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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成26年度第9回部会 議事録

1.日時及び場所

平成27年1月29日(木曜日)
三番町共用会議所 2階大会議室

2.議事

(1) 開会

(2) あいさつ

(3) 資料説明

(4) 意見交換

(5) 閉会

3.概要

開会

○水野畜産企画課長
それでは、定刻にはまだ若干早いですけれども、委員の先生方おそろいですので、ただいまから、食料・農業・農村政策審議会平成26年度第9回畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様におかれましては、御多忙中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
それでは、武内部会長に一言御挨拶をいただいた上で、議事をお進めいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

 

あいさつ

○武内部会長
それでは、部会を開催させていただきたいと思います。
委員の皆さんにおかれましては御多用のところを御出席いただいて、今日は特にたくさんの方が御参加でございまして、大変ありがとうございます。
今日もどうぞよろしくお願いいたします。
今日はかなり具体的な事務局の原案も出ておりますので、それを最初に説明をしていただいて、その上で皆さん方の御意見を伺い、その御意見を反映させて、また再度、次回、次々回という形で修正を加えていくということで、3月末までに最終的なまとめをさせていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
それでは、原田部長から、一言御挨拶をお願いいたします。

○原田畜産部長
お疲れさまでございます。
本日もお忙しいところを皆さん集まっていただきましてありがとうございます。
今、部会長からお話ありましたように、本日は少し煮詰まった御議論をしていただいて、だんだん形のあるものにしていきたいと思っています。
先月も畜産部会、畜産物価格のほうで御議論いただきまして、無事に畜産物価格の決定もさせていただきまして、ありがとうございました。
26年度補正予算、27年度当初予算も政府としては決まり、これから国会のほうにおかけすることになりますけれども、かなり畜産物としては意欲的な予算にしておりますので、しっかりとした執行ができるように、まだ国会を通っていませんが、準備を進めていきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、事務局から委員の出欠状況、配付資料の確認などについて、お願いをいたします。

○水野畜産企画課長
まず、本日配付しております資料について確認させていただきます。
資料一覧にございますとおり、資料1から6となっております。
この1から6に加えまして、一つ追加させていただいておりますのが、27年度ALIC(農畜産業振興機構)事業に関する関連対策ということで、これについて前回は一般予算のほうの説明の資料を若干の説明とともに配付させていただきましたけれども、今回そのALICが行う事業について、これについても併せて決定しておりますので、参考資料として、特段の説明いたしませんけれども配付させていただいております。
そのほか、これまでお配りしてあります資料について改めて、確認のため、あるいは議論の中で御活用いただければということでファイルを配付させていただいておりますので、確認いただければと思います。
不足等ありましたらお申し出いただければと思います。
次に、本日の委員の出席状況でございますけれども、現時点で13名の委員に御出席いただいております。
山内明子委員、野村委員、廣野委員は所用により御欠席とのことでございます。
規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は規定数を満たしていることをご報告いたします。

○武内部会長
それでは、本日の議事について、進め方について説明をさせていただきます。
まず事務局のほうで、前々回の畜産部会以降に開催されました食料・農業・農村政策審議会企画部会の概要についてご報告をいただきます。
次に、私ども部会の非常に重要な課題でございます、新たな酪肉近の構成案、家畜改良増殖目標の骨子案のポイントについて説明をいただきまして、それから休憩を挟んで、これらについて17時ごろまで意見交換を行うことにしたいと考えております。
意見交換終了後、その他の事項等、連絡事項等を事務局から説明いただき、17時10分ごろをめどに終了したいと思いますので、円滑な議事の進行に御協力のほど、よろしくお願いいたします。
なお、いつもどおりでございますが、詳細な議事録につきましては、これまで同様の取扱いとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それではまず、事務局から企画部会の審議の概要について、報告をお願いいたします。

 

