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食料・農業・農村政策審議会畜産部会  平成27年度第2回部会 議事録

1.日時及び場所

平成27年12月18日(金曜日)
三番町共用会議所 2階大会議室

2.議事

(1) 開会

(2) 挨拶

(3) 諮問及び関連資料説明4

(4) 質疑応答及び意見聴取

(5) 意見の概要とりまとめ

(6) 答申

(7) 閉会

3.概要

開会

○水野畜産企画課長
おはようごいます。定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会平成27年度第2回畜産部会を開催させていただきます。
皆様方におかれましては、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。当部会の事務局であります畜産企画課長の水野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
開会に先立ちまして、大野畜産部長より一言御挨拶いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

あいさつ

○大野畜産部長
皆さん、おはようございます。畜産部長の大野でございます。平成27年度食料・農業・農村政策審議会畜産部会の開会に当たりまして、一言御挨拶申し上げたいと思います。
まず、委員の皆様方におかれましては、年末、12月の非常にお忙しい中を本部会に御出席賜り、誠にありがとうございます。また、本日御出席の委員の諸先生方におかれましては、平素より私どもの畜産行政の推進に当たりまして、多大な御協力・御理解を頂戴しておりますこと、この場をお借りして厚く御礼申し上げたいと思います
さて、前回、12月1日に第1回の畜産部会を開催させていただきました。そのときに、10月5日合意をみましたTPPの大筋合意の流れですとか、11月25日に政府で策定・公表いたしました総合的なTPP関連政策大綱の概要等について、御挨拶の中でも御説明させていただきました。これは今日4時に閣議決定される予定でございますけれども、補正予算、総額4,008億円となる予定でございます。
この中で、畜産関係が800億円以上と、こういうものが措置される予定になっております。一番大きなのは非常に御要望の強い畜産クラスター事業でございまして、今年279億円を畜産クラスター事業に措置しておりますけれども、これを610億円という形で倍増以上にしていただいている。
あわせて、当然のことながら、クラスター事業、地域全体で一体となって収益性を向上するというしっかりした計画をつくっていただいて推進していただくというのを前提とした上で、これまで御要望が多かった家族経営の位置づけ、法人化というのを要件にしておりましたので、ここを家族経営の方々がクラスター計画の中で中心的な役割を果たされるということを要件にして、参加しやすくさせていただく。
あるいは、事業単価、建築基準額のところも、必要な場合には3割まで基準単価を上回って構わないと。これはきっちりと県と農政局で話し合っていただく必要がありますけれども、こういう見直しもさせていただく予定でございます。また、従来、機械の導入と施設の整備がバラバラであったというところも一本化して運営していきたいと考えております。また、このクラスター事業を支援する事業として草地の大区画化と、畜産の公共事業でございますが、これも164億円、補正予算の中で措置される予定であります。
それから、和牛の受精卵移植とか性判別精液、あるいは、肉牛に限らないですけれども、発情の簡易な発見装置とか簡易牛舎の設置、あるいは、仔豚の導入、そういった予算を、これまで20億円でございましたけれども、補正予算の中で30億円というふうに措置させていただいております。また、負債でお困りの畜産農家の方が一括負債を借りられる無担保・無保証、それから、これまで据置きが2年だったものを5年と。こういう形で要件を緩和したものを、貸付額70億円ということで補正の中で措置される予定となっております。
このようにTPP大筋合意を受けて畜産関係はかなりの措置がされたところでございまして、私ども畜産部としましても、政策大綱が目指すところ、畜産農家の方々のTPPに対する御懸念ですとか不安、こういうものを払拭して、意欲のある畜産農家の方が将来にわたって希望を持って経営に取り組めると、この実現を目指して畜産部一丸となってこれらの施策の効率的な実施に移していきたいと考えているところでございまして、委員の諸先生方には引き続きの御指導・御助言を賜りたいと考えているところでございます。
さて、本日は平成28年度畜産物価格を御決定いただくために御審議いただくということになっております。ぜひともTPP大筋合意、また対策を打っている中で、今後どのように対応していけばいいのか、また、事業については、施策の打ち方については、こういうところに留意すべきだとか、また、価格の決定に当たってはこういうことを併せて考えておくべきだ、そういったところを忌憚のない御意見を頂戴できればと考えております。今日は大臣も答申を受けに参る予定になっておりますので、ぜひとも部会で活発な御議論を賜りますよう、お願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。
本日はよろしくお願いいたします。

○水野畜産企画課長
ありがとうございます。
本日は、武内部会長が所用により御欠席ですので、小谷部会長代理に議事進行をお務めいただきたいと思います。
それでは、議事をお進めいただく前に、小谷部会長代理に一言御挨拶いただければと思います。

○小谷部会長代理
皆様、おはようございます。委員各位におかれましては、御多忙のところ御出席いただきまして、厚く御礼申し上げます。暖かな日に恵まれまして、私、昨日まで青森に行っていたんですけれども、五所川原は雪に包まれた吹雪の日でした。改めて日本列島の広さを感じたところです。
今年度初めての出席をさせていただきます。実は10月末に、もう閉幕しましたミラノ万博へ武内部会長と一緒に、世界農業遺産のGIAHSウィークというのがミラノで開かれていまして、それに同行取材で行かせていただきました。日本には世界農業遺産というのが5か所ありますけれども、その中で熊本の赤牛のプレゼンもありました。まさに伝統ある日本らしい農業、畜産というのが、食料生産を営むということと同時に、地球環境、自然を守っていくということを改めて世界に誇るプレゼンの場となりまして、日本らしい農業・畜産というのが、これからますます地球規模の視点からも大事だなということを改めて感じた次第です。
本日は長時間になりますけれども、皆様から活発な御議論をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、本日は、平成28年度の加工原料乳の生産者補給金単価と交付対象数量、指定食肉の安定価格並びに肉用子牛生産者補給金制度における保証基準価格及び合理化目標価格を定めるに当たり留意すべき事項につきまして御審議をいただきます。委員の皆様方の御協力によりまして、円滑な議事の進行に務めたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
それでは、まず事務局より本日の出欠状況と配付資料の確認をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
本日は小谷部会長代理を含めて現在のところ14名の委員に御出席いただいております。武内委員、武見委員、野村委員が所用により本日御欠席とのことでございます。そのほか、笹﨑委員が13時ごろから御出席ということで承っております。規定によりますと、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ、会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は全体を通しても規定数以上となりますので、部会は成立するということを御報告いたします。
続きまして、本日配付しております資料について確認させていただきます。配付しております資料一覧のとおりでございますが、資料1が議事次第、資料2が委員名簿、資料3が枝番となっておりまして、1、2、3とありますが、それぞれ加工原料乳生産者補給単価等、指定食肉の安定価格、肉用子牛の保証基準価格及び合理化目標価格の諮問文でございます。資料4は、その諮問内容の総括表になっております。資料5は枝番で1、2とありますが、加工原料乳生産者補給金単価及び交付対象数量に関する説明資料となっております。資料6につきましても枝番号です。1から7とありますが、それぞれ指定食肉の安定価格、肉用子牛の保証基準価格及び合理化目標に関する説明資料となっております。そのほか、参考資料といたしまして畜産をめぐる情勢等を配付しております。
配付資料等については以上でございますので、不足等ありましたら、事務局までお申出いただければと存じます。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
本日の審議の結果、当部会の答申が出ますと、規定によりそれが本審議会の答申とされることとなっております。そのため、審議には十分な時間をとりたいと考えておりますが、委員の皆様も大変お忙しいことと存じますので、できるだけ効率的な運営に努めてまいりたいと考えております。
それでは、本日のスケジュールといたしましては、まず午前中に事務局からそれぞれの諮問内容に関連して御説明をいただき、その後、委員の皆様から御意見を伺います。12時ごろをめどにお昼休みをとることといたします。そして、午後1時から部会を再開いたしまして、午後2時くらいまでをめどとして午前に引き続き御意見を伺い、その後、委員の皆様から諮問に対する賛否をお伺いいたします。その後、事務局に本日出されました意見の概要をとりまとめていただきますので、その間50分程度休憩を挟みます。その休憩の後、事務局がとりまとめた意見の概要案を皆様にお諮りしまして、意見の概要をとりまとめていただき、その後答申ということで、全体では午後4時ぐらいまでには終了したいと考えております。
以上のとおり議事をとり進めたいと考えておりますが、御異議ございますでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
御異議なしということで、そのようにしたいと思います。

 

諮問及び関連資料説明

○小谷部会長代理
それでは、議事に入ります。
まず、本日付けで農林水産大臣から食料・農業・農村政策審議会に諮問がございます。牛乳乳製品課長から諮問文の朗読、お願いいたします。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長の森でございます。お手元の資料3-1を御覧ください。諮問文を朗読させていただきます。

食料・農業・農村政策審議会
会長  生源寺 眞一殿


農林水産大臣 森山 裕

諮問

加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和40年法律第112号)第11条第1項の規定に基づき平成28年度の生産者補給交付金に係る加工原料乳の数量の最高限度として農林水産大臣が定める数量を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項及び同条第2項の規定に基づき平成28年度の加工原料乳の補給金単価を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項について、同条第6項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
では、続きまして、朗読いただいた諮問に関連し、牛乳乳製品課長から御説明をお願いします。

○森牛乳乳製品課長
引き続き、資料5-1を使って御説明申し上げます。なお、詳細な内容につきまして、資料5-2の縦書きの資料をお配りしておりますが、こちらは後ほどお目通しいただければと思います。
それでは、資料5-1の1ページをお開けください。まず、制度の概要についてでございます。この制度の目的は、飲用向けに比べて乳価の低い加工原料乳の生産者に補給金を交付することによりまして、加工原料乳地域(北海道)の生乳の再生産を確保し、生乳需給の安定を図るというものでございます。
今回、決定の御審議をお願いする事項につきましては、補給金単価、これは脱脂粉乳・バター等向けとチーズ向けの生乳について生産者に交付する補給金の単価でございます。また、交付対象数量は、補給金の交付対象となる脱脂粉乳・バター等向け及びチーズ向け数量の最高限度を御審議でございます。
具体的なイメージでございますが、下の絵を御覧ください。飲用向け、脱脂粉乳・バター等向け、チーズ向け取引乳価が箱で書いてありまして、赤線から上の白抜きの部分が乳業メーカーの買入価格を示しております。これを御覧いただきますと、左の箱の飲用向けに比べまして、脱脂粉乳・バター等向け、チーズ向けの乳価は低くなっているということでございますので、こういった加工原料乳につきまして、生産者に補給金、具体的にはこの下の絵の黄色い部分を交付いたしまして、加工原料乳の比重の大きな地域での生産者の手取りを下支えすると、このことを通じまして、生乳全体の再生産の確保と需給の安定を図るということがこの制度の目的でございます。
この補給金の単価の水準は、生産コスト等の変動率を用いました一定の算定方式により試算いたしております。また、交付対象数量につきましては、生乳需給の安定に資するよう、需給見通しに即して試算をいたしましたので、本日御審議をいただくわけでございます。
では、試算値の説明に入らせていただきます。2ページをお開けください。まず、単価についてでございます。基本的な考え方でございますが、前年度の単価に直近の物価で修正した、生乳1kg当たりの生産費の変動率を乗じて算定するということでございます。
その算式でございますけれども、ページの一番上のところに書いてございますが、27年度の補給金単価に生乳1kg当たりの生産費の変動率を掛けまして、28年度の単価を導き出すというものでございます。
真ん中の変動率の部分でございますけれども、これは、その下にございますように、1番目の1頭当たりの生産費の変動率を1頭当たりの乳量の変動率で割って導き出すことにいたしております。
さて、この1頭当たりの生産費の変動率でございますが、その下の算定要領1のところに書いてございます。この絵にございますように、私どもの統計部で公表しております統計のデータをもとに算出しております。具体的には、この箱の中にありますように、最新の調査年度(今年の場合は26年度)を含みます過去3年間の生産コストを分子に置きまして、その前年までの3年間、すなわち1年ずつ繰り上がっておりますけれども、23、24、25年度のコストを分母として算出するということでございます。
この際、各年度の統計値をそのまま使いますと、それぞれの年度当時の物価動向が反映されてしまうということになりますので、現在の足元の物価動向にはそぐわないという結果になることを回避するために、最近の物価動向の変動をそれぞれの年度の物材費の費目について修正を加えまして変動率を算定するということをやっております。具体的には直近3か月、今年の場合は27年の8~10月の物価をとりまして、それを前年の26年の8~10月の物価に比較して修正をいたしているということでございます。
次に、1頭当たり乳量の変動率でございますが、これは次の3ページの上になります。こちらにつきましては、直近3年とその前1年さかのぼった3年間の割り算をするということで、同様にいたしてございますけれども、これにつきましても、右側に吹き出しで書いてございますけれども、生産者の規模拡大の努力により乳量が増えたのにその努力が無駄にならないように、規模拡大の要素を再びウエートを置き直して補正をかけて、すなわち現在の規模を前提に再度そろえまして計算し直すことで、規模拡大が不利に働かないような補正をつけております。
こういった方法に基づいて試算をいたしまして、3ページの真ん中の左側の箱ですが、1頭当たり生産費の変動率は、初妊牛価格が頭数の減少等を背景に堅調であるということで、分子の生産費を相対的に大きくする方向に作用しておりますけれども、その一方で、酪農家の副産物収入として生産費の下げ要因になる子牛価格や廃用牛価格が堅調であることが逆の作用を分母で及ぼしております。その結果として分母の増が分子の増を上回って、変動率としては0.9920という形になっております。
他方で、右側でございますけれども、1頭当たり乳量の変動率につきましては、1頭当たり乳量が増加傾向で推移していることを反映いたしまして、1.0085というふうに試算されました。
これを用いまして、一番下にございますように、生産コスト変動率は、この両者を割り算しまして0.9386となりますので、前年度単価に掛けますと、28年度の脱脂粉乳・バター等向けが12円69銭、チーズ向けが15円28銭という結果になります。
次に、交付対象数量について御説明させていただきます。4ページを御覧ください。基本的な考え方でございますけれども、国産のナチュラルチーズ、脱脂粉乳・バター等の需要見込みを踏まえて設定するということでございます。
まず脱脂粉乳・バター等につきましては、脱脂粉乳・バターが生乳需給の調整弁として機能しているということに鑑みまして、生乳の生産量から他に用いられる用途を差し引いた上で、国内需要を加味して算定するという方式で式をつくっております。具体的には、ピンクのところにありますように、Q1マイナスD1からD4までを足したものプラスD5となっております。それぞれの需要量なり生産量の見通しは、下の箱のところに書いてございますけれども、これについては時間もございませんので、省略させていただきます。
また、チーズにつきましては、国産チーズの需要見込みを踏まえて必要量を見込むということを行っております。
その結果、5ページを御覧いただきたいんですけれども、28年度の国産生乳需給の姿を図にいたしますと、このような形になります。脱脂粉乳・バター等向けとして必要な生乳供給量、すなわちこれがこれら向け生乳の交付対象数量になるわけでございますけれども、全体の需給から178万tと試算されます。また、チーズ向けとして必要な生乳供給量については52万tと試算されます。
なお、この中で上の箱の右から2番目に白抜きで要調整数量というのがございますが、これは国産乳製品の需要を満たすために生産量を伸ばしてほしい部分ということでございまして、増産等によって埋めていっていただきたいと期待しておりますけれども、この数量があるということは生産者の方々にとっては増産に向けたインセンティブになっているかと思います。
以上が今年度の補給金単価及び交付対象数量の試算結果の説明でございます。
なお、この方式につきまして一言つけ加えさせていただきますと、前回御説明しましたTPP関連政策大綱におきまして、加工原料乳補給金制度の対象に生クリーム等の液状乳製品を追加するとともに、用途別の補給金単価を一本化することを決定しております。これに伴いまして、今後の補給金単価及び交付対象数量の算定方法については見直すことを考えておりまして、これにつきましてはまた必要なデータの収集や制度設計を進めていくということになっておりますことを申し添えさせていただきます。

以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、次に食肉鶏卵課長から、諮問文の朗読をお願いします。

○谷村食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長の谷村でございます。では、諮問文を朗読させていただきます。お手元の資料3-2を御覧頂ければと思います。

食料・農業・農村政策審議会
会長  生源寺 眞一殿


農林水産大臣 森山 裕

諮問

畜産物の価格安定に関する法律(昭和36年法律第183号)第3条第1項の規定に基づき平成28年度の指定食肉の安定価格を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項について、同条第5項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

続きまして、資料3-3を御覧頂きたいと思います。

食料・農業・農村政策審議会
会長  生源寺 眞一殿


農林水産大臣 森山 裕

諮問

肉用子牛生産安定等特別措置法(昭和63年法律第98号)第5条第1項の規定に基づき平成28年度の肉用子牛の保証基準価格を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項及び同条第2項の規定に基づき平成28年度の肉用子牛の合理化目標価格を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項について、同条第7項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、続いて、朗読いただいた諮問に関連し、食肉鶏卵課長より御説明をお願いします。

