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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成26年度第12回部会 議事録

1.日時及び場所

平成27年3月25日(水曜日)
農林水産省 7階講堂

2.議事

(1) 開会・あいさつ

(2) 資料説明

(3) 答申

(4) 閉会

3.概要

開会・あいさつ

○水野畜産企画課長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会平成26年度第12回畜産部会を開催させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
それでは、武内部会長に一言ごあいさついただいた上で、議事をお進めいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長
いよいよでございます。今日は遺漏なきよう、議事進行にぜひご協力いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今日はあべ副大臣に答申をお受けいただく予定となっておりますが、ごあいさつはその際にいただくこととして、最初に議事を進めさせていただきたいと思います。
まず、事務局から委員の出席状況、配布資料の確認などについて説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
まず、本日配布しております資料について確認させていただきます。配布資料一覧にありますとおり、資料1から5までと参考資料となっております。不足がある場合にはお申しつけください。
次に、本日の委員の出欠状況でございますが、現時点で12名の委員のご出席をいただいております。山内明子委員、近藤委員、築道委員、野村委員は所用によりご欠席とのことでございます。
規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き、議決することができないと定められておりますが、本日は規定数を満たしていることをご報告いたします。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、本日の議事の進め方について説明をさせていただきたいと思います。
まず、事務局から、酪肉近の基本方針(案)と家畜改良増殖目標(案)等について説明をしていただきます。酪肉近基本方針については前回のご議論を踏まえ所要の修正を行った最終案でございます。これについては私が事前に内容を確認させていただいております。
また、関連しまして、昨日の食料・農業・農村政策審議会において、酪肉近基本方針について審議会会長の指示により事務局から報告がされましたので、その際の資料の説明と審議会の様相について報告をいただきます。
それから、これまでの部会において畜産クラスターについて多くの御意見をいただきました。改めて畜産クラスターについて本日時間をとって説明をさせていただきたいと思います。
その後意見交換といたしますが、本日は畜産クラスターの説明に関する質疑応答のほか、委員各位には1年間にわたる議論を振り返っての所感をお伺いしたいと存じます。
それから、17時15分ごろには答申の手続に移り、あべ副大臣が到着され次第、答申を私から手渡しさせていただきたいと思います。
本日の詳細な議事録につきましてはこれまで同様の取り扱いとさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、早速事務局から説明をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
ありがとうございます。
それでは、ただいま部会長からご指示ありましたとおり、酪肉近、家畜改良増殖目標につきまして修正箇所を中心にご説明させていただきます。
資料3-1でございます。酪肉近について、前回3月20日の会合で御意見いただきまして、それを踏まえた修正を施しております。
まず1ページ目でございます。1ページ目の段落2つ目ですけれども、この2つ目の段落の酪農に関する部分について、前回藤井委員から収益性についても酪農経営について非常に課題になっているということなので、これについても加筆を願いますということで御指摘がありました。それでここに見ていただきますとおり上から4行目ですけれども、「酪農においては収益の改善や飼養規模の拡大のため、機械・施設の投資負担や労働力不足、環境問題などの課題を解決していくことが求められている」という形で、収益改善についても酪農においては大きな課題であるという旨書き加えさせていただいております。
ページめくっていただきまして3ページでございますが、3ページの最後の段落のところにおきまして、最終文の「創意工夫により価値の創出と市場の開拓」とありますけれども、その前に笹﨑委員から前回御意見いただきまして、時代の変化ですとか多様化する消費者のニーズ、こういったものに柔軟に対応する必要があるということで御意見いただきました。ここに入れさせていただいております。「強い意思と覚悟を持って課題に取り組むとともに」の後に、「時代の変化と多様化する消費者ニーズに柔軟に対応し」ということで加筆させていただいております。
このほか、このまえがきにつきまして大西委員から酪農畜産に対する理解醸成、その価値についてということで、3の(6)にという御意見ございましたけれども、前回もご説明させていただきましたように、(6)に入れるのはなかなか難しいということと、私どもその後確認しまして、前回、前々回、その前もこのまえがきには確かに畜産、酪農についての重要性、意義といったものについて書かせていただいておりますけれども、今回もう一度酪農、畜産の重要性を再確認するというよりは、冒頭にありますようにスピード感を持って変革の時代であるのでしっかりと行動に移していくと、そちらのほうに重点を置きたいということで、あえて。もちろん御指摘の点については本文にしっかり書かせていただいておりますけれども、このまえがきではより焦点を絞った形でということで書かせていただいております。御理解いただければと存じます。
次ですけれども、25ページを見ていただければと存じます。25ページの(1)1製造・加工段階でのHACCPの普及促進等の対応・取組ですけれども、これについて近藤委員から異物混入事案というのはこれは食品事故のほうが適当だということで御指摘いただきましたので、これについては「食品事故等に対して」ということで直しています。
続きまして、国は乳業者に対して再発防止のためとありましたけれども、再発防止だけではなくて未然防止もあるということで御意見いただきました。御意見のとおり、「未然防止・再発防止」ということで修正させていただいております。
続きまして、31ページですけれども、31ページ(4)の畜産や畜産物に対する国民理解の醸成、食育等の推進と。ここの中の資源循環の促進に関してですが、前回小谷委員から土壌に関する畜産の役割というのもぜひ重要なので加えてくださいという御指摘がございました。その場でも申し上げたとおり、資源循環については幾つかの場所で入れておりますので、これで十分御指摘の点は入っておりますと申し上げたのですけれども、さらに委員御指摘の点をより具体的にはっきり書くという趣旨で、この31ページの2行目ですけれども、この資源循環の促進の前のところに、「堆肥の土壌への還元による資源循環の促進」ということでそのいわんとする趣旨がよりよく伝わるようにということで修正させていただいております。
そのほか、40ページに飛びますけれども、酪農経営指標というところで、これについて前回大西委員から、これ生産性のところについては現状平均規模との比較があってわかりやすくなっているけれども、それ以外の更新産次ですとか、1頭当たりの乳量などについても現状の平均値があるとよりよく理解できるという御指摘をいただきましたので、下の注のような形になっている参考ですけれども、表の下のところに40ページですが、牛に関する現状値ということで、北海道、都府県それぞれについて経産牛1頭当たりの乳量と更新産次について現状の値を入れさせていただいておりますので、この表の中の牛のそれぞれの取組ごとの数値と比較していただくということが同じページの中でできると思います。
あと、もう1枚めくっていただきまして42ページですけれども、同じように肉用牛についても牛に関する現状値ということで、分娩間隔、初産月齢、出荷月齢、出荷時体重について、繁殖雌牛、肥育牛、肉専用種、交雑種、乳用種の別にそれぞれ記載させていただいておりますので、表のそれぞれ該当する箇所と比較して見ていただければより一層わかりやすくさせていただいたということだと思います。
以上が前回の委員の先生方からの御指摘を踏まえた修正でございます。
この修正につきましては先ほども武内部会長からございましたように、武内部会長の御了解をいただきましてこういった形にさせていただければと存じます。
あと、家畜改良増殖目標等につきましては、前回御意見が特段修文についてなかったということを踏まえまして、前回提出したものをもって最終案ということで配布させていただいておりますけれども、そのとおりの形になっております。
私からは以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
皆さん方からいただいた前回の御意見はすべて内容に反映させていただいているというふうに私としては考えておりますので、よろしければ酪肉近基本方針及び家畜の改良増殖目標並びに鶏の改良増殖目標についてはこのとおりとさせていただいてもよろしいでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