資料説明

○鈴木畜産企画課畜産総合推進室長
畜産総合推進室長の鈴木でございます。
私から、前々回の畜産部会以降に開かれました企画部会の模様について、かいつまんで御説明させていただきたいと思います。
12月19日と1月28日の企画部会の資料につきまして、資料3に沿って御説明させていただきたいと思います。
12月19日には、新たな食料・農業・農村基本計画の構成について、事務局より説明があり、議論がなされております。
昨日ですが、1月28日には基本計画の重要な構成要素である各種の目標や展望に関係する議論として、食料自給率、自給力、食料安全保障、それらの相互の関係についての議論、食料安全保障に関するリスク評価をした結果等についての説明がなされて、議論が行われております。
12月19日の議論ですが、食料・農業・農村基本計画の構成に関して、まず章立てについて、基本法に沿って「基本的な方針」「自給率の目標」「講ずべき施策」「その他の必要な事項」という4項目で構成したいということを事務局より提案をしております。
その具体的な構成ですが、基本的な方針として、1、まず、その背景としての情勢と施策の評価として、高齢化や人口減少による影響など、食料・農業・農村は大きな転換点にあるという共通認識が得られるように留意すべきではないかという全体の認識を示しております。
その次に、農政の改革の基本的な視点については、関係者の発想の転換や新分野への積極的なチャレンジ等について記述してはどうかという提案をしております。
そして第2として、食料自給率の目標については、基本的な考え方、自給率目標、自給率の向上に向けた取組、今回新たに食料自給力の指標について記述してはどうかという提案を行っております。
第3として、食料・農業・農村に関する「施策」についてです。
「施策」については、1食料、2農業、3農村という構成としております。
まず、1の「食料」の安定供給の確保に関しては、(1)で食品の安全と消費者の信頼の確保、(2)で食育と国産農産物の消費拡大、(3)として生産・加工・流通過程を通じた新たな価値の創出、(4)では輸出促進、(5)では総合的な食料安全保障、(6)で国際交渉への対応という構成を提案しております。
2として、「農業」の持続的な発展については、(1)担い手の育成確保、(2)では担い手への農地集積・集約と農地の確保、(3)として担い手に対する経営安定対策、(4)では農業生産基盤整備の推進、(5)は需要構造に即した生産供給対策の改革ということで、この(5)の中に、畜産関係で、畜産クラスター構築等による畜産・酪農の競争力の強化を掲げる方針です。
(6)は技術革新の実現、(7)は環境政策という構成で、農業に関する施策を構成しております。
「農村」の振興に関する施策は、(1)として地域資源の積極的活用による雇用と所得の創出、(2)として地域コミュニティ機能、(3)は都市と農村のつながりという構成としたいというものです。
4番は、東日本大震災からの復旧・復興に関する施策、5番として、団体の再編整備等に関する施策という構成としているところです。
第4として、この施策を総合的、計画的に推進するために必要な事項として、国民視点に立った政策の決定、進捗管理、政策評価、財政措置の効率的、重点的な運用を掲げています。
最後に、この基本計画と併せて提示するものとして、構造の展望、面積の見通し、それから所得倍増に向けての対応方向、経営展望、それから農山漁村づくりに向けてのビジョン、研究基本計画を示していくという方針を示したところです。
企画部会において、概ねこの構成の了承を得て、次回の企画部会で基本計画についても骨子を提示する予定です。
続いて、昨日の企画部会の模様について、御説明します。
食料自給率に関しては、現実に見合った需要量、生産量についても現実的な生産条件に見合ったものとして、関係者が取り組むべき課題を明確にして、それに対する取組を適切に盛り込み、品目別に生産数量目標を設定し、全体のカロリーベース、生産額ベースの食料自給率目標を設定するということです。
食料自給率目標の種類ですが、供給カロリーの約2割、生産額の約3割を占める畜産物について、飼料の自給度合に大きく影響を受けますので、飼料自給率についても目標を設定することとして、カロリーベース総合自給率、生産額ベース総合食料自給率、飼料自給率を示すこととたいということです。
次に、品目別の課題への取組については、畜産に関しては畜産物の各畜種と飼料作物について克服すべき課題を掲げて、その上で、37年度時点での消費、生産について見通しを立てて、生産数量目標の数値を最後に示していくという予定としております。
現在その数値について集計、調整中です。
次に、食料自給力について御説明します。
食料自給力というのはわかりづらいという議論もあり、何度か企画部会で議論を重ねた結果、食料自給力指標については「一定の前提下で試算する、我が国の農林水産業のその時点における潜在供給能力を評価するもの」として活用するという整理をしたところです。
、一定の前提のもとでの試算ですので、目標としての設定にはなじまないということで、参考指標として示していくことを考えているところです。
この指標の考え方ですが、国民に理解しやすいようにということで4つのパターンを示すこととしております。
前回11月に示したときと順番を変更しておりまして、一番上は、栄養バランスを一定程度考慮して主要作物を中心にカロリーを最大化するというものです。
2番目は、栄養バランスを考慮していないものです。
3番目は、いも類を中心にしたもの。
4番目は、このいも類について栄養バランスの考慮を削除するという構成にして、より現実的なものを上に位置づけています。
4つのパターンについて、実績値に対して農産物をどのように生産していけるかを棒グラフで示すこととしています。
さらに黄色の点々のところのように、再生利用可能な荒廃地でも作付するとさらにその潜在能力があることを示し、過去からの推移としてその潜在能力が低下してきている事実を示すことを考えおります。
食料自給率、自給力等の関係については、食料の安定供給の確保が基本法の一番の目的であり、これにつき不測時の食料安全保障も含めて総合的な食料安全保障を確立しようというものです。
これを達成するための具体的な枠組みとして、実績値である食料自給率により、国内の現実の食料消費が国内の生産でどの程度賄えているかを指標として示し、それに対して、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力としての食料自給力指標を示します。
平素から、実績値を示したその時点においての一定の仮定で試算をして評価した上で、潜在能力の低下の状況や、過去からの動向を示すことによって、国民に我が国のその農林水産業のめぐる状況を正確に理解してもらい、食料自給力についての国民の共通理解を醸成と、食料安全保障に関する国民の議論の深化を図るという目的として、食料自給力を示してはどうかということです。
その上で、足元の潜在力を示した上で、各種の将来展望として、農地面積の見通しとして、10年後の農地面積の見通し、それから人に関する農業構造の展望として、10年後の担い手への集積率や就業者数や年齢構成等を示します。
このように、10年後の生産基盤についての状況を示した上で、目標としての食料自給率について10年後のカロリーベース生産額の自給率という形で提示します。
そのために必要な取組として、食料・農業・農村に関し総合的、計画的に講ずべき施策、政策として実行していくという関係を一覧で整理しております。
これに関して、企画部会では、「かなり議論が進んできて、企画部会の委員の中では少しずつその理解が共有されつつあるものの、まだ初めて見た人にとっては混乱が生じかねないので、引き続き示し方等を工夫していく必要がある。
」という議論がなされているところです。
次に、不測時に備えた食料安全保障について御説明します。
不測時のリスク評価については、畜産部会に関係するものとして、畜産物と飼料用トウモロコシについて、リスク評価をしているところです。
各種品目について、海外におけるリスクと国内におけるリスクを評価しております。
海外におけるリスクについては、一時的・短期的なものと、顕在化しているものという区別をしております。
顕在化の評価は、構造的な変化によって、リスクがやや顕在化しているものをリスク評価したものです。
飼料用トウモロコシについては、海外におけるリスクの発生頻度の蓋然性が多くの項目で顕在化しており、さらに過去10年程度の動向を評価すると状況が悪化していること等を踏まえて、5年から10年後の評価には、影響や発生頻度が高まる可能性が高いと評価しています。
このような状況を踏まえ、全体的な評価として、現時点では供給に影響を与えるリスクはないのですが、新興国との輸入の競合について将来的には近年の中国等の大幅な需要の増大等により悪化するおそれがあるという評価をしているというところです。
畜産物についても、おおむね似通った評価をしておりまして、海外に関するリスクが国内に関するリスクよりも大きいということと、そして、新興国との輸入の競合のリスクが高まっていくという評価をしているところです。
こういった品目ごとの全部のリスクを評価したものを総括して、全体を通して国内よりも海外におけるリスクのほうが影響が大きい傾向にあります。
これは、食料の安定供給の観点から国内生産の増大を図っていくことを基本に、これと輸入と備蓄を組み合わせていくという基本法の方向性とも合致しています。
リスクマップも示しておりますが、特に新興国に関するリスクに右肩下がりの矢印が示されており、新興国との輸入の競合が一番大きなリスクになり得るという評価をしているところです。
食料の安定供給に影響を与えるリスク評価については、食料自給率の減給や、食料安全保障に関する施策を打つときの政策的な議論の材料とするとともに、国民的な議論の材料とするため、今後、毎年修正していく第一歩として示していきたいということです。
続きまして、今度は農業経営等の展望について御説明します。
まず所得倍増に向けた対応方向については。
具体的な対応方向が品目ごとに示されております。
例えば、飼料作物についての農業所得の増大に向けた対応については、自給飼料生産基盤の拡大、自給飼料生産利用技術の普及、支援組織の育成が生産額の増大に向けた対応方向として示されております。
そして、生産コストの縮減のためにも、自給飼料の生産利用の拡大が必要であると示しております。
畜産物に関しては、需要面については、需要の拡大に向けた各種の取組とともに、牛肉については輸出促進を掲げています。
また、生産・流通に関しては、畜産クラスターの構築による競争力の強化を掲げいます。
生産コスト面では飼料に関する取組、規模拡大による生産コストの低減、肉用子牛の安定的な供給拡大を掲げています。
そして最後に、農業経営モデルを基本計画の関係の参考資料として掲げることとしています。
畜産関連については後ほど酪肉近の中での経営指標として、より詳細なものを示させていただきますので、説明を割愛します。
以上で説明と議論の紹介を終わりますが、企画部会では、全体的な議論としまして、2回の企画部会におきまして、農業全般においてますます経営者としての人材育成が重要になっていくので、経営基本計画についても重視すべきだという議論がなされているところです。
長くなりましたが、私からは以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、新たな酪肉近の基本方針の構成案等について、説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
それでは、資料4と資料5に基づきまして、基本方針の構成案とスケジュール、御説明させていただければと思います。
資料4にスケジュール、横長の紙で用意させていただいておりますけれども、本日1月29日、第9回畜産部会ということで、酪肉近の本文の構成案ということで提示させていただきたいと思います。
その後、酪肉近につきましては10回、11回、12回と御議論いただきまして、次の2月中旬ごろを予定をしております10回の会合について、骨子案ということでかなり本文に近いものを御提示させていただければということと、その後の3月の中旬になると思いますけれども、その次の回で本文案、最終的な案文を提示させていただいて御議論いただいた上で、最終の3月下旬、12回畜産部会で、これについて答申をいただくということで説明させていただければと。
右側に、参考で、基本計画本体のほうのスケジュールも書いておりますけれども、ほぼ、この畜産部会における酪肉近の議論と対応するような形で、骨子案について2月の上旬、中旬ごろ、原案について2月の下旬ごろ、基本計画本案最終文について3月上旬ということで、ほぼ足並みをそろえた形で進めていきたいと考えております。
その酪肉近の本文の下のところに、改良目標(骨子案)ですとかありますけれども、この改良目標の骨子案については、ポイントということで後ほど小林課長から説明していただこうと思いますけれども、これについても分科会で議論進んでおりますので、最終的に答申という形で3月、この畜産部会で決定いただくということで考えておりますが、そのほかに養豚基本方針、環境方針ということでございまして、これは下の脚注のようなところ、欄外に書いておりますけれども、養豚については、これ前回も簡単に御説明させていただきましたが、養豚農業振興法、昨年6月に制定されましたので、それに基づく基本方針ということで現在準備を進めております。
また、家畜排せつ物の利用に関する基本方針ということですけれども、これについても家畜排せつ物に関する法律に基づく基本方針ということで、ほぼ5年おきに改定を進めてきておりますので、これらについても、これは畜産部会、審議会における答申事項ではございませんけれども、参考情報として、御議論いただきながら最終的に案文を3月の下旬に報告させていただくということで、順次議論を進めさせていただければということで考えております。
以上が今後のスケジュールでして、資料5を見ていただきますと、基本方針の構成案ということで、前回11月のこの畜産部会の場において検討方向を御議論いただきまして、それに基づいて我々内部的な検討を進めてきまして、いろいろ御議論いただきましたので、直すべきところは直して、加筆すべきところは加筆すべきということで直しております。
全体の構成を見ていただきますと、この第1というのが、これが酪農及び肉用牛生産の近代化に関する基本的な指針ということで、いわゆる全体の文章編でございますが、その後に、目次のページでいきますと1枚めくっていただいて左側になるんですけれども、第2のところに、生乳及び牛肉の需要の長期見通しですとか、いわゆるそのデータ編みたいなものが、その第2になります。
第2については、これほぼ今回は空欄ということで、22ページでありますけれども、これは本体の基本計画のほうで先ほど御説明いたしました食料自給率ですとか、そういった数字全体の数字の議論と併せて決定していく必要がありますので、今回の議論では省略させていただくということにしております。
第3が、これが基本的指標ということで、前回11月会合でも議論していただきましたけれども、それを踏まえまして、この基本的な経営の類型について用意させていただいておりますので、これについては後ほど伊藤室長のほうから説明させていただければと思っております。
第4のところに、最後に流通の合理化に関する基本的な事項とありますけれども、これについても文章編ということで、11月議論していただきましたが、法律上はこれは第1の基本的な指針と併せて別途の形でつくるようにということで決められていますので、29ページ以降に記述させていただいております。
これについては森乳製品課長、森田食肉課長から後ほど御説明させていただくことで、私からは、まず第1の基本的な指針のところを御説明させていただければと思います。
前回御議論いただきまして、さまざまな御意見いただきました。
なかなかわかりにくい部分もあるということもございますし、記述が足らないところも幾つかありましたので、今回そういったことで用意させていただきましたけれども、基本的には構成案ということで用意しておりまして、1枚めくっていただいて2ページ、3ページ見ていただくと、大体の記述の仕方が見てとれるかと思うんですけれども、それぞれの項目ごとに、背景・課題等というものと、対応・取組ということで、欄をそれぞれ別にしまして、どうしてこういう方向性を出すのかというところの背景説明みたいなものをしっかり行うということで、記述をつけさせていただいております。
前回の会合のときでは口頭で説明しただけのようなところですけれども、なぜこういう方向性かという理由みたいなところが十分御理解いただかないと、酪肉近の本文全体が十分な理解が進まないということで考えまして、背景・課題ということで書いております。
その背景を踏まえての今後の対応なり取組については、これはそれぞれの主体がどういう役割を果たすかということで、かなり具体的なものを書き込んでいきたいということで今までも御説明させていただいております。
今回、目指すべきところを示した上で、じゃあどういう取組が本当に個別に必要なのかということについては、本日また詳しく御議論いただければと思いますし、それを踏まえて加筆していきたいということで考えているという考えで用意させていただきました。
対応・取組のところに書かせていただいているのは、前回の検討方向で御説明したものとそうは変わらない程度の記述になっておりますけれども、そういうことで今後の進め方と併せて、我々の考え方について御理解いただければということで考えております。
中身についてですけれども、1ページ戻っていただきまして、最初に近年の情勢の変化ということで書かせていただいております。
これは11月に御説明したものとそう大きくは変えておりませんけれども、生産基盤の弱体化を懸念されているということで、これについては人と牛と餌とそれぞれについて、人手が不足しているだとか、牛が減少しているだとか、飼料の値段が高くなっているだとか、そういった問題があるので、全体として生産基盤を強化する必要があるということでございます。
2つ目の消費者の需要の変化については、これ人口減少等により国内需要が減少ということですけれども、この後段にありますようにチーズ、発酵乳ですとか脂肪交雑重視でない赤身肉ですとか、そういった関心・需要が高まっているということで、こういったことも今後の酪農肉用牛生産の発展に向けたチャンスになるんじゃないかということで捉えているということです。
3つ目の国際環境の変化ですが、経済連携の進展などによって国際化が進んでおりますので、この競争力の強化ということが課題になっていると。
その一方で、またこれも今後の好機として考えられるものとして、海外における日本食への関心の高まりといったものもありまして、和牛などの国産畜産物の輸出拡大の可能性が高まっているというところが最近の状況の変化ということで、これは前回のおさらいみたいなところですけれども、現状の認識ということで書かせていただいております。
それを踏まえた今後の方向性ですが、2ページめくっていただきまして、IIとして酪農・肉用牛生産の競争力の強化ということで、これに続きますIIIは、もう少し消費者のニーズを踏まえたものというのが続くんですけれども、まずここで生産段階においてどういった取組をするのかということを中心に記述させていただいておりまして、その下に1の生産基盤強化のための取組ということで、これはまさに人、牛、餌についての課題に対応して、いかに生産基盤を強化していくかということで記述させていただいております。
1つ目の(1)はまさに人の問題でありまして、担い手を育成するという、そういう経営者としての人という側面と、労働負担の軽減という労働力としての人という両面があると思いますので、その両方について記述するということでして、ここにありますとおり、担い手のところにつきましては後継者による継承ですとか新規参入というものをふやしていく、それに対する円滑な継承が必要ということですし、労働負担の軽減のための外部支援組織の活用などが求められているということで、順番にそれぞれ書かせていただいておりますけれども、まず1として、その担い手を確保するための取組ということですけれども、新規就農を促進するためには何が必要なのかということで、ここにありますとおり、酪農・肉用牛生産の場合は、新しく始める場合に農地の取得、管理施設の整備ですとか、家畜の導入など、多額の初期投資が必要だという問題に加えて、さらに飼養管理などについての知識・技術の習得、向上が必要であるということがありますので、そういった課題に応えるべく、どういった取組が、支援体制が地域全体で組めるのかということが課題になるだろうということで、この対応・取組のところではこの初期投資を軽減するですとか、その知識・技術の習得のためにどういう支援ができるかということを、具体的なものを御議論いただきながらしっかり書いていきたいということで考えております。
2つ目の放牧の利用の推進ですけれども、ここからが、どちらかというと労働力の負担軽減ということで書いておりまして、この放牧が一つの労働負担軽減の有効な手法になるだろうということでして、ここにありますとおり、放牧すれば飼料生産・給与ですとか排せつ物の処理といった手間が不要になるわけですから、高齢化とか労働力不足に対する対応になるということに加えて、3ページのところにありますとおり、こういう生活と仕事の調和、余裕が生まれることによる、そういうワークライフバランスというものがしっかりと実現できると。
それによって職業としての酪農・肉用牛生産の魅力が高まるということがあるんじゃないかと。
その一方で、現在、放牧の取組について見ると、地域において理解が十分進んでいないですとか、技術的な課題がまだ残されているといった、放牧の条件が整っていないという事情がありますので、これをいかに解決して放牧を推進していくかということが労働力の負担軽減に課題になるだろうということで、この対応・取組のところも一般的な記述で、牧柵の設置ですとか、あるいは放牧技術の普及・高度化といったことにどういう支援ができるのかということが今後の課題になるということだけ記述させていただいております。
3つ目の外部支援組織の活用の推進ですけれども、労働負担軽減のためには、現在こういう酪農・肉用牛生産において必要とされる飼養ですとか、その飼料の調製といった形の労働力をいかに軽減するか。
現在ではさまざまな支援のあり方が進んでおりまして、例えばここにあるようなコントラクター等の作業委託ですとか、これはそのTMRセンター、飼料の生産・調製にかかるものですけれども、それ以外にも肉用牛生産において繁殖管理ですとか、子牛の飼養管理においてはキャトル・ブリーディング・ステーションといった形の預託なりの形を使って支援するという形態も出てきておりますし、肉用牛、酪農、両方にヘルパーといった、そういった外部支援組織も出てきていますので、そういったものを活用していくということが労働負担の軽減に資するということで考えさせていただいています。
4つ目がロボット等の省力化機械の導入ですけれども、ロボットについては、酪農において搾乳ロボットですとか、肉用牛でも使えるような哺乳ロボットといった省力化するための機械がどんどん普及・定着しつつありますので、そういったものを計画的に取り入れていくということが今後の取組になるだろうということで書いてあります。
2つ目の大きな柱として、肉用牛・乳用牛の減少ですけれども、酪農経営について見ると、これは規模拡大に伴って設備投資の負担が大きくなるということですとか、規模拡大しても労働力の確保が十分できないといったものが背景になりまして、飼養頭数の拡大が十分に進んでいない、むしろ減少してしまっているということで、ここには書いてありませんけれども、規模拡大することによってきめ細かい飼料管理ができなくなるだとか、環境問題がより深刻化するというようなことも今まで議論されてまいりましたので、そういったことを背景に飼養規模、飼養頭数の増加が進んでいないということが問題となっているということで、その飼養頭数をふやしていくためにどういう対策ができるのかということが1以降で書かせていただいておりますけれども、1が規模拡大ということで、これは従来から進めてきたものですけれども、一戸当たりの頭数を多くすると。
飼養規模を経営体当たりで拡大していくということは、これは引き続き推進するということで重要であるということに加えまして、これは一戸当たりの頭数増加に加えて、1の背景・課題のところにありますけれども、その地域でもふやしていくということで、先ほどの外部支援組織にもありましたキャトル・ブリーディング・ステーションと、そういったものを使いながら地域全体でふやしていくということも今後の方向性としてあるだろうということ。
さらには、この「また」のところに書いておりますけれども、繁殖から肥育までを通じた肉用牛生産における、出荷月齢を短縮ということで、この一貫経営への移行というものも、一戸当たりの規模拡大にも資するということですし、生産性の向上を通じて頭数をふやすということにも貢献するだろうということで、従来から目指している飼養規模の拡大に加えまして、こういった地域での拡大、あるいは繁殖・肥育一貫経営への移行といったものが大きな柱になるだろうということで考えております。
2つ目の、計画的な乳牛の後継牛確保と和子牛生産の拡大ですけれども、ここにありますとおり乳用雄牛と、あと交雑種については、これ酪農家の貴重な副産物収入源として収益向上に寄与してきましたけれども、しかもそういったことで国産牛として広く消費者に購入されてきたんですけれども、その一方で、こういった乳雄ですとか交雑種の枝肉としての取引価格というのは相対的に低いという現状がありまして、その結果として特に乳用雄肥育経営ですけれども、こういったものについては生産コストが粗収益を恒常的に上回っているというような状況が続いているということでございます。
その対応として、ここにありますとおり、乳用牛については性判別技術ですとか受精卵移植技術を使って計画的に優良な乳用後継牛を確保していくということと、もう一つが乳用雄牛から交雑種に対して、これも受精卵移植を使って肉専用種の子牛生産への移行を促進していくという、この乳雄・交雑種から、肉専用種への転換を計画的に進めていくということが方向性として出していけるということで考えております。
前回も御議論いただきました、この乳雄が完全になくなるかということではご質問もいただきましたけれども、必ずしもそういったことではなくて、技術的な限界もありますけれども、可能な限りそういった乳雄・交雑種から肉専用種への転換を進めていく、しかもこれは乳用種の優良後継牛の確保に阻害を与えないような形で計画的に進めていくということで考えているということでございます。
次のページを見ていただきまして、3番目として、これはさらに牛不足への対応ということですけれども、乳用牛の供用期間の延長ということで、近年乳用牛の供用期間は短縮移行にあるということで、平成14年が大体4.23産ぐらいだったところが、最新の平成24年では3.53産まで落ちているというような状況ございまして、これをもう少し長く使うことができれば、牛の供用期間を長く使えれば、これは乳用牛の償却費の低減ということですとか、乳用牛の生涯における生産量の増加ということで、牛が足らないことに対する大きな一つの解決策になるだろうということで、そういった適切な飼養・衛生管理方法によって供用期間の延長ということが方向性として必要になってくるということで書かせていただいております。
そのほかに牛不足に対する対策として、4つ目にありますけれども、家畜改良の推進ということで、計画的に行うこの改良増殖、後ほど説明させていただきますけれども、今後5年間の方向性に沿ってしっかりと改良増殖を進めていくということが、もう一つの柱になっています。
5つ目のポイントとして、牛群検定の加入率の向上ということで、牛群検定の加入率が低いことについては、これは乳量の伸び悩みの一因とも考えられているということで、しっかりとした飼養管理ができないとロスが出てくるということで、トータルとしての生産量が落ちるということなんだと思いますけれども、これについて数字として、加入率としては日本の場合諸外国に対して低いということで、現在牛ベースでいくと全体の60%ぐらいの加入率のところ、例えばそういう加入率の高いところでいきますと、オランダですとかイスラエルみたいなところは90%ぐらいのこの牛群検定の加入率があるというようなところに比べますと、まだ低い状況になりますので、そういったものについてわかりやすい検定データを提供するなどの形で牛群検定の加入を促進していくということが、また一つの回答になってくるだろうと考えております。
そのほかに、6番目ですけれども、家畜の快適性に配慮した飼養管理ということで、快適な環境で家畜が健康になれば、その分家畜の能力を最大限に発揮できるわけですから、生産性が向上するということでして、最近の言葉でアニマルウエルフェアなんてありますけれども、そういった形での飼養管理をしっかり進めていくということも方向性として出せるだろうと。
次のページにいきまして、飼養管理の適切化ということでは、このICTといったものを利用するということも柱になると思いますので、これによって分娩管理ですとか発情発見が的確にできると、そういったことを通じて受胎率の向上に資するということで、こういったICTなどの技術を使って飼養管理を適正化していくということがあると。
以上が、牛の全体の頭数をふやして生産量をふやしていくということの課題解決になるということで書かせていただいております。
次の(3)国産飼料生産基盤の確立ということで、餌の問題ですけれども、この餌についてはここにありますとおり輸入濃厚飼料への依存度が最近高まってきている。
特に餌についてはアジア諸国での人口の増加、所得の向上の問題ですとか、あとはトウモロコシのバイオ燃料の利用が拡大しているというような事情で、この穀物価格というのが非常に高い水準で推移しているという問題が起こっておりまして、飼料費というのは酪農・肉用牛生産の場合はコストの約4割を占めるということもありまして、この最近の飼料の高水準での推移というものが非常に経営に大きな影響を与えるという状況がございます。
単に高水準で推移というだけではなくて、そもそも外国から来る輸入飼料というのは為替や海上運賃等の不安定要因に非常に影響を受けるということですので、こういった輸入飼料への依存から脱却するということが大きな方向性として求められてくるということで、幾つか方策を書かせていただいておりますけれども、1つ目が国産粗飼料の生産・利用の拡大ということで、特にここで酪農・肉用牛生産の特徴で書かせていただいておりますけれども、他の畜種と異なって一定量の粗飼料を給与しなければいけないということですので、この粗飼料生産の利用拡大というのは特に重要になってくるということでございまして、こういった価格変動などの影響を受ける輸入飼料に対して、国産粗飼料の生産・利用を拡大していくということが課題になっているということで、いろんな取組ございますけれども、ここに書かせていただいているのが優良品種を用いた草地改良ですとか、高栄養作物の推進、あるいは良質な国産粗飼料の生産、そういったことを通じて良質な国産粗飼料の生産利用の拡大を図るということでございます。
2つ目の国産飼料の拡大ということで書かせていただいているのが、放牧活用の推進ということで、先ほど労働力の負担軽減という面でも書かせていただきましたけれども、この飼料コストの低減という意味でも非常に経営に対する影響が大きいということで書かせていただいておりますけれども、酪農において、放牧によって泌乳量が減少する可能性もありますけれども、飼料費の低減効果も非常に大きいということで、一定の収益性確保の要因になるということで、肉用牛経営における水田の活用ですとか、休耕田・耕作放棄地の活用がふえている、可能性が出てきているということに加えて、最近は飼料費の低減ということが非常に大きな問題になっておりますので、この放牧の推進ということを幾つかの課題を解決しながら進めていくということが重要になってくるだろうということで書かせていただいております。
3つ目が飼料用米等の飼料穀物の国内で生産するものの拡大ということですけれども、この飼料用米につきましては、食料自給率の向上を図るためですとか、こういった需要に即した主食食米の生産を進めるとともに、この飼料用米の生産拡大ということが求められているという状況にございますということで、そのほかにも飼料用米については畜産物のブランド化ですとか、水田活用を通じた堆肥の還元、地域との結びつきの強化等の効果もありますので、その飼料用米の活動を進めていくと。
そのためには、今も進めておりますけれども、生産側と畜産側のマッチングの取組を進めていくですとか、配合飼料工場を通じた供給体制をしっかり整備していくということを進めていきたいと考えています。
このほか、飼料用米ではないんですけれども、国内における濃厚飼料の生産ということで、イアコーンということで、トウモロコシの雌穂などをしっかり生産・利用していくということで、この研究も進めながらしっかりと実用化、普及定着を図っていくことが必要になるということで考えております。
4つ目として、エコフィードの生産ということで、飼料費低減ですとか資源循環のために、こういった食品残さみたいなものを使うということも効果的だということで、国産飼料の拡大の一つとして書かせていただいております。
ページをめくっていただきまして、5つ目で、飼料の流通基盤の強化ということでありますが、特にその国産飼料をしっかりと供給していくためにはその体制を強化するということで、配合飼料工場について、港湾を整備するですとか、国内の生産体制に合わせた形でのその調整・保管体制をしっかりつくり上げていくということも課題になるだろうということで書いております。
6つ目が、肉用牛生産における肥育期間の短縮ですけれども、この肉用牛の長期間の肥育については、脂肪交雑などの肉質の向上ですとか、枝肉重量の増加といった形で一定の貢献をしてきましたが、最近の飼料価格の上昇によって、この長い肥育期間というものが肥育経営を圧迫していると現状があると。
肥育期間を短くすることによって飼料費を抑制し、高い収益性を上げている肥育経営も一部では見えているということでございますので、この肥育期間を短くすることによって肉質や枝肉重量にどういう変化があるのか、そういう変化もよく注意しながら、肥育期間の短縮によって効率的な肉用牛生産の生産構造の転換を進めるということを今後の方向性として出していきたいと考えております。
以上が、人、牛、餌についての生産基盤強化に対する取組を、幾つかの具体例ということで書かせていただいていますけれども、その2つ目の畜産経営の収益力の強化ということで書かせていただいているのが、この個別の経営体ごとにどういう取組をするのかということで、1つ目が個別の畜産農家ごとに収益性を向上させますということ。
これについては、1番の生産基盤のところでありました幾つかの取組をそれぞれの経営体ごとに実践していくということでございますけれども、この1から4に書かせていただいているように、1の生産費の削減ですとか、2の規模拡大による生産量の増加、3の飼料効率の向上による生産性の向上、4の生産物の付加価値向上、ブランド化などを図りながらと、そういったものを個別の経営体ごとにも、地域の事情ですとか状況の変化を踏まえながらしっかりと判断していただくことが重要になるだろうということで、改めて確認的に書かせていただいていますと。
(2)のところで、そういう個別の経営体がしっかりとした判断をしていくためにはということで、この経営能力と飼養管理能力を高めていく必要があるということでページを割かせてもらっていますけれども、10ページ以降のところで具体的な能力向上のための方策を書かせていただいていますけれども、1つは経営判断を高度化する必要があるということで、そもそも酪農肉用牛生産というのは非常に設備資金ですとか運転資金ですとか多額の費用が必要になるということですし、価格変動も非常に大きいので、計画的な減価償却、そういった経営の管理というものが必要になるでしょうということで、そういう高い経営管理能力のためには法人化などを進めることによってしっかりと体制を整備する必要があるだろうということで、この法人化による経営判断の能力の向上というのを方向性として書かせてもらっています。
そういった経営管理能力が高まれば、資金調達の手法についても多様化するですとか、そういったものを計画的に進めるということが可能になるということで考えております。
あと2番目として、人材育成と円滑な経営継承ですけれども、畜産全体で見ますと経営を中止する農家がふえておりますし、その結果としての経営継承というものが困難になってきているという状況がございますけれども、これを法人化する形で一つの組織体として雇用を安定的に進めることができれば、その経営体の中で人材育成と円滑な経営継承がしっかりできるだろうということで、そういう人材育成と円滑な経営継承という観点からも、しっかりとした法人形態での雇用の安定化というものが求められるということで書かせていただいております。
そのほか、飼養管理能力の高度化というのを3つ目に書かせていただいています。
これはHACCPということで、これは安全・安心以外の目的にもしっかりと、作業の効率化ですとか従業員の教育訓練に役立つという面もありますけれども、そのHACCP以外の方法によってもしっかりと地域で支援体制をつくりながら、飼料管理能力を高めていくということが一つの目標になるだろうと。
4つ目として、女性の活躍の推進ということで、前回なかなか取ってつけたような表現だということでいろいろ御批判もありましたけれども、ちょっと書き方を、もう少し背景を詳しく書かせていただいて、最近の経営の状況を見ますと、従来、女性が重労働みたいな負担を負ってきたのとは違う状況が出てきているということでして、例えば言いますと、省力化機械だとかICTの活用によって労働負担が軽減されてきているという面があるし、その一方で、機械ばかり頼るのではなくて、しっかりとその牛の健康状態をきめ細かく把握していくということも求められているということでございますし、あとはその経営管理に当たって対外的な人的ネットワークが重要になってきているですとか、その6次産業化によって消費者の視点に立った判断が求められる場面がふえてきているといったことで、最近の状況の変化を見ますと非常に女性が活躍しやすい、あるいは女性の能力が求められている状況になってきているのではないかということで、ここに、きめ細かな感性が求められる飼養管理ということに加えて、女性の創意工夫ですとか社交性が発揮できるような形で、経営への参画ですとか、その地域の取組に対する参画ということを推進していくべきということで書かせていただいています。
以上が、個別経営体についての収益性向上の取組ですけれども、3つ目として、やはり畜産経営を考えたときに重要な2つの課題として、疾病問題への対応ということと、その最近特に深刻化している地域における畜産環境問題にどう対応していくかということで、あえて書かせていただいておりますけれども、家畜衛生対策につきましては、これは下にありますとおり、口蹄疫などの伝染病に加えて、その乳房炎みたいな慢性疾病の、その両方においてその対策が必要になってきていると思いますので、その対応・取組にありますとおり、この水際措置をしっかりと国としてやると、侵入防止をするということに加えて、その国内においての防疫を、国、都道府県、市町村、畜産農家、それぞれの役割あると思いますので、それを踏まえた防疫体制をしっかり進めるということ。
もちろん個別農家においては、飼養衛生管理基準の遵守など取り組むべき課題は多いと思いますけれども。
そのほかに疾病対策として、次のページの2番目ですけれども、農場におけるHACCPの一定の普及・定着を図っていくということで、HACCPによってしっかりと安全・安心を確保していくということに加えて、これはHACCPについては副次的な効果として生産物の付加価値向上ですとか消費者への訴求力を高めるというものもありますので、今後とも普及促進を図っていきたいということ。
3つ目は獣医師の確保・育成ということで、この産業動物獣医師をしっかり確保・育成していくことが、安全・安心の確保につながるでしょうということだと考えておりますし、あとは特に獣医師については女性の進出・活躍が目覚ましいということでして、20代、30代では女性が半数を占めているといった実態も踏まえて、こういう女性の活躍の場をしっかりと後押しするような研修機会の提供なども考えていく必要があるということで考えております。
畜産環境対策でございますが、これについては利用の促進ということと、その臭気・排水対策ということで2つに分けておりますけれども、その利用の促進については、堆肥としての利用をしっかり進めていくということが一つありますということと、あとはエネルギー利用を進めると、この2つがあると考えておりますけれども、堆肥については地域内でしっかりと耕畜連携を進めながら利用を進めるということと、その地域を超えて広域で堆肥の利用を進めていくということ。
あと、エネルギー利用についても、最近のメタン発酵ですとかそういったものを進めた発電、売電ということも進んでおりますので、そういったエネルギー利用を進めていくということがある。
あと、2つ目の臭気対策・排水対策ですけれども、これは環境規制が強化されつつあるという実態と、周辺住民との苦情問題が深刻化しているという状況、2つの事情がございますので、こういったものに対応しながら、最近ではその脱臭装置ですとか、いろんな新しい技術ですとか、その装置について新しいものが出てきておりますので、その地域の畜産環境アドバイザーなどの専門家の意見も聞きながら、そういったものを活用して対策を充実していくということが重要になると考えております。
次の4つ目の項目として、畜産クラスターということで、要は地域における畜産というものをどう捉えるかということで一つの項目を起こさせてもらっていますけれども、1つ目が地域が支える畜産ということで、そもそも畜産というのは資材の調達ですとか加工流通という形で多くの関係業者を持っているものなんですけれども、最近においてはこの耕畜連携ですとか地域特産を使った特徴ある畜産を行うですとか、あとはその外部支援組織の活用とか、その生産者と関係業者が地域で連携していくという取組が活発化してきていると、そういう最近の状況もありますので、そういった形で地域の連携を使って畜産を支えていくということが重要になっていると。
特に畜産クラスターということで来年度、本年度の補正予算でもしっかり予算的にも充実している畜産クラスターという仕組みがありますので、それを活用しながらしっかりと地域で畜産経営を支えていくということを、今後しっかり出していきたいと。
あとはその、地域が畜産を支えるとは逆ですけれども、畜産によって地域振興を図っていくということも一方で重要だろうと。
幾つかの側面ありますけれども、耕畜連携というだけじゃなくて、放牧を進めれば、耕作放棄地の活用ですとか、農村景観の改善といったことによって魅力的な里づくりができるとか、あるいはその畜産を通じて児童・生徒の酪農体験とか、生き物に触れ合う体験みたいなことで地域の観光資源にもなり得るということ。
そういった形での畜産が地域振興に資するという面もあるのではないかということで、ここであえて書かせていただいております。
5つ目の畜産経営のための安定のための措置ですけれども、1つ目が畜産経営安定対策、前回の資料で、これはセーフティーネットということで幾つか誤解もありましたけれども、我々が考えているものはこの畜産経営安定対策ですということで、具体的な(背景・課題等)の中で現在行っている経営安定対策について若干記述させてもらっています。
酪農については前回も御議論いただきましたけれども、生乳全体の需給の安定を図るという目的で加工原料乳の生産者補給金制度という形で経営を支えておりますし、肉用牛生産については繁殖経営に対して肉用子牛生産者補給金制度がございます。
肉用牛の肥育経営に対しては、このもと畜価格、枝肉価格等の変動の経営への影響を緩和するという形から、いわゆる新マルキンと言われていますけれども、肉用牛の肥育経営の安定特別対策ということで経営安定対策ございますし、配合飼料についても輸入原料価格が著しく急騰した場合の対応として、この一部についてあらかじめ積み立てたものを補てんするような形で配合飼料価格安定制度というものが設けられているという状況でございます。
これらの経営安定対策について、この現行制度を適切に運用するということは当然重要ですし、この制度の趣旨を踏まえて社会経済情勢の変化に応じてそのあり方を今後も検討していくということが必要になるだろうということで、方向性として書かせていただいております。
あとは、経営安定のための措置として金融上の措置ですけれども、金融上の措置については、この資金調達の方法幾つかありますけれども、最近検討が進められているものでABL、いわゆる動産・債権担保融資という、この牛そのものを担保にして資金調達する、資金を借りてくるという方法が進めておりますので、その検討を継続するということですとか、あとは畜産経営を支えるための資金メニュー、さまざまなものがありまして、償還困難な経営の再建のための負債の借りかえみたいなものも含めて、さまざまな資金調達の方法ありますので、そういったものについての生産者への情報提供をしっかり進めていくということも今後の方向として重要になるということだと思います。
3つ目の東日本大震災からの復旧・復興ということですけれども、これは基本計画のほうでもしっかりと項目を起こして書かせていただいておりますので、これ酪肉近についても一つ項目を起こして書かせていただいておりまして、大震災と原発事故によって被害が発生しましたけれども、いまだに汚染廃棄物が残り、保管状態にある、しかも経営再開ができていないという事例もまだ残っているという状況ですので、関係団体、関係省庁、地方公共団体とも連携して、こういった汚染された牧草地の汚染、放牧地の汚染に対する、あるいは牧草等の円滑な処理を促進するということで、また被災地での営農再開に向けた取組を推進するということを引き続き進めていきたいということで、記述を加えております。
16ページ以降が、消費者へのニーズを踏まえた対応ということで書かせていただいておりますけれども、大きく分けまして1つ目が安全・安心に関して消費者の信頼を得るということ、これが(1)でございますが、(2)の17ページ以降に書かせていただいているのが、国内の消費者のニーズを踏まえた生産・供給を行っていくということ。
この下には幾つかあると思いますけれども、その次に書いているのが輸出の促進と、あとはもう少し全般的な話として、畜産に対する国民理解の醸成と、食育も含めて、そういった4つの柱で書かせていただいておりますけれども、1つ目の安全・安心についての消費者の信頼ということについて、16ページですが、一つがHACCPの普及促進と。
前のページでは農場段階におけるHACCPということで書かせていただいていましたけれども、ここにおいては流通段階においてのHACCPということで、このHACCPを進めることによって安全確保や日々の点検等が重要で、そういった意味でHACCPの推進というのは非常に重要になってくるということで、牛乳・乳製品については特に中小乳業者でHACCPの導入がおくれているという実態がありますということと、食肉についてはと畜場においてもHACCPを用いた衛生管理の基準が設けられているというような最近の事情も踏まえて、しっかりとHACCPの普及促進について進めていきたいということが方向性でございます。
消費者の安全・安心を確保するためのほかの取組として、2つ目、3つ目にありますけれども、飼料ですとか飼料添加物についての安全を確保するということ。
3つ目で動物用医薬品についても、これも安全性を確保するということが重要な課題になると思いますので、それについても記述を入れさせていただいております。
2つ目の柱としての消費者のニーズを踏まえた生産・供給ですけれども、1つ目として1で牛乳・乳製品の安定供給と、まずはこの量的にしっかりと消費者の要求に応えるということですが、この牛乳・乳製品の供給については、こういう毎日生産で腐敗されやすいという特徴があるので、特に需要に応じた生産・供給が重要という面がありますけれども、最近は世界的な気候、景気、需給動向変動などによって、より短いサイクルで大きな変動が起こっているということでございます。
最近の状況で言いますと、次のページにありますとおり、牛乳・乳製品の需給調整弁を果たすはずの脱脂粉乳、バターが、これが逼迫している傾向という状況にありますので、従来にも増してこの牛乳・乳製品の安定供給ということが重要になっているということでして、この対応・取組にありますとおり、関係者間で需給情報の共有・精査を図った上で、それに基づく用途別取引や牛乳・乳製品の製造、輸入を行っていくということが重要になってきていると考えております。
2つ目は、生乳の取引基準の見直しですけれども、体細胞基準と乳脂肪基準ということで、体細胞基準については、この自主的な基準として今まで一定の乳質向上に対する効果を上げてきたという一方で、産次の進んだ乳用牛の利用を困難にしているという面もありまして、供用期間の延長に当たっての課題の一つとなっているということが、この体細胞基準については課題として挙げられますと。
もう一つの乳脂肪基準については、これは放牧酪農の推進とか消費者ニーズの変化といった、そういった最近の変化にも勘案した検討を今後も進めていく必要があるということで、方向性としては、生乳取引関係者においてその役割、これまで果たしてきた重要な役割ですとか、あとは生乳の安定供給、牛乳消費の安定といった観点から、どういった形が望ましいのか、今後もしっかり検討を進めていくということで方向とさせていただいております。
3つ目の消費者のニーズを踏まえた生産ということですけれども、冒頭の最近の変化で申し上げましたように、乳製品についてはチーズや機能性をうたった発酵乳等の需要が増加しているということですので、この最近の需要の変化をしっかりと捉えるべきだということで、対応としては新商品の開発をしっかりと行っていくと。
特に最近の規制の緩和ということで、自己処理量の上限が拡大したですとか、乳業施設についての許可の要件が緩和されたですとか、そういった最近の変化がございますので、指定団体の役割も留意しながら、特色ある生乳の直接販売などの取組を促進していくということが方向性となるだろうと。
また、国産チーズについてもさらなる付加価値向上に取り組んでいくということだろうと。
牛肉については、これも冒頭の最近の変化で御説明しましたとおり、脂肪交雑が多くない牛肉に対する消費者の関心も高まっているという状況がございますので、こういったのを踏まえて、適度な脂肪交雑の黒毛和牛肉の生産はもちろんですけれども、脂肪交雑の多くない特色のある品種の肉用牛の活用ですとか、そういったことが必要になってくると。
それ以外に、これは流通関係者も踏まえた場での議論でもありましたけれども、おいしさに着目した国産牛肉の評価指標の研究といったものも進めていく必要があるだろうといういことで、ここで書かせていただいております。
あと、新商品の開発による需要の拡大ですけれども、消費者ニーズに合わせた生産ということだけではなくて、新しい需要を喚起していくという方向もあるということで、特にここで書かせていただいているのは、乳製品の分野におきまして減塩和食という形で「乳和食」というものが出てきておりますので、食べやすさに着目した形でのそういったものを行うということと、食肉関係では食べやすさに着目した食肉加工品の普及・促進といったことが方向性になるだろうということで書いております。
5つ目の柱として、6次産業化ですけれども、これも今まで御議論いただきまして、難しい面があると。
ここにありますとおり、初期投資ですとか販路開拓、消費者の厳しい要求に耐える品質の確保と、なかなか農業者が取り組むには難しい課題が多いという点ございましたけれども、とはいっても、自らの努力でブランド化するとかすれば高価格での販売ができて、農業者の所得向上に対して有効な取組であるということは、これは言えると思いますので、この6次産業化については地域でのサポート体制も使いながら、畜産クラスターですとか、新しいファンドというものがありますので、そういったものを使いながら6次化にしっかり取り組むということも今後の方向性としてあるだろうと考えております。
6つ目の柱として、付加価値付与の取組ということですけれども、いろんな形で付加価値をつける取組というのが、この酪農・肉用牛生産の分野でも出てきておりまして、ここに一例として書かせていただいておりますのが、放牧ですとかエコフィードの活用とか、そういったものを消費者に伝えるということ。
あるいは地域特産品を餌として利用することによって、それによってブランド化する、付加価値をつけるということも出てきておりますので、そういったものについての認証制度ですとか、そういった特色を表示するみたいなことで、これを消費者に対して訴求していくということが非常に有効な方法になっているというのが一つあるということと。
もう一つが、その消費者への情報伝達ということで、原料原産地についての情報というものが考えられますけれども、いろんな今表示が義務づけられているものに加えて、自主的な表示もあると思いますので、そういったものも含めて今後、原料原産地についての情報も含めて、情報提供をしっかり行っていくということだと考えております。
7つ目の柱として、和牛の遺伝資源、特にこれは海外の市場に向けてということだと思いますけれども、きめ細かな脂肪交雑ということで非常に和牛肉のすぐれた面が注目されておりますので、こういったものを牛肉表示の徹底ですとか、海外における和牛統一マークの活用といったことを通じて推進していきたいということで、方針に書いております。
3つ目の輸出ですけれども、これについては最近の状況として、非常に輸出拡大の可能性高まっていると、特に牛肉では平成26年は過去最高の販売輸出額記録しておりますし、オールジャパンでの輸出体制に向けて最近、体制も整ってきております。
牛肉については輸出戦略しっかりしたものができておりますので、その輸出戦略を踏まえた形で、特に市場の大きいアメリカとかEUとかを重点的な輸出先にして拡大を目指していくということですし、牛乳・乳製品については今後しっかりとした輸出戦略を策定して、その戦略に基づく取組を進めていくということで、牛肉、乳製品いずれについても検疫協議等で輸出国、輸入国における検疫条件を緩和していくということも一つの課題になってくると考えております。
最後に、4つ目の消費者に向けた対応としてですけれども、より一般的な形での畜産に対する国民理解の醸成ということで、ここにありますとおり、畜産物の栄養、健康に与える効果ですとか、そういった酪農・肉用牛生産に対する正しい理解を持ってもらうために情報発信をしっかり進めていくということが必要だろうと。
また、学校給食というものはこういう牛乳の飲用習慣の定着化というだけじゃなくて、児童・生徒の酪農に対する理解醸成の機会としても重要だということで考えておりますので、さらなる取組、ここに書かせていただいていますのは、ふれあい牧場あるいは酪農教育ファームといった体験活動というものに加えて、消費者と生産者の産地交流会ですとか、さまざまな活動あると思いますので、そういったものを使って理解増進を進めていくと。
また、学校給食における牛乳の供給についても、これをしっかり推進していくということが重要だろうと考えております。
第1のところの説明は以上で終わらせていただきます。
続きまして第2は省略ですけれども、第3の経営指標について、伊藤室長のほうから説明させてもらいます。

