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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成26年度第6回部会 議事録

1.日時及び場所

平成26年10月8日(水曜日)
三番町共用会議所 2階大会議室

2.議事

(1) 開会

(2) あいさつ

(3) 資料説明

(4) 意見交換

(5) 閉会

3.概要

開会

○水野畜産企画課長
それでは、定刻には若干早いですけれども、委員の先生方おそろいですので、ただいまから、食料・農業・農村政策審議会平成26年度第6回畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御出席いただきまして大変ありがとうございます。
当部会の事務局であります畜産企画課長の水野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、武内部会長に一言御挨拶をいただいた上で、議事をお進めいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

あいさつ

○武内部会長
皆さん、御多用中のところをお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
前回は非常に楽しい現地調査を皆さんと一緒にやらせていただきまして、大変私も勉強になりました。また今度は帯広ということで、皆さんと一緒に引き続き議論したいと思います。
大変、今日、恐縮ですが、私、3時に退席をさせていただきますので、小谷部会長代理に議事進行を3時以降はお願いするということで、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、原田部長から、御挨拶をお願いいたします。

○原田畜産部長
今日は第6回の畜産部会ということで、皆さん、お忙しい中をお集まりいただきまして、本当に感謝いたします。
また、今お話にありましたけれども、先日は熊本の現地地方公聴会を参加いただきまして、ありがとうございます。次回は北海道ということでございますので、是非現地の声をお聞きいただきながら、基本方針の方に集約していただければと思います。
また、最近は御嶽山の噴火であったり、台風の被害であったり、自然災害があちこちで起きております。畜産も含めて、現地で御苦労されている方々はいらっしゃいますので、ここで改めてお見舞い申し上げたいと思います。
農林省では、西川大臣を迎えて、攻めの農林水産本部ということで立ち上げまして、生産振興あるいは所得の向上、技術振興ということで、しっかりと対策を打っていくということで、今、省を挙げて議論しております。
私どもの畜産の方でも、概算要求で金額あるいは内容共々、これまでのこの部会での御議論も意識しながら要求をしてまいっているつもりでございますし、こういったものを県の課長会議ですとか、あるいは団体の皆さんですとか、地方に行ったときに御紹介すると、やはり大変期待が高くて、生産振興に対する国の応援があれば地域も頑張れるということを伺いますので、意を強くして進めてまいりたいと思います。
そういった直近の課題も含めながら、また、この場ではもう少し長期の課題も御議論いただいていますので、そろそろまたいろんな話題がかなり出てまいりましたので、今日はそういったことも含めて、今までの御議論も整理をしながら、だんだんイメージを作っていきたいと思っております。だんだん会も詰まってきますけれども、部会長のもと、御議論いただけるとありがたいなと思います。
よろしくお願いします。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、議事に入らせていただきたいと思います。
まず、事務局から、委員の出欠状況、配布資料の確認などについて、説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
まず、本日配布しております資料について確認させていただきます。
配布しております一覧にありますとおり、資料1から資料5-2までと、参考資料となっております。
このほかに、各委員の席上には、畜産をめぐる情勢というものが2つ、冊子として配布させていただいておりますということと、あとは、今までの議論を復習するという意味で、現行酪肉近の検証に関するもの、それから、各分野の本格議論の際の資料ということで、事務局側から提出させていただいた資料、さらに、委員説明資料ということで、各委員からプレゼンいただいた資料をファイルにとじております。本日の議論の際、必要に応じて御活用いただければと思います。このファイルにつきましては、次回以降も使用したいと思いますので、本日の閉会後、席に置いておいていただければ、また回収して、次回以降用意させていただきますので、よろしくお願いいたします。
次に、本日の委員の出欠状況でございますが、現時点で10名の委員に御出席いただいております。市川委員、川村委員、野村委員、山内明子委員、山内孝史委員は、所用により本日御欠席とのことでございます。また、近藤委員からは遅れて出席ということで連絡が入っております。規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は規定数を満たしていることを御報告いたします。
私からは以上です。

○武内部会長
それでは、本日の議事の進め方についてでございますけれども、まず、事務局から、先般実施いたしました熊本県での地方公聴会・現地調査について報告をいただきます。その後、9月25日と10月7日に開催された食料・農業・農村政策審議会企画部会の概要を報告していただきます。企画部会での議論は畜産部会での議論とも関連することから、引き続き、これまで畜産部会での議論を整理した資料についても説明をいただきます。当資料については、休憩を挟みながら、前半と後半に分けて説明と意見交換を行いたいと考えております。本日は意見交換の後、その他の連絡事項等を事務局から説明いただき、17時頃をめどに終了したいと思いますので、円滑な議事の進行に御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
本日の詳細な議事録につきましては、これまで同様の取扱いとさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から資料の説明、お願いいたします。

 

資料説明

○水野畜産企画課長
まず、9月18日から19日にかけて行われました、熊本県での地方公聴会と現地調査の概要について報告したいと思います。資料3を見ていただければと思います。
まず、地方公聴会、9月18日開催されましたけれども、ここに参加者からの主な意見、書かせていただいております。生産基盤について、離農が止まらないですとか、後継者ができないといった問題が提起されたことに加えて、融資制度について、融資を受けにくいというような現状も報告されたということです。あとは、飼料用米について単価助成が手厚くなったんだけれども、熊本においては稲のWCS、ホールクロップサイレージの生産を続けてほしいという意見が出されたほか、飼料用米作付のほ場の団地化が進むように指導をお願いしたいという意見もありました。そのほか、酪農の指定団体制度について、一本化されたブロックごとの一本化というものがいいことなのか疑問という意見があるほかに、規制緩和では、一部の人にしか恩恵が受けられないのではないかという意見も出されておりました。
委員から出されました主な質問としては、那須委員の方から、飼料用稲について、耕種農家の管理が悪い場合もあり、収量等にばらつきがあるという問題提起がございましたほか、市川委員からは、高齢な繁殖農家への支援が、どのようなものが望ましいかといった問題提起がなされたということでございます。
ページをめくっていただきますと、現地調査は、9月18日、19日と、2日間に分けて行われまして、初日、吉良牧場にまず行かせていただきました。ここでは乳用種について、飼料用米を使った、JA独自のブランド、「えこめ牛」として販売をしていたということで、他の乳用種よりも高い販売価格ということでした。
次に、那須牧場、この畜産部会でも以前、委員からも御紹介いただきましたけれども、視察団で訪問いたしました。褐毛和種のほか、黒毛和種について、繁殖・肥育の一貫経営を行っているということで、褐毛和種については、いわゆるあか牛ですけれども、性格が穏やかで飼養しやすく、肉もおいしいと、近年注目されているということで御説明ございました。「うちのあか牛てっぽこ」での自家産牛肉の直売も行われているということで、実際に、見学させていただいてきました。
翌日は、阿蘇市の阿部牧場の方に行かせていただきまして、こちらについては、非常に広く飼料生産を行っているところでして、粗飼料については100%自給ということでございました。自社ブランド「ASO MILK」ということで、これ、写真にもございますけれども、こういった形で、ブランドを活かして販売しているということで、このミルクとしての販売のほかに、食品加工の原材料としても出しているということで、空港でもクッキーなどを売っておりました。
その後に訪れました池ノ窪牧野については、入会権者、有畜農家約32戸ということで、4月から12月の夏の期間放牧しまして、非常に低コストで効率的な生産を実現できていると。放牧をうまく活用した畜産が行われているという状況でございました。
更にページをめくっていただきますと、その後に安武牧場ということで、こちらは肥育の方を主に力を入れているところでしたけれども、黒毛和種、交雑種ともに、系統出荷をしており、熊本県の銘柄牛「和王」ですとか「味彩牛」としての販売を行っているということが紹介されておりました。
最後、児嶋畜産に伺いまして、繁殖牛を125頭と大変多く飼養されておられるところです。こちらも肉用牛繁殖・肥育の一貫経営で、大変子牛が多いのですけれども、哺乳ロボットを2台整備して、その哺乳ロボットをうまく活用しながら飼育管理もしっかり行うというような畜産が見学できたところでございます。
長くなりましたけれども、今後の議論にも参考になると思いまして、紹介させていただきました。
私からは以上です。

○鈴木畜産総合推進室長
畜産企画課の畜産総合推進室長の鈴木です。
私からは、資料4-1と資料4-2に基づき、9月25日と、10月7日に行われた食料・農業・農村政策審議会の企画部会での議論の模様と、資料5に基づき、当部会でこれまでに議論いただきました、新たな酪肉近の策定に向けたこれまでの議論の整理につきまして、一続きで、御説明させていただきます。
まず、資料4-1ですが、企画部会における食料・農業・農村基本計画の議論も、現行の計画の検証作業等を終え、新たな計画等の策定に向けた議論が本格化しております。
まず、今後の企画部会の進め方について、9月25日に事務局より説明をして、おおむねの御了解を得ております。
これから年末にかけ、議論の整理と、基本計画の構成についての議論を、個別施策についても議論を深めながら進め、、来年の1月から骨子案、原案についての議論を行い、3月に政策審議会において答申、閣議決定という流れということとなっております。
次に、最終的な成果物として、今後検討を深めることが必要な目標・展望等については、次のページの左側が基本計画の中で定める事項であり、1から4までの法律上定められている事項である、基本的な方針、食料自給率の目標、講ずべき施策、計画的に推進するために必要な事項を定めるということとされております。今回の計画の策定に当たっては、これまでの食料自給率の目標に合わせ、食料自給力の取扱いについても検討するということが新しい事項です。
このページの右側は、基本計画と併せて検討する事項であり、、経営展望農業・農村の所得倍増に向けた対応方向、活力ある農山漁村づくりに向けたビジョンについても検討していくということです。
今後の企画部会における議論は、「今後の議論を進めていくに当たっての施策の論点について」の項目に沿って、注に個別の施策をベースに進めていくことになります。

施策の構成は、「1.食料の安定供給の確保に関する施策」として、(1)食品の安全と消費者の信頼の確保、(2)は食育と消費拡大、(3)につきましては、新たな価値の創出として6次産業化や食品産業の成長産業化、次のページにいきまして、(4)で輸出促進、(5)で食料安全保障、(6)で国際交渉となっており、以下、「2.では農業、農業の持続的な発展に関する施策」では、担い手等に関する事項。「3.農村の振興に関する施策」、「4.団体の再編整備に関する施策」となっております。
個別の施策については、9月25日には、(1)の食品の安全と消費者の信頼の確保、(2)の消費の拡大、食育と消費の拡大、(6)の国際交渉について説明と議論が行われ、10月7日には、(3)の新たな価値の創出での6次産業化と成長産業化、(4)の輸出促進、(5)の総合的な食料安全保障の施策についての説明と議論が行われました。10月7日には、併せて、基本計画と併せて検討する事項である「経営展望」と、「所得倍増についての対応方向」について、説明と議論が行われました。
9月25日の「食品の安全と消費者の信頼の確保について」の説明資料が、資料4-1【食料の安定供給の確保に関する施策1】です。食品の安全の確保について、飼料については国際的に通用するGMP・HACCPの導入の推進、農薬に関して審査の迅速化、動物用医薬品について新薬の導入の迅速化というような施策を重点化していくということ。
食品に対する消費者の信頼の確保に関する施策として、原料原産地表示の検討に関し、実行可能性を確保しつつ拡大に向けて検討していくという検討の方向性等が示されております。
食育の推進と消費拡大に関し、多様なライフスタイルを踏まえたきめ細かな対応として、和食の保護・継承をする取組の重要性と、日本型食生活の普及と健全な食生活の実現のため、これを、内容、特徴、メリットを明らかにして、わかりやすく周知していくことが大事だというような説明が行われております。