○谷村食肉鶏卵課長
それでは、続きまして、内容の説明をさせていただきます。
まず、資料4を御覧頂ければと思います。そこで、諮問させていただく価格についての総括的な御説明をさせていただければと思います。中段の2の指定食肉の安定価格でございます。これは全て単位は1kg当たりの価格でございます。
まず、豚肉につきましては、右側の28年度安定上位価格は600円ということで、27年度より10円上げとなっております。
その下、安定基準価格は445円、27年度より5円の上げとさせていただいております。
その下、牛肉につきましては、28年度の安定上位価格は1,155円、27年度に比べて30円の上げ、安定基準価格は890円、27年度に比べ25円の上げということでございます。
続きまして、その下、3の肉用子牛の保証基準価格及び合理化目標価格でございます。これは1頭当たりの価格ベースということでございます。
まず、保証基準価格でございますが、28年度の価格を見ると、黒毛和種につきましては33万7,000円、褐毛和種、いわゆるあか毛でございますが、これは30万7,000円、その他の肉専用種は22万円、乳用種は13万3,000円、交雑種は20万5,000円、全て上げということにさせていただいております。
その下の合理化目標価格でございますが、黒毛和種につきましては28万円、褐毛和種につきましては25万7,000円、その他の肉専用種は14万9,000円、乳用種は9万円、交雑種が14万7,000円、こちらも全て上げということでやらせていただいております。また、合理化目標価格の適用期間につきましては、28年度1年間ということにさせていただいているところでございます。
では、この内容につきまして具体的な御説明させていただければ思います。資料6-1を御覧頂ければと思います。算定に係ります細かい積算要素などにつきましては、昨年同様、算定要領、算定説明参考資料を別途配付させていただいておりますので、後ほどお目通しいただければと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、1ページを御覧頂ければと思います。指定食肉の価格安定制度の概要についてでございます。この制度は、食肉卸売市場における取引価格が安定基準価格を下回る場合には市場から買入れを行い、逆に安定上位価格を上回る場合には売渡しを行うといった形で、農畜産業振興機構による需給操作などを通じまして、いわゆる安定価格帯の幅の中に実勢価格を安定させることによって、価格の乱高下を防ぐことによって消費者への食肉の安定供給を図り、あわせまして、生産者の経営安定に資するということを目的として措置されているものでございます。
このような安定上位価格あるいは安定基準価格につきましては、畜産物の価格安定に関する法律第3条に基づきまして、毎年度、生産条件、需給状況、その他の経済事情を考慮し、その再生産を確保することを旨として定めるとされているところでございます。
続きまして、2ページを御覧頂ければと思います。2ページは具体的にどういう考え方で算定をしているかという基本的なものでございます。豚肉、牛肉の枝肉卸売価格が、いわゆるピッグサイクルなりキャトルサイクルという、一定の期間でその水準が一巡するという特徴があり、その一定の期間内で生産コストが賄われるということに着目いたしまして、一定期間の農家販売価格をもとに1年単位で生産コストが賄われる牛肉あるいは豚肉の枝肉卸売価格の範囲を算出するというのが基本的な考え方でございます。
具体的な算定については、資料の下段に基本算式がございますけれども、計算の流れといたしましては、豚肉も牛肉も共通で生産者が生体で販売した価格に対して生産コストの変化率を掛けて、28年度に見込まれる生産者の生体販売価格を算出いたします。その次に、枝肉換算係数を乗じまして、生体販売価格をいわゆる市場取引価格である枝肉卸売価格に換算いたします。一旦、中心価格を出しまして、安定価格帯を定めるということでございますので、変動率を乗じて、それを上下に開くことによって、安定価格帯の上位価格と基準価格を定めるというのが計算の流れでございます。
各要素についての御説明をさせて頂きますと、豚肉、牛肉の枝肉卸売価格がそれぞれ一巡する期間というのは、豚で5年間、牛で7年間ということで、これを基準期間とするということでございます。一番最初の囲いにありますように、生産者が生体販売した価格につきましては、直近の基準期間、豚であれば直近5年間の肉豚の平均農家販売価格、牛であれば直近7年間の肥育牛の平均農家販売価格ということになります。
生産コストの変化率は、ここにございますように、基準期間の生産費の平均を分母に置いて、分子には直近の物価動向等を反映した28年度の推定生産費を求め、それを分子にして生産コストの変化率という形で算出いたします。
次に、枝肉換算係数につきましては、いわゆる市場の枝肉卸売価格を求めることになりますので、それぞれの基準期間において枝肉卸売価格と生体販売価格の関係式を求めてから、生体販売価格から枝肉卸売価格へ換算する係数を算出して用いております。
最後に、変動係数と書いてございますけれども、これは季節によって生産量が増減するとか、出荷動向によって通常どのぐらいの価格の変動幅があるかというものを変動係数として計算いたしまして、豚肉に関しましては±15%、牛肉については±13%ということで算出しているものでございます。
続きまして、3ページを御覧頂ければと思います。2ページで御説明いたしました算式に、各算定要素の値を当てはめまして28年度の価格の試算値をまとめた資料でございます。
まず、豚につきましては、農家販売価格が331円で、生産コストの変化率1.057を掛けて350円、これが28年度に見込まれる豚肉の生体1kg当たりの農家販売価格ということでございます。この農家販売価格を枝肉卸売価格に換算するために、1.473という係数を掛けまして、さらに定数の8.23を足すことで市場での枝肉卸売価格を求められます。
この価格を先ほどの15%の変動係数で、上と下に開くということになりますと、安定上位価格が602円、安定基準価格は445円ということでございますけれども、通常5円単位で丸めさせていただいておりますので、それぞれ600円、445円という計算でございます。
次に、牛肉でございます。牛肉につきましては、前ページの考え方に基づきますと、去勢肥育和牛につきましては、農家販売価格が生体1kg当たり1,153円、生産コストの変化率0.981を掛けて得られる1,131円が、28年度に見込まれる去勢肥育和牛生体1kg当たりの農家販売価格ということでございます。
同様に、乳用おす肥育につきましては、農家販売価格が406円、生産コストの変化率が1.034で、これらを掛けて得られる420円が、乳用おす肥育牛の生体1kg当たりの農家販売価格ということでございます。
これに、去勢肥育和牛、乳用おす肥育牛それぞれ2つの系列の農家販売価格を、牛肉1本の枝肉卸売価格に換算するという作業をいたします。和牛に関しては0.115、乳用牛に関しては2.073という枝肉換算係数が得られて、その合計に定数としての21.87を加算すると枝肉卸売価格が求められます。
この価格を13%の変動係数で上下に開くことによって、上位価格が1,155円、安定基準価格の分が889円となり、先ほどと同じように5円単位ということで丸めさせていただいて、1,155円、890円というのが安定上位価格及び安定基準価格となります。
続きまして、子牛について御説明いたします。4ページを御覧頂ければと思います。肉用子牛生産補給金制度の内容でございますけれども、これはいわゆる牛肉の輸入自由化、牛肉の事情の変化というのが肉用子牛の価格に及ぼす影響に対処するという考え方のもとに、肉用子牛の実勢価格が低落して保証基準価格を下回った場合には、生産者に対して生産者補給金を交付し、肉用子牛生産の安定等を図るということが目的の制度でございます。
制度の仕組みといたしましては、このページの左の仕組みのところを御覧頂ければと思いますけれども、保証基準価格というのは、肉用子牛の生産条件及び需給の事情、その他の経済事情を考慮し、その再生産の確保をすることを旨として定めるとされているところでございます。
あわせて、合理化目標価格につきましては、牛肉の国際価格の動向、肉用牛の肥育に要する合理的な費用の額などからみて、肉用牛生産の健全な発展を図るため、肉用子牛の生産合理化によりその実現を図ることが必要な肉用子牛の生産費を基準として定めるとされているところでございます。
この2つの価格を定めるということでございまして、具体的にどのようになっているかというのを、次の5ページで見ていただければと思います。
まず、保証基準価格のところでございます。保証基準価格の算定方法につきましては、先ほど申し上げたように、牛肉の輸入自由化の影響を緩和する目的でやるということでございますので、輸入自由化前に再生産が行われていた価格の水準を維持するという考え方で、子牛の再生産を保証する市場取引価格を、輸入自由化前の農家販売価格を基にしまして、その後の経済情勢の変化を生産コストの変化率という形で求めまして、品種ごとに算出するというのが基本的な考え方でございます。具体的なものにつきましては、基本算式のところに、安定価格と同様に主な算定項目、どういうふうになっているかということを記載させていただいております。
計算の流れといたしましては、牛肉の輸入自由化前の子牛の農家販売価格に生産コストの変化率を乗じて、28年度に見込まれる農家販売価格をまず算出いたします。次に、これを家畜市場における取引価格に換算するために、市場取引価格換算係数を乗じて、それに品種毎の格差係数を乗じて、黒毛和種、褐毛和種、その他の肉専用種、乳用種、交雑種の5区分で取引価格を算出するという流れになっております。
各構成要素につきましては、牛肉輸入自由化前の農家販売価格は、昭和58年2月から平成2年1月までの7年間の和牛子牛及び乳子牛の農家販売価格を平均して算出しております。
次に、生産コストの変化率につきましては、それぞれ和子牛及び乳用おす育成牛の生産費をもとに算出しており、輸入自由化前の子牛生産費に対して28年度の推定生産費の変化動向を見るということでございます。
市場取引価格換算係数につきましては、直近7年間の子牛の農家販売価格に対する家畜市場での取引価格の関係式を求めまして、子牛の農家販売価格から市場取引価格に換算するための係数を算出するということでございます。
最後に、品種格差係数というのは、自由化前7年間の和子牛の価格と黒毛和種、褐毛和種、その他肉専用種の市場価格との関係から、交雑種につきましては、自由化前7年間の乳子牛の市場価格と交雑種の市場価格との関係からそれぞれ算出するということでございます。
6ページは、今御説明いたしました各算定要素の値を当てはめて、28年度の保証基準価格の試算値をまとめた資料でございます。
牛肉の輸入自由化前の農家販売価格につきましては、和子牛で30万2,660円、乳子牛で16万7,246円、これが輸入自由化前の7年間の平均農家販売価格でございますので、これが固定された価格ということになります。これに生産コストの変化率を掛けて、28年度に見込まれる農家販売価格になります。それぞれの変化率はそこに書いてあるとおりでございます。これは種類ごとで違っておりますが、これは当然、生産費が品種毎で異なることによるものでございます。
それぞれ書いてあります市場取引価格換算係数を掛けることによって、和子牛及び乳子牛の農家販売価格を換算いたしまして、最後に、それぞれ書いてあります品種格差係数を掛けて品種ごとの市場取引価格を算出します。その結果として、算定値を1,000円単位で丸めて整理させていただきまして、黒毛和種で5,000円引上げの33万7,000円、褐毛和種で4,000円引上げの30万7,000円、その他肉専用種で3,000円引上げの22万円、乳用種で3,000円引上げの13万3,000円、交雑種で6,000円引上げの20万5,000円と試算したところでございます。
次に、7ページ、合理化目標価格でございます。合理化目標価格というのは、ここに書いてあるように、保証基準価格と同様に和牛系列と乳用種系列の2つの系列でまず計算いたしまして、それぞれ品種格差係数を求めることによって、先ほどの5品種毎の価格を算出するという流れでございます。
輸入牛肉価格につきましては、過去10年間の平均輸入価格に諸経費等を反映させて、国内の部分肉価格とした上で、国産牛肉との品質格差分を上乗せして、輸入牛肉に対抗し得る国産牛肉の部分肉価格を計算いたします。それを、国産牛肉の部分肉価格と肥育牛の農家販売価格の換算係数によって、部分肉価格を肥育牛1頭当たりの農家販売価格に換算するということでございます。
あとは、肥育に必要な合理的な費用ということで、子牛を肥育牛に育てるまでのいろいろな費用を算定いたしまして、ここから外国並みのコストで生産できる理想の国産子牛農家購入価格を求めるということでございます。
市場取引価格換算係数につきましては、農家購入価格と市場取引価格との関係式を求めまして、家畜市場の取引価格に換算し、最後に品種格差係数により、それぞれの品種の合理化目標価格として算出いたします。
今言ったような考え方で、具体的には28年度どのような数値になっているかというのが8ページの表でございます。
輸入牛肉価格については、肉専用種系列で2,078円、乳用種系列で1,078円、これが輸入牛肉に対抗しうる国産牛肉の1kg当たりの部分肉価格となります。これに換算係数を乗じて、肥育牛1kg当たりの農家販売価格を算出すると、肉専用種系列で940円、乳用種系列で480円になります。この価格から肥育に必要な合理的費用を差し引くことになります。これが輸入牛肉に対抗しうる子牛の農家購入価格ということでございます。
あと、これに市場取引価格換算係数を乗じまして、定数を加算いたしました後、それぞれの品種格差係数を乗じて各種毎の合理化目標価格を算出します。結果として、黒毛和種については3,000円引上げの28万円、褐毛和種については2,000円引上げの25万7,000円、その他肉専用種については2,000円引上げの14万9,000円、乳用種については2,000円引上げの9万円、交雑種については3,000円引上げの14万7,000円を試算値としたところでございます。
以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、事務方から追加で説明いただくことはありますでしょうか。

○水野畜産企画課長
それでは、私のほうから、冒頭の畜産部長の挨拶にもありましたけれども、先般公表されました総合的なTPP関連政策大綱を具体化するために、平成27年度の補正予算で取り組むこととしております新たな取り組みについて御説明させていただきたいと存じます。お手元に資料を配付させていただいていますけれども、この補正予算につきましては、本日4時めどでの閣議決定となっておりますので、配付につきましては、委員の先生方の席上配付に限定させていただいています。御容赦いただければと存じます。
お手元の資料の「総合的なTPP関連政策大綱に基づく対応」の1枚目に、補正予算の概要を整理させていただいております。
1番目の畜産クラスターにつきましては、ここにありますとおり610億円ということで措置されておりまして、前年度の279億円、26年補正の203億円と27年度当初の26億円の合計ですけれども、これに比べて2倍以上の大幅な増額となっております。
2つ目の畜産クラスターは、投資する草地整備の推進でございますが、これについて草地の大区画化等の基盤整備に164億円を計上しております。
3つ目にあります和牛の生産拡大、生乳供給力の向上、豚の生産能力の向上でございますが、和牛受精卵性判別精液の活用を引き続き推進し、優良な純粋種等の導入支援と合わせて130億円を計上しております。
5つ目の畜産農家の既往負債の軽減対策でございますが、一括借換えに対する資金を融資枠70億円で措置することとしております。このほか、輸出促進や外食、中食と連携した需要拡大の取組に対しても支援を行うこととしております。
1ページめくっていただきまして、畜産・酪農収益力強化プロジェクトの推進でございます。1枚目で御説明したものについてより詳しい御説明をつけております。左上の畜産クラスター事業の拡充については、先ほど申し上げましたように予算を大幅に増額しておりますが、それに加えて拡充のポイントのところに3つほど書かせていただいております。
1つは、基金化することにより複数年度にまたがる事業実施など弾力的な運用を可能にしたということでございます。2つ目は家畜導入に対する支援ですが、これまでは新規就農の場合に限定しておりましたけれども、これを生産者団体が貸付方式で施設整備をする場合にも対象を拡大するということにしております。
右上のところに草地整備の推進とございます。効率的な飼料生産を一層推進するため、大型機械化体系に対応した草地の大区画化、排水不良の改善などを支援していくことにしております。
右下のところにございます和牛の生産拡大等でございますが、和牛受精卵性判別精液についての活用に向けた支援は引き続き実施すると。これは前年度20億円ということで措置されていたものを、30億円に増額して行います。それに加えまして、養豚経営の生産向上を図るため、従来、ALIC事業で実施しておりました優良な純粋種等の導入支援を一般予算に格上げして行うことにしております。
次のページにまいりまして、左下のところにあります既往負債の軽減対策でございますが、これは、畜産農家が新しい経営展開を図るために既往負債の償還負担を軽減していく場合に、長期低利の一括借換資金を措置することとして融資枠70億円を確保したものでございます。従来、新畜特資金というのがございまして、当初2年間の無利子ということで措置しておりましたけれども、今回の対策では新たな経営展開に向けてということで、より長期の5年間の無利子ということにしております。
草地整備の推進につきましては、右上のところにあります自給飼料の一層の生産拡大ということでございます。従来の草地改良では防除が難しい、いわゆる難防除雑草の駆除による草地の生産性向上の取組について、26年度の補正予算に引き続き措置するということに加えまして、新たに公共牧場の有効活用のための草地改良の取組を支援することとしております。このほか、右下にございます食肉処理施設の再編や食肉工場の製造ラインの転換等の取組を支援することとしております。
次のページにまいりまして、高品質な我が国の農林水産物の輸出等需要フロンティアの開拓ということでございます。左上のところに、畜産物の輸出拡大に向けて輸出に関する諸課題を解決するため、冷凍輸送技術の検証や、プロモーション活動の取組を支援すること。また、輸出相手国の衛生基準を満たすために必要な施設や品質管理の高度化に必要な施設等の整備も支援することといたしております。右側にいきまして、国産畜産物の需要拡大を図るため、産地と複数年契約を締結する企業による新商品の開発等の取組を支援するということでございます。
最後、経営安定対策の充実について資料をつけておりますけれども、これについては前回のこの畜産部会の場で御説明したものと同様でございます。
以上でございます。

 