○武内部会長
はい、ありがとうございます。
それでは、異議なしとさせていただきます。どうもありがとうございました。
続きまして、昨日の食料・農業・農村政策審議会の報告について説明をお願いいたします。

 

資料説明

○鈴木畜産総合推進室長
それでは、私のほうから昨日の食料・農業・農村政策審議会、本審議会での模様についてご説明させていただきます。
資料3-2をごらんいただきたいと思います。昨日の本審議会におきましては、食料・農業・農村基本計画について答申がなされるとともに、事務局より食料・農業・農村基本計画に合わせて各品目別で策定されます基本方針についての説明を行いました。その一つとして、酪肉近、皆様方にこの部会においてご審議いただきました酪肉近につきまして資料3-2でご説明をしたものでございます。
内容につきましてはもう皆様方十分に御理解いただいていると思いますので、簡単に全体のこの資料としての構成だけ御説明させていただきたいというふうに思います。
私ども議論を伺っておりましたことを踏まえまして、事務局として酪肉近基本方針につきましては副題をつけさせていただきました「-地域の知恵の結集による畜産再興プラン-『人・牛・飼料の視点での基盤強化』」という副題をつけさせていただきましたので、それに沿った形となっております。
左側に状況の変化としまして、人、牛、飼料に関する生産基盤につきまして状況の変化が生じていると。具体的には、人に関しましては人手不足と労働の負担が過重になっていること。そして、牛につきましては生乳の生産基盤、そして肉用牛の繁殖基盤がともに弱体化していること。そして飼料につきましては飼料価格が上昇しているということ。これらを通じまして右側に移りまして、生産基盤の弱体化が危機的な状況であるという認識を踏まえまして、施策の方向を今後展開していくということでございます。
人に関する事項につきましては、新規就農者の確保とそれから担い手の育成のために、例えば新規就農者等への離農農家の経営資源の円滑な継承等を進めていくということでございます。次に、省力化・分業化により労働負担の軽減を図るためにロボット等を活用して省力化し、あるいはコントラクター等の外部支援組織を活用して分業化するということが必要であるということでございます。
牛に関する生産基盤の強化に関しましては、生産構造の転換による規模拡大を推進するために、先ほど申しました省力化、分業化を通じて各経営で増頭を推進するとともに、キャトル・ブリーディング・ステーション等の整備や繁殖・肥育一貫経営化の推進による繁殖基盤の強化をするということと。そして、乳用後継牛の確保や和子牛の生産を拡大するために性判別性技術や受精卵移植技術を活用するということ。あわせまして、それぞれ酪農、そして肉用牛の生産性を向上させるために、家畜改良、適正な飼養管理の推進等を行っていくということが必要であるということでございます。
飼料につきましては、国産粗飼料の生産・利用を拡大するために草地の生産性を向上させたり、コントラクター等の活用により高品質・低コストな粗飼料を生産するということと。そして、飼料用米につきましては、これを利用拡大を進めるために需給のマッチングを進める取組を推進する等を行う。さらに、放牧を推進するために、酪農においては集約放牧、そして肉用牛につきましては荒廃農地を利用した繁殖牛の放牧等を推進するということで飼料費を低減するということでございます。
あわせまして、需要に関して左下ですけれども、酪農・肉用牛の発展の好機が生まれているということで、消費者ニーズの変化・多様化に応じるとともに、海外での日本食への関心の高まりから輸出拡大の可能性があるということで、この好機を生かすということで、消費者ニーズに応じた畜産物の供給を進める。このためにバター等の安定供給の確保、チーズ・発酵乳等の魅力的な商品の提供を進めことや、それから輸出の戦略的な促進をするために、これは霜降り牛肉を中心としましてそのほかの牛肉の輸出にもオールジャパンでの取組で戦略にのっとって取り組んでいくと。さらには、流通の合理化を図っていくということを考えているというものでございます。
これらの取組につきまして、畜産クラスターの継続的な推進により地域の関係者が連携・結集することにより、地域全体で所得を向上し、生産基盤を強化するということで競争力を強化していきたいということをご報告させていただいたところでございます。
もう一つご報告させていただきたいと思います。本日お配りしました資料の一番後ろに参考資料をつけさせていただいております。前回の畜産部会におきましても、食料・農業・農村基本計画の本体の構成につきましても対外的な説明資料をご紹介させていただいておりました。若干対外的な説明をしていくに当たって資料の構成が変わっておりますので、改めてその変わったところだけご説明させていただこうと思います。
一番左側、評価と課題を踏まえまして基本的な視点で施策を推進していくということに関しまして、はじめにという前文のところで記載していた事項を強調する形として、産業政策と地域政策とを車の両輪として食料・農業・農村施策の改革を着実に推進するということを追加として記載しております。
そのほか内容については大きく変わっておりませんが、食料自給率の目標のところについては「実現可能性を考慮」するというところを赤字で強調しており、そして食料自給力につきましては指標として初めて公表するということを赤字で強調しております。
そして、講ずべき施策についても強調すべき点について赤字になっております。
最後、こういった講ずべき施策の推進によりまして、一番右側にありますとおり、これも前文に記載してあった事項ですが、「強い農業」と「美しく活力ある農村」の創出を目指すのだということを明らかにしているところでございます。
昨日本審議会におきまして食料・農業・農村基本計画につきましても審議をいただき合意を得られましたので、その結果に基づき答申がなされたところでございます。
私からの報告は以上です。