これらの事務局説明に対し、委員の皆様方から、まず企画部会の進め方や全体的な事項として、個別の施策について議論していく前に、まず、お金の使い方や、行政の取組の在り方についての議論と、政策全体の方向性の共有をしていくような議論も重要であるという指摘や、全体の施策の構成に関して、食料自給率が4割だとすると、輸入品というのが6割ということになるので、その6割の輸入部分についての言及がやや少ないのではないかという指摘がなされました。
また、個別の施策に関する議論に関しては、原料原産地表示の拡大に関し、早期に義務づけを期待する意見がある一方で、根本に立ち返った多角的な視点から冷静な議論をして、バランスのとれた結論を出してほしいという意見があり、消費拡大に関しては、和食という言葉と日本型食生活という言葉、いろんな概念が出てきておりますので、目的と手段を明らかにして、その上で効果的な、重点的な施策を打つということが必要であるという議論がなされております。
10月7日には、全体の枠組みの中での議論として、総合的な食料安全保障、食料自給率と自給力個別の施策に関して、新たな価値の創造としての6次産業化と輸出の議論、そして、所得倍増、経営展望の議論が行われております。
総合的な食料安全保障は、新たな取組であり、資料不測時に備えた食料安保のための、リスク管理が必要であり、リスクの洗い出しと、リスクごとの影響度合い、発生頻度、対応の必要性を定期的に検証する枠組みをつくる検討が行われているところです。
リスク管理をすべき品目は、輸入依存度が高い品目、熱量の割合が高い品目、国内で代替が困難な品目であり、対象品目の中に飼料穀物と畜産物が挙げられています。
リスクの特定については、海外におけるリスクとし、人口増加に伴う食料需要の増加、農産物の需要増加、新興国との穀物輸入の競合といったリスクが挙げられており、今後、そのリスクごとの頻度やリスクの度合いについての分析を進めていくとされております。食料自給率については、、3月と4月の企画部会で行った、現行の食料自給率目標についての検証結果の課題として、現実に見合った需要量の想定、生産量についても現実の生産条件と見合ったものとするという課題が整理されております。その上で、取り組むべき課題の明確化をして、努力を適切に盛り込んだ上で、カロリーベースと生産額のベースの食料自給率の目標を設定することとされております。加えて、今回の基本計画においては、人口高齢化の影響を織り込むということが重要であるということと、そして、最後に、緊急時の対応として食料自給力の重視と指標化が課題として挙げられております。
具体的な食料自給率の策定の仕方に関して、まずは品目ごとの課題が挙げられています。飼料用米については、収量の向上や流通コストの低減の話が挙げられて、畜産物については、牛乳・乳製品についての輸入促進、6次化や、収益性の向上、労働負荷の軽減、牛肉についての輸出対応型食肉処理施設の整備、豚肉についての輸入品と差別化できる特色ある豚肉生産、鶏肉についての加工・業務用についての国産の利用の向上という課題が挙げられており、飼料作物については、多様な気象条件・土地条件に適合した飼料生産の推進と、飼料生産と調整作業についての効率化・低コスト化の推進という課題が挙げられております。
次に、品目横断的な課題です。消費に関しては、食の外部化、外食化が進んでいること、そして、ライフスタイルが多様化して、20代男性とかで朝食を食べない人が増えていること、人口減少・高齢化といった課題があること、そして、生産に関しては、就業人口が減少して、人手不足になっており、農業者も高齢化して、後継者の問題が生じているという課題が挙げられています。
また、総熱量供給の考え方として、少子高齢化の進展に伴う摂取熱量の減少を加味する必要があるということが挙げられております。
そして、食料自給力の指標化に関しては、まず食料自給力とは何かということについて、農地、水、担い手、農業技術を活用した国内の生産力ということで整理を行い、これをどのように指標化していくかということを検討しているところであり、諸外国の例も念頭に、これから指標化に努めるということとしています。
次に、個別の施策に関して、6次産業化と、それから食品産業の成長産業化について、議論が行われております。
6次産業化に関しましては、業としての6次産業化について、発展段階に応じた取組が必要ということと、地域での6次産業化が課題として取り上げられています。
具体的な取組として、地理的表示の登録産品の輸出促進の寄与というような課題が挙げられています。
輸出促進については食文化の海外展開、オールジャパンでの輸出体制の整備が課題として取り上げられています。
最後に、所得倍増と経営展望ですが、10年間で所得倍増を目指すこととされており、農業所得の増大とともに、農村地域の関連所得の増大を通して、これを達成していくことが示されております。
その具体的検討方向については、マクロでの道筋として、畜産も含めた各品目別の対応方向と、地域の対応方向を示すととともに、ミクロの道筋として、経営モデルと地域での戦略の例示を行い、これまでの優良事例の取組をもとに、達成可能なモデルを示していくという方針が示されております。
最終的に提示する姿として、既に実現されている先進事例を参考にして、10年後をめどとして、今後の農地の利用、集積・集約化、それから、新品種・新技術の開発等の成果を反映した効果的・安定的な農業経営の具体的な姿を提示した上で、活用方策として、都道府県などで地域の実態に即した取組が進むよう期待するものと位置づける方向です。
これらの事務局説明に対し、委員の皆様方からは、自給率・自給力、食料安全保障のリスク管理について、客観的で国民にわかりやすいようにすること、それから、相互間の整合性に配慮する必要があること、それから、リスクについて国内でコントロールできるものとできないものについて、区別した議論が必要という指摘がありました。
6次産業化については、個々の農家の努力だけではなく、地域の食品産業や加工・流通との協働の取組が必要であるという議論がありました。所得倍増と経営展望に関しては、まだ具体的なモデル等が提示されていないので、イメージが湧きづらいという前提の中では、農林水産物単品でというよりは、バリューチェーン全体として、製品として輸出に取り組む必要があり、それを通じて所得倍増や経営展望につなげる必要があるという議論がされております。
これらの意見を踏まえて、農林水産省として、食料・農業・農村基本計画の議論を更に進めていくということとされております。私どもの畜産部会での酪肉近の議論にも密接に関連する事項があると思いますので、今後も適宜御紹介させていただきます。
続きまして、本日の本題の「新たな酪肉近の策定に向けたこれまでの議論の整理」を説明します。

酪肉近については、最終的に、酪農及び肉用牛生産の近代化に関する基本的な指針と第2に目標数量を定めること、そして、第3として経営に関する基本的な指標を示して、第4として流通の合理化に関する基本的な事項定めるということが、法律で規定されています。本日は、このうちの基本的な指針に関することと、それから第4の流通の合理化に関する基本的な事項を念頭に置いたものです。まず、目次ですが、様々な内外の環境変化を踏まえ、現時点で最も重要な課題は畜産の競争力の強化であると認識しています。これは、生産農家だけの取組ということではなくて、飼料、加工・流通、それから需要に応じた生産への転換と、全体を通した総合的な課題としても、畜産の産業としての競争力の強化が一番の課題であると認識していることを踏まえ、このような項目立てとしています。
そして、2つ目ですが、国産飼料の生産・利用の拡大の必要性については、おおむねこれまでの議論におきましても皆様方の合意が得られているものと認識しておりまして、具体的な施策をどのように進めていくのかということが課題になろうかと考えております。
そして、3番目の加工・流通の合理化についてですが、加工・流通というのは、畜産物を最終的に製品として食品を消費者のもとに届けていく上で、付加価値を付けること、生産者と消費者の間の様々な情報をつなぐ上で欠くべからざる重要な、産業の中での重要な要素です。本日の資料では、法律に基づいて「合理化」と記載しておりますが、消費者と生産者を結び付ける機能の強化が重要であると考えています。
それから、4番目については、6次産業化や輸出促進については、生産中心の競争力強化の中で位置づけるというよりは、これまでの委員の皆様の御議論を踏まえると、いかに需要を踏まえて顧客や市場のニーズに対応するかということの方が、むしろ様々な課題となっているという認識を持っており、6次産業化や輸出についても、この4の中の需要拡大、需要に応じた生産と需要の拡大の項目の中に位置づけるという構成とさせていただいております。
続いて、各項目の内容について御説明させていただきます。
まず、ビジョンの提示が、儲かる農業のビジョンの提示が必要であるという議論をいただいていること、そして、畜産農家だけではなくて、生産者、流通、研究機関を含めた取組が必要という議論をこれまでいただいていると認識しております。
そして、特に酪農と肉用牛の生産基盤については、肉用牛の子牛供給元であることからも、酪農の生産基盤が重要であり、計画的な後継牛の確保と肉用子牛の生産が重要であるという御指摘をいただいていると認識しています。
それから、地域との関係ですけれども、農村では畜産が地域経済の中心になっておりますので、畜産が地域で認められるとともに、一方で畜産が地域を活性化するという発想で、両者がともに発展できるという視点が重要であるということや、持続的に発展できるモデルを提示して、若い人が追いかけるようなことができるような指針を示すべきではないかという御議論をいただいております。
それから、この中で、生産基盤の強化や競争力強化の土台としてのセーフティネットの重要性については、引き続き重要な課題であると認識しております。
畜産経営の経営形態について、大規模化するのがよいのかどうかについての議論、それ以外の多様性についての議論というような議論をいただいております。
大規模化そのものは、一定程度重要ではあると認識しておりますが、効率化、経営の効率化につきましては、それ以外の方法もあり、例えば、放牧の活用によって経費・労働負担の削減をして利益を最大にするという方法についても御議論をいただきました。
そして、経営の多様性としましては、ワーク・ライフ・バランスを踏まえたような経営モデルも打ち出すことが必要ということや、それから、副産物も含めて商品価値を付けることを認識すべきだという御議論もいただいております。
そして、経営に当たっては様々な技術を活用することと、さらに、家畜改良を進めるに当たっては、経営モデルを具体的に念頭に置いて検討する必要性についても御議論をいただきました。
次に、経営力の向上と人材育成という項目を取り上げております。
今までの酪肉近や畜産の行政においては、比較的、施設の整備ですとか、あるいは技術に関する議論が多かったんですが、今回の畜産部会に於ける検討では、特に畜産経営に携わっている皆様から御説明をいただき、飼養管理上の技術や、経営管理上の能力が非常に重要であるという説明をいただきました。具体的には、飼養管理技術についての専門性、繁殖、飼料設計、飼養管理、こういった管理技術の専門性を高めること、そして、一般に普及することの重要性が議論されていると認識しております。さらに、こういった畜産農家の取組について、専門家のサポート、ITの活用、それから更にミクロな分析の強化が必要であることや、それから、外部組織の利用によって分業化をして、専門性を向上することの重要性も指摘をいただいていると認識しております。
さらには、技術的なことだけではなくて、財務面、経営管理面で高度化する必要や、それから、HACCPについては人事労務管理のマネジメントでも重要だというような御議論もいただいております。さらには、ファイナンスの工夫も重要であるということを御議論いただいていると認識しております。
さらに、人材の育成と活用のところですが、教育機関とも連携して、早い段階からプロを育成するということ。それから、有能な人材育成については経営者の役割であること。そのために、6次産業化や酪農教育ファームが重要であることといった御指摘をいただいております。さらに、普及・定着が重要ですので、行政側からの情報発信と、それから農家側から積極的な情報収集が必要であるということの御議論いただくとともに、女性の能力を活用するために、女性が活躍しやすい環境の整備が重要であるという御議論をいただいていると認識しております。
続きまして、飼料に関する御説明をさせていただきます。総論と、飼料用米等に関する議論で整理をさせていただきました。
国産飼料の利用の拡大が必要であることについてはおおむね合意が得られていると認識しておりますが、全般的な議論として、これまでの歴史的な経緯にもより、国内では国産飼料の保管・加工・流通のノウハウがないので、その利用拡大を進めるためには時間と費用をかけて腰を据えた施策が必要であり、そのための、かなり大きな、新しい視点での生産・利用・流通の体制整備が必要であるという御指摘をいただいております。
粗飼料の生産・利用については、様々な技術向上による品質改善だけでなく、輸送コストの削減が重要であるということ。国産飼料、粗飼料の活用という観点からも放牧の推進が有効であり、集約放牧や不作付地での繁殖雌牛の放牧の推進が重要であるが、放牧は一見効率的な一方、様々な課題があるという御指摘もいただいております。
そのほか、イアコーン、ソフトグレインサイレージ(SGS)といった濃厚飼料原料の生産・利用の拡大や、エコフィードの生産・利用の推進が重要であるという御指摘もいただいております。
特に今、農林水産省を挙げて重要な課題としている飼料用米と、それから稲WCSについては、現状認識として、まず仕組みの整備は徐々に進んできている認識のもと、生産地と消費地に地域の格差があるということ、分布が異なっていることから、やはり保管・流通等の体系の整備が必要であるという議論をいただいております。飼料用米の振興はよい施策であると認識されていますが、定着を図るための課題も明らかになってきているところで、今後は地域での浸透が課題となっていること。そのためには、関係者が連携して、スピード感を持って着手して、更に長期的に安定した取組を続けるということが必要であるという御指摘をいただいていると認識しております。そして、それを進めるための課題としては、量・品質、価格のそれぞれの安定が必要であるということ。価格の低下が必要であるということ。そして、主食用の品種との関係で、混入が問題になっておりますので、団地化等が必要であるということ。そして、運送・保管のコストの削減が必要であるといった議論がなされていると認識をしています。
いろいろと皆様方の御議論の真意を尽くせていない部分もあろうかと思いますので、今後の酪肉近の議論を進めるに当たっての重点の置き方ですとか、そういったところについても御意見を賜れればありがたいと思います。
私からは以上です。

○武内部会長
以上でよろしいですか。はい、ありがとうございました。

 

意見交換

○武内部会長
それでは、これまでの議論を踏まえまして、次期酪肉近を策定するに当たって必要と考えられる項目・視点を整理したものについての説明があったわけでございますけれども、これまでの委員各位の発言の趣旨に即したものになっているか、また、このほかに付け加えるべきものがあるかなど、委員間で御議論いただくとともに、必要に応じて事務局からも発言をいただきたいと思います。
前半の1、2部分について、3時まで意見交換をすることとしたいと思いますが、発言については、今回は順番ではなくてということでお願いしたいと思いますが、特に生産の側のことにかかわっておられる委員の方に、中心的にいろいろと御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
どうぞ、飛田委員。

○飛田委員
私も、3時に失礼させていただきますので、すみません。
私も生産者の一員でございまして、北海道の中央会の会長をやっておりますけれども、いずれにしても、ここ三、四年は酪農の、あるいは畜産も、それぞれ様変わりしてきたと。これは、要因は何かというと、やはり急激な餌高も含めて、今は円安もあって餌高ということになっておりますし。いずれにしても、今の体制がこのままの形でいくということになれば、やはり酪農・畜産の生産がかなり落ち込んでいくだろうという、そういう予測が、大学の先生なりジャーナリストなり、あるいは役所の方々も、そういう思いは必ず持っていただいているということが、私どもも自ら生産者として、このことは大きな問題であると。特に北海道においても、ここ過去2年、生乳の生産が落ち込んでいるというのは事実でございますから、これが消費者の方々に対する生産の、要するに供給の安定性が欠けると。今年も2回の輸入をせざるを得ないという、そういう状況も発生しているということ。これは本当に、将来的な展望に立ったときに、非常に大きな問題として残ってくるだろうと。
一番大事なのは、やはり長期的な展望に立った施策なり、やはり一番大事な担い手対策をどのようにするか。それに向けて、どうやって政策を実行していただくかということに尽きるだろうと。細かいことを言えば、餌対策、あるいはそれに伴う自給飼料対策、あるいは地域の、要するに農業というのは多面的機能もありますから、その多面的機能をどう活かしていくかという、いろんな施策を一つ一つ検証して、今も私どものこの部会でもかなり検証も進んでおりますが、やはりそれをどうやって実行していくかという、そのことが一番大事であろうと。
これは、長期的展望に立った問題と、もう一つは、27年に向けて今は、国といいますか、農林省もそれぞれ予算を確保していただいておりますが、これがやはり財務との関係の中で、しっかりそれは位置づけをしてもらわないといけないと。いろいろ、例えば540億円確保したという話はございますが、これがきちっと確保できないと、その予算の処置というものが一つの空想になってしまっては、これはますます組合員がそのことについて非常に疑心を持つということになりますので、そこは是非役所の皆さんにもお願いをし、私どももそれは当然しっかりとした体制を組んでいかないといけませんので、今やることと、将来展望に立ったこと、これをしっかり取り組んでいただきたいということです。

