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農林水産省

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農業資材審議会 第16回 種苗分科会 議事録

1.日時及び場所

平成28年12月9日(金曜日) 13時58分~15時29分
農林水産省 第3特別会議室

2.議事

(1)「重要な形質」の指定について(諮問)

(2)農業者の自家増殖について(報告)

3.概要

 

○山口室長
では、まだ時間にはちょっと早いんですが、委員の先生方、皆さんおそろいでございますので、始めさせていただいてもよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
では、定刻になりますので、ただいまから農業資材審議会種苗分科会を開会させていただきます。
私は、知的財産課種苗審査室長の山口でございます。
委員、専門委員におかれましては、ご多忙のところご出席を賜りましてありがとうございます。
議事に入るまでの間、進行を務めさせていただきます。
また、今日、課長の杉中は国会対応がございまして、途中で中座させていただくことになりますが、大変申しわけありませんが、ご了承お願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、開会に当たりまして、農林水産省を代表いたしまして食料産業局審議官の丸山からご挨拶を申し上げます。
審議官、よろしくお願いいたします。

○丸山審議官
皆様、こんにちは。
ただいまご紹介いただきました審議官の丸山でございます。
農業資材審議会種苗分科会の開催に当たりまして、一言ご挨拶をさせていただきます。
ご出席の委員の皆様方におかれましては、平素より農林水産行政につきましてご指導賜り、この場をおかりして厚く御礼を申し上げます。
我が国の種苗産業の強みは、皆様もご承知のとおり、高品質かつ多様な品種を供給できることでございまして、また、これらの品種を用いた高品質な農産物は海外でも高い評価を得ているところでございます。
しかしながら、最近新聞等でよく報道されておりますけれども、国内で育成されたイチゴやブドウの品種が中国において無断で生産、販売されているというようなことがございます。
いずれも中国で品種登録の出願を行っておらず、栽培、販売等の差し止めができる育成者権を取得していなかったということで、有効な対策をとることができなかったということでございます。
後ほど、品種をめぐる国内外の現状について説明をさせていただきますけれども、こうした報道にあるような事態を防止するためには、海外の植物品種保護法に基づく品種登録が不可欠でございまして、私ども農林水産省では平成28年度補正予算におきまして、我が国農産物の輸出力促進の強化につながる品種につきまして、海外での品種登録、経費の支援等を行っているところでございまして、さらに平成29年度もこれを継続的に実施していけますよう予算要求を行っているところでございます。
なお、UPOV条約では、加盟国が審査を行う際には、品種登録された国の審査結果を活用できることとなっておりまして、審査期間の短縮、審査のコストの削減が期待されます。
このため、海外における品種登録を促進する観点から、我が国から品種登録の出願件数の多い10カ国との間で、我が国の品種登録の審査結果を海外の審査当局へ無償提供する覚書を交換いたしております。
今後も関係国への働きかけを継続してまいりたいと存じます。
一方、農業者の自家増殖につきましては、種苗法では育成者権の効力が及ばないとしつつ、省令で例外的に育成者権の効力が及ぶものを定めているところでございますが、我が国の契約等の実態を踏まえまして、植物種類を追加する省令改正を行うこととしております。
さらに、今般、地域産品のブランド化や輸出促進等において、知的財産の活用が重要なことから、特許庁と連携して、農林水産分野における知的財産の保護、活用について啓発するため、種苗法、地理的表示法、商標法等に係る制度の研修を実施しているところでございます。
新品種の開発及び種苗の供給につきましては、野菜や花きなどは種苗会社により行われておりますが、稲や麦など主要農作物は、これまで国や都道府県が主体となって品種育成や種子生産を行ってきたところでございます。
本年11月に「農業競争力強化プログラム」が決定をされましたが、この中で民間活力を最大に活用した開発、供給体制を構築するため、民間の品種開発意欲を阻害している主要農作物種子法を廃止するための法整備を進めるとされたところでございます。
現在、農林水産省におきましては、このプログラムの実行を図るための施策について検討を行っております。
さて、本日はこれまで出願がなかった11種類の新たな植物と審査基準の国際的な調和等を図る8種類の植物の重要な形質の設定、改正等につきまして、種苗法第2条第7項の規定に基づき、農林水産大臣からの諮問を受けて、専門家である委員の皆様方にご審議をいただくこととしております。
また、先ほども申し上げましたが、農業者の自家増殖における育成者権の効力を及ぼす植物の種類数の追加につきましても、ご説明をさせていただきます。
委員の皆様方におかれましては、どうぞ十分なご審議を賜りますようお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○山口室長
それでは、お手元に配付してございます資料の確認をお願いいたします。
まず、議事次第、それから委員名簿、座席図に続きまして、資料が1から4までございます。
それから、参考資料が1から3までございます。
不足している資料や落丁などがございましたら、事務局のほうまでお申し出いただきたいと思いますが、大丈夫でしょうか。
ありがとうございます。
それでは、委員、専門委員の方々のご紹介をさせていただきます。
お手元の委員名簿をご覧ください。
今回初めてご出席いただく方もいらっしゃいますので、委員の皆様をご紹介申し上げます。
まず初めに、分科会長をお願いしています、国立大学法人大阪大学大学院高等司法研究科教授の茶園成樹様でいらっしゃいます。

○茶園分科会長
大阪大学の茶園と申します。
よろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、元千葉県農林総合研究センター暖地園芸研究所果樹・環境研究室主任上席研究員、神田美知枝様でいらっしゃいます。

○神田委員
神田です。
よろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、神奈川県農業技術センター所長、北宜裕様でいらっしゃいます。

○北委員
北でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

○山口室長
続きまして、株式会社田中農園代表取締役社長、田中勇人様でいらっしゃいます。

○田中委員
田中でございます。
よろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門生産・流通研究領域長、中村ゆり様でいらっしゃいます。

○中村委員
中村です。
どうぞよろしくお願いいたします。

○山口室長
続きまして、八幡平市花き研究開発センター所長、日影孝志様でいらっしゃいます。

○日影委員
日影です。
どうぞよろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科准教授、山岸順子様でいらっしゃいます。

○山岸委員
山岸です。
よろしくお願いいたします。

○山口室長
続きまして、専門委員の皆様をご紹介申し上げます。
有限会社矢祭園芸代表で全国新品種育成者の会会長をされております金澤美浩様でございます。

○金澤専門委員
金澤美浩です。
よろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター筑波研究部育種生理研究室主任研究員、河野徳昭様でいらっしゃいます。
今回初めてご出席いただいております。

