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農山漁村の男女共同参画社会の形成に関する総合的な推進について
農業就業人口の6割を占める女性は、農業経営における重要な担い手であり、農家生活の運営や農村地域社会の維持・活性化に大きく貢献しているにもかかわらず、その役割や貢献に見合った適正な評価がなされていない。このため、農山漁村の担い手として、女性の地位の向上を図り、男性と共に参画していくことのできる男女共同参画社会の形成が求められている。 農山漁村における女性に関する施策については、これまで「農村の女性に関する施策の推進について」(平成5年3月23日付け4農蚕第7399号農林水産事務次官通達)により、女性対策の推進方向を明らかにするとともに、平成10年12月には、女性が農村に定着するための具体的な施策の展開方向(アグリウェルカムプラン)をとりまとめ、公表してきたところである。 今般、「男女共同参画社会基本法」(平成11年法律第78号)及び「食料・農業・農村基本法」(平成11年法律第106号)が制定されたことを踏まえ、農林水産業・農山漁村の担い手としての女性の役割を適正に評価し、かつ女性が自らの意思によって経営等に参画するための環境整備を進めるため、女性の参画の促進を図る新たな総合的取組として、別紙のとおり、「農山漁村男女共同参画推進指針」(以下「指針」という。)を定めたので、貴職におかれても、この趣旨を御理解の上、その円滑な推進について御協力をお願いする。 なお、この指針のうち、3のイ「原則として国が助成措置を講じる全ての事業において、女性の参画目標の達成に向けた取組等農山漁村における男女共同参画社会の形成に向けた取組みを事業採択又は事業実施に当たっての留意事項、若しくは採択基準とすること等別紙に示す具体的な取組」については、12年度の事業実施から適用するものとし、11年度の補正予算についても可能な限り適用することとする。 (別紙) 1 農山漁村における男女共同参画社会形成のための基本的考え方第145回通常国会において制定された「男女共同参画社会基本法」(平成11年法律第78号)においては、我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で、男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現が緊要な課題として位置づけられている。 また、同じく第145回通常国会において制定された「食料・農業・農村基本法」(平成11年法律第106号)においても、第26条で、女性の参画の促進が明記され、男女が社会の対等な構成員としてあらゆる活動に参画する機会を確保することが重要であると位置づけられている。 これらによって、男女共同参画社会の形成という国家的課題に対する国の責務が明確にされたところである。 農山漁村において、その持続的な発展を図っていくためには、男女を問わず、「個」としての主体性を確立し、農林水産業及び農山漁村社会の担い手として、その持てる能力を十分に発揮するとともに、適切に評価され、経営や地域社会の方針決定に参画できる男女共同参画社会の形成が必要である。 しかしながら、現実には、農山漁村社会に依然として根強く残っている「男性優位、家中心」の考え方のため、様々な場面において女性の参画が阻害されているという問題が存在している。 このため、今後は、2つの基本法の趣旨に即して、農山漁村における男女共同参画社会を実現していくための施策の展開に努めていくこととする。 2 男女共同参画社会のための法律・制度、施策の展開2-1 男女共同参画社会の形成のための支援 農山漁村社会に未だ残る男女間の固定的な役割分担の意識の変革は、個人の努力のみに委ねていたのでは、解決が極めて困難であることから、これらが是正されるよう農山漁村社会全体の仕組みづくりの必要性についての啓発を行うなどの環境整備が重要である。 このため、全ての都道府県において策定される女性の参画目標を踏まえ、普及センターをはじめとする関係機関との連携の下、策定された参画目標の達成に向けたシステムの形成、啓発活動の推進等施策の充実強化を推進する。 また、国の審議会等委員に占める女性の登用目標の達成に向けた取組の強化に努める。 2-1-1 農山漁村における社会参画の目標策定・達成について 2-1-2 地域社会における男女共同参画の促進のための具体的取組について 2-1-3 国の審議会等への女性の登用の促進について 2-2 女性の能力開発と経営参画 農林水産業は、仕事としての自律性が高く(自己裁量の範囲が大きい)、職住近接となっていること等家庭生活における活動と他の活動の両立が可能な、男女共同参画を実現しやすい魅力ある職業と考えられる。 一方で、女性は経営における役割の高さに比して、それに見合った報酬・給与を受け取っておらず、また家事、育児、介護等の労働の大宗を担っているなど、男性に比し、相当な労働過重となっている。また、農地等の所有名義は圧倒的に男性が多く生活全般にわたり世帯主義の色彩が濃い社会環境にある。 さらに、農山漁村では介護は家族が行うべきものとの意識が強いことから、今後においては、高齢化の進行に伴い、女性の労働負担は今後益々大きくなることが懸念される。 このため、女性が農林水産業の担い手であり、また、経営者であるという位置付けを明確にするため、家族経営協定の締結を促進するとともに、経営の複合化・多角化を促進するほか、女性の過重労働の軽減等を図るための労働環境整備を推進する。 