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農業資材審議会農業機械化分科会 第23回(平成27年8月27日)議事録

1.日時及び場所

平成27年8月27日(金曜日) 13時00分~15時01分
農林水産省 第2特別会議室

2.議事

  1. 開会
  2. 挨拶
  3. 議題
    (1) 今後の農業機械の安全対策について
    (2) その他
  4. 閉会

3.概要

○齋賀課長補佐
定刻になりましたので、ただいまから農業資材審議会農業機械化分科会を開催させていただきます。
本日は、委員の皆様方には、ご多忙中のところご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
本日の分科会につきましては、これまでと同様に公開を原則として進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
また、カメラ撮りは議事に入る前の冒頭のみとさせていただきます。
委員のご紹介につきましては、お手元にある座席表及び出席者一覧をもって紹介にかえさせていただきたいと思いますので、あらかじめご了承いただければと思います。
なお、本日は、伊藤委員がご欠席となっております。
それでは、議事に先立ちまして、生産振興審議官の鈴木よりご挨拶を申し上げます。

○鈴木生産振興審議官
農業資材審議会農業機械化分科会の開会に当たりまして一言ご挨拶申し上げます。
本分科会、5月以降、月1回のペースで開催をさせていただいております。委員の皆様方におかれましては、ご多忙中にもかかわらずご出席をいただきまして、心より御礼申し上げます。
今回は、農業機械の安全対策についてご議論いただくこととなっております。農作業事故の防止というのは喫緊の課題であります。平成25年は350名お亡くなりになっておられまして、その要因のうち7割は農業機械ということでございます。やはり実効ある対策を早急に講じていく必要があるというふうに考えております。
8月24日には農作業安全確認運動推進会議、秋の9月、10月、運動を行うわけですけれども、それに先立って会議を開催いたしまして、日農工さん、それから法人協会さんなど関係機関から取り組みをご報告をいただき、また、効果的な農作業安全確認運動に向けましてご協力をお願いいたしました。
きょうの分科会、実効性のある農業機械の安全対策の構築に向けて検討を深めていただきたいと思っておりますので、限られた時間ではございますけれども、それぞれのご専門の立場から忌憚のないご発言をいただきたいと考えております。
私どもといいますか、我が国にとりまして、農家の皆さんというのは本当に農業の担い手ということでお一人お一人非常に大切な方であります。ご参画の委員の皆様方にとりましても、やはりいろいろな形ではありますけれども、大事な方々だと思います。安全対策、とかくいろいろお金がかかったりとか様々ななことがあると思いますけれども、いろいろな立場の皆さんのご協力、ご尽力、知恵出しで何とか現場で事故が起こらないような形になっていくようにと思っております。
最後に、何でこんなことを申し上げるかというと、似たような話で、少し国会で質問も出まして、排ガス規制の関係、前回ご説明もいただいたんですけれども、地球環境にとって必要なことということであります。ただ一方で、コストがかかるものということであるんですけれども、単純にお金がかかりますというだけではなかなか難しい部分もあって、やはりいろいろな立場の方の様々な努力で裾野が広がっていくことが大事だというふうに非常に痛感したところでありまして、安全対策も同じ部分があると思っております。大事なことなんですけれども、また一方で手間がかかったりコストがかかったりという部分がどうしてもある。単純にそういうことの議論だけでは進みませんので、ぜひとも本日はご議論をいただき、安全対策が進むように我々も検討を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○齋賀課長補佐
それでは、議事に入ります前にお手元に配付しました資料の確認をさせていただきます。
お手元には議事次第、出席者一覧、資料一覧ということで資料1から6までをお示ししております。それに加えて、皆さんのお手元に高橋寛委員からご提供がありましたイオンアグリ創造のパンフレットがあろうかと思います。
もし不足等がございましたら事務局にお申し出いただければと思います。
よろしいでしょうか。
それでは、審議会議事規則により、分科会長に議事の進行をお願いしたいと思います。
それでは芋生分科会長よろしくお願いいたします。

○芋生分科会長
それでは、本日の審議会もこれまでの会議と同様に皆様方のご協力によりまして円滑に進行してまいりたいと存じますのでご協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、早速審議に入ります。
本日の議題は、今後の農業機械の安全対策についてでございます。資料1から資料5まで一通り説明をしていただいた上で質疑応答に入りたいと思います。
それでは、最初の議題であります今後の農業機械の安全対策について、資料1によりまして事務局より説明をお願いいたします。

○松岡生産対策室長
生産資材対策室長の松岡でございます。
私のほうから今後の農業機械安全対策について説明させていただきます。
まず1枚めくっていただいて、農作業死亡事故の状況が記載されています。
5月の分科会でもご報告させていただいていますので、ポイントのみ説明させていただきます。事故件数は400件から350件ということで、ほぼ横ばいということでございます。
就業人口当たりの発生件数10万人当たり14人ということで、他産業に比べて高い状況です。
次の2ページですけれども、事故の発生状況が機械の作業中にかかわる事故が7割ということでございます。
その状況を事故の推移を見たのが次のページですけれども、推移を見ても機種別の状況ですとか年齢別の状況というのはほぼ変化がないということでございます。
多いのがトラクターの事故、歩行型トラクターの事故、それから農用運搬車の事故が多いという状況。こういった状況を踏まえて、農林水産省、関係機関と協力して対策をとっております。これまでの取り組み状況は4ページでございます。
これもこれまでご報告させていただいたので簡単に、研修を実施したり、安全な機械を開発するということで、トラクターの片ブレーキ防止装置、それから自脱型コンバインの手こぎ時の緊急停止装置、こういったものを開発している。あと労災の加入促進、それから右のほうにいきますけれども、地域全体の取り組みを促進する。
それから、リスクアセスメント等導入した新しい手法開発。
そして審議官のご挨拶でも触れていましたけれども、関係機関と一緒になって取り組む安全確認運動をする。春と秋にやっております。
こういったことを踏まえまして今後の対策でございますが、まず5ページ、現状でございますが、課題としては死亡事故調査等行っておりますが、情報が集約されていないということと、それをもとに事故の原因ですとか対策を探し出す、そういった専門家の組織がないという状況があります。
それから、運動、啓発活動をやっていますけれども、一人一人の農業者に情報が届いてはいないんではないかということであります。
それから、法人化が進んでおりますけれども、法人の義務である労働安全衛生法の教育といったことについてなかなか知られていないとか、取り組まれていないという現実もあるということ。
それから、機械の死亡事故が多いんですけれども、コストアップの要因ですとかそういったものがありまして、先ほど紹介しました自脱型コンバインの緊急停止ですとか、片ブレーキ防止、取り組んでおりますけれども、十分に取り組まれていないんではないかという問題があります。
それから、農業者自らが危険な場所を見つけて改善していくという可能な部分も多いと思われるんですけれども、なかなか日常の中では気づかないという問題が出ております。
これに対しまして、異分野ではどんなことが取り組まれているかということでご紹介させていただきますが、1死亡事故だけではなくて負傷事故とかヒヤリハット、こういったものを調査をしまして、具体的な対策につなげているという事例がございます。
それから、啓発だけではなくて具体的な教育・資格制度まで踏み込んで、例えば研修を受けない、あるいは資格を取らないと仕事をさせないとか、そういったことに取り組んでいる例もあります。
それから、公共事業ですけれども、建設業では公共事業の参加資格に安全対策、こういったコンプライアンスをかけているという例もあります。
それから、機械ですとか道路、そもそもそういったものを基本的に安全なものにしてしまうということで、誰でも意識せずに安全に機械を扱えるようにする、そういったことも必要だろうということでございます。
そういったことを踏まえまして今後の対策の方向性ですけれども、6ページです。
基本計画には安全対策について、安全性の高い機械の開発・普及、それから実効のある安全対策を推進するということが書かれております。
それを受けて方向性ですけれども、4つあると思っています。
事故の情報収集と、それを関係者で共有する。それから、個人レベルの声かけと普及活動を強化するということ、それから3つ目ですけれども、機械の安全設計、4つ目としては使う環境が安全にしていく、こういったことが必要なんだろうと考えています。
今回、この分科会では機械の周辺のことを主に議論いただくということで、IとIII番を中心に議論いただきたいと思っております。
安全については機械だけではなくて、人の問題ですとか環境の問題があります。そういったことについては関係省庁ですとか、関係機関とか、関係業界とまた意見交換とか議論をさせていただいて、分科会とは別の場で議論していく予定もございますということを紹介させていただきます。
機械に関連して具体的な方向性、次のページからまた出ておりますが、7ページです。
1つは、事故情報の収集と分析でございます。
現在、死亡事故調査をやっておりますけれども、厚生労働省の調査は死因が中心でありまして、なぜそのような事故が発生したのかとか、どうやったらその事故が防げるかという検討に必要な情報というのはなかなかとりにくいということがございます。
そのほか、農業機械メーカー等のご協力をいただきまして事故情報を収集しておりますが、それもこれまで300件弱ということで件数が少ないということでございまして、事故対策につなげられるような情報収集を必要とするのではないかということがございます。
もう一つは、それをもとに発生要因の分析をして対策につなげる、そういった安全対策の提案ができるような体制検討が必要ではないかということでございます。
それから下のほうですけれども、安全を調査、都道府県別とか作物別とか、時期別にきめ細かくとって、リスクが高い情報をタイムリーに提供していく、そういったことが必要ではないか。
それから、情報の共有です。事故情報を共有してくということで、さらなる関係者の協力が必要ではないかということであります。
次のページのIIIの機械の安全設計というところでございます。
農業機械の事故については、メーカーにもなかなか農家が苦情を言うことが少ないということがごさいまして、事故の情報が機械の改善につながらない面もあるのではないかということで、ここにつきましては労働安全衛生法で安全な機械を設計して、事業者はそういった機械を選んで安全な作業体系を組み立てるという構造になっております。農業においてもそういった仕組み、安全な機械を設計してそれを使っていく、そういった仕組みをつくる必要があるのではないかということでございます。
下のほうですけれども、機械がコストアップにつながるということでなかなか取り組まれない面もあるんじゃないかということで、安全な機械をつくっていただいて、生産現場でより安全な機械が選ばれて、より安全な使い方をしていくことが必要でございますが、市場で評価されてそれが選ばれるような仕組みとして、審議官の挨拶にもありましたけれども、みんなの努力で安全性を高める、どういった仕組みが必要かということが必要だと思います。
以上でございます。