○水野畜産企画課長
それでは、続きまして畜産クラスターについて説明させていただきます。参考資料ということで横長の紙で配布させていただいておりますけれども。これは前回の会合におきまして那須委員のほうから畜産クラスターというのを一言で表現すると何なのかというご質問ありましたし、それについて現場で十分意味するところがよく伝わっていないという指摘もありましたので、改め今回ご説明させていただきまして、今後酪肉近の普及に関する説明の中であわせて畜産クラスターがどういうものなのかということでよく説明していきたいということで、今回委員の皆様方に改めてご説明させていただきたいということで用意いたしました。
1枚めくっていただきますと、畜産クラスターの取組と支援のイメージということで、これ必ずしも今後の説明の中で我々がこれからパンフレットとして用いていくというものではなくて、既にこれ昨年までの時点でこういったことで現場に対する趣意説明はしていますというものをもう一度持ってきたものなのですけれども、改めてポイントのところを説明させていただきますと。
ここに書いてあるのは畜産クラスターの一つの例ですということなのですけれども、ここにありますとおり、幾つかの取組をクラスター計画の中でやっていただきますと。この場合ですと取組1という緑色の真ん中に書いてありますけれども、中心的な経営体が、特に一貫経営のような大きな取組が規模を拡大して、地域の繁殖農家から子牛の預託を受けますと。その結果としてこの取組2にありますけれども、地域のそれぞれの、どちらかというと小規模な繁殖農家の方もこういった大きなところに牛を預託に出すということによって自分のところに空きスペースが生まれるので、その空きスペースを使って自分もさらに増頭して規模を拡大することができますという面もありますし。それ以外に全体として数がふえる中で、取組3にあるとおり、獣医師や人工授精師ですとかそういった方がチームをつくって繁殖経営の受胎率向上などの取組を進めていくということですとか。取組4と下にありますけれども、規模が全体として大きくする中で飼料生産についても量的に増大する必要があるので、それを高度化機械を導入しながらその粗飼料生産をより充実させていくと。
こういう取組を計画としてつくってもらいますと。そういうことができれば、右側にありますけれども、この収益性の向上の取組を一層推進するために国庫補助事業により取組を支援していきますと。意味しているところは、必ずしもこの国庫補助事業により支援がなくてもそれはしっかり自立的にそれぞれの地域で進めていただければいいのですけれども、その一層の推進のために役に立つのであれば、国庫補助事業を使っていただきますということで。
ここにありますのは1が施設整備で、取組3に対して調査・分析・指導等もありますし、取組4に対しては機械等の導入ということで、それぞれの取組がこういう施設や機械の整備に対して国の支援があればより進むでしょうということで進めていると。これは1例でございますけれども。
その次のところに畜産クラスターの取組の流れということで、図で書かせていただいておりますけれども。まず1番目に、地域でクラスター協議会を立ち上げてもらうと。関係者を集めてどう連携するのかということを、関係者に集まってもらうというのが一番最初にあって、その次に今申し上げたようなクラスター計画をつくってどうやって収益性を向上させるのかということを決めていってもらいますということで。クラスター計画というのはいろいろなつくり方があるのだと思いますけれども、国のほうで決めているのはこの下のところにありますけれども、クラスター計画の記載項目ということで、名前とか目的というのはもちろんありますけれども、その下に収益性向上のために行う取組の内容と、取組によって期待される効果とその実現のために果たすべき役割と。実際のところはどれぐらいの収益性が向上するのかというのを取組の内容とともに金額で書いてもらって、そのためにそれぞれのプレイヤーなり協議会のメンバーがどういう役割を果たすのかということについても計画の中でしっかり書いてもらうということにしております。
そういった計画ができればこれを別に国の関与、県の関与がなくてもそれぞれのところでクラスターつくって始めてもらえばいいのですけれども、県知事の認定をしてもらって、県知事認定が得られたものの中から先ほどの国庫補助事業の対象にしていくということで仕組みとしてつくっておりまして。
この収益性向上のための取組というのはさまざまなものがあって、地域でそれぞれ知恵を出してもらってつくっていただければいいのだと思いますけれども、どんなものがあるのかということで一端を紹介しますと。6ページのところを見ていただきますと、これは山形県で実際に取り組んでいる例ですし、これは26年度、本年度においてまだこれ機械ですとか施設に対する国の補助事業がない段階での取組ですけれども。これについては、この山形県の場合ですと規格外大豆を使うということに着目して、特にこれを使わなければ農地にすき込むなどして処分してしまった規格外大豆をこれを牛に対するえさとして与えますと。そうすることによってもちろんえさのコストが下がりますという部分もありますし、その規格外大豆を使った場合にこの肉質や脂肪等が質的に向上するというところの分析調査をして、その実証結果を踏まえて実際にそれを消費者に伝えることによって販売額を上げていくと、付加価値を高めていくというようなことを行う。左下のところに実証内容ということで書いていますけれども。そういう地域の研究機関なりに協力を得ながらそういう規格外大豆を使った場合の販売額の向上みたいなものを見てもらって。飼料価格の低減ですとか付加価値の向上というものを地域全体で得る。なかなかこういう取組というのは畜産農家一人でできるものでもないと思うので、その研究機関の力も借ります。
さらに言うと、この付加価値向上と飼料費の低減もありますし、子牛農家、大豆をつくっていた子牛農家もこれ規格外なので単にすき込むなどで処分していたものを畜産農家に販売できるということで、その販売収入も見込めるということで、地域全体で収益が上がりますと。この右下のところにありますように、この取組をやることによってこれだけの収益が上がるのですというところを実際の数字として出してもらうということで。
これは26年度はまだ機械・施設に対する補助事業がない時点でのものですので、これは実証事業ということで、先ほどの研究機関の肉質の成分分析みたいなそれに対してはお金出していますけれども、それ以外のところはすべて地域の自主的な取組によって完結させているというものでして。
こういったものが26年度においては22件あって、こういうえさを変えるというような同様の似たような取組が今回のこの山形県の場合は規格外大豆ですけれども、それ以外にオリーブですとかりんごジュースの搾りかすだとか飼料米とか焼酎かすとかそういったもの、えさを工夫するというようなものもありますし、放牧を進めてだとか、あるいは植生改善を地域で一斉に行うとか、あるいは発情発見器を地域全体で取り入れて1年1産をみんなで実現していくというような取組も進めているということですので。これは必ずしも補助事業がなくても進めてもらうということで考えておりますし。
これ26年度はそういったえさを変えるというのが特に多かったですけれども、必ずしもそうではなくても、冒頭ありましたような飼養規模を拡大して預託によってそれぞれ農家が全体で増頭していくというような取組もいいと思いますし。まさに今回ご議論いただいて酪肉近に入れた収益性改善の取組というものをこれからこの畜産クラスターを使ってどんどん地域で実現していってもらうということを考えているということでございます。
そのすぐ左側の5ページにあるのが畜産クラスター関連事業ということで、特に今年の予算決定のときに我々がこの事業をよく理解してもらうために配布した資料なのですけれども。この赤で囲った部分が我々としては本日ご説明している一番のメインの、クラスターというのは関係者が一体となって地域全体の収益性を向上させるというところの一番言いたいメッセージなのですけれども。予算の説明ということでもあるので、その上と下に279億円つきましたとか、下のところではこれをやると非常に条件がよくなりますということがついていますので、この上と下のところが非常に強調されて伝わってしまっている部分もあるのですけれども。必ずしもこういった事業がなくても自主的にしっかり進めてもらえればということですし。
ここにあります2の個別経営も対象というところは、これ一つのクラスター事業によって新しく認められたところなのですけれども。従来の補助事業の考え方というのは個人の資産形成につながるものは認めませんというのが原則で、共同利用だったのですけれども、こういった形で地域全体での収益性向上につながるのであればこれはもう国として補助しますと。名目個人に行く形であっても、結果として地域全体に利益が広がるのだから、これは個別経営体も支援の対象にしますということで認められておりますので。
そういう全体の流れの中でこの事業を理解していただきたいということで考えておりますし、これから27年度、実際お金つけていくときも、単なる今までと同じような単にその農家だけが裨益するような形でない形での事業の推進というのを進めていきたいということで考えております。
こういった説明を今後も各県、各市町村、地域に対して進めていきたいと思っておりますので。非常に畜産クラスター関心が高くて、26年度補正予算150億に対して約3倍の430億程度の要望が上がっています。26年度施設整備についても51億に対して76億円という形で予算額を上回るものが来ておりますので、しばらくはこの予算の補助事業なしでも自立的に進めてもらうという期間が一定期間必要になると思いますので、その部分はまさに本日説明したような形で地域の自主的な計画づくり、その実践ということで進めていただければということで考えております。
以上でございます。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
2件について説明がございましたが、特に今回は委員の方からのいろいろなご質問が多かった畜産クラスターについてかなり突っ込んで説明をお願いいたしました。
このことについて質疑応答、意見交換を行いたいと思いますが。今回は一巡ではなくてこれについて御意見のある方、挙手ないしは札を立てていただくということで私のほうから指名をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
那須委員、これでわかりましたでしょうか、中身は。