○伊藤畜産企画課畜産環境・経営安定対策室長
畜産環境・経営安定対策室長の伊藤でございます。
引き続きまして、私からは基本方針の構成案の23ページにございます第3、「近代的な酪農及び肉用牛経営の基本的指標」以下「基本的指標」と申し上げますけれども、これにつきまして御説明をいたします。
今回は「基本的指標の基本的な考え方について」と、酪農経営及び肉用牛経営のそれぞれの6つの類型、合計12の類型について御説明をいたします。
23ページを御覧下さい。
これまで水野課長から御説明させていただきましたとおり、我が国の酪農・肉用牛生産の基盤を強化・維持し、持続的な成長発展を図るためには、個々の酪農・肉用牛経営において、地域の実情等に応じて、それぞれの多様な経営判断により、生産コストの削減ですとか、販売の増加に資する取組を効率的に組み合わせて、収益性の向上を図ることが重要でございます。
これを達成するための個々の取組について、今、第1の基本的指針のところでお話をしたとおりですけれども、ここでは競争力の高い畜産経営のモデルとして、これらの取組を組み合わせた経営類型を例示することとして、各類型の経営概要や生産性に係る主な経営指標を示します。
余りに高い目標を設定するのではなく、実際に行われている優良事例等を参考にしながら、実現可能な類型を設定しているというところです。
経営類型につきましては、大きく酪農経営と肉用牛経営の2つに分けまして、それぞれ6つの類型、合計で12の類型を設定しました。
酪農経営につきましては、土地制約が少ない地域、北海道を想定した3つの類型と、土地制約が大きい地域、都府県を想定した3つの類型を設定しております。
また、肉用牛経営につきましては、繁殖経営3類型と、肥育と一貫経営の3類型の計6類型をお示ししております。
25ページを御覧下さい。
まず、こちらの表の見方について御説明いたします。
表の左の欄の、上段に示した項目には、主な経営体の特徴を記入しております。
経営類型の特徴に続きまして、立地条件では先ほどの土地条件の制約が大きいか小さいか。
経営形態では家族経営ですとか法人経営かというようなこと。
飼育形態では、経営の規模、そのうち飼養方式につきましては酪農であればつなぎ飼いですとかフリーストールとかですね、肉用牛経営であれば牛房の群飼とかいうことになります。
外部化につきましては飼養管理における外部支援組織、例えば酪農ヘルパーや公共牧場の活用などについて記入しております。
また、飼養方式では、粗飼料と濃厚飼料を別々に与える分離給与ですとか、又はそれらを完全に混合したTMR飼料かなどを記入しております。
中段から下段にかけては、牛、飼料(エサ)、人に分けまして、具体的な成績や数値を記入します。
今回は、新しい数値を用いまして計算中でございますので、項目のみとさせていただきます。
これらの指標につきましては、畜産農家にとって有効な指標、いわゆるベンチマークとなるよう、前回の22年度の経営指標では作付面積とか分娩間隔とか、あとは出荷月齢、出荷体重などの項目のみ具体的な数値を示しておりますけれども、今回は廣野委員の御指摘も踏まえて、粗収入ですとか経営費、農業所得などの項目のほか、1頭当たりの労働費や経費などの項目、さらには雇用者に関する項目、生産者の項目においては現状の平均規模との比較などの項目を加えております。
また、畜産部会での、6次産業化は誰もができるものではないというような御指摘をいただきまして、これを踏まえまして経営内の6次産業化部門を別に記載することとしました。
それでは、類型を見ていきます。
25ページは酪農経営のうち、土地の制約が小さい、主に北海道での類型を示しております。
類型1でございます。
これは生産性の高い草地への放牧により、乳量を維持しつつ、ゆとりを確保した家族経営のモデルです。
ここでは6次産業化部門としてアイスクリーム等の製造・直売により、販売額の増加を見込んでいるモデルでございます。
経産牛66頭でつなぎ飼い、搾乳ユニット自動搬送装置を使用して、酪農ヘルパーも活用したモデルでございます。
次の類型2でございますが、これは搾乳ロボット等により省力化をしつつ規模拡大を図るとともに、受精卵移植技術を活用した和子牛生産等によりまして収益性の向上を図る、これも家族経営のモデルでございます。
経産牛100頭を飼養しまして、フリーストール、搾乳はミルキングパーラーで、費用が余りかからないアブレスト型を採用いたしまして、搾乳ロボットを使用し、TMRセンターにより餌の供給を受けるというケースでございます。
次に類型3ですけれども、これは飼料生産・調製し、飼養管理の分業化・機械化によりまして省力化・効率化を通じ規模拡大を図る大規模法人化経営でございます。
経産牛500頭ということで、フリーストール、ロータリー型のミルキングパーラーを使用し、実現の可能性も考慮して規模も500頭ということで、やや抑え気味にしております。
次に、酪農経営のうち土地条件の制約が大きい地域、主として都道府県の類型を見ていきます。
26ページをお開きください。
類型4でございますけれども、コントラクターの活用等により省力化しつつ、つなぎ飼いで可能な範囲での規模拡大を図る、こちらは家族経営のモデルになります。
経産牛80頭でつなぎ飼い、搾乳ユニットは自動搬送装置等を活用しまして、公共牧場、酪農ヘルパー、コントラクターの活用をしたモデルというふうになっています。
次に類型の5でございますけれども、これは搾乳ロボット等により省力化しつつ規模拡大を図るとともに、飼料用米等を活用した耕畜連携により経営の維持確保をする家族経営モデルでございます。
経産牛100頭を飼養し、フリーストールでアブレスト型ミルキングパーラー、搾乳ロボットを活用するということで、飼料はTMRセンターからの調達ということを考えております。
次に類型の6でございます。
これは飼料用米等を活用した耕畜連携によりまして、経営の持続性を確保する大規模法人の経営モデルです。
ここでは6次産業化部門としてチーズ等の製造直売によりまして販売額の増加を見込んでいるということでございます。
フリーストール、パラレル型のミルキングパーラーを活用しまして、飼料はTMRセンターから調達するというようなことを考えております。
次に、2としまして肉用牛経営でございます。
繁殖経営部門と肥育一貫経営の2部門に分けておりまして、まずは27ページの繁殖経営の指標でございます。
類型の1でございます。
これは耕作放棄地や水田等での放牧によりまして省力化を図りつつ、適切な規模での効率的な飼養管理を図る家族経営のモデルということで、規模も小さく、繁殖雌牛30頭を飼養した耕種との複合経営という形でモデルを設定しています。
次の類型2でございます。
これは耕作放棄地等での放牧、キャトル・ブリーディング・ステーションの活用を通じまして、省力化と牛舎の有効利用によりまして規模拡大を図る家族経営のモデルでございます。
繁殖雌牛80頭を飼養しまして、キャトル・ブリーディング・ステーションを活用して増頭を図るというモデルです。
類型3でございます。
これにつきましては、分娩監視装置や哺乳ロボットの導入、コントラクターの活用等により、分娩間隔の短縮、省力化等を図る大規模法人経営のモデルでございます。
繁殖雌牛200頭を飼養しまして、哺乳ロボットですとか発情発見装置、分娩監視装置を活用して、早期離乳、大規模繁殖経営を実現するというものでございます。
最後に、肥育・一貫経営でございます。
28ページを御覧ください。
類型1につきましては、飼料用米等の活用や増体能力のすぐれたもと畜の導入等によりまして、生産性の向上や規模拡大を図るというような、肉専用種肥育の家族経営のモデルでございます。
肉用専用種の200頭を飼育しまして、飼料はコントラクターを活用するということです。
次に、類型の2でございます。
ここではエコフィード等の活用ですとか、肥育牛の出荷月齢の早期化、繁殖・肥育の一貫化によりまして、飼料費やもと畜費の削減を図る肉専用種の繁殖・肥育一貫の大規模法人経営モデルを考えております。
繁殖雌牛300頭、肥育500頭を飼育しまして、哺乳ロボットですとか発情発見装置、分娩監視装置などを活用します。
最後ですけれども、類型の3でございます。
ここでは、肥育の出荷月齢の早期化によりまして飼料費等の削減、牛の地域ブランド等により収益性の向上を図るということで、これにつきましては交雑種・乳用種の育成・肥育一貫の大規模法人経営のモデルとしております。
交雑種600頭、乳用種400頭の計1,000頭を肥育ということで、育成牛は430頭を肥育、飼養しまして、飼料はコントラクターも活用するということでございます。
以上、経営類型の案を御説明いたしましたが、今後、皆様方の御意見いただきながら12の類型につきましては現在、最新のデータを持って具体的な数値を計算している段階でございますので、具体的な数値を埋めた段階で、またご検討いただきたいというふうに思います。
よろしくお願いいたします。
以上です。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長の森でございます。
続きまして、流通の合理化に関する基本的事項のうち集送乳の合理化と乳業の合理化について御説明を申し上げます。
資料5の29ページをお開きください。
まず1ポツの(1)でございますが、指定生乳生産者団体制度の在り方と集送乳の合理化についてでございます。
集送乳におきます指定団体の役割や生乳需給の安定にも留意しながら、地域の関係者の合意によりまして、生産者の収益の向上を図るという目的の中で、農協連合会、単位農協等の更なる再編整備を促すということを書いてございます。
また、集送乳業務の指定団体への集約・一元化を進めるなどによりまして、指定団体の一層の機能強化と生乳流通コストの低減を図るという方向を書いてございます。
この具体的な目標といたしまして、集送乳等経費の目標を現状の何割という形で置いていきたいと思っております。
37年度目標で考えてございますが、具体的な数値については今整理中でございますので、また次回お示ししたいというふうに思っております。
次に、乳業の再編・合理化でございますけれども、安全で効率的な牛乳・乳製品の供給ということを図るためには、HACCPを導入した高度な衛生管理水準を備えた乳業施設で処理・加工を行うということが重要と考えておりまして、特に乳業施設の更新が遅れております中小又は農協系乳業者を中心に、こうした高度な衛生管理水準を備えた乳業施設への再編・合理化に取り組む必要があるというふうに考えておりまして、その方向性に沿って4つの目標を設けてございます。
1つ目は、製造販売コストの目標でございまして、原料用バター、脱脂粉乳、飲用牛乳につきまして、それぞれ現状の何割程度という目標を掲げたいと思っております。
次に、牛乳・乳製品工場の数の目標でございますけれども、乳製品の工場数と飲用牛乳の工場数につきまして、それぞれ現状の何割という目標を再編・合理化という観点から設けていきたいと思っております。
次のページに行っていただきまして、3つ目、4つ目でございますが、これはそれぞれHACCPの対応工場数の割合の目標でございますが、飲用牛乳工場数に占める対応工場数の割合、また、脱脂粉乳を製造する乳業工場に占める対応工場数の割合を目標としておきたいと考えてございます。
以上でございます。