○芋生分科会長
どうもありがとうございました。
それでは次は「農業機械の安全確保に向けて」ということで、資料2によりまして、生研センターより説明をお願いいたします。

○藤村企画部長
生研センター企画部長の藤村と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、資料2を見ていただきたいと思います。
生研センターは、皆さんもうご承知のとおり、農業機械化促進法に基づきまして、農業機械の検査・鑑定という形でこれまでハード面でしっかりと機械の安全性を確保してきたというような取り組みをしてまいりました。
きょうは、2ページ目をちょっと見ていただきたいんですけれども、先ほど松岡室長から話がありましたように、非常に事故の調査が重要だということもありまして、今生研センターのほうで事故のかなり詳細な調査・分析を試みております。
これはその一例として挙げているんですけれども、2011年度から実施しているということで、今、13道県の協力を得て調査を進めている状況でございます。
就業人口でいくと約4割、経営耕地面積でいくと約6割をこれでカバーしているかなというような状況でございます。
そこでやっていることといいますと、調査票を開発したり、あるいは従来より詳しく調査を実施するということで、いろいろな関係者のご意見を考えてしっかりと事故の内容を分析できるようなものをつくっていっているというようなことでございます。
分析手法もあわせて当然開発しながら、調査結果を分析しているということでございます。
この分析結果といいますのは、既に今、各協力道県のほうで啓発活動に反映させていただいたり、あるいは機械の改良策の反映という形でメーカー等々に提供を今進めているというようなところでございます。
いかに調査を詳しく、あるいは調査のカバー率を上げていくというのが、実をいいますとこの調査の課題ということになろうかと思います。
詳しい事故の情報というのがこの結果の還元ということになれば、下に3つあるんですけれども、より確実な安全設計につながるということ、あるいはより安全な作業体系につながる、現場の危険状況が関係者に伝わるという、今ISO12100という発想のもとでいろいろ安全対策、農業機械分野も進めているんですけれども、そういった設計者による保護方策、あるいは使用者による保護方策、そういったところに寄与していきたいということで今進めているところでございます。
次の3ページ目でございますが、これは調査協力道県に対するフィードバックということで、例えばという形で少し載せていただきました。
ちょっと字が、色もパラパラしているんですけれども、各道県の使い方によって、例えば一番上のAであれば地域別の対策の助言とか、あるいはB県では年齢別の啓発の助言とか、あるいはC県とか危険性を喚起する助言とか、あるいはD県では重点項目の選定方法の助言という形で、各県におかれましてそれぞれ特色のある事故の報告から農作業安全対策の個々に必要なものに取り組んでいただいているということが、ここから見られたんじゃないかと思っております。
農作業安全対策の質をいかに向上するかというところに寄与させていただいているところでございます。
続きまして、4ページ目でございます。
これは特に農作業安全の取り組みとして、例えば前述の3ページ目の道県Cの例ということで、こういうところで農作業事故ゼロ運動実施中の中で圃場の畦畔、道路の路肩に寄り過ぎないようにしましょうとかということで話を持っていったり、あるいはその横に啓発資料の改良という形で、分析結果に基づく機種・内容の重点化ということで、ここは耕うん機、管理機の例を挙げておりますが、こういう形で使っているというところでございます。
そのほか、こういった情報は人材育成、あるいは普及機関への情報提供とか、あるいは安全研修の内容の改良とか、そういったところでしっかり今使っていただいている状況でございます。
また、この調査から見えてきたことということで、5ページ以降になりますけれども、使用者からの情報課題ということで、見ていただくとおり農作業事故の対面調査、農水省も協力してやっているわけでございますけれども、多く見られた農家の意見としましては、故障についてはメーカーにすぐクレームを入れますけれども、危険箇所についてはクレームをつけない傾向。反面、事故を起こしてしまうと自分の責任にしてしまうということのお話もいろいろ聞けたというところでございます。
こうした結果、なかなか事故情報が上がってこない。したがって、メーカーへの情報、あるいはそうしたものに通じて製品の安全性の向上が進まないという一端が見えてきたんではないかというふうに考えております。これは将来的には、農業者の意識をいかに変えていくかということで、前々から言われていたとは思うんですけれども、改めてしっかり調査する中で出てきた意見ということで出てまいりました。
また、6ページ目でございます。6ページ目は、使用者が講じる保護方策ということで、なかなか農業といったものが、今法人経営がふえたといえども家族経営が多いということで、労働安全衛生法の適用外というところが問題になっております。安全確保の義務がない、あるいは事故報告の義務がない、安全確保意識が希薄、現場への的確な助言が困難という、そういったことが出てきているのかなというところがございます。
また、設計者のほうというか、メーカーのほうになりますけれども、設計者が講じる保護方策の課題ということで、特に今回の調査の中から見えてきたところなんですけれども、歩行用トラクターの安全装置というところで、今回の13道県と精細な事故調査結果を分析させていただきました。
この結果、全体で分析事故で上がってきたのが73件ありました。そのうち挟まれ、巻き込まれそれぞれ20件、機械の転倒転落で18件ということですけれども、分析事故の73件のうち死亡事故は61もあります。また、挟まれ、巻き込まれ、それぞれ死亡事故が、挟まれでいけば18件、あるいは巻き込まれでは14件ということで、かなり大きな被害に、歩行用トラクターといえども出てきているということでございます。
その原因としましては、後進時の事故が多いということで、挟まれの全て、あるいは巻き込まれの10件というのが後進時に起こっているということ。あるいは安全装置がない機械、これはもう今の安全鑑定基準でいけば不適合ということになるんですけれども、そういったものが相変わらず型式が推定された中で半分近く占めているということで、そういったことも見えてきたというところでございます。
また、安全装置があっても狙いどおり作用しないということもあって、それが事故につながったりも出てきているということもあります。
こういった一つの例として、この下にあるのが挟まれ防止装置とかあるんですけれども、見えるところにはデッドマン式のクラッチもあるんですが、こういったところが機能しなかったということも見えてきたということがございました。
それから、きょうの議論の基礎的なものになってくるんだと思うんですけれども、8ページ目になりますが、機械の安全設計の考え方ということで、現在ISO12100という考え方でいかに農業機械、あるいは農業全体の安全を確保していくかということでございます。
やはり使用者からの情報・クレームとか事故情報というのが重要になってきまして、それが右側のリスクアセスメント、それが設計者に講じる保護政策ということで本質的な安全設計の方策、あるいは2番目のガードとか保護装置の装着とかにつながっていったり、あるいは3番目にあるように取扱説明書等のそういったものをつないでいくということがうたわれているところでございます。
それがさらに使用者が講じる保護方策ということで、安全な使用方法等につながっていくことになるわけでございますけれども、これがいかにうまく機能して回るかということで一番下のリスクを下げていく。そのリスクというのも、使用者が受け入れ可能だと、受容可能リスクレベルということで下げていくというのが今の思想、欧米の発想になりますけれども、その発想を取り入れて進めていくかということかと思います。
これを受けて9ページ目になりますが、私ども生研センターがやる中身、それと各農業機械メーカーの方々、あるいは使用者の方々が講じる保護方策等についてちょっとまとめたみた資料でございます。
1は、まず分析にたえ得る農作業事故情報の収集・共有体制及び啓発活動の実施体制の確立ということがあろうかと思います。
そういったことでしっかりした情報を得て、2の事故情報をメーカーと共有化して指導の促進等を図っていく。それが右側のリスクアセスメントにつながったり、そのまま設計者が講じる保護方策につながるという形で矢印をつけております。
設計者が講じる保護方策のところで3、4という形で私ども生研センターがメーカーへの型式検査の受検、あるいは安全鑑定の受検の促進という形でまたバックアップしていく、あるいは4の事故実態に即した安全基準の見直しという形で、そういうところでメーカーと共同して進めていくというのがこの部分かなと思っております
ただ、それでもやはり残留リスクというのがありますので、それをいかに回避していかなくちゃいかんのかということで、その残留リスクの回避に向けた手順の明示という形で使用者のほうにつなげていくということでございます。
ここで5という形で、生研センターでは現場で役立つリスク管理情報の提供ということで、後ほど出てきますが、農作業安全情報センター、あるいは優良事例等をそこから発信しまして、それを使用者に参考にしていただくということでございます。
そうした使用者のほうで講じられた方策が最終的にまた戻ってきて、その間、モニタリングという形で実際にその方策が有効だったかどうか、そういった評価をしっかり見て、またループをしっかり回してリスクを下げていくというような形で生研センターとしてはしっかり対応していきたいということでございます。
あと、10ページ以降は型式検査とか機能関係をつけておりますので、ここはもうかなり皆さんご承知ということで、説明はちょっと飛ばさせていただきます。
15ページをちょっと見ていただきたいと思います。先ほどISO12100の話で、生研センターの役割をちょっと説明しましたが、検査とか研究とか、あるいは情報提供とかのところで今後の課題ということで少し整理させていただきました。
検査・鑑定につきましては、安全装備等の充実に向けた検査・鑑定受検の促進、あるいは事故実態に即した基準の見直し、これは先ほど出たものです。
あと研究のほうでは、安全、軽労、快適性にかかわる研究という形で、安全装置の性能向上・普及、あるいはアシストスーツ等人間工学に基づく農業機械開発・改良の推進。これはもともと農業機械のユニバーサルデザインとか、そういった方針も出しながら対応しているところですので、こういうこともしっかりやっていこうということであります。
また、先ほどISO12100ということで、これもかなり前から私ども捉えておりましたので、その成果を踏まえて、例えば今乗用トラクターの片ブレーキの誤操作を防ぐ防止装置とか、あるいは自脱型コンバインの手こぎ部分の緊急即時停止装置とか、そういった実際の開発、しっかりとした設計にかかわる部分での研究成果も出して、それを実際に実装化させていただいているという形でつながってきているというところでございます。
また、安全にかかわる情報提供につきましては、やはり松岡室長も言われていましたとおり事故の調査の内容、質をいかに拡充・充実していくかということがあろうかなと思っております。
また、我々今、ホームページ等で農作業安全情報センターの活動の充実ということもやっておりますので、ここからいろいろな形でメーカーの方々あるいは農作業をやっている現場の方々に情報を伝えていくというようなことはやっていきたいと思っているところでございます。
あと、新しいというか、これからの大きな課題になってくるというのが、やはり農業機械が自動化・無人化していっております。そういったところでの農業機械の安全評価をいかにこれから検討していくか、あるいは使用環境によるリスクの低減ということで、機械自身だけではなくて、周りの環境についてもしっかりリスク軽減の検討を進めていくべきじゃないかというようなことでまとめさせていただいたところでございます。
あと、参考資料で農作業安全情報センターのウェブの状況をちょっと載せさせていただきましたので、見ていただければと思います。
それでは、私のほうから以上でございます。