質疑応答及び意見聴取

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
事務方からの説明は以上ということで、これから委員の皆様から御意見を伺いたいと思います。
本日の詳細な議事録につきましては、後日、皆様に御確認いただいた上で公開することとなります。
また、これからいただく皆様の御意見につきましては、冒頭で触れましたとおり、賛否表明後に事務局に簡潔に整理していただき、この部会の場で委員の皆様にご承認をいただいた上で、意見の概要という形でとりまとめ、今後の施策の展開に当たっての参考にしていただきたいと考えております。これにつきましても、部会終了後に公表したいと考えておりますが、御異議ありますでしょうか。(「異議なし」との声あり)

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
御異議なしと認めまして、そのようにさせていただきます。よろしくお願いします。
それでは、意見聴取に入りたいと思います。時間は午後の分も含めてでございますが、出席の委員も多い中で全員からご発言をいただきたいと考えております。御回答いただく事務方も含めまして、ご発言の際はなるべく簡潔にお願いできたらと存じます。
本日はどちらから参りましょうか。目が合いましたので、今日は時計回りでいきたいと思います。石澤委員からご発言をいただきまして、12時ごろをめどに一旦中断して、昼休みに入ります。まずは3名ほど順番にいただきたいと思います。
石澤委員、お願いいたします。

○石澤委員
御指名いただきました石澤です。基本的に本日の諮問に関しては賛成させていただきます。
その中で幾らか質問と、少し説明していただきたい部分がありますので、お話したいと思います。
まず、基金の問題について、この中身をもう少し具体的にわかりやすく教えていただければと思います。
それから、もう一つは自給飼料の関係で、今、新聞等では飼料米のことについても随分出ていますけれども、原油も安くなったり、今後のアメリカの状況が変化するのに伴って、もしかしたら穀物価格が下落するということも予想される中で、今後、飼料米に対する考え方が変わらないような形にしていただけないかなということをもう一度検討していただければと思っています。
というのは、先日来お話を聞いていると、飼料米を使うことによってのブランド化とか、コストはこれ以上は下がらなくてアメリカの穀物との競争力はないんじゃないかというような意見等も出ています。また、当然、財務省等からも多額の補助金に対する批判等も出てくる可能性がありますし、国民からの課題等も出てくる可能性がありますので、この辺についてはしっかりした、飼料米はなぜやるのかということをひっくるめて考えていただく機会にしていただければと思います。
私の意見は以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、事務方からは後でまとめていただくことにしまして、続きまして臼井委員、お願いします。

○臼井委員
僕からは、加工原料乳の生産者補給金単価についてまずはお話をさせていただきます。
今年度、単価単体で見ますと、計算上の減額ということで、最終的に関連対策を含めて上乗せという形をとっていただきました。現在の補給金の算定基準の中では確かにこういった数字になってくるかと思いますが、昨年度も関連対策ということで13円15銭の数字を出していただきましたが、年度を過ぎると算定基準が前年度の単価に計算式を重ねていくということで、関連対策の部分で補填という考え方を続けていきますと、現状の子牛の単価等は上がってはいるんですけれども、物財費等で急な上昇分が年度の中でなかなか反映されにくいという部分があります。29年度以降の生クリームを含めた考え方の中で、これまでの加工原料乳の算定方式という部分をどれだけ反省の中で見直すことができるかというところに、ぜひともつなげていただきたいと考えております。
TPPの対策もお話していいですか。

○大野畜産部長
どうぞ。

○臼井委員
今回の補給金の対策とは別という形で、TPPの対策が拡充されたということは、僕ら現場としても非常にありがたい話であります。その中で草地の部分の考え方のところの内容をかなり充実していただいて、次年度以上の牧草収穫時期に入ってきたときにも活用できればなと考えております。
めすの初妊牛の支援対策なども関連対策ということで出していただきましたが、僕ら販売する側も、導入する側も同じ酪農家でありまして、その辺でのバランスが市場の部分で、売る側としてはいいんですけれども、買う側としては大変だということで、市場の価格がある程度落ちついてきたときにどのような動きをするのかというのを、ぜひとも注視していただきながら今後の対策につなげていただければと思います。
現段階では以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
続きまして、金井委員、お願いいたします。

○金井委員
まず、加工原料乳生産者補給金につきまして、加工原料乳生産者補給金の単価でありますが、生産事情等を総合的に考慮するとやむを得ないものと思っております。ただ、生乳需給は逼迫しておりますので、生産者が意欲を持って生産ができる環境づくり、増産に向けた支援が引き続き必要であると思っております。
あと、29年度から、先ほど説明がありました例の液状乳製品向けの生乳をこれに入れていくということ、対象化し、用途別の補給金単価を一本化するということでありますが、引き続き再生産を確保できる適切な水準、さらには算定方法ということでありますように、慎重かつ十分な議論を、とにかく早急に検討を始めていただき、この実施に向けまして結論を早めに出していただきたいと思います。
あと、28年度試行実施の生乳の入札取引であります。需給状況によりましては、販売リスクが生産者サイドに偏在する可能性が十分ありますので、牛乳・乳製品需給全体に影響を与えないように慎重な検証をお願いしたいと思います。さらには需給調整対策の拡充等々万全な対策を講じることが必要であると思っています。
あと、全体の酪農経営基盤、酪農生産基盤は縮小しておりまして、とりわけ、前回申し上げましたが、輸入飼料に依存しております都府県酪農は大変厳しい状況にあると思います。引き続き計画的な後継牛の確保対策とか増頭対策等々重要な対策を、どういう状況においても農家が安心して経営できるような、継続していける仕組みというのもひとつ検討していただければと思っています。
続きまして、肉用子牛生産者補給金であります。今のこういう状況、飼料費の上昇等々を十分踏まえて引き上げられておりますので、これは了承したいと思っています。
あと、総合的なTPP関連政策大綱ということで、保証基準価格を見直すことになっておりますので、現行の肉用牛繁殖経営支援事業など既存の政策の見直しと併せながら、慎重かつ十分な議論を重ねて、適切な保証基準価格のあり方、水準を検討してほしいと思います。
あと、この肉用子牛の価格が今高騰していますが、これがどうなるか、一定の期間がないとわかりませんけれども、肥育経営に対する資金繰り対策をしっかり講じていただきたいと思いますし、繁殖めす牛の増頭対策とかET等々の和子牛生産対策への支援を引き続き講じることをお願いしたいと思います。
あと、前回も申し上げたんですけれども、肉用牛マルキンについてであります。これは法制化して9割ということでありますけれども、今後予期せぬ状況が生じることも十分考えられると思うんです。ですから、生産者の所得の確保と経営の安定ということについて、十分検証しながら見直しを行っていただきたいと思っております。
あと、畜産クラスターの関連事業であります。これも610億となっております。これにつきましては、施設整備の上限単価の見直し、法人化要件の見直しとか、十分に見直していただき評価しております。こういう対策はカンフル剤というものではなく、息の長い政策ということでありまして、恒久化とか法制化、さらには基金化ということでありますので、現場が本当に必要な事業を精査しながら十分取り組むことができると思っております。今回、補正ということでありますけれども、その後の一般の予算も含めまして、今後も継続、発展、拡充しながら、現場の後押しができるように、補正のみならず引き続き支援していただきたいと思います。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、石澤委員、臼井委員、金井委員のお三方の意見を受けまして、事務方からお願いしたいと思います。

○水野畜産企画課長
それでは、まず私から、冒頭石澤委員からございました基金化の具体的な内容について説明をということであります。
基金化ということで紙にも書かせていただいておりますが、複数年度にまたがる事業が実施になるということで、現在の27年度までのクラスターの仕組みですと単年度の事業ですので、事業実施を年度末までに終わらせなければいけないという制約は当然ありますので、事業の申請に当たっても一つずつ単年度ごとに申請していくということであります。
これが複数年度にまたがるとどういうことになるかということですが、畜産農家が新しい経営展開を図る場合に、単年度ではなくて、向こう2年3年先を見越して畜舎整備を順次進めていくとか、必要な機械の購入を順次、1年目はこれを購入して、2年目はこれを建てて、3年目はさらに別のものを建てるということを計画する場合に、今までの事業ですと、1年ごとにその都度要求、申請していかなければいけなかったので、2年目の申請が本当に下りるかどうかが確かでないまま、1年目の申請をしていくということがありました。これを複数年度事業が可能になるということになると、3年分が一括して認められると。その基金のもとで一括して採択されるということになれば、計画的に順次拡大していくというような事業実施も可能になるということにおいて、クラスター事業の実施がしやすくなる面があると思いますので、そういった面をよく説明者ながら進めていきたいと考えております。
そのほか、金井委員からマルキンの法制化等について、しっかりと生産者の予期せぬ事態も想定しながらということがありましたが、今、法制化に向けて作業をしているところですので、発効に合わせて実施する拡充に向けてどういう仕組みにするか、よく検討していきたいと思っております。
金井委員から、合わせてクラスターについてもしっかりと継続的に発展できるようにということで、27年度補正で610億円措置しますけれども、それ以降も継続的にしっかりと要求して、予算額の確保に努めていきたいと考えております。

○富田飼料課長
飼料課長でございます。同じく石澤委員から、飼料米の今後の取組について心配があるというようなご発言がございましたけれども、御案内のとおり、今年3月の閣議決定におきまして、平成37年の飼料米の取組を110万トンということで位置づけられております。それとあわせて水田活用の直接支払交付金も措置をして方策を進めるということになっておりますので、御心配は要らないと考えております。
ただし、漫然と進めるだけでは安定的な生産は難しいということで、生産コストを低減させなければいけないということが非常に大きな課題になっておりますが、今週の12月15日には飼料米の低コスト生産チームの会合がございまして、マニュアルを作成する議論をいたしました。その結果、昨日生産コストを大幅に低減するというマニュアルも公表させていただいておりますので、そういったものを使いながら進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長でございます。臼井委員、金井委員から補給金単価等につきまして御意見をいただきました。
まず、補給金単価につきましては、従前からのルールに基づきまして、先ほど御説明申し上げた算定方式で計算しますとこういう単価になるということでございますけれども、酪農家の方々が意欲を持って生産に取り組んでいけるように、関連対策も含めて対応していきたいという考えでございます。
また、この試算に当たりまして、臼井委員から物財費の上昇が反映されにくいのではないかというお話がございましたけれども、若干補足させていただきますと、先ほど申しましたように、直近3か月の単価をとって1年前と比較するという修正をかけております。例えば、建築資材や農機具などのコストの上昇も今回の算定の中に織り込んで計算しているということを補足させていただきます。
また、液状追加、単価一本化の見直しの中での今後の計算のあり方について、臼井委員から御意見がございました。おっしゃるとおり再生産確保という法律の目的に沿って検討していきたいと考えておりますが、平成13年以来変動率方式でやってまいりました経験も踏まえながら、かつ、客観性・透明性を持って国民の皆様の御理解も得られるような仕組みとなるように検討をしてまいりたいと考えております。
最後に、入札取引試行に伴う販売リスク等についての御意見を金井委員からいただきました。これにつきましては、今回28年度予算の中で検討いたしておりますけれども、乳製品についての入札は、液状乳製品も含めた用途無指定で行うというお考えと承知しておりますので、こういった場合にも現在のナラシの仕組みで価格低下分がフォローできるような対応を検討いたしているところでございます。
以上です。

○谷村食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。金井委員から、今後の肉用子牛生産者補給金制度の補助金関係の見直しについての御質問がございました。
我々としては、TPP協定発効後の経営安定に万全を期すというものの一環で行うものでございますし、補給金制度自体が、牛肉の輸入に係る事情の変化が肉用子牛の価格等に及ぼす影響に対処するという措置のものでございますので、発効後においても子牛の再生産確保が可能な水準の保証基準価格をきちんと算定するという考えから見直しを進めていくということでございます。当然ながらこれも牛マルキン、豚マルキン等の法制化に遅れないように、検討はきちんと進めていくということでございます。
以上でございます。

○藁田畜産振興課長
畜産振興長でございます。臼井委員からございました初妊牛の物流、さらに対策、支援ということでございますが、御承知のとおり北海道から毎年約3万頭程度、初妊牛が都府県に販売されております。我々は遺伝的能力の高い乳牛は酪農の基盤強化につながると考えておりまして、遺伝的能力の高い乳牛、初妊牛については、今回定額の支援をするということにさせていただき、このことを通じて乳牛の改良に結びつけ、ひいては生乳の回復に結びつけたいというふうに考えています。

○水野畜産企画課長
一点だけ追加で説明をさせていただければ。金井委員のほうから、肉用牛経営、特に肥育経営について、子牛価格が高騰して資金繰りの対策支援が必要になっていますという御指摘がありました。
これについては、資金面の充実は今回の補正予算でもさせていただいております。特に肥育の資金繰りという面においては当初予算のほうで要求しておりまして、まさに今、財務省と折衝中ですけれども、肥育の資金が大変なときにしっかりと運転資金が確保できるようにと。畜産農家の方々はなかなか担保をとりにくいという事情もありましたので、無担保・無保証化の中で資金が受けられるというものを今要求しております。それがしっかりとれるように引き続き頑張っていきたいということで頑張っています。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、引き続き委員から御意見をいただきたいと思いますが、今日初めて出席されている委員もいらっしゃるということですので、幅広い忌憚のない御意見をお願いしたいと思います。
では、続いて川村委員、お願いします。

○川村委員
私のほうからは、補給金単価、交付対象数量、それから、今後の酪農乳用政策への要望ということ、大きく3つに分けて意見を述べさせていただきたいと考えております。
まず、補給金単価につきましては、御説明にありましたように、ルールに基づいて算定された単価ということで十分理解をいたしました。一方、生乳補給金単価自体は下げということになりますので、生乳生産基盤の強化という観点からは、生産者の皆さんの生乳生産意欲の向上を図る上でも、関連対策を含めた生乳増産への引き続きの支援を、この関連対策の中でも十分に踏まえた対策を講じていただきたいと思っております。
それから、2点目として交付対象数量でありますが、バター・脱脂粉乳の交付対象数量、あるいは、チーズ向けの交付対象数量ともに、今年度はそれぞれの交付対象数量をやや下回る実績が見通されているわけでありますけれども、示された次年度の交付対象数量につきましては、今後の需給実態を踏まえ設定された諮問案であると理解いたしました。引き続きこの交付対象数量に向けた増産が図られることを大いに期待したいと思っております。
それから、3点目として全般の施策に対する要望ということで、種々の政策、あるいは、それぞれの指定団体、各農業団体の御努力もあって、今年度に入って生乳生産が前年同期を上回る状況になってきているということについては、私ども乳業者としても大変頼もしい動きだなと考えているところであります。
こういった増産の基調を今後もぜひともさらに強めていただきたいと強く念願をしているところでありますが、一つ懸念材料としては、乳めす牛の頭数の減少傾向につきましては、残念ながらまだ歯止めがかかっていないという状況がございます。様々な要因があるというふうに分析されておられると思いますけれども、今後の生乳生産量を安定的に増加させていくためには、乳牛の増頭対策、あるいは、供用期間の延伸といった増頭対策が大変大きなかぎを握ってくるのではないかと考えております。
先ほどの御説明の中で畜産クラスター事業が大幅に拡充されるというお話も承りました。そしてまた、今回の畜産クラスターについても、今、都府県についてはなかなか採用されていないといった実態に対しても、適切な措置を講じていくというような御説明もありました。そういった意味で、事業規模、あるいは、そういう地域にかかわらず、あるいは、酪農生産者の規模が小さい、あるいは、集約度合いの低い都府県でも、こうした畜産クラスター政策が浸透していくようにぜひともお願いをしたいと考えているところであります。
あと、TPP関連ということで、TPP関連対策大綱の中にも補給金を液状乳製品にも拡大するという方針といいますか、取組が公表されたわけであります。これは私ども乳業者の立場からも大変好ましいといいますか、ぜひそのように拡大していっていただきたいと考えるところであります。今後の検討に委ねられるところが多いと思いますが、生乳生産基盤の強化に、新しいTPP対策大綱でうたわれている補給金を、液状乳製品にも拡大するということについてできるだけ早くシグナルとして、生産者にとってその生産を拡大していくモチベーションになるようなものとして、早期に検討、実施をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
私からは以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
続いて、釼持委員、お願いいたします。