○森田食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長の森田でございます。
私のほうからは、その続きの2の肉用牛及び牛肉の流通の合理化に関する基本的事項について御説明させていただきます。
この資料におきまして、現状及び目標の数値は記載しておりませんけれども、現状の数値につきましては次回の畜産部会でお示しする予定でございます。
また、この文章の中で、四角い括弧書きで記載している部分が幾つかございますけれども、これにつきましては現状に対する評価などを踏まえまして今後記載内容が変わり得る部分ですけれども、これまでのトレンド等を踏まえた現時点の案として、このように書いてございます。
では、ちょっと御説明させていただきます。
まず、2の(1)肉用牛の流通合理化でございます。
この現状につきましては、この部分では家畜市場、1の現状のところでは家畜市場の現状につきまして、1日当たりの平均取引頭数などをお示しして記述していくということにしてございます。
その下の2の方向性でございます。
家畜市場については、肉用牛の公正な取引と適正な価格形成を確保するとともに、地域において肉用牛繁殖基盤の維持・拡大等に重要な役割を果たしていることを踏まえつつ、周辺の市場も含めた上場頭数の実態に応じて再編整備を推進する。
このため、肉用牛流通のさらなる合理化を推進する観点から、家畜市場の取引頭数に関する目標を設定する。
なお、今後、性判別技術・受精卵移植技術の活用及び肉用牛繁殖・肥育経営の一貫化等による子牛の生産・流通状況の変化が見込まれることにも留意する必要がある。
次の31ページの上のところに書いてございます家畜市場の取引頭数の目標につきまして、年間取引頭数、開催日1日当たりの平均取引頭数、これについて現状と平成37年度の目標、これを記述してお示しするということにしてございます。
次の(2)の牛肉の流通合理化でございます。
これにつきましては、1の現状のところでございますけれども、牛肉の流通について、食肉処理施設の現状、これを稼働率などを示して記述してお示ししたいというふうに考えております。
後段のところで「また」と書いてございますけれども、従来はフードチェーンのより下流の消費者に近い段階で行われてきた細かな食肉加工処理を、より上流の産地食肉センターや卸売業者等が行うようになってきているという状況についても記述してございます。
次、2の方向性でございますけれども、アといたしまして、食肉処理施設の再編整備の継続でございます。
と畜解体から部分肉加工処理まで一貫かつ大規模に行う産地食肉センターについては、食肉の処理コストの低減とともに、部分肉流通の拡大による流通コストの低減、国産食肉の安全性向上にも寄与する。
このため、地域の実情を踏まえつつ、都道府県、市町村、生産者団体や食肉流通団体の協力と支援のもと、食肉の製造・加工段階でのHACCPによる衛生管理の普及促進に向けた動きにも配慮しながら、引き続き、産地食肉センターを中心とした食肉処理施設の再編整備を継続することとし、1日当たりの処理頭数及び稼働率の目標を設定するということにしておりまして、この下の表の形でお示ししたいというふうに考えております。
続きまして、最後の32ページになりますけれども、イ、食肉卸売市場の基本的機能の強化。
食肉卸売市場については、市場の有する公正な取引を通じた適正な価格形成機能を最大限発揮し、専門小売業者や量販店等の需要者ニーズに応じられるよう多様な品目(和牛、交雑種、乳用種等)について、十分な量を集荷し供給していく集分荷機能や、市場の卸売業者が出荷者に対して速やかに代金を支払う決済機能の強化等を図るということを書いてございます。
次のウ、人材の育成でございます。
消費者に対して、安全な国産牛肉等を安定的に供給していく観点から、食肉の衛生・品質管理に関する高度な知識及び技術を習得した食肉処理従事者の育成を推進する。
エ、食肉処理におけるHACCP導入の促進。
食肉処理施設等にあっては、食肉の製造・加工段階でのHACCPによる衛生管理の促進に向けた動きが進展していることを踏まえ、消費者に対し、安全な畜産物を供給するとともに、国産畜産物への信頼性を確保するよう、HACCPの導入に取り組むことが重要であるという形で、まとめていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。

○小林畜産振興課長
畜産振興課長でございます。
続きまして、家畜改良増殖目標の検討状況についてご紹介をしたいと思います。
資料は1枚紙であります資料6でございます。
家畜改良増殖目標は畜種別に6研究会設けまして、一部委員の方々にも御参加いただいて検討を進めております。
延べ16回にわたって、大体骨子案ができておりまして、都道府県に示して意見も聴取しているという状況でございます。
酪肉近と同じスケジュールで公表を予定しておりまして、今回はその骨子内容のポイントとなるところをご紹介したいと思います。
この資料6でございますが、まず共通の考え方、基本的な考え方でございます。
消費者ニーズに対応するということを基本として考えようというような意識でやってございまして、農場それから最後の消費者の食卓まで支えることのできる家畜づくりを進めようというような考え方で議論を進めております。
実際に家畜の改良を行うところ、それから、それをもって生産をするところ、それが生産物として食卓に並ぶと、こういうところまで意識をしまして、まずは家畜の能力そのものを高める関係機関のところでは、家畜の能力を向上させるだけではなくて、強健な家畜をつくるということを意識して、項目の整理を行っているところでございます。
さらに、ここに書いていますけれども、新しい技術というものを取り入れる、又は特徴ある遺伝子というものも維持していくということに努めていきたいというような事項も定めたいと考えております。
あと、これは消費者ニーズに対応するということに直結する話でございますが、「おいしさ」というものを指標化することができないかということも目標の中に書き込んでいきたいと考えてございます。
これを踏まえまして、農家段階でございますけれども、実際にニーズに応じた国産畜産物をつくっていただくわけですけれども、家畜の能力を最大限発揮して、なおかつコストを下げていくということを頑張っていただくと。
その中では新しい技術を取り入れ、飼養管理を向上させるということを目指していきたいと考えてございます。
酪肉近の中にも出てまいりましたけれども、家畜の負担をできるだけ軽くすると、これはコストの低減にもつながることでございますが、アニマルウエルフェアという視点でも配慮していきたいということでございます。
こういうことを実現いたしますと、最終的な目的であります消費者、テーブルのところで、手ごろな安全で安心な畜産物が手に入れることができる。
又は、人によってその特徴のある畜産物というものに対応できると。
「おいしさ」というものにも追求できるということに応えていきたいという考え方でございます。
畜種別に特徴的なところを下のところに書き出しております。
ご紹介いたしますが、乳用牛でありますけれども、泌乳持続性の高い乳用牛、具体的には搾乳が始まってから搾乳が終わるまでの乳量の変動が小さい牛、かなり負荷が小さくなると考えてございます。
そういう牛への改良というものも進めていこうではないかということでございます。
それから、SNPの話を紹介したことがございますけれども、実践段階に入ってまいりました。
その改良の取り入れというものを加速化しようという議論もしているところでございます。
あと、牛群検定、酪肉近でも我が国加入率、先進国よりも低いというお話ございましたけれども、そのデータを提供して飼養管理の改善に結びつけていこうというような視点の議論をしております。
その下、肉用牛でございますけれども、繁殖の面で1年1産を目指すということをICTの活用ということで何とか実現できないかということを打ち出していきたいと考えております。
もう一つ、赤身肉のし好性の高まりというものを逃してはいけないということで、牛づくりと「おいしさ」の指標化ということを事項として挙げたいと考えてございます。
それと、肉用牛の場合は肥育期間の短縮ということでコスト低減を図ることができますので、収益性という枝肉の重量又は肉質というものを配慮しながら、それを進めていこうではないかという事項を掲げたいと思ってございます。
右側、豚でございますけれども、養豚の関係では、先進国と比べますと日本のまだ改良しなければならない余地というのが繁殖能力というところにポイントがあるのではないかということで、子豚の頭数を増やすことに着目した改良の強化ということを掲げようと考えてございます。
それともう一つ、豚肉の差別化、またブランド化に資するような系統というものをできないかということに力を入れていきたいと。
具体的には最後に、コマーシャルの子豚をつくるときの止め雄となるデュロックというものについての特徴ある肉質の高度化というような改良を進めてはどうかという議論がされております。
馬、それからめん羊、山羊でございますけれども、それぞれの基本的な能力は高めつつ、その利用という面で触れ合い又は教育というところで活用を進めていくということを掲げたいと考えてございます。
最後に鶏でございますけれども、レイヤー、ブロイラーともに通常の鶏の能力の向上を図るということは大前提としながらも、その中で特色ある地鶏などの位置づけを今回は明確にしたいと考えてございます。
その明確にする中で、地鶏にあっても経済性にも配慮した改良を推進していくことが必要であろうということを打ち出していきたいと考えてございます。
いずれの畜種についても、主要な能力については現状値、それから将来の目標値も掲げたいと考えてございますので、骨子のその次のあたりで、その数字も含めてご紹介したいと考えてございます。
以上でございます。

