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23消安第6226号
環自野発第120516003号
平成24年5月16日
最終改正:平成26年11月28日26消安第4089号
環自野発第1411282号

関係団体あて

地方農政局長あて

農林水産省消費・安全局長
環境省自然環境局長


がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルス及び当該ウイルスの接種動物に係る第一種使用規程の承認の申請について

 

第1 趣旨
近年、遺伝子工学の進歩に伴い、犬・猫のがん疾患を治療する目的で、環境中への拡散を極力抑えた方法により動物体内に接種される遺伝子組換えウイルス(以下「がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルス」という。)を使用する治療が獣医療現場で検討されており、臨床試験(がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスを接種することにより、その安全性及び有効性を確かめる目的で行われる試験をいい、治験を含む。以下同じ。)及び技術が確立された後の院内治療目的での使用に当たっては、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号。以下「法」という。)第4条第2項の規定に基づく第一種使用規程の承認の申請(以下「申請」という。)が必要である。
これに当たり、がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスについては、環境中に拡散して生物多様性影響を生ずるおそれがあるかについての評価とともに、接種動物(がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスを接種した犬・猫をいう。以下同じ。) の体内における挙動、接種動物の体内の内在性ウイルスの活性化及び病原性の付与の可能性等の評価も行うこととする。 さらに、現時点における科学的知見では、がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスに導入された目的遺伝子(以下「目的遺伝子」という。)が接種動物の染色体に組み込まれる可能性を排除できない場合には、接種動物についても、遺伝子組換え生物として生物多様性影響の評価を行うこととする。
臨床試験に関する申請に当たっての手続については、対象疾患ががんであり、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成15年財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省令第1号。以下「施行規則」という。)、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第3条の規定に基づく基本的事項」(平成15年11月21日財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省告示第1号。以下「基本的事項」という。)及び「遺伝子組換え生物等の第一種使用等による生物多様性影響評価実施要領」(平成15年11月21日財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省告示第2号。以下「実施要領」という。)に定めるもののほか、ここに定めるところによることとする。
なお、ここに定める事項は、遺伝子組換え生物等の第一種使用等により生ずる生物多様性影響に関する今後の科学的知見の充実又は生物多様性影響の評価若しくは管理に関する国際的動向等を踏まえ、必要に応じて改定を行う。
第2 申請の手続等に関する事項
1 申請書等の提出先等
施行規則第41条第1項に規定する申請書等の提出先は、農林水産省消費・安全局農産安全管理課とする。なお、その際、申請書等の内容を記録した電磁的記録があれば、当該電磁的記録についても提出することとする。
2 学識経験者による意見聴取
提出された申請書等について、法第4条第4項に基づき意見を聴く際は、施行規則第10条の規定に基づき公表された名簿に記載されている学識経験者(以下「学識経験者」という。)で構成される会議(以下「会議」という。)を開催することとする。
なお、会議は、動物用医薬品又は動物用再生医療等製品としての製造販売を念頭に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)に基づく承認を得ようとする場合等には、薬事・食品衛生審議会薬事分科会長が開催する。それ以外の場合には、生物多様性影響評価検討会において審議する。
3 申請者による申請書等の説明等
会議は、第一種使用規程の承認を受けようとする者(以下「申請者」という。)に対し、必要に応じ、申請書等の説明及び学識経験者からの質問に対する回答を行うよう求めることができる。
4 標準処理期間
申請書等が農林水産大臣及び環境大臣に提出された日から法第4条第5項の承認又は法第5条第1項の指示若しくは同条第3項の拒否(法第9条第4項において準用する場合を含む。)を行うまでの標準処理期間は6箇月とする。ただし、申請書等が提出された後にその不備が明らかになり、申請者がこれを修正するために要する期間及び学識経験者の意見に基づき必要となった追加的な情報又は書類の提出を求められてから申請者が当該情報又は書類を提出するまでの期間は、これに含まないものとする。
5 法の対象となる生物及び技術の範囲等についての問合せ
申請者は、申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスを得るために利用された技術が、施行規則第2条に規定する技術に該当するか否かの判断が困難な場合その他申請に当たり確認を要する事項がある場合には、農林水産省消費・安全局農産安全管理課に問い合わせることとする。
第3 申請書等の内容に関する事項
1 生物多様性影響評価書の記載等に関する事項
(1)情報の収集及び評価書の記載等
がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスに係る法第4条第2項に規定する生物多様性影響評価書(以下「評価書」という。)の作成に当たって、実施要領別表第一に掲げる情報の具体的な内容及び実施要領別表第四の1の具体的な記載方法は、別表第一の左欄に掲げる項目ごとにそれぞれ同表の右欄に掲げるとおりとする。ただし、同表の右欄に掲げる情報の内容の一部について、合理的な理由がある場合は、それらの情報を収集しなくてもよい。
また、実施要領別表第一に掲げる情報及び(2)の情報の収集は、科学的知見に基づく適切な方法により行うこととし、分析又は調査ごとに、その供試材料、手順、結果、考察等を記載した資料を評価書に添付することとする。
(2)追加的に収集することが必要な情報及びその記載方法
実施要領別表第三に定める生物多様性影響の評価の手順に沿って評価を行う過程において影響を受けると考えられる野生動植物等が特定された場合は、実施要領別表第一に規定する情報に加えて、当該野生動植物等の個体の反応についての実験や、当該野生動植物等の生息又は生育する場所及び時期等当該影響に係る科学的情報を収集することとする。その上で、これらの情報を用いて評価を行い、その結果も併せて提出することとする(例えば、有害物質の産生性に関して評価を行う場合は、必要に応じ、影響を受ける可能性のあるものとして特定された野生動植物等を用いたバイオアッセイ等を行うこと。)。
また、接種動物の体内におけるがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの挙動等に関する情報は、生物多様性影響の評価において必要であることから、我が国の自然条件と類似の自然条件の下における特性について、次に掲げる情報を収集することとする。
    [1] 接種動物の体内における当該遺伝子組換えウイルスの消長に関する情報
[2] 接種動物及び接種動物の血液、排泄物、体液等の分泌物からの当該遺伝子組換えウイルスの環境中への拡散の可能性の有無に関する情報
[3] 接種動物において当該遺伝子組換えウイルスが垂直感染する可能性の有無に関する情報
[4] 野生動植物への伝播の可能性の有無に関する情報
[5] その他必要な情報
[1]から[5]までに掲げる情報については、実施要領別表第一の3の項目に、新たに「(7)接種動物の体内における挙動に関する情報」を追加し、当該項目の下に記載することとする。
さらに、接種動物の染色体に目的遺伝子が組み込まれる可能性を排除できない接種動物自体についても、別途、実施要領に基づき、別表第一に準じて評価書の作成を行うこととする。なお、実施要領別表第一の2の(6)に掲げる情報の具体的な内容は、別表第二の左欄に掲げる「接種動物の接種前の動物との相違」とし、実施要領第四の1の具体的な記載方法は、別表第二の右欄に掲げるとおりとする。
2 第一種使用規程承認申請書の記載に関する事項
(1)遺伝子組換え生物等の種類の名称
申請者は、「遺伝子組換え生物等の種類の名称」を定める際は、「当該遺伝子組換えウイルスの宿主又は親生物の属する分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換えウイルスの特性等の情報」として、核酸供与体、供与核酸及び遺伝子を導入されたウイルスに関する情報並びに国際的な導入遺伝子名及び宿主の学名等を名称に含めることとし、さらに開発者が付した識別記号及び国際機関において統一的な識別記号が付されている場合はこれを加えて、他の遺伝子組換えウイルスと明確に区別できる名称を定め、施行規則第7条に規定する第一種使用規程承認申請書(以下「承認申請書」という。)の様式の該当欄に記載することとする。
また、上記の導入遺伝子名及び宿主の学名等並びに識別記号は、それぞれ括弧内に記載することとし、例えば、「…由来…遺伝子導入…ウイルス…(・・株由来)(導入遺伝子名,宿主の学名等) (識別記号)」等と記載する。
当該遺伝子名及び学名等は、国際ウイルス命名委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses(ICTV))公表資料を参照することとする。
なお、接種動物については、学名の和名であるイエイヌ及びイエネコを使用し、例えば、「…由来…遺伝子導入…ウイルス…(・・株由来)を接種したイエイヌ(ウイルス由来の導入遺伝子名,宿主の学名等)」、「…由来…遺伝子導入…ウイルス…(・・株由来)を接種したイエネコ(ウイルス由来の導入遺伝子名,宿主の学名等) (識別記号)」等と記載する。
(2)遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容
申請者は、承認申請書中「遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容」として、「獣医療法に基づいて開設の届け出のあった診療施設(以下「治療施設」という。)における動物の治療を目的とした使用、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為」と記載し、 同申請書の「遺伝子組換え生物等の第一種使用等の方法」の欄には、治療施設の所在地、名称及び内容並びに治療対象疾患を明記するとともに、治療方法等として動物への接種方法、その後の接種動物及び接種動物の排泄物、分泌物等の管理方法など別表第三の記載内容に準じてがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの環境中への拡散を極力抑制する一連の具体的な方法を記載することとする。
また、治療施設の飼育室における接種動物の管理を解除した後は、一定期間、接種動物の血液、分泌物、排泄物等中におけるがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの有無についての定期的な検査を実施することとし、当該遺伝子組換えウイルスが検出された場合は、直ちに治療施設の飼育室に移さなければならない旨を記載することとする。
さらに、接種動物の染色体への目的遺伝子の組込みの可能性を排除できない場合には、接種動物である旨を識別するためのマイクロチップの埋込み等の措置を、また、接種動物の生殖細胞への目的遺伝子の組込みの可能性を排除できない場合には、繁殖能力をなくすための措置を行う旨を記載することとする。