○釼持委員
よろしくお願いします。ただいまお話のありました補給金制度につきましては、私も同様に、ルールにのっとっておりますので、これについては了承させていただきたいと思います。ただ、私も生産ではなく消費者に近い立場として素人的なお話になるかと思いますけれども、ちょっと御意見をさせていただきたいと思います。
加工乳について、特にバター不足が近年続いております。これはいろいろな理由があるかと思います。今の制度、流通構造だったり、いろいろ致し方ない部分もあるかと思いますけれども、今回の補給金制度というものだけで、我々としては果たして消費者に安定供給ができるのかというような不安・不信も若干もあります。
輸入についてもバターについては高い関税が課せられておりますし、今回のようなバター不足があっても、消費者に高価格を強いなければいけない、逆に必要な数量も供給できないという我々小売の立場から考えると、そこの根本的な解消というのが何か別の切り口はないのかと。バターはどの程度保存がきくのかというのは私も不勉強ですけれども、食肉のように安定基準価格云々というところでの調整保管というような対応をして、なるべくその幅を抑えるというようなやり方はないのかなと思いました。
それから、肉用子牛、牛肉の生産についても、子牛生産補給金制度の基準が輸入自由化前の7年間というふうになっているかと思いますけれども、そこが固定だと。ただ、今大きく環境も変わっておりますし、輸入自由化後、和牛は以前よりも増えていると判断していると思うんですけれども、そういう基準がずっとそのまま固定されていて果たしていいのだろうかという部分と、逆に、我々販売する立場から考えると今は和牛の価格が一般の消費者の手に届かないところまでいってしまった。
これは、生産者の頑張りで品質を上げて差別化をするんだという施策のもとにそういう形になっていると思うんですけれども、一般的に消費者の方が定期的に購買できる国内の牛肉、和牛も一方では必要なのではないかと思っています。今の子牛の減少傾向の中、価格が高騰するのはやむを得ないと思います。ただ、最初の会合に集まったときにお話ししたように、今は消費者の嗜好が大きく変わっています。
和牛のさしが入っているものというのは、確かにそれはそれでおいしいですし、求める方も多いかと思うんですけれども、今は逆に赤身嗜好というように嗜好性が非常に高まっている中で、今の格付の要件ではさしの入ったものが上物、当然それはそれでいいんですけれども、赤身でもおいしいものがあると。その辺の評価の仕方も新たに検討に加えていったらどうなんだろうかと考えております。
全体的な今の畜産クラスターの事業計画については、今後の畜産について非常に前向きになっていくだろうと思っておりますので、こちらには大いに期待したいと思っております。
以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
続いて、河野委員、お願いいたします。

○河野委員
全国消団連の河野でございます。御提案いただいた内容に関しまして、消費者の立場から意見を申し上げたいと思っています。結論から申し上げますと、現在の法制度がある以上、今回の御提案に対して私自身は特段反対する立場にはございません。それをまず最初に申し上げたいと思います。ただ、今日御提案いただいたことの背景といいましょうか、消費者として日々感じているところを少しここでお話しできればと思っております。
例えば、今日最初に加工原料乳生産補給金のお話がございました。今、釼持委員もおっしゃいましたけれども、牛乳を始めとする乳製品に関しましては、良質のタンパク質やカルシウムを補給する優れた栄養食品として、私たち消費者の日々の食卓に欠かせない食品だと思っています。さらに、現在は、健康寿命を延ばそうということで、健康志向が非常に強く働いています。先ほどのさしが入った牛肉よりも赤身が好まれると、そういうところもあります。乳製品で言えば乳酸菌による差別化を図ったヨーグルトとか、それから、若い世代にはチーズ類が非常に好まれていると思っております。
今回御提案いただいた乳価の補給金に関しましては、消費者の現状を申し上げますと、乳価決定の仕組みを知っている消費者はほとんどいません。ただ、ここ数年繰り返されますバター不足という報道から、何かおかしいんじゃないのというふうに消費者全体は感じ始めています。2008年ごろからお店にバターがない。あっても数量制限をされるし、さらに価格が非常に高い、最近は200gで500円近くですかね。これがこのまま続きますと、バターは食卓の必需品ではなくなってしまうと思います。つまり、消費者のほうでは買おうという積極的な意欲が働かない商品になってしまうのではないかと思います。買いたいときにないんですから。
私は生産者訪問も何度かしたことがございます。北海道にも参りましたし、今茨城県に住んでおりますが、茨城県にも小規模ながら酪農をやっていらっしゃる方がいるので、そういったところ、肉牛の生産現場にも私は何度も行きました。やはり効率化・集約化が進んでいる北海道に比べて家族経営が主体の本州では規模感も違いますけれども、北海道にしても本州にしても、昨今の円安とか餌のコスト、さらには燃料コスト、そういったことを考えますと、経営環境というのは非常に厳しいなと、生産者の現場を拝見するにつけ、消費者としても現場は厳しいんだなという実感を持っております。
バターの話に戻しますと、バターは砂糖やデンプンと同様に国家貿易品であって、乳価も計画経済のもとで安定供給を図って、国内の生産者保護、それから、酪農業の維持ということで、大きな役割を果たしてきたと思っています。ただ、今のバター不足の現状とか、生産現場を訪れて感じる生産者の御苦労を思うと、この制度施行後50年たった今の評価というのはどう考えればいいのだろうと思っています。消費者にとっても生産者にとっても、今のあり方が日本の酪農業を本当に応援できる形なんだろうか。
生産者は現場の努力が収入に反映されないというふうに感じています。用途別に振り分けられて価格が決まってしまえば、生産者の努力はストレートに消費者のところに届いてこないのではないかと思うんですね。安定供給の名のもとで50年間維持してきた制度なんですけれども、バター不足という形で構造的な課題が浮かび上がってきているのではないかなと感じています。そこへ今回のTPPの合意もありますよね。私は消費者ですから、非常に素人考えなので、感想というか受けとめでしかないんですけれども、今何か手を打たないと酪農業も酪農家の方もますます大変な状況に追い込まれるのではないでしょうか。
それは同時に私たち消費者にとっても悲劇なんです。非常に優秀な栄養価の高い乳製品、特に国産の乳製品がもしかしたらなくなってしまうかもしれない。様々な対策をとられていると思いますが、酪農に携わる、それから、畜産に携わる生産者の皆さんと、その恩恵を受ける私たち消費者双方にとって、本当に有効な支援策を考えていただけないかと考えています。今の補助のやり方というのは、もしかしたらお米と似ているのかなと思っていて、同じような道をたどっていくのはどうなんだろうと感じています。
計画経済から競争の働く市場経済、私は消費者ですから、こんなに簡単に口にしますけれども、はっきりしているのはグローバル化は避けられないということだと思います。ですから、競争の働く市場経済へ上手に移行する。そこで誰が頑張れるかというと、ビジョンを持ってやる気のある酪農家の方が頑張れば頑張ったなりに努力が報われる、そういう状況をぜひつくっていただきたいなと思っています。消費者としてはそれが一番の望みだということをまずお伝えしたいと思います。それが一点目です。
2点目は、豚肉、牛肉等の指定食肉の安定価格と肉用子牛の保証基準価格です。今は相場観が上がっているので、特に肉用子牛の補給金ですと26年度は交付額が0と。これは0でよろしいんでしょうか。0というのはどう受けとめればいいのか。こういうふうな補助をしなくても十分に肉用子牛は力をつけて生産者の方も本当にやりがいのある形になっているのかと。補助制度を決めても全然補助しないという制度があることはどうなのかなと。これは単純に思ったところです。
TPPのことで言えば消費者側も非常に不安があります。でも、日本の農業を応援したいという気持ちは非常に強く持っていまして、1980年代に牛肉とオレンジの完全な自由化のとき非常に大きな問題になりました。その後、日本の畜産農家は全滅しちゃうんじゃないかと結構不安に思っていたんですけれども、今考えますと、競争が働いて牛肉の産地とか、部位とか、品質の差別化が進んで、価格も多様化しています。私は国産牛のA5ランクというのはなかなか手が出ない普通の主婦なんですけれども、本当に手近なところで国産の牛肉とか豚肉も食べられますし、そういう関税の問題を逆にチャンスにしてもっともっと頑張っていただきたいと思っています。
このことに関して私は一つ疑問がありまして。和牛というのは、先ほどお話があったように、日本で輸出にもきく大きな戦力になる商品だと思うんですけれども、報道によりますと、オーストラリア産の“WAGYU”というのが世界的に輸出されていると。なぜそんなことになってしまったんだろうと思っていて。私、消費者として考えると、和牛というのは日本の生産者の皆さんが長い間ご苦労されて、非常に厳しい管理のもとに生産されているものだと思っていたので、どうしてこんなことになってしまったんだろうと思っているんです。ですから、グローバル化というところでは、商標とかよくわかりませんが、そういうところでも国の皆さんはしっかりと対応して、生産者の皆さんがこれまで積み上げてきたご苦労を無にしないような国としての努力をしていただきたいなと思います。
長くなってごめんなさい、初めてなので。最後に、飼料用米について、先ほど国民の理解を得られないんじゃないかというご発言があったと思います。確かに補助金がついていて、普通の輸入飼料とかほかの飼料よりもはるかに割高だというのは十分理解しています。ただ、飼料用米をなぜ日本で栽培するのか、国が力を入れているのかということを国民に向けて、消費者に向けてもっとアピールすべきだと思います。
輸入飼料も様々な課題がありますよね。バイオ燃料に使われてしまうとか、遺伝子組換えの技術が多用されているとか、フードマイレージの問題とか。そして、国内に目を向ければ、国内の遊休地の活用にもなりますし、米の多用的な利用に資するものもあります。何のためにそこに税金を投入して支えているのかということをもっと広く知らせることが、いろいろなところでの相乗的な効果につながっていくというふうに消費者としては思っているところです。
大変長くなりましたけれども、今日初めて参加させていただきました。全体の概要については以上のような感想を持ちました。どうぞよろしくお願いします。

○小谷部会長代理
生産者の御意見、そして、消費者の御意見、そしてまた、流通やそれぞれの団体の代表という、様々な立場から意見をいただきましたので、事務方のほうからお願いしたいと思います。

○水野畜産企画課長
川村委員からクラスターの件について、都府県に採用が少ないんじゃないか、あるいは、都府県にもクラスターをしっかり浸透していくようにという御意見をいただきました。
初年度、今年やりまして、北海道のほうが多いんじゃないかという御意見があるのは聞いております。今年はスタートだったので、準備がよかったところがしっかりとれたということがあって、準備不足のところが若干出遅れたという面があったのかもしれません。これからは、準備もある程度できているところも思いますので、それを申請・実施にしっかりつなげていってもらうと。そのための申請をするときに、収益向上のための取組が地域で連携としてしっかりできているかということだと思いますので、これをしっかり浸透させていく、都府県も含め進めていくと。
そういうことで、一つ参考になるのは、来年度から畜産クラスターについてコーディネーターを、それぞれの協議会で連携の枠組みをつくるようにその手助けをしてくれるような、あるいは、中心的な役割、お手伝いをするような、農協の職員かもしれませんけれども、町役場の人なのかもしれませんけれども、そういう人を養成していこうということで、全国の団体に集まってもらって研修会というか、情報交換みたいなことをやって、地域に帰って掘り起こしとか連携を進めていく。
そういう地域連携の仕組みを、これから競い合ってやっていくということになる。610億円をとりましたけれども、これの取り合いということになっていくと思いますので、都府県も含めてそれぞれの地域でやっていただきたいと思っております。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長でございます。まず、川村委員からお話ございました液状追加、一本化の対応をなるべく早くということでございますけれども、こちらにつきましては、TPP協定発効に先立って準備を進めまして、実施するという方針を立ててございます。この考え方は、新しい仕組みが乳製品の供給構造改革、需要に応じて弾力的に対応できるような仕組みを視野に入れているものですから、なるべく早く進めたほうがいいということでございます。必要なデータを整え、制度設計をした上で、早く実施できるように準備を進めてまいりたいと考えております。
それから、釼持委員、河野委員から、バター不足の問題の御指摘と合わせて補給金制度の評価、基本的な考え方というお話がございました。これにつきましては、まず補給金制度の基本的な考え方についてご紹介させていただきます。50年経っている古い制度という御意見もございましたけれども、基本的な発想としましては、生乳、酪農家が日々搾るミルクというものは保存がきかない、でも毎日出てくる、明日止めてくれといっても止められない、こういうたぐいのものでございまして、販売する側としては酪農家は非常に弱い立場でございます。
そういった意味で酪農家の方々が農協単位なりで団結して、メーカーさんと交渉しながら価格等を決めていくという仕組みが入ったわけでございます。そして、価格交渉において非常に弱点でございます保存がきかないという部分につきましては、保存がきく乳製品の形、脱脂粉乳とかバターといったもので需給調整をすることで、販売しにくい状況を補っていこうと。そういった意味でこういった保存がきくようなものの生産を補給金で支えるという発想で仕組まれた仕組みでございます。この制度の基本的な考え方については、今日も有効なもの、必要なものではないかと考えております。
一方で、バター不足という問題がございます。これは生乳生産が過剰であることが多かった時代、平成20年より前ぐらいまでなんですけれども、それ以降と変わりまして、穀物が高くなって酪農生産も含めて厳しくなってきた。生乳がむしろタイトな時代に入っていったときに、今の仕組みが対応できているかという問題意識ではないかと思っております。基本的な発想としては、家庭用もしくはケーキ屋さんなどに供給されますバターは国産志向が非常に強うございますので、国産で補えるように国内生産基盤を強化していくことが最も基本的な解決であろうと考えておりますけれども、直ちに牛を育てても2年たってやっと搾れるという世界でございますので、今すぐ増産は難しい中で、全体需給の中で不足する分は追加輸入なりで対応をとっているところでございます。
また、バターにつきましては、貿易されているものが冷凍バターのスタイルでございます。これは3年ぐらい保ちます。一方で、国内で流通しております消費者向けとかケーキ屋さん向けのバターというのは半年ぐらいの賞味期限、そんなに長くない、フレッシュなものでございますので、メーカーさんがお使いになるような大口需要は輸入のもので我慢していただいて、フレッシュなバターは消費者やケーキ屋さんに届くようにという調整をしていただく。また、生産者団体もバターに向けての配乳を増やしていただくと。昨年は大きな問題になりましたけれども、本年は状況としてはより改善されてきたかなと考えてございますが、そういった努力をしながら、業界と一緒になって安定供給に取り組んできているところでございます。
現状ではそうなんですけれども、今後のことを考えますと、一つの要素としましては、現在恒常的に輸入が入っている部分について、TPPの中で民間貿易の低関税の輸入枠を設けましたので、民間貿易としてフレキシブルな形で、かつ、低関税で入ってくるということが、ひとつ安定供給に資していくだろうと考えております。
もう一つは、今回の液状追加、単価一本化でございますけれども、従来、脱脂粉乳・バターとチーズとは単価が違っていた、液状は補給金が出なかった。こういうセグメントで分割管理されていた世界を、液状を追加して単価を一本化していく中で乳製品全体で需給調整する仕組みへ転換していくというようなことも考えておりますので、こういった仕組みの中で乳製品のバランスのとれた安定供給、また変化にも対応しやすい仕組みを構築していきたいと考えております。
以上です。

○谷村食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。まず、釼持委員から、肉用子牛補給金の保証基準価格につきまして、基準が自由化前の7年間の固定としたままなのかとありましたが、補給金制度というのは牛肉の輸入事情の変化が子牛価格に与える影響を緩和するというのが制度の趣旨でございます。事情の変化というのは、いわゆる牛肉の輸入自由化の前後において事情の変化が起こる前に再生産が可能だった価格を、事情の変化後も維持するという考え方の制度でございますので、それを前提として、事情の変化後については生産コストの変化率等を織り込んでいるところでございます。他方、特に黒毛和種について、そこでかなり乖離があったということもありましたので、今はいわゆる2階建てと言われる部分でそこを補完しているという状況でございます。
ただ、先ほど申し上げましたように、今後はTPP協定の発効が大きな牛肉輸入の事情の変化ということでございますので、発効後においてはその事情の変化にちゃんと対応できる形で、保証基準価格が新しい事情の変化に対応した形での保証基準価格を算定していくという考え方のもとに見直しを進めていくという考え方でございますので、御理解いただければと思っております。
また、河野委員からございました、平成26年度は肉用子牛生産者補給金が発動されていないとありましたが、これは事実発動しておりません。ただ、子牛の価格で申し上げれば、これはセーフティネット的な下支えのものでございますので、これが発動されていないということは、子牛の生産等でみれば特にそれは好ましいというか、問題がある状況だとは思っておりません。他方、今の子牛価格の水準がこれでいいかと言われると、これはまた別の議論が今あったところでございます。これはそもそも子牛が足りないということで上がっている部分が相当大きゅうございますので、そこについては当然、繁殖基盤の強化等でやっていくということで御理解いただければと思います。
あわせて、また釼持委員からお話のありました、今の脂肪交雑が高いものを高く評価していくということだけでいいのかということでございますけれども、仰るように、脂肪交雑を高く評価しており、例えば今はA5、A4と言われるものと、A3と言われるものがあり、今はA3と言われるものも値段が相当高くなってきております。昨日の東京市場でいうとA3で1kg当たり2,614円ということでございます。去年のA5の12月の平均が2,452円でございますので、それを上回るぐらいにきていおります。これは牛肉全体が上がっておりますので、特にA3に限ったことではございませんが、A3の値段も相当な勢いで上がってきております。これは需給の問題もございますが、市場のシグナルという点は当然あろうと思っております。
現在の格付のやり方は、日本格付協会の自主的なものでございますので、政府が関与して決めているものではございませんが、こういうような市場のシグナルがございます。そして、今、仰った消費者の嗜好等もございますので、今の格付というのはそれなりに生産者から流通業者、そして消費者に至るまで、A5、A4、A3という形で浸透しておりますけれども、こういうような状況を踏まえて、業界、いわゆる関係者間で赤身のニーズが高まっていることも踏まえたものが議論されるのであれば、それはまたあるのではないかと思っておりますが、自主的な規格であるということを御理解いただければと思います。
あわせて、河野委員からもう一つ、和牛でございます。おっしゃるように、過去において日本から生体の和牛や精液がアメリカに出たことによって、それがオーストラリアに回って、それをもとにした和牛がつくられていて、いわゆる“WAGYU”という和牛が出ております。ただ、日本の和牛と違いまして、いわゆる純粋ではなく、掛け合わせている、交雑的なものでございますので、ちょっと違いはございますが、確かにそれが和牛という形で出ているのは事実です。ただ、日本国内で申し上げますと、“WAGYU”は和牛の登録証明はございませんので、日本の国内に入ったときにいわゆる和牛という表示をすることはできないということでございます。
今は、仰ったように和牛という遺伝資源が非常に重要なものであるということは、生産者の方々にも御理解いただいて、平成11年ぐらいまでは出ましたけれども、それ以降は一切外には出ておりません。和牛の資源を国内できちんと維持していき、海外に打っていくときにはきちんとした本当の、本当のというと語弊がありますけれども、日本から出たきちんとした和牛というものを輸出上の戦略に位置づけてやっていくということについては、委員御指摘のとおりだと思っておりますので、そういう方向で我々としても今後しっかりやっていきたいと思っております。
以上でございます。