○武内部会長
長時間説明を聞いていただきまして、ありがとうございました。
事務局からの説明はここまでとし、休憩を挟んで、その後に意見交換を行いたいと思います。
15時、3時15分までということで、10分少々ですけれども休憩をさせていただきます。

 

意見交換

○武内部会長
それでは、予定の時間になりましたので、部会を再開させていただきます。
先ほどまでの説明に関して、一括して質疑応答、意見聴取を行いたいと思います。
特に今日説明のあった資料5の基本方針の構成案、それから資料6、骨子案のポイント、ここあたりが御意見を特にいただきたい点でございます。
特に資料5について、この基本方針の構成案についてですけれども、御意見いただく場合には具体的にどの部分をどういうふうにといった、具体的に御意見をいただけると、事務局としてもその後の修文等がやりやすくなるのではないかと思いますので、御協力よろしくお願いしたいと思います。
今日はたまたまですけれども、きっちり3の倍数の委員がおられますので、3人ずつ御意見をいただいて、それぞれ事務局からの回答をするという形で進めていきたいと思います。
恐縮ですが、石澤委員からということで、よろしくお願いします。

○石澤委員
本当にもう、全てを網羅した内容で、本当これを全部やっていくというようなことになるとなかなか本当に大変だと思いますけれども、原田部長を初め皆さん一生懸命頑張るんだと思いますのであれなんですけれども、その中でちょっとこう、やっぱり今までの例ですと、毎年大体今の生産量ぐらいは維持しましょうというようなことでずっとやられてきたんでしょうけれども、ここまで具体的に話が出てくれば、このぐらいは残すというような、ある程度確かな数字みたいなやつをきちんと打ち出して、そのためにどうするかというような中身になると、これが非常にわかりやすくなるのかなという気がしますので、ぜひ皆さんよろしくお願いします。
それと、やはり飼料米の部分なんですけれども、昨日の新聞等にも出ていますけれども、多分我々が考えている以上に一般の方々はやっぱり理解していないということも踏まえて、やはりこれをやっていくとこういうふうな状態になっていくというような具体例をもう少し出しながら、今やっている方向性というのが物すごい明るい未来、暗い中なんですけれども明るい方向性があるんだということをきちんと広報するということが大切だと思いますし、先ほど、今、武内先生と目が合いましたけれども、やっぱり持続可能なですね、社会を構築する一番大切な部分に、やっぱりこの畜産という職業があるんだというような形に持っていければと思います。
本当に、よくこれだけまとめていただいたというのは、すごいものだなと思います。
全てを網羅しているという点では感心したというか、すばらしいなと思いました。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは市川委員、お願いいたします。

○市川委員
御説明ありがとうございました。
3点申し上げたいと思います。
最初に、飼料米についてなんです。
資料5の7ページのところに、3で飼料米について書かれておりますが、先ほど石澤委員のほうから、明るい方向性が見えるのではないかということで御発言ありました。
確かに明るい、自給率を上げるとか、そういう明るい未来も少しは見えると思うのですが、その飼料米に助成をする、補助をする、そういう納税者の側からすると飼料米のその生産コストをいかに早く下げてもらえるかというのは大変重要なことだと認識をしております。
そのために、多分いろいろなところで削減のための努力はもちろんされると思うのですが、書きぶりで足りないと思われるのが、新しい技術の導入の部分だと思います。
これは昨日の企画部会でも発言をしている内容なんですけれども、NBTであるとか、そのようなものも含めた経費削減、手間を省くとかそういうことに資する、多様な技術の導入によってコストを下げていくんだという、もう少し強い方向性。
そして、農水省としてのそういう技術に対する、必要なところにはきちんと使っていきますよというような、そういう方策、具体的な文言なりもできれば、これから5年後、5年間この基本方針というものが活用されていくのですから、この5年間を無駄にしてはいけないと思いますので、ぜひその新しい技術、育種の技術のところは書きぶりの中に少しでも入れていただけたらと思います。
2点目は、ささいなことで恐縮ですが、同じ資料の20ページの7和牛の遺伝資源の保護活用のところなんです。
ここのパラグラフの上から2行目の、「日本人の食生活の中で重要な地位を占める」というような書きぶりがちょっと違和感があるんです。
なぜかというと、もちろん和牛のきめ細かな脂肪交雑のものを頻繁に召し上がる方もいるかもしれないですけれど、普通の人が読んだときに、私たちの食生活の中でそのようなお肉が重要な地位を占めているのか。
すみません、消費者視点なので、そういうふうな観点から見ると、この書きぶりのところはちょっと違和感がありました。
具体的にどう書けばいいのかまでは、すみません、今すぐにベストの言葉を思いつきません。
それから3つ目です。
3つ目は、この基本方針とか、あるいは資料6の骨子案のポイントの中で使われている「安全・安心」という言葉なんですけれども、私は基本的にその行政として、国として提供する情報であれば「安全」というところまでで、きちんとそこは「安全」と「安心」は切り分けて、「安全」なものをきちんと供給するというような、そういう書きぶりにしていただいたほうが、これからの施策を打ったりするときにも動きやすいのではないかなと思うのです。
国民や消費者の安心のところまで配慮した書きぶりを最初に書いてしまうと、安心のためのその政策というのは、限りなくたくさんの人たちの安心のためにいろんなものをやっていかなくてはいけないというようなふうにも受けとめられますので、私の要望としては「安全・安心」と簡単に書いてしまわないで、もう「安全」ということで、「安全な」というような書き方にしていただきたいなというところです。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、大西委員、お願いします。

○大西委員
それでは、まず1ページのところなんですけれども、「まえがき」とあって、(検討中)というふうに書かれてあります。
今、前段、前の委員の方もおっしゃいましたけれど、やはりこれだけの項目を正しく、一つは生産現場のほうに、一方で国民のほうに伝えていくという上では、この「まえがき」をどうわかりやすく伝えていくかということが大変重要だと思います。
今回、例えば生産のほうで言えば生産基盤のところをしっかりやっていくとか、畜産クラスターですとか、それから放牧ですとか、要は地域資源を最大限生かしていくというような方向で新しい方向が一つ打ち出されていますし、一方、国民の皆さんにとってみれば、やはり今回いろいろバターの不足なんかもありましたけれど大変関心があるし、そういうことで言えば地域資源を生かした国産の、改めて、畜産・酪農というのは今、農産物で言えば我が国で生産額や消費額が高い品目でもありますし、そのあたりをうまくつなげていくアピール、さっきの飼料用米ともちょっと関連すると思うんですけれど、何かそういうふうに国民にもすごく訴える部分が必要だと思いますし、強いて、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれど、さっきもこの資料の中に雇用の話も出ていましたので、それで言えば地域創生とかですね。
ちょっと取ってつけた感じになるかもしれませんけれども、何かそういうわかりやすいメッセージを打ち出していただいたらいいのではないかなというのが一つであります。
それから、あとはそれぞれ各項目についても具体的な部分はこれから検討されると思いますが、ぜひ具体的かつ分かりやすいものにしていただけるようお願いしたいところであります。
あとは具体的にちょっと御意見を申し上げますと、7ページの飼料米のところでございます。
先ほどお話ありましたように、一つは、これは昨日の企画部会のほうでもお話あったと思うんですけれども、やはりまずはこれからとりかかるというところでもございますので、そういう点では長期的にしっかり基本計画の中にも位置づけるという強いメッセージもぜひ、この畜産部会の中でも打ち出していただければなというところと、併せて一方、やっぱり国民にとってどういう、このことの意味だとか、ここに生み出された畜産物がどんな価値を持ってくるのかとかですね。
ここがなかなか難しいところかもしれませんけれども、ぜひ表現していけたらいいのではないかなというふうに思うところであります。
それから、飛びまして14ページであります。
ここはちょっと質問であります。
畜産経営安定対策、畜種別の対策、大変に今の仕組み、大変よろしいわけでありますけれども、一方で、現在、収入保険制度について、恐らく作目関係なく検討されているのかなと思いますので、もし現在の検討状況等ありましたら、ぜひ教えていただければなと思います。
というのは、もちろん生産やって販売やってというのもあるんですけれど、やはり経営ということを見通すと、この新しい収入保険制度というのがどんなものなのか、そのあたりが今後投資のことにも深く関連してくるかなとも思いますので。
検討中ともお聞きしていますので、必ずしも明確ではないかとは思うのですが、その点をご質問させていただきます。
それから、20ページであります。
6の販売工夫による商品の特性に応じた付加価値の付与ということで、原料原産地等、記載いただいているのは評価いたしますけれども、さらに言えば地理的表示制度とか新しい制度も今いろいろ検討もされているようですので、そういう部分も入れ込むと、今の国全体の戦略とも合致するのかなというふうに思います。
それから、次が25ページであります。
酪農経営指標というか、今回の経営指標、これは評価させていただきます。
先ほどお話ありましたように、今回ゆとりというのも一つのテーマの中で、総労働時間ですとか農業所得とか、大変に冒険的ではあるんですけれども、具体的にわかりやすくこのあたりにチャレンジしていただいたというのも評価いたします。
それから、29ページです。
集乳、乳業の合理化のところで、先般新聞報道もありまして、このあたり、合理化というところは当事者のところにも影響が大きいところでありますので、酪肉近で目標を決めることと、その実際というところがどんなふうに、どんな形で進められていくのかというあたり、これはご質問でございます。
以上でございます。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、事務局のほうからお願いいたします。

○水野畜産企画課長
それぞれ担当からもまた説明あると思いますけれども、幾つか御指摘があったところを答えられる限りで御説明させていただきます。
石澤委員からありました、しっかりと数字を入れて、これから取組の目標をということで、数字は2部のところに、需要見通しも書きますけれども、生産の目標、飼養頭数の目標というのも全国ですとか地域別にしっかり書いていくつもりですので、それが一つ大きな数字的な目標になります。
さらには、これを踏まえて県段階、市町村段階でそれぞれしっかり、さらに細分化した数字を数量、生産数量、飼養頭数というのは決めていくと思いますので、そういう意味では生産の目標としてはしっかりしたものができると考えております。
生産目標、飼養頭数以外のところもいろいろな定性的な目標、方向性書いていますので、人をどれだけふやすかとか、餌をどれだけコスト下げるかとか、いろんなこと書いていますので、そういった法律上決めるとなっていない数字について、これなかなか難しい面もあると思いますので、御容赦いただければということで考えております。

○石澤委員
質問の趣旨がうまく伝わらなかったのかもわかりませんけれども、多分減っていくと思うんですよ、どんどん生産者とかも、農家そのもの、生産数量とかも。
ですから、ある程度このぐらい残していこうという5年ぐらい先の、人口の見通しと同じように、やっぱり何かそういうのをある程度、そろそろ出していく時期なんじゃないかなという意味でお話しさせていただいたんですけれどね。
今すぐの答えでなくてもいいです。
そういうことを視野に入れていかないと、やっぱり不安感だけが先に出てくるのかなと思いましたので、そのことを言わせていただきました。

○水野畜産企画課長
わかりました。
あと、飼料用米について、しっかりと広報をということで、書き方で十分じゃないところ、これからもう少し記述を充実させていく部分もありますので、御指摘踏まえながらしっかりと読み手に伝わるような方向で工夫していきたいと思っています。
市川委員から、飼料米について、米自体の生産のコストを下げる方向でということで、これ、畜産の生産のほうから書いていますので、耕種の米をつくるほうからどうなのかというのは、余りそこのところは書いてしまうと米生産の方針みたいになってしまうので難しいですが、要素としては重要なところだと思いますので、どれだけのことが書けるか考えていきたいと思います。
和牛の遺伝資源についての書き方は、これは余り他意なくて、我々もどんな表現がいいのかなということで模索しながら書いている中で、確かに改めて読み直してみても余りしっくりこない表現でもあったようです。
国内だけでなく海外でも重要だというところを言いたいというところなので、当たり前のところをどう書くかという、確かに食生活の中で重要な地位というのがしっくりこないかもしれないので、さらにどういったうまい表現になるか考えてみたいと思います。
あと、「安全・安心」のところは、また別途、担当から説明してもらえばと思いますけれども、なかなか「安全・安心」とよくほかの法律でも一つの決まったフレーズになっているというものもあるし、その安全というのをどこまでとるかというので、それを国の基準値としてここまで安全だけれども、さらにより安全を求める消費者、より安心という意味から、より厳しい安全というか、そういう安心を求める消費者もいるんですね。
そういった声にも応えていかなきゃいけないとか、いろんな事情もあって、そういうほかの法律なり、いろんな形で「安全・安心」とセットで使っている表現ですので、ここもそういう意味で両方書かざるを得ないものはあるのかなという気もしますが、工夫したいと思いますということと。
大西委員からいただきました「まえがき」、特段御説明しませんでしたけれども、これはおっしゃるとおり前回の議論でも、わかりやすいように、この長い文章じゃなくて、もう少し短くするとどうなるのかという御指摘を受けていますので、そこは引き続きやっていきたいと思っております。
ただ、これは中身がまだ決まっていませんということで考えていますので、まずは背景のところをよく説明させていただいて、これから具体策をしっかり入れていくということで、そういうある程度本当の中身が詰まってきた段階で、今おっしゃられたようなポイント、その地域資源ですとか、あると思いますので、そういう需要にうまくアピールする要素を落とさないような形で、その短い要約版なりPRできるような文章をつくっていきたいと思います。
また次回、あるいは次々回以降ぐらいのタイミングでしっかり入れて御議論いただければと思っております。
大西委員から、収入安定ということ、収入保険についてご質問ございました。
経営安定対策のところで、これ、経営安定対策についてどういった見直しかというところで特段触れていませんけれども、特に収入保険の検討、政府全体で進んでおりますので、それとの関係をどう整理するかということは当然、今後の検討課題として出てくると思いますので、そこは念頭に置きます。
29年度の通常国会に向けて提出を考えて、今、政府内での検討を進めているという状況ですので、なかなかそれがどういうものになるのかというのを検討状況御説明できる段階にないんですけれども、農家における家計、収入全体を対象とした収入保険制度という説明をしております。
畜産についてどういった形でというところがまだ検討途中で制度の詳細は決まっていませんけれども、いずれにしても畜産との関係をしっかり整理しなきゃいけないと思っておりますし、現時点でフィージビリティースタディーといいますか、事前の実現可能性の調査みたいなことを実際の農家を選定して取り組んでいるところですので、そういったものも結果も出てくればもう少し具体的なものを示せると思いますので、またその段階でお示しできると思います。
私からは以上です。

○森牛乳乳製品課長
大西委員からお尋ねがございました、集送乳コストの合理化の目標と実際の関係でございますけれども、この目標は従来から持って取り組んできましたけれども、若干今はおさまっていますが、近年の燃油の高騰や、酪農家戸数の減少等から、コストは横ばいが続いているという状況でございます。
また、地域的な差も結構大きいということを踏まえまして、今回27年度の事業で集乳ルートを効率化するためのタンクローリーの大型化の予算なんかも組んだりいたしておりますので、こういったものを活用しながら地域ごとの課題に対応しながら、具体的に進められるように取り組んでいきたいと考えてございます。

○鈴木畜産企画課畜産総合推進室長
市川委員からございました「安全・安心」のことと、雇用創出関係について、補足させていただきます。
現時点の案においては、背景事情としての消費者の需要の変化に関する記述では、「安全・安心」と書いています。
一方で、施策展開に関する記述では、「安全な供給」と、それによっての「信頼の確保」という言葉で、用語の使い分けをしておりまして、市川委員のご質問の趣旨は、「安心」は主観的なものであり、これを追及するとどこまでコストかけても切りがないということの観点から御指摘なのかなと思っています。
そういう意味ではここのその信頼の確保のために行うことは、あくまでも安全な供給の範囲であり、施策的な取組の内容としてはその旨が分かるよう記述をしているところです。
無尽蔵にお金をかけて安心を確保するということは念頭にないつもりですが、表現においては、誤解のないように工夫をしていきたいと思います。
それから、大西委員からございました雇用と地方創生については、地域に関する記述で、雇用の創出や所得との関係を十分には記述していない案になっておりますので、本文を書いていくときに充実させていきたいと思います。