○芋生分科会長
どうもありがとうございました。
それでは、次は「農作業安全の取組について」ということで、資料3によりまして大久保委員より説明をお願いいたします。

○大久保委員
日本農業機械工業会の大久保です、お世話になります。
それでは、我々の農作業安全の取り組みということでお話をさせていただきます。
先ほど藤村様からもお話がありましたけれども、農機自体の安全性というものにどういうことを取り組んでいるのかということ。
それから、機械だけでは安全というのはできませんので、どうやって使っていただくのかというような啓蒙の活動、そういうものを日農工としても、また全国農業機械商業協同組合様と共同でやっていますので、その辺のお話をさせていただきます。
まず、機械自体の安全ということで、先ほど松岡室長のほうからもトラクターの死亡事故が多いということ。そんな中で、やはりいかにお客様を守るのか、オペレーターを守るのかということで、ROPSとか安全キャブという考え方が1975年に新しい検査基準ができて、それが15馬力以上はつくとか、あと1997年からは全ての乗用トラクターに義務づけるとかいうようなことができました。
また、2000年にはOECDのCode7という、これはもう世界規格になりますけれども、そういうものに対して安全を守るというような安全設計、先ほど藤村様からも話がありましたけれども、そういうことをやってきています。
これは具体的にこのテストコードに対して大丈夫かというようなことを生研センターさんで試験している風景であります。
どういうものかといいますと、具体的には安全域というものを考えまして、例えば転倒して壊れようとも、その安全空間だけは守るよと、壊れても人がいるところはしっかり守るという考え方に基づいています。これはもう車であったり、建機であっても一緒だと思います。
実際、最近といいますか、先ほどのどんどん規格が厳しくなっていっていますので、それに従ってこういうものも当然レベル、グレードは上がっていっております。
弊社での恥をさらすようですけれども、実は開発試験中に全速力の悪路走行試験をスラロームでやっていたんですが、道を外して3メートル下の川に落ちました。大丈夫かなと思っていましたけれども、トラクターはボロボロになりましたけれども、かすり傷なく大丈夫でした。ただ、しっかりシートベルトを締めてヘルメットをかぶっていたからということで、幾らキャブを大丈夫にして安全空間をつくってもシートベルトをしなかったり、ヘルメットをしていないと放り出されたり、壁に頭を打ってけがするということがありますので、やはりオペレーターの方と機械とが一緒になって安全を確保するということをやっていきたいと思っています。
それとこれは、実際、農業作業者の方と共同で、大学にも入ってもらって、実際に機械を使っていただいて、そういうものをみんなで観察しながらどういうことをやっているのかというようなことをいろいろ調査しました。先ほども話がありましたけれども、まずはヒアリングでヒヤリハットの経験ということで聞きますと、4回以上の方が2人、最低1回ということもやはりいられるということで、特に時間帯で見ましても朝方、夕方にヒヤリハットというものを感じるということがわかりました。
具体的には使用環境、どういう環境でやっているんですかとヒアリングしたり、あと先ほども話がありましたけれども、ユーザーさんにとっては当たり前のような使い方でも周りから見るとそれは危険じゃないですかというものを違う目で観察しましょうとか、あとここへ出てきた皆さんの意見をその場でプロトタイプをつくってどうですかというような、こういうこともやっています。
具体的にこういうものの中からライトの照射方向の適正化であったりとか、あとは傾斜地での上るときの視認性であったり、あとはここには書いていませんけれども、例えば雨が降った後、長靴とかで乗降するときに滑りにくくないかとか、そういうことを検証しながらどんどん機械の設計、安全設計ということに織り込ませていっていただいております。
あと、先ほども申しましたようにいろいろ安全に使っていただくための啓蒙ということで、ここから先は実際詳しい資料を見ていただいたら結構なんですけれども、展示会で安全啓蒙するということで、それぞれの機械フェアのところで各会員各社合同でこういう安全啓蒙活動というのをやったり、あと関係団体が実施するような活動の支援ということもさせていただいています。
トラクターの使い方、コンバインの使い方、そういうものの啓蒙活動です。それから刈払機の正しい使い方であったりとか。あと、先ほども話が出ましたけれども、新たに開発しました片ブレーキ防止装置だとか、あと手こぎ緊急停止装置だとか、こういうものを導入するだけではなく、使い方であったり、そういうものの啓蒙活動、それから日常の点検、定期整備の啓蒙であったり、やり方の指導ということもさせていただいています。
また、中古農機とかでもう取説がないよというものに関しましても、各メーカーで何とかそれをもう一度提供できるようにということで、こういう活動も日農工としてやらせていただいております。
あと、各社安全施策の協力ということで、先ほどもお話がありましたけれども、検査であったり、鑑定であったり、こういうものに準拠していろいろ活動をさせていただいております。
これも除雪機の安全啓蒙という形で、特に除雪機はプロの方だけじゃなく、本当に一般の方も使われますので、こういう啓蒙活動が必要かなというふうに思っております。
あと、我々はどちらかというとメーカーサイドなんですが、実際に売っていられる全国農業機械商業協同組合様とも一緒になってやらせていただいています。
これは展示会での啓蒙活動の事例であります。あと詳細は見ていただけたらと思います。
あと研修会の実施ということも行われています。
また、農作業の安全活動の促進ということで、活動もやっていっていただいております。
あと事故防止、それから農機販売時の安全指導、また巡回点検・整備時の指導、また啓蒙資料の作成・配布ということも進めていっていただいております。
あと、ことしは特に暑くて熱中症というのも非常に問題になりましたけれども、機能的でおしゃれな農作業ウエアの情報の公開とか、そういうこともやっていただいております。
あと、低速車マークとかヘルメットとかこういうものの販売、それから農作業事故の件数の調査ということも進めていっていただいております。
以上です。ありがとうございました。

○芋生分科会長
どうもありがとうございました。
それでは、続きまして資料4になります。「農業法人における安全対策の実態について」ということで、高橋良行委員より説明をお願いいたします。

○高橋(良)臨時委員
我々は農業の法人化されている組織でございますので、さっきからいろいろご報告があったとおり事故について、従業員の安全・安心という観点からもいろいろな活動を行ってきておりますけれども、なかなか横ばい、減少とならないという。
先ほど報告があったように、実際の現場でどういうことが起きているかということを東京農大の方と一緒に会員向けですけれども、調査したことを一部報告して、あと当社の取り組みについてちょっとお話し申し上げたいと思います。
めくっていただいて、調査、我々会員全国で1,700社ほどおるんですけれども、その381社から回答をいただきました。
4ページです。先ほど報告あったような数字でほぼ同じようなことはございますけれども、半々ぐらいの事故なし、事故ありということなので、何らかの形でやはり農作業等の事故は多いということがわかるかと思います。
5ページの農作業事故の実態2ですけれども、トラクターは先ほど報告があったようにあるんですけれども、上の赤、これは女性の方の事故を集計したもので、特に農業の施設内作業、恐らく巻き込み等の事故だと想定されますけれども、そういったところの安全対策等も乗用トラクターに限らず、いろいろな作業機械の安全対策も必要じゃないかということが、女性がふえているところに表れているかなという感じがしております。
3については、先ほどあったようにほぼ同じかと思います。
それとページ7ですけれども、この辺から実態の1農作業事故防止対策の有無というところですけれども、実施しているということが6割強程度しか残念ながら回答がございませんで、図7も法人外での安全衛生教育の実施の有無ということでも2割ちょっとしか実際受けさせていないという実態がわかってきました。
8ページにいって、やはり経営者の意識といいましょうか、事故防止対策の実態2で、特に下のほう、先ほどあったヒヤリハットの体験の報告を義務づけるとか、新たな安全情報を日々チェックしているとかということがもう20から30%台、あるいは緊急対応のミーティングを実施しますも、やっているつもりなんでしょうけれども、4割ぐらいしか回答が出てこないと。
農薬とか燃料とか、そういった動力に関する管理は行っておるんでけれども、安全対策に至ってはこういう実態が出てきております。
今9ページに移りまして、農作業事故防止対策の実態ということですけれども、先ほど来あった安全啓発のシールとかそういったことも皆さんからいただいているんでしょうけれども、張りつけそのものも14.2%ぐらいしか実際現場では行われていないということです。
ヒヤリハットのことについては情報収集というのは61.9ですから、そこそこそういった情報終収集については経営者として責任ということで意識が上がってきているのかなということもこれでは見えます。
結果のまとめということですけれども、特に従業員を抱える法人というのがこれからふえてくる中で、事故防止の取り組みというのが、先ほど挨拶にもあったように大事な担い手が農作業で亡くなられるということは全体的なマイナスですし、企業として大丈夫かということも叫ばれるぐらいの問題ではないかということを思います。特にリスク管理のほうはしっかりやっていくべきじゃないかということでございます。
また、私のことで後で報告しますけれども、さっきちらっとあった他産業というか、建設現場だとかほかの製造工場だとか、そういったところの対策なり防止策というのもやはり我々農業の分野でも、謙虚になって取り入れるべきじゃないかなということがつくづく思われる結果となりました。
そこで協会として、11ページになりますけれども、CSRのガイドラインつくってみたり、従業員向けの研修活動をやってみたり、そういうところもようやく四、五年ですけれども、全体的に意識向上をしながら検証まで持っていこうということで、特にこの協会、外国人の実習制度の管理もやっているものですから、それを逆に外国人に限らず、そこで一緒に働いた方々にもそういった教育というのも同時並行的に行いたいというふうに思っております。
実際、私の会社のことについて12ページから若干触れさせてもらいますけれども、私は福島県なものですから農地の除染という仕事がここ3年ぐらい入ってまいりまして、農家の方々の力をかりて、まずは除草から入っていきます。そのときにいろいろ建設現場の仕事のやり方とか報告の仕方とか、あるいは資格制度とかというのを相当指摘されまして、今までの我々の農家というところの安全対策はすごい未熟だなということ、あるいは逆に面倒だなというようなことが出てきましたので、そういったことをちょっと説明していきたいと思います。
事故報告。特に労働基準監督署等々の指導もございますし、この報告が、逆に報告しないのがもう法律違反といいましょうか、いけないことだという職場環境ですね。現場でも蜂に刺されても全て職長さんといいますけれども、現場の責任者から全て報告がいくようになっています。
当然、有資格者の作業実施。いろいろな免許あるいは技能講習・特別教育というのがございますけれども、必ず免許証と同じように常に携帯を義務づける。たまには安全管理者が現場を回って、服装から何から全部チェックされます。それの不携帯も全て報告として上がっていくと。
特にKY活動という言葉をよく使んですけれども、危険予知活動といって、きょうの作業はこういう作業をします。伴う危険予知は何だと、それに対してどう対策しますかということを毎朝、朝礼で言われるんですね。それをみんなで確認をし合って、各自サインをして作業に出ると。その途中のヒヤリハットは、その次の日のKY活動の前に報告があって、それがどう反映されるかというチェックを毎日やります。これも我々農業の現場ではなかったことで、余り経験したことがない。
あるいは年齢制限といいましょうか、高齢者での、これも労働基準、安全衛生のほうなんでしょうけれども、各自サインをしてもらったり、こういう作業にはつかないというようなこともやっておりました。
それと人の問題ですけれども、健康診断、毎日のKY活動でも服装から対面で顔色を見ていただいて健康かどうか、そういったことも毎日チェックして作業するということも求められます。
当然、作業員の血液型含めて、あるいは緊急連絡先含めてそういう書類を完備して、当然免許証の写し、あるいは動かす車検証、あるいは自賠責、任意保険というようなこともなければ現場では使わせてもらえないということが徹底されているようです。
あと、さっきの燃料云々の点検がございましたけれども、毎日決まった様式があって全てチェックを始業前にして、最後に終業後もチェックをして毎日管理していると。不備があればすぐに修理云々ということがスムーズになるようです。
特に建設業の職長とか安全責任者、有資格者が必ず現場現場におりますので、そういう方々の指導が結構大切かなという感じがします。
あとまとめになりますけれども、そういったことをやってもなかなかクレーンの事故だとか、ユニックの事故だとか、ユンボの横転だとかということがあるんですね。あるというのは、そういう報告があるからそういうデータが集約されているんだと思います。我々農家でやっているところで、何度も皆さんから言われたように、ほとんど氷山の一角ぐらいしか恐らく出てこないでしょう。刈払機の石なんかを飛ばして目を痛めたとか、指を切断したとかというのは、恐らく統計的にはまだ少ないんじゃないかなという感じがします。
当然、今後、ここの議論になります農業機械に関してますます進めば進むほどそういった人的事故ということを想定されますので、安全対策についてはぜひ議論を深めて、事故のないようにやっていかなければいけないなと。
それがイコール我々経営のリスクというふうにとらえないと事故の減少にはつながらないと思いますから、先ほど言った現場では事故が数回続きますと現場がとまります。とめて全体で安全教育をして安全対策をして、それを確認しないと仕事が再開できないという決まりもある現場もございますので、その辺の経営者のリスク管理といいましょうか、意識をしっかりしていかないと事故の減少にはつながらないんじゃないかなというふうに思います。
あと後ろの参考資料ですけれども、CSRのガイドラインというのを作っています。これは参考までで、あと協会の方にございますので、問い合わせていただければと思います。
その次が、さっき申し上げた工場にやるときの書類です。こういった提出書類が完全に義務化で、そこの現場責任者がチェックが入らないと仕事もできない。
最後に、これは大手の方と協力会社というか、簡単にいえば下請さんに対しても、労務・安全衛生管理事項引受確約書という形で全て挙げて、従業員の安全管理していない協力会社もお仕事ができない、こういう厳しい規定があるということも、我々除染とかに入ってわかったことなので、こういったことも農業の現場にできる限り入れながら、人の安全対策をしていかなければいけないと思います。
ちょっとまとめられなかったかもしれませんけれども、協会の取り組みと私どもの取り組みについて報告させていただきました。ありがとうございました。