○那須委員
はい、中身はわかりました。質問をさせていただきます。熊本県の那須です。よろしくお願いします。
クラスター事業というのは大体認定の業者というのが大体対象という話になっておりますけれども、新しく新規就農者の方の認定農業者と言いますか、そういう方は、認定農業者にはこのクラスター事業は使えないものなのでしょうかというのが一つ。
これ、26年度の補正予算で行われていると思うのですけれども、今機械だけで現場では例えばトラクターにつける農機具、テッダーとかそういうのにクラスター事業が使われているみたいですけれども、今後はそういうのではなくてハード事業と言いますか施設、そういうのにもクラスター事業が使えるものなのでしょうかというのが質問です。
以上です。

○武内部会長
では、お答えお願いします。

○水野畜産企画課長
一つ目の質問ですけれども、新規就農者に対してという、これは当然対象になります。ご質問の中でありました認定農業者ですけれども、これ従来の事業では認定農業者限定ですというものもありました。ただ、今回のこの畜産クラスターについては認定農業者限定というのはなくて、認定農業者というのはむしろ我々としては幅広すぎて、そのクラスターという計画に入ってない人も含めてというよりは、認定農業者あるなしに関わらずクラスター計画の中でしっかりと位置づけられるのであれば、その役割を生むのであればこれはもう広く対象にしていきますということで考えていますので、その認定農業者にあるなしに関わらず新規就農者も含めて、認定新規就農者もそうですし、それ以外の一般の新規就農者、後継者、広くこのクラスター計画に位置づけられて役割があればその中で対象になってくるということです。
26年度補正、確かに機械リース事業やりまして、その中で150億に対して先ほど約3倍の要望ありますということ申し上げましたけれども、26補正では施設整備についてもやっていまして、これ51億に対して70億を超える要望がありまして、それは交付決定して、もうまさに進めてもらっているという状況ですし。27年当初においてもこれを75億円ということを施設整備についても26補正と27当初いずれも施設整備を進めていくということで進めております。
参考に4ページのところに今の事業の仕組み書いてありますけれども、4ページの上にあるのが機械リース整備でして、下にあるのが強化整備事業とありますけれどもいわゆる施設整備、ハード事業と言われているものでして、機械リースと施設整備両方26補正でやりましたし、27当初で施設整備についてもしっかり進めていくということで考えております。

○武内部会長
ほかに御意見ご質問のある方おられませんでしょうか。どうぞ、大西委員。

○大西委員
大変に具体例がわかりやすくてよろしかったです。酪農とかさまざまな成功例が出てくると思うのですが、やはりそれをヒントにしてまたやってみようというのがあると思うので、我々団体もそうですけれども、ぜひともこういう成功例みたいなものを横に展開し、かつ現場に知らしめるというのがやはりこのクラスターが一番生きてくることかなと思うので、ぜひそれは今後のことではありますけれども、私ども取り組んでまいります、またよろしくお願いいたします。

○武内部会長
ほかに。
それでは、よろしいでしょうか。
それでは、次に移らせていただきたいと思います。残る時間を使わせていただきまして、この1年間にわたる大変皆さんから有益な御意見いただいたご議論、それから現地の地方公聴会、こうしたものを振り返っての所感を皆さんから一言ずつお話しいただければと思います。
ちょうど17時10分ごろまで終われという非常に厳しい要請で、本当にそんなことがうまくいくのかどうかわかりませんけれども、とりあえず石澤委員から順番にお願いしたいと思います。