○藁田畜産振興課長
畜産振興課長でございます。川村委員からございました酪農、乳牛の頭数の確保についてお話いたします。
昨今、性判別の技術も大分定着してきまして、性判別の受胎率もかなり向上してまいりました。あわせて、その増産の体制も大分整ってきましたので、性判別技術というものを活用しながら、乳用めすをより確実にとっていくことが可能になるのではないかと考えております。
また、特に北海道でちょっと気になるところが、子牛のころの育成率、事故率がちょっと高い面がございまして、これについても畜産環境の整備、すなわち温度管理を適切にやる、初乳を確実にやる、こんなことを通じてかなり改善できるのではないかと考えております。こういうことを通じて、乳用牛の頭数をより確実に確保していくということに取り組んでいきたいと考えております。
また、乳用牛の供用期間の点でございます。御指摘のとおり、供用期間、以前は4産程度ございましたけれども、今は3.4ぐらいでちょっと短くなっております。これは乳器の障害、さらには肢蹄、脚の障害というものが大きな要因になっていると考えております。これについても、畜舎の環境整備と併せ、もう一度乳用牛の飼養管理を生産現場で確認していただくことが大事だと思っております。
本年、有識者の方に集まっていただきまして、「乳用牛のベストパフォーマンス実現マニュアル」というものを作らせていただきました。これは改めて自分の乳用牛の飼養管理を確認していただくというマニュアルでございます。今、セミナーの開催なども各地で開催しておりますが、こういう生産現場の飼養管理の向上を通じて更新年次の延長ということに取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。

○富田飼料課長
河野委員から、飼料用米について、何のためにやるのかしっかりとアピールすべきという御意見をいただきました。私どもも全くそのとおりだと思っております。水田を維持して、農村、中山間を維持する、ひいては食料自給率を維持・向上させるという意味で非常に重要でありますし、畜産の現場から言いますと、安全な濃厚飼料としての飼料用米を使えて、なおかつ、それで安全な肉や乳を供給できるということでありますので、しっかりとアピールしてまいりたいと思います。
以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
様々なお立場から委員の皆様に多面的な御意見をいただきました。ありがとうございました。どの問題もいつも国民への理解ということが話題になりますけれども、私も感じるのは、トレーサビリティというのは農産物にだけあるものではなくて、委員の皆様の意見も有意義なものですけれども、事務方の誠意ある答えも考え方も含めてもっと開かれたものに、以前この場をそのままユーチューブで配信していかがと言って笑われたことがありますけれども、様々な立場からの思いで答申になるんだということが皆さんにわかればもっといいのになと、見える化をこの部会自体も考えていきたいと思いました。
それでは、長くなりましたが、一旦ここで昼休みとさせていただきます。開会は1時からとさせていただきます。皆様、ありがとうございました。

午後0時18分
休憩午後1時02分
再開

○小谷部会長代理
それでは、皆様、部会を再開したいと思います。
ここからは笹﨑委員も御参加いただきます。よろしくお願いします。様子を御覧になってから、後ほど御発言いただきたいと思います。
それでは、ここからは里井委員に御意見をいただきたいと思います。

○里井委員
里井です。どうぞよろしくお願いいたします。前半6名の委員の皆様からの御意見、それから、それに関してのお答えを頂戴いたしまして、ほとんど重なっているというのが現実です。伺いたいなと思っていたことをほとんど聞けたというような状態ですので、私からは端的に申し上げさせていただきます。
まず、加工原料乳生産者補給金の件ですけれども、こちらに関しましても、生産コスト、経営実態なども踏まえ算定されたというお話を伺いましたので、了承させていただけたらと思っております。
一方、既にお言葉もあったかと思うんですが、来年28年度のことに関しては減額になったと。この数字はわかりやすいという反面、非常に冷たいという言い方はないんですけれども、わかりやすい反面そういう顔も持っていると思うんですね。今現在、何が問題かという背景を考えたときに、離農していく方が多いとか、生産規模が上がっていかない。この現状をどうすればという、人の心理を重点的に考えたときにこの数字は違う側面の顔を持つのかなと思います。先ほど小谷さんからもお話がありましたように、皆さんがちゃん算定された数値ではあるんだけれども、そういう顔があるということも踏まえまして、今後の関連政策への支援を改めて一人の委員としてお願い申し上げます。これがまず1つです。
2点目ですが、肉用子牛生産者補給金のことに関しましても、同様に、御説明いただきましたように、全てのことを考えて算定していただいたということがわかりましたので、了承させていただきたいと思っております。今日一番の議題となっているのがこの2つということですので、まずここで了承させていただきたいということを冒頭に申し上げます。
続きなんですけれども、TPPに関しての対応ということで別紙を頂戴いたしました。ここからは私自身のフードジャーナリストとしての最近の傾向も踏まえての意見ですけれども、緑の枠のところですね、前回からも攻めの農水ということでの輸出とか、国産の商品の価値を上げていこうという姿勢という意見を非常に活発にいただいておりました。
2日ほど前、私もシンガポールに行ってまいりました。そちらで何があったかと申しますと、農水の方の御協力もあったと聞いておりますが、日本食材の生かしたフロアということで、伊勢丹スコッツ店の地下のフロア全てが変わったんですね。シンガポールには日本人の方が本当に多いと聞くんですけれども、その8割以上の日本人の方が買いながらも、2割から3割の人たちも日本食材の価値を認め、売れ行きも好調だということを聞いてまいりました。さらには、あす、浅草のほうに「まるごとにっぽん」という大きな日本食材を生かした館もたちます。
何が言いたいかと申しますと、お金ということもそうなんですが、今、消費者の皆さんに日本の国産の食材はいい、価値があるよと。価格が上がってもそれを買うだけの価値があるものだという心理を、長年かけてでも浸透していきたいなと私としては思っております。と申しますのも、消費者だけが偉いのではないんだという意見をここでも何度か申し上げたんですが、消費者に理解を求めることも重要なんですけれども、消費者の人ももっともっと勉強してほしいと思うことも多いんですね。ですので、一体になるということは、食ということをキーワードにお互いが高まりあってこその日本ではないかということを切に感じました。
端的ではございますが、まず1番の議題でございましたお金のことに関しましては、了承させていただくということが1つ。
それから、今日このことについて深掘りはないかなと思うんですけれども、真ん中にございました、今後、外食ないし中食と連携した事業とか新商品開発といったものを支援しますというところで、さらに具体化していける、連動できることがあるならば、一個人の仕事のジャンルといたしましても、ここを強化していけたらなということを思った次第でございます。
以上です。

○小谷部会長代理
里井委員、ありがとうございました。
続きまして、鹿間委員、御発言をお願いいたします。

○鹿間委員
鹿間でございます。よろしくお願いします。最初に、諮問いただいた事項については、私のほうからは特に異存ございませんので、申し上げておきます。
御説明いただいたTPP関連政策のほうでちょっとコメントさせていただきたいと思うんですけれども、大変力強い諸施策を打ち出していただいて心強いと感じております。ただ、前回のこの会議でも申し上げたんですけれども、後継者不足、担い手不足という問題は、TPPがくる以前から毎年のように減少傾向が続いていたわけで、TPPが発効したらこういう諸施策をやるというのではなくて、一刻も早くできるものからどんどん手を打っていただきたいなと。
それから、私は河野委員の御意見に賛同する者なんですけれども、これから国際マーケットの競争にさらされていくという中で、本当の意味で自立できる生産者、国際マーケットで競争できる生産者を数多く育てていく努力が必要不可欠だと思います。補助金の使い方というのも、ただ守るという姿勢で考えるのではなくて、まさに攻めの農業、畜産業にどうやって導いていくか、最後は市場経済の中でしっかりと戦っていける、そういう力強い生産者を育てていくためにぜひ有効に補助金を活用していただきたいなと感じています。
それから、具体的に2点申し上げておきたいんですけれども、1つはクラスター事業でございます。610億円という非常に大きな予算を獲得いただいて、これも心強く感じておりますけれども、私の周辺にいらっしゃる生産者の話を聞くと、理念はわかるんだけれども、非常にハードルが高くなってきたのではないかということで、心配されている生産者も結構いらっしゃいます。この制度が効果的なものになるようにまずは制度の仕組み、特に採択の基準とか採択の仕方をぜひ透明化して皆さんにわかるように説明していただいて、やる気のある方たちがこれを有効に利用できるような仕組みを構築していただければと感じています。
それから、飼料用米なんですけれども、これも既に何遍かお話に出てきているんですけれども、高額の補助金をずっと続けるというのはどこかで限界がくるという中で、先ほど富田課長もおっしゃっていましたけれども、コスト削減に向けた努力というのが欠かせないと思うんですね。安倍政権は科学技術立国というのを標榜しておられますよね。まさに日本の科学力をこの飼料用米生産、多品種開発のみならず、その栽培方法についてもあらゆる科学技術を駆使して、特別な国のプロジェクトとしてコスト競争力のある飼料用米の生産が実現できるように、ぜひ政府の御指導、御支援をお願いしたいというふうに感じております。
私からは以上です。ありがとうございます。

○小谷部会長代理
鹿間委員、ありがとうございました。
続きまして、築道委員、お願いいたします。

○築道委員
最近の子牛価格、牛肉価格は度を超したような高値となっております。肉用牛の肥育農家は子牛不足という状況が、子牛を確保することへの危機感から経営の採算性を度外視したような高値買いを招来しております。また、食肉処理・加工・流通業者は、小売店などの牛肉販売価格の上昇につれ減少傾向にあることから、仕入価格に応じた価格で小売サイドに販売することがだんだんと難しくなってきております。こうした事態が長引くのであれば業界の存続が難しくなり、円滑な食肉流通に支障が生じることが懸念されるために、事態緩和のための何らかの方策が必要になるのではないかと思っております。
指定食肉の安定基準価格、上位価格の決定への意見といたしまして、平成25年度以降、枝肉価格は安定上位価格を上回って推移しておりますが、今回は現行の算定方式でやむを得ないといたしましても、TPP合意による関税削減の影響を踏まえ、制度の対象となる格付、歩留まり、肉質等級を含め、消費者の納得できる価格帯の中での安定供給という観点から制度を検証してみる必要があるのではないかと思っております。
続きまして、肉用牛保証基準価格の決定への意見といたしまして、子牛の生産拡大に向け繁殖経営の基盤強化策が講じられておりますが、現行の考え方のもとで価格を決定するにいたしましても、増頭に向けたシグナルとして、算定方式以外の要素を加味していくことがポイントではないかと思っております。子牛の生産拡大による供給の増加で子牛価格の安定化を図ることを優先して、増頭につながるような価格決定をしていただければありがたいなと考えております。
最後にもう一点、今後の経営安定対策等必要な支援策を講じていく上で、幅広い国民の理解を得ることができるかどうかということが一つの大きなポイントとなるために、将来にわたり自国で安心・安全な畜産物を安定的に生産し、食を賄うことの大切さ、言い換えればこのままでは食を確保することが難しくなるということを、一般消費者に知って理解してもらえるような方法で、教育現場も含め繰り返しPRしていくことはより一層重要になるのではないかと思っております。
以上でございます。

○小谷部会長代理
築道委員、ありがとうございました。
では、もうお一方いただいてからにしたいと思いますので、那須委員、お願いいたします。

○那須委員
熊本県の那須です。よろしくお願いします。
まず、21世紀の畜産が日本全国の皆さんにタンパク源を与える一番大事な供給源だと思っていますので、私たちもそのつもりで現場で一生懸命働いていきます。でも、周りを見回しますと、今年は温暖化で、いつも言いますけれども、我がまちはにんじん産地ですけれども、にんじんが太りすぎまして。本当は年明けに出荷しなければならないのが年前に出荷しなければならないということで、にんじんの値段が暴落しております。それから、友人がカスミソウをつくっていますけれども、このカスミソウも早く咲いてしまいまして、年内には出荷してしまわなきゃならないということで、それも暴落ということで。
何と言いますか、季節に対して農畜産物が変化していく。畜産物はそんなには変わりませんけれども、農業の産物というのは季節によって変わっていくということです。産物があるからいいですけれども、水害とか何かで出てこないときはそれこそまた大変なことになりますけれども、そういう自然災害をバックに持っていながら、毎日の仕事をしなきゃならないというのが農業だということをまずは消費者の方に知っていただいて、それから応援団になっていただくことが私の一番の願いです。その中で今日は5つほど言わせていただきますけれども、2つは質問です。
よく新聞などをみますと、クラスター事業とかパワーアップが基金方式で行いますというのがあす。この基金方式というのはどういうことがというのが一つ。
2番目が、今からグローバル社会において輸出しなければならないということですけれども、輸出しなければならないというときに、HACCPという施設が日本全国にどれだけあるか。この対応ができていないと、輸出してもできない国がたくさん出てくると思いますので、そういうのが全国に何箇所あるかというのがまず質問です。
今度は増頭です。この前も質問しましたけれども、増頭するにはその後に牛舎とかの施設が必要になってきますよと。この前質問しましたら、クラスター事業を利用してくださいということでした。でも、クラスター事業というのは、私たちの感覚としては大々的に計画性を持って行わないとできない事業なんだというのがありますので、軒下をちょっと広げますとか、5、6頭入れますとか、そういうことには出ませんということですので、まずどれぐらいの規模だったら増頭になるのか。
さっき個人とか家族経営にも出ますよという話が出ましたけれども、これならうちでも利用できるのかなと。今、息子が何頭増頭するかわかりませんけれども、増頭したいというのと、畜舎が点々とありますので、畜舎の動線を短くするために、自分の牛舎を中心に延ばしたいという願いがありますけれども、これもクラスター事業に乗るのか、自分の資金でしなきゃならないかというのを、しっかり聞いてきてくれと言われていますので、そういうクラスター事業をお聞きしたい。でも、さっきコーディネーターの方ができるということでしたので、そういう方ができれば、そういう方にしっかり質問していきたいと思います。
それから、提案ですけれども、増頭するに当たりまして、今は大体和牛で6産させましたら、新しくまた替えるわけですけれども、これを以前みたいに母牛が持っている生産能力に合わせて、以前は12産とか13産させていたんですが、そのたびに表彰されていまして、お宅の牛は13産ですので、祝いますという感じでお祝い金をいただいていました。そういう感じで生産能力に応じて何頭以上した牛には1頭幾らとか、そういう支援策があると、新しく回転しなくて、1頭の牛からまた増頭していける、そういうのが出てくるんじゃないかということで、生産能力を持った牛にはずっと生産してもらうような支援策ができないかというのが一つです。
それから、農地が、以前は所有でしたけれども、今は利用しなければならないということになっています。その利用に関して、現場では自分の土地だから自分が自由にできるんじゃないかという考えでおりましたけれども、それが今から課税になってきます。課税を皆さんがなかなか実感しにくくて、自分の土地に何で課税されなきゃならないんだということで、なかなか人に貸さない人がいます。昔の馬車道とか、中山間でいうような山つきのところは耕作放棄地になっているわけですから、そういうところは基盤整備がされてないわけです。
個人個人ではできないことでも国が支援策を出して基盤整備をすると、そういうところは私たち畜産農家が餌を植えたりすることができますので。この前も言いましたけれども、去年プレゼンしました。そのときに、私たちがつくりたいけれども、トラクターでよそ様の畑を通っていかなきゃなりませんので、路肩を崩していますと。そうなったときに問題が出ますので、道だけでも広げていただくような施策ができるといいんですけどということをプレゼンさせていただきました。そういう感じで基盤整備をしっかりフォローアップしていただけたらと思います。
それから、コスト削減で、うちも放牧をしていますけれども、その放牧に当たりましても、さっきギシギシとかシバムギということで支援策が出ていますけれども、これは種類によって支援策があるのか。阿蘇の山中、私たちが入れているところでは熊本弁でコマツナギというのがあります。標準語ではチカラシバといいますが、牛が目をやられるんですね。それで、人間が引き抜こうとしても抜けません。ですから、コマツナギという言葉になっているんですけれども、そんなにしっかりした雑草が生えます。そういったものにも補助が出るといいなと思っています。
以上5つ申し上げましたけれども、今からの私たちもですけれども、皆さんにお願いしたいのは、5年後10年後を見据えて、現場の人間が今以上に少なくならないように、そんなぶれない施策をぜひぜひしていただくようにお願いします。
以上です。