○河野専門委員
河野です。
どうぞよろしくお願いいたします。

○山口室長
続きまして、カネコ種苗株式会社緑飼部課長、清水一様でいらっしゃいます。

○清水専門委員
清水です。
よろしくお願いします。

○山口室長
続きまして、国立大学法人信州大学農学部応用生命科学科教授、福田正樹様でいらっしゃいます。

○福田専門委員
福田でございます。
よろしくお願いいたします。

○山口室長
続きまして、神奈川県農業技術センター企画経営部専門研究員、栁下良美様でいらっしゃいます。

○栁下専門委員
栁下でございます。
よろしくお願いします。

○山口室長
本日は、全ての委員、専門委員の皆様にご出席をいただいております。
本分科会の委員の定数7名のところ、全ての委員の方にご出席をいただいておりまして、農業資材審議会令第7条第1項の規定により、本分科会が成立していることをご報告申し上げます。
事務局につきましては、先ほどご挨拶申し上げました、食料産業局担当審議官の丸山、それから知的財産課長の杉中、それから私、山口ほか担当者が出席させていただいておりますが、時間の都合もございますので、紹介は割愛させていただきます。
なお、本日の分科会の議事及び議事録は公開いたしますので、その旨ご承知おきください。
本日ご審議いただく前に前回、平成28年1月20日の種苗分科会で新規の植物として重要な形質を新設した21種類の植物を初めとする重要な形質の改正についてご審議いただきましたが、本年3月10日付で告示の改正を行い、4月1日から施行しましたことをご報告いたします。
告示が掲載された官報を参考資料1に添付しております。
改正後の重要な形質につきましては、広く一般の方にもご覧いただけるよう品種登録ホームページ上で公開しておりますことを、あわせてお知らせしたいと思います。
では、これからの議事を進めるに当たりまして、審議会議事規則によりまして、分科会長の茶園委員に議事の進行をお願いしたいと思いますが、その前に審議官は所用がございますので、ここで退席をさせていただきます。

○丸山審議官
申しわけございません。
どうぞよろしくお願いいたします。

○山口室長
では、茶園委員、よろしくお願いいたします。

○茶園分科会長
分科会長を務めさせていただきます茶園です。
どうぞよろしくお願いします。
それでは、早速議事に入りたいと思います。
農林水産大臣から本審議会に対しまして、資料1のとおり農林水産植物の重要な形質の指定について諮問がございましたので、本日はこの諮問についてご議論いただきます。
まず、資料2につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○山口室長
では、資料2につきましてご説明を申し上げます。
国内外における品種保護をめぐる現状ということでございますが、2ページ目ですが、品種登録と育成者権の付与・保護ということで、ここは既に委員の先生方にはよくご承知いただいているところだと思いますが、育成者の方が新品種を育成し、出願され、審査を経て権利が付与されれば育成者権が付与されるということでございます。
利用者に許諾を与えて利用料をもらって、それを次の育種に役立てていくというふうな形で育種が振興されるということになっております。
無断利用者に対しましては、民事上の請求や刑事罰、あるいは関税法による措置が用意されているというところでございます。
次をめくっていただきますと、最近の出願・登録の状況でございますが、平成27年度におきましては出願件数が941件ということで、対前年で比較しますと三十数件ほど減ってございます。
それから、登録品種数につきましては891件ということで、対前年でほぼ同数ですね。
対前年でいいますと1件ふえているという状況でございます。
作物分野別の登録割合につきましては、この紫色のところが草花類、それから観賞樹が薄い青い色で示してございますが、この2つで78%を占めるということで、登録品種の中ではいわゆる草花、観賞樹の観賞植物の種類がかなりの割合を占めているというのは、日本の登録品種の特徴だと考えてございます。
それから、登録者の業種別内訳でございますが、52%、ほぼ半数を種苗会社が占めておられる。
さらに、27%が個人の育種家の方々の出願ということで、この個人の出願、登録の割合が4分の1強を占めているというのも、これも日本の制度の特徴だと考えてございます。
続きまして、6ページ目の品種登録の作物分野別・業種別の内訳ですが、花き・観賞樹、食用作物、野菜、果樹、その他ということで種類を分けてございますが、それぞれの分野で主なプレーヤーがそれぞれ異なっているということですね。
花き・観賞樹につきましては種苗会社、あるいは個人の育種家が主要なプレーヤーとなってございますし、食用作物では都道府県や国の公的機関の研究機関が主要なプレーヤーであると。
それから野菜につきましては種苗会社と都道府県、果樹につきましては個人と都道府県という形で、それぞれの植物、種類によって主要なプレーヤーが異なっているということでございます。
さらに、次のページ、7ページですが、UPOV加盟国における出願・登録の状況ですが、2015年におきましては、出願・登録ともに日本は加盟国中5位ということになってございます。
それから、存続中の権利につきましては、まだ2015年の数字がUPOVのほうで出ておりませんので、1年前の2014年ですが、これはヨーロッパ、アメリカに次ぎまして、日本は3位ということになってございます。
続きまして、8ページですが、海外からの出願状況につきましては、先ほど申し上げましたように27年度は941件ということで、前年で比べますと若干減少しているというところでございますが、その中で緑の折れ線グラフがございますが、これで見ますと海外からの出願がここ数年40%程度を占めるという状況にあるということでございます。
その海外からの出願の状況でございますが、主にどういった国から来ているかといいますと、オランダ、ドイツ、米国というのが過去も23年度から見ていただきましても、この3カ国で上位3カ国を占めているというような状況でございます。
続きまして、10ページ目でございますが、UPOV電子出願システム導入の動きでございます。
これにつきましては、2010年にUPOVにおいて電子出願システムの検討が始まり、現在、米国やベトナム等のこれまで電子出願システムがなかった国においても導入の動きがあるというところでございまして、来年の1月からUPOVの電子出願システムの稼働が開始予定となっておりまして、現在のところ、十一、二カ国が最初のこの電子出願に参加する予定になってございます。
2019年には本格運用が開始される予定になっているということでございます。
続きまして、11ページでございますが、29年度の概算要求ということで、品種登録電子出願申請について現在、予算要求をしておりまして、2017年から先ほど申し上げましたUPOVの共通電子出願システムの運用が開始されるために、我が国も将来的にUPOVのEASを利用できるよう、受け皿となる国内のシステムの導入に着手したところでございます。
我が国における品種登録制度と整合的な共通電子出願システムを構築して、将来的に国際的な品種出願コストの削減を図るとともに、我が国の優良品種の海外における品種登録出願を推進していこうと考えております。
電子出願の導入によりまして申請者の負担が軽減される、あるいは記入漏れや誤記入の防止、それから入力内容の補足説明の表示とか、出願料納付状況の把握、あるいは登録後の管理支援といったものが電子出願システムの上でできるようになりますので、出願者の方にとっても非常にメリットのある制度になるというふうに考えてございます。
それから、次のページ、12ページですが、植物品種等海外流出防止緊急対策事業ということでございます。
これは先ほど審議官の挨拶の中にもありましたように、日本の優良品種が海外に持ち出されて増殖をされているという現状を踏まえまして、優良な品種が海外で無断で増殖されないように対策を講じることが不可欠であるということで、これまで海外における知的財産の保護対策が不十分であったということでございます。
海外での育成者権の保護を求められる期間というのが4年、あるいは6年といった形で制限がありますので、そういったものを踏まえながら、海外での品種登録を我が国の農産物の輸出力強化の観点から緊急に対応する必要があるということで、補正予算を組みまして、現在こういった海外出願の支援事業を実際に取り組んでいるところでございます。
委員の皆様の中でも、こういった海外出願についてご関心等ございましたら、ぜひこの制度を利用していただいて、海外出願をしていただければと考えております。
この補正予算で取り組みます緊急対策事業につきましては、通常の予算の中でも要求をしておりまして、今後、継続的にこういった海外出願については支援をしていく所存でございます。
それから、14ページでございますが、アジアにおける植物品種保護制度国際標準化総合推進事業ということで、これはUPOVの事務局に対してファンドを拠出しまして、UPOVがアジア地域におけるUPOV加盟に向けた啓発活動、あるいは各国のキーパーソンへの意識啓発、こういったものを行っていくための資金となるようなものでございます。
これによりまして、東アジア植物品種保護フォーラムメンバーを対象にUPOV加盟に向けた法整備支援や啓発セミナー等を実施しております。
今後、この東アジア地域におけるUPOV91年条約加盟に向けた動きが加速して、加盟国が増えることが期待されるところでございます。
続きまして、15ページでございますが、アジア諸国における野菜新品種の導入支援ということでございますが、これは世界蔬菜センター、AVRDCというのが台湾にございまして、ここで育成された品種をアジア諸国の栽培環境に適した品種を適切に選抜・導入するという事業を行ってございます。
これによって、アジア各国の園芸作物の品種を把握し、かつ栽培環境のデータを収集し、かつ現地の人材育成、あるいは人脈形成を行っていくということでございます。
次の16ページ目が農業者の自家増殖の制限ということでございますが、自家増殖というのは農業者が収穫物の一部を次期作付用の種苗として使用するということです。
種苗法上は農業者は一定の要件のもとに自家増殖が認められているわけですが、植物の新品種に関する国際条約、UPOV条約上は、農業者の自家増殖は原則禁止されておりまして、EU等の主要先進国の制度とも乖離している状況にあるということでございます。
このため、自家増殖については、植物の種類ごとの実態を十分に勘案した上で、生産現場に影響のないものから順次指定していくこととしておりまして、これは後ほどまた改めてご説明をしたいと考えております。
それから、最後になりますが、日本の植物品種審査結果の海外審査当局への無償提供に係る覚書の締結ということで、これも審議官の挨拶の中でも触れていただきましたが、UPOV条約において、UPOVの加盟国は審査を行う場合に他国での審査結果を活用できることになっておりまして、日本の審査結果を日本の出願の多い国、今のところ10カ国ですが、これらの国に対して日本の審査結果を無償で提供するという覚書を交わしているところでございます。
今後も、他のUPOV加盟国とも無償提供に係る覚書の締結を推進していく所存でございます。
以上でございます。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
ただいまの説明に対しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。
何かございますでしょうか。
では、ありましたら後ほどお願いするといたしまして、では、議事を進めます。
続きまして、資料3につきまして事務局より説明をお願いいたします。