○石澤委員
今回の食料・農業・農村政策審議会の畜産部会ですけれども、ほぼ1回ぐらい欠席したぐらいだったかなと思いますけれども、ほぼ出させていただいていろいろな意見を皆さんにお話しさせていただいたのですけれども。ここまで丁寧に取り上げていただいて網羅していただけるような形で整理していただいた件については本当に敬意を表しますとともに、本当にありがとうございました。
できることであればこの政策がきちんと実行されて、日本の畜産がこれからもますます発展していくようなことを期待して、次の最後に一言だけまた言わせていただくと、最後に次回の目標のときは自給率50%以上を目指して、飼料米も400万トンというような目標を設定していただけるような形につながっていけばなと思っていますので、今回は本当に皆さんのご努力に対して感謝申し上げますとともに、今後の農水省の皆さんのますますの活躍を祈念申し上げて、ごあいさつというか私の感想とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、市川委員、どうぞ。

○市川委員
畜産についてほとんど知らない状況でこの畜産部会に参加をさせていただき、酪肉近の基本方針の議論に関わらせていただいたこと、大変ありがたく思っております。本当に多様な立場の方々の御意見を直接聞いたり、それから畜産の現場に出かけて行って農家の方のお仕事の様子、それからお話などを直接聞くということの大切さを改めて知りました。文字やメディアのお話からだけでは受け取れないものも自分の中に感じたりすることができたと考えております。
今回まとめられております基本方針については、強い決意と覚悟でこの中身をこれからどんどん進められていくと思います。ただ懸念することとしては、納税者の立場としては多大な税金を使って行われる政策でありますので、きちんとPDCA、特にチェックのところをしっかりと行っていただきたいと思います。
それから、先ほどもご説明いただきました畜産クラスターであるとかいろいろな多様な方々が関わって、それから大きな組織として運用をされていくわけですので、公平性であるとかそれから透明性であるとか、そういうものもしっかりと担保して政策を行っていただきたいなと思っております。
この畜産部会の中でも本当に頑張っていらっしゃる畜産農家の現場の方々を見ていると応援したいなという気持ちもどんどんわいてきているという状況であります。消費者としてもこれからできる形で応援をしていきたいなと思います。そしてまた必要なところではしっかりとまた意見もいろいろな形で述べさせていただきたいなと思っております。ありがとうございました。

○武内部会長
それでは、大西委員、御発言をお願いします。

○大西委員
本当にさまざまな意見が出る中で、状況も大変な危機感も含めてしっかりあらわしていただいておりますし、これからやるべきこと、それから関係者、それからもちろん国、それから農業者がしっかり何をやっていくのかということが明確になっているという点で、よくぞここまでまとめていただいたということで高く感謝いたします。
33ページにありますけれども、これからはやはりこの大変な危機をいかにこの5年10年で克服していくかということで言いますと、ここにある表題どおりでありまして、関係者がそれぞれの役割をしっかり担った推進というのが一つと。それからやはり、具体的な目標も今回数値化しますので、そういう点ではその進捗管理や改善もしっかりやっていくと。先ほど市川委員からもお話ありましたけれども。都度畜産部会の場でも、やはり単にこれをお題目に終わらせることなく、本当の戦略、実行書として我々もしっかり取り組んでいきたいと思いますので、引き続き農水省さん、それから関係者の皆さん、ぜひご協力いただきたいと思うところでございます。
以上でございます。

○武内部会長
川村委員、お願いいたします。

○川村委員
部会長のほうからこの1年間の所感を述べさせていただく機会をいただいて、ありがとうございます。私もこうした畜産部会のような大変重要な会に参加させていただいたのは初めての経験であったわけでありますけれども、本当に今の私ども乳業者の立場から見ても大変今生乳生産基盤の弱体化ということが深刻になる中で、本当にこれからの日本の将来の酪農生産基盤の確保ということに向けてさまざまなお立場の皆さんがそれぞれに非常に強い危機感を持ってこの審議に当たられた部会ではなかったかなと感じているところでございます。私は過去のあれは承知をしているわけではございませんが、今回は一段とそうした意味で熱のこもった議論があったのではないかと感じているところでございます。
また、10月には北海道で現地調査、また地方公聴会というのにも参加をさせていただきまして、酪農の現場において私どもが外から推定しているよりも生乳生産回復ということに対して現場の皆さんが大変深刻な見方をしているということを本当に肌で感じることができました。
我々乳業者にとって乳原料、とりわけフレッシュな国内生乳というものがなければ事業を営むことができないわけでありまして、この国内生乳をしっかり確保できて初めて事業が営めるという立場から申し上げますと、将来にわたって日本にはまだまだこの国産生乳をもとにした乳製品に対する需要ということについては大変強いものがあるというのを本当にこの一、二年肌で実感をしております。乳業者の立場からも生乳生産基盤の強化ということに向けて一層の国のご支援を改めてお願いをしたいと思うところであります。
また、今回のこの畜産部会の審議を経て完成いたしました今回の基本方針は、生乳生産基盤強化に向けて大変幅広い観点から数多くの具体的な施策が列記をされているということでありまして、施策の成果に大きな期待が持てるという内容になっていると感じているところであります。しかしながら、皆さんのほうからも所感でお話が出ているように、どんなに立派な施策であってもこれはやはり成果を生み出さないことにはやはり評価をされないということになるのかなと思っております。そういった意味でこの基本方針のまえがきの最終段落の中で今後の10年間が次世代の我が国の酪農及び肉用牛生産の将来を左右する重大な期間になるという一連の記述がございますけれども、まさに同感でございます。ぜひともこの日本の酪農の将来を決める重要な10年間にぜひともこの新しい基本方針が期待される成果を上げるということを、またそれに向けて国が一層のご努力をしていただくことをお願い申し上げて、約1年間参加をさせていただいた畜産部会に対しての所感ということにさせていただきたいと思います。
1年間どうもありがとうございました。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、小谷委員、お願いします。

