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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成26年度第7回部会 議事録

1.日時及び場所

平成26年11月28日(金曜日)
三番町共用会議所 2階大会議室

2.議事

(1) 開会

(2) あいさつ

(3) 資料説明

(4) 意見交換

(5) 閉会

3.概要

開会

○水野畜産企画課長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会平成26年度第7回畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様におかれましては、御多忙中のところ、御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
それでは、武内部会長に一言御挨拶いただいた上で、議事の進行をお願いいたします。

 

あいさつ

○武内部会長
それでは、始めさせていただきたいと思います。お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。
今、酪農・畜産の分野、社会的にもいろいろと話題になっておる中で、私ども、これから基本方針について、いよいよ具体的に議論していただくということになります。いつもながら、活発な御意見をいただければと思います。
本日、私、所用のため、4時20分ごろに、恐縮ですが退席をさせていただきます。その後の議事については、石澤委員にお願いをいたしておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
それでは、まず松島生産局長から、御挨拶をお願いしたいと思います。

○松島生産局長
生産局長の松島でございます。本日は部会長を初め、委員の先生方におかれましては、御臨席を賜りまして、まことにありがとうございます。
先ほど部会長からの話にもございましたように、その新しい酪肉近の見直しに向けまして、この畜産部会、今年の2月から議論を開始させていただきまして、今回、第7回目ということでございます。
前回から今回の間には、北海道におきまして地方公聴会や現地調査を行いまして、多くの委員の方には参加していただきましてありがとうございました。また11月12日には、加工・流通業の皆様との意見交換もさせていただきました。
これまで、各課題ごとの、いろいろ論点について役所側から御説明申し上げて、委員の先生方から御意見を頂戴してまいりましたけれども、いよいよ新しい酪肉近の具体的な方向について議論を始めていただく時期かと考えておりまして、本日も、新しい酪肉近において考慮すべき論点とその対応方向について整理をしていくための資料を提出させていただいております。
国会の方では解散などもありますが、酪肉近につきましては、粛々と予定どおり進めていきたいと思っておりますので、本日は、新しく提示しました資料に即しまして、また先生方からの新しい御提言も含めて、活発な議論をしていただければと思っております。
この新しい酪肉近は、関係者からも期待が高いものでございますので、率直かつ活発な御議論を期待申し上げまして、御挨拶といたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

○武内部会長
局長、どうもありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと思います。
まず事務局から、委員の出欠状況、配付資料の確認などについて、説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
まず、本日配付しております資料について確認させていただきます。配付しております資料一覧にありますとおり、資料1から資料9までとなっております。また、そのほかに、委員各位の席上におかれましては、これまでの部会資料の主なものをファイルにとじて置いてありますので、以上の資料について御確認いただき、不足がある場合については、お申し付けいただければと思います。
次に、本日の委員の出欠状況ですけれども、現時点で14名の委員に御出席いただいております。山内孝史委員におかれましては所用により御欠席ということで、山内明子委員におかれては、遅れていらっしゃるということですので、現時点で14名の委員の出席でございます。
規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ、会議を開き、議決することができないと定められておりますが、本日は規定数を満たしていることを御報告いたします。
なお、部会長からもお話ありましたように、部会長が16時20分ごろ退席されますので、その後の進行は石澤委員にお願いしたいと考えております。よろしくお願いします。

○武内部会長
それでは、本日の議事の進め方についてでございますが、まず、事務局から、先般実施いたしました、北海道での地方公聴会・現地調査について及び畜産部会委員と加工・流通業者との意見交換会について御報告をいただきます。
その後、前回部会以降、先週までに開催された食料・農業・農村政策審議会企画部会の概要を報告いただきます。これは、食料・農業・農村基本計画の見直しに係る議事の内容についての御報告ということでございます。
次に、これまでの部会で宿題などとされていた件について御報告をいただきますけれども、これらのうち、私から事務局にお願いをいたしまして、世界の乳製品需給動向については、独立行政法人農畜産業振興機構の強谷理事に、また、配合飼料価格関係については、本日御欠席の山内孝史委員にかわりまして、日本配合飼料株式会社の後藤飼料事業本部副部長様に御出席をいただきまして、御説明をいただくということになっております。
その後、新たな酪肉近の検討方向、酪農及び肉用牛経営の基本的指標を示す経営類型案について説明をいただきまして、これらを踏まえ、17時まで意見交換を行います。
本日、意見交換後、家畜改良増殖目標第2回研究会、養豚基本方針についての状況、その他の連絡事項等を事務局から説明していただきまして、17時半ごろを目途に終了したいと思いますので、円滑な議事の進行に御協力いただきますようお願い申し上げます。
本日の詳細な議事録につきましては、これまでと同様の取扱いとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、事務局から資料の説明をお願いいたします。

 

資料説明

○鈴木畜産総合推進室長
畜産企画課畜産総合推進室長の鈴木でございます。私から、資料3-1と資料3-2に基づきまして、先日委員の皆様に御参加いただきました、北海道地区における公聴会・現地調査の模様と、11月12日に開催いたしました、加工・流通業との意見交換会の概要について御説明させていただきます。
資料3-1ですが、10月29日に地方公聴会を開催し、農業者、関係団体等116名に御参加いただきました。
主な意見としては、生産基盤について、北海道では収支が合わない、労働過重である、将来に対する政策的な不安がある、多額の新規投資が必要であるという厳しい状況について御意見がございました。
それから、乳価、生乳取引等について、経営が厳しい一つの要因として、乳価の問題が挙げられております。
また、生乳取引の弾力化について、生産者に多様な選択肢を示しているということで、肯定的な評価をいただいております。
それから、体細胞基準については、本部会でも御議論をいただいておりますが、生産コストの増要因になるという御意見がある一方で、消費者に信頼されており、他国との差別化につながっていることから、現状維持でよいのではないかという御意見がありました。
それから、肥育もと牛の生産について、北海道では乳牛を利用して安価な国産牛肉を供給している中、受精卵移植をして和牛をつくると、乳牛の後継牛がいなくなるという御意見がございました。
飼料については、北海道では飼料用米に適した品種がなく、価格が高いので、活用が進んでいないという実態、畜産クラスターのような取組は必要であるという積極的な評価をいただいているということと、その他として、加工・流通の形態の改革をしっかりと進めていくべきということ、肉の格付について、特に乳用牛去勢に関する見直しのメスを入れるべきだという意見や、牛群検定の加入を促進してほしいという意見が寄せられたところです。
引き続きまして、現地調査の模様でございます。
現地調査については、十勝における特徴的な3件の酪農家とTMRセンターを調査していただきました。
1件目は、平尾牧場さんで、最先端の搾乳ロボットを導入して、経営主1人だけで乳用牛168頭を飼養する家族経営の農家です。ロボットを導入して省力化を進めておりますが、経営者の方によれば、機械を使いこなせるような経営者の能力が必要だということです。
続いて、2件目はオーシャンリンクという、3戸の酪農家が協業して法人化している、経産牛626頭を飼養する酪農の専業大規模法人経営、いわゆるメガファームです。こちらでは、デントコーンの作付開始を検討しているということです。労働力は現在12名で、60頭立てのロータリーパーラーという非常に大きな機械、を導入するなどして、徹底した省力化、機械の導入で生産性向上を図っており、地域においては、離農農家からの乳牛も受け入れることも期待されているということです。
最後に、小田治義牧場さんという、乳用牛85頭を飼養している家族経営の農家です。放牧を行うことにより、経営形態は伝統的な経営形態ですが、飼料費・肥料費を共に削減して高い所得率を実現しておりまして、労働時間の削減によってゆとり経営も実現しているという状況です。特に印象的でしたのが、牛に無理をかけない飼養管理の徹底をすることによって長命連産をしていることと、今後の方針について、個体管理能力の限界もあるので、増頭するつもりはないということをおっしゃっていたことです。
最後に、TMRセンター、ピラオロは、酪農家11戸と農協が出資したTMRセンターです。年間12万トンを構成農家の乳用牛1,061頭に供給しています。業務運営は、町内の運送会社に委託して、作業員としては3名で業務を行っております。構成員の機械費の削減、施設整備や機械の導入の費用の削減を9,004キログラムまで乳量を増加する経営改善効果があるということです。特徴的な農家と、TMRセンターの状況を拝見しまして、今後の検討にも役立っていくものと考えております。
引き続き、加工・流通業との意見交換の模様です。11月12日に牛乳乳製品と牛肉関係の加工流通業者と意見交換を実施していただきました。生乳、牛乳乳製品については、まず、生乳取引の弾力化を踏まえて様々な取組をいただいていること。生乳は、商品の差別化が難しい中で「特色ある生乳」をアピールしていく必要があり、放牧による差別化のような取組をされる生産者がいれば販売面でもサポートしていきたいという、業者の方の意見が寄せられております。今後も再編、整備を進めていく、特に集送乳の大型化などを進めていきたいということです。
次に、中小乳業に関しては、プライベートブランドの製造委託などが多いということと、それから牛乳類の商品の差別化が困難なため経営が厳しくて、設備投資が進んでいない現状について御説明がございました。そして、経営の大半が個人経営で、再編がなかなか進まないために、オーバーファクトリーの状態であるという御説明がありました。
そして、小売販売の方からは、スーパーマーケット業界では、ほかのお店にない特徴的な商品や集客力が期待できる商品を望んでいるということで、小売店側としては、お客様については、安いほうがいい人もいる片方で、高くても品質がよい方がよいという人もいて、商品としては幅が広いというふうに、評価しているということが印象的なところです。
また、少子高齢化の影響で、栄養機能に着目した製品が求められており、機能性表示について関心が高いということでした。
続いて、牛肉関係ですが、枝肉格付について、枝肉格付は、生産者と流通業者が、歩留まりと肉質を評価する物差しとして活用されているということです。今後、おいしさに関係する指標の研究が進展すれば、取引の情報として活用する可能性があるということで、消費者の選択のために、多様な情報を提供していくことが必要だという意見が寄せられました。
それから、卸・小売については、細かな加工を、産地の食肉センター・卸で行うようになってきており、流通・加工の簡素化が進展しているということです。
そして、牛肉の価格については、近年、消費者と小売サイドから要望が細かくなり、ますます歩留まりが低下してきているということにより、販売価格が上昇する傾向にあるということです。
それから、赤身肉の嗜好については、おいしい赤身肉というのは、ホルスタイン等の肉ではなく、格付等級の高い牛肉のうち、脂肪交雑が少ない部位、もも肉のことなのではないかという御意見がありました。
それから、外食については、外食の立場からも現在の格付は有効だと評価されておりますが、外食の経営者の方は、一方で、自社で独自基準を付加して、生産者へも消費者ニーズを伝える取組をしているということです。マーケットインの発想と共に、プロダクトアウトの発想も重要だという御意見でした。
牛肉の加工品については、輸入品よりも高いこともあって、国産牛肉の加工品への利用は、現状では多くない状況ですが、低需要部位についての加工技術の開発などによって、今後、加工品での利用の進展を期待しているということです。
輸出については、現在、高級部位を中心に輸出しておりますが、今後、多様な部位の輸出展開も必要だと考えているそうです。
現地視察及び加工・流通業者との意見交換会についての説明は以上でございます。

○森田食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長の森田でございます。関連いたしまして、加工・流通業者との意見交換会当日に出席できませんでした日本チェーンストア協会より資料をいただいておりますので、その内容を読み上げさせていただきたいと思います。資料3-3を御覧ください。
これは、主な会員企業の意見、事例を取りまとめたものということでいただいております。
では、読み上げさせていただきます。
チェーンストア業における牛肉の流通・消費について。平成26年11月28日、日本チェーンストア協会。
1.チェーンストアの販売概況
チェーンストアにおける販売動向は、食料品は相場の影響を受けつつも堅調に推移しているが、天候要因等もあって衣料品・住関品、この住関品というのは、家具とかインテリアなどの用品などを指す用語のようでございますけれども、これが伸び悩み、4月から7ヶ月連続して前年割れを続けている。消費税率引き上げ後の個人消費は、一進一退で厳しい状況にある。その中にあって畜産品については、最近の相場高、単価アップを受けて、概ね好調を維持している。
各畜種(牛・豚・鶏)の中で牛肉の売り上げは好調だが、急激な円安に伴う輸入牛肉の価格高や国産牛の出荷頭数の減少等により、買い上げ点数が減少したとの声もある。
2.川上のセクター(仕入れ等)に求めること
現状においては、出荷頭数の減少や生産コストの増加により仕入価格が上昇し、消費者に手頃な価格で供給することが難しくなっている。相場に基づき仕入れを行っているため、仕入価格が上昇すると国内産牛肉の訴求は難しい。一層の品質の安定と供給量の拡大、価格の安定への取組みを期待したい。
供給量や価格・質の安定に資する意味から、繁殖農家の保護と拡大(子牛の頭数、価格の安定)といった対策も必要になっているとの意見もあった。
3.消費者から求められること。
一層の安心・安全の確保、国産牛肉の手頃な価格での販売が中心である。一方、「柔らかい肉」や「赤身肉」等の品ぞろえの充実、産地の「見える化」、おいしく食べる調理方法の提供等を求める声がある。
4.産地指定品の商品の拡大を軸に、可能な範囲において各社各様の取組みを行っている。例えば、自社ブランドとしての商品開発の充実、枝熟成による品質の一定化、生産者との情報交換や産地研修の実施、生産者参加型の店内販売等である。
5.牛肉の付加価値向上や安価での提供に係る取組み等
部分肉仕入れを縮小しセット仕入れを拡大することによって、品質と価格の安定に努めている。しかしながら、前年より仕入価格が上昇しているため、消費者に対しては国産牛肉を安価に提供することが難しくなっている。価格の安定を図るのであれば、例えば、長期協力(最低半期)により価格取り決めを行い、安定した品質・価格での供給を確保するような取組みが必要であるとの意見もあった。
付加価値向上や価格安定のために、生産者の生産意欲の拡大について期待する声もあった。例えば、最近の消費行動は値ごろ商品を求めたり、ハレの日によいものを購入したりと二極化しているとの声がある一方、高齢化に伴って霜降りより赤身嗜好がふえつつあるとの意見もあり、このようなニーズの変化に機動的に対応しうる生産の変化も重要であると考える。
子牛価格が高い限り安価に国産牛肉を消費者に提供することは困難であるため、「繁殖からの一貫生産農家との取組みを強化することも必要ではないか」との意見もあった。また、乳用種牛肉について、「和牛と輸入牛の中間層としての品揃えは重要であり、今後のブランドイメージの構築が必要ではないか」との意見もあった。
なお、中食・外食化に対しては、食の簡便化が進んでいる一方、節約による内食需要の高まりもあり、「ミールソリューション」、これは食卓づくりの悩みの解決という意味で、惣菜とか少量パックとか半製品とか、こういったことによる顧客中心の売り場づくりをしていくというようなことの用語のようであります。この「ミールソリューション」といわれる簡便商品の取り込みが重要である。畜産物は元来簡便においしく調理できるため、このような提案を通じて消費拡大を図っていくことは可能ではないかと考える。
6.審議会での意見についてのコメント
流通合理化による牛肉の消費拡大については、むしろ美味しい牛肉の食べ方(赤身、ローストビーフ等)や牛肉の特徴(鉄分、たんぱく質が豊富、疲労回復等)を提案すること等にしっかり取り組み、需要の安定的な拡大を図るべきであると考える。
多様な消費者ニーズに対応するため、実験的に「国内産表示」から「産地表示」に取り組んでいる社もある。
「牛肉の消費拡大のための食べ方」については、「5等級よりも4等級が、またサーロインよりヒレ・ももが好まれている傾向があり、シニア層に向けて赤身肉のヘルシーさを訴求したり手づくりローストビーフ等の提案を行っている」との事例や、「ステーキをはじめ牛肉は焼き方が一番であり、店内で美味しい焼き方を提案している」との事例が寄せられた。
「格付と価格やおいしさとの関係」については、格付はあくまで目安であり、消費者が美味しく調理できるような提案を行うべきであると考える。最近では「おいしさイコール柔らかさ」と感じる消費者も多いとの声もあった。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、引き続きまして、企画部会の概要の報告をお願いいたします。