○武内部会長
ありがとうございました。
ほかに、どうぞ。
大西委員。

○大西委員
それでは、今御説明いただいた資料に基づいて、気付いたところというか、先ほどちょっと重点の置き方というお話もありましたので、ページごとに若干お話しさせていただきたいと思います。
まずは、1ページの畜産の競争力の強化に関する議論の総論のところでございます。
最初の資料に、セーフティネット対策とか経営安定対策の部分について、経営安定対策も含めた基本施策というところを、構築する必要があるのかなということでございます。
それから、若干意見の中であったと思うんですけれども、いわゆる家畜衛生対策というんでしょうか。お隣の国では口蹄疫が発生していたり、それからPEDの問題あったりとか、そういう点では、やっぱり対策の強化というのが必要なんじゃないのかなと。
それからもう1点は、非常に地域は限られるんでしょうけれども、やっぱり原発事故対応というのが依然残っておりますので、いわゆる牧草の最終処理でありますとか、それから、最終除染なり、最終の工程みたいなものを示して、早く風評被害を取り除いていくというようなことが必要なのではないかなというところが感じた点でございます。
それから併せて、実需者にもそういうところをしっかり伝えていくということも併せて必要なのかなと感じます。
続きまして、2ページでございます。2ページの生産基盤と経営形態のところであります。
この中の議論のところの経営の効率化のところで、実は、3ページのほうの各種管理技術の専門性の向上の3つ目の○のTMRセンター等とも関連すると思うんですけれども、やはり経営の効率化ということで、専門家というお話ありましたけれども、もう一つ、作業の省力化みたいなところもありますので、下でいえばTMRセンターというお話ありますけれども、キャトル・ブリーディング・ステーション等、地域農業システムというんですかね、それへのサポートというのをここでもやはり強調する必要があるのではないかなというふうに思ったところであります。
それから、4ページでございます。国産飼料の生産・利用の拡大の総論のところであります。
全般的なところで、新しい飼料体系というお話がありました。そういう点でいえば、やはり飼料自給率の向上という点でいえば、現在、国全体でも進めておられます農地中間管理機構の活用でございますとか、これは牧草もございますし、飼料用米もありますし、稲WCSもあると思うんですけれども、そういうところにもう少し着目してみてはどうなのかなというところ。
それから、先ほどちょっと地域へのサポートというお話しさせていただきましたけれども、この分野でもやはり非常にそこの点が重要な、目の前の効果があるのかなと思ったところであります。
それから、5ページの飼料用米・稲WCSであります。ここのところも、議論のところで、長期にわたってやはり継続していくと。これは生産者、利用者共々だと思うんですけれども、そういう点では、制度化、法制化をしっかりしていく必要があるということと、それから、これは畜産の方と、それから、いわゆる食料生産と絡むところがあると思うんですけれども、やはりある程度国としても、地域別に、畜種別のある程度年次別の目標量みたいなものを策定いただき、一方で生産ですね。これは食料部会のほうかもしれませんけれども、やっぱり飼料用米の生産のほうをそれぞれ、要は目標を作って、それをうまくマッチングさせていくということがすごく重要だと思うんで、そこを、うまく設計図を示していく必要があるんではないのかなというふうに思うところでございます。
ここまでで、以上でございます。

○武内部会長
ありがとうございました。
ほかに。はい、どうぞ、藤井委員。

○藤井委員
まず、企画部会のほうの議論で、先日、私も出てきましたけれども、食料安全保障に関してのリスク分析というのがなされました。これから出てきた中でいうと、やはり飼料穀物に関しては非常に注目すべきものというふうに見られております。
リスク分析ですが、これから詳細に入っていくんで、まだ内容は何とも言えませんけれども、自給率という形で見るよりも、むしろ、国民の今かなり不安に思っていることに関してきちっと情報を提供できるのは、ああいった形の方が非常に効果的なんではないかなというふうに思いました。これはちょっと私の私見ですので、今後どのように運用されるかはわかりませんけれども、やはりああいった形で詳細にリスク分析をしていくということは、非常に重要なんではないかなというふうに思われました。
そういった意味でも、単に自給率というだけではなく、飼料穀物に関しては、じゃあ流通はどうなっていくんだとか、こういったものを詳細に分析していって、そのマネジメントを、不測時のマネジメントを、対策を立てていくということはやはり非常に必要だろうと。畜産の部分でも、やはりそこの部分をまだまだ強化しなきゃならないことが多いのではないかなというふうに思いました。
その中で、やはりどういうふうに考えても飼料自給率というところ、自給飼料の増産というのは大きなポイントになってくるだろうなというふうに思います。実際、経営の立場からしても、非常に今、シカゴのコーン相場は下がってきましたが、結局、円安でほぼ相殺されるだろうというような状況です。そういった意味でからして、また、あと粗飼料ですね。粗飼料は全く安くなる気配がないと、輸入粗飼料の部分ですが。そのあたりもかなり酪農現場に関しては大きい痛手となっておりまして、競争力を奪っております。ということからしても、自給飼料をいかに安価に安定的に手に入れるかということ、これは本当に畜産経営に直結することではないかなというふうに思っておりますので、やはりそこは非常に重点になってくるのかなというふうに考えております。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
ほかに。どうぞ。

○廣野委員
私の方から、生産者としてということなんですけれども、やっぱり我々の一番の仕事というのは安定供給をすること。そのためには、やはり生産基盤をしっかり自らがつくるということが必要であると思っています。
今は、酪農ですと、厳しい労働環境であったり、利益が出ないとか、後継者が不足し、遊休農地が拡大するとか、最後には地域のコミュニティが維持できないような状況になっている話がどうしても前に出てくるんですけれども、その課題をどう解決するか。先ほど来、多様なということをよく言われますけれども、日本の農業というのは非常に多様なことができるのが強みであって、その多様性をどう地域ごとに活かすかということが一番の強み、国際競争力の中で勝てる一つの方法でないかなと思っております。
それを実現するためには何が必要かといったら、酪農であれば生産者、処理業者、流通業者、販売業者、また消費者も含めた上で、同じ土俵の上で課題をきちっと見つけて、その項目ごとにきちっとした議論ができるような仕組みをつくる。それをどこが、誰がやるかという話なんでしょうけれども、リーダーシップをとってやるところをきちっと作って進めていくというような仕組みが、もうここへきたら必要でないかなと。そのことによって具体的な解決策が出てくるし、そのことが進むことによって、やっぱり現場の生産者も元気になってくるんでないかなと感じております。
また、先ほど説明の中にありました、女性の能力活用という部分なんですけれども、今はもう農業というのも相当機械化されたりして、労力的に、体力的にも、実際現場では女性の方が能力は高いかなというのは感じております。そういうのもやっぱり検証して、きちっと示していくことが必要であり、そのことによって女性が入りやすくなる環境ができてくるんでないかなと思っております。
それと、もう1点なんですけれども、企画部会でいろんな課題とか可能性を示されておりますけれども、これを誰がやるのか、どうやってやるのかというのをきちっとしていかないと。やっぱりやりたい人とかやれる人がやればいいというのではリスクは大きいだろうし、やらなければよかったという結果も出ることがあると思うので。きちっと支援をする、継続的な、その入り口だけじゃなくて継続的な支援ができる、する仕組みを作っていくことと、やっぱりやる本人も、それに対してきちっと報告というか、検証していくという仕組みの中で出発、スタートしないと、無駄になることがあるんでないかなと感じております。
終わります。

○武内部会長
ありがとうございました。
どうぞ、那須委員。

○那須委員
熊本の那須です。お世話になります。
昨日、肉牛の家畜改良増殖目標研究会に出席しました。目標とか施策とか、いろいろと語られますけれども、結局、現場が弱体化してくると、そういう施策とか目標も何もなりません。先日、現地視察をしたとき山内委員が、「那須さん、初めて現場を見てわかりました。こういうことが委員会の中で言われたことですね。実感しました」と言われました。現場の中でどういうことが今悩みとして挙がっているのかというのは、やはり北海道と熊本では違いますし、それぞれに違った施策を行う上で、弱体化している現場を今どうするかというのが一番の問題点じゃないかと思います。目標とか、施策というのも大事ですが、絵に描いたもちにならないことを願っています。公聴会等で聞いた話を、この審議会の中で生かせていけたら、少しは現場に良い施策が出来るのではないかと思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
ほかに。石澤委員、お願いします。

○石澤委員
まず、一番大切なところで、畜産、経営が大規模化してきて、最後の5番のところにあっさりと「排せつ物の処理」というふうに書かれていますけれども、現実は、糞詰まり状態です。皆さん、御存じなんでしょうけれども、余り話題にしないお話なんだと思います。
できることであれば、この糞詰まり状態を解決するのは、もともと輸入のトウモロコシが多いわけですから、これを合理的に解決する為には、輸入した分を輸出しないと収支が合わなくなるのではないでしょうか。それは、肥料を欲している国があるという現実が有ります。この課題について整理をしていくときじゃないかなと思います。これは農水省さんだけでできる話ではないんでしょうけれども、できれば、その課題を丁寧に議論していく必要があるのではないでしょうか。これをただ単なる「排せつ物の処理」だけという話にしていくと、いつまでたっても問題は解決しないし、今後、畜産業というのはなかなか厳しい状態が続くのではないかなと思いますので、それについて、もう少し言及していただければと思います。
併せて、飼料用米についても同様で、飼料用米は、畜糞尿を有効活用できる一番いい手段だし、方法なんじゃないかなと考えています。また、飼料用米のコスト削減という点でいっても、糞尿を有効活用するというのは非常に大切なんですが、いまだに水田に畜糞尿を入れるということに対する抵抗というのが現状ではあるというのも、やはり課題ではないでしょうか。
それと最後に、保管問題についても、「主食用の保管倉庫の空き部分」というふうにあっさりと書かれていますけれども、現実問題としては、多分お隣の全農さんでも悩んでいらっしゃるんだと思いますけれども、私の地域なんかでも、空いている倉庫等々がそのままの状態で活用されていないで、飼料用米の倉庫はまた新たに見付けなきゃいけないというような悩みが現状で起きています。結局、新たにまた倉庫を建てるという、無駄なことをしなければいけないような状況が出てくるという現状です。できることであれば、お互いに有効活用していけば、コストの削減にもなるだろうし、一方で保管手数料も入ってきます。その辺について、できれば国としても方向性を、なかなか難しいとは思いますけれども、出していただくと、この課題も解決できるのではないかなと思います。
できることであれば、以上3点、糞尿の輸出の問題と、それから糞尿の利活用の問題と、飼料用米の保管の問題についてもう少しこの中に入れていただくと、現実的な酪肉近の話になるのではないかなと思いますので、よろしく御検討のほど、お願いします。

○武内部会長
ありがとうございました。
では、ちょっと一旦切りまして、事務局の方から、今までの御意見に対してコメントがございましたら、お願いいたします。

○水野畜産企画課長
まず私の方から。
非常に貴重な御意見いただきまして、こういった御意見を、今後の取りまとめの中に反映させていきたいと思っております。
一つは方向性として、どういうものを打ち出していくかということで、いろいろ御意見いただく中で、大体この辺で収斂してくるんじゃないかなというものは幾つか出てきていると思っています。飼料の生産をしっかり広げていくというところの重要性については、これはしっかり作っていくということでしょうし、生産基盤が弱体化しているんで、そこをしっかりと維持していく、強化していくというところについても、大きな方向性として出ているんだろうと思います。それらに加えて幾つか御指摘いただきまして、それらの方法論をどうしていくかというところも、具体的な施策として、現場でいろいろある声を聞きながら、何を方法として提示していくのかということが今後のもう一つの課題にもなってくると考えています。いろいろ貴重な御意見いただいた中に、生産基盤をしっかり強化していくために、やっぱり長期的な展望が必要ですということ、あるいは、担い手対策が必要ですという御意見もいただきました。
我々、今後、経営の収益力をしっかり高めていくということももう一つの重要な論点になるだろうと考えていますので、収益力を高めるために、コスト削減ですとか、いわゆる付加価値をつけるですとか、いろんな方法あると思いますので、そういったものを幾つか今後の取りまとめに向けて、提示させていただくことを考えています。
自給飼料の拡大についても、餌米ということで御議論いただきまして、長期的な安定というものは、これはしっかり受け止めてやっていかなきゃいかんと思っていますけれども、餌米という飼料用米だけじゃなくて、ほかにも自給飼料なりの、国産飼料の拡大ということの手法というのは幾つかあると思いますので、更に御議論いただきたいと思いますし、我々としてもどんなことができるのか考えていきたいということで考えております。
飛田委員からは、しっかりと夏の段階で要求した予算を確保しろと、厳しい叱咤激励いただきまして、なおさらしっかり頑張らなきゃいかんなということで思っています。現実、27年度に向かい合う問題と将来的な方向性というものがあり、27年度は当面の問題ということになるんだと思いますけれども、27年度で今後の施策の芽出しというか、今後長期的には必要になるものが要素として入っているということで考えていますので、まず第一歩、しっかりそこからとっていくということが大事になるだろうなと思っております。
あと、大西委員からもいろんな御指摘いただきまして、TMRセンターですとか、地域の農業をサポートしていく、応援していくという部分があるということですので、このTMRセンター以外にもいろんな形の、地域で畜産農家を応援するという取組はあると思いますので、そういうのを、今までも御議論いただきましたので、今後の取りまとめの中でしっかり入れていきたいと考えております。
私からは以上ですけれども、ほか、ございましたら。