なお、接種動物については、承認申請書中「遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容」として、「治療施設における治療、育成、運搬、廃棄、退院後の国内での飼養及びこれらに付随する行為」と記載し、同申請書の「遺伝子組換え生物等の第一種使用等の方法」の欄には、がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの第一種使用等の方法(以下「第一種使用等の方法」という。)のうち、接種動物に係る内容を記載することとする。
3 添付書類に関する事項
(1)緊急措置計画書
申請者は、申請に係る第一種使用等により生物多様性影響が生ずるおそれがあると認められるに至った場合には、申請者自らが可能な範囲で行う生物多様性影響を効果的に防止するための措置(以下「緊急措置」という。)をあらかじめ定めておくこととし、次に掲げる事項を含む計画書(以下「緊急措置計画書」という。)を作成し、承認申請書に添付することとする。
    [1] 実施体制及び責任者
[2] 申請に係る第一種使用等の状況の把握の方法
[3] 申請に係る第一種使用等をしている者に緊急措置の具体的な内容を周知するための方法
[4] 申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスを不活化する具体的な措置の内容又は拡散防止措置を執ってその使用等を継続するための具体的な措置の内容(執るべき拡散防止措置が法に基づきあらかじめ定められている場合に限る。)
[5] 申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの接種動物を拡散防止措置を執ってその使用等を継続するための具体的な措置の内容(執るべき拡散防止措置が法に基づきあらかじめ定められている場合に限る。)
[6] 農林水産大臣及び環境大臣への速やかな連絡体制
[7] その他必要な事項
なお、[4]については、がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの状態に応じた具体的な不活化措置を記載するものとする。
(2)モニタリング計画書
    [1] モニタリング計画書が必要となる場合
申請者は、申請に係る第一種使用等の方法を限定することにより生物多様性影響を防止することが求められることから、モニタリング(申請に係る第一種使用等による野生動植物等への影響の有無及び影響がある場合におけるその具体的な内容についての調査をいう。以下同じ。)に関する計画書(以下「モニタリング計画書」という。)を作成し、承認申請書に添付することとする。
    [2] モニタリング計画書の記載事項
モニタリング計画書には、次に掲げる事項を含めることとする。
イ 実施体制及び責任者
ロ モニタリングの対象となる野生動植物等の種類の名称
ハ モニタリングを実施する場所及びその場所における対象となる野生動植物等の生息又は生育状況
ニ モニタリングの期間
ホ 実施時期、頻度その他のモニタリングの方法
ヘ モニタリングの結果の解析の方法
ト  農林水産大臣及び環境大臣への結果の報告の方法
チ その他必要な事項
第4 第一種使用等に係る体制の整備に関する事項
1 治療施設における生物多様性影響を防止するための措置
第一種使用等の方法を限定した第一種使用規程の承認を受けようとする者は、基本的事項の第二の2の規定に基づき、申請に係る第一種使用等による生物多様性影響を防止するために、治療施設において、第一種使用等の方法で示したとおり、がん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの環境中への拡散を極力抑えるための措置をあらかじめ整備するものとする。
また、当該治療施設の維持管理等を適切に行うとともに、当該措置を変更しようとする場合には、速やかに別表第四により報告することとする。
2 委員会の設置
第一種使用等の方法を限定した第一種使用規程の承認を受けようとする者は、基本的事項の第二の2の規定に基づき、申請に係る第一種使用等による生物多様性影響の防止に関する事項について検討するための委員会(以下「委員会」という。)を設置するよう努めるとともに、委員会を設置した場合は、その委員の名簿を承認申請書等とともに提出することとする。
3 委員会の構成
委員会の委員は、次に掲げる者のうちから選定するよう努めるものとする。また、申請者が法人の場合は、可能な限り、当該法人に所属する者以外の者から委員を選定することが望ましい。
(1)申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの特性及び当該遺伝子組換えウイルスを使用したがん治療に関し専門の知見を有する者
(2)申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの使用、作製、運搬その他の第一種使用等の実態に関し専門の知見を有する者
(3)申請に係る第一種使用等によって影響を受ける可能性のある野生動植物等、生態系等に関し専門の知見を有する者
(4)申請に係る第一種使用等を行う場所を管理する者
4 委員会による検討事項
委員会は、次に掲げる事項に関する検討を行う。
(1)申請に係る第一種使用等の方法
(2)モニタリング計画書の内容
(3)緊急措置計画書の内容
(4)生物多様性影響が生ずるおそれがあると認められる事態か否かの判断
(5)申請に係る第一種使用等を行う者の教育訓練の方法
(6)その他申請に係る第一種使用等による生物多様性影響の防止に関する事項
5 管理責任者及び管理主任者の選任
第一種使用等の方法を限定した第一種使用規程の承認を受けようとする者は、申請に係るがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの使用等に関係する法令を熟知するとともに、次に掲げる役割を果たす管理責任者及びこれを補佐する管理主任者をがん疾患の犬・猫の治療に使用する遺伝子組換えウイルスの第一種使用等について経験を有する者の中から選任し、主な事業所に置くよう努めることとする。
(1)申請に係る第一種使用等を行う者の教育訓練の実施
(2)モニタリング計画書がある場合には、当該計画書に従ったモニタリングの実施
(3)生物多様性影響のおそれがあると認められるに至った場合には、緊急措置計画書に従った緊急措置の実施

別表1~3(PDF:179KB)

別表4(PDF:67KB)

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