そことのあわせ業も考えながらさらに詰めていきたいなと思っております。
本当にありがとうございました。
そういうつもりで今日は議論させていただきまして、大変有意義なお話を頂きました。

○石澤部会長代理
まとめていただいたので発言しづらいかもわからないですけども、最後に一言ここだけは言いたいという方がいらっしゃいましたら。
よろしいですか、皆さん。
大丈夫ですね。
ありがとうございます。
それでは、本日は本当に長時間に及び熱心にご審議いただきましてありがとうございました。
議事は以上となります。
ただ、今後、毎月のようにこの審議会はありますので、その中でも次回は「飼料」「環境」「消費・安全」に係る議論ということで、事務局からこれらのテーマについて、現状での課題やそれを踏まえての施策等の方向性についての考えを説明いただき、それをもとに議論していきたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします。
それでは、ここで事務局のほうから何か連絡事項があればお願いいたします。

○渡邉畜産企画課長
どうもありがとうございました。
次回の開催でございますけれども、7月下旬の開催ということになりますので、またどうぞよろしくお願いしたいと思います。

○石澤部会長代理
それでは、これをもちまして食料・農業・農村政策審議会平成26年度第3回畜産部会を閉会いたします。
皆さん、本当にありがとうございました。

 

閉会

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