○芋生分科会長
どうもありがとうございました。特に建設業との違いについても紹介していただきましたので参考になったかと思います。
それでは、次は資料5をごらんください。
次は「イオン農場と労働安全~安心して働ける農場づくり~」ということで、高橋寛委員より説明をお願いいたします。

○高橋(寛)専門委員
イオンアグリ創造株式会社の高橋と申します。本日もよろしくお願いいたします。
お手元の資料は、配付用ものとなります。投影して説明する内容から足した分と抜いている分とございますが、ぜひ配布資料をご確認いただきながらお聞きいただければと思います。
まず、私自身の自己紹介ですが、農学の修士課程を経まして、イオンのお店で働いておりました。その後、イオンのグループで農業会社が立ち上がるということで、そちらに移りました。農場で働き、その後、農場をバックサポートをする部署におります。
簡単に企業概要を説明します。当社はイオングループのインフラをうまく活用した農場展開をしようということで設立された企業です。イオングループの売上高は7兆円を超えるぐらいというところです。
私どもの会社は、現在、従業員数340名、うち正社員95名を自ら抱えながら農場運営をしております。実際、昨年度はおかげさまで大学の新卒採用のメンバーも加わりまして、その者だけで35名ぐらいが今、各農場で大学卒業して農業法人に来ている状況です。
私どもは農業の発展とお客様の価値を創造するために農業をやろうということを掲げて、労働安全に対しても農業の発展という切り口できっちり取り組もう考えて進めております。
実際、農業参入形態としましては、地域の生産者さんに出資をする形ではなくて、自分たちで農業会社を立ち上げて、私のような小売業経験者が農場長になって、井戸をどこに掘る、ハウスをどうする、法令はどうやって遵守したらいい、食品安全・労働安全・環境保全どうやって担保しようか、こういったことを自ら考えながらノウハウを蓄積して農業展開をしているという農業法人だとご理解ください。
その中で初めはイオングループの小売業経験者が出向して農場におりましたが、今は農業をやりたいという若いメンバーがどんどん入ってきています。
現在、19農場300ヘクタールとなり、詳細はぜひ皆様のお手元に配布した企業概要をご確認ください。
北は北海道から南は大分まで、中山間地、干拓地、平場の地域、さまざまな、いわゆる農業類型で言うと山間地以外はほぼ網羅しているのかなという場所で農場展開をさせていただいております。
注目いただきたいのは、若い力で動かしているというところです。そして、例えば、ヘルメットをかぶってトラクター運転しましょうね、ということもルールづけして運営しているところにポイントを置いております。
今回私がこちらに参加させていただいた意義は、大きく3つございます。
機械作業時の安全確保、そして機械化による作業コストの低減、3つ目に機械の開発・導入・使用のあり方について、貢献したいということです。イオングループの1企業として農業に入らせていただいていて、その目線で見えてきたものをこちらの分科会にフィードバックし、それが少しでも農業の発展に貢献できればうれしいなと思いまして、こちらに参加いたしました。
特に農業という業界で社会慣習上認められていることが多々あると思いますが、それを是正していきたいという思いを持って参加させていただいております。
では、具体的なポイントを簡単に説明をいたします。
まず、私どもはGLOBALG.A.P.に基づいて農場運営をしております。世界的な枠組みで農産物の安全を証明したいと考え、こちらのツールを活用しています。
食品安全が際立って注目されてしまうのですが、もう一つのポイントは、労働安全にも重きを置いているというところが特筆すべき点だと思います。これからますますこういったグローバルな枠組みの中で農産物の評価がされていく中で、このGLOBALG.A.P.に求められている内容というのは当然網羅すべきことであろうというふうに私どもは考えて進めております。
では、実際はどういうフローで農業機械を組織内で活用することになるかというと、まずは初めて農業機械を使用する際にはリスク評価を実施しそれに対して対策を打つことに始まります。力量のある従業員がそれを運転する、必要な資格については会社が負担をしながら免許取得を進める、必要なマニュアルを整備したりします。また、教育の機会を国の機関、またメーカーさんと連携しながら実施をする、そして万が一事故が発生した場合は保険等でカバーをしながら再発防止のための報告書を上げてもらって、それを社内全体で共有をし、各農場でも共有をして、1カ所で起きたことを19カ所で共有して未然に防ぐという取り組みを行っております。
では、GLOBALG.A.P.上どんなことを求められているかというと、大きく3つを抽出いたしました。
先ほどのフローのとおりリスク評価を実施し、対策を打って教育・訓練をしましょうというポイントがきっちりと書かれておりますので、恐らく初めてごらんになる方もおられると思いますので、お手元の配布資料をぜひご確認ください。
やることは大きくこの4つです。リスク評価し、教育訓練を行い、掲示物をちゃんと掲示し、記録をつけましょうということです。
では、リスク評価についてどんなことをやっているか。
まず、社内でリスク評価の勉強会を行います。その一例です。
フォークリフトをみんな使うよね、ということをイメージさせて、どういうハザードとリスクがあるかを考える事例です。ハザードってこういうものなんだよ、リスクってこういうことなんだよというのをちゃんと伝えた上で、それぞれに分析をさせ、評価をさせます。ハザードというものは幾つかの項目に分かれて、それらを項目ごとにつなげるとリスクというものが幾つも顕在化する。その農場でフォークリフトを使っていないんだったらこのリスクはない、と外す。でも、フォークリフトを使っている限りにおいては、その地盤がアスファルトなのか、砂利なのか、はたまた土なのか、それによって、リスクの大きさというものは異なるわけです。それを各農場で資料の通り評価をさせるということです。一番大きなリスクだと考えられたものに対して、1個ずつ予防対策を行い、そのカバーを保険等で行っていく、こういう流れです。
2つ目、教育訓練につきましては、まずフォークリフトの運転技能講習を会社の命令で受けさせます。ですので、場長である農場長が仮に忙しいから無理だと言っても、そういう問題ではないと伝えて、必ずあなたの部下に受けさせなさいということをまず指示します。実際、農場で行う座学もあれば、水戸圃場のようなところを活用させていただくこともあれば、メーカーさんにお願いをして研修会を実施いただくということもございます。
3つ目、掲示です。
当然、身だしなみのルールというものがあって初めて組織として成り立ちますので、通常の機械操作時の身だしなみはこうですよ、刈払いの作業時の身だしなみはこうですよというものをペタペタ張って明示します。また、農場内の教育機会の中でこれら掲示物の読み合わせも行います。
いわゆる社員、日給月給社員だけではなくて時間給の社員であるパートさんにも当然刈払作業を行っていただくことがございます。長年、自分の庭を刈払機でやっていたから俺は大丈夫だというふうに、弊社の従業員はするのですが、いやいや会社としてはちゃんと許可を得た、資格を持った人間じゃないと困るから、これからメーカーさんを呼ぶから、講座を受けて、資格を取って安全にこのルールどおりやりましょうねと、こういう流れになっております。
労働安全のことばかり言ってしまうと、先ほどの身だしなみとか、自分をどう守るかという話ばかりになってしまうのですが、ほかにもこの近くには軽油やガソリンを置いているから火気厳禁ですよとか、何か機械を動かすときに注意しなさいといった掲示物もあります。
記録につきましては、研修に行った人間がちゃんと報告書を出させ、教育記録をつぶさにつける、安全衛生教育修了証というものを手元に持たせる、それを人事が把握する、農場長が把握する、免許証にもちゃんと大特や牽引があることを把握しながら更新期間が近づいたときにアラートを出す、こういう仕組みで動いております。
既に皆様方がおっしゃっていたとおり、労働安全衛生法が重要だという認識に立って農場運営をしております。
しかしながら、この農業機械に関して遵守すべき法令については労働安全衛生法だけでなく、消防法や道路交通法などもあります。今の農業の実情に照らし合わせると、慣習上もはや許されていることがあると認識していますので、事実大きな事故が今のところないと捉えるならば、現状・現実を踏まえてルール関連を農業ナイズして、それが法令上も認められるようにアジャストしていくことが大事ではないかととらえております。
実際、事故が起きてしまったら労災保険、自動車保険、施設賠償保険で自分たちの周りで起きる事故も含めて対応できるようにしています。もし農場の近くに通りかかった方に小石が当たってけがをさせてしまったらどうやって対応するのか。それは施設賠償保険という枠組みがございますので、そういったことに対しても備えをするということです。
ですので、今後大きく3つの課題について解決に向けて対策が必要であると考えております。まず、関係省庁、自治体との連携を深めていっていただき、先ほど申し上げた法令の再整備もぜひ進めていっていただきたいです。
そして2番目が農業機械メーカー様を中心に、農作業安全の教育機会をぜひ充実していただきたい。
そして、保険については、これまで農業においてはJAさまが頑張っていらっしゃったと思うんですけれども、成長戦略に位置づけられている農業の中でビジネスチャンスと捉えて、他の保険企業様にも補償メニューの拡充や体系化を進めていっていただきたいと思います。
そうした取り組みひとつひとつが有機的につながりあって、やがてそれが世界中のお手本となる日本農業に発展できると信じております。
ですので、これだけ若い力が今私どもの会社にも集っているわけなんですけれども、今日も冒頭にあった、高齢者の農業者事故が多い半面で、その裏には25%の中には65歳以下の事故があると読み取れるわけです。作業事故全体を減らすことも、、25%分を減らすことも、それぞれに実現できれば、農業の担い手が安心して働けるという場づくりにつながると思います。私どもは一担い手だと思っております。私どものような農業法人の担い手もふえてくるでしょうし、農業者さまが意欲的に生産法人化されて企業化されていくこともふえてくると思いますが、その際に、労働安全面が体系立ててソフト面でカバーできるとよいと考えます。特に事業所そのものの安全の取り組みへの評価がポイントです。運送業界にはあるようですけれども、各事業所に対して労働安全への取り組み評価を国を挙げて進めているようです。農業企業体に対しても、運送業界と同様の事業所評価されてお墨付きが与えられれば、、農業をやりたいと考える若い担い手の選択基準になると思います。そんなに安全なところだったらまず採用エントリーしてみようかなと思えるはずです。そういった評価制度を農業者の意識喚起のためにも、社会全体の意識喚起のためにもぜひ拡充いただきたいなということを皆様方の話も伺いながら考えておりました。
終わりになりますが、農業でそこまでやるのか、やらなくていいのではないか、という意識が、私どもによく問いかけられるのですが、いや当たり前のことを当たり前にちゃんとやりましょう、という農業風土に転換していっていきたいと私どもは考えております。
以上でございます。ありがとうございました。