○小谷部会長代理
那須委員、ありがとうございました。
それでは、里井委員、鹿間委員、築道委員、那須委員と4人伺いましたので、一たんここで事務局からの説明をお願いします。

○水野畜産企画課長
クラスターに関して、鹿間委員から御指摘いただきまして、最近ハードルが上がってきているんじゃないかということで、ハードルについては、応募者なり希望者がどんどん増えてくれば、おのずから上がってきてしまう面はあるんですね。そのこと自体はクラスターに対する関心・需要が高まってきたということで好ましいことなのかなと思いますけれども、今回610億円ということで2倍以上にしましたので、広く行き渡る方向にはきているかなと思っています。
さらに、クラスターの必要性を広く知っていただいて、競争力強化の取組を進んでいってもらえれば、ますますハードルを上げていくぐらいの応募者が増えればいいなと思っています。ただ、御指摘のハードルというのは、採択に当たって非常に難しい面があるということであると、これは改善していかなきゃいけない面もあると思いますので、どこがハードルになっているのかというのをよく御意見を伺いながら見ていきたいと思っていますけれども、仕組みとして我々も改善をいろいろやってきています。
一つ、ハード施設の整備についてはポイント制をやっていますので、ポイントを1年目やりましたけれども、2年目はどこが足らなかったか、余分だったかよく検証して、収益向上の取組がしっかり評価されるようなものに直していこうと思っています。ポイント自体は全部オープンになっていますので、どういったもので2年目直していくかということをよく見ていただければと思っています。
機械リースについては、どういうふうに配分されていくのか、透明性が不十分じゃないかという御指摘があるかもしれません。我々はこれを見直しして、鹿間委員も御案内かと思いますけれども、今まで11の全国団体に配分を任せるということをやっていましたけれども、1つの団体で共通化するような、ある意味国の方針に従ったような考え方でしっかり配分してもらうということに改めていきます。そういう意味で配分方法を透明化するなり、理解が得られるような仕組みになっていけばということで、我々も改善をしっかり進めていきたいと思っています。
那須委員からもクラスターに関する御指摘をいただきました。パワーアップと合わせて基金方式で行うと。これは先ほど御説明したとおりでして、複数年度で行いますということなので、そのことによるメリットが出てくるんだと思います。先ほども御説明しましたけれども、毎年度毎年度やっていると複数の事業計画というのがあるんだと思うんですね。今年はこの畜舎をやって、来年はこの畜舎をやって、トータルで収益を上げ、規模を拡大していきたいといったものが、今までの単年度事業だと、1年やるけれども、2年目つかなかったみたいなことが起こるので、それを全て取組であれば3年まとめて採択しますということも可能になりますというのが、基金方式ということの意味合いですので、そこはよく御理解の上活用していただければと思っています。
どういった活用があるのかというと、法人化要件を若干修正した部分もあるので、法人化じゃなくても、しっかりと経営と家計の分離とか継続性が確保されるのであれば、それは対象にしていきたいと思っています。御指摘の畜舎の動線を直すとかいろいろなやり方があって、それで生産効率が上がるのであればそれはそれで好ましいことなので、どれぐらいの収益が上がるのかというのを見させてもらった上で、それは対象にしていくとかというのはあるんだと思います。
ただ、クラスターの場合はもう一つ、地域の連携というところがかかってくるので、例えば那須牧場でこういうふうに畜舎を直したら動線が効率化してすごく生産が上がったと、効率化したことを地域に広めてもらって、地域でそういう運動を始めていくとかいうことにつながっていくのであれば、それは那須牧場にとどまらない効果といえるはずなので、クラスターになり得るということだと思います。いずれにしても個別のことは後でご相談させてもらえればと思います。
それから、和牛でどんどん増やしていかなきゃいけないので、これにどういう助成があるのかということですけれども、子牛で生まれて直ちには出ないんですけれども、めす牛であれば、それをどこかの時点で出荷するのか、母牛として飼養するのかという判断をするときがくると思うんですね。そのときに母牛として使うということになれば、繁殖めす牛の増頭という奨励事業を我々やっていますので、母牛に使うとして使うと判断した時点で、8万、10万円の事業、しかも能力が高ければ10万円になるというような事業を行っていますので、そこのところはそういったものをうまく使ってもらえればと。
それを長く使っていくに従ってさらに助成というのは今はなかなかないんですけれども、当然長く使えればその分だけ経営にメリットがあるわけですから、そこのところはそれぞれの経営判断でしっかりやっていただくということだろうなと思います。

○那須委員
例えば6産以上していくと、母牛がだんだん年とっていきますよね。そうすると、出す子牛はだんだんと小さくなってくるんです。そうすると能力もそれなりに低下してくる。やっぱり年取った母牛から生まれますから。そうしますと、結局、市場においては安くなるわけですよ、小さく育っているから。だから、生産者はそんな小さい子牛を出すより、6産でやめて新しく回転してという感じで、以前なら十何産まで産めたのを6産で出して、新しく回転していくわけ。それだけ市場からの買付けが多くなるわけですよ。
だから、以前ならそこの牛はまだ何頭残っていたのが、新しく回転するために、そういう人たちも増頭というか、回転するために仕入れなきゃならない。そのために市場もだんだん人数が多くなると。そういうところもあるわけです。ですから、その牛が十何産もすればそこで回転しなくていいですから、市場においては買い手がそんなに多くならなくて、市場もそんなに高くならないだろうという私の考えですけれども、そういうもとで発言したわけです。

○水野畜産企画課長
それに対する直接的な支援策というのはなかなかないんですけれども、もしそういう取組を始めていただいて、長く飼うことに伴って必要な機械があるとか、そういうことが地域で進んでくるのであれば、クラスターでどんどん支援していきましょうということになるとも思うので。今おっしゃったような、なるべく長く飼って、それによって経営の効率を上げていくというのもぜひ使いながら。そういったのにもクラスターは対応できる仕組みになっていますので、そういう使い道もあるということで、よろしくお願いします。

○那須委員
わかりました。

○富田飼料課長
飼料課長でございます。鹿間委員のほうから飼料用米についてのコメントをいただきました。コストを削減という話でございますけれども、具体的には10年後の2025年を目指して、担い手のコストを半分の5割まで低減するということで目標をつくっておりまして、それに向けて頑張っているところでございます。特に大区画化をするということがコスト低減には重要でございまして、大区画化した上でICT等の最新の技術も活用できると考えております。
加えて、飼料用米については、配合飼料の原料としてたくさん使っていただくということが重要だと思っていますし、メーカーの方々からも御要望をいただいておりますので、そういったことも念頭にしっかり頑張ってまいりたいと思います。
それから、那須委員の放牧のコマツナギでございます。阿蘇の大草原のコマツナギを忘れていたのは私どもの不徳のいたすところでございますが、北海道の利用が、難防除雑草が多いものですから、シバムギとかギシギシ類を中心に例示をさせていただいているところでございますが、各都道府県におきましても、これが生産性向上上防除が難しい雑草であると都道府県知事等が指定していただければ、十分事業の対象にするという仕組みにしております。実は今のところ北海道からしか要望がございませんので、ぜひ熊本でもお願いいたします。

○那須委員
わかりました。

○富田飼料課長
あと、基盤整備の話がございました。基盤整備はいろいろな公共事業でたくさんやれることになっております。この畜産クラスターを支援する公共事業でももちろんやれますが、多少要件が厳しくなっております。内地向けにはもう少し中山間とかに配慮した交付金的な公共事業等もたくさん用意しておりますので、御相談いただければ対象になると考えております。

○谷村食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。まず里井委員から攻めの農業につきましていろいろと御提言いただき、大変ありがとうございます。まさにおっしゃるように国内外ともに、単に肉だけの話ではなくて食文化もそうでございますし、肉の生産を支える生産現場のストーリーも含めてきちんと御理解いただくというのが、消費をきちんと持続的なものにしていくという点は重要な視点だと思っております。それについては我々も十分認識しながら、もちろん関係団体等の尽力も当然あると思いますけれども、そういうところについては十分踏まえながらやっていきたいと思っています。
あわせて、TPP対策の中での産地と外食が連携した新商品開発でございます。これは平成26年度の補正予算でも畜産物を対象にして既に始めているところでございますが、これはスポット的に使うのではなくて、持続的に使っていただくという点においては、それを使った新しい商品、一から新しいものをつくると、例えば短期間で豚肉加工品の風味を向上させるような、ある程度ニーズがあって、それをちょっと改良することによって、ワンランク上のもの、付加価値があるものをつくっていくような技術開発を支援することです。
その結果、複数年の産地との契約をやることによって、産地と需要者側である中食、外食の方とが持続的なパートナーになっていただくという形で、こういう事業を応援していきたいと考えているところでございます。これは畜産物だけではなく、今後おそらく農林水産物全体の取組に広げていくことになると思いますけれども、こういうような形で国内の産地と、それを使う需要者との持続的な関係が維持されていくというような形を我々としても応援したいというのがこの事業の趣旨でございます。
あと、築道委員から最近の牛肉の安定価格帯と実際の枝肉卸売価格との乖離ということについて御指摘がございました。まさに仰るように、もともとこの省令価格を、B2、B3としているのは、これが消費者にとってテーブルミートとして利用されているもの、手頃なものということで、この価格用いているという趣旨でございますが、最近は、委員御指摘のように、いろいろな要素がございますけれども、相当高いところで推移していて、26年から27年度にかけて対前年同期で3割から4割上昇ということになっていて、これは確かに過去に類を見ない相当高い水準だということは十分認識しております。
ただ、安定価格帯の性格上どんと上がった異常値をそのまま反映させますと、それを安定価格帯という形で市場に出してしまうことになりますので、それが消費者にとって望ましい価格帯かということになると違いますので、異常に高いところはある程度補正することで安定価格帯を定めております。
こういう状況がございますので、今後のことはなかなか予断できませんが、過去に比べて変動幅が相当大きいというようなことになってくれば、先ほど変動係数の話をさせていただきましたけれども、価格算定において変動係数の中に今の状況とかを織り込みながら算定していくということを考えていく必要があるのではないかと考えております。他方、長期的な安定供給という点においては、肉用牛生産の基盤の強化を通じて、再生産の可能な長期的な需給安定という取組はその時点でやっていくというのが農水省の取組でございます。
那須委員から輸出のHACCP対応のできる施設はどのぐらいあるかとありましたが、アメリカ、EUということで御理解いただければと思いますけれども、アメリカから認定を受けている施設は10施設でございます。その10施設のうち4がEUからの認定も受けているということでございます。国内でHACCPを受けているかどうかということと、輸出できるかどうかということは別でございまして、アメリカが考えるHACCPの基準というのがありますので、それの認定を受けた場合にそこから輸出ができるということになります。そういうことで、10と、EUが4ということでお答えさせていただきたいと思います。
以上でございます。

○熊谷動物衛生課長
HACCPに関しまして補足させていただきます。動物衛生課長でございます。
ちょうど今、ブラジルとの間で輸出の条件が整いまして、まさに今日熊本の食肉センターをブラジルの検査官が調査しております。鹿児島、宮崎、熊本ということで今回調査しております。そういった意味では、ブラジルのほうもHACCP対応ということでございますけれども、御案内のとおり、来年はオリンピックの開催、また、日本は2020年ということでございますので、日本の和牛肉がそういった場でPRできるように、また、厚生労働省としっかり、ほかの国も含めまして輸出解禁に向けて協議していきたいと思っております。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、引き続き委員の意見を伺ってまいります。廣野委員、お願いします。

○廣野委員
廣野です。よろしくお願いいたします。前回、1日の審議会を欠席しまして、申し訳ありませんでした。
それでは、私のほうから、加工原料乳の生産者補給金についてですが、一定のルール、計算式において算出されたものなので、理解はしております。ただ、補給金単価が今年下がったということに関しては、廃用牛であったり、副産物である子牛価格が異様に高くなったということで、こういう結果になったんだろうと思いますけれども、今の状況が続くとは、私たち現場はこんな価格で推移するとは思えない。
そういう意味においては不安材料になっております。これから副産物の価格に大きく左右されない、生乳としての仕組みができればわかりやすいと思っています。また、加工原料乳の単価それぞれありますけれども、一本化も検討してほしいと思っております。また、生乳の一物多価のことも含めて検討してほしいなと思っております。いずれにしてもわかりやすくすることは大切ではないかと思っております。
もう一点、肉のほうですけれども、和牛去勢牛だけが生産コストが0.981に下がっているというのは、どういうことでそうなっているのか説明をお願いいたします。資料6-1の3ページのところです。私たち畜産現場の者として、経営において個人がやるべきことと、地域でやるべきこと、また、組織がやるべきことがあると思います。それぞれの立場の関係者が同じテーブルについて課題解決に向けて議論ができれば様々な問題の解決ができると思っております。そのためにも情報の共有が必要と感じております。農水省においても情報を提供していただけるようお願いいたします。また、経営者自らが選べる自由度の高い仕組みでないと新しい発想とか新しい価値の創造ができない、なかなかイノベーションが起こらないのではないかなと感じております。
生乳の場合、液状であるとか、貯蔵性が悪いとか、需給調整が難しいといか、多くの制約条件のある中で、流通であったり取引をやっていかなければなりません。そういうことである一定のルールは必要だろうと思いますが、酪農家の自律的な判断により生産ができるよう、政策において支援・推進していくことが必要ではないかなと思っております。そのことによって、産業としての競争力強化につながっていくものと思っています。TPP等の国際化の中で、非常に速いスピードで我々の現場を取り巻く環境というのは変わっております。今までの様々な既存の施策についても、競争力強化に向けて見直しを含め足かせにならないように改善して、酪肉近の目標が達成できるように対策を打つことが必要になってきていると感じております。
農業は地域ごとに強みが違うと思っています。強みを生かせるようにきめ細かな支援策を組むことで、それぞれの地域で多様な元気な経営者が育ってくるのではないかと思っております。制度の見直し、法律の見直し、規制改革等、現場の意見に対応していただきたいなと思っております。
クラスターについてですが、ソフト事業とハード事業、主にクラスターはハードなんだろうと思いますけれども、ソフト事業も一体化によって安定生産、安定供給ができるものだろうと思っております。よろしくお願いいたします。
それから、畜産は動くお金が大きいというので、その分地域経済への影響が大きいです。生産基盤を維持するということは地域を守るということなので、国として政策を打ってもらいたいと思っています。今回の説明にありましたように、畜産物価格安定、生産者と国との負担割合とセーフティネットの強化については、いい結果につながっていると考えております。よろしくお願いいたします。
以上です。

○小谷部会長代理
廣野委員、ありがとうございました。
続きまして、藤井委員、お願いします。

○藤井委員
私も前回欠席いたしまして。新しくここの委員になりましたので、全般的な意見を述べたいと思います。今回の諮問に対する3件の算定ルール、試算につきましては、問題ないかなと思います。その上で一点、この諮問案件について意見を述べたいと思います。
まず、畜産経営については、高齢化とそれに伴う後継者不足によって、経営の継承が本当に深刻化しているというのは周知の事実でありますし、担い手をどうして育てていくというのは本当に大事な問題なんですね。例えば今回の諮問の3件につきましては、今の1年度の価格を下支えするということですけれども、その算定ルールの中に後継者、例えば女性を支援するというか、育てるという思想を入れられないかなと思うんです。
例えば、農水省でも女性農業者を支援する事業はたくさんあるんですけれども、それが本当に女性農業者に届いているかというと、そうは言えない。こういう具体的な価格支えの仕組みなどに後継者、意欲のある担い手、これからを支えてくれるまだ参入が少ない女性を、参入できるように後押しするような思想を入れていくことはできないのかなというのが、私の一つ目の意見です。
もう一点です。一昨日でしたか、農水省で地理的表示保護制度の登録第1弾を選ぶ会合が開かれたということをニュースで言っていました。畜産関係で言いますと、第1弾に神戸ビーフと但馬牛が近々指定されるということです。これは、TPPに関連して日本の強みである品質のいい農畜産物を輸出していこうというのをうたっているわけですけれども、例えば日本から輸出する場合、和牛というとわかるけれども、こっちは神戸牛でいう、こっちは但馬でいう。これから佐賀牛だってあるだろうし、豊後牛だって、肥後だって、いろいろなところが出てくると、外国から見た場合わけわからないんじゃないかと思うんですよね。
GI制度というのは非常に画期的な制度だと思うんですけれども、輸出する場合には、これを畜産分野に限ってでいいですので、どういうふうに広げていくのか。但馬牛は但馬牛、神戸は神戸、佐賀牛は佐賀牛で頑張ってくださいよねということでは輸出の大幅増にはつながらないと思います。新しい基本計画ではそうではなくて、ビーフならビーフ、果物のリンゴならリンゴと、産地ではなくて作物別に輸出を推進していくというふうに決まって、そういう協議会みたいなものもできていると思いますので、そのあたりをどうしていくのかということをお聞かせください。
以上です。