○鈴木畜産総合推進室長
企画部会との関係で、若干御説明をさせていただきます。
藤井委員から、自給率の話より、この食料安全保障上のリスクは今後参考になるのではないかということの御指摘をいただきました。もちろん主体的に議論していくのは企画部会のほうになるわけですけれども、自給率・自給力と食料安全保障上のリスク管理はそれぞれの目的や役割があるということを企画部会でも議論されておりますので、自給率は自給率として、自給力は自給力として、そして、不測の事態における総合的な食料安全保障はそういうものとして、それぞれの役割に応じて適切な情報提供がなされるということが一番重要だろうと思います。
それから、石澤委員から、肥料の欲している国への輸出ということに関して、御指摘をいただきました。肥料の世界的な需給の逼迫について、世界的な課題であるということは、共有の認識になっていると思います。ただし、輸出については、採算面と、流通を含めまして、成り立つのかということについては、省内で議論する必要があるのと感じております。
また、石澤委員と大西委員からの御指摘に関しては、説明不足をお詫びし申し上げないといけないのですが、衛生対策と、環境対策については、本日配布した資料では、明示的に取り上げずに整理させていただきました。
畜産において、衛生対策と環境対策は、コスト管理とリスク管理の観点から、最も重要な課題であると認識しておりますが、これまでの事務局説明について、前回までの本格的な議論で、おおむねの方向性について御異論をいただかなかったと認識しており、これまでの説明を踏まえて、各種の環境面、衛生面での対策について進めていき、政府の施策としてもより充実強化をすべく進めていき、生産現場においても、地域の取組としても、進めていかなければいけないということについて十分認識した上で、酪肉近においてしっかりと記載していくことが必要と考えております。
とりあえず私からは以上です。

○原田畜産部長
気付きの点といいますか、今のお話を聞いている中で、今後、酪肉近方針をまとめるときにアイデアとしてお話しできればなと思ったのは、今の酪肉近方針というのは、いろいろ書いてあるんですけれども、国とか、自治体とか、団体とか、生産者自らとか、余り役割分担が書いていないんですね。ふわーっとは書いてあるんですけれども、これはじゃ誰がするんだということが、別に全部書く必要はありませんけれども、書いていないことで、もう少しイメージが明確化しないし、達成手法に向けての整理がしにくいんじゃないかという気もいたしました。
今のお話の中でも、例えば担い手についても、当然、家庭内でやることもあるだろうし、地域でやることもあるだろうし、国が施策として進めていくこともあるだろうし。
飼料用米の保管にしても、農協の倉庫を使うのは、国の指示かということもないと思いますけれども、でも、御指摘のとおり、無駄なというか、使っていないものがあれば、それをどう地域として資源として使っていくんだというのは、そういった倉庫でもそうだと思うんですね。
そういったことを、今のような御議論いただく中で、物によっては、やはり少し役割をちゃんと明確にした方がいいのかなという気もいたしますので、そういう整理をまたしていきたいと思います。
小さい話ですけれども、今、鶏糞、肥料の輸出の話は、また資料等用意したいと思いますけれども、鶏糞についてはあったし、今でもあると思うんですね。ただ、鶏糞以外、何でだめかというと、結局、普通の堆肥ですと、植物片や土が入っていくので、相手国の植物防疫法の関係で断られることが多かったという記憶を持っています。鶏糞は熱乾燥ができることと、余りほかのものが入ってこないので、現実に出したことがあると思いますし、今でもあるかもしれません。それもちょっと整理をして、またお示しできればと思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
先に後半部分の説明をしていただいて、そして休憩に入って、これまでの議論も踏まえて、また御議論を続けていただければと思いますので、説明をお願いいたします。

○鈴木畜産総合推進室長
それでは、引き続きまして、本日の、これまでの議論の資料の6ページから御説明をさせていただきます。
加工・流通については、酪農・乳業のサプライチェーンのと、食肉のサプライチェーンに分けて整理をさせていただいております。
まず、酪農・乳業につきましては、飲用需要が減少している一方で、チーズや液状乳製品の需要が増加しています。一方で飲用需要が減少しているにもかかわらず、生乳の供給減により需給が逼迫しています。そうした中、中小・農協系の乳業でほとんど利益が出ないという現状の中で、現状を踏まえた議論として、現時点では生乳の増産が一番の課題であり、計画生産・需給調整に関しては、今の需給環境を踏まえた配乳調整の在り方をもう一度検討する必要があるのではないかという大きな議論の提示がある中で、具体的に、ブロック別の指定団体制度についての問題の御指摘もいただいており、団体間の収入の格差もある中で、いざ何かを見直す場合には、数や地域別のまとめ方等について具体的に考えなければいけないという議論をいただいております。
それから、中小の乳業は、廉売競争の実態を招いており、再編が進めば乳価が改善できるということについては、おおむね合意は得られると思いますが、強制的に進めることは難しく、また、さまざま特色を持って営業している小さな乳業に対する支援の問題も踏まえて具体的な検討が必要ではないかという議論をいただいていると認識しております。
またもう一つは、諸外国の例を参考に、酪農と乳業で、資本面ですとか技術面、営業面で協力して、サプライチェーン体系を考えていく必要があるのではないかという御議論もいただいております。
食肉については、輸入牛肉が部分肉で流通しており、小売・量販店側からの要請もあって、部分肉処理の加工が川上化しているという状況の中食肉処理施設の処理頭数は増えているものの、稼働率が横ばいという状況を踏まえた議論として、流通の合理化で価格が下げられれば、消費拡大にはつながるのではないかという御議論をいただいております。
それから、複雑な食肉の流通はにおいては、生産者と消費者をつなぐ必須の場であると畜場は、情報の伝達、収集・伝達の業務の充実が必要であり、トレーサビリティ制度のように確実で効率的な仕組みの開発・普及が必要、重要というような御指摘をいただいているところでございます。
また、牛肉の輸出促進を図るためにも、と畜場へもHACCPシステムの導入など、衛生管理の高度化が必要であるという御指摘をいただいております。
次に、4の需要に応じた生産と需要の拡大については、、消費者ニーズの理解と安全・安心、牛乳・乳製品と牛肉という商品別の議論、そして、6次産業化に関する課題、最後に輸出促進という、4つに分けさせていただいております。
議論としては、売れるものを作って売るのが基本であって、付加価値を決めるのは消費者だという発想の大きな転換が必要ではないかという議論をいただいており、消費者が多様化しており安全・安心についての要求レベルも異なるので、個別の消費者に応じた対応が必要であるということを踏まえまして、ターゲットに応じて関係者が協力してポジショニングをしっかりと持ち、戦略・戦法を明確化していくことが必要であるという御意見をいただいております。
それから、安全・安心に関しましては、後始末より未然防止ということで、科学的なデータ等の客観的な証拠に基づいて衛生管理等を徹底し、安全を確保した上で、消費者と直接接して、日々、消費者が容易に見られる形で情報を提供することによる信頼の醸成が必要であるという議論をいただいていると認識しております。
ブランド化については、具体的な取組として、地理的表示の活用等を具体的に進めることが必要であり、食育に関しては、ありとあらゆる機会を使って食育を進めて栄養価値の理解等を進め、更には食習慣に結び付けることが重要という御指摘をいただいていると認識しております。続いて、牛乳・乳製品について、飲用需要が減っている中でも、付加価値の創造で市場の拡大は可能であろうという話をいただいております。その中で、国内乳製品については、海外乳製品との差別化、チーズの多様な選択肢の提供についての議論をいただいております。
特に御議論をいただいたのは、体細胞基準についての話です。供用期間が延長でき、消費者の理解を得られるのであれば、海外並みの基準を検討してはどうかという御議論をいただく一方で、品質面で海外製品と差別化して国際競争力を付ける観点から、安易に緩和すべきではないのではないかという御議論をいただいております。
牛肉に関しては、外食での消費の拡大がポイントであり、消費者の欲しいものが手ごろな価格で提供されることが必要だということ、そして、食べ方の工夫や、ストーリー提案が必要ではないかという御議論をいただいております。
特に個別の議論をいただいたこととしては、格付に関して、生産者としては流通からの要請に応じて、儲かる牛ということで格付のよい牛を目標として生産している一方で、消費者から見ると、格付について、価格、おいしさとの関係がわかりにくいのではないかという指摘をいただいています。こうした中、交雑種や乳用種については、加工用としてすぐれていることを踏まえ、黒毛和種とは別の基準で評価してはどうかという御議論をいただいております。この格付と価格の関係につきましては、後ほど食肉鶏卵課の方からも御説明をさせていただくということとしております。
続いて、6次産業化については、本部会で生産者委員の皆様から、それぞれの取組を御紹介いただき、ブランド化などに成功している事例を御紹介いただきました。一方で、6次産業化については負担も大きくて、一部の経営体では営業状況の厳しい、苦しい経営体もあるという紹介をいただきました。
こうした中で、6次産業化そのものについてはメリットも非常に多くあるわけで、畜産農家にとっては、消費者の目線を学んだり、その評価を通じて競争力強化につなげることができ、市場での価格の乱高下による、売上げの変動リスクを減らすということができたり、それから、生産者自身の名前でのブランド化ができるということで、生産者にとっての適正価格での販売が可能になるというメリットもあることや、女性が販売や顧客対応に丁寧に臨むことができるということで、女性が輝いて活躍できる場の提供になるというメリットの説明をいただく一方で、6次産業化に実際に取り組んでいる方々から御説明をいただいたからこそ、具体的な課題を明らかにしていただいており、消費者のシビアな要求に耐え得る品質を確保し、さらに、自ら販路を開拓し、クレーム処理に対応できないと、産業としては成立しないということ、生産と販売、店舗の両立が必要ですので、法人化を含め、規模に応じた体制の整備が必要であるという御指摘と、政策的な観点からの御意見として6次産業化の取組は、個々の経営の安定化や、経営の拡大には有効であっても、食料資源の安定的な確保や自給率の向上といった政策課題の解決にはならないということから、酪肉近の中で取り扱う施策の位置づけについては、現行の酪肉近とは変更すべきではないかという御指摘もいただいております。
それから、6次化というのは1次産業があっての6次化であるので、その成功のためには、あくまで1次産業に利益をもたらすことが重要であること、生産者と消費者との共感や、生産と加工・販売の協働が必要であるということ、そして、農家と地域の連携、農商工連携、行政、生産者団体との連携といった取組が重要であるという御指摘をいただいております。今後、6次産業化を発展させていくための具体的な事例として、非常に重要な御指摘をいただいていると考えております。
最後に、輸出促進ですが、牛乳・乳製品については、東南アジア等での人口増や食の洋風化により需要が拡大しており、海外での乳価上昇で内外価格差が縮小しているなど、環境が大きく変化している現状や、一方で牛肉については、各国・各地域への輸出が解禁されているという状況も踏まえ、現状を踏まえた議論として、それぞれ、商品・製品のカテゴリー、ターゲット、ポジションを明確化して、更には流通を含めた整備が必要であるということ、価格だけでなく品質による競争が重要であるということ、その品質について国際的に認知させるために、農場HACCP認証を進めるべきであるということ、さらには、ハラール認証やハラール食材の普及について農家への認知度の向上、そのための研修会の周知等の重要性について、御指摘をいただいたというところでございます。
私からは以上です。