○芋生分科会長
どうもありがとうございました。
それでは報告の最後になりますが、本日、伊藤委員が欠席されておりますので、伊藤委員から提出していただきました資料6になります「農業機械士と農作業安全」ということで、これについては事務局のほうから説明をお願いいたします。

○松岡生産対策室長
伊藤委員から「農業機械士と農作業安全」ということで資料を提出いただいているので、ご紹介させていただきます。
農業機械士の農作業安全に対する重立った活動をご紹介いただいております。
1つ目としては、農作業安全運動ということでのぼり旗を立てたり、私有地に「農耕車注意」といった標識を立てておられるということです。
2つ目としては、地域全体として取り組みとして、危険マップをつくってそれを農家に配布するといった取り組みが行われている。
3点目としましては、農村医学会が農作業事故経験者あるいはその家族に対面で調査をしております。それに機械士会も参加してDVDをつくって、それを活用していただいているという事例が紹介されていると。
4点目としましては、体力テストを実施していますということでございます。詳しく書いていないんですけれども、楽しいお酒を飲んでもらいたいという思いで、楽しいこととあわせて取り組んでいるのではないかなというふうに想像されます。
5点目として、対面調査に取り組んでから、農作業安全の取り組みが農協で不足しているんじゃないかということで研修をお願いして実施しているという取り組み。
それから6点目ですけれども、トラクターの事故が道路走行時でも多いということでございます。これにつきましては、道路を走行する際反射シールを利用するという取り組み、それから右折時に事故を起こさないように一旦停止して事故を回避してから右折するんだといった取り組みが紹介されております。
このような意見をいただいておりますので、紹介させていただきます。

○芋生分科会長
ありがとうございました。
それでは、ただいま各委員の立場から報告いただいたわけなんですけれども、今回は農業機械の安全対策に関して分科会としての一定の方向を示したいということであります。
ただ、一定の方向を示していくということなんですが、今報告いただいて、安全対策と申しますのは非常に幅の広い事項がかかわってくるなというのを改めて感じまして、順不同ですけれども、挙げてみますと、まずは高齢化の問題があります。
それから当然ですけれども、最初に紹介のありました事故の事例の情報収集が必要である、正確な情報収集が必要である。それを正しく分析する必要があるというのが1点あります。
それから次にリスク評価、それから安全教育の問題、それから当然ですけれども、機械そのものの安全性を向上させていくということ。
それから、中古機械の問題があります。今は基準が非常に高くなったんですけれども、それまでの安全性の、例えばかなり古い機械がまだ使われているということで、トラクターでの転倒事故なんかその時点で起きたかもしれないということで、中古機械の問題があります。
それから資格制度の問題、それから法令の再整備が必要ではないかと。それから事故が起きたときの保険の管理の徹底。
それから、高橋さんから紹介のありました安全性にかかわる法人の評価制度、こういうものがあってもいいのではないかというような紹介がありました。
このように非常に多岐にわたる事項と関係しておりますので、なかなか一つの方向性を出すといっても非常に幅が広いわけなんですけれども、本日は安全性にかかわることとしては第1回ということになりますので、今後、論点を整理していくことになると思いますので、本日につきましてはこのようにいろいろ項目があるんですけれども、委員の方それぞれのお立場でご提案なりご意見等いただきたいと思います。
どなたからでも結構ですので、ご意見等ありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。

○蒲谷専門委員
私は今農業もやっているんですけれども、前職で海外子会社も含めたこういうような一つの管理の仕組みというのをつくっていたので、その観点からちょっと申し上げると、まず1つはここで言っている安全管理の管理というのは、マネジメントなんですか、それともコントロールなんですか。
マネージとコントロールというのは本質的に違うので、もしコントロールということであるのであるならば、今お話をずっと聞いてて不思議だったのが、PDCAという言葉が出てこなかったんですね。ですから情報を収集するということと分析する、施策を行う、行った結果がどうなっているのかということを評価する。それが次のプランにつながる。実は、コントロールするという立場の中では、PDCAというのが非常に重要になります。
そういう意味でいくと、今回お話を聞いていてちょっとショックだったなというのがあります。ですから、本当にどういうふうにするのかということはもう少し深い議論が必要なのかなというのは思いました。
この中で一番ショックだったのは─あえてショックという言い方をしますけれども、情報が収集できていないというところ。これは例えばリスクをコントロールするという仕組みをつくるときに、よく成熟モデルというのを使うんですね。成熟モデルのステップ0というのがルールも何もないという状態なんです。ですから、情報が集まらないということはそもそもPDCAが回せないという、そういうような一番下のレベルに入っているというように私としてはちょっと認識してしまったのでかなりそれがショックだったなというのがございます。
そういう意味では、現状を含めた今どういう位置にいるんだ、どこに行きたいんだというような一つの成熟モデルというのをつくって議論していくというのが、先ほど委員長からありましたような幾つかの項目を整理する上で重要なんじゃないかなというふうに思いました。
それとあとは機械とは直接関係ないんですけれども、そうやった人間が農業に入っていってまず最初に思ったのは、何でみんなこんなに汚いんだと、道具を片づけないんだ。要するに5Sができていないんですね。5Sができていないようなところで安全管理といっても、これはほとんど無理だと思います。
今回は議論としては機械安全なんですけれども、実は5Sができていないところで機械安全の安全に道具を使いましょうという議論をしてもちょっと難しいんじゃないのかなというのは思ったところです。そういう意味では焦点は絞らなければいけないんですが、例えば施策上では5Sの徹底をするということが一つあってもいいんじゃないのかな、そういうように思いました。
そういう意味でいくとちょっと申しわけない、かなり強い言い方をしてしまったんですけれども、本当にここは議論をしていかなければいけないことなのかなと思いました。
私が今回大規模ロボット事業ということで305台のロボットをやるときも、実はそういう視点は入れていまして、同時にそのときに保険も全部つけています。やはりそういうような仕組みという部分をちゃんとするというのと、安全と、もしくはコントロールするとか、そういうことがなければ難しいなと思っているのでそういうことも必要だというふうに思います。
ちょっとすみません、きつい言い方になってしまったかもしれませんが、感想として申し上げました。

○芋生分科会長
そもそも情報収集が十分できていないんではないかと。これにつきましては当然ですけれども、そのことを共通認識しているということだけでも非常に一歩は前進しているのかなと。ちょっと変な言い方ですけれども。
何で情報が収集し切れていないのかという理由についても、ある程度共通で認識されているのではないかと思います。農家のほうからは上がってきにくいと自分の責任にしてしまいますというようなこともありましたし、やはり企業と違って家族経営が多いというようなこともあるかと思いますので、そこら辺の問題を乗り越えてどうやって情報収集していくかというようなことかと思います。
事務局のほうからもし何かコメントがございましたら。