○山口室長
では、続きまして、資料3、重要な形質の指定に関する説明資料について、ご説明させていただきます。
委員の先生方にご審議いただきます重要な形質は、品種登録の要件である区別性、均一性、安定性の審査に用いられ、品種登録の適否を判断するための重要な要素となるものでございます。
重要な形質以外の形質で差異があっても区別性は認められないということでございます。
我が国では、UPOVの指針に基づいて重要な形質を具体化したものを審査基準として使用しております。
この重要な形質を用いる際の必要な要件というものがUPOVの中でも定められてございまして、それがこの下にあります6つの要件になります。
これら6つの要件を満たしているものを重要な形質として採用し、審査基準の中に反映させているというところでございます。
ページをめくっていただきまして、2ページ目ですが、我が国の審査基準とUPOVのテストガイドラインとの関係ですが、今回ご審議いただきます種類を加えまして、現在647種類ある我が国の審査基準が658種類になると。
UPOVにつきましては、UPOVのテストガイドラインが現在318種類あるわけですが、昨年度までに161種類がUPOVと我が国の審査基準で整合をとったものでございます。
今回、その161種類が6種類増えて167種類になるというふうな形になってございます。
今回、諮問をさせていただきます植物が、区分を新設するものが11種類、それからUPOVテストガイドラインへの準拠等により改正するものが4種類、それから、これまでの運用の結果等により改正するものが4種類ということで、合計で19種類になってございます。
1つずつ植物ごとに、ご説明をさせていただきたいと思います。
まず、5ページ目ですが、アリウム アンペロプラスム、これは野菜でございますが、代表的な一般名としましてはジャンボニンニクというふうな形で呼ばれております。
UPOVのテストガイドラインはございません。
2008年に作成しましたニンニク種の審査基準を参考に今回の基準を作成しております。
ただ、本種は鱗茎がニンニク種と比較して非常に大きくなる品種があることから、新たに今回、審査基準を作成したということでございます。
諮問案の中では、鱗茎の鱗を平仮名で書いてあったのでございますが、これを漢字の「鱗」という字を使って鱗茎というふうに表現するように今回修正させていただいております。
ですから、諮問案から鱗茎の鱗の字がウロコの字を使った漢字に変更になっておりますので、ご了承いただければと思っております。
続きまして、次のページですね、アリウム カラタヴィエンセでございます。
これは、原産地は主に中国、あるいは地中海沿岸ということになってございまして、用途は切り花、あるいは花壇用ということでございますが、これについてもUPOVのテストガイドラインはございません。
それで、2012年に作成のネギの審査基準を参考に作成をしております。
これにつきましては、神田委員と栁下委員からご意見をいただいておりまして、まず神田委員からのご意見ですが、花序の形について球状以外に半球状もあり、この形質があるほうがよいのではないかというご意見をいただいたところでございますが、今回、基準作成の上で確認できた範囲では、明確に球状と半球状が区別できる品種が見られなかったことから、今回は形質に加えていないということでございます。
あともう一つご意見をいただいたのが、特性表が既にあるアリウム カエシウムなどの他のアリウム属との区別する基準はあるのかというふうなご意見もいただいたのですが、これにつきましては、同一の審査基準を適用することが可能な場合には、複数の種を対象にして作成するんですが、今回は既にあるアリウム属のいずれの審査基準にも適合しないということから、新たな審査基準として作成したところでございます。
さらに、栁下委員から、葉の観賞性も高いと考えますが、葉の大きい品種で葉にしま模様を持つケースがある、あるいは葉の色と葉の凹凸で評価するということかというふうなご意見をいただいておりますが、葉の模様及び葉の光沢についても今回確認できた範囲では明確に区別できる品種が見られなかったことから、形質には加えなかったというところでございます。
続きまして、3番目のギョウジャニンニクでございますが、これは原産地は東アジアやロシア地方ということで、野菜ということになりますが、これもUPOVのテストガイドラインはございませんので、ネギ属の審査基準を参考に作成しております。
この種につきましては、子房のアントシアニンの着色に特徴があることから、その形質も基準の中で重要な形質として取り上げてございます。
続きまして、ケロネでございますが、これは観賞植物でございまして、原産地は主に北アメリカということで、用途としては切り花が主たる用途となります。
一般的な名前としてはジャコウソウモドキということですが、UPOVのテストガイドライン、これもございません。
花の下唇弁とかに特徴がございまして、こういったものも形質に指定してございます。
ケロネにつきましても、栁下委員、それから神田委員からご指摘、ご意見をいただいております。
神田委員からは、種苗の形態、繁殖方法、株分け、挿し木苗で生育が異なるため、もう少し詳しい記載が欲しいということで、これは審査基準に対するご指摘でございますが、これについては提出種苗を挿し木苗に変更することといたしております。
それから、栁下委員からのご指摘、ご意見は、葉身の周辺の鋸歯の大きさの形質について取り上げないのかというご指摘をいただいたところでございますが、鋸歯の深さについては基準案を検討する際に栽培した複数品種において十分な品種間差とするだけの状態ではなかったことから、今回は形質として取り上げなかったところでございます。
続きまして、ヘーベでございます。
ヘーベ、これは観賞樹でございますが、原産地はオセアニアや南米ということで、主な用途としましては、ロックガーデン等での栽培が考えられるということでございます。
これについてはUPOVのテストガイドラインがございまして、これに準拠して今回、基準を作成させていただいております。
ヘーベにつきましては、栁下委員からご意見をいただいておりまして、開花時に葯が目立つものが多いようなので、葯の色に関する形質を追加してはどうかというご意見をいただいてございますが、UPOVのテストガイドラインに整合した内容にしたところで、現時点で葯の色に関する形質はUPOVのガイドラインにもないことから、今回は形質として取り上げないということでご理解いただければと考えているところでございます。
続きまして、ヘミジギアでございますが、これは多年草でございます。
原産地はアフリカ南部ということで、用途としては花壇用、鉢植え用。
これにつきましては、UPOVのテストガイドラインはございませんが、オランダやオーストラリアに登録品種がございますので、これらの登録データを参考に基準を作成してございます。
斑に特徴があることから、斑の形質等を形質として指定してございます。
ヘミジギアにつきまして、栁下委員からご意見をいただいてございまして、1花序の小花の数に関する形質を追加してはどうかというご意見をいただきましたが、オランダ、あるいはオーストラリアの登録品種の品種記述書によりますと、花数についての記述がなかったことから、今回取り上げてございません。
先生のほうでこういった小花の数等について区別できる品種等ご存じのものがありましたら、品種名等をお知らせいただければということでございます。