○鈴木畜産総合推進室長
では、資料4を御覧ください。
企画部会におきましては、10月17日には、担い手の育成・確保、担い手への農地集積・集約化と農地の確保についての議論が行われております。
10月31日には、需要構造の変化に対応した生産・供給体制の改革について議論が行われております。
11月11日には、農村振興に関する議論が行われておりますが、こちらについては、特別、畜産に関係することが議論されておりませんので、資料説明は省略をさせていただきたいと思います。
11月21日には、食料自給力、所得倍増に向けた対応方向と経営展望について議論が行われております。
10月17日、11月11日、11月21日の議論の概要について、順を追って御説明させていただきます。
まず、10月17日の模様です。需要構造の変化に対応した生産・供給体制の改革の、現状の課題については、農業者の高齢化、それから耕作放棄地の拡大が課題であるという認識を踏まえ、「効率的かつ安定な農業経営」の確立が必要であるという、今後の方向性を示しております。「効率的」とは、生産性と収益性が高いこと、「安定的」とは、中長期的かつ継続的に発展性があることと位置づけ、その両立のためには経営感覚に優れた経営体が必要であり、このような経営体であれば、他の産業従事者と遜色のない水準の所得が得られるのではないかということです。
こういった方向性を進めるためには法人化が有効であるということで、法人化等を初めとした担い手を育成する考え方が示されております。
法人化をして適切な経営を行うことによって、経営管理として家計との分離が可能になり、経営判断できる体制が構築され、組織的な経営判断や経営の継承が円滑に進むというメリットがあることから、これからも農水省として法人化推進をしていくという考え方が示されております。
そのほか、多角化によりまして、経営資源の有効利用や、経営のリスクの分散を図るということが重要であり、そのために6次産業化を進めることも重要であるという今後の方向性を示しております。
今後経営の発展を促進するためには、新規就農者の確保が必要であることから、新規就農者の就業準備の段階と就業開始後の支援のための取組の例として、アグリフューチャージャパンの設立と、日本農業経営大学校の開校などにより優秀な人材の育成に努めているほか、担い手の経営継承を計画的に進めていただくことも重要であると説明をしております。
特に女性が参画している経営体は販売金額が大きく、女性役員・管理職がいる経営は売上・収益力が向上する傾向があるということから、次世代リーダーとして、農村を引っ張る女性を増やしていくことが重要であるということを評価した上で、施策の推進方向として、政策・方針決定の場への参画の促進、地域農業の活性化等へのチャレンジに対する支援、次世代リーダーとなりうる人材の育成が重要であるという説明をしております。
担い手に対しては、経営安定対策の推進が重要であることから、所得安定対策を引き続き進めていき、今後の方向性として、収入保険制度の導入の検討をするなどセーフティネットの見直しを進めていくというのが、農林水産省全体の方針です。
このような事務局側からの説明に対して、企画部会では、経営能力のある人材の確保について議論が行われ、経営能力のある経営者というのは、農業に対する情熱や、実地体験に基づいて農業の厳しさを認識した上で、それを乗り越える技術を持っている、あるいは合理性を持っているという特徴があるので、そのような要件をあわせ持つ担い手を育成することが重要であるという御意見、それから担い手の育成に関しては、担い手をつくるというのも大事ですが、その後の育成、キャリアパス、経営継承が重要であるという御意見、それから法人化に関しましては、農業経営の中で、法人経営の割合が高まってきますと、従来、農協や役場が行ってきた人材育成、技術の伝承というようなものについて、今後は地域の優秀な農家、法人が中心となって担っていく必要があるという御意見が交わされております。
10月17日の企画部会の模様は以上です。
続いて、10月31日の企画部会です。
需要の構造等の変化に対応した生産・供給体制の改革について、各品目ごとの検討方向を示しており、畜産・酪農に関する施策の検討方向としては、畜産・酪農の競争力強化として、畜産クラスターの構築による収益性の向上等の取組について記載しております。こちらについては、後ほど酪肉近の議論として詳しく説明させていただきます。
この説明に対し、企画部会では、農林水産物全般に関して、中食・外食マーケット、高齢化に伴う介護・医療食マーケット、海外市場における伸びが期待されておりますので、価値創造、付加価値をつけるというときに、今後伸びが期待されるところを中心に考えるべきだという御意見や、畜産に関して、労働力不足、労働の過重の深刻さ、自給飼料の増産の重要性、バターなどの緊急輸入を行っている状況も踏まえ、国内の安定供給体制の確保が重要だという御意見、そして、経済的な側面だけでなく、労働環境を含めた長期的展望に立った支援が必要だという御意見が示されたところです。
10月31日の議論は以上です。
続いて、11月21日の議論ですが、食料自給力、それから所得倍増、及び経営展望について議論が行われております。
食料自給力については、まず、食料自給力を指標化する考え方を示しており、国内の農地のフル活用により、熱量効率の最大化を図った場合の国内農林水産業生産による供給可能熱量を複数のパターンに分けて示そうということを、事務局から説明しました。
具体的には、主要穀物(米、小麦、大豆)を中心に熱量効率を最大化する作付をするというパターンを中心に議論したところでございます。
24ページに具体的な絵でイメージを示しているとおり、例えば、畑を、北海道、都府県、そして沖縄に分け、1作目、2作目でフルに農地を活用するというイメージを示し、1作目では、北海道では小麦と粗飼料作物、都府県では全て小麦、沖縄ではサトウキビと、2作目では、都府県で大豆をつくるというイメージを示したものです。
パターンAをベースとして、パターンBについては、よりカロリーが高いものに重点化するということで、畑作では、バレイショ、カンショ、サトウキビを全面的に栽培する、2作目で野菜をつくるというものを示しております。
そして、AとBに一定の栄養バランスを考慮するというパターンとして、パターンCとDで食料自給力を試算してはどうかという提案をしたところです。
次に、所得倍増の考え方について、農業所得と、農村地域の関連所得の合計を10年後に倍増する考え方を示しております。農業所得については、各品目ごとに、どのような施策により所得を倍増させていくかということを示しております。
畜産に関しては、生産額の増大と生産コストの縮減により、所得の増大を図るという方向を示しております。ほかの作物も、全て、品目ごとに同様の図式で、所得を増加させる方向性を示しているところです。
畜産物部分については、本日、酪肉近の検討方向で示させていただく内容を全品目統一のフォーマットで整理したものですので、内容の説明は、省略させていただき、後ほど、酪肉近の検討の中で御説明させていただきたいと思います。
それから、所得倍増のもう一つの柱である地域の関連所得につきましては、品目別ではなくて、品目横断的に、施策単位でその取組を示して、付加価値向上による所得を農村地域に帰属させる取組により、所得を増大させるという考え方を示したところです。
施策の具体的な内容については、加工・直売の具体な内容として6次産業化が挙げられているほか、バイオマス・再生可能エネルギーの付加価値をつけること等により、様々な施策により所得を倍増させるという方向性を示しているというところでございます。
11月21日の最後の議題は、経営展望です。これは、所得倍増、あるいは所得の増加を図るためのモデルを示すもので、農業経営モデルと地域戦略モデルを例示する方針となっております。
農業経営モデルについては、営業類型ごとにモデルを示していくということとされており、酪農について3つ、肉用牛については、繁殖、肥育、一貫経営のそれぞれモデルを示していくこととされております。具体的なモデルを示していくことにしておりますが、酪農と肉用牛の経営モデルにつきましては、酪肉近の中でも、経営指標を示すこととされておりますので、この説明も、後ほど、酪肉近の説明の中で説明させていただきます。
地域戦略については、地域の農業と関連産業の連携で、所得・雇用を生み出すという考え方で、地域農業の強みを発揮すること、埋もれた農村資源を活用することによって所得と雇用を生み出すということです。具体的なイメージとして、「地域の具体的な取組の姿」というものが書いてあります。「取組前」と「取組後」を比較して、例えば、畜産農家については、広域の集落営農法人と飼料や堆肥のやりとりを通じて、畜産農家も地域の所得の向上に取り組み、農産物を直売所等で販売をするというような、具体的なビジネスモデルとしての関係がわかるよう整理をしていくという方針です。
こういった取組を進めるための施策について、地域農業の強みの創出・発揮のための施策として、畜産クラスターによる収益性の向上が掲げられております。整理上、今回の地域戦略の例示の中では、生産流通システムの革新の中に位置づけさせていただいておりますが、実際には、畜産クラスターの考え方については、食品企業等との連携や、地域による新たな需要の創出、地域の特産物等の活用、農村の暮らし、食文化等の活用、バイオマスの活用、再生可能エネルギーの活用、様々な取組が可能であると考えております。
事務局による説明は以上の説明に関する、議論として、まず、食料自給力について、やや現実味に欠けるのではないかという厳しい意見が示されております。特に、食料自給力の指標を示すことの目的を明確化した上で、目的に沿った前提を置いて計算する必要があるのではないかという指摘がなされており、自給力については、現時点での消費者の食生活を変えて、全て穀物を食べるとか、あるいは、全てバレイショとかに変化するというような非現実的な仮定を置くのではなく、現状の食生活を維持したまま、水田、畑等をフル活用した場合に、現時点の実力で可能な潜在的な食料供給力を示すというのが一つの考え方であって、それが今後様々な施策を行う上での出発となる指標なのではないかということを、中嶋企画部会長が、最後に整理されたところでございます。
このような指摘、整理を受けまして、それぞれの課題について、農林水産省の事務局で、今後、整理をするということとされております。
企画部会での議論の流れについては、以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。最後の食料自給力について、私、部会には出席できませんでしたけれども、全く同じようなことを事務局には申し上げて、やや従来の、カロリーベースの食料自給率の延長線上での議論になってしまっているんではないかというようなことを申し上げ、総合的に、やはり日本の食料の自給力という形で、多面的に議論することが必要ではないかということを申し上げたことがございます。どうもありがとうございました。
それでは、引き続きまして、前回の話題に関連して、農畜産業振興機構の強谷理事から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○強谷理事
御紹介にあずかりました強谷でございます。
前回、部会におきまして、乳製品貿易をめぐる海外情勢について、主要乳製品輸出国がどのようにアジア市場に進出しているか検証が必要との御指摘がございましたので、お手元、資料5-1に基づきまして、海外事情を説明させていただきます。
まず、主要輸出国といたしまして、上位4カ国、ニュージーランド、EU27、豪州、米国のデータを取りまとめました。アジア市場、近隣5カ国・地域でございますけれども、これは中国、香港、台湾、タイ、シンガポール、これをまとめて取り扱ってございます。
2013年のこれら輸出国が占めるアジア市場への牛乳・乳製品の輸出額のシェアを、真ん中の段に、各グラフ、棒グラフでもって示してございます。
まず、1位のニュージーランドでございますけれども、これは過半数、55%という大勢を占めてございます。それぞれの品目構成の特徴を見ますと、ニュージーランド、豪州といったオセアニアの国々の輸出品目構成というのは、全脂粉乳、脱脂粉乳、こういった原料乳製品の構成が非常に高うございます。また、一方、EUにおきましては、育児用粉乳の割合、これはブルーです。米国におきましては、ピンクがかった色でございますけれども、チーズ、こういった、より付加価値のついた商品の輸出構成が高うございます。
近年の輸出量の推移を、その下の段に取りまとめてございます。これを見ますと、このグラフの赤い色で示してございますけれども、経済成長を反映しまして、中国向けの著しい伸びが見られているということでございます。特に、このニュージーランドの中国のシェアの伸び、これが非常に高うございまして、倍々ゲームでふえているという、こんな状況でございます。一方、また豪州の輸出シェアも、着実に中国が伸びているという、こんな状況でございます。これは後に述べます、オセアニア各国の貿易政策の展開と密接に関連しているんではないかというふうに思われます。
また、米国の輸出数量の伸びが近年非常に好調に伸びているというのも見てとれるわけですけれども、製品構成としましては、先ほど申し上げましたような高付加価値製品でありますチーズ、これを中心に輸出が伸びておりまして、これは中国に限らず、先進国とか中進国、こういった国々への輸出においても大きく伸びているといったような状況にございます。
では、次のページに、中国に着目しました輸出販売戦略、この情報を取りまとめてございます。
まず、一番左のコラムを御覧いただきたいと思います。ニュージーランドと中国のFTAでございます。ニュージーランドは、いち早く中国とFTAを締結いたしまして、輸出環境の整備に取り組んでございます。これにより、拡大してきた中国の乳製品需要を取り込むことに成功してきたというふうに言えると思います。今、関税率は、ニュージーランド産が、基本税率の半分の5%でございますけれども、行く行くはこれが撤廃されるということでございます。
また、同じオセアニアの豪州でございますけれども、先般のAPEC会合の折に、アボット首相と習近平首相が実質的合意をしたということで、中国と豪州のFTA締結というのが見えてまいりました。これがまた、今後の乳製品輸出拡大の追い風になるんではないかなというふうに思っております。これは、ニュージーランドの後を追う形で、豪州が中国市場に積極的に進出していこうという姿勢のあらわれというふうに見てとれます。
真ん中のコラムを御覧いただきたいと思います。次は、企業の個別の戦略展開についてまとめてございます。
まず、外資メーカーの中国市場への進出というのは、合弁や業務提携により、その現地企業の販売網を利用しつつ、海外の信頼ブランドを売り込むという、こういう形で戦略を展開してございます。
まず、最初の例でございますけれども、フランスの食品大手、ダノンが蒙牛乳業と合弁を形成いたしまして、チルド製品の販売を拡大。次が、デンマークのアーラフーズですが、育児用粉乳を輸入販売ということでございます。ニュージーランドの大手乳業フォンテラも、同じく育児用食品の関係で業務提携を結び、この販売網を利用した自社ブランドの拡大に取り組んでおるということでございます。
また、こういった乳業メーカーの取組の一方で、中国国内に、ニュージーランドの資本によって、大規模な酪農施設を設立して、生乳生産を拡大しようという動きが見られる一方で、今度は中国企業の方が、ニュージーランド国内の酪農施設や製造施設の設立・買収、これを加速させているという状況がございまして、中国、ニュージーランドそれぞれから、国外の生産拠点を確保するという動き、双方向の投資が加速化しているということが言えると思います。最後に、香港からの輸出のコラムを御覧いただきたいと思います。香港は、2004年に関税ゼロとなるような貿易協定を締結いたしまして、香港の製品を、信用が失墜した中国の国産ブランドに対して、その優位性を発揮して輸出を着実に伸ばしているということが、この乳製品の分野でも見られました。この粉乳調製品の製造・輸出の数量の伸びというのを見ますと、2009年から5年の間に相当な伸びを示しているというのが見てとれると思います。
このように、中国に向けた各国、特にオセアニア諸国の進出と乳製品貿易の緊密な関係というのは、今後ますます発展を見せていくのではないかというふうに見られます。
以上、説明を終わります。

○伊藤畜産環境・経営安定対策室長
畜産企画課畜産環境・経営安定対策室長の伊藤でございます。私からは、前回、第6回の畜産部会において石澤委員からご質問のありました、家畜及び家きん由来の堆肥等の輸出につきまして、資料5-2に基づきまして御説明をいたします。
最初のページを御覧ください。まず、堆肥等の輸出の実績です。財務省が公表しております貿易統計によりますと、家畜及び家きん由来の堆肥につきましては、関税上の分類というのがありませんで、植物由来の肥料と合わせた分類として輸出の記録があります。
上段の表を見ていただきますと、動物性及び植物性肥料の輸出量ということで、2013年1月から12月期で、約4万トン。2014年1月から8月で、約2.6万トンという実績がございまして、おおむね年間3から4万トン程度で推移しているというところでございます。主な輸出先は、中国、韓国、ベトナム、台湾等の近隣諸国になっております。
別の資料でございますが、動物検疫所の統計を見ますと、下の段の表になりますけれども、肥料用畜産物として、全国の動物検疫所において検疫を受けておりまして、輸出された数量を整理したものでございます。家畜伝染病予防法上、ふん及び尿に分類されるものは、輸出する際に、指定検疫物に当たるために、動物検疫を受けて輸出する必要があるということで、ここで見ますと、「その他の畜産物」というところの項目を見ていただくと、2013年に約1.1万トン、2014年には、これは1月から9月期ですけれども、約8,000トンの輸出実績があり、これらにつきましては、全て「家きん由来」ということになっています。
また、我が国で検疫を受ける必要がないのですけれども、輸出先国の方で要求がございまして、動物検疫を受けてきなさいというものがあります。これについては、ここの表の中の「指定検疫物外」と、動物検疫所上は指定外検疫物というそうなんですが、これにつきましては、2013年、2014年共に、約4,000トンの輸出実績がありまして、これらにつきましても、記録をたどってみると、ほとんどが家きん由来の堆肥ということがわかっています。
指定検疫物及び指定検疫物外の飼料用の畜産物の主な輸出先としましては、韓国と中国の2国で約9割を占め、その他、ベトナムや台湾と、やはり近隣諸国となっているということでございます。
第6回の当部会におきまして、部長の原田の方から、こうした堆肥の輸出につきましては検疫の課題があるということで回答させていただきました。その課題について御説明をいたします。
次のページを御覧ください。
こうした動物及び植物由来の堆肥等を輸出するためには、水際検疫が必要になります。堆肥ですと、動物に感染する伝染病の進入を防止するための動物検疫と、植物の病害虫の進入を防止するための植物検疫の2種類の検疫が考えられまして、牛などの堆肥では、敷料とか植物の種などが含まれていることが多いために、植物検疫と動物検疫の両方を受けるということが必要になってくる場合があるということです。
また、国際的なルールでは、検疫が必要なものにつきましては、我が国を出る際の輸出検疫と、輸出された相手国で行う輸入検疫をそれぞれ受ける、二重検疫ということが基本になっています。輸出相手国政府の輸入条件は国によって異なるために、これに合わせて輸出をするということで、例えば、植物検疫の方の、左側の枠をよく見ていただくと、アの方では、例えば、輸出前に植物防疫所で植物検疫を受けることですとか、イのように、輸出先国から輸入許可証を取得することなどの条件が決まっており、中には、検疫上、輸入を認めていない国もあるということです。更に、土については、これが入っている場合は、ほとんどの国で輸入が認められないという状況になっています。
こうした両国での検疫を受けて堆肥等を輸出した例を、右の枠内に示しました。上は鶏ふん、下は鶏ふんの焼却灰でございます。両例とも鶏ふんに関するものでして、鶏ふん堆肥等につきましては、他の家畜の堆肥と比較しますと、水分が少なく、より軽量であること、熱乾燥などによって堆肥化できること、輸送についても非常に容易なこと、敷料等の副資材が含まれていないため動物検疫所のみでいいということ、品質が安定しているということで、輸出に向いていると言えます。このため、こういった鶏ふん堆肥については、かなりの量が全国流通していると聞いております。
輸出手続は、このように非常に繁雑・複雑であり、経費的にかなりぎりぎりのところで取引がされているということを聞いておりますけれども、鶏ふんにつきましては、石澤委員の御指摘の、いわゆる「ふん詰まり」の解決策の一つということで実施されているということです。
参考といたしまして、次の3ページでございますけれども、家畜排せつ物の有効利用について整理をしております。
御承知のように、家畜排せつ物の中には、肥料として有効な窒素ですとか、リンとかカリが豊富に含まれておりますので、これをうまく利用することで、資源循環農業の一端を担うことが可能と考えています。
一方、国内の農業生産に利用される堆肥の原料につきましては、その多くを、やはり海外に依存しているところがありまして、国際市場等の影響を大きく受けるということです。例えば、養豚経営の排水からリンを回収する等の研究なども進んでいるということで、右側に示しておりますけれども、家畜排せつ物を有効な資源として国内で利用することも、引き続き進めていく必要があると考えております。
これらの施策の方策につきましては、現在検討中の家畜排せつ物法の基本方針の見直しの中でも示していくことにしたいと考えております。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、次に、日本配合飼料株式会社の飼料事業本部副部長の後藤さんに、御説明をお願いしたいと思います。

○後藤副部長
日本配合飼料株式会社の飼料事業本部の後藤でございます。私からは、臨時委員の山内にかわりまして、配合飼料の価格について、御説明したいと思います。
資料5-3を御覧ください。
前回の部会におきまして、石澤委員からご質問のありました、配合飼料の価格の、どのように決めているのかということにつきまして、御説明いたします。
まず、現在の配合飼料の価格の改定の時期に関しましては、配合飼料価格安定制度が始まって以降、配合飼料の価格改定時期につきましては、四半期ごとに、現在行われております。それぞれ、個社で価格の上げ下げの、価格を決めておりまして、個社によって、上げ幅、下げ幅は異なるということになります。
その際、価格改定の試算というのをどのようにしているのかという部分につきましては、主に4つの部分で記載をさせていただきました。まずは、主原料のトウモロコシ、マイロの価格の変化です。それから、副原料である大豆かすや菜種かす。それに加えて、海上運賃、フレートがどのように変動しているのか。それから、為替がどのように変わってくるのか、こういった部分を主な根拠といたしまして、また、その他の原料等の変動というものを考慮いたしまして、四半期ごとに価格改定の幅を決めているということになります。
また、価格改定幅を決めるという時期につきましては、その当該四半期の、その3週間から1週間ほど前に、これらの4項目のデータを基本に決めております。例えば、10-12月の場合を例にとりますと、その10-12月の前の月の、9月の中旬ぐらいに価格改定幅を決めるというようなスケジューリングで実施しているということになります。
それで、10-12の、今期の10-12の例を、弊社の場合を例に、中身の考え方というものを、ここに記載しております。
それぞれ、原料の買い付けにつきましては、個社のリスクに基づいて実施しておりますので、あくまで日本配合飼料の一つの事例ということでご理解していただければ幸いでございます。
それで、7-9月に対する10-12月についての資料原料がどれぐらい値段が変わるのであろうということにつきましては、まず、トウモロコシにつきましては、これは配合飼料の5割弱を占める、非常に原料代に寄与する原料でございますが、これの10-12月の状況を見てみますと、シカゴ相場を見ていると、非常に、史上最高の豊作というような見込みから、7-9月は4ドル台へ推移していたものが、1ブッシェル当たり3ドル台前半まで軟化しているというような状況にあると。
一方で、世界的な米国穀物の需要の回帰、これはアメリカに、非常にトウモロコシの需要が集まっているということの中で、アメリカ国内における内陸部の流通コスト、輸出エレベーター、そういった部分のところが非常に上昇しているという部分があります。
一方、原料の12から13%を占める大豆かすも、非常に今期は米国産大豆が豊作であったということの中で、相場がトウモロコシと同様に下落しているというような状況にあります。
一方で、海上運賃につきましては、北米産新穀の輸出需要、非常に豊作ということも背景に、非常に海上運賃も上昇しているということになります。
したがって、シカゴ、あるいは大豆の相場自体は、10-12月、大きく下落したというような背景にありますが、その一方で、アメリカ国内における内陸部の輸送コスト、あるいは海上運賃のコストが上昇しており、シカゴの相場が直接的に日本国内で使用する主原料に反映できていないというような実態でございます。
一方、為替を見てみますと、米国の金融緩和の縮小、あるいは早期利上げの観測という部分の中で、価格改定を判断した9月の中旬の時点では108円前後、あるいは110円程度まで円安に振れたというような状況になります。
以上の状況から、配合飼料の10-12月の価格は、7-9月との対比で2,000円から2,500円程度、石澤委員の御指摘では2,650円という価格になっておりますが、この程度の価格を下げた発表をしたというようなことが背景にございます。
2ページ目を見ていただきまして、それでは、石澤委員から御指摘のある、どの時期に買い付けを行っているんでしょうかという部分の説明につきましては、これはトウモロコシを一つの事例にしております。図で、線が2本引かれておりますが、上がトウモロコシの買い付け時期を示しております。下の線がトウモロコシの使用時期を示しておりまして、石澤委員の御指摘のとおり、例えば、下のトウモロコシの使用時期を見ていただきますと、7月のトウモロコシを使用した時期は、我々は5月に買い付けを行っております。おおよそ買い付けを行って2か月後に日本に到着して、それを使用できるということになりますので、では、下の方を見ていただいて、7、8、9月という格好でトウモロコシの使用時期がありますが、これにつきましては、我々はトウモロコシの買い付け時期は、5、6、7月という格好で、5月から7月の間に、もう既に実施しているということになります。
一方、10-12月、今期の2,000円強の値下げを発表しておりますが、10-12月のトウモロコシは、8月から10月に買い付けを行っております。
それから、と同時に、トウモロコシについては、ほぼ8割以上を為替で、ドルで決済をします。それで、5月に買い付けたトウモロコシにつきましては、5月に同時期の為替をとって、それで支払いを行う、決済を行うというようなことをしておりまして、したがって、原料を買い付けたときのトウモロコシの値段と、それから、そのときの為替というのは同時期ということになります。したがって、7-9と10-12の比較を見てみますと、下の表に示しておりますが、7-9月の使用原料は、原料の購入時期は5月から7月、その場合の為替は、平均で102円でありました。
一方、10-12月の使用原料を見てみますと、8月から10月で原料を購入して、8月から10月の為替を使用するということで為替をとっておりますので、そのときの為替は108円ということで、7-9月、10-12月を比較しますと、6円程度円安になってしまっているというのが現状ということになります。
我々は、非常に、リスクは余りとりたくないということの中から、日々、為替と、それから原料の買い付けを行っております。したがって、今日の価格が高い、安いというようなことではなく、日々一定量を買い進めるということが弊社の考え方でございまして、今が安いだろうかとか、高いだろうからとか、そういうことで買う、買わないと決めているというわけではなく、平均的に買い付けを行い、平準化するということによって、リスクをなるべく減らしているというのが現状の原料の買い付けの方法ということになります。
更に、今のような急激な円安ということになってきますと、全てを、例えば10-12の原料の全てを8月-10月でとっているわけということではありませんので、その部分で為替を残していると、非常に逆に大きな損失につながるという部分があるということで、その辺についても、我々は留意しながら買い付けを行っているということになります。
それから、3ページ目に行っていただいて、製品の原料、ご質問にあった原料の在庫と製品の在庫ということにつきましても、可能な限りリスクを背負いたくないということの中で、原料の在庫、製品の在庫いずれについても、なるべく持たないような格好で、飼料原料の買いつけ、それからそれに関するデリバリーを行っているということになります。
安いときに、良いだろうと思ってたくさん買うとか、高いから買わないとか、そういうようなことは、基本的には実施しないというのが弊社の考え方でございまして、なるべくリスクをとらないような格好で買い付けを行っているということになります。
私の方からは、以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
石澤委員、今この時点で、何か特段のご発言はございますか、今の説明に関して。