○松岡生産対策室長
情報収集ということですけれども、説明の中で若干触れさせていただきましたけれども、体系的にとれているのは死亡事故調査ということで、どれだけお亡くなりになっているかということと、主として死因を調査している調査なので、死因はわかるんでございます。
対策を打つためには、どういう状況でその事故が起きて、どうやったら防げるかということが必要になると思うんですけれども、そこはメーカーさんからの協力で情報提供いただいて分析しているんですけれども、例数が少ないので事故の種類によっては分析できるものもありますけれども、分析しにくいものもある。例えばトラクターが道路で転落しているということは、どういう状況で起こったかある程度わかるんですけれども、例えば農用運搬車の事故がある。それは件数は余りないので、どうしてそういう事故が起きたのかわからない。なぜそれが事故情報が集まらないのかというのは、会長もおっしゃるように1人の経営でやっているので事故が起きた、周りで報告させる義務もないので集約できない、あるいは地方に協力を求めても農家と情報を集めていただくということがなかなかやりにくいとかいろいろな問題があるということで、いろいろな人の協力でいろいろなルートで情報を集めていくということが今後必要かなというふうに考えています。

○芋生分科会長
情報収集というのは一番最初の段階ですので非常に重要かと思うんですけれども、今お話もありましたが、企業あるいは法人と家族経営、あるいは個人経営の違いというのは農業に限らずよく出てくる問題かと思います。
そこら辺、高橋さん、法人であるがゆえにこういう対策がとれるんだけれども、個人だとなかなか難しいだろう。個人にどうやって浸透させていくかということで、何かご提案等ございましたら。

○高橋(寛)専門委員
やはりこの資料の中にもあったのですが、そもそも個人に浸透させるのは難しいと感じております。
私どもは今、自分たちでGLOBALG.A.P.の認証取得をしながら、このノウハウを余すことなく農業者様にお渡しをして、これを一緒にやったらすごくいい農業経営できますよとお伝えをしても、なかなかご理解いただけないという実情に直面しております。
そうしますと、もともと、こうした問題意識をを伝えていく母集団を、農業者全体として捉えるのではなくて、その中を担い手ごとに分割していって、まず一番意識が持てそうなところにピンポイントに施策を打って、または何らかの推奨策を打って、そこで先ほど申し上げたような評価制度等があれば1つのムーブメント、運動みたいな形で社会的な認知が高まってくると思います。そうなれば、今まで農業だからいいんだと思っていた方々も、やはりああやらないといけないよな、というふうに思っていただける日がやがて来るのではないかと考えています。それを全ての農業者向けにとターゲットを全体に広げてしまうと、効果的な促進は進まないのではないかと感じております。
何よりも、労働安全衛生法も労働基準法等も全て農家は対象外です。私どもも対象外で事業をするか、対象内で事業をするかについて、議論をしましたが、当然イオンなのだからそこは自主的に遵守してやっていこう、と判断をして進めてまいりました。
そもそも法律面も農業者の方々は、対象外とされてしまっている点があるので、そういった点からしてもまずは企業化していく農業者様、そして企業として農業に入ってきた法人、こういったところにターゲットを絞って進めていくと効果的ではないかなと、考えております。

○芋生分科会長
どうしても個人だと、ちょっとけがしたけれども、しようがないかとしてしまうところがあると思うんですね。
高橋良行さんいかがですか、法人内で絶対これは報告しろと徹底というか、そういうことに関して。

○高橋(良)臨時委員
まさに今高橋さんが言ったとおりで、自分の農地を自分で耕すのに何の法律も要らんというのが今までの農業者なものですから。これから法人化して労災問題というところで会社的にはしっかり、労災事故ですから、法人化になってそういう意識がどれだけ高まるか期待するところ。やはり労災事故としての認識をどこまで持つかだと思います。

○芋生分科会長
あとちょっと私も驚いたというか、今のことに関して、農家の方は機械の故障だとかそういうことに関してはすぐメーカーなり、販売店なりにクレームをつけるんだけれども、安全性に対しては余り言わないというのがありまして、言ってコストが高くなるのも困ると。ここら辺は非常に私はショックだったわけなんですけれども、メーカーサイドからしてみれば、大久保さん、この点はいかがなんでしょうか。
もっとどんどんユーザーから意見を言ってきてほしい、あるいは余りいろんなことを言ってこられても対応できないんで困るとか、そこら辺の。

○大久保委員
正直、我々も一つは先ほどの報告という中に関しては、自分たちの販売店とか通じてできるだけ情報を集めるようにしています。
ただ、やはりメーカーごとになっているというところもありますし、先ほど一例ということで農家さんと大学と一緒になっていろいろな使い方を見ながら安全啓蒙というようなことを実際やっていますので、ぜひそういうご意見というのはいただきたいと思います。
やはり我々にとってもある意味、使っていただいている農家さんというのは大事な大事なお客様ですので、そういう方がけがをされたり、万が一亡くなられるのは我々にとっても非常に悲しいことですし、それはぜひ一緒になって変えていきたいというふうに思っています。
そういう意見をいただいた場合には真摯に考えるようにしていきますし、何も安全性を高めたから必ず高くなるというものでもないので、それはやはりメーカーの努力もあると思いますので、先ほど言われたような、例えば飛行機とかで事故調みたいなのがありますけれども、そういうので本当に情報が整理されてくれば非常にありがたいというふうには考えております。

○芋生分科会長
それでは、ほかにご意見、ご提案等ございますでしょうか。

○谷川専門委員
グループ長になったときに、研修の一環として、労働安全衛生法を受けました。その中で、法人の場合、50人以上の事業所であれば必ず、安全管理者を置かなければいけないので、法人にとっては、労働安全に係る活動をしていないほうが逆に問題です。事故があったら、その状況によっては業務停止命令になるので、事故やヒヤリハットの情報は常に上げていくという取り組みがされている。問題は、10名以下の場合です。10名から49名でも安全衛生推進者を置くことが必要です。しかし、10名以下の場合は、義務はありません。最悪、管理できていない状態になってしまっている。よって、家族経営が主体の農家では、安全管理を適切に行うことは難しい。そのような背景において、ヒヤリハット情報や事故情報を取るには、他の動機付けがなければ多分難しい。リスク管理というのは、業務として面倒であるので、結局管理しない方向に進んでしまう。
どういう形でモチベーションを上げるかといったときに、一つのアイデアとしては、保険制度かと思います。例えば保険の割引として、リスク管理をやっている人たちに対しては保険の割り率が下がるとか、農業機械の例で言えば、安全機能が付加されていれば、保険が割り引かれる。例えば乗用車だったらエアバッグがあると保険制度が割引されるといったイメージです。そういった安全に対してのメリットが具体的にあれば、モチベーションが上がるので、情報は集まってくると思います。例えば、安全管理をしっかりやっている農家は、定期的にリスクの情報を保険会社に上げることで、何らかの労災にかかる保険制度を割引にするとか、そういう施策をやると、事故情報は自然と集まってくると思います。やはり単純に個人の安全の意識だけでというのは限界があるので、安全に対するモチベーションをつけるかというところは、特に10名以下の事業者に対しては重要かなと思っています。

○芋生分科会長
なかなか啓蒙活動だけでは浸透していきにくいということで、例えば保険の掛金を下げるとか、実質的なモチベーションを上げるための方策が必要であるということです。ありがとうございます。
ほかにどなたかございますでしょうか。

○原委員
どういうふうに申し上げていいのか、今回、資料を拝見しましてやはり高齢化の問題がすごく大きいなということを感じました。
一番最初に示していただきました資料の中で、65歳以上の比率で77.7%ですか、80歳以上でもう30%近いということで、これとその次の10万人当たりの死亡事故発生件数なんですが、これは他業種との比較ということなんですが、他業種でここまで高齢化が進んでいることはないと思いますので、そうしますと年齢別の分析というのはかなり重要なのではないのかなというふうに思います。
今お話が出ましたように法人化でこれからバリバリ伸びていくような人々に対するような先進的な対策というのも必要ですし、それこそ高齢で一人で作業をしている方に対する施策というのも必要で、それはむしろ産業というよりも、例えば運転免許証を返上するようにというようなことを進めていくような、本当はこれを言ってしまうと非常に農業の現場では厳しいことになりますけれども、そういうような安全ということを考えるとき、何のための安全かというのも、年齢ですとか経営の種類、経営規模等によっても大分変わってくるのかなと思いますので、その辺も見ていく必要があるのではないかなと感じました。
以上です。

○芋生分科会長
農作業の死亡事故がなかなか減らないということで、よく言われますのは、機械は安全になっているんだけれども、農業者が高齢化していくので、安全になっているんだけれども、なかなかそれが表れてこないということで、これにつきまして先日、松岡室長とお話をしていまして、もし可能でしたら今ご提案のありましたように年齢層別の10万人当たりの死亡事故件数、あるいはけがの事故発生件数を出していただけるとありがたいということでお願いしております。

○松岡生産対策室長
すみません、資料には添付していないんですが、現時点、平成25年の事故の年齢別の就業人口当たりの事故件数ということで整理をしました。
年齢の高いほうからご紹介しますけれども、70歳以上で10万人当たり20件、65歳から69歳が12.7件、60歳から64歳が11.4、50歳から59歳、ここで7.8、ここで建設業と同じぐらいの水準になる。あと49歳以下、ここが5.7ということで建設より若干低いということでございます。
本来であればもう少し各世代ごとにどう推移しているかということを分析しなきゃいけないと思っていますが、それはまたお時間いただいて整理したいと思います。