続きまして、イベリスでございますが、イベリスは一、二年草ということで、原産地は主に南ヨーロッパ、北アフリカ、西アジアということですね。
これにつきましても、UPOVのテストガイドラインはございません。
4枚の花弁のうちの外側の2枚が顕著に大きいのが特徴の花を持ってございます。
イベリスにつきまして、神田委員からご指摘をいただいてございまして、一・二年草となっていますが、多年草であるセンペルヴィレンス種等もあるのではないかというご指摘をいただいております。
これは資料の中で便宜的に一・二年草としておりますが、ご指摘いただいた多年草もイベリス属として審査基準の対象として扱わせていただきたいと考えております。
それから、ブライダルブーケは宿根性で、八重花もあるとの記載がホームページに出ていたということで、花弁数は必要ないのかというご指摘をいただいたところでございますが、これも審査基準を作成する時点で八重花の既存品種が確認されていないため、今後、八重花の品種が出願された場合に形質の追加を検討したいと考えてございます。
続きまして、ロフォミルツスでございます。
これは観賞樹ですが、原産地はニュージーランドです。
用途としては、ニュージーランドでは生け垣で、日本ではフラワーアレンジメント、生け花用の切り枝として使われることが多いということでございます。
これにつきましても、UPOVのテストガイドラインはございません。
オランダの審査基準等を参考に今回、審査基準を作成しております。
ロフォミルツスにつきまして、神田委員、栁下委員からご意見をいただいてございます。
神田委員からは形質番号9は夏季、15は紅葉した時期の葉身の色を示すと思いますが、15の観察時期について具体的に記載したほうが理解しやすいと思いますというご指摘をいただいておりまして、基準の検討段階では12月から1月ごろを想定しておりましたが、紅葉時期は栽培環境によって幅があることから、審査基準の説明、調査時期等に関しての説明の部分で十分に紅葉した冬期に調査することと定義をさせていただいてございます。
それから、栁下委員からは花に関する形質が必要ではないかというご指摘をいただいておりますが、今回調査した範囲内で、花について品種間で差が見られなかったことと、それから参考にしたオランダの審査基準についても、花の数について取り上げておりませんでしたことから、今回は採用をしませんでした。
続きまして、クロバトベラでございます。
クロバトベラは観賞樹ということで、原産地はニュージーランドということになります。
ニュージーランドには多数の園芸種がありますが、日本での輸入は実績としては少ないということでございます。
これもUPOVのテストガイドラインはございませんので、ニュージーランドの審査基準等を参考にしまして基準を作成しました。
枝や葉に特徴があるため、当年枝の色、あるいは新葉、あるいは成葉の色等について形質を指定してございます。
花については、調査した株ではほとんど開花が見られなかったこと、それからニュージーランドの基準においても花の形質は採用していないことから、花については取り上げませんでした。
続きまして、クロベでございますが、これは原産地は北アメリカになります。
一般的な名称としましてはダニカ、あるいはゼブリナというふうな名称がございます。
これについてはUPOVのテストガイドラインが1980年に作成されたものがありまして、このテストガイドラインを基本に今回の基準案を作成したところでございます。
クロベにつきましては、神田委員からご意見をいただいております。
2の生育速度の観察方法ですが、どこの部分の生育速度であるかがわかりにくいので、より具体的に記載してあったほうが理解しやすいということで、生育速度につきましては、株の状況、枝の長さや樹齢、樹高等から総合的に判断するというふうに考えてございます。
それから、夏と冬の観察時期について、やはりこれもより具体的に記載してあったほうが理解しやすいというご指摘をいただいてございます。
夏冬の観察時期につきましては、高次小枝の色が変化したときに観察することとしておりますが、気象等、栽培状況に影響されると思われ、知見も不足していることから、今回は具体的な記載はせずに、今後知見を集め、時期を検討していきたいと考えてございます。
続きまして、コケモモでございます。
今回は観賞用を中心にした用途として考えてございまして、原産地は北ユーラシア、あるいは日本、北アメリカ等になります。
これらについてはUPOVのテストガイドラインはございませんが、同じスノキ属の審査基準がございますので、それを参考に基準を作成してございます。
栁下委員からご意見をいただいておりまして、花の大きさに関する形質を追加してはどうかというご意見をいただきました。
コケモモの花については、小さいということと、今回確認できた範囲では品種間差が見られなかったことから、形質に加えなかったということでございます。
今後、花の大きさで特徴のある品種が出願されましたら、追加を検討していきたいと考えてございます。
続きまして、2つ目の類型でございますUPOVテストガイドラインへの準拠等により改正するものということでございますが、まずハトムギでございます。
ハトムギは食用作物ということで、これにつきましては山岸委員、それから、清水委員からご意見をいただいてございます。
山岸委員からのご意見は、穀粒の硬さを採用しなかった理由は何ですかというふうなご意見だったのですが、穀粒の硬さにつきましては、当初観察形質として、指で硬さを判断するよう定義されており、若干その評価にばらつきがあるということで、一度外したのでございますが、委員のご指摘も踏まえて、穀粒の硬さについては採用することとしたいと考えております。
あわせて送付案の段階では外しておりました胚乳の型についても、同様に重要な形質として採用したいと考えてございます。
それから、清水委員からのご意見ですが、具体的には脱粒性、分けつ性、歩留率、容積率、穀粒の品質の基準ということでの容積率、それから葉枯病耐病性について、項目として追加の検討をお願いしたいというご意見をいただいてございます。
これらの項目につきまして、具体的には脱粒性、それから分けつ性は評価方法等の定義が明確であれば、先ほど申し上げました重要な形質の6要件を満たしていると考えられるところでございます。
それから、歩留率及び容積率は栽培環境による変動が大きく、6要件を満たすのが難しいのではないかというふうに考えております。
さらに、葉枯病耐病性につきましては、検定評価方法が確立されれば、6要件を満たすものと考えております。
今後、例示のような特性について改良された品種を出願される際に、形質追加要望として願書にその旨記載いただいて、こちらで形質追加の可否について検討を行ってまいりたいと考えてございます。
続きまして、コスモスですが、コスモスにつきましては、UPOVの基準が完成したのを受けまして、今回新たに準拠して改正するものでございます。
コスモスにつきまして、神田委員と栁下委員からご指摘をいただいております。
基準における提出種苗について、セル苗の正式名称はセル成型苗ではないかというご指摘をいただいておりますので、「発根苗、天芽挿し無摘心」と修正したいと考えております。
それから、提出種苗の形態の詳細につきましては、種苗提出命令に記載して出願者に通知するようにしてございます。
それから、栁下委員からは、花芽分化、開花にかかわる日長への反応が異なるものがあるので、開花習性、開花期に関する形質が必要ではないかというご指摘をいただいておりますが、今回基準改正はUPOV基準に日本の基準の内容を整合させる目的で行いました。