○石澤委員
ありがとうございます。やっぱり、なぜこういう質問をさせていただいたのかといいますと、一般の方々、消費者の方々、あるいはスーパーとか、そういう買う側については、餌が上がったといっても安定基金があるじゃないかということで、生産者には、値段が上がって負担があるということを、一般の方々はわからないんです。新聞の中に書いてある、配合飼料は上がったけれども、安定基金があるんで、生産者は大丈夫だろうと。ですから、その部分をもっと今のようなお話、きちんと説明して、価格が上がったときには、こういうふうに上がるんですよということを、一般の方々にもわかるように説明していっていただけるようにしたらいいということで、あえて質問させていただいたということです。

○後藤副部長
ありがとうございます。私も全く同感で、やはり共有したい、いろんな正しい認識を共有化して取り組ませていただければなどと思います。

○石澤委員
ありがとうございました。

○原田畜産部長
関連でいいですか。

○武内部会長
どうぞ。

○原田畜産部長
そのときに、意見の中で、餌会社は先物取引を、シカゴ相場のときにですね、相場を見ているんだけれども、先物取引は実行しているんですかというようなご質問があって、当時、山内委員はいらっしゃらなかったのでお答えできなかったんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。

○後藤副部長
先物に当たるのかどうかというのは、よくわからないのですけれども、先物をやって、例えば相場を張ってロングで買うとか、そういうふうな考え方は全く当社にはございません。必要な分を、必要な時期に、コンスタントに買っていくというのが考え方です。

○原田畜産部長
れは、配合飼料価格安定基金制度があるので、先物をあえて取り入れる必要がないという理解でもよろしいでしょうか。要するに、リスクヘッジのために。

○後藤副部長
あくまで、そのリスクを背負わないように、コンスタントに買っていくと。

○鈴木畜産総合推進室長
先物取り引きについて、リスクをとらないというのは基本だと思います。先物で、もしヘッジしようと思うならば、むしろ、生産者から先行きの価格を安定したいというニーズがあれば、その安定した価格で生産者が飼料を引き受けることとした上で、飼料メーカーの方は先物で買いに行くということもできるのではないかと思うのです。その引受先がないにもかかわらず、自分でリスクをとる、あるいはリスクをヘッジするために、自己ポジションをロングして先物をとりに行くという必要はないと思うが、本当に先行きの飼料価格を安定したいというふうに生産者が思う場合には、メーカーの方と生産者が、先行きを安定させるために、両者で協力してヘッジに行くということは可能なのではないかとも思うのですが、いかがでしょうか。配合飼料価格を将来に向けて安定させる方策に関する議論については、現状では配合飼料の基金が制度的な保険として機能しているからその必要がないのではないかということと、今申し上げた、飼料の引受先である生産者と協力すれば将来の価格見通しを安定させることができるのではないかという、2つの論点があるのではないでしょうか。

○後藤副部長
検討してみたいと思います。

○武内部会長
ありがとうございました。それでは、次に、新たな酪肉近基本方針の検討方向などについての説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
それでは、畜産企画課長水野から、資料6-1に基づきまして、御説明させていただきます。これは新たな酪農肉用牛生産の近代化の基本方針ということで、前回の会合でも御説明しましたけれども、大きく4部構成になっています。これは法律上も決まっているとおり、1つ目が基本的な指針で、いわゆる文章編ですけれども、これから御説明する資料6-1は、この部分です。
そのほかに、今後の長期的な需要の見通しや生産数量の目標、飼養頭数の目標といった数字編もありまして、これについては、別途、基本計画の方での議論も進めておりますので、確定的な数字がお示しできる時点で、御議論していただくことを考えております。3つ目は、近代的な酪農経営と肉用牛経営の基本的指標でして、これについて、後ほど御説明させていただきます。
4つ目に、この酪農の関係と肉用牛の関係の流通の合理化に関する基本的事項というのがありまして、これも、文章編ということで、この資料6-1の中に含めて、今回整理させていただきました。
この1つ目の、基本的な指針についての文章編でございますけれども、資料6-1にございますように、今回、こういった形で、事務局として整理させていただきました。今まで、長きにわたって御議論いただきまして、それらの委員の先生方からの御指摘や意見交換の中身を踏まえて作成させていただいておりますが、今後、来年に向けて、骨子ですとか、本文とか、より最終形に近いものを示していただく、まず第一弾として、検討の方向ということで、要素といいますか、考え方といいますか、そういったことだけを説明させていただきます。具体的な取組の手法については、この場でも議論されていますとおり、行政だけでなくて、生産者ですとか、関係する団体ですとか、それぞれの主体がどのような役割を果たすかというところも、これは当然記述の中で、方針の中で含めるべきものだと思います。今後更に、本文に近づけていく中で、より具体的な考えを示していくということだと思いますので、今日は、その方向性というところだけをペーパーにまとめさせていただいております。
資料の6-1の1つ目で、その状況の変化ということでありますが、これは5年に1回出すものですので、この5年間、前回出したときからどのように酪農、肉用牛生産の環境が変わっているかについて、まず現状認識をしっかりさせていただくために整理しおります。これまでも御議論いただいた中で認識が共有化されてきているとは思いますが、1つ目は、生産基盤の弱体化というものが非常に懸念されているということです。生産基盤といってもいろんな面があると思いますので、ここでは、人、牛、餌ということで、3つの切り口について、もう少し分析的な記述を試みております。まず一つ目ですけれども、人口減少で、全体が、人が減っていく中で、特にこの分野では離農の継続ですとか、後継者不足によって人手不足が深刻化していると。ここでいう「人手」というのは2つの意味を兼ねていまして、いわゆる担い手という、経営者となり得る、経営判断を行う者としての人ということと、労働力としての人ということの、2つの意味合いを兼ねて、人手不足が深刻化しているということで書いています。酪農については、特にその労働力不足、労働過重ですとか、設備投資が負担であるとか、そういった事情によりまして、後継者確保が困難になってきているという事情がありますし、肉用牛生産においては、特に小規模な繁殖農家において、後継者の不在が目立っているという状況でございます。
こういう人手不足、離農というのは従来からもあったんですけれど、これについて、規模拡大である程度頭数を維持してきたという過去の事情もございますが、最近においては、その2つ目にありますとおり、そもそもの牛の数が全体として減ってきているという現状にあるということです。特に、乳用牛と肉用繁殖雌牛について、その頭数が減少しているという状況が傾向として大きく、この酪農では、全体としての生乳生産量の減少ということころは最近顕著になってきていまして、その肉用牛生産においては、この雌牛の減少に伴って子牛価格が高騰して、その結果として肥育農家の経営が非常に苦しくなっているというような現状にあると見ております。
この肉用牛なり、牛の数が減っているということの一つの背景としても、やはり餌の値段が高いということがあると思いますが、その飼料価格の上昇ということで、我が国の畜産は、これまで輸入飼料に依存してきたと。これが、世界的な需給構造の変化、エタノール需要が非常に恒常化して高いものになっているということですとか、アジアですとか近隣諸国においても、飼料に対する需要が非常に経年的に高い傾向を示しているという状況がありまして、この配合飼料価格の10年前との比較で行きますと、大体飼料の価格は1.5倍の水準で上昇しているという状況になっている。これが、生産基盤の弱体化という現状だと考えております。
それ以外に、その消費者の需要ですとか、国際環境の変化ということもありますけれども、その(2)にありますとおり、一つは少子高齢化によって需要量が全体に減少しているところで、厳しい状況がございますけれども、その一方で、逆に、今後の好機というか、今後の経営を考えるに当たってチャンスとも考えられるような状況も生まれてきているということです。一つは消費者の健康志向等によって、従来の脂肪交雑重視だけではなく、赤身牛肉への関心の高まりが出てきているですとか、あとは、チーズ、ヨーグルトなどの需要の増加など、消費の多様化が出ているということが傾向としてあるということです。
3つ目にあります国際環境の変化ですけれども、経済連携交渉が進展していて、その結果として外国産畜産物に対する競争力の強化が課題になっているということで、これは一つの厳しい状況が生まれているということだと思いますけれども、その一方で海外市場における日本食への関心の高まりというのが最近の傾向としてありまして、和牛など国産畜産物の輸出拡大の可能性も高まってきているという状況が、国際的な環境の変化として指摘できるということでございます。
そのような現状認識を踏まえて、今後の方向性をどうするのかということで、下に書かせていただいていますけれども、大きなところで酪農、肉用牛生産において競争力を強化していくということが、これは一つの課題でしょうし、この方向性というのはしっかり出していく必要があるだろうということで、その競争力の強化といったときに、一つ目に挙げられますのが、1のところにありますとおり、畜産経営の収益力の強化として書かせていただいております。次のページを見ていただきますと、その収益力の強化といったときに、大きく2つの側面があるということで、一つは収益性向上のために取組を進めていくということと、もう一つは、経営を行う者の能力、経営管理能力、飼養管理能力という2つの能力を高めるということがあります。その収益性向上の取組として(1)のところに3つ挙げさせていただいておりますけれども、一つは飼料費を初めとする生産費の削減を徹底していくということが今後の方向性として、収益性の取組としては一つ挙げられますし、あとは生産量の増加を図っていくということで、牛が減少しているということも踏まえてですけれども、それが2つ目で。3つ目としては、生産物の付加価値を向上させていくということが、この収益性向上の取組として挙げられるでしょう。コストを下げて、更にその販売額を上げていけば、その差である収益については、おのずから上がっていくということだと思いますけれども、この3つの要素でしっかりと収益性を向上させていくということが方向性としてあると思います。
2つ目の、能力の向上なり、その経営体の育成ということですけれども、一つは経営に着目した能力ということで、アにありますけれども、規模や飼養形態に応じて、法人化等の組織整備を行っていくということで、これによりまして、計画的な事業運営による資本の蓄積ですとか、中長期的な人材育成、円滑な経営継承ということができるようになると、そういう面で重要な法人化ですとか、組織整備が挙げられるということですし、そういったことによりまして、資金調達の手法の多様化等も可能になってくるだろうということで書かせていただいております。
2つ目の、女性の活躍の推進ということで、この場でも何回か御議論いただいておりますけれども、きめ細やかな感性や創意工夫の力を発揮できるように、経営判断に女性が積極的に参加するということが非常に重要になっているということ。
3つ目といたしまして、その飼養管理能力を高めるということで、ここで一例として、農場HACCPと書かせていただいていますけれども、このHACCPの取組を通じて、経営者が責任を明確化するということもありますし、従業員がしっかり役割を踏まえて仕事をすることに対する教育や訓練ができるということです。それ以外にも、その家畜の能力を最大限発揮するという観点からは、快適性に配慮した飼養環境の改善ですとか、ICTといった最近の技術を使って、最近では、特にその繁殖管理ですとか、そこについての技術が高まってきておりますので、そういったものを活用した飼養管理の実施というものが方向性として挙げられるということです。
次に、1つ目は、収益力の向上のための取組と挙げさせていただいております。
その次の2つ目が、先ほど、人、牛、餌ということで整理させていただきましたけれども、それぞれの課題についてどう対応していくのかということの、手法的なものを幾つか書かせていただいておりますけれども、必ずしも、これ、全ての者がこの方向でということではないと思いますけれども、その経営体の状況、地域の状況に応じて、これらの手法から適切なものを選んでいくということで書かせていただいております。一つは、人手不足への対応ということで、新規就農の促進。担い手としての人材育成をしっかりと図っていく。新しい人に入ってもらって、それを、担い手を育成していくということが何としても重要です。その次は労働力の負担軽減に対するものということなんですけれども、放牧を活用することによって、労働力の負担軽減ができるでしょうということと、3つ目として、外部化支援組織ということで、ここに挙げておりますコントラクター、TMRセンターですとか、あるいはヘルパーですとか、キャトル・ブリーディング・ステーションといったもの、外部組織を活用することによって飼養管理の省力化を図っていくことができるということが挙げられます。
4つ目は、ロボットの活用によって省力化を進めていくということができるということです。搾乳ロボットですとか、哺乳ロボットみたいなものが、その機械化を導入することによって、労働負担の軽減を図っていくということが重要な手法になってくるだろうと考えております。
2つ目の、牛不足、牛の減少への対応ということですけれども、アで書かせていただいているのは、その規模拡大をしっかり進めていく必要があって、そのための手法としては、ここに書かせていただいていますけれども、離農していく農家の家畜資源を、残る者がしっかりと受け入れていくということで規模拡大を図ると。あとは、その地域において、キャトル・ブリーディング・ステーションに預託し、しっかりと生産に集中できるよう、それを活用するですとか、あと、肉用牛生産の繁殖肥育の一貫経営ということで、生産における合理化を進めていくということで、こういった生産構造転換をしていくことによって、畜産経営の増頭につながるし、規模拡大につながっていくということだと考えております。
2つ目が、これまでも議論させていただいていますけれども、最近の雌雄判別技術、受精卵移植技術というものを積極的に活用していって、一つは優良な乳用後継牛を計画的、効率的に確保していくということと、あともう一つは、肉用牛の分野では、乳オス、交雑種から肉専用種への転換を進めていくということで、こういう新しく出てきた技術をしっかりと使って、こういう増頭の対策ですとか、牛の確保ということにしっかりと役立てていきたいということで考えています。
3つ目が、家畜改良の増進、推進ということ。これは別途、家畜改良増殖目標を同じ時期に策定いたしますし、それに向けた議論も、今続けておりますので、それをしっかり行っていくということです。それ以外には、4つ目で、牛群検定の加入率の向上ということで、検定データを、よりわかりやすくするなどの工夫によって、酪農家の牛群検定の加入を促進していくということが、一つ有益な手法になるでしょうということです。5つ目が、そのSNP情報ということで、遺伝子情報をうまく活用しながら、その改良の推進に役立てていくということがあるでしょう。
6つ目で書かせていただいていますけれども、この新しい技術、分娩管理ですとか、発情発見のためのICT活用の技術がありますので、そういったものをしっかり活用しながら、飼養管理の高度化を進めていくと。そうすれば、供用期間の延長ですとか受胎率の向上ということで、生産性向上が図れるんではないかということで書かせていただいております。
3つ目の、飼料価格の上昇への対応ですけれども、これは、一つは国産粗飼料をしっかりと生産して、その利用を増やしていくということで、草地の生産性向上など、国産粗飼料の利用拡大を進めるというのが一つあります。
イになりますと、放牧の利用ですけれども、これは大きく言って2つの分野での放牧ということで、一つは肉用牛繁殖経営において、水田や不作付地で繁殖雌牛を放牧させるということ。これによって、随分コストが削減される部分もありますし、繁殖率の向上といったプラスの面もあると考えておりますし、もう一つの分野として、酪農においても、この集約放牧等を推進していくということで、これで生産量自体はある程度減少するという面があるにしても、生産コストの減少によって、その差である収益の部分が大きく上がっていくということが期待できるということがございます。
ウとして、飼料用米の生産・利用の拡大ですけれども、これについては、しっかりと、地域ごとに、その需給のマッチングを円滑に進めていくということと、あとは畜産農家において利用できるように、その破砕機械を整備するですとか、いろんな課題を解決しながらということですし、配合飼料工場から、供給できる体制を整備していくことにも重要になると考えています。
エとしては、この濃厚飼料、輸入されていた濃厚飼料に代わるものとして、国産で、最近注目されていますイアコーンですとか、SGS、ソフトグレインサイレージといったものの研究開発を進めるですとか、牛の飼養向けにも、そのエコフィードのさらなる生産利用の拡大を進めるといったようなことが、今後の手法として注目されるべきだということ。
オとして、こういった国産飼料を進める以上は、国産の飼料についての流通基盤が必要ということで、輸入したものについては、今までの流通基盤があったと思いますが、国内で生産された飼料についての流通基盤を整備していくということ。
6つ目として、この肥育期間の短縮ということで、濃厚飼料を使って、しっかりと肥育期間を長くすれば、その分だけ肉質が上がるですとか、枝肉重量が向上していくというプラスの面がある一方で、飼料費が非常に高くなっていくということで、2つは相関関係にありますけれども、この飼料が非常に高くなっている、上昇しているという状況に対応して、この2つの相関関係を経済合理的に判断していくということであれば、飼料が上がれば、肥育期間を短縮していくということが合理的な判断だろうということで、その方向性というのは出していくということだと思います。
7つ目として、この飼料効率の向上ということで、飼料分析ですとか、あるいはボディー・コンディション・スコアとか、そういったものによって適切な飼料給与を進めていくということが、飼料についての効率化ということで挙げられると考えております。
以上が、経営における、生産段階における取組でして、これらの取組について、後ほど御説明させていただく経営指標の中でも、これを、具体的な例示をしながら、優良な指標例として示していく中に組み込んでいきたいと考えております。それ以外にも、収益の向上に関連する要素というのはありますので、それ以降に書かせていただいているんですけれども、家畜衛生の問題と畜産環境の問題ということで、家畜衛生については、しっかりと検疫・防疫を行っていくということと、その危機管理体制を強化すると。国として水際検疫はしっかりやるというのは、これは当然ですし、畜産農家のレベルにおいても、この飼養管理基準を遵守するということで、日々の衛生管理とかは徹底した上で、地域的な防疫体制も実施すると。それによって、法定伝染病である口蹄疫ですとか、牛肺疫といったものについて、これをしっかり予防するですとか、あとは慢性疾病についても、経営のコストに非常に影響してくるところだと思いますので、これについて予防と蔓延防止を進めていくということが課題になるということです。
イとして、農場HACCPの一層の普及・定着ということで、これについては安全性向上ですとか、家畜の疾病予防に非常に効果的であるということは指摘されていますけれども、それに加えまして、それ以外のプラスの効果もあります。ここにありますような、生産物の付加価値向上ですとか、輸出する場合、販売においての訴求力を相手先に高めるというような効果もありますので、そういった農場HACCPの普及をしっかりと推進していくということを、方向性として出していくこと。
あとは、獣医師についても、これはしっかりと確保して育成していくということで、就業の誘導をしていくですとか、あるいは能力向上のための研修を行うというようなこと、更には女性獣医師の能力発揮のための環境整備を推進するということも重要な方向性になると考えております。
その次の、畜産環境対策ですけれども、一つは、この家畜排せつ物の管理の適正化、利用の推進ということで、堆肥として、しっかり地域で、あるいは広域で利用していくということに加えて、最近はバイオマスによる発電ですとか、エネルギー利用も増えてきておりますので、そういった家畜排せつ物の利用を一層推進するというところが一つの方向です。もう一つは、最近の問題として、悪臭と排水の問題で、環境規制が非常に厳しくなっているし、今後厳しくなる見込みもあるということと、その地域住民の不満が非常に高まって、経営を難しくしているという現実がありますので、それに対して、新しく出てきた技術を使いながら、しっかりと解決に向けて、地域内の関係者との一体的な取組を進めるということだと思います。
そのほか、個別経営体として努力すべきものも幾つか書いた上で、この4つ、次のページの5ページのところですけれども、地域における取組というのも非常に重要なものになるということで、今年度から予算事業としても進めております畜産クラスターというものも、地域的な取組で、地域の関係者の連携というのを進めておりますので、その地域でしっかりと、(1)にありますように、中心的経営体を整備していくということ。それを中心に地域の畜産を盛り上げていくということが必要だということと、(2)にありますのは、畜産を振興することによって、地域振興につながる面があるんじゃないかということで、そういう側面もしっかりと記述していく必要があるんじゃないかということで書かせていただいております。耕作放棄地等を活用した放牧の推進ができれば、それによって魅力的な里づくりにもつながるでしょうし、その構築連携とか、そういった外部組織とかということで、畜産が関係産業も含めてしっかりと振興されていけば、地域の雇用や就農機会の創出にもつながっていくという面は重要だろうと考えております。
以上が、この個別経営体の地域における経営の取組ということですけれども、5番目として、そういった経営に当たって、金融・税制で、政府の取組という面もありますし、金融であれば、それ以外の、政府以外の金融機関からのというのもありますけれども、そこについても、やはり重要な方向性として、ここにありますような、多様な資金調達方法や、活用可能な税制措置について、情報をしっかり提供すると。これは情報提供というか、情報をしっかりとるということかもしれませんけれども、金融・税制の措置ということと。
あとは、そういった個別の経営体、あるいは地域の努力によっても、どうしても、価格が下がるですとか、そういった予期せぬ事態もあるということで、セーフティネットという機能も重要でしょうと。これは、特に国が実施している、職種別の経営安定対策ですとか、配合飼料に関する制度がございますので、そういったものについて、ここにあるような、意欲ある生産者が安心して経営を継続、発展できるようにということで、このセーフティネットを適切に運用すると。そして、更には、今後の在り方についても検討していくということを書かせていただいております。
次の、2つ目については、大きなくくりとして、もう少し、この生産段階というよりは、消費者に近い段階、流通も含めてですけれども、そういったところで畜産物の安全確保ですとか、消費者の信頼を確保する、あとは消費者のニーズを踏まえて生産供給を変えていくと、そういったことが課題になるだろうと、国の内外の市場開拓に向けてということですけれども、(1)にありますのが、安全な畜産物の供給と消費者の信頼を確保するということで、生産段階だけじゃなくて、この製造・加工段階でも、HACCPの手法の普及促進というのが重要になるということと、飼料ですとか、飼料添加物、動物用薬品についての安全性確保ということがしっかりとできれば、消費者の信頼性も確保されていくということだと考えて記述しています。
(2)が、消費者のニーズを踏まえた生産・供給ですけれども、アで書いていますのが、今のニーズをしっかりと捕まえて、それを生産に結びつけるということで、一つは、牛乳・乳製品について、脱脂粉乳・バターのニーズを踏まえた適切な生産ということで、ニーズがあるにもかかわらず、量として応えられないと、いないという面もございますし、そういう面で、生産をしっかり上げていくという面もあります。あとは、そういうバターについての新しいニーズも出てきているので、その質的なものについても、それに応えるようなものが必要ということで、そのニーズを踏まえたものが必要ということ。牛肉については、このおいしさに着目した国産牛肉の指標評価、先日開催しました加工・流通に関する公聴会でも、こういったおいしさに関する指標というものの検討というのは議論されておりますので、それを踏まえた新しい評価手法の研究というのが一つテーマになるだろうと。また、主産地による乳用種の評価手法の研究ということですけれども、この乳用種についての評価手法をどうするのかということで、こういったことが議論されているところと聞き及んでいますので、これについて記述させていただいています。とりあえずここで書いていますが、詳しくは、また担当課長の方から追加的な説明をさせてもらえればと思います。
あとは、今度は需要をつくる方でというか、既存の需要に応えるだけではなくて、新しく需要を喚起していく面が必要でしょうということです。特に、最近需要が伸びているチーズですとかヨーグルトとか、そういったものに着目して、新商品を開発していくということが今後必要になるでしょうし、その牛乳の分野では、減塩和食である「乳和食」といったものが、今後しっかりと推進していく一つの柱になるでしょうし、もう一つは、その食肉の世界でも、食べやすさに着目した食肉加工品を、柔らかい肉とか、そういった形で食べやすさに着目したものを普及・推進していくという、新しい需要の喚起が重要な方向性になるということ。あとウで、6次産業化ですけれども、これについては、この場でもいろいろな議論をいただきまして、なかなか農家段階でのこういう加工流通の取組は難しいと、ここにありますように初期投資の負担ですとか、品質改良の問題など、困難もあるということですので、そういった困難、課題を克服しながら推進していくことが重要じゃないかということ。特に、この酪農に関しましては、最近、生乳の自己処理量、これ従来の1.5トンから3トンまで上限を拡大したということの制度改正も行っておりますので、そういったものを機会として、しっかり捕まえて、こういう6次産業化にも生かしていくということが重要だろうと考えております。
あと、商品特性に応じて付加価値を付与するということで、この酪農の世界では、放牧認証みたいな形で、これを消費者に対するアピールとして、しっかりと認証して表示していくということが一つの手法でしょうし、もう一つは、原料原産地について情報提供を促進するということで、自主的な情報提供というものも含めまして、原産地の表示という情報の提供を促進していくということも、重要になると思います。
国外の市場を開発するということで、輸出の戦略的な促進ですけれども、一つは輸出戦略ということで、これは、牛肉については、輸出戦略ということで策定されておりまして、本日の資料の中にも、含めさせていただいて、6-4に、牛肉の輸出目標、輸出戦略について、先日の食料産業局の方で進めております部会、食肉部会、牛肉部会におきまして議論されました輸出拡大方針というしっかりした方針ができておりますので、これを踏まえて進めていくということですし、牛乳・乳製品についても、需要動向を踏まえた、しっかりとした戦略を策定していくということが、今後の課題になるだろうということ。
あと、そういった戦略を踏まえて、適切に取組を進めていくということで、輸出先国の衛生基準に適合した施設の整備ですとか、販売促進を進めていくということが輸出促進で重要になってくるということ。
あと、(4)で、国民理解の醸成ということでありますけれども、牛乳・乳製品について、その健康への影響というのは、最近いろんな情報が出てきていますけれども、正しい理解が得られるように情報発信を進めるということ。
あとは、ふれあい牧場の取組を通じまして、畜産・酪農に対する理解というか、親しみを増してもらうというようなことも、一つ重要な方向だろうということと、あと、学校給食については、ここにありますように、その飲用習慣の定着化ですとか、児童・生徒の体力の向上を図るために、しっかりと、引き続き学校給食における牛乳供給の推進を進めていくことが重要だと考えております。
最後、3つ目の大きなくくりとして、加工・流通の機能強化でありますけれども、これは先ほど申し上げましたように、酪肉近の法律上の4つの大きな項目の、4つ目の項目でありますけれども、ここに最後、3つ目として、文章編として記述させていただいております。
酪農関係と食肉関係ということで、大きく2つの分野だと思いますけれども、1つ目は、その酪農関係の指定団体制度の在り方と集送乳の合理化ということで、ここにありますように、関係者の合意を踏まえながら、指定団体会員、これは県段階の会員及びその会員ということで、孫会員ということですが、その県内での農協ほかの組織を、しっかりと組織の合理化を進めるということで、3段階を更に簡素化していくですとか、それぞれの段階で合理化を進めるということで、それによって指定団体の機能強化もできるでしょうし、集送乳の合理化にもつながるだろうということが一つの方向性として出せるということです。
(2)として、その乳業の面についても、この再編と合理化をしっかりやるということで、ここに書かせていただいているのは、そのHACCPという手法を導入して、しっかりと高度な衛生管理水準を備えた施設にしていくということで、そういった形での再編・合理化ということも進めていく必要があるということ。
次のページの、(3)の生乳の取引基準、特に体細胞基準等の見直しですけれども、これはこの場でも何回か議論いただいたところでございますけれども、これまで果たしてきた基準の重要な役割というのもありますし、その一方で、生産基盤の強化という必要性もあって、両面ある中で、今後、適切な生乳取引基準の在り方をどうするかということ、これは取引関係者において検討を推進していく必要があるということで記述をさせてもらっています。
あと、肉用牛の関係ですけれども、この流通の合理化については、肉用牛についてしっかりと、周辺の市場も含めた上場頭数の実態に応じて再編整備を推進するということですし、それに当たりましては、前段で御説明したような、受精卵移植といった新しい技術の活用によってですとか、あるいは肉用牛の繁殖肥育の一貫経営ということで、生産段階、流通段階での実態が変化してくるという事情がありますので、そういったものを踏まえて、しっかりとした再編整備を進めていく必要があるだろうということで書かせていただいています。
最後は、牛肉の流通の合理化ですけれども、これについても、産地食肉センターを中心とした食肉処理施設の再編整備を推進するということですし、それに当たりましては、この食肉の製造・加工段階でもHACCPの手法の普及を促進していくということが非常に重要になるだろうということで考えております。
検討方向ということで、事務方として用意させていただき、これでしっかりと委員の先生の御意見をいただきながら、しっかりと修正なり肉づけをしていきたいということで考えておりますので、御議論をお願いできればと考えています。
以上です。