○芋生分科会長
これは推移について表していただけると、機械が安全になった効果がどの程度出ているかというのがわかると思いますので、よろしくお願いいたします。

○川嶋臨時委員
きょうはいろいろな分野の方から安全ということを教えていただいて、非常に勉強させていただきました。
私は地方自治体で農業の仕事をやっていまして、自分が農業をやっているわけではないんですけれども、業界にどっぷり染まっているというところもありまして、そういう意味で非常にきょう、法人の方の話とか、企業的な目線とかということはすごく勉強しました。
それで、すごくきれいごとを言うようで申しわけないんですけれども、まず教育をするということが非常に大事なんじゃないかなというふうに実は思っています。
今の何とか運動をするとか、のぼりを立てるとか、そういうことも必要なんですけれども、私は法人の方というよりも個々の農家の方とよく接しているような中では、そもそも農作業安全の必要性とか、そういうところを物すごく軽視をされているということがあると思います。
死亡事故ほどのすごいことじゃなくても、ちょっとした事故とかちょっとしたドキッとしたりということはたくさんあると思うんですけれども、そういうことが情報が上がってこないということもありますが、そもそも使い方が少し横着といいますか、きちっと機械を使っていないとか、きちっとヘルメットをしていないとか。
あと自分自身も研究作業をしているときに経験があるんですけれども、5時までにあそこまで急いでやっちゃおうとか、ちょっとやっちゃおうとか、そういう気持ちの横着なところが皆さん多いんじゃないかな。
先ほどの大きな法人で管理者がいて、上司の方が何か言ってという場合はそれなりにそういうところがおさまっているんだと思うんですけれども、やはり人間は弱いので、自分が一人で作業をするとか、自分が経営者だったりとかという場合はなかなかできていない。その辺の意識の改革ということをもっとしなければ。
先ほど保険制度とかでモチベーション上げるというのはなるほどなということをすごく思ったんですけれども、餌というんですか、そういうのとあわせてやはりなかなか効果が上がらないかもしれないし、くどいかもしれないんですけれども、教育をすることも、今ほとんどされていないのかなということを感じていまして、そこが大事。
自分も反省なんですけれども、私は農業普及指導員もやっていたり、試験場の職員もやっていたりという中で、地方自治体の職員として生産を上げようとか、省略化しようとか、労働を楽にしようとか、あと農薬の使い方を安全にとかということは物すごく指導してきたんですけれども、こういう農作業の安全ですとか、格好をきちっとしなさいとか、もうちょっと始業点検しっかりしなさいとかいうことはなかなか指導をしてこなかったなということは自分でもちょっと今反省しているところなんです。
そういう自治体の職員もしかりですし、きっと国の方々も、生産を幾ら上げるとか、食料自給力をどれだけ上げるということに対して、どうしてもこういうところはちょっと緩んでいるのかなということも感じました。
しかし、非常に大事なことだと思いますので、ちょっときれいごとかもしれませんが、教育ということをしっかりしていくというみんなの気持ちがそっちへ向かせるということが大事かなと思います。

○芋生分科会長
なかなか農家の方は、多分自分はけがしないんじゃないかなというような根拠のない自信というか、そういうのがあるのかなと。ですから、教育するにしても安全な作業の仕方だけではなくて、本当に危ないものですよ、けがは必ずしますよ、リスクはありますよというようなことを考えてもらうというのも必要かと思います。
ほかにいかがでしょうか。

○青山委員
取材で回っていると、就農した後継者に、何で就農すると決めたんですかと聞くと、子どものころから親のトラクターを運転する姿とか見てきたとかというのは表向きの話で、結構子どものころからトラクターに乗ってきたという人が多いんですよね。
圃場の中では免許が要らないというのは、今もなんですかね。お父さんも洗脳したいのだと思いますが、幼い頃からコンバインで小麦を刈らせたとか、頭が見えなくて無人になって、あのトラクターどうしたんだと周りから聞かれて、実は子どもが乗っていたという話をよく聞きます。ただ、子どももその時に褒められたことが記憶に残っていて就農したという人が片手には余るぐらいいらっしゃるんですよね。
これは就農者をふやすという点ではいいと思うんですけれども、とても危険なことだと思うんです。これを禁止する必要もあるのではと思うのです。結局そういうお父さんから学んだ子どもは、多分大人になっても、また同じことを子どもにさせる可能性もあるかと思います。
そういうことを原稿に書いていいんですかと聞くと、いいんですよ、圃場の中は免許なくていいんですからと言っておくびれもなく皆さんおっしゃるんですけれども、その辺も今後は検討する必要があるのではないかなというふうに思っております。
あと高齢者の問題についてです。資格制度とか、法人のいろいろな対応というのは私もすごくいいことだと思います。でも、そうした評価制度や資格制度には高齢者になるほど興味を示さなかったり、制度から漏れてしまう可能性があると思います。そうした高齢者が一番事故率が高いことを考えると、別の方策を立てる必要があると思います。
資格制度は若手向けというか、法人化向けだし、高齢者には伊藤委員がここに書かれていらっしゃるような、結構草の根的なものがいいのかなと思います。収穫祭のときに安全教室をやるとか、あるいは農協の商談会とかというときにヤンマーさんとかクボタさんとか協力していただいて、ちょっとデモをしながら、新しい機械もPRしながら、高齢者の人には安全教習するというようにローラー作戦みたいな形が必要なのではないでしょうか。若い人向け、担い手向けと高齢者向けは少し違う性格の指針を出したほうが実効性があるのかなというふうに感じました。

○芋生分科会長
子どもというか、これはなかなか今まで、もちろん数字にも出ていないかと思うんですけれども、確かに両親としては子どもさんがやれば誇らしいような部分もあるし、子どもにとっても作業すればみんなに褒めてもらえるし、それはすごくモチベーションにはなりますね。

○青山委員
それで就農を決めたという人が多いのが実情です。

○芋生分科会長
確かに褒められるとうれしいというのはありますけれども、危ないことではあるかと思います。
ほかにいかがでしょうか。

○奥野委員
私は子どものときは乗っていなかったんですけど。どんな父かというのは、すごくあるんだろうなと。うちの父は、代々うちは農家ですので、私がトラクターに乗るようになって10年たった今でも、危険だ危険だとすごく言うので、そこが大きな意識改革をしなければならない部分なのかなと。企業であっても、個人であっても、その管理者、先輩となる人の指導がどうなるのかというところが重要かなというふうに感じています。
私の立場としましては、10人以下の小規模の家族経営が法人化したような部分でいます。理想的なお話をイオンさんの取り組み、すばらしいなと思って聞かせていただきましたが、できないなというのが正直なところです。
そこには時間もかけなければならないですし、コストもかけなければいけないということになるんですけれども、やらなければいけないことはわかっているんですね。となると、もう義務化していただくということが有効な措置になるのかなと。自分で自分の首絞めるような発言ではありますけれども、外堀から埋めていかないことには恐らく解決できないことだと思いますし、先ほども青山委員からありましたようにお年寄りとこれからの世代と本当にはっきり分かれて考えなければならないのかなというふうに、両方見ていて感じるところです。
農作業事故を自分で起こしてしまったということって、農業をやっている身としては言いにくいのはすごくよくわかります。それは自分の農業技術が未熟だからという、例えばこの中にもあったんですけれども、刈る地のかたい土のときにはゆっくりと始めてだんだん様子を見てふかしていかなければいけないとか、そういうことを守らなかったというふうなことを恥さらしのように言ってしまうことになるという意識があるので、なかなか言い出せない部分があるんじゃないかなというふうに思ったことと、やはり技術と安全性というのは表裏一体なので、機械の購入時なのかなと、取扱い説明書にはそこまで書かれていないんですけれども、そこの指導というものもあわせてやっていただくことが効果的ではないかなと思いました。
実際、農業を現場でやっていて触れ合う方たちというのは、例えば各市町村にある農業委員会、農協さんと農業機械メーカーの方、普及課の方、農業大学の方、そのあたりの方たちにもっとこの先、お話があったようにこういう格好で仕事をしなさいとか、一度も言われたことがないし、ヘルメットをかぶってやりなさいも見たことがないんですね。それすらも浸透していないということが現状だろうと思いましたので、実際かかわる人から草の根的にやっていくところと板挟みで義務化していくということをやっていただければと思います。
現状、女性の働く場として運営していますけれども、今ハローワークからの紹介でパートさんを雇うことが多いんですが、刈払いもやっていただかないといけないので刈払いもやってもらうんですけれども、ハローワークで例えばパソコン検定のほうに補助していたりとか再就職支援みたいな中にも農業の作業に当たる簡単な資格などでもいいので、農業技術検定なんていうものも、そこを応援するような制度なんかもあると、雇用する者としてはすごくありがたいなというふうに思いました。
以上です。

○芋生分科会長
いろいろご意見いただいて、農作業案での教育とか制度のほうのご意見を結構いただいたんですけれども、農業機械本体についての開発の方向性ですとか、そういうこともございましたらぜひ伺いたいと思うんです。
というのは、私ずっと思っているんですけれども、農業機械というのは非常に原理的な危ないものじゃないかと思っていまして、特にここで言いますと刈払機と歩行型トラクターという、死亡事故こそ全体の割合からすればそんなに多くはないんですけれども、多分この裏にけがというのは非常に多いんじゃないかと思います。
刈払機は当然、刃なりがむき出しで回転している、何か飛んでくるということで、もちろん防御のための防具をつけるんですけれども、その機械本体が危ないですね。歩行型のトラクターにつきまして、バックのときの事故が多いということなんですけれども、これも原理的に大方の方は多分ご承知だと思うんですけれども、前進方向だとタイヤがこう回るものですから機体は後ろにこうですよね、こういう力が働くんですけれども、後進だとタイヤがこう回そうとするものですから、機体はこう上がるという、原理的に危ないものなんですよね。
原理的に危ないものをみんな使っているという、それがどこまで認識されているのか、あるいはどうやったらそれを安全に持っていくことができるのかとか、もうちょっと機械本来の議論、もちろんずっと研究はされてきたんですけれども、もうちょっと機械本体の議論もあっていいのかなという気がします。
究極のところは無人走行なり何なりになるとは思うんですけれども、そこに行くまでにまだまだステップが必要かと思いますし、小型のトラクターというのはなかなかそういう無人運転のできないところで使用されているかと思いますので、刈払機についてもなかなか無人化といいますか、無線操縦しにくいところで多分利用されていると思いますので、そこら辺の安全性というのはもっとこれから必要になってくるかと思うんですけれども、生研センターさんのほうで何かそこら辺のビジョンといいますか、何かありましたらぜひ伺いたいんですけれども。それは歩行型トラクターに限らずということで。