UPOV基準は日本からの提案で作成したのですが、当初の提案には開花期に関する形質を含んでいましたが、UPOVでの検討過程で削除された経緯があるということ、また今回、コスモス属全てを対象としたことから、栄養繁殖性の品種では評価が難しいため、今回は開花習性、開花期について取り上げておりません。
今後の審査で、これらの特性について明確に区別をできるような品種が出ました場合には追加を検討したいと考えてございます。
続きまして、ナデシコですが、ナデシコにつきましても、UPOVの基準がようやくできましたので、これに準拠して改正するものでございます。
ナデシコにつきましても、神田委員と栁下委員からご指摘をいただいております。
花弁がない品種、テマリソウを特性表で記載する場合にはどうするのかというご指摘ですが、これについてはテマリソウの特性を評価するため、審査基準の花形の形質の状態区分に今回お示ししました基準案では「一重」と「八重」だけになってございますが、その3つ目の状態としまして、「花弁、雌ずい、雄ずい、がく等がほう葉状化したもの」を追加することを検討したいと考えております。
それから、栁下委員からのご指摘ですが、香りを持つ品種育成が進んでいるので、香りに関する形質が必要なのではないかということです。
これについては、UPOV準拠を目的として改定したところで、UPOV基準にない香りについて、今回は形質について取り上げませんでしたが、今後、香りについて極めて特徴を持つ品種が出た場合には追加を検討したいと思います。
それから、葉の白粉の強弱というのは、葉の蝋質、ワックスの発現程度という理解でよろしいかというご質問がございましたが、これはまさしくそのとおりだというふうに考えてございます。
続きまして、アズキですが、これは食用作物ですが、これにつきましては、山岸委員のほうからご指摘をいただいておりまして、生態型の状態の欄に日本語では夏小豆型と秋小豆型でよいのですが、英語もサマーとかオータムでよいのでしょうかというご指摘をいただいております。
感光性強とかのほうがよいような感じもするが、諸外国で通じるのかどうかというご指摘をいただきました。
生態型につきましては、ダイズ種やソバ種の国内審査基準に既に用いられておりまして、英語表現も同様となっております。
海外の審査基準では生態型に関する表記が確認できておりませんが、小麦種のUPOV基準においてはシーズナルタイプが存在しておりまして、状態区分はウィンタータイプやオルタネイティブタイプ、スプリングタイプという表現が用いられております。
また、園芸学用語集においても、春作物はスプリングクロップ、夏作物はサマークロップと訳されており、今回のご意見は以後の参考にさせていただき、このままの表現とさせていただきたいと考えてございます。
続きまして、審査の運用の結果等により改正するものでございますが、まず1番目がフジウツギでございます。
観賞樹でございますが、UPOVのテストガイドラインの一部改正に伴う改正ということで、これまでの重要な形質に花筒の長さを追加してございます。
栁下委員からフジウツギについてご意見をいただいておりまして、香りを持つものが多いようですが、香りに関する形質追加を検討してはどうかというご意見でしたが、現時点で香りが無の品種が見当たらず、香りの強弱についても同一品種にあっても、調査時の環境条件によって評価が変動し、あるいは客観的な調査が困難であるため、香りについては取り上げませんでした。
今後、香りについて顕著な特徴を持つ品種が出願されれば、追加を検討したいと考えてございます。
続きまして、オウゴンカズラですが、これにつきましても、新しい特性を持った品種の出願に対応するため、葉のしわの有無を追加してございます。
オウゴンカズラにつきましては、神田委員からご指摘をいただいておりまして、植物種類名はオウゴンカズラよりもポトスのほうが一般的なのではないか、キョウチクトウ科テイカカズラ属と間違えやすいのではないかというご指摘をいただいておりますが、平成元年にオウゴンカズラとして審査基準が作成された際にポトスを用いなかった経緯は定かではないんですが、今回の改定は葉身のしわの有無の形質を追加することが主たる目的であるということで、本種の呼称についていくつかの図書を確認しましたところ、必ずしもポトスを代表的に用いている状況ではなかったということもありまして、ポトスとしての呼称が一般的でない、かつ同時に誤った属名のポトスを想起させる可能性も含むため用いられなかったのではないかと考えておりまして、本審査基準については従来からのオウゴンカズラの名称を使用したいと考えてございます。
続きまして、トケイソウでございます。
トケイソウにつきましては、過去に出願があったのですが、登録された品種はなく、今回が初めての審査になるということでございます。
これにつきましては、栁下委員からご指摘をいただいておりまして、香りを持つものが多いようですが、香りに関する形質の追加については必要ないのかというご意見をいただいておりますが、審査基準の検討時に、香りのある品種について確認していますが、客観的な調査が困難であるため、今回形質として取り上げませんでした。
今後、花の香りによって明確に品種間を区別可能な事例が発生した場合には追加を検討したいと考えてございます。
それから、神田委員からもトケイソウにつきましてご指摘をいただいておりまして、この属は500種類あり、種間雑種の品種も以前から多く出回っており、新規性を確認するのに原種調査など、どのように対応するのかということです。
これについては、未譲渡性の観点からは花きのデータベースやインターネット、カタログ等から情報を集めています。
区別性については、区別性を評価するための対照品種を選択する際にも、広く情報を集めてございます。
また、標準品種は学名が記載されていますが、パッシフローラ・カエルレアには一般的な品種、クリアスカイがありますが、品種名まで記載されてあったほうがわかりやすいと思いますということですが、標準品種については、基準作成時にパッシフローラ・カエルレアとして調査した品種は品種名が不明というか、品種名が付与されていなかったため、当該品種が一般的な品種であり、クリアスカイかどうか不明であるため、学名をそのまま記載しております。
それから、クダモノトケイソウが観賞用として緑のカーテンなどに利用されており、草花、観賞樹と果樹の区別はどのようにするのかということでございますが、出願品種がパッシフローラ・エドゥリスであれば、用途にかかわらずパッションフルーツの基準が適用され、その他の種であればトケイソウが適用されるということになります。
それから、4つ目のご意見として、クダモノトケイソウはパッシフローラ・エドゥリスだけではなく、種間交雑種もありますが、これらに対してはどのように対応するのかということですが、今回、改定案を提示したパッションフルーツ審査基準案はUPOV整合したものであり、クダモノトケイソウ種の全ての品種に適用することとしています。
今後、同種の種間交雑の品種が出願された場合に、同審査基準の適用対象の拡大等について検討することとしたいと考えてございます。
続きまして、区分名を改正するものということで、種苗法施行規則別表第3ですね。
先ほどの自家増殖に関する植物を追加することに伴いまして、植物の区分名を基本的に片仮名で表記する形に改めました関係から、別表3との整合をとるために別表1の区分の名前をこのように変更させていただいております。
ちょっと長くなりましたが、以上でございます。