○武内部会長
それでは、次に移らせていただきたいと思います。
川村委員、よろしくお願いいたします。

○川村委員
私ども乳業者の立場から、これまで、一つには生乳生産基盤の強化、2点目としては牛乳・乳製品の消費拡大とそれを支える制度的な基盤の強化、また、3点目としては生乳の持つ価値の最大化という、3つの視点から種々御意見を申し上げてきたところでございます。
今回お示しいただいた基本方針の構成案は、おおむねそうした意見を反映していただいた内容であると受けとめております。
そうした中で、今回は具体的な記述がない部分ではありますけれども、生乳生産量の長期的な目標数字の設定に向けて、今日の段階ではお願いと申しますか、意見を何点か申し上げさせていただきたいと思っております。
まず、国内生乳の需要量の長期見通しが、酪肉近の中にこれから数字として示されていくと思います。
私ども、乳業ということで牛乳・乳製品の生産・販売を行っている立場では、国産牛乳あるいは乳製品の持っている健康価値であるとか栄養価値ということについては、現在明らかにされている知見も含めて、消費者の皆さんに大変高く評価をされていると考えております。
また、今後も日本全体が高齢化をしていく中で、高齢者における乳たんぱくの摂取については、更にその重要性や評価が上がっていくと考えております。
そういった意味で、安全・新鮮で、かつ食味の面からも評価の高い国産牛乳・乳製品に対するニーズには大変大きなものがあると理解をしております。
そうした観点から、国産生乳の需要量の長期見通しについては、従来の見通し、あるいは現状の真の需要量水準を上回る水準を、是非とも確保していただきたいと考えております。
とりわけここ2年は生乳生産の減少の中で、現在の酪肉近の長期見通しにおける生乳需給量の進捗は、生乳の需要量イコール生乳生産量ということから減少という捉え方になっているわけですね。
ところが、皆さんもよく御承知のように、昨今の生乳生産量の減少が需要自体を押し下げているといいますか、供給が少ないことによって需要を抑え込んでいるという事態が、この2年間の中には明らかにあるのではないかと考えております。
そうした意味で、是非実際のといいますか、実力としての生乳の需要というものをしっかり計って見通しを出していただきたいと思うわけであります。
近年の生乳生産量の減少、この供給の状態での需要というのは、実は本当の需要ではないのではないかと、本来は供給が十分であればもっと需要が喚起された部分というのは十分あると考えております。
これは単に昨年来のバターや脱脂粉乳の不足等々の問題だけではなくて、牛乳自体の消費も供給不安を来さないようにするために販促を控えたりする中で、何とか需給を合わせてきたという努力のもとの中での需要であります。
この国内生乳の需要量の長期見通しは、これからの生乳生産量目標等々の設定において大変重要な指標になっていくと理解をしておりますので、是非そのことも検証した上で、長期的な需要量の見通しを出していただきたいということを、まずもってお願いいたします。
それから2点目は、生乳生産量の長期的な目標についてであります。
このことにつきましても、ただ今申し上げてまいりましたように、私ども感じているのは、やはり国産生乳に対する需要の強さということであります。
あるいは大きな意味で牛乳・乳製品に対する消費のマインドが上がってきているという状況があると思います。
そうした中で、輸入乳製品につきましても、中長期的に見ると需給の逼迫が避けられない、新興国需要が非常に高まっている中で、いつでも買える資源ではなくなってきているという状況もありますのでそうした海外の乳製品の需給ということも踏まえて、本当の意味で需要を賄える生乳生産量の目標設定ということがこの酪肉近の中では求められているのではないかと思っております。
是非とも長期的に見て需要を賄える生乳生産量の目標数字の設定をお願い申し上げたいと思います。
あわせて、そうした生乳生産を確保していくために、生乳生産基盤の強化については、ここに示された内容を確実に実行していただくということとあわせて、機動的に追加的な措置も是非ともお願いを申し上げたいと思っております。
それから、3点目としては、今回盛り込まれた各施策がどのような成果を生み出しているのかということについて、しっかりとした検証をしていく必要があると考えております。
計画された各施策が求められている成果を本当に創出できているのかどうか、単年度ごとの畜産部会の中でもそうした検討がされていくということではあると思いますが、今まで我々の理解では、また次の酪肉近の5年後の見直しというところまで待つということでは少し時間がかかり過ぎると思います。
もっと短いスパンでこれらの施策の検証を行っていくということが必要ではないかなと。
また、現在の生乳生産基盤の弱体化という問題については、かなり構造的な側面も有していますから、そうした施策自体が本当に機能するかどうかということについては、ちょっとした環境の変化で、影響を受けるということもあると考えます。
従って、是非この成果の検証については、より短いスパンでお願いを申し上げたいなと。
また、そうしたことも、できればこの基本方針の中に少しでも触れていただければ、安心感としては広がっていくのかなと考えるところであります。
以上3点、数字のないところなので、いろいろお願いできるかなと思って意見を述べさせていただきました。
よろしくお願いいたします。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは引き続いて、小谷委員、お願いいたします。

○小谷委員
説明をありがとうございます。
ちょっと意見といいますか感想ですけれども、21ページの(4)の畜産に対する国民理解の醸成、食育等の部分について、話させていただきます。
やっぱり国民に理解してもらうということと、食育というのがとても大事だと思っています。
今、この場で一生懸命施策を考えても、消費者の皆さんが、その産地や農業に関して抱えている問題に気づいていないという感じがあって、問題に気づいていないと評価されないというのがあります。
この対応と取組の中で、特に牧場や教育ファームはもちろんなんですけれども、「食」と「生命」と「心」に関する教育の支援というところに、追加してくださいという話ではないんですけれども、家畜の飼育というのも大事だなというふうに感じました。
牧場や体験をすることも大事だと同時に、日々生活している日常の中に生き物がいるということが大事だと思いましたので、そういう飼育とかも進めていただきたいなと思います。
牛とか豚はなかなか難しいと思いますので、そういうところで山羊とか羊とか大事になってくるのかなと思っています。
においの公害の問題もありますけれども、普段からそういうふうに、生き物というのはふんをして、においもするものなんだよということを知っていると、過度なクレームにはつながらないと思います。
それと、資料6のほうですけれども、ちょっと感じたこととして、農場から食卓を支えるというところがありますけれども、何か一方的に食を支えるばかりではなくて、今、時代としても支え合うというような、産地と生活者が双方向ということがいろんな経済でも言われていると思いますので、消費するばかりではなくて、消費活動というのはもっと積極的にグリーンコンシューマーとかエシカル消費というのがありますけれど、消費者というより何かサポーターというような、考え方を書き直してくださいということじゃないんですけれども、考え方を広めてほしいなというふうに思いました
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、近藤委員、お願いいたします。

○近藤委員
御説明ありがとうございました。
幾つか意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、大西委員のほうからも御指摘ありましたけれど、「まえがき」の部分なのですが、ここが何が来るのかなというのが大変気になりました。
先ほど御説明の中で、書き込んでいく中でその要約をというような御説明あったかと思うんですけれども、「まえがき」はもちろんその要約ということで、わかりやすいその全体を一まとめにというところもあるでしょうが、やはり「まえがき」にはそのビジョンみたいなものが欲しいですね。
畜産行政として何を国民に提供していくのか、農家に何を提供していくのかという、その思いをやはり書き込んでいただければと思いますし、畜種別の会議のほうで乳用牛のほうに参加させていただいますが、ここでもちょっと申し上げたのですが、その社会の変化とか消費者の変化とか、そちらのものは企画部会のほうの基本計画に入ってくるからここでは書かなくていいのだということであればそれでよろしいんですけれども、ここはここで畜産について、何かその社会の変化を捉えていくというのであれば、やはり「まえがき」のところでそれが多少なりとも書かれる必要があるのかなというふうに思います。
あと、個別の問題ですけれども、女性の部分についてはこの間ちょっとまだまだ中途半端じゃないですかと申し上げましたけれども、今回はっきりと明確に、その経営判断や地域の取組うんぬんのところで女性の力というのが重要だと書いていただいたので、これはよかったなと思います。
それから、消費者の信頼というところでかなりたくさんのボリュームを、前回の5年前がどうであったかわかりませんけれども、そこと比べて印象としては大きくスペースをとって書き込んでいただいているのかなというふうに感じました。
それも大変よかったかなというふうに思います。
消費者の視点を盛り込んだ畜産の方針であるということが国民に伝えられるような形になってきたかなというふうに思います。
それで、あえて言いますと、その21ページの食育、小谷さんも先ほどおっしゃいましたけれども、いろいろな背景があって、きちんと畜産物や畜産に関する国民理解の醸成ということを書くのであれば、対応のところが低年齢層に対してのみが書かれている気がしますので、やはりその国民全般を対象にした例えば広報、広聴であるとか、そこのところへの取組ももう少し書かれたらどうなのかなという気がいたします。
いつも食育といって、その教育ファームとか動物との触れ合いだけに終わっているような気がしますので、少しご検討いただければと思います。
それからHACCPなのですが、もちろん消費者に向けて品質保証、安全ということから言えば非常に重要なのですが、例えば12ページ、それから10ページの農場HACCPというところなのですが、取組の重要性はわかるのですが、余りにも書き込み過ぎると、例えば小規模経営の農家に対して逆に委縮させることにならないかなという、ちょっと不安がございますので、その辺はまたどなたか御意見あればお聞かせいただければと思います。
むしろそのHACCPについては、29ページのその流通ですね、こちらのほうでは非常にそれが重要なことになってくると思いますので、ここには書かれておりますけれども、安全な乳製品を日本製だから安全だと思っていただける、そのアジアの方々に対してきっちりとHACCPを保証してくというのは、その加工業者に対して、川村委員がおられなくなってしまったんですけれども、重要なポイントではないかと思いますので、ここはきっちりお書きいただいてよかったかなと思います。
それから人材なんですが、最後のページ、32ページ、人材の育成というところで、食肉の衛生品質管理に関する高度な知識及びうんぬんで育成を推進するとありますけれども、これは安全で品質管理、衛生部門だけではなくて、その経営方針、経営のあり方についても人材の育成というのは重要だと思いますので、そこの文言がここの部分には必要かなというふうに思いました。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、近藤委員が多分もうすぐお帰りになると思うので、近藤委員の関係を先に、事務局のほうからの回答をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
では、近藤委員から幾つか御指摘いただきまして、「まえがき」にしっかり書かせてもらうという、その要約ということで御説明しましたけれど、単なる要約ではなくて、まさに今の御指摘を踏まえて、その伝えたいメッセージというのは何なのかというところをよく、本文の中で長くなって書いているところもあるんですけれども、行間で書いているだけではっきり言葉になっていない部分もあると思うので、そこのところを「まえがき」でしっかり書ければ、そういったものを出していきたいと思います。
案として見ていただく上で、このメッセージじゃないということであれば、また御意見をいただきながら、そういうメッセージがしっかり出せるように考えていきたいと思います。
人材育成について、32ページに、これは流通の段階でということだと思いますので、農家段階の経営については、10ページのところで人材育成2番で書いています。
もし不足であれば、さらにこっちのほうでもしっかり書きたいということで考えております。
近藤委員の関係で何か。

○藤井委員
私からでもいいですか。
農場HACCPについて、小規模農家に対しての配慮ということでしたけれども、農場HACCPは小規模農家でも構築可能なようなスキームとしてつくられているという経緯がありますので、それに関して小規模だからとれないとか、施設的な要件とかはかなり緩くつくってあるという背景もあるので、実際、法人でなくても取得している方はいらっしゃるということからすると、そういうような状況ではないんじゃないかなと思います。

○原田畜産部長
ありがとうございます。
近藤委員のほうは、今のでいいですか。

○近藤委員
結構でございます。
あとは意見ですので。

○武内部会長
では、続けてどうぞ。

○水野畜産企画課長
川村委員、もう退席されてしまったので御説明できないんですけれども、また何らかの形でお伝えできればと思いますけれども、川村委員から、生乳の生産量のところをしっかりとした前向きな目標が出るようにという、今の実績としての供給量じゃなくてもう少し実態や実力を踏まえた数字に、というご意見をいただきました。
御意見を踏まえて、これだけ生産基盤を整備と本文のほうで書いているわけですから、そういう意欲を損なわないような前向きな目標にしっかりしていきたいという気持ちは持っております。
他方で、これを数字として出す以上は需要と合ったものにしなければいけないというところがあります。
需要というのは、最近の変化のところでも短く書かせていただいています。
この人口減少と、現在の実力と、向こう10年間を見たときにどう見通すのかというのがあって、人口減少社会の中で需要が、これは落ちるのは確かに落ちるので、あと高齢化社会ということもあって全体として需要が落ちた見通しにせざるを得ないというのもこれは事実なので、それとの兼ね合いでどうやってそれに見合う生産量というのを設定していくのかという難しい課題もあると思います。
これは生乳というのは特に飲用牛乳ということじゃなくて、乳製品も含めた全体の生乳生産量ということで出していくことになると思います。
その辺のところはよく御承知いただいた上で、また数字が出た段階で数字の説明をよくさせていただきたいと思っております。
小谷委員から御意見いただきました、食育なり国民への理解のところでということで、飼育とか生き物という、今の表現にはないですけれども、おっしゃるとおりそれは重要なところだと思いますので、記述に加えていきたいと思いますので、そこのところは意見を賜りましたということで。

○小林畜産振興課長
家畜改良増殖目標の関係、資料6のところで小谷委員から御意見いただきました。
一方的というよりは双方向という視点が大事ということの御意見でございますが、気持ちとしてはそういう気持ちでおりまして、例えば資料6の改良機関、農場、食卓と、こう分けて書いてありますが、矢印がちゃんと双方向になっております。
そういう意味で、お互い影響しながらちゃんとやっていくということでございます。
あと、畜産を理解していただけるようなサポーターをという考え方もというような御指摘ありまして、目標の性格上なかなかこの中に入るということはならないわけでございますけれども、これができて説明するときには、関係者だけではなくて一般の人にも、家畜改良又は生産をしている農家の姿が見えるような説明もしてまいりたいと考えてございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、また次に移らせていただきたいと思います。
笹﨑委員から、お願いいたします。

○笹﨑委員
読ませていただいて、実にすごい、立派な文章だなと思いますが、今の話で例えば、資料6の新たな家畜改良増殖目標の骨子案のポイントのところに、先ほどの小谷さんがおっしゃったように、農場から食卓を支えるということも一つだけれども、食卓から農場を支えてくれるような取組が不足しているから、消費者ニーズがどうとかこうとかという話が出てくるわけですよね。
ですからこれは、国産農産物を供給するためにと考えれば畜産ではなくて全部に共通してきます。
その視点でこの10年食料生産をどういうふうにしていくのか。
言い方は悪いですけれど、家畜との触れ合いだけでいいのかという疑問です。
実は触れ合いも大事ですが、食卓からのこれだったら支持しますよという声をふやす手立てをたくさん作らないといけないと思います。
これからインフレの時代に入っていく、諸物価がどんどん上がっていく。
食品は今年は値上げラッシュになります。
畜産物だけではありません。
それに対して消費者が今、非常にお財布のひもを締めていることも事実です。
これはスーパーやデパートの売上げが決して伸びていない、特に既存店がですね、僕が言っているのは既存店ベースの話です。
新規出店で売上げを伸ばしているだけの話であって、実際には既存店は大変苦戦をしているという現状の中で、じゃあ消費者の支持をどこでどういうふうにして、国産品が得られていくのか。
この間の審議会のときでも申し上げましたけれども、牛乳の体細胞数基準の見直しの話がありました。
消費者はそういう基準があることさえ何も知りません。
私、うちの店で100人に聞きました。
やはり誰も知りません。
ところが一生懸命良くしようと現場は努力しているわけです。
ところが、そのことは全く伝わっていません。
というところが、盲点だと思っています。
あるいは赤身肉の牛肉がおいしいんだというものを取り組みたいというふうにしておりますけれども、今の日本の店頭あるいはレストランを含めた調理技術というものは、切り方一つにしてもシンスライスから超厚切りまで、これだけ細かくお肉を切り分けて、調理を提供しているところも世界中多分ないだろうと思っています。
今、何が言いたいかと言ったら、我々の議論の中心は、生産の精肉ベースの話しかないということなんです。
我々はそれしかできません。
だから、今度はそれをどう原料に使っていただくのか。
この間話したように極上、上の格付はいいんだけれども、並とか中とか、そういうものの価値というものが、精肉ベースでいったら歩どまりとかそういうものでは落ちるかもしれないけれども、どうしたら加工とか製造のメンバーと協調して、これも生きた命、大事な命、あるいは部位別も含めて、生産財の価値を上げていけるのかに具体的に取り組んでいかない限り、付加価値、付加価値という美辞麗句で踊るわけにはいかないというところが一番の盲点だろうと思っています。
あと、生産者の立場から言いますと、前からも話があったように食肉センターの衛生管理の問題とコストアップの問題というものが、非常に大きな負担になっています。
例えば獣医師の問題がここに書いてありましたけれども、獣医師不足は永久に続きます。
何が問題か。
食肉検査員は獣医師でなきゃいけないというものが非常に食肉の処理頭数をアップできないという最大原因になっています。
それはプロですから、いろんなことを見ていかなくちゃいけないことがございますけれども、1人当たりの処理頭数、じゃあアメリカはどれぐらい、ヨーロッパのドイツはどれぐらいというふうなことで比較していけば歴然たる差があるわけです。
こういうコストの問題というものに、もう少し取り組んでいただきたい。
しかし、これは農水省の範疇ではなくて厚生労働省の範疇に重なります。
厚生労働省との障壁を超えた、壁を崩していかない限り、コストの削減はできないということになります。
会社も同じです。
6次産業化の話が出ましたが、6次産業化のポイントは、それぞれの業界の壁を壊すことなんです。
その壁を壊せないで幾ら6次産業化を叫んだって実現するはずがないというのが、私の経験の上での話であります。
ぜひ食肉センターについても努力をしていただきたい。
あるいは県とか国とか市町村の育種改良の壁を崩していくとか、そういうことをしていかないと、我が県はとか我が国はなんて言っているうちに、どんどん国際的に遅れていくということになっていくのではないだろうかなと思っています。
あとは、消費者ニーズということをよく簡単に使うんですけれども、ニーズはどんどん多極化していると言うんですよ。
何の、どこの消費者ニーズなのかというところまで突き詰めていかないと、これも言葉尻の遊びで終わってしまうというふうに僕は思っておりますので、この辺も、私は消費者ニーズを踏まえるだけではなくて、前から言っているように消費者ニーズを喚起して、消費者ニーズをつくる。
安心・安全も、我が国はこうであるということを、アニマルウエルフェアも注意してもらいたいんですけれども気候風土が違う国々の基準が、日本の湿潤の国の基準に全部合うはずがない。
ドイツでよくアニマルウエルフェアの話をするわけですけれども、これは日本では無理だなということもたくさんございますので、日本のアニマルウエルフェアをどうすればいいのかということで、コーデックスとかそういうものの基準ばかりで考えないで、日本の基準はどうしていくのかということを確立していく。
これは日本の国民に応えるための方策。
輸出する場合はまた違うかもしれません。
難しいことは私はわかりませんが、自分で豚を飼っていて、アニマルウエルフェアの基準は、やはり気候風土を基準にして培っていくべきだろうと僕は思っておりますので、この辺もどうかやわらかい頭で、日本としての発想と日本としての主張ができるような、そういうベースを築いていただきたいと思っております。
あと、小さい話で申し訳ないんですが、ついこの間の話ですが、東日本大震災の復興で、現場で、どういう問題が起こっているか。
東日本大震災で大変な被害を負っているある養豚家の事実の話でありますが、東京電力から補償金をもらいました。
ところが、補償金は飼養頭数が多いときの補償金でしたからいいんですけれども、それは利益であるということで税金をとられると。
国から来た補償金は利益ではなくて、国の金だから、これは計算したら余剰金で出るわけですね。
これは税金はとらないと、こういうばかな現実があると伺って、私は本当に腹立ちましたね。
本当に御苦労を重ねてね、いざ決算をしてみたら税務署が飛んできて、民間企業の補償金は利益として課税をすると、裁判で争うかどうかという話になっているそうですけれども、何とかならないものなんでしょうか。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、築道委員、お願いします。