○伊藤畜産環境・経営安定対策室長
続きまして、私からは、新たな酪肉近における近代的な酪農経営及び肉用牛経営の基本的指標、以下、「基本的指標」といいますけれども、これにつきまして、資料6-2に基づき御説明させていただきます。
この基本的指標は、酪肉近において定めることになっております項目の一つでございまして、具体的には、この資料の4から6ページを御覧いただきますと、現行の基本的指標がございまして、酪農経営、肉用牛経営、肉用牛経営(肥育・一貫)ということで記載しております。最終的にはこのようなものをつくり上げていくということでございます。
この基本的指標につきましては、酪肉近基本方針に基づきまして、農業者が具体的なイメージを持って、今後の経営スタイルを検討できるよう、既に実現されている先進事例を参考にしながら、取組が望まれる技術等を組み入れてモデル化するというものでございます。酪農経営及び肉用牛経営につきまして、複数の経営類型を作成しまして、その類型ごとに経営の指標を示すものです。
酪肉近代化方針の検討方向に基づきまして、畜産農家の収益性を向上させ、競争力の高い畜産へ構造改革を行うことが、今、大きな課題となっている中で、収益性の向上のための取組といたしまして、ここに示したような、生産コストの削減・安定化、販売額の増加などの観点から、飼養規模の拡大ですとか、国産飼料の生産・利用拡大、放牧の活用、省力化機械の導入、飼養管理の改善、6次産業化への取組により作成していきたいというふうに考えております。
また、先ほど具体的に現行の基本的指標をお示ししましたけれども、これに17年度、前々回にあったような、コストですとか、所得ですとか、あとは労働時間、こういうことについても記載をしていきたいというふうに検討しているところです。
今回は、酪農経営と肉用牛経営につきまして、現在検討しております経営類型の考え方及びその類型の案を、それぞれ御説明させていただきます。今後、この類型を基に、具体的な、最終形となります基本的指標を作成してまいりたいというふうに思っています。
まず、酪農経営の経営類型からでございます。
酪農経営につきましては、生産コストの約5割を占める飼料費が増加する中で、労働時間は搾乳牛1頭当たりでは減少しているものの、規模拡大に伴いまして、経営全体では上昇傾向にあります。こういった中で、コントラクター等を活用した飼料生産・調製の外部化、搾乳ロボット等の機械導入による省力化・効率化、これを通じた大規模化、草地生産性の向上、放牧の利用、飼料用米等の国産飼料の生産・利用拡大等によりまして、飼料の安定確保ですとか、コストの削減、6次産業化による販売額の増加等を取り込みまして、これを、土地利用条件の制約の大小、この2つに分け、計5つの経営類型の設定を検討しております。
まず、主に北海道を想定した、土地条件の制約の少ない地域での経営類型ということで、3つ作っております。
1つ目の類型は、家族経営で、現状の平均規模をやや下回る規模で、放牧を活用して飼料の削減・省力化を図るとともに、自ら生産した生乳を利用し、アイスクリーム等の製造・直接販売といった6次産業化に取り組む経営モデルということで書かせていただいております。
2つ目の類型は、家族経営で、搾乳ロボット等の機械活用や、飼料生産・調製の外部化によりまして、労働過重になりがちな酪農における家族労働時間を抑制しながらも、家族経営で可能な範囲の規模拡大を図るとともに、性判別技術ですとか、受精卵移植技術を活用し、効率的に後継牛の確保を図りながら、近年、酪農家の大きな収入源として期待されつつある和子牛主体の肉用牛生産にも取り組む経営モデルを考えております。
3つ目の類型といたしましては、複数の酪農家が協業する形で法人を設立しまして、このスケールメリットを生かした分業化・機械化等によりまして、省力化・効率化を図る大規模な経営モデルを想定しております。
次に、都府県を想定した、土地条件の制約が大きい地域でのモデルが次の2つです。
1つ目の類型は、北海道の2つ目のモデルと似ていますけれども、機械化・外部化によりまして規模拡大を図る家族経営で、牧草地、畑地が少なくて、水田が周辺にある都道府県の特性を利用しまして、近隣の耕種農家が生産する飼料用米ですとか、稲のWCS等の利用をしながら、耕種の農家への堆肥供給を行うなど、地域内での耕畜連携を図りながら持続性を確保する経営モデルを考えております。
2つ目の類型といたしましては、北海道の3つ目のモデルほど大規模ではないのですけれども、スケールメリットを生かした大規模法人経営ということで、こちらにつきましては、集積した水田を自ら活用することにより飼料基盤を強化しつつ、消費地に近い都道府県の特性を利用して、ヨーグルト等の製造・直接販売といった6次産業化にも取り組むような経営モデルを考えております。
続きまして、肉用牛経営の経営類型の案について御説明をいたします。
肉用牛経営については、繁殖部門におきまして、依然として高齢で小規模な層の農家の割合が多く、経営離脱によりまして、素牛価格が非常に上昇しておりまして、一方では、生産コストの4割から6割を占めます飼料費の上昇などによりまして、肥育の方の経営も収益性が悪化しているということです。キャトル・ブリーディング・ステーション等の活用による作業の外部化ですとか、哺乳ロボット等の機械の導入による省力化・効率化、それによりました規模拡大ということで、脆弱化した生産基盤を強化しようというものでございます。特に、繁殖農家にとっては、草地の生産性の向上ですとか、放牧の活用、飼料用米の生産拡大等によりまして、飼料の安定確保、コストの削減、また飼養管理の改善、繁殖・肥育一貫経営、肥育期間、出荷期間の短縮等によりまして、生産コストの削減等により収益性を向上するというようなことの取組を考えており、これらを踏まえまして、現在、6つの経営類型を検討しております。
肉用牛の経営におきましては、黄緑色の繁殖経営と、小豆色の肥育経営の2つに分けまして、それぞれ3つの経営類型をお示ししています。
黄緑の方の繁殖経営につきましては、まず1つ目の類型は、現状の家族経営で、平均規模からもう少し多くする、今、11頭くらいですから、それよりも多くした家族経営に適したような規模での効率的な経営を目指しまして、飼養管理の省力化、飼料費の削減等に資するということで、妊娠牛の水田や耕作放棄地における放牧に取り組む経営モデルを考えております。
2つ目の類型としましては、家族経営で、規模拡大を更に進めるというもので、キャトル・ブリーディング・ステーション等の活用、妊娠牛の水田や耕作放棄地での放牧などにより、繁殖性の改善、省力化を図り、規模拡大を進めるというモデルを想定しています。
3つ目の類型は、複数戸の繁殖農家が協業する形で法人を設立するようなモデルを想定しておりまして、発情発見装置ですとか、分娩監視装置、哺乳ロボットなどを活用しまして、省力化を進め、早期離乳の実施による分娩間隔の短縮を進める。飼料生産については、コントラクター等の外部支援組織等も活用しながら、大規模化を図るというようなモデルでございます。
次に、肥育経営の経営類型、これは小豆色の部分ですけれども、3つ御用意しておりまして、1つ目の類型は、交雑種・乳用種育成・肥育一貫経営でございまして、肥育開始月齢の早期化、肥育期間の短縮によりまして、出荷月齢を早期化し、飼料費等の生産コストを削減するとともに、交雑種の飼養割合の増加ですとか、赤身肉などの消費者ニーズの多様化に対応した地域ブランド化などにより収益性を高めるという大規模法人経営モデルです。
2つ目の類型は、肉専用種肥育経営で、飼料用米等の地域内の資源を活用するとともに、増体能力の優れた素牛の導入や適切な飼養スペースの確保などにより、ストレスの少ない飼養環境への改善によりまして、枝肉重量の増大ですとか肉質の向上を図り、生産性が高く、規模拡大を進めるような家族経営のモデルを想定をしております。
3つ目の類型につきましては、肉専用種の繁殖・肥育一貫経営ということで、繁殖雌牛の放牧、肥育牛へのエコフィード等の国産飼料の活用により、飼料費の削減と省力化を図りまして、これにつきましても、出荷月齢の早期化による生産コストの削減、更には市場出荷に加えて、地域ブランド化した牛肉の直販等を取り込みながら経営の多角化を進めて、販売額の増大を図るというような大規模法人経営モデルを想定しております。
以上、経営類型の案を御説明しましたが、今後、酪肉近の本体の内容につきましても、これから委員の皆様の御意見をいただくわけですけれども、それに沿った形で、こういった経営類型を基にしまして、今後作成します具体的な基本指標等の詳細を決めていきたいと思っておりますので、御意見をいただきたいというふうに思います。
以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。

○森田食肉鶏卵課長
一つ、補足させていただきたいと思うんですけれども。

○武内部会長
はい、どうぞ。

○森田食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。1点、私の方から、新たな酪肉近の検討方向につきまして、補足で説明させていただきたいと思います。
資料6-1を御覧いただけますでしょうか。
資料6-1の5ページ目でございますけれども、5ページ目の下から5行目のところでございますが、最後の方に、「主産地による乳用種の評価手法の研究を推進する」ということが、今回書かせていただいております。これにつきまして簡単に説明させていただきたいと思います。
北海道で公聴会をやったときのことになるんですけれども、資料3-1を御覧いただけますでしょうか。
資料3-1の、これは北海道の畜産部会の公聴会の概要でございますけれども、1枚めくっていただきまして、2枚目、2ページ目の下から2番目のポツのところにありますけれども、「平成3年度に決めた肉の格付(乳用牛去勢の基準)が、今のままでいいのか疑問であり、見直しのメスを入れるべき」というようなご発言が、出席者の方からございました。
こういった発言を受けまして、乳用種肥育牛の主産地であります北海道におきまして、ホクレンですとか、北海道肉用牛生産者協議会、こういったところが中心となりまして、乳用種去勢の肥育牛の枝肉の格付につきまして、まず、具体的に取引上場でどういう困った点があるのかですとか、どのような視点で評価を行っていくのが、技術的に可能な評価手法があるかとか、こういったことについて、よく御議論、研究していただくことが適当ではないかと考えまして、このような記述を今回、入れさせていただいたところでございます。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、一旦ここで休憩とさせていただきます。

 