○小谷部会長代理
藤井委員、ありがとうございました。
続いて、村上委員、お願いします。

○村上委員
それでは、まず加工原料乳の補給金単価、それから、それ以外の食肉関係、これは諮問で出された中身の数値につきましては異論はございません。先ほどから各委員からいろいろ発言もありましたので、今年いろいろ検討なさって、液状乳製品の関係を来年度から補給金の制度の中に入れていただくということで、需給調整の観点と絡むので、ぜひとも早く、できるだけ早期にやっていただきたいということであります。
それから、補給金単価は一部、若干下げるような話でございますが、生産現場から申し上げれば、TPPの影響というのがかなり懸念事項も多いもので、この大筋合意をされてから2か月半の間に対策大綱が出され、また補正予算化されたということは、非常に短期間の間のご苦労に対して敬意を払いたいと思います。
ただ、短い期間での出来事でございますので、発効がこれからどうなるかというのはありますが、きちんとさらに検証を進めていただいて、発効されるならば、その間までにいろいろな動きもありましょうし、また、発効後に起こり得ることについてもさらに検証なり検討を進めていただいて、大野部長が開会のときにおっしゃられたように、生産現場が夢と希望を持ってやっていけるような対策を打っていただきたいと思っております。
先ほど川村委員からありましたが、北海道もこれから生乳を増産していこうということで、昨年来いろいろ検討してきた状況にあります。その中でも農家の方の意欲を受け取ってしっかり増産していこうというときに、乳牛が、今年の場合は皆さんある程度保留を進めて、何とか12月の上旬までで今年度も前年対比で1.7%増で進めておりますが、何年かすれば乳牛は減っちゃうのではないかという危惧はしておりますので、乳牛資源の確保に対する支援もしっかりとお願いいたしたいと思います。
クラスターの関係もいろいろ拡充していただいて、本当にありがとうございます。より現場で活用できるような形で私どもなりにしっかりと現場に伝えていきたいと思います。
それから、酪肉近のお話も先ほど出ましたけれども、生産現場にぶれないメッセージをしっかりと伝えていかなければいけないと思いますので、基本方針があって基本計画があると、それと同じように酪肉近というのがあって、そこに生産努力目標なり数値目標を持っているということ、それに向かってやっている担い手、生産者に対して支援をこれからもしっかりやっていくんだということを、TPPの大筋合意を受けて不安な現場がありますので、そこのところをしっかり伝えることが本当に大事なことだと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。

○小谷部会長代理
村上委員、ありがとうございました。
それでは、笹﨑委員、お願いします。

○笹﨑委員
ちょっと用事がありまして、遅れてきまして申し訳ありませんでした。
今回の諮問は、この間の資料も含めて読ませていただきましたので、安定価格につきましては了解したいと思っておりますが、現在私が抱えている3つの課題を申し上げたいと思います。
1つは、食料を数量ベースにおきかえてどうしていこうかという議論が昨年も含めてずっとありました。国産の自給力と言いますか、私に言わせますと、生産力ということなんですけれども、生産力を最低限維持するための方策をどうしたらいいか、そのための安定価格ということになろうかと思います。
もう一つは、自分でもお肉を生産し販売をしている立場から申し上げますと、それだけでは駄目なんですね。日本の消費者というのは非常にレベルが高いと言いますか、要求が高いと言いますか、安心・安全、そして安定という3つの「安」を求めてくるわけです。簡単にいうと、数量と品質の保証ということになります。今一番大事なことは、私も高齢化社会のほうに入ってまいりましたが、健康寿命という問題が非常に大きな問題になっているわけであります。
お腹をいっぱいにすればいいというだけではなくて、どうやってコストを安くしながらて高齢化社会を乗り切っていくのかと。医療費ばかり目がいっておりますけれども、「医食同源」という日本人がつくった言葉、「医薬同源」というのが正確な中国の言葉ですが、「医食同源」をベースにおいて医療・介護予算とリンクしていくのが食料の1つの方向だろうと思います。そうしますと、動物性タンパク質の役割というのは非常にすばらしい力がある。
WHOでハム・ソーセージが発がん性があるとか10月に妙な議論が出てきましたけれども、この影響でデパートのギフト関係しか見ておりませんが、現在ハム・ソーセージのギフトは全国的には2割減であります。これは大変なインパクトを与えました。百貨店では早期割引という制度がありますが、ここ十何年間早期割引のほうでハム・ソーセージはダントツ上位だったんですよ。これがあの情報でガタガタッと崩れまして、今現在は立ち直っているとはいうものの、早期割引のギフトが落ち込んだ分が響いて前年比で、100%は確実に割れるだろうと言われています。
ちょっとした情報であっという間に変化していくという消費者は、読み方や伝え方の問題はありますけれどもある意味では非常に優れた消費者だと私は思っています。しかし、大変な風評被害をハムメーカーは被っているというのが現状であります。話はそれましたけれども、食と健康の両面で国民をどう守っていくのかという視点が常にないと、ただ生産で頑張ればいい、自給力をやっていけばいいという話ではありません。
さきほど、海外輸出の話が出ました。なぜ日本のものは品質が高いのか。香港の方にお聞きしたら、「香港は健康保険制度が70歳で切れる。その後は自分で自活していかなきゃならない。万が一病気になると莫大な医療費を負担しなければいけない。そのために、食でもって健康をどう維持するか、香港のお金持ちは必死なんです」と言っていました。細かいことは検証していませんからわかりません、聞いた話だけでございますので、本当に70歳で健康保険が切れるかどうかも私は確認しておりませんが、香港のお金持ちの方の話でございますがそういう方でも医療費を心配し、健康を心配している。最後は食しかないということで、食の問題が健康とリンクしているのが現実の話であります。
片や、「特殊な国日本」といつも思いながら世界中を回っておりますけれども、1億人以上の人口を抱えている国で、世界一の農産物の輸入国というのは日本だけなわけです。私、それが不思議でしょうがなくて、シンガポールに行ったんですね。シンガポールは食料自給率0であります。今から35年くらい前にうちの牧場にシンガポールから研修生がきました。華僑の息子さんです。シンガポールは土地が狭いので、2階建ての豚舎を設計して頑張るんだと言っていましたけれども、その後、シンガポールは土地が狭いので食料自給を断念します。
私はなぜ思い切って断念できたのかを知りたかったんですよ。びっくりしましたね、華僑経済圏のすごさ。シンガポールという国は、華僑という大きなネットワークの中で間違いなく食料と水は保証するという大前提があって今のシンガポールの発展があるわけです。そのシンガポールの国の要件をプラスに変えてきた1つの条件でありますが、私は今の外交問題も含めて専門的なことはわかりませんが、日本の国は非常に脆弱だなと感じております。
もう一つは、人口爆発がわかっていても、農水省は別として、国として本気で自給力アップに取り組むという姿勢がよく見えない。どうなっちゃうんだ、これはというのが国民の一人としての意見でございます。簡単に言えば、2000年には61億人の人口が、今現在は70億人を突破しているわけですね。15年間で9億人増えたというのはどういうことかというと、人口からいうと2年に1個ずつ日本の国が誕生しているのと同じです。
そういう現実が進んで、2050年には96億人になるというのが目に見えてきている。今の試算のトレンドでいったらそうなるというのがわかっていながら、なぜ農地が荒れ果てて、なぜ農業がお荷物のようなことを言われなければならないのか。私は生産から製造・販売、レストラン、温泉までの6次産業までやってみて、消費者という立場で考えたときに背筋が寒くなる思いでございます。それが第2点目であります。
3点目は、そういう中で今何が起こっているか。奇しくも昨日発売の『サンデー毎日』という毎日新聞社が出している週刊誌、皆さん方、週刊誌というのは際物記事が多いと思っているでしょう。週刊誌の記事を書いている記者に聞きますと、何らかの理由により新聞やマスコミに載せられないトピックスを掲載するのが週刊誌なんです。ですから、全部根拠がゼロとは思いません。ちょっとタイトルが過激ですけどね。今回のタイトルは「TPPのわな
米国産豚肉、牛肉」というタイトルで、5ページにわたって書かれています。
何が言いたいかと言いますと、これは日本の養豚の生産者の団体、日本養豚協会が、安全性に問題ありということで、使用禁止を自ら決めたラクトパミンという薬品があります。これは、コーデックスというFAOとWHOが共同で組織した食品の国際規格の委員会では、賛成69票、反対67票で票決されて、アメリカが押し切った案件でございます。ところが、EUと中国とロシアはこれを拒否していまして、輸入を禁止しております。日本の場合は、コーデックスがやったんだから問題ないだろう、日本の国でも調査をしたんだから、いいだろうということで、厚労省はオーケーにしているわけです。けれども日本の生産者は安心・安全のために使わないと決めました。しかし輸入はオーケーであるという矛盾の中にある薬です。
これはどういう薬かと言いますと、増体効果をもたらす興奮剤、成長促進剤です。これを45日から90日間の肥育の時期に飼料に混ぜる。そうすると、非常に増体が期待されるという薬品でございますが、現実問題は健康には問題ないだろうと。ただ、私、昔、有機農産物の委員会がありまして、そこでお話をしたことがありますが、英語の原文を読まないとわかりません。
どういうことかと言いますと、「こうあるべきである」と日本語に翻訳されている文章はほとんど“shall”か“should”という言葉で結ばれております。「あったらいいな」という程度です。はっきり申し上げますが、「神様があったらいいなと言っているよ」というのが“shall”ですから、本来は「あるべきである」という翻訳はあり得ないと思うんです。しかし、日本の文献には「あるべきである」、“have to”、“must”という言葉に近い言葉が使われています。「ねばならない」まではいきませんが、「あるべきである」という言葉は積極的に見える表現ですが、実はものすごく曖昧です。
海外交渉で何が問題か、この曖昧なことの根拠と判断がものすごく大事なことになります。我々日本人は、私も含めて英語ができませんので、原文をくまなく当たることができません。翻訳文に従って議論をすることが多いわけですが、こういう問題が翻訳文の中にあるとすれば、何が正しいのかがわかりません。非常に曖昧です。
特にこのラクトパミンの問題でも、EU、中国、ロシアは使用を拒否しています。日本はいいだろうと、輸入はオーケーになる。しかし、生産者はこれはよくないからやめようと決めて、農水省はそれに賛同していただいて、使用禁止ということで薬は市中には出回っていません。そういう現実がある中で、二重基準が存在し、国際競争をしろと言われてどうするんですかというところで、生産者は今立ち止まっています。
私は消費者でもあり、生産者でもあり、製造者でもあり、販売者でもあります。そういう立場でいった場合は、やはり自分が食べたくないものはつくりたくない。これが当社がやってきた方針ですので、それは当然使わないでいくということでやっています。これからの10年間にぜひお願いしたいのは、日本の国民の健康についての視点から見て、農業はどうあるべきかというものもテーマとして入れていただきたい。
そういう中で、厚生労働省も含めて、本当の国益を目指し、国民の健康を目指す、そのことによって医療費も削減できるかもしれないという希望と、そういうものの指針をオピニオンとして農水省とか国のトップの方々に提供していただきたいと思います。
最後に申し上げます。前に言ったことではありますが、2015年度、日本の国の私たちが輸入の豚肉だけに幾ら払ったか、実に4,000億円払っております。そのうちの3分の1がアメリカ産、17%がカナダ産です。別に輸入肉が悪いと言っているわけではないんですよ。二重基準とか、そういう曖昧さをもって、肉は肉なんだという土台の中で競争にさらされるということについて、異議ありを申し上げておきたい。そして、自分たちが国民の健康のために嫌だと決めたら輸入しないとか、輸入するとかいうことをはっきり言える国になってもらいたいと私は思っております。これは農水省の立場からはちょっと外れた議論かもしれませんが、国民の一人として一言申し上げておきたいなと思います。
元に戻りますが、今回の指定食肉の安定価格については基本的には賛同いたします。
以上でございます。

○小谷部会長代理
笹﨑委員、ありがとうございました。
皆様からの意見が出そろいましたので、一旦事務局から説明をお願いします。

○水野畜産企画課長
私からは一点。村上委員から生産現場に対して我々のメッセージをしっかりと伝えながら施策をやっていくようにという御指摘をいただきました。前回も御説明したかもしれませんけれども、大綱をつくって具体的な施策を補正予算なり当初予算で盛り込んだ上で、各地域、現場に対して説明していくということで、年明けに農水省全体で品目別にしっかりキャラバンをやっていこうと思っています。それぞれの地方ブロックには行きますし、都道府県別にもしっかりと説明していって、さらには都道府県の中でもより細かい地域に対して直接的に我々のメッセージが伝わるようにということで努力していきたいと思っていますので、それは御指摘のとおりやりたいと思っています。
あわせて、畜産については、本年の3月に酪肉近をつくっていただきましたので、その周知徹底というか、その中で決めた主要3課題について各都道府県でどうするのかということも今、策定してもらっていますし、都道府県の酪肉近を来年の3月を目指してつくっていますので、その関係のブロック説明会、ブロック会合をやっていますので、あわせて酪肉近のあの数値を決めたんだということで、その徹底を図るという意味でもしっかりやっていきたいと思っていますので、御指摘を踏まえて説明なり周知徹底をしっかりやっていきます。

○森牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長でございます。廣野委員から子牛など副産物の価格に左右されない補給金の仕組みというお話がございました。子牛など副産物は生産コストの15%ぐらいをカバーするような水準でコストから引かれるような存在でありまして、経営の非常に重要な要素の部分でございます。今回のように上がるときもあるんですけれども、逆に下がるときには経営にマイナスの影響を大きく及ぼすという部分でありますので、これを踏まえない仕組みがいいのかどうかというのはよく検討していく必要があろうかと思っています。
同じく廣野委員からの酪農家の自主的な判断による取組が重要だという御意見、全くそのとおりだと思います。酪農の競争力強化をしていく上では、酪農家の創意工夫が生かされるような仕組みが重要ということで、昨年も生乳取引の弾力化、部分委託とかプレミアム取引ということの中で、チーズをつくったりジェラートとして売ったり、こういうところをもっとやりやすいような仕組みの見直しをいたしたところでございます。目標を2020年までにこういった取組を500件ぐらいまで増やす、今240ぐらいなんですが。そういうことをやりまして、1年間たったところで四十数件増えました。そういう意味で順調に今、目標に向かって増えておりますけれども、引き続きこういった取組の普及をしていきたいと考えております。
それから、藤井委員から女性や後継者を育てるような算定の思想というお話がございました。酪農におきましては、子牛の出産があり、子牛の育成もあるといった意味で、女性労働の重要性が非常に高い分野かなと思っております。そういった意味で、酪農の補給金の算定におきましては、男女同一評価で既にやっております。今後、TPPという大きな変化の中で再生産ができるように、今回仕組みの見直しをしようということでございますので、そういった中でも男女を問わず意欲ある担い手が再生産をできるような仕組みにしてまいりたいと考えております。
それから、村上委員から新しい仕組みについてできるだけ早くしっかりした対策にというお話がございました。まずは現在想定しておりますTPPの影響に適切に対応できるような仕組みをつくっていくと。そして、その際には、我が国酪農の基本的な制約であります全体需給をどう調整していくかという難しさがございますので、その機能に留意しながら、北海道の皆様や乳業メーカーの皆様のお話もよく伺って、意見交換しながら一緒につくり上げていきたいと考えております。
以上です。

○谷村食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課長でございます。まず廣野委員から御指摘のあった、去勢肥育和牛の生産コストの変化率がどうして0.981になるのかということですが、これは生産費は変化率で見ておりまして、乳用牛のほうがいわゆる素畜費の上がり方が非常に急であるということがございます。他方、下げ要因といたしましては、両方共通して、原油の価格等が下がった関係で燃料費系列が下がっているので両方下がるんですが、上げ要因として大きく出る部分として、乳用牛のほうは素畜費が上がったことによってプラス1.0を超える変化率になり、他方、和牛系のほうは0.981と、1を切った状況になっているということで御理解いただきたいと思います。これは絶対値ではございません。そういうことで御理解いただければと思っております。
次に、藤井委員からお話のあったことでございますが、まさに仰るとおり、和牛は産地間がきちんと競い合うことによって品質を高めてきた、これは日本の和牛の質を高める上で非常に重要な要素でありましたし、但馬は但馬なりの、神戸は神戸なりの誇りとやり方を持ってやってきました。これは非常に重要な部分だと思っています。
他方、仰るように海外に打って出るときにどう打って出るかというのはまたちょっと違った要素があると思っております。これは、委員も御案内のようにまさにオールジャパンで和牛という形で売っていかなければなりません。和牛の統一マークというのをつけていただいて、世界40の国と地域で商標登録をさせていただいておりまして、その国に持っていくときには和牛の統一マークとその地域のマークを並べて貼ると。和牛は和牛のマークを全体として売っていこうということは非常に重要なポイントだと思っております。これは、和牛に限らず、豚も鶏も含めてオールジャパンという形で、日本という形を出しながら、日本産のものを出していくという形で、今後まず海外で日本のマーケット、シェアをとっていくという点においては非常に重要なポイントだと思っております。その方向で我々も今後も努力したいと思っております。
最後に、笹﨑委員からお話があった中で、私はハム・ソーセージの担当もしておりますけれども、10月26日にWHOの研究機関から加工肉が人に対する発がん性があるという話がありました。これに対しては、日本のリスク評価機関である食品安全委員会が翌日に、IARCの発表をもってリスクが高いというのは適切ではないとか、様々な情報に振り回されずに多くの食品をバランスよく食べることが大切だと、非常に迅速にメッセージを出しているということでございます。WHOからも26日の発表に対して今度は29日に、適量の加工肉摂取を推奨したものであって、加工肉を一切食べるなと求めるものではないんだというコメントを出しております。
ただ、仰るように一回ああいうのが出てしまったことのインパクトは非常に大きいと思います。大丈夫だ大丈夫だと言われれば言われるほど、また思い出されるんじゃないかというような懸念が業界の方々にあったりして、出たほうとしては非常に忸怩たるものがあるのは事実でございます。ただ、我々農林水産省としては、関係の政府系の機関も含めて、バランスのよい食生活の啓発に合わせて正確な情報をいかにきちんと的確に出していけるかと。消費者と関係の業界も含めて正確な情報に基づく冷静な対応をいただくということに重点を置いて、今後ともきちんとした情報提供をやっていくことに取り組んでいきたいと思っております。
以上でございます。