○小谷委員
酪肉近基本方針、細やかに盛り込んでとりまとめていただきまして、ありがとうございました。
あちこち北海道、熊本など現地にも行かせていただきまして、特に私が印象に残っているのはやはり生産性を上げたもちろんメガファームなど新しいロボットを投入した牧場なども拝見しましたけれども、同時に家族経営で放牧酪農をされている北海道の生産者も訪ねました。いろいろな厳しい状況もある中でちゃんと利益も上げていらっしゃるし、そして何よりも生きがいですとか誇りをしっかりと確信しながら持ちながら営んでいることにすごくうれしい思い、希望を持ちました。そういう生産者がもっとふえてほしいなというふうに思っています。
大きな方針に関してはもちろん賛成ですけれども、私は大体少し小さな細かいことが興味があるので言うのですけれども、畜産という一言では言えないいろいろな品目も業種もありますし、その畜産の持つ多面的な営みと言いますか部分が大事だと思っています。
家畜改良増殖目標に関しては、山羊と羊のめん山羊の担当をさせていただきました。牛、豚、鶏に比べると本当にささやかなシェアではありますけれども、すごく生き生きとされている山羊や羊の農家さんたくさんいらっしゃることに感動しました。強い国土強靭化というときにやはり大きな仕組みと同時に細やかな多様性ですとかしなやかさということが大事な強い農業、農村をつくることにつながると思います。
山地と消費者がかけ離れてなかなか伝わりにくい部分はありますけれども、生産者が生き生きして担ってくれることを今後も願いますし、それの助けとなる農政をよろしくお願いします。
どうもありがとうございました。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、笹﨑委員、お願いいたします。

○笹﨑委員
最後にやはり繰返しになりますがお願いをしたいことが幾つかあります。
審議会の場合は原理原則の議論というのをやるわけですが、原理原則というのは余りおもしろくないんですね。いろいろなエピソードとか、枝葉末節のほうがおもしろいんです。ところが、基本的にこの間も話したように、「いまだに経験したことがない経済社会の構造変化」が多分大きな勢いで来る可能性が高いと私は懸念しています。そのときにやはり物事を本質的に考え、なおかつ長期的に多面的に考えていくということが非常に重要になります。
私が何を懸念しているかというと、すぐできるかできないかの議論で審議に入ることが多いんですね。そうではなくて、何が正しいか正しくないのか、この議論から入っていってできるかできないかの優先順序を決めるということです。例えば今畜産クラスターのお話がございました。クラスターというのはぶどうの房だというふうに書いてありましたが、いくらぶどうの房をふやそうが根っこが枯れてしまったらすべてパーです。その根っこは各地域の意識の改革とそれに対する資金的な援助。そして、作物を育てるときに一番大事なのは伸びるときを見計らって栄養をあげるということなのです。そんな臨機応変の対応というのはこれからもっと求められてくる。3倍も申請あるのであれば、その希望をやはりかなえてあげるような方策もぜひ柔軟に考えていただきたい。これが1点目です。
2点目は、原理原則に関係しますけれども、やはりこの間NHKスペシャルで久々世界の牛肉の争奪戦争の話が出てまいりました。久々であります。しかし、実際は食料の安定確保という問題をもう少し国民的議論にもっていかないと、今は10%ぐらいしか国民の関心はないと言われていますけれども、後々大変なことになるのかなと心配しています。全く危機感の少ない日本の世の中、余り危機感をあおるのはどうかと思いますけれども、実際に世界中回ってみると刻々とその現実が近づいてきているという情報発信を国民にわかりやすく出していく必要があるのではないだろうかなと私は思います。
3点目、これは宿題になります。何回か私も申し上げましたけれども、食肉の先進国である欧米の食肉処理の状況をもう少しデータをそろえて議論をするベースをつくっていただきたい。というのは、やはり1日当たりの処理頭数、これが農水省と厚生労働省の省割りの中でなかなか難しいという御意見がありました。しかし、この流通コストの大きさというものをやはり改善をいただきたい。いくら生産者が頑張っても日本の生産者がすべて食肉センター経費をまかなっている現状があります。これに大きなメスを入れていただかないと、流通のコストダウンというものが絵に描いた餅になります。省壁をこけた動きをぜひやっていただきたい。そして、欧米の場合は衛生管理もクリアして主食のお肉を処理をしているわけですから、そのデータをきちんと参考にしていただいて、議論すべきことをきちっと議論していただきたいと思っています。それが農家の経営も含めて、国民にとってもプラスになっていくんだろうと。省壁の枠を超える議論をぜひ農水省の側からもできないのではなくて何が正しいかという判断の中で動き方をやっていただきたいというふうに思います。
長時間かかりましたが、本当にすばらしい答申になりそうで、ご苦労さまでしたけれども、実はこれからがスタートです。絵に描いた餅にならないように私たちも努力いたしますけれども、手を携えて日本の畜産が滅びないように頑張っていきたいと思います。
本当にありがとうございました。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
それでは、飛田委員、よろしくお願いいたします。

○飛田委員
ありがとうございました。私は生産者の立場、農協の立場、それぞれ私の自分の思いいろいろありますけれども、まず生産者がいかに意欲を持って取り組んでいただくか、これをどのように国あるいは地方自治体、行政、そして農協がしっかりサポートをするか。帯広でも申し上げましたように、経営はみずからやるものであって、国のためにやるものではありませんから、そのサポートをどのようにしていくかというこれが一番大事な施策として押さえなければならないところだというふうに思います。
日本で生産をすることの難しさ、海外との競争の中で特に畜産酪農というのは平成19年からえさがこれだけ高騰しました。それまでは私ども生産者もこんなに大変な状況があったのかという思いがあったわけです。燃料も上がりました、これだけコスト高の生産をせざるを得ないという思いがあるわけですが、しかしながら農業を展開する、生産をするという喜びを私どもは皆さんが持って生産をしていただいていると。そしてそこには必ず消費をしていただくというそういう行為がないと私どもは生産ができない。
ですから、この畜産部会で部会長はじめ委員の皆さんが1年間にわたって本当に真剣に議論をしていただいた。生産者の方もいらっしゃいます、消費者の方もいらっしゃいます、流通の方もいらっしゃいます。そういうことの大切さをしっかり認識をしていただきながら今回答申を出していただくということですが。
一つ例を申し上げると、最近私は北海道ですから北海道の乳量が伸びてきました。累計でいくと98.9%ぐらいまで累計で上がりましたけれども、単月で言うと100を超える結果になってきました。これはなぜかというと、クラスター計画であり酪肉近であり、そういう思いが生産者のどうやって生産をしていくかという思いの中に生きているのではないかと、これが私は一番大事だというように思います。
そういう意味では、先ほどからお話あるように、10年20年の先を見越した生産体制、そして消費体制、これをどのように進めていくかという今回のこの審議の結果を、今度は生産者含めて、消費者の方々も含めてどうやってこれを活用していただくか、そしてみずからの私は生産者ですから、生産者がいかにそれを高めていくか、そして最終的には国民の皆さんの命をどのように守っていくかという大きな思いを持って取り組んでいくという、これをみんなが一緒になって進めていくということを大事にしなければならないというように思います。
本当に1年間ありがとうございました。また、今後も畜産部会開かれると思いますが、ぜひそういう思いを持って取組をしていただきたいというふうに思います。どうもありがとうございました。