○頼田食肉需給対策室長
食肉鶏卵課の需給対策室長の頼田でございます。
資料5-1で、格付等級と価格形成ということで、補足説明をさせていただきたいと思います。前回、同じ格付等級でも品種が違うと価格が相当違うということで、この資料でございます。1枚の、ぺらぺらっとしたカラーの資料です。この資料の右の囲みの上にもありますように、前回もお示ししましたが、A3、A2とか、B3、B2とかでも、和牛と乳用種、交雑種で、それぞれ、同じ等級なのに価格差があると、こういった御指摘もありまして、改めて、ちょっとそこのところも説明させていただきたいと思います。
まず、上の囲みがおよそこの説明の概要なんですが、格付というのは、そもそも生産者が自分の製品である肉を売るというのは、購買者に対して流通業者としては枝肉の形で売るということになります。ですから、生産者と購買者の間の取引の目安は枝肉で評価をする。これがまず基本です。
その枝肉格付というのは、御存じのように、歩留まりのAからC。これは、枝肉からどれぐらい部分肉がとれるかという指標ですね。肉質の5から1ということで、Aの1から5、Bの1から5、Cの1から5というので、全部で15分類にすることができます。これが、生産者と買参人、購入者の双方に対する取引の目安を提供していると、こういうふうに考えていただければと思います。
一方で、15段階の分類のうち、特に肉質基準につきましては、この左の下の囲みのところにございますが、実は、この中では、脂肪交雑だけではなくて、肉の色沢ですとか、締まり及びきめ、あるいは脂肪の色沢と、こういった4項目について、まずはあらかじめ細かく5段階で評価をして、それぞれの5段階評価のうち、この例にありますように、同じ3等級でも例1と例2、同じ3等級ですが、それぞれの4項目の中身が実は違っていて、その中の一番低いところでとって、丸めて3等級、4等級だというふうにして肉質等級を決めると、こういった仕組みになっています。
また、脂肪交雑につきましても、実はマーブリング・スコアというのが、マーブリング・スタンダードというのがございまして、これは1から12まで、脂肪交雑の程度で12分類をまず一旦やって、その下の等級に当てはまる、例えば3等級であれば3と、BMSの3と4、4等級であればBMSの5と6と7と、こういった分類でされているということで、何が申し上げたいかといいますと、同じ等級であっても評価内容にはある程度幅があるということを、まず御理解いただければと思います。そういうことでございますので、全く同じ格付等級であっても、品種等により、あるいはもっと言えば枝肉ごとに、価格差が生じることもあり得るということです。
ただ、これだけで全てが説明できるわけではないんですね。例えば、もう少しわかりやすく言うと、和牛は和牛であるだけで、その品種の特徴として既にアドバンテージを持っているというふうに考えていいのかと思います。
例えば、非常にわかりやすい例でいいますと、和牛肉というのは和牛香、焼くと和牛独特の甘い香りがするという特徴があるんですね、ほかの品種と比べて。そうすると、それは結局、15分類の外側の独立した評価であって、15分類プラス3品種という情報で枝肉の価格が決められているということ。いうふうに考えていただければ、こういう価格差も現象としてはあるということなのかなというふうに考えたいと思います。それと、今日の議論の整理の中で9ページ、格付については、例えば価格やおいしさとの関係がわかりにくいとか、あるいは、乳用種・交雑種と黒毛和種とは別の基準でとか、こういった御意見もございました。今の目安としては、この15分類ということで物差しとして機能しているということなんですけれども、おいしさということになりますと、また改めて、肉の成分とおいしさがどういうふうにつながっているのか、こういった研究は今いろんなところでなされております。そういった成果がもし出てくれば、必ずしも格付というわけではないのかもしれませんが、どうやって消費者にそういう客観的なおいしさの情報と肉そのものとを結び付けて情報提供できるかと。こういったことは引き続きしっかりと研究していき、また、実用化、評価の実用化に向けてやっていければというふうに考えております。
それから、あと2点ですね。7ページの食肉のサプライチェーンのところで、部分肉処理・加工の川上化が進展しているということとか、あるいは、流通合理化で経費削減で牛肉価格を下げられればと、こういった御意見ございました。
今の実態を少し御説明いたしますと、もともとは食肉、と畜場で枝肉になって、枝肉が卸業者で部分肉になって、部分肉で小売に渡されて、スライスされて精肉と、単純な流れが基本だったわけですけれども、最近は、前回も御説明いたしましたが、食肉流通センター、いわゆると畜場機能と加工機能が一体となったものがどんどん整備されてまいりまして、いわゆると畜場という流通の一番川上のところで部分肉なり、あるいはもっと言えばスライス、精肉まで加工されて、それで実際の小売にまで渡っていくと。いわゆる部分肉処理、加工処理というのが、より川上のほうで行われて、余分なものを省いた上で流通すると。こういったことで流通のコストを下げる努力というのはこれまでもされてきていると。また、卸の段階でも、卸の方が自ら、部分肉でそのまま渡すんじゃなくて、いわゆる精肉の形にして小売に渡していくとか、それぞれの段階で処理をやった上で次に引き渡していくと。こういった流れはこれまでも進んできましたし、引き続きこれからも進んでいくのかと。
こういった実態が今あるということで、こういうことを踏まえて、更にいろいろと御議論いただければなというふうに思います。
私の方からは以上でございます。

○武内部会長
今、ちょうど3時になってまいりましたので、もう1点、資料5-2があるんですが、これは休憩を挟んで説明をするということにさせていただきたいと思います。
それでは、3時15分まで休憩に入らせていただきます。

(休憩)

○小谷部会長代理
それでは皆様おそろいでしょうか。後半の部に移りたいと思います。
武内部会長がご都合で退席されましたので、ここからは、私、小谷が代理を務めさせていただきます。
続いて、牛乳乳製品課の説明の前に、大西委員が退席されるということですので、まず大西委員から意見をいただきたいと思います。お願いします。

○大西委員
御配慮ありがとうございます。それでは、先ほどの資料5の6ページのところから意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
まず3.加工・流通~酪農・乳業のサプライチェーン~の議論のところの上から4つ目でございます。中小乳業の再編というところで記載がございますけれども、もう一つの観点として、今、米国等でHACCP対応の義務化等もございます。そういう点では、このHACCPというところも一方で焦点に当てながらこの部門を考えていくというのも、もう一つの視点ではないのかなということでございます。
それからこれ以外のところで、もう一つ直近の課題としまして、乳価交渉が毎年遅れるという課題がございます。そういう点では早期化ということがあるわけでございます。もちろん生産者、それから乳業メーカーともに努力していくというところは当然でございますけれども、しかしながら本質的な問題でいえば、やはり量販店のバイイングパワーの増大といいますか、そのことが大きな背景にあるのかなということでございます。
そういう点では、生産者、メーカー一体となって、量販店に対してどんなふうに価格形成力を持っていくのかと、そのあたりの仕組み、これはなかなか難しいとは思いますけれども、そういうところも課題として捉えていくべきではないのかなというところでございます。
それから、先ほど企画部会の議論の紹介でもお話がありましたけれども、例の輸出拡大に向けた乳業の規制緩和のところであります。やはり今の需給状況でいいますと、生産の状況でいいますと、一定バランスのとれた、そういう点ではこの対応ということが求められるのではないのかなというふうに、秩序ある対応というのが求められるのではないのかなというところであります。
それから、飛びまして11ページの輸出の促進のところであります。ここの議論の中で、新たに付け加える課題として申し上げたいのは、1点は、上のほうでも牛肉の輸出解禁という話が出ておりますけど、一方でやはり畜産物の加工品、これは畜産物だけではないんですけれども、むしろ加工品が大変に厳しいということがございます。とりわけ畜産物については大変に、この部分、乳製品もそうですけれども、ここのところをどうやって国を挙げていろんな相手国への障害を取り除いていくのかということが一つあるのかなというふうに思います。
それから現在、先ほどもお話ししましたけれども、非常に原発事故の影響がございまして、相手国で検査を求められるというケースがまだまだ多くあります。実はその検査費用が全部、輸出するその方の負担になってしまうというところで、一つは相手国にできるだけ早く、いろいろな検査の要請をなくしていただくというのはもちろんなんですけれども、その費用の部分を何とかという話がよく出るものですから、これはなかなかミクロ的な話で申し訳ないんですけれども、お話をさせていただきます。
それから、やはりこれだけ輸出を解禁していこうとしますと、国のいろいろな担当の方だとかの充実というのが絶対必要になってくると思います。これはやられていると思いますけれども、相手国、それから国内ということで、このあたりの強化は大きなテーマだろうなというふうに思っております。
以上でございます。

○小谷部会長代理
大西委員、ありがとうございました。
続いて、牛乳乳製品課の説明をお願いします。

○本田乳製品調整官
牛乳乳製品課乳製品調整官の本田でございます。
私の方からは、牛乳乳製品の輸出促進に関しまして補足で説明させていただきたいと思います。資料ナンバー5-2でございます。
まず、アジア近隣諸国の牛乳乳製品の輸入動向ということで、中国、香港、台湾、タイ、シンガポール、5か国の各国の牛乳乳製品の輸入額における品目別の構成比の推移ということで示しております。
見ていただきますと、各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳とか、全粉乳の割合が高いというような状況になっております。一方で、高付加価値商品の販売が見込まれますチーズでありますとか、育児用の粉乳につきましても、各国で一定の割合で輸入をしていると。特に台湾では、チーズの輸入が多いというような状況になっております。
この中で、中国の輸入市場、左の上の方を見ていただければと思いますけれども、市場規模はやはり断トツに大きくて、市場としましては56億4,400万ドルの牛乳乳製品の輸入というのが行われております。
その中で、中国の中で割合が非常に小さいLL牛乳は全体の輸入額の中で2.6%を占めるというようなところなんですけれども、このLL牛乳の輸入額でさえも1億4,900万ドルということで、日本円に直しますと164億円ということで、この数字は日本からの牛乳乳製品の最大輸出額が今まで160億円ということですので、非常にやはり大きな市場規模になっているというところでございます。
1ページめくっていただきますと、乳製品の国際価格の推移ということと、併せて国内のバター、脱脂粉乳、全粉乳の価格というのも入れてございます。
グラフのほうを見ていただきますと、水色が欧州、橙色がオセアニアと。日本につきましては大口需要者価格というところを毎年毎月とっておりますので、その時点での為替でドルベースに換えたものということでございます。
まず乳製品の国際相場につきましては、世界全体の需要とか天候によりまして大きく変動しているというような状況でございます。特に2007年から2008年につきましては、豪州における干ばつということで、国際価格が高騰したという経緯がございます。その干ばつは大体終息しているというような状況になってございます。
2012年から2014年の初頭にかけましては、世界的な需要の増加、特に中国が非常に輸入をしたというようなこともございまして、国際価格は上昇傾向にあったところでございます。ただ直近になりまして、中国の需要が減少しているといったことや、ロシアの対欧州の制裁が措置されているということで、直近の国際相場の価格としましては若干下落傾向で推移しているところでございます。
日本との価格の差を見ていただければと思いますけれども、やはりバター、脱脂粉乳、全粉乳、いわゆる先ほど近隣の諸国で輸入が行われているという品目につきましては、脱脂粉乳は比較的、内外格差は小さいというところですけれども、やはり依然として価格の差はあるのかなというような状況でございます。
一番右下にチェダーチーズが書いてございますけれども、チーズにつきましては残念ながら直接比較できるようなデータがございませんので、オセアニアにはチェダーチーズと、日本のほうは国産のプロセスチーズの小売というところですので、傾向だけちょっと御参考に見ていただければというふうに思います。
3ページ以降は、先ほどお示ししました5か国の国内生産の状況でありますとか、5か国の輸入の動向といったものをまとめております。ちょっと大部でございますので、後で御参考に見ていただければというふうに思っております。
私からは以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、前半と同様に意見交換に移りたいと思います。御意見のある方から挙手でお願いします。
築道委員、お願いします。

○築道委員
9ページの牛肉の格付に関しまして、資料5-1で御説明をしていただきましたが、私も全くそのとおりだと思っております。資料5-1の右の下のところで、格付等級別価格形成という項目の下に「価格は、各等級毎に固定的なものではなく、各等級に対する需給により決まる」ということになっておりますが、まさにそのとおりだと思っております。
一つの例として、乳牛の廃用牛、いわゆるミンチものが従来150円から200円、枝の段階でキログラム当たりしていたわけですけど、現在600円から650円という約3倍ぐらいまで高くなっているということを見ていただければよくおわかりになると思います。
以上でございます。

○小谷部会長代理
それでは、ほかに御意見のある方いかがでしょうか。
藤井委員、お願いします。

○藤井委員
まずこれまでの議論整理に関しまして、ちょっと全体通しての話なんですが、私の発言した中身を非常に取り入れていただいて、この議論に盛り込んでいただいているなというふうに思っておりまして、非常に感謝しております。
その中で、やはり大きなビジョンを作っていくということを最初のプレゼンでもさせていただきましたし、これからを担っていく酪農家にとって、まさにその部分こそが最も重要なところではないかなというふうに認識しております。
その中で、海外に対する輸出というところ、今回、資料5-2という形でお示しいただきました。ようやくこういった詳細なデータが出てきたなということで非常にうれしく思っているんですが、我々がこの酪肉近で話さなければならないことというのは、アジアの輸出の動向が5年後、10年後どうなっていくのか。それに対して我々がどういう酪農を作っていくのかという議論がまさにここでなされなければならないというふうに思っております。
ですので、国内がどんどん需要が減っていく中で国際市場が右肩上がりで上がっていく。まだちらっとしか見ておりませんけれども、2013年までいくと結構アメリカとかの伸びが出てきている。決してニュージーランド、オーストラリアだけでは、オセアニアだけではなくて、アメリカなども伸びてきている中で、じゃ、日本のポジショニングはどこなのか。
やはり日本の生産を右肩下がりで描くのか、それともその部分を海外需要を追って、現状維持か、それとも右肩上がりで描けるのか。そういうところに踏み込んだ議論を是非この先していかなければならないのではないかなと。やはりそこでこれからの酪農の新たなビジョンを作っていきたいというふうに若い生産者として皆さんに是非お願いしたいなというふうに思っております。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
廣野委員、お願いします。

○廣野委員
生産コストの中に占める環境対策の費用というのは非常に今大きく生産者の中ではなっております。家畜排せつ物法というのができて、皆さんずっと対応していたんですけれども、次々と新しく、そういう部分に対策をどうしてもしていかなければ経営が継続できないという状況になっております。
この部分は諸外国に比べれば日本は非常に高い数字になっていると思います。この辺の支援というのもきちっとしていかないと、大きな投資ができないので経営継続ができないということになりかねないと思いますので、その辺の対策もお願いしたいと思います。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
那須委員、お願いします。

○那須委員
8ページの、食育のところです。「あらゆる機会を利用した食育を通じて、消費者が小さいときから栄養的な価値の重要性について理解してもらい、良好な食習慣に結び付けることが重要」とありますけれども、我々生産者としましては、やはり命をいただいているというのを小さいときから知っていただくことが一番重要だと思います。そうすることによって畜産に対する理解度も深まってくると思いますので、「食育を通じて消費者が」の次に、「命をいただく意味が小さいときから」というのを入れていただきたいと思います。
それと、11ページの「ハラール認証、ハラール食材の普及が重要であり」とありますが、農家への認知度ということですけれども、先日、畜産女性のいきいきネットワークという集まりで、私が脚本を書いて、ハラールと、HACCPの内容を入れて劇をしました。そこで、みんなに反応を聞きました所、それらについて、知らなかったと言う人が何人もいました。全国から中央に集まってくる女性たちでさえ知らない人がいたということに私はびっくりしました。ましてや、地元で、研修などにも出られなくて、また情報も入ってこない人たちはハラールや、HACCPなどと言う言葉を聞いても何か全然意味がわからないだろうなと思いました。
だから、今後は周知することを是非重要視していただくと、ますます現場がそれに向かっていくと思いますのでよろしくお願いします。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは近藤委員、お願いします。