○茶園分科会長
どうもありがとうございました。
では、ただいまの事務局の説明を踏まえまして、諮問事項につきましてご審議をお願いいたします。
今回は、食用作物、野菜、果樹、花き類につきまして諮問案が示されていますので、最初にこれらを専門とされている委員からコメントをいただきたいと思います。
まず、食用作物につきまして、山岸委員からお願いできますでしょうか。

○山岸委員
今回は食用作物はハトムギとアズキについてでしたが、前にご質問させていただいて、今お答えをいただいたので、それで了解しております。
特にそれ以上ご意見はありません。

○茶園分科会長
では、続いて清水委員、お願いできますでしょうか。

○清水専門委員
今回改正される中にハトムギがありましたが、ハトムギが主要作物として利用されてきた実績もありますので、専門外ではありますが、改正案を見させていただきました。
今回の案ですと、収量性、耐病性等の農業形質についての項目が少なくなっておりまして、それについて質問いたしましたけれども、先ほどのご説明のように納得のいく回答をいただいたということで、改正案について異議はございません。
ただ、ブリーダーは農業形質の改良という点に焦点を当てて品種育成をしている場合が多いので、今回の項目だけでは品種として認められない場合も出てくる可能性があります。
ですので、改正後においても区別性が認められるようであれば、農業形質での審査も加えていただけるような運用をお願いいたします。

○山口室長
先生、すみません、中村委員からいただいたコメントをご説明するのを忘れていたので、ここをちょっと追加してよろしいでしょうか。
すみません。
パッションフルーツに関しまして、中村委員から多岐にわたってご指摘をいただいたのですが、パッションフルーツについて、まず葉身の形について、普通、葉身は三出掌状であるはずなので、形質番号の葉身の形というのは不要ではないかというご指摘をいただいております。
これにつきまして、UPOV・TG(テストガイドライン)に葉身の形はありませんので、旧のパッションフルーツの審査基準に2品種登録されている品種がございまして、その中の1つの品種が区別性の記述において葉形が楕円形であることについて言及していることから存続させたと考えられます。
この「ソフトタッチ」については、願書にパッシフローラ・エドゥリスであると記載されていたことから、エドゥリスで処理していますが、この品種については他の形質でも区別できると判断されることから、葉身の形については削除することとしたいと考えております。
さらに、収穫期の適食期が曖昧であるというご指摘をいただいておりますが、審査基準においては成熟した果実に関する形質については、通常食用に適する程度に成熟した果実を調査対象としているということでございます。
そのため、細かく指摘をすることはちょっと難しいと考えておりまして、適食期としているということでございます。
それから、パッションフルーツは夏実と冬実があって、食味が異なることから、調査に用いる果実はどちらかに決めておく必要があるのではないか、夏実に限定するほうがよいのではないかというご指摘をいただいておりますが、収穫期については主要な収穫期において果実が連続して収穫される時期に至った日付を調査することになるので、夏実、冬実といった特定は特にしていないということでございます。
審査基準の13ページの8の形質38の収穫期の説明文には「収穫期は、果実の赤面のほとんどが成熟した時である」としていたのを、「収穫期は、最盛期の果実が成熟した時である」というふうに修正をしたいと考えてございます。
それから、果実の甘味について、調査方法が記載がないが、ブリックスであればそのことを明記するようにというご指摘でしたので、ブリックスを明記するようにしてございます。
それから、果実の酸味について調査方法は測定とあるが、測定法についての記載をすべきではないかというご指摘をいただいてございます。
形質の酸味、クエン酸換算は、酸含量を滴定により求めクエン酸値に換算した値と定義されていることから、ご指摘のとおり、酸含量をクエン酸値に換算した値であることを明記することとしたいと思っています。
さらに、形質の38番で収穫期月日について、連続して長い期間収穫できるものなので、夏実と冬実があるので、どちらか一方にするようにしたらよいのではないかというご指摘をいただいておりますが、収穫期については先ほどもちょっと触れましたが、主要な収穫期において果実が連続して収穫する時期に至った日付を調査することになると考えています。
さらに、標準品種がない形質がたくさんあるので加えるべきだというご指摘がありまして、これまで標準品種となっていたサマークイーンやルビースターについて、旧パッションフルーツの審査基準においても標準品種とされていることから、これらのうち形質の定義等と同一性のものについて問題がなければ、これらの品種を標準品種として設定することとしたいと思っております。
それから、パッションフルーツの蜜腺の位置の図が、葉っぱの形は三出掌状なので、葉の図が誤解を招くのではないかということでございますので、葉の上部部分を削除した形で提示するようにしたいと考えてございます。
さらに、ご指摘のあった部分ではないんですが、形質の花の大きさについては、旧パッションフルーツの審査基準において花の直径と定義して、副花冠の大きさを測定することとしていたところですが、UPOVのテストガイドラインの中では副花冠の直径が形質として設定されているところから、UPOV整合の際に副花冠の直径とは別に花の大きさが誤って追加されたと考えてられますので、これは削除したいと思います。
花の大きさについては花の直径と定義し、副花冠の大きさを測定することとしていたところですが、副花冠の直径が形質として設定されているということでございます。
すみません、説明が漏れてしまいまして失礼いたしました。

○茶園分科会長
それと、この諮問事項についてのパブリックコメントにおいて、特に何もなかったということですね。

○山口室長
そうですね、はい。
申しわけありません。
諮問事項につきまして、先月11月4日から12月5日まで国民一般から広くパブリックコメントを募集しましたが、その結果、意見はございませんでしたので、ここでご報告させていただきます。

○茶園分科会長
ちょっと前後いたしましたが、先ほど食用作物についてコメントをいただきましたので、引き続きまして、野菜につきまして北委員、お願いできますでしょうか。

○北委員
野菜を担当している北でございます。
今回、私はアリウム アンペロプラスム、エレファントガーリックというか、ジャイアントニンニクとギョウジャニンニクで、特段、記載内容には問題ございません。
ただ、この資料3なんですけれども、これはここで使うだけの資料でしょうか。
要するに、オープンにされるんでしたら、アンペロプラスムの写真があるじゃないですか、これは花の写真ですよね。
利用する部分は鱗茎ですから、鱗茎をつけていただいたほうがいいんじゃないかなと思います。
以上です。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
では、続きまして、果樹につきまして、中村委員、お願いできますでしょうか。

○中村委員
パッションフルーツについて、このパッシフローラ・エドゥリスということで、もう出されていたので、葉身の形というのが三出掌状の、その種ではそうなんですけれども、実はほかに先ほどのトケイソウのところでも委員のコメントがあったので、ほかにも甘味、クダモノトケイとか、モリシマトケイとか、タマゴトケイとか、オオミトケイソウとか、食用にするものがたくさんあって、この種間雑種もつくられていると。
既に登録されている「ソフトタッチ」を見れば、卵型の葉っぱなので、違う種なんだろうということがわかったんですけれども、一応エドゥリスでというので葉身の形を削るようなことになったわけなので、それでいいのかどうかがちょっと判断がつかないかなと思ったんですけれども、今後、多分パッションフルーツ登録、日本でも栽培が結構増えてきているので、登録が多くなってくるとともに、もっと酸含量が少ないものを選んでくるとなると、ほかのオオミトケイソウとか、ちょっと酸味が少ないものとの雑種とかいうのは容易に出てくるので、それは出てきたときに考えるのかどうかわからないんですけれども、その点についてのご見解はどうなのかなと思いました。