○武内部会長
どうもありがとうございました。飛田委員には地方公聴会とそれから現地視察で大変お世話になりました。どうもありがとうございました。
それでは、那須委員。

○那須委員
私は無遅刻無欠席でこの会に出席しました。今日も農業委員会があったのですけれども、事務局のほうから、那須さん、ぜひ東京のほうに行ってくださいというバックアップがありまして今日ここに出席しました。
今日この基本方針(案)をいただいて、ああ、よかったなと、これまでしっかり審議してきたかいがあったなと思います。これがやはり具体策となって現場に下りて、そして私もそれからほかの皆さんからも「よかったね、こういうのがあって」と言って喜ばれてこそ私もやりがいがあったなという感じを受けますので、ぜひ具体策として下ろしていただきたいと思います。
部会長がおっしゃいました。那須さんみたいな人がこの審議委員になるのは初めてですよとおっしゃいました。私もそうだろうと思います。こんな小さな現場のおばさんがこういう公の審議委員になるということは今までなかったことだろうと思いますけれども、やはりそういう小さな農家と今からはしっかり手を結んで施策していただくことが一番大事ではなかろうかと。今までは施策は空の上、現場は空の下で間の空間がありました。そこでどうしても行政的にそれがマッチングしなくて、下のほうではうまいぐあいにそれが利用されないと言いますかそういうことが起こりがちでしたけれども、こういうみたいに現場の声を吸い上げていただくと自然とそれが折り合いがよくなってできてくるのではなかろうかと思いますので、今後もぜひよろしくお願いしたいと思います。
また、審議委員の皆さんにおかれましては本当に一緒に審議していただいてありがとうございました。皆さんが現場を見られた肌で感じられたことが本当の姿であると思います。しかし、それ以外に皆さんがわからない部分、見えない部分というのがあります。それは、休日であり、それから労働時間であり、それから女性の地位であり、そういうのが一緒になって農家の収支決算につながるわけですから、見えない部分というのがあるというのを知っていただいて、今後も皆さんのよいお知恵をお借りできればと思います。
そして最後に一つだけ声を大にして言いたいのは、やはり農業全般ですけれども、畜産もほかの農業のみんなですけれども、女性で支えています。今までもそうでしたけれども、これからもそうだと思います。私がこんなことを言うのもおかしいのですけれども、やはり動物を相手にして自然が相手ですので、本当に力強い女性たちが多いです。もうくじけない、前向き、やさしい、本当にそういう一途な女性たちが畜産で頑張っておりますので、これからもそういう女性たちは頑張っていくだろうと思います。ただ、今まではそれをよしとしてそれが当たり前、そしてそれを男たちが美化して、そうでない女はだめだと言って美化してきましたので、外に出られない女性たちが多くいました。ですから、今後はそうではなくて、女性に光を当てて、女性にもっと勉強していただいて、そして畜産の現場で頑張っていただく。女性の潜在能力をもっともっと皆さんが引き出していただきたい。そうすると日本の農業はもっともっと変わってくると思います。もったいないです、女性たちが埋もれていますから。ですから、ぜひ皆さんの知恵をお借りして、女性たちがその力を発揮できますように今後の施策の中に取り入れていただければと思います。
その一つが今いろいろな御意見が出ておりますけれども、アニマルウェルフェア、このことだろうと思います。このこと自体がやはり女性でなければならない視点、やさしさということから動物愛護というかそういう方向から経済動物ではないと、本当の意味での愛がないと命は育たないということを女性たちが発信している。そういう中で育った動物たちこそが本当の命をつなぐものだということを皆さんにお伝えして最後にしたいと思います。
本当にありがとうございました。

○武内部会長
那須さん、どうもありがとうございました。また、現地視察でも大変お世話になりました。那須さんが活躍できる原因がよくわかったような気がいたします。どうもありがとうございました。
それでは、廣野委員、お願いします。

○廣野委員
どうもありがとうございます。まずもってお礼を言いたいと思います。私もこういう会に参加させていただいて随分勉強をさせていただきました。プレゼンテーションの機会も与えていただいて、皆さんの意見も聞くことができたというのは本当に感謝しております。
冒頭にもありましたように、今まで経験したことがないことがこれから起こるという中で、日本の農家というのは非常に僕は真面目だろうと思っております。今までさまざまな危機を乗り越えてきました。これからもこの酪肉近基本方針決まりました、これを現場にちゃんと落としていって、みんながその課題解決に向かって情報を共有することによって持続可能な経営というのはできるのではないかなと思っています。ぜひこの酪肉近の基本方針が末端の生産者まで届くように、そしてそこでさまざまな議論ができる仕組みをつくっていくことによってスピード感がある解決が進んでいくのではないかなと思っております。
ここ5年10年というのは生産現場は今までにない変化と言いますか、みんな不安になっていてどうしたらいいかわからないような状況があります。この酪肉近の基本方針というのはそれをわかるように見えるようにしているのではないかなと思っております。ぜひみんなでそれぞれの立場の人たちがこの課題解決に向かっていけるような仕組みで頑張っていけたらなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

○武内部会長
ありがとうございました。
それでは、藤井委員、お願いします。

○藤井委員
1年にわたり非常に長い回数をかけて時間をかけてこの基本方針がまとめられたこと、その裏に委員の皆さんも含め官僚の皆さんの非常に膨大な時間が割かれてこういったものがつくられたことを非常に知ることができまして、この作成に当たる一連の過程が非常に大きな意味があるのだなということがわかりました。
私のような非常に若輩者で浅学非才なものでございますけれども、参加させていただいたことによって今後これから30年酪農というものに関わる中で大きな経験となったということを非常に感謝したいというふうに思っております。
やはりこの1年だけを通しましてもこれほどまでに酪農の状況が変わっていくというふうにだれしも思わなかったのではないかなというふうに思います。その中で畜産クラスターを中心として非常に危機感を持ってこの基本計画がつくられたということが一緒に携わらせていただきましてわかっております。
そういった中でよく生産者は現場を知ってくれという話を言うのですけれども、やはり現場側としてもこれだけ状況が変わっていくとすれば、やはりそういったものをいかに知ってもらうかという努力もあわせてしていって、国としての酪農畜産業界というものをいかにもっていくのかという視点をあわせて持って、一体となって関わっていくことの重要性を今回非常に学ばせていただきました。
最後になりますけれども、やはり非常にこのグローバル化というものが進んでいく中で、やはり感じたのは国という中身だけで言うと内向きなところが非常に多いのではないかなと。これからやはり外国とのつながりというのは切っても切り離せなくなる中で、すべての面において海外の中でどう競争力を持っていくのか、日本の酪農畜産というのをどういう位置づけにもっていくのかというところまでもう一つ踏み込んで、これは生産者も含め考えていく必要があるのではないかな。
また、それとつけ加えまして、若い人間がこれから酪農業界、畜産業界に参入してくる若い人間をいかに育てていくか、この視点もあわせてさらに方針の中に具体策として鮮明に描いてくださればというふうに思います。
以上です。