○藤村企画部長
今言われたとおり、歩行型トラクターあるいは刈払機というのは、まさしく大変けがが多い、また歩行型トラクターはまさしく死亡事故にかなりつながっているということで、大変私どもも重要な安全対応機種ということで、そういった意味で安全性を高めるという意味ではこれまでも安全鑑定とかそういうところで防護の装置をいろいろつけたりとか、特に歩行トラクターはデッドマンクラッチとか、そういうこと装備を義務づける形で業界の皆さんにいろいろ安全を高めてもらうということでやってきていました。
ところが、今回、歩行用トラクターの詳細な調査をしてみたら、やはりデッドマンクラッチが実はまさしく先生おっしゃったようにボンと上がったまま、それでも急に挟まれてしまったりとか十分機能していないというのが見えてきたというところもあって、これについてはやはりこういった詳細な調査の中から出てきた問題ですから、そこでどういう形で安全性を高めていくかというところで研究の材料が出てくるんだろう。そういった意味では、先ほどからありましたように調査を充実させて、どこにリスクのもとがあるのかというところをまずはっきりさせることが重要なのかなと思っております。
また、刈払機の話は、これも防護をつけたりとかしているんですけれども、実際には農家の方が外してしまったりとか、あと私もよく農業の現場で見るんですけれども、アイマスクとかいろいろ機械を使う指導等私どものほうからもいろいろな事故の例を見せながら各県の皆さん等に、あるいは業界のほうに情報提供しているんですけれども、なかなか効率優先になってしまっているのかということで、やれば問題ないのはわかっているのにやってもらえないというところです。また、防護をつけているのにわざわざそれを外してしまう。
そういうところでなかなか人の意識を変えていくというところをしっかりやらないと、機械は刈払機も実を言うと少しでも楽になるように振動を40%ぐらい落とすような開発を我々はしていますので、そういうこともやっているんですけれども、最後はやはり人間の意識というところを、一つはやはりどれだけ危険な機械かまず認識してもらうことが大事なんですけれども、そこを私どもとすればホームページとかも立ち上げて見られるようにしているんですけれども、もっともっと情報をしっかり提供していくということを、私どもだけではなくて、関係者みんなでやっていかなくちゃいかんのかなというところは、今の私どもの現状かなと思っております。

○芋生分科会長
大体時間になったんですけれども、まだほかにございますか。

○大久保委員
藤村さんからもデッドマンクラッチの話もあったんですけれども、これと直接関係あるかどうかわからないんですが、やはり先ほど委員長のほうからも中古農機とかいう話をしていましたけれども、昔の機械ですとワイヤーとか対応していますので、調整とかしていただかないとブレーキのききが甘くなるとか、そういうのがあるんです。
車でしたら車検制度とかそういうのがありますけれども、農業機械の場合は皆様にお任せしていますので、そういうことを点検していただかないと、我々が古い機械を回って点検とかさせていただいている場合もありますけれども、そういうところをどういうふうな形でやっていくのかというのも一つの課題として我々は認識しております。

○芋生分科会長
今のトラクターには安全フレームもついているんですけれども、まだ安全フレームのついていなかったころのトラクターも依然として使われているというようなこともございますので、確かにおっしゃるように車検制度というものがないので、そこら辺はどうやって安全確保していくかというのは非常に重要かと思いますね。
ほかに。

○高橋(良)臨時委員
現場で、特にトラクター含めての話で、やぶへびみたいな話になってしまうんですけれども、先ほど免許の話が出ましたけれども、道路交通法上の問題と、最近ハローなんか折り畳みになって、車幅のことも調整できるようになったんでしょうけれども、まだまだ我々で言えば田舎のおっつぁんが道路を我が物顔で泥をはじきながら幅広のアタッチメントをつけて走行すると。ある意味、対人対物というか、巻き込み含めてどうなのという議論と、あとトラクターでコンバインを含めて牽引を引っ張る場合、あの牽引車というのはどんな安全対策があるのかということも、結構田舎の農機具屋さんが勝手につくって引っ張っているケースが大分あると聞いたりしていますので、その辺が我々の仲間ではユニックなりセルフで移動しましょうねということで啓蒙はしているつもりなんですけれども、まだまだ、特に朝の通学路なんかで車幅よりも広いアタッチメントをつけて人の脇を通るということは、失礼ですけれども、高齢者になれば車幅感覚というんでしょうか、そういうことも想定しながら、ある意味、法律違反ですよぐらいの啓蒙は必要かなという感じはしています。

○芋生分科会長
それでは、ほぼ時間になったんですけれども、もし最後にこれはというのがございますか。

○高橋(寛)専門委員
私からお伝えしたいのは、先ほどの私の発言もどちらかというと、イオンアグリ頑張っていますというところが強く出てしまったので、委員の方に頑張っているんだと思っていただけつつも、奥野委員が率直におっしゃっていただいた、でも実際は農家が実践するのは難しいよねというご発言も本当にそのとおりだと思います。
大切なのは、ステップを踏んでいくことだと思っております。だから、ゼロか100ではないと思います。
蒲谷委員からPDCAについて言及があったのですが、私たちも失敗やヒヤリハットから学び、改善を進めてきて今の体制があることをご理解いただければと思います。実際、自分たちで農業をやってみて、安全ベルトをつけずに走行していて、危うく転げそうになって飛び下りて大事故に遭わなかったという農場の従業員がいました。これは危険だと再認識してルールを見直し、実践をチェックするようになりました。よって、営農当初から今回の発表のような仕組みになったのではなくて、常に改善、改善、改善を重ねてきたうえでの今のあの仕組みです。
ですから、既にトラクターは危ないとおっしゃっている奥野委員のお父様が経営者としておられて、そういう啓蒙を組織の中でしているということ自体は当然評価されるべきですし、そういった既に今実践している安全の取り組み自体をレベルごとにファーストステップ、セカンドステップ、サードステップで評価される社会になるとよいと思います。世の中の農業者の中でも、こういう安全の取り組みをやりますという計画がちゃんとサードステップぐらいまで段階的にあって、それどおりに確実に進めていらっしゃるんだったら、それは評価されるべきだと思います。
ですので、ゼロか100かではなくて、その順を追ってちゃんと安全の取り組みをやっているということに対して評価ができるような仕組み、社会になるべきだと考えています。
また農業機械の危険性をどう伝えるかについては、伝え方だと思います。企業は企業としてのマインドが働きますので、コンプライアンスを守りなさい、と言われれば「はい」となるのですが、その点が家族経営になっていけばより情緒的に、心情に訴える形でどう啓蒙するかだと思います。
奥さん、またはお孫さんをあなたが運転する機械で巻き込んだらどう思いますか、という言われ方をした瞬間に、恐らく我がごとになると思うんですね。のぼりを見ても余り感じないでしょうけれども、そういった事例が幾つも準備し、それを心情に訴えて、やっぱり大事だなというふうにマインドを変えていくのが大変重要なことだと思います。ターゲットに合わせたやり方が少なくともあって、段階を追って改善をしていくプロセスに評価をしていくというような取り組みをぜひ切望しておりますので、最後にお伝えいたします。

○芋生分科会長
貴重なご意見ありがとうございました。
それでは、まだほかにご提案、ご意見等あるかと思うんですけれども、時間がまいりましたので、本日の議題についてはこれで閉じさせていただきます。
本日いただきましたご意見を踏まえまして、次回の分科会において中間論点整理を行いたいと考えております。
本日は安全性の議題についてご意見を伺ったわけなんですけれども、ほかに事務局のほうからは特に議題を用意していないということですが、委員の方から特に本日の議題以外にも何かコメント等ございましたらお願いいたしますが、よろしいでしょうか。
それでは、特にありませんようでしたら、これで本日の農業機械化分科会の議事を終了いたします。
司会を事務局にお返しいたします。

○齋賀課長補佐
分科会長、ありがとうございました。
では、最後になりますが、技術普及課長の榊からご挨拶を申し上げます。

○榊技術普及課長
本日はご多用のところお集まりいただきまして、ありがとうございました。また、ご熱心なご討議ありがとうございました。
とりわけお二人の高橋委員、それから大久保委員、生研センターもそれぞれ資料までご用意いただきましてプレゼンいただきまして、ありがとうございました。
本日、高齢者の話からお子さんの話まで非常に幅広い年齢層のお話ですとか、義務化をする、教育をする、非常に重要なご示唆をいただきました。
また、蒲谷委員からは、そもそも論としてのPDCAというようなお話がございました。PDCAの話はまさに今、私どもはGAPを推進しており、個々の農家、農業経営でやっていただき、その中で労働安全も含めてPDCAを回そうというのをやっておりますし、教育というのは新規就農施策であり、先ほどご紹介いただきました農業技術検定ももっとうまく使えるようにする必要があるのかもしれません。
また、お子さんの話は、いろいろな体験をすることは農業に関心を持っていただくことで、将来、農業に理解、協力をいただき、また新規就農者になってもらうという意味で非常に重要なので、やめるというのはなかなか難しいんですけれども、安全に配慮してやるとか、例えば大久保委員の会社においてキッザニア等で、バーチャルにはなりますけれども、そういう場で機械を操作する体験をするとか、シートベルトを締める体験もしてもらうとか、そんなこともあるのかもしれません。
特に原委員、あるいは青山委員からもお話をいただきました高齢者の話は、高齢者だけではないんですけれども、とにかく一人一人にどうアプローチするのかというのが一番重要になってくると思っております。そのやり方も含めて、またいろいろなアイデア、ご提案等もいただければ、我々も一生懸命考えて実際の施策にしていきたいと思っております。
いずれにしましても、安全対策というのは基本の基本でございます。しっかりと取り組んでいきたいと思っておりますので、今後ともご指導よろしくお願いしたいと思います。
なお、先ほど座長からもお話がございましたように、次回は中間論点整理ということで、これまでいろいろな角度で機械化政策の推進方法についてご議論いただきましたけれども、しっかりと方向性を出せるようにこれから事務局で作業しまして、できるだけ早く皆様方に案をお示しして、また次回の実りある議論につなげていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。

○齋賀課長補佐
最後に事務的な連絡をさせていただきたいと思います。
本日の会議に提出された資料につきましては、農林水産省ホームページにより直ちに公表されることになってございます。
また、議事要旨については、事務局にて案を作成の上、委員の皆様にご確認いただいた上で公表することとさせていただきたいと思います。議事録につきましても同様の対応をしたいと思っております。
今後の日程ですけれども、改めて調整をさせていただきますが、事前に確認させていただいたところ9月29日の火曜日の、さらに午前中が今のところ最も多くの委員にご出席いただけるようでございます。次回分科会は同日を中心に調整をさせていただきたいなと思っておりまして、本日ご出席の委員の方で、現時点で都合が悪いとか、都合がつくとかおわかりであれば事務局までご連絡いただきたいと思いますし、いずれにせよ改めて日程調整の連絡はさせていただきます。
それでは、本日はこれをもちまして散会とさせていただきたいと思います。
長時間のご審議ありがとうございました。

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