意見交換

○武内部会長
それでは、再開させていただきたいと思います。また、今回皆さんから特に今日説明のありましたたたき台、検討方向案とそれからもう一つ、基本的な指標についてということについて、御意見をいただきたいわけでございますけれども、早めにお帰りになる方がおられるということで、その方についてまず御意見を承りたいと思います。
今、私の理解しているところでは、飛田委員、築道委員、小谷委員、よろしいでしょうか。その順番で飛田委員からどうぞお願いいたします。

○飛田委員
4時半に帰らせていただきたいので、申し訳ございませんが、先に御意見を述べさせていただきます。
私ども畜産部会として、何回も会議を開いて、こういう意見の取りまとめもさせていただきました。今、特に、酪農、畜産、一番心配な状況は、やはり1年、1年、例えば酪農、搾乳を中止するという方が、例えば北海道で言えば26年はどれぐらいの方が中止をされるのか非常に気になるところでございます。24年、240戸、25年も200戸、そういう方がやめておられるということは、これは要因を調べると後継者は継続をしたいという意向があるにもかかわらず、以前に述べておりますから用件は言いませんけれども、いずれにしても経営主がそれはやめたほうがいいという、そういう結論を出して、搾乳を中止するという方がかなりいらっしゃるという、これは非常に残念なことで、私ども経営者ですから、経営はみずから行うものであるということはこれは間違いございませんが、それをどうサポートしていくかという私どもの畜産部会が少しでも早く、酪農家、あるいは畜産農家に伝わるようにそれがどのように生かさされていくかということをしっかり議論して、そして1日も早く現場にお知らせをして、このようにやりますので、生産をしっかり継続してください。あるいは新規就農をつくってくださいという方向をつくらなければ、ここで議論していることが、1日、1日おくれることによって現場はそのことが非常に大きな不安があると同時にどうやって支援をしていただけるんだという思いがありますので、できれば先ほどから課長の皆さんがいろいろな段階で述べていただきましたけれども、年代をきちんと区切って、こういうことはこの年代でやれるという、明確な時期を明示しながら進めていくという方向をやってもらわないと、現場は非常に混乱しておりますので、そこをぜひお願いをいたしたいというのが私の意見です。よろしくお願いいたします。

○武内部会長
それでは、築道委員、お願いします。

○築道委員
先ほど御説明いただきました文章化のところで、検討方向といたしましては、現在の置かれている状況を踏まえての課題にどう取り組むかということに対して、現段階ではよく整理検討されていると思います。
こうして新たに策定される基本方針に従って、今後どう実行して実績、効果を確実に上げることが重要になるわけですけれども、既に現時点での方針案に近い活動をしておられる地域もあるようですが、限られていると思います。全国的には今後取組を開始することになることになりますけれども、経営力のある畜産農家、組織を整備するに当たりましては、地域の実状をよく知った上で、技術、販売、経営、人脈に至るまでをパッケージでアドバイスできる高度な専門性を備えた、また長期間継続して地域農業にかかわれる人材の配置が必要と思います。
そのことによりまして、信頼性が高まると共に自信をもって安心して農業に取り組むことが可能になるため、このことに対する支援についてもお示ししておく必要があるのではないかと思います。以上でございます。

○武内部会長
小谷委員、お願いします。

○小谷委員
丁寧な説明をいただきましてありがとうございます。消費者の代表として思うんですけれども、バターの緊急輸入のことでも、スーパーでは普通に牛乳がいつもの値段で並んでいるわけで、そういう大変さとか厳しさが消費者に余り伝わらないような気がします。
今、すごく私が感じているのは、消費者が食や生産現場や農業に対する感謝がないというふうに思います。そういう意味で言うと、廣野さんもおやりになっていますけれども、酪農教育ファームとか生産現場をもっと知ってもらう食育、農育とか、そういう重要性を改めて感じました。環境の整備ももちろん大事なんですけれども、「牧場がくさい」というような子供も、一度搾乳体験をしたらそういうことを言わなくなるのではないかなと思います。広い意味での消費者の教育というのでしょうか、そういうことを広める、情報を伝えていくということも大事だと思います。以上です。

○武内部会長
それでは、事務局の方から今のお三方のご発言に関して何かございましたら、どうぞ。

○水野畜産企画課長
ただいま3名の委員の方から御意見をいただきまして、1つは飛田委員から、しっかりと広めていくということで、来年の3月に基本計画と同じタイミングで、これはどうしても3月まではかかると思いますけれども、でき次第、しっかりと広めるための情報提供をやっていこうと思っています。また3月まで待つこともなく、ここでやっている議論自体もどんどん広げていくことは必要だと思いますので、今日の資料も含めて全部オープンになりますので、これはよくいろいろな団体に対して広めていくということをやっていきたいと思っております。
これは3月にできた後は、県段階、市町村段階でそれを踏まえて検討し、より詳しい地域の実態にあったような方針をつくってもらうことになりますので、その検討も急がせるというようなことは取組としてしっかりやっていきたいと思っています。
築道委員からございました地域でしっかりと技術とか経営とか人脈とか、そういったものを持った方をアドバイスできる者というのは、今回のペーパーでは簡略化した抽象的なものしか書いてないですけれども、経営能力を高めるということで、今おっしゃられたようなことはしっかり含まれていますので、そういう経営能力を高めるための地域におけるアドバイザー、そういった地域でしっかりと取り組んでいく重要性というのはしっかり今後記述を充実させる中で書き込んでいきたいと考えております。

○鈴木畜産総合推進室長
補足をさせていただきますと、酪肉近で来年3月までに中長期的な方針としてまとめる作業として進めさせていただいておりますが、予算の関係では並行してより短期的なこととして、畜産クラスターの構築に関する取組という27年度予算要求を進めているところです。
現場の厳しさと対応の緊急性を踏まえ、予算を早期執行するためにも、農政局も含めまして今情報を前広に共有しながら事業の具体化も進めているところです。畜産クラスターをつくっていく施策においては、まさにコーディネーター役としてネットワークをつなぐ人の重要性が言われております。そういうような人材は自然に生まれてくるわけではありませんので、普及員の方々等が、取組を実施していく、具体化していく中で、コーディネーターとしての能力も強化していく取組としても畜産クラスターを生かすことができるのではないかと考えております。

○森牛乳乳製品課長
小谷委員から、消費者の理解について御意見がございました。現在の案の方でも、6ページのあたりに、そういった柱を立てさせていただきましたので、御意見も踏まえながらこれをしっかり肉づけをしてまいりたいと思います。

○武内部会長
それでは、順番に御意見をいただきたいと思います。御意見時計回りということで、市川委員から恐縮でございますが、お願いしたいと思います。

○市川委員
新たな酪肉近基本方針の検討案の丁寧な御説明をありがとうございました。この資料について、素朴な感想を述べたいと思います。読ませていただいて、それから説明を聞いて思ったのは、誰がどのようなことを担っていくのかというのが、書いてあるところもあるんですが、項目を見ていくと、これはどこが担うのかな、誰が主体的にやるのかな、というのがときどきごちゃごちゃになってくるということです。
まだ方向性の段階なので、細かいことまではというのはもちろん承知した上ですけれども。できれば、例えば人材不足への対応というのは、この部分はどこが主体的に担っていくかというもう少し具体的な書き込みをしていただけるとより理解が深まるのではないかと思いました。
もう1点は、資料6-1の5ページにありますセーフティネットという言葉についてです。私はこの部会にかかわってまだ日が浅いので、私の認識不足であれば非常に申し訳ないと思うのですが。一般的にセーフティネットという言葉を使うときには、弱者救済というふうに私は認識していたのですが、セーフティネットの下に書いてある言葉を読むと、安心して経営を継続できるようにというようなことが書かれています。ハイリスク・ハイリターンの人は当然それは覚悟して臨まなければいけないと思います。このセーフティネットという言葉を使うのであれば、意欲があるけれども生産者として酪肉近の基本方針の中の農家や運営主体が担うべきことができなくなってきたような方に対してのセーフティネット的なものというようなイメージを勝手に思っていたので、ちょっと「あれ」という感じで読んだところでした。もう少し私も理解を進めたいと思いますし、もうちょっと書き分けていただけるとありがたいと思いました。
もう1つよろしいですか。ちょっと枝葉で恐縮です。資料3-1と3-2で現地調査に行った報告とか意見交換の概要をまとめていただいております。つい先日の11月12日は、意見交換というふうにタイトルにも書いてあるにもかかわらず、取りまとめてある概要が主な発言、意見ということで、交換になってないと思うんですね。
那須さんや私も結構いい意見を出したつもりであったのに、何も反映されていない。これだったら、別に委員はいなくても、関係者の意見だけお聞きになればよかったんじゃないでしょうか。と思いました。以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。石澤委員、お願いします。

○石澤委員
まず、今日はいろいろ御説明をいただいて、ありがとうございました。
その中でも特にいろいろなモデルを今出していただいていると思うんですけれども、本当にこのどれかに当てはまればみんなうまくいくように、いかにも絵に描いた餅というか、素晴らしい内容なんですけれども、ただやはり大事なのは、経営大学校というのが出てきて、そういうのをやっていますよと書いてますけれども、本来やはり畜産というか、農業というのは本当に高度な技術が必要であるし、いろいろな経営手腕も必要だし、こんなにも世の中が変化していく中で、もう少し本当の意味で経営をやっていく方々を育てていくような教育にどう力を入れていくのか。
一方で、今、この現状を何とか変えていかなければいけないので、これについてはやはり私は官民あげてと言ったらおかしいですけれども、みんなして今いる人たちをどう経営をきちんと乗り越えていけるのかということをもうそろそろ、余り垣根を狭めないで、もっと広くしていってやっていく方式を考えていかなければいけないのではないかと思います。
ただ単に乳価を上げればいいとか、そういうような話だけではないような気がしますので、やはり先ほど消費者の話もありましたけれども、消費者の皆さんにもきちんとお伝えして、それで簡単に輸入されて物が入ってくるのかということについてももう少しきちんと丁寧に説明していく必要があるのかなというような気がします。
例えば、飼料米一つとっても、家畜の餌がトウモロコシから飼料米に変わったからと、我々にとっては本当に素晴らしいお話ですけれども、一般の食べている方々からしてみると、それで価格はどうなのというようなお話であるし、ところが本当はこれによって、環境が変わってくるんだよということをもう少し丁寧に説明していく。全て説明不足、我々内部だけでわかっているという話になっているのではないかという気がしますので、時間はそんなにないとは思いますけれども、新しい酪肉近をつくっていくためにも、一生懸命その辺考えていければなと思っていますのでよろしくお願いします。

○武内部会長
大西委員、お願いします。

○大西委員
まず資料6-1の1ページの状況の変化のところであります。生産基盤の弱体化ということもあるんですけれども、先ほど新聞も配られておりましたけれども国民が求めているものを供給できないという状況があります。先ほど、長期見通しのお話もありましたけれども、やはり実際のそういう状況をどうやって緊急に建て直していくのかという事について、緊急な対応が必要なのではないかと感じたところであります。
それから、飛んでいただいて、3ページ、人手不足の対応というところでございます。新規就農の促進というところで、まさにこのとおりなんでありますけれども、実は(2)のアのところにもあるんですが、離農農家の家畜資源の受入れというのがあるんですけれども、これは新規就農でも大変有効でありまして、私どももJAグループで畜産経営継承支援事業ということで、離農した農家さんの施設をそのまま活用するというような取り組みを行っておりまして、かなり定着してまいりました。そういった点では是非国の施策の中や今回の酪肉近の方向の中でも是非取り入れていただければと思うところでございます。
それから、3ページの(2)のカで、ICTの活用等による適切な飼養管理とあったんですけれども、最初の案では単なる飼養管理でありまして、その中にいわゆる家畜の減損の抑制というのがありまして、これはまさにそのとおりだと思います。結構、内地酪農では暑熱対策ですか、そういう点では、ここが生産する決め手の部分もありますので、ICTのみではないというところはあるんですけれども、結構重要なポイントなのかなというふうに思います。
それから、4ページのところの飼料用米の生産利用の拡大。まさにこのとおりでありまして、我々も今取り組もうとしているわけでありますが、やはり需要側にとってみますと安価、安定的な調達ということが必要でありまして、そういう点では流通なり設備の整備がすごく重要だと思います。
なかなか牛では飼料用米の使い方が難しいというようなこともあります。そういう点ではここの裾野を広げていくような、できるだけ地域で利用できるということになると、飼料米が定着していくというようなこともありますので、今までも技術的な情報を流していただいていますけれども、裾野を広げる努力というか、そういうところを是非御検討いただければと思うところでございます。
それから、飛んでいただきまして5ページでございます。
地域の拠点となる中心的経営体の育成というところで、先ほどお話があった畜産クラスターとも関連するんですけれども、やはり家族経営、多様な経営体を入れながら是非次の具体化では考えていただくとこの内容が生きてくるのかなと思うところであります。
それから、その後の6のセーフティネットで、市川委員からもお話があったんですが、実は私ども一方で今の仕組みはなかなかよくできていると思うんですけれども、今後の在り方の検討となっておりまして、ここは是非具体的な内容を更に出していただくと、次の5年間ですので、是非具体的な案をお願いしたいなというふうに思うところであります。
IIの(2)の国内消費者のニーズという5ページのところであります。ニーズを踏まえた生産ということもありますけれども、実際の取引として用途別の取引の在り方みたいなところをもう少し検討していく必要があるのかなというふうなことを感じる次第であります。
最後になりますけれども、6ページに輸出の戦略的な促進というのがあります。先ほど別添の資料でも牛肉等については載せてあったんですが、やはり付加価値という点で言えば、やはり加工品も拡大していく必要があるのかなと思うんですが、加工品は正直なかなか障害が多いです。こういうところも戦略的に、もちろん今も国別、それから品目別、重点戦略がありますけれども、是非品目別戦略の中で、やはり加工品の輸出についての様々な障害をどう克服していくのか。そのあたりも是非、これも次の段階になるかもしれませんけれども、御検討いただければと思います。
最後でございますけれども、基本的指標の資料の経営類型のところであります。具体的なモデルをつくっていただいて、かつまた指標でも先ほどお話がありましたけれども、生産コスト、所得、労働時間というのはキーだと思います。やはり労働時間が大きなキーで、それを短縮するためにどれだけのコストがかかって、それを経営として成り立たせるためにはどうすればよいのか、というところが期待されているところでもありまして、是非この方向を進めていただきたいと思います。
生産者側から言うと、分業化でどれくらいの労働時間が減るだとか、例えば搾乳ロボットでどれだけ減るとか、そのあたりの具体的な時間を示していただくと、非常にわかりやすいのかなと。自分の経営の目安になるのかなと思うところであります。以上でございます。

○武内部会長
それでは、今までの御意見に関して、事務局の方から、どうぞ。

○水野畜産企画課長
1つ目の市川委員からいただいた御意見ですけれども、これはまさに誰がどのようなことを担っていくのかというところは、我々の問題意識はそういうところでつくっていまして、まず今回はその方向性ということで、誰が何をやるかわからないような形の記述になっていますけれども、今まで御議論いただいた中で具体的なものがありますので、次回示すものの中ではしっかり書いていきたいと。それを書くことによってどうすれば今回示した方向性が達成できていくのかということがわかるような記述にしていきたいと思っています。今までの御議論に加えて、この方向性については、この人のこういう取組が重要だというものを教えていただければ更に、次に記述を充実させるときに生かしていけると思いますので、よろしくお願いいたします。
セーフティネットについて、これは若干記述が不十分だったところがあって、我々が頭に置いているのは、まさに畜種別の経営安定対策とか、配合飼料に関する制度ということなので、そこのところは誤解ないようにしていきたいということで、より記述を詳しくする中で、我々考えたことを明らかにしたいと考えていますけれども、セーフティネットという言葉自体が確かにいろいろな誤解を与えるようであれば、そこのところをよく我々としてもよく考えていかなければいけないと思っています。
実は最近予算の説明の中で、我々役所側として使ってしまっている表現でして、そういう議論に慣れている方はセーフティネットといえば、畜種別の懸案に対するとわかってくれるんですけれども、広く一般の方が読むということを考えると、何となく我々が使ってしまっている表現がいいかと、もう一度よく考えた上で、つくっていきたいと思っております。
石澤委員からまさに官民あげて政府がというだけではなくて、しっかりと垣根を超えてやっていかなければいかんという御意見がございまして、これは全くそのとおりだと思っています。今回の酪肉近の中で政府としてこれをやりますということはもちろん書くでしょうし、政府以外の民間のメーカー、実需者がどういった取組が必要かということもしっかり書いていくということで考えていますので、それぞれのプレーヤーが何をやるのかということを明示するような酪肉近にしたいと考えております。説明のところは、それぞれの分野で説明不足というのがこれから補っていかなければいかんと思っていますけれども、この酪肉近の普及、知ってもらうということについても先ほど来指摘されていますけれどもしっかりやっていきたいと思っています。
大西委員から幾つか多くの御指摘をいただきました。それぞれの担当からコメントがあると思いますけれども、私の方からはまさに新規就農に当たって離農農家の施設をしっかり使ってということについては、これは全く御指摘のとおりですし、予算事業の中でもそういう離農される方のところをうまく使って、新規就農者に貸し出してというような仕組みも現在やっておりますので、そこのところは今回の御指摘も踏まえて、引き続き取組を強化していく方向が出せるようにということで書いていきたいと考えております。
大西委員から、経営指標なりの数字、労働時間とかそういったものについても今後記述の中でも文章編の中でも具体的なものとして、数字で示すことによって、具体化されてイメージがわくようなものもあると思いますので、実際の取組を促すようなものをしっかりと数字も含めて出していきたいと考えております。私からは以上でございます。

○小林畜産振興課長
石澤委員から、消費者説明の活動の一環としての事例だと思いますけれども、エサ米の理解、環境も変わるというようなことをもっと知らしめるようにというお話もございました。
あと同じエサ米の関係で、大西委員から牛も含めてだと思いますが、地域での利用の拡大というような努力をこれから続けるべきではないかと。あと施設整備の話も少しございました。私どもエサ米を生産側で広めるということをまずは力を入れてやってございます。家畜にというマニュアルも一通りできております。日々研究案を重ねられまして、日々マニュアルも充実している。これを使って進めるということをやってまいりたいと思っております。
ただそれ以上に、地域で優良な事例というのが本当に出てきております。百聞は一見にしかず、そういうのを紹介する、見に行っていただくという活動を是非やりたいと思っています。また、近々そういう役所のイベントもございますので、そういうのを活用していきたいと思っております。
あとエサ米の関係の施設整備のお話がございました。来年度個人がやる場合も含めて、施設整備のメニューを補助事業で支援するものを拡充しております。そういうのをしっかりやりたいと思います。
それから、大西委員の方からICTを活用した飼養管理のお話がございました。まさしくおっしゃるとおりでございます。地域、地域の酪農、特に都府県酪農の暑熱対策も含めて大事なものでございます。ここでは、一番我々が問題意識を持っている受胎率が年々低下してきたということに対する対応、ICTを利用した発情発見、すごい期待しております。それを事例としてまずはここで書かしていただいております。それも含めまして、飼養管理を改善するというのは重要な課題であると考えてございます。

○森牛乳乳製品課長
大西委員から生乳についてだと思うんですが、特別取引の在り方、また輸出、特に加工品の難しさというお話がございました。この点についてまた少し研究を深めていきたいと思うんですが、もう少し具体的にお話をいただけますとありがたいと思います。

○武内部会長
いかがでしょうか。補足的に御説明いただければと思います。

○大西委員
チーズとかこれから6次化も含めてやっていこうということもありますし、それからハム、ソーセージとか畜産物、いわゆる牛肉の加工も含めて、それから一部やはり半加工のような、冷凍食品みたいなものもありますけれども、そういうものも結構ハードルが高くて、そのあたりをもう少し配慮いただくと付加価値がついた輸出というのができるのではないかと、次のステップだというふうに思っております。

○森牛乳乳製品課長
わかりました。よく勉強させていただきたいと思います。

○森田食肉鶏卵課長
今、大西委員の方から加工の中で牛肉の加工ということがございましたけれども、牛肉の加工品はそもそも輸出の前になかなか難しいものがございますので、ハム、ソーセージにつきましては、今後輸出する中でどういう取扱いができるかというのをやっていきたいと思います。酪肉近の中ではこれは牛肉ですので、ちょっとこの中では無理なので、別の枠組みの中で検討させていただきたいと思います。