○築道委員
これまでも酪肉近の基本方針に沿って、国・地方自治体と共に一体的に施策を展開した結果が今の状況となっているわけですが、今後の状況の変化等を踏まえて、現状の課題に対してしっかりとてこ入れをしていこうという姿勢が感じられ、意欲的な構成案となっているように思っております。
中でも重要なのは収益力の強化ということになると思います。
手法としての、13ページですが、地域の関係者が連携して取り組む畜産クラスターについては、離農・高齢化が進む中、人材を含む地域資源を集中的に活用し、自主的に組織的な生産活動ができる機会となるが、取組を開始するに当たりましては、地域の実態・課題を分析し、将来像をよく見極め、合意形成をはかるためのじっくりと腰を据えた作業と時間が必要になると思います。
また、成果が出るまでには相当の時間がかかることになります。
ここでも重要になるのは、意欲と能力のあるリーダー、人づくりであり、これに最も時間がかかるということから、確実に成果を上げるためには、目先の成果にとらわれず、進捗状況も確かめながら、継続した支援が必要になるのではないかと思っております。
新年度予算で機械導入時の補助率のかさ上げや、施設整備について個人の経営体も対象としたことは、これまでにない画期的なことであり、大いに評価したいと思っております。
次に、飼料価格の上昇への対応について、8ページですが、肉用牛生産における肥育期間の短縮ということで、肉質、枝肉重量の変化に留意しながら、肥育期間の短縮による効率的な肉用牛生産の転換を進めるとありますが、このことに関しまして、私どもの市場に出荷されている生産者において肥育期間の短縮に取り組んだ結果事例がございますので、参考までにご紹介させていただきます。
飼養形態は黒毛和種の繁殖・肥育の一貫経営です。
これが一つのポイントだと思います。
性別は去勢です。
平均出荷月齢が23.4か月、平均格付がAの4.5、平均枝肉重量が約480キロというような結果が出ておりますので、このことに関しては的を射ているというか、実効性があると思っております。
また、脂肪交雑の多くない肉質中等級の牛肉の生産であれば、なおさら転換は可能であるということが示唆されると思っております。
最後に、消費者の需要の変化、1ページと、先ほど改良の骨子のところでありましたが、脂肪交雑の重視ではなく赤身肉への関心も高まっているという、この「赤身肉」という表現に関し、現場で作業に携わっている私たちとしては少し違和感がございます。
赤身肉そのままの真っ赤な肉、いわゆるBMSナンバー1の肉を指しているかのように思えてなりません。
消費者は現在の需給動向から、サシが少ないことはあっても、適度な脂肪交雑が入った、食べておいしい、食べやすい牛肉に関心があるのではないか、というふうに思っております。
また、「赤身肉」という表現では輸入牛肉でいいのではないかというイメージも発生します。
生産者にとっては、そのままとれば今までの生産方針と全く逆方向のため、生産現場に戸惑いが生じる。
意味合いとすれば、霜降りの割合の多い肉に対して、霜降りの割合がそれほど多くないほどほどな肉ということになろうかと思いますが、誤解を与えないような表現に改めていただくこともご検討いただきたいと思います。
以上でございます。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、飛田委員、お願いいたします。

○飛田委員
まず、示された基本方針の構成については、近年のめぐる情勢をしっかり踏まえた論理として、非常に評価をしたいというように思います。
「まえがき」が示されていないのは、これは畜産部会の委員の皆さんの考えを、その大事な部分にしっかり掲載をしていこうという思いがそこにあらわれているんだろうというように思いますので、私は生産者として今一番大事なことは、TPP問題あるいは日豪EPA問題、そういう発効がございまして、畜産・酪農農家が非常に感じていること、これをぜひ「まえがき」の中でうたっていただくことが大事だというように思っております。
特に国が今抱えている、生産者がですよ、抱えている問題、それに対して大丈夫ですと、大いに搾ってくださいと、あるいは規模拡大をしてください、そして国もしっかりサポートしますよということをアピールしていただく、これがまず生産者に向けた「まえがき」の大事なところでないのかなというように思っておりますので、ぜひそういうことも含めてお考えをいただければというように思います。
北海道の話をさせていただければ、毎回私も発言させていただいておりますけれども、特にここ三、四年は200戸近くの酪農家が搾乳を離脱するという、非常に緊迫した状況が続いておりまして、特に平成11年の新たな酪農・乳業対策大綱で示された方向性の検証作業を行って、持続可能な酪農経営の確率と酪農生産基盤の強化に向けた考え方、いわゆる目指す姿を整理をさせていただいております。
所得をどう確保していくか、担い手の育成をどう図り、労働力問題をどう解決していくか、そのために生産者が自ら取り組むことは何か。
あるいは、地域や北海道全体としてどうサポートをしていくのか。
その上で国にお願いすることはどんなことがあるのかという、こういう視点で、まさしく今回提案された内容と方向性は一緒だと私は思っておりますので、ぜひしっかり進めていただきたいというように思います。
その上で、お願いをしたいことが二、三ございます。
国内消費者のニーズ等を踏まえた生産・供給に当たって、これは17ページですが、特に牛乳・乳製品の安定供給を確実に行っていくために、昨年度のバター、脱脂粉乳の緊急輸入のような事態に陥らないためにも、適切な配乳調整や別途取扱い、取引間、当事者間だけの問題とすることではなく、国が乳製品向け用途全体の需要に積極的に関与していく時代に入っているというように思っておりますので、そこはぜひ検討をお願いを申し上げたいというふうに思います。
そういう意味において、畜産経営安定対策の対応・取組、これは14ページですが、社会経済情勢の変化に応じて、そのあり方等の検討を含めて、広く制度、政策全般の検証見直し作業を早急に進めていただければというように思います。
また、検討中とあります牛肉の生産数量の目標、これは22ページですが、肉用牛生産基盤の強化の視点から、畜種別の目標設定をぜひとも検討をお願い申し上げたいというように思います。
最後になりますけれども、消費者ニーズを踏まえた牛肉生産を進めるに当たり、主産地による乳用牛の評価手法の研究の推進とございます。
これは19ページですが、北海道を想定しての記載と受けとめております。
その必要性は理解しますけれども、北海道内で議論すべき課題もまだまだあろうかというように思っております。
これを基本方針の載せるのはちょっと時期が早いのではないかなというように思っておりますので、できれば削除をお願いを申し上げたいというように思います。
以上、私のほうからご質問をさせていただきました。
ありがとうございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、今までの3人の委員の方々の御意見に対しての回答をお願いしたいと思います。

○水野畜産企画課長
では、まず笹﨑委員からいろいろな御意見いただきまして、今後の施策の中でよく反映させていくものもありますし、幾つかよく事実関係を確認した上でしっかり対応していきたいものありますので、個別の論点についてよく見ていきたいと思います。
一方で、今回の酪肉近の中にどう書いていくかというところはまたよく考えていき、個別の論点についてまた説明していきたいと思います。
築道委員から、今後の施策について継続的にということでした。
今回説明省略しましたけれども、前回説明させていただいた27年度当初予算での畜産クラスターについて、今後とも継続的にしっかりやっていきたいと思っていますので、そういったところは継続しながら、実施状況の評価も併せて進めていきたいと思っております。
この酪肉近の実施状況、成果の評価について、どういった形でやるのか。
先ほど川村委員からもありましたけれども、そこのところはまたよく今後考えて、また我々の考えをお示ししたいと思っております。
肥育期間の短縮についての具体例示していただきまして、我々がやっていこうと思っている方向性を後押しするものだと思いますので、非常に後押ししていただけるようなデータだと思います。
個別にもう少し情報を教えてもらえれば、我々の今後の施策にも、この記述の中にも参考になると思いますので、今おっしゃっていただいたことについて、また情報をいただければと思います。
赤身肉という表現、確かにおっしゃるとおり、これ意味しているところは、これは適度な脂肪交雑でというところで、決してそのBMSNo.1を考えているわけではありませんし、輸入牛肉を考えているわけではありませんので、誤解がないようにしていきます適度な脂肪交雑の肉をということで表現をより適切に試みたところはありますけれども、赤身肉という表現はまだ残っていますので、これをどうするのか、赤身肉という表現を残すのかどうなのか、検討したいと思います。
那須委員のところでやっているあか牛とか、そういったものも含めて考えているということですので、そこがうまく表現できるようなものにしていきたいと思っております。
飛田委員から御指摘いただきました「まえがき」、委員の思い、しっかりと受けとめて書いていきたいと思います。
おっしゃられた、その生産者が抱えている問題をしっかり捉えて、国として大丈夫ですよ、しっかり搾ってください、サポートしますというのはおっしゃるとおりですので、そういった方向で書いていきたいと思います。
それに加えて今回、酪肉近で我々として書いていきたいのは、その農業者頑張りますよ、国もサポートしますよということもあるし、それ以外にその地域の関係者ですね、生産者団体とか行政とか、いろんな関係者もそれぞれ頑張ることありますよねということで、生産者だけに頑張らせるつもりもないし、国だけのサポートということでもないと思いますので、その辺のところも関係者それぞれが頑張りましょうというのをしっかりメッセージで出していきたいと考えております。

○森田食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。
まず、笹﨑委員のほうから、食肉処理場の検査員、獣医師がやっていてというお話ございまして、まさにそこは厚労省とも常日ごろいろいろ連携とっていますけれども、今後もそういうお話を厚労省にも伝えたりして、さらに連携を強化して、笹﨑委員のほうから話ありましたけれども、直接うちの所管ではない部分ではありますので、連携を強化して対応していきたいというふうに思っております。
あと、飛田委員のほうから、主産地による乳用牛の評価手法の研究の部分、御意見がございましたけれども、この部分につきましては現地の公聴会で地元の組合長の方からそういう要望があったということを踏まえて書かせていただいたんですけれども、これは地元としてはその方も含めて、飛田委員の御発言のような思いだということで、よろしいでしょうか。

○飛田委員
部会長、よろしいですか。

○武内部会長
どうぞ。

○飛田委員
地元でしっかり協議をしてございますので、これは心配ないというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

○森田食肉鶏卵課長
そういうことであれば、この文は削除するということでやっていきたいというふうに思います。
以上です。

○小林畜産振興課長
笹﨑委員からアニマルウエルフェアの関係で、ドイツの話も出ましたけれども、出たので、今の私どもの進め方について少しお話ししておきたいと思います。
御存じのように畜種別に1回議論をいたしまして、ガイドラインがつくられております。
これは日本版のアニマルウエルフェアのガイドラインでございます。
今、我々の課題としては、そのガイドライン自身、それほど今の飼養形態に無理をかかるものとは考えてございませんで、まずは農家の方にそのガイドラインの存在を知っていただく、そして守っていただくということを進めていくことが必要だと考えてございます。
消費者の方にも、日本でそういう取組をなされているということをやはり理解を深めていくということで、とりあえずはまずはそこが第一の目標と考えてございます。
一方で、国際機関の中でも議論がされておりまして、特に具体的にはOIEの中で畜種別に議論がされて、一部決まってございます。
これは輸出の問題ということに整理するだけではなくて、やはり私どもも輸出もしますし、将来我がほうにもかかってくる問題ということで、日本の立場というものをしっかり入れていこうということで、今、国際機関での協議は積極的に意見を言うようにしてございます。

○原田畜産部長
東電賠償は、基本的にその方の収入を東電の賠償でもとに戻すという形なので、もともと税金は払っていますよね、だからもとに戻したときにも通常と同じ形での税金はいただきますというのが国税、要するに税務当局の見解で、私たちもいろんな農家の方から御指摘を受けて、随分税務当局にも話したのですが、全ての業種で共通な整理をしているものですから、なかなかそこは委員の御指摘のような形にはなっていないという、事実関係はそういうことです。

○森牛乳乳製品課長
飛田委員から配乳調整のお話がございました。
従来、指定団体とメーカーの間で調整されてきたと承知しておりまして、27年については、今、ホクレンとメーカーの間でいろいろ具体的に今後の在り方について調整されていると伺っておりますので、その形がどういう議論になっていくかということも踏まえながら、我々の在り方も検討していきたいと思います。

○水野畜産企画課長
1点だけ、先ほど申しそびれましたので。
飛田委員から御指摘いただきました肉用牛について、種別に数量設定、飼育頭数の設定という御要望をいただきました。
もちろん肉用牛全体では頭数なり生産量の目標を設定しますけれども、これ種別に出せるかということになると、種別についてはその時々の状況、需給の状況を踏まえてある程度柔軟な対応をしていくということが求められる部分もあると思いますので、なかなかこれ10年先まで見通して、種別にどれだけかというのは、ちょっと性格的に難しいものもありますので、これは難しいという事情を御理解いただければと思います。

○武内部会長
よろしいですか。
それでは、次に移らせていただきたいと思います。
那須委員、お願いいたします。

○那須委員
こんにちは、熊本の那須です。
いつもお世話になります。
まず、11ページの、女性の活躍の推進というのがまず出ておりますけれども、活躍はもう前からしているんですね、いろんなことで。
ですから、活躍の推進じゃなくて、一番最後のほうにある対応・取組が大事なんです。
それで、「女性の経営判断や地域の取組等への参画を推進する」とありますが、地域の取組ではなく、社会、つまりグローバル社会への取組なんです。
男性と同じように、大きな社会へ女性を流していただきたいという希望で、この前も言いました。
地域の小さいことじゃないんです。
大きな視点に立って、いろんな勉強会とか研修会、そして女性組織の大会等、全国の中心地東京等で行われる時の支援を是非お願いします。
ここがちょっと違います。
それから、クラスター事業というのが地域の中でもとても話題になっております。
しかし、クラスター事業がどういうことか、まだわからずじまいの状態で話題になっているものですから、クラスター事業というのは大きな農家だけが恩恵をもらって、普通の小さい農家には各種の条件をクリアするだけの力がない、というのが、普通の農家の人の意見でした。
ですから、「そうじゃないですよ、今から、役場等から出てくると思いますけれども、クラスター事業を使ってみんなで地域を活性化していくような話を私は聞いています。
」というようなことを言いましたが、「いや、那須さんそれは違いますよ。
大きな農家だけが恩恵をもらうのがクラスター事業ですよ。
」と言われまして、私もあまりわからないので、「そうですか、じゃあもう一回今度聞いてきます。
」ということで話が終わりました。
この事業を使うためには、大きな農家でないとクリアできない難点があるのではないでしょうか。
それから、これからの肥育期間が短期化するということで、いろんなコスト面ではとてもいいと思いますが、輸出を今からしていく面において、和牛に関しては熟成というのが肉をおいしくするための一つの手段でありますし、売り口上ですので、その熟成と短期化が今どういうふうになっているかを聞きたいです。
また、国内産消費者ニーズは資料で分かりますが、外国からのニーズとして、和牛に対してどういうニーズを持っているのかをお聞きしたいと思います。
それと27ページの、肉用牛の経営指標というのがありますが、これで1、2、3とあります。
3のところは頭数が多いですので、発情発見装置とか分娩監視装置とかいうのがちゃんと設定された上でのこの統計になっていますが、こういった装置はかえって小さい農家も必要なんですね。
割と30頭とかそれぐらいの経営でも、例えば牛舎が山の中にあって、自分たちは離れたところに住んでいて、お産があるのにそこまで出かけていかなきゃならない、でも冬なんかは寒いので、お産があるかもしれないとわかっていても安易に考えて行動しないこともありがちです。
でも、そういうのがあると、枕もとでそれが見られて、行動に移る事ができます。
これは経営指標のために1、2、3で分けてこういう設定のもとにされているのは分かりますが、これから自分たちの現場の姿としては小さい農家でも、是非必要だと思いました。
それが、結局事故防止につながりますし、経営に大きく反映すると思われるからです。
全体的に、基本方針の構成案ができ上がっておりますが、これが絵に描いた餅にならないように、要するにおりてくるスピードと、現場が弱体化するスピードが違うんですね。
既に弱体化していて、事業としておりてくるときにはもうそこに対象農家がなかった等ということにならないためにも、スピード感を持っていろんな事業をおろしていただきたいと思います。
それが一番の願いです。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、藤井委員、お願いします。