○磯貝畜水産安全管理課長
畜水産安全管理課長です。笹﨑委員からラクトパミンの話がございました。ラクトパミンにつきましては、委員おっしゃられましたように、飼料添加物としてコーデックスの場でも認められて、国際的にも、その場での票数とかはございますけれども、認められているものということでございまして、我が国でも厚生労働省が残留基準値を設定して、これは二重基準ということではなくて1つの基準として設定されているところです。
中国とかが反対しているということは週刊誌にも書いてありましたけれども、クレンブテロールという人や動物用の医薬品が筋肉増強作用があるということで、これを違法に中国とかで使われて問題が起きたというようなことがその背景にあるのだろうと思います。それはともかくとして、我が国としては国際的に認められているものについてはそれに沿っていくのかなと。
一方で、同じ養豚でよく使われる子牛の餌に混ぜる抗菌剤など、今、薬剤耐性に対する国際的な関心が高まっている中で、今年の5月のWHOの行動計画にも、我が国のほうからリスク管理措置をしながら使用する場合は一律な規制から除外するといったようなことを主張して、行動計画に盛り込まれたということもございますので、基本的には科学的な根拠に基づいて対応していきたいということでございます。
なお、TPP関連対策大綱の中には、そういった御意見等を踏まえて、これは厚生労働省のほうになりますけれども、食の安心・安全を守るため、輸入食品の適切な監視・指導を徹底するための体制強化に努めるということで、輸入検疫の強化に努めるということも盛り込まれておりますので、厚生労働省のほうにも情報提供等をしながらやっていくということかと思います。
大綱の中にリスクコミュニケーションを進めるということも書いてありますが、農水省としましてはそういう場において、お話ございましたように、日本の養豚農家、生産者は、国際的に認められていても、国内の方々に安心な国産豚肉を届けるために努力されているということは丁寧に説明していきたいと思っています。

○藁田畜産振興課長
畜産振興課長でございます。先ほど村上委員から乳用牛の資源の確保というお話がございました。また、川村委員からもお話がありましたが、乳用牛の確保については、量的な側面と遺伝的能力の側面があるかと思います。量的なものについては、先ほど御説明したとおりでございますが、遺伝的能力はまだまた改良できると思っております。北海道は特に熱心に取り組んでいただいておりまして、牛群検定のデータを使いながら改良を進めてきて着実な効果がございますが、こういうものも国として支援しながら、かつ、生産現場で遺伝的能力の高い牛を使っていただく。こういうことによって乳牛の資源の確保ができるのではないかと考えております。
以上でございます。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
先ほど皆様から御意見をいただきまして、私も少しだけ、蛇足ですけれども、地理的表示保護制度のGIが輸出には向かない、オールジャパンでいくという話がありました。輸出はもちろん大事だと思いますけれども、改めて強い農業というのを考えたときに、輸出も大事な一方で、人の流れを考えると、インバウンドという側面が欠かせないと思うんですね。そういう意味で言いますと、多くの皆さんから意見の出ました飼料用米というのは、飼料としてもちろん大事なんですけれども、いわゆるナショナル・レジリエンスと。景観としての水田、そして、今気候の変動がありますけれども、治水機能としての水田、水田の美しさというのは外国人にとって日本にわざわざ来るべき美しい景観であると思います。
経済的な効率的な畜産というもの追求する一方でその支援も、那須委員からも意見が出ましたけれども、生産能力の高い牛を評価していくと。私も個人的に長命連産の牛というだけでキュンとなるような思いがするんですね。ですから、牛乳の問題というのは簡単にはいきませんけれども、今ある命を大事にする畜産、長生きのお母さん牛から出たミルクをありがたがるようなブランディングがもしできたとすれば、そういうのを好んで買う人がいるのかもしれないなと思います。今、商品がモノだけでは売れない時代で、エシカルという社会貢献につながる農産物やモノが売れると、エシカル消費という考え方もあります。世界規模で考えますと、笹﨑委員の意見もありましたけれども、持続可能な農業、多様性のあるものが一番しなやかで、強いレジリエンスということになると思います。
そういった意味では、廣野委員とか藤井委員からも出ましたけれども、別の分野を連携させていくイノベーションの大切さを感じます。藤井委員のおっしゃった思想、日本の農業の持つ思想というのが根底にあることを踏まえながら、今一度、食と健康ということを考えながら議論を進めていただきたいと思います。
余計なことですけれども、以上です。
それでは、追加で御意見をおっしゃりたいという委員の方がいらっしゃいましたら、挙手でお願いしたいと思います。いかがでしょう。
臼井委員、お願いします。

○臼井委員
1周しまして、出なかった2点を、要望という形で今後に向けてお願いをしたいと思っております。
まず一点目です。バター・脱脂粉乳に関しては、29年度以降補給金の一本化という話がありましたが、このバターと脱脂粉乳が乳製品の需給調整の役割というのは今後も変わらない位置づけかと思います。僕ら生産現場として今後拡大生産していくに当たって、今までの経験上緩和時の不安材料というのが拭えないところがあります。その対策として適正在庫の考え方、今の適正値というものが現状と照らし合わせてみて本当に合っているのかどうかという検証。あとは、在庫が増大したときの対策をどうするのかという部分を、この機会に一からやり直すということをぜひ考えていただきたいなと。例えば、食肉安定制度のように、脱脂粉乳を政府買上げ等による価格の安定及び生産量の安定の対策というような、調整機能を国のほうでも考えていくべきではないかなと考えております。
2点目ですが、クラスター事業の拡充もありましたので、今後もクラスターの活用というのは進んでいくかと思いますが、物財価格の上昇というところもクラスターにかかわってきております。特に僕ら北海道は、素飼料を生産する機械、収穫機械であったり搾乳の機器は、国内の機械メーカーの製品はなかなかないので、海外のメーカーの機械に依存している割合がとても高い状態なんですが、どうも現地の価格差というものが日本に入ってきたときに随分大きくなっている部分と、毎年のように1割ずつ値段が上がっていっているというような話も聞いております。そういった生産国と日本での価格の差の間の部分が、どこでどのように割り増しされていて、酪農家の手に届いたときには何でこの値段になっているのかというところを一度調査して、クラスターの例えば基準の査定がそこに合っているのかというような部分で、僕らのコストがなぜ下がらないのかというところをもう一度調査する必要があるのではないかなと考えております。
その2点を次年度以降の考え方として検討していただきたいと思います。以上です。

○小谷部会長代理
臼井委員、ありがとうございました。
ほかの方で、追加でございましたら、挙手でお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
那須委員、お願いします。

○那須委員
さっき藤井委員さんからお話がありました、女性に対する支援策ですけれども、これまで私も大分支援策を女性に対して言ってきましたけれども、具体案が見えないんですね、支援します、支援しますって。だから、支援しますと言われて、何を支援されるのかなと。同じ現場で働いていますから、女性に支援しますというのはどういうことなのかなといつも思うんです。JAさんのグループに対して支援しますという話も聞きますけれども、具体策を打ち出していただけたらと思います、こういうことで支援しますと。そうすると話が見えますので。よろしくお願いします。

○小谷部会長代理
意見をいただきまして、ありがとうございます。
ほかに、委員の皆様からありますでしょうか。
それでは、大方意見は出そろったということにさせていただきたいと思います。
それでは、ここで諮問に対する賛否表明をお一人ずつ聴取したいと思います。
今の追加の意見や御要望に関してお願いします。

○森牛乳乳製品課長
臼井委員からございました脱・バの需給調整の役割なり在庫調整のあり方の議論についてでございます。我が国の酪農において全体需給の調整というのは極めて重要でございます。そのことの基本的認識におきまして、脱脂粉乳・バターが需給調整において果たす役割の重要性というのは、今後とも引き続ききちんと発揮していかなければいけないと考えております。
今回の液状追加、補給金単価一本化というのは、脱脂粉乳・バターやチーズ・液状も含めて、乳製品全体で需給調整をしていく仕組みを構築していくということかと思いますので、この中で脱・バの適正在庫水準のあり方も含めて具体的な制度設計を今後行っていく必要があると思っています。
なお、委員が言及されました在庫増大時の政府買上げによる価格安定というのは、それがうまくいかなかったので、今の補給金の仕組みになっているという現状を考えますと、なかなか昔の仕組みに戻ることは難しいのかなという気はしますが、乳製品全体での需給調整の中でどういう仕組みができるか、今後よく考えていきたいと思います。

○富田飼料課長
臼井委員から御意見のございました生産資材の話でございます。機械を始め肥料、飼料など海外から調達するものについては非常に価格が高いと言われております。実はTPPに関する政策をまとめるに当たってのいろいろな議論の中で同様の問題が惹起されまして、自民党でおまとめいただきましたTPPに関する総合的な政策対応に向けた提言、あるいは、政府でまとめました総合的なTPP関連政策大綱の中にも、その問題が指摘されております。この問題につきましては、生産者の所得向上につながる生産資材、飼料、機械、肥料などということで、その価格形成の仕組みについて、今後、秋に向けて議論を深めていくことにされておりますので、そういった中でしっかりと議論してまいりたいと考えております。

○水野畜産企画課長
那須委員から御指摘いただきまして、女性に対する支援策がなかなか見えないということがありました。酪肉近でもしっかり方向性、メッセージは伝えさせていただいているんですけれども、具体的にどういう施策があるのか。農水省はいろいろな施策をやっていまして、直接的に畜産部ということではなくても、農水省の経営局の中で女性支援を専門にやっている部局もありますので、そこでの農業女性に対する直接の支援はたくさんあります。
そういったもののPRが足らない部分があるのかなと思っていますので、我々、既存の施策を、「こういったものがあります。こういったものが利用できます」ということをよく説明していきたいと思っています。先ほど御説明した来年始めにやるキャラバンで、既存施策も合わせてそういったこともしっかり説明していきたいと考えております。そのほかにもまだまだ理解が進んでいない施策はたくさんありますので、いろいろな形でコストが上がっていますと、その建築コストが上がっていると、その建築基準に対する緩和をどうするかとか、我々も周知徹底を図っていきたいことはいろいろありますので、直接的に話をする機会にしっかりと説明していきたいと考えています。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、先ほど皆様の御意見の中で賛否表明はいただいたということにさせていただきたいと思います。私も委員として賛成ということでお願いしたいと思います。全体で賛成多数とさせていただいて、御異議なしと認めてよろしいでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

○小谷部会長代理
ありがとうございます。
以上をもちまして、意見聴取、そして、賛否表明の終了とさせていただきます。
それでは、本日出された御意見を事務局で簡潔に整理していただきますので、一旦休憩とさせていただきます。再開は3時ちょうどとさせていただきます。ありがとうございました。

午後2時28分休憩
午後3時13分開会

○小谷部会長代理
お待たせいたしました。部会を再開いたします。
後ほど概要原案をお配りいたしますが、まずは飼料課長からお願いいたします。

○富田飼料課長
飼料課長でございます。本日14時に全国農業協同組合から平成28年1月から3月期の配合飼料供給価格についてプレスリリースがございました。以下、プレスリリースを読み上げます。
平成28年1~3月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢、外国為替情勢等を踏まえ、平成27年10~12月期に対し全国全畜種総平均トン当たり約700円値下げすることに決定しました。
なお、改定額は、地域別、蓄種別、銘柄別に異なります。
ということでプレスリリースがございました。先ほどの臼井委員の御意見も関係いたしますので、御報告をさせていただきました。
なお、これは全農のプレスリリースでございますので、各飼料メーカーについてはこれに引き続き改定が行われると承知しております。
私どもとしましても、こういった資材価格の引下げと相まって、飼料の生産コストの低減に向けて頑張ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
以上でございます。

 

意見の概要とりまとめ

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
それでは、ただいま、できました意見の概要原案を皆様にお配りしておりますので、まずは御一読いただきたいと思います。

(意見の概要原案配付)

○小谷部会長代理
お時間の関係で、まずは意見の概要原案を御一読いただいて、それに関しまして御意見等ございましたら、後ほど事務方におっしゃっていただくようにお願いいたします。

 

答申

それでは、引き続き、答申案の承認に入ります。事務局から答申案の配付をお願いいたします。

(答申案配付)

○小谷部会長代理
それでは、事務局から答申案の朗読をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
それでは、答申案を朗読させていただきます。

(案)

食料・農業・農村政策審議会
会長  生源寺 眞一殿

農林水産大臣 森山 裕

諮問

本日諮問された次の事項について、下記のとおり答申する。

1平成28年度の指定食肉の安定価格を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項(平成27年12月18日付27生畜第1318号)

2平成28年度の肉用子牛の保証基準価格及び合理化目標価格を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項(平成27年12月18日付27生畜第1319号)

3 平成28年度の生産者補給交付金に係る加工原料乳の数量の最高限度として農林水産大臣が定める数量(以下、「交付対象数量」という。)及び加工原料乳の補給金単価を試算に示した考え方で定めるに当たり留意すべき事項(平成27年12月18日付27生畜第1324号)

1豚肉の安定価格については、生産条件及び需給事情、その他の経済事情を総合的に考慮すると、試算に示された考え方で定めることは妥当である。 牛肉の安定価格については、生産条件及び需給事情、その他の経済事情を総合的に考慮すると試算に示された考え方で定めることは妥当である。

2 肉用子牛の保証基準価格については、生産条件需給事情、その他の経済事情を総合的に考慮すると試算に示された考え方で定めることは妥当である。
肉用子牛の合理化目標価格については、平成28年度につき試算に示された考え方で定めることは妥当である。

3生産者補給交付金に係る加工原料乳の交付対象数量及び補給金単価については、生産条件、需給事情及び物価その他の経済事情を総合的に考慮すると試算に示された考え方で定めることは妥当である。

以上です。

○小谷部会長代理
ありがとうございました。
ただいま朗読いただきました答申案につきまして、御賛同を得られるなら、この案で決議したいと思いますが、皆様よろしいでしょうか。

(「異議なし」との声あり)

○小谷部会長代理
御異議ないようですので、本答申案につきまして、当部会の決定とすると同時に、関係規則に基づき食料・農業・農村政策審議の正式な答申といたします。
それでは、皆様に「案」のとれました答申をお配りいたします。

(答申配付)

○小谷部会長代理
それでは、今から食料・農業・農村政策審議として、森山農林水産大臣に答申をお渡ししたいと思います。

(プレス入室・答申案を農林水産大臣に手交)

○小谷部会長代理
それでは、大臣お願いいたします。

○森山大臣
ありがとうございました。

○小谷部会長代理
では、森山農林水産大臣、一言御挨拶をお願いしたいと思います。

○森山大臣
皆様、こんにちは、農林水産大臣を務めております森山??でございます。委員の皆様方におかれましては、師走の大変お忙しい中、長時間にわたり熱心な御審議を賜りましたこと、まず厚くお礼を申し上げます。
ご承知のとおり、畜産行政にかかわる現在の状況につきましては、飼料コストの減、飼養頭数の減少する中で、どう生産基盤の強化を図っていくかということが喫緊の課題であると承知いたしております。
また、先般のTPP大筋合意を受けまして、政府としては、総合的なTPP関連政策大綱を策定し、畜産の体質強化や経営安定対策の強化などに取り組んでいるところであります。このため、間もなく決定いたしますけれども、畜産クラスター事業を27年度の補正予算でも大幅に増額することとさせていただき、地域の収益向上に向けて強力に施策を推進してまいりたいと考えております。また、加工原料乳補給制度、牛・豚のマルキンについても、拡充・充実を進めていくこととしております。
さて、ただいま小谷部会長代理より答申をいただきました。農林水産省としましては、この答申を最大限尊重させていただき、平成28年度の畜産物価格を決定させていただきたいと思います。また、本日、本委員会で委員の皆様から出されました御意見等につきましては、事務方から私も聴取をさせていだたき、その趣旨に沿いまして、今後の畜産行政の推進に真摯に反映させていただきたいと考えております。
各委員におかれましては、今後の本部会における更なる御指導・御鞭撻をお願い申し上げますとともに、本日の熱心な御審議につきまして、改めまして感謝を申し上げ、御挨拶といたします。
本日は皆様どうもありがとうございました。

○小谷部会長代理
森山農林水産大臣、どうもありがとうございました。
本日は長時間に及び熱心に御審議いただきまして、ありがとうございました。委員の皆様方の御協力に対しまして改めて感謝申し上げます。
それでは、ここで事務局より連絡事項をお願いいたします。

○水野畜産企画課長
特段ございません。
委員の皆様、お忙しいところをどうもありがとうございました。

○小谷部会長代理
ありがとうございます。

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