○鈴木畜産総合推進室長
市川委員から御指摘ございました流通の意見交換会の本日の資料について、意見交換になっていないという御指摘のとおりです。質疑応答の部分も含めまして、ホームページでも公表する等の準備を進めております。その中で、意見交換の部門も反映し、さらに、基本方針の中の記述についても、加工流通に関する記述を今後加えていく中でも、反映させていただきたいと思います。
もう一つ、御意見をいただいた中で、誰が何をするかということの役割分担が不明確ということと、それからセーフティネット等の話がございました。本日の資料に関しまして、大きなくくりで言いますと、1ページ目の終わりの収益力強化のところは個別の農家の取組であるのに対して、2の生産基盤の強化については、いろいろ制度的な施策や取組を政府、あるいは地方がすることによって、人手不足、それから牛の不足、そして飼料価格の上昇へ対応していくという取組であろうと考えております。
それから、セーフティネット等のことについてなんですが、5ページの5.と6.に関して、金融措置の中にもセーフティネット的な金融がある一方で、畜種別の経営安定対策の中に必ずしもセーフティネットと言えないものもあります。そういうようなところも含め、記述を充実させる中でどういう政策目的でどのような金融措置、財政措置をとっていくのかというのを目的と手段を明確化する記述を充実させていきたいと考えております。

○武内部会長
次のラウンドまで私がチェアしますとちょっと間に合わなくなる可能性が大きいので、恐縮ですけれども、石澤委員に交代をお願いしたいと思います。

○石澤部会長代理
それでは早速部会長代理を務めさせていただきます。
引き続き川村委員の方から3名、またお願いします。

○川村委員
それでは、これまでの畜産部会に参加させていただいてきた中で、これまでの議論も踏まえて、これからの論点整理、あるいは項目を充実させていくという観点から、日本乳業協会としてもこうした政策に対して、より具体的な意見を述べさせていただきたいという観点で整理してまいりました。
資料7として、今後の酪農乳業政策に関する提案ということで、とりわけ国に支援をお願いしたい事項を中心に意見を申し述べさせていただきたいと考えております。
観点につきましては、これまでも何度もお話し申し上げてきておりますので、この生乳生産基盤の強化以下、3点の観点から今から申し上げることを是非今回の政策の中に取り入れていただきたいということで申し述べさせていただきたいと思います。
具体的には7項目ということでございます。まず、1点目が、学乳制度の堅持と牛乳の飲用習慣定着への国の支援をお願い申し上げたいということであります。改めて申し上げるまでもないですが、児童期、中学生の健康増進、あるいは牛乳飲用習慣の定着という観点から、学乳制度は大変重要な役割を果たしてきていると。これを是非堅持していただきたいということであります。学校給食における米飯給食の普及などを理由に牛乳利用を中止にする動きに対しては、関係省庁連携して必要な対応、対策を今後も講じていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
また、現行の学乳制度の対象外になっておりますけれども、高校生(定時制高校以外)についても食育の観点も含めて、牛乳飲用習慣定着のための指導、指針等による側面的な支援をお願い申し上げたいと思っております。。
加えて、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催ということに向けて、スポーツ選手やスポーツを愛好する皆さんに牛乳乳製品の摂取を促進するということについて、国の御支援をお願い申し上げたいと思います。。
候補選手の体力強化、あるいはスポーツ愛好者への牛乳乳製品の摂取促進を目的に各種スポーツ団体に対して、牛乳乳製品の摂取の働きかけをお願い申し上げたいと思っています。。
それから、2点目は、国産チーズ振興策の強化という点であります。国産チーズは商品のバリエーションの多さ、料理への応用など、使用範囲の広さから、非常に魅力的な商品領域だと考えております。今後も新商品の開発、提案などによって、国内市場において大きな成長が見込める商品カテゴリーであると考えております。。
そうした中で乳業大手3社は、2000年代に国産ナチュラルチーズの工場を北海道にそれぞれ新設してまいりました。国においても国産チーズ振興策という形で御支援をいただいてまいりました。平成26年度からチーズ向け生乳が加工原料乳生産者補給金制度に組み込まれたということによって、制度のより安定的な継続という観点からは、乳業としても大変評価ができると感じております。。
しかしながら、現在、大手3社の国産ナチュラルチーズの稼働率を見ると残念ながら十分な稼働には至っていないという状況であります。国産ナチュラルチーズ工場が十分に稼働しない要因として生乳生産の減少の影響が極めて大きいわけであります。
併せてそれだけでなくチーズは既に自由化品目であり、かつ価格変動の大きい輸入チーズの影響を受けやすいという性格も有しております。乳業メーカーは国産チーズの付加価値向上、消費拡大に向け今後も研究開発、商品開発に最大限の努力を行っていきたいと考えておりますが、国においても国産チーズの増大が図れるような制度の運用支援をお願い申し上げたいと思っております。
3点目として、国における乳製品需給対応の強化ということであります。乳業としても現在の生乳生産基盤脆弱化の問題を一刻も早く解決して、国産乳製品の需要を国内生乳とカレントアクセスで賄える状態に戻すことが大変望ましい状態であると考えております。
しかしながら、国内生乳生産とカレントアクセスで現在の国内の乳製品の需要を賄えないという状況になっております。緊急避難的な対応として、追加輸入の対応を柔軟かつタイムリーに実施することについては、これまでもご理解をいただいてきておりますが、今後もこの追加輸入の柔軟な対応ということについては是非ともお願いを申し上げたいと思っております。
今、乳業メーカーとしてユーザー、あるいは消費者が求める乳製品を十分に供給できないという状況になれば、当然のことながら代替品に移行して、結果国内の乳製品の市場を失うということにもなります。このことは乳業としても大変大きな問題でありますし、ひいては酪農の将来という意味でも大きな損失になると思っております。
また、輸入カレントアクセス追加輸入等の輸入の実施に当たっては、ユーザーの乳製品不足に対する不安を解消すると共に、乳業メーカーにおける国内乳製品生産を計画的に実施するために、できれば1年ぐらい先まで需給を勘案して、供給と価格の安定に資する早期の決定とアナウンスをお願い申し上げたいと思っております。
一方、酪農生産者が安心して増産に取り組める環境づくりということでは、やはり過剰時に対する対応ということについてもしっかりアナウンスをしていただきたいと思います。乳製品の保管等における全面的な支援ということも今回の酪肉近の中で明示していただければ大きな支援になるのではないかなと思っております。
それから、4項目目としては、乳業再編事業の継続と条件緩和ということであります。乳業各社が長年注力しながら、いまだに牛乳において採算がとれないという要因に飲用牛乳工場の生産能力過剰、オーバーファクトリーの問題がございます。この問題は、乳業経営そのものの問題でありますけれども、国の支援のもとに引き続き乳業再編を着実に進めていくということが必要であろうと思います。日本乳業協会としても、今後も再編事業の公募に対して応募し、採択されれば事業の実効性が上がるよう、会員に対して丁寧な説明を行っていきたいと考えております。また、再編事業の条件緩和として、現在対象になっていない日量2トン未満の小メーカーに対しても対象としていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
それから、5項目目は、革新的な国産乳製品の研究開発への支援ということでございます。国産チーズ、ヨーグルトなど国内生乳を使用した乳製品の付加価値を大きく増大させるためには、新たな技術に基づく革新的な商品の開発が大変重要であります。こうした取組は個々の乳業者が主体的に取り組むべきテーマではありますけれども、業界をあげた取組の促進という観点から国における側面的な御支援をお願い申し上げたいと思います。
それから、6項目目、指定団体及び地域生産者組織の機能についてであります。現在、指定団体は生乳、受託販売、生乳の一元的な集荷、輸送などの機能を有しております。一方で、地域の生産者組織は酪農生産者への経営技術指導支援、生乳の衛生管理などの指導の役割が求められております。
現在、生乳生産基盤の強化という、重要かつ喫緊の課題を酪農乳業界が抱える中にあって、この課題に対して指定団体及び地域生産組織が果たすべき役割は非常に大きいと考えております。
組織の効率化という視点だけではなくて、生乳生産基盤強化に向けた果たす役割の強化という視点から組織のあるべき姿を是非御議論いただきたいと思っております。
それから、7項目目ということでは、これはある意味では具体的な項目というよりは課題解決への提案という観点でありますが、今回の酪肉近代化基本方針の見直しは10年後の目標数字の設定とその実現のための施策の立案ということでありますが、毎年施策を積み重ねて1つ1つ階段を上るように目標達成を目指すテーマと喫緊に成果を出さなくてはいけないテーマがあると考えております。
例えば、今回の酪農乳業で最も重要なテーマである生乳生産基盤強化について、まさに早期に具体的な成果を出さないと先につながらないということではないかと思います。基本方針策定に当たっても10年後の目標達成に向けて、それまでの進捗計画の明示と短期に成果を出すための施策と中期的な施策に区分けをして提案をするなど、工夫が必要ではないかなと考えているところであります。
以上、7項目、要望として申し上げさせていただきました。国に御支援をお願いしたい事項ということは以上の7項目であります。最後に、日本乳業協会の会長といいますか、団体長という立場を離れて、一乳業者としての意見も付け加えさせていただきたいなと思っております。
酪農にとって喫緊の課題は生乳生産基盤の強化ということで今までも継続的に意見を申し上げてまいりました。そういった意味では乳業者としても増産に向けた政策対応に期待して待つだけではなくて、生産者と乳業者がお互いに相対の中で解決できることについては、まさに酪農と乳業が一体となって取り組んでいくべきだというふうに考えております。
1例を挙げれば、都府県における生乳中の体脂肪基準の緩和といったことについてもいろいろな御意見があるということについて承知しておりますが、是非議論を深めていくべきテーマではないかなと思っております。
また併せて来年度の乳価交渉ということについても、交渉の内容自体は当事者の交渉に委ねられるということが大原則であります。しかしながら、できる限り早期に決着することがやはり望ましいと考えております。できれば年内に決着を図って、来年度以降の増産に向かって、酪農乳業が集中できる体制をつくっていくべきだと考えております。
以上、国に御支援をお願いしたい事項を中心に、また乳業者としても相対の中で解決していきたいということも含めて意見として申し述べさせていただきました。以上でございます。

○石澤部会長代理
それでは、近藤委員、お願いします。

○近藤委員
御丁寧な御説明いろいろありがとうございました。確認を込めてちょっと意見を申し上げたいんですけれども、資料の6-1の検討方向とこれに基づいて6-2の経営類型の案が出されたと理解してよろしいのでしょうか。

○水野畜産企画課長
基づいてというか、両者は一体的に準備したということです。

○近藤委員
そういうお話だったということを確認した上で、意見といいますか質問も含めてなんですけれとも、6-1をちょっと自分なりに整理して考えますと、環境の変化の中で競争力を強化して、信頼性とニーズの把握をして、生産者、消費者、流通をつないで強化していく。こういう流れがあったと思います。それで、そういう前提だということで、この6-2の経営指標を示す経営類型で、こういうふうに進んでいこうと御説明を受けたかと思うんですけれども、6-2の資料の2と3を見ますと、出てくるのがほとんどが規模拡大であるとか、大規模経営の方であるというふうに私は読めたのですけれども、それでよろしいのかなというのが1つ疑問でありました。
なぜかといいますと、新規就農者に対して大規模の家族経営が目指すべき1つの経営類型であるというと、それでいいのでしょうか。跡継ぎがいなくて困っている人たちに対して、こういう提案をして、それでよろしいのですかということが気になりました。
北海道の現地調査で、広尾町の小田牧場さんを訪問しましたが、いわゆる大規模経営ではないわけです。ただ、非常に夢と希望を持って幸せな牧場経営をされていたということが今回ここに1つの類型としてあらわれるとしたら、あの方はどこに入るのかなという気がしてお聞きしました。
それで、もう一つ話が戻りますが、検討方向の中の3つの大きい柱の中の3番目の、私が一番関心があるところですけれども、3の生産者と消費者をつなぐ加工流通の機能強化というところが、どれだけ経営の類型化に盛り込まれているのかというのがちょっと薄いのかなという気がしております。
それで、6-1の全体の資料を見ると、さっき市川さんや大西さんがおっしゃったように、誰がやるのかという当事者意識が見えないというのが非常に気になりました。いろいろなところの御提案で、次回にそれが出されるということなんですけれども、そこはそれぞれが当事者になってやれ、というふうになさるのか、これは行政がやることなんだから、ついてこいと、こういうふうにやれよと指導していくつもりですとかいうのがちょっと見えない。類型化を出しましたから、お選びくださいと言われているような気がするのです。その辺は、後で那須さんや藤井さんがどういうふうにおっしゃるかちょっとお聞きしたいと思います。
また、幾つかのキーワードがあって、HACCPとか、付加価値、収益性という言葉が盛り込まれているんですけれども、その中でHACCPが資料6-2からはすっぽり落ちているけれども、それはどこを読めばそれにつながってくるのかなという気がいたしました。
非常に細かいことで更に申し訳ないんですけれども、女性の活躍というのが2カ所出てくるんですけれども、非常にとってつけたような書き方で、多分那須さんは非常に怒るのではないかなと思います。繊細なきめ細かいことをすることばかりが女性の役割でもないし、女性の獣医さんが突然出てきて、それが女性の活躍というのもいかばかりのものかなという気がして、本当に女性の活躍を新しい経営類型に盛り込むのだったら、違うところで女性の経営者も当事者意識をもって家族経営の一人なんだというような、そういうようなまとめ方をしていただかないと、家族経営は何なのと。お父さんと農協の人がやっていて、言われたとおりにやっていて、うまくいきましたと。ロボットが入りました。それが大規模の家族経営なんですか。全くお母さんが見えない。非常に女性の活躍を書いてあるけれど、実質的には頭の中からすっぽり抜けていらっしゃるのかなという気が私はいたしました。
それと、目玉は何ですかと思いました。聞いていてなるほどと、網羅的なんですけれども、やはり目玉がないと、夢と希望を持てるような何か目玉が欲しい、と思います。

○石澤部会長代理
それでは、笹﨑委員、よろしくお願いいたします。

○笹﨑委員
私も畜産関係を40年やっていますので、こういうレポートを見て、実に100点満点でありますが、専門家から見ると、確かにきれいに書かれていますけれども、消費者の委員の方の意見をお伺いしてみて皆さん方わかると思うんですけれども、本当に伝わっているのかなと。あるいはこれを1回消費者の立場に近い方に読んでいただきたいなと。そうしたら、どういうふうに判断されていくのかなということが私は気になっています。
実は、自分でも第6次産業化ということでやっておりますので、何が一番苦労したか。「消費者にどう伝えたらいいのか」です。これぐらい胃が痛む作業はございません。これはうちの家内とか娘とか、パートさんに聞くしかないですね。そうしますと怒られます。今の意見ではございませんけれども。そのぐらい消費者との心の距離が実はつながっていない。
例えば、ここに体細胞基準とか、乳脂肪基準があるからほかの国と差別化して消費者に信頼されていると書いてあるんです。体細胞基準は御存じでしたか、消費者の方、誰も知らない。ところが、文章には他国と差別化して、消費者に信頼されていると書いてあるんです。ここに問題があると思います。やはり店頭でスーパーのパートさんが、あるいはスーパーの売り子さんが牛乳について国産とそうでないところがここまで違うんですよと一人も多分説明してないと思います。1回も聞いたことありません。それでいて、日本の国産牛はいいんですよ、と言っているわけです。
であれば、このパッケージに何で書かないのか。そのぐらいの挑戦広告を打ち出して、国産品というものはこうなんだということをやっていかないと、多分消費者からの支持は得られないだろうと思います。僕は畜産の専門家ですので、ここに書いてあることは非常に素晴らしいと思います。ただ、今言われたように、消費者に伝わって納得してもらえそうな提案なのかどうか。堂々と胸を張って予算をぶん取れるものなのかということです、簡単に言えば。
それと僕は余り難しいことを考えるのが駄目で、何が問題かと言いますと、今いろいろな議論の中で儲からないからみんなやめちゃうんでしょう。儲からないことを逆算してみたらいいんですよ。まず、売上というものが一番大事になります。全ての経営において。売上というのは2つしかないんです。単価×数量なんです。ですから、大規模化していこうということは、数量を増やしていくということなんです。ところが、単価が追いつかないから、今設備投資もできない、何もできないということになります。
これはあくまでも売上の話です。売上から経費を引いて収益になります。経費の中に大きなウェイトは餌であったり、人件費であったり、いろいろなことがございます。家族経営であれば、奥さんの話が出ましたけれども、実は酪農経営で奥さんがしっかりしてないところはみんなつぶれちゃいます。奥さんが実権を握っていると僕は思っています。養豚経営も同じです。養豚場に行って、奥さんの顔を見たら、もう経営がうまくいっているかどうか全部わかります。全部奥さんが光り輝いているんです。おやじの方はひからびて、宴会場に行って酒を飲んで帰ってくるだけの話なんです。はっきり申し上げます。奥さんがしっかりしているところは全部経営がうまく行っています。奥さんが全部経理から餌代の支払いから、いつまでに何をするか全部握っています。お父さんの方は知りません。現場にいますから、そうなんです。今さら光り輝くなんて余計なお世話だよと私は思っています。それでうまくいくんです。
もう一回言います。売上=単価×数量しかありません。乳牛でいえば、1リットル幾らという単価、数量というのは多頭化するのか、乳量を増やしていくのか。その売上から経費を弾いたときに収益が残るか残らないか。その原因は何なのか。それを支えるべきなのかどうなのか。
先ほど、近藤委員がおっしゃったように、幾らの予算でこれを支えることができるのかということになろうかと思います。特に、餌とかそういう問題に関しましてはね。金がないと必ず言います。私は中小企業ですから、常時金がありません。予算もありません。自分で金をひねり出すために、どうしたらいいか日夜胃が痛む思いをして経営をやってまいりました。
ただし、知恵はただです。共感してお手伝いをしてくれている動員力はただです。意欲を持ってモチベーションを持っていれば、100の力が120、130になります。人手不足の問題とか、いろいろ言葉の上ではそういうことがあるかもしれませんけれども、能力、モチベーション、これに賭けていくという意欲、そういうものを持ち上げていくような施策が大事なんだろうなと。予算があるからうまくいくとは限らない。私は思っています。非常に厳しい予算の中で、どこにメリハリをつけて、これを支援していくのか。
私は、実はある新聞で愕然としたことがあります。農業関係の新聞です。6次産業化に取組ました。赤字でどうにもなりません。これも支援してくださいと書いてありました。あきれました。経営責任は誰なんだと。先ほどのどこに人がいるんだという話がありました。そこまで支援をするのかと、民間の6次産業をやっているスーパーさんとかデパートは全部個人の、あるいは会社の経営者の責任でやっているわけです。支援ゼロです。倒産する自由があります。極端で、言い方が悪いですけれども。そういう厳しい中で、6次産業化に取り組まなければいけない現実があるということは一応申し上げておきたいなと思います。
そういう中で、最後にとにかく具体的で現場がわかりやすい指示を出さないと、政策は立派でも動かないということがあるんではないだろうかなというふうに思っておりますので、是非その辺を留意しながらまとめていきたいなというふうに思います。
以上です。

○石澤委員
ありがとうございました。
本当は3名のところで区切りたいところなんですけれども、那須さんに対するリクエストが多いので、那須さんまで行って、ここで那須さんからお願いします。那須委員から。