○山口室長
現在のところ、パッションフルーツの審査基準につきましては、パッシフローラ・エドゥリスのみを対象としておりますが、今後、そういう種間雑種が出願がふえてくれば、エドゥリスとの種間交雑種も対象にできるような形で、基準の対象範囲を拡大することを検討していきたいと考えてございます。

○茶園分科会長
では、最後に、花き類につきまして、神田委員、お願いできますでしょうか。

○神田委員
草花、観賞樹は新設、改正合わせて14種ありました。
事前に資料を見せていただきまして、9種について質問をさせていただき、今回、非常に適切な回答をいただきましたので、重要な形質等については問題はございません。
全体的にちょっと感じたことは、形質の特性は栽培方法、気象条件によっていろいろ変わってくるので、種苗提出命令などでいろいろご配慮くださればと思います。
また、観賞用の植物では紅葉など、季節による葉の色の変化などを評価するものもございますので、温暖化など、気象変化の影響も心配されます。
今後、そのような点についても少し考えていただければと思っております。
以上でございます。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
では、栁下委員、お願いできますでしょうか。

○栁下専門委員
私は事前に質問させていただいた項目については、詳細な回答とご説明をいただいておりまして、了解をしております。
コスモスの開花習性に関する形質について提案させていただいたんですけれども、検討の過程で削除されたと回答をいただきました。
日本で切り花生産に用いる場合には、開花習性というのは重要な形質かと思いますので、引き続き検討を続けていただければと思いますので、よろしくお願いします。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
それでは、委員の先生方、何かございましたらご自由に、ご意見等ございましたらお願いいたします。
では、日影委員。

○日影委員
クロベですか、成長速度というのが形質の中に入っていたんですけれども、できればこういう項目が入ると、なかなか調査が難しいのではないかなと思うんですが、どうしてこの項目が入ったのかなと思って、ちょっと質問させていただきたいと思います。

○山口室長
当初ご説明しましたUPOVのテストガイドラインがございまして、それに準拠する形で、この成長速度というのも採用させていただいているところでございます。
先ほど申し上げました、どうやって判断するのかということについては、その枝の伸張具合とか樹高とか、それから樹齢とか、そういったものを勘案して総合的に判断するというふうに考えてございます。

○日影委員
そうなんでしょうけれども、できればやはり遺伝するという、いろんなことを考えると、やっぱり調査はできるだけ簡易な調査になるような方向に形質は絞っていったほうがいいんじゃないかと感じました。
このことについて特に、あとこれ以上コメントはないんですけれども。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
ほかに何かございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、皆様からのご意見を踏まえまして農林水産大臣に当審議会の意見を答申したいと思います。
この重要な形質の改正案につきまして改めて委員のご意見を確認させていただきたいと思います。
いろいろと今後の要望等がございましたけれども、基本的にこの改正案につきましては、異論がないということでよろしいでしょうか。
誤字、脱字等があった場合の修正につきましては告示を改正する際に反映させていただくということで、事務局に一任させていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、諮問に対する答申案をこれから配付させていただきます。
しばらくお待ちください。


(答申案配付)

○茶園分科会長
それでは、読み上げさせていただきます。

農林水産大臣 殿

農業資材審議会会長

種苗法第2条第7項の規定による重要な形質の指定について(答申)
平成28年11月11日付け28食産第3381号をもって諮問のあった標記の件については、審議の結果、妥当であると認める。

 

これで皆様、よろしいでしょうか。


(異議なし)

○茶園分科会長
どうもありがとうございます。
ご異論がないようなので、そのように進めさせていただきます。
ありがとうございました。
では、続きまして、資料4につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○山口室長
では、続きまして、資料4、農業者の自家増殖についてご説明させていただきます。
自家増殖の見直しに関する検討の経緯ということで、平成25年度からの流れを書いてございますが、25年度の「植物新品種の保護・活用に関する懇談会」におきましては、植物の種類ごとの実態を十分に勘案した上で、自家増殖に育成者権の効力が及ぶ植物の範囲の拡大について検討することが必要というふうに報告されてございます。
さらに、27年度の「自家増殖に関する検討会」において、農業者の自家増殖に育成者権の効力を及ぼす植物の基準について合意をいただいたところでございます。
28年度には、この基準に基づいて対象となる植物の選定をし、制度改正の手続を現在進めているところでございまして、それにつきまして、次のページをめくっていただきますと、これが27年度にお認めいただきました自家増殖に育成者権の効力を及ぼす植物の基準ということでございます。
農業者の自家増殖に関する検討会において自家増殖に育成者権の効力を及ぼす植物の基準が合意されました。
同基準に基づいて育成者に対するアンケートを行い候補植物を整理し、今後、随時、対象植物を拡大していくというふうに考えてございます。
基本的には、栄養繁殖をする植物を対象と考えておりますが、栄養繁殖と種子繁殖の両方が行われている植物も含んでございます。
当然、生産現場の混乱が限定的になると考えられるものであるということですね。
自家増殖の慣行がほとんどない植物、こういったことを踏まえて、4つの類型の基準を設けてございます。
Aは許諾契約による自家増殖の制限が定着している植物です。
それから、Bが現在有効な登録品種がない植物でございます。
さらに、Cですが、新たに栄養繁殖による自家増殖が開始されている、あるいは開始される可能性がある植物でございます。
Dにつきましては、産地が限定されて実態把握が容易な植物ということで、この4つの類型に分けて植物種類を追加することを検討させていただきました。
Aについては、草花類を中心に育成者権者へのアンケート調査によって選定してございます。
Bにつきましては、現在有効な登録品種がない植物、あるいは新規にこれから登録される新規の植物種類です。
大体、年間20種類ぐらいございます。
それから、政令で定めるキノコの類で、登録実績がない種類ですが、18種類ございます。
それから、Cにつきましては、F1品種の割合が高い野菜を「蔬菜の新品種」の中から選んだ上で育成者権者へのアンケート調査によって選定してございます。
それから、Dについては、栽培地が限定的な果樹等を選定しました。
これらの4つの類型で自家増殖を制限しても、種苗の安定供給が確保されるかどうか、それから、農業経営を著しく圧迫するような種苗購入費等の増大が起こらないかどうかを検討した上で、自家増殖に育成者権の効力を及ぼす植物を今回決定させていただきまして、これも同じように、先ほどのご審議いただいた重要な形質と同じ時期、11月4日からパブリックコメントを募集いたしまして、3件パブリックコメントが提出されました。
うち2件は、こういった自家増殖を制限する植物種類を拡大してほしいという、今回の取り組みを支援するようなご意見がありました。
それから、3件目はキノコについて今回指定が漏れている種類、例えばエノキタケとかブナシメジこういったものも自家増殖を制限する対象として検討してほしいという要望でございました。
これについては、今後、毎年追加を検討していくと考えてございますので、次回以降の検討の際に、今回いただいたご意見は参考にさせていただきたいと考えてございます。
下のページが現在指定されている82種類でございますが、平成10年に種苗法が全部改正された段階で23種類、特にそのAの類型でバラやカーネーションのように許諾契約を結んで栽培するという実態がもう定着しているような種類、23種類をまず指定しまして、その後、平成18年に59種類を追加して、これまでに至っているということでございまして、次のページを見ていただきますと、現在の82種類に加えて、今回209種類について追加をしたいと考えてございます。
そもそもUPOV条約では、91年条約の15条の中で任意的例外として、「前条の規定にかかわらず、各締約国は合理的な範囲で、かつ、育成者の正当な利益を保護することを条件として、農業者が、保護される品種又は前条(5)(a)の[1]若しくは[2]に規定する品種を自己の経営地において栽培して得た収穫物を、自己の経営地において増殖の目的で使用することができるようにするために、いかなる品種についても育成者権を制限することができる」としているところでございますが、一方、種苗法については「農業を営む者で政令で定めるものが、最初に育成者権者、専用利用権者又は通常利用権者により譲渡された登録品種、登録品種と特性により明確に区別されない品種及び登録品種に係る前条第二項各号に掲げる品種の種苗を用いて収穫物を得、その収穫物を自己の農業経営において更に種苗として用いる場合には、育成者権の効力は、その更に用いた種苗、これを用いて得た収穫物及びその収穫物に係る加工品には及ばない。
ただし、契約で別段の定めをした場合は、この限りではない」と。
さらに、3項で、「前項の規定は、農林水産省令で定める栄養繁殖をする植物に属する品種の種苗を用いる場合は、適用しない」ということで、ここの21条の3項の部分が今回の追加をする根拠になっている条文になります。
主にヨーロッパ各国では、基本的に自家増殖は原則禁止ということで、一部が自家増殖が認められるという状況にございまして、日本の現状はちょっとそれとは反対の方向でございまして、今後はこの自家増殖を制限する植物の種類については毎年お認めいただいた4つの類型の基準に基づいて追加を行っていきたいと考えてございます。
最後のページですが、今回追加を検討している植物種類209種類の一覧表をつけさせていただきました。
以上でございます。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
では、ただいまの説明に対しまして、ご意見、ご質問等がございましたらお願いいたします。