○近藤委員
近藤です。よろしくお願いします。今日お話を聞いておりまして、特に企画部会のレポートをお聞きしたときに、こういう全体の中でどうやったら畜産が企画部会の中で抱えているテーマに一つ一つ答え、考えていかないといけないのかなということを改めて認識させていただきました。
先ほど藤井委員も御指摘になった、特にリスクへの対応というところが、かつて例えば10年ぐらい前に、いろいろこういう問題を議論していたときには考えたこともなかったようなリスクが国内外で起きていて、それに非常にスピード感を持って対応していかなきゃいけない。
自然災害もそうですし、テロ事件であるとか、国内、国外ももう予想を超えたようなことがいつ起きるかわからない中で、現場が大切ですよ、現場を見てくださいというお話も非常によくわかるんですけれども、一方大きい組織全体としてどうやって動いていくかというような頭の柔らかさを持っていないとリスクに対応できていけないのかなというふうな、ある意味不安も感じました。そのためには是非部局横断のスピーディーな感覚というのを持って対応していかなくてはいけないのかなというふうに感じたわけです。
個別なところでちょっと感じたことについて少し意見を述べさせていただきいと思いますけれども、6次産業なんですけれども、ここに書いてあるように、1次産業ならではの6次産業であると、全くそのとおりだと思います。しかしながら2次、3次とのコラボによるバリューチェーン云々と書いてありますと、じゃ、従来のビジネスとどう違うのかと。
1次産業が力を持って、アイデアを持って、企画力を持って6次産業をやることが非常に意味があるということで始めたはずなんでしょうが、2次、3次とのコラボは重要なんですけれども、2次、3次のコラボということを強調していくと、今までやってきたこととの差別化というのはどこにあるのかなという気がしますので、その辺はきっちり考えながら魅力ある6次産業に取り組む努力が必要なのかなというふうに思います。
それと女性のご活躍ということで、こちらには那須さんがいらっしゃるので見ればわかるという感じではあるんですけれども。気になるといえば気になるんですが、畜産は女性に大きな労働負担を要求する現場、そのとおりだと思いますね。一方、知的労働の増加や6次産業化など女性が活躍しやすい場面が増えているというふうにあると、これはもう明らかに男女の役割を頭から分けて考えているので、これでは本当の意味で女性が活躍できないんではないかなと思いますが、あとで那須さんの御意見を聞きたいと思います。
それで、例えば技術革新であるとか、労働負担を要求しないような在り方が畜産でできれば、そこでまさに女性が、女性であっても男性と同じように性差を超えて活躍できる場ができてくるのではないかなと思いますので、せっかくここの2のところでロボット技術やICTの有効云々ということが書いてありますので、それから飼いやすい牛とか、そういうことも書いてあるし、それから補助の仕組みとか書いてあるので、余りこの人材育成の活用のところの4のところはちょっとどうかなという気がいたしました。
それから企画部会のほうに出てきています日本型食生活とか、和食のところなんですけど、そこは畜産とどう絡んでいきますか?ちょっと見つからなかったんですけど、それはどうやっていくのかなと。攻めの農業のところでは非常にそこのところに力を入れているはずなので、畜産として和食というか日本型食生活のところにどうアタックしていくのかなと。
例えば前も牛乳が給食から遠ざけられ始めた。日本型食生活で給食を和食にというと、じゃ、牛乳は落っこちるのかなというふうな話になっては非常に困るので、しっかりと攻めの農業、日本型食生活のところに畜産をどう取り込んでいただけるのか、その辺の取り組みについても議論が必要かなというふうに思いました。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
委員同士の意見交換も活発にしていただきたいと思いますので、ありましたらお願いします。笹﨑委員、お願いします。

○笹﨑委員
いろんな御議論がある中で、僕はいつも本質へ戻るから余り面白くない議論になっちゃうんですが、一番大事なことは、参考資料の中にある基本的な事項、これを見ながら議論をしていかないと話がずれていってしまう。
どういうことかといいますと、ここずっと審議会の視察も含めて拝見させてもらって、また北海道にも行かせてもらうんですが、全て牛が中心と。私、ぶうぶう言うのは豚だからじゃありませんけれども、この畜産の産出額の半分を豚と鶏が占めていると。しかしこれに対しての議論がほとんどない。消費者委員の皆さんにちょっと御質問したいんですけど、マルキン対策という意味わかりますか。

○近藤委員
近代化?

○笹﨑委員
違うんですよ。緊急課題に対応するという緊急の緊を丸で囲っているのでマルキンと言われているんですよ。だから基本的なことも我々余りよくわからないままに議論している。じゃ、常時緊急なのか。緊急のために、さっきリスクの話が出てきましたけれども、どういう準備をしていくのか。
第1番目の今日の議論の中で、資料5ですね。必ず出てくるのは、第1回目は現状認識の中で、畜産基盤、第1次産業の強化。私、6次産業化までやってきましたけれども、ここまでやるのに30年から40年かかっています。
それよりか私が今一番大事なことは、基本になる生産量がどんどん全国的には落ちてきている。これはやっぱり経営がうまくいかないから。はっきり言えば利益が出ないからやめていくわけです。これに対して国や私たちがどういうことができるのかという議論を、これは絶対避けてはいけないと思っています。当たり前のことを言うから余り受けないんですけどね。
安定して経営ができるとはどういうことかといったら2つしかないんですよ。価格政策、コストの削減。価格政策というのは、格付を含めて評価をどうするか。流通の中での問題点もあるかもしれませんが、生産者は第3次産業まで行けませんので、第1産業の中で収益が少なくとも確保ができるという対策をとっていかなくちゃいけない。2番目はコストの6割を占めていく餌代をどうしていくのかと。
この2つの抜本的な解決策を練っていかなくちゃいけない。ただ幸い、耕畜連携も含めて、単品の牛だ、豚だ、野菜だというのではなくて、地域全体が連携をして何ができるのか。そういう中で飼料用米の話も出てくるというふうなことで、国土をどう活用していくのか。その上で自給率をどういうふうに設定していくのかというのが最終の結論になると思うんです。できない目標じゃなくて、できなくてもやり遂げる目標をつくらなくちゃいけない。これが今回の審議の一番大きな問題だろうと思っています。
そういう中でさっきも話がありましたけれども、豚と鶏も含めての畜産全般のセーフティネットの話は一切出てきません。さっきのマルキン対策というのは、生産者が1を出して国が3を出して、積立をして不測の事態に対応するということです。残念ながら豚については、生産者が1、国が1で半々なんですね。
牛が悪いわけじゃありません。私が言っているのは、最もベーシックでポピュラーな畜産、つまり国民の生活・健康に役に立っている牛乳だとか、安い豚肉だとか、鶏だとかというものをやはりこの中にも組み込んでいただかないと、本当に安定した畜産物は出てこないだろうと。うちも牛肉販売をしております。しかし和牛のA5はしょっちゅう食べることはできません。
そんなことで一般の国民の健康を支えている畜産物をどうしていくのかが私は政府の大切な仕事だろうというふうに思っています。そんな意味で豚のほうにもう少し安定して経営ができるようにしていただきたい。
先ほど飼料用米の話が出てきました。その中で一番何が問題かといったら、飼料用米に取り組むときに今までの主食としての米と同じ扱いを事務的にしようとしているところに問題が出てくるわけです。そして補助金の問題で、反当たり収量が幾つというときに、ふるいから落っこちたお米まで全部きちんと、計量して生産量を計る。豚について申し上げますと、ふるいから落っこちたお米も全部餌に使うことができるわけでありまして、主食と同じような基準で事務手続をするということは非常にナンセンスな話でそれこそ無駄なんですね。
それに米を保管する倉庫の問題。カントリーエレベーターがスカスカなんですよ、例えばうちの牧場は宮城県にありますけれども、宮城県の米の大産地で、新しくできたカントリーエレベーターに米がいっぱいになっていない。もったいないですね。今度は片や畜産農家のほうは保管の場所がないというふうなことで、非常に矛盾があるわけですね。米が年に1回しかできないものですから。毎月できていればそういうことはないわけですね。
そういうふうな意味で、もう少し抜本的にそういう意味の農家の負担、あるいは流通のおかしなところをもう少し現実を見て、問題があったらどんどん各地の農政局に挙げていただいて、うまく解決していただきたいと思います。よくわかりませんが、多分カントリーエレベーターも国の補助金を相当もらって建っているんじゃないかと私は思っております。であれば、それは畜産農家のために役に立てるという大局的な観点でものが運用できるものではないんだろうかと思います。
会社経営をやっていまして、昨日、おとといも会議がございまして、人手不足という話がよく出るんですね。ここでは担い手不足とありました。うちは人手不足をどう分けるかといいますと、人と手を分けて議論します。人というのは人材です。リーダーです。長い間キャリアを持って養豚とか牛とかを飼うことができる、指示ができる人間。手というのはお手伝いができる手です。どっちが足らないのかということですよ。今、ITも含めて非常に便利になってきていますので、何も肉体がたくましく全てができる人ばかりじゃなくて、人と手を分けて人材を活用すれば地域のシルバーだってできるということがあるんですよ。そういうことをもう少し知恵を合わさないと。人手不足ですって会議でよく出ます、会社でも。どっちだいという話をするわけです。そうすると黙っちゃうんですよ、みんなね。頭数(あたまかず)でものを考えているうちは人材は生まれません。数ではありません。本当の頭脳や知恵・工夫のほうを大事にして上手に24時間をコントロールしていく。これが経営になるということで、人手不足の問題は、大体それやると8割はもう何も言わなくなります。考えて仕事するようになります。それと、スキルを持った人間が威張らなくなります。大したことないんです、20年や30年勉強したって。米づくりの友人が僕に言いました。天皇賞もらった人なんですけど、「実は僕は40回しか米作っていないんです」って。今60歳の人ですよ。「40回なんですよ、まだ」って。こういう謙虚な考え方が大事なんですね。
そういうことをいつも議論しながら、生産性向上ということを踏まえて、やっているわけです。変な話ですけれども、いつも言っているのは、注文がないところに生産はありません。しかし注文が多くなると生産は不足していきます。
今、この表を見ていくと、多分ニーズはあるんだろうなと。しかし生産が落っこちているとしたら、生産の落っこちている理由をちゃんとフォローして、それに対してどういう形で国が、あるいは民間も含めて私たちがやっていくのかということをもっと真剣に考えないと。
僕は6次産業化をやっている人間だから申し上げますけど、これ大変ですよ、はっきり申し上げて。簡単にはできません。本当にいろんな人の助けがあって初めてできるわけであって、さっき近藤委員が言ったように、代替所に過ぎないじゃないかと言われたらそれまでなんですね。でも一般的に見るとまさしくそのとおりだと私は思いますよ、99%は。あとは知恵と工夫の問題だと思います。
そんな意味で私は、もとに戻りますけれども、鶏と卵と豚のほうにも少し頭を寄せていただいて、たまたま今回、豚のほうも法律ができました。養豚振興法が。それに伴って今度は肉づけをしていくという作業がこれから入ってまいりますので、仏を作っても魂を入れないということにならないように、釘を刺させていただきます。
養豚家は一生懸命やっているんだけれども、どうしても経営的に相場によって左右されます。相場によって経営が変わっちゃうとしたら、どうやれば安定経営をしていけるのかということは答えが見えているわけであります。
何も補助金だけでやれと言っているわけじゃありません。安定的に生産が安心・安全のものが出てくるという前提の中でものをどう作っていくのか、その中で自給率をどうしていくのかと。この議論を詰めない限り枝葉末節の議論になっていくのではないだろうかということを懸念をしております。これが一番、私が気になっているところでございます。
それと、この資料などもよくできているんですが、僕はニーズをつくるということをもう少し議論しなくてはいけないだろうと思います。ニーズに応えているだけではない。応えているだけだと海外産品の安さに負けるわけであります。そんな意味で海外に勝てるのはやっぱり知恵を集める。消費者に一番近いはずの日本の私たちが、日本の消費者のために知恵を働かせて、あるいは消費者の声を聞いてというふうなことになります。消費者の声は実は多様です。
ところが、会社の事例を申し上げます。いろんな現場があるわけですね。現場の人間から生の情報を集めます。集めてそれぞれの現場から見たいろんな意見を全部紙に書いて、何百枚も集めていくわけです。そうしますとどういうことが起こるかといいますと、不思議なことが起こるんですよね。何って言ったらいいんでしょうね、気がつかなかったことがわかってくる。横櫛を挿すことが大事なことがわかってくる。各セクション間で無駄なことを相当やっているということが、それを詰めていきますと実はわかってくるんです。
これは、お役所の行政の縦割行政もそうでしょうし、会社でももちろんあるんですよ。暴言を申し上げますけれども、予算が10%削減されても120%の仕事はできると僕は思っています。会社がそうですから。そんな意味で、是非知恵をあわせる、そして横櫛を挿す、そして当たり前なことにもう一回光を当てて物事を考えていくということをしていかないといけないと思っております。
6次産業化をしてみて、実は今、生産者にお礼と言っちゃおかしいんですが、一生懸命やってくれた生産者に対してお返しをしているというのが実は今月から始まっていることであります。今、生産者は餌代も大変なわけですね。それを補?してあげなくちゃいけないということで、自分のところの農場がそうなんですけれども、農場のほうに今度はお店から少しですが返してあげるということを10月1日からやり始めております。そのぐらい今、餌の問題とか、いいものをつくるためのいい餌を確保するとなりますとコストがかかってまいります。安い餌は探せばあるかもしれませんが、いい餌という前提になりますとなかなか手に入らないという現実の中で、安心・安全を確保していく努力に対して報いていくということを現実に今やり始めています。
生産なくして販売はありません。販売なくして生産もありません。両方のバランスをどうとっていくかと、これが、私たちがやらなくちゃいけない仕事かなというふうに思っております。
余計なことを言いましたけれども、豚と鶏のほうにもよろしくお願いをしたいというのが私のお願いであります。
以上。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
ほかに委員の方から意見ありますでしょうか。
それではちょっと私も、先日、熊本の現地調査へ行かせていただいたので、少し質問というか、お話しさせていただきます。
現地調査はどうもありがとうございました。やっぱり現場を見るというのは、いろんな雰囲気を肌で感じるという意味で勉強になりました。菊池のえこめ牛を訪ねたときに、飼料用米が8%というお話を伺いまして、改めて、武内部会長もあのときおっしゃっていたと思いますけれども、思った以上に少ない数字だということでした。いろいろ試行錯誤の結果、マックスで8%になったというような話だったと思います。
私は個人的に、熊本の阿蘇の草千里のすばらしい景観とか、牧野の取り組みとか、田園風景、環境とか国土の保全という意味でも、米の田んぼのある風景が畜産と、そして日本という風土を作り上げているというのが、つながっていることがすごく、観光資源としても価値があると思いますし、これからの海外の人を呼ぶにも意味があると思っていて、飼料用米を応援していきたいんですけれども、具体的に牛は消化器の問題で、そんなに豚や鶏と比べると使えないということを知りまして、どういうふうにしたらいいのかなというのをちょっと伺いたいです。
それと、ちょっと知り合いの畜産農家にも言われたんですけれども、やはり飼料用米を推進しているのはよくわかるんですけれども、生産する側、耕畜連携のことで、実際使う側の畜産農家に補?がないのはどういうことなのかというふうに言われまして、割とその辺、問題になっているという話も聞きましたので、そのあたりを伺いたいと思います。
私の意見は以上です。
では、藤井委員、お願いします。