○那須委員
いつもお世話になります。よろしくお願いします。
まずは、農水省のCMをつくっていただくならと思います。現場の方に発信するのと消費者の方に発信するのと、同じでいいと思います。私が考えましたのは、「食は自然の贈り物、頑張る人を応援する農水省」とか、そういうふうな文句でPRをしていただくと、現場も、農水省は頑張る人を応援しているんだと、新たに気合いが入ります。消費者は、食は自然の贈り物なら、一生懸命願って作っている人を私たちも応援したいと思えるような、お互いの意識向上につながるCMを農水省でつくっていただけると良いと思います。前向きにご検討下さい。
それから、今、現場が弱体化しているというお話が出ましたけれども、確かに、どこの県下を回ってもどんどん弱体化しております。このように弱体化しているのをどうにかしなければならないと思っています。そのような中で、畜産クラスターという事業が現場にも知られるようになりました。でも、じゃあ「畜産クラスターって何?」って言われても、県庁に聞いてもわからない、どこに聞いてもわからない。そんな感じで、言葉だけが一人歩きしていて、意味が伝わっていないのです。ですから、言葉を出す時は、ちゃんとそこを煮詰めてからおろしていただかないと、私たちもどういうふうに動いていいかもわからないし、将来の設計図が作れません。是非早く確かな策をお願いします。
その畜産クラスター事業ですが、26年度はもうおしまいですけれども、27年度は是非、今まで3分の1補助だったのを、2分の1になるようお願いします。そうでないとあんまり現場には利益がありません。なぜなら、3分の1でしたら、大変な思いをして書類をつくったのに、ああ、これぐらいのことならやめようという事になりかねません。しかし、2分の1でしたら機械貧乏にならなくて済みます。是非このクラスターを広めるためにも2分の1補助にしていただいて、内容を早急に決定し、機械がフル回転する春先の牧草入れに間に合うようにして下さい。
それと、飼料稲のことですけれども、今年も人間が食べるお米が急激に安くなりました。8,000円台です。ですから、来年はもっと下がるだろうという予測があります。そうしますと、飼料稲をつくる人がもっとふえてくると思います。飼料稲は飼料稲で栄養価値があるんですが、でも、乾燥わらが少なくなってしまいます。やっぱり乾燥わらは乾燥わらで必要なんです。ですから、乾燥わらを提供してくれる稲作農家やそれを確保する畜産農家にもなんらかの支援策があると、飼料稲ばかりではなく、食用米にも関心が向くのではないでしょうか。飼料稲プラスわら、乾燥わらを是非、確保できるような支援体制をしていただくならと思います。
以上でございます。よろしくお願いします。

○石澤委員
ありがとうございました。
そうすれば、ここで事務局の方からご回答をお願いします。

○水野畜産企画課長
まず、川村委員から資料を使って御意見いただきまして、担当からまたそれぞれの項目についてあるかと思いますけれども、確かにこの酪肉近の中で反映していくべき項目というものもありますし、あと、来年度予算事業ですとか、ほかの酪肉近に反映されないような施策に対する要望・指摘というものも含まれていると思いますので、その辺のところをよく仕分けしながら、その酪肉近に関係するところについても、国に対する支援の要望という御説明がありましたけれども、必ずしも国の支援というだけじゃなくて、乳業者、関係者含めて、それぞれがそれぞれの立場で努力していくという内容も含まれていると思いますので、その辺のところをよく峻別しながら、酪肉近の中でどういうふうに盛り込んでいくのかというところは、参考に活用させてもらえればということで受けとめております。
あとは、近藤委員から、大規模経営だけが書かれているという話がありまして、詳しくは伊藤室長の方からしていただこうと思いますけれども、我々の問題意識は必ずしもそうではなくて、文章編も指標についてもどちらもそうですけれども、大規模経営は重要ですと。規模拡大を進めてという、それは従来から施策として進めてきていますし、今後もその重要性を変えるつもりはありません。しかし、大規模経営というか、規模拡大だけじゃないですと。ほかの形でコストを削減するだとか販売を上げていくだとかいうことは、それは規模が小さい中でも当然やっていけるはずだという問題意識を持っていまして、まさにそこのところの規模拡大以外のところでどれだけ収益を改善できるかというところを今回の酪肉近の中の一つの目玉にしていく必要があるという問題意識を持っています。例えばこの経営類型、見ていただいた中でも、大規模法人というのは書いていますけれども、そのほかに家族労働主体の経営ということで、幾つかのところで2ページ、3ページのところに書いてありますけれども、こういったところはまさに規模は小さいながらも、しっかりとコスト削減だとか販売を上げていくという努力をするんだということで、そういうところを今後の目指すべき姿として提示していくということで考えておりますので、また詳しくは伊藤室長の方から話が説明させてもらえればと思いますけれども。
誰がやるのかという当事者意識、これから御意見踏まえて書いていくということになると思いますけれども、そこは、これ手法として、誰々、生産者さん、これやってくださいということで、ぽーんと示してもう終わりということでもなくて、そこはもちろん当然必要なことだと思いますので、生産者としてどういった取組がいいのかという、まさに展望系指標も見ながら、そういう道があるのかということをみずから発見していただいて、取り組んでもらえればいいと考えています。そういう生産者がやるべきこと、選択肢なり手法を示していきたいということもありますし、生産者がそういうことをやるということを書くということは、今後の役所の施策においても、そういう取組で、そういう方向で努力した人に対して支援をしていくということで、施策の方向としてもそちらにシフトしていくとか、そちらを目指していくということでやっていきたいと思っています。それぞれの立場の役割というのは、そういう形で考えていきたいということ。
あと、目玉は何かということで、那須委員からも、CMじゃないですけれども、「ちゃんと頑張る人を応援する農水省」って、そういうわかりやすい、今回の酪肉近で言いたいメッセージはこれというのをしっかり考えていきたいと思っています。よく記述を充実していく中で、更に要約版とか、ここが主要なメッセージですというのも併せてしっかり書いていきたいと思っています。那須さんがおっしゃられたもの程に、インパクトがあるものになるかは分かりませんけれども、何らかの1ページで説明できるもの、1行で説明できるもの、何らかのそういうメッセージ性があるものをこれからはよく考えていきたいと考えております。
あとは、まさに笹﨑委員から御指摘されましたとおり、消費者の視点に立ってどうあるのかというところ。そこはなかなか我々としてもよく書けていなかったところだと思いますので、御指摘を踏まえて、これからよく、そういう目で見直していきますし、記述を充実するときにそういう視点でよく書いていきたいと考えています。
女性のところが若干取ってつけたような感じというのは、方向性だけをポンと出した形なので、そういう印象を与えてしまったかもしれないので、もう少ししっかりとした記述にしたときには、そうならないように工夫したいと思います。まさに御指摘のあった家族経営の中でどういう役割なんだというところも、女性だからというんじゃなくて、そこもしっかりと我々の問題意識、伝わるような書き方にしていきたいと思っていますので、御指摘踏まえてよく書かせてもらいます。

○伊藤畜産環境・経営安定対策室長
関連ですので、御説明をさせていただきます。
その経営類型で、先ほど私の説明した中でも、2ページの一番上のタイプがそれで、説明の中ではこれは現状の平均を下回る規模でということで御説明させていただいたんですが、まさにこれがそういった余り規模拡大をしなくても、自分の身の丈に合った形での機械購入も含めてやっていけば、収益性が上がるんじゃないかというのを一つのモデルにしているところです。繁殖でいいましても、一番上の方の繁殖、これもかなり小規模でのパターンですし、2番目のキャトル・ブリーディング・ステーションを利用したというのは、これは基本的には、重労働になるところは例えばTMRセンターとか、外部に任せて、高齢者が一番得意とする経験を生かした飼養管理のところに専念をしてもらうことによって、規模を少し拡大するなり、生産性の効率を上げていただくというところで収益を上げていこうというような狙いで類型としていますので、決して小規模の方々といいますか、家族経営とかそういうのを考慮に入れてないということではなくて、これからもしっかり位置づけてやっていきたいというふうに考えております。

○鈴木畜産総合推進室長
大規模法人経営と新規就農者との関係ですが、新規就農者が大規模法人経営の経営者にいきなりなるということは、非現実的ですが、大規模法人経営で正社員として入り、そこで職員として能力を築いていって、将来経営者になっていくという道筋として、法人化は一つの有力な手法であろうと思っています。
それから、女性に関する記述について、今回の説明の文書の中では、経営判断に参加するということを書かせていただいています。労働力というよりも、経営判断者になっていただくということが一番重要だと思っております。また、畜産クラスターについては、制度設計中であり、内容が不明確であるという御指摘も、ごもっともですが、地域の取組の中に主体的に女性が参加していただく取組を高く評価して、限られた予算配分をしていくときに、女性の活躍を支援していくことができないか、検討中です。
それから、畜産クラスターに関して、笹﨑委員から、金はなくても知恵というものは無尽蔵だという御指摘とともに予算について、胸を張って主張していけるのかという御意見をいただきました。まさに畜産クラスターについては、畜産部として一押しで予算要求をしていっているところです。このクラスターの施策は、地域全体で連携して収益性を上げるということについて、知恵勝負だと思っており、いかに地域全体でどういう取組を行うのかについては、本当にそれぞれの自由な知恵の創造性を発揮していただくことについて、その内容を評価した上で、支援をしていくというスキームにさせていただくということで今、地方を含めてどんどん情報共有を進めていっている最中です。那須委員からの御指摘のとおり、現時点では、非常にわかりづらい状況になっていますが、予算が決定して制度が明らかになった時点で、しっかりと御説明をさせていただきたいと考えているところです。
私からは以上です。

○小林畜産振興課長
ご質問があったので、御要望かもしれませんけれども、事実関係だけを。
那須委員から飼料用米の乾燥わら取りに対する支援もというお話がありました。御指摘のように、ちょうど今日、食糧部会が開かれまして、来年度の米の方の基本方針が定まりました。それの中で、来年度は飼料用米を中心にもっと増やしていくというような方針が定まったところです。1回御紹介させていただきましたけれども、わら取りの関係では、飼料米、これは餌としてつくったわけですから、わらも餌に利用していただくということで、平均8万円の飼料用米の支援に対して、わら取りをすれば、プラス1万3,000円の支援というものをしているところです。熊本では飼料用米をつくった方の約4割の方が、その支援を受けてわら取りをしていただいています。お隣の宮崎では9割の方がわら取りをしていただいています。ちょっと地域によって格差があります。
あと、もう一つは、主食用米のわら取りも含めて支援という形では、機械関係の整備ということでやらせていただいています。福岡で、御存じかもしれませんけれども、全農さんが大きなロールをコンパクトベールに変える、それでもってわらを流通するというような基地をつくって活動してございますね。そういう活動についても支援をするというものがございます。
事実関係として御紹介しました。

○石澤委員
5時半までを一応目安にしていますので。
それでは、野村委員の方からよろしくお願いしたいと思います。

○野村委員
よろしくお願いします。
先ほど来から出ています。まず、繰り返しですけれども、大事というか、私が思ったことですけれども、先ほど那須委員の方から畜産クラスターとか、市川委員の方からセーフティネットとかいう言葉ございましたけれども、これも先ほどからの繰り返しなんですけれども、やはりこういうところに載せるのには、こういう言葉を見て、みんなが共通してイメージできるようなものがないと、誤解を招くなということを強く感じました。特に、こういう横文字が入ってしまうと、この横文字だけに引かれて、何か新規なものというふうに思ってしまうんですけれども、そういうふうにして新規性を出すというのは一つだと思うんですけれども、しっかりと説明なされて使っていただきたいなというふうに感じました。
この内容につきましては、6-1の状況の変化というところで特に私が強く思ったのは、状況の変化の(2)のところ、「消費者の健康志向等により」というふうに書かれて、赤身の牛肉への関心の高まりということを書かれていますけれども、実は、資料、また後で説明があるのかもしれないですけれども、改良増殖目標の検討会の方、畜種別の肉用牛の研究会の方で、私と今日御出席いただいている那須委員の方も一緒に委員として参加させていただいているんですけれども、その中で、後で数値、説明していただけると思うんですけれども、やはりこの部分が一番大事な部分となっております。
この脂肪交雑重視から赤身の牛肉、こっちの方にも関心が高まっているという現状、これは現在の肉用牛、特に和牛が抱えているいろいろな問題を解決する逆に大きなチャンスではないかなというふうに捉えております。これ、私がずっとこの和牛の改良に携わってやらせていただいたわけですけれども、たしか1991年だったと思うんですけれども、牛肉の輸入の自由化ということで、当時、安い外国からの牛肉が入ってくるということで、国内の牛肉生産はもう質で勝負するしかないということで、特にこの霜降り、脂肪交雑を重視した改良になったわけですけれども。確かに、それで当時の最新の育種技術を導入することによって、右肩上がりに素晴らしい改良が脂肪交雑、進んだわけです。当時、私もそういうものにかかわっていて、非常に誇らしく思っていたんですけれども、反面、不安に思っていたことがあります。
というのは、そういう新しい技術が導入されると、特定の種雄ですね、霜降りのたくさん入るような子供を生産する種雄の方に繁殖供用、急速に偏っていって、ひどいときは多分、上位の10頭未満ぐらいの種雄で和牛生産の6割以上ぐらいはカバーしていたような時代があったと思うんですけれども、これによって、和牛の成立の基盤になってきたような各地域で飼われているような系統とかが一気になくなっていくということがございました。当時、私は、冗談ではなく、やがてもし和牛が赤身の肉を生産するということで見直され出したときには、これ、失ったもの大き過ぎて、もう戻れないところに行っちゃうんじゃないかということを言っていたときには、誰もそんなことを信じなくて、赤身の肉の和牛の肉なんていうのが本当に誰が買うのというふうなことだったんですけれども、今はこういう時代が来て、やはりこういう時代が来たんだなというふうに、ああいうふうにあのころ言っていたことが正しかったんかなとは思っているんですけれども。
幸い、和牛の世界、今なら何とかなるというときにこの変化が来てくれたので、さっき私が申したようなことは、恐らくはうまくこの変化に対応できれば、赤身牛肉への関心の高まり、これを、消費者の方はそういう動き、出てきていると思うんですけれども、生産者の方にもよく理解していただいて、霜降りだけが入ればいいということで、肥育期間を極端に長くしたりとか、とにかく大きくして、今手に入るお金を、たくさんお金を手に入れたいというような飼い方じゃなくて、少し早期に出荷して、霜降りはそんなに入らないんだけれども、おいしい赤身肉が生産できるような、そういうふうなことで、いろいろな和牛の抱えている問題というのが解決できる、これは大きなチャンスじゃないかなというふうに思っています。ですから、今回のこの基本方針の中にもそういうところを盛り込んでいただいて、是非この赤身牛肉への関心の高まりというのは重視していただきたいなと思っています。
赤身と言ってしまうと、これ、じゃあ輸入牛肉でもいいんじゃないのということになるかもしれないですけれども、和牛の赤身というのは、やはりこれは赤身は赤身でも随分味としては輸入牛肉とは差があるということですね。その辺のところも消費者の方に理解していただくような努力も必要なんではないかなというふうに考えています。
以上です。

○石澤委員
ありがとうございます。
続いて、廣野委員、よろしくお願いします。

○廣野委員
新たな酪肉近の方針の検討の中で、人と牛と餌というのに分けて作成を進めているというのは、わかりやすくて、今私たち現場が抱えているたくさんの課題の中でも、わかりやすく説明されていると思います。ただ、余りにも課題が多くて、生産現場ではすごく不安になると思います。こういう状況の中でこれから目標に向かって進めていかなきゃならないのかなという大変なところであります。ただ、我々は生産現場でこれからやれること、やらなきゃならないこと、また可能性というのも、ここで示されているように、あると感じております。
これから、じゃどうするのかということになると思うんですけれども、人、牛、餌の中でやっぱり人の問題をどうするか。人さえ育てば、あとの牛とか餌、技術面に関しては、それはもう経営者がみずから考えてやっていくことだろうと思います。その人の問題を具体的に今、先ほど来、農業経営者大学校の話も出ておりましたけれども、現在、各県には農業高校もあり、農業大学校もあります。その学生の卒業生が現場といいますか、生産現場に就農する確率が非常に低いと。これはもったいないなと感じております。ただ、受け入れ態勢ができていないという部分もあるとは思うんですけれども、その辺も含めて、将来、学生時代に夢を持って新規就農をしようという可能性があり、希望が持てるようなカリキュラムを組んだりしていくことが必要でないか、それで、一つの方法として、先ほど言われているような法人化したところへ就農して、将来はそこのところから独立するような形も見えるようにしていくというのが必要かなと思っております。
6-2の現行酪肉近における基本指標というのをこれから出していただけるようなんですけれど、この中で余りにも大まか過ぎて比較検討できるような資料にならないのではないかなと思います。もっと製造原価報告書みたいなような形のとこまで踏み込んだ数字を示して、自分の経営と比べてどこに課題があるのか、可能性があるのかというのを判断できるぐらいなレベルのものまで出して見えるようにしてあげるというのは、やはり必要かなとは感じております。
畜産クラスターの件なんですけれども、机の上では非常に可能性があるというか、将来、地域でいろんなことができるというのを感じるんですけれども、ただ、今までこういう組織というのが、補助金のある間はうまく運営できまわっているけれど、自立できないままで止まってしまう、そういう組織がたくさんあります。是非このクラスターを立ち上げる上において、運営をしていく上において、トップは誰なのか、責任はどこにあるのか、その対価はどういう形でとるのかというのもやっぱり最初から決めてかからないと、継続は難しいのではないかなとは思っております。もちろん行政の支援が一番なんですけれども、そのあたりも含めてやっていくようにしないとだめかなと思っております。
終わります。