○北委員
1つだけお聞きしたいんですが、この自家増殖がオーケーになった歴史的経緯というのは、どうして日本だけよくなったんでしょうか。
わかる範囲で結構ですが。
なぜ日本だけいいのかというのは、何か不思議ですよね。

○山口室長
種苗法の解説によりますと、農業者が従来から慣行として行ってきた自家増殖については、一定の要件のもとに原則として育成者権の効力の範囲外とすることを認めたということです。
かつ、その条約の中でその任意的例外というのが認められているということもありまして、それで自家増殖が認められているということだと思います。

○北委員
ありがとうございました。

○茶園分科会長
EUなどは、まず原則禁止として、許すべきものを例外として定めていて、これに対して、日本は原則は許されるものとして、禁止すべきものを指定していくという、両者の方向としては逆ですけれども、結果的には同じようなことになっているのでしょうか。

○山口室長
今の取り組みを毎年続けていけば、かなりの部分が自家増殖が制限される部分に入ってきますので、ある一定の段階にきたところでは原則禁止で、認められるものがリストとして出てくるというヨーロッパ型に変換していくのではないかというふうに考えています。

○茶園分科会長
なぜ方向が逆であるのかは分かりませんが、最初は、農家が自分でやる分ぐらいは許されてよいのではないかという素朴な感情があったのでしょうか。

○北委員
自給的利用が前提になればあり得るかなと思いますけれども。

○田中委員
私のほうから種苗業界として、立場としては、基本的にはもう外国と同じように全面まず禁止。
それから例外を認めて、農家の自主採種については例外的に認める部分だけ認めると、どっちかというとグローバルスタンダードに近い立場をとらせていただいていますし、いずれそうなるということで、そのいずれを待ちたいと思っておるんですけれども、現状、具体的に言えばトマトとか、それは通常、種のほうで流通していますけれども、現場では挿し木という栄養繁殖での利用もかなりされていますので、かなり育成者権の侵害を受けているという現状もありますから、できるだけ早く世界的な流れのほうに変えていただきたいというふうに強く要望いたします。

○山口室長
今のご意見に関しましては、将来的にはそういう方向になっていくのではないかというところでございますが、一方で種苗業界におかれましても、例えば自家増殖を制限するような許諾契約の実績をたくさん積んでいただいて、先ほどの基準にありましたAに該当するような植物種類を増やしていただければ、その方向に非常に進みやすくなると思いますので、どうぞそちらのほうのご検討もよろしくお願いできればと思います。

○茶園分科会長
では、金澤委員。

○金澤専門委員
私たちの個人育種家の会のほうも皆さんと一緒にいろんなこういった問題を絶えず長年話し合っているんですけれども、逆に、今言われているように少しずつ取り込んでいくということでやると、結局は経費は相当かかってしまうんじゃないかと思うんですよね。
一気に海外と同じように原則として自己増殖を認めなければ、認めないとなった上での許諾という形をとっていったほうがすっきりするんじゃないかと。
もしくは、長年の、私たち果樹とか、そういうブリーダーさんもたくさんおられますので、1つの品種が製品まででき上がるまで20年とか、そういう長い道のりをかけてきたものが、1本販売することによって、自宅で全部高接ぎされて、増殖されて、全然育種をしている、開発をしている経費が出ないという方がたくさんあって、有望な品種が世の中に出回らない1つの部分になっているんですよね。
だから、逆にみんなで話し合ったのは、国でつくったものは国税を使って、国の税金を使っているんだから、それはいいだろうと。
個人と国との開発したものを分けろとか、そういったいろんな意見も出ています。
とりあえず早い段階で海外と同じようなことでやることによって、ブリーダーがそれに受ける循環の部分で、どんどん新しいものを開発をして、金の卵を産んでいくというような構図が生まれてくるんじゃないかと。
私も実はラズベリーとか、もう十何年やっているんですけれども、これが改正されるのを待って世の中に出そうかと思っているんですけれども、なかなかこの項目が入ってこないので出せないでいるのも事実です。

○茶園分科会長
では、中村委員、お願いいたします。

○中村委員
農研機構果樹茶業研究部門の中村と申します。
いわゆる国で果物を育種しているところです。
私どもは、品種の普及という面から一応はこの自家増殖を認めるという立場にあります。
ですから、それだけ、その民間の方々が契約としてその自家増殖を認めないというのも契約としてはできるので、特段そこについて申し上げることはないんですけれども、私どものもの(果樹)については普及促進の立場から自家増殖という形でやっていくという方針として申し上げたいというだけなんですけれども、それだけです。

○茶園分科会長
ありがとうございました。
ほかに何かございますでしょうか。
これはそもそも育成者権の保護がどうあるべきかという、保護のあり方の問題で、難しい問題であると思います。
ともかく、現在の制度枠組みとしては、先ほど申しましたように、原則は許容で、禁止されるものを指定していくというもので、今回209種類の指定を増やすということになります。
どうもいろいろありがとうございました。
では、これにて議題は全て終わりまして、これで審議は終了ということにさせていただきたいと思います。
では、司会を事務局のほうにお返しいたします。

○山口室長
本日は熱心なご討議をありがとうございました。
いただいたご意見等を踏まえまして告示改正の作業を進めてまいりたいと存じますので、今後とも種苗行政の円滑な推進に向けてご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
本日はどうもありがとうございました。

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