○武内部会長
ありがとうございました。
山内委員。お願いします。

○山内(孝)委員
どうも1年間ありがとうございました。それから、この1年間の検討を経て今回の基本方針をとりまとめていただきまして、関係者の皆さんにお礼申し上げたいと思います。
この会で私もいろいろな消費者の方含めて普段余り話すことのない方の御意見も伺えて非常に勉強になったというふうに思っております。
私は1年間一貫して飼料メーカーの立場からいろいろ御意見を申し上げました。その中でやはり一貫して申し上げてきたのは、飼料用米の推進、これは日本の農業、畜産にとって非常にサポートになる政策であるという考えを持ちまして発言させていただいたわけですけれども。今回飼料用米をはじめとする国産飼料穀物の生産利用の拡大のところで方向性が明確に示されたということで安心しておりますし、感謝しておる次第です。
しかしながら、足もとではまだ26年度の生産量が17万トンということで目標に遠く届かないところでございまして、これから生産が拡大していくということで本格的な拡大はこれからというふうに思っておりますので、まだまだいろいろ種々使うほうもつくっていただくほうも努力が必要ではないかなというふうに思っております。
また、私どもの飼料工業会というのは飼料メーカーの集まりでございますが、実際の現場での今年の後半から使う飼料用米につきましては工業会が全面的に側面サポートしながら、各メーカー個社が個別に少しずつ集めていると、集めなければならないというような状況が続いておりまして、やはり流通面や保管面で不利な状況にあることは間違いなくて、この辺のサポートもいろいろしていただけるとありがたいと思っております。
また、ハードの施設設備の施策も難しい要件がいろいろありまして、事実上我々飼料メーカーでは使えないという状況もありますので、この辺も今後いろいろご検討いただければというふうに思っております。
飼料工業会のメンバーはもう既に発表させていただいておりますが、将来条件がそろえば400万トンまで、400万トン超の飼料用が使えるという大きな器でございますので、ぜひ我々も努力いたしますが、農水省のご支援も得て、ぜひこの飼料用米というものをしっかり定着させていきたいというふうに思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
私からは以上です。

○武内部会長
どうもありがとうございました。

 

答申

○武内部会長
それでは次に、答申に移らせていただきたいと思います。事務局のほうから酪肉近基本方針等に係る答申案について、読み上げをお願いしたいと思います。

○鈴木畜産総合推進室長
それでは、答申案を読み上げさせていただきます。

農林水産大臣 林芳正殿
食料・農業・農村政策審議会会長

答申

平成26年2月17日付25政畜第1830号をもって諮問のあった酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針及び平成26年2月17日付25政畜第1909号をもって諮問のあった家畜改良増殖目標並びに鶏の改良増殖目標について、下記のとおり答申する。

酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針及び家畜改良増殖目標並びに鶏の改良増殖目標については別紙のとおり定めることが適当である。

この別紙につきましては本日の配布資料の資料3-1、それから4-1、それから4-2のそれぞれの表題から案をとったものを添付させていただきたいと思います。
以上です。

○武内部会長
ただいま答申案を読み上げていただきました。この答申案につきまして当部会の答申といたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

○武内部会長
ありがとうございます。
本答申案については、当部会の決定とすると同時に、関連規則に基づき、食料・農業・農村政策審議会の正式の答申といたします。
もうすぐあべ副大臣到着されますので、少しお待ちいただきたいと思います。

(あべ副大臣 入室)

○武内部会長
ただいまあべ副大臣がご到着されました。
答申については食料・農業・農村政策審議会長名において農林水産大臣に提出いたすわけでございますが、本日ご出席のあべ副大臣に私のほうから手渡させていただきたいと思います。(答申手交)

○武内部会長
それでは、ここであべ副大臣からごあいさつをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○あべ副大臣
委員の皆様におかれましては御多忙中にもかかわらず、これまで長期に極めて御熱心に御審議いただきましたこと、心からお礼を申し上げます。
ただいまいただきました答申の趣旨に即しまして新たな酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、及び家畜の改良増殖目標を定め、今後の酪農及び肉用牛生産の振興に万全を尽くしてまいる所存でございます。
本当にありがとうございました。

○武内部会長
あべ副大臣、どうもありがとうございました。
以上で本日予定した審議事項については終了ということになります。
事務局から連絡事項についてお願いをいたします。

○水野畜産企画課長
ただいま御答申いただきました酪肉近等につきましてはこの後省内の手続を経ましてホームページに掲載させていただきますほか、3月中に確定をいたしまして、4月以降になると思いますけれども、しかるべきタイミングで官報に掲載するということになります。
本日の部会をもちまして酪肉近等に関する審議につきましては終了となります。
武内部会長ほか委員の方々におかれましては長期間にわたり大変ありがとうございました。
農林水産省といたしましても、この新たな酪肉近等を着実に推進するために、実行に向けた説明会等を格段の努力を進めていく所存でございますので、引き続き委員の先生方の御協力と御指導をよろしくお願いしたいと思います。
ありがとうございました。

○武内部会長
どうもありがとうございました。
酪肉近基本方針等に関する審議については委員の皆さんからも多々御発言ございましたように、1年間の大変密度の濃い審議を経て本日答申という形になりました。畜産酪農を取り巻く状況というのが大変厳しいということも皆さんの御意見の中に多々あったと思いますが、しかしやはりこの分野は日本の食料・農業・農村を支える上で欠かすことのできない分野でございます。引き続き委員の皆さん方の御支援を得ながら、よりよい社会に向けて引き続き尽力をしていきたいというふうに思いますので、本日改めまして皆さんにお礼を申し上げ、本日の議事を終了させていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。

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