○石澤委員
ありがとうございました。
藤井委員、お願いします。

○藤井委員
まず、海外情勢についての資料の提供ありがとうございました。この畜産部会で前々からずっと意見させてもらいましたけれども、今現状では非常に国際乳価も落ち、国際飼料価格も落ち、国内では牛乳が足りないと。何を輸出だという状況下ではありますが、だからこそ冷静にこのしっかり海外情勢を常にとっていくということは、何においても大事なんじゃないかなというふうに思っております。ある意味、時間があるのかもしれませんので、その間に自分たちのポジショニングをしっかりつくっていくというところを明確にして、その先の状況になったときに対応できるような体制をつくっていくべきなんではないかなと思います。
為替に関しても118円ということで、こんなにあっという間に状況が変わるとは、恐らくここにいる方、誰しも予想はしていなかったと思いますが、本当に半年後どうなっているかわからないというのが今、国際情勢だと思います。そういう意味では、また景色が全然変わるときというのは、もしかしたら二、三か月後にも起きるかもしれないです。やっぱりそういうときに、アジアの成長というのを、ここに関してはある程度遅い早い、強い弱いはあるにしろ、間違いのないところはあるかと思います。そういう意味では、そこに向けてのしっかりとした地道な努力というのは積み重ねていかなければならないというふうに思いますし、やはり国際情勢に関してのアンテナをもっと高く持っておくということはすごく大事なことなんじゃないかなというふうに思います。
また、政府の方としては、生産者に対してしっかり、国際情勢がこう変化していっていることにどう対応しているのかということに関して、情報提供を、こうなってますというだけじゃなくて、それに対して政府はどういうふうな観点で捉えているのかと、この国際情勢。そういったアナウンスも積極的にしていただきたいなと。やはり生産者としては、このTPPを控えた中で、どう変わっていくのか、国は何を考えていくのかというところに対する不安が、投資等を非常に差し控える原因の一つにもなっております。そのあたりの先行きに向けて、国としてはどう見ているんだというスタンスをやはり明確に示していただきたいというふうに思います。そういう意味でも、この国際情勢に関しては、更に積極的に常に情報をとるような体制を構築していただきたいなというふうに思います。
そんな中でも、つい最近では、台湾でよつ葉乳業さんの生キャラメルソフトクリームがまた大人気というような情報も出ております。台湾では今、ソフトクリームとか、アイス系が20%伸びていると。そういった東南アジア、非常に夏の期間が長いというか、そういう国でアイス需要とかがこれからどんどん広がっていくようであれば、そこだけでもかなりのボリュームがあるというふうに思いますので、そういった意味でも、日本が戦う余地、決して粉乳とかじゃなくて、付加価値商品の中でまだまだ戦う余地はいろいろあるのかなと思いますので、是非そういった情報提供、中小乳業とかも常にアンテナを自分で張るというのもなかなか難しいところもありますので、政府からアナウンスがありましたら、やっぱり目を向けていくということもできるかと思いますし、そういった形でやはりグローバルな視点でやっていくためにも、情報をまずしっかり高い確度で出していくということを是非続けていってほしいなというふうに思います。
また、やはりこの国際乳価が安い中で、でも、今、世界各国は更に生産量を伸ばしていくというような状況になっています。それはどういうことかというと、世界の国際競争力は更に高まっていくだろうということかと思います。今回の酪肉近の生産目標というか、収益性というところのゴールが、日本国内の今の乳価で生き残っていくということでは、もしかしたら不十分なんじゃないかなというふうにも思います。これで、もし、いきなりグローバル環境下に置かれますといったときに、日本の酪農生産が全滅してしまうようなゴールの描き方では、この酪肉近をやった意味すらないんじゃないかなというふうに思います。そういう意味では、もっと危機感を持って、国際競争力ということをもっと真剣にシビアに考えていかないと、厳しいんではないかなという気がしております。
次に、内容の方に入っていきますけれども、人、牛、餌ということに関してのこの区分は非常に共感が持てます。廣野さんからもご発言がありましたが、うちの経営理念の一つで、「藤井牧場は開拓期より受け継いだ牛、土、心を次の世代に引継ぎ、日本の食を護り育てていきます」という理念を立てております。牛、土、心と、ちょっと若干人と餌のところが違いますけれども、同じ意味ですので、非常に酪農家の気持ちに沿ったわかりやすい目標の立て方なんじゃないかなというふうに思っております。
その中でやはり私も人の部分、これがまさに今、酪農現場において大きな問題というか、課題になっているのかなというふうに思います。まず、人の部分で、笹﨑委員が人と手を分けるというお話も前々回にされておりましたけれども、農場の管理者、高度なやっぱり飼育管理をできる人材を育てていくということは非常に大事になってきます。畜産クラスターのお話が先ほどから何度も出ておりますけれども、やはり大型機械を導入して処理能力を上げるとか、あるいは万歩計等のICTを使った技術の機械を導入するというだけでは、実は生産性は上がりません。それを100%使いこなす技術があってこそ、初めて生産性が上がります。機械だけの導入では本当にうまくいかないというのは、今まで何度も事例がありますので、やはりそれをどう使いこなすのか。単に技術だけじゃなくて、経営的な観念というのまで入れかえないと、ロボット搾乳の視察のときでもそういう話をおっしゃられておりましたけれども、まさにそのとおりで、牛の見方から経営的な観念から、そういったものを全部入れかえていくぐらいのことをしないと、本当にそういった技術というのは100%生かせません。
ですので、そういった意味での人の成長であったり生かし切る技術というところ、そういうところを是非評価の観点にも入れてほしいですし、実証ということがそういう意味ではこのクラスター事業は大事なんじゃないかなというふうに思います。やはり日本の酪農生産をこれからどんどん伸ばしていく意味でも、本当に技術の部分、ソフトの部分の構築というのが非常に重要なんじゃないかなというふうに思っております。ですから、この事業を是非しっかり生かしていただきたいなというふうに思っております。
次に、人と手のところで、労働力というお話がありますけれども、今これをロボットという形で推進するという話がちょっとかなり先行してしまっているんではないかなというところもありまして、果たしてこれがコストとして本当に合っていくのか。導入していく、これは世界の趨勢としても進んでおりますので、それはそれでいいとは思うんですけれども、しっかりその実証をして、国として本当にリードしていく上で合っていくのかどうか、これは検証していただきたいなというふうに思います。
また、もう一方として、ロボットだけではなくて、今、外国人研修生に入ってもらって酪農経営を成り立たせるという事例も当たり前のようにあるわけで、そこについての言及というのもしっかり酪肉近に入れていくべきではないかなというふうに思います。それももう欠かせない人材というふうな位置づけになるかというふうに思いますので、それをどう位置づけるのか。やはりそこにはいろいろな問題もあるわけで、酪農上としてはいろんな葛藤があったりするわけですけれども、やっぱりそういうのも乗り越えていかないと、本当に強い生産現場はつくれないんじゃないかなというふうに思います。ここについては是非検討いただきたいなというふうに思います。
また、獣医師の獲得というお話もありました。やはり技術力の構成していく場合に、獣医師、普及員もそうですけれども、あるいはコンサルタント、こういった知的なところの高度な技術を持った方の育成というのも非常に大きなポイントとなります。これも畜産クラスターの中で、是非そういった人材を現場でしっかり生産性を伸ばすところ、収益性を上げるというところで活躍していただくことが、結局、一番地域のためになるんではないかなと。そこで技術を蓄積、積み上げていっていただきたいと。そういうふうな形でこのクラスターを検討していただければいいんじゃないかなというふうに思います。
あと、最後になりますけれども、経営規模について、これは廣野委員からも御指摘ありましたけれども、酪農法人についてのところだけ言及しますけれども、これは250頭というのはじゃあどこから出てきたんだと。これに関してはちょっと質問させていただきたいんですけれども。アメリカとかに行くと、200頭、300頭という規模は、何でそんな規模から始めたんだというふうに質問されます。非常に効率が悪いからです。土地基盤を考えてとか、3個、5個を合わせたらそういう規模になるからという答えが返ってくるかもしれないんですけれども、今の酪農技術からすると、300とか200というのは非常に非効率的な、経営的にも、経営者は経営者となり切れない、作業8割、経営2割みたいな感じになって、非常に中途半端な状況になりやすいモデルです。
これを国のモデルとしてリードしていくことが果たしていいのかどうか。今までもこの規模で大型酪農法人の在り方として多分モデルで出してあるかと思いますけれども、今、大型酪農法人が非常に収益性がなくて、スケールデメリットなんていうことも言われている一つには、こういったモデルのミスリードがあるんではないかということをちょっと検証していただきたいなというふうに思います。今の技術で、もし50ポイントのロータリーパーラーを入れるなら、2,000頭、3,000頭といったところを投資効果的には考えなければならないですし、そこまでいかないにしても、1,000頭単位ぐらいでTMRセンターと一緒にやっていくとか、まだまだ200頭というのはどこから来たのかというところ、もうちょっと検討していただきたいなというふうに思います。
全体としての生乳生産を本当に伸ばしていくというふうに考えるんであれば、ある意味、家族酪農がある程度減っていくというのは、これは世界のトレンドとしてもしようがないことで、酪農法人がむしろきっちり規模拡大、生産量を伸ばしていけないことの方が問題があるというふうに思っています。酪農法人がなぜ生産量を伸ばして順調に規模を拡大できていけないか、そこにしっかり取り組まないと、酪農という産業自体が今後、右肩下がりにしかならないだろうと。やはりロボットをただただ入れていくというだけでは、家族酪農の維持という形では役に立つかもしれませんけれども、産業が本当に前向きに発展していくのかというところに関しては、非常に疑問があるところであります。
まだまだこれからこの内容について議論していきたいところだと思いますけれども、とりあえず今現状としてはこんな形で、よろしくお願いします。

○石澤委員
ありがとうございます。
それでは、お待たせしました。山内委員、よろしくお願いします。

○山内委員
質問が1つありまして、目標数値の置き方については、酪肉近ではどんなふうにされるのでしょうか。資料6-3、6-4には輸出の金額が出ていますけれども、こういうのも一緒に取り入れていくのですかというのが質問です。
あと、資料6-3に2020年までに2,000億円に拡大と書いてありまして、企画部会の方でも話が、農村・農業所得の倍増というのが出て、生源寺先生が「本当にできないなら、そういう数字は入れるのをやめよう、責任の持てる目標値を入れよう」というふうなお話があって、私も賛成なので、この責任が持てる数値を入れることは大切かと思います。今お話聞いていると、生乳生産ですか、それから就農者数とか、ちょっと食育的なことでいうと、ファームの年間訪問人数などの目標などをつくっていくことは必要かなというふうに考えました。
6-1は、我々が論議して意見言ったことがいっぱい入ってまして、特に消費者の視点からいいますと、需要の変化の問題や、あと5ページに、国産牛肉の評価について私、申し上げたんですけれども、入れていただいたので、是非お願いしたいというふうに思います。
それで、ただ、5ページの一番下に、牛乳を利用した減塩和食、「乳和食」、私、今日初めて見まして、「乳和食」って新しい和食と掛けているんですよね。ただ、気持ちはわかるんですけれども、5年とかの長期の計画になるので、私はすんなり和食に別に食べなくたっていいんだから、メニューとしてたくさん使ってもらうことが大切なので、牛乳やチーズ、ヨーグルトを使ったメニューの拡大(「乳和食」の普及)とか、そんなふうに書いていただいたほうがいいんじゃないかなと思いました。
それと、6ページの国民理解の点はもう既に出ておりますけれども、私、やっぱり農業問題全体とそれからこの酪農もそうなんですけれども、日本国民がもうちょっと真剣に、大変な時期に来ていて、ただ、こうやって私が畜産部会で出会った生産者の皆さんのように、非常に熱心に支えていこうということで頑張っておられる方もいらっしゃるということや、農業や酪農業などの持つ、すごい時間がかかりますけれども、豊かな命をはぐくむというもののよさというのは、もっとたくさん若い人に伝えていきたいと思っています。したがいまして、本当なら学校教育や社会人教育の中で、必ず年間何時間以上は農作業をやるという、兵役義務のようなものをつくったらいいんじゃないかと思います。それは農業もそうだけれども、あと、ちょっと関係ないですけれども、介護労働とかそういうのもやったらいいんじゃないかと思いますけれども、それぐらいやると、やっぱり忘れられない体に染み込むものになるんじゃないかなというふうに思っています。
生協で産直見学とかよくやるんですけれども、すごくはやっていますね。やっぱり勉強しようとかって言うとあんまり来られないんですけれども、大阪から北海道の産地まで、もちろん自己負担もしてもらうんですけれども、楽しんで、向こうでおいしいものを食べて、でも、生協とつき合っていることを学びましょうと言うと、満員になるぐらいすごい申し込みがあるんですよ。だから、関心もとても高いと思いますので、是非こういう取組は強化すべきだと思います。
消費者庁の管轄なんですけれども、消費者教育基本法というのが昨年できまして、そこでは自立した消費者市民を育てるというふうに言っています。私は、日本の食料・農業・農村の現状と課題をよく理解した上で、じゃ日本人としてどう振る舞うのかと。どういう消費行動を選択するのかというようなことを考えられる消費者を育てることにもつながると思いますので、農水省だけじゃなくて文科省と消費者庁とかも一緒になって、本当にこの課題を国民にきちんと伝えて、考える日本人を育てたいというふうに思いますので、頑張ってください。頑張りましょう。
それから、6次産業化の点なんですが、資料6-2の経営モデルの中にもアイスクリーム、チーズとかヨーグルトとかお入れになっていますけれども、この間、現地視察に行って、あと廣野委員や藤井委員とお話ししていると、こういう加工して違うものをつくるというのは、やっぱり品質保証の面からとか、手間がすごくかかることだというふうにお伺いして、それに手間をかけるぐらいなら、生乳生産に力を注いだほうが収入が上がるのではないかというふうなお話もちょっと聞いたりしておりますので、軽々と全ての生産者さんが6次産業化に手を出すのが本当にいいのか、ちょっとよくわからないんですね。だから、この経営モデルに書くときは注意されたほうがいいんじゃないかと思いました。
阿蘇に行ったときに、僕は生乳生産に専念して、でも、すごい阿蘇牛のブランドの牛乳をつくって、それをメーカーさんにお出しして、クッキーとかアイスクリームとかヨーグルトをつくってもらって、そのブランドで売るんだという、「餅は餅屋です」というふうにおっしゃったのもすごく印象的で、また、企画部会の現地調査で群馬県川場村に行ったときに、村全体で肉の加工品とかこういう乳製品つくられていて、それはブランドでお出しになっていて、そういうやっぱり6次産業化は、お一人お一人の生産者さんに頑張れではなく、もう少し塊で、村とか、塊でいろんな人が、餅は餅屋で持ち寄ってつくり出すというのがいいんじゃないかなというふうに感じおりますので、御検討をいただければと思います。
最後1点。さっきも言ったんですけれども、国産牛肉の評価の問題を申し上げたのは、私自身、今までのサシの入った指標が、おいしさとか消費者の感覚とちょっと違ったところで価格が決められているものになっているというふうに思ったから、申し上げたんです。そのお話をしたときに、交雑種とかホルスタインも、でも、生産者の皆さんは安くてちょっとおつらいとは思いますけれども、消費者からいうと、国産で割とおいしくて安い牛肉というのがある、おいしいものがあるというのは、すごくいいなと思ったんです。ただ、生産全体から見るとどうかというのは、難しい問題とは思うんですけれども、3ページには、乳オス、交雑種から肉専用種への転換と書いてありますが、そうすると、ちょっとこれで私思ったのは、ああそうか、安い国産牛肉はなくなるのかと思って、収入の低い人はじゃあ輸入牛肉に走るのねというふうにちょっと思ったりもした関係がありまして、国産でも幅を持って、もうちょっと消費者の手の届きやすい低価格の牛肉の生産のあたりも、御検討いただけたらよろしいのではないかというふうに思いました。
以上です。

○石澤委員
ありがとうございました。
大変皆さん、思いがあるものですから、時間が迫ってきました。あと、残り5分を畜産部長にまとめていただきます。

○原田畜産部長
今日は本当にありがとうございます。まだ今日は骨子に近いので、具体的な肉づけは、今日の御意見も踏まえて、しっかり書き込みたいと思います。それについて、取り入れるものについてはもちろん取り入れていきますし、ちょっと難しいものについては、それも説明をつけて次回またちゃんとお話ししたいと思っていますが。
1点だけ、また整理をしていきたいと思っておりますのは、例えばセーフティネットという言葉がさっきから出ています。経営安定対策ですね。これは、一応これから在り方について検討するという形になっているんですけれども、これはほかの部門もそうですけれども、役割分担をこれから整理していくという中で、当然、国が全部お金を出してやりますよという話にはならないわけなので、財政上の負担もあるし、これは国民の負担になりますから、そういう整理をちゃんとしていきたいということと、セーフティネットについて言うと、例えば、今は結果的に所得が下がったら8割補填とか、幾らから下がったら何割補填ということをやっていますけれども、この酪肉近方針にそこまで記入できるとは思ってはいないんですが、在り方を検討するという意味は、やはり例えばさっきから議論になっている肉牛でいえば、肥育期間をもう少し短くして、サシを入れる方向から少し転換したほうがいいんじゃないかみたいな議論が酪肉近方針の中である中で、そういったものをじゃあセーフティネットの中にどう反映させていくのかとか、そういったことも含めて検討していかないかんと思っています。
でも、これは、ですから3月までにここで答えを出すのではなくて、この中でそういった検討をしなさいよという皆さんの御指示を受けて、また4月以降、畜産部会でも御議論をいただきながら整理をしていきたいなと思っていますので、やっぱり納税者負担というのも絶えず頭へ入れて、効率的な生産振興や経営安定対策を展開していくんだということは、役所サイドも思っていますし、そうしたことをまた皆さんには御説明しながらまとめていきたいと思っております。
以上でございます。

○石澤委員
最後に、養豚基本法方針と家畜改良増殖目標第2回研究会についての報告をまだしていませんでしたので、簡潔に一つお願いします。

○水野畜産企画課長
それでは、お手元の資料の資料8に、養豚農業の振興に関する基本方針について意見を聴く会議事概要ということで、これは前回の議論の場では笹﨑委員から、豚についての検討はというお尋ねがあり、別途基本方針の作成のために議論を行っておりますと説明しましたけれども、その一部について本月紹介させてもらいます。ここにありますように10月9日の時点で、後ろの最後のページに関係者がついておりますけれども、来ていただきまして、意見を聴く会、開催いたしました。これは1回目ですので、様々な意見いただいたところですけれども、これは2回、3回目と、来年2月に更に続けていこうと思っていまして、それらを踏まえて最終的に酪肉近と同じタイミングでこの養豚についても基本方針をつくっていきたいと考えています。もうこちらの方は法律の方である程度項目とか決まっておりまして、それに沿った形で意見も聞いております。
簡単に御紹介させていただきますと、主な意見で、一つは、養豚農業の意義とか基本的な方向性ということで、しっかり意義を示してということで議論ありました。
次のページの養豚経営の安定についてというところでも、これも牛と共通のものもありますし、特に環境問題ですとか衛生の問題とか、特に豚であるが故に非常にしっかりと対応していかなきゃいけないような問題についても指摘されています。特に、3つ目の国内由来飼料の利用の増進のところについてですけれども、国内食品残さを餌として利用すると。そこのところは循環型社会の形成に寄与するということで、これ法律の中でもしっかり書かれていますので、この食品残さをどう使うのかというところについて、いろんな課題があるということで、ここにありますとおり、法律上の規制があって、自治体間での運用が違うみたいなところも意見として出ていますので、そういったところもよく議論しながら、今後対応をどうするのかということを基本方針の中でもしっかり考えていきたいということです。3ページのところにありますとおり、豚の飼養の衛生管理というところで、特に病気の問題、豚についてはいろいろ心配されるものが最近出てきておりますし、あともう一つは、環境の問題、牛のところでも排せつ物の問題で水質汚濁とか悪臭の問題ということで新たに紹介しましたけれども、特にこの豚についてはこの問題が懸念されて、関係者の間で経営を難しくしている部分がありますので、そこに対する解決策をしっかり豚について出していくということで、今議論をしているところであります。
最後の流通の合理化についても、小売価格になかなか転嫁できないという、非常に小売の交渉力が強いみたいなところが指摘されておりまして、これについても牛と共通の部分があると思います。いずれにしても今はまだ途中ですので、また改めてこういった意見を聴く会で、最終的な案文に近いようなものの骨子を、順次示していきたいと思っていますので、次回、この場でも養豚の基本方針の作成の方の紹介をさせていただきたいと思っております。
以上です。

○小林畜産振興課長
手短に、改良増殖目標の研究会の報告をさせていただきます。資料9でございます。
1ページ目にありますように、部会の委員の方々にも一部参加していただいておりまして、この6つの研究会、開催されております。第2回目の開催でございます。今日は時間の関係上、めくっていただきまして、酪肉近と密接というか、酪肉近と関係のある牛の関係の状況報告をしたいと思います。
まず、2ページ目の乳用牛でございますけれども、現状と課題にありますように、能力の関係では、遺伝的能力は向上しているという中で、実乳量が伸び悩んでいると。また、供用期間が短いというような現状を踏まえた上で議論をしていただいているということでございます。
新しい今後の目標というポイントにつきましては、1つ目は、大きなものとしては、乳量の目標において、実乳量も目標値としては設定すると。それから、分娩間隔が長期化している個体というものに対して、適切な飼養管理を慣行すると。それから、牛群検定のデータを提供するということをわかりやすくやっていこうというような方向性が示されております。
今後の議論として残っておりますのが、下のところにございますけれども、実乳量をどのように設定するのかと。または、飼料利用性の目標を可能かどうかというふうなことについて、引き続き検討してございます。
3ページ目、肉用牛でございますけれども、肉用牛の現状と課題というような視点がここに書いてございますように、肥育期間を短縮できないかというような観点、それから分娩間隔を繁殖性の向上によって改善できないかというような観点から御議論いただいております。
目標のポイントといたしまして、生産コストの低減、それから、先ほども議論ありましたけれども、赤身肉志向ということのニーズを捉えていこうということで、牛肉のおいしさの指標化ができないかということ。それから、酪肉近にも出てまいりますが、ICTの関係の技術を活用した繁殖管理というものに前向きに捉えられないかということ。それから、収支のバランスというものを確保するという意味で、肥育期間の短縮を推進しようではないかというような方向性が示されております。
残っている議論ということで、下のところに書いてございますけれども、肥育期間の短縮を目指すということはいいというわけでございますけれども、枝肉重量、または1日増体重というものを、経済性の合理性という面で意欲的な、要は引上げるということが必要ではないかというような議論がされてございます。
以上、議論を進めまして、今後は、今、各県から意見を聞いてございまして、その意見も踏まえて、酪肉近と同じスピードで取りまとめていきたいと考えてございます。
以上でございます。

○石澤委員
ありがとうございました。
では、事務局の方から事務連絡をお願いします。

○水野畜産企画課長
次回の畜産部会ですけれども、畜産物価格について議論をいただくということで考えておりまして、この畜産物価格については、例年ですと予算編成の時期に合わせてということで行っております。本年については、これは概算予算の決定の日程が現時点で流動的ですので、今の時点で確定的なことは申し上げられませんけれども、一応1月を念頭に日程を今後調整させていただくということで考えております。
以上です。

 

閉会

○石澤委員
ありがとうございました。
本来であれば、笹﨑委員の方から養豚振興法について御意見いただきたいところでしたけれども、これをもちまして、食料・農業・農村政策審議会平成26年度第7回畜産部会を閉会いたします。皆さん、どうもありがとうございました。

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