○藤井委員
まず第一に、飼料自給率についてです。
これは企画部会の資料の8ページ目のほうに出ていますが、前回の基本方針の中にもカロリーベース、生産額ベースと並んで飼料自給率が出てはいなかったんですね。
という意味からしても、飼料自給率自体は今までもあったんですが、かなり国としての位置づけが飼料自給率に対して上に上がってきたのではないかなというふうに見ています。
それに関して、そこはもう本当に畜産こそがそれをどういうふうにやっていくかという需要面の話を議論していかなきゃならないと思うのですが、ちょっとそこの議論がまだまだ不足しているのではないかなと。
実際の数字が出てこないと、どうもなかなか私としてはよくわからない議論になっているんですけれども、それを踏まえた上で、ここに関して、飼料米を利用した場合どういうふうになっていくのか、もうちょっと突っ込んだ議論が必要なのではないかなと一つ思っております。
次に酪肉近のほうに入っていきますが、まず、小規模農家を含めた中で、放牧の推進ということが入ってきています。
私は酪農に関して多様化はあってしかるべきだというふうに思います。
放牧は当然、今、乳価が高くなってきた中で、飼料コスト、粗飼料コストが上がっているというところに関しましては非常に有効な手段というふうに理解しております。
小規模農家に関しましては経営安定の対策としても非常に適している。
今その乳価が高い中で、低投入でいくと、所得も確保できながら非常に理想的な酪農経営ができるというふうには考えておりますが、やはり泌乳量をそのまま維持するということは難しいかと思います。
放牧を推進するということをやるということは、一方で増産をどこかが賄わなければならないと。
それは私たち酪農法人、メガファームといわれるところが負っていくべきことだというふうに理解しているんですが、現実は北海道の酪農メガファームがなかなか増産できない理由があります。
そのあたりをしっかりと分析していった中で、酪農法人がいかに規模拡大、そして法人化から経営を高度化していくというところに結びつけていくか、今一度突っ込んだ議論をしていく必要があるのではないかなというふうに思っております。
経営判断に関して、法人化したから高度な経営判断ができるわけではなくて、法人化して高度な経営判断をするためにいろいろやらなきゃならないことがあるというふうに思います。
そのあたりの準備というのが、なかなか環境が整っていないというのが現状ではないかなというふうに思います。
例えば、法人経営の中で、財務諸表というのをもっと有効活用するということをしてもいいんではないかなと。
どうしても、いまだにそのメガファームになっても生産費調査がどうこうとかという話になっちゃうんですけれど、本来的には例えば総資産回転比率とか総資産利益率、キャッシュフローというところを実際どうなっているんだと、これを経営展望の中に入れて話をするということがあってもいいんじゃないかなと。
政府からして、なかなかですね、展望のところにそういう項目も入れていかないと、そういう素地をつくっていくということ自体が難しいんじゃないかなと思います。
北海道においては、やはり組勘というものがあって、なかなか財務諸表がただの税務申告のためだけに動いていて、実際の経営判断に有効に利用されていないという現実もあります。
そういった側面からしても、もう少しそこを配慮いただいてもいいのではないかなというふうに思います。
さらに法人についてですけれども、法人化により安定的な雇用の確保を図りというふうに書いてあります。
ここも法人化こそ安定的な雇用が確保できていないから今困っているんだよというところがありまして、非常に悩ましいところであります。
実際どれぐらい人数が必要なのかということで、これも企画部会のほうでは畜産で9万人プラス4万人というふうに書いてあります。
その中で、じゃあ実際その、笹﨑委員がおっしゃられていたように人の手の部分と頭の部分というところの議論もありまして、実際に必要な労働力の部分、また、あと高度な人材としての必要とされる部分というところをもうちょっと精査した中で、しっかりとそこの獣医師であったりとか法人における幹部社員的な役割、あるいは後継者、こういったものをどうやってどれぐらいの人数を育成していくのか、確保していくのか、ここに関して省庁の枠を超えた中でぜひ畜産部会としての見解も出していく必要があるのではないかなと。
この酪肉近の中にも人材の育成ということがこれだけ必要性が言われているにもかかわらず、なかなか具体的な議論が入っていかないと、このあたりはぜひもう少し突っ込んで書いていただきたいなというふうに思います。
またもう一つ言わなければならないのは、外国人研修生のことに関して、もう既に北海道のメガファームでは外国人研修生抜きには語れないような状況になっています、雇用環境としては。
この部分に関してもしっかり考えていく必要があるのではないか、議論する必要があるのではないかなというふうに思っております。
いずれにせよ、メガファームが健全に伸びていくための環境整備というのをしなければ、これ以上生産量を伸ばしていくというのは難しいのではないかなというふうに思っております。
次に、食肉のほうなんですけれども、ハラルについての記述が見当たらなかったのですが、これについてはどうしたのかなというふうに思います。
やはり牛肉を輸出の目玉としてやっていく中で、ハラルを抜きに考えていくことは難しいのではないかなと。
食肉加工場に関してHACCPだけではなく、やはり国際対応という中では、ぜひハラルについての現況を入れていくべきなのではないかなと思います。
先ほど小林振興課長からもお話もありましたけれども、農場HACCPあるいは肉づけ等級等も含めて、日本のこの畜産の食に対しての理解というものを国際的に広めていくという活動、これは非常に、法人だけではなくて産業が伸びていく上で非常に重要な活動と思いますので、これはぜひ推進していただきたいというふうに思います。
次に牛群検定についてですが、このICT化のところにも併せて言いたいところがありまして、メガファームに対応していないというか、例えば今、実際に検定作業をするときに、うちですと400頭近い一頭一頭の乳量を打ち込んでいかなきゃならないんですけれども、それをわざわざハンディの子機で手打ちしているというのが現状でして、ICT化といってもなかなかそういうことが進んでいないですし、ICT化してそのポケットハンディが出てきたんだと思うんですけれど、日進月歩ですので、常に最新のものをバージョンアップしていく、そして規模が大きいところにはそういう対応ができるようにしていかないと、実際そこに入力だけに検定員を1人置かなきゃならなくて、さらに人をふやしてくれというような現状があります。
大型酪農法人では、そういったことを言われるんだったら面倒くさいからやめちゃえというような話にもつながっております。
やっぱりそういうことをしっかり現場を吸いとった中で、もっと使いやすくしていくということは必要じゃないかなというふうに思います。
あと、その家畜改良目標のところに関しまして、輸出対応といいますか、日本としての特色をどういうふうにつくっていくのか。
肉の面が大きいかと思うんですけれども、という切り口があってしかるべきなのではないかなというふうに思います。
牛の部分に関しましては雌雄判別精液と受精卵の利用が日本の牛を確保する上で、これ、肝になります。
これはもうまさに日本のための技術とも言えるというところですので、ここは強力にぜひ推進していただきたいとともに、やはりその乳用牛、そして和牛のこの頭数をどういうふうに持っていくのか、ここはしっかり指針を示していただきたいというふうに思っております。
最後になりますが、平成37年、10年後を見据えた中で、この5か年の酪肉近というのを決めていくということになります。
私の経営で考えますと、10年前はヨーネ病と戦っていて、検査のたびにぼろぼろ患畜が出ていくと。
また、乳量は8,900キロということで非常に低い状況でした。
でも、このときにチャレンジングな目標をあえて出して、乳量は1万2,000キロを目指そうと言いました。
正直その達成できるかどうかなんていうあてはなく、でも、やっぱりそういう野心的な目標を立てた、それで10年頑張ったからこそ、今現実に1万2,000キロという乳量を達成し、ヨーネは清浄化したばかりか、農場HACCPという認証まで取れたということがあります。
現実的に、現実的に、もわかるんですけれども、やはりチャレンジングな目標を出して上を向いていくということも非常に重要なことだというふうに思います。
現実的な目標にしていくと、現実的以下にしかならないのではないかなという気がします。
そのあたり非常に調整が難しいところだと思いますが、やはり人の気持ちというのは最後できいてくるというところがありますので、ぜひそういったところもくんでいただければと思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、山内委員、お願いいたします。

○山内委員
飼料メーカーの立場から二、三、申し上げたいと思います。
まず8ページの上にあります5番の飼料の流通基盤の強化、背景・課題、配合飼料や国産飼料の効率的かつ安定的な供給を推進する必要がある。
対応・取組ということで、配合飼料工場の機能強化や、港湾整備、国産飼料の調整・保管体制の強化を促進し、飼料の流通基盤の強化を図るというふうに書いていただいていて、まことにそのとおりだと思うんですが、今、各飼料メーカーそれぞれで、その港湾整備みたいな大きなものは別にして、今そういうことに取り組んでいるわけですけれども、あえてここでこういうことを入れられたということは、何か具体的にやるのかどうか。
あるいは、今後はもっとこういうことに国も関与していくんだというようなお話なのかどうかということを、まずお伺いしたいとうことが一つあります。
それから2つ目に、さっき那須委員とちょっと重なるんですけれども、今回の予算折衝で大変、飼料・畜産業界のためには御配慮、御尽力いただいて、お礼申し上げたいと思いますが、その中の目玉である畜産クラスター、これがまだ一般農家の方に、畜産農家の方に浸透しておりません。
浸透していないんですけれど、何となくよさそうだということで、申込みが殺到しております。
特にリース事業、これは今まで3分の1だったものが2分の1になって個人でもできるようになったということで、実際の実務は飼料工業会とか飼料メーカーがお客さんである農家から言われてやるわけですよね。
リース事業だけに限っても去年のもう6倍も7倍も申込みが来ていて、今、飼料工業会で2人ベテランが張りついてやっています。
とてもじゃないけれど、全部許可になるかどうかは別にして、対応できない状況になっております。
これについても、もう少し農家の皆さんに理解していただくような努力をしていただくことと、やはり我々飼料メーカーにとっては農家さんはお客様ですので、言われたらやらざるを得ないのですが、とてもすごい人件費をかけてこれの実務を行っているわけですね。
この辺のことももう少し何か対策がないのかお考えいただきたいと。
特にこの畜産クラスターってすばらしい施策だと思いますので、これを進めるためにもその辺の課題を克服していただきたいなというふうに思います。
それから最後に、TPPに関してですけれども、ここ一両日の新聞見ていますと、かなり日米の合意が近いというふうに読めて、3月ぐらいには決着するんじゃないかというニュースになっておりますが、もし本当にその期近で決着してTPP導入となると、農水省さんの試算でも、国内の畜産はもう壊滅的な打撃を受けるという予想が出ているわけですよね。
その中で、こういう酪肉近の議論とかの中では、TPPの影響度とかTPPに対抗するためにこういういろいろなことをやるんだという議論はあるかと思いますけれども、嵐が来たらもう一気に来ちゃうような私は感じがしておりまして、それに対する今後の農水省としての考え方、対応策などをお聞きできればというふうに思っております。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、今の3人の委員の御意見に関しまして、事務局から御回答をお願いします。

○水野畜産企画課長
では順番に、那須委員に御指摘いただきました女性について、那須委員の活動の範囲からすれば極めて狭いことしか書いていなくて、失礼いたしました。
御指摘を踏まえて、しっかりとグローバルなところまで踏み込んだものにしたいと思いますので、またそこは直させてもらいます。
クラスターについて随分誤解が各地域で広がっていると伺いまして、私も若干驚いているところあるんですけれども、もしそういう話があればぜひ教えていただいて、誤解を正すべくいつでも飛んでいく用意ありますし、人を派遣するなり、現地にも人がおりますので、しっかり説明させていきたいと思います。
決してこれは大きなところだけ対応しているわけじゃなくて、中小、小さなところもということで、だからこそ家族経営も含めた個別経営体も対象にしますということでやっているんですね。
その中小の経営体でもちゃんと地域でそういう計画つくってもらえれば対象としていきますと、まさにそういう小さな経営体こそ地域の中で活躍してもらう、支えてもらうようにという趣旨ですので、そこを誤解ないように、我々もさらに説明に努めていきたいと考えております。
あとは、まさにスピード感を持って進めていきたいということでございますので、急ぎやらせてもらいます。
藤井委員からいただきました、放牧について、これは確かに生産量が落ちるという面もあるんですけれども、だからこそ労働負担の軽減のところと飼料コストの低減のところには書いていますけれども、生産量のところには放牧というのは書いていないということです。
そのかわりにしっかりと規模拡大も引き続き進めてもらいますということで、確かに手法をどうしていくのかという、メガファームって特に言及ないんですけれども、酪農において規模拡大をどう進めるのかというところの手法が十分じゃないという点はあるかと思います。
これは規模拡大の課題というのは書いて、飼養管理が個別に十分にできなくなるだとか、環境問題が大きくなるだとか、設備投資とか労働の問題とか、そういう規模拡大に伴う問題については、それなりの解決策を書かせてもらっているつもりです。
具体的に規模拡大のために直に当たるような手法がどんなものなのかということ、御指摘を踏まえてもう少しわかりやすいもので、お知恵も拝借しながら書いていければということで考えています。
あとは、山内委員からいただきました御指摘の中で、クラスターについて、事務費は出せませんが、啓蒙は一生懸命します。

○山内委員
大変な労力だということは御理解いただきたい。
啓蒙をよろしくお願いします。

○水野畜産企画課長
わかりました。
あとTPPについてということで、これはいろいろな報道出ているのは我々も承知しております。
しておりますけれども、政府の立場としては、国会決議踏まえて5品目しっかり守るということでやっていますので、それに尽きるということでございます。
試算が出て壊滅的な打撃とありましたけれども、あれは何らの対策も打たない場合で、しかも関税が撤廃された場合ということで、決議に書いている内容はその想定と全く違うものですので、そういう壊滅的な打撃にならないように今、交渉を頑張っているところです。
とはいっても、もしそうなった場合に、合意になった場合どうなるのかということは、想定としては考えてなきゃいけないんですけれども、現時点でつくっている酪肉近は、そういう大きな合意というものが来ないという前提で今つくっています。
どういったものになるのかというのは、大きなものなのか小さなものか、これはなかなか予断できないのですけれども、今はTPP交渉は継続中であるということで、その前提でつくっていますので、御理解をいただければということでございます。

○小林畜産振興課長
那須委員からの肥育期間短縮の関係で肉の熟成については大丈夫かというような、どちらかというと、御心配の御指摘だったと思います。
那須委員も例えば家畜改良増殖目標の研究会、参加いただいていますが、肥育期間を短縮するときの心配事項で、サシの入り大丈夫か、枝肉重量は得られるか、熟成大丈夫か、大体こういう視点の心配事がございますけれども、先ほど築道委員のほうから事例がありましたように、サシもそれなりに入りますし、それから実際に枝肉も十分得られるというような事例が研究会の中でも報告ありましたので、実現可能ではないかと思います。
熟成のほう、特に水っぽくなるのではないかというようなお話をされる方がいますが、たしか長崎の全国和牛共進会の中でも、短期肥育の中でも十分、品質ともにやっていけるモデルというようなのが発表があったと思います。
輸入牛肉とは一線を画した上での、赤身肉だったとしてもですね、品質は得られるのではないかということで、例えば家畜改良増殖目標の中でもそれが確保できる肥育の期間の数字というのも入れていきたいと考えてございます。
それから、藤井委員のほうから、これは企画部会の話かもしれませんが、飼料自給率の位置づけのお話ございました。
今、内部検討の状況を申し上げますと、大分意欲的な、その辺も含めて、目標の設定をしようかという議論が進んでいるということでございます。
それと、あと藤井委員のほうから、牛群検定の話で、入力方法がハンディ端末への手入力で手間がかかっているというお話がありました。
できればバージョンアップなんかも検討したいなと思いますけれども、いろいろ財布の話とかいろんな問題がありますので、よく現場の話も聞いて、使いやすくなるような形で検討したいと思っております。
それと、食肉の関係で日本の特色がやっぱり前面に出るようなというようなお話ありました。
それは先ほどの那須委員のお話ともちょっと共通するところあると思いますが、特に肉の関係、和牛の関係はそういうところを強調して、例えば改良増殖目標の中でも説明をしていくというようなことを心がけたいと思っております。
あと、性判別精液と受精卵、これからの日本の技術の特徴、肝として進めるべきというようなお話ありました。
まさしくそういう事業に今かじを切っているところでございまして、成果を早く上げたいと考えているところでございます。
あと、山内委員のほうから、飼料メーカーがこれから取り組むべき道として、8ページのところで、例えば機能強化であるとか書かせていただいておりますが、国の関与のあり方はどう考えているかというような質問であったと思います。
今168ある工場の中で、やはりそちらのほうも合理化していただくということは必須だろうと思っております。
ここで国の関与ということでございますが、まずは指針を示していただいて、自らの取組を促すと、こういうことで大原則として考えております。
いろいろやり方としては再編もありますし、協業化というようなやり方もあろうかと思いますので、お願いしたいと思っております。
ただ、今、実際に国が直接支援をしてやる方向として、来年度から国産原料を扱うものとして地域で協議会を立ち上げ、場合によってはメーカー同士の話合いも前提にした上で、そういうラインをつくったり保管の整備をしたりというところは支援していくということを考えてございます。
そのようなことをご紹介して、回答にかえさせていただきます。

○鈴木畜産企画課畜産総合推進室長
藤井委員から御指摘のあった2点についてお答えします。
1点は、財務諸表の有効活用や、経営ができる人材については、以前笹﨑委員からも御指摘のあったことですが、できる限り今回の酪肉近の文章、本文を書いていくときにも、そういった人材育成することの努力についても書き込んでいきたいと思います。
さらに、酪肉近において、文章として記述するだけでなく、自分自身が研修や教育も担当しておりますので、自分自身が地道な活動として取り組み、その際には省庁の垣根を気にせず、いろんなところに足を運んでしっかりと取り組んでいきたいと思います。
もう一点藤井委員から外国人研修生のお話がありました。
外国人研修生の話については、政府全体での議論を踏まえる必要があります。
酪肉近で書き込むことは、難しいかもしれないと思います。
基本計画も、閣議決定上の計画でもあり、政府全体の方針の中でということになろうかと思います。
ただ、現実問題として酪農や農業に限らず、本当に外国人研修生への依存がどんどん高まっているということは、実感しているものであると思いますので、さまざまな機会を持って、関係省庁とも情報交換をしながら、実態について情報共有を図っていくことが必要だと思います。
以上です。

○森田食肉鶏卵課長
まず、那須委員のほうから、外国からの牛肉のニーズというご質問がありました。
外国に輸出している肉はやっぱり4等級、5等級、そういったものが中心で、今のところそういったニーズがあるのでそういうのを出しているという状況でございます。
あと、藤井委員のほうからはハラルについて記載したほうがいいのではないかというお話ありましたけれども、ハラルについての施策も打ち始めているんですけれども、輸出についてはいろいろ国で、農水省でも目標とか立てて進めていますけれども、まずアメリカ、EU、ここをしっかりやっていくということがまず最大の目標になっていますので、ハラルについてちょっと酪肉近でまだ書ける段階には至っていないんじゃないかなと思っております。
以上です。

○武内部会長
よろしいですか。
今日は大変有意義な御意見をたくさんいただきまして、ありがとうございました。
次回は、いただいた御意見を反映させていきますので、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。
日程については、別途調整して御連絡をさせていただくということにしたいと思います。
それでは、事務局のほうから何かございますか。

○水野畜産企画課長
もう、今、部会長からありましたとおり、次回の日程については、2月の開催ですけれども、別途調整とさせていただきます。

○武内部会長
それでは、部会を閉じさせていただきます。
長時間どうもありがとうございました。

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