また、法律等の制度においても、実質的に女性の参画機会を阻害するものとなっているかどうか点検を行い、女性の参画を促進するようその見直しに努める。 2-2-1 経営参画の促進のための総合的取組について このため具体的な例としては、 ア 女性を主対象とした、活動支援のための資金の充実、経営に係る知識・技術、マーケッテイング等に係る研修・セミナーの充実、各種情報提供のための体制整備 イ 女性の労働に対する適正な報酬の支払いや経営方針の決定への女性の参画促進を図る「家族経営協定」の締結の一層の促進 ウ 労働負担の軽減を主眼とした総合的な労働力調整システムの整備や快適な農作業環境の実現のためのマニュアルの策定、労働負担軽減のための施設整備 2-2-2 交流、ネットワークの形成等の促進 2-2-3 高齢化に対応する取組について 2-3 調査研究・研修・統計等における取組の充実 (1)調査研究・技術開発等に関する取組について 「男女共同参画社会基本法」第18条(調査研究)において、国は、男女共同参画社会の形成に関する調査研究の推進に努めることとされており、これを踏まえ、農林水産業に従事する女性に関する調査・研究、女性の労働の軽減・快適化等のための調査研究・技術開発を促進する。 また、農山漁村の男女共同参画社会の形成に向けた農山漁村の慣習や男性優位、家中心意識の変化、男女共同参画の進展状況等の研究・調査を進める。 (2)研修教育における取組について 行政関係者、農山漁村社会を構成するあらゆる世代の者に対して、男女共同参画社会の有する意義・重要性を認識させることが重要である。 このため、農林水産関係行政機関職員等に対する研修においてもこの課題を取り入れることにより、職員の意識の醸成に努める。 また、農業者大学校等の研修教育機関においては、男女共同参画社会を形成することの意義を認識することが重要であることから、このことについての理解を深めるためのカリキュラムについての配慮やこれに基づく研修教育の実施に努める。 さらに、子供から青壮年男女、高齢者など各世代を対象とした研修を設けるなどにより男女共同参画社会の形成の一層の促進に資する。 (3)農林水産統計等の充実について 女性の置かれた状況を客観的に把握できる統計情報の収集・整備・提供に努めるものとし、統計調査等の設計、結果の表し方等についても必要に応じて適宜見直しを行い、その改善に努める。 (4)先進的取組事例の情報提供 農山漁村における男女共同参画社会の形成に対する理解や取組の体制は、地域毎に異なっていることから、取組のより一層の進展に向けて先進的取組事例の情報提供が重要である。 このため、
等先進的・モデル的な地域に関する情報を収集し、これを広く全国的に提供する。 3 男女共同参画社会形成のための施策の展開に対する取組の強化男女共同参画社会の形成を図るため、 ア 担い手育成に最も効果的な手法の1つである改良普及事業及びこれに関連する事業においては、男女共同参画社会の形成の趣旨を踏まえた活動の一層の促進 イ 原則として国が助成措置を講じる全ての事業において、女性の参画目標の達成に向けた取組等農山漁村における男女共同参画社会の形成に向けた取組を事業採択又は事業実施に当たっての留意事項、若しくは採択基準とすること等別紙に示す具体的な取組 ウ この他、男女共同参画の推進に向けた法律等制度の整備・充実 等総合的な取組を推進する。 4 今後の施策の一層の推進に向けて農山漁村における男女共同参画社会の形成に向けての取組が施策においてどのように位置付けられ、これが実効あるものとなっているか否かについて、モニタリングを行い、施策の効果を分析、検証、評価し、その結果を具体的に反映させていくことが重要である。 具体的には、農林水産省本省及び地方農政局において委員会を設置し、該当事業の実施状況の聞き取りを行うとともに課題を摘出し、評価をしながら効果的な施策の方向等について検討を行う。 また、あらかじめ省内に設置する委員会等で男女共同参画の推進に関する法律、制度等であると合意された、法律、制度等の見直しを行う場合は、事前に男女共同参画関係主務課に連絡の上、必要に応じ協議を行うものとする。 (別紙) <具体的な措置について> 1)優先採択(担い手対策等の事業における採択基準への明記) 2)留意事項(「別記事業」以外の全ての事業における事業採択又は実施に当たっての女性の参画促進のための配慮について実施要領等への明記等) 別記事業以外の全ての事業において、事業の採択又は事業の実施に当たり男女共同参画社会の着実な形成を図ることに配慮するという内容を実施要領等に明記するなど男女共同参画社会の形成の着実な推進に資するものとする。 参考 農業経営対策等の基本的な実施方針における女性対策の位置付けの明確化 12年度から、各都道府県、全市町村において策定されることとなる農業経営対策等の基本的な実施方針の中に、女性の参画の促進、農山漁村における男女共同参画社会の形成のための具体的活動目標を地域の実情に即して設定する。 (別記) 今回の措置の対象から除かれる事業
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経営局就農・女性課女性・高齢者活動推進室
担当者:共同参画推進班
代表:03-3502-8111(内線5194)
ダイヤルイン:03-3502-6600
FAX:03-3593-2612