○藤井委員
すみません、さっきの発言のつけ足しで、海外情勢についての分析なんですけれども、5年後、10年後の予測とともに、今、後進でアメリカなども入ってきて伸びてきているんですけれども、海外がどのように、海外というか、乳製品の輸出国がどのようにアジアに輸出を浸透させていったかという海外の事例というのもしっかり研究すべきではないかなというふうに思っております。よく農畜産業振興機構(alic)でそういうのはやっていますと言われるんですけど、だったらalicの人を呼んできて、海外事情についてある意味しっかり説明してもらう必要もあるんではないかなというふうに思うんですが、どうなんでしょうか。
以上です。

○農畜産業振興機構 強谷総括理事
それでは、我々も検討させていただきます。

○小谷部会長代理
笹﨑委員、お願いします。

○笹﨑委員
この間、那須へ行かせていただきました。実は昨日那須におりまして、ある乳牛農家が倒産して、その場所が競売にかけられて、それを買った方が養豚家だったのね。その場所を見てくれと言われて見たわけですね。実は総設備が6億5,000万、競売価格が5,000万ですよ、はっきり申し上げて。
要するに僕が言っているのは、私たちが御案内をしていただける場所はみんな成功していると思われている場所。じゃ、何であのすばらしい大きな設備を投入した、200頭を飼う乳牛農家が倒産をしたのか。しかも補助金で物すごいお金を使い、その補助金を申請するのに膨大な資料を作り、経営的には間違いないから多分補助金を出したんだろうと思いますよ。
やっぱり私はもう少し失敗や倒産を勉強して、もう少し次の畜産の行政に活かすということをしていかないと現実の厳しさを知ることにならない。失敗にふたをするのではなくて、何が原因で失敗したのか。経営ですから様々な要素があると思いますから何とも言えませんが、でも、昨日立派な設備を見て?然としました。
うまくいく経営なんて本当の秘密なんかなかなかしゃべってくれません。ですから、あからさまな経営の失敗を見るというのはちょっと余りいいかどうかわかりませんが、格好いい話ばっかりじゃなくて、生々しい、そういう苦労話もお聞きできたらありがたいと思いました。昨日はちょっとそういう意味ではショックを受けて那須から帰ってまいりました。
以上。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
では事務局からお願いします。

○水野畜産企画課長
貴重な御意見いただきましてありがとうございました。取りまとめにしっかり反映させていきたいと思っております。個別の論点、幾つか質問もございましたので、またそれぞれ担当から説明してもらうようにしたいと思いますけれども、全体としては、後半のところも前半の論点とあわせたようなところいただきまして、いずれも参考にさせていただきたいと思いますけれども、加工・流通のところについて一つ申し上げさせていただければ、まだまだ幾つか論点、議論し尽されていない部分もあると思いますので、また、地方公聴会ありましたけれども、別途の形で、加工・流通について、公聴会という形でやりながら、いろいろ専門の方の立場からの御意見いただいて、更に議論を深めていきたいということを思っております。今日の論点に加えて、更に追加していろいろ出てくるのかなということで思っております。
その加工・流通ですとか、あるいは需要に応じた生産というところも、前半で議論し、いかに畜産農家の経営を改善させていくのか、付加価値を高めていくのか、販売を伸ばしていくのかという点につながる部分だと思いますので、トータル全体で畜産農家経営どうやっていくのかということを議論していきたいと考えています。
藤井委員からは輸出のための戦略ということで、いろいろ情報もしっかり今回出させていただきましたけれども、更に藤井委員から言われたことをどれだけ出せるかということをよく検討した上で出していきたいと思います。輸出戦略それなりにしっかり立ててやっていますので、乳製品に限らず、牛肉のほうもしっかり伸ばしてやっていきたいということで、そういう戦略がどうなのかということとか、データベースとか見通しみたいなものを改めて御説明できればということで考えております。
廣野委員から、排せつ物の利用が重要だということで、そのコストがどれぐらい占めているのかと質問いただきました。とりあえず今、手元にある数字だけ御説明させていただきますと、第4回の畜産部会の場でも資料を出して説明させていただきましたが、例えば、養豚農家の場合、養豚の販売価格、1頭2万9,000円程度としますと、その5%、1,510円ぐらいが、排せつ物の処理、堆肥ですとか、汚水ですとか、脱臭ですとか、そういったものの費用にかかっているという数字が一つあります。5%は大きな比率であり、この対策しっかりやっていきたいと思っていますし、前回御説明させていただきました27年度予算要求の中でも、今まで入っていなかった環境対策に対する支援というのも、施設整備とかあるでしょうし、それ以外の形でも予算の中に組み込んで、27年度以降はしっかりやっていただけるように国としてのバックアップもしっかり進めていくということで考えております。
あと笹﨑委員から、豚と鶏もしっかりやってくれというお話がありまして、酪農及び肉牛生産というところでおのずと制約あるんですけれども、御指摘のとおり、豚も鶏も含めて、飼料など共通する部分もありますし、相当部分この場でも議論していかなきゃいけない部分があると思っております。
豚についてはまさに法律が養豚農業振興法ということで通りまして、その基本方針をこれから作っていくということで、今、検討しているところです。来年の3月、基本計画も作りますし、酪肉近も作りますし、そのタイミングに併せて養豚農業振興法の基本方針も作っていきたいと考えています。法律上この畜産部会での議論をいただくという位置づけにはなっていませんが、特に今回こういった形で笹﨑委員からも御指摘ありましたので、我々の検討ですとか、あるいは、それはそれで別途、有識者を集めて意見を聞く会みたいなものもやっておりますので、その議論の状況みたいなものを報告させていただき、来年3月に向けた方針づくりの議論をここでも併せてしていただくことを考えております。
併せて養豚のほうについても、いろいろ経営安定対策、鶏についてもありますし、そういったものも、もし必要であれば紹介させていただければということで考えております。
とりあえず私からは以上です。

○畜産振興課田中草地整備推進室長
飼料用米の給与の割合について御質問をいただきまして、えこめ牛は8%だということで、牛については飼料用米を急激に与えると胃への負担とか、ルーメンアシドーシスという、胃が張ったりとか、そういう問題があるので、徐々になれさせていくという必要があります。
牛にどれぐらい最大の給与が可能かということについては、当省の技術会議ですとか、あるいは都道府県の試験場でもいろいろと研究はなされております。肥育については、最大25%ぐらいは全肥育期間可能だろうというような試験結果も出ていまして、それによって特に肥育成績にトウモロコシと差はないとか、そういう蓄積もなされております。
あと給与の仕方をどう工夫していくのか、それぞれでいろんな選択がなされておりまして、参考にしていただくためにホームページにいろんなパターンの事例を掲載しています。8%のところもあれば、もっと多いところもあり、参考になるような情報も提供させていただいております。あともう一つ、この飼料用米については、いかにマッチングを進めるかというのが大きな課題だと考えておりまして、そのマッチングというのは生産側と畜産側をうまく結び付けるということ、そのファクターの中には当然ながら条件整備というのもあり得るわけでございます。いかに保管をどうするかとか、お話があったカントリーエレベーターの問題ですとか、そういう課題もいろいろと整理しなくてはいけないだろうとは考えております。
このマッチングを考えるに当たって、ずっと畜産側と耕種側のマッチングを行政の情報収集と提供によって進めてきておるんですけれども、その中でうまくいかないという理由が、一つは価格とか条件が合わないというのがありますけれども、一方で、ある程度の規模の量が欲しいと。少量であるとなかなかいろんな投資もありますので難しいというような問題もありまして、そのためにはいかに団地化するかという生産側の課題もあります。
一方で、需要側で、そういう潜在的な生産を逃しちゃいかんだろうということも問題意識としてもっておりまして、もし生産の潜在力があるんであれば需要側で受け入れるような仕組み、それは当然必要だろうと。ある事例では、生産者が小さい規模の米農家ばっかりなのでなかなか保管ができない。畜産の受ける側で保管庫の大規模なのを持って、受け入れ体制を整備しているという事例もありまして、お互いにマッチングのためのいろんな条件整備というのも考えていく必要はあるんだろうなというふうに考えております。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
石澤委員、お願いします。

○石澤委員
大事なお話が出てきたので少し質問したいんですけれども、今回の餌の価格については、当初はかなり下がる予想が出ていたんですけれども、結果的に2,950円という値段が出ましたが、価格が下がらない理由は、円安に傾いたからだというお話が出ているんですけれども、円安に傾いたのはここ最近の話であって、実はもうその前にも餌そのものはもう買っているんじゃないかという疑心暗鬼が我々生産者の中には、あるんですけれども、その辺についての見解を頂けないでしょうか。どういうような形で飼料原料は買い付けて、価格を決めているのかというような事をもう少しわかりやすくしていただくと生産者も非常に理解しやすくなるし、あと配合飼料基金の安定制度ももう少しわかりやすい仕組みになっていけば、生産者のほうも頑張り甲斐が出てくるんじゃないかなというような気がするんですけれども。
それと併せて、例えば、食肉の方はよくわからないんですけど、卵価安定基金の場合なんかですと、卵価安定基金が発動されましたよって日経新聞にどんと出るわけですね。そうすると、これは以前にもお話したように、スーパーさんは必ず安定基金が出るわけですから、そんなに卵の値段、皆さんも受けているんでしょというような話になって、価格を上げてもらうことができなくなっていくというような現状がある中で、餌だけがやはり、そういうことがちょっとよくわからない部分が非常にあるというところを、もう少ししっかりやっていくと、何か畜産の未来というのは明るくなるような気がするんですけれどもという話を一言だけ。
以上です。

○小谷部会長代理
せっかくですのでほかの委員もいかがでしょうか。
藤井委員、お願いします。

○藤井委員
近藤委員から女性の畜産現場における活躍というお話がありまして、前にもプレゼンのほうで話させていただきましたけれども、うちの嫁さんが繁殖担当というのをやっております。乳牛、肉牛においてもそうだと思いますが、繁殖の問題というのは非常に大きな課題にはなっています。改良どうこうしろという話もあるんですが、やはりソフト面の充実をすること、繁殖管理技術というところをしっかり構築するだけでも、同じ牛でも繁殖成績が変わるということがあります。
そこで、やはり非常に女性の感性で見なきゃならないというところもありまして、発情管理に関しては。同じ女性同士というか、だからというわけではないんですけれども、非常に、牛の目つきで判断したりとか、そういうところもあるわけですね。そういうのがやはり敏感な方と、そうでない方とでは本当に繁殖の成績が違ってくるんですよね。
ですので、そういったところも非常に重要な、女性の活躍できる場、よく哺乳と搾乳みたいな感じで見られるんですけれども、繁殖管理というところも非常に女性が活躍できる場ではないかなというふうに思います。
そして、ちょっと行政の方にお願いしたいのが、家畜人工授精師の資格試験というのが、資格というか研修を受けるというのが北海道では年1回とかという形であるんですけれども、非常に倍率が高くて、最初の試験で振り落とされるとまた次の年になってしまうとか。
今やっぱり酪農場においては、結構大きくなってくると直で受精していくというスタイルをとっていく。これが経営の中で高度化していく、自分の技術として繁殖をやっていくことによって更に改善させていくという大きなところになってくるんですが、現実問題なかなかそういった最初の試験ではねられてしまうというパターンもありまして、法人のスタッフが受験を受けられないというパターンも出てきております。
せっかくそんなに応募があるんだったら、是非ともそれは全員でも通していただいて、試験で落ちるのはしょうがないんですけれども、最初の研修を受ける段階で振り分けられているという現状があります。確かに共済さんとか、農協さんとか、受精所で働く方を優先するという方針はわかりますけれども、やはりメガファームにとっても家畜の繁殖にかかわる技術を身につけるというだけで結構経営を左右するというところもありますので、是非そのあたり何か拡充なり何なりということで対応していただけないかなというところがあります。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
農水省の経営局でしたか、農業女子プロジェクトといって、女性の活躍を進めているところを私も応援しているんですけれども、せっかくですので那須委員も一言いかがでしょうか。

○那須委員
藤井委員のおっしゃるとおりで、現場での女性の過重労働が一番の問題です。
体が変形している女性が多いことにもびっくりします。その点男性はしゃんとしています。この違いはどこからくるのでしょうか。
ですから、やはりそこをちゃんと男性が、藤井さんみたいに理解して応援してくだされば、女性ももっと自分の時間ができてくるだろうし、自分の中のポテンシャルも発揮できて畜産も活性化するだろうと思います。すなわち自分の娘に対しても、畜産に嫁ぎなさいと、そういうふうな助言なり言い方ができるだろうけれども、現時点ではそういうお母さんたちは余りいらっしゃらないですね。ほとんど非農家のサラリーマンに嫁ぎなさい。安月給でもいいから非農家がいいよというのが現状です。
それこそ畜産は365日が仕事ですので、きりがありません。
女性がリフレッシュする時間もないような畜産は将来もありません。これからの畜産を考える時、一番の問題点と言うのは、女性の地位確立だと思います。これからは、特に女性のポテンシャルを発揮するために、地域社会や、特にパートナーの理解、応援が必要です。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
鈴木室長、お願いします。

○鈴木畜産総合推進室長
今までいろいろ御議論いただいている中で、僭越ながら感覚的・感想的な議論をさせていただきたいと思います。
笹﨑委員、藤井委員、廣野委員、那須委員、近藤委員から、普通の畜産経営として当たり前のように行っている日々の飼養管理・経営管理そのものが一番重要だということを度重なる形で御指摘いただいていると思っております。
先ほど原田部長からも御説明させていただきましたが、農林水産省が施策として行うということではなくて、まさに畜産の方々の努力として行う事に関する文化を変えていくということの重要性を訴えていくということも、酪肉近としては一つ重要な役割なのではないかと思っております。
本日の資料においきましては、経営力の向上と人材育成というところで、簡単に項目として羅列させていただいていますが、まさに繁殖の管理や、経営管理を通じて、どのように経営資源を投入して、経営体として設備投資をし、減価償却をどのような期間で行い、設備の更新に必要な自己資本を蓄積して、経営として成り立たせ、持続的に運営していくのかという視点は、まさに農家の方々に考えていただく必要があることだと考えております。飼料の価格の変化が大きく、かつ設備も大規模化している中で畜産経営はますます難しくなってきていると思いますので、こうした視点の重要性については酪肉近にしっかりと書き込むことによって持続的な経営における困難な課題に立ち向かっていただくことが必要だということと、それに応じた支援の在り方として一体国がどこまで関与すべきなのかということを明らかにすべきではないかと思っております。
その中で、人材育成と活用のところで、女性の能力の活用に関しても記述が大変浅いということでお叱りも受けていましたが、女性のきめ細やかさも含めて記述は厚くしていくことが必要だと認識しております。
それから、近藤委員から6次産業化に関しまして、1次産業あっての6次産業化と言いながら、2次、3次部門とのコラボと言ってしまうと、従来型の生産と何の差があるのかということの御指摘をいただきました。資料においては、2次、3次の「部門」という書き方をしているのは、別の企業である普通の加工・流通業者との連携とは限らず、笹﨑委員の経営でも御説明いただいたように、生産者が加工・流通部門を内部化して経営されている場合には、企業経営の中で1次を軸としながら、2次、3次部門を経営体の中でコラボさせながら運営されていると思います。その一方で、サプライチェーンの中で加工・流通に付加価値をつけていく取組については、生産のみで完結するのか、6次化するのかというで単純な分類だけでなく、生産・加工・流通にどの程度資本を投入し、どの程度人材を育成するのかについていろんな形態があり得る中で多様な連携の在り方を考えることが重要であろうというふうに思っております。
私からは以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
近藤委員、お願いします。

○近藤委員
さきほどの私の意見の中で、和食の話なんですけれども、笹﨑委員のお話聞いていて、豚とか鶏とかってまさに和食のほうに持っていける畜産物だと思いますし、それからビーフボールとか、すき焼き丼とか、あの辺の外食のところも、どこまでが日本型食品とするのかわかりませんけれども、攻めの農業の一つの柱となっている限りは、そこのところにかなり柱を立てていってもいいんではないかなという気がしておりますけど。たまたま今回漏れているだけなのかどうか。豚のみそ漬けとかね。とても和風なもの、たくさん和食と言いたくなる日本型食品にふさわしい畜産物もたくさんあろうかと思います。

○頼田食肉需給対策室長
第5回畜産部会の資料5を見ていただけますか。前回お示しした資料です。
牛肉の輸出戦略というのがありまして、スライド36です。輸出戦略の紙が上のほうにありまして、牛肉輸出するに当たっても、まさに近藤委員がおっしゃったように、すき焼きもそうですし、大体、欧米というのはステーキ文化なんですけれども、それを焼肉という形で輸出した和牛を広めていく。そういった形のプロモーションですね、いわゆる和牛、日本食文化と一体的なプロモーションをやりますというのがこの資料の中の右の真ん中辺に書いてありまして、そういったことを、輸出をするのと同時に食文化も一緒に輸出していくというか、そういう形で進めているということを御紹介させていただいています。

○本田乳製品調整官
すみません、牛乳乳製品課でございますけれども、先ほど牛乳が和食に合わないということで、給食に必要があるかどうかといろいろ議論されているという話もありましたけれども、牛乳乳製品においては乳和食ということで、従来の和食とかにも牛乳とか乳製品を入れて献立を作っていこうというものがあります。特に減塩、塩を減らすというようなところに効果があるということで、いろいろ今、献立とかレシピの方が整っておりますので、それを普及していこうというような形で、各地で研修会とか開くようにしておりますので、今後ともそういう形で乳和食というような形で和食の中に牛乳乳製品を取り込んでいって普及、拡大を図っていきたいというふうには考えております。

○鈴木畜産総合推進室長
企画部会の議論も若干紹介させていただきます。資料4-2の33ページで、「日本型食生活」については、一応実効性の高い食生活の推進の中でできるだけバランスよく、肉や牛乳乳製品も含めて、1週間程度の単位で組み立てて、科学的根拠や御飯食のメリット、中食、外食の有効活用を含めた食生活であるという整理をしていく方向であり、次のページの「和食」については、伝統的な食文化という概念でユネスコの無形文化財遺産にも登録されているものとして、情報発信の役割を担うということです。
さらに、輸出促進に関しては、「和食」や「日本型食生活」とは別に、「日本食」ということで輸出促進を図っていこうとしております。施策の方向としては、2020年のオリンピックを目指して日本食のブランド化をしていこうとしております。
ビーフボールやラーメンや、カレーライスなど、日本で定着しており、更に外国で受け入れられつつある日本食について輸出促進を図っていこうというのが、全体の流れの議論として行われているところであり、そういった流れの中で、それぞれの目的や施策に沿って畜産物、牛肉や牛乳乳製品について位置づけた上で品目別の戦略の中で、需要の拡大を図っていくことが重要であると考えております。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。

○田中草地整備推進室長
牛の生産性と繁殖との関係でちょっと御説明いたしますと、乳牛で高泌乳牛の場合、泌乳量を階層ごとに見た場合と分娩間隔、あるいは初産月齢というのは明らかに相関がございまして、高泌乳牛群の階層になればなるほど分娩間隔や初産月齢が短くなるという、乳群検定からの結果が出ております。
あともう一つ、藤井委員からお話のあった、人工授精師研修の枠が少ないので受験できないというお話でございますけれども、これについては現場で問題が発生しているのであれば、道庁とも連絡をとって、どういう対応ができるか検討させていただきたいと思います。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
那須委員、お願いします。

○那須委員
先ほど1次産業があっての6次産業、2次、3次の部門とのコラボによるバリューチェーンの構築というお話がありましたけれども、先だって熊本県で現地視察しました阿部牧場さんはまさにこれを目標にされています。
今は2次、3次も一緒にされていますけれども、彼いわく、「ゆくゆくは自分のところの牛乳をほかの人たちが使って、2次、3次を広げていただきたい」と。「つまり自分は1次産業を知らしめるために、2次、3次を今、行って、知名度を上げているんだ」と。「そして阿部牧場の牛乳というのを売りたい」と。私もそれが一番だと思います。
1次産業の者はそれに力を入れて、それの上に2次3次産業がつながっているというのが私の理想的な6次産業です。今、我が家もそういう考えで頑張っています。
それから話がまた全然違いますけれども、飼料稲のことについてお尋ねします。我が地区では今年は、人間が食べる「あきまさり」というのを、飼料稲として植えました。それから「タチアオバ」、これが飼料稲の品種ということで植えました。そうしましたら、「タチアオバ」は収量がとても多くて機械で寄せ集められないほどです。収穫のころは天気が悪くて、なかなか乾かなかった状態で梱包しましたので、機械が詰まりまして、我々以外でも故障が相次ぎました。「タチアオバ」は量が多すぎます。
ですから、一番理想的なのは熊本県では人間様が食べる「あきまさり」、みたいな品種が一番ベストです。今後の品種を決めるに当たっては、来年からはもう飼料稲専用の品種が決まっているということですけれども、どういう品種が来るかわかりませんので、それもまた心配です。
量が多過ぎても使い勝手が悪いと言う事も知っていただいて、品種改良をお願いしたいと思います。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
藤井委員、お願いします。

○藤井委員
先ほど推進室長よりお話があった酪農、経営分野における文化的なところというところで御指摘がありました。非常に私、昔から思っていることがありまして、子供のときに中学生のときから、アメリカに行ったときにアメリカの酪農家と日本の酪農家の違いで一番違うなと思ったことなんですが、それはまず開口一番にアメリカの農家から出てくる言葉というのが、今ポンド当たりの乳価は幾らで、経費が幾らだと。ポンド当たりの経費ですね。それが最初に出てくるんですよね。非常にそこが経営の本質を示している。なかなか日本の農家で今キロ当たり幾らかかっていますということを明確に答えらえる人というのはなかなかいないんですよ。
何でなのかなとずっと考えながら私も経営してきたんですけれども、まずプール乳価というもの、一応概算的に幾らというのはありますけれども、結局いろんな用途に使われた中で、最終的にならないとキロ当たりの乳価が出てこないという状況。今回の配合飼料の改定ありましたけれども、あれも結局送れてこないと最終的な安定基金の価格とか、そのあたりが出てこないというふうに変わりました。
やっぱりそのあたりというのが、非常に現場で月々にいろいろなものが変化していく中で、コストを意識するというところの阻害要因になっていないかなというふうに思うところがあります。これはやっぱり日本の文化の一つなんじゃないかなと。
北海道の場合で言うと、加えて言いますと、やはり組勘の仕組みというものが非常にコストをわかりづらくしているというところもありますし、また補給金の計算に関しても3年間で平均して云々かんぬんという、数式を見たら大体生産者がちょっと、何が何だかよくわからないなというふうになってしまうんですよね。
やっぱりああいうのを、もっと現場レベルでも、原価の把握、売値の把握をもっと簡素にわかりやすくしていけるようにできないものかなと。そういう意識があれば非常に経営の中でも変わってくるんではないかなと。一時期、私が言うのもなんですけど、レコーディングダイエットというのがありましたけれども、要は体重をはかる、意識をするだけで体重を減らせるという話もありました。やっぱり毎日毎日どこの数字を意識していくかということをやれるかどうかで、非常に経営の結果というのは変わってくるかと思います。
繁殖に関してもいうと、やはりうちの場合では、うちの嫁がやったというのもありますけれども、リアルタイムでデイリーコンプというソフトを使って、繁殖の成績を毎日意識していくことによって繁殖の成績が改善していくということもあります。
やはりそういう意味でいうと、酪農家が現場レベルで使えるコスト意識をどう意識づけていくかというような指標、そういったものをわかりやすくもっとできないものかなと。そういったことが結構、今後、国際競争力をつけていくためにも非常に重要な観点になるのではないかなというふうに思っております。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
では大丈夫でしょうか、皆様。
畜産の文化の話を室長からもいただきましたけれども、やはり那須委員にも先ほど食育のところでお話いただいたように、命をいただいているという畜産という仕事が、よく言われますけれども、ヨーロッパなんかでは牧場の公害のにおいというのが余り言われないと。おいしいハムやソーセージになるための香りがするんだから、においの公害のクレームがないというような話を聞いたことがあります。今やっている生産者の人たちが、子供に継がせたくなるような、誇りを持てるような畜産であることを広めるということも意識して、また考えていただきたいと思います。
それでは意見交換は以上とさせていただきます。本日は長時間に及び熱心に御審議いただきましてありがとうございました。
事務局よりお願いします。

○水野畜産企画課長
どうもありがとうございました。次回の予定ですけれども11月の下旬の開催を予定しておりますけれども、本日の議論を踏まえまして、また論点整理をしっかり行っていきたいということで考えております。日程については今後しっかりと調整させていただくということでございます。
次回、部会までの間に、10月29日、30日と北海道帯広管内において地方公聴会、現地調査を開催いたします。よろしくお願いいたします。
さらに、東京において加工・流通関係者との意見交換を開催できればと思っておりますので、それについてまた改めて日程調整しながらご案内させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。

○小谷部会長代理
せっかくの次回北海道ですが、藤井委員のところに訪ねられないのが少し残念ですけれども、参加される皆様、是非けがのないようにお願いしたいと思います。
それではこれをもちまして、食料・農業・農村政策審議会平成26年度第6回畜産部会閉会いたします。皆様どうもありがとうございました。